JP2001338860A - 露光方法及びデバイス製造方法 - Google Patents
露光方法及びデバイス製造方法Info
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- JP2001338860A JP2001338860A JP2000157113A JP2000157113A JP2001338860A JP 2001338860 A JP2001338860 A JP 2001338860A JP 2000157113 A JP2000157113 A JP 2000157113A JP 2000157113 A JP2000157113 A JP 2000157113A JP 2001338860 A JP2001338860 A JP 2001338860A
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- Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
- Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 基板上に既に形成されたパターン像にマスク
のパターンを高精度に重ね合せて形成する露光方法を提
供する。 【解決手段】 主制御装置50は、先行レイヤの露光に
際してパターン像が既に形成されたウエハW上に、次に
行われる現行レイヤの露光によりマスクRのパターン像
を重ねて形成する場合に、先行レイヤに形成されたパタ
ーン像の歪み情報のうち有効露光フィールドの内の一部
の領域に対応する歪み情報に基づいて、有効露光フィー
ルドの内の一部の領域について、先行レイヤのパターン
像と現行レイヤのパターン像との重ね合わせ誤差が小さ
くなるように、現行レイヤに形成されるパターン像の歪
みを調整する。従って、その一部の領域部分について
は、有効露光フィールドの全体について像歪みを調整す
る場合に比べて、重ね合せ精度を容易に向上させること
ができる。
のパターンを高精度に重ね合せて形成する露光方法を提
供する。 【解決手段】 主制御装置50は、先行レイヤの露光に
際してパターン像が既に形成されたウエハW上に、次に
行われる現行レイヤの露光によりマスクRのパターン像
を重ねて形成する場合に、先行レイヤに形成されたパタ
ーン像の歪み情報のうち有効露光フィールドの内の一部
の領域に対応する歪み情報に基づいて、有効露光フィー
ルドの内の一部の領域について、先行レイヤのパターン
像と現行レイヤのパターン像との重ね合わせ誤差が小さ
くなるように、現行レイヤに形成されるパターン像の歪
みを調整する。従って、その一部の領域部分について
は、有効露光フィールドの全体について像歪みを調整す
る場合に比べて、重ね合せ精度を容易に向上させること
ができる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、露光方法及びデバ
イス製造方法に係り、さらに詳しくは、例えば半導体素
子又は液晶表示素子等のマイクロデバイスを製造する際
にリソグラフィ工程で用いられる露光方法及び該露光方
法を用いるデバイス製造方法に関する。
イス製造方法に係り、さらに詳しくは、例えば半導体素
子又は液晶表示素子等のマイクロデバイスを製造する際
にリソグラフィ工程で用いられる露光方法及び該露光方
法を用いるデバイス製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、半導体素子、液晶表示素子等
を製造するためのリソグラフィ工程では、マスク又はレ
チクル(以下、「レチクル」と総称する)に形成された
パターンを投影光学系を介してレジスト等が塗布された
ウエハ又はガラスプレート等の基板(以下、適宜「ウエ
ハ」という)上に転写する投影露光装置が用いられてい
る。近年では、量産性を高めるために、複数の投影露光
装置を用意し、これらの投影露光装置をホスト計算機で
集中的に管理するリソグラフィシステムを構築すること
が一般的に行われている。
を製造するためのリソグラフィ工程では、マスク又はレ
チクル(以下、「レチクル」と総称する)に形成された
パターンを投影光学系を介してレジスト等が塗布された
ウエハ又はガラスプレート等の基板(以下、適宜「ウエ
ハ」という)上に転写する投影露光装置が用いられてい
る。近年では、量産性を高めるために、複数の投影露光
装置を用意し、これらの投影露光装置をホスト計算機で
集中的に管理するリソグラフィシステムを構築すること
が一般的に行われている。
【0003】ここで、半導体素子等の製造にあたって
は、異なる回路パターンをウエハ上に幾層にも積み重ね
て形成するが、量産性を高めるために、1枚のウエハ上
の各レイヤ(層)の回路パターンを異なる投影露光装置
を用いて転写することが必要となる。したがって、投影
露光装置間における転写像の歪み(ディストーション)
をマッチングさせることが、レイヤ間の像の重ね合わせ
精度を確保するために必要となる。
は、異なる回路パターンをウエハ上に幾層にも積み重ね
て形成するが、量産性を高めるために、1枚のウエハ上
の各レイヤ(層)の回路パターンを異なる投影露光装置
を用いて転写することが必要となる。したがって、投影
露光装置間における転写像の歪み(ディストーション)
をマッチングさせることが、レイヤ間の像の重ね合わせ
精度を確保するために必要となる。
【0004】従来のリソグラフィシステムでは、各投影
露光装置の工場への搬入時等に、各投影露光装置による
転写像の歪みをそれぞれ理想値(理想格子)に極力近付
けるようにそれぞれの投影光学系等を調整し、これによ
り号機間の転写像の歪み誤差(ショットの形状誤差)を
低減して重ね合わせ精度を確保することがなされてい
た。
露光装置の工場への搬入時等に、各投影露光装置による
転写像の歪みをそれぞれ理想値(理想格子)に極力近付
けるようにそれぞれの投影光学系等を調整し、これによ
り号機間の転写像の歪み誤差(ショットの形状誤差)を
低減して重ね合わせ精度を確保することがなされてい
た。
【0005】また、経時変化によって、装置のディスト
ーションが変わるため、定期的にディストーションを計
測し調整を行っている。
ーションが変わるため、定期的にディストーションを計
測し調整を行っている。
【0006】しかし、近時における半導体素子の高集積
化に伴い、重ね合せ精度の要求が高くなり、像歪み補正
能力の号機間差や経時変化に起因するレイヤ間のショッ
トの形状の誤差が無視できなくなってきた。このような
状況になると、各投影露光装置で転写像の歪みをそれぞ
れ理想値に極力近付けるより、レイヤに対して転写像を
合わせる方が効果的となる。そこで、最近のリソグラフ
ィシステムでは、先行する1つのレイヤ(基準となるレ
イヤ)の露光を行った投影露光装置における転写像の歪
みと同様の歪みが生じるように後のレイヤの露光を行う
投影露光装置の投影光学系等を調整している。
化に伴い、重ね合せ精度の要求が高くなり、像歪み補正
能力の号機間差や経時変化に起因するレイヤ間のショッ
トの形状の誤差が無視できなくなってきた。このような
状況になると、各投影露光装置で転写像の歪みをそれぞ
れ理想値に極力近付けるより、レイヤに対して転写像を
合わせる方が効果的となる。そこで、最近のリソグラフ
ィシステムでは、先行する1つのレイヤ(基準となるレ
イヤ)の露光を行った投影露光装置における転写像の歪
みと同様の歪みが生じるように後のレイヤの露光を行う
投影露光装置の投影光学系等を調整している。
【0007】かかる投影露光装置の転写像の歪みの調整
方法としては、例えば、静止型の投影露光装置(一括型
露光装置)の場合の例として、投影光学系の一部のレン
ズ素子を光軸方向に駆動、あるいは光軸直交面に対して
傾斜させることにより像歪みを発生させる方法及び装置
が、特開平4−127514号公報等に開示されてい
る。また、走査型の投影露光装置の場合の例としては、
走査露光中に投影光学系の倍率を連続的に変化させた
り、レチクルとウエハの走査方向の相対角度にオフセッ
トをもたせる、あるいは前記相対角度を連続的に変化さ
せる方法等により、走査後に形成される像に歪みを与え
る方法及び装置が、特開平7−57991号公報等に開
示されている。
方法としては、例えば、静止型の投影露光装置(一括型
露光装置)の場合の例として、投影光学系の一部のレン
ズ素子を光軸方向に駆動、あるいは光軸直交面に対して
傾斜させることにより像歪みを発生させる方法及び装置
が、特開平4−127514号公報等に開示されてい
る。また、走査型の投影露光装置の場合の例としては、
走査露光中に投影光学系の倍率を連続的に変化させた
り、レチクルとウエハの走査方向の相対角度にオフセッ
トをもたせる、あるいは前記相対角度を連続的に変化さ
せる方法等により、走査後に形成される像に歪みを与え
る方法及び装置が、特開平7−57991号公報等に開
示されている。
【0008】
【0009】しかしながら、最近では、さらなるパター
ンの微細化、高集積化が要求されるようになったばかり
でなく、レイヤ間で露光エリア(区画領域、ショット領
域)の形状あるいは大きさ、又はその両方が異なる場合
もあり、レイヤ間の像の重ね合せ精度を要求される精度
で確保することは困難となってきた。
ンの微細化、高集積化が要求されるようになったばかり
でなく、レイヤ間で露光エリア(区画領域、ショット領
域)の形状あるいは大きさ、又はその両方が異なる場合
もあり、レイヤ間の像の重ね合せ精度を要求される精度
で確保することは困難となってきた。
【0010】本発明は、かかる事情の下になされたもの
であり、その第1の目的は、基板上に既に形成されたパ
ターン像にマスクのパターンを高精度に重ね合せて形成
することができる露光方法を提供することにある。
であり、その第1の目的は、基板上に既に形成されたパ
ターン像にマスクのパターンを高精度に重ね合せて形成
することができる露光方法を提供することにある。
【0011】また、本発明の第2の目的は、マイクロデ
バイスの生産性を向上させることができるデバイス製造
方法を提供することにある。
バイスの生産性を向上させることができるデバイス製造
方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】ところで、実際の半導体
素子等の製造工程では、投影露光装置の設定可能な最大
の露光エリア(有効露光フィールド)より狭い領域を実
際の露光エリア(区画領域、ショット領域)として設定
することがある。また、有効露光フィールドと実際の露
光エリアとがほぼ同一であったとしても、その中の一部
の特定領域(例えば微細なパターンが密集している領
域)のみに先行レイヤとの重ね合わせ精度が厳しく要求
されることがある。いずれの場合も、その有効露光フィ
ールド内の一部の領域(有効露光フィールドよりも小さ
い一部の領域)についてのみ像歪みを調整すれば、基板
上の複数レイヤ間の転写像の歪み誤差(ショットの形状
誤差)を更に低減させることができる余地は残されてい
る。本発明は、かかる点に着目してなされたもので、以
下のような手法を採用する。
素子等の製造工程では、投影露光装置の設定可能な最大
の露光エリア(有効露光フィールド)より狭い領域を実
際の露光エリア(区画領域、ショット領域)として設定
することがある。また、有効露光フィールドと実際の露
光エリアとがほぼ同一であったとしても、その中の一部
の特定領域(例えば微細なパターンが密集している領
域)のみに先行レイヤとの重ね合わせ精度が厳しく要求
されることがある。いずれの場合も、その有効露光フィ
ールド内の一部の領域(有効露光フィールドよりも小さ
い一部の領域)についてのみ像歪みを調整すれば、基板
上の複数レイヤ間の転写像の歪み誤差(ショットの形状
誤差)を更に低減させることができる余地は残されてい
る。本発明は、かかる点に着目してなされたもので、以
下のような手法を採用する。
【0013】請求項1に記載の発明は、基板(W)上の
レイヤにマスク(R)のパターン像を形成する露光方法
において、次に露光される現行レイヤの露光の際に、前
に露光された先行レイヤに形成されたパターン像の歪み
情報のうち、有効露光フィールドの内の一部の領域に対
応する歪み情報に基づいて、前記有効露光フィールドの
内の一部の領域について前記先行レイヤのパターン像と
前記現行レイヤのパターン像との重ね合わせ誤差が小さ
くなるように、前記現行レイヤに形成されるパターン像
の歪みを調整することを特徴とする。
レイヤにマスク(R)のパターン像を形成する露光方法
において、次に露光される現行レイヤの露光の際に、前
に露光された先行レイヤに形成されたパターン像の歪み
情報のうち、有効露光フィールドの内の一部の領域に対
応する歪み情報に基づいて、前記有効露光フィールドの
内の一部の領域について前記先行レイヤのパターン像と
前記現行レイヤのパターン像との重ね合わせ誤差が小さ
くなるように、前記現行レイヤに形成されるパターン像
の歪みを調整することを特徴とする。
【0014】これによれば、先行レイヤの露光に際して
既にパターン像が既に形成された基板上に、次に行われ
る現行レイヤの露光によりマスクのパターン像を重ねて
形成する場合に、先行レイヤに形成されたパターン像の
歪み情報のうち有効露光フィールドの内の一部の領域に
対応する歪み情報に基づいて、前記有効露光フィールド
の内の一部の領域について、先行レイヤのパターン像と
前記現行レイヤのパターン像との重ね合わせ誤差が小さ
くなるように、現行レイヤに形成されるパターン像の歪
みが調整される。従って、その一部の領域部分について
は、有効露光フィールドの全体について像歪みを調整す
る場合に比べて、重ね合せ精度を容易に向上させること
ができる。
既にパターン像が既に形成された基板上に、次に行われ
る現行レイヤの露光によりマスクのパターン像を重ねて
形成する場合に、先行レイヤに形成されたパターン像の
歪み情報のうち有効露光フィールドの内の一部の領域に
対応する歪み情報に基づいて、前記有効露光フィールド
の内の一部の領域について、先行レイヤのパターン像と
前記現行レイヤのパターン像との重ね合わせ誤差が小さ
くなるように、現行レイヤに形成されるパターン像の歪
みが調整される。従って、その一部の領域部分について
は、有効露光フィールドの全体について像歪みを調整す
る場合に比べて、重ね合せ精度を容易に向上させること
ができる。
【0015】この場合において、前記有効露光フィール
ドの内の一部の領域は、請求項2に記載の発明の如く、
現行レイヤの一つの区画領域に相当する領域であっても
良く、あるいは、請求項3に記載の発明の如く、現行レ
イヤの一つの区画領域の一部に相当する領域であっても
良い。後者の場合は、マスクパターン領域(区画領域に
対応)の特定の一部に他の部分に比べて微細なパターン
が存在している場合に特に有効となる。
ドの内の一部の領域は、請求項2に記載の発明の如く、
現行レイヤの一つの区画領域に相当する領域であっても
良く、あるいは、請求項3に記載の発明の如く、現行レ
イヤの一つの区画領域の一部に相当する領域であっても
良い。後者の場合は、マスクパターン領域(区画領域に
対応)の特定の一部に他の部分に比べて微細なパターン
が存在している場合に特に有効となる。
【0016】本明細書において、先行レイヤとは、現行
レイヤの直前のレイヤを必ずしも意味するものではな
く、現行レイヤに先行するレイヤが複数存在する場合に
は、現行レイヤの露光に際して、そのパターン像の歪み
を、そのレイヤのパターン像の歪みにマッチングさせる
対象となる特定の先行レイヤを意味する。
レイヤの直前のレイヤを必ずしも意味するものではな
