JP2002249592A - 熱可塑性樹脂組成物の製造方法 - Google Patents
熱可塑性樹脂組成物の製造方法Info
- Publication number
- JP2002249592A JP2002249592A JP2001046385A JP2001046385A JP2002249592A JP 2002249592 A JP2002249592 A JP 2002249592A JP 2001046385 A JP2001046385 A JP 2001046385A JP 2001046385 A JP2001046385 A JP 2001046385A JP 2002249592 A JP2002249592 A JP 2002249592A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- acid
- group
- resin composition
- component
- carbon
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
- Processes Of Treating Macromolecular Substances (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Abstract
ミド樹脂組成物を経済的にも非常に有利に製造すること
ができる方法を提供する。 【解決手段】 連続混練機の第一の工程で下記の成分
(A)、(B)及び(C)を溶融混練し、続く第二の工
程で成分(D)を加えることにより、連続的に熱可塑性
樹脂組成物を得る熱可塑性樹脂組成物の製造方法。 (A):粒子径が1200μm以下のポリプロピレンの
粒体 (B):同一分子内に(i)少なくとも一種の不飽和基
すなわち炭素−炭素二重結合又は炭素−炭素三重結合と
(ii)少なくとも一種の極性基を併せ持つ化合物と、同
一分子内に(iii)(OR)及び(iv)カルボン酸等か
ら選ばれた少なくとも二つの同一又は相異なる官能基を
併せ持つ化合物からなる群から選ばれる少なくともひと
つの化合物 (C):パーオキサイド (D):ポリアミド
Description
ポリアミドからなる熱可塑性樹脂組成物の製造および製
造された組成物に関するものである。更に詳しくは、本
発明は、特定の形状のポリプロピレンを用いて特定の工
程で製造することにより、経済的でかつ優れた性能を持
つポリプロピレン−ポリアミド樹脂組成物が得られるこ
とに関するものである。
る樹脂組成物は、従来の優れた機械的性質を活かして主
に射出成形によって自動車分野や、電気、電子分野に用
いられてきた。しかし、これまで示されてきた製造法の
多くは、予めポリプロピレンに無水マレイン酸等の官能
基をグラフトし、そのあとでポリアミドと溶融混練して
ポリプロピレン−ポリアミド樹脂組成物を得る方法であ
る。この方法だと2つの工程を経るためポリプロピレン
が劣化したり、経済的に不利であったりする。また、ポ
リプロピレンの官能基の導入においても多く官能基を入
れようとすると、過酸化物を多く添加しなければなら
ず、このため、ポリプロピレンの分子量が著しく低下し
たり、着色したりする問題があった。また一般に市販の
ポリプロピレンは、ハンドリングしやすいようにペレッ
ト状に加工されて供給されるため、これを用いるのが、
一般的であった。
明が解決しようとする課題は、経済的でかつ、製造過程
で樹脂成分の劣化を低減したポリプロピレンとポリアミ
ド樹脂組成物の製造方法を提供する点に存する。
続混練機の第一の工程で下記の成分(A)、(B)及び
(C)を溶融混練し、続く第二の工程で成分(D)を加
えることにより、連続的に熱可塑性樹脂組成物を得る熱
可塑性樹脂組成物の製造方法に係るものである。 (A):粒子径が1200μm以下のポリプロピレンの
粒体 (B):同一分子内に(i)少なくとも一種の不飽和基
すなわち炭素−炭素二重結合又は炭素−炭素三重結合と
(ii)少なくとも一種の極性基を併せ持つ化合物と、
同一分子内に(i)(OR)(ここでRは水素又はアル
キル、アリール、アシル又はカルボニルジオキシ基であ
