JP2002250402A - 回転体の偏バランス調整機構 - Google Patents

回転体の偏バランス調整機構

Info

Publication number
JP2002250402A
JP2002250402A JP2001046536A JP2001046536A JP2002250402A JP 2002250402 A JP2002250402 A JP 2002250402A JP 2001046536 A JP2001046536 A JP 2001046536A JP 2001046536 A JP2001046536 A JP 2001046536A JP 2002250402 A JP2002250402 A JP 2002250402A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
printing plate
chuck
rear end
balancer
end chuck
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001046536A
Other languages
English (en)
Inventor
Takashi Fukui
隆史 福井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
Priority to JP2001046536A priority Critical patent/JP2002250402A/ja
Priority to US10/078,702 priority patent/US6786154B2/en
Publication of JP2002250402A publication Critical patent/JP2002250402A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41CPROCESSES FOR THE MANUFACTURE OR REPRODUCTION OF PRINTING SURFACES
    • B41C1/00Forme preparation
    • B41C1/10Forme preparation for lithographic printing; Master sheets for transferring a lithographic image to the forme
    • B41C1/1083Mechanical aspects of off-press plate preparation

Abstract

(57)【要約】 【課題】 回転体の周面上でシート状部材のサイズに応
じて装着位置が異なる偏バランス要因に対して、一定の
重量の錘を回転軸から一定の距離に配置することで、偏
バランスの調整を行う。 【解決手段】 偏バランス調整ができている状態で、あ
えてメインバランサ250を取り付けることで偏バラン
ス状態とした上で、後端チャック74の取り付け位置に
応じて、機械的な連動により、第2のアーム256を移
動させ、チャック保持体212に対する角度θ2を維持
するようにしたため、印刷版12のサイズに応じて適性
な偏バランス調整がなされる。また、メインバランサ2
50は固定的に配置でき、サブバランサ252は、後端
チャック74の取り付け動作に連動しているため、改め
て作業者が偏バランス調整のためにサブバランサ252
を移動するような作業が不要となり、作業効率を向上す
ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回転体の周面にシ
ート状部材の先端及び後端のそれぞれを保持して回転さ
せるときに生じる偏バランスを調整する回転体の偏バラ
ンス調整機構に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、印刷には、アルミニウムの薄板
などのシート状の支持体に感光層を形成した感光性印刷
版(以下「印刷版」と言う)が用いられる。このような
印刷版には、印刷物のサイズに応じて縦横の寸法の異な
るものが用いられる。
【0003】印刷版に画像露光を施す画像露光装置に
は、印刷版を回転ドラムに巻き付け、回転ドラムと一体
で印刷版を回転しながら画像データに応じた光ビームを
印刷版に照射することにより、印刷版を走査露光するも
のがある。
【0004】回転ドラムに印刷版を巻き付ける場合、回
転ドラムの周方向に沿った印刷版の両端を回転ドラムの
周面との間で挟持するチャックによって固定する。
【0005】すなわち、印刷版におけるドラム周方向に
沿う何れか一方の端部(例えば巻き付け方向先端側の端
部)に対応する保持装置を回転ドラムの所定の位置に取
り付けておき、印刷版の他方の端部(ここでは、巻き付
け方向後端部の端部)に対応する保持装置を、回転ドラ
ムに印刷版を巻き付けた後に、印刷版のサイズにあわせ
た位置に装着する。
【0006】ところが、このチャックが印刷版のサイズ
によって回転ドラムの周面の異なる位置に装着されるた
め、回転ドラムの偏バランスが変化する。このため、回
転ドラムの高速回転時に偏心が生じ、印刷版への画像記
録の品質を低下させる原因となり得る。
【0007】これを解消するため、回転ドラムにバラン
ス調整用の錘を準備し、印刷版のサイズに応じてその取
付け位置を調整することが提案されている。すなわち、
バランス調整は、錘の重さと回転軸からこの錘の取り付
け位置までの距離とによって定められ(重さ×距離=モ
ーメント)、このモーメント(錘の重さ及び距離の少な
くとも一方)を印刷版のサイズに応じて変更するように
している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来構造では、印刷版のサイズが異なる度に錘の位置を調
整しなければならず、調整に時間を要し、処理効率に悪
影響を及ぼす。また、錘の位置調整機構が複雑であり、
部品点数の増加を招くと共に回転ドラム自体の重量増加
につながり、高速回転のために高出力のパワーが必要と
なるため、コストアップにもつながる。
【0009】本発明は上記事実を考慮し、回転体の周面
上でシート状部材のサイズに応じて装着位置が異なる偏
バランス要因(先端チャック及び後端チャックの少なく
とも一方)に対して、一定の重量の錘を回転軸から一定
の距離に配置することで、偏バランスの調整を行うこと
ができる回転体の偏バランス調整機構を得ることが目的
である。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
回転軸周りに所定の半径で形成された円筒体の周面に、
シート状部材を巻き付けて回転させる回転体に用いら
れ、当該周面にサイズの異なるシート状部材を巻き付け
るときに、シート状部材の先端及び後端を回転体の周面
へ保持するべく当該回転体に装着される先端チャック及
び後端チャックの少なくとも一方を周面の所望の位置に
移動させ、当該シート状部材の先端及び後端のそれぞれ
を保持して回転させるときに生じる偏バランスを調整す
る回転体の偏バランス調整機構であって、前記回転体及
びこの回転体に対して予め固定された部材による偏バラ
ンスを調整するメインバランサと、前記所望の位置に装
着された先端チャック及び後端チャックの少なくとも一
方に対応して設けられ、当該装着位置に対して相対角度
を変更可能な一定重量のサブバランサと、前記サブバラ
ンサを装着位置に連動して移動させ、前記先端チャック
及び後端チャックが装着された状態での回転体の偏バラ
ンスを調整する調整手段と、を有している。
【0011】請求項1記載の発明によれば、メインバラ
ンサは、例えば、回転体の周面の所定位置に固定配置さ
れる先端チャックに対する偏バランス調整用であり、こ
