JP2002250952A - 振れ補正装置 - Google Patents

振れ補正装置

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JP2002250952A
JP2002250952A JP2001051718A JP2001051718A JP2002250952A JP 2002250952 A JP2002250952 A JP 2002250952A JP 2001051718 A JP2001051718 A JP 2001051718A JP 2001051718 A JP2001051718 A JP 2001051718A JP 2002250952 A JP2002250952 A JP 2002250952A
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correction optical
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optical system
lens
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JP2001051718A
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Masaaki Ishikawa
石川  正哲
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 焦点距離の違いや撮像範囲の違いによらず、
常に同一の振れ補正効果を発揮させる。 【解決手段】 第1の補正光学系を含む第1の補正光学
手段と、第2の補正光学系を含み、該第2の補正光学系
の変位量に対する像面の変位量の比が前記第1の補正光
学手段より大きい第2の補正光学手段と、レンズの焦点
距離を検出する検出手段(#505)と、検出された焦
点距離を所定値と比較する比較手段(#507)と、前
記比較の結果、前記焦点距離が所定値より大きい場合
は、前記第1の補正光学手段を駆動して振れ補正を行
い、前記焦点距離が所定値より小さい場合は、前記第2
の補正光学手段を駆動して振れ補正を行う制御手段(#
508,#509)とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数の補正光学手
段を有する振れ補正装置の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、カメラにおけるレンズ鏡筒に
おいて、複数のレンズ群が駆動され、フォーカシングや
ズーミングを行うことが一般的である。
【0003】また、現在のカメラは自動的な露出決定を
行う自動露出の技術や、フォーカシング光学系を自動的
に駆動させて合焦させる自動合焦の技術、さらには最近
では、カメラに加わる手振れによる像振れを補正するシ
ステムも研究されており、撮影者の撮影失敗を誘発する
要因はほとんど無くなってきている。
【0004】ここで、手振れによる像振れを補正するシ
ステムについて簡単に説明する。
【0005】撮影時のカメラの手振れは、周波数として
通常1Hz乃至12Hzの振動であるが、シャッタのレ
リーズ時点においてこのような手振れを起していても像
振れの無い写真を撮影可能とするため、基本的な考えと
して、上記手振れによるカメラの振動を検出し、その検
出値に応じて補正光学系を変位させてやらなければなら
ない。従って、手振れが生じても像振れを生じない写真
を撮影可能とするためには、第1に、カメラの振動を正
確に検出すること、第2に、カメラの振動による光軸変
化を補正光学系を変位させて補正することが必要とな
る。
【0006】この振動(カメラ振れ)の検出は、原理的
にいえば、加速度、速度等を検出する振動検出部(振れ
センサ)と、該振動検出部の出力信号を電気的あるいは
機械的に積分して変位を出力する演算部を有する振動検
出装置をカメラに搭載することによって行うことができ
る。そして、この検出情報に基づいて補正光学系を変位
させ、撮影光軸を変化させるべく搭載された像振れ補正
装置を制御することにより、像振れ補正が可能となる。
【0007】前記補正光学系の駆動手段の従来例として
は、コイルとマグネットを用い、コイルあるいはマグネ
ットを固定部に、マグネットあるいはコイルを補正光学
系に配置して、前記コイルに電流を通電することで駆動
する駆動部を用いて、カメラを正位置に構えた時の縦振
れ方向(以下、ピッチ方向と記す)、それと直交する横
振れ方向(以下、ヨー方向と記す)の振れをそれぞれ検
出し、それに対応して前記駆動部をピッチ、ヨーの二方
向を補正するために二対配置して、二方向それぞれを独
立に駆動する手段が提案されている。
【0008】また、振れ補正用の二つの補正光学系を駆
動する手段が提案されており、その効果としては、二つ
の補正光学系の協調作用で振れ補正範囲を広げるもの
や、一方を低周波の大きな振れを補正する補正光学系と
し、他方を高周波の小さな振れを補正する軽量化された
振れ補正光学系にして広い周波数帯での補正を目指した
ものがあった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来に
おいては、補正光学系の駆動に際し、目標の駆動量に対
して駆動部の追従性の遅れが生じて十分な振れ補正効果
があげられない場合と、振れ補正の範囲が狭いために十
分な振れ補正効果があがらない二つの問題があり、従来
は両方の問題を同時に解決するための手段が開示されて
いなかった。
【0010】駆動部の追従性の遅れの影響が大きくなる
のは、選択された焦点距離が望遠側の場合、あるいは装
着されたカメラの撮像範囲が小さく、現像あるいは出力
時の引き伸ばし倍率が大きいことが予想される場合で、
小さな振れまで補正する必要な時に顕著である。その理
由は、駆動部の追従性を遅らせる大きな原因として摩擦
の影響があるためで、小さな振れを補正するために補正
光学系を小駆動量駆動する時に、駆動力に対する摩擦力
の割合が大きくなり、摩擦の影響を受け易くなるためで
ある。そのため、摩擦の影響の排除するためには、補正
光学系の変位量に対する像面の変位量の比(以下、これ
を防振敏感度とも記す)を小さくして、小さな振れでも
大きく駆動しなければならない。