る。)及び(ii)カルボン酸、酸ハライド、酸無水
物、酸ハライド無水物、酸エステル、酸アミド、イミ
ド、イミド、アミノ及びこれらの塩から選ばれた少なく
とも二つの同一又は相異なる官能基を併せ持つ化合物か
らなる群から選ばれる少なくともひとつの化合物 (C):パーオキサイド (D):ポリアミド
00μm以下のポリプロピレンの粒体である。ポリプロ
ピレンとしては、プロピレンの単独重合体を使用するこ
ともできるし、プロピレンと他のα-オレフィンとの共
重合体を使用することもできる。ここで使用される他の
α-オレフィンの例としては、プロピレンを除く炭素原
子数2〜20のα-オレフィンをあげることができる。
具体的には、エチレン、ブテン-1、ペンテン-1、ヘキセ
ン-1、4-メチルペンテン-1、オクテン-1、デセン-1及び
これらの混合物をあげることができる。本発明で使用さ
れるポリプロピレンは、上記のようなα-オレフィンか
ら誘導される繰返し単位を、通常は50モル%以下、好
ましくは40モル%以下、最も好ましくは30モル%以
下の量で含有している。従ってこのポリプロピレンは、
プロピレンから誘導される繰返し単位を、通常は50モ
ル%以上、好ましくは40モル%以上、最も好ましくは
70モル%以上の量で含有している。上記プロピレンか
ら誘導される繰返し単位とα-オレフィンから誘導され
る繰返し単位とはランダムに結合していてもよいし、ま
た、プロピレンから誘導される繰返し単位が複数結合し
たユニットと、α-オレフィンから誘導される繰返し単
位が複数結合したユニットとが結合していてもよい。更
に、例えばマグネシウム、チタン、ハロゲン及び電子供
与体を必須成分として含有する固体状チタン触媒成分と
有機金属触媒とを含有するチーグラーナッタ系触媒を用
いた多段重合法(例えば、二段重合法)を利用して、単
量体としてプロピレンと他のα-オレフィンとを用いる
ことにより製造される、プロピレン鎖と他のα-オレフ
ィン鎖とが分子レベルで均一に混合された均一性の高い
組成物あるいは両者の間で結合が形成されているブロッ
ク共重合体であってもよい(本発明において、両者を総
称して「ブロック共重合体」と記載することもある)。
重合触媒はチーグラーナッタ系に限定されず、メタロセ
ン触媒やその他の有機金属触媒であってもよい。
好ましく、更に好ましくは45%以上、特に好ましくは
50%以上である。結晶化度が高いポリプロピレンとし
ては、アイソタクチック性の高いポリプロピレンが使用
される。アイソタクチックポリプロピレンを高収率で得
る為にはTi、V、Cr又はZrの三塩化物とアルキル
アルミウニウムとを含むチーグラー型触媒を使用するこ
とが好ましい。また、ポリプロピレン中の非アイソタク
チック重合体を抽出等の方法を利用して除去する方法を
利用することもできる。またシンジオタクチック性の高
いポリプロピレンを用いてもかまわない。
して、135℃のデカリン中で測定した極限粘度が通常
は0.8〜10dl/g、好ましくは1〜5dl/gの
範囲内にあり、ASTM−D1238により測定したメ
ルトフローレートが通常0.01〜500g/10分、
好ましくは0.05〜100g/10分の範囲内にある
結晶性ポリプロピレンが使用される。
径が1200μm以下のものを用いることにより、本発
明の製造方法で優れた樹脂組成物を得ることができる。
好ましくは、800μm以下である。1200μm以上
であれば、ポリプロピレンとポリアミドのアロイ化が不
充分となり、期待された機械的強度の組成物を得ること
ができない。
も一種の不飽和基すなわち炭素−炭素二重結合又は炭素
−炭素三重結合と(ii)少なくとも一種の極性基を併せ
持つ化合物と、同一分子内に(iii)(OR)(ここで
Rは水素又はアルキル、アリール、アシル又はカルボニ
ルジオキシ基である。)及び(iv)カルボン酸、酸ハラ
イド、酸無水物、酸ハライド無水物、酸エステル、酸ア
ミド、イミド、イミド、アミノ及びこれらの塩から選ば
れた少なくとも二つの同一又は相異なる官能基を併せ持
つ化合物からなる群から選ばれる少なくともひとつの化
合物である。
炭素−炭素二重結合又は炭素−炭素三重結合と(ii)少
