JP2002248923A - 防振ブッシュ付スタビライザーバー - Google Patents
防振ブッシュ付スタビライザーバーInfo
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Abstract
バーと防振ブッシュ間、防振ブッシュとブラケット間の
動きによる異音の発生を防止できる防振ブッシュ付スタ
ビライザーバーを提供する。 【解決手段】 防振ブッシュ付スタビライザーバーは、
スタビライザーバー11の外周の一部に、軸直角断面の
外周形状が略U字状である筒状の弾性体製の防振ブッシ
ュ13が同軸状に固定されている。ブッシュのU字状と
略同一形状に曲げ形成された金属板製の基部17と、基
部の両先端部から互いに反対方向に突出する金属板製の
一対の取付板部18とからなるブラケット16が基部に
て防振ブッシュのU字形状の外周部分に密着状態で装着
され、一対の取付板部にて車体側部材に固定される。防
振ブッシュは、ブラケットとスタビライザーバーとに加
硫成形により一体的に形成され、加硫成形後に、基部の
対向板部間が絞り加工により絞られ、防振ブッシュが水
平方向に予圧縮される。
Description
間に配設されるスタビライザーバーであって、その外周
に筒状の弾性体である防振ブッシュが固定されており、
防振ブッシュに装着されたブラケットによって下側から
車体側部材に対して取り付けられる防振ブッシュ付スタ
ビライザーバーに関する。
バーは、両端が左右の車輪側に繋がっているため、車輪
の上下動に応じて防振ブッシュに対して上下方向及び回
転方向に力が働くようになっている。そのため、防振ブ
ッシュは、スタビライザーバーに接着されることなく、
上下方向に十分な圧縮量を与えられることにより、スタ
ビライザーバーに緊密に固定されていた。しかし、防振
ブッシュは、予圧縮されて緊密にスタビライザーバーに
固定されてはいるが非接着であるため、例えばスタビラ
イザーバーと防振ブッシュ間に水が侵入したときや、気
温が−30℃程度のような非常な低温に下がったような
とき、スタビライザーバーが防振ブッシュとの間でステ
ィックスリップを起こし、そのために異音を発生すると
いう問題があった。
する防振ブッシュの軸孔内周面全体に、摺動性の良好な
例えばテフロン(登録商標)繊維で編んだ円筒形のライ
ナーを一体で設けたり、あるいは防振ブッシュ材料とし
て摺動性の良好な自己潤滑ゴムを使用したものが知られ
ている。このような構造により、筒状防振ブッシュの摩
擦係数を低下させ、ゴムブッシュをスタビライザーバー
に対して滑らせることにより、スティックスリップを防
止して異音の発生を抑えるようにしていた。
ライザーバーに対して滑らせるため、スタビライザーバ
ーに対して防振ブッシュの硬さが低くなり、防振ブッシ
ュによって車輪の動きを十分に規制することができなか
った。そのため、特に道路のコーナーでの車両の操縦安
定性が損なわれることがあった。また、操縦安定性を考
慮して防振ブッシュの硬さを高くすると、防振ブッシュ
の剛性が高くなりスタビライザーバーとの間で異音が発
生し易くなるという問題があった。
に加硫接着させ、防振ブッシュにブラケットを装着した
防振ブッシュ付スタビライザーバーも知られている。し
かし、この場合は、ブラケットが防振ブッシュに接着さ
れていないので、振動入力に対して、ブラケットと防振
ブッシュ間での動きにより異音が発生するという問題が
あった。
を解決しようとするもので、車輪側からの振動入力によ
りスタビライザーバーとゴムブッシュ間、ゴムブッシュ
とブラケット間の動きによる発生する異音を防止できる
防振ブッシュ付スタビライザーバーを提供することを目
的とする。
に、上記請求項1に記載の発明の構成上の特徴は、車両
の左右の車輪間に配設されるスタビライザーバーの外周
の一部に、軸直角断面の外周形状が略U字状である筒状
の弾性体製の防振ブッシュが同軸状に固定されており、
防振ブッシュと略同一のU字状に曲げ形成された金属板
製の基部と、基部の両先端部から互いに反対方向に突出
した金属板製の一対の取付板部とからなるブラケット
が、基部にて防振ブッシュのU字形状の外周部分に密着
状態で装着され、ブラケットの一対の取付板部にて車体
側部材に固定される防振ブッシュ付スタビライザーバー
において、防振ブッシュが、ブラケットとスタビライザ
ーバーとに加硫成形により一体的に接着形成されてお
り、かつ基部の両先端部間から外方にわずかに突出した
突出部を有していることにある。
いては、防振ブッシュが、ブラケットとスタビライザー
バーとに対して加硫成形により一体的に形成されている
ため、車輪側からの振動入力により、スタビライザーバ
