JPH08248464A - 像振れ防止装置 - Google Patents

像振れ防止装置

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JPH08248464A
JPH08248464A JP4722695A JP4722695A JPH08248464A JP H08248464 A JPH08248464 A JP H08248464A JP 4722695 A JP4722695 A JP 4722695A JP 4722695 A JP4722695 A JP 4722695A JP H08248464 A JPH08248464 A JP H08248464A
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JP
Japan
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lens
correction
movable
image blur
camera
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JP4722695A
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English (en)
Inventor
Ichiro Onuki
一朗 大貫
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Original Assignee
Canon Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 像振れを防止するために動く可動光学部材を
像振れ防止非作動時に保持することを簡易化すると共
に、充分な光学性能が得られるようにする。 【構成】 可動光学部材がその可動範囲の中心からずれ
た位置に保持された状態で、その可動光学部材の光軸と
その他の光学系の光軸とが実質的に合うようにする。ま
た、可動光学部材の可動範囲の中心と、その中心からず
れた保持位置との間の位置に可動光学部材がある状態で
可動光学部材の光軸と前記光学系の光軸とが合うように
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カメラ等の振れにより
生じる像振れを抑制するための像振れ防止装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、カメラ等に生じた手振れを振
動ジャイロ等の振れ検知センサで検知し、その結果に基
づいて振れ補正光学系を駆動し、結像面上での像振れを
抑制する提案が既になされている。
【0003】ここで、上記振れ補正光学系は、所定範囲
内において移動可能に構成されるため、像振れ補正不要
時は上記光学系を所定位置に拘束させると共に、像振れ
補正時にはその拘束を解除して像振れ補正可能状態にす
る必要がある。この様な動作を可能とするため、本出願
人より既にいくつかの提案がなされている。
【0004】特開平1−185611号公開公報では、
撮影光軸に対して垂直な平面上を移動可能に支持された
結像光学系がバネにより、移動可能端に片寄せされてい
る。
【0005】そして像振れ補正開始時には、アクチュエ
ータが前記バネに抗して、前記結像光学系を移動範囲の
中心、すなわち原点に急激にセンタリングさせ、その後
像振れ補正駆動を行う構成となっている。
【0006】一方、特開平4−110835号公開公報
では、振れ補正光学系が、他の撮影レンズと光軸が合う
位置であり、かつ、移動範囲の中心である原点位置にロ
ック機構でロックされ、像振れ補正開始時に上記のロッ
ク機構を解除して像振れ補正駆動を行う構成となってい
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
特開平1−185611号公開公報では、像振れ防止機
能は作用させないで、撮影を行う場合の動作、及び同じ
くその場合の像振れ補正レンズ位置と光学性能との関係
については開示されていない。
【0008】また、前述特開平4−110835号公開
公報に開示された装置では、組立て工程で振れ補正光学
系が正確に上記の原点位置でロックされるように厳密に
調整する必要がある。
【0009】更に、ロック機構が高価で、かつ、機構の
収容スペースを必要とし、機器全体が大型で高価になる
という欠点がある。
【0010】(発明の目的)本発明の目的は、像振れ防
止のために動く可動光学部材を保持することの簡易化を
図ると共に、充分な光学性能を有する像振れ防止装置を
提供しようとするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段及び作用】上記の目的を達
成するために請求項1に示される本発明は、光学系と、
像振れを防止するために前記光学系に対して所定の可動
範囲を変位する可動光学部材と、前記所定の可動範囲の
中心からずれた位置で前記可動光学部材を保持する保持
手段とを有すると共に、前記可動光学部材が前記保持手
段によって保持される状態で、前記可動光学部材の光軸
と前記光学系の光軸とが実質的に合うように構成し、以
って、前記可動光学部材がその可動範囲の中心からずれ
た位置に保持された状態で、前記光学部材の光軸と前記
光学系の光軸とが実質的に合うようにし、前記可動光学
部材の保持の簡易化、及び充分な光学性能の維持を達成
しようとするものである。
【0012】また、請求項4に示した本発明は、光学系
と像振れを防止するために、前記光学系に対して所定の
範囲内で変位する可動光学部材と、前記可動光学部材を
前記所定の可動範囲の中心からずれた位置に保持する保
持手段とを有すると共に、前記所定範囲の中心と前記保
