JP2003347196A - 装置管理方法及び露光方法、リソグラフィシステム及びプログラム - Google Patents

装置管理方法及び露光方法、リソグラフィシステム及びプログラム

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JP2003347196A
JP2003347196A JP2002153169A JP2002153169A JP2003347196A JP 2003347196 A JP2003347196 A JP 2003347196A JP 2002153169 A JP2002153169 A JP 2002153169A JP 2002153169 A JP2002153169 A JP 2002153169A JP 2003347196 A JP2003347196 A JP 2003347196A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数の投影露光装置を用いた高精度な重ね合
わせ露光を効率よく実現する。 【解決手段】 管理装置130は、複数の投影露光装置
1101〜110Nから送信されてくる複数の計測点の位
置ずれに基づく投影像の歪み(ディストーション)を記
憶装置140内のデータベースに格納する。そして、管
理装置130は、各計測点における投影露光装置間のデ
ィストーションの差の最大値が許容範囲内であるグルー
プを各投影露光装置1101〜110Nの中から作成して
記憶装置140内のデータベースに格納する。ホストコ
ンピュータ160は、元工程の投影露光装置が含まれる
グループを管理装置130に問い合わせ、そのグループ
の中から重ね合わせ露光を実行する装置を選択する。し
たがって、このリソグラフィシステム100では、複数
の投影露光装置1101〜110Nを用いても、高い重ね
合わせ精度で効率よく重ね合わせ露光を行うことができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、装置管理方法、露
光方法、リソグラフィシステム、及びプログラムに係
り、さらに詳しくは、例えば半導体素子又は液晶表示素
子等のマイクロデバイスを製造する際にリソグラフィ工
程で用いられる複数の投影露光装置を管理する装置管理
方法、その装置管理方法を用いて物体を重ね合わせ露光
する露光方法、複数の投影露光装置を管理してリソグラ
フィ工程を実行するリソグラフィシステム、及び複数の
投影露光装置を管理する手順をコンピュータに実行させ
るためのプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、半導体素子、液晶表示素子等
を製造するためのリソグラフィ工程では、マスク又はレ
チクル(以下、「レチクル」と総称する)に形成された
パターンを、投影光学系を介してレジスト等が塗布され
た物体、例えばウエハ又はガラスプレート等の基板(以
下、適宜「ウエハ」という)上に転写する投影露光装置
が用いられている。このような半導体素子等の製造にあ
たっては、異なる回路パターンをウエハ上に幾層にも積
み重ねて形成するために重ね合わせ露光を行うのが一般
的となっている。
【0003】また、近年では、量産性を高めるために、
複数の投影露光装置を用意し、これらの投影露光装置を
ホスト計算機で集中的に管理するリソグラフィシステム
が構築されている。このようなシステムでは、量産性を
高めるために、1枚のウエハ上の各レイヤ(層)の回路
パターンを異なる投影露光装置を用いて転写するように
なるので、重ね合わせ露光をする際の各投影露光装置の
スケジューリングが必要となる。例えば、ウエハ上の元
工程レイヤ(以下、単に「元工程」と呼ぶ)での露光に
用いられた投影露光装置が稼働中である場合には、現在
稼動していない他の投影露光装置を現工程レイヤ(現行
レイヤ:以下、「現工程」と呼ぶ)の露光に用いるよう
にスケジューリングすれば、全体の露光工程を短縮する
ことができるようになる。
【0004】このようなスケジューリングを実行する際
に問題となるのが、各投影露光装置間における転写像の
歪み(ディストーション)である。レイヤ間の像の重ね
合わせ精度を確保するためには、このようなディストー
ションを各投影露光装置間でマッチングさせることが重
要となる。
【0005】そこで、従来から、このようなリソグラフ
ィシステムでは、各投影露光装置の工場への搬入時等に
おいて、各投影露光装置による転写像の歪みをそれぞれ
理想値(理想格子)に極力近づけるようにそれぞれの投
影光学系を調整し、これにより、号機間の転写像の歪み
誤差(ショットの形状誤差)を低減して重ね合わせ精度
を確保するようにしている。また、ディストーションの
経時変化に対応するため、ディストーションの計測およ
び調整は定期的に行われている。
【0006】しかし、半導体素子の高集積化に伴う重ね
合わせ精度の高精度化への要求の高まりを受け、像歪み
補正能力の号機間差や経時変化に起因するレイヤ間のシ
ョットの形状誤差が無視できない状況になってきてい
る。そこで、最近のリソグラフィシステムでは、各投影
露光装置で転写像の歪みをそれぞれ理想値に極力近づけ
るとともに、先行する1つのレイヤ(基準レイヤ)の露
光を行った投影露光装置における転写像の歪みと同様の
歪みが生じるように、後のレイヤの露光を行う投影露光
装置の投影光学系等を調整し、基準レイヤに対して転写
像を合わせるようにしている。
【0007】かかる投影露光装置の転写像の歪みの調整
方法及び装置が、従来から種々開示されている。例えば
特開平4−127514号公報では、静止型の投影露光
装置(一括型露光装置)の投影光学系の一部のレンズ素
子を光軸方向に駆動、あるいは、光軸に直交する面に対
して傾斜させることによって像歪みを発生させる方法及
び装置が開示されている。また、例えば特開平7−57
991号公報等には、走査型の投影露光装置の走査露光
中に投影光学系の倍率を連続的に変化させたり、レチク
ルとウエハとの走査方向に関する相対角度にオフセット
をもたせたり、あるいは前記相対角度を連続的に変化さ
せたりしながら、走査後に形成される像に歪みを与える
方法及び装置が開示されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、投影露
光装置によって投影像の歪みは異なり、中には、転写像
の歪みが他の装置と著しく異なっており、その歪みを調
整しても、その歪みを他の装置の歪みに近づけることが
困難な装置もある。上述のリソグラフィシステムでは、
そのような歪みの調整が困難な装置が混在して管理され
ているのが通常である。そのような調整が困難な装置を
含めた重ね合わせ露光を行っても、レイヤ間の像の重ね
合わせ精度を確保することができない。
【0009】本発明は、かかる事情の下になされたもの
であり、その第1の目的は、複数の投影露光装置を用い
た高精度な重ね合わせ露光を効率よく実現することがで
きる装置管理方法を提供することにある。
【0010】また、本発明の第2の目的は、高精度な重
ね合わせ露光を効率よく実現することができる露光方法
を提供することにある。
【0011】また、本発明の第3の目的は、高精度な重
ね合わせ露光を効率よく実現することができるリソグラ
フィシステムを提供することにある。
【0012】また、本発明の第4の目的は、複数の投影
露光装置を用いた高精度な重ね合わせ露光を効率よく実
現することができるプログラムを提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、複数の投影露光装置を管理する装置管理方法であっ
て、前記各投影露光装置から送信された、前記各投影露
光装置における複数の計測点の位置ずれに基づく投影像
の歪みを記憶装置に記憶する記憶工程と;互いの前記歪
みの指標値の差が所定範囲内である投影露光装置のグル
ープを前記各投影露光装置の中から作成する作成工程
と;を含む装置管理方法である。
【0014】これによれば、上述の作成工程において、
互いの投影像の歪みの指標値の差が所定範囲内である投
影露光装置のグループが作成されるので、重ね合わせ露
光を行う際に、投影像の歪みの差が少ないグループ内の
装置だけを用いた重ね合わせ露光を実現することができ
る。このため、複数の投影露光装置を用いても、高い重
ね合わせ精度で効率よく重ね合わせ露光を行うことがで
