JP4311711B2 - 露光装置及びデバイス製造方法 - Google Patents

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  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、一般には、冷却機構に係り、特に、半導体ウェハ用の単結晶基板、液晶ディスプレイ(LCD)用のガラス基板などの被処理体を露光する露光装置に用いられる光学部材を冷却する冷却機構に関わる。本発明は、特に、露光光源として紫外線や極端紫外線(EUV:extreme ultraviolet)光を利用する露光装置に用いられる光学部材を冷却する冷却機構に好適である。
【0002】
【従来の技術】
フォトリソグラフィー(焼き付け)技術を用いて半導体メモリや論理回路などの微細な半導体素子を製造する際に、レチクル又はマスク(本出願ではこれらの用語を交換可能に使用する)に描画された回路パターンを投影光学系によってウェハ等に投影して回路パターンを転写する縮小投影露光装置が従来から使用されている。
【0003】
縮小投影露光装置で転写できる最小の寸法(解像度)は、露光に用いる光の波長に比例し、投影光学系の開口数(NA)に反比例する。従って、波長を短くすればするほど、解像度はよくなる。このため、近年の半導体素子の微細化への要求に伴い露光光の短波長化が進められ、超高圧水銀ランプ(i線(波長約365nm))、KrFエキシマレーザー(波長約248nm)、ArFエキシマレーザー(波長約193nm)と用いられる紫外線光の波長は短くなってきた。
【0004】
しかし、半導体素子は急速に微細化しており、紫外線光を用いたリソグラフィーでは限界がある。そこで、0.1μm以下の非常に微細な回路パターンを効率よく転写するために、紫外線光よりも更に波長が短い、波長10nm乃至15nm程度の極端紫外線(EUV)光を用いた縮小投影露光装置(以下、「EUV露光装置」と称する)が開発されている。
【0005】
露光光の短波長化が進むと物質による光の吸収が非常に大きくなるので、可視光や紫外光で用いられるような光の屈折を利用した屈折素子、即ち、レンズを用いることは難しく、更に、EUV光の波長領域では使用できる硝材が存在しなくなり、光の反射を利用した反射素子、即ち、ミラー(例えば、多層膜ミラー)のみで光学系を構成する反射型光学系が用いられる。また、レチクルもミラーの上に吸収体によって転写すべきパターンを形成した反射型マスクが用いられる。
【0006】
ミラーは、露光光を全て反射するわけではなく、30%以上の露光光を吸収する。吸収した露光光は、分熱となりミラーの表面形状を変形させて光学性能(特に、結像性能)の劣化を引き起こしてしまう。そこで、ミラーは、温度変化によるミラー形状の変化を小さくするために線熱膨張係数の小さな(1ppm乃至10ppm程度)、例えば、SiC、SiN、AlN、Al等のセラミクスで構成される。
【0007】
EUV露光装置は、0.1μm以下の回路パターンの露光に使用されるため、線幅精度が非常に厳しく、投影光学系を構成するミラーの表面形状は数nm程度の変形しか許されない。かかるミラーに許容される形状誤差σ(rms値)は、EUV光の波長をλ、投影光学系を構成するミラーの枚数をnとすると、以下の数式1で示すマレシャルの式で与えられる。
【0008】
【数1】
Figure 0004311711
【0009】
例えば、EUV光の波長が13nm、4枚のミラーで構成される投影光学系の場合、ミラーに許容される形状誤差σは0.23nmとなる。従って、ミラーの線熱膨張係数を数ppmとしても、露光により温度が除々に上昇して許容される形状誤差を超えるような表面形状の変形を生じ、解像度の低下やコントラストの低下を招いて微細なパターンの転写ができなくなる。
【0010】
そこで、図12に示すように、ミラー1000を保持するミラーホルダー1100内に形成された流路1110に水路配管1200を接続し、かかる流路1110に水などの冷却媒体を流すことによって、ミラーホルダー1100を介してミラー1000を冷却する方法が一般的に行われている(例えば、特許文献1参照。)。図12は、従来のミラーの冷却方法を示すためのミラー1000の概略断面図である。
【0011】
また、同様にレチクルやウェハも露光光を吸収して分熱による変形を生じるため、図13に示すように、レチクルやウェハを保持するチャック1500内に形成された流路1510に水路配管1600を接続し、かかる流路1510に水などの冷却媒体を流すことによって、チャック1500を介してレチクルやウェハを冷却している。図13は、従来のレチクルやウェハの冷却方法を示すためのチャック1500の概略断面図である。
【0012】
【特許文献1】
特開平10−209036号公報
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、図12に示すミラーの冷却方法は、ミラーホルダー1100は冷却できるものの、ミラー1000の姿勢を制御するためにミラー1000とミラーホルダー1100とを密着することができず、ミラー1000の冷却を十分に行うことができない。また、ミラー1000内に流路を形成して直接冷却することも考えられるが、ミラー1000を構成する低線熱膨張係数の部材は非常に柔らかく、水を流すことで流路及び水路配管内に発生する渦、脈動等に起因する振動によってミラー1000の形状が変化してしまう。