持手段によって保持される位置との間に実質的に位置す
る所定位置に前記可動光学部材がある状態にて、前記可
動光学部材の光軸と前記光学系の光軸とが実質的に合う
ように構成し、以って、前記可動光学部材の可動範囲の
中心と、その中心からずれた保持位置との間の位置に前
記可動光学部材がある状態で前記可動光学部材の光軸と
前記光学系の光軸とが合うようにし、前記可動光学部材
の保持の簡易化、及び、充分な光学性能の維持を達成し
ようとするものである。
【0013】
【実施例】
(第1の実施例)図2は本発明の第1の実施例の像振れ
防止システムの概要を示すブロック図である。図2にお
いて、CMRはカメラ本体、LNSはカメラ本体に対し
着脱可能な交換レンズである。
【0014】まず、カメラ本体CMRについて説明す
る。
【0015】CCPUはカメラ内マイクロコンピュータ
(以下マイコンと略す)で、ROM、RAM、A/D、
D/A変換機能を有する1チップマイコンである。カメ
ラ内マイコンCCPUはROMに格納されたカメラのシ
ーケンスプログラムに従って、自動露出制御(AE)、
自動焦点調節(AF)、フィルム巻上げ(ドライブ)等
のカメラの一連の動作を行う。そのために、カメラ内マ
イコンCCPUは、カメラ本体CMR内の周辺回路及び
レンズと通信して各々の回路やレンズの動作を制御す
る。
【0016】カメラ本体CRMとレンズLNSを結合す
るマウント部には、4組の接続端子が設けられる。カメ
ラ内電源BATはカメラ内各回路やアクチュエータへ電
源を供給すると共に、ラインVLを介してレンズLNS
にも電源供給する。
【0017】DCLはカメラ内マイコンCCPUから後
述するレンズ内マイコンLCPUへ信号を送信するライ
ン、DLCはレンズ内マイコンLCPUからカメラ内マ
イコンCCPUへ信号を送信するラインで、この2つの
ラインを通じてカメラCMRはレンズLNSを制御す
る。また、カメラ及びレンズのグラウンドもラインGN
Dを介して接続される。
【0018】FPは感光フィルムあるいは撮像素子が配
置される結像面で、その直前に遮光羽根と羽根駆動制御
部で構成されるシャッタSHが配置される。
【0019】AESNSは、被写体輝度を測定する測光
手段、AFSNSは被写体像の焦点状態を検出する焦点
検出手段、DRはフィルム給送やシャッターチャージを
行う給送(ドライブ)手段である。
【0020】TFはシャッタ全面に置かれたクイックタ
ーンミラー、及びその上方のフォーカシングスクリーン
とペンタダハプリズム、アイピースレンズから成るTT
Lファインダーである。
【0021】SWMNはメインスイッチで、該スイッチ
がオンされるとマイコンCPUは撮影に関する所定のプ
ログラムの実行を許可する。
【0022】SW1、SW2はカメラのレーズボタンに
連動したスイッチで、それぞれレリーズボタンの第1ス
トローク及び第2ストロークの押下でオンとなる。
【0023】SWMODは撮影モード選択スイッチで、
撮影者が該スイッチを所定の位置にセットする事で、撮
影者の意図する撮影モードにセットされ、これに最適な
AEモード、AFモード、給送モード、像振れ補正モー
ドが選択される。
【0024】SWISは像振れ補正(Image St
abilization、以下図面ではISと略す)選
択スイッチで、像振れ補正の動作非動作を選択するスイ
ッチである。
【0025】SWUDは撮影条件を変更するアップダウ
ンスイッチである。
【0026】DISPは液晶パネルとその駆動回路で構
成された表示手段で、上記スイッチSWMODで選択さ
れた各種モード状態やシャッター秒時、絞り値、フィル
ム感度等の情報を表示する。
【0027】LEDISは像振れ補正が行われている事
を撮影者に報知する発光ダイオードで、カメラCMRの
ファインダー内に配置される。
【0028】次にレンズLNS側の構成について説明す
る。
【0029】LCPUはレンズ内マイコンで、カメラ内
マイコンと同じく、ROM、RAM、A/D、D/A変
換機能を有するマイコンである。レンズ内マイコンLC
PUは、カメラ内マイコンCCPUから信号ラインDC
Lを介して送られてくる命令に従い、後述するフォーカ
シングモータ、ズーミングモータ、絞り制御モータ及び
像振れ補正アクチュエータの駆動制御を行う。また、レ
ンズの各種動作状況やレンズ固有のパラメータを信号ラ
インDLCを介してカメラ内マイコンCCPUへ送信す
る。
【0030】3つのレンズ群L1、L2、L3は、各々
複数のレンズより成るズーム光学系で、該撮影光学系に
より、被写体像がカメラCMRの結像面FP上に形成さ
れる。
【0031】FMTRはフォーカシングモータで、第1
レンズ群L1を光軸方向に進退させる事でフォーカシン
グがなされ、第1レンズ群L1の位置、すなわち被写体
距離に相当する情報をフォーカスエンコーダENCFが
検知し、マイコンLCPUへ送出する。
【0032】ZMTRはズーミングモータで、不図示の
ズーム機構により、第1及び第2レンズ群L1、L2を
所定の関係で光軸方向に進退させる事によりズーミング
がなされ、該ズーム状態をズームエンコーダENCZが
検知してマイコンLCPUに送信する。
【0033】DMTRは絞り制御用ステップモータであ
る。
【0034】GRは振動ジャイロ等の手振れ検知センサ
で、カメラの上下(ピッチ)方向及び左右(ヨー)方向
の角度振れを検知し、その結果をマイコンLCPUに送
信する。
【0035】第2レンズ群L2は、光軸に対し垂直な平
面内で2次元方向に独立にシフトできる様後述の機構で
支持され、それぞれの方向に像振れ補正アクチュエータ
IACTで駆動される。そして、該レンズ群L2りシフ
トにより結像面FP上の像もシフトする様になってい
る。
【0036】従って、上記手振れセンサGRからの手振
れ情報に応じて、第2群レンズL2をシフト駆動する事
