JP2002247891A - モータ装置、ステージ装置及び露光装置 - Google Patents

モータ装置、ステージ装置及び露光装置

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JP2002247891A
JP2002247891A JP2001041163A JP2001041163A JP2002247891A JP 2002247891 A JP2002247891 A JP 2002247891A JP 2001041163 A JP2001041163 A JP 2001041163A JP 2001041163 A JP2001041163 A JP 2001041163A JP 2002247891 A JP2002247891 A JP 2002247891A
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Akira Takahashi
顕 高橋
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Nikon Corp
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  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Control Of Direct Current Motors (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 モータ、及びモータにより駆動される物体、
又はその周辺への温度変動を低減する。 【解決手段】 モータ38Yにより移動される物体
(W,12,18)を静止させる場合においても、制御
手段(20、70Y)により、物体の移動を伴わないよ
うにモータの駆動が維持される。従って、物体を静止さ
せる際にも、モータに電流が供給されていることから、
モータの発熱が生じるようになっている。すなわち、物
体の移動時と静止時の温度変動を抑制することができる
ので、モータ、及びモータにより駆動される物体、又は
その周辺への温度変動を低減することが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、モータ装置、ステ
ージ装置及び露光装置に係り、更に詳しくは、物体を移
動させることができるモータを備えたモータ装置、該モ
ータ装置を構成するモータの制御手段によってその移動
が制御されるステージを備えるステージ装置、及び前記
モータ装置を備えた露光装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、半導体素子、液晶表示素子等
を製造するためのリソグラフィ工程では、マスク又はレ
チクル(以下、「レチクル」と総称する)に形成された
パターンを投影光学系を介してレジスト等が塗布された
ウエハ又はガラスプレート等の基板(以下、「ウエハ」
と総称する)上に転写する露光装置が用いられている。
こうした露光装置としては、いわゆるステッパ等の静止
露光型の投影露光装置や、いわゆるスキャニング・ステ
ッパ等の走査露光型の投影露光装置が主として用いられ
ている。これらの種類の投影露光装置では、レチクルに
形成されたパターンをウエハ上の複数のショット領域に
順次転写する必要から、ウエハを保持して2次元移動可
能なウエハステージが設けられている。また、走査露光
型の投影露光装置の場合には、レチクルを保持するレチ
クルステージも走査方向に移動可能となっている。
【0003】上記のような投影露光装置においては、レ
チクルステージ、ウエハステージ等の駆動装置としてい
わゆる送りねじを回転するための回転モータやボイスコ
イルモータ等のDCモータが使用されている。これはD
Cモータが、(a)トルクが電流に比例し、始動トルクが
大きいこと、(b)制御のリニア性が良く、応答性も良い
こと、等の理由から、レチクルステージ、ウエハステー
ジ等に関するスループットや位置決め精度の向上の要請
に応えるのに適しているからである。
【0004】このような、DCモータの駆動方法として
は、通常、PWM(Pulse Width Modulation)方式が採
用されている。このPWM方式とは、モータに印加する
電圧(電流)を0と+V(又は−V)の矩形波状にし、
そのデューティ比を変えることによってモータのトルク
(駆動速度)を制御するものである。
【0005】図6(A)〜(C)には、PWM方式によ
る従来のモータの制御方法が示されている。この従来の
PWM方式によると、モータにより駆動される物体を所
定方向への駆動状態とする場合には、モータの電流駆動
回路にPWM制御回路から出力されるPWM信号、すな
わちパルス信号(制御信号)を供給し、電流駆動回路か
ら図6(A)に示されるようなパルス状の電流信号(以
下、「パルス電流信号」と呼ぶ)ISaをモータに供給
する。そして、モータの駆動速度を変更する場合には、
PWM制御回路から出力されるパルス信号のデューティ
比を変えることにより、電流駆動回路からモータに供給
されるパルス電流信号のデューティ比を変更する。
【0006】また、物体を前記所定方向とは反対方向へ
の駆動状態とする場合には、方向切換え信号を方向切換
え回路に供給し、PWM制御回路から出力される、上記
のパルス信号(制御信号)を正負反転したPWM信号を
電流駆動回路に供給し、電流駆動回路から図6(B)に
示されるようなパルス電流信号ISbをモータに供給す
る。そして、モータの駆動速度を変更する場合には、上
記と同様にパルス電流信号のデューティ比を変更する。