の場合、先端チャックは移動しないため、予め所定の位
置に配置しておけばよい。
【0012】一方、後端チャックは、シート状部材のサ
イズが異なり、先端チャックが固定配置の場合には、そ
の位置がサイズに応じて変更される。
【0013】このため、後端チャックによる偏バランス
調整が必要となる。この場合、請求項1では、サブバラ
ンサを準備し、これを一定の重量とする。また、回転体
へ取り付ける際の回転軸からの距離も一定とするのが好
ましい。何れにしても、モーメント(重量×距離)を一
定する。
【0014】調整手段では、この一定重量のサブバラン
サを、後端チャックが装着された位置に連動させて移動
し、回転体の偏バランスを調整する。すなわち、後端チ
ャックの移動で自動的にサブバランサを最適な位置に配
置することができるため、改めて調整作業が不要とな
り、作業効率を軽減することができる。
【0015】請求項2に記載の発明は、前記請求項1に
記載の発明において、前記調整手段が、前記サブバラン
サを、予め設定された装着位置と相対角度の相関に基づ
いて、前記先端チャック及び後端チャックの少なくとも
一方の装着位置に対して、所定の角度となるように機械
的に連動して移動させる、ことを特徴としている。
【0016】請求項2に記載の発明によれば、サイズに
応じて回転体の周面への装着位置が移動するチャック
(ここでは、後端チャックとする)の装着位置と、この
装着位置における最適なサブバランサの位置(後端チャ
ックの装着位置との相対角度)との相関関係を把握して
おき、例えば、歯車等の変速連結機構の変速比に反映さ
せ、後端チャックの移動に連動させて、サブバランサを
移動させる。これにより、後端チャックの装着位置に応
じて、最適な位置にサブバランサを自動的に配置するこ
とができる。
【0017】請求項3に記載の発明は、前記請求項1に
記載の発明において、前記調整手段が、前記サブバラン
サを、前記先端チャック及び後端チャックの少なくとも
一方の装着位置の移動範囲において、平均的に偏バラン
スが低減する一定の相対角度を維持するように移動させ
る、ことを特徴としている。
【0018】請求項3に記載の発明によれば、前記請求
項2のように機械的な連動に対応できる場合はよいが、
後端チャックの装着位置と、この装着位置における最適
なサブバランサの位置との関係が非線形となる場合があ
る。このため、後端チャックの装着位置の移動範囲にお
いて、平均的に偏バランスが低減する一定の相対角度を
維持するように移動させる。すなわち、後端チャックと
サブバランサとの相対角度を常に一定に維持して移動さ
せればよいため、構造的に簡単となる。
【0019】なお、上記請求項1乃至請求項3の作用効
果の説明において、回転体の周面に対してシート状部材
のサイズに応じて移動可能なチャックを後端チャックと
して説明したが、先端チャックであってもよいし、その
両者であってもよい。両者が移動可能な場合には、メイ
ンバランサは、回転体単体の偏バランスを調整すること
になる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。図1には、本実施の形態に適用し
た画像露光装置10の概略構成を示している。この画像
露光装置10は、シート状部材として、例えばアルミニ
ウム等によって形成したの矩形薄板状の支持体に感光層
を形成した感光性平版印刷版(以下「印刷版12」とい
う)を用い(例えば肉厚寸法tが0.3×10-3m、密
度cが2.7×103Kg/m3)、この印刷版12に画像デ
ータに基づいて変調した光ビームを照射して走査露光す
る。画像露光装置10で画像露光の終了した印刷版12
は、図示しない自動現像装置等によって現像処理等が施
される。なお、この本実施の形態に適用される印刷版1
2の最小サイズは、500×500×0.2mmであ
り、最大サイズは、1160×940×0.3mmであ
る。
【0021】この画像露光装置10には、機枠14内に
カセット装填部18、給版搬送部20、記録部22及び
排出バッファ部24等が設けられている。カセット装填
部18は、機枠14内の図1紙面右下側に配置されてお
り、それぞれに多数枚の印刷版12を収容している複数
のカセット16が、所定角度で傾斜された状態で装填さ
れる。
【0022】画像露光装置10では、縦横の寸法が異な
る複数サイズの印刷版12の処理が可能となっており、
カセット16には、何れかのサイズの印刷版12が、感
光層を上側にし、一端が所定の位置となるように位置決
めされて収容されている。また、カセット装填部18に
は、複数のカセット16が所定間隔で、かつそれぞれに
収容している印刷版12の一端が略一定の高さとなるよ
うに装填される。
【0023】給版搬送部20は、カセット装填部18の
上方に配置され、記録部22は、カセット装填部18に
隣接して、装置の中央下部に配置されている。給版搬送
部20には、一対の側板26(図1では一方のみを図
示)が設けられており、この側板26に反転ユニット2
8及び枚葉ユニット30が取付けられている。
【0024】反転ユニット28は、所定の外径寸法の反
転ローラ32を備え、この反転ローラ32の周囲に複数
の小ローラ(本実施の形態では、一例として小ローラ3
4A、34B、34C、34Dの4個)が設けられてい
る。小ローラ34A〜34Dは、カセット装填部18側
から反転ローラ32の上方を経て記録部22側に亘って
配置され、無端の搬送ベルト36が巻き掛けられてい
る。これにより、搬送ベルト36は、小ローラ34Aと
小ローラ34Dの間の約半周に亘って反転ローラ32に
巻き掛けられている。
【0025】一方、枚葉ユニット30は、カセット16
内の印刷版12の上端部を吸着する複数の吸盤38を備
えており、吸盤38を下方移動させてカセット装填部1
8に装填されているカセット16内の印刷版12の上端
部に対向させて印刷版12を吸着する。また、枚葉ユニ
ット30は、印刷版12を吸着した吸盤38を略上方へ
移動させることにより、カセット16から印刷版12を
引き出すと共に、引き出した印刷版12の先端を、反転
ローラ32と搬送ベルト36の間へ挿入する。なお、図
1では、吸盤38の移動位置の概略を二点鎖線で示して
いる。
【0026】反転ユニット28では、反転ローラ32と
搬送ベルト36がカセット16からの印刷版12の引き
出し方向(図1の矢印A方向)に回転する。これによ
り、印刷版12は、反転ローラ32と搬送ベルト36に
挟持されてカセット16から引き出されると共に、反転
ローラ32の周面に巻き掛けられることにより、湾曲さ
れながら搬送されて反転される。なお、反転ローラ32
の半径寸法は、印刷版12を湾曲させたときに、印刷版
12に折れや曲がりを生じさせない寸法(例えば100
mm以上)となっている。
【0027】図1に実線及び二点鎖線で示すように、側
板26は、印刷版12を取出すカセット16の位置に応
じて水平移動する。これにより、枚葉ユニット30の吸
盤38は、選択されたカセット16内の印刷版12に対
向される。
【0028】また、側板26には、小ローラ34Dの下
方にガイド40が設けられており、反転ローラ32によ
って反転された印刷版12は、小ローラ34D側で反転
ローラ32と搬送ベルト36の間から、このガイド40
へ向けて送り出される。また、記録部22の上方には、
搬送コンベア42が配置されており、反転ユニット28
から送り出された印刷版12は、ガイド40によって搬
送コンベア42へ案内される。
【0029】なお、ガイド40は、常に印刷版12の案
内方向を搬送コンベア42へ向けるように、側板26の
移動に伴って揺動する。また、記録部22側の小ローラ
34Dは、側板26の移動に伴って反転ユニット28か
らの印刷版12の送出し方向を換えるように移動し、小
ローラ34Cは、小ローラ34Dが移動したときに搬送