により、手振れによる像振れを補正できる。
【0037】なお、像振れ補正は、ピッチ・ヨー2方向
を独立で行うため、前記手振れセンサGR、及び像振れ
補正アクチュエータIACTは、ピッチ・ヨー補正用に
それぞれ2組設けられている。
【0038】図1は像振れ補正機構部の要部、すなわち
図2の第2レンズ群L2及び像振れ補正アクチュエータ
IACT部分を結像面FP方向から見た平面図である。
【0039】11は、像振れ補正ユニット全体を支持す
るベースで、中央に光束通過用の孔12aがあけられ
る。12は像振れ補正レンズ(以下補正レンズと称す)
で、図2の第2レンズ群L2に相当する。13は補正レ
ンズ12を支持するレンズ枠で、ベース11上を2次元
平面内で移動可能になっている。
【0040】14はベース11上に設けられたリブ状の
ストッパで、レンズ枠13の上下方向の移動限界を端面
14a、14bで、左右方向の移動限界を端面14c、
14dで規制している。15は片寄せバネでレンズ枠1
3がストッパ端面14a、14cに当接する様、図の右
上方向に付勢している。
【0041】16pはピッチ方向伝達板で、不図示のガ
イド機構によりベース11に対し、図において上下方向
にのみ移動可能に支持され、コロを介してレンズ枠13
に当接する。上記コロは伝達板16pとレンズ枠13の
左右方向の相対移動を吸収するためのものである。17
pは伝達板16pに固設された円筒状のコイルである。
18pはコイル17pを取り囲む円筒状ヨークで、中心
に円柱状永久磁石19pを有し、ベース11に固設され
る。
【0042】20pはレンズ枠13に取り付けられたス
リット板で、不図示の赤外発光ダイオード(IRED)
の投射光がスリット板13のスリットを介してポジショ
ンセンサ(PSD)21pに照射され、レンズ枠13の
上下方向の変位を検出する。
【0043】一方、上記16p乃至21pと同様の機構
が、もう一組16y乃至21yとして設けられている。
【0044】31p、31yはそれぞれ、ピッチ方向及
びヨー方向の回転振れを検出する振動ジャイロ等の振れ
検知センサで図2のGRに相当する。
【0045】以上の構成において、ピッチ方向の振れ検
知センサ31pで検出した手振れ信号に応じたコイル制
御信号をコイル17pに通電すると、ヨーク18pと磁
石19pによる磁界との電磁作用でコイル17pは伝達
板16pを介してレンズ枠13を上下方向に駆動する。
そしてレンズ枠13の変位をPSD21pで検出し、こ
の信号をフィードバック信号として前記コイル制御信号
に反転加算する事により、レンズ枠13をフィードバッ
ク制御するループが構成される。また、ヨー方向の手振
れに対しても同様の制御が行われるため、ピッチ、ヨー
の2方向の手振れに対して補正レンズ12がベース11
上の2次元平面内を移動し、結像面上の像振れが抑制さ
れる。
【0046】次に補正レンズ12の移動範囲について説
明する。
【0047】図1において、点C0 は中心光軸、すなわ
ち図2におけるレンズ群L1 、L2及び結像面FPの中
心を通る光軸が図1の紙面と交わる点である。点C1
は、像振れ補正が働かずバネ15によってレンズ枠13
が右上方に付勢されている時の補正レンズ12の中心の
初期位置である。
【0048】点C3 は像振れ補正時において、ピッチ、
ヨー方向共最大ストロークまで振れ補正された時、すな
わちレンズ枠13がストッパー端14b、14dに当接
した時の補正レンズ12の中心の位置である。点C2
上述の点C1 とC3 の中点である。よって、点C2 を中
心とした二点鎖線で示した正方形領域Aが像振れ補正時
に補正レンズ12が移動できる範囲になる。そして、補
正レンズの可動中心C2 がカメラ全体の光軸中心C0
ずれているのが本発明の特徴である。
【0049】次に図3を用いて像振れ補正時の補正レン
ズ12の制御方法について説明する。ここではピッチ・
ヨーの2方向の振れのうち、ピッチ方向について説明す
る。
【0050】図3において、(a)は振れ検知センサ3
1pで検知したピッチ方向の手振れ変位θp である。こ
こでは簡略化のため、正弦波としている。(b)はカメ
ラCMRのレリーズボタンの第1ストロークでオンする
SW1の状態で、本実施例では該スイッチSW1がオン
している間のみ、像振れ補正がなされる。(c)はズー
ム位置がテレ側にある時の補正レンズ12の上下方向変
位dp 、(d)は同じくズーム位置がワイド側での変位
p である。
【0051】まず、ズーム位置がテレ側にある状態での
(c)の動作について説明する。
【0052】スイッチSW1がオフの時、補正レンズ1
2の中心は図1の点C1 に位置するので、上下方向変位
p は点C1 に相当する上下方向成分d1 となってい
る。
【0053】時刻t1 でスイッチSW1がオン操作され
ると、時刻t1 からt2 の時間T1の期間で像振れ補正
立上げ動作を行う。これは、本実施例がTTLファイン
ダーを有した一眼レフカメラであり、像振れ補正開始時
のファインダ画面の急激な動きを防止するためである。
また、本発明をビデオカメラに適用した場合には、上記
の立上げ動作は録画開始時、像振れ防止モード、オン切
換時、メインスイッチ操作時等に行われることになる。
また、このことは後述する他の実施例についても同様で
ある。具体的には、 時間T1 の間に補正レンズの駆動中心を点C1 に相当
する変位d1 から点C2に相当する変位d2 に徐々に変
化させる。 時間T1 の間に像振れ補正ゲインを0から1に徐々に
増加させる。 以上の2つの操作で、立上げ時の補正レンズ12の動き
を滑らかにしている。
【0054】その後、時刻t3 でスイッチSW1がオフ
されると補正レンズ12は前記T1中の動作とは反対の
動作で滑らかに初期位置d1 に戻る様になっている。
【0055】一方、(d)のワイド側では、単位手振れ