【0007】この一方、モータを静止状態とする場合に
は、例えば停止信号をPWM制御回路に供給し、PWM
制御回路の出力をゼロとすることにより、図6(C)に
示されるように、電流駆動回路からモータに対して電流
が一切供給されないようにし、モータの発生するトルク
をゼロにする。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、モータで
は、電気エネルギを回転運動のエネルギに変換するとき
に発生する内部損失が熱エネルギに変化する。このた
め、上述した従来のモータの駆動方法を採用すると、物
体を静止させる際にはモータに電流を一切供給しないこ
とから、静止状態における発熱量(消費電力)はゼロと
なり、一方で物体を駆動する際には、その要求速度によ
ってモータに供給するパルス電流信号のデューティ比を
変更するため、モータに供給される電流値(パルス電流
信号の積分値の平均値)、すなわちモータの発熱量(消
費電力)が要求速度に応じて変動する。すなわち、上述
した従来のPWM制御によるモータ駆動方法では、要求
速度(0を含む)の変動とともに、発生する熱量が異な
るため、モータ及びその周辺の温度変動を引き起こすこ
とになる。
【0009】例えば、精度が要求される半導体露光装置
などに搭載される可動部材を駆動するモータの駆動制御
を上述のようにして行うと、上記のモータの発熱による
周辺の温度変動が露光精度低下の要因となる。例えばレ
チクル又は基板が載置されるステージの場合、静止状態
と移動状態とを繰り返すため、ステージが移動状態にあ
る場合にはモータの発熱に起因してステージが膨張し、
静止状態にある場合にはモータの発熱が生じないため、
移動状態に比べてステージが収縮することになる。この
ため、ステージ周辺の温度変動は、例えばステージの位
置制御性の悪化、ひいてはレチクルと基板との位置合わ
せ(アライメント)精度の低下を招き、露光精度、特
に、レチクルパターンと基板との重ね合せ精度に影響を
与えることになる。
【0010】本発明はかかる事情の下になされたもの
で、その第1の目的は、モータ及びその周囲への熱的な
影響を低減することができるモータ装置を提供すること
にある。
【0011】本発明の第2の目的は、ステージ及びその
周辺への熱的な影響を低減することができるステージ装
置を提供することにある。
【0012】本発明の第3の目的は、高精度な露光を実
現することが可能な露光装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明に
係るモータ装置は、物体(W,12,18)を移動させ
ることが可能なモータ(38X,38Y)と;前記物体
の移動を伴わないように前記モータの駆動状態を維持す
る制御手段(20,70X,70Y)と;を備える。
【0014】これによれば、物体を静止させる場合にお
いて、制御手段により、物体の移動を伴わないようにモ
ータの駆動が維持される。従って、物体を静止させる際
にも、モータに電流が供給されているので、モータの発
熱が生じるようになっている。すなわち、物体の移動時
と静止時の温度変動を抑制することができるので、モー
タ、及びモータにより駆動される物体、又はその周辺へ
の温度変動を低減することが可能となる。
【0015】この場合において、請求項2に記載の発明
の如く、前記制御手段は、前記物体が移動状態にある第
1の状態では、前記モータへトルクを与えるように前記
モータに電圧を印加し、前記物体が静止状態にある第2
の状態では、前記モータへトルクを与えないように前記
モータに電圧を印加することとすることができる。
【0016】請求項3に記載の発明に係るモータ装置
は、物体(W,12,18)を移動させることが可能な
モータ(38X,38Y)と;前記モータの駆動を制御
する制御手段(20,70X,70Y)と;を備え、前
記制御手段は、前記物体が移動状態にある第1の状態の
ときの前記モータの発熱量と、前記物体が静止状態にあ
る第2の状態のときの前記モータの発熱量とがほぼ等し
くなるように、前記モータの駆動を制御することを特徴
とする。
【0017】これによれば、制御手段により、物体が移
動状態にある第1の状態と、物体が静止状態にある第2
の状態とで、モータの発熱量がほぼ等しくなるように、
モータの駆動が制御される。このため、物体が静止状態
のときと物体が移動状態のときとで、モータ、及び該モ
ータによって移動させられる物体、あるいはそれらの周
辺部材の温度変動、ひいては雰囲気の温度変動を抑制す
ることが可能となる。
【0018】上記請求項2又は3に記載の発明におい
て、請求項4に記載の発明の如く、前記制御手段は、前
記第2の状態のときには、同じ大きさの正電圧及び負電
圧を、デューティ比50%のPWM信号に応じて、前記
モータに印加することとすることができる。
【0019】この場合において、請求項5に記載の発明
の如く、前記PWM信号は、前記モータ及び前記物体の
共振周波数に比べて十分に高い周波数を有することとす
ることができる。かかる場合には、モータのいわゆるハ
ンチングの発生を防止することが可能となる。
【0020】請求項6に記載の発明に係るステージ装置
は、マスク(R)及び基板(W)のいずれかを保持する
ステージ(RST,12,18)と;前記ステージを含
む前記物体の移動及びその制御を行う請求項1〜5のい
ずれか一項に記載のモータ装置(38X,38Y,2
0,70X,70Y)と;を備える。
【0021】これによれば、モータの周辺環境への熱的
な影響が低減されたモータ装置によりマスク及び基板の
いずれかを保持するステージを含む物体の移動が制御さ