く、現行レイヤに先行するレイヤが複数存在する場合に
は、現行レイヤの露光に際して、そのパターン像の歪み
を、そのレイヤのパターン像の歪みにマッチングさせる
対象となる特定の先行レイヤを意味する。
【0017】請求項4に記載の発明は、基板(W)上の
レイヤにマスク(R)のパターン像を形成する露光方法
において、前に露光された先行レイヤのM個(Mは自然
数)の第1区画領域(SA1)を統合して得られる領域
が、次に露光される現行レイヤのN個(NはMと異なる
自然数)の第2区画領域(SA2)に対応する場合、前
記現行レイヤの第2区画領域に対応する前記先行レイヤ
の第1区画領域に形成されたパターン像の歪み情報に基
づいて、前記先行レイヤのパターン像と前記現行レイヤ
のパターン像との重ね合せ誤差が小さくなるように、前
記現行レイヤに形成されるパターン像の歪みを調整する
ことを特徴とする。
レイヤにマスク(R)のパターン像を形成する露光方法
において、前に露光された先行レイヤのM個(Mは自然
数)の第1区画領域(SA1)を統合して得られる領域
が、次に露光される現行レイヤのN個(NはMと異なる
自然数)の第2区画領域(SA2)に対応する場合、前
記現行レイヤの第2区画領域に対応する前記先行レイヤ
の第1区画領域に形成されたパターン像の歪み情報に基
づいて、前記先行レイヤのパターン像と前記現行レイヤ
のパターン像との重ね合せ誤差が小さくなるように、前
記現行レイヤに形成されるパターン像の歪みを調整する
ことを特徴とする。
【0018】これによれば、先行レイヤの露光に際して
パターン像が形成された基板上のM個の第1区画領域を
統合して得られる領域に、現行レイヤの露光の際に、N
個の第2区画領域にマスクのパターン像を重ね合わせ精
度良く転写形成することができる。
パターン像が形成された基板上のM個の第1区画領域を
統合して得られる領域に、現行レイヤの露光の際に、N
個の第2区画領域にマスクのパターン像を重ね合わせ精
度良く転写形成することができる。
【0019】この場合において、M、Nは、ともに複数
であっても良いが、請求項5に記載の発明の如く、前記
Mが複数であり、前記Nが1であっても良い。
であっても良いが、請求項5に記載の発明の如く、前記
Mが複数であり、前記Nが1であっても良い。
【0020】上記請求項4に記載の発明に係る露光方法
において、請求項6に記載の発明の如く、前記現行レイ
ヤに形成されるパターン像を調整するために求められる
補正情報は、1個及びN個のいずれかであることとする
ことができる。
において、請求項6に記載の発明の如く、前記現行レイ
ヤに形成されるパターン像を調整するために求められる
補正情報は、1個及びN個のいずれかであることとする
ことができる。
【0021】請求項7に記載の発明は、基板(W)上の
レイヤにマスク(R)のパターン像を形成する露光方法
において、前に露光された先行レイヤの第1区画領域
(SA1)が、次に露光される現行レイヤの複数個の第
2区画領域(SA2)に対応する場合、前記先行レイヤ
の第1区画領域に形成されたパターン像の歪み情報に基
づいて、前記先行レイヤの第1区画領域のパターン像と
前記現行レイヤの前記複数個の第2区画領域のパターン
像の各々との重ね合わせ誤差が小さくなるように、前記
現行レイヤに形成されるパターン像の歪みを調整するこ
とを特徴とする。
レイヤにマスク(R)のパターン像を形成する露光方法
において、前に露光された先行レイヤの第1区画領域
(SA1)が、次に露光される現行レイヤの複数個の第
2区画領域(SA2)に対応する場合、前記先行レイヤ
の第1区画領域に形成されたパターン像の歪み情報に基
づいて、前記先行レイヤの第1区画領域のパターン像と
前記現行レイヤの前記複数個の第2区画領域のパターン
像の各々との重ね合わせ誤差が小さくなるように、前記
現行レイヤに形成されるパターン像の歪みを調整するこ
とを特徴とする。
【0022】これによれば、先行レイヤの露光に際して
パターン像が形成された基板上の第1区画領域に、現行
レイヤの露光により、マスクのパターン像を重ね合わせ
て形成する場合に、第1区画領域に形成されたパターン
像に対して複数の第2区画領域それぞれのマスクのパタ
ーン像を重ね合わせ精度良く形成することができる。
パターン像が形成された基板上の第1区画領域に、現行
レイヤの露光により、マスクのパターン像を重ね合わせ
て形成する場合に、第1区画領域に形成されたパターン
像に対して複数の第2区画領域それぞれのマスクのパタ
ーン像を重ね合わせ精度良く形成することができる。
【0023】上記請求項1〜7に記載の各発明の露光方
法において、先行レイヤにおけるパターン像の形成時と
現行レイヤの露光時とで同一の投影露光装置により基板
を露光しても良いが、請求項8に記載の発明の如く、前
記先行レイヤにおけるパターン像の形成時と、前記現行
レイヤの露光時とでは、異なる投影露光装置を用いて前
記基板が露光されることとしても良い。
法において、先行レイヤにおけるパターン像の形成時と
現行レイヤの露光時とで同一の投影露光装置により基板
を露光しても良いが、請求項8に記載の発明の如く、前
記先行レイヤにおけるパターン像の形成時と、前記現行
レイヤの露光時とでは、異なる投影露光装置を用いて前
記基板が露光されることとしても良い。
【0024】この場合において、先行レイヤにおけるパ
ターン像の形成時と現行レイヤの露光時とで、共に静止
型又は走査型の投影露光装置を用いても良いが、請求項
9に記載の発明の如く、前記先行レイヤにおけるパター
ン像の形成を行った投影露光装置は、静止型の投影露光
装置である場合に、前記現行レイヤの露光時に、走査型
の投影露光装置を用いて前記基板を露光することとして
も良く、あるいは、請求項10に記載の発明の如く、前
記先行レイヤにおける露光を行った投影露光装置は、走
査型の投影露光装置である場合に、前記現行レイヤの露
光時に、静止型の投影露光装置を用いて前記基板を露光
することとしても良い。
ターン像の形成時と現行レイヤの露光時とで、共に静止
型又は走査型の投影露光装置を用いても良いが、請求項
9に記載の発明の如く、前記先行レイヤにおけるパター
ン像の形成を行った投影露光装置は、静止型の投影露光
装置である場合に、前記現行レイヤの露光時に、走査型
の投影露光装置を用いて前記基板を露光することとして
も良く、あるいは、請求項10に記載の発明の如く、前
記先行レイヤにおける露光を行った投影露光装置は、走
査型の投影露光装置である場合に、前記現行レイヤの露
光時に、静止型の投影露光装置を用いて前記基板を露光
することとしても良い。
【0025】請求項11に記載の発明は、リソグラフィ
工程を含むデバイス製造方法であって、前記リソグラフ
ィ工程では、請求項1〜10のいずれか一項に記載の露
光方法を用いることを特徴とする。
工程を含むデバイス製造方法であって、前記リソグラフ
ィ工程では、請求項1〜10のいずれか一項に記載の露
光方法を用いることを特徴とする。
【0026】これによれば、リソグラフィ工程におい
て、請求項1〜10に記載の各発明に係る露光方法が用
いられるので、基板上に重ね合せ精度良く、複数層のパ
ターンを積層形成することができる。従って、結果的
に、デバイスの歩留まりが向上し、その生産性を向上す
ることができる。
て、請求項1〜10に記載の各発明に係る露光方法が用
いられるので、基板上に重ね合せ精度良く、複数層のパ
ターンを積層形成することができる。従って、結果的
に、デバイスの歩留まりが向上し、その生産性を向上す
ることができる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図1
〜図12に基づいて説明する。
〜図12に基づいて説明する。
【0028】図1には、本発明の一実施形態に係るリソ
グラフィシステム100の構成が概略的に示されてい
る。このリソグラフィシステム100は、N台の投影露
光装置1101〜110N、像歪み演算装置130、記憶
装置140、ターミナルサーバ150、及びホストコン
ピュータ160を備えている。この内、投影露光装置1
10i(i=1、2、……、N)、像歪み演算装置13
0及びターミナルサーバ150は、ローカルエリアネッ
トワーク(LAN)170に接続されている。また、記
憶装置140は、スカジー(SCSI)等の通信路18
0を介して像歪み演算装置130に接続されている。ま
た、ホストコンピュータ160は、ターミナルサーバ1
50を介してLAN170に接続されている。すなわ
ち、ハードウエア構成上では、投影露光装置110i、
像歪み演算装置130(及び記憶装置140)、ターミ
ナルサーバ150、及びホストコンピュータ160の相
互間の通信経路が確保されている。なお、本システムに
おける実際の構成要素相互間の通信については後述す
る。
グラフィシステム100の構成が概略的に示されてい
る。このリソグラフィシステム100は、N台の投影露
光装置1101〜110N、像歪み演算装置130、記憶
装置140、ターミナルサーバ150、及びホストコン
ピュータ160を備えている。この内、投影露光装置1
10i(i=1、2、……、N)、像歪み演算装置13
0及びターミナルサーバ150は、ローカルエリアネッ
トワーク(LAN)170に接続されている。また、記
憶装置140は、スカジー(SCSI)等の通信路18
0を介して像歪み演算装置130に接続されている。ま
た、ホストコンピュータ160は、ターミナルサーバ1
50を介してLAN170に接続されている。すなわ
ち、ハードウエア構成上では、投影露光装置110i、
像歪み演算装置130(及び記憶装置140)、ターミ
ナルサーバ150、及びホストコンピュータ160の相
互間の通信経路が確保されている。なお、本システムに
おける実際の構成要素相互間の通信については後述す
る。
【0029】前記投影露光装置1101〜110Nのそれ
ぞれはステップ・アンド・リピート方式の投影露光装
置、すなわちいわゆるステッパ(以下、「静止型露光装
置」と呼ぶ)であっても良いし、また、ステップ・アン
ド・スキャン方式の投影露光装置、すなわちスキャニン
グ・ステッパ(以下、「走査型露光装置」と呼ぶ)であ
っても良い。但し、投影露光装置1101〜110Nの少
なくとも1つは、投影像の歪みの調整能力を有している
ことが必要である。なお、以下の説明においては、説明
の便宜上、Nは偶数であるものとし、N台の投影露光装
置1101〜110Nの全てが、投影像の歪み調整能力を
有するとともに、奇数番目の投影露光装置1101、1
103、……、110N-1が走査型露光装置であり、かつ
偶数番目の投影露光装置1102、1104、……、11
0Nが静止型露光装置であるものとする。
ぞれはステップ・アンド・リピート方式の投影露光装
置、すなわちいわゆるステッパ(以下、「静止型露光装
置」と呼ぶ)であっても良いし、また、ステップ・アン
ド・スキャン方式の投影露光装置、すなわちスキャニン
グ・ステッパ(以下、「走査型露光装置」と呼ぶ)であ
っても良い。但し、投影露光装置1101〜110Nの少
なくとも1つは、投影像の歪みの調整能力を有している
ことが必要である。なお、以下の説明においては、説明
の便宜上、Nは偶数であるものとし、N台の投影露光装
置1101〜110Nの全てが、投影像の歪み調整能力を
有するとともに、奇数番目の投影露光装置1101、1
103、……、110N-1が走査型露光装置であり、かつ
偶数番目の投影露光装置1102、1104、……、11
0Nが静止型露光装置であるものとする。
【0030】図2には、1台の走査型露光装置である投
影露光装置1101の概略的な構成が示されている。
影露光装置1101の概略的な構成が示されている。
【0031】投影露光装置1101は、図2に示される
ように、照明系IOP、マスクとしてのレチクルRを保
持するレチクルステージRST、投影光学系PL、基板
としてのウエハWが搭載されるウエハステージWST等
を備えている。
ように、照明系IOP、マスクとしてのレチクルRを保
持するレチクルステージRST、投影光学系PL、基板
としてのウエハWが搭載されるウエハステージWST等
を備えている。
【0032】前記照明系IOPは、光源、フライアイレ
ンズ等からなる照度均一化光学系、リレーレンズ、可変
NDフィルタ、レチクルブラインド、及びダイクロイッ
クミラー等(いずれも不図示)を含んで構成されてい
る。かかる照明系の構成は、例えば、特開平10−11
2433号公報などに開示されている。
ンズ等からなる照度均一化光学系、リレーレンズ、可変
NDフィルタ、レチクルブラインド、及びダイクロイッ
クミラー等(いずれも不図示)を含んで構成されてい
る。かかる照明系の構成は、例えば、特開平10−11
2433号公報などに開示されている。
【0033】この照明系IOPでは、回路パターン等が
描かれたレチクルR上のレチクルブラインドで規定され
たスリット状(X軸方向に伸びる細長い長方形状)の照
明領域部分を照明光ILによりほぼ均一な照度で照明す
る。照明光ILとしては、例えば、KrFエキシマレー
ザ光(波長248nm)等の遠紫外光や、ArFエキシ
マレーザ光(波長193nm)、F2レーザ光(波長1
57nm)等の真空紫外光などが用いられる。なお、照
明光ILとして、超高圧水銀ランプからの紫外域の輝線
(g線、i線等)などを用いても良い。
描かれたレチクルR上のレチクルブラインドで規定され
たスリット状(X軸方向に伸びる細長い長方形状)の照
明領域部分を照明光ILによりほぼ均一な照度で照明す
る。照明光ILとしては、例えば、KrFエキシマレー
ザ光(波長248nm)等の遠紫外光や、ArFエキシ
マレーザ光(波長193nm)、F2レーザ光(波長1
57nm)等の真空紫外光などが用いられる。なお、照
明光ILとして、超高圧水銀ランプからの紫外域の輝線
(g線、i線等)などを用いても良い。
【0034】前記レチクルステージRST上にはレチク
ルRが、例えば真空吸着により固定されている。レチク
ルステージRSTは、ここでは、磁気浮上型の2次元リ
ニアアクチュエータから成る不図示のレチクルステージ
駆動部によって、レチクルRの位置決めのため、照明光
学系の光軸(後述する投影光学系PLの光軸AXに一
致)に垂直なXY平面内で微少駆動可能であるととも
に、所定の走査方向(ここではY方向とする)に指定さ
れた走査速度で駆動可能となっている。さらに、本実施
形態では上記磁気浮上型の2次元リニアアクチュエータ
として、X駆動用コイル、Y駆動用コイルの他にZ駆動
用コイルを含むものが用いられているため、Z方向にも
微小駆動可能となっている。
ルRが、例えば真空吸着により固定されている。レチク
ルステージRSTは、ここでは、磁気浮上型の2次元リ
ニアアクチュエータから成る不図示のレチクルステージ
駆動部によって、レチクルRの位置決めのため、照明光
学系の光軸(後述する投影光学系PLの光軸AXに一
致)に垂直なXY平面内で微少駆動可能であるととも
に、所定の走査方向(ここではY方向とする)に指定さ
れた走査速度で駆動可能となっている。さらに、本実施
形態では上記磁気浮上型の2次元リニアアクチュエータ
として、X駆動用コイル、Y駆動用コイルの他にZ駆動
用コイルを含むものが用いられているため、Z方向にも
微小駆動可能となっている。
【0035】レチクルステージRSTのステージ移動面
内の位置はレチクルレーザ干渉計(以下、「レチクル干
渉計」という)16によって、移動鏡15を介して、例
えば0.5〜1nm程度の分解能で常時検出される。レ
チクル干渉計16からのレチクルステージRSTの位置
情報は主制御装置50に送られ、該主制御装置50で
は、レチクルステージRSTの位置情報に基づいてレチ
クルステージ駆動部(図示省略)を介してレチクルステ