角に対する補正レンズ駆動量、すなわち像振れ補正敏感
度が小さいため、同一の手振れ量でもテレ側より補正レ
ンズの駆動範囲必要量は少なくて済む。そのため、補正
レンズの駆動平均位置d2 ′は初期位置にd1 に近い、
換言すれば光軸中心d0 に近い位置となっている。
【0056】なお、カメラCMRの像振れ補正選択スイ
ッチSWISがオフにされている時は、SW1がオンさ
れても補正レンズ12の変位はd1 のままで、露光時も
その位置で露光がなされる。なお、本発明をビデオカメ
ラに適用した場合には、上記初期位置に戻す動作は、録
画終了時、像振れ防止モードのオフ切換時、メインスイ
ッチ・オフ操作時等に行われることになる。また、この
ことは後述する他の実施例についても同様である。
【0057】以上の構成によれば、像振れ補正オフ時に
は補正レンズの偏心量、(d1 −d0 )は小さいため、
光学性能の低下が殆ど発生しない。一方、像振れ補正オ
ン時、補正レンズの駆動平均位置d2 をカメラ全体の光
軸中心d0 に対して、補正レンズの初期位置d1 とは反
対方向にずらすため、像振れ補正中の光学性能低下が少
なく、かつ、広い像振れ補正範囲を得る事ができる。
【0058】なお、手振れ振幅が大きく、補正レンズ1
2の変位がd3 近傍に達してしまった時に露光される
と、光学性能の低下はやや大きいが、その様な確率は小
さい事、また万一そうなっても、その時には像振れ補正
をしなければ非常に振れた写真となってしまう事から、
変位d3 近傍での光学性能の低下の実害は殆ど無いと言
って良い。
【0059】図4及び図5は前記作用を実現するための
カメラ及びレンズの動作を示すフローチャートである。
まず、図4を用いてカメラの動作を説明する。ステツプ
(以下Sと略す)101を経て、S102ではカメラ内
マイコンCCPU内のRAMに設定されている制御用の
フラグ、変数をすべてクリアして初期化する。S103
では、メインスイッチSWMNの状態検知を行い、オフ
ならS102へ戻り、オンならS104へ進む。S10
4では、スイッチSWMODの状態から撮影モードを判
別する。
【0060】S105では、S104で判別したモード
に応じて、各種撮影情報に関する表示を表示手段DIS
Pに表示する。S106では、スイッチSW1の状態検
知を行い、オフならS107へ進む。S107では、像
振れ補正選択スイッチSWISの状態判別を行い、オ
ン、すなわち、像振れ補正モードが選択されていれば、
S108へ進み、オフならS103へ戻る。S108で
は、レンズに対し、像振れ補正停止命令を送信する。S
109では、表示器LEDISを消灯し、像振れ補正が
停止した事を報知する。その後、S103へ戻る。S1
06において、スイッチSW1がオンと判定されるとS
121へ移り、以降の撮影準備動作が実行される。S1
21では、レンズマイコンLCPUと通信を行い、レン
ズの焦点距離、AF敏感度、開放Fナンバー等の情報を
受信する。S122では、測光手段AESNSで被写体
輝度を測定する。S123では、上記測光結果とS10
4で検知されたAEモードにより、シャッタ秒時と絞り
値の組合せを演算する。S124では、像振れ補正選択
スイッチSWISの状態判別を行い、オフならS127
へジャンプし、オンならばS125で進む。
【0061】S125では、レンズマイコンLCPUに
像振れ補正開始命令を送信する。S126では表示器L
EDISを点灯し、像振れ補正が行われている事を報知
する。S127では、焦点検出手段AFSNSにて焦点
検出を行い、デフォーカス量及びフォーカスレンズ駆動
量を演算する。S128では、上記S127の演算結果
から合焦状態であるか否かを判定し、非合焦であればS
129へ、合焦であればS130へ移行する。S129
では、S127で演算したフォーカスレンズ駆動量をレ
ンズマイコンLCPUに送信する。S130では、レリ
ーズボタン全押しに連動したスイッチSW2の状態判別
を行う。そして、スイッチSW2がオフならS106へ
戻り、オンならS141へジャンプしてフィルムへの露
光動作を開始する。S141では、レンズマイコンLC
PUに対し、フォーカシング動作の停止命令と、S12
3で算出した絞り値による絞り込み命令を送信する。S
142では、不図示・公知のミラーアップ機構を駆動
し、ミラーを退避させ、S143ではS123にて演算
したシャッタ秒時にてシャッタSHを制御し、S144
ではレンズマイコンLCPUに対し、絞り復帰命令を送
信し、そして、S145ではミラー復帰動作を行う。
【0062】S146では寝ドライブ手段DRを駆動
し、フィルム給送、シャッターチャージを行う。これで
1駒の撮影動作が終了しS106へ戻る。図5はレンズ
LNSに内蔵されたレンズ内マイコンLCPUの動作を
示すフローチャートである。
【0063】まず、カメラのメインスイッチSWMNが
オンされるとカメラ内電源BATより、ラインVLを介
してレンズ内の各回路にも電源が供給され、レンズ内マ
イコンLCPUはS201以降のプログラムを実行す
る。S202では、レンズ内マイコンLCPU内のRA
Mに設定されている制御用のフラグ、変数をすべてクリ
アして初期化する。S203では、カメラからレンズ通
信命令(図4のS121に対応)が来ているか否かの判
別を行い、来ていればS204へ進み、来ていなければ
S202へ戻る。S204では、撮影レンズの現在のズ
ーム位置及びフォーカス位置をエンコーダENCZ、E
NCFにより検知する。S205では、S204で検知
したズーム及びフォーカス位置や、ROMに内蔵されて
いるレンズ固有のデータ及びレンズ内の各種アクチュエ
ータの動作状況をカメラに送信する。S206では、振
れ検知センサGRの起動を行う。S207では、S20
4では検知したズーム、フォーカス位置に応じた像振れ