なくとも一種の極性基を併せ持つ化合物は、不飽和基す
なわち炭素−炭素二重結合又は炭素−炭素三重結合と、
極性基すなわちポリアミド樹脂中に含まれるアミド結
合、連鎖末端に存在するカルボキシル基、アミノ基と親
和性や、化学反応性を示す官能基を同一分子内に併せ持
つ化合物である。かかる官能基としては、カルボン酸
基、カルボン酸より誘導される基すなわちカルボキシル
基の水素原子あるいは水酸基が置換した各種の塩やエス
テル、酸アミド、酸無水物、イミド、酸アジド、酸ハロ
ゲン化物、あるいはオキサゾリン、ニトリルなどの官能
基、エポキシ基、アミノ基、水酸基、又は、イソシアン
酸エステル基などがあげられ、不飽和基と極性基を併せ
持つ化合物すなわち、不飽和カルボン酸、不飽和カルボ
ン酸誘導体、不飽和エポキシ化合物、不飽和アルコー
ル、不飽和アミン、不飽和イソシアン酸エステルが用い
られる。具体的には、マレイン酸、無水マレイン酸、フ
マール酸、マレイミド、マレイン酸ヒドラジド、無水マ
レイン酸とジアミンの反応物たとえば、式 (ただしRは脂肪族、芳香族基を示す。)などで示され
る構造を有するもの、無水メチルナジック酸、無水ジク
ロロマレイン酸、マレイン酸アミド、イタコン酸、無水
イタコン酸、大豆油、キリ油、ヒマシ油、アマニ油、麻
実油、綿実油、ゴマ油、菜種油、落花生油、椿油、オリ
ーブ油、ヤシ油、イワシ油などの天然油脂類、エポキシ
化天然油脂類、アクリル酸、ブテン酸、クロトン酸、ビ
ニル酢酸、メタクリル酸、ペンテン酸、アンゲリカ酸、
チグリン酸、2−ペンテン酸、3−ペンテン酸、α−エ
チルアクリル酸、β−メチルクロトン酸、4−ペンテン
酸、2−ヘキセン、2−メチル−2−ペンテン酸、3−
メチル−2−ペンテン酸、α−エチルクロトン酸、2,
2−ジメチル−3−ブテン酸、2−ヘプテン酸、2−オ
クテン酸、4−デセン酸、9−ウンデセン酸、10−ウ
ンデセン酸、4−ドデセン酸、5−ドデセン酸、4−テ
トラデセン酸、9−テトラデセン酸、9−ヘキサデセン
酸、2−オクタデセン酸、9−オクタデセン酸、アイコ
セン酸、ドコセン酸、エルカ酸、テトラコセン酸、ミコ
リペン酸、2,4−ヘキサジエン酸、ジアリル酢酸、ゲ
ラニウム酸、2,4−デカジエン酸、2,4−ドデカジ
エン酸、9,12−ヘキサデカジエン酸、9,12−オ
クタデカジエン酸、ヘキサデカトリエン酸、アイコサジ
エン酸、アイコサトリエン酸、アイコサテトラエン酸、
リシノール酸、エレオステアリン酸、オレイン酸、アイ
コサペンタエン酸、エルシン酸、ドコサジエン酸、ドコ
サトリエン酸、ドコサテトラエン酸、ドコサペンタエン
酸、テトラコセン酸、ヘキサコセン酸、ヘキサコジエン
酸、オクタコセン酸、トラアコンテン酸などの不飽和カ
ルボン酸、あるいはこれらの不飽和カルボン酸のエステ
ル、酸アミド、無水物、あるいはアリルアルコール、ク
ロチルアルコール、メチルビニルカルビノール、アリル
カルビノール、メチルプロピペニルカルビノール、4−
ペンテン−1−オール、10−ウンデセン−1−オー
ル、プロパルギルアルコール、1,4−ペンタジエン−
3−オール、1,4−ヘキサジエン−3−オール、3,
5−ヘキサジエン−2−オール、2,4−ヘキサジエン
−1−オール、一般式CnH2n-5OH、CnH2n-7OH、
CnH2n-9OH(ただし、nは正の整数)で示されるア
ルコール、3−ブテン−1,2−ジオール、2,5−ジ
メチル−3−ヘキセン−2,5−ジオール、1,5−ヘ
キサジエン−3,4−ジオール、2,6−オクタジエン
−4,5−ジオールなどの不飽和アルコール、あるいは
このような不飽和アルコールのOH基が、−NH2基に
置き換わった不飽和アミン、あるいはグリシジル(メ
タ)アクリレート、アリルグリシジルエーテルなどがあ
げられる。また、ブタジエン、イソプレンなどの低重合
(たとえば平均分子量が500から10000ぐらいの
もの)あるいは高分子量体(たとえば平均分子量が10
000以上のもの)に無水マレイン酸、フェノール類を
付加したもの、あるいはアミノ基、カルボン酸基、水酸
基、エポキシ基などを導入したもの、イソシアン酸アリ
ルなどがあげられる。
性基を併せ持つ化合物の定義には、不飽和基を2個以