ージRSTを制御する。
内の位置はレチクルレーザ干渉計(以下、「レチクル干
渉計」という)16によって、移動鏡15を介して、例
えば0.5〜1nm程度の分解能で常時検出される。レ
チクル干渉計16からのレチクルステージRSTの位置
情報は主制御装置50に送られ、該主制御装置50で
は、レチクルステージRSTの位置情報に基づいてレチ
クルステージ駆動部(図示省略)を介してレチクルステ
ージRSTを制御する。
【0036】前記投影光学系PLは、レチクルステージ
RSTの図2における下方に配置され、その光軸AXの
方向がZ軸方向とされている。この投影光学系PLとし
ては、ここでは、光軸AX方向に沿って所定間隔で配置
された複数枚のレンズエレメント27、29、30、3
1、……及びこれらのレンズエレメント27、29、3
0、31、……を保持するレンズ鏡筒32を含んで構成
された、例えば両側テレセントリックな屈折系が用いら
れている。この投影光学系PLの投影倍率は、例えば1
/5(あるいは1/4)とされている。このため、照明
系IOPからの照明光ILによってレチクルRの照明領
域が照明されると、このレチクルRを通過した照明光I
Lにより、投影光学系PLを介して照明領域部分のレチ
クルRの回路パターンの縮小像(部分倒立像)が表面に
レジスト(感光剤)が塗布されたウエハW上に形成され
る。この投影露光装置1101では、この投影光学系P
Lによる投影像の歪み(倍率を含む)を補正する結像特
性補正装置が設けられている。
RSTの図2における下方に配置され、その光軸AXの
方向がZ軸方向とされている。この投影光学系PLとし
ては、ここでは、光軸AX方向に沿って所定間隔で配置
された複数枚のレンズエレメント27、29、30、3
1、……及びこれらのレンズエレメント27、29、3
0、31、……を保持するレンズ鏡筒32を含んで構成
された、例えば両側テレセントリックな屈折系が用いら
れている。この投影光学系PLの投影倍率は、例えば1
/5(あるいは1/4)とされている。このため、照明
系IOPからの照明光ILによってレチクルRの照明領
域が照明されると、このレチクルRを通過した照明光I
Lにより、投影光学系PLを介して照明領域部分のレチ
クルRの回路パターンの縮小像(部分倒立像)が表面に
レジスト(感光剤)が塗布されたウエハW上に形成され
る。この投影露光装置1101では、この投影光学系P
Lによる投影像の歪み(倍率を含む)を補正する結像特
性補正装置が設けられている。
【0037】次に、この投影光学系PLの結像特性を補
正するための結像特性補正装置について説明する。この
結像特性補正装置は、大気圧変化、照明光吸収等による
投影光学系PL自体の結像特性の変化を補正すると共
に、ウエハW上の先行する特定レイヤ(例えば前レイ
ヤ)のショット領域(区画領域)に転写されたパターン
の歪みに合わせてレチクルRのパターンの投影像を歪ま
せる働きをもつ。投影光学系PLの結像特性としては焦
点位置、像面湾曲、ディストーション、非点収差等があ
り、それらを補正する機構はそれぞれ考えられるが、以
下の説明においては結像特性補正装置は、主として投影
像の歪み(倍率を含む)に関する補正のみを行なうもの
とする。
正するための結像特性補正装置について説明する。この
結像特性補正装置は、大気圧変化、照明光吸収等による
投影光学系PL自体の結像特性の変化を補正すると共
に、ウエハW上の先行する特定レイヤ(例えば前レイ
ヤ)のショット領域(区画領域)に転写されたパターン
の歪みに合わせてレチクルRのパターンの投影像を歪ま
せる働きをもつ。投影光学系PLの結像特性としては焦
点位置、像面湾曲、ディストーション、非点収差等があ
り、それらを補正する機構はそれぞれ考えられるが、以
下の説明においては結像特性補正装置は、主として投影
像の歪み(倍率を含む)に関する補正のみを行なうもの
とする。
【0038】図2において、投影光学系PLを構成す
る、レチクルRに最も近いレンズエレメント27は支持
部材28に固定され、レンズエレメント27に続くレン
ズエレメント29,30,31,…は投影光学系PLの
レンズ鏡筒32に固定されている。支持部材28は、伸
縮自在の複数(ここでは3つ)の駆動素子、例えばピエ
ゾ素子11a、11b、11c(但し、図2では紙面奥
側の駆動素子11cは図示せず)を介して投影光学系P
Lのレンズ鏡筒32と連結されている。駆動素子11
a、11b、11cに印加される駆動電圧が結像特性制
御部12によって独立して制御され、これによって、レ
ンズエレメント27が光軸AXに直交する面に対して任
意に傾斜及び光軸方向に移動可能な構成となっている。
各駆動素子によるレンズエレメント27の駆動量は不図
示の位置センサにより厳密に測定され、その位置はサー
ボ制御により目標値に保たれるようになっている。
る、レチクルRに最も近いレンズエレメント27は支持
部材28に固定され、レンズエレメント27に続くレン
ズエレメント29,30,31,…は投影光学系PLの
レンズ鏡筒32に固定されている。支持部材28は、伸
縮自在の複数(ここでは3つ)の駆動素子、例えばピエ
ゾ素子11a、11b、11c(但し、図2では紙面奥
側の駆動素子11cは図示せず)を介して投影光学系P
Lのレンズ鏡筒32と連結されている。駆動素子11
a、11b、11cに印加される駆動電圧が結像特性制
御部12によって独立して制御され、これによって、レ
ンズエレメント27が光軸AXに直交する面に対して任
意に傾斜及び光軸方向に移動可能な構成となっている。
各駆動素子によるレンズエレメント27の駆動量は不図
示の位置センサにより厳密に測定され、その位置はサー
ボ制御により目標値に保たれるようになっている。
【0039】この投影露光装置1101では、レンズエ
レメント27の支持部材28、駆動素子11a、11
b、11c及びこれに対する駆動電圧を制御する結像特
性制御部12によって結像特性補正装置(倍率調整手段
を兼ねる)が構成されている。なお、投影光学系PLの
光軸AXとはレンズエレメント29以下のレンズエレメ
ントの共通の光軸を指すものとする。
レメント27の支持部材28、駆動素子11a、11
b、11c及びこれに対する駆動電圧を制御する結像特
性制御部12によって結像特性補正装置(倍率調整手段
を兼ねる)が構成されている。なお、投影光学系PLの
光軸AXとはレンズエレメント29以下のレンズエレメ
ントの共通の光軸を指すものとする。
【0040】なお、上記では、説明の便宜上から、レン
ズエレメント27のみが、移動可能な場合について説明
したが、これに限らず、複数のレンズエレメントあるい
はレンズ群を上記レンズエレメント27と同様にして移
動可能に構成しても良い。このようにすることにより、
投影像の像歪みなどをより微細に調整することが可能と
なる。
ズエレメント27のみが、移動可能な場合について説明
したが、これに限らず、複数のレンズエレメントあるい
はレンズ群を上記レンズエレメント27と同様にして移
動可能に構成しても良い。このようにすることにより、
投影像の像歪みなどをより微細に調整することが可能と
なる。
【0041】前記ウエハステージWSTは、投影光学系
PLの図2における下方に配置され、このウエハステー
ジWST上には、ウエハホルダ9が保持されている。こ
のウエハホルダ9上にはウエハWが真空吸着されてい
る。ウエハホルダ9は不図示の駆動部により、投影光学
系PLの最良結像面に対し、任意方向に傾斜可能で、か
つ投影光学系PLの光軸AX方向(Z方向)に微動が可
能に構成されている。また、このウエハホルダ9は光軸
AXに平行なZ軸回りの回転動作も可能になっている。
PLの図2における下方に配置され、このウエハステー
ジWST上には、ウエハホルダ9が保持されている。こ
のウエハホルダ9上にはウエハWが真空吸着されてい
る。ウエハホルダ9は不図示の駆動部により、投影光学
系PLの最良結像面に対し、任意方向に傾斜可能で、か
つ投影光学系PLの光軸AX方向(Z方向)に微動が可
能に構成されている。また、このウエハホルダ9は光軸
AXに平行なZ軸回りの回転動作も可能になっている。
【0042】ウエハステージWSTは、モータ等のウエ
ハステージ駆動部(不図示)により駆動され、走査方向
(Y方向)の移動のみならず、ウエハW上の複数のショ
ット領域を前記照明領域と共役な露光領域に位置させる
ことができるように、走査方向に垂直な方向(X方向)
にも移動可能となっている。
ハステージ駆動部(不図示)により駆動され、走査方向
(Y方向)の移動のみならず、ウエハW上の複数のショ
ット領域を前記照明領域と共役な露光領域に位置させる
ことができるように、走査方向に垂直な方向(X方向)
にも移動可能となっている。
【0043】ウエハステージWSTのXY平面内での位
置はウエハレーザ干渉計18によって、移動鏡17を介
して、例えば0.5〜1nm程度の分解能で常時検出さ
れている。ウエハステージWSTの位置情報(又は速度
情報)は主制御装置50に送られ、主制御装置50で
は、その位置情報(又は速度情報)に基づいてウエハス
テージWSTをウエハステージ駆動部(図示省略)を介
して制御する。
置はウエハレーザ干渉計18によって、移動鏡17を介
して、例えば0.5〜1nm程度の分解能で常時検出さ
れている。ウエハステージWSTの位置情報(又は速度
情報)は主制御装置50に送られ、主制御装置50で
は、その位置情報(又は速度情報)に基づいてウエハス
テージWSTをウエハステージ駆動部(図示省略)を介
して制御する。
【0044】また、ウエハステージWSTの上面には、
その表面がウエハW表面とほぼ同一高さに設定された基
準マーク板FMが固定されている。この基準マーク板F
Mの表面には、ベースライン計測用の基準マーク及びレ
チクルアライメント用の基準マークなどが所定の位置関
係で形成されている。
その表面がウエハW表面とほぼ同一高さに設定された基
準マーク板FMが固定されている。この基準マーク板F
Mの表面には、ベースライン計測用の基準マーク及びレ
チクルアライメント用の基準マークなどが所定の位置関
係で形成されている。
【0045】投影光学系PLの側面には、ウエハW上の
各ショット領域に付設されたアライメントマーク(ウエ
ハマーク)の位置を検出するためのオフ・アクシス方式
のアライメント顕微鏡、例えば画像処理方式の結像式ア
ライメントセンサ8が設けられている。このアライメン
トセンサ8の検出値は、主制御装置50に送られるよう
になっている。
各ショット領域に付設されたアライメントマーク(ウエ
ハマーク)の位置を検出するためのオフ・アクシス方式
のアライメント顕微鏡、例えば画像処理方式の結像式ア
ライメントセンサ8が設けられている。このアライメン
トセンサ8の検出値は、主制御装置50に送られるよう
になっている。
【0046】また、投影露光装置1101は、投影光学
系PLの最良結像面に向けて複数のスリット像を形成す
るための結像光束を光軸AX方向に対して斜め方向より
供給する照射光学系13と、その結像光束のウエハWの
表面での各反射光束をそれぞれスリットを介して受光す
る受光光学系14とから成る斜入射方式の多点焦点位置
検出系が、設けられている。この多点焦点位置検出系
(13、14)としては、例えば特開平5−19042
3号公報に開示されるものと同様の構成のものが用いら
れる。この多点焦点位置検出系(13、14)で検出さ
れるウエハ位置情報は、主制御装置50に供給されるよ
うになっている。主制御装置50では、このウエハ位置
情報に基づいて不図示の駆動系を介してウエハホルダ9
をZ方向及び傾斜方向に駆動して、ウエハWのフォーカ
ス・レベリング制御を行う。
系PLの最良結像面に向けて複数のスリット像を形成す
るための結像光束を光軸AX方向に対して斜め方向より
供給する照射光学系13と、その結像光束のウエハWの
表面での各反射光束をそれぞれスリットを介して受光す
る受光光学系14とから成る斜入射方式の多点焦点位置
検出系が、設けられている。この多点焦点位置検出系
(13、14)としては、例えば特開平5−19042
3号公報に開示されるものと同様の構成のものが用いら
れる。この多点焦点位置検出系(13、14)で検出さ
れるウエハ位置情報は、主制御装置50に供給されるよ
うになっている。主制御装置50では、このウエハ位置
情報に基づいて不図示の駆動系を介してウエハホルダ9
をZ方向及び傾斜方向に駆動して、ウエハWのフォーカ
ス・レベリング制御を行う。
【0047】前記主制御装置50は、例えばマイクロコ
ンピュータから成り、上述した投影露光装置1101の
構成各部を統括して制御する。また、本実施形態では、
この主制御装置50は、投影露光装置1101に併設さ
れた不図示のコータ・デベロッパ(以下、「C/D」と
呼ぶ)をも制御する。また、主制御装置50は、LAN
170に接続されている。
ンピュータから成り、上述した投影露光装置1101の
構成各部を統括して制御する。また、本実施形態では、
この主制御装置50は、投影露光装置1101に併設さ
れた不図示のコータ・デベロッパ(以下、「C/D」と
呼ぶ)をも制御する。また、主制御装置50は、LAN
170に接続されている。
【0048】次に、前述した投影露光装置1101にお
ける露光処理工程の動作について、図2を参照しつつ、
簡単に説明する。
ける露光処理工程の動作について、図2を参照しつつ、
簡単に説明する。
【0049】主制御装置50では、干渉計16、18か
らの位置情報をモニタしつつ、ウエハステージWSTを
第1ショット領域の走査開始位置に位置決めするととも
に、レチクルステージRSTを走査開始位置に位置決め
して、その第1ショット領域の走査露光を行う。
らの位置情報をモニタしつつ、ウエハステージWSTを
第1ショット領域の走査開始位置に位置決めするととも
に、レチクルステージRSTを走査開始位置に位置決め
して、その第1ショット領域の走査露光を行う。
【0050】すなわち、主制御装置50では、レチクル
ステージRSTとウエハステージWSTとのY軸方向逆
向きの相対走査を開始し、両ステージRST、WSTが
それぞれの目標走査速度に達すると、露光光ELによっ
てレチクルRのパターン領域が照明され始め、走査露光
が開始される。
ステージRSTとウエハステージWSTとのY軸方向逆
向きの相対走査を開始し、両ステージRST、WSTが
それぞれの目標走査速度に達すると、露光光ELによっ
てレチクルRのパターン領域が照明され始め、走査露光
が開始される。
【0051】主制御装置50では、特に上記の走査露光
時にレチクルステージRSTのY軸方向の移動速度Vr
とウエハステージWSTのY軸方向の移動速度Vwとが
投影光学系PLの投影倍率に応じた速度比に維持される
ようにレチクルステージRST及びウエハステージWS
Tを同期制御する。
時にレチクルステージRSTのY軸方向の移動速度Vr
とウエハステージWSTのY軸方向の移動速度Vwとが
投影光学系PLの投影倍率に応じた速度比に維持される
ようにレチクルステージRST及びウエハステージWS
Tを同期制御する。
【0052】そして、レチクルRのパターン領域の異な
る領域が紫外パルス光で逐次照明され、パターン領域全
面に対する照明が完了することにより、ウエハW上の第
1ショット領域の走査露光が終了する。これにより、レ
チクルRの回路パターンが投影光学系PLを介して第1
ショット領域に縮小転写される。
る領域が紫外パルス光で逐次照明され、パターン領域全
面に対する照明が完了することにより、ウエハW上の第
1ショット領域の走査露光が終了する。これにより、レ
チクルRの回路パターンが投影光学系PLを介して第1
ショット領域に縮小転写される。
【0053】こうして第1ショット領域の走査露光が終
