JP2002255153A - 易解体性ゲーブルトップ型紙容器 - Google Patents
易解体性ゲーブルトップ型紙容器Info
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Abstract
ルトップ型紙容器を提供すること。 【解決手段】四枚の側板と、この側板の一枚に連設され
ると共に、隣接する側板に接続する糊代片とを有する四
角筒状の胴部(2)と、この胴部の一方の開口端部に形
成された切り妻屋根状に折り込み閉鎖されたゲーブルト
ップ型の頂部(3)と、胴部の他方の開口端部に形成さ
れた底部(4)からなるゲーブルトップ型紙容器(1)
の、トップシール部(18)の一組の内側貼着片(1
7)の端縁に縦方向の切り込み(19)が設けられてい
る。
Description
再利用あるいは折り畳むなどして嵩を減らして廃棄し易
くした液体用紙容器であって、特に、易解体性を付与し
たゲーブルトップ型紙容器に関する。
て、紙を主材料にした積層シートを用い、容器本体の頂
部を切り妻屋根型に成形した、いわゆるゲーブルトップ
型と呼ばれる紙容器が広く流通している。そしてこの紙
容器を構成している積層シートは、例えば、ポリエチレ
ン/紙/エチレン−アクリル酸共重合体/ポリエチレン
テレフタレートフィルム/酸化珪素蒸着薄膜/接着剤/
ポリエチレン等の層構成からなる複合積層材料を用いて
いる。
称「包装容器に係わる分別収集及び再商品化の促進等に
関する法律」)の施行に伴い、中身を取り出した後の紙
容器のリサイクルおよび廃棄時のゴミの減容化を目的と
して、使用後の空容器を解体する必要が生じてきた。
は、図5に示すように、容器頂部の切り妻屋根型部分の
トップシール部を先ず左右に引き裂くように指で外側に
押し広げ、反対側も同様に押し広げ、頂部のトップシー
ル部分を十文字状に分離する(一次開封)。
分の相対向するフラップを指でしっかり掴み、対角線に
沿って外側方向へ引っ張って頂部を開口する。反対側の
フラップも同様に対角線に沿って外側方向に引っ張り頂
部を完全に開口する(二次開封)。
き、シート状に広げて口栓部分をむしり取るなり、切り
取るなりして、残ったシート状の紙容器の内面側を洗浄
し、乾燥させてリサイクル対象として処分される。その
際、切り取るなどした口栓部分はプラスチックごみとし
てリサイクル用の処分がなされる。但し、内面側の洗浄
および乾燥については、上述した時に限定されるもので
はなく、二次開封を行った後にしても良い。
を収納する際、液もれを防止する意味からも完全密封し
てあるため、リサイクルのために紙容器を解体しようと
しても手では簡単には開封できない。特に、ポリエチレ
ンテレフタレートフィルムを用いた前記層構成の紙容器
では、密封シール強度が一次開封時で40N/15mm
程度、二次開封時には70N/15mm程度あるため容
易に開封できないという問題がある。
妻屋根型に成形したゲーブルトップ型紙容器の頂部を開
封する際に発生する以上のような問題点を解決するため
になされたもので、比較的軽い力で頂部の開封を可能に
した易解体性ゲーブルトップ型紙容器を提供すことを課
題とする。
の発明は、四枚の側板と、この側板の一枚に連設される
と共に、隣接する側板に接続する糊代片とを有する四角
筒状の胴部と、この胴部の一方の開口端部に形成された
切り妻屋根状に折り込み閉鎖されたゲーブルトップ型の
頂部と、胴部の他方の開口端部に形成された底部とから
なる、ゲーブルトップ型紙容器であって、前記頂部が、
側板に連設された相対向する一組の屋根板と、他の相対
向する一組の妻板とから形成されると共に、各屋根板と
各妻板とは交互に順次環状に連設され、相対向する一組
の屋根板は、四角形状の傾斜片と外側貼着片とで形成さ
れ、相対向する一組の妻板は、側板に連設された折り込
み片と、この折り込み片に連設されると共に、傾斜片に
連設された一対の折り返し片と、この一対の折り返し片
に連設された一対の内側貼着片とで形成され、各外側貼
着片は、各内側貼着片から突出するように各内側貼着片
より幅広に形成され、各境界を折り曲げ線として、折り
込み片と折り返し片との折り曲げ線を内側に折り込むよ