きる。
【0015】この場合において、前記指標値の差は、前
記複数の計測点の少なくとも一部における前記投影露光
装置間の位置ずれ量の差のうちの最大値であることとす
ることができる。
【0016】上記請求項1又は2に記載の装置管理方法
において、請求項3に記載の装置管理方法のごとく、前
記作成工程では、前記各投影露光装置の中から選択され
る一対の投影露光装置のすべての組み合わせについて、
その組み合わせにおける前記指標値の差を算出すること
によって、互いの前記指標値の差が所定範囲内である投
影露光装置の組合せを抽出することとすることができ
る。
【0017】かかる場合には、互いの歪みの指標値の差
が所定範囲内である投影露光装置の組合せをすべて抽出
してグループ化することができるため、グループの作成
もれがなくなるとともに、多種多様なグループが作成さ
れる。作成されるグループのバリエーションが増えれ
ば、それだけ複数の露光装置のスケジューリングを多様
化することができるようになる。そのため、本方法を用
いれば、重ね合わせ露光を行う際の投影露光装置のスケ
ジューリング効率が改善され、結果的に露光工程の効率
化を図ることができるようになる。
【0018】この場合において、請求項4に記載の装置
管理方法のごとく、前記作成工程は、前記投影露光装置
毎に、その装置との前記指標値の差が前記所定範囲内と
なる投影露光装置の装置群を作成する第1工程と;互い
の前記指標値の差が前記所定範囲内である装置の組合せ
を前記各装置群の中から求め、その組合せを前記グルー
プとする第2工程と;を含むこととすることができる。
【0019】上記請求項1又は2に記載の装置管理方法
において、請求項5に記載の装置管理方法のごとく、前
記作成工程では、前記投影露光装置毎に、その装置との
前記指標値の差が前記所定範囲の1/2の範囲内となる
投影露光装置の装置群を作成し、前記各装置群を前記グ
ループとすることとすることができる。
【0020】かかる場合には、すべての投影露光装置の
組合せにおける投影像の歪みの指標値の差を算出するこ
となく、互いの歪みの指標値の差が所定範囲内である投
影露光装置のグループを作成することができるようにな
るため、グループを作成するのに要する時間を短縮する
ことができる。その結果、露光工程の時間短縮を図るこ
とができる。
【0021】この場合において、請求項6に記載の装置
管理方法のごとく、前記作成工程では、前記グループを
作成する毎に、そのグループに含まれるすべての装置
が、すでに作成されたいずれか1つのグループに含まれ
る場合には、そのグループを削除することとすることが
できる。
【0022】かかる場合には、作成された複数のグルー
プのうち、組合せが重複するグループをスケジューリン
グの対象から除外することができるようになるため、装
置のスケジューリングの効率化を図ることができるよう
になる。
【0023】上記請求項1又は2に記載の装置管理方法
において、請求項7に記載の装置管理方法のごとく、前
記作成工程は、前記各計測点のうち、対応する1つの計
測点における互いの歪みの差が前記所定範囲内である投
影露光装置のグループを作成する工程と;前記グループ
に含まれる投影露光装置の中で、他の計測点において前
記グループ内の他の装置との前記歪みの差が前記所定範
囲外にある投影露光装置がある場合には、その装置を前
記グループから除外する工程と;を含むこととすること
ができる。
【0024】請求項1又は2に記載の装置管理方法にお
いて、請求項8に記載の装置管理方法のごとく、前記作
成工程において、互いの前記指標値の差が所定範囲内で
ある投影露光装置のグループを作成する方法として、請
求項3に記載の装置管理方法を少なくとも含む複数の方
法の中から1つの方法を選択可能であることとすること
ができる。
【0025】このようにすれば、時と場合とに応じて、
あるいは管理する各投影露光装置の投影像の歪みなどの
特性に応じた臨機応変なグループ作成を実行することが
できる。この場合、請求項9に記載の装置管理方法のご
とく、前記複数の方法には、請求項4〜7のいずれか一
項に記載の装置管理方法が含まれることとすることがで
きる。
【0026】請求項1〜9のいずれか一項に記載の装置
管理方法において、請求項10に記載の装置管理方法の
ごとく、前記作成工程では、前記各投影露光装置を構成
するステージ系の制御誤差に起因する線形の歪み成分が
除去された前記各投影露光装置の投影像の歪みに基づい
て前記グループを作成することとすることができる。
【0027】これによれば、重ね合わせ露光をする際
に、各投影露光装置において、ステージ系の制御誤差に
起因する線形の歪み成分を除去して露光することができ
るようになるため、高精度な重ね合わせ露光を実現する
ことができるようになる。
【0028】また、請求項1〜9のいずれか一項に記載
の装置管理方法において、請求項11に記載の装置管理
方法のごとく、前記作成工程では、前記各投影露光装置
を構成するステージ系の制御誤差に起因する線形の歪み
成分が除去され、前記各投影露光装置の投影光学系の結
像特性が調整された後の投影像の歪みに基づいて前記グ
ループを作成することとすることができる。
【0029】これによれば、重ね合わせ露光をする際
に、ステージ成分を除去し、投影光学系を調整したうえ
で露光することができるようになるため、高精度な重ね
合わせ露光を実現することができるようになる。
【0030】請求項12に記載の発明は、複数の投影露
光装置を利用して物体を多層的に露光する露光方法であ
って、請求項1〜9のいずれか一項に記載の装置管理方
法を用い前記各投影露光装置のグループを作成する管理
工程と;前記グループの中からいずれか1つの投影露光
装置を選択して前記物体を重ね合わせ露光する露光工程
と;を含む露光方法である。
【0031】これによれば、上述の装置管理方法におい
て、互いの投影像の歪みの指標値の差が所定範囲内であ
る投影露光装置のグループが作成されるので、露光工程
で重ね合わせ露光を行う際に、投影像の歪みの差が少な
いグループ内の装置だけを用いた重ね合わせ露光を実行
することができるため、複数の投影露光装置を用いて、
高い重ね合わせ精度で効率よく重ね合わせ露光を行うこ
とができる。
【0032】請求項13に記載の発明は、複数の投影露
光装置を利用して物体を多層的に露光する露光方法であ
って、請求項10に記載の装置管理方法を用い前記各投
影露光装置のグループを作成する管理工程と;前記グル
ープの中から投影露光装置を選択し、選択された投影露
光装置を構成するステージ系の制御誤差に起因する線形
の歪み成分を除去したうえで前記物体を重ね合わせ露光
する露光工程と;を含む露光方法である。
【0033】これによれば、露光工程で重ね合わせ露光
を行う際に、ステージ系の制御誤差に起因する線形の歪
み成分が除去された投影像の歪みに基づいて作成された
グループから投影露光装置が選択されるようになるた
め、より高精度な重ね合わせ露光を実現することができ
るようになる。
【0034】また、請求項14に記載の発明は、複数の
投影露光装置を利用して物体を多層的に露光する露光方
法であって、請求項11に記載の装置管理方法を用い前
記各投影露光装置のグループを作成する管理工程と;前
記グループの中から投影露光装置を選択し、選択された
投影露光装置を構成するステージ系の制御誤差に起因す
る線形の歪み成分を除去するとともに投影光学系の結像
特性を調整したうえで前記物体を重ね合わせ露光する露
光工程と;を含む露光方法である。
【0035】これによれば、露光工程で重ね合わせ露光
を行う際に、ステージ系の制御誤差に起因する線形の歪
み成分や投影光学系の結像特性調整後の投影像の歪みに
基づいて作成されたグループから投影露光装置が選択さ
れるようになるため、より高精度な重ね合わせ露光を実
現することができるようになる。
【0036】請求項15に記載の発明は、複数の投影露
光装置と;前記各投影露光装置から送信された、前記各
投影露光装置における複数の計測点の位置ずれに基づく
投影像の歪みが記憶される記憶装置と;前記各投影露光
装置の中から、互いの投影像の歪みの指標値の差が所定
範囲内である装置のグループを作成する管理装置と;前
記グループの中から、前記物体を重ね合わせ露光する投
影露光装置を選択する選択装置と;を備えるリソグラフ
ィシステムである。
【0037】これによれば、上記管理装置において、互