補正用の定数をROMより読み出す。具体的には、単位
振れ角度に対する補正光学系駆動量、すなわち像振れ補
正敏感度及び振れ補正中のレンズ平均位置目標値(図3
のd2 )等である。S208では、振れ検知センサの出
力を積分する。ここで、本実施例では、振れ検知センサ
には振動ジャイロを用いているため、その出力角速度ω
を積分する事により、手振れによる角変位θを計算す
る。S209では、カメラより像振れ補正開始命令が来
ているか否かの判別を行い、来ていなければS232へ
ジャンプする。その像振れ補正開始命令が来ている場合
はS221へ進み、以降のスローアップ制御を行う。
【0064】S221では、補正光学系のスローアップ
動作(図3の時刻t1 からt2 の動作)が完了している
か否かを判別する。完了していなければ、S222以降
でスローアップ動作を実行する。
【0065】S222では、補正レンズの駆動指令値の
ゲインを0から1に徐々に増加させる(図3の(c)に
おいて、正弦波の駆動振幅を徐々に増加させる)。
【0066】S223では、S222で得た補正レンズ
の駆動指令値を初期位置d1 から像振れ補正平均位置d
2 に徐々に近づける補正を行う。ここで、位置d2 は固
定の値でも良いが、図3の(c)、(d)で説明した様
にズーム、フォーカス位置に応じて変えても良い。例え
ば、ズーム位置がワイド側で像振れ補正敏感度が小さく
なる場合、すなわち、大きな手振れに対して補正光学系
の駆動量が少なくて済む場合、d2 の位置を中心位置d
0 に近づけると良い。この場合、像振れ補正敏感度が小
さいので補正レンズがストローク端d1 に突き当たる可
能性は低く、かつ、駆動平均位置d2 を中心d0 に近づ
けられるため、光学性能も更に良好となる。
【0067】S224では、S223で得た補正レンズ
の駆動指令値を基に、像振れ補正アクチュエータIAC
Tを駆動制御する。
【0068】S224実行後は、S221へ戻って、S
222乃至S224のフローを繰り返し行い、スローア
ップフローが完了したらS221よりS231へ移る。
【0069】S231では、通常の手振れ検知信号に基
づいた像振れ補正制御を行う。
【0070】S232では、カメラからフォーカシング
レンズの駆動命令(図4のS129に対応)が来ている
か否かを判別し、来ていればS233でフォーカシング
モータFMTRを駆動する。該命令が来ていなければ、
S234へジャンプする。
【0071】S234では、カメラからフォーカシング
停止命令(図4のS141)が来ているか否かを判別
し、来ていればS235でフォーカシングモータFMT
Rを強制停止する。該命令が来ていなければ、S213
へジャンプする。
【0072】S236では、カメラから絞り込み命令
(図4のS141)が来ているか否かを判別し、来てい
ればS237で絞り制御用ステップモータDMTRを駆
動する。その絞り込み命令が来ていなければS238へ
ジャンプする。
【0073】S238では、カメラから絞り復帰命令
(図4のS144)が来ているか否かを判別し、来てい
ればS239でモータDMTRを反転駆動し、絞りを開
放に復帰させる。該命令が来ていなければS240へジ
ャンプする。
【0074】S240では、カメラから像振れ補正停止
命令(図4のS108)が来ているか否かを判別し、来
ていなければS203へ戻る。その像振れ補正停止命令
が来ている時は、S240からS261へ移行し補正レ
ンズのスローダウン制御を行う。
【0075】S261では、図3の時刻t3 乃至t4
示したスローダウン制御が完了しているか否かの判別を
行う。そしてスローダウン制御が未完の時はS262へ
進む。
【0076】S262では、補正レンズの駆動指令値ゲ
インを1から0に減少させる補正を行う。
【0077】S263では、S262で得た目標値を徐
々に初期位置d1 に復帰させる補正を行う。
【0078】S263では、S262で得た目標値を基
に像振れ補正アクチュエータIACTを制御する。その
後S261へ戻り、S262乃至S264を繰り返し実
行する。そして、該スローダウン制御が完了したらS2
61からS271へジャンプする。S271では、アク
チュエータIACTを停止させて像振れ補正動作が終了
させ、その後S203へ戻る。
【0079】なお、上述の実施例の変形例として、像振
れ補正非作動で撮影する際に補正レンズ12の中心が点
0 に位置するように補正レンズ12を駆動するように
してもよい。このような構成にすれば、撮影時の光学性
能がよりよくなる。また、補正レンズ12の駆動量が点
1 、点C0 間の比較的短い距離で済むので大きな電力
消費もない。
【0080】なお、上述のように構成した場合は、補正
レンズ12の中心合点C1 にある状態での光学性能の劣
化の程度が許容範囲を越えるようになってしまっていて
もよい。
【0081】また、ロック機構として他のロック機構、
例えば、従来からあるロック部材が駆動して補正レンズ
に当接してロックするタイプのもの等を適用してもよ
い。従来のロック機構を用いた場合にも、ロック位置の
調整については、ロッ位置と補正レンズの可動範囲中
心、または、他の光学系と光軸が一致する位置とを厳密
に合わせた従来のものに比べ、簡易化することができ
る。
【0082】以上のような変形例が可能であることにつ
いては、後述する他の実施例についても同様である。
【0083】以上説明した第1の実施例によれば、以下
のような効果が得られる。
【0084】(1)像振れ補正レンズを中心にロックす
る機構が不要である。また、仮にロック機構を適用した
としても、ロッ位置調整は簡易になる。
【0085】(2)補正レンズ待機位置の中心からのず
れ量が小さいため、補正レンズがその補正レンズ待機位
置にある状態で充分な光学性能維持ができている。その