れるので、ステージに対する熱的な影響が低減され、ス
テージの変形を抑制することができる。また、ステージ
により保持されるマスク又は基板の変形をも抑制するこ
とが可能となっている。
【0022】請求項7に記載の発明は、マスク(R)に
形成されたパターンを基板(W)上に転写する露光装置
であって、前記マスクを保持するマスクステージ(RS
T)と;前記基板を保持する基板ステージ(14)と;
前記マスクを照明する照明領域(IAR)を任意の形状
に規定する可動ブラインド(45A,45B)と;を備
え、前記マスクステージ、前記基板ステージ、及び前記
可動ブラインドのうちの少なくとも1つの移動及びその
制御を行う請求項1〜5のいずれか一項に記載のモータ
装置と;を備える。
【0023】これによれば、モータの周辺環境への熱的
な影響が低減されたモータ装置により、マスクステー
ジ、基板ステージ及び可動ブラインドのうちの少なくと
も1つの移動及びその制御が行われるので、その移動制
御の対象物及びその周辺部材への熱的な影響を低減する
ことができる。従って、その対象物の位置制御性の向上
が可能となり、特にマスクステージ及び基板ステージの
いずれかをモータ装置によって移動及び移動制御する場
合には、マスクと基板との重ね合せ精度の向上が可能と
なる。また、例えば可動ブラインドをモータ装置によっ
て移動及び移動制御する場合には、露光の際のマスクを
照明する照明領域の設定を正確に行うことが可能とな
り、基板の不要な部分が露光されること等による露光不
良の発生を防止することが可能となる。従って、露光精
度の向上が可能となる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図1
〜図5に基づいて説明する。
【0025】図1には、一実施形態に係る露光装置10
0の概略的な構成が示されている。この露光装置100
は、いわゆるステップ・アンド・スキャン方式の投影露
光装置である。
【0026】この露光装置100は、光源1及び照明光
学系(2、3、5〜7)を含む照明系、マスクとしての
レチクルRを保持するマスクステージとしてのレチクル
ステージRST、投影光学系PL、基板としてのウエハ
Wを保持してXY平面内をXY2次元方向に移動するX
ステージ18を備えたXYステージ装置14、及びこれ
らの制御系等を備えている。
【0027】前記照明系は、光源1、コリメータレン
ズ、フライアイレンズ等(いずれも図示せず)からなる
照度均一化光学系2、リレーレンズ3、レチクルブライ
ンド5、リレーレンズ6及び折り曲げミラー7(この
内、照度均一化光学系2、リレーレンズ3、6及び折り
曲げミラー7によって照明光学系が構成される)等を含
んで構成されている。
【0028】ここで、この照明系の構成各部についてそ
の作用とともに説明する。光源1で発生した露光光とし
ての照明光ILは不図示のシャッターを通過した後、照
度均一化光学系2により照度分布がほぼ均一な光束に変
換される。照明光ILとしては、例えばKrFエキシマ
レーザ光やArFエキシマレーザ光等のエキシマレーザ
光、銅蒸気レーザやYAGレーザの高調波、あるいは超
高圧水銀ランプからの紫外域の輝線(g線、i線等)等
が用いられる。
【0029】照度均一化光学系2から水平に射出された
光束は、リレーレンズ3を介して、レチクルブラインド
5に達する。このレチクルブラインド5は、2枚の可動
ブレード45A、45Bを有する可動ブラインド(以
下、この可動ブラインドを適宜「可動ブラインド45
A、45B」と呼ぶ)と、この可動ブラインド45A、
45Bの近傍に配置された開口形状が固定された固定ブ
ラインド46とから構成される。可動ブラインド45
A、45Bの配置面はレチクルRのパターン面と共役と
なっている。固定ブラインド46は、例えば4個のナイ
フエッジにより矩形の開口を囲んだ視野絞りであり、レ
チクルRを照明するスリット状の照明領域IARを規定
する矩形開口が規定されるようになっている。また、後
述する走査露光の開始時及び終了時にこの固定ブライン
ド46の上下方向(走査方向であるY軸方向に対応する
方向)の幅が可動ブラインド45A、45Bによって制
限されるようになっており、これにより照明領域IAを
任意形状に規定してウエハWの不要な部分の露光が防止
されるようになっている。可動ブラインド45A、45
Bは、可動ブラインド駆動機構43A、43Bによって
開閉方向に駆動されるようになっており、この駆動機構
43A、43Bの動作が主制御装置20によって制御さ
れるようになっている。
【0030】レチクルブラインド5を通過した光束は、
リレーレンズ6を通過して折り曲げミラー7に至り、こ
こで鉛直下方に折り曲げられて回路パターン等が描かれ
たレチクルRの照明領域IAR部分を照明する。
【0031】前記レチクルステージRST上にはレチク
ルRが、例えば真空吸着により固定されている。レチク
ルステージRSTは、レチクルRの位置決めのため、照
明光学系の光軸IX(後述する投影光学系PLの光軸A
Xに一致)に垂直な平面内で2次元的に(X軸方向及び
これに直交するY軸方向及びXY平面に直交するZ軸回
りの回転方向(θz方向)に)微少駆動可能に構成され
ている。
【0032】また、このレチクルステージRSTは、不
図示のレチクルベース上をリニアモータ等で構成された
レチクル駆動部23により、所定の走査方向(Y軸方
向)に指定された走査速度で移動可能となっている。こ
のレチクルステージRSTは、レチクルRの全面が少な
くとも照明光学系の光軸IXを横切ることができるだけ
の移動ストロークを有している。
【0033】また、この走査中のレチクルステージRS
Tの位置及び回転量は、レチクルステージRST上に固