うにして、相対向する妻板を屋根板間に折り込み、かつ
相対向する傾斜片を内側に折り込み、外側貼着片により
各内側貼着片を重合させ、この重合部をトップシール部
として接着させることにより形成されるゲーブルトップ
型紙容器において、前記トップシール部の一組の内側貼
着片の端縁に、縦方向の切り込みが設けられていること
を特徴とする易解体性ゲーブルトップ型紙容器である。
貼着片の端縁に、縦方向の切り込みが設けられているの
で、ポリエチレンテレフタレートフィルムを層構成に用
いた積層シートを使用したゲーブルトップ型紙容器であ
っても、一次開封をする際、切り込みの部分をきっかけ
にして紙の層間剥離が起こり、比較的容易に開封が可能
になる。
において、前記トップシール部の一組の内側貼着片の端
縁に設けられる縦方向の切り込み位置は、折り込み片に
よって折り込まれる内側貼着片の上端中央近傍であるこ
とを特徴とする請求項1記載の易解体性ゲーブルトップ
型紙容器である。
に設けられる縦方向の切り込み位置は、折り込み片によ
って折り込まれる内側貼着片の上端中央近傍であるの
で、一次開封する際、内側貼着片は上端中央近傍から層
間剥離を起こし、きれいな開封が可能となるし、二次開
封がし易くなる。
型紙容器を一実施形態に基づいて以下に詳細に説明す
る。本発明の易解体性ゲーブルトップ型紙容器は、例え
ば、図1、図2に示すように、四枚の側板と、この側板
の一枚に連設されると共に、隣接する側板に接続する糊
代片とを有する四角筒状の胴部(2)と、この胴部の一
方の開口端部に形成された切り妻屋根状に折り込み閉鎖
されたゲーブルトップ型の頂部(3)と、胴部の他方の
開口端部に形成される底部(4)とからなる、ゲーブル
トップ型紙容器(1)であって、頂部を構成するトップ
シール部(18)の一組の内側貼着片(17)の端縁に
縦方向の切り込み(19)が設けられた構成を有するも
のである。
は、ダイオキシンの発生などの廃棄処理の問題を考慮し
て、例えば、ポリエチレン(20μm厚)/紙(坪量4
00g/m2 )/ポリエチレン(30μm厚)/酸化ケ
イ素蒸着ポリエチレンテレフタレートフィルム(12μ
m厚)/ポリエチレン(60μm厚)構成からなる複合
シートが好ましく使用できる。
に述べるならば、頂部(3)は、側板(21)に連設さ
れた相対向する一組の屋根板(11、11)と、他の相
対向する一組の妻板(12、12)とから形成されると
共に、各屋根板(11、11)と各妻板(12、12)
とは交互に順次環状に連設され、相対向する一組の屋根
板(11、11)は、四角形状の傾斜片(13、13)
と外側貼着片(14、14)とで形成され、相対向する
一組の妻板(12、12)は、側板(21)に連設され
た折り込み片(15、15)と、この折り込み片(1
5、15)に連設されると共に、傾斜片(13、13)
に連設された一対の折り返し片(16、16)と、この
一対の折り返し片(16、16)に連設された一対の内
側貼着片(17、17)とで形成され、前記各外側貼着
片(14、14)は、各内側貼着片(17、17)から
突出するように各内側貼着片より縦方向の長さが長くな
るように形成され、各境界を折り曲げ線として、折り込
み片(15、15)と折り返し片(16、16)との折
り曲げ線を谷折り(内側に折り込むように)して、相対
向する妻板(12、12)を屋根板(11、11)間に
折り込み、続いて相対向する傾斜片(13、13)を内
側に折り込み、外側貼着片(14、14)により各内側
貼着片(17、17)を重合させ、この重合部をトップ
シール部(18)として接着させることにより形成され
る(図3参照)。
いる内側貼着片(17、17)の端縁に設けられる縦方
向の切り込み(19)は、図2に示すような、V字状の
切り込み(Vノッチ)(a)、I字状の切り込み(Iノ
ッチ)(b)、点線状の切り込み(ミシン目線)(c)
等いずれでも良く、積層シートを構成しているポリエチ
レンテレフタレートフィルムを切断していれば、半切れ
線(ハーフカット)(d)であっても良い。切り込みの
深さ(長さ)は、トップシール部のシール幅が狭くなら
ないように、1.8リットル容量の紙容器の場合、シー