ため、像振れ補正モードをオフにして撮影する時には、
補正レンズが補正レンズ待機位置にある状態で撮影で
き、従って、センタリングする必要がなく、レリーズタ
イムラグの増加が防げると共にセンタリングによるフレ
ーミングずれも発生しない。また、不必要な電力消費も
防止できる。
【0086】(3)像振れ補正モードをオンにして撮影
する時、補正レンズをカメラ本体の光軸中心に対して非
対象な範囲内で駆動するため、充分な補正範囲が確保で
きて、大きな手振れに対しても補正可能である。
【0087】(4)像振れ補正中の補正レンズの平均位
置を、撮影レンズのズームあるいはフォーカス状態によ
って変えるため、像振れ補正能力を低下させる事なく、
補正レンズ偏心による光学性能の低下を更に少なくでき
る。という効果がある。更に、本実施例特有の硬化とし
て、 (5)像振れ補正開始、終了時にスローアップ、スロー
ダウン制御を行うため、急激な像の動きがなく、一眼レ
フカメラやビデオカメラのTTLファインダにおいても
違和感がない。
【0088】(第2の実施例)前述した第1の実施例
は、TTLファインダを有した一眼レフカメラ等に好適
な実施例であったが、以下に示す第2実施例はレンジフ
ァインダを有したコンパクトカメラ等に好適な実施例で
ある。
【0089】図6は振れ補正光学機構部詳細図である。
当部分の構成は、図1に示した第1の実施例と同一であ
るが、その配置が中心光軸に対し45°回転している所
が異なる。
【0090】これはバネ15の付勢による補正レンズ1
2の初期位置がカメラの撮影画面に対し、左右方向に対
称になる様にしたためである。これにより、レンズ12
の偏奇による左右方向の収差、周辺光量低下等が左右対
称となる。一方、上下方向の非対称性は大きくなるが、
一般的な被写体では、上は空、下は地面となるので収差
及び周辺光量の上下の非対称性は目立たない。
【0091】なお、この配置は第1の実施例に適用して
ももちろん良い。また、逆に、図1に示したような配置
を以下に示す第2の実施例に適用してもよい。
【0092】図7は第2実施例のカメラCMR2の構成
図である。本実施例では、撮影レンズ部もカメラ本体と
一体的に構成される。そして、TTLファインダの代わ
りにレンジファインダRFが設けられる。また、シャッ
タは絞りと兼用のシャッタSH2が設けられている。制
御用マイコンは、第1の実施例と同様CCPUとLCP
Uの2つを有している。
【0093】図8は第2の実施例の装置作用を示すもの
である。(a)は手振れ振動波形、(b)、(c)はレ
ーズボタンの第1及び第2ストロークでオンするスイッ
チSW1、SW2のオンオフ状態である。(d)(e)
は振れ補正レンズの駆動変位で、(d)は被写体が暗
く、低速秒時で撮影する場合、(e)は被写体が明る
く、高速秒時で撮影する場合を示している。
【0094】まず(d)の低速秒時での制御について説
明する。
【0095】時刻t1 にてスイッチSW1がオンされる
と、カメラは測光、測距を行い、シャッタ秒時Texp
を演算する。その後時刻t12 にて補正レンズを初期位
置d1より中心位置d2 にセンタリングする。
【0096】続いて時刻t13にてスイッチSW2がオン
されると、補正レンズの振れ補正駆動及びフィルムへの
露光制御を行う。この時、時刻t13にてサンプルホール
ドした手振れ変位を補正レンズの駆動開始位置d2 に一
致させて、像振れ補正駆動を行う。そのため、露光中の
補正レンズの駆動平均位置は可動範囲の中心d2 と若干
ずれる事もあるが、可動範囲は通常の手振れ振幅より大
きくしてあるため、可動範囲端に突き当たる可能性は小
さい。
【0097】続いて時刻t14で露光が終了すると、補正
レンズは初期位置d1 戻り、フィルム巻上げを行って撮
影が完了する。
【0098】次に(e)の高速秒時での制御について説
明する。
【0099】時刻t11でスイッチSW1がオンされ、測
光・測距を行いシャッター秒時Texpを演算する。そ
の後、時刻t12にて補正レンズを初期位置d1 より位置
2′にセンタリングする。
【0100】ここで、センタリング位置d2 ′が、可動
中心d2 よりも光軸中心d0 に寄っているのは、高速秒
時であれば、露光中の補正レンズの駆動変位量は小さ
く、可動中心からスタートしなくても可動端への突き当
たりの可能性は小さいからである。また、高速秒時では
露光中の手振れ量が小さく像振れ補正誤差も少ないた
め、補正レンズを光軸中心d0 になるべく近い位置で駆
動する事により、より高画質な画像を得る事ができる。
また、センタリングによるパララックスの発生も軽微で
済む。
【0101】図9及び図10は、第2の実施例の装置の
マイコンCCPU及びLCPUの動作を示すフローチャ
ートである。まず、図9及び図6乃至図8を用いて、カ
メラ内マイコンCCPUの動作を説明する。
【0102】S301を経てS302では、カメラ内マ
イコンCCPU内のRAMに設定されている制御用のフ
ラグ、変数をすべてクリアし初期化する。
【0103】S303では、メインスイッチSWMNの
状態検知を行い、オフならS302へ戻り、オンならS
304へ進む。
【0104】S304では、スイッチSWMODの状態
から撮影モードを判別する。
【0105】S305では、S304で判別したモード
に応じて各種撮影情報に関する表示を表示手段DISP
によって行う。
【0106】S306では、スイッチSW1の状態検知
を行い、オフならS303へ戻る。オンの場合は、S3
21へ進み、以降の撮影準備動作が実行される。
【0107】S321では、レンズマイコンLCPUと
通信を行いレンズの固有情報を受信する。
【0108】S322では、測光手段AESNSで被写
体輝度を測定する。
【0109】S323では、上記測光結果とS104で
検知されたAEモードにより、シャッタ秒時と絞り値の