上、極性基を2個以上(同種又は異種)含んだ化合物も
含まれる個とは、いうまでもなく、また、2種以上の特
定化合物を使うことも可能である。これらの内で、好ま
しくは無水マレイン酸、マレイン酸、フマール酸、無水
イタコン酸、イタコン酸、グリシジル(メタ)アクリレ
ートが、より好ましくは無水マレイン酸、フマール酸が
用いられる。
は水素又はアルキル、アリール、アシル又はカルボニル
ジオキシ基である。)及び(iv)カルボン酸、酸ハライ
ド、酸無水物、酸ハライド無水物、酸エステル、酸アミ
ド、イミド、イミド、アミノ及びこれらの塩から選ばれ
た少なくとも二つの同一又は相異なる官能基を併せ持つ
化合物は、アリファティックポリカルボン酸、酸エステ
ル又は酸アミドであり、一般式(R1O)mR(COOR
2)n(CONR3R4)l (ここで、Rは:線状又は分岐状飽和アリファティック
炭化水素であって2〜20個、好ましくは2〜10個の
炭素原子を有するものであり、 R1は水素、アルキル
基、アリール基、アシル基、又はカルボニルジオキシ基
で特に好ましくは水素であり、R2は水素、アルキル
基、又はアリール基で炭素数1〜20、好ましくは1〜
10であり、R3及びR4は水素、アルキル基、又はアリ
ール基で炭素数1〜10、好ましくは1〜6、更に好ま
しくは1〜4であり、m=1であり、n+lは2以上の
整数、好ましくは2又は3であり、nは0以上の整数で
あり、lは0以上の整数であり、(R1O)はカルボニ
ル基のα位又はβ位に位置し、少なくとも2つのカルボ
ニル基の間には、2〜6個の炭素が存在するものであ
る。)によって表される飽和脂肪族ポリカルボン酸及び
その誘導体化合物。(具体的には、飽和脂肪族ポリカル
ボン酸のエステル化合物、アミド化合物、無水物、水加
物及び塩などを示す。飽和脂肪族ポリカルボン酸とし
て、クエン酸、リンゴ酸、アガリシン酸などである。こ
れらの化合物の詳細は、公表特許公報昭61−5021
95号公報に開示されている。)
の反応性や経済性の観点から、無水マレイン酸、マレイ
ン酸、フマール酸、イタコン酸、クエン酸、リンゴ酸か
らなる群から選ばれる少なくとも一種が好ましい。成分
(B)の添加量は、成分(A) 100重量部に対し
て、0.01から10重量部が好ましい。
(A)、成分(B)と溶融混練する条件で分解してラジ
カルを発生し、ポリプロピレンからプロトンを引き抜く
能力があればいかなるものであってもよい。有機ペルオ
キシド、有機ペルエステル及びアゾ化合物など公知のラ
ジカル開始剤を挙げることできる。具体的には、ジクミ
ルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、2,5−
ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)−ヘキ
サン、1,3−ビス(t−ブチルパーオキシ−イソプロ
ピル)−ベンゼン、t−ブチルクミルパーオキサイド、
ジt−ブチルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,
5−ジ(t−ブチルパーオキシ)−ヘキセン3、トリス
−(t−ブチルパーオキシ)トリアジン、6,9−トリ
エチル−3,6,9−トリメチル−1,4,7−トリパ
ーオキソナン等が挙げられる。
が100℃以上230℃以下のパーオキサイドを用いる
のが好ましい。さらに好ましいパーオキサイドは2,5
−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)−ヘ
キサン、1,3−ビス(t−ブチルパーオキシ−イソプ
ロピル)−ベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジ
(t−ブチルパーオキシ)−ヘキセン3である。成分
(D)の添加量は、成分(A) 100重量部に対し
て、0.01から5重量部が好ましい。
発明に用いられるポリアミドとは、ラクタムあるいはア
ミノカルボン酸の重合及び等モル量の炭素原子4〜12
個を含む飽和脂肪族ジカルボン酸と炭素原子2〜12個
を含む脂肪族ジアミンとの結合により製造することがで
きるホモポリアミド及びコポリアミド等から選ばれた1
