JP2002253142A - アップルファイバー原液の製造方法、およびその原液を用いる改質ペクチン粉末体の製造方法、ならびにアップルファイバー原液を使ったドリンク剤。 - Google Patents

アップルファイバー原液の製造方法、およびその原液を用いる改質ペクチン粉末体の製造方法、ならびにアップルファイバー原液を使ったドリンク剤。

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JP2002253142A JP2001057210A JP2001057210A JP2002253142A JP 2002253142 A JP2002253142 A JP 2002253142A JP 2001057210 A JP2001057210 A JP 2001057210A JP 2001057210 A JP2001057210 A JP 2001057210A JP 2002253142 A JP2002253142 A JP 2002253142A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アップルファイバ−の有効利用に係わるもの
であり、粉末化したアップルファイバーから水溶性成分
であるペクチンを効率的に溶出させるようにした新規な
構成からなるアップルファイバー原液の製造方法と、そ
の製造方法によって得られるアップルファイバー原液を
用いてなる改質ペクチン粉末体の製造方法、ならびにア
ップルファイバー原液を使ったドリンク剤を提供しよう
とするものである。 【解決手段】 アップルファイバーを所定時間掛けて煮
込み、得られる煮込み液を濾過してタンクに貯留、静止
させた上、液内の不溶性混入物質等を沈殿させてから上
澄み液を採取し、水溶液100m・中に水溶性アップル
ファイバーのペクチンが約1.0g以上含有されてなる
水溶液を製造するようにしたアップルファイバー原液の
製造方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の目的】この発明は、「植物繊維の中の繊維」と
言われるアップルファイバ−の有効利用に係わるもので
あって、特にリンゴジュース搾汁後に大量に発生するリ
ンゴ搾り滓を加熱、乾燥させて粉砕、粉末化してなるア
ップルファイバーを使い、その中に含まれる水溶性成分
であるペクチンを効率的に溶出させるようにした新規な
構成からなるアップルファイバー原液の製造方法と、そ
の製造方法によって得られるアップルファイバー原液を
用いてなる改質ペクチン粉末体の製造方法、ならびにア
ップルファイバー原液を使ったドリンク剤を提供しよう
とするものである。
【0002】
【従来の技術】近年、我が国を含め先進諸国において
は、快適な生活環境と豊かな食生活との構築、更には抗
生物質の開発等医療技術の革新が続き、人々の健康維
持、管理面については、一見、恵まれた方向へ推移して
いるかの如き情勢にあるような錯覚を覚える。しかし、
もっと広く社会的な視野で冷静に判断すると、例えば、
医療技術の革新は、特に癌等細菌性疾患による死亡率を
大幅に低下させ、平均寿命を著しく伸ばすという生理学
的貢献を果たし、我が国を男女とも世界一の長寿国にま
で伸し上げさせる上で大きな要因の一つであったことに
何らの相違はないものの、その結果、今度は、我々がか
つて経験したことのない高齢化社会がもたらされること
となり、それに伴う社会福祉基盤の整備を如何に進める
かといった新たな社会問題を提起することとなってきて
いる。
【0003】また、豊かな食生活の構築によって、人々
の食欲は満たされ、充実した日常生活が保証されるよう
になってきていることも、確かな事実として首肯せざる
を得ないものの、反面では肥満、高血庄症、糖尿病、ガ
ン、循環器性疾患、脳卒中等の生活習慣病(成人病)の
割合が、若年層から老人層まで増加の−途を辿ることと
なって、最近では主婦層を中心に食生活による生活習慣
病予防のための情報収集やそのための学習、実践の動き
が活発化し始め、それに応えるべく、各種メディアは、
「食と健康」というテーマで溢れんばかりの情報を発信
し続けてきた結果、若い人達までをも巻き込んで、健康
のためには金銭を惜しまないといつた社会現象を生み出
し、昨今では、その風潮が、既に国民的合意として定着
してしまったかのようにさへ見えてしまう程である。
【0004】こうした傾向から、巷には得体の知れない
ものも含めて数え切れない程のダイエット食品やダイエ
ット本が氾濫し、スーパーを始め、コンビニエンススト
アやドラッグストア、そして歩道際に林立する自動販売
機から、仕事に疲れたサラリーマンやダイエットに疲れ
た O L等は固よりのこと、学習塾に通う幼児や小学生の
果てに至る者までが、各種ドリンク剤を求めては街中で
満足げに飲み干していく姿等は、最早、街の風物詩然と
なつてしまっていて誰の目にも奇異に映ること等はな
く、かえって、多くの人々は、それらへの投資が自らの
健康維持、管理に有効であり、しかも、それらの投資は
正しい選択でもあるかのような誤解さへも生み出してい
るような感さへ伺える。
【0005】確かに、大衆に愛用されるダイエット食品
やドリンク剤の中には、長年の研究成果に基づき、厳し
い臨床データーを積み重ねてきた結果から提供されてい
る物も少なくはなく、症状に合わせた正しい用い方によ
って期待どおりの効果がもたらされることに間違いはな
いとしなければならないものの、多くの人々の理解は、
それが万能薬的な機能を果たしているといったものであ
って、本来は一時的に不足気味となってしまうビタミン
類等、体外からの摂取を必要とする栄養素を補填あるい
は排斥しているだけに過ぎない食品であるという事実を
超えた理解になってしまっており、健康維持に欠かせな