いの投影像の歪みの指標値の差が所定範囲内である投影
露光装置のグループが作成され、上記選択装置によって
グループの中から、物体を重ね合わせ露光する投影露光
装置が選択される。このため、重ね合わせ露光を行う際
に、投影像の歪みの差が少ないグループ内の装置だけを
用いた重ね合わせ露光を実行することができ、これによ
り、複数の投影露光装置を用いた高い重ね合わせ精度で
効率のよい重ね合わせ露光を実現することができる。
【0038】この場合に、請求項16に記載のリソグラ
フィシステムのごとく、前記所定範囲を外部から設定可
能な入力装置をさらに備えることとすることができる。
この場合において、請求項17に記載のリソグラフィシ
ステムのごとく、前記入力装置では、複数の所定範囲を
設定可能であり、前記管理装置は、前記所定範囲毎に、
グループの作成処理を実行することとすることができ
る。
【0039】かかる場合には、投影像の歪みの差がその
所定範囲内である装置の組み合わせを、複数の所定範囲
で一度に算出することができるようになる。そのため、
管理する各投影露光装置の投影像の歪みのばらつき具合
が未知である場合でも、そのばらつき具合に応じたグル
ープを、グループ作成処理を何回も実行することなく作
成することができる。その結果、露光工程に要する時間
を短縮することができる。
【0040】請求項18に記載の発明は、複数の投影露
光装置から送信された、前記各投影露光装置における複
数の計測点の位置ずれに基づく投影像の歪みを記憶装置
に記憶する記憶手順と;互いの前記歪みの指標値の差が
所定範囲内である投影露光装置のグループを前記各投影
露光装置の中から作成する作成手順と;をコンピュータ
に実行させるプログラムである。
【0041】これによれば、上述の作成手順をコンピュ
ータに実行させることによって、互いの投影像の歪みの
指標値の差が所定範囲内である投影露光装置のグループ
が作成される。このため、重ね合わせ露光を行う際に、
投影像の歪みの差が少ないグループ内の装置だけを用い
た重ね合わせ露光を実行することができ、複数の投影露
光装置を用いても、高い重ね合わせ精度で効率よく重ね
合わせ露光を行うことができる。
【0042】この場合において、請求項19に記載のプ
ログラムのごとく、前記指標値の差が、前記複数の計測
点の少なくとも一部における前記投影露光装置間の位置
ずれ量の差のうちの最大値であることとすることができ
る。
【0043】上記請求項18又は19に記載のプログラ
ムにおいて、請求項20に記載のプログラムのごとく、
前記作成手順として、前記各投影露光装置の中から選択
される一対の投影露光装置のすべての組み合わせについ
て、その組み合わせにおける前記指標値の差を算出する
ことによって、互いの前記指標値の差が所定範囲内であ
る投影露光装置の組合せを抽出する手順を前記コンピュ
ータに実行させることとすることができる。
【0044】これによれば、コンピュータによって、互
いの歪みの指標値の差が所定範囲内である投影露光装置
の組合せをすべて抽出してグループ化することができる
ため、グループの作成もれがなくなり、多種多様なグル
ープが作成され、複数の露光装置のスケジューリングを
多様化することができるようになる。そのため、本プロ
グラムを用いれば、重ね合わせ露光を行う際の投影露光
装置のスケジューリング効率が改善され、結果的に露光
工程の効率化を図ることができるようになる。
【0045】この場合において、請求項21に記載のプ
ログラムのごとく、前記作成手順として、前記投影露光
装置毎に、その装置との前記指標値の差が前記所定範囲
内となる投影露光装置の装置群を作成する第1手順と;
互いの前記指標値の差が前記所定範囲内である装置の組
合せを前記各装置群の中から求め、その組合せを前記グ
ループとする第2手順と;をコンピュータに実行させる
こととすることができる。
【0046】上記請求項18又は19に記載のプログラ
ムにおいて、請求項22に記載のプログラムのごとく、
前記作成手順として、前記投影露光装置毎に、その装置
との前記指標値の差が前記所定範囲の1/2の範囲内で
ある投影露光装置の装置群を作成し、その装置と前記各
装置群に含まれる装置との組合せを前記グループとする
手順を前記コンピュータに実行させることとすることが
できる。
【0047】かかる場合には、すべての投影露光装置の
組合せにおける投影像の歪みの指標値の差を算出するこ
となく、互いの歪みの指標値の差が所定範囲内である投
影露光装置のグループを作成することができるようにな
る。このため、グループを作成するのに要する時間を短
縮することができ、結果的に、投影露光装置のスケジュ
ーリングの効率化を図ることができるようになる。
【0048】この場合において、請求項23に記載のプ
ログラムのごとく、前記作成手順として、前記グループ
を作成する毎に、そのグループに含まれるすべての装置
が、すでに作成されたいずれか1つのグループに含まれ
る場合には、そのグループを削除する手順を前記コンピ
ュータに実行させることが好ましい。
【0049】かかる場合には、作成された複数のグルー
プのうち、組合せが重複するグループをスケジューリン
グの対象から除外することができるようになるため、装
置のスケジューリングの効率化を図ることができるよう
になる。
【0050】また、上記請求項18又は19に記載のプ
ログラムにおいて、請求項24に記載のプログラムのご
とく、前記作成手順は、前記各計測点のうち、対応する
1つの計測点における互いの歪みの差が前記所定範囲内
である投影露光装置のグループを作成する手順と;前記
グループに含まれる投影露光装置の中で、他の計測点に
おいて前記グループ内の他の装置との前記歪みの差が前
記所定範囲外にある投影露光装置がある場合には、その
装置を前記グループから除外する手順と;を前記コンピ
ュータに実行させることとすることができる。
【0051】また、上記請求項18〜24のいずれか一
項に記載のプログラムにおいて、請求項25に記載のプ
ログラムのごとく、前記作成手順として、前記各投影露
光装置を構成するステージ系の制御誤差に起因する線形
の歪み成分が除去された前記各投影露光装置の投影像の
歪みに基づいて前記グループを作成する手順を前記コン
ピュータに実行させることとすることができる。
【0052】また、上記請求項18〜24のいずれか一
項に記載のプログラムにおいて、請求項26に記載のプ
ログラムのごとく、前記作成手順として、前記各投影露
光装置を構成するステージ系の制御誤差に起因する線形
の歪み成分が除去され、前記各投影露光装置の投影光学
系の結像特性が補正された後の投影像の歪みに基づいて
前記グループを作成する手順を前記コンピュータに実行
させることとすることができる。
【0053】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図1
〜図16に基づいて説明する。
【0054】図1には、本発明の一実施形態に係るリソ
グラフィシステム100の構成が概略的に示されてい
る。このリソグラフィシステム100は、N台の投影露
光装置1101〜110N、管理装置130、記憶装置1
40、ターミナルサーバ150、及びホストコンピュー
タ160を備えている。
【0055】この内、投影露光装置110i(i=1、
2、……、N)、管理装置130及びターミナルサーバ
150は、ローカルエリアネットワーク(LAN)17
0に接続されている。また、記憶装置140は、スカジ
ー(SCSI)等の通信路180を介して管理装置13
0に接続されている。また、ホストコンピュータ160
は、ターミナルサーバ150を介してLAN170に接
続されている。すなわち、ハードウエア構成上では、投
影露光装置110i、管理装置130(及び記憶装置1
40)、ターミナルサーバ150、及びホストコンピュ
ータ160の相互間の通信経路が確保されている。な
お、本システムにおける実際の構成要素相互間の通信に
ついては後述する。
【0056】前記投影露光装置1101〜110Nのそれ
ぞれはステップ・アンド・リピート方式の投影露光装
置、いわゆるステッパ(以下、「静止型露光装置」と呼
ぶ)であっても良いし、また、ステップ・アンド・スキ
ャン方式の投影露光装置、すなわちスキャニング・ステ
ッパ(以下、「走査型露光装置」と呼ぶ)であっても良
い。なお、以下の説明においては、説明の便宜上、Nは
偶数であるものとし、N台の投影露光装置1101〜1