【0011】一方で、振れ補正範囲が不十分となるの
は、選択された焦点距離が広角側の場合、あるいは装着
されたカメラの撮像範囲が大きく、現像あるいは出力時
の引き伸ばし倍率が小さいことが予想される場合で、振
れ補正効果を出すために長秒時の露光まで対応する広い
補正範囲が必要な時である(望遠側、あるいは引伸ばし
倍率が大きい場合は短い露光時間でも振れ補正効果が発
揮できる)。そのために、振れ補正装置を大きくするこ
となく振れ補正範囲を広げるためには、防振敏感度を大
きくすることが必要になる。
【0012】以上のように、駆動部の追従性の向上を図
る場合と、広い振れ補正範囲を確保する場合とは、補正
光学系を含む補正光学装置の防振敏感度の点に関しては
相反することになり、望遠と広角を併せ持つズームレン
ズにおいては、補正光学装置の防振敏感度の設定をどこ
にするかが問題となる。
【0013】特に、最近は焦点距離の変化が大きい高倍
率のズームレンズへの要求が強く、前述したように、高
倍率化される程、望遠側、広角側ともに両方とも十分な
振れ補正効果を発揮させる振れ補正装置は困難となって
いる。
【0014】また、最近では一眼レフカメラシステムと
して、撮影もしくは撮像の範囲(これらをまとめて便宜
上、撮像範囲と記す)の違うカメラが発売されており、
例えば35mmフィルムサイズ、APS(新写真システ
ム)フィルムサイズ、あるいはデジタルスチルカメラの
様々な撮像素子サイズがあり、それらの撮像範囲の違っ
たカメラに共通に装着可能な交換レンズが開発されてい
る。撮像範囲の大きさによっては現像される引き延ばし
倍率が違うことが予想され、撮像範囲が小さい程、引伸
ばし倍率が高くなると思われる。そのため、焦点距離の
変化と同様に、撮影範囲の違う全てのカメラに十分な振
れ補正効果を発揮させる振れ補正装置は困難となってい
る。
【0015】(発明の目的)本発明の目的は、焦点距離
の違いや撮像範囲の違いによらず、常に同一の像振れ補
正効果を発揮させることのできる振れ補正装置を提供し
ようとするものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載の発明は、第1の補正光学系を含む
第1の補正光学手段と、第2の補正光学系を含み、該第
2の補正光学系の変位量に対する像面の変位量の比が前
記第1の補正光学手段より大きい第2の補正光学手段
と、レンズの焦点距離を検出する検出手段と、検出され
た焦点距離を所定値と比較する比較手段と、前記比較の
結果、前記焦点距離が所定値より大きい場合は、前記第
1の補正光学手段を駆動して振れ補正を行い、前記焦点
距離が所定値より小さい場合は、前記第2の補正光学手
段を駆動して振れ補正を行う制御手段とを有する振れ補
正装置とするものである。
【0017】同じく上記目的を達成するために、請求項
2に記載の発明は、撮像範囲の違う複数のカメラ本体に
装着可能な交換レンズに配置される振れ補正装置であっ
て、第1の補正光学系を含む第1の補正光学手段と、第
2の補正光学系を含み、該第2の補正光学系の変位量に
対する像面の変位量の比が前記第1の補正光学手段より
大きい第2の補正光学手段と、装着されたカメラ本体の
撮像範囲の情報を所定値と比較する比較手段と、前記比
較の結果、装着されたカメラ本体の撮像範囲が所定値よ
り小さい場合は、前記第1の補正光学手段を駆動して振
れ補正を行い、装着されたカメラ本体の撮像範囲が所定
値より大きい場合は、前記第2の補正光学手段を駆動し
て振れ補正を行う制御手段とを有する振れ補正装置とす
るものである。
【0018】同じく上記目的を達成するために、請求項
3に記載の発明は、撮像範囲の違う複数のカメラ本体に
装着可能な交換レンズに配置される振れ補正装置であっ
て、第1の補正光学系を含む第1の補正光学手段と、第
2の補正光学系を含み、該第2の補正光学系の変位量に
対する像面の変位量の比が前記第1の補正光学手段より
大きい第2の補正光学手段と、レンズの焦点距離を検出
し、それに対応する情報を出力する焦点距離出力手段
と、装着されたカメラ本体の撮像範囲の情報を入力する
撮像範囲入力手段と、前記焦点距離出力手段の出力情報
と前記撮像範囲出力手段からの情報より前記第1の補正
光学手段と前記第2の補正手段の何れかを選択して振れ
補正を行う制御手段とを有する振れ補正装置とするもの
である。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図示の実施の形態
に基づいて詳細に説明する。
【0020】図1は本発明の実施の第1の形態に係るレ
ンズ本体の機構を示す断面図であり、同図において、1
は第1のレンズ群、2はフォーカシング光学系となる第
2のレンズ群、3は変倍光学系となる第3のレンズ群、
4は振れ補正用の第4のレンズ群(以下、第1の補正光
学系とも記す)、5は振れ補正用の第5のレンズ群(以
下、第2の補正光学系とも記す)である。
【0021】6は第1のレンズ群1を保持する第1群鏡
筒であり、後述する案内筒11に一体的に取付けられて
いる。7は第2のレンズ群2を保持するフォーカシング
鏡筒であり、後述する案内筒11及びフォーカスカム筒
12に係合してフォーカシング鏡筒を駆動すると共に、
倒れの規制ともなる支持コロ7aを有する。8は第3の
レンズ群3を保持する変倍鏡筒であり、後述する案内筒
11及び変倍カム筒13に係合してズーム鏡筒を駆動す
ると共に、倒れの規制ともなる支持コロ8aを有する。
9は第1の補正光学系(第4のレンズ群)4を保持する
第1の振れ補正鏡筒であり、後述する第4群保持枠16
に係合して駆動すると共に、倒れの規制ともなる支持コ
ロ9aを有する。10は第2の補正光学系(第5のレン
ズ群)5を保持する第2の振れ補正鏡筒であり、後述す
る第5群保持枠17に係合して駆動すると共に、倒れの
規制ともなる支持コロ10aを有する。
【0022】11は案内筒であり、後述する継筒18に
一体的に取り付けられると共に、3ヶ所に前述した支持
コロ7a,8aが係合する光軸と平行な直進溝11a,
11b、及び後述のフォーカスカム環12、変倍カム筒
13の光軸方向の規制となる突起11c,11dを有す
る。12はフォーカスカム環であり、前述の案内筒11
の外径に係合すると共に、案内筒上の突起11cにより
光軸方向は規制されながら回転可能に保持されており、
前述の支持コロ7aが係合する三つのカム溝12aを有