種又は2種以上のポリアミド樹脂である。重合の際に所
望に応じてジアミンを過剰に用いてポリアミド中のカル
ボキシル末端基よりアミン末端基を過剰に与えることが
できる。逆に、過剰の二塩基性酸を用いてポリアミドの
カルボキシル基末端基がアミン末端基より過剰になるよ
う調整することもできる。同様に、これらのポリアミド
を該酸及びアミンの酸生成及びアミン生成誘導体、たと
えばエステル、酸塩化物、アミン塩などからも良好に製
造することができる。このポリアミドを製造するために
用いる代表的な脂肪族ジカルボン酸にはアジピン酸、ピ
メリン酸、アゼライン酸、スベリン酸、セバシン酸及び
ドデカンジオン酸が含まれ、一方代表的な脂肪族ジアミ
ンにはヘキサメチレンジアミン及びオクタメチレンジア
ミンが含まれる。加えて、これらのポリアミドはラクタ
ムの自己縮合により製造することができる。
チレンアジパミド(ナイロン66)、ポリヘキサメチレ
ンアゼラミド(ナイロン69)、ポリヘキサメチレンセ
バサミド(ナイロン610)、及びポリヘキサメチレン
ドデカノアミド(ナイロン612)、ポリ−ビス−(p
−アミノシクロヘキシル)メタンドデカノアミド、ポリ
テトラメチレンアジパミド(ナイロン46、ナイロン
6、ナイロン10、ナイロン11、ナイロン12、ナイ
ロン6/66)共重合体等が、またこれらのナイロンを
2種以上任意の割合で使用してもよい。
イロン46、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン1
1、ナイロン12などが用いられる。より好ましくは、
ナイロン6、ナイロン66あるいはナイロン6とナイロ
ン66との任意の比率の混合物が用いられる。またこれ
らポリアミドの末端官能基はアミン末端の多いもの、カ
ルボキシ末端の多いもの、両者がバランスしたもの、あ
るいはこれらの任意の比率の混合物が好適に用いられ
る。
リヘキサメチレンイソフタルアミド(ナイロン6I)の
如き芳香族成分を含有するコポリアミドである。かかる
芳香族成分を含有する熱可塑性コポリアミドは芳香族ア
ミノ酸及び/又は芳香族ジカルボン酸たとえば、パラア
ミノメチル安息香酸、パラアミノエチル安息香酸、テレ
フタル酸、イソフタル酸などを主要構成成分とする溶融
重合が可能なポリアミドを意味する。
はヘキサメチレンジアミン、ウンデカメチレンジアミ
ン、ドデカメチレンジアミン、2,2,4−/2,4,
4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、メタキシリレ
ンジアミン、パラキシリレンジアミン、ビス(p−アミ
ノシクロヘキシル)メタン、ビス(p−アミノシクロヘ
キシル)プロパン、ビス(3−メチル、4−アミノシク
ロヘキシル)メタン、1,3−ビス(アミノメチル)シ
クロヘキサン、1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘ
キサンなどを使用することができる。またジアミンの代
わりにイソシアネート類を用いる事ができる。たとえば
4,4’ジフェニルメタンジイソシアネート、トリレン
ジイソシアネートなどである。
限定なく、ラクタムもしくは炭素原子4〜12個のω−
アミノ酸の単位、又は炭素原子4〜12個の脂肪族ジカ
ルボン酸、及び炭素原子2〜12個の脂肪族ジアミンか
ら誘導される化合物、たとえば、ε−カプロラクタム、
ω−ラウロラクタム、11−アミノウンデカン酸、12
−アミノドデカン酸などのラクタム、又はアミノ酸、前
記した各種ジアミンとアジピン酸、アゼライン酸、セバ
シン酸などとのモル塩などが利用できる。またこれらの
ポリアミドは結晶性であっても非晶性であっても良い。
更にこれらのポリアミドを任意の割合で混合してもよ
い。
工程で下記の成分(A)、(B)及び(C)を溶融混練
し、続く第二の工程で成分(D)を加えることにより、
連続的に熱可塑性樹脂組成物を得る熱可塑性樹脂組成物
の製造方法である。
練押出機を用いる。経済的には二軸混練機が好ましい。
第一の工程と第二の工程連続してひとつの連続混練機も
しくは二つ混練機をタンデム状に結合した製造設備を用
いて製造する方法である。二つの混練機を結合して用い