ベルト36に略一定の張力を付与するように移動する。
これにより、反転ユニット28から送り出される印刷版
12がガイド40によって緩やかに湾曲されるようにし
ている。
【0030】搬送コンベア42は、給版搬送部20の下
方に隣接したローラ44と、記録部22の上方に隣接し
たローラ46との間に搬送ベルト48が巻き掛けられ、
ローラ46側が下方となるように傾斜されている。
【0031】図1及び図2に示されるように、搬送コン
ベア42には、ローラ46に対向してローラ50が配置
されており、搬送コンベア42上に送り込まれた印刷版
12は、搬送ベルト48上を搬送されてローラ46、5
0に挟持される。また、記録部22には、架台52上に
回転ドラム54及び記録ヘッド部56が取付けられてい
る。また、回転ドラム54の上方には、パンチャー58
が配置されている。なお、回転ドラム54の半径rは、
0.165mである。
【0032】図2に示されるように、パンチャー58に
は、銜え口60が形成されており、搬送コンベア42
は、ローラ46、50によって印刷版12を挟持し、印
刷版12の先端をパンチャー58の銜え口60に挿入し
て保持する。パンチャー58は、銜え口60に印刷版1
2の先端が挿入されると、印刷版12の先端の所定の位
置に、位置決め用として例えば切り欠きを穿設する。
【0033】搬送コンベア42は、印刷版12に切り欠
きが穿設されると、搬送ベルト48と共にローラ46、
50を逆転駆動して、印刷版12の先端をパンチャー5
8の銜え口60から引き出す。また、搬送コンベア42
には、図示しない揺動手段が設けられており、この揺動
手段によってローラ44側を軸にしてローラ46側が記
録部22の回転ドラム54に接近するように下方移動さ
れる(図1及び図2に二点鎖線で示す)。これにより、
搬送ベルト48上の印刷版12は、先端が回転ドラム5
4の外周面の所定位置に向けられて、搬送ベルト48上
を回転ドラム54へ向けて搬送される。
【0034】回転ドラム54は、図示しない駆動手段に
よって、印刷版12の装着露光方向(図1及び図2の矢
印B方向)及び装着露光方向と反対方向となる印刷版1
2の取外し方向(図1及び図2の矢印C方向)へ回転さ
れる。
【0035】図2に示されるように、記録部22に設け
られている回転ドラム54には、外周面の所定の位置
に、先端チャック62が取付けられている。記録部22
では、この回転ドラム54に印刷版12を装着するとき
に、先ず、先端チャック62が、搬送コンベア42によ
って送り込まれる印刷版12の先端に対向する位置(印
刷版装着位置)で回転ドラム54を停止させる。
【0036】記録部22には、印刷版装着位置で先端チ
ャック62に対向して装着カム64が設けられている。
先端チャック62は、この装着カム64が回動して一端
側が押圧されることにより、回転ドラム54の周面との
間に印刷版12の挿入が可能となる。記録部22では、
印刷版12の先端が先端チャック62と回転ドラム54
の間に挿入された状態で、装着カム64を戻して先端チ
ャック62への押圧を解除することにより、印刷版12
の先端を先端チャック62と回転ドラム54の周面との
間で挟持して保持する。なお、このときに、印刷版12
は、パンチャー58によって穿設された切り欠きに、回
転ドラム54の周面の所定の位置に突設されている図示
しない位置決めピンが入り込むことにより、回転ドラム
54に対して位置決めされる。
【0037】記録部22では、回転ドラム54に印刷版
12の先端が固定されると、回転ドラム54を装着露光
方向へ回転する。これにより、搬送コンベア42から送
り込まれる印刷版12は、回転ドラム54の周面に巻き
付けられる。
【0038】回転ドラム54の周面近傍には、印刷版装
着位置よりも装着露光方向の下流側にスクイズローラ6
6が配置されている。このスクイズローラ66は、回転
ドラム54に向けて移動することにより回転ドラム54
に巻き付けられる印刷版12を回転ドラム54へ向けて
押圧し、印刷版12を回転ドラム54の周面に密着させ
る。
【0039】また、記録部22には、スクイズローラ6
6よりも回転ドラム54の装着露光方向上流側近傍に後
端チャック着脱ユニット68が設けられ、装着露光方向
の下流側近傍に取外しカム70が配置されている。後端
チャック着脱ユニット68には、回転ドラム54へ向け
て突出されたシャフト72の先端に後端チャック74が
装着されている。
【0040】記録部22では、回転ドラム54に巻き付
けた印刷版12の後端が、後端チャック着脱ユニット6
8に対向すると、シャフト72を突出させて、後端チャ
ック74を回転ドラム54の所定の位置に装着する。こ
れにより、後端チャック74が、回転ドラム54との間
で印刷版12の後端を挟持して保持する。
【0041】記録部22では、印刷版12の先端及び後
端を回転ドラム54に保持させるとスクイズローラ66
を離間させる。この後、記録部22では、回転ドラム5
4を所定の回転速度で高速回転させながら、この回転ド
ラム54の回転に同期させて、記録ヘッド部56から画
像データに基づいて変調した光ビームを照射する。これ
により、印刷版12が画像データに基づいて走査露光さ
れる。
【0042】記録部22では、印刷版12への走査露光
が終了すると、印刷版12の後端を保持している後端チ
ャック74が後端チャック着脱ユニット68に対向する
位置で回転ドラム54を一時停止すると共に、スクイズ
ローラ66によって回転ドラム54との間で印刷版12
を挟持する。後端チャック着脱ユニット68は、後端チ
ャック74が対向して回転ドラム54の回転が停止する
と、回転ドラム54から後端チャック74を取り外す。
これにより、印刷版12の後端が開放される。
【0043】記録部22では、回転ドラム54から後端
チャック74を取り外すと、回転ドラム54を印刷版1
2の取出し方向へ回転する。これにより、スクイズロー
ラ66と回転ドラム54の間から印刷版12が送出され
る。
【0044】図1に示されるように、排出バッファ部2
4は、スクイズローラ66の上方側に設けられており、
回転ドラム54が印刷版12の取外し方向へ回転するこ
とにより、印刷版12は、後端側から排出バッファ部2
4へ向けて送り出される。また、回転ドラム54は、印
刷版12の取出し方向に回転して、先端チャック62が
取外しカム70に対向する印刷版取外し位置で停止す
る。記録部22では、この位置で取外しカム70を回動
することにより先端チャック62を押圧して、先端チャ
ック62と回転ドラム54との間での印刷版12の先端
の挟持を解除する。これにより、印刷版12が回転ドラ
ム54から取り外される。
【0045】一方、排出バッファ部24は、機枠14に
形成されている排出口76の内方側に設けられており、
排出ローラ78を備えている。この排出ローラ78の周
囲には、複数の小ローラ(一例として小ローラ80A、
80B、80C、80D、80E)が配置されており、
これらの小ローラ80A〜80Eの間に無端の搬送ベル
ト82が巻き掛けられている。これにより、排出ローラ
78には、小ローラ80Aと小ローラ80Eの間の1/
2周から3/4周の範囲で搬送ベルト82が巻き掛けら
れている。
【0046】小ローラ80Aは、記録部22のスクイズ
ローラ66側へ向けて突設されており、ローラ84が対
向して配置されている。記録部22から送出された印刷
版12は、小ローラ80Aとローラ84の間へ向けて案
内され、小ローラ80Aとローラ84とに挟持される。
【0047】排出バッファ部24では、排出ローラ78
を印刷版12の引き入れ方向(矢印D方向)に回転駆動
することにより、小ローラ80Aとローラ84に挟持し
た印刷版12を記録部22から引き出しながら排出ロー
ラ78と搬送ベルト82の間に案内し、排出ローラ78