い健全な細胞増殖活動に有効な疫学的効果までをもそれ
らに求め、実質的に納得してしまっているといった傾向
を到底否定することはできない。
【0006】このような風潮が浸透、加速していく中
で、疫学的研究分野において一つの重要なテーマがその
成果を実証し始めている。それは、植物性食物繊維の疫
学的作用についての成果である。即ち、ペクチン、ヘミ
セルロース、セルロースおよび難溶性物質からなる植物
性食物繊維は、栄養価もなく、人間が生命を維持してい
く上で何ら必要のないものと考えられていたところ、1
971年、イギリスのバーキット(Burrkitt)博士が、
赴任地アフリカでの人々の中に大腸癌、便秘および糖尿
病等の疾患が少ないことに注目し、その原因を調査した
結果、アフリカ現地人が摂取する食品中に含まれる植物
繊維の量が、博士が長年暮らしてきたヨーロッパ人のそ
れと比較して著しく多いことに気づき、それまでは栄養
的価値がないことから、それ程重要視されていなかった
食物繊維について、疫学的が見地から、博士が、その見
直しを求める論文を発表し、以来、この食物繊維の有効
性、特に含有物質中の水溶性物質であるペクチンの疫学
的作用について数多くの論文発表や臨床データーの報告
等が積み上げられ、成果を見るようになってきている。
【0007】この植物性食物繊維の中の繊維と称されて
いるものの一つにアップルファイバ−が挙げられてい
る。ところが、このアップルファイバ−の我が国におけ
る取り扱いの現状を見てみると、例えば、青森県は、国
産リンゴの代表的な産地であり、生食としての生産、販
売の外、その果汁は、その品質改善と共に市場への受け
入れ体制も順調に進んできたことから、今ではリンゴジ
ュースでも我が国の一大生産地にまで伸し上がってきて
いる。しかしながら、このジュースを搾った後に大量に
発生してしまう残渣、即ち搾り滓については、その大部
分を産業廃棄物として経費を掛けてまで処分しなければ
なず、ジュース生産者にとって、言わば邪魔者であっ
て、大部分の搾り滓は無用の長物化したままであり、極
僅かのアップルファイバ−についてだけ、これまでに
も、大手企業を含む数社において粉末状アップルファイ
バー(林檎搾り滓を乾燥、粉砕しただけの粉末体)の製
造が実施されていた程度の取扱い状況にあったことが判
明する。
【0008】ところが、一部、こうして有効利用に回さ
れて製造、実施されていた粉末状アップルファイバーの
殆どは、林檎搾り滓を乾燥、粉砕しただけのもので、当
然水には溶解せず、単に対象とする食品素材に混入使用
できるに過ぎず、したがって、その粒度に係わらず繊維
物質特有のざらつき感が残存してしまって、折角の対象
食品の食味に悪影響を及ぼし兼ねないという性状上の欠
点を有するものとなってしまっていた外、1kg当り約1
000円前後での取り引きとなってしまっていて、仮令
それが前記の如くに優良な「植物繊維の中の繊維」であ
って、しかも健康食品ブームで需要が見込まれるとはい
っても、食品素材の単価としては高過ぎ、最終商品のコ
ストアップに直接繋がってしまうことから加工食品分野
では使ってもらえないという採算ベース上の理由等もあ
って、期待どおりに需要が伸びないまま推移してしまっ
たことから、アップルファイバー製造工場の稼働率は悪
化し、製造を中止して撤退を余儀なくされようとしてい
るといった状況下にあるのが実情となってしまってい
る。
【0009】そこで、この粉末状アップルファイバーの
製造が高騰化する原因を様々に分析したところ、このリ
ンゴ搾り滓は、水分を多量に含む上に糖質が高く、取扱
い中に繊維が絡み合ってしまって団子状になり易いとい
う特異な性質を有していることから、従前からの一般的
な乾燥手段では不十分な乾燥状態に止まってしまい、充
分に水分を除去しきれていないため、乾燥後に腐敗や黴
を発生してしまって二次利用が難しく、また、その弊害
を除去しようとして急激な加熱処理によって強制的に含
水率を下げようとすると、簡単に焦げ付いて商品になら
ないだけではなく、乾燥装置を痛める結果となってしま
うという厄介な問題も抱えていることから、リンゴ搾り
滓を始めとする糖質の高い果実搾り滓は、紛状または粒
状の加工には不向きな物質であるという事実を知得する
に至った。
【0010】この発明では、そうしたアップルファイバ
−の紛状または粒状加工上の特質に関する知見を十分理
解した上で、国産リンゴの代表的な産地であり、しか
も、リンゴジュースでも我が国の一大生産地でもある青
森県に在住する食品加工分野に長年従事してきている者
の一人として、「植物繊維の中の繊維」とまで言われて
いるアップルファイバ−の利用、活用は、単に大量に排
出するリンゴ搾り滓の処分という観点からだけではな
く、既に実証済みとなっている上記した事実の実践にも
繋がり、人間の疫学的有用性に寄与し得ることになると
の信念から、長期に渡る試行錯誤と幾多の試作、実験と
を繰り返してきた結果、本願出願人においては、既に特
開2000−189097号「果実繊維食品の製造方
法、およびそのための果実繊維食品の製造装置」発明を
完成し得ているものであり、更に、その成果によって初
めて製造可能とするようになった良質で安価な粉末状ア
ップルファイバーか、それに相当するような粉末状アッ
プルファイバーを各種食品へ利用し易くするための応用
技術の開発、研究を継続、実施してきたところ、遂に茲
にきて、それを実現し得る新規な構成からなるアップル
ファイバー原液の製造方法、およびその原液を用いる水
溶性アップルファイバー粉末体の新規な製造方法、なら
びにアップルファイバー原液を使った新規なドリンク剤
について、その完成を見るに至ったものであり、以下で
は、この発明を代表する実施例と共に、その構成を詳述
していくこととする.