する。13は変倍カム環であり、前述の案内筒11の外
径に係合すると共に、案内筒上の突起11dにより光軸
方向は規制されながら回転可能に保持されており、前述
の支持コロ8aが係合する三つのカム溝13aを有す
る。
【0023】14は絞りであり、後述の継筒18に一体
的に取付き、不図示のアクチュエータにより駆動され
る。15は前述の案内筒11に一体的に取り付けられる
フォーカシング用アクチュエータであり、後述のフォー
カス操作環20の回転とアクチュエータ内の超音波モー
タによる回転を合成して、キー15aを介して前述のフ
ォーカスカム環12に回転を伝えるものである。16は
後述の固定筒19に一体的に取付く第4群保持枠であ
り、前述の第1の補正鏡筒9上の支持コロ9aが係合す
る案内溝16aを有しており、案内溝16aは周方向に
長溝となっているために、第1の振れ補正鏡筒9の光軸
方向の移動、光軸方向の倒れを規制するものの光軸に対
し、上下、左右の動きを許容できるようになっている。
また、16には図1では不図示の振れ補正鏡筒駆動のた
めの部品が取り付けられるが、その詳細は図2を用いて
後述する。
【0024】17は後述の固定筒19に一体的に取り付
けられる第5群保持枠であり、前述の第2の振れ補正鏡
筒10上の支持コロ10aが係合する案内溝17aを有
しており、案内溝17aは周方向に長溝となっているた
めに、第2の振れ補正鏡筒10の光軸方向の移動、光軸
方向の倒れを規制するものの光軸に対し、上下、左右の
動きを許容できるようになっている。また、17には図
1では不図示の振れ補正鏡筒駆動のための部品が取り付
けられるが、その構成の概要は第1の補正光学系の駆動
部と同様であるため、その説明は省略する。18は継筒
であり、主に案内筒11と固定筒19をつなぐ役割を担
っている。19は固定筒であり、継筒18、第4群保持
枠16、第5群保持枠17、後述の電気基板26、マウ
ント24が取り付けられる。
【0025】20はフォーカス操作環であり、後述する
前外装環21とズーム操作環22にはさまれて回転可能
に保持されており、撮影者により回転操作され、その回
転を前述のフォーカス用アクチュエータ15にピン20
aを介して伝える。21は前外装環であり、第1群鏡筒
6に一体的に取り付けられる。22はズーム操作環であ
り、前述のフォーカス操作環20と後述の後外装環23
に挟まれて回転可能に保持されており、撮影者により回
転操作され、その回転をズームキー22aを介して前述
の変倍カム環13に伝える。23は後外装環であり、固
定筒19に一体的に取り付けられる。24はマウントで
あり、不図示のカメラと係合してレンズ鏡筒をカメラに
装着させる。
【0026】25は電気接点であり、マウント24に取
り付けられ、不図示のカメラ側電気接点と接触してカメ
ラ側と通信すると共に、電力を供給される。26は電気
基板であり、マイコン等が搭載されて電気回路を構成し
ており、前述の電気接点25を介してカメラ側と通信及
び電力を供給され、不図示のプリント基板を介して、フ
ォーカス用アクチュエータ、絞り用アクチュエータ、振
れ補正アクチュエータを制御する。27は前述のズーム
操作環22に一体的に取り付けられるズームブラシであ
り、ズームフレキシブル基板28との組合せで選択され
た焦点距離を検出する。ズームフレキシブル基板28は
前述の電気基板に電気的に接続されており、検出された
焦点距離を電気基板26上のマイコンに伝達する。
【0027】ここで、第1の振れ補正光学系4を含む補
正光学装置に対し、第2の振れ補正光学系5を含む補正
光学装置の方が防振敏感度が大きいものとする。
【0028】図2は、上記第1の補正光学系4を含む第
1の補正光学装置の主要部の構成部品を分解して示す斜
視図であり、同図を用いて簡単に説明する。
【0029】同図において、9は第1の補正光学系4を
支持する第1の振れ補正鏡筒であり、該第1の振れ補正
鏡筒9に永久磁石34p,34yが接着により固定され
ている。16は第4群保持枠であり、該第1の振れ補正
鏡筒9上の永久磁石34p,34yとの対向面に、コイ
ル36p,36yが取り付けられている。
【0030】第1の振れ補正鏡筒9には、図2に示す様
に、3方向に放射状に腕部9dが延出し、これら腕部9
dに支持コロ9aがネジ止めされ、この支持コロ9aが
次述のようにして第4群保持枠16の案内溝16aに嵌
挿される。案内溝16aは図2に示す様に長穴となって
いる為、3点の各支持コロ9aはこの方向に移動出来
る。即ち、第1の振れ補正鏡筒9は第4群保持枠16を
含む平面内に、全ての方向に自由に摺動可能となり、光
軸方向にのみ位置規制される。
【0031】上記構成に加え、図2では不図示の角速度
センサ等よりなる振動検出装置、不図示のリフレクター
等よりなる位置検出手段を設けて、ピッチ、ヨーそれぞ
れの方向の手振れを振動検出装置で検出し、その出力に
対応して、前述のコイル36p,36yそれぞれに通電
することにより、永久磁石34p,34yに推力を働か
せ、それと一体の第1の振れ補正鏡筒9を駆動し、その
位置を位置検出手段で検知しながら、目標位置まで駆動
して振れ補正を行う。
【0032】なお、第2の補正光学系5を含む第2の補
正光学装置の構成も同様であるため、その説明は省略す
る。
【0033】図3は、図1及び図2に示した第1,第2
の補正光学装置と振動検出装置を有する振れ補正装置を
搭載したレンズ交換式オートフォーカス(AF)一眼レ
フカメラシステムの電気的構成を示すブロック図であ
る。
【0034】同図において、200はカメラ本体、30
0はレンズ本体を示している。
【0035】まず、カメラ本体200側の構成について
説明する。201はマイクロコンピュータで構成される
カメラCPUであり、後述の如くカメラ本体200内の
種々の装置の動作を制御すると共に、レンズ本体300
の装着時にはカメラ接点202を介してレンズCPU3
01との通信を行うものである。202は接点であり、
レンズ本体300側に信号を伝達する信号伝達接点と該
レンズ本体300側に電源を供給する電源用接点からな
っている。203は外部より操作可能な電源スイッチで
あり、カメラCPU201を立ち上げてシステム内の各
アクチュエータやセンサ等への電源供給およびシステム
の動作を可能な状態とするためのものである。204は
外部より操作可能な2段ストローク式のレリーズスイッ