定された移動鏡15を介して外部のレーザ干渉計22に
よって所定の分解能、例えば0.5〜1nm程度の分解
能で計測され、このレーザ干渉計22の計測値が主制御
装置20に供給されるようになっている。
【0034】前記投影光学系PLは、レチクルステージ
RSTの図1における下方に配置され、その光軸AX
(照明光学系の光軸IXに一致)の方向がZ軸方向とさ
れ、ここでは両側テレセントリックな縮小光学系であ
り、光軸AX方向に沿って所定間隔で配置された複数枚
のレンズエレメントから成る屈折光学系が使用されてい
る。この投影光学系PLの投影倍率は、例えば1/4、
1/5あるいは1/6である。このため、照明光学系か
らの照明光ILによってレチクルRの照明領域IARが
照明されると、このレチクルRを通過した照明光ILに
より、投影光学系PLを介してレチクルRの照明領域I
AR部分の回路パターンの縮小像(部分倒立像)が表面
にフォトレジストが塗布されたウエハW上に形成され
る。
【0035】XYステージ装置14は、ベース16と、
このベース16上に載置され、走査方向であるY軸方向
(図1における左右方向)に往復移動可能なYステージ
12と、このYステージ12上に配設されY軸方向と直
交するX軸方向(図1における紙面直交方向)に往復移
動可能なXステージ18とを有している。また、Xステ
ージ18上に、ウエハホルダ25が載置され、このウエ
ハホルダ25によって基板としてのウエハWが真空吸着
によって保持されている。
【0036】ここで、XYステージ装置14について更
に詳述する。ベース16上には、図2に示されるよう
に、X軸方向に所定間隔離れた位置にY軸方向に沿って
Y軸ガイド28A,28Bが延設されており、Yステー
ジ12がこれらのY軸ガイド28A,28B上に摺動可
能に配設されている。また、ベース16上のX軸方向の
中央部には、Yステージ12をY軸方向に駆動するため
の送りねじ36YがY軸方向に沿って架設されており、
この送りねじ36Yがベース16に固定されたモータ3
8Yによって回転駆動されることにより、Yステージ1
2がY軸ガイド28A,28B上を摺動するように構成
されている。
【0037】同様に、Yステージ12上には、Y軸方向
に沿って所定間隔離れた位置にX軸方向に沿ってX軸ガ
イド34A,34Bが延設されており、Xステージ18
がこれらのX軸ガイド34A,34B上に摺動可能に配
設されている。また、Yステージ12上のY軸方向の中
央部には、Xステージ18をX軸方向に駆動するための
送りねじ36XがX軸方向に沿って架設されており、こ
の送りねじ36XがYステージ12に固定されたモータ
38Xによって回転駆動されることにより、Xステージ
18がX軸ガイド34A,34B上を摺動するように構
成されている。
【0038】前記モータ38X,38Yは、図1に示さ
れるモータ駆動制御回路70X,70Yを介して主制御
装置20によって制御される。
【0039】Xステージ18上の+Y側の端部には、走
査方向であるY軸方向に直交する反射面を有する移動鏡
27YがX軸方向に延設され、また、Xステージ18上
の+X側の端部には、非走査方向であるX軸方向に直交
する反射面を有する移動鏡27XがY軸方向に延設され
ている。そして、これらの移動鏡27Y,27Xに対応
して、ベース16外の所定の位置には、Y軸用のウエハ
干渉計31Y、X軸用のウエハ干渉計31Xがそれぞれ
配設されている。そして、これらのウエハ干渉計31
Y,31Xによって、Xステージ18のXY面内の位置
が所定の分解能、例えば0.5〜1nm程度の分解能で
計測されている。これらのウエハ干渉計31Y,31X
からのXステージ18の位置情報(又は速度情報)は主
制御装置20に送られ、主制御装置20では、前記位置
情報(又は速度情報)に基づいてモータ駆動制御回路7
0X,70Yをそれぞれ介してモータ38Y,38Xを
駆動制御することにより、Yステージ12、Xステージ
18を制御する。
【0040】なお、前述の如く、移動鏡としては移動鏡
27X,27Yがそれぞれ設けられ、ウエハ干渉計もウ
エハ干渉計31X,31Yが設けられているが、図1で
は、これらが代表的に移動鏡27、ウエハ干渉計31と
して示されている。
【0041】前記制御系は、CPU(中央演算処理装
置)、ROM(リード・オンリ・メモリ)、RAM(ラ
ンダム・アクセス・メモリ)等から成るいわゆるマイク
ロコンピュータ(又はワークステーション)を含んで構
成される主制御装置20などを中心として構成されてい
る。
【0042】次に、上記XYステージ装置14のXステ
ージ18,Yステージ12を駆動するモータ38X,3
8Yの制御について説明する。なお、本実施形態では、
X軸方向のモータ38XとY軸方向のモータ38Y、及
びそれぞれの駆動制御回路70X,70Yは、ほぼ同一
の構成を有するので、以下においては、X軸方向のモー
タ38Xの駆動制御回路70Xを採り上げて、図3等に
基づいて説明する。
【0043】図3に示されるように、モータ駆動制御回
路70Xは、PWM制御回路19と、該PWM制御回路
19の出力段に抵抗52を介して接続された電流駆動回
路30とを含んで構成されている。
【0044】前記PWM制御回路19は、非反転入力端
(プラス端)側に抵抗51を介して主制御装置20から
の制御信号が入力されるコンパレータ57と、該コンパ
レータ57の反転入力端(マイナス端)に接続され、の
こぎり波(三角波)信号を出力する基準信号発生回路5
6とを含んで構成されている。
【0045】コンパレータ57は、該コンパレータ57
の非反転入力端に入力される制御信号(電圧信号)と、
基準信号発生回路56から反転入力端に入力されるのこ