る場合は、第一の工程を一つ目の混練機を用いて行い、
第二の工程を二つ目の混練機を用いて行う。また場合に
よっては、第一の工程で成分(A)、(B)及び(C)
を溶融混練し、続く第二の工程で成分(D)を加え、さ
らに第三の工程でもう一度成分(D)を加えてもよい。
また、過剰な成分(B)や成分(C)の分解物を除去す
るために、第一の工程と第二の工程の間に雰囲気よりも
30hPa以上減圧して揮発成分を除去するゾーンを設
けるのが好ましい。さらに好ましくは100hPa以上
減圧する製造方法である。
アロイ化が可能な範囲であれば特に限定されないが,好
ましくは成分(A)を成分(B)の重量比は5/95〜
95/5が好ましい。
を向上させるために、室温で弾性体である天然及び合成
の重合体材料(ゴム様物質)を用いることができる。特
に好ましいゴムとしては、エチレンプロピレンゴム、エ
チレン−プロピレン−非共役ジエンゴム、エチレン−ブ
テン−1ゴム、エチレン−ブテン−1−非共役ジエンゴ
ム、ポリブタジエン、スチレン−ブタジエンブロック共
重合ゴム、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共
重合ゴム、スチレン−ブタジエン共重合ゴム、部分水添
スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合ゴム、
スチレン−イソプレンブロック共重合ゴム、部分水添ス
チレン−イソプレンブロック共重合ゴム、ポリウレタン
ゴム、スチレングラフト−エチレン−プロピレン−非共
役ジエンゴム、スチレン−グラフト−エチレン−プロピ
レンゴム、スチレン/アクリロニトリル−グラフト−エ
チレン−プロピレン−非共役ジエンゴム、スチレン/ア
クリロニトリル−グラフト−エチレン−プロピレンゴム
等、あるいはこれらの混合物が用いられる。また、他の
酸若しくはエポキシなどをふくむ官能性単量体により変
性した変性ゴムを用いてもよい。該ゴム様物質の配合量
は、ポリプロピレンとポリアミド樹脂の合計100重量
部に対し、100重量部以下である。該ゴム様物質の配
合量が100重量部を越えると、該樹脂組成物の剛性の
低下が著しく好ましくない。
加剤を含む事を妨げるわけではなく、添加剤としては、
潤滑剤、離型剤、可塑剤、難燃剤、光安定剤、熱安定
剤、酸化防止剤をあげる事ができる。例えば、潤滑剤と
しては、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸アルミ
ニウム、エチレンビスステアリルアミド、離型剤として
は、モンタン酸ナトリウム、モンタン酸カルシウム、可
塑剤としては、ポリエチレングリコール、ポリプロピレ
ングリコール、光安定剤、及び熱安定剤としては、マン
ガン化合物、銅化合物、酸化防止剤としては、ヒンダー
ドフェノール化合物、ヒンダードアミン化合物である。
形、ブロー成形等によって種々な部品に成形できる。そ
の用途としては、自動車の外装部品、内装部品、そして
エンジンルーム内部品が有る。また電気・電子・機械部
品の用途にも使用可能である。
る。なお、実施例によって本発明の範囲はなんら限定さ
れるものではない。実施例、比較例中の評価は以下の方
法を用いた。 (1)メルトインデクス(MI) 各樹脂組成物のペレットを140℃で4時間真空乾燥後
230℃にて2.16kg荷重でのメルトインデクスを
求めた。 (2)引張り伸び ASTM D638に準拠して23℃雰囲気下で引張り
試験をして、伸びを測定した。 (3)曲げ弾性率 ASTM D790 に準拠し、1/8インチ厚さの試
験片を使用して23℃における曲げ弾性率を測定した。 (4)アイゾット衝撃強度 ASTM D256に従って、23℃で1/8インチノ
ッチ付アイゾット衝撃強度を測定した。 (5)熱変形温度(HDT)(耐熱性) ASTM D648 に準拠し、1/4インチ厚みの試
験片を使用して、18.6kg荷重での熱変形温度を測
定した。
した。成分(A) PP−1:ポリプロピレン(ブロック) (MI 0.
5、EP 10%) 直径 2.5mmのほぼ球状のペレット PP−2:ポリプロピレン(ブロック) (MI 0.