組み合わせを演算する。
【0110】S324では、測距手段AFSNSで被写
体までの距離を測距する。
【0111】S325では、上記測距結果から演算した
フォーカスレンズ駆動量をレンズマイコンLCPUへ送
信する。
【0112】S326では、像振れ補正選択スイッチS
WISの状態判別を行い、オフならS329へジャンプ
し、オンならS327へ進む。
【0113】S327では、図8の時刻t12におけるセ
ンタリング動作の命令をS323で演算したシャッタ秒
時と共にレンズマイコンLCPUに送信する。
【0114】S328では、LEDISを点灯し、像振
れ補正がなされる事を表示する。
【0115】S329では、スイッチSW2の状態判別
を行い、オフならS306へ戻る。一方、該スイッチS
W2がオンと判別されるとS341へ進み、以降の露光
動作を行う。
【0116】S341では、S326と同じく像振れ補
正選択スイッチSWISの状態検知を行う。そして、該
スイッチSWISがオフの場合にはS351へ進み、シ
ャッタSH2を駆動制御する。この時は像振れ補正は行
わない。
【0117】その後、S345へ進んでフォーカスレン
ズを初期位置にリセットし、続いてS346でフィルム
巻上げを行い、S306へ戻って1駒の撮影が終了す
る。
【0118】一方、S341でスイッチSWISがオン
の場合にはS342へ進む。
【0119】S342では、レンズマイコンLCPUに
対し、像振れ補正命令を送信する。
【0120】S343では、シャッタを駆動し露光を行
う。この場合は露光中に像振れ補正が行われる。
【0121】S344では、レンズマイコンLCPUに
対し、像振れ補正停止命令を出力する。これは、図8の
時刻t14あるすはt15に対応する。
【0122】続いてS345、S346でフォーカスレ
ンズをリセットし、フィルム巻上げを行って撮影が終了
する。
【0123】図10はレンズ内マイコンLCPUの動作
を示すフローチャートである。
【0124】カメラのメインスイッチSWMNがオンさ
れると電源BATより電源供給がなされ、S401以降
のプログラムを実行する。
【0125】S402では、制御用のフラグ、変数をす
べてクリアして初期化する。
【0126】S403では、カメラ内マイコンCCPU
からレンズ通信命令(図9のS321)が来ているか否
かの判別を行い、来ていればS404へ進み、来ていな
ければS402へ戻る。
【0127】S404では、撮影レンズの現在のズーム
位置をENCZにより検知する。
【0128】S405では、S404で検知したズーム
位置やROMに内蔵されているレンズ固有のデータをカ
メラ内マイコンCCPUに送信する。
【0129】S406では、振れ検知センサGRの起動
を行う。
【0130】S407では、S204で検知したズーム
位置及びカメラ内マイコンCCPUより受信したフォー
カス情報の組み合わせで決まる像振れ補正用の定数をR
OMより読み出す。具体的には単位振れ角度に対する補
正駆動量の比例定数(像振れ補正敏感度)である。
【0131】S408では、振れ検知センサGRの出力
を積分する。
【0132】S409では、カメラからのフォーカス駆
動命令(図9のS325)に基づいて、フォーカスレン
ズを合焦位置まで繰り出し制御する。
【0133】S421では、カメラから補正レンズのセ
ンタリング命令が来ているか否かの判別をする。該命令
が来るのは、カメラの像振れ補正選択スイッチSWIS
がオンの時のみなので、上記センタリング命令が来てい
ない時は、S422以降の補正レンズの駆動を行わず、
S442へジャンプし、来ている時はS422へ進む。
【0134】S422では、補正レンズのセンタリング
位置d2 ′をレンズ内マイコンLCPUのROMテーブ
ルより読み出す。この値d2 ′はS404で検知したズ
ーム位置、カメラ内マイコンより受信したフォーカス情
報、及びシャッター秒時に応じて決まる3次元のマトリ
クス値である。すなわち、図8の(d)(e)で示した
様にシャッタ秒時に応じて変わると共に、第1の実施例
で説明した様に撮影レンズのズーム・フォーカス位置に
応じても変わる。
【0135】S423では、S422で決定したセンタ
リング量d2 ′に基づいて、補正レンズをセンタリング
制御する。
【0136】S424では、カメラ内マイコンCCPU
より像振れ補正開始命令が来たか否かを判別する。そし
て、上記像振れ補正開始命令が来ていなければこのステ
ップで待機し、そして上記像振れ補正開始命令が来ると
S424よりS425へ進む。
【0137】S425では、振れ量の積分値θをサンプ
ルホールドする。これは前述した様に、図8の時刻t13
において、補正レンズをセンタリング位置d2 ′より駆
動させるためである。
【0138】S426では、現在の手振れ振幅θ1 とS
425でサンプルホールドした値、及び像振れ補正敏感
度から補正レンズの駆動量を演算する。
【0139】S427では、S426で演算した値に基
づき、補正レンズを駆動して像振れ補正を行う。
【0140】S428では、像振れ補正停止命令が来て
いるか否かを判別し、来ていなければS426へ戻り、
像振れ補正を継続する。S428で該停止命令が来たと
判定されたらS441へ進む。
【0141】S441では、像振れ補正アクチュエータ
IACTを停止し、補正レンズを初期位置d1 に復帰さ
せる。
【0142】S442では、フォーカスリセット命令が
来ているか否かを判別し、来ていなければ当ステップで
待機し、来ていればS443へ進む。
【0143】S443では、フォーカスモータFMTR
を反転して、フォーカスレンズを初期位置に戻す。これ
で、撮影に伴う動作が終了しS403へ戻る。
【0144】以上説明した第2の実施例によれば、前述
した第1の実施例での(1)乃至(4)の効果の他に、