【0011】
【発明の構成】この発明を代表する後述の実施例からも
明確に理解されるように、この発明のアップルファイバ
ー原液の製造方法は、基本的に次のような桶成から成り
立っている.即ち、リンゴ搾り滓を加熱、乾燥させて粉
砕してなるアップルファイバーを所定時間掛けて煮込
み、得られる煮込み液を濾過してタンクに貯留、静止さ
せた上、液内の不溶性混入物質等を沈殿させてから上澄
み液を採取し、水溶液100m・中に水溶性アップルフ
ァイバーのペクチンが約1.0g以上含有されてなる水
溶液を製造するようにした構成を要旨とするアップルフ
ァイバー原液の製造方法である。
【0012】上記の基本的な構成からなるこの発明のア
ップルファイバー原液の製造方法は、より具体的なもの
として示せば、リンゴ搾り滓を加熱、乾燥させて粉砕し
てなるアップルファイバーを、水に対して約10ないし
20重量部程度の割合となるように混合すると共に、適
量の酸類を添加してアップルファイバー混入水となし、
該アップルファイバー混入水を約80ないし約100℃
に加熱、約30ないし60分間程度の時間を掛けて煮込
んで煮込み液とした上、それら煮込み液を搾汁してタン
クに貯留、静止し、液内の不溶性混入物質等を沈殿させ
てから上澄み液を採取することにより、水溶液100m
・中に水溶性アップルファイバーのペクチンが約1.0
g以上含有されてなる水溶液を製造するようにしたアッ
プルファイバー原液の製造方法ということができる。
【0013】更に具体的には、リンゴ搾り滓を加熱、乾
燥させて粉砕し、更に篩に掛けて得られる60ないし8
0メッシュ程度に微粉末化してなるアップルファイバー
を、水に対して約10ないし20重量部程度の割合とな
るように混合すると共に、適量の酸類を添加してアップ
ルファイバー混入水となし、該アップルファイバー混入
水を約80ないし約100℃に加熱、約30ないし60
分間程度の時間を掛けて煮込んで煮込み液とした上、そ
れら煮込み液を搾汁してタンクに貯留、静止し、液内の
不溶性混入物質等を沈殿させてから上澄み液を採取する
ことにより、水溶液100m・中に水溶性アップルファ
イバーのペクチンが約1.0g以上含有されてなる水溶
液を製造するようにした構成を要旨とするアップルファ
イバー原液の製造方法ということができる。
【0014】アップルファイバーとするリンゴ搾り滓
は、例えば、前記した既に開発済みの「果実繊維食品の
製造方法」、即ち、果汁の抽出後に得られるリンゴ搾汁
滓の適量を、適宜手段で所定含水量となるまで乾燥させ
て乾燥済み搾汁滓とした上、該乾燥済み搾汁滓を、その
混合割合が約20ないし50重量パーセント程度なるよ
うにして、未乾燥のままのリンゴ搾汁滓に加えて約10
0重量パーセント相当量となる混練物にすると共に、乾
燥機を用いて所定含水量となるまで乾燥させて乾燥済み
搾汁滓とした後、引き続き、その中から約20ないし5
0重量パーセント相当量を分離した上、それらを、次の
未乾燥のままの新たなリンゴ搾汁滓に戻して約100重
量パーセント相当量の混練物としてから、乾燥機を用い
て乾燥させて乾燥済み搾汁滓とする工程を繰り返してい
くようにする一方、その都度約20ないし50重量パー
セント相当量が分離されて残る約80ないし50重量パ
ーセント相当量の乾燥済み搾汁滓だけを、その都度直接
か、さらに含水量の調整されたものとして粉砕工程に回
していくようにした上、必要に応じてそれら粉末体に適
量の各種有効成分からなる添加剤等を加えるか、加えず
して、粉末あるいは粒状のリンゴ繊維食品に加工してい
くようにした製造方法等によって得られる高品質の処理
されるアップルファイバーを、所望のアップルファイバ
ーとするのが望ましい.