5、EP 10%) 直径 約600μmの粒体成分(B) MAH:無水マレイン酸成分(C) PO:1.3−ビス−(t-ブチルペルオキシイソプロ
ピル)ベンゼンを8wt%濃度にポリプロピレンで希釈
したもの成分(D) PA6:A1030BRL(ユニチカ株式会社製ナイロ
ン6)その他の成分 ADD−1:PEP−36(旭電化製)
製二軸混練機(TEM−50)を用いて、スクリュー回
転数250rpm、シリンダー温度240℃で作成し
た。表1に示す成分を用いて、混練機の第一の供給部か
らは、PP、MAH、POを投入し、第一の混練部を経
た後、第2の供給部からPA6とADD−1を供給し
た。また第1の混練部を経た後、第2の供給部までの間
の第一のベントと第2の混練部から混練機の出口の間の
第2のベントで、真空ポンプを用いて雰囲気から約96
0hPa減圧吸引(到達圧力:40−50hPa)を行
なった。得られた組成物を水槽で冷却した後、カッター
で切断してペレットを得た。得られたペレットを130
℃、3hr熱風乾燥機で乾燥した後、東芝機械製、射出
成形機IS220ENで成形して、テストピースを得
た。
械的物性が優れたポリプロピレン−ポリアミド樹脂組成
物を経済的にも非常に有利に製造することができる方法
を提供することができた。
Claims (5)
- 【請求項1】 連続混練機の第一の工程で下記の成分
(A)、(B)及び(C)を溶融混練し、続く第二の工
程で成分(D)を加えることにより、連続的に熱可塑性
樹脂組成物を得る熱可塑性樹脂組成物の製造方法。 (A):粒子径が1200μm以下のポリプロピレンの
粒体 (B):同一分子内に(i)少なくとも一種の不飽和基
すなわち炭素−炭素二重結合又は炭素−炭素三重結合と
(ii)少なくとも一種の極性基を併せ持つ化合物と、同
一分子内に(iii)(OR)(ここでRは水素又はアル
キル、アリール、アシル又はカルボニルジオキシ基であ
る。)及び(iv)カルボン酸、酸ハライド、酸無水物、
酸ハライド無水物、酸エステル、酸アミド、イミド、イ
ミド、アミノ及びこれらの塩から選ばれた少なくとも二
つの同一又は相異なる官能基を併せ持つ化合物からなる
群から選ばれる少なくともひとつの化合物 (C):パーオキサイド (D):ポリアミド - 【請求項2】 成分(B)が、無水マレイン酸、マレイ
ン酸、フマル酸、イタコン酸、クエン酸及びリンゴ酸か
らなる群から選ばれる少なくとも一種である請求項1記
載の製造方法。 - 【請求項3】 成分(C)が分解温度が100℃以上2
30℃以下のパーオキサイドである請求項1記載の製造
方法。 - 【請求項4】 第一の工程と第二の工程の間に雰囲気よ
りも30hPa以上減圧して揮発成分を除去するゾーン
を設けた請求項1記載の製造方法。 - 【請求項5】 請求項1〜4のうちの一の請求項に記載
の製造方法で製造した熱可塑性樹脂組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001046385A JP2002249592A (ja) | 2001-02-22 | 2001-02-22 | 熱可塑性樹脂組成物の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001046385A JP2002249592A (ja) | 2001-02-22 | 2001-02-22 | 熱可塑性樹脂組成物の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002249592A true JP2002249592A (ja) | 2002-09-06 |
Family
ID=18908020
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001046385A Pending JP2002249592A (ja) | 2001-02-22 | 2001-02-22 | 熱可塑性樹脂組成物の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002249592A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006274167A (ja) * | 2005-03-30 | 2006-10-12 | Sumitomo Chemical Co Ltd | 熱可塑性樹脂組成物の製造方法 |
JP2007508426A (ja) * | 2003-10-10 | 2007-04-05 | エクソンモービル・ケミカル・パテンツ・インク | ポリプロピレンおよびポリアミドの組成物 |
Citations (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH02138359A (ja) * | 1988-08-17 | 1990-05-28 | Sumitomo Chem Co Ltd | 熱可塑性プロピレン系樹脂組成物 |
JPH05179138A (ja) * | 1991-12-26 | 1993-07-20 | Mitsubishi Kasei Corp | ポリアミド樹脂組成物の製造方法 |
JPH05302001A (ja) * | 1992-04-27 | 1993-11-16 | Unitika Ltd | 樹脂組成物の製造方法 |
JPH06106528A (ja) * | 1992-09-25 | 1994-04-19 | Unitika Ltd | ポリアミド樹脂組成物の製造方法 |
JPH08157713A (ja) * | 1994-12-09 | 1996-06-18 | Teijin Ltd | ポリアミド原着用マスターバッチ及びそれを用いたポリアミド原着糸 |