と搬送ベルト82で挟持して排出ローラ78に巻き掛け
る。このとき、排出バッファ部24では、印刷版12の
先端部(記録部22から送出されるときの後端側)を小
ローラ80Aとローラ84に挟持することにより、排出
ローラ78に巻き掛けた印刷版12を一次的に保持す
る。
【0048】一方、図1に二点鎖線で示されるように、
排出バッファ部24では、小ローラ80Aとローラ84
が排出口76に対向する位置へ移動する。このとき、小
ローラ80Aとアイドルローラ84が一体で回動するこ
とにより、印刷版12の先端が排出口76へ向けられ
る。なお、小ローラ80Aの上方の小ローラ80Bは、
小ローラ80Aの移動に追従して移動し、搬送ベルト8
2に一定の張力を付与するようになっている。
【0049】排出バッファ部24では、印刷版12の先
端を排出口76へ向けると、排出ローラ78を、排出口
76に隣接して配置している自動現像装置などの処理装
置での印刷版12の搬送速度に応じた回転速度で、印刷
版12の送出し方向(矢印D方向と反対方向)へ回転駆
動する。これにより、印刷版12が排出口76から送り
出される。
【0050】図3には回転ドラム54の構造の詳細が示
されている。
【0051】回転軸200は、その両端部が図示しない
軸受によって軸支されており、かつ一端部には、駆動系
の連結部材(例えば、歯車やスプロケット等)が取付け
られている。このため、駆動部の回転力を連結部材が受
けることで、回転軸200は回転可能となっている。
【0052】また、回転軸200の軸線方向長さ寸法
は、本実施の形態で適用される印刷版12のサイズの最
大幅寸法よりも長く設定されている。
【0053】回転軸200の軸線方向には、所定間隔で
断続的に車輪形状の案内部材204が取り付けられてい
る。
【0054】案内部材204は、回転軸200に挿入さ
れ嵌合された軸受206から半径方向に、かつ放射状に
短幅寸法のリブ208が延設されている。このリブ20
8は、薄板形状であり、長手寸法は全て同一とされてい
る。
【0055】このリブ208の延設方向先端部は、それ
ぞれ円筒体210の内周面に当接され、固定されてい
る。円筒体210は、複数枚のリブ208によって回転
軸200に支持されることになり、その幅寸法は前記リ
ブ208の幅寸法と同一とされている。
【0056】案内部材204は、上記リブ208と円筒
体210とにより構成され、円筒体210の外周が、回
転軸200の所定の半径位置に存在する周面軌跡上に配
置され、印刷版12の巻き付け面となる。
【0057】本実施の形態では、上記案内部材204
が、回転軸200の軸線方向に沿って、断続的に複数個
(5個)配列されている。
【0058】すなわち、回転軸200の軸線方向には、
印刷版12は、円筒体210の幅寸法×5の長さ分のみ
支持されることになり、その他の領域は円筒体210間
で掛け渡されることになる。なお、本実施の形態では、
印刷版12の幅寸法に対する支持幅の割合は、印刷版1
2の材質、肉厚寸法を考慮して1/5となっている。
【0059】案内部材204間の回転軸200には、チ
ャック保持体212が設けられている。チャック保持体
212は、回転軸200の周面に沿って配設された基部
214と、この基部214の長手方向両端部から回転軸
200の半径方向に延設された互いに平行な一対のアー
ム部216とで構成されている。
【0060】このチャック保持体212は、基部214
の長手方向両端部に設けられたリング部218が回転軸
200に挿通され、回転軸200に対して相対回転可能
に支持されている。
【0061】チャック保持体212のアーム部216の
先端部は、固定手段としての後端チャック74の着脱部
220(図4参照)が形成されており、後端チャック7
4を着脱可能としている。また、チャック保持体212
のリング部218の間には、外周に前記基部214が固
定された円筒部222が設けられている。
【0062】この円筒部222は、回転軸200に軸支
されており、外周の一部には、定荷重ばね224が取り
付けられている。詳細は省略するが、この定荷重ばね2
24は、チャック保持体212を、前記着脱部に取り付
けられた後端チャック74によって印刷版12を保持し
た状態で、印刷版12を緊張させる方向に付勢する役目
を有している。
【0063】後端チャック74は、長手寸法が前記案内
部材204の配置間隔に対応している4枚のプレート1
50で構成されており、図4に示される如く、このプレ
ート150は、前記チャック保持体212と着脱される
支柱154を支点として幅方向にシーソーの如く回動す
る構造となっている。
【0064】図4に示される如く、プレート150は、
全ての部品が取り付いた状態で、その重心位置が、支柱
154の軸線よりも図4の右方向とされている。
【0065】また、プレート150には、幅方向の一端
側(図4の左側端部)にクランプ部160が形成されて
いる。クランプ部160は、プレート150に対して、
回転軸200方向に略直角に屈曲されて形成され、その
先端面には、ゴムシート161が貼り付けられている。
このゴムシート161は、印刷版12に直接接触する部
分であり、印刷版12をクランプ部160と、円筒体2
10の周面によって挟持するときの摩擦係数を決める重
要な要素となっている。すなわち、このゴムシート16
1により、クランプ部160と印刷版12との間での摩
擦係数μ1が決まることになる。なお、印刷版12と円
筒体210の外周との間の摩擦係数μ2は、それぞれの
材質等で定まるものである。
【0066】また、プレート150の図4の右端部の下
面側には、略くの字型に屈曲された板ばね180の一端
部が固着されている。この板ばね180は、その屈曲方
向が、回転ドラム54に接近する方向であり、その他端
部には錘182が取り付けられている。錘182の先端
面は円弧面とされている。
【0067】この板ばね180及び錘182は、着脱部
220に取り付けられることになる。すなわち、後端チ
ャック74がチャック保持体212に接近すると、ま
ず、着脱部220に錘182が当接し、さらに接近する
と、板ばね180が弾性変形することになる。この弾性
変形により発生した付勢力は、プレート150を支柱1
54をに支点として回動させる力となり、これにより、
クランプ部160による押圧力が形成される。
【0068】なお、案内部材204には、予め定められ
た位置に、上記とほぼ同様の構成の先端チャック62が
取り付けられており、回転ドラム54の接線方向から進
入してくる印刷版12の先端を待ち受けて、クランプす
るようになっている。このとき、印刷版12のサイズに
より長さ寸法が異なるため、巻き付け開始後、後端部が
どこにくるかはサイズによって異なる。そこで、サイズ
に応じて、チャック保持体212の回転軸200周りの
位置を定め、かつ所定のタイミングで前記後端チャック
74をチャック保持体212へ装着し、後端部をクラン
プすることで、印刷版12の先端部及び後端部をクラン
プすることができる構成である。
【0069】上記構成の回転ドラム54において、先端
チャック62については、回転ドラム54の周面に予め
固定されており、後端チャック74については、着脱可
能となっている。
【0070】また、後端チャック74は、印刷版12の
サイズによって位置が変更される。
【0071】このように、回転ドラム54の周面に取り
付けられる部材(先端チャック62及び後端チャック7
4)は、回転ドラム54の回転時に偏バランスの原因と
なる。この偏バランスは、回転ドラム54の回転時の振
動、偏心、回転むら等を引き起こす原因となるため、本
実施の形態では、回転ドラム54の内部に設けたメイン
バランサ250とサブバランサ252(図5参照)とに
より、偏バランス調整を行うようにしている。
【0072】このメインバランサ250とサブバランサ