【0015】アップルファイバー混入水は、上記のよう
にして得られたアップルファイバーをそのままか、望ま
しくは、その後の加熱処理によるペクチンの溶出効果が
高められるよう、60ないし80メッシュ程度に微粉末
化してなるアップルファイバーを水に対して約10ない
し20重量部程度の割合、即ち約10重量部以下の割合
では、水溶液100m・中に水溶性アップルファイバー
のペクチンが約1.0g以上含有されてなる水溶液を作
る時間に支障を来し、また、約20重量部以上の混入割
合にしたものでは、当該所定量のペクチン含有水溶液を
作る煮込み課程で焦げ付かせてしまう虞が高く、実用的
な製造を期待できないことから、その程度のアップルフ
ァイバー混入水とするのが最も望ましいといえる。但
し、この混入割合を外れた範囲において、上記した弊害
が払拭可能な技術が見出されるとすれば、何らこの混入
割合に拘泥する必要はなく、この発明のアップルファイ
バー混入割合には、それらが包含されてしまうことは言
うまでもないことである。
【0016】また、アップルファイバー混入水には、加
熱処理段階におけるアップルファイバーからのペクチン
溶出効果を助長する目的で、予め、リンゴ酸やクエン
酸、フマル酸、酢酸等を代表とする適宜酸類の適量、望
ましくは、混合するアップルファイバー100重量部に
対して約2重量部程度の酸類が添加されてなるものにす
ると共に、最終的に得られるアップルファイバー原液の
固有の臭みを緩和する目的で、適量の果汁、例えばリン
ゴやレモン、パイナップル、カリン等のジュース類を混
入してなるものにすると、極めて好都合のものとなる。
【0017】このアップルファイバー混入水は、二重釜
等の加熱容器に満たされて所定時間を掛けて加熱し、そ
の過程でアップルファイバーに含まれる水溶性物質であ
るペクチンを最大限溶出されるようにするものであり、
実用上で望ましい煮込み手段としては、約80ないし約
100℃、できれば高温域での加熱によって約30ない
し60分間程度(品種や成熟度、粉末度等の要因が左右
するアップルファイバーの性状や、室温等の環境その他
諸条件によって最適な加熱時間を選択しなければならな
い。)の時間を掛けて煮込み、その煮込み液中に、少な
くとも100m・中に水溶性アップルファイバーからの
ペクチンが約1.0g以上、望ましくは1.2g以上溶出
するようにした最適な時間が採用されるようにしなけれ
ばならない。
【0018】当該煮込み液は、その後、処理可能な温度
において濾過することにより、煮込み液中に浮遊する物
質、例えばヘミセルロース、セルロースおよび難溶性物
質等といったアップルファイバーを構成するペクチン以
外の不溶性物質や、紛れ込んだ異物等を除去してしまう
ようにした上で、所定の貯留タンクにおいてその搾汁液
を静置し、未だ搾汁液内に混入している不溶性物質が十
分沈殿してしまうようにし、その上部に茶褐色で透明な
水溶性アップルファイバー原液が分離、形成されてか
ら、それら上澄み液を取り出すことにより、この発明
の、少なくとも水溶液100m・中に水溶性アップルフ
ァイバーのペクチンが約1.0g以上、望ましくは1.2
g以上含有されてなる水溶液からなる水溶性アップルフ
ァイバー原液を製造することができるものである。
【0019】
【関連する発明1】以上のとおりの構成を基本とするこ
の発明には、その製造方法によって得られる水溶性アッ
プルファイバー原液を使って製造する改質ペクチン粉末
体の製造方法も包含しており、その構成の要旨は、水溶
液100m・中に水溶性アップルファイバーのペクチン
を約1.0g以上含有するアップルファイバー原液を粉
末化したペクチン粉末体と、ポリデキシトリンとが固形
分に換算して約3対1ないし2対1程度となる割合でス
プレードライヤー内に噴霧、乾燥されてなるものとする
ことにより、その表面微細構造を改善して粉臭や色、ザ
ラザラ感等の点で違和感を減少させた水溶性アップルフ
ァイバーの微粉末を製造することにより、粉末100g
中に約10g以上の改質ペクチンを含有するようにし
た、前記の製造方法によって得られるアップルファイバ
ー原液を用いてなる改質ペクチン粉末体の製造方法であ
る。
【0020】前記したこの発明の基礎をなすアップルフ
ァイバー原液の製造方法によって得られるアップルファ
イバー原液を、そのまま従前からの粉末化手段、例えば
フリーズドドライ法等によって粉末化してペクチン粉末
体とした上、それら手段によって得られるペクチン粉末
体の場合には、水溶性アップルファイバーであるペクチ
ン固有の性状および表面微細構造により、粉臭や色、ザ
ラザラ感等の点で違和感が残ってしまい、それら水溶性
アップルファイバー粉末体を、他の加工食品等、例えば
菓子やパン、麺包類、医薬品等へ添加、混入して利用し
たときに、本来の加工食品等の食味に悪影響を及ぼす虞
があることから、それらの性状を改善するために、アッ
プルファイバー原液をそのまま粉末化してなるペクチン
粉末体と、ポリデキシトリンとが固形分に換算して略2