チであり、その信号はカメラCPU201に入力され
る。
【0036】カメラCPU201はレリーズスイッチ2
04より入力された信号に従い、第1ストロークスイッ
チ(SW1)がONであれば、測光回路205による露
光量の決定や合焦動作等を行って撮影準備状態に入り、
第2ストロークスイッチ(SW2)がONまで操作され
たことを検知すると、レンズ本体300内のレンズCP
U301に後述の絞り動作命令を送信すると共に、露光
回路206に露光開始命令を送信して実際の露光動作を
行わせ、露光終了信号を受信すると給送回路207に給
送開始命令を送信してフィルムの巻き上げ動作を行わせ
る。
【0037】208は測距回路であり、レリーズスイッ
チ204のスイッチSW1がONされることにより、カ
メラCPU201から送信されてくる測距開始命令に従
って測距エリア内に存在する被写体を測距し、これに焦
点を合わせるために必要な合焦レンズの移動量を決定し
てカメラCPU200に送信する。
【0038】次に、レンズ本体300側について説明す
る。
【0039】301は該レンズ本体300内の種々の装
置の動作を制御すると共に、カメラ本体200に装着さ
れた時には、以下のレンズ接点302を介してカメラC
PU201との通信を行うレンズCPU、302は接点
(図1の電気接点25に相当する)であり、カメラ本体
200側との信号伝達を行う信号伝達接点、カメラ側か
ら電源を供給される電源用接点からなっている。303
は外部より操作可能なISスイッチであり、後述の像振
れ補正動作(IS動作)を行わせるかどうかを選択する
(ONでIS動作選択)ことが可能である。
【0040】304は振動検出装置であり、レンズCP
U301からの命令に従い、カメラのピッチ方向及びヨ
ー方向の加速度あるいは速度等を検出する振動検出部3
04aと、該振動検出部304aの出力信号を電気的あ
るいは機械的に積分した変位をレンズCPU301に出
力する演算部304bとから構成されている。305は
焦点距離検出装置であり、図1のズームブラシ27とズ
ームフレキシブル基板28により構成されており、レン
ズCPU301内に検出された焦点距離を伝える。その
焦点距離情報はレンズCPU301内で所定値と比較さ
れ、補正系選択手段301aにて焦点距離が所定値より
大きければ後述する第1の補正光学装置306が選択さ
れ、焦点距離が所定値より小さければ第2の補正光学装
置307が選択され、補正駆動制御手段301bにて選
択された前記補正光学装置の駆動制御が行われる。
【0041】前記第1の補正光学装置306は、図2で
詳述した構成のものであり、ピッチ方向に駆動する永久
磁石34pとコイル36pからなる第1のピッチ方向駆
動手段と、ヨー方向に駆動する永久磁石34yとコイル
36yからなる第1のヨー方向駆動手段により移動させ
られ、像振れ補正を行う補正光学系306a(第1の補
正光学系4に相当する)、該補正光学系306aの位置
を検出する位置検出手段306b、及び、振れ補正停止
時に補正光学系306aを中心に保持するための補正光
学系係止手段306cにより構成されている。前記第2
の補正光学装置306は、第1の補正光学装置306と
同様に構成のものであり、ピッチ方向に駆動する第2の
ピッチ方向駆動手段と、ヨー方向に駆動する第2のヨー
方向駆動手段により移動させられ、振れ補正を行う補正
光学系307a(第2の補正光学系5に相当する)、該
補正光学系307aの位置を検出する位置検出手段30
7b、及び、振れ補正停止時に補正光学系307aを中
心に保持するための補正光学系係止手段307cにより
構成されている。
【0042】308は合焦装置(図1のフォーカシング
光学系2、フォーカシング鏡筒7、フォーカシング用ア
クチュエータ15よりなる)であり、前述の如くカメラ
CPU201から送信された合焦レンズの移動量に従
い、レンズCPU301によって制御される駆動回路3
08aと、該駆動回路308aによって駆動される合焦
レンズ308bとから構成されている。309は絞り装
置であり、前述の如くカメラCPU201から送信され
た絞り動作命令に従い、レンズCPU301によって制
御される駆動回路309aと、該駆動回路309aによ
って駆動され、開口面積を決定する絞り部材309b
(図1の絞り14に相当する)とから構成されている。
【0043】上記構成とすることにより、焦点距離が所
定値より大きく望遠側である場合は、防振敏感度の小さ
な第1の補正光学装置306を駆動して振れ補正を行う
ため、小さな振れに対しても大きな駆動量で駆動され、
駆動力に対する摩擦の影響が少なくなり、小さな振れに
対しても追従性の良い振れ補正が行われる。
【0044】一方、焦点距離が所定値より小さく広角側
である場合は、防振敏感度の大きな第2の補正光学装置
307を駆動して振れ補正を行うため、大きな振れに対
しても小さな駆動量で駆動され、大きな振れ補正範囲を
確保でき、長秒時の露光に対応した振れ補正が行われ
る。
【0045】図4は、上記構成におけるカメラシステム
の主要動作を示すフローチャートであり、以下これに従
って説明する。
【0046】ステップ#501にて、カメラ本体200
の電源スイッチ203がONされると、レンズ本体30
0に電源の供給が開始される(または、新しい電池を入
れた場合、カメラ本体200にレンズ本体300を装着
した場合などカメラ本体200とレンズ本体300との
間で通信が開始され、ステップ#502へ進む。
【0047】ステップ#502へ進むと、カメラCPU
201によりスイッチSW1がONしているかの判定が
行われ、ONしていれば次のステップ#503におい
て、レンズCPU301によりISスイッチ303がO
N(IS動作選択)になっているかの判定が行われる。
この結果、IS動作選択がなされていればステップ#5
04へ進み、レンズCPU301が内部タイマをスター
トさせる。
【0048】次のステップ#505においては、カメラ
CPU201が、測光回路205、測距回路208を駆
動して測光及びAF(測距動作)を行い、レンズCPU
301が、合焦装置306、振動検出装置304、焦点
距離検出装置305を駆動してAF(合焦動作)、振れ
検出の開始、焦点距離の検出を行う。続くステップ#5
06においては、レンズCPU301が上記タイマでの
計時内容が所定の時間t1に達したか否かを調べ、達し