JP2001026047A (ja) * | 1998-11-30 | 2001-01-30 | Sekisui Chem Co Ltd | 熱可塑性樹脂押出成形体の製造方法及び熱可塑性樹脂押出成形体 |
-
2001
- 2001-02-22 JP JP2001046385A patent/JP2002249592A/ja active Pending
Patent Citations (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH02138359A (ja) * | 1988-08-17 | 1990-05-28 | Sumitomo Chem Co Ltd | 熱可塑性プロピレン系樹脂組成物 |
JPH05179138A (ja) * | 1991-12-26 | 1993-07-20 | Mitsubishi Kasei Corp | ポリアミド樹脂組成物の製造方法 |
JPH05302001A (ja) * | 1992-04-27 | 1993-11-16 | Unitika Ltd | 樹脂組成物の製造方法 |
JPH06106528A (ja) * | 1992-09-25 | 1994-04-19 | Unitika Ltd | ポリアミド樹脂組成物の製造方法 |
JPH08157713A (ja) * | 1994-12-09 | 1996-06-18 | Teijin Ltd | ポリアミド原着用マスターバッチ及びそれを用いたポリアミド原着糸 |
JP2001026047A (ja) * | 1998-11-30 | 2001-01-30 | Sekisui Chem Co Ltd | 熱可塑性樹脂押出成形体の製造方法及び熱可塑性樹脂押出成形体 |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007508426A (ja) * | 2003-10-10 | 2007-04-05 | エクソンモービル・ケミカル・パテンツ・インク | ポリプロピレンおよびポリアミドの組成物 |
JP2006274167A (ja) * | 2005-03-30 | 2006-10-12 | Sumitomo Chemical Co Ltd | 熱可塑性樹脂組成物の製造方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2607883B2 (ja) | 熱可塑性樹脂組成物 | |
JP2514051B2 (ja) | 熱可塑性樹脂組成物 | |
JP2715499B2 (ja) | 熱可塑性樹脂組成物 | |
EP0262901B2 (en) | Thermoplastic resin composition | |
US5073620A (en) | Thermoplastic resin composition | |
US4968749A (en) | Polyphenylene ether-polyamide resin composition | |
JP2841601B2 (ja) | 熱可塑性樹脂組成物 | |
JPH02158661A (ja) | ポリフェニレンエーテル系樹脂組成物 | |
JPH0751649B2 (ja) | 熱可塑性樹脂組成物 | |
JP3223792B2 (ja) | 熱可塑性樹脂組成物 | |
JP3556007B2 (ja) | ポリアミド系樹脂組成物 | |
US5554677A (en) | Blow-molded article made from thermoplastic resin composition | |
JP3293496B2 (ja) | 熱可塑性樹脂組成物の製造方法 | |
JP2002206054A (ja) | 熱可塑性樹脂組成物の製造方法及び熱可塑性樹脂組成物 | |
JP2002194093A (ja) | 熱可塑性樹脂組成物の製造方法及び熱可塑性樹脂組成物 | |
JP2002249592A (ja) | 熱可塑性樹脂組成物の製造方法 | |
JP3306935B2 (ja) | 熱可塑性樹脂組成物 | |
JPH075818B2 (ja) | 熱可塑性樹脂組成物 | |
EP0337814A2 (en) | Thermoplastic resin composition | |
JPS62250050A (ja) | 樹脂組成物 | |
JP2002194207A (ja) | 熱可塑性樹脂組成物 | |
JP2003118379A (ja) | 自動車用テールゲート | |
JP2001026712A (ja) | 熱可塑性樹脂組成物 | |
JPH107900A (ja) | ポリエーテルイミド系樹脂組成物およびその製造法 | |
JP3358496B2 (ja) | 熱可塑性樹脂組成物 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Effective date: 20080115 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 |
|
RD05 | Notification of revocation of power of attorney |
Effective date: 20080128 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7425 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20101021 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20101102 |
|
A02 | Decision of refusal |
Effective date: 20110308 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 |