対1となるようにした割合でスプレードライヤー内に噴
霧、乾燥し、ペクチン粉末体の表面構造を変えてしまう
ことにより、改質されたペクチン粉末体とするものであ
る。
【0021】実験によれば、ペクチン粉末体を5段階に
分別したものの夫々について、各種割合のデキストリン
溶液としてスプレードライヤー内に同時に噴霧して乾燥
した上、その表面微細構造を実体顕微鏡および電子顕微
鏡によって調べると共に、その粉臭や色、ザラザラ感と
の関係を解明したところ、スプレードライヤー内に同時
に噴霧する割合で、固形分換算で略3対1ないし2対1
程度となる割合のものが最も実用的であって、デキスト
リン溶液噴霧割合を略3対1以下にしてしまうと、特に
各種加工食品へ添加したときに、その食味に影響を及ぼ
す虞があり、また、略2対1以上の割合にしても、別段
有利な効果も見出せず、無駄な使用となることが判明し
たものであり、したがって、デキストリン溶液噴霧割合
において、固形分換算で略3対1ないし2対1程度とす
る範囲には、固形分換算でペクチン粉末体と1/2以上
となる噴霧割合が当然に包含されていることは言うまで
もないことである。
【0022】
【関連する発明2】更に、この発明の基礎をなすアップ
ルファイバー原液の製造方法に関連し、この発明には、
水溶液100m・中に水溶性アップルファイバーのペク
チンを約1.0g以上、望ましくは1.2g以上含有する
アップルファイバー原液が約10重量部、それに少なく
ともpH調整剤およびビタミンCが夫々約1重量部ずつ
を含有するようにした構成を要旨としてなる、前記した
製造方法によって得られるアップルファイバー原液を使
って得られるドリンク剤が包含されている。
【0023】なお、アップルファイバー原液に併用され
るpH調整剤およびビタミンC以外の物質に特に制約は
なく、例えば各種ジュース類、デキストリンやブドウ
糖、黒糖、蜂蜜、カルシウム等を単独か、あるいは適宜
組み合せて採用可能とするものである。以下、この発明
を代表する幾つかの実施例について具体的な説明を加
え、上記までのこの発明の構成が更に明確に把握できる
ようにする。
【0024】
【実施例1】図1のフロー図には、この発明の最も基本
をなすアップルファイバー原液の製造方法に係わる工程
を示してある。先ず、果実搾汁滓を含水率6ないし約1
0パーセント程度となるまで乾燥させてなる乾燥済み搾
汁滓を、その混合割合が約20ないし50重量パーセン
ト程度なるようにして、未乾燥のままの果実搾汁滓に加
えて約100重量パーセント相当量となる混練物にする
と共に、乾燥機を用いて含水率6ないし約10パーセン
ト程度となるまで乾燥させて乾燥済み搾汁滓とした後、
引き続き、その中から約20ないし50重量パーセント
相当量を分離した上、それらを、次の未乾燥のままの新
たな果実搾汁滓に戻して約100重量パーセント相当量
の混練物としてから、乾燥機を用いて含水率6ないし約
10パ−セント程度となるまで乾燥していくようにする
一方、その都度約20ないし50重量パーセント相当量
が分離されて残る約80ないし50重量パーセント相当
量の乾燥済み搾汁滓だけを粉砕するようにした製造方法
等によって良質のアップルファイバーを製造する。
【0025】こうして得られるアップルファイバー20
Kgを、一旦篩に掛けて60メッシュアンダーの粉末体
に調整した上、二重釜に入れられている80リットルの
水の中に、リンゴ酸2gと共に混入した上、約100な
いし約100℃の温度にまで加熱し、約60分間程度の
時間に渡って十分に煮込み、アップルファイバーに含ま
れる水溶性物質のペクチンが、十分に溶出してなる煮込
み液を作る煮込み工程を実施する。
【0026】それら煮込み液が冷め過ぎない中に、その
全量を順次搾汁して煮込み液中から不溶性物質であるヘ
ミセルロース、セルロースその他の難溶性物質や、紛れ
込んだ異物等を除去した上、タンクに移して貯留、静止
し、先の搾汁によっても濾過しきれていない液内の不溶
性混入物質等を沈殿させてから、その上澄み液を採取す
ることにより、得られた溶液100m・中には、水溶性
アップルファイバーからのペクチンを、少なくとも約
1.0g以上、望ましくは1.2g以上の割合で含有して
なるアップルファイバー原液が製造され、この事実は、
青森県工業試験場の実験成績書によっても裏付けられい
る。
【0027】こうして得られたアップルファイバー原液
は、その原液を1/10程度に希釈すると共に、飲み易
くしたり、栄養バランスを保つために、デキストリンや
ブドウ糖、黒糖、蜂蜜、カルシウム、pH調整剤および
ビタミンCその他栄養素材を、目的、用途によって適宜
組合せとするか、あるいは何れかを単独で添加すること
によってドリンク剤とする外、医薬品として、あるいは
各種食品、例えば菓子類や麺包類、惣菜等への添加材と
しての使用に際して、その利便性を高めるために、アッ
プルファイバー原液とポリデキシトリンとが、固形分に
換算して略2対1となるようにした割合でスプレードラ