ーと防振ブッシュの間及び防振ブッシュとブラケットの
間に相互に動きが生じることがない。そのため、それぞ
れの部材間の擦れによる異音の発生を防止することがで
きる。また、防振ブッシュが、ブラケットとスタビライ
ザーバーとに対して加硫成形により一体的に形成されか
つ上下方向に予圧縮を加えて車体側部材に組み付けられ
るので、上下方向に硬くされている。そのため、車輪の
上下方向への動きを規制することができる。
の特徴は、前記請求項1に記載の防振ブッシュ付スタビ
ライザーバーにおいて、防振ブッシュの加硫成形後にお
いて、基部が絞り加工により基部の相対向する一対の対
向板部の対向方向に絞られたものであることを特徴とす
ることにある。
いては、ブラケットの基部が絞り加工によりその対向板
部の対向方向に絞られているため、それに伴って防振ブ
ッシュが絞り方向すなわち車両に組付けられた際の車両
の前後方向に相当する水平方向に圧縮されている。その
ため、防振ブッシュの水平方向の耐久性が高められる。
また、防振ブッシュが、上記上下方向の予圧縮に加えて
水平方向にも予圧縮されているため、防振ブッシュ全体
の捩りバネ剛性が硬くされており、そのため、防振ブッ
シュの取り付け部分でのスタビライザーバーの全体の剛
性が高められる。
て図面を用いて説明する。図1,図2は、同実施形態で
ある自動車の左右の車輪間に配設される防振ブッシュ付
スタビライザーバーを一部破断側面図及び底面図により
示したものであり、図3は防振ブッシュ付スタビライザ
ーバーの車体側への取り付け状態を一部破断側面図によ
り示したものである。防振ブッシュ付スタビライザーバ
ー10は、スタビライザーバー11と、その外周に固定
されたゴム弾性体製の防振ブッシュ13と、防振ブッシ
ュ13の外周に固定されたブラケット16とにより構成
されている。なお、図において、上下方向を防振ブッシ
ュ13の車両への取付方向とする。
れぞれ長方形と半円形である上下に配列された直方体部
分13aと半円筒部分13bとが一体的に組み合わされ
たもので、その軸直角断面の外周形状が略U字状となっ
ている。直方体部分13aの半円筒部分13bに対する
反対部分には、わずかに突出した突出部13cが形成さ
れている。防振ブッシュ13は、直方体部分13aと半
円筒部分13bの境界において、半円筒部分13bの軸
心を中心とする所定半径の円形で軸方向両端間を貫通す
る円柱形の軸孔14を備えている。軸孔14にはスタビ
ライザーバー11が挿通固定されている。
加工により形成されており、防振ブッシュ13の外周と
略同一のU字状の基部17と、基部17の一部を構成す
る相対向する一対の対向板部17aの両先端部から対向
板部17aに対して直角にかつ互いに反対方向に延びた
一対の取付板部18とを一体で備えている。各取付板部
18にはそれぞれ1個の取付孔18aが形成されてい
る。ただし、基部17と取付板部18とを別個に形成し
て、それらを溶接等により固定して一体化させてもよ
い。
ーの製造方法について説明する。防振ブッシュ13の加
硫成形前において、ブラケット金具21は、長尺状の金
属板の曲げ加工により形成され、図4、図5に示すよう
に、U字状の基部22の対向する対向板部22aが互い
に平行ではなく、取付板部23側に向けてわずかに外方
に開いた状態に傾斜しており、それに伴って取付板部2
3もわずかに傾斜した形状にされている。そして、成形
金型にスタビライザーバー11とブラケット金具21を
セットして、ゴム加硫成形によってゴムブッシュ25を
形成することにより、成形品Mが得られる。この成形品
Mについて、一対の対向板部22aを挟んで、対向方向
に絞り加工を施して対向板部22aが互いに平行になる
ようにすることにより、図1、図2に示す防振ブッシュ
付スタビライザーバー10が得られる。この絞り加工に
より、ゴムブッシュ25が上下方向に対して直交する水
平方向に予圧縮された状態となる。
タビライザーバー10の車両側への組付けについては、
まずスタビライザーバー11が車両の左右の両輪側(図
示しない)に固定される。つぎに、ブラケット16の一
対の取付板部18が車体側部材31に押付けられる。さ
らに、取付板部18の取付孔18aに下側からボルト3
2を挿入し、車体側部材31から突出したボルト32に
ナット33を螺合して締め付けることにより、防振ブッ
シュ13の突出部13cが車体側部材31に対して押圧
されて、防振ブッシュ13全体が上下方向に予圧縮され
た状態で車体側部材31に取り付けられる。このように
スタビライザーバー11と車体側部材31間に組付けら
れた防振ブッシュ付スタビライザーバー10において
は、防振ブッシュ13の振動吸収機能により、左右両車
輪側からの振動入力の車体側への伝播を抑えることがで