10Nの全てが、投影像の歪み調整能力を有するととも
に、奇数番目の投影露光装置1101、1103、……、
110N-1が走査型露光装置であり、かつ偶数番目の投
影露光装置1102、1104、……、110 Nが静止型
露光装置であるものとする。
【0057】図2には、1台の走査型露光装置である投
影露光装置1101の概略的な構成が示されている。投
影露光装置1101は、図2に示されるように、照明系
IOP、マスクとしてのレチクルRを保持するレチクル
ステージRST、投影光学系PL、物体としてのウエハ
Wが搭載されるウエハステージWST等を備えている。
【0058】前記照明系IOPは、光源、オプティカル
インテグレータ(フライアイレンズ、内面反射型インテ
グレータ(ロット・インテグレータ)、又は回折光学素
子など)等からなる照度均一化光学系、リレーレンズ、
可変NDフィルタ、レチクルブラインド(マスキングブ
レード)、及びダイクロイックミラー等(いずれも不図
示)を含んで構成されている。かかる照明系の構成は、
例えば、特開平6−349701号公報などに開示され
ている。この照明系IOPでは、回路パターン等が描か
れたレチクルR上のレチクルブラインドで規定されたス
リット状(X軸方向に伸びる細長い長方形状)の照明領
域部分を照明光ILによりほぼ均一な照度で照明する。
照明光ILとしては、例えば、KrFエキシマレーザ光
(波長248nm)等の遠紫外光や、ArFエキシマレ
ーザ光(波長193nm)、F2レーザ光(波長157
nm)等の真空紫外光などが用いられる。なお、照明光
ILとして、超高圧水銀ランプからの紫外域の輝線(g
線、i線等)などを用いても良い。
【0059】前記レチクルステージRST上にはレチク
ルRが、例えば真空吸着により固定されている。レチク
ルステージRSTは、ここでは、リニアモータなどから
成る不図示のレチクルステージ駆動部によって、レチク
ルRの位置決めのため、照明光学系の光軸(後述する投
影光学系PLの光軸AXに一致)に垂直なXY平面内で
微少駆動可能であるとともに、所定の走査方向(ここで
はY軸方向とする)に指定された走査速度で駆動可能と
なっている。レチクルステージRSTのステージ移動面
内の位置はレチクルレーザ干渉計(以下、「レチクル干
渉計」という)16によって、移動鏡15を介して、例
えば0.5〜1nm程度の分解能で常時検出される。レ
チクル干渉計16からのレチクルステージRSTの位置
情報は主制御装置50に送られ、該主制御装置50で
は、レチクルステージRSTの位置情報に基づいてレチ
クルステージ駆動部(図示省略)を介してレチクルステ
ージRSTを制御する。
【0060】前記投影光学系PLは、レチクルステージ
RSTの図2における下方に配置され、その光軸AXの
方向がZ軸方向とされている。この投影光学系PLとし
ては、ここでは、光学素子としてレンズエレメントのみ
が用いられる、即ち光軸AX方向に沿って所定間隔で配
置された複数枚のレンズエレメント27、29、30、
31、……及びこれらのレンズエレメント27、29、
30、31、……を保持するレンズ鏡筒32を含んで構
成された、例えば両側テレセントリックな屈折系が用い
られている。この投影光学系PLの投影倍率は、例えば
1/5(あるいは1/4)とされている。このため、照
明系IOPからの照明光ILによってレチクルRの照明
領域が照明されると、このレチクルRを通過した照明光
ILにより、投影光学系PLを介して照明領域部分のレ
チクルRの回路パターンの縮小像(部分倒立像)が表面
にレジスト(感光剤)が塗布されたウエハW上に形成さ
れる。この投影露光装置1101では、この投影光学系
PLによる投影像の歪み(倍率を含む)を補正する結像
特性補正装置が設けられている。
【0061】次に、この投影光学系PLの結像特性を補
正するための結像特性補正装置について説明する。この
結像特性補正装置は、大気圧変化、照明光吸収等による
投影光学系PL自体の結像特性の変化を補正すると共
に、ウエハW上の先行する特定レイヤ(例えば前レイ
ヤ)のショット領域(区画領域)に転写されたパターン
の歪みに合わせてレチクルRのパターンの投影像を歪ま
せる働きをもつ。投影光学系PLの結像特性としては焦
点位置、像面湾曲、ディストーション、非点収差等があ
り、それらを補正する機構はそれぞれ考えられるが、以
下の説明において、結像特性補正装置は、主として投影
像の歪み(倍率を含む)に関する補正のみを行なうもの
とする。
【0062】図2において、投影光学系PLを構成す
る、レチクルRに最も近いレンズエレメント27は支持
部材28に固定され、レンズエレメント27に続くレン
ズエレメント29,30,31,…は投影光学系PLの
レンズ鏡筒32に固定されている。支持部材28は、伸
縮自在の複数(ここでは3つ)の駆動素子、例えばピエ
ゾ素子11a、11b、11c(但し、図2では紙面奥
側の駆動素子11cは図示せず)を介して投影光学系P
Lのレンズ鏡筒32と連結されている。駆動素子11
a、11b、11cに印加される駆動電圧が結像特性制
御部12によって独立して制御され、これによって、レ
ンズエレメント27が光軸AXに直交する面に対して任
意に傾斜及び光軸方向に移動可能な構成となっている。
各駆動素子によるレンズエレメント27の駆動量は不図
示の位置センサにより厳密に測定され、その位置はサー
ボ制御により目標値に保たれるようになっている。
【0063】この投影露光装置1101では、レンズエ
レメント27の支持部材28、駆動素子11a、11
b、11c及びこれに対する駆動電圧を制御する結像特
性制御部12によって結像特性補正装置(倍率調整手段
を兼ねる)が構成されている。なお、投影光学系PLの
光軸AXとはレンズエレメント29以下のレンズエレメ
ントの共通の光軸を指すものとする。
【0064】なお、上記では、説明の便宜上から、レン
ズエレメント27のみが、移動可能な場合について説明
したが、これに限らず、複数のレンズエレメントあるい
はレンズ群を上記レンズエレメント27と同様にして移
動可能に構成しても良い。このようにすることにより、
投影像の像歪みなどをより微細に調整することが可能と
なる。
【0065】また、本実施形態では、投影光学系PLの
レンズエレメント27を移動して、その結像特性を調整
するだけでなく、例えば走査露光におけるレチクルRと
ウエハWとの走査方向をずらすなどして、ウエハW上に
形成されるレチクルRのパターンの転写像を歪ませるこ
とが可能となっている。
【0066】前記ウエハステージWSTは、投影光学系
PLの図2における下方に配置され、このウエハステー
ジWST上には、ウエハホルダ9が保持されている。こ
のウエハホルダ9上にはウエハWが真空吸着されてい
る。ウエハホルダ9は不図示の駆動部により、投影光学
系PLの最良結像面に対し、任意方向に傾斜可能で、か
つ投影光学系PLの光軸AX方向(Z軸方向)に微動が
可能に構成されている。また、このウエハホルダ9は光
軸AXに平行なZ軸回りの回転動作も可能になってい
る。
【0067】ウエハステージWSTは、モータ等のウエ
ハステージ駆動部(不図示)により駆動され、走査方向
(Y軸方向)の移動のみならず、ウエハW上の複数のシ
ョット領域を前記照明領域と共役な露光領域に位置させ
ることができるように、走査方向に垂直な方向(X軸方
向)にも移動可能となっている。
【0068】ウエハステージWSTのXY平面内での位
置はウエハレーザ干渉計18によって、移動鏡17を介
して、例えば0.5〜1nm程度の分解能で常時検出さ
れている。ウエハステージWSTの位置情報(又は速度
情報)は主制御装置50に送られ、主制御装置50で
は、その位置情報(又は速度情報)に基づいてウエハス
テージWSTを、ウエハステージ駆動部(図示省略)を
介して制御する。
【0069】また、ウエハステージWSTの上面には、
その表面がウエハW表面とほぼ同一高さに設定された基
準マーク板FMが固定されている。この基準マーク板F
Mの表面には、ベースライン計測用の基準マーク及びレ
チクルアライメント用の基準マークなどが所定の位置関
係で形成されている。
【0070】投影光学系PLの側面には、ウエハW上の
各ショット領域に付設されたアライメントマーク(ウエ
ハマーク)の位置を検出するためのオフ・アクシス方式
のアライメント検出系、例えば画像処理方式の結像式ア