ていなければ達するまでこのステップに留まる。これ
は、振動検出装置304の出力が安定するまでの時間待
機する為の処理である。その後、所定の時間t1が経過
するとステップ#507へ進み、レンズCPU301内
にて、検出された最新の焦点距離と所定値(α)との比
較が行われ、もし最新の焦点距離が所定値(α)より大
きければステップ#508へ進み、防振敏感度の小さな
第1の補正光学装置306にて振れ補正を開始するが、
前記焦点距離が所定値(α)より小さければステップ#
509へ進み、 防振敏感度の大きな第2の補正光学装
置307にて振れ補正を開始する。
【0049】次のステップ#510においては、カメラ
CPU201によりスイッチSW2がONしているかの
判定が行われ、ONしていなければステップ#512へ
進み、ここではスイッチSW1がONしているかを再び
判定し、もし該スイッチSW1もONしていなければス
テップ#513へ進む。又該スイッチSW1はONした
ままであればステップ#510へ戻り、再度スイッチS
W2の状態を調べ、ONしていなければ同様の動作を繰
り返す。また、該スイッチSW2がONしていればステ
ップ#511へ進み、カメラCPU201は絞り装置3
09を制御すると共に給送回路207を駆動して、フィ
ルムへの露光動作及びそのフィルムの給送動作を行う。
そして、前述したステップ#512へ進む。
【0050】上記ステップ#512にてスイッチSW1
もOFFしていた場合は前述した様にステップ#513
へ進み、レンズCPU301が前述の第1もしくは第2
の補正光学装置306,307による像振れ補正制御を
停止する。そして、レンズCPU301が、次のステッ
プ#514にて上記内部タイマを一旦リセットさせた後
に再度スタートさせ、続くステップ#515及び#51
6にて、今度はカメラCPU210が再びスイッチSW
1が所定時間t2内にONされるかの判定を行う。もし
像振れ補正を停止してから所定時間t2内に再度スイッ
チSW1がONされたならばステップ#517へ進み、
前述の測光,AF(測距動作及び合焦動作)をカメラC
PU201が行う。この際、振れ検出装置304による
振れ検出はそのまま継続されているので、次のステップ
#507においては、前述した様に焦点距離と所定値
(α)との比較が行われ、第1の補正光学装置306と
第2の補正光学装置307のどちらを駆動するかの選択
が行われ、以下同様の動作が繰り返される。
【0051】この様な処理をすることにより、前述した
様に撮影者がレリーズ操作を停止した後に再度レリーズ
操作をした際に、その度に振動検出装置304を起動し
てその出力安定迄待機するといった不都合を無くすこと
が可能になる。
【0052】一方、振れ補正を停止してから所定時間t
2以内にスイッチSW1がONしなかった場合は、ステ
ップ#515からステップ#518へ進み、前記振動検
出装置304による振れ検出を停止し、その後はステッ
プ#502に戻り、スイッチSW1がONされるのを待
機の状態に入る。
【0053】また、上記ステップ#503にてIS動作
の選択がなされていなければステップ#519へ進み、
カメラCPU201が測光,AF(測距動作)を、レン
ズCPU301がAF(合焦動作)を行う。そして、次
のステップ#520において、カメラCPU201によ
りスイッチSW2がONしているかの判定が行われ、O
Nしていなければ直ちにステップ#522へ進むが、O
Nしていればステップ#521へ進んで、露光動作が行
われ、その後ステップ#522へ進む。ステップ#52
2においては、スイッチSW1の状態をカメラCPU2
01が調べ、ONのままであれば上記のステップ#52
0へ戻るが、ONしていなければステップ#502へ戻
り、スイッチSW1がONするのを待機する状態に入
る。
【0054】上記カメラシステムでは、電源スイッチ2
03がOFFされるまで上記一連の動作を繰り返し、O
FFされるとカメラCPU201とレンズCPU301
との通信が終了し、レンズ本体300への電源供給も終
了する。
【0055】(実施の第2の形態)図5は本発明の実施
の第2の形態に係る像振れ補正装置を搭載したレンズ交
換式オートフォーカス(AF)一眼レフカメラシステム
の電気的構成を示すブロック図であり、図3と同じ機能
を有する部分は同一の符号を付し、その説明は省略す
る。なお、図1や図2の構成は、本実施の第2の形態に
おいても同様であるものとする。
【0056】図5において、カメラ本体200側のカメ
ラCPU200には、レンズ本体300側に送信する情
報として、撮像範囲情報201aが格納されている。
【0057】また、レンズ本体300側において、レン
ズCPU301には、前述した撮像範囲情報401aが
入力され、該情報により得られる撮像範囲は該レンズC
PU301内の補正系選択手段301aにて所定値と比
較される。補正系選択手段301aは撮像範囲が所定値
より小さければ第1の補正光学装置306を選択し、撮
像範囲が所定値より大きければ第2の補正光学装置30
7を選択し、補正駆動制御手段501bは選択された補
正光学装置の駆動制御を行う。
【0058】上記構成とすることにより、撮像範囲が所
定値より小さい場合は、防振敏感度の小さな第1の補正
光学装置306を駆動して振れ補正を行うため、小さな
振れに対しても大きな駆動量で駆動され、駆動力に対す
る摩擦の影響が少なくなり、小さな振れに対しても追従
性の良い振れ補正が行われる。一方、撮像範囲が所定値
より大きい場合は、防振敏感度の大きな第2の補正光学
装置307を駆動して振れ補正を行うため、大きな振れ
に対しても小さな駆動量で駆動され、大きな振れ補正範
囲を確保でき、長秒時の露光に対応した振れ補正が行わ
れる。
【0059】図6は、上記構成におけるカメラシステム
における主要動作を示すフローチャートであり、以下こ
れに従って説明する。
【0060】ステップ#601にて、カメラ本体200
の電源スイッチ203がONされると、レンズ本体30
0に電源の供給が開始される(または、新しい電池を入
れた場合、カメラ本体200にレンズ本体300を装着
した場合などカメラ本体200とレンズ本体300との
間で通信が開始され、ステップ#602へ進む。
【0061】ステップ#602へ進むと、カメラCPU
201によりスイッチSW1がONしているかの判定が