ル幅は通常8〜10mmであることから、切り込み長さ
は2〜3mmが妥当である。ミシン目線又はハーフカッ
トについては、シーラント層である内面のポリエチレン
からポリエチレンテレフタレートフィルムに至るように
設けることが好ましい。
片に限定されず、一組の外側貼着片に、あるいは、一組
の内側貼着片と一組の外側貼着片の両方に設けても良
い。
置としてVノッチ又はIノッチについては、内側貼着片
(17)の折り曲げ中央部に一か所設けても、あるいは
中央部近傍に複数設けても良い。また、ミシン目線又は
ハーフカットについては、内側貼着片の折り曲げ中央部
近傍に複数設けることが好ましい(図2(a)、
(b)、(c)参照)。
(19)は、積層シートから紙容器ブランクを作製する
際に施すことができる。
に打ち抜く際の打ち抜き工程で容易に加工することがで
きる。半切れ線の場合は、ポリエチレンテレフタレート
フィルムにあらかじめ半切れ線を加工しておき、その
後、各素材を積層する方法、もしくは、ポリエチレンテ
レフタレートフィルムにシーラント層を積層した複合フ
ィルムに半切れ線を加工した後、板紙とラミネートし積
層シートとする方法など種々の方法がある。
示すように、折り畳み易くするための折り畳み罫線
(n)および頂部のトップシール部を十文字状に分離
(一次開封)し易くするための解体補助罫線(m)を設
けることも可能である。なお、前記解体補助罫線は、傾
斜片(13)に設けられた口栓取り付け部近傍には設け
ない方が好ましい。また、傾斜片(13)と外側貼着片
(14)との境界となる稜線近傍には、前記解体補助補
助罫線を設けも設けなくても良い。さらに、前記折り畳
罫線(n)を糊代片の対応する位置に設けても良い(図
示しない)。
紙容器の頂部の切り妻屋根型部分を先ず左右に引き裂く
ように外側に押し広げ、反対側も同様に押し広げた。こ
の際、頂部のトップシール部分は比較的容易に十文字状
に分離することができた。
ル部分の相対向するフラップを対角線に沿って外側方向
に引っ張ったところ、切り込みがきっかけとなってポリ
エチレンテレフタレートフィルムを容易に切り裂くこと
ができ、容易に頂部を開口することができた。
明する。 〈実施例1〉ポリエチレン(20μm厚)/紙(坪量4
00g/m2 )/ポリエチレン(30μm厚)/酸化ケ
イ素蒸着ポリエチレンテレフタレートフィルム(12μ
m厚)/ポリエチレン(60μm厚)構成の積層シート
を用いて、図3に示すゲーブルトップ型紙容器のブラン
クを作製した。
長さ2mm、縦方向の最大幅2mmの楔状のノッチ(V
ノッチ)形状をした切り込み(19)を、内側貼着片の
中央折り曲げ部分に一か所設けた。
スリーブ加工した後、一般的に公知の充填シール機にセ
ットして一辺が85mmのゲーブルトップ型紙容器に成
形した。
実施例1と同じ紙容器ブランクを用いて、実施例1と同
様に一辺が85mmの比較例1のゲーブルトップ型紙容
器を成形した。
種類、合計2種類のゲーブルトップ型紙容器の解体性
(一次開封、二次開封))と生産性、充填適性を以下に
記す方法によりチェックした。その結果を表1に示す。 解体性 ‥ 既述の屋根状頂部の解体方法に従って、
一次開封、二次開封と順次解体して行き、解体し易さを
チェック。 ○ ;10N/15mm未満(女性の指で解体できる) △ ;10〜40N/15mm × ;40N/15mm以上(一般に指で解体できな
い) 生産性 ‥ 切り込みを設ける際の生産性をチェッ
ク。 ○ ;紙容器ブランクの打ち抜き工程で、打ち抜きと同
時に切り込みを行うので作業工程上問題なし △ ;紙容器ブランクの打ち抜き工程とは別工程の作業
が必要になる 充填適性 ‥ 公称能力で充填シールした際の機械トラ
ブル等が発生するか否かをチェック。 ○ ;機械トラブル等の発生なし × ;機械トラブル等の発生が見られる
縁に縦方向の切り込みを入れたゲーブルトップ型紙容器
は、頂部分の解体性(一次開封、二次開封)に優れてい
ると共に、生産性や充填適性は従来と変わらないことが
わかる。
ルトップ型紙容器は、頂部の解体性に優れている。すな
わち、内側貼着片の端縁に縦方向の切り込みを設けるこ
とにより、内面側のポリエチレンテレフタレートフィル