ぎり波信号とを比較し、制御信号がのこぎり波信号より
も大きい場合には、プラスの電圧信号(+Vc)を出力
し、反対にのこぎり波信号が入力信号よりも大きい場合
には、マイナスの電圧信号(−Vc)を出力する。
【0046】また、前記電流駆動回路30は、抵抗52
のコンパレータ57と反対側に並列に接続されたNPN
形トランジスタ58及びPNP形トランジスタ59と、
トランジスタ58のコレクタに抵抗54を介して接続さ
れた+電圧源(+Va)と、トランジスタ59のコレク
タに抵抗55を介して接続された−電圧源(−Vb)と
を備えている。トランジスタ58、59のエミッタ相互
間の接続点は、モータ38Xの一端に接続され、モータ
38Xの他端は接地(アース)されている。
【0047】ここで、上述のようにして構成されたモー
タ駆動制御回路70Xの動作を上記構成各部の作用とと
もに説明する。
【0048】前記基準信号発生回路56から出力され、
コンパレータ57の反転入力端に入力されるのこぎり波
は一定の周期及び振幅を有するもの(図4(A),
(C),(E)参照)であるが、コンパレータ57の非
反転入力端に入力される制御信号は主制御装置20によ
ってそのレベルが制御される。従って、コンパレータ5
7からは、制御信号のレベルに応じてパルス幅が制御さ
れたPWM信号が出力される。
【0049】ここで、コンパレータ57の反転入力であ
るのこぎり波をSS、非反転入力である制御信号をVと
すると、コンパレータ57は、制御信号Vがのこぎり波
SSよりも大きい区間では、プラスの電圧(+Vc)を
出力し、制御信号Vがのこぎり波SSよりも小さい区間
では、マイナスの電圧(−Vc)を出力する。
【0050】より具体的に説明すると、例えば図4
(A)に示されるように、制御信号V=V1が正(+)
レベルである場合には、コンパレータ57からは図4
(B)に示されるようなPWM信号PS1が出力され
る。このPWM信号PS1は、図4(B)から分かるよ
うに、1周期(1ピッチ)に占めるマイナス信号の区間
より、プラスの信号の区間の方が大きくなっている。
【0051】一方、図4(C)に示されるように、制御
信号V=V2が負(−)レベルである場合には、コンパ
レータ57からは図4(D)に示されるようなPWM信
号PS2が出力される。このPWM信号PS2は、図4
(D)からわかるように、1周期(1ピッチ)に占める
プラス信号の区間より、マイナス信号の区間の方が大き
くなっている。
【0052】この一方、図4(E)に示されるようにV
=V3が0レベルである場合には、コンパレータ57か
らは図4(F)に示されるようなPWM信号PS3が出
力される。このPWM信号PS3は、1周期(1ピッ
チ)に占めるプラス信号、マイナス信号の区間が同一
(1:1)となっている。
【0053】次に、電流駆動回路30の作用について説
明する。ここでは、図4(B)に示されるPWM信号P
S1が抵抗52を介して電流駆動回路30に入力された
場合について説明する。
【0054】図4(B)のPWM信号PS1がプラスの
値を示している場合には、図3に示されるNPN形トラ
ンジスタ58に対して、コンパレータ57側からベース
電流が供給され、トランジスタ58がオン(ON)とな
る。そして、これに伴って、ベース電流とトランジスタ
58に固有の直流電流増幅率(h1)との積で表される
コレクタ電流が抵抗54側からトランジスタ58に供給
される。そして、ベース電流とコレクタ電流との和であ
るエミッタ電流がトランジスタ58から出力され、モー
タ38Xに向けて矢印A方向(以下、適宜「正転方向」
という)の電流が供給される。なお、このとき、トラン
ジスタ59はオフ(OFF)状態である。
【0055】一方、図4(B)において、PWM信号P
S1がマイナスの値を示している場合には、図3に示さ
れるPNP形トランジスタ59から、コンパレータ57
方向にベース電流が流れ、トランジスタ59がオンにな
る。このため、ベース電流とトランジスタ59に固有の
直流電流増幅率(h2)の積で表されるコレクタ電流が
トランジスタ59から抵抗55に向けて流れる。そし
て、ベース電流とコレクタ電流の和であるエミッタ電流
が、矢印A’で示される方向(以下、適宜「逆転方向」
という)、すなわちモータ38X側からトランジスタ5
9に向けて流れるようになっている。
【0056】すなわち、コンパレータ57から出力され
たPWM信号PS1がプラスの値である場合にはモータ
38Xに対して、矢印Aの方向(正転方向)の電流が流
れ、PWM信号PS1がマイナスの値である場合にはモ
ータ38Xに対して矢印A’の方向(逆転方向)の電流
が流れるようになっている。
【0057】なお、本実施形態では、抵抗54にかかる
電圧+Vaと、抵抗55にかかる電圧−Vbとの間にV
a=Vbの関係が成り立っており、抵抗54と抵抗55
の抵抗値が同値となるように設定されている。更には、
前述のトランジスタ58の直流電流増幅率h1とトラン
ジスタ59の直流電流増幅率h2との間にもh1=h2
の関係が成り立っている。これにより、PWM信号の絶
対値が一定に保たれていることから、正転方向への電流
の大きさと、逆転方向への電流の大きさを同値に設定す
ることが可能となっている。すなわち、図5(A)に示
されるように、図4(B)のPWM信号PS1と同等な
波形の電流信号IS1がモータ38Xに供給される。
【0058】ここで、前述したようにPWM信号PS1
の周波数がモータ38Xの共振周波数よりも十分に大き
く設定されていることから、図4(B)に実線で示され
るPWM信号PS1がコンパレータ57から出力される
場合、図5(A)に実線で示される、PWM信号の平均