252の役割は、先端チャック62のように、予め回転
ドラム54の所定位置に固定配置された状態で偏バラン
ス調整が完了している状態で、後端チャック74のよう
に、回転ドラム54の周面の位置が移動するものを取り
付けたときに最終的に偏バランスを調整することにあ
る。
【0073】図5は、前記メインバランサ250とサブ
バランサ252の取り付け状態を模式的に示した回転ド
ラム54の軸線方向から見た側面図である。
【0074】先端チャック62は、予め回転ドラム54
の周面の所定位置に配置され、印刷版12の先端部を保
持している。この状態は、先端チャック62と回転ドラ
ム54との相対位置が変わらないため、偏バランス調整
が予め可能である。また、後端チャック74は、回転軸
200から半径方向に延設された前記チャック保持体2
12の先端に装着され、かつ印刷版12の後端部を保持
している。すなわち、印刷版12のサイズ(巻き付け方
向長さ寸法)が異なると、この後端チャック74の位置
は変更される。従って、先端チャック62と回転ドラム
54に、さらに後端チャック74を取り付けたときの偏
バランス調整は、後端チャック74の位置が決定しなけ
れば行うことはできない。
【0075】上記構成において、回転軸200と先端チ
ャック62とを結ぶ線L1に対して所定角度θ1で回転
軸200から半径方向へ第1のアーム254が突出され
ている。この第1のアーム254の先端部に前記メイン
バランサ250が取り付けられている。
【0076】すなわち、本実施の形態では、回転ドラム
54に先端チャック62が取り付けられた状態(偏バラ
ンス調整状態)で、先端チャック62に対して図5の時
計回り方向に角度θ1が270°の位置に、メインバラ
ンサ250を取り付けている。このメインバランサ25
0は、モーメントM1が7kg・mmに設定され、この
数値は常に固定である。
【0077】すなわち、先端チャック62と回転ドラム
54との相対位置関係が不変であるため、上記数値を維
持することで、所定の偏バランス状態となる。
【0078】また、前記チャック保持体212に対し
て、図5の反時計回り方向の所定の角度θ2の位置に
は、回転軸200から半径方向へ第2のアーム256が
突出されている。この第2のアーム256の先端部に
は、前記サブバランサ252が取り付けられている。
【0079】本実施の形態では、回転ドラム54に後端
チャック74が装着された状態での偏バランス調整量と
して、角度θ2が70°、サブバランサ252のモーメ
ントM2が23kg・mmに設定されてる。ここで、サ
ブバランサ252の重量は固定であるが、第2のアーム
256は、回転軸200の周方向に移動可能となってい
る。すなわち、第2のアーム256には、図示しない駆
動機構が設けられており、チャック保持体212の位置
に応じて角度θ2を維持するべく、一体的に移動するよ
うになっている。なお、上記角度θ2は、後端チャック
74の移動可能範囲内の全ての位置において、所定以上
の偏バランス調整の効果が出る平均的な角度であり、こ
の結果、残モーメントを、1/3に減少させることがで
きる(図6参照)。
【0080】また、これにより、後端チャック74の位
置に拘らず、偏バランス調整が可能となり、回転ドラム
54は安定して回転する。
【0081】以下に本実施の形態の作用を説明する。
【0082】画像露光装置10では、印刷版12に露光
する画像データが入力され、画像露光を行う印刷版12
のサイズ及び露光枚数が設定されて、画像露光の開始が
指示されると、印刷版12への画像露光処理を開始す
る。なお、これらの処理は、画像露光装置10に操作パ
ネルを設け、この操作パネルのスイッチ操作によって指
示するものであっても良く、画像露光装置10に画像デ
ータを出力する画像処理装置等からの信号によって画像
露光装置10の処理開始を指示するものであっても良
い。
【0083】画像露光装置10では、処理の開始が指示
されると、指定されたサイズの印刷版12を収容してい
るカセット16に対応する位置へ反転ユニット28と共
に枚葉ユニット30を移動させ、吸盤38によって該当
するカセット16内の印刷版12を吸着して取出し、反
転ユニット28の反転ローラ32と搬送ベルト36の間
へ送り込む。これにより、印刷版12は、反転ローラ3
2と搬送ベルト36に挟持搬送され、搬送コンベア42
へ送られる。
【0084】搬送コンベア42は、まず、この印刷版1
2の先端をパンチャー58の銜え口60に挿入する。パ
ンチャー58は、挿入された印刷版12の所定の位置に
位置決め用の切り欠きを穿設する。搬送コンベア42
は、印刷版12に切り欠きが穿設されると、この印刷版
12をパンチャー58の銜え口60から引き出して、回
転ドラム54の周面へ向けて、回転ドラム54の接線方
向に沿って送り出す。
【0085】記録部22では、この印刷版12の先端を
先端チャック62によって回転ドラム54に保持させる
と、スクイズローラ66によってスクイズしながら印刷
版12を回転ドラム54に巻き付ける。次に印刷版12
の後端を後端チャック74によって回転ドラム54に保
持させるが、このときの手順は、以下の通りである。
【0086】すなわち、まず、後端チャック着脱ユニッ
ト68の固定状態を解除して、印刷版12の後端位置に
対応する位置に位置決めし、この位置決め状態で再度後
端チャック着脱ユニット68を固定する。なお、この後
端チャック着脱ユニット68の移動は、図示しない移動
機構によって行われる。
【0087】次に、後端チャック74を後端チャック着
脱ユニット68から回転ドラム54へ受け渡し、後端チ
ャック74を回転ドラム54の所定の位置に取り付け
る。その後、後端チャック着脱ユニット68は、定荷重
ばね224による印刷版12を緊張させる力を発生させ
るため、固定状態を解除する。
【0088】印刷版12の先端及び後端がそれぞれのチ
ャック(先端チャック62及び後端チャック74)で保
持された後、記録部22では、回転ドラム54を高速回
転しながら記録ヘッド部56から画像データに基づいた
光ビームを印刷版12に照射して、印刷版12を走査露
光する。この高速回転時、前記先端チャック62及び後
端チャック74は、回転ドラム54の回転による遠心力
の作用で、印刷版12を挟持する力が働く。
【0089】印刷版12の走査露光が終了すると、後端
チャック着脱ユニット68を固定し、スクイズローラ6
6を回転ドラム54に当接させる。次いで、後端チャッ
ク74を回転ドラム54から離間させ、印刷版12を排
出バッファ部24へ順次送り出す。その後、先端チャッ
クを開き、印刷版12を回転ドラム54から取外す。
【0090】なお、後端チャック74は着脱式ではな
く、開閉式(先端チャック62と同様の機構)としても
よい。
【0091】排出バッファ部24では、印刷版12を小
ローラ80Aとローラ84によって挟持搬送して排出ロ
ーラ78に巻き掛けた後、小ローラ80Aとローラ84
を排出口76に対向させて、排出口76から所定の搬送
速度で送り出す。
【0092】次に、先端チャック62と後端チャック7
4とによる印刷版12の回転ドラム54への挟持並びに
緊張の手順、並びに維持について説明する。なお、以下
では、先端チャック62と後端チャック74とは、同じ
作用であるため、後端チャック74を例にとり説明す
る。
【0093】印刷版12の端部が案内部材204の円筒
体210とプレート150との間にくると、先端チャッ
ク62では、カム64による回転阻止を解除すること
で、板ばね180の付勢力でプレート150が支柱を支
点として回動する。この回動により、クランプ部160
が回転ドラム54の周面方向へ移動するため、このクラ
ンプ部160と、円筒体210の外周とで印刷版12を
挟持することができる。
【0094】また、後端チャック74では、印刷版12