【0014】
一方、図13に示すレチクル又はウェハの冷却方法は、チャック1500を搭載する微動ステージ1520が剛性の弱いバネ1530によって支持されているだけなので、流路1510及び水路配管1600内で発生する渦、脈動等に起因する振動によってチャック1500の位置の安定性が悪化してしまう。また、水が流入する重い流路1510及び水路配管1600によって微動ステージ1520の動きが拘束されてしまう。即ち、図14に示すように、レーザー干渉計1700によって微動ステージ1520に取り付けられたミラー1000を検知して微動ステージ1520の位置(即ち、レチクル及びウェハの位置)を高精度に制御できるにもかかわらず、力を加えても微動ステージ1520の位置が変わりにいため、微動ステージ1520の位置制御の応答性が悪くなり、高い周波数の振動を抑えることができない。ここで、図14は、レチクルやウェハの位置決めを説明するためのチャック1500の概略断面図である。
【0015】
そこで、冷却媒体として水の代わりにヘリウム等の伝熱ガスを用いることで渦、脈動等の発生を防止することも考えられる。しかし、ミラーやウェハを効率よく冷却するためには低い温度の気体を流す必要があるが、気体は熱容量が小さいために、ミラーホルダーや微動ステージに到達するまでに温度が上昇してしまい、十分な冷却を行うことができない。
【0016】
また、ウェハとチャックとの間隙のガスの断熱膨張によってウェハを冷却する方法が公開特許公報平成10年209036号において提案されている。しかし、ウェハとチャックとの間にガスを配するとチャックがウェハを吸着する力が減少してしまう。つまり、ガスが無いときのチャックの吸着力をP1kgf/cm程度とした場合、ウェハとチャックとの間にガス圧P2kgf/cmのガスが存在すると、チャックの吸着力は、(P1−P2)kgf/cmに低減してしまう。パーティクルの付着確率を低減するために表面をピン形状にした正殿チャックの吸着力は、一般に、100gf/cm程度であるので、これ以上の圧力のガスを配せない。
【0017】
一方、ガスが取り去ることができる熱量は、ガスの比熱×密度×流量で決まる。しかし、ガス圧が低いということは密度が低いということであり、取り去ることができる熱量が少ないために、冷却に時間がかかったり、冷却能力が不十分であったりする。また、露光開始と同時に圧力を減らしていくことで、断熱膨張によりウェハの温度を下げることはできるが、圧力を上げることができないために、いずれガス圧はゼロ又はゼロに近くなり、冷却能力を維持することができない。
【0018】
そこで、本発明は、結像性能の劣化となる光学部材の熱膨張による変形を低減することで所望の光学性能をもたらす冷却機構を提供することを例示的目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】
発明の一側面としての露光装置は、真空雰囲気下に置かれた光学部材を冷却する冷却機構を備える露光装置であって、ガスが供給される供給口と前記ガスを排気する排気口を有する流路が形成され、前記光学部材を支持する支持部と、前記流路に配置され、供給される前記ガスの圧力を低下させる圧力低下手段とを有し、前記圧力低下手段は、前記流路の供給口または内部に配置されたオリフィスを有することを特徴とする。本発明の別の側面としての露光装置は、真空雰囲気下に置かれたガスが供給される供給口と前記ガスを排気する排気口を有する流路が形成された光学部材を冷却する冷却機構を備える露光装置であって、前記流路に配置され、供給される前記ガスの圧力を低下させる圧力低下手段を有し、前記圧力低下手段は、前記流路の供給口または内部に配置されたオリフィスを有することを特徴とする。本発明の更に別の側面としての露光装置は、光源からの光でパターンを照明し、前記パターンからの光を用いて被処理体に露光する露光装置であって、前記露光装置が少なくとも一つの光学部材と、該少なくとも一つの光学部材を冷却する、上述の冷却機構とを有していることを特徴とする。本発明の更に別の側面としてのデバイス製造方法は、上述の露光装置を用いて被処理体を露光するステップと、露光された前記被処理体を現像するステップとを有することを特徴とする。
【0020】
本発明の更なる目的又はその他の特徴は、以下添付図面を参照して説明される好ましい実施例によって明らかにされるであろう。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して本発明の一側面としての冷却機構について説明する。なお、各図において、同一の部材については、同一の参照番号を付し、重複する説明は省略する。ここで、図1は、本発明の一側面としての冷却機構100の例示的一形態を示す概略構成図である。
【0022】
冷却機構100は、真空雰囲気下に置かれた光学部材RWを冷却する冷却機構である。真空雰囲気は、残留ガス(高分子有機ガスなど)成分と露光光との反応により光学部材の表面にコンタミが付着することを低減させるために、図示しない真空ポンプによって1×10−6[Pa]程度の真空に維持されている。本実施形態においては、光学部材RWとしてレチクルやウェハを例に説明する。