ライメントセンサ8が設けられている。アライメントセ
ンサ8は、ウエハW上のレジストを感光させないブロー
ドバンドな検出光束を対象マークに照射し、その対象マ
ークからの反射光により受光面に結像された対象マーク
の像と不図示の指標の像とを撮像素子(CCD)等を用
いて撮像し、それらの撮像信号を出力する画像処理方式
のFIA(Field Image Alignment)系のセンサであ
る。なお、FIA系に限らず、コヒーレントな検出光を
対象マークに照射し、その対象マークから発生する散乱
光または回折光を検出する、あるいはその対象マークか
ら発生する2つの回折光(例えば同次数)を干渉させて
検出するアライメントセンサを単独であるいは適宜組み
合わせて用いることはもちろん可能である。このような
アライメントセンサ8の検出結果が不図示のアライメン
ト信号処理系を介して主制御装置50に出力されてい
る。
【0071】また、投影露光装置1101は、投影光学
系PLの最良結像面に向けて複数のスリット像を形成す
るための結像光束を光軸AX方向に対して斜め方向より
供給する照射光学系13と、その結像光束のウエハWの
表面での各反射光束を、それぞれスリットを介して受光
する受光光学系14とから成る斜入射方式の多点焦点位
置検出系が設けられている。この多点焦点位置検出系
(13、14)としては、例えば特開平6−28340
3号公報に開示されるものと同様の構成のものが用いら
れる。この多点焦点位置検出系(13、14)で検出さ
れるウエハ位置情報は、主制御装置50に供給されるよ
うになっている。主制御装置50では、このウエハ位置
情報に基づいて不図示の駆動系を介してウエハホルダ9
をZ軸方向及び傾斜方向に駆動して、ウエハWのフォー
カス・レベリング制御を行う。
【0072】前記主制御装置50は、例えばマイクロコ
ンピュータから成り、上述した投影露光装置1101
構成各部を統括して制御する。また、本実施形態では、
この主制御装置50は、投影露光装置1101に併設さ
れた不図示のコータ・デベロッパ(以下、「C/D」と
呼ぶ)をも制御する。また、主制御装置50は、LAN
170に接続されている。
【0073】次に、前述した投影露光装置1101にお
ける露光処理工程の動作について、図2を参照しつつ、
簡単に説明する。
【0074】主制御装置50では、干渉計16、18か
らの位置情報をモニタしつつ、ウエハステージWSTを
第1ショット領域の露光のための走査開始位置(加速開
始位置)に位置決めするとともに、レチクルステージR
STを走査開始位置(加速開始位置)に位置決めして、
その第1ショット領域の走査露光を行う。
【0075】すなわち、主制御装置50では、レチクル
ステージRSTとウエハステージWSTとのY軸方向逆
向きの相対走査を開始し、両ステージRST、WSTが
それぞれの目標走査速度に達すると、露光光ILによっ
てレチクルRのパターン領域が照明され始め、走査露光
が開始される。
【0076】主制御装置50では、特に上記の走査露光
時にレチクルステージRSTのY軸方向の移動速度Vr
とウエハステージWSTのY軸方向の移動速度Vwとが
投影光学系PLの投影倍率に応じた速度比に維持される
ようにレチクルステージRST及びウエハステージWS
Tを同期制御する。
【0077】そして、レチクルRのパターン領域の異な
る領域が露光光ILで逐次照明され、パターン領域全面
に対する照明が完了することにより、ウエハW上の第1
ショット領域の走査露光が終了する。これにより、レチ
クルRの回路パターンが投影光学系PLを介して第1シ
ョット領域に縮小転写される。
【0078】こうして第1ショット領域の走査露光が終
了すると、ウエハステージWSTを第2ショット領域の
露光のための走査開始位置へ移動させるショット間のス
テッピング動作を行う。そして、その第2ショット領域
に対する走査露光を上述と同様にして行う。以後、第3
ショット領域以降も同様の動作を行う。
【0079】このようにして、ショット間のステッピン
グ動作とショットの走査露光動作とが繰り返され、ステ
ップ・アンド・スキャン方式でウエハW上の全てのショ
ット領域にレチクルRのパターンが転写される。
【0080】他の走査型露光装置である投影露光装置1
103、1105、……、110N-1も、上記投影露光装
置1101と同様に構成されている。
【0081】また、静止型露光装置から成る投影露光装
置1102、1104、……、110 Nは、基本的には、
図2の投影露光装置1101と同様に構成される。但
し、これらの投影露光装置では、それぞれのレチクルス
テージがXY面内でX、Y及びθz(Z軸周りの回転)
方向に微少駆動のみ可能に構成されている点、及び投影
光学系PLの円形視野内での照明光ILの照射領域(前
述の照明領域や露光領域に対応)が図2の走査型露光装
置に比べて大きく、例えば走査型露光装置の走査露光範
囲と同程度の大きさを持つ点が異なる。これは、これら
の投影露光装置では、ウエハステージ及びレチクルステ
ージを共に静止させた状態で露光が行われるためであ
る。
【0082】図1に戻り、各投影露光装置1101〜1
10Nをそれぞれ構成する前述の主制御装置50は、L
AN170を介して、管理装置130との間で通信を行
い、対応する投影露光装置の動作パラメータの問い合わ
せを行い、また、管理装置130から対応する投影露光
装置の動作パラメータを受信する。また、各投影露光装
置をそれぞれ構成する主制御装置50は、LAN170
及びターミナルサーバ150を介して、ホストコンピュ
ータ160との間で通信を行う。
【0083】前記管理装置130は、演算能力に優れた
中規模のコンピュータシステム(例えば、ミニコン・シ
ステムやエンジニアリング・ワークステーション・シス
テム)によって構成されている。この管理装置130
は、LAN170を介した上記の投影露光装置1101
〜110Nとの通信の他に、LAN170及びターミナ
ルサーバ150を介して、ホストコンピュータ160と
の間で通信を行う。
【0084】また、管理装置130は、投影露光装置1
101〜110N等との通信に際し、必要に応じて記憶装
置140に対するデータの読み書きを行う。なお、管理
装置130には、対オペレータのマンマシンインタフェ
ースである表示ディスプレイとキーボードやマウス等の
ポインティングデバイスなどの入出力装置131とが備
えられている。
【0085】この管理装置130は、各投影露光装置1
101〜110Nから定期的に送られてくる後述する投影
像の歪みデータ(ディストーション・データ)を記憶装
置140内のデータベースに登録する。また、管理装置
130は、各投影露光装置1101〜110Nから毎日定
時刻に送られてくる露光履歴データをも、記憶装置14
0内のデータベースに登録する。
【0086】前記ターミナルサーバ150は、LAN1
70における通信プロトコルとホストコンピュータ16
0の通信プロトコルとの相違を吸収するためのゲートウ
エイプロセッサとして構成される。このターミナルサー
バ150の機能によって、ホストコンピュータ160
と、LAN170に接続された投影露光装置1101
110N、及び管理装置130との間の通信が可能とな
る。
【0087】前記ホストコンピュータ160は大型のコ
ンピュータで構成され、例えば、リソグラフィ工程を含
め、工場内における半導体素子等の製造にあたっての統
括制御を行っている。
【0088】前記LAN170には、バス型LAN及び
リング型LANのいずれも採用可能であるが、本実施形
態では、IEEE802規格のキャリア敏感型媒体アク
セス/競合検出(CSMA/CD)方式のバス型LAN
を使用している。
【0089】ここで、各投影露光装置から管理装置13
0へ送られる像歪みデータを得るために、投影露光装置
1101〜110Nで定期的に行われるパターンの投影像
の歪み(ディストーション)の計測及びその計測結果に
基づく像歪みデータ(ディストーション・データ)の算
出について説明する。ここで、投影像の歪みの計測等を
定期的に行うのは、投影光学系の結像特性は、経時的に
変化することを考慮したものである。
【0090】投影像の歪みの計測は、テストレチクルを
用いた露光、及び露光が終了したウエハ上のレジスト像
(転写像)の計測の2段階で行われる。
【0091】先ず、テストレチクルを用いた露光につい
て、投影露光装置1101の場合を例にとって説明す
る。ここでは、一例として図3に示されるようなテスト