が所定位置にきた時点で、回転ドラム54への装着がな
されるため、この装着移動に伴なって、板ばね180の
付勢力が働き、徐々にプレート150を支柱154を支
点として回動させ、位置決めされていた印刷版12を案
内部材204の円筒体210の周面との間で挟持するこ
とができる。
【0095】印刷版12の先端チャック62及び後端チ
ャック74によるチャックが完了すると、回転ドラム5
4は、画像記録のために高速で回転を開始する。
【0096】この回転により、プレート150は、遠心
力によって支柱を支点として回動する。このとき、プレ
ート150の重心が支柱154を挟んでクランプ部16
0と相反する方向にあるため、遠心力による回動は、前
記板ばね180の付勢力による回動と同一方向となる。
このため、回転ドラム54の高速回転中、すなわち画像
記録中は、印刷版12の先後端の挟持力を増大させるこ
とができる。
【0097】ここで、本実施の形態における回転ドラム
54は、周面が案内部材204の円筒体210の周面の
みで構成されている。すなわち、回転ドラム54の半径
に相応する周面の展開面積の1/5の面積となってい
る。
【0098】このため、印刷版12は、この円筒体21
0の周面のみに案内されて巻き付けられ、支持される。
また、円筒体210は、複数のリブ208によって回転
軸200に対して同軸に支持されているため、回転軸2
00に対して偏心するようなことはない。
【0099】円筒体210は、回転軸200の軸線方向
に一定間隔で5個配置されているため、印刷版12の全
域に対して、ほぼ均等なバランスで支持することができ
る。
【0100】また、円筒体210の周面の面積の総和
は、巻き付けられるシート状部材(本実施の形態では印
刷版12)の材質、肉厚寸法により決まる。すなわち、
印刷版12は、金属(アルミニウム)製の支持体に感光
層が塗布されているため、ある程度腰があり、空間にお
いて屈曲させただけでもほぼ円形に近い形になり得る。
そこで、回転軸200の所定半径の周面軌跡上に配置す
るための位置決め、並びに巻き付け時の補助的なガイド
として、印刷版12が巻き付けられる全域の一部のみに
案内部材204を配置したのみで、精度よく前記円周軌
跡上に巻き付け保持することができる。
【0101】また、この場合、各円筒体210における
回転軸周り方向は連続しているため、巻き付け時の軌跡
を常に維持することができる。
【0102】これにより、回転ドラム54自体の重量を
大幅に軽減することができ、高速処理のために要求され
る高速回転も、回転トルクが低くて済む。この結果、高
出力の駆動系を用いる必要がなくなる。
【0103】上記構成の回転ドラム54では、先端チャ
ック62は予め回転ドラム54の周面の所定位置に固定
であるため、偏バランス調整ができている。この状態
で、第1のアーム254に取り付けられたメインバラン
サ250によって(角度θ1=270°,モーメントM
1=7kg・mm)、あえて所定の偏バランスを発生さ
せる。これは、後述の後端チャック74の取り付け後の
偏バランス調整に大きく寄与する。
【0104】一方、後端チャック74においては、印刷
版12のサイズによって、回転ドラム54の周面への装
着位置が異なる。このため、従来においては、バランサ
の重量及び位置を、印刷版12のサイズに応じて、その
都度調整を強いられていた。しかし、本実施の形態で
は、メインバランサ250によって、所定の偏バランス
状態をつくり、その後、重量を固定としたサブバランサ
252を後端チャック74の取り付け位置に基づく、チ
ャック保持体212の移動に連動させるようにした。第
2のアーム256を移動させることで、後端チャック7
4の取り付け位置における偏バランス調整作業を不要と
した。
【0105】すなわち、本実施の形態では、メインバラ
ンサ250とサブバランサ252の2個のバランサの組
み合わせにより偏バランス調整を行っており、上記メイ
ンバランサ250を設けることで、サブバランサ252
は、チャック保持体212に対して常に角度θ2を維持
するように移動させればよくなる。このθ2の角度設定
は、印刷版12のサイズに応じた後端チャック74の移
動範囲の全域に対して、平均的に偏バランスを効果的に
調整できる角度として設定され、実験或いは計算によっ
て得ることができる。
【0106】図6は、印刷版12のサイズ(巻き付け方
向長さ寸法)と、回転ドラム54の回転時の残モーメン
トとの関係を示す特性図であり、(A)は印刷版12を
巻き付けていないときにバランスがとれている状態で印
刷版12を巻き付けたとき(補正前)の特定を示してい
る。
【0107】この図6(A)に示される如く、特に、版
長が600mm〜700mmにおいて、残モーメントが
多く、全体的にも30kg・mmの範囲でばらつきがあ
る。
【0108】これに対して、図6(B)は、本実施の形
態の如く、後端チャック74の取り付け位置に応じて自
動的に変位するサブバランサ252を取り付けたとき
(補正後)の特性を示している。
【0109】この図6(B)に示される如く、全体的に
残モーメントは15kg・mm以下に抑えられ、補正前
と比べて約1/3程度に減少している。また、利用頻度
の高い版長700mm前後は、特に好結果を得ている。
【0110】本実施の形態によれば、回転ドラム54に
先端チャック62を取り付けて偏バランス調整ができて
いる状態で、あえてメインバランサ250を取り付ける
ことで偏バランス状態とした上で、チャック保持体21
2の移動、すなわち後端チャック74の取り付け位置に
応じて、自動的に(機械的な連動により)、第2のアー
ム256を移動(回転軸200の軸周りに移動)させ、
チャック保持体212に対する角度θ2を維持するよう
にしたため、印刷版12のサイズに応じて適性な偏バラ
ンス調整がなされる。また、メインバランサ250は固
定的に配置でき、サブバランサ252は、後端チャック
74の取り付け動作に連動しているため、改めて作業者
が偏バランス調整のためにサブバランサ252を移動す
るような作業が不要となり、作業効率を向上することが
できる。
【0111】なお、本実施の形態では、第2のアーム2
56の移動を機械的に連動させるようにしたが、別途、
第2のアーム256を移動可能な駆動系を設け、この駆
動系を電気的に制御し、調整量を定めるようにしてもよ
い。
【0112】
【発明の効果】以上説明した如く本発明は、回転体の周
面上でシート状部材のサイズに応じて装着位置が異なる
偏バランス要因(先端チャック及び後端チャックの少な
くとも一方)に対して、一定の重量の錘を回転軸から一
定の距離に配置することで、偏バランスの調整を行うこ
とができるという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した画像露光装置を示す概略構成
図である。
【図2】画像露光装置の記録部を示す概略構成図であ
る。
【図3】本実施の形態に係る回転ドラムの概略斜視図で
ある。
【図4】本実施の形態に係るチャックの側面図である。
【図5】メインバランサ及びサブバランサの取付状態を
示す回転ドラムの側面図である。
【図6】印刷版の巻き付け方向長さ寸法と、回転ドラム
の回転時の残モーメントとの関係を示す特性図であり、
(A)は印刷版を巻き付けていないときにバランスがと
れている状態で印刷版を巻き付けたとき(補正前)の特
定、(B)は後端チャックの取り付け位置に応じて自動
的に変位するサブバランサを取り付けたとき(補正後)
の特性図である。
【符号の説明】
10 画像露光装置 12 印刷版(シート状部材) 22 記録部 54 回転ドラム(回転体) 62 先端チャック 74 後端チャック 200 回転軸 250 メインバランサ 252 サブバランサ 254 第1のアーム 256 第2のアーム