冷却機構100は、図1によく示されるように、支持部110と、ガス循環系120と、圧力低下手段130とを有する。
【0023】
支持部110は、真空雰囲気下において、光学部材RWを支持して所定の場所に位置決めする。支持部110には、後述するガス循環系130が供給するガスが供給される供給口112aとガスを排気する排気口112bを有する流路112が形成されている。支持部110は、本実施形態では、光学部材RWであるレチクルやウェハを吸着するチャックである。
【0024】
なお、光学部材RWがミラーである場合には、流路112を支持部110ではなく、ミラーに形成することも可能である。これにより、冷却機構100のミラーへの冷却効果を向上させることができる。換言すれば、光学部材RWに流路112を形成することが可能である場合には、光学部材RWに形成し、支持部110に形成する必要はない。
【0025】
ガス循環系120は、ガスを昇圧して支持部110の流路112の供給口112aに供給すると共に、流路112の排気口112bから流路112を通過したガスを回収する。ガス循環系120と、流路112(の供給口112a及び排気口112b)と配管122を介して接続されている。ガス循環系120が供給するガスは、冷媒、例えば、ヘリウムガスである。従って、ガス循環系120が供給するガス(冷媒)が支持部110の流路112を通過することで支持部110が冷却され、支持部110を介して光学部材RWを冷却することができる。ガス循環系120は、例えば、コンプレッサーで構成される。なお、ガス循環系120は、一般に、真空雰囲気下で駆動できる構成ではないので真空雰囲気外に配置される。
【0026】
圧力低下手段130は、支持部110の流路112に配置され、ガス循環系120から供給されるガスの圧力を低下させる。圧力低下手段130によって圧力が低下したガスは断熱膨張し、温度が低下する。これにより、ガス循環系120から供給されるガスが配管122を通過している間に温度上昇しても、光学部材RWを冷却できるだけの温度に下げることができる。従って、圧力低下手段130の位置は、流路112の供給口112aに配置されることが好ましいが、流路112の内部でもよい。また、圧力低下手段130が流路112の供給口112aから離れていると、上述したように、気体は熱容量が小さく、配管122の温度によって温度が上昇してしまうので、概ね2m以内に配置されることが好ましい。
【0027】
圧力低下手段130は、本実施形態では、流路112の断面積に比べて断面積を縮小したオリフィス130aとして構成されているが、ガス循環系120から供給されるガスの圧力を低下させる(即ち、断熱膨張させる)ことが可能であれば、如何なる構成であっても構わない。
【0028】
冷却機構100において、ガス循環系120によって5kgf/cmに昇圧されたヘリウムガスは、配管122を通り、支持部110に形成された流路112を流れる。このとき、流路112の供給口112aに配置されたオリフィス130aによって、ヘリウムガスの圧力が1kgf/cmまで低下し、かかる圧力低下に伴う断熱膨張で、ヘリウムガスの温度が低下する。
【0029】
ここで、圧力低下手段130によって低温のガスが生じる現象について説明する。図2は、図1に示すオリフィス130aの拡大断面図である。図2を参照するに、配管122の断面積Aとオリフィス130aの開口面積Aの面積比AをA/A、面積比Aから決まる定数をC、ガス流量をV、ガス密度をρ、オリフィス130a通過前のガスの圧力をP、オリフィス130a通過後のガスの圧力をPとすると、以下の数式2で示す関係式が成立する。
【0030】
【数2】
Figure 0004311711
【0031】
ここで、オリフィス130aの開口を直径2mm、面積比Aを0.5とすると面積比Aから決まる定数Cは0.7となり、ガス流量Vを0.005m/s、ガス密度ρを0.162kg/m、オリフィス130a通過前のガスの圧力Pを5kgf/cmとすると、数式2よりオリフィス130a通過後のガスの圧力Pは1kgf/cmに瞬時に減圧され、断熱膨張でガスの温度が低下する。
【0032】
かかる温度低下は、オリフィス130a通過前のガス温度をT、オリフィス130a通過後のガス温度をT、比熱比rとすると、以下の数式3で示す関係式を満足する。
【0033】
【数3】
Figure 0004311711
【0034】
ここで、オリフィス130a通過前のガス温度Tを300K、比熱比rを1.3とすると、数式2よりオリフィス130a通過後のガス温度Tは200Kとなる。つまり、オリフィス130a通過後のガス温度T、オリフィス130a通過前のガス温度Tに比べて70℃程度低くなる。
【0035】
再び、図1に戻って、温度の低下したヘリウムガスと流路112との熱伝達によって、支持部110が冷却され、支持部110を介して光学部材RWが冷却される。支持部110の流路112を通ったヘリウムガスは、排気口112bから排気され配管122を介してガス循環系120に戻り、再度、5kgf/cm2に昇圧され、上述したサイクルを繰り返す。
【0036】