イヤー内に噴霧、乾燥させて粉末化し、ペクシン粉末体
として商品化する。
【0028】
【実施例2】この実施例では、本発明のアップルファイ
バー原液から抽出されたペクチン(水溶性アップルファ
イバー)を使い、富山医科薬科大学・医学部(田沢賢次
教授等)で実施された発癌抑制作用に係わるラット実験
の結果が示されている。即ち、2種類のペクチン、一つ
はアップルペクチン(以下、AP)とシトラスペクチン
(以下、CP)を使用し、発癌としてはアゾキシメタソ
(AOM)を用いた。発癌剤を投与しながら、以下のよう
な群を組み立て、腸内細菌由来の発癌に関連していると
考えられている酵素活性を中心にした腸内代謝、および
大腸癌の促進因子といわれている便中胆汁酸、大腸粘膜
内プロスタクランジンE2(以下、PGE2)等を測定し、コ
ントロール群と2種頬のベクチンの効果を比較したもの
である。
【0029】(対象と方法) 1. 使用動物および実験食:4週齢の雄ドンリュウ系
ラットを用い、1週間基礎飼料(MM−3)で、予備飼育
した後、 1:基礎食のみを与えた群(対照群;n=18)、 2:基礎食に20%の割合でCPを添加した群(CP群;n
=20)、 3:基礎食に20%の割合でAPを添加した群(AP群;n
=24)、の3群に分けた。 2. 発癌剤および投与方法:各飼料を投与して2週間
後から、アゾキシメタン(以下、AOM)7.4mg/kgを
背部皮下に週1回、連続10週間注射して大腸腫瘍を誘
発した。 3. 便中酵素活性:β-Glucosidase,β-Glucuronida
se,Tryptophanaseの測定を、AOM投与開始直前、11、
19、30週目に行った。 4. 糞便中短鎖脂肪酸:犠死解剖により得られた盲腸
内容物をガスクロマトグラフィーにて測定した。 5. 糞便中胆汁酸量:AOM投与開始後24週の糞便中
胆汁酸を高速液体クロマトグラフィーにて測定した。 6. 大腸粘膜のPGE2含有量:犠死時に大腸粘膜を採取
し、ラジオイムノアッセイ(RIA)法にて測定した。
【0030】(結 果) 1. AOM誘発大腸腫瘍に対する抑制効果 1) 腫瘍発生率:対照群の15/18(83.3%)
に対し、CP群11/20(55.0%)、AP群9/24
(37.5%)であり、AP群において有意な腫瘍誘発抑
制が認められた(CP群:p<0.1、AP群:p<0.0
5)。 2) 一匹あたりの発生腫瘍数:対照群の1.61±
0.27個に対し、CP群1.05±0.29個、AP群
0.46±0.18個と、AP群において有意な減少が認
められた(p<0.001)。
【0031】2. 糞便の酸素活性:β-GlucoSidaseが
CP、AP群とも低下していた。β−Glucuronidaseは、C
P、AP群ともに0日目に低下し、11週目以降は有意に
上昇していた(p<0.01)。特に、AP群は0日目
に、対照群の10%までに低下していた。(p<0.0
5)。Tryptophanaseは、対照群に対してCP群で0日目
と30週目に低下したが、明らかな傾向は認められなか
った。AP群では、0日目から低下傾向を示した。 3. 糞便中短鎖脂肪酸(盲腸内):総量では各群間に
有意差は認めなかったが、対照群に比ベ、AP群で酢酸量
が有意に増加し(p<0.05)、CP群で酪酸量が有意
に減少していた(p<0.05)。 4. 便中胆汁酸:一次および二次胆汁酸の総量では、
対照群に対して、AP群で総胆汁酸量の減少傾向が見られ
(p<0.1)、特に一次胆汁酸量が有意に減少してい
た(p<0.05)。
【0032】
【作用効果】以上のとおりの構成からなるこの発明のア
ップルファイバー原液の製造方法は、アップルファイバ
ー組成物の一つであって、水溶性物質であるペクチン
が、溶液100m・中に、少なくとも約1.0g以上の
割合で含有されてなるところのアップルファイバー原液
を極めて効率的且つ確実に製造可能にするものであり、
特に、乾燥過程において、リンゴ搾汁滓を含水率6ない
し約10パーセント程度となるまで乾燥させてなる乾燥
済み搾汁滓を、その混合割合が約20ないし50重量パ
ーセント程度なるようにして、未乾燥のままの果実搾汁
滓に加えて約100重量パーセント相当量となる混練物
にするようにして繰り返し乾燥させる手段によって含水
率6ないし約10パーセント程度となし、それら乾燥済
み搾汁滓だけを粉砕してなる良質のアップルファイバー
を採用したものでは、従前までのものに比較して極めて
経済的なものとしての提供が可能になると言う大きな特
徴を発揮するものとなる。
【0033】そして、溶液100m・中に少なくともペ
クチンを約1.0g以上、望ましくは1.2g以上含有す
るアップルファイバー原液を使って製造する改質ペクチ
ン粉末体は、当該粉末体100g中に約10g以上とい
う多量の改質ペクチン(水溶性林檎繊維質体)を含有す
るものとなって、30000円/Kg以上の単価でも従前
のもの以上に経済的なものとなる上、従前までのものの