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転軸周りに所定の半径で形成された円
    筒体の周面に、シート状部材を巻き付けて回転させる回
    転体に用いられ、当該周面にサイズの異なるシート状部
    材を巻き付けるときに、シート状部材の先端及び後端を
    回転体の周面へ保持するべく当該回転体に装着される先
    端チャック及び後端チャックの少なくとも一方を周面の
    所望の位置に移動させ、当該シート状部材の先端及び後
    端のそれぞれを保持して回転させるときに生じる偏バラ
    ンスを調整する回転体の偏バランス調整機構であって、 前記回転体及びこの回転体に対して予め固定された部材
    による偏バランスを調整するメインバランサと、 前記所望の位置に装着された先端チャック及び後端チャ
    ックの少なくとも一方に対応して設けられ、当該装着位
    置に対して相対角度を変更可能な一定重量のサブバラン
    サと、 前記サブバランサを装着位置に連動して移動させ、前記
    先端チャック及び後端チャックが装着された状態での回
    転体の偏バランスを調整する調整手段と、を有する回転
    体の偏バランス調整機構。
  2. 【請求項2】 前記調整手段が、前記サブバランサを、
    予め設定された装着位置と相対角度の相関に基づいて、
    前記先端チャック及び後端チャックの少なくとも一方の
    装着位置に対して、所定の角度となるように機械的に連
    動して移動させる、ことを特徴とする請求項1記載の回
    転体の偏バランス調整機構。
  3. 【請求項3】 前記調整手段が、前記サブバランサを、
    前記先端チャック及び後端チャックの少なくとも一方の
    装着位置の移動範囲において、平均的に偏バランスが低
    減する一定の相対角度を維持するように移動させる、こ
    とを特徴とする請求項1記載の回転体の偏バランス調整
    機構。
JP2001046536A 2001-02-22 2001-02-22 回転体の偏バランス調整機構 Pending JP2002250402A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001046536A JP2002250402A (ja) 2001-02-22 2001-02-22 回転体の偏バランス調整機構
US10/078,702 US6786154B2 (en) 2001-02-22 2002-02-21 Mechanism for correcting unbalance of a rotor