きる。
は、防振ブッシュ13が、スタビライザーバー11とブ
ラケット16とに対して加硫成形により一体的に形成さ
れているため、車輪側からの振動入力に対して、スタビ
ライザーバー11と防振ブッシュ13の間及び防振ブッ
シュ13とブラケット16の間に相互に動きが生じるこ
とがない。そのため、それぞれ両部材の擦れによる異音
の発生を防止することができ、その結果、車両の乗員に
不快感を与えないようにすることができる。
ーバー11とブラケット16とに対して加硫成形により
一体的に形成されかつ上下方向に予圧縮を加えて組み付
けられているので、上下方向に硬くされている。そのた
め、車輪の上下方向への動きを規制することができ、車
両の操縦安定性を高めることができる。
に、ブラケット17の絞り加工により防振ブッシュ13
に対して水平方向すなわち車両に組付けられた際の車両
の前後方向に予圧縮されているため、上下方向に予圧縮
されることも含めて、防振ブッシュ13の耐久性がさら
に高められる。また、防振ブッシュ13の上下方向及び
水平方向の予圧縮によってその捩りバネ剛性が高められ
ることにより、防振ブッシュ13取り付け部分でのスタ
ビライザーバー11の剛性が高められる。その結果、ス
タビライザーバー11を細くすることができ、スタビラ
イザーバー11の重量を低減できると共のその価格を安
価にすることができる。
シュ13の材質として、ゴム以外の弾性体である弾性体
エラストマー等を用いることも可能である。その他、上
記実施形態に示したスタビライザーブッシュについて
は、一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲におい
て、種々の形態で実施することができる。
らの振動入力により、スタビライザーバーとゴムブッシ
ュの間及びゴムブッシュとブラケットの間に相互に動き
が生じることがないため、両部材の擦れによる異音の発
生を防止することができる。その結果、車両の乗員に不
快感を与えないようにすることができる。また、防振ブ
ッシュが上下方向に予圧縮を加えて組み付けられている
ことにより、硬くされているため、車輪の上下方向への
動きを規制することができ、車両の操縦安定性を高める
ことができる。
れていることに加えて、水平方向すなわち車両前後方向
に予圧縮されることにより、防振ブッシュの耐久性が高
められると共に、その捩りバネ剛性が高められる。その
結果、防振ブッシュ取り付け部分でのスタビライザーバ
ーの剛性が高められるため、スタビライザーバーを細く
することができ、スタビライザーバーの重量を低減でき
ると共のその価格を安価にすることができる(請求項2
の発明の効果)。
ビライザーバーを示す一部破断側面図である。
図である。
材への取付状態を示す一部破断側面図である。
振ブッシュの加硫成形直後で絞り加工前の状態を示す一
部破断側面図である。
振ブッシュの加硫成形直後で絞り加工前の状態を示す底
面図である。
ビライザーバー、13…防振ブッシュ、13c…突出
部、14…軸孔、16…ブラケット、17…基部、18
…取付板部、21…ブラケット金具、31…車体側部
材。
Claims (2)
- 【請求項1】 車両の左右の車輪間に配設されるスタビ
ライザーバーの外周の一部に、軸直角断面の外周形状が
略U字状である筒状の弾性体製の防振ブッシュが同軸状
に固定されており、該防振ブッシュと略同一のU字状に
曲げ形成された金属板製の基部と、該基部の両先端部か
ら互いに反対方向に突出した金属板製の一対の取付板部
とからなるブラケットが、該基部にて前記防振ブッシュ
のU字形状の外周部分に密着状態で装着され、前記ブラ
ケットの一対の取付板部にて車体側部材に固定される防
振ブッシュ付スタビライザーバーにおいて、 前記防振ブッシュが、前記ブラケットと前記スタビライ
ザーバーとに加硫成形により一体的に接着形成されてお
り、かつ前記基部の両先端部間から外方にわずかに突出
した突出部を有していることを特徴とする防振ブッシュ
付スタビライザーバー。 - 【請求項2】 前記防振ブッシュの加硫成形後におい
て、前記基部が絞り加工により該基部の相対向する一対
の対向板部の対向方向に絞られたものであることを特徴
とする前記請求項1に記載の防振ブッシュ付スタビライ
ザーバー。
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- 2001-02-23 JP JP2001048837A patent/JP3716750B2/ja not_active Expired - Fee Related
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