行われ、ONしていれば次のステップ#603におい
て、レンズCPU301によりISスイッチ303がO
N(IS動作選択)になっているかの判定が行われる。
この結果、IS動作選択がなされていればステップ#6
04へ進み、レンズCPU301が内部タイマをスター
トさせる。
【0062】次のステップ#605においては、カメラ
CPU201が、測光回路205、測距回路208を駆
動して測光及びAF(測距動作)を行い、レンズCPU
301が、合焦装置306、振動検出装置304を駆動
してAF(合焦動作)、振れ検出の開始を行う。続くス
テップ#606においては、レンズCPU301が上記
タイマでの計時内容が所定の時間t1に達したか否かを
調べ、達していなければ達するまでこのステップに留ま
る。これは、振動検出装置304の出力が安定するまで
の時間待機する為の処理である。その後、所定の時間t
1が経過するとステップ#607へ進み、レンズCPU
301内にて、カメラ本体200側より伝えられた撮像
範囲情報201aより得られる撮像範囲と所定値(β)
とが比較され、撮像範囲が所定値(β)より小さければ
ステップ#608へ進み、第1の補正光学装置306に
て振れ補正を開始し、撮像範囲が所定値(β)より大き
ければステップ#609へ進み、第2の補正光学装置3
07にて振れ補正を開始する。
【0063】次のステップ#610においては、カメラ
CPU201によりスイッチSW2がONしているかの
判定が行われ、ONしていなければステップ#612へ
進み、ここではスイッチSW1がONしているかを再び
判定し、もし該スイッチSW1もONしていなければス
テップ#613へ進む。又該スイッチSW1はONした
ままであればステップ#610へ戻り、再度スイッチS
W2の状態を調べ、ONしていなければ同様の動作を繰
り返す。また、該スイッチSW2がONしていればステ
ップ#611へ進み、カメラCPU201は絞り装置3
09を制御すると共に給送回路207を駆動して、フィ
ルムへの露光動作及びそのフィルムの給送動作を行う。
そして、前述したステップ#612へ進む。
【0064】上記ステップ#612にてスイッチSW1
もOFFしていた場合は前述した様にステップ#613
へ進み、レンズCPU301が前述の第1もしくは第2
の補正光学装置306,307による像振れ補正制御を
停止する。そして、レンズCPU301が、次のステッ
プ#614にて上記内部タイマを一旦リセットさせた後
に再度スタートさせ、続くステップ#615及び#61
6にて、今度はカメラCPU210が再びスイッチSW
1が所定時間t2内にONされるかの判定を行う。もし
像振れ補正を停止してから所定時間t2内に再度スイッ
チSW1がONされたならばステップ#617へ進み、
前述の測光,AF(測距動作及び合焦動作)をカメラC
PU201が行う。この際、振れ検出装置304による
振れ検出はそのまま継続されているので、前述のステッ
プ#607意向の動作が繰り返される。
【0065】この様な処理をすることにより、前述した
様に撮影者がレリーズ操作を停止した後に再度レリーズ
操作をした際に、その度に振動検出装置304を起動し
てその出力安定迄待機するといった不都合を無くすこと
が可能になる。
【0066】一方、振れ補正を停止してから所定時間t
2以内にスイッチSW1がONしなかった場合は、ステ
ップ#615からステップ#618へ進み、前記振動検
出装置304による振れ検出を停止し、その後はステッ
プ#602に戻り、スイッチSW1がONされるのを待
機の状態に入る。
【0067】また、上記ステップ#603にてIS動作
の選択がなされていなければステップ#619へ進み、
カメラCPU201が測光,AF(測距動作)を、レン
ズCPU301がAF(合焦動作)を行う。そして、次
のステップ#620において、カメラCPU201によ
りスイッチSW2がONしているかの判定が行われ、O
Nしていなければ直ちにステップ#622へ進むが、O
Nしていればステップ#621へ進んで、露光動作が行
われ、その後ステップ#622へ進む。ステップ#62
2においては、スイッチSW1の状態をカメラCPU2
01が調べ、ONのままであれば上記のステップ#62
0へ戻るが、ONしていなければステップ#602へ戻
り、スイッチSW1がONするのを待機する状態に入
る。
【0068】上記カメラシステムでは、電源スイッチ2
03がOFFされるまで上記一連の動作を繰り返し、O
FFされるとカメラCPU201とレンズCPU301
との通信が終了し、レンズ本体300への電源供給も終
了する。
【0069】(実施の第3の形態)上記実施の第1及び
第2の形態においては、それぞれ補正光学装置の選択の
判定基準を、焦点距離、撮像範囲としたが、焦点距離と
撮像範囲の組合せでもよく、例えば、撮像範囲の大きさ
に従って、補正光学装置を選択するために焦点距離と比
較する判定の値を変えるようにしても良く、これを本発
明の実施の第3の形態として、以下に説明する。
【0070】図7は本発明の実施の第3の形態に係る像
振れ補正装置を搭載したレンズ交換式オートフォーカス
(AF)一眼レフカメラシステムの電気的構成を示すブ
ロック図であり、図3と同じ機能を有する部分は同一の
符号を付し、その説明は省略する。なお、図1や図2の
構成は、本実施の第3の形態においても同様であるもの
とする。
【0071】図7において、カメラ本体200側のカメ
ラCPU200には、レンズ本体300側に送信する情
報として、撮像範囲情報201aが格納されている。
【0072】また、レンズ本体300側において、レン
ズCPU301には、前述した撮像範囲情報401aが
入力され、該情報により得られる撮像範囲が該レンズC
PU301内の判定値決定手段301cにて第1の所定
値と比較され、この比較結果により最新の焦点距離と比
較される第2の所定値(補正光学装置を選択する為の第
2の所定値)が決定される。
【0073】上記構成においては、以下に述べるよう
に、撮像範囲の大きさにより、防振敏感度の違う二つ補
正光学装置の駆動を切換える焦点距離の閾値を変更する
ことにより、撮像範囲が第1の所定値より小さい場合は
引伸ばし倍率が高くなることが予想されるため、撮像範
囲が第一の所定値より大きい場合に比べ焦点距離がより
小さな(ワイド側)であっても、防振敏感度の小さな第
1の補正光学装置306を駆動して振れ補正を行うた