レチクルR1を用いるものとする。この図3のテストレ
チクルR1は、その中央部に、幅D1(D1は、例えば
125mm)、長さL1(L1は、例えば165mm)
のパターン領域PA1を有し、そのパターン領域PA1
内に、レチクル中心を中心として、XY2次元方向に所
定間隔Δd(Δdは例えば10mm)でn(nは例え
ば、11×15=165)個の計測用マークM1〜Mn
形成されている。
【0092】オペレータ又はホストコンピュータ160
により、テスト露光の指示(ディストーション計測指
示)がなされると、不図示のレチクル搬送系によりレチ
クルR1が搬送され、ローディングポジションにあるレ
チクルステージRSTに吸着保持される。その後、前述
した、ウエハW上の第1レイヤに対して露光を行う場合
の動作と同様の手順で、ウエハW上の第1のショット領
域に対して、レチクルR1のパターン領域PA1のパタ
ーンが転写される。これにより、テストレチクルR1を
用いた第1の露光条件下での露光が終了する。
【0093】次いで、主制御装置50により、予め定め
られた手順に従って、露光条件、例えば照明条件等が変
更され、その変更後の第2の露光条件下で、上記と同様
にしてウエハW上の第2のショット領域に対して、レチ
クルR1のパターン領域PA1のパターンが転写され
る。なお、本実施形態の投影露光装置では、例えば、照
明光学系内で光源とオプティカルインテグレータとの間
に交換可能に配置される複数の回折光学素子、照明光学
系の光軸に沿って可動なプリズム、ズーム光学系を含む
光学ユニットを有している。本実施形態の投影露光装置
では、この光学ユニットによって照明光学系の瞳面上で
の照明光ILの光量分布(2次光源の大きさや形状)、
即ちレチクルRの照明条件を変更できるようになってい
る。
【0094】このようにして、露光条件を変更しつつ、
設定された全ての露光条件下でのレチクルR1のパター
ン領域PA1のパターンのウエハW上の異なるショット
領域に対する転写が終了すると、その旨が管理装置13
0に備えられた入出力装置131のディスプレイ上に表
示される。
【0095】次いで、オペレータ又はホストコンピュー
タ160により計測指示がなされると、主制御装置50
により不図示のウエハ搬送系を用いてウエハホルダ上の
ウエハWが不図示のC/Dに搬送される。そして、C/
DによりそのウエハWの現像が行われ、その現像後に、
ウエハW上にテストレチクルR1に対応するレジスト像
が形成される。
【0096】次いで、主制御装置50では、その現像が
終了したウエハWを、ウエハ搬送系を用いて再びウエハ
ホルダ上にロードした後、ウエハW上の第1ショット領
域に形成されたパターン領域PA1における計測用マー
クM1〜Mnのレジスト像を、アライメントセンサ8を用
いて順次検出する。そして、それぞれの計測値と対応す
るウエハ干渉計18の計測値とに基づいて、計測用マー
クM1〜Mnのレジスト像の位置を順次演算し、それらの
演算結果、すなわち計測用マークM1〜Mnのレジスト像
のステージ座標系上における位置座標を、内部メモリ内
に各計測用マークと対応付けて記憶する。
【0097】以後同様にして、ウエハW上の第2ショッ
ト領域、第3ショット領域、……に形成されたパターン
領域PA1における計測用マークM1〜Mnのレジスト像
のステージ座標系上における位置座標を求め、ステージ
座標系上における位置座標を内部メモリ内に各計測用マ
ークと対応付けて記憶する。
【0098】このようにして、設定された全ての異なる
露光条件の下で形成された計測用マークM1〜Mnのレジ
スト像の位置座標が内部メモリ内に記憶される。
【0099】次に、主制御装置50では、内部メモリに
記憶された計測用マークM1〜Mnのレジスト像のステー
ジ座標系上における位置座標を、各ショット領域の基準
点、例えばショット領域の中心点を原点とする理想的な
座標系(ショット座標系)における座標データにそれぞ
れ変換する。そして、各計測用マークM1〜Mnのレジス
ト像の座標データと対応するレジスト像の設計上の位置
座標との差に基づいて、各計測用マークのM1〜Mnのレ
ジスト像の位置ずれ量を、ショット領域毎(すなわち、
露光条件毎)に求める。
【0100】そして、主制御装置50では、ショット領
域毎に、概ね次のような処理を行う。すなわち、上記の
位置ずれ量のデータ(生データ)から、所定の許容値を
超える異常値データを除去し、異常値データを除去後の
位置ずれ量の平均値を、センタ・シフト量と考えて、全
位置ずれ量から除去する(センタ・シフト補正)。次い
で、このようにしてセンタ・シフト補正が終了した位置
ずれ量からレチクル製造誤差(パターン描画誤差などを
含む)を除去する(レチクル製造誤差補正)。そして、
レチクル製造誤差を補正した位置ずれ量からアライメン
トマーク製造誤差を除去する(アライメントマーク製造
誤差補正)。次いで、アライメントマーク製造誤差を補
正した位置ずれ量からレチクルローテーション量を算出
して除去する(レチクルローテーション補正)。
【0101】このようにして、得られた位置ずれ量のデ
ータを、以下の説明においては、像歪みデータと呼ぶ。
主制御装置50は、この像歪みデータを露光条件毎に求
め、それぞれの計測時刻データとともに管理装置130
に送信する。管理装置130は、これらのデータを、記
憶装置140内のデータベースに登録する。
【0102】上述と同様の像歪みデータの計測が、その
他の投影露光装置1102、1103、……、110N
おいても、定期的に行われ、その計測結果が、管理装置
130に送られ、管理装置130により、記憶装置14
0内のデータベースに登録される。すなわち、上記の像
歪みデータが、投影露光装置毎、計測時刻毎、露光条件
毎に、記憶装置140のデータベースに登録される。
【0103】なお、静止型露光装置1102、1104
……、110Nでは、例えば図4に示されるようなテス
トレチクルR2が用いられる。この図4のテストレチク
ルR2は、その中央部に、幅D2(D2は、例えば11
0mm)、長さL2(L2は、例えば110mm)のパ
ターン領域PA2を有し、そのパターン領域PA2内
に、レチクル中心を中心として、XY2次元方向に所定
間隔Δd(Δdは例えば10mm)でm(mは例えば、
9×9=81)個の計測用マークM1〜Mmが形成されて
いる。
【0104】また、上で説明した、各投影露光装置にお
ける、設定された全ての異なる露光条件の下で形成され
た計測用マークM1〜Mmのレジスト像の位置座標の算出
より後の処理は、必ずしも主制御装置50により行う必
要はなく、管理装置130により行うようにしても構わ
ない。また、上記の像歪みデータは、基準ウエハ法を用
いて求められたものであってもよい。
【0105】また、リソグラフィシステム100では、
所定時間間隔、例えば毎日定時刻に各投影露光装置11
iからの露光履歴データ(具体的には、露光コマンド
を処理したときのロット名、プロセスプログラム名、像
歪み補正値)が、管理装置130を介して記憶装置14
0内のデータベースに登録されるようになっている。
【0106】次に、本実施形態のリソグラフィシステム
100において、投影露光装置のグループを作成する流
れを説明する。
【0107】なお、前提として、前述した投影露光装置
1101、1102、……、110Nにおいて、全ての異
なる露光条件の下で形成された計測用マークM1〜M
n(あるいはMm)の位置ずれ量が求められていて、それ
らのデータが記憶装置140内のデータベースに登録さ
れているとする。また、各投影露光装置1101、11
2、……、110Nは、それぞれの性能、仕様(例えば
照明系IDなど)などに応じて所定の装置グループに予
め分類されており、それらの装置グループも記憶装置1
40内のデータベースに登録されているものとする。な
お、以下では、各投影露光装置1101、1102、…
…、110Nのうち、各投影露光装置1101〜1104
が装置グループ1として記憶装置140内のデータベー
スに登録されているものとし、この装置グループ内の各
投影露光装置1101〜1104をグループ化の対象とす
るものとして説明する。また、以下の説明では、オペレ
ータは、管理装置130に備えられた入出力装置131
のキーボード等のキー入力やポインティングデバイスに
よるマウスによる画面上のポインティング位置の移動、
クリック動作によって管理装置130を操作するものと