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001046536A JP2002250402A (ja) 2001-02-22 2001-02-22 回転体の偏バランス調整機構

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002250402A true JP2002250402A (ja) 2002-09-06

Family

ID=18908143

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001046536A Pending JP2002250402A (ja) 2001-02-22 2001-02-22 回転体の偏バランス調整機構

Country Status (2)

Country Link
US (1) US6786154B2 (ja)
JP (1) JP2002250402A (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006176287A (ja) * 2004-12-22 2006-07-06 Fuji Photo Film Co Ltd 感光性印刷版の自動供給装置
US7617772B2 (en) * 2005-05-13 2009-11-17 Heidelberger Druckmaschinen Ag Balancing system for balancing a printing drum and method for balancing the printing drum
US8714725B2 (en) * 2011-11-10 2014-05-06 Xerox Corporation Image receiving member with internal support for inkjet printer

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
IL119116A (en) * 1996-08-22 2000-08-13 Scitex Corp Ltd Adaptive drum balancing system and method for same
JP2977550B1 (ja) * 1998-02-13 1999-11-15 大日本スクリーン製造株式会社 描画装置および釣合い重りの取り付け方法
JP2977551B2 (ja) * 1998-02-24 1999-11-15 大日本スクリーン製造株式会社 描画装置および釣合い重りの取り付け方法
US6505142B1 (en) * 1998-02-13 2003-01-07 Dainippon Screen Mfg. Co., Ltd. Drawing apparatus and method of attaching balance weights
EP1184590B1 (de) * 2000-08-10 2005-11-30 Heidelberger Druckmaschinen Aktiengesellschaft Verfahren und Einrichtung zum Auswuchten von rotierenden Körpern

Also Published As

Publication number Publication date
US20020112633A1 (en) 2002-08-22
US6786154B2 (en) 2004-09-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2002236374A (ja) 回転体
JP4136248B2 (ja) 回転ドラムの取付け構造
EP1176796B1 (en) Sheet member holding device
JP2002250402A (ja) 回転体の偏バランス調整機構
US6561510B2 (en) Sheet material fixing device using suction holes with shut off
JP4202576B2 (ja) 走査露光装置
JP4303412B2 (ja) シート体の固定装置
JP2001356489A (ja) 画像露光装置
JP3980275B2 (ja) シート体の回転ドラムへの着脱装置、シート状感光材料への回転ドラム型露光装置及び方法
JP4034484B2 (ja) 固定部構造
JP4272806B2 (ja) シート状部材の保持装置
JP4315587B2 (ja) シート状部材の保持装置
JP2002046890A (ja) シート状部材の保持装置
US6459475B1 (en) Fixing structure
JP4308443B2 (ja) シート状部材の位置決め装置及び画像記録装置
JP2002202611A (ja) シート体の固定装置
JP2002268234A (ja) シート状部材の保持装置
JP2002122972A (ja) シート状部材の保持装置
JP2001121677A (ja) 固定装置
JP2002236372A (ja) シート状部材の保持装置
JP2001188355A (ja) 画像露光装置
JP2001281877A (ja) シート体の固定装置
JP2002120353A (ja) シート状部材の保持装置
JP2002268233A (ja) シート状部材の保持方法
JP2001215725A (ja) 回転ドラム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20051220

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20061226

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080424

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080507

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20080909