値の直流電流がモータ38Xに対して供給されるのと実
質的に等価である。従って、モータ38Xをハンチング
等を発生させることなしに正転方向に駆動することが可
能となっている。
【0059】同様に、図4(D)に示されるPWM信号
PS2が図3に示されるコンパレータ57から出力され
る場合には、モータ38Xを流れる電流信号は図5
(B)に示されるような図4(D)のPWM信号の波形
と同等の波形の電流信号IS2であるので、上記と同様
に、モータ38Xには、図5(B)において実線で示さ
れるPWM信号の平均値の直流電流が供給される。従っ
て、モータ38Xを正転方向とは反対の逆転方向に駆動
することが可能となっている。この場合においても、モ
ータ38Xにはハンチング等は一切起こらない。
【0060】また、図4(F)に示されるPWM信号P
S3がコンパレータ57から出力される場合には、モー
タ38Xを流れる電流信号は図5(C)に示されるよう
に、図4(F)に示されるPWM信号PS3の波形と同
等の波形IS3を有することになる。ここで、この電流
信号のデューティ比は50%であることから、その平均
値、すなわち0の直流電流がモータ38Xに供給され
る。
【0061】従って、モータ38Xの電流駆動回路30
に電圧を印加(モータ38Xに電流を供給)しているに
もかかわらず、モータ38Xを静止させることが可能と
なっている。なお、この場合にも前述と同様の理由によ
り、モータ38Xにはハンチング等は一切起こらない。
【0062】次に、露光装置100により、ウエハW上
に既にパターンが形成された複数のショット領域に、レ
チクルR上の回路パターンを順次転写する露光処理シー
ケンスについて主制御装置20の制御動作を中心として
説明する。
【0063】まず、主制御装置20では、レチクルレー
ザ干渉計システム22の計測値をモニタしつつ、不図示
の一対のレチクルアライメント顕微鏡によってレチクル
Rに形成された一対のレチクルアライメントマークがそ
れぞれ検出可能となる位置に、レチクルステージ駆動部
23を介してレチクルステージRSTを移動する。これ
と前後して、主制御装置20では、ウエハ干渉計31の
計測値をモニタしつつ、前記レチクルアライメント顕微
鏡によってXステージ18上の不図示の基準マーク板上
の一対の基準マークが検出可能となる位置に、モータ3
8X,38Yを介してXステージ18,Yステージ12
を移動する。
【0064】そして、主制御装置20では、露光光IL
をアライメント光束とするレチクルアライメント顕微鏡
を用いて基準マーク板上の一対の基準マークとそれに対
応するレチクルアライメントマークのウエハ面上投影像
の相対位置検出、すなわちレチクルアライメントを行な
う。
【0065】次に、主制御装置20では、ウエハ干渉計
31の計測値をモニタしつつ、投影光学系PLの光軸
(照明領域IARと共役な露光領域の中心)とウエハア
ライメント系ALGとの相対位置関係(設計値)に基づ
いて、基準マーク板上の基準マークがウエハアライメン
ト系ALGにより検出可能となる位置に、モータ38
X,38Yを介してXステージ18,Yステージ12を
移動する。
【0066】そして、主制御装置20ではウエハアライ
メント系ALGを用いて基準マークのウエハアライメン
ト系ALGの指標中心に対する位置ずれ量を検出し、こ
の検出結果と上記レチクルアライメントの際の相対位置
の検出結果と上記の設計値とに基づいて、レチクルパタ
ーンの投影位置とウエハアライメント系ALGの検出中
心との位置関係であるベースライン量を算出する。すな
わち、このようにしてベースライン計測を行う。
【0067】次に、主制御装置20では、ウエハ干渉計
31の計測値に基づいてXステージ18の位置を管理し
つつ、設計上のショット配列データ(ウエハマーク位置
データ)をもとに、Xステージ18を順次移動させつ
つ、ウエハW上の複数のショット領域から選択される少
なくとも3つのショット領域をサンプルショットとして
そのウエハマーク位置をウエハアライメント系ALGを
用いて計測し、この計測結果とショット配列の設計座標
データに基づいて最小自乗法による統計演算により、全
てのショット配列データを演算するエンハンスト・グロ
ーバル・アライメント(EGA)方式のファインアライ
メントを行う。
【0068】次に、主制御装置20では、上記のベース
ライン計測結果とファインアライメントの結果とに基づ
いて、Xステージ18をウエハW上のファーストショッ
トの露光のための走査開始位置に移動させ、レチクルス
テージRSTとXステージ18とを走査方向(Y軸方
向)に同期移動することにより、走査露光(スキャン露
光)を行い、ウエハW上のファーストショットにレチク
ルRのパターンを転写する。
【0069】次に、主制御装置20では、セカンドショ
ットの露光のため、XYステージ装置14を次ショット
の走査開始位置まで少なくともX方向に移動(ステッピ
ング)し、該セカンドショットに対して上記のスキャン
露光を行う。
【0070】以後、主制御装置20では上記のショット
間の移動動作(ステッピング動作)と、スキャン露光動
作とを順次繰り返して、ステップ・アンド・スキャン方
式により、レチクルRに形成されたパターンをウエハW
上の各ショット領域に転写する。
【0071】ところで、本実施形態では、上記走査露光
中やショット間ステッピング時は勿論、Xステージ18
の静止中であっても、モータ38X,38Yには、電流
信号が常時供給されており、しかも発熱量は、電流値I
の二乗の時間積分に比例するため、いずれのときにおい
てもモータ38X,38Yの発熱量は一定となっている
(図5(A)〜図5(C)参照)。