め、小さな振れに対しても大きな駆動量で駆動され、駆
動力に対する摩擦の影響が少なくなり、小さな振れに対
しても追従性の良い振れ補正が行われて、引伸ばされて
も振れが目立たない画像が得られる。逆に、撮像範囲が
第1の所定値より大きい場合は引伸ばし倍率が低いと予
想されるため、撮像範囲が第1の所定値より小さな場合
に比べ焦点距離がより大きな(テレ側)であっても、防
振敏感度の大きな第2の補正光学装置307を駆動して
振れ補正を行うようにしている。よって、大きな振れに
対しても小さな駆動量で駆動され、大きな振れ補正範囲
を確保でき、長秒時の露光に対応した振れ補正が行われ
る。
【0074】図8は、上記構成におけるカメラシステム
の主要動作を示すフローチャートであり、以下これに従
って説明する。
【0075】ステップ#701にて、カメラ本体200
の電源スイッチ203がONされると、レンズ本体30
0に電源の供給が開始される(または、新しい電池を入
れた場合、カメラ本体200にレンズ本体300を装着
した場合などカメラ本体200とレンズ本体300との
間で通信が開始され、ステップ#702へ進む。
【0076】ステップ#702へ進むと、カメラCPU
201によりスイッチSW1がONしているかの判定が
行われ、ONしていれば次のステップ#703におい
て、レンズCPU301によりISスイッチ303がO
N(IS動作選択)になっているかの判定が行われる。
この結果、IS動作選択がなされていればステップ#7
04へ進み、レンズCPU301が内部タイマをスター
トさせる。
【0077】次のステップ#705においては、カメラ
CPU201が、測光回路205、測距回路208を駆
動して測光及びAF(測距動作)を行い、レンズCPU
301が、合焦装置306、振動検出装置304、焦点
距離検出装置305を駆動してAF(合焦動作)、振れ
検出の開始、焦点距離の検出を行う。続くステップ#7
06においては、レンズCPU301が上記タイマでの
計時内容が所定の時間t1に達したか否かを調べ、達し
ていなければ達するまでこのステップに留まる。これ
は、振動検出装置304の出力が安定するまでの時間待
機する為の処理である。その後、所定の時間t1が経過
するとステップ#723へ進み、レンズCPU301内
にて、カメラ本体200側より伝えられた撮像範囲情報
201aにより得られる撮像範囲と第1の所定値(β)
とが比較され、撮像範囲が所定値(β)より小さければ
ステップ#724へ進み、以下の焦点距離と比較される
第2の所定値(α)がα1に設定される。一方、撮像範
囲が第1の所定値(β)より大きければステップ#72
5へ進み、以下の焦点距離と比較される第2の所定値
(α)がα2に設定される。ここで、α1は、α2に対
して小さな値が設定されている。続くステップ#707
においては、最新の焦点距離と前記撮像範囲より決定さ
れた第2の所定値(α)との比較が行われ、前記焦点距
離が所定値(α)より大きければステップ#708へ進
み、防振敏感度の小さな第1の補正光学装置306にて
振れ補正を開始するが、前記撮像範囲が前記第2の所定
値(α)より小さければステップ#709へ進み、 防
振敏感度の大きな第2の補正光学装置307にて振れ補
正を開始する。
【0078】次のステップ#710においては、カメラ
CPU201によりスイッチSW2がONしているかの
判定が行われ、ONしていなければステップ#712へ
進み、ここではスイッチSW1がONしているかを再び
判定し、もし該スイッチSW1もONしていなければス
テップ#713へ進む。又該スイッチSW1はONした
ままであればステップ#710へ戻り、再度スイッチS
W2の状態を調べ、ONしていなければ同様の動作を繰
り返す。また、該スイッチSW2がONしていればステ
ップ#711へ進み、カメラCPU201は絞り装置3
09を制御すると共に給送回路207を駆動して、フィ
ルムへの露光動作及びそのフィルムの給送動作を行う。
そして、前述したステップ#712へ進む。
【0079】上記ステップ#712にてスイッチSW1
もOFFしていた場合は前述した様にステップ#713
へ進み、レンズCPU301が前述の第1もしくは第2
の補正光学装置306,307による像振れ補正制御を
停止する。そして、レンズCPU301が、次のステッ
プ#714にて上記内部タイマを一旦リセットさせた後
に再度スタートさせ、続くステップ#715及び#71
6にて、今度はカメラCPU210が再びスイッチSW
1が所定時間t2内にONされるかの判定を行う。もし
像振れ補正を停止してから所定時間t2内に再度スイッ
チSW1がONされたならばステップ#717へ進み、
前述の測光,AF(測距動作及び合焦動作)をカメラC
PU201が行う。この際、振れ検出装置304による
振れ検出はそのまま継続されているので、前述のステッ
プ#723以降の動作が繰り返される。
【0080】この様な処理をすることにより、前述した
様に撮影者がレリーズ操作を停止した後に再度レリーズ
操作をした際に、その度に振動検出装置304を起動し
てその出力安定迄待機するといった不都合を無くすこと
が可能になる。
【0081】一方、振れ補正を停止してから所定時間t
2以内にスイッチSW1がONしなかった場合は、ステ
ップ#715からステップ#718へ進み、前記振動検
出装置304による振れ検出を停止し、その後はステッ
プ#702に戻り、スイッチSW1がONされるのを待
機の状態に入る。
【0082】また、上記ステップ#703にてIS動作
の選択がなされていなければステップ#719へ進み、
カメラCPU201が測光,AF(測距動作)を、レン
ズCPU301がAF(合焦動作)を行う。そして、次
のステップ#720において、カメラCPU201によ
りスイッチSW2がONしているかの判定が行われ、O
Nしていなければ直ちにステップ#722へ進むが、O
Nしていればステップ#721へ進んで、露光動作が行
われ、その後ステップ#722へ進む。ステップ#72
2においては、スイッチSW1の状態をカメラCPU2
01が調べ、ONのままであれば上記のステップ#72
0へ戻るが、ONしていなければステップ#702へ戻
り、スイッチSW1がONするのを待機する状態に入
る。
【0083】上記カメラシステムでは、電源スイッチ2
03がOFFされるまで上記一連の動作を繰り返し、O