了すると、ウエハステージWSTを第2ショット領域の
走査開始位置へ移動させるショット間のステッピング動
作を行う。そして、その第2ショット領域の走査露光を
上述と同様にして行う。以後、第3ショット領域以降も
同様の動作を行う。
了すると、ウエハステージWSTを第2ショット領域の
走査開始位置へ移動させるショット間のステッピング動
作を行う。そして、その第2ショット領域の走査露光を
上述と同様にして行う。以後、第3ショット領域以降も
同様の動作を行う。
【0054】このようにして、ショット間のステッピン
グ動作とショットの走査露光動作とが繰り返され、ステ
ップアンドスキャン方式でウエハW上の全てのショット
領域にレチクルRのパターンが転写される。
グ動作とショットの走査露光動作とが繰り返され、ステ
ップアンドスキャン方式でウエハW上の全てのショット
領域にレチクルRのパターンが転写される。
【0055】他の走査型露光装置から成る投影露光装置
1103、1105、……、110N- 1も、上記投影露光
装置1101と同様に構成されている。
1103、1105、……、110N- 1も、上記投影露光
装置1101と同様に構成されている。
【0056】また、静止型露光装置から成る投影露光装
置1102、1104、……、110 Nは、基本的には、
図2の投影露光装置1101と同様に構成される。但
し、これらの投影露光装置では、それぞれのレチクルス
テージがXY面内でX、Y及びθz(Z軸周りの回転)
方向に微少駆動のみ可能に構成されている点が異なる。
これは、これらの投影露光装置では、ウエハステージ及
びレチクルステージを共に静止させた状態で露光が行わ
れるためである。
置1102、1104、……、110 Nは、基本的には、
図2の投影露光装置1101と同様に構成される。但
し、これらの投影露光装置では、それぞれのレチクルス
テージがXY面内でX、Y及びθz(Z軸周りの回転)
方向に微少駆動のみ可能に構成されている点が異なる。
これは、これらの投影露光装置では、ウエハステージ及
びレチクルステージを共に静止させた状態で露光が行わ
れるためである。
【0057】図1に戻り、各投影露光装置110iをそ
れぞれ構成する主制御装置50は、LAN170を介し
て、像歪み演算装置130との間で通信を行い、対応す
る投影露光装置110iの動作パラメータの問い合わせ
を行い、また、像歪み演算装置130から対応する投影
露光装置110iの動作パラメータを受信する。また、
各投影露光装置110iをそれぞれ構成する主制御装置
50は、LAN170及びターミナルサーバ150を介
して、ホストコンピュータ160との間で通信を行う。
れぞれ構成する主制御装置50は、LAN170を介し
て、像歪み演算装置130との間で通信を行い、対応す
る投影露光装置110iの動作パラメータの問い合わせ
を行い、また、像歪み演算装置130から対応する投影
露光装置110iの動作パラメータを受信する。また、
各投影露光装置110iをそれぞれ構成する主制御装置
50は、LAN170及びターミナルサーバ150を介
して、ホストコンピュータ160との間で通信を行う。
【0058】前記像歪み演算装置130は、演算能力に
優れた中規模のコンピュータシステム(例えば、ミニコ
ン・システムやエンジニアリング・ワークステーション
・システム)によって構成されている。この像歪み演算
装置130は、LAN170を介した上記の投影露光装
置110iとの通信の他に、LAN170及びターミナ
ルサーバ150を介して、ホストコンピュータ160と
の間で通信を行う。
優れた中規模のコンピュータシステム(例えば、ミニコ
ン・システムやエンジニアリング・ワークステーション
・システム)によって構成されている。この像歪み演算
装置130は、LAN170を介した上記の投影露光装
置110iとの通信の他に、LAN170及びターミナ
ルサーバ150を介して、ホストコンピュータ160と
の間で通信を行う。
【0059】また、像歪み演算装置130は、投影露光
装置110i等との通信に際し、必要に応じて記憶装置
140に対するデータの読み書きを行う。
装置110i等との通信に際し、必要に応じて記憶装置
140に対するデータの読み書きを行う。
【0060】この像歪み演算装置130は、各投影露光
装置110iから定期的に送られてくる後述する投影像
の歪みデータ(ディストーション・データ)を記憶装置
140内のデータベースに登録する。また、像歪み演算
装置130は、各投影露光装置110iから毎日定時刻
に送られてくる露光履歴データをも、記憶装置140内
のデータベースに登録する。
装置110iから定期的に送られてくる後述する投影像
の歪みデータ(ディストーション・データ)を記憶装置
140内のデータベースに登録する。また、像歪み演算
装置130は、各投影露光装置110iから毎日定時刻
に送られてくる露光履歴データをも、記憶装置140内
のデータベースに登録する。
【0061】前記ターミナルサーバ150は、LAN1
70における通信プロトコルとホストコンピュータ16
0の通信プロトコルとの相違を吸収するためのゲートウ
エイプロセッサとして構成される。このターミナルサー
バ150の機能によって、ホストコンピュータ160
と、LAN170に接続された投影露光装置1101〜
110N、及び像歪み演算装置130との間の通信が可
能となる。
70における通信プロトコルとホストコンピュータ16
0の通信プロトコルとの相違を吸収するためのゲートウ
エイプロセッサとして構成される。このターミナルサー
バ150の機能によって、ホストコンピュータ160
と、LAN170に接続された投影露光装置1101〜
110N、及び像歪み演算装置130との間の通信が可
能となる。
【0062】前記ホストコンピュータ160は大型のコ
ンピュータで構成され、例えば、リソグラフィ工程を含
め、工場内における半導体素子等の製造にあたっての統
括制御を行っている。
ンピュータで構成され、例えば、リソグラフィ工程を含
め、工場内における半導体素子等の製造にあたっての統
括制御を行っている。
【0063】前記LAN170には、バス型LAN及び
リング型LANのいずれも採用可能であるが、本実施形
態では、IEEE802規格のキャリア敏感型媒体アク
セス/競合検出(CSMA/CD)方式のバス型LAN
を使用している。
リング型LANのいずれも採用可能であるが、本実施形
態では、IEEE802規格のキャリア敏感型媒体アク
セス/競合検出(CSMA/CD)方式のバス型LAN
を使用している。
【0064】ここで、各投影露光装置から像歪み演算装
置130へ送られる像歪みデータを得るために行われ
る、投影露光装置110iで定期的に行われるパターン
の投影像の歪み(ディストーション)の計測及びその計
測結果に基づく像歪みデータ(ディストーション・デー
タ)の算出について説明する。ここで、投影像の歪みの
計測等を定期的に行うのは、投影光学系の結像特性は、
経時的に変化することを考慮したものである。
置130へ送られる像歪みデータを得るために行われ
る、投影露光装置110iで定期的に行われるパターン
の投影像の歪み(ディストーション)の計測及びその計
測結果に基づく像歪みデータ(ディストーション・デー
タ)の算出について説明する。ここで、投影像の歪みの
計測等を定期的に行うのは、投影光学系の結像特性は、
経時的に変化することを考慮したものである。
【0065】投影像の歪みの計測は、テストレチクルを
用いた露光、及び露光が終了したウエハ上のレジスト像
(転写像)の計測の2段階で行われる。
用いた露光、及び露光が終了したウエハ上のレジスト像
(転写像)の計測の2段階で行われる。
【0066】先ず、テストレチクルを用いた露光につい
て、投影露光装置1101の場合を例にとって説明す
る。ここでは、一例として図3に示されるようなテスト
レチクルR1を用いるものとする。この図3のテストレ
チクルR1は、その中央部に、幅D1(D1は、例えば
125mm)、長さL1(L1は、例えば165mm)
のパターン領域PA1を有し、そのパターン領域PA1
内に、レチクル中心を中心として、XY2次元方向に所
定間隔Δd(Δdは例えば10mm)でn(nは例え
ば、11×15=165)個の計測用マークM1〜Mnが
形成されている。
て、投影露光装置1101の場合を例にとって説明す
る。ここでは、一例として図3に示されるようなテスト
レチクルR1を用いるものとする。この図3のテストレ
チクルR1は、その中央部に、幅D1(D1は、例えば
125mm)、長さL1(L1は、例えば165mm)
のパターン領域PA1を有し、そのパターン領域PA1
内に、レチクル中心を中心として、XY2次元方向に所
定間隔Δd(Δdは例えば10mm)でn(nは例え
ば、11×15=165)個の計測用マークM1〜Mnが
形成されている。
【0067】オペレータにより、不図示の入出力装置を
介してテスト露光の指示がなされると、不図示のレチク
ル搬送系によりレチクルR1が搬送され、ローディング
ポジションにあるレチクルステージRSTに吸着保持さ
れる。その後、前述した、ウエハW上の第1レイヤに対
して露光を行う場合の動作と同様の手順で、ウエハW上
の第1のショット領域に対して、レチクルR1のパター
ン領域PA1のパターンが転写される。これにより、テ
ストレチクルR1を用いた第1の結像条件下での露光が
終了する。
介してテスト露光の指示がなされると、不図示のレチク
ル搬送系によりレチクルR1が搬送され、ローディング
ポジションにあるレチクルステージRSTに吸着保持さ
れる。その後、前述した、ウエハW上の第1レイヤに対
して露光を行う場合の動作と同様の手順で、ウエハW上
の第1のショット領域に対して、レチクルR1のパター
ン領域PA1のパターンが転写される。これにより、テ
ストレチクルR1を用いた第1の結像条件下での露光が
終了する。
【0068】次いで、主制御装置50により、予め定め
られた手順に従って、結像条件、例えば照明条件等が変
更され、その変更後の第2の結像条件下で、上記と同様
にしてウエハW上の第2のショット領域に対して、レチ
クルR1のパターン領域PA1のパターンが転写され
る。
られた手順に従って、結像条件、例えば照明条件等が変
更され、その変更後の第2の結像条件下で、上記と同様
にしてウエハW上の第2のショット領域に対して、レチ
クルR1のパターン領域PA1のパターンが転写され
る。
【0069】このようにして、結像条件を変更しつつ、
設定された全ての結像条件下でのレチクルR1のパター
ン領域PA1のパターンのウエハW上の異なるショット
領域に対する転写が終了すると、不図示の入出力装置の
ディスプレイ上に表示される。
設定された全ての結像条件下でのレチクルR1のパター
ン領域PA1のパターンのウエハW上の異なるショット
領域に対する転写が終了すると、不図示の入出力装置の
ディスプレイ上に表示される。
【0070】次いで、オペレータにより、不図示の入出
力装置を介して計測指示がなされると、主制御装置50
により不図示のウエハ搬送系を用いてウエハホルダ上の
ウエハWが不図示のC/Dに搬送される。そして、C/
DによりそのウエハWの現像が行われ、その現像後に、
ウエハW上にテストレチクルR1に対応するレジスト像
が形成される。
力装置を介して計測指示がなされると、主制御装置50
により不図示のウエハ搬送系を用いてウエハホルダ上の
ウエハWが不図示のC/Dに搬送される。そして、C/
DによりそのウエハWの現像が行われ、その現像後に、
ウエハW上にテストレチクルR1に対応するレジスト像
が形成される。
【0071】次いで、主制御装置50では、その現像が
終了したウエハWをウエハ搬送系を用いて再びウエハホ
ルダ上にロードした後、ウエハW上の第1ショット領域
に形成されたパターン領域PA1における計測用マーク
M1〜Mnのレジスト像をアライメントセンサ8を用いて
順次検出するとともに、それぞれの計測値と対応するウ
エハ干渉計18の計測値とに基づいて、計測用マークM
1〜Mnのレジスト像の位置を順次演算して演算結果、す
なわち計測用マークM1〜Mnのレジスト像のステージ座
標系上における位置座標を内部メモリ内に各計測用マー
クと対応付けて記憶する。
終了したウエハWをウエハ搬送系を用いて再びウエハホ
ルダ上にロードした後、ウエハW上の第1ショット領域
に形成されたパターン領域PA1における計測用マーク
M1〜Mnのレジスト像をアライメントセンサ8を用いて
順次検出するとともに、それぞれの計測値と対応するウ
エハ干渉計18の計測値とに基づいて、計測用マークM
1〜Mnのレジスト像の位置を順次演算して演算結果、す
なわち計測用マークM1〜Mnのレジスト像のステージ座
標系上における位置座標を内部メモリ内に各計測用マー
クと対応付けて記憶する。
【0072】以後同様にして、ウエハW上の第2ショッ
ト領域、第3ショット領域、……に形成されたパターン
領域PA1における計測用マークM1〜Mnのレジスト像
のステージ座標系上における位置座標を求め、ステージ
座標系上における位置座標を内部メモリ内に各計測用マ
ークと対応付けて記憶する。
ト領域、第3ショット領域、……に形成されたパターン
領域PA1における計測用マークM1〜Mnのレジスト像
のステージ座標系上における位置座標を求め、ステージ
座標系上における位置座標を内部メモリ内に各計測用マ
ークと対応付けて記憶する。
【0073】このようにして、設定された全ての異なる
結像条件の下で形成された計測用マークM1〜Mnのレジ
スト像の位置座標が内部メモリ内に記憶される。
結像条件の下で形成された計測用マークM1〜Mnのレジ
スト像の位置座標が内部メモリ内に記憶される。
【0074】次に、主制御装置50では、内部メモリに
記憶された計測用マークM1〜Mnのレジスト像のステー
ジ座標系上における位置座標を、各ショット領域の基準
点、例えばショット領域の中心点を原点とする理想的な
座標系(ショット座標系)における座標データにそれぞ
れ変換する。そして、各計測用マークM1〜Mnのレジス
ト像の座標データと対応するレジスト像の設計上の位置
座標との差に基づいて、各計測用マークのM1〜Mnのレ
ジスト像の位置ずれ量を、ショット領域毎(すなわち、
結像条件毎)に求める。
記憶された計測用マークM1〜Mnのレジスト像のステー
ジ座標系上における位置座標を、各ショット領域の基準
点、例えばショット領域の中心点を原点とする理想的な
座標系(ショット座標系)における座標データにそれぞ
れ変換する。そして、各計測用マークM1〜Mnのレジス
ト像の座標データと対応するレジスト像の設計上の位置
座標との差に基づいて、各計測用マークのM1〜Mnのレ
ジスト像の位置ずれ量を、ショット領域毎(すなわち、
結像条件毎)に求める。
【0075】そして、主制御装置50では、ショット領
域毎に、概ね次のような処理を行う。すなわち、上記の
位置ずれ量のデータ(生データ)から、所定の許容値を
超える異常値データを除去し、異常値データを除去後の
位置ずれ量の平均値を、センタ・シフト量と考えて、全
位置ずれ量から除去する。次いで、このようにしてセン
タ・シフト補正が終了した位置ずれ量からレチクル製造
誤差を除去する。次いで、レチクル製造誤差を補正した
位置ずれ量からレチクルローテーション量を算出して除
去する。
域毎に、概ね次のような処理を行う。すなわち、上記の
位置ずれ量のデータ(生データ)から、所定の許容値を
超える異常値データを除去し、異常値データを除去後の
位置ずれ量の平均値を、センタ・シフト量と考えて、全
位置ずれ量から除去する。次いで、このようにしてセン
タ・シフト補正が終了した位置ずれ量からレチクル製造
誤差を除去する。次いで、レチクル製造誤差を補正した
位置ずれ量からレチクルローテーション量を算出して除