【0072】このため、モータ周辺雰囲気の温度変動に
よる影響を低減することが可能であり、モータ38X,
38Yによって駆動されるXステージ18,Yステージ
12の変形やXステージ18上に載置されるウエハの変
形をも抑制することが可能となっている。
【0073】また、本実施形態では、主制御装置20よ
りコンパレータ57に入力される制御信号のレベルを調
整するという簡易な制御方法により、方向切換え信号等
を用いることなく、モータ38の駆動速度(速度0も含
む)、及び駆動方向を決定することが可能である。
【0074】以上詳細に説明したように、本実施形態に
よれば、Xステージが移動状態である場合、あるいは静
止状態である場合にかかわらず、すなわちXステージ,
Yステージの駆動速度によらず、これらのステージの駆
動源であるモータ38X,38Yへの電流信号の供給が
維持されるとともに、この供給される電流信号は同一の
大きさの正負の値のパルス信号であるので、常にモータ
38X,38Yから発生する発熱量をほぼ一定とするこ
とができる。したがって、ステージの移動時と静止時の
温度変動を抑制することができるので、モータ、及びモ
ータにより駆動されるステージ、ウエハ、又はその周辺
への温度変動を低減することが可能となる。すなわち、
例えば、Xステージ18のXY方向位置の計測に用いら
れる移動鏡27X,27YとウエハWとの間隔を常時一
定に保つことができるので、ウエハWの位置を正確に計
測することが可能となっている。これにより、EGA等
のウエハアライメントなどの諸計測を高精度に行うこと
ができる。
【0075】従って、ウエハWの位置制御性を向上する
ことが可能となるので、レチクルとウエハとの重ね合せ
精度の一層の向上が可能となる。
【0076】また、モータの周辺雰囲気の温度変動も抑
制されていることから、XYステージ装置の位置計測に
用いられるウエハ干渉計の測長ビームの揺らぎ等を抑制
することも可能であり、この点からもレチクルとウエハ
との重ね合わせ精度の向上を図ることが可能となってい
る。
【0077】また、PWM信号がモータ及びXYステー
ジ装置の共振周波数に比べて十分に高い周波数を有する
ことから、モータ及びステージにハンチング等が発生す
るのを抑制することができる。
【0078】また、上記のようにXYステージ装置、及
びウエハの温度変化にともなう変形が抑制されているこ
とから、ウエハ上にレチクルのパターンを高精度に転写
形成することが可能である。
【0079】なお、上記実施形態では、本発明のモータ
として、送りねじを回転駆動してXYステージ装置14
を駆動するモータを採用するものとしたが、これに限ら
ず、例えばXYステージに更にZチルト駆動ステージを
設けた場合におけるZ軸方向への微動を行うためのボイ
スコイルモータとして本発明のモータ装置を採用するこ
ととしても良い。この場合、Z軸方向位置を検出するた
めの焦点位置検出系を設けても、計測ビームの温度変動
による揺らぎが生じないことから、ウエハのZ位置を高
精度に検出することが可能となる。
【0080】また、レチクルステージをスキャン方向に
駆動するための送りねじ方式の駆動装置のモータに採用
したり、レチクルステージを粗微動構造とし、その微動
に用いられるボイスコイルモータに採用することとして
も良い。いずれの場合においても、モータの周辺環境に
おける温度変化を抑制することが可能である。
【0081】また、ステージの駆動に限らず、照明光学
系を構成する可動ブラインド45A,45Bを駆動する
ための駆動装置43A,43Bにおいても、本発明のモ
ータ装置を好適に適用することが可能である。この場
合、露光の際のレチクルを照明する照明領域の設定を正
確に行うことが可能となり、ウエハの不要な部分が露光
されること等による露光不良の発生を防止することが可
能となる。
【0082】また、露光装置に採用する場合に限らず、
モータ周辺の温度変動を抑制しなければならない場合に
は、本発明のモータ装置を好適に適用することが可能で
ある。
【0083】なお、上記実施形態では、光源としてKr
Fエキシマレーザ光源などの紫外光源、F2レーザ、A
rFエキシマレーザ等の真空紫外域のパルスレーザ光源
を用いるものとしたが、これに限らずAr2レーザ光源
(出力波長126nm)などの他の真空紫外光源を用い
ても良い。また、例えば、真空紫外光として上記各光源
から出力されるレーザ光に限らず、DFB半導体レーザ
又はファイバーレーザから発振される赤外域、又は可視
域の単一波長レーザ光を、例えばエルビウム(Er)
(又はエルビウムとイッテルビウム(Yb)の両方)が
ドープされたファイバーアンプで増幅し、非線形光学結
晶を用いて紫外光に波長変換した高調波を用いても良
い。
【0084】なお、上記実施形態では、ステップ・アン
ド・スキャン方式等の走査型露光装置に本発明が適用さ
れた場合について説明したが、本発明の適用範囲がこれ
に限定されないことは勿論である。すなわちステップ・
アンド・リピート方式の縮小投影露光装置にも本発明は
好適に適用できる。
【0085】なお、複数のレンズから構成される照明
系、投影光学系を露光装置本体に組み込み、光学調整を
するとともに、多数の機械部品からなるレチクルステー
ジやウエハを露光装置本体に取り付けて配線や配管を接
続し、更に総合調整(電気調整、動作確認等)をするこ
とにより、上記実施形態の露光装置を製造することがで
きる。なお、露光装置の製造は温度及びクリーン度等が
管理されたクリーンルームで行うことが望ましい。
【0086】なお、本発明は、半導体製造用の露光装置
に限らず、液晶表示素子などを含むディスプレイの製造
に用いられる、デバイスパターンをガラスプレート上に