本実施形態では、圧力低下手段130によってガスの圧力を5kgf/cmから1kgf/cmに低下させているが、これに限らず、必要な熱量を奪う十分な温度にガスの温度が下がればよい。本発明者の検討によれば、5kgf/cmから4kgf/cmに低下させても、即ち、20%程度以上の圧力変化があればガスの温度を15℃程度下げることができ、十分に冷却に用いることができる。
【0037】
なお、圧力低下手段130通過後のガスの圧力(即ち、圧力が低下した後のガスの圧力)は、概ね0.1kgf/cm2以上でなければ、トータルのガスの熱容量が小さく、熱を十分に奪うことができない。従って、低下した後のガスの圧力は、0.1kgf/cm以上であることが好ましい。
【0038】
また、支持部110及び光学部材RWを冷却する必要がない場合は、ストップバルブ124を閉じ、バイパス配管128のストップバルブ126を開くことで、ガスはバイパス配管128を循環するので、支持部110に形成された流路112に定温のガスが流れることはない。
【0039】
図3は、本発明の冷却機構100を適用した水冷ウェハステージ200を示す概略構成図である。水冷ウェハステージ200は、露光装置に用いられるリニアモーターを用いたステージである。図3を参照するに、リニアモーター210は、磁極ユニット212と、電機子ユニット214からなる。磁極ユニット212は、Y軸に対して磁極が交互に異なるように所定間隔で配置された磁石212aからなる。電機子ユニット214は、電流を流すコイル214aからなる。コイル214aを流れる電流と磁石212aの磁束との相互作用によって生じるローレンツ力によって、電機子ユニット214が固定子として、磁極ユニット212が可動子として機能し粗動ステージ220をY軸方向へ移動させる。また、同様に、図示しないX軸のリニアモーターによって粗動ステージ220をX軸方向へ移動させる。
【0040】
粗動ステージ220上に配置されたウェハ微動ステージ230は、Z方向に剛性の弱いバネ240で支持され、Z軸方向へ可動するリニアモーターによって粗動ステージ220に対するZ方向への微小な位置決めがなされる。同様に、図示しないX軸方向及びY軸方向へ可動するリニアモーターによって、粗動ステージ220に対するX方向及びY方向への微小な位置決めがなされる。
【0041】
水冷ウェハステージ200において、ガス循環系120によって昇圧されたヘリウムガスは、支持部110(本実施形態ではウェハチャック110a)に形成された流路112を流れる。この際、流路112の供給口112a近傍に構成されたオリフィス130aによって、ヘリウムガスは圧力が低下し、かかる圧力低下に伴う断熱膨張で、ヘリウムガスの温度が低下する。温度の低下したヘリウムガスと流路112との熱伝達によってウェハチャック110aが冷却され、ウェハチャック110aを介してウェハも冷却される。ウェハチャック110aは、電極114aに印加電圧を加えることによってウェハを吸着し、ウェハの熱歪みを拘束する。
【0042】
但し、微動ステージ230は、粗動ステージ220に対して相対的に可動し、粗動ステージ220は、真空容器CNに対して相対的に可動する。従って、配管122は、ガス循環系120と粗動ステージ220との間、及び、微動ステージ230と粗動ステージ220との間で、フレキシブルに動けるように構成される。レチクルチャックについても、同様の構成にて、レチクルチャック及びレチクルを冷却することができる。
【0043】
図4は、本発明の冷却機構100を適用したミラー300を示す概略構成図である。ミラー300は、ピエゾ等のアクチュエーター310を介してミラーホルダー320に支持されている。アクチュエーター310を駆動することによってミラー300の姿勢を変化させることができる。
【0044】
図4を参照するに、図示しないガス循環系によって昇圧されたヘリウムガスは、ミラー300内に形成された流路112を流れる。この際、流路112の供給口112a近傍に構成されたオリフィス130aによって、ヘリウムガスは圧力が低下し、かかる圧力低下に伴う断熱膨張で、ヘリウムガスの温度が低下する。温度の低下したヘリウムガスと流路112との熱伝達によってミラー300が冷却される。
【0045】
但し、ミラー300は、アクチュエーター310によって、ミラーホルダー320に対して相対的に可動するために、配管122は、ミラーホルダー320とミラー300との間で、フレキシブルに動けるように構成される。
【0046】
また、図示しない温度センサーをミラー300に配置し、かかる温度センサーの信号に基づいてストップバルブ124及び126の開閉によって所望の温度に調整してもよい。更に、圧力低下手段130を可変絞りとし、かかる可変絞りのコンダクタンスを変えることで所望の温度に調整してもよい。
【0047】
上述したように、冷却機構100は、ガスによる冷却なので、冷却水を流すことで流路、配管内で発生する渦、脈動等に起因する振動によって、ウェハチャックやレチクルチャックなどの位置安定性が悪化する点、また、水の入った重い配管がつながることで微動ステージの動きが拘束され、位置制御の応答性が悪くなり、高い周波数の振動を抑える制御ができなくなる点、ミラーに関しては、ミラーホルダーの振動がミラーに伝わり、ミラーの位置安定性が悪化するという問題点を解決することができる。