する。
【0108】入出力装置131のディスプレイには、管
理装置130に備えられた様々な機能の実行を選択する
ためのメインメニュー画面が表示されている。まず、オ
ペレータは、そのメインメニュー画面を見ながら、実行
可能な各機能の中から、例えばマウスを用いて投影露光
装置のグルーピング機能を選択する。すると、画面に
は、図5に示されるような装置グループ選択画面が表示
される。
【0109】図5に示されるように、装置グループ選択
画面には、各投影露光装置1101、1102、……、1
10Nによって構成される各装置グループ(装置グルー
プ1、2、3、…)の一覧表が画面中央部に表示され
る。オペレータは、一覧表に表示された装置グループの
中からグループ化を行う装置グループを選択する。選択
された装置グループは、画面上部の枠に表示される。な
お、図5では、装置グループ1が選択された状態となっ
ている。
【0110】オペレータが、画面右下の「確定」ボタン
を押下すると、管理装置130は、装置グループ選択画
面で選択された装置グループ、ここでは装置グループ1
に定義されている装置名(各投影露光装置1101〜1
104)を記憶装置140内のデータベースから読み出
し、続いて、各投影露光装置1101〜1104の最新の
像歪みデータの登録日時や、照明系IDを読み出し、そ
れらの情報を入出力装置131のディスプレイ上に、図
6に示すような形式で表示する。この画面を参照すれ
ば、各投影露光装置1101〜1104がその装置グルー
プのメンバとして適切(照明系ID等が所望の値である
こと)であり、それらの最新の像歪みデータが経時変化
の許容範囲の目安である標準日数内の最近のデータであ
ることなどをオペレータが確認することができる。
【0111】なお、本実施形態では、最新の像歪みデー
タを用いて投影露光装置のグループ化を行うが、本発明
はこれに限定されるものではなく、グループ化に用いる
像歪みデータは最新のデータでなくても良い。例えば、
60日前に露光されたウエハ(ロット)がいくつかあっ
た場合には、その60日前の装置の像歪みデータと現在
の状態の装置のディストーション・データを組み合わせ
てグループ化を行うことも可能である。
【0112】オペレータが画面右下の「次へ」ボタンを
選択すると、画面上には、図7に示されるグルーピング
条件設定画面が表示される。この画面が表示されると、
各投影露光装置1101〜1104のグルーピング条件、
すなわち投影露光装置のグループ化を行う際の条件をオ
ペレータが設定することが可能となる。
【0113】本実施形態では、各装置が同じグループで
あるとみなすことができるか否かを、各装置の像歪みデ
ータの違いで判断する。すなわち、像歪みデータの違い
が許容範囲であれば、それらの装置が同じグループであ
るとみなされる。したがって、本実施形態では、この許
容範囲が、最も重要なグルーピング条件の1つとなり、
図7のグルーピング条件設定画面表示時にその許容範囲
が設定される。
【0114】なお、このグルーピング条件設定画面で
は、その許容範囲を同時に4つまで設定することができ
るようになっている。また、この画面では、作成される
結果グループ名も指定することができるようになってい
る。図7の画面下には、その結果グループ名として「G
RP」が指定されている。
【0115】さらに、他のグルーピング条件として、グ
ループ化の際に行う各装置の比較の基準となる基準装置
の照明系IDと、OF(オリエンテーションフラット
(あるいはノッチ)方向や、その比較の際に参照される
参照装置の照明系IDと、OF方向などがある。図7で
は、これらの設定内容が画面上部に表示されている。な
お、照明系IDとは、その装置の投影光学系のN.A.
照明N.A.又は照明σ、及び2次光源の形状などを含
む照明条件などの設定情報を取得するための識別番号で
ある。各装置のグループ化の際には、後述する像歪みデ
ータの補正のためにこれらの照明系IDとウエハの方向
を考慮する必要がある。
【0116】なお、前述の計測工程において計測された
各装置の像歪みデータには、投影像の歪みの成分以外の
成分も含まれている。例えば、計測時に用いられたウエ
ハ自体の歪みの成分がこれにあたる。そのため、本実施
形態では、像歪みデータから、投影像の歪みの成分以外
の成分を除去する補正を行ったうえで各装置のグループ
化を行うこともできるようにする。ただし、走査型露光
装置と静止型露光装置とでは、このような補正のしかた
が若干異なったものとなる。例えば、装置が静止型露光
装置である場合には、その補正量の各成分のうち、走査
型露光装置における走査方向となるY軸方向のスケーリ
ング量やX軸とY軸との直交度の設定を無効とし、倍率
をX軸とY軸とで共通とし、その直交度については補正
できないようにしなければならない。そのため、このグ
ルーピング条件設定画面では、図7の画面中央部に示す
ように、X軸、Y軸のオフセット成分、X軸、Y軸のス
ケーリング成分、回転成分、直交度成分に対し補正を行
う(除去する)のか、補正を行わないのかを設定するこ
とができるようになっている。
【0117】また、同一方式の投影露光装置、例えば同
じ走査型露光装置でも機種が違うと、補正可能な成分が
異なることがあるので、同一方式の投影露光装置でも機
種毎に補正可能な成分を確認して補正の要否を設定する
ことが好ましい。例えば、図2に示す投影露光装置11
1は、レンズエレメント27を光軸AXに直交する面
に対して任意に傾斜及び光軸方向に移動させることによ
って補正を行う機構を備えているが、同じ走査露光装置
であっても、そのような機構を備えておらず、例えば投
影光学系のレンズの内圧およびステージだけを制御して
補正を行う装置もある。このような装置と投影露光装置
1101とでは、補正可能な成分が異なるため、上述の
補正の要否の設定も当然異なったものとなる。
【0118】なお、機種によって補正の要否が異なる成
分としては、各計測点の位置座標の2次以上の項の成
分、例えば、各計測点のX軸方向の位置ずれ量がそれぞ
れの計測点のX軸方向の座標の2乗に比例する成分、各
計測点のX軸方向の位置ずれ量がそれぞれの計測点のY
軸方向の座標の2乗に比例する成分、各計測点のX軸方
向の位置ずれ量がそれぞれの計測点のX軸方向の座標の
3乗に比例する成分などがある。このような複雑な成分
に対しては、投影光学系のレンズの内圧およびステージ
を調整するよりも、上述のレンズエレメント27による
補正機構で調整する方が望ましい。
【0119】オペレータが、上述の各グルーピング条件
をすべて設定し、「確定」ボタンを押下すると、入出力
装置131のディスプレイには、図8に示されるような
画面が表示される。グループ化の際に用いる像歪みデー
タのエリアを定義する像歪みデータエリア定義画面であ
る。図3および図4に示されるように、静止型露光装置
と走査型露光装置とでは、像歪みデータを計測した計測
点の数や、その計測点の領域が異なっている。そのた
め、この画面が表示された状態で、種類の異なる装置の
像歪みデータを比較するために、グループ化に用いる像
歪みデータの計測点の領域を、露光装置の種類毎に設定
することができるようになっている。図8の画面に示さ
れた各数値は、オペレータによって設定されたそれらの
領域を規定する各ショット上の座標値である。以上述べ
たように、グループ化の際には、全ての計測点が必ず参
照されるのではなく、一部の計測点の位置ずれ量が参照
されればよい場合もある。
【0120】オペレータが画面右下の「実行」ボタンを
押すと、管理装置130は、グループ作成処理の実行を
開始する。
【0121】次に、管理装置130における投影露光装
置のグループ作成処理について、管理装置130の制御
アルゴリズムを示す図9のフローチャートを参照しつつ
説明する。なお、前提として、装置グループとしての投
影露光装置1101〜1104から構成される装置グルー
プ1が、グループ化する装置グループとして選択されて
いるものとする。また、グループ化にあたり、各投影露
光装置1101〜1104には、1から4までの固有の番
号が対応づけられており、その固有の番号に基づいて、
記憶装置140のデータベースに格納された各投影露光
装置の像歪みデータ等が参照されるものとする。
【0122】図9に示されるように、まず、ステップ1
02において、カウンタmの値(以下、「カウンタ値
m」と記述する)を「1」に初期化する。なお、カウン