去する。
【0076】このようにして、得られた位置ずれ量のデ
ータを、以下の説明においては、像歪みデータと呼ぶ。
主制御装置50では、この像歪みデータを、結像条件毎
に求め、それぞれの計測時刻データとともに、像歪み演
算装置130に送り、像歪み演算装置は、これらのデー
タを、記憶装置140内のデータベースに登録する。
ータを、以下の説明においては、像歪みデータと呼ぶ。
主制御装置50では、この像歪みデータを、結像条件毎
に求め、それぞれの計測時刻データとともに、像歪み演
算装置130に送り、像歪み演算装置は、これらのデー
タを、記憶装置140内のデータベースに登録する。
【0077】上述と同様の像歪みデータの計測が、その
他の投影露光装置1102、1103、……、110Nに
おいても、定期的に行われ、その計測結果が、像歪み演
算装置130に送られ、像歪み演算装置130により、
記憶装置140内のデータベースに登録される。すなわ
ち、上記の像歪みデータが、投影露光装置毎、計測時刻
毎、結像条件毎に、記憶装置140のデータベースに登
録される。
他の投影露光装置1102、1103、……、110Nに
おいても、定期的に行われ、その計測結果が、像歪み演
算装置130に送られ、像歪み演算装置130により、
記憶装置140内のデータベースに登録される。すなわ
ち、上記の像歪みデータが、投影露光装置毎、計測時刻
毎、結像条件毎に、記憶装置140のデータベースに登
録される。
【0078】なお、静止型露光装置1102、1104、
……、110Nでは、例えば図4に示されるようなテス
トレチクルR2が用いられる。この図4のテストレチク
ルR1は、その中央部に、幅D2(D2は、例えば11
0mm)、長さL2(L2は、例えば110mm)のパ
ターン領域PA2を有し、そのパターン領域PA2内
に、レチクル中心を中心として、XY2次元方向に所定
間隔Δd(Δdは例えば10mm)でm(mは例えば、
9×9=81)個の計測用マークM1〜Mmが形成されて
いる。
……、110Nでは、例えば図4に示されるようなテス
トレチクルR2が用いられる。この図4のテストレチク
ルR1は、その中央部に、幅D2(D2は、例えば11
0mm)、長さL2(L2は、例えば110mm)のパ
ターン領域PA2を有し、そのパターン領域PA2内
に、レチクル中心を中心として、XY2次元方向に所定
間隔Δd(Δdは例えば10mm)でm(mは例えば、
9×9=81)個の計測用マークM1〜Mmが形成されて
いる。
【0079】また、上で説明した、各投影露光装置にお
ける、設定された全ての異なる結像条件の下で形成され
た計測用マークM1〜Mnのレジスト像の位置座標の算出
より後の処理は、必ずしも主制御装置50により行う必
要はなく、像歪み演算装置130により行うようにして
も構わない。
ける、設定された全ての異なる結像条件の下で形成され
た計測用マークM1〜Mnのレジスト像の位置座標の算出
より後の処理は、必ずしも主制御装置50により行う必
要はなく、像歪み演算装置130により行うようにして
も構わない。
【0080】また、リソグラフィシステム100では、
所定時間間隔、例えば毎日定時刻に各投影露光装置11
0iからの露光履歴データ(具体的には、露光コマンド
を処理したときのロット名、プロセス・プログラム名、
像歪み補正値)が、像歪み演算装置130を介して記憶
装置140内のデータベースに登録されるようになって
いる。
所定時間間隔、例えば毎日定時刻に各投影露光装置11
0iからの露光履歴データ(具体的には、露光コマンド
を処理したときのロット名、プロセス・プログラム名、
像歪み補正値)が、像歪み演算装置130を介して記憶
装置140内のデータベースに登録されるようになって
いる。
【0081】次に、本実施形態のリソグラフィシステム
100によるウエハWの露光処理動作の流れを、現工程
のショット形状を元工程のショット形状に合わせ込むた
めの像歪み補正値を算出する際の像歪み演算装置130
の制御アルゴリズムを示す図5のフローチャートを参照
しつつ説明する。
100によるウエハWの露光処理動作の流れを、現工程
のショット形状を元工程のショット形状に合わせ込むた
めの像歪み補正値を算出する際の像歪み演算装置130
の制御アルゴリズムを示す図5のフローチャートを参照
しつつ説明する。
【0082】なお、前提として、露光対象となるウエハ
Wは、既に1層以上の露光が行われたものであり、ま
た、ウエハWの露光履歴データ、各投影露光装置110
1〜110Nに関する投影像の歪みデータ、及び転写対象
となるレチクルRに形成されたパターンの描画誤差等
は、記憶装置140内のデータベースに記憶されている
ものとする。
Wは、既に1層以上の露光が行われたものであり、ま
た、ウエハWの露光履歴データ、各投影露光装置110
1〜110Nに関する投影像の歪みデータ、及び転写対象
となるレチクルRに形成されたパターンの描画誤差等
は、記憶装置140内のデータベースに記憶されている
ものとする。
【0083】ここでは、図6(A)に示されるように、
ウエハW上の元工程レイヤ(以下、単に「元工程」と呼
ぶ)の隣接する第1区画領域としてのショット領域SA
1を実質的に2つ統合して得られる領域SAが、図6
(B)に示される現工程レイヤ(現行レイヤ:以下、
「現工程」と呼ぶ)の1つの第2区画領域としてのショ
ット領域SA2に対応する2in1と呼ばれる露光を行
う場合について説明する。
ウエハW上の元工程レイヤ(以下、単に「元工程」と呼
ぶ)の隣接する第1区画領域としてのショット領域SA
1を実質的に2つ統合して得られる領域SAが、図6
(B)に示される現工程レイヤ(現行レイヤ:以下、
「現工程」と呼ぶ)の1つの第2区画領域としてのショ
ット領域SA2に対応する2in1と呼ばれる露光を行
う場合について説明する。
【0084】まず、ホストコンピュータ160が、例え
ば投影露光装置1101に、ロットAのウエハの露光を
指示する。この指示には、ロットAのウエハの露光に用
いられるプロセスプログラムと呼ばれる露光条件を決定
するデータ・ファイルの転送が含まれる。
ば投影露光装置1101に、ロットAのウエハの露光を
指示する。この指示には、ロットAのウエハの露光に用
いられるプロセスプログラムと呼ばれる露光条件を決定
するデータ・ファイルの転送が含まれる。
【0085】次いで、上記のロットAのウエハの露光を
指示された投影露光装置1101の主制御装置50が、
像歪み演算装置130に対して像歪みの補正値を問い合
わせる。この問い合わせには、現工程の像歪みデータを
特定するためのデータ、例えば、投影露光装置1101
の識別情報、例えば投影露光装置名、及び上記の転送さ
れたプロセスプログラムで指定される結像条件に対応す
る結像系IDや、元工程の像歪みデータを特定するため
のデータ、例えばロット名、プロセスプログラム名など
が、添付される。
指示された投影露光装置1101の主制御装置50が、
像歪み演算装置130に対して像歪みの補正値を問い合
わせる。この問い合わせには、現工程の像歪みデータを
特定するためのデータ、例えば、投影露光装置1101
の識別情報、例えば投影露光装置名、及び上記の転送さ
れたプロセスプログラムで指定される結像条件に対応す
る結像系IDや、元工程の像歪みデータを特定するため
のデータ、例えばロット名、プロセスプログラム名など
が、添付される。
【0086】上記の像歪み補正値の問い合わせにより、
図5に示される像歪み演算装置130による像歪み補正
値の算出の制御アルゴリズムがスタートする。
図5に示される像歪み演算装置130による像歪み補正
値の算出の制御アルゴリズムがスタートする。
【0087】まず、ステップ202において、投影露光
装置1101からの「像歪み補正値の問い合わせ」に添
付されている現工程のプロセスプログラム名をキーにし
て、製品毎に予め作成され、記憶装置140に記憶され
た製品別工程ファイルを検索し、元工程のプロセスプロ
グラム名を取得する。ここで、製品別工程ファイルに
は、元工程のプロセスプログラム名、現工程のプロセス
プログラム名の他、像歪み補正後に残る残留像歪みの最
大値の許容値である像歪み許容値、現工程で使用する露
光エリアに関する情報(この露光エリアに関する情報
は、静止露光か走査露光かの露光方式の指定、露光エリ
アの設定などの情報を含む)、ウエハのノッチ(又はオ
リエンテーション・フラット)の方向、結像系IDなど
が含まれる。
装置1101からの「像歪み補正値の問い合わせ」に添
付されている現工程のプロセスプログラム名をキーにし
て、製品毎に予め作成され、記憶装置140に記憶され
た製品別工程ファイルを検索し、元工程のプロセスプロ
グラム名を取得する。ここで、製品別工程ファイルに
は、元工程のプロセスプログラム名、現工程のプロセス
プログラム名の他、像歪み補正後に残る残留像歪みの最
大値の許容値である像歪み許容値、現工程で使用する露
光エリアに関する情報(この露光エリアに関する情報
は、静止露光か走査露光かの露光方式の指定、露光エリ
アの設定などの情報を含む)、ウエハのノッチ(又はオ
リエンテーション・フラット)の方向、結像系IDなど
が含まれる。
【0088】次のステップ204では、元工程を処理し
た投影露光装置を特定する。具体的には、投影露光装置
1101からの「像歪み補正値の問い合わせ」に添付さ
れている現工程のロット名「A」と、上記ステップ20
2で取得した元工程のプロセスプログラム名をキーにし
て、記憶装置140内のデータベースを検索し、そこに
記憶されているウエハWの露光履歴データから元工程を
処理した投影露光装置の識別情報(例えば投影露光装置
名)を取得する。また、元工程の処理時刻、結像系I
D、及び使用した像歪み補正値も同時に取得する。
た投影露光装置を特定する。具体的には、投影露光装置
1101からの「像歪み補正値の問い合わせ」に添付さ
れている現工程のロット名「A」と、上記ステップ20
2で取得した元工程のプロセスプログラム名をキーにし
て、記憶装置140内のデータベースを検索し、そこに
記憶されているウエハWの露光履歴データから元工程を
処理した投影露光装置の識別情報(例えば投影露光装置
名)を取得する。また、元工程の処理時刻、結像系I
D、及び使用した像歪み補正値も同時に取得する。
【0089】以下においては、元工程を投影露光装置1
102で処理したものとして説明を行う。
102で処理したものとして説明を行う。
【0090】次のステップ206では、元工程の像歪み
データを特定する。具体的には、上記ステップ204で
取得した元工程を処理した投影露光装置名、すなわち投
影露光装置1102の名前と処理時刻と処理時の結像系
IDとをキーにして、記憶装置140内のデータベース
を検索し、元工程における像歪みデータ(元工程を処理
した投影露光装置1102において、露光エリアを最大
に設定して露光処理を行い、像歪み補正を行わないとき
に生じたであろう像歪みデータ)を取得する。
データを特定する。具体的には、上記ステップ204で
取得した元工程を処理した投影露光装置名、すなわち投
影露光装置1102の名前と処理時刻と処理時の結像系
IDとをキーにして、記憶装置140内のデータベース
を検索し、元工程における像歪みデータ(元工程を処理
した投影露光装置1102において、露光エリアを最大
に設定して露光処理を行い、像歪み補正を行わないとき
に生じたであろう像歪みデータ)を取得する。
【0091】次のステップ208では、元工程露光時の
像の歪みを推定する。具体的には、上記ステップ206
で取得した元工程の像歪みデータと、上記ステップ30
4で取得した像歪み補正値とを用いて、該当する投影露
光装置1102で元工程の露光処理を設定可能な最大の
露光エリア(有効露光フィールド)について行った場合
に生じたであろう像歪みを表す像歪みデータSA1’
maxを演算により算出する(推定する)。
像の歪みを推定する。具体的には、上記ステップ206
で取得した元工程の像歪みデータと、上記ステップ30
4で取得した像歪み補正値とを用いて、該当する投影露
光装置1102で元工程の露光処理を設定可能な最大の
露光エリア(有効露光フィールド)について行った場合
に生じたであろう像歪みを表す像歪みデータSA1’
maxを演算により算出する(推定する)。
【0092】次のステップ210では、元工程のショッ
ト形状データを作成する。具体的には、上記ステップ2
08で推定された像歪みデータと、元工程の露光エリア
の設定情報とに基づいて、図7(A)に示されるような
像歪みデータSA1’ maxから実際の元工程の露光エリ
ア(ショット領域)SA1部分に相当する像歪みデータ
SA1’を切り取る。但し、この場合、ウエハ上の元工
程の隣接するショット領域SA1を実質的に2つ統合し
て得られる領域SAが現工程の1つのショット領域SA
2に対応するので、図7(C)に示されるように、像歪
みデータSA1’を2つ貼り合せて、ショット領域SA
2に対応する像歪みデータSD1を生成する。
ト形状データを作成する。具体的には、上記ステップ2
08で推定された像歪みデータと、元工程の露光エリア
の設定情報とに基づいて、図7(A)に示されるような
像歪みデータSA1’ maxから実際の元工程の露光エリ
ア(ショット領域)SA1部分に相当する像歪みデータ
SA1’を切り取る。但し、この場合、ウエハ上の元工
程の隣接するショット領域SA1を実質的に2つ統合し
て得られる領域SAが現工程の1つのショット領域SA
2に対応するので、図7(C)に示されるように、像歪
みデータSA1’を2つ貼り合せて、ショット領域SA
2に対応する像歪みデータSD1を生成する。
【0093】この場合において、元工程の露光時と現工
程の露光時とで、ウエハの向きが異なる向きに設定され
る場合には、現工程のショット領域と重なる向きに元工
程の像歪みデータを座標変換し、その座標変換後の像歪
みデータを現工程のショット領域に重なるように2つ貼
り合せて、現工程のショット領域に対応する像歪みデー
タを生成すれば良い。
程の露光時とで、ウエハの向きが異なる向きに設定され
る場合には、現工程のショット領域と重なる向きに元工
程の像歪みデータを座標変換し、その座標変換後の像歪
みデータを現工程のショット領域に重なるように2つ貼
り合せて、現工程のショット領域に対応する像歪みデー
タを生成すれば良い。
【0094】上述のステップ202〜210の処理によ
り、元工程のショット形状が推定される。
り、元工程のショット形状が推定される。
【0095】そして、次のステップ212に進み、現工
程の像歪みデータを特定する。具体的には、「像歪み補
正値の問い合わせ」に添付されている投影露光装置名と
結像系IDとをキーにして、記憶装置140内のデータ
ベースを探索し、現工程を処理する投影露光装置110
1の最新の像歪みデータ(設定可能な最大露光エリアに
対応する像歪みデータ)を取得する。
程の像歪みデータを特定する。具体的には、「像歪み補
正値の問い合わせ」に添付されている投影露光装置名と
結像系IDとをキーにして、記憶装置140内のデータ
ベースを探索し、現工程を処理する投影露光装置110
1の最新の像歪みデータ(設定可能な最大露光エリアに
対応する像歪みデータ)を取得する。
【0096】次のステップ214では、現工程のショッ
ト形状データを作成する。具体的には、前述した露光エ
リアの設定に従って、上記ステップ212で取得した像
歪みデータを、ショット領域SA2の大きさに切り取
り、現工程のショット形状データ(像歪み補正を行わな
い状態で現工程でウエハ上に形成されるものと推定され
るパターン像の歪みデータ:以下、便宜上「像歪みデー
タSD2」と呼ぶ)を生成する。
ト形状データを作成する。具体的には、前述した露光エ