【0048】
また、圧力低下手段を、例えば、オリフィスという簡単な構造にすることで、チャック又はミラーの近傍に配置できるために、配管の温度によってチャックやミラーに到達するまでにガスの温度が上昇したとしても、チャック又はミラーを冷却する際にはガスの温度を低下させ、十分に熱を除去することができる。
【0049】
チャックの冷却に関しては、チャックとウェハとの間、又は、チャックとレチクルとの間に直接ガスを配すことがないので、チャックがウェハを吸着する力が減少することがなく、ウェハやレチクルの平面矯正を行うことができる。
【0050】
ミラーの冷却に関しては、流路を直接ミラーに形成しているが、これは、流路にガスを流しても水を流すことで問題となる流路、配管内で発生する渦、脈動等に起因する振動が低減するために、ミラーの位置の安定性が悪化することがないからである。従って、ミラーを直接冷却することができるため、ミラーホルダーを冷却する際、ミラーの姿勢制御のためにミラーホルダーとミラーとを密着させることができず冷却が十分でなかった問題を解決することができる。
【0051】
また、ガス循環系で昇圧したガスをオリフィスなどの圧力低下手段を通すことで圧力を下げているため、ガスの圧力がゼロ又はゼロに近くなることがなく、ガスの密度が小さくなり冷却能力がなくなることを防止している。即ち、長時間に亘って冷却能力を維持することができる。なお、ストップバルブでガスの流れを止めることで瞬時に冷却を停止することができ、所望の温度に調整することができる。
【0052】
次に、図5を参照して、図1に示す冷却機構100の変形例である冷却機構100Aについて説明する。図5は、冷却機構100の変形例である冷却機構100Aを示す概略構成図である。図5に示す冷却機構100Aは、ガス循環系120によって昇圧されたガスをオリフィス130aによって減圧し、支持部110を冷却すること点は冷却機構100と同様であるが、支持部110に複数の流路112が形成される点が異なる。
【0053】
複数の流路112には、それぞれオリフィス130aが配置されている。オリフィス130aが一箇所であった場合は、オリフィス130a通過直後のガスの温度が一番低く、支持部110との熱伝達によって除々にガスの温度が上昇してしまいチャックの温度が不均一になることがある。そこで、各流路112でオリフィス130aの配置する位置を変えることで、支持部110全体を偏りなく冷却することが可能となり、チャックの温度が不均一になるということを防止することができる。なお、複数の流路112の配置において、本実施形態のように、ガスの流れる方向を互い違いに構成する(即ち、供給口112aと排気口112bを交互にする)ことで、更に支持部110全体を均一に冷却することが可能となる。
【0054】
次に、図6を参照して、図1に示す冷却機構100の変形例である冷却機構100Bについて説明する。図6は、冷却機構100の変形例である冷却機構100Bを示す概略構成図である。図6に示す冷却機構100Bは、冷却機構100と同様であるが、圧力低下手段130の構成が異なる。冷却機構100はオリフィスを用いてガスの圧力を低下させていたが、冷却機構100Bは、圧力低下手段130として、流路112の断面積に比べて断面積を拡大した拡大部130bを利用する。
【0055】
ガス循環系120から供給されたガスは、拡大部130bを通過することで圧力が低下し、かかる圧力低下に伴う断熱膨張によって温度が低下する。温度の低下したガスと流路112との熱伝達によって支持部110が冷却され、支持部110を介して光学部材RWが冷却される。
【0056】
拡大部130bは、流路112の断面積に対して3倍以上の断面籍を有することが望ましい。また、拡大部130bによって流路112の表面積も拡大し、支持部110のより広い範囲が冷却されることによって支持部110及び光学部材RWの温度の均一性が向上する。また、流路112は、排気口112bで断面積が小さくなるので、ガスの圧力が上昇し、ガスの温度が上昇する。しかし、ガスの温度上昇が生じるのは排気口112b付近であり、支持部110を温めることはなく、支持部110の温度には影響をおよぼさない。
【0057】
図7は、本発明の冷却機構100を適用した冷却ジャケット400の一例を示す概略構成図である。図7を参照するに、電気基板410を冷却ジャケット400で囲い、かかる冷却ジャケット400に形成された流路112にオリフィス130aによる断熱膨張で温度が低下したガスを流す。温度の低下したガスと流路112との熱伝達によって、冷却ジャケット400を冷却し、電気基板410からの発熱が周囲に及ぶのを防いでいる。
【0058】
また、図8に示すように、冷却ジャケット400で形成された圧力低下手段130としての拡大部130bに電気基板410を配することで、電気基板410自体を拡大部130bで低温になったガスによって冷却してもよい。これにより、電気基板410からの発熱が周囲に及ぶのを防いでいる。この場合、電気基板410そのものを冷却できるので、電気基板410が高温になることで生じる特性の劣化も防ぐことができる。また、電気基板410でなくても、モーター、アクチュエーター等の発熱体の冷却にも適用することができる。ここで、図8は、本発明の冷却機構100を適用した冷却ジャケット400の一例を示す概略構成図である。