ム層が一部破断されるため、その部分をきっかけに紙の
層間での破断(剥離など)がし易くなり、二次開封を容
易にすることができる。特に、一次開封の際にポリエチ
レンテレフタレートフィルムが分断されずに、対角線方
向につながった形で開封された場合でも、容易に開封す
ることができる。また、切り込みは、打ち抜き工程にお
いて同時に形成することが可能なため、製造工程が増え
ることもなく、コストが上がることもない。
を設けることにより、特に切り妻屋根型部分を引き裂く
ように外側に押し広げて十文字状に分離する一次開封に
おいて、解体補助罫線に沿って稜線部分を内方に押し込
むようにすることで、切り妻屋根型部分を押し広げる際
に、手や指を入れるスペースを大きく確保することがで
きるため、押し広げるために加えた力が十分に伝わり開
封作業がし易くなる。
実施例を示す斜視説明図である。
示す部分断面図からなる説明図である。
開説明図である。
展開説明図である。
実施例を示す説明図である。
Claims (2)
- 【請求項1】四枚の側板と、この側板の一枚に連設され
ると共に、隣接する側板に接続する糊代片とを有する四
角筒状の胴部と、この胴部の一方の開口端部に形成され
た切り妻屋根状に折り込み閉鎖されたゲーブルトップ型
の頂部と、胴部の他方の開口端部に形成された底部とか
らなる、ゲーブルトップ型紙容器であって、 前記頂部が、側板に連設された相対向する一組の屋根板
と、他の相対向する一組の妻板とから形成されると共
に、各屋根板と各妻板とは交互に順次環状に連設され、
相対向する一組の屋根板は、四角形状の傾斜片と外側貼
着片とで形成され、相対向する一組の妻板は、側板に連
設された折り込み片と、この折り込み片に連設されると
共に、傾斜片に連設された一対の折り返し片と、この一
対の折り返し片に連設された一対の内側貼着片とで形成
され、各外側貼着片は、各内側貼着片から突出するよう
に各内側貼着片より幅広に形成され、各境界を折り曲げ
線として、折り込み片と折り返し片との折り曲げ線を内
側に折り込むようにして、相対向する妻板を屋根板間に
折り込み、かつ相対向する傾斜片を内側に折り込み、外
側貼着片により各内側貼着片を重合させ、この重合部を
トップシール部として接着させることにより形成される
ゲーブルトップ型紙容器において、 前記トップシール部の一組の内側貼着片の端縁に、縦方
向の切り込みが設けられていることを特徴とする易解体
性ゲーブルトップ型紙容器。 - 【請求項2】前記トップシール部の一組の内側貼着片の
端縁に設けられる縦方向の切り込み位置は、折り込み片
によって折り込まれる内側貼着片の上端近傍であること
を特徴とする請求項1記載の易解体性ゲーブルトップ型
紙容器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001054907A JP2002255153A (ja) | 2001-02-28 | 2001-02-28 | 易解体性ゲーブルトップ型紙容器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001054907A JP2002255153A (ja) | 2001-02-28 | 2001-02-28 | 易解体性ゲーブルトップ型紙容器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002255153A true JP2002255153A (ja) | 2002-09-11 |
Family
ID=18915171
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001054907A Pending JP2002255153A (ja) | 2001-02-28 | 2001-02-28 | 易解体性ゲーブルトップ型紙容器 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2002255153A (ja) |
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