リアの設定に従って、上記ステップ212で取得した像
歪みデータを、ショット領域SA2の大きさに切り取
り、現工程のショット形状データ(像歪み補正を行わな
い状態で現工程でウエハ上に形成されるものと推定され
るパターン像の歪みデータ:以下、便宜上「像歪みデー
タSD2」と呼ぶ)を生成する。
【0097】上述のステップ212、214の処理によ
り、現工程のショット形状が推定される。
り、現工程のショット形状が推定される。
【0098】そして、次のステップ216に進み、上記
ステップ214で求めた像歪みデータSD2と、先にス
テップ210で生成した像歪みデータSD1との差であ
るショット形状誤差を求める。ここで、ショット形状誤
差とは、図8(A)に示される像歪みデータSD2中の
計測マーク像それぞれの設計値からの位置ずれ量と、図
8(B)に示される像歪みデータSD1中の対応する計
測マーク像それぞれの設計値からの位置ずれ量との差の
データの集合から成る図8(C)に示されるような像歪
みデータSD3を意味する。
ステップ214で求めた像歪みデータSD2と、先にス
テップ210で生成した像歪みデータSD1との差であ
るショット形状誤差を求める。ここで、ショット形状誤
差とは、図8(A)に示される像歪みデータSD2中の
計測マーク像それぞれの設計値からの位置ずれ量と、図
8(B)に示される像歪みデータSD1中の対応する計
測マーク像それぞれの設計値からの位置ずれ量との差の
データの集合から成る図8(C)に示されるような像歪
みデータSD3を意味する。
【0099】次のステップ218では、上記ステップ2
16で得られたショット形状誤差(像歪みデータ)SD
3に基づいて、線形最小二乗法により、ショット形状誤
差、すなわち、各計測マーク像の位置ずれ量を全体的に
最小にする、結像特性補正装置のレンズ27の光軸方向
駆動量及び傾斜量、すなわち各駆動素子に対する印加電
圧と、ステージの制御量とを算出する。ここで、ステー
ジの制御量とは、走査露光時のレチクルステージRST
とウエハステージWSTとの速度比の調整量や、走査方
向の相対角度の調整量などを意味する。すなわち、走査
型露光装置の場合、レチクルステージRSTとウエハス
テージWSTとの速度比を投影光学系PLの倍率に応じ
た値から僅かに異ならせることにより、像の走査方向の
倍率調整が可能であり、また、レチクルステージRST
とウエハステージWSTとの走査方向を僅かに異ならせ
ることにより、像を平行四辺形に変形させることができ
ること等を考慮したものである。
16で得られたショット形状誤差(像歪みデータ)SD
3に基づいて、線形最小二乗法により、ショット形状誤
差、すなわち、各計測マーク像の位置ずれ量を全体的に
最小にする、結像特性補正装置のレンズ27の光軸方向
駆動量及び傾斜量、すなわち各駆動素子に対する印加電
圧と、ステージの制御量とを算出する。ここで、ステー
ジの制御量とは、走査露光時のレチクルステージRST
とウエハステージWSTとの速度比の調整量や、走査方
向の相対角度の調整量などを意味する。すなわち、走査
型露光装置の場合、レチクルステージRSTとウエハス
テージWSTとの速度比を投影光学系PLの倍率に応じ
た値から僅かに異ならせることにより、像の走査方向の
倍率調整が可能であり、また、レチクルステージRST
とウエハステージWSTとの走査方向を僅かに異ならせ
ることにより、像を平行四辺形に変形させることができ
ること等を考慮したものである。
【0100】次のステップ220では、上記ステップ2
18で求めた各駆動素子に対する印加電圧と、ステージ
の制御量とに基づいて、所定の演算を行い像歪み補正値
を求める。
18で求めた各駆動素子に対する印加電圧と、ステージ
の制御量とに基づいて、所定の演算を行い像歪み補正値
を求める。
【0101】このようにして、像歪み補正値を算出した
後、次のステップ222に進んで、先に問い合わせのあ
った投影露光装置1101に対して、上で求めた像歪み
補正値を回答した後、本ルーチンの一連の処理を終了す
る。
後、次のステップ222に進んで、先に問い合わせのあ
った投影露光装置1101に対して、上で求めた像歪み
補正値を回答した後、本ルーチンの一連の処理を終了す
る。
【0102】その後、投影露光装置1101の主制御装
置50によって、先にホストコンピュータ160から転
送されたプロセスプログラムに従って、各種の露光条件
(結像条件を含む)の設定が行われる。この露光条件の
設定の際に、主制御装置50では、像歪み演算装置13
0から受け取った像歪み補正値に対応する各駆動素子に
対する印加電圧を算出し、その印加電圧を結像特性制御
部12を介して駆動素子にそれぞれ印加してレンズ27
を駆動し、投影光学系のディストーションなどを調整す
る。
置50によって、先にホストコンピュータ160から転
送されたプロセスプログラムに従って、各種の露光条件
(結像条件を含む)の設定が行われる。この露光条件の
設定の際に、主制御装置50では、像歪み演算装置13
0から受け取った像歪み補正値に対応する各駆動素子に
対する印加電圧を算出し、その印加電圧を結像特性制御
部12を介して駆動素子にそれぞれ印加してレンズ27
を駆動し、投影光学系のディストーションなどを調整す
る。
【0103】そして、主制御装置50の管理の下、先に
説明した手順に従って、ウエハW上現工程レイヤの各シ
ョット領域SA2に、ステップ・アンド・スキャン方式
でレチクルパターンが転写される。この場合において、
上記の像歪み補正値に基づいて、零でないステージ制御
量が算出される場合には、主制御装置50では、各ショ
ット領域の露光に際して、その制御量に応じてレチクル
ステージRSTとウエハステージWSTの速度比及び走
査方向の成す角の少なくとも一方を調整する。
説明した手順に従って、ウエハW上現工程レイヤの各シ
ョット領域SA2に、ステップ・アンド・スキャン方式
でレチクルパターンが転写される。この場合において、
上記の像歪み補正値に基づいて、零でないステージ制御
量が算出される場合には、主制御装置50では、各ショ
ット領域の露光に際して、その制御量に応じてレチクル
ステージRSTとウエハステージWSTの速度比及び走
査方向の成す角の少なくとも一方を調整する。
【0104】このようにして、ウエハW上には、図6
(B)に示されるように、元工程の2つのショット領域
SA1上にレチクルRのパターン像(ショット領域SA
2)が、精度良く重ね合わされて転写され、非常に高精
度な2in1露光を行うことができる。
(B)に示されるように、元工程の2つのショット領域
SA1上にレチクルRのパターン像(ショット領域SA
2)が、精度良く重ね合わされて転写され、非常に高精
度な2in1露光を行うことができる。
【0105】上述の説明では、ウエハ上の元工程の隣接
するショット領域SA1を実質的に2つ統合して得られ
る領域が、現工程の1つのショット領域SA2に対応す
る2in1露光を行う場合について説明したが、これと
反対に、図9(A)に示されるようなウエハW上の元工
程の1つのショット領域SA1が、図9(B)に示され
る現工程の隣接する2つのショット領域SA2を実質的
に2つ統合して得られる領域に対応する2in1露光を
行うことも可能である。
するショット領域SA1を実質的に2つ統合して得られ
る領域が、現工程の1つのショット領域SA2に対応す
る2in1露光を行う場合について説明したが、これと
反対に、図9(A)に示されるようなウエハW上の元工
程の1つのショット領域SA1が、図9(B)に示され
る現工程の隣接する2つのショット領域SA2を実質的
に2つ統合して得られる領域に対応する2in1露光を
行うことも可能である。
【0106】この場合も、像歪み演算装置130は、図
5のフローチャートに従って処理を行う。この場合、像
歪み演算装置130は、上記ステップ210の元工程の
ショット形状データの作成に際して、上記ステップ20
8で推定された像歪みデータSA1’maxと、元工程の
露光エリアの設定情報とに基づいて、図10(A)に示
されるような像歪みデータSA1’maxから実際の元工
程の露光エリア(ショット領域)SA1部分に相当する
像歪みデータSA1’を切り取る際に、図10(C)に
示されるように、元工程の1ショット分のデータを、図
10(B)に示される現工程のショット領域SA2の2
つ分のデータとして切り取り、これを元工程のショット
形状データ(像歪みデータ)SD1とする。
5のフローチャートに従って処理を行う。この場合、像
歪み演算装置130は、上記ステップ210の元工程の
ショット形状データの作成に際して、上記ステップ20
8で推定された像歪みデータSA1’maxと、元工程の
露光エリアの設定情報とに基づいて、図10(A)に示
されるような像歪みデータSA1’maxから実際の元工
程の露光エリア(ショット領域)SA1部分に相当する
像歪みデータSA1’を切り取る際に、図10(C)に
示されるように、元工程の1ショット分のデータを、図
10(B)に示される現工程のショット領域SA2の2
つ分のデータとして切り取り、これを元工程のショット
形状データ(像歪みデータ)SD1とする。
【0107】また、この場合、像歪み演算装置130で
は、上記ステップ218において、図10(C)に示さ
れる元工程のショット形状データの内の上半分の領域の
像歪みと、下半分の領域の像歪みとの何れに対しても、
現工程のショット領域の像歪みが有する像歪み誤差が、
同程度に小さくなるような、結像特性補正装置のレンズ
27の光軸方向駆動量及び傾斜量、すなわち各駆動素子
に対する印加電圧と、ステージの制御量とを算出するこ
ととなる。そして、像歪み演算装置130では、その算
出した各圧電素子に対する印加電圧と、ステージの制御
量とに基づいて、像歪み補正値を算出し、その像歪み補
正値を、像歪み補正値を問い合わせた投影露光装置に回
答する。
は、上記ステップ218において、図10(C)に示さ
れる元工程のショット形状データの内の上半分の領域の
像歪みと、下半分の領域の像歪みとの何れに対しても、
現工程のショット領域の像歪みが有する像歪み誤差が、
同程度に小さくなるような、結像特性補正装置のレンズ
27の光軸方向駆動量及び傾斜量、すなわち各駆動素子
に対する印加電圧と、ステージの制御量とを算出するこ
ととなる。そして、像歪み演算装置130では、その算
出した各圧電素子に対する印加電圧と、ステージの制御
量とに基づいて、像歪み補正値を算出し、その像歪み補
正値を、像歪み補正値を問い合わせた投影露光装置に回
答する。
【0108】その後、その回答を受けた投影露光装置の
主制御装置50によって、前述と同様にして、ウエハW
上現工程レイヤの各ショット領域SA2に、ステップ・
アンド・スキャン方式でレチクルパターンが転写され
る。
主制御装置50によって、前述と同様にして、ウエハW
上現工程レイヤの各ショット領域SA2に、ステップ・
アンド・スキャン方式でレチクルパターンが転写され
る。
【0109】但し、この2in1露光の場合には、元工
程の露光が走査型露光装置又は静止型露光装置で行わ
れ、現工程の露光が静止型露光装置で行われる場合が多
いと考えられるので、主制御装置50では、各ショット
領域の露光に際しての像歪みの調整のためのステージの
制御は行われない。
程の露光が走査型露光装置又は静止型露光装置で行わ
れ、現工程の露光が静止型露光装置で行われる場合が多
いと考えられるので、主制御装置50では、各ショット
領域の露光に際しての像歪みの調整のためのステージの
制御は行われない。
【0110】このようにして、ウエハW上には、図9
(B)に示されるように、元工程の1つのショット領域
SA1上にレチクルRのパターン像(ショット領域SA
2)の2ショット分が、精度良く重ね合わされて転写さ
れ、非常に高精度な2in1露光を行うことができる。
(B)に示されるように、元工程の1つのショット領域
SA1上にレチクルRのパターン像(ショット領域SA
2)の2ショット分が、精度良く重ね合わされて転写さ
れ、非常に高精度な2in1露光を行うことができる。
【0111】なお、図10の例においては、像歪み演算
装置130は、元工程のショット形状データの内の上半
分の領域のパターン像と、下半分の領域のパターン像と
の何れに対しても、現工程のパターン像との重ね合せ誤
差が同程度に小さくなるように像歪み補正値を算出する
ようにしていたが、元工程の上半分の領域のパターン像
に対する像歪み補正値と、下半分領域のパターン像に対
する像歪み補正値とを別々に算出し、現工程での露光の
際に各ショット領域毎に対応する像歪み補正値を使うよ
うにしても良い。
装置130は、元工程のショット形状データの内の上半
分の領域のパターン像と、下半分の領域のパターン像と
の何れに対しても、現工程のパターン像との重ね合せ誤
差が同程度に小さくなるように像歪み補正値を算出する
ようにしていたが、元工程の上半分の領域のパターン像
に対する像歪み補正値と、下半分領域のパターン像に対
する像歪み補正値とを別々に算出し、現工程での露光の
際に各ショット領域毎に対応する像歪み補正値を使うよ
うにしても良い。
【0112】以上説明したように、本実施形態のリソグ
ラフィシステム100及びその露光方法によると、各ウ
エハWのロットに関する重ね合わせ露光の都度、レイヤ
毎のショット領域の形状が異なるにもかかわらず、元工
程のパターン像の歪みに対して、現工程のパターン像の
歪みを精度良く合わせることができる。従って、高い重
ね合わせ精度を確保することが可能となる。
ラフィシステム100及びその露光方法によると、各ウ
エハWのロットに関する重ね合わせ露光の都度、レイヤ
毎のショット領域の形状が異なるにもかかわらず、元工
程のパターン像の歪みに対して、現工程のパターン像の
歪みを精度良く合わせることができる。従って、高い重
ね合わせ精度を確保することが可能となる。
【0113】なお、上記の説明では、いわゆる2in1
露光を行う場合について説明したが、本発明の適用範囲
がこれに限定されるものではない。例えば、先行レイヤ
の露光に際してパターン像が既に形成されたショット領
域と同一のショット領域に次に行われる現行レイヤの露
光によりレチクルのパターン像を重ねて形成する場合に
も本発明は適用できる。
露光を行う場合について説明したが、本発明の適用範囲
がこれに限定されるものではない。例えば、先行レイヤ
の露光に際してパターン像が既に形成されたショット領
域と同一のショット領域に次に行われる現行レイヤの露
光によりレチクルのパターン像を重ねて形成する場合に
も本発明は適用できる。
【0114】すなわち、基板上の異なるレイヤ間で同一
のショット領域に重ね合わせ露光を行う場合において、
そのショット領域内の一部の特定領域について特に重ね
合せ精度を向上させたい場合があるが、このような場合
に、図11に示されるように、次に露光される現行レイ
ヤのショット領域SA2にレチクルパターンを転写する
際に、先行レイヤのショット領域に形成されたパターン
像の歪み情報SA1’と現行レイヤのショット領域に形
成されるパターン像の推定される歪み情報SA2’のう
ち、前記ショット領域SA2内の一部の特定領域SP2
に対応する歪み情報SP1’、SP2’に基づいて、そ
の特定領域について先行レイヤのパターン像と現行レイ
ヤのパターン像との重ね合わせ誤差が小さくなるよう
に、歪み補正値SD1を算出し、現行レイヤに形成され
るパターン像の歪みを調整することとしても良い。この
ようにすると、現工程における最大露光エリア(有効露
光フィールド)内の一部の特定領域について、先行レイ
ヤのパターン像と現行レイヤのパターン像との重ね合わ
せ誤差が小さくなるように、現行レイヤに形成されるパ