【0059】
図6或いは図8に記載した実施形態に、前述のオリフィス(流路の断面積を狭める手段)を組み合わせて、流路を流れるガス圧をより低下することが可能なように構成し、冷却効果をより一層高めるようにしても良い。
【0060】
また、図1、2、3、4、5、7に記載のあるオリフィス(流路の断面積を狭める手段)において、オリフィスを用いた部分の流路の断面積が可変になるような機構を設けても良い。このように構成することによって、流路を流れるガスの圧力の低下の度合いを制御することができ、ガスの温度低下を制御することができるため、冷却対象物(ミラー、レンズ、電気基板等)への冷却効果も制御することが可能になる。また、この流路の断面積を可変にする機構は、冷却対象物の温度を接触又は非接触で測定する温度計測手段の出力結果に基づいて、流路の断面積を可変にし、冷却対象物への冷却効果を制御するようにしても良い。
【0061】
以下、図9を参照して、本発明の冷却機構100を適用した例示的な露光装置500について説明する。ここで、図9は、本発明の例示的な露光装置500の概略構成図である。
【0062】
本発明の露光装置500は、露光用の照明光としてEUV光(例えば、波長13.4nm)を用いて、例えば、ステップ・アンド・スキャン方式やステップ・アンド・リピート方式でマスク520に形成された回路パターンを被処理体540に露光する投影露光装置である。かかる露光装置は、サブミクロンやクオーターミクロン以下のリソグラフィー工程に好適であり、以下、本実施形態ではステップ・アンド・スキャン方式の露光装置(「スキャナー」とも呼ばれる。)を例に説明する。ここで、「ステップ・アンド・スキャン方式」とは、マスクに対してウェハを連続的にスキャン(走査)してマスクパターンをウェハに露光すると共に、1ショットの露光終了後ウェハをステップ移動して、次の露光領域に移動する露光方法である。「ステップ・アンド・リピート方式」は、ウェハの一括露光ごとにウェハをステップ移動して次のショットの露光領域に移動する露光方法である。
【0063】
図9を参照するに、露光装置500は、照明装置510と、マスク520と、マスク520を載置するマスクステージ525と、投影光学系530と、被処理体540と、被処理体540を載置するウェハステージ545と、アライメント検出機構550と、フォーカス位置検出機構560とを有する。
【0064】
また、図9に示すように、EUV光は、大気に対する透過率が低く、残留ガス(高分子有機ガスなど)成分との反応によりコンタミを生成してしまうため、少なくとも、EUV光が通る光路中(即ち、光学系全体)は真空雰囲気VCとなっている。
【0065】
照明装置510は、投影光学系530の円弧状の視野に対する円弧状のEUV光(例えば、波長13.4nm)によりマスク520を照明する照明装置であって、EUV光源512と、照明光学系514とを有する。
【0066】
EUV光源512は、例えば、レーザープラズマ光源が用いられる。これは、真空容器中のターゲット材に高強度のパルスレーザー光を照射し、高温のプラズマを発生させ、これから放射される、例えば、波長13nm程度のEUV光を利用するものである。ターゲット材としては、金属膜、ガスジェット、液滴などが用いられる。放射されるEUV光の平均強度を高くするためにはパルスレーザーの繰り返し周波数は高い方がよく、通常数kHzの繰り返し周波数で運転される。
【0067】
照明光学系512は、集光ミラー512a、オプティカルインテグレーター512bから構成される。集光ミラー512aは、レーザープラズマからほぼ等方的に放射されるEUV光集める役割を果たす。オプティカルインテグレーター512bは、マスク520を均一に所定の開口数で照明する役割を持っている。また、照明光学系512は、マスク520と共役な位置に、マスク520の照明領域を円弧状に限定するためのアパーチャ512cが設けられている。
【0068】
マスク520は、反射型マスクで、その上には転写されるべき回路パターン(又は像)が形成され、マスクステージに支持及び駆動されている。マスク520から発せられた回折光は、投影光学系530で反射されて被処理体540上に投影される。マスク520と被処理体540とは、光学的に共役の関係に配置される。露光装置500は、ステップ・アンド・スキャン方式の露光装置であるため、マスク520と被処理体540を走査することによりマスク520のパターンを被処理体540上に縮小投影する。
【0069】
マスクステージ525は、チャック525を介してマスク520を支持して図示しない移動機構に接続されている。マスクステージ525は、当業界周知のいかなる構造をも適用することができる。図示しない移動機構は、リニアモーターなどで構成され、少なくともX方向にマスクステージ525を駆動することでマスク520を移動することができる。露光装置500は、マスク520と被処理体540を同期した状態で走査する。ここで、マスク520又は被処理体540面内で走査方向をX、それに垂直な方向をY、マスク520又は被処理体540面内に垂直な方向をZとする。かかるマスクステージ525のチャック525aに本発明の冷却機構100を適用することができ、冷却機構100によりチャック525aを介してマスク520を冷却することで熱膨張による変形を防止することができる。