ようなペクチン粉末体独自の粉臭や色、ザラザラ感がな
い極めて良質の林檎繊維質体としての提供が可能になる
ことから、特に各種加工食品への添加材として、その食
味に殆ど影響を及ぼす虞のないものとしての提供が可能
になる上、従前までのこの種粉末体の単価の略8割程度
か、あるいはそれ以下のものとしての提供の可能性もあ
り、したがって、十分1kg当たり1000円以下の食品
素材とすることができ、各種加工食品の最終価格を高騰
させることなく、これまでにない健康食品としてその付
加価値を高めることとなって、食品業界の活性化に寄与
することができるという秀れた効果が得られるものとな
る。
【0034】更に、この発明によって得られる、溶液1
00m・中に少なくともペクチンを約1.0g以上、望
ましくは1.2g以上含有するアップルファイバー原液
を使い、それを略1/10程度まで希釈して得られるド
リンク剤によれば、現代人に不足がちと言われている良
質の水溶性植物繊維の摂取をかなり安価に可能とするこ
とになって、従前までに提供されているこの種ドリンク
剤では比較的高価についてしまうため、日常的な摂取に
無理があった状況を確実に改善して、誰でもが日々必要
とするに十分なだけの量の水溶性植物繊維の摂取を日常
的な食習慣のように定着させることも可能になる。
【0035】現代人の食生活と健康面との関係について
は、昭和30年代と比較して肉の量は2〜3倍に、脂肪
の量は3〜4倍近くに増量しているにも拘わらず、食物
織維に属する繊維成分は、野菜等を含めても1/2以下
にまで減ってしまってきているといわれ、こうした現代
人の肉食を中心とした消化吸収の良い食べ物ばかりを摂
取しているために便秘傾向となり、腸の中の環境が大腸
癌発生に適した状態になり、この21世紀初頭には胃癌
の発生件数を超えるのではないかとの警鐘が鳴らされて
いる。
【0036】この警鐘は、1971年、バーキット博士
(Dr.Burrkitt イギリス)が、アフリカ人の大腸癌発
生がすこぶる低率なのは、食物繊維の摂取量が多いから
だと発表し、大腸癌発生の要因の一つとして食物繊維欠
乏説を提唱し、肉食を主体とする欧米人よりもアフリカ
の人達の方が腸の中は椅麗であって、腸内細菌も腐敗菌
が少なく、癌原性物質の生産性も少ないのではないかと
いう考え方に基づくものであり、我が国でも、田沢賢次
教授等(富山医科薬科大学・医学部)による「ペクチン
と癌」と題する研究、報告の中のドンリュウ系ラットを
使った発癌抑制作用に係わる上述の実験結果によっても
裏付けられており、また、その他にも、糖尿病等の各種
成人病抑制作用に有効であるとする多数の報告もなされ
ており。したがって、この発明によって得られるアップ
ルファイバー原液を使ったドリンク剤が、現代人の健康
の維持、管理面に非常に役立つことになるであろうとい
う極めて重要な効果が期待できる。
【0037】叙述の如く、アップルファイバー原液の製
造方法、およびその原液を用いる改質ペクチン粉末体の
製造方法、ならびにアップルファイバー原液を使ったド
リンク剤は、一大リンゴジュース王国であって、ジュー
ス搾汁後に発生する大量の残渣を産業廃棄物として経費
を掛けてまで処理しなければならなかった青森県の実情
を一変し、「植物繊維の中の繊維」と言われるアップル
ファイバ−を有効利用することによって経済効果を上
げ、地域の活性化に大いに役立つことになると共に、そ
の結果によって得られるところの水溶性植物繊維である
アップルファイバーのペクチンは、医薬としては勿論の
こと、各種加工食品用の添加素材として効率的且つ安価
に提供することが可能なり、その疫学的有用性から多く
の現代人の健康の維持、管理に寄与するものになること
から、関係各方面から高い評価がなされ、広く普及、活
用されるものになると予想される。
【図面の簡単な説明】
図面は、この発明に係わるアップルファイバー原液の製
造方法の最も基本的な構成に基づく代表的な実施例を示
している。
【図1】この発明のアップルファイバー原液の製造方法
の代表的な製造工程を示す工程図である。
フロントページの続き Fターム(参考) 4B016 LC04 LE02 LE05 LG01 LP02 LP06 LP08 4B017 LC04 LG01 LP01 4B018 LB03 LB08 MD47 MD52 ME01 ME11 4B041 LD03 LE01 LH05 LK29 LP01 LP08

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リンゴ搾り滓を加熱、乾燥させて粉砕し
    てなるアップルファイバーを所定時間掛けて煮込み、得
    られる煮込み液を濾過してタンクに貯留、静止させた
    上、液内の不溶性混入物質等を沈殿させてから上澄み液
    を採取し、水溶液100m・中に水溶性アップルファイ
    バーのペクチンが約1.0g以上含有されてなる水溶液
    を製造するようにしたことを特徴とするアップルファイ