ターン像の歪みが調整される。このため、その一部の特
定領域部分については、区画領域(レチクルのパターン
領域に対応)の全体について像歪みを調整する場合に比
べて、一層重ね合せ精度を向上させることができる。こ
れは、特にレチクルのパターン領域の特定の一部に他の
部分に比べて微細なパターンが存在している場合に特に
有効である。
のショット領域に重ね合わせ露光を行う場合において、
そのショット領域内の一部の特定領域について特に重ね
合せ精度を向上させたい場合があるが、このような場合
に、図11に示されるように、次に露光される現行レイ
ヤのショット領域SA2にレチクルパターンを転写する
際に、先行レイヤのショット領域に形成されたパターン
像の歪み情報SA1’と現行レイヤのショット領域に形
成されるパターン像の推定される歪み情報SA2’のう
ち、前記ショット領域SA2内の一部の特定領域SP2
に対応する歪み情報SP1’、SP2’に基づいて、そ
の特定領域について先行レイヤのパターン像と現行レイ
ヤのパターン像との重ね合わせ誤差が小さくなるよう
に、歪み補正値SD1を算出し、現行レイヤに形成され
るパターン像の歪みを調整することとしても良い。この
ようにすると、現工程における最大露光エリア(有効露
光フィールド)内の一部の特定領域について、先行レイ
ヤのパターン像と現行レイヤのパターン像との重ね合わ
せ誤差が小さくなるように、現行レイヤに形成されるパ
ターン像の歪みが調整される。このため、その一部の特
定領域部分については、区画領域(レチクルのパターン
領域に対応)の全体について像歪みを調整する場合に比
べて、一層重ね合せ精度を向上させることができる。こ
れは、特にレチクルのパターン領域の特定の一部に他の
部分に比べて微細なパターンが存在している場合に特に
有効である。
【0115】このような、ショット領域内の一部の重ね
合わせ精度の向上は、前述した実施形態のリソグラフィ
システム100を構成する像歪み演算装置130におけ
るソフトウェアの変更により簡単に実現することができ
る。すなわち、前述したフローチャートにおける、ステ
ップ210以降の各ステップにおいて、ショット領域に
変えて、前記ショット領域内の特定領域をその演算処理
の対象とするようなソフトウェアの変更を行えば良い。
このようにしても、ステップ218では、ショット領域
全体の像歪みの調整が可能な制御量が演算され、この制
御量に基づいてステップ220で算出される像歪み補正
値に従って、露光時の結像特性補正装置等の制御が行わ
れるので、ショット領域内の特定領域外の領域に対応す
るパターン像の重ね合せ精度が極端に悪化することはな
い。
合わせ精度の向上は、前述した実施形態のリソグラフィ
システム100を構成する像歪み演算装置130におけ
るソフトウェアの変更により簡単に実現することができ
る。すなわち、前述したフローチャートにおける、ステ
ップ210以降の各ステップにおいて、ショット領域に
変えて、前記ショット領域内の特定領域をその演算処理
の対象とするようなソフトウェアの変更を行えば良い。
このようにしても、ステップ218では、ショット領域
全体の像歪みの調整が可能な制御量が演算され、この制
御量に基づいてステップ220で算出される像歪み補正
値に従って、露光時の結像特性補正装置等の制御が行わ
れるので、ショット領域内の特定領域外の領域に対応す
るパターン像の重ね合せ精度が極端に悪化することはな
い。
【0116】また、同様にして、図12に示されるよう
に、現工程における最大の露光エリア(有効露光フィー
ルド)SA2max内の一部の領域をショット領域SA2
として露光する場合には、先行レイヤの最大露光エリア
(有効露光フィールド)内の歪み情報SA1’maxと現
行レイヤの最大露光エリアに形成されるパターン像の推
定される像歪み情報SA2’maxのうち、現行レイヤの
ショット領域SA2に対応する像歪み情報SA1’、S
A2’に基づいて、そのショット領域SA2について先
行レイヤのパターン像と現行レイヤのパターン像との重
ね合わせ誤差が小さくなるように歪み補正値SD1を算
出し、現行レイヤに形成されるパターン像の歪みを調整
するようにしても良い。この場合にも、最大露光エリア
(有効露光フィールド)内の一部の領域についてのみ先
行レイヤとの重ね合せ誤差が小さくなるように現行レイ
ヤに形成されるパターン像の歪みが調整されるため、そ
の一部の領域については、最大露光エリアの全体につい
て重ね合せ誤差が小さくなるように像歪みを調整する場
合に比べて、一層の重ね合せ精度の向上を図ることがで
きる。
に、現工程における最大の露光エリア(有効露光フィー
ルド)SA2max内の一部の領域をショット領域SA2
として露光する場合には、先行レイヤの最大露光エリア
(有効露光フィールド)内の歪み情報SA1’maxと現
行レイヤの最大露光エリアに形成されるパターン像の推
定される像歪み情報SA2’maxのうち、現行レイヤの
ショット領域SA2に対応する像歪み情報SA1’、S
A2’に基づいて、そのショット領域SA2について先
行レイヤのパターン像と現行レイヤのパターン像との重
ね合わせ誤差が小さくなるように歪み補正値SD1を算
出し、現行レイヤに形成されるパターン像の歪みを調整
するようにしても良い。この場合にも、最大露光エリア
(有効露光フィールド)内の一部の領域についてのみ先
行レイヤとの重ね合せ誤差が小さくなるように現行レイ
ヤに形成されるパターン像の歪みが調整されるため、そ
の一部の領域については、最大露光エリアの全体につい
て重ね合せ誤差が小さくなるように像歪みを調整する場
合に比べて、一層の重ね合せ精度の向上を図ることがで
きる。
【0117】なお、上記実施形態では、リソグラフィシ
ステム100を構成する複数の投影露光装置1101〜
110Nに、走査型露光装置と静止型露光装置とが混在
する場合について説明したが、全て投影露光装置が走査
型露光装置又は静止型露光装置であっても構わない。
ステム100を構成する複数の投影露光装置1101〜
110Nに、走査型露光装置と静止型露光装置とが混在
する場合について説明したが、全て投影露光装置が走査
型露光装置又は静止型露光装置であっても構わない。
【0118】また、上記実施形態の如く、走査型露光装
置と静止型露光装置とが混在する場合、元工程を走査型
露光装置と静止型露光装置の内の一方のタイプの投影露
光装置で露光し、現工程を他方のタイプの投影露光装置
で露光する場合に、両者間でパターン像の歪みの測定に
あたっての測定点が異なる場合がある。この場合には、
前述した実施形態のように、単純な比較を行うのみで
は、像歪みの誤差、ひいては像歪み補正値を求めること
ができない。このような場合、一方の投影露光装置の像
歪みデータをそのままとし、他方の像歪みデータを求め
る際に、一方の投影露光装置の各測定点に近い点のデー
タに基づき何らかの補完計算を行って各測定点のデータ
を求めるようにしても良い。
置と静止型露光装置とが混在する場合、元工程を走査型
露光装置と静止型露光装置の内の一方のタイプの投影露
光装置で露光し、現工程を他方のタイプの投影露光装置
で露光する場合に、両者間でパターン像の歪みの測定に
あたっての測定点が異なる場合がある。この場合には、
前述した実施形態のように、単純な比較を行うのみで
は、像歪みの誤差、ひいては像歪み補正値を求めること
ができない。このような場合、一方の投影露光装置の像
歪みデータをそのままとし、他方の像歪みデータを求め
る際に、一方の投影露光装置の各測定点に近い点のデー
タに基づき何らかの補完計算を行って各測定点のデータ
を求めるようにしても良い。
【0119】また、上記実施形態では、複数の投影露光
装置の全てがパターン像の歪みの調整能力を有するもの
ととしたが、少なくとも1つの投影露光装置がパターン
像の歪みの調整能力を有すれば良い。
装置の全てがパターン像の歪みの調整能力を有するもの
ととしたが、少なくとも1つの投影露光装置がパターン
像の歪みの調整能力を有すれば良い。
【0120】また、上記実施形態では、投影光学系の結
像特性の調整で、投影光学系のレンズ要素を駆動した
が、投影光学系内の露光光の光路上の一部の密閉室内の
ガス圧を制御してその部分の屈折を調整することによ
り、投影光学系の結像特性を調整してもよい。
像特性の調整で、投影光学系のレンズ要素を駆動した
が、投影光学系内の露光光の光路上の一部の密閉室内の
ガス圧を制御してその部分の屈折を調整することによ
り、投影光学系の結像特性を調整してもよい。
【0121】また、上記実施形態では、各投影露光装置
におけるパターン像の歪みの測定を、定期的に行うこと
にしたが、ウエハの各ロットの各層の露光ごとに、歪み
補正値の算出の直前に行っても良い。
におけるパターン像の歪みの測定を、定期的に行うこと
にしたが、ウエハの各ロットの各層の露光ごとに、歪み
補正値の算出の直前に行っても良い。
【0122】また、上記実施形態では、各投影露光装置
におけるパターン像の歪みの測定を、測定用レチクルに
形成された測定用パターンを測定用のウエハに実際に転
写し、ウエハ上に転写されたパターンを計測することに
より行ったが、これに代えて、空間像計測器を使用した
空間像検出によって投影光学系の結像特性を計測するこ
ととしても良い。
におけるパターン像の歪みの測定を、測定用レチクルに
形成された測定用パターンを測定用のウエハに実際に転
写し、ウエハ上に転写されたパターンを計測することに
より行ったが、これに代えて、空間像計測器を使用した
空間像検出によって投影光学系の結像特性を計測するこ
ととしても良い。
【0123】なお、上記実施形態では、ウエハ上に形成
された転写像を基に元工程のディストーションを計算す
ることとしたが、これに限らず、レイヤ上にディストー
ションを知ることができるような複数のマークを予め配
置しておき、それらのマークを計測することによって、
元工程のディストーションを求めることとしても良い。
された転写像を基に元工程のディストーションを計算す
ることとしたが、これに限らず、レイヤ上にディストー
ションを知ることができるような複数のマークを予め配
置しておき、それらのマークを計測することによって、
元工程のディストーションを求めることとしても良い。
【0124】また、投影露光装置の露光対象は上記の実
施形態のように半導体製造用のウエハに限定されること
なく、例えば、液晶表示素子パターンの露光用の角型の
ガラスプレートや、薄膜磁気へッドを製造するための基
板にも広く適用できる。
施形態のように半導体製造用のウエハに限定されること
なく、例えば、液晶表示素子パターンの露光用の角型の
ガラスプレートや、薄膜磁気へッドを製造するための基
板にも広く適用できる。
【0125】また、上記実施形態の投影露光装置におけ
る投影光学系の倍率は縮小系のみならず等倍および拡大
系のいずれでも良い。
る投影光学系の倍率は縮小系のみならず等倍および拡大
系のいずれでも良い。
【0126】また、投影光学系としては、KrF、Ar
Fエキシマレーザ光などの遠紫外線を用いる場合は硝材
として石英やホタル石などの遠紫外線を透過する材料を
用い、F2レーザ光などを用いる場合はホタル石その他
のフッ化物結晶を用いる必要がある。
Fエキシマレーザ光などの遠紫外線を用いる場合は硝材
として石英やホタル石などの遠紫外線を透過する材料を
用い、F2レーザ光などを用いる場合はホタル石その他
のフッ化物結晶を用いる必要がある。
【0127】また、ウエハステージやレチクルステージ
にリニアモータ(米国特許番号第5,623,853号
公報または米国特許番号第5,528,118号公報参
照)を用いる場合は、エアべアリングを用いたエア浮上
型およびローレンツ力又はリアクタンス力を用いた磁気
浮上型のどちらを用いてもよい。また、ウエハステージ
やレチクルステージは、ガイドに沿って移動するタイブ
でもいいし、ガイドを設けないガイドレスタイプでもい
い。
にリニアモータ(米国特許番号第5,623,853号
公報または米国特許番号第5,528,118号公報参
照)を用いる場合は、エアべアリングを用いたエア浮上
型およびローレンツ力又はリアクタンス力を用いた磁気
浮上型のどちらを用いてもよい。また、ウエハステージ
やレチクルステージは、ガイドに沿って移動するタイブ
でもいいし、ガイドを設けないガイドレスタイプでもい
い。
【0128】また、ウエハステージの移動により発生す
る反力は、(米国特許番号第5,528,118号公報
に記載されているように、)フレーム部材を用いて機械
的に床(大地)に逃がしてもいい。また、レチクルステ
ージの移動により発生する反力は、特開平8−1664
75号公報(米国特許出願シリアル番号第08/41
6,558号)に記載されているように、フレーム部材
を用いて機械的に床(大地)に逃がしても良い。
る反力は、(米国特許番号第5,528,118号公報
に記載されているように、)フレーム部材を用いて機械
的に床(大地)に逃がしてもいい。また、レチクルステ
ージの移動により発生する反力は、特開平8−1664
75号公報(米国特許出願シリアル番号第08/41
6,558号)に記載されているように、フレーム部材
を用いて機械的に床(大地)に逃がしても良い。
【0129】なお、複数のレンズから構成される照明
系、投影光学系を投影露光装置本体に組み込み光学調整
をするとともに、多数の機械部品からなるレチクルステ
ージやウエハステージを投影露光装置本体に取り付けて
配線や配管を接続し、更に総合調整(電気調整、動作確
認等)をすることにより、上記実施形態の投影露光装
置、ひいては上記実施形態のリソグラフィシステムを製
造することができる。なお、投影露光装置の製造は温度
およびクリーン度等が管理されたクリーンルームで行う
ことが望ましい。
系、投影光学系を投影露光装置本体に組み込み光学調整
をするとともに、多数の機械部品からなるレチクルステ
ージやウエハステージを投影露光装置本体に取り付けて
配線や配管を接続し、更に総合調整(電気調整、動作確
認等)をすることにより、上記実施形態の投影露光装
置、ひいては上記実施形態のリソグラフィシステムを製
造することができる。なお、投影露光装置の製造は温度
およびクリーン度等が管理されたクリーンルームで行う
ことが望ましい。
【0130】《デバイス製造方法》次に、上述した各実
施形態に係る露光装置及びその露光方法をリソグラフィ
工程で使用したデバイスの製造方法の実施形態について
説明する。
施形態に係る露光装置及びその露光方法をリソグラフィ
工程で使用したデバイスの製造方法の実施形態について
説明する。
【0131】図13には、デバイス(ICやLSI等の
半導体チップ、液晶パネル、CCD、薄膜磁気ヘッド、
マイクロマシン等)の製造例のフローチャートが示され
ている。図13に示されるように、まず、ステップ30
1(設計ステップ)において、デバイスの機能・性能設
計(例えば、半導体デバイスの回路設計等)を行い、そ
の機能を実現するためのパターン設計を行う。引き続
き、ステップ302(マスク製作ステップ)において、
設計した回路パターンを形成したマスクを製作する。一
方、ステップ303(ウエハ製造ステップ)において、
シリコン等の材料を用いてウエハを製造する。
半導体チップ、液晶パネル、CCD、薄膜磁気ヘッド、
マイクロマシン等)の製造例のフローチャートが示され
ている。図13に示されるように、まず、ステップ30
1(設計ステップ)において、デバイスの機能・性能設
計(例えば、半導体デバイスの回路設計等)を行い、そ
の機能を実現するためのパターン設計を行う。引き続
き、ステップ302(マスク製作ステップ)において、
設計した回路パターンを形成したマスクを製作する。一
方、ステップ303(ウエハ製造ステップ)において、