転写する露光装置、薄膜磁気ヘッドの製造に用いられる
デバイスパターンをセラミックウエハ上に転写する露光
装置、及び撮像素子(CCDなど)、マイクロマシン、
DNAチップなどの製造に用いられる露光装置などにも
適用することができる。また、半導体素子などのマイク
ロデバイスだけでなく、光露光装置、EUV露光装置、
X線露光装置、及び電子線露光装置などで使用されるレ
チクル又はマスクを製造するために、ガラス基板又はシ
リコンウエハなどに回路パターンを転写する露光装置に
も本発明を適用できる。ここで、DUV(遠紫外)光や
VUV(真空紫外)光などを用いる露光装置では一般的
に透過型レチクルが用いられ、レチクル基板としては石
英ガラス、フッ素がドープされた石英ガラス、螢石、フ
ッ化マグネシウム、又は水晶などが用いられる。また、
プロキシミティ方式のX線露光装置、又は電子線露光装
置などでは透過型マスク(ステンシルマスク、メンブレ
ンマスク)が用いられ、マスク基板としてはシリコンウ
エハなどが用いられる。
【0087】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明のモ
ータ装置によれば、モータ及びその周囲への熱的な影響
を低減することができるという効果がある。
【0088】また、本発明のステージ装置によれば、ス
テージ及びその周辺への熱的な影響を低減することがで
きるという効果がある。
【0089】また、本発明の露光装置によれば、高精度
な露光を実現することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施形態に係る露光装置の概略構成を示す図
である。
【図2】XYステージ装置を示す平面図である。
【図3】モータ制御回路の構成を示す図である。
【図4】図4(A),(C),(E)は、図3のモータ
制御回路を構成するコンパレータに入力される信号を示
す線図であり、図4(B),(D),(F)は、コンパ
レータから出力されるPWM信号を表す図である。
【図5】図5(A)〜図5(C)は、モータの駆動状態
に応じてモータに供給される電流信号を示す線図であ
る。
【図6】図6(A)〜図6(C)は、DCモータの従来
の駆動制御方法を説明するための図である。
【符号の説明】
12…Yステージ(ステージ,物体)、18…Xステー
ジ(ステージ,物体)、20…主制御装置(制御手段の
一部)、38X,38Y…モータ、45A,45B…可
動ブラインド(可動ブラインド)、70X,70Y…モ
ータ駆動制御回路(制御手段の一部)IAR…照明領
域、R…レチクル(マスク)、RST…レチクルステー
ジ(ステージ)、W…ウエハ(物体,基板)。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 物体を移動させることが可能なモータ
    と;前記物体の移動を伴わないように前記モータの駆動
    状態を維持する制御手段と;を備えるモータ装置。
  2. 【請求項2】 前記制御手段は、前記物体が移動状態に
    ある第1の状態では、前記モータへトルクを与えるよう
    に前記モータに電圧を印加し、前記物体が静止状態にあ
    る第2の状態では、前記モータへトルクを与えないよう
    に前記モータに電圧を印加することを特徴とする請求項
    1に記載のモータ装置。
  3. 【請求項3】 物体を移動させることが可能なモータ
    と;前記モータの駆動を制御する制御手段と;を備え、 前記制御手段は、前記物体が移動状態にある第1の状態
    のときの前記モータの発熱量と、前記物体が静止状態に
    ある第2の状態のときの前記モータの発熱量とがほぼ等
    しくなるように、前記モータの駆動を制御することを特
    徴とするモータ装置。
  4. 【請求項4】 前記制御手段は、前記第2の状態のとき
    には、同じ大きさの正電圧及び負電圧を、デューティ比
    50%のPWM信号に応じて、前記モータに印加するこ
    とを特徴とする請求項2又は3に記載のモータ装置。
  5. 【請求項5】 前記PWM信号は、前記モータ及び前記
    物体の共振周波数に比べて十分に高い周波数を有するこ
    とを特徴とする請求項4に記載のモータ装置。
  6. 【請求項6】 マスク及び基板のいずれか一方を保持す
    るステージと;前記ステージを含む前記物体の移動及び
    その制御を行う請求項1〜5のいずれか一項に記載のモ
    ータ装置と;を備えるステージ装置。
  7. 【請求項7】 マスクに形成されたパターンを基板上に
    転写する露光装置であって、 前記マスクを保持するマスクステージと;前記基板を保
    持する基板ステージと;前記マスクを照明する照明領域
    を任意の形状に規定する可動ブラインドと;前記マスク
    ステージ、前記基板ステージ、及び前記可動ブラインド
    のうちの少なくとも1つの移動及びその制御を行う請求
    項1〜5のいずれか一項に記載のモータ装置と;を備え
    る露光装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006070541A1 (ja) * 2004-12-28 2006-07-06 Rohm Co., Ltd 送信装置、キーレスエントリーシステム、タイヤ空気圧監視システム
JP2009016402A (ja) * 2007-06-29 2009-01-22 Canon Inc 除振装置、露光装置およびデバイス製造方法

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