    バー原液の製造方法。
  2. 【請求項2】 リンゴ搾り滓を加熱、乾燥させて粉砕し
    てなるアップルファイバーを、水に対して約10ないし
    20重量部程度の割合となるように混合すると共に、適
    量の酸類を添加してアップルファイバー混入水となし、
    該アップルファイバー混入水を約80ないし約100℃
    に加熱、約30ないし60分間程度の時間を掛けて煮込
    んで煮込み液とした上、それら煮込み液を搾汁してタン
    クに貯留、静止し、液内の不溶性混入物質等を沈殿させ
    てから上澄み液を採取することにより、水溶液100m
    ・中に水溶性アップルファイバーのペクチンが約1.0
    g以上含有されてなる水溶液を製造するようにしたこと
    を特徴とするアップルファイバー原液の製造方法。
  3. 【請求項3】 リンゴ搾り滓を加熱、乾燥させて粉砕
    し、更に篩に掛けて得られる60ないし80メッシュ程
    度に微粉末化してなるアップルファイバーを、水に対し
    て約10ないし20重量部程度の割合となるように混合
    すると共に、適量の酸類を添加してアップルファイバー
    混入水となし、該アップルファイバー混入水を約80な
    いし約100℃に加熱、約30ないし60分間程度の時
    間を掛けて煮込んで煮込み液とした上、それら煮込み液
    を搾汁してタンクに貯留、静止し、液内の不溶性混入物
    質等を沈殿させてから上澄み液を採取することにより、
    水溶液100m・中に水溶性アップルファイバーのペク
    チンが約1.0g以上含有されてなる水溶液を製造する
    ようにしたことを特徴とするアップルファイバー原液の
    製造方法。
  4. 【請求項4】 アップルファイバーは、果汁の抽出後に
    得られるリンゴ搾汁滓の適量を、適宜手段で所定含水量
    となるまで乾燥させて乾燥済み搾汁滓とした上、該乾燥
    済み搾汁滓を、その混合割合が約20ないし50重量パ
    ーセント程度なるようにして、未乾燥のままのリンゴ搾
    汁滓に加えて約100重量パーセント相当量となる混練
    物にすると共に、乾燥機を用いて所定含水量となるまで
    乾燥させて乾燥済み搾汁滓とした後、引き続き、その中
    から約20ないし50重量パーセント相当量を分離した
    上、それらを、次の未乾燥のままの新たなリンゴ搾汁滓
    に戻して約100重量パーセント相当量の混練物として
    から、乾燥機を用いて乾燥させて乾燥済み搾汁滓とする
    工程を繰り返していくようにする一方、その都度約20
    ないし50重量パーセント相当量が分離されて残る約8
    0ないし50重量パーセント相当量の乾燥済み搾汁滓だ
    けを、その都度直接か、さらに含水量の調整されたもの
    として粉砕工程に回していくようにした上、必要に応じ
    てそれら粉末体に適量の各種有効成分からなる添加剤等
    を加えるか、加えずして粉末化することによって得られ
    る、含水率6ないし12パーセント程度に調整され高品質
    のものとしてなる、請求項1ないし3何れか記載のアッ
    プルファイバー原液の製造方法。
  5. 【請求項5】 アップルファイバー混入水に添加される
    適量の酸類は、混合するアップルファイバー100重量
    部に対して、リンゴ酸が約2重量部程度としてした、請
    求項1ないし3何れか記載のアップルファイバー原液の
    製造方法。
  6. 【請求項6】 水溶液100m・中に水溶性アップルフ
    ァイバーのペクチンを約1.0g以上含有するアップル
    ファイバー原液を粉末化してなるペクチン粉末体と、ポ
    リデキシトリンとが固形分に換算して略3対1ないし2
    対1程度となる割合でスプレードライヤー内に噴霧、乾
    燥されてなるものとすることにより、その表面微細構造
    を改善して粉臭や色、ザラザラ感等の点で違和感を減少
    させた水溶性アップルファイバーの微粉末を製造するこ
    とにより、粉末100g中に約10g以上の改質ペクチ
    ンを含有させてなるものとしたことを特徴とする、請求
    項1ないし4何れか記載の製造方法によって得られるア
    ップルファイバー原液を用いてなる改質ペクチン粉末体
    の製造方法。
  7. 【請求項7】 水溶液100m・中に水溶性アップルフ
    ァイバーのペクチンを約1.0g以上、望ましくは1.2
    g以上含有するアップルファイバー原液が約10重量
    部、それに少なくともpH調整剤およびビタミンCが夫
    々約1重量部ずつを含有してなる、請求項1ないし3何
    れか記載の製造方法によって得られるアップルファイバ
    ー原液を使ったドリンク剤。
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