シリコン等の材料を用いてウエハを製造する。
【0132】次に、ステップ304(ウエハ処理ステッ
プ)において、ステップ301〜ステップ303で用意
したマスクとウエハを使用して、後述するように、リソ
グラフィ技術等によってウエハ上に実際の回路等を形成
する。次いで、ステップ305(デバイス組立ステッ
プ)において、ステップ304で処理されたウエハを用
いてデバイス組立を行う。このステップ305には、ダ
イシング工程、ボンディング工程、及びパッケージング
工程(チップ封入)等の工程が必要に応じて含まれる。
プ)において、ステップ301〜ステップ303で用意
したマスクとウエハを使用して、後述するように、リソ
グラフィ技術等によってウエハ上に実際の回路等を形成
する。次いで、ステップ305(デバイス組立ステッ
プ)において、ステップ304で処理されたウエハを用
いてデバイス組立を行う。このステップ305には、ダ
イシング工程、ボンディング工程、及びパッケージング
工程(チップ封入)等の工程が必要に応じて含まれる。
【0133】最後に、ステップ306(検査ステップ)
において、ステップ305で作製されたデバイスの動作
確認テスト、耐久性テスト等の検査を行う。こうした工
程を経た後にデバイスが完成し、これが出荷される。
において、ステップ305で作製されたデバイスの動作
確認テスト、耐久性テスト等の検査を行う。こうした工
程を経た後にデバイスが完成し、これが出荷される。
【0134】図14には、半導体デバイスの場合におけ
る、上記ステップ304の詳細なフロー例が示されてい
る。図14において、ステップ311(酸化ステップ)
においてはウエハの表面を酸化させる。ステップ312
(CVDステップ)においてはウエハ表面に絶縁膜を形
成する。ステップ313(電極形成ステップ)において
はウエハ上に電極を蒸着によって形成する。ステップ3
14(イオン打込みステップ)においてはウエハにイオ
ンを打ち込む。以上のステップ311〜ステップ314
それぞれは、ウエハ処理の各段階の前処理工程を構成し
ており、各段階において必要な処理に応じて選択されて
実行される。
る、上記ステップ304の詳細なフロー例が示されてい
る。図14において、ステップ311(酸化ステップ)
においてはウエハの表面を酸化させる。ステップ312
(CVDステップ)においてはウエハ表面に絶縁膜を形
成する。ステップ313(電極形成ステップ)において
はウエハ上に電極を蒸着によって形成する。ステップ3
14(イオン打込みステップ)においてはウエハにイオ
ンを打ち込む。以上のステップ311〜ステップ314
それぞれは、ウエハ処理の各段階の前処理工程を構成し
ており、各段階において必要な処理に応じて選択されて
実行される。
【0135】ウエハプロセスの各段階において、上述の
前処理工程が終了すると、以下のようにして後処理工程
が実行される。この後処理工程では、まず、ステップ3
15(レジスト形成ステップ)において、ウエハに感光
剤を塗布する。引き続き、ステップ316(露光ステッ
プ)において、上で説明したリソグラフィシステム及び
露光方法によってマスクの回路パターンをウエハに転写
する。次に、ステップ317(現像ステップ)において
は露光されたウエハを現像し、ステップ318(エッチ
ングステップ)において、レジストが残存している部分
以外の部分の露出部材をエッチングにより取り去る。そ
して、ステップ319(レジスト除去ステップ)におい
て、エッチングが済んで不要となったレジストを取り除
く。
前処理工程が終了すると、以下のようにして後処理工程
が実行される。この後処理工程では、まず、ステップ3
15(レジスト形成ステップ)において、ウエハに感光
剤を塗布する。引き続き、ステップ316(露光ステッ
プ)において、上で説明したリソグラフィシステム及び
露光方法によってマスクの回路パターンをウエハに転写
する。次に、ステップ317(現像ステップ)において
は露光されたウエハを現像し、ステップ318(エッチ
ングステップ)において、レジストが残存している部分
以外の部分の露出部材をエッチングにより取り去る。そ
して、ステップ319(レジスト除去ステップ)におい
て、エッチングが済んで不要となったレジストを取り除
く。
【0136】これらの前処理工程と後処理工程とを繰り
返し行うことによって、ウエハ上に多重に回路パターン
が形成される。
返し行うことによって、ウエハ上に多重に回路パターン
が形成される。
【0137】以上説明した本実施形態のデバイス製造方
法を用いれば、露光工程(ステップ316)において上
記実施形態のリソグラフィシステム及びその露光方法が
用いられるので、レチクルパターンとウエハ上のショッ
ト領域との重ね合わせ精度を高精度に維持して露光が行
われる。この結果、より微細な回路パターンを重ね合わ
せ精度良くウエハ上に転写することが可能になり、高集
積度のマイクロデバイスの生産性(歩留まりを含む)を
向上させることができる。特に、光源にF2レーザ光源
等の真空紫外光源を用いる場合には、投影光学系の解像
力の向上とあいまって、例えば最小線幅が0.1μm程
度のであってもその生産性の向上が可能である。
法を用いれば、露光工程(ステップ316)において上
記実施形態のリソグラフィシステム及びその露光方法が
用いられるので、レチクルパターンとウエハ上のショッ
ト領域との重ね合わせ精度を高精度に維持して露光が行
われる。この結果、より微細な回路パターンを重ね合わ
せ精度良くウエハ上に転写することが可能になり、高集
積度のマイクロデバイスの生産性(歩留まりを含む)を
向上させることができる。特に、光源にF2レーザ光源
等の真空紫外光源を用いる場合には、投影光学系の解像
力の向上とあいまって、例えば最小線幅が0.1μm程
度のであってもその生産性の向上が可能である。
【0138】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る露光
方法によれば、基板上に既に形成されたパターン像にマ
スクのパターンを高精度に重ね合せて形成することがで
きるという効果がある。
方法によれば、基板上に既に形成されたパターン像にマ
スクのパターンを高精度に重ね合せて形成することがで
きるという効果がある。
【0139】また、本発明に係るデバイス製造方法によ
れば、マイクロデバイスの生産性を向上させることがで
きるという効果がある。
れば、マイクロデバイスの生産性を向上させることがで
きるという効果がある。
【図1】本発明の一実施形態に係るリソグラフィシステ
ムの構成を概略的に示す図である。
ムの構成を概略的に示す図である。
【図2】1台の走査型露光装置である投影露光装置11
01の概略的な構成を示す図である。
01の概略的な構成を示す図である。
【図3】走査型露光装置で像歪みの計測のための露光の
際に用いられるテスト用レチクルの一例を示す平面図で
ある。
際に用いられるテスト用レチクルの一例を示す平面図で
ある。
【図4】静止型露光装置像歪みの計測のための露光の際
に用いられるテスト用レチクルの一例を示す平面図であ
る。
に用いられるテスト用レチクルの一例を示す平面図であ
る。
【図5】現工程のショット形状を元工程のショット形状
に合わせ込むための像歪み補正値を算出する際の像歪み
演算装置の制御アルゴリズムを示すフローチャートであ
る。
に合わせ込むための像歪み補正値を算出する際の像歪み
演算装置の制御アルゴリズムを示すフローチャートであ
る。
【図6】図6(A)及び図6(B)は、元工程の2ショ
ットが現工程の1ショットに対応する2in1露光を説
明するための図である。
ットが現工程の1ショットに対応する2in1露光を説
明するための図である。
【図7】図7(A)〜図7(C)は、図6(A)及び図
6(B)を用いて示される2in1露光を行う場合に、
元工程のショット形状の推定に際して行われる、元工程
の像歪みデータの切り取り、及び貼り合せを概念的に示
す図である。
6(B)を用いて示される2in1露光を行う場合に、
元工程のショット形状の推定に際して行われる、元工程
の像歪みデータの切り取り、及び貼り合せを概念的に示
す図である。
【図8】図8(A)〜図8(C)は、現工程の像歪みデ
ータと元工程との像歪みデータの差分からショット形状
誤差を求める処理を示す概念図である。
ータと元工程との像歪みデータの差分からショット形状
誤差を求める処理を示す概念図である。
【図9】図9(A)及び図9(B)は、元工程の1ショ
ットが現工程の2ショットに対応する2in1露光を説
明するための図である。
ットが現工程の2ショットに対応する2in1露光を説
明するための図である。
【図10】図10(A)〜図10(C)は、図9(A)
及び図9(B)を用いて示される2in1露光を行う場
合に、元工程のショット形状の推定に際して行われる、
元工程の像歪みデータの切り取りの様子を示す概念図で
ある。
及び図9(B)を用いて示される2in1露光を行う場
合に、元工程のショット形状の推定に際して行われる、
元工程の像歪みデータの切り取りの様子を示す概念図で
ある。
【図11】異なるレイヤ間で同一のショット領域に重ね
合わせ露光を行う場合において、そのショット領域内の
一部の特定領域について特に重ね合せ精度を向上させた
い場合の露光方法を説明するための概念図である。
合わせ露光を行う場合において、そのショット領域内の
一部の特定領域について特に重ね合せ精度を向上させた
い場合の露光方法を説明するための概念図である。
【図12】現工程における最大の露光エリア内の一部の
領域をショット領域として現行レイヤの露光を行う場合
の例を説明するための概念図である。
領域をショット領域として現行レイヤの露光を行う場合
の例を説明するための概念図である。
【図13】本発明に係るデバイス製造方法の一実施形態
を説明するためのフローチャートである。
を説明するためのフローチャートである。
【図14】図13のステップ304の詳細な処理の一例
を示すフローチャートである。
を示すフローチャートである。
W…ウエハ(基板)、R…レチクル(マスク)、SA1
…ショット領域(第1区画領域)、SA2…ショット領
域(第2区画領域)。
…ショット領域(第1区画領域)、SA2…ショット領
域(第2区画領域)。
フロントページの続き Fターム(参考) 5F046 BA03 BA05 CB12 CB25 CC01 CC03 CC05 CC06 DA13 DA14 DB05 DC10 DD06 EB01 EC05 FA10 FA17 FA20 FC04
Claims (11)
- 【請求項1】 基板上のレイヤにマスクのパターン像を
形成する露光方法において、 次に露光される現行レイヤの露光の際に、前に露光され
た先行レイヤに形成されたパターン像の歪み情報のう
ち、有効露光フィールドの内の一部の領域に対応する歪
み情報に基づいて、前記有効露光フィールドの内の一部
の領域について前記先行レイヤのパターン像と前記現行
レイヤのパターン像との重ね合わせ誤差が小さくなるよ
うに、前記現行レイヤに形成されるパターン像の歪みを
調整することを特徴とする露光方法。 - 【請求項2】 前記有効露光フィールド内の一部の領域
は、前記現行レイヤの一つの区画領域に相当することを
特徴とする請求項1に記載の露光方法。 - 【請求項3】 前記有効露光フィールド内の一部の領域
は、前記現行レイヤの一つの区画領域内の一部の領域に
相当することを特徴とする請求項1に記載の露光方法。 - 【請求項4】 基板上のレイヤにマスクのパターン像を
形成する露光方法において、 前に露光された先行レイヤのM個(Mは自然数)の第1
区画領域を統合して得られる領域が、次に露光される現
行レイヤのN個(NはMと異なる自然数)の第2区画領
域に対応する場合、前記現行レイヤの第2区画領域に対
応する前記先行レイヤの第1区画領域に形成されたパタ
ーン像の歪み情報に基づいて、前記先行レイヤのパター
ン像と前記現行レイヤのパターン像との重ね合せ誤差が
小さくなるように、前記現行レイヤに形成されるパター
ン像の歪みを調整することを特徴とする露光方法。 - 【請求項5】 前記Mが複数であり、前記Nが1である
ことを特徴とする請求項4に記載の露光方法。 - 【請求項6】 前記現行レイヤに形成されるパターン像
を調整するために求められる補正情報は、1個及びN個
のいずれかであることを特徴とする請求項4に記載の露
光方法。 - 【請求項7】 基板上のレイヤにマスクのパターン像を
形成する露光方法において、 前に露光された先行レイヤの第1区画領域が、次に露光
される現行レイヤの複数個の第2区画領域に対応する場
合、前記先行レイヤの第1区画領域に形成されたパター
ン像の歪み情報に基づいて、前記先行レイヤの第1区画
領域のパターン像と前記現行レイヤの前記複数個の第2
区画領域のパターン像の各々との重ね合わせ誤差が小さ
くなるように、前記現行レイヤに形成されるパターン像
の歪みを調整することを特徴とする露光方法。 - 【請求項8】 前記先行レイヤにおけるパターン像の形
成時と、前記現行レイヤの露光時とでは、異なる投影露
光装置を用いて前記基板が露光されることを特徴とする
請求項1〜7のいずれか一項に記載の露光方法。 - 【請求項9】 前記先行レイヤにおけるパターン像の形
成を行った投影露光装置は、静止型の投影露光装置であ
る場合に、前記現行レイヤの露光時に、走査型の投影露
光装置を用いて前記基板を露光することを特徴とする請
求項8に記載の露光方法。 - 【請求項10】 前記先行レイヤにおける露光を行った
投影露光装置は、走査型の投影露光装置である場合に、
前記現行レイヤの露光時に、静止型の投影露光装置を用
いて前記基板を露光することを特徴とする請求項8に記
載の露光方法。 - 【請求項11】 リソグラフィ工程を含むデバイス製造
方法であって、 前記リソグラフィ工程では、請求項1〜10のいずれか
一項に記載の露光方法を用いることを特徴とするデバイ
ス製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000157113A JP2001338860A (ja) | 2000-05-26 | 2000-05-26 | 露光方法及びデバイス製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000157113A JP2001338860A (ja) | 2000-05-26 | 2000-05-26 | 露光方法及びデバイス製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001338860A true JP2001338860A (ja) | 2001-12-07 |
Family
ID=18661800
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000157113A Pending JP2001338860A (ja) | 2000-05-26 | 2000-05-26 | 露光方法及びデバイス製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001338860A (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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-
2000
- 2000-05-26 JP JP2000157113A patent/JP2001338860A/ja active Pending
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