FFされるとカメラCPU201とレンズCPU301
との通信が終了し、レンズ本体300への電源供給も終
了する。
【0084】以上の実施の各形態によれば、選択された
焦点距離が望遠側の場合、あるいは装着されたカメラの
撮像範囲が小さく、現像あるいは出力時の引き伸ばし倍
率が大きいことが予想される場合には、小さな振れの補
正を重視して、防振敏感度の小さい第1の補正光学装置
306を駆動し、小さな振れを補正するためのその駆動
量を相対的に大きくして、駆動力に対する摩擦の影響を
減らし、小さな振れまで補正可能としている。逆に、選
択された焦点距離が広角側の場合、あるいは装着された
カメラの撮像範囲が大きく、現像あるいは出力時の引き
伸ばし倍率が小さいことが予想される場合には、長秒時
の露光に対応する広い補正範囲を重視して、防振敏感度
の大きい第2の補正光学装置307を駆動し、大きな振
れを補正するためのその駆動量を相対的に小さくして、
大きな振れ補正装置を用いることなく広い補正範囲での
振れ補正が可能としている。
【0085】そのため、焦点距離の違いや撮像範囲の違
いによらず、同様な防振効果を提供できるカメラシステ
ムとすることができる。
【0086】(変形例)上記実施の各形態では、防振敏
感度の異なる二つの補正光学装置を用意し、焦点距離や
撮像範囲を基に何れかを選択するようにしていたが、防
振敏感度の異なる三つ以上の補正光学装置を用意し、同
様の選択を行うようにしても良い。
【0087】また、カメラシステムに適用した例を示し
ているが、その他の光学装置への適用、さらには振れ補
正装置のみへの適用であっても良い。
【0088】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
焦点距離の違いや撮像範囲の違いによらず、常に同一の
像振れ補正効果を発揮させることができる振れ補正装置
を提供できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の各形態に係るレンズ本体側の機
構を示す断面図である。
【図2】図1のレンズ本体内に配置された振れ補正用の
補正光学装置の機構を示す斜視図である。
【図3】本発明の実施の第1の形態に係るレンズ交換式
一眼レフカメラシステムの電気的構成を示すブロック図
である。
【図4】図3に示したカメラシステムにおける主要動作
を示すフローチャートである。
【図5】本発明の実施の第2の形態に係るレンズ交換式
一眼レフカメラシステムの電気的構成を示すブロック図
である。
【図6】図5に示したカメラシステムにおける主要動作
を示すフローチャートである。
【図7】本発明の実施の第3の形態に係るレンズ交換式
一眼レフカメラシステムの電気的構成を示すブロック図
である。
【図8】図7に示したカメラシステムにおける主要動作
を示すフローチャートである。
【符号の説明】
4 第1の補正光学系 5 第2の補正光学系 9 第1の振れ補正鏡筒 10 第2の振れ補正鏡筒 201 カメラCPU 301 レンズCPU 301a 補正系先着手段 301b 補正駆動制御手段 301c 判定値決定手段 304 振動検出装置 305 焦点検出装置 306 第1の補正光学装置 307 第2の補正光学装置

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の補正光学系を含む第1の補正光学
    手段と、第2の補正光学系を含み、該第2の補正光学系
    の変位量に対する像面の変位量の比が前記第1の補正光
    学手段より大きい第2の補正光学手段と、レンズの焦点
    距離を検出する検出手段と、検出された焦点距離を所定
    値と比較する比較手段と、前記比較の結果、前記焦点距
    離が所定値より大きい場合は、前記第1の補正光学手段
    を駆動して振れ補正を行い、前記焦点距離が所定値より
    小さい場合は、前記第2の補正光学手段を駆動して振れ
    補正を行う制御手段とを有することを特徴とする振れ補
    正装置。
  2. 【請求項2】 撮像範囲の違う複数のカメラ本体に装着
    可能な交換レンズに配置される振れ補正装置であって、 第1の補正光学系を含む第1の補正光学手段と、第2の
    補正光学系を含み、該第2の補正光学系の変位量に対す
    る像面の変位量の比が前記第1の補正光学手段より大き
    い第2の補正光学手段と、装着されたカメラ本体の撮像
    範囲の情報を所定値と比較する比較手段と、前記比較の
    結果、装着されたカメラ本体の撮像範囲が所定値より小
    さい場合は、前記第1の補正光学手段を駆動して振れ補
    正を行い、装着されたカメラ本体の撮像範囲が所定値よ
    り大きい場合は、前記第2の補正光学手段を駆動して振
    れ補正を行う制御手段とを有することを特徴とする振れ
    補正装置。
  3. 【請求項3】 撮像範囲の違う複数のカメラ本体に装着
    可能な交換レンズに配置される振れ補正装置であって、 第1の補正光学系を含む第1の補正光学手段と、第2の
    補正光学系を含み、該第2の補正光学系の変位量に対す
    る像面の変位量の比が前記第1の補正光学手段より大き
    い第2の補正光学手段と、レンズの焦点距離を検出し、
    それに対応する情報を出力する焦点距離出力手段と、装
    着されたカメラ本体の撮像範囲の情報を入力する撮像範
    囲入力手段と、前記焦点距離出力手段の出力情報と前記
    撮像範囲出力手段からの情報より前記第1の補正光学手
    段と前記第2の補正手段の何れかを選択して振れ補正を
    行う制御手段とを有することを特徴とする振れ補正装
    置。
  4. 【請求項4】 前記制御手段は、前記装着されたカメラ
    本体の撮像範囲と第1の所定値との比較により、焦点距
    離についての第2の所定値を設定し、次いで前記焦点距
    離出力手段の出力情報が前記第2の所定値より大きい場
    合は、前記第1の補正光学手段を選択し、前記焦点距離
    出力手段の出力情報が前記第2の所定値より小さい場合
    は、前記第2の補正光学手段を選択することを特徴とす
    る請求項3に記載の振れ補正装置。
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