【0070】
投影光学系530は、複数の反射ミラー(即ち、多層膜ミラー)530aを用いて、マスク520面上のパターンを像面である被処理体540上に縮小投影する。複数のミラー530aの枚数は、4枚乃至6枚程度である。少ない枚数のミラーで広い露光領域を実現するには、光軸から一定の距離だけ離れた細い円弧状の領域(リングフィールド)だけを用いて、マスク520と被処理体540を同時に走査して広い面積を転写する。投影光学系530の開口数(NA)は、0.2乃至0.3程である。かかる投影光学系530を構成する光学部材であるミラー530aに本発明の冷却機構100を適用することができ、冷却機構100によりミラー530aを冷却することで熱膨張による変形を防止して、優れた結像性能を発揮することができる。
【0071】
被処理体540は、本実施形態ではウェハであるが、液晶基板その他の被処理体を広く含む。被処理体540には、フォトレジストが塗布されている。フォトレジスト塗布工程は、前処理と、密着性向上剤塗布処理と、フォトレジスト塗布処理と、プリベーク処理とを含む。前処理は、洗浄、乾燥などを含む。密着性向上剤塗布処理は、フォトレジストと下地との密着性を高めるための表面改質(即ち、界面活性剤塗布による疎水性化)処理であり、HMDS(Hexamethyl−disilazane)などの有機膜をコート又は蒸気処理する。プリベークは、ベーキング(焼成)工程であるが現像後のそれよりもソフトであり、溶剤を除去する。
【0072】
ウェハステージ545は、ウェハチャック545aによって被処理体545を支持する。ウェハステージ545は、例えば、リニアモーターを利用してXYZ方向に被処理体540を移動する。マスク520と被処理体540は、同期して走査される。また、マスクステージ525の位置とウェハステージ545との位置は、例えば、レーザー干渉計などにより監視され、両者は一定の速度比率で駆動される。かかるウェハステージ545のウェハチャック545aに本発明の冷却機構100を適用することができ、冷却機構100によりウェハチャック545aを冷却することで熱膨張による変形を防止することができる。
【0073】
アライメント検出機構550は、マスク520の位置と投影光学系530の光軸との位置関係、及び、被処理体540の位置と投影光学系530の光軸との位置関係を計測し、マスク520の投影像が被処理体540の所定の位置に一致するようにマスクステージ525及びウェハステージ545の位置と角度を設定する。
【0074】
フォーカス位置検出機構560は、被処理体540面でZ方向のフォーカス位置を計測し、ウェハステージ545の位置及び角度を制御することによって、露光中、常時被処理体540面を投影光学系530による結像位置に保つ。
【0075】
露光において、照明装置510から射出されたEUV光はマスク520を照明し、マスク520面上のパターンを被処理体540面上に結像する。本実施形態において、像面は円弧状(リング状)の像面となり、マスク520と被処理体540を縮小倍率比の速度比で走査することにより、マスク520の全面を露光する。
【0076】
冷却機構100を使用する露光装置500は、熱膨張を極力排除することができるので、高い解像度とスループットで経済性よくデバイス(半導体素子、LCD素子、撮像素子(CCDなど)、薄膜磁気ヘッドなど)を提供することができる。
【0077】
次に、図10及び図11を参照して、上述の露光装置500を利用したデバイス製造方法の実施例を説明する。図10は、デバイス(ICやLSIなどの半導体チップ、LCD、CCD等)の製造を説明するためのフローチャートである。本実施形態においては、半導体チップの製造を例に説明する。ステップ1(回路設計)では、デバイスの回路設計を行う。ステップ2(マスク製作)では、設計した回路パターンを形成したマスクを製作する。ステップ3(ウェハ製造)では、シリコンなどの材料を用いてウェハを製造する。ステップ4(ウェハプロセス)は、前工程と呼ばれ、マスクとウェハを用いてリソグラフィー技術によってウェハ上に実際の回路を形成する。ステップ5(組み立て)は、後工程と呼ばれ、ステップ4によって作成されたウェハを用いて半導体チップ化する工程であり、アッセンブリ工程(ダイシング、ボンディング)、パッケージング工程(チップ封入)等の工程を含む。ステップ6(検査)では、ステップ5で作成された半導体デバイスの動作確認テスト、耐久性テストなどの検査を行う。こうした工程を経て半導体デバイスが完成し、それが出荷(ステップ7)される。
【0078】
図11は、ステップ4のウェハプロセスの詳細なフローチャートである。ステップ11(酸化)では、ウェハの表面を酸化させる。ステップ12(CVD)では、ウェハの表面に絶縁膜を形成する。ステップ14(イオン打ち込み)では、ウェハにイオンを打ち込む。ステップ15(レジスト処理)では、ウェハに感光剤を塗布する。ステップ16(露光)では、露光装置500によってマスクの回路パターンをウェハに露光する。ステップ17(現像)では、露光したウェハを現像する。ステップ18(エッチング)では、現像したレジスト像以外の部分を削り取る。ステップ19(レジスト剥離)では、エッチングが済んで不要となったレジストを取り除く。これらのステップを繰り返し行うことによってウェハ上に多重に回路パターンが形成される。本実施形態のデバイス製造方法によれば、従来よりも高品位のデバイスを製造することができる。このように、露光装置500を使用するデバイス製造方法、並びに結果物としてのデバイスも本発明の一側面を構成する。