以下のような効果がある。
【0145】(6)露光中に像振れ補正を行う場合、シ
ャッタ秒時に応じて露光中の補正レンズ平均位置を変え
る。具体的には、補正中のレンズ移動量が少なくて済む
高速秒時では、よりカメラの光軸中心に近い位置で駆動
するので、補正レンズ偏心による光学性能低下を防止で
きる。
【0146】上述した各実施例において、第1レンズ群
L1または第3レンズ群L3が本発明の光学系に、第2
レンズ群L2が同じく可動光学部材に、ストッパ端面1
4a、14c及び片寄せバネ5または15が同じく保持
手段にそれぞれ相当する。
【0147】以上が実施例の各構成と本発明の各構成の
対応関係であるが、本発明は、これらに実施例の構成に
限られるものではなく、請求項で示した機能、または、
実施例の構成が持つ機能が達成できる構成であればどの
ようなものであってもよいことは言うまでもない。
【0148】本発明は、銀塩カメラの他にも、ビデオカ
メラ、ビデオカメラとそれに着脱可能な交換レンズとか
ら成るシステム、更にはカメラ以外の光学機器や他の装
置、更には構成ユニットとしても適用できるものであ
る。
【0149】本発明は、クレームまたは実施例の各構成
また一部の構成が別個の装置に設けられていてもよい。
例えば、振れ検出装置がカメラ本体に、振れ補正装置が
前記カメラに装着されるレンズ鏡筒に設けられるように
構成してもよい。また、上記のような配置の上に更に、
それらの装置を制御する制御装置が中間アダプタに設け
られるようにも構成してもよい。
【0150】本発明は、振れ検出手段として、角加速度
計、加速度計、角速度計、速度計、角変位計、変位計、
更には画像の振れ自体を検出する方法等、振れが検出で
きるものであればどのようなものであってもよい。
【0151】本発明は、振れ防止手段として、光軸に垂
直な面内で光学部材を動かすシフト光学系や可変頂角プ
リズム等の光束変更手段や、光軸に垂直な面内で撮影面
を動かすもの、更には画像処理により振れを補正するも
の等、振れが防止できるものであればどのようなもので
あってもよい。
【0152】なお、本発明においては、各実施例または
それら技術要素を必要に応じて組み合わせてもよい。
【0153】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、像
振れ防止のために動く可動光学部材の保持を簡略化する
と共に、充分な光学性能を得ることができるようになる
ものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の像振れ防止システムの
主要部を示す平面図である。
【図2】本発明の第1の実施例のカメラ及びレンズの構
成を示す図である。
【図3】本発明の第1の実施例のシステムの動作説明図
である。
【図4】本発明の第1の実施例のカメラの制御動作を示
すフローチャートである。
【図5】本発明の第1の実施例のレンズの制御動作を示
すフローチャートである。
【図6】本発明の第2の実施例のカメラの主要部を示す
平面図である。
【図7】本発明の第2の実施例のカメラの構成を示す図
である。
【図8】本発明の第2の実施例のカメラの動作説明図で
ある。
【図9】本発明の第2の実施例のカメラの制御動作を示
すフローチャートである。
【図10】本発明の第2の実施例のカメラ内のレンズ部
の制御動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
L2 振れ補正レンズ IACT 振れ補正アクチュエータ GR 振れ検知センサ 11 ベース 12 振れ補正レンズ 13 レンズ枠 14 ストッパー 15 付勢手段 17 コイル 18 ヨーク 19 永久磁石

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光学系と、像振れを防止するために前記
    光学系に対して所定の可動範囲を変位する可動光学部材
    と、前記所定の可動範囲の中心からずれた位置で前記可
    動光学部材を保持する保持手段とを有し、前記可動光学
    部材が前記保持手段によって保持される状態で、前記可
    動光学部材の光軸と前記光学系の光軸とが実質的に合う
    ように構成することを特徴とする像振れ防止装置。
  2. 【請求項2】 前記保持手段は、前記可動光学部材を前
    記所定の可動範囲の中心から前記保持手段により保持さ
    れる位置に向う方向に付勢する付勢手段を有することを
    特徴とする請求項1の像振れ防止装置。
  3. 【請求項3】 前記保持手段は、前記可動光学部材を前
    記所定の可動範囲の端位置にて保持することを特徴とす
    る請求項1の像振れ防止装置。
  4. 【請求項4】 光学系と、像振れを防止するために前記
    光学系に対して所定範囲内で変位する可動光学部材と、
    前記可動光学部材を前記所定の可動範囲の中心からずれ
    た位置に保持する保持手段とを有し、前記所定範囲の中
    心と前記保持手段によって保持される位置との間に実質
    的に位置する所定位置に前記可動光学部材がある状態に
    て、前記可動光学部材の光軸と前記光学系の光軸とが合
    うように構成することを特徴とする像振れ防止装置。
  5. 【請求項5】 前記保持手段は、前記可動光学部材を前
    記所定の可動範囲の中心から前記保持手段により保持さ
    れる位置に向う方向に付勢する付勢手段を有することを
    特徴とする請求項4の像振れ防止装置。
  6. 【請求項6】 前記保持手段は、前記可動光学部材を前
    記所定の可動範囲の端位置にて保持することを特徴とす
    る請求項4の像振れ防止装置。
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