【0079】
以上、本発明の好ましい実施例について説明したが、本発明はこれらの実施例に限定されないことはいうまでもなく、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。例えば、本発明の冷却機構は、ArFエキシマレーザー、Fレーザー、EB及びSRなどを光源とする露光装置にも適用可能である。
【0097】
【発明の効果】
本発明によれば、結像性能の劣化となる光学部材の熱膨張による変形を低減することで所望の光学性能をもたらす冷却機構を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一側面としての冷却機構の例示的一形態を示す概略構成図である。
【図2】 図1に示すオリフィスの拡大断面図である。
【図3】 本発明の冷却機構を適用した水冷ウェハステージを示す概略構成図である。
【図4】 本発明の冷却機構を適用したミラーを示す概略構成図である。
【図5】 図1に示す冷却機構の変形例である冷却機構を示す概略構成図である。
【図6】 図1に示す冷却機構の変形例である冷却機構を示す概略構成図である。
【図7】 本発明の冷却機構を適用した冷却ジャケットの一例を示す概略構成図である。
【図8】 本発明の冷却機構を適用した冷却ジャケットの一例を示す概略構成図である。
【図9】 本発明の例示的な露光装置の概略構成図である。
【図10】 デバイス(ICやLSIなどの半導体チップ、LCD、CCD等)の製造を説明するためのフローチャートである。
【図11】 図10に示すステップ4のウェハプロセスの詳細なフローチャートである。
【図12】 従来のミラーの冷却方法を示すためのミラーの概略断面図である。
【図13】 従来のレチクルやウェハの冷却方法を示すためのチャックの概略断面図である。
【図14】 レチクルやウェハの位置決めを説明するためのチャックの概略断面図である。
【符号の説明】
100 冷却機構
110 支持部
112 流路
112a 供給口
112b 排気口
120 ガス循環系
122 配管
124及び128 ストップバルブ
128 バイパス配管
130 圧力低下手段
130a オリフィス
130b 拡大部
RW 光学部材

Claims (10)

  1. 真空雰囲気下に置かれた光学部材を冷却する冷却機構を備える露光装置であって、
    ガスが供給される供給口と前記ガスを排気する排気口を有する流路が形成され、前記光学部材を支持する支持部と、
    前記流路に配置され、供給される前記ガスの圧力を低下させる圧力低下手段とを有し、
    前記圧力低下手段は、前記流路の供給口または内部に配置されたオリフィスを有することを特徴とする露光装置
  2. 真空雰囲気下に置かれたガスが供給される供給口と前記ガスを排気する排気口を有する流路が形成された光学部材を冷却する冷却機構を備える露光装置であって、
    前記流路に配置され、供給される前記ガスの圧力を低下させる圧力低下手段を有し、
    前記圧力低下手段は、前記流路の供給口または内部に配置されたオリフィスを有することを特徴とする露光装置
  3. 前記ガスを昇圧して前記供給口に供給すると共に、前記排気口から前記ガスを回収するガス循環系を更に有することを特徴とする請求項1又は2記載の露光装置
  4. 前記オリフィスは、前記流路の断面積に比べて断面積を縮小した縮小部を有することを特徴とする請求項1乃至のうちいずれか一項記載の露光装置
  5. 前記縮小部の断面積が可変であることを特徴とする請求項記載の露光装置
  6. 前記縮小部の断面積は連続的に可変であることを特徴とする請求項記載の露光装置
  7. 前記光学部材及び/又は前記支持部の温度を測定する温度測定手段を有しており、前記縮小部の断面積を前記温度制御手段の測定結果に基づいて変化させる制御機構を有することを特徴とする請求項又は記載の露光装置
  8. 前記支持部は、前記流路が複数形成され、
    前記複数の流路に配置される前記オリフィスの面内の位置は、各々異なることを特徴とする請求項1記載の露光装置
  9. 光源からの光でパターンを照明し、前記パターンからの光を用いて被処理体に露光する露光装置であって、
    前記露光装置が少なくとも一つの光学部材と、該少なくとも一つの光学部材を冷却する、請求項1乃至のうちいずれか一項記載の冷却機構とを有していることを特徴とする露光装置。
  10. 請求項1乃至9のうちいずれか一項記載の露光装置を用いて被処理体を露光するステップと、
    露光された前記被処理体を現像するステップとを有することを特徴とするデバイス製造方法。
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