タmは、図7のグルーピング条件設定画面で設定された
許容範囲のうち、グループ化の際に用いられた許容範囲
の数をカウントするためのカウンタである。図7では、
5nm、10nm、15nm、20nmの4つの許容範
囲が設定されているため、この場合、カウンタ値mが4
を越えるまで、図9のフローチャートの処理が実行され
ることになる。次いで、ステップ104において、許容
範囲の設定を行う。ここでは、まず1番目の許容範囲と
して5nmが設定される。
【0123】次に、ステップ106において、各投影露
光装置のマッチングテーブル作成処理を実行する。図1
0は、そのステップ106におけるマッチングテーブル
作成処理のサブルーチンの流れを示すフローチャートで
ある。
【0124】図10に示されるように、まず、ステップ
202〜ステップ206において、カウンタ値i、j、
k(カウンタi、j、kの値)をそれぞれ「1」に初期
化する。次に、ステップ208において、i番目の装置
である投影露光装置のk番目の計測点の像歪みデータ
と、j番目の装置である投影露光装置の同じくk番目の
計測点の像歪みデータとの絶対値が許容範囲以内である
か否かを判断する。ここでは、i=1、j=1、k=1
であるので、i番目の装置とj番目の装置とは、同じ1
番目の投影露光装置1101となる。したがって、その
判断は肯定され、処理はステップ210に進む。なお、
ここで、1番目の計測点の像歪みデータとしては、図8
の像歪みデータエリア定義画面で設定された領域の中の
計測点のうち、いずれか1つの計測点が選択される。な
お、ステップ208では、i番目の装置を参照装置と
し、j番目の装置を基準装置としている。
【0125】なお、ステップ208において参照される
装置が走査型露光装置である場合には、その装置の各計
測点における像歪みデータには、レチクルステージRS
Tと、ウエハステージWSTとの速度比のずれや、走査
方向の成す角度のずれなどによるステージ系の位置制御
の線形の歪み成分、いわゆるステージ成分が含まれてい
る場合がある。後述の重ね合わせ露光を行うときに、こ
のようなステージ成分を除去して重ね合わせ露光を行う
場合には、ステップ208においても、計測された像歪
みデータからステージ成分を除去した上で、互いの像歪
みデータの比較を行うのが望ましい。
【0126】また、重ね合わせ露光をする装置が、投影
露光装置1101のように、結像特性補正装置によって
投影像の歪みを調整することができる装置であって、そ
のような装置を用い、投影像の歪みを調整したうえで重
ね合わせ露光を行う場合には、ステップ208において
も、調整された像歪みデータで比較を行うのが望まし
い。
【0127】そこで、本実施形態では、ステップ208
において、ステージ成分が除去され、結像特性補正装置
による投影像の歪み調整時の投影光学系の補正量が加味
された像歪みデータを用いてi番目の装置とj番目の装
置との像歪みデータが比較される。
【0128】次に、ステップ210において、カウンタ
値kがインクリメントされ(k←k+1)、ステップ2
12において、カウンタ値kが計測点数を越えたか否か
が判断される。すなわち、ステップ212では、全ての
計測点でステップ208における像歪みデータの比較が
行われたどうかをチェックしている。ここでは、k=2
なので、判断は否定され、処理はステップ208に戻
る。このように、カウンタ値kが順次インクリメントさ
れ、ステップ208→ステップ210→ステップ212
の処理が繰り返し実行され、投影露光装置1101同士
の同じ計測点の像歪みデータが比較される。ここでは、
比較される各像歪みデータはすべて同じなので、ステッ
プ208において判断が否定されることはなく、ステッ
プ212において、カウンタ値kが計測点数を越える
と、その判断は肯定され、処理はステップ214に進
む。
【0129】ステップ214では、マッチングテーブル
にj行i列のデータとして「1」がセットされる。ここ
では、i=j=1のため、マッチングテーブル1行1列
のデータとして「1」がセットされる。すなわち、参照
装置が投影露光装置1101で、基準装置が投影露光装
置1101である場合の像歪みデータの差の最大値は許
容範囲内であることがマッチングテーブルにセットされ
る。
【0130】次いで、ステップ216では、カウンタ値
jがインクリメントされ(j←j+1)、ステップ21
8では、カウンタ値jが装置数を越えたか否かが判断さ
れる。すなわち、ステップ218では、参照装置(i番
目の装置)と、すべての装置との像歪みデータの比較が
完了したか否かがチェックされる。ここでは、j=2な
のでその判断は否定され、処理はステップ206に戻
る。
【0131】ステップ206では、前述のとおり、カウ
ンタ値kが「1」に初期化される。次に、ステップ20
8において、参照装置(i番目の装置)である投影露光
装置110iのk番目の計測点の像歪みデータと基準装
置(j番目の装置)である投影露光装置110jのk番
目の計測点の像歪みデータとの絶対値が許容範囲以内で
あるか否かを判断する。ここでは、i=1、j=2、k
=1であるので、投影露光装置1101の1番目の計測
点とおよび投影露光装置1102の1番目の計測点との
差の絶対値が許容範囲内であるか否かが判断される。そ
の判断が肯定されると処理はステップ210に進み、否
定されると処理はステップ224に進む。したがって、
ここで、その絶対値が許容範囲内であったとすると、処
理はステップ210に進む。次いで、ステップ210に
おいて、カウンタ値kがインクリメントされ(k←k+
1)、ステップ212→ステップ208→ステップ21
0の処理が、カウンタ値kを順次インクリメントしなが
ら繰り返し実行される。この際、ステップ208におい
て、投影露光装置1101と投影露光装置1102とのk
番目の計測点同士の像歪みデータの差の絶対値が許容範
囲内であるか否かが判断される。なお、ここでは、投影
露光装置1101と投影露光装置1102との各計測点の
像歪みデータの差の絶対値は、すべて許容範囲内である
とする。
【0132】ステップ212において、カウンタ値kが
計測点数を越えると、処理はステップ214に進む。ス
テップ214では、マッチングテーブルの2行1列のデ
ータとして「1」をセットする。次いで、ステップ21
6では、カウンタ値jがインクリメントされ(j←j+
1)、ステップ218では、カウンタ値jが装置数を越
えたか否かが判断される。ここでは、j=3であるの
で、判断は否定され、処理は、ステップ206に戻る。
【0133】ステップ206では、前述のとおり、カウ
ンタ値kが「1」に初期化される。次に、ステップ20
8において、i番目の装置である投影露光装置110i
のk番目(ここでは、1番目)の計測点の像歪みデータ
とj番目の装置である投影露光装置110jのk番目の
計測点の像歪みデータとの絶対値が許容範囲以内である
か否かを判断する。ここでは、i=1、j=3、k=1
であるので、投影露光装置1101の1番目の計測点と
投影露光装置1103の対応する計測点との像歪みデー
タの差の絶対値が許容範囲内であるか否かが判断され
る。その判断が肯定されると処理はステップ210に進
み、否定されると処理はステップ224に進む。ここで
は、その絶対値が許容範囲内であったとして話を進め
る。次いで、ステップ210において、カウンタ値kが
インクリメントされ、ステップ212→ステップ208
→ステップ210の処理が、カウンタ値kの値を順次イ
ンクリメントして繰り返し実行される。この際、ステッ
プ208において、投影露光装置1101と投影露光装
置1103との各計測点における像歪みデータが比較さ
れる。
【0134】ここで、投影露光装置1101と投影露光
装置1103との各計測点の中で、その像歪みデータの
差の絶対値が許容範囲よりも大きい計測点があったとす
る。すると、ステップ208で判断が否定され、処理は
ステップ224に進む。ステップ224では、マッチン
グテーブルのj行i列のデータとして「0」がセットさ
れる。ここでは、マッチングテーブル3行1列のデータ
として「0」がセットされる。これは、基準装置を投影
露光装置1103とし、参照装置を投影露光装置1101
としたときに、互いの像歪みデータの差の最大値が、許
容範囲5nmを越えていることを意味する。
【0135】次いで、処理は、ステップ216に進み、
ステップ216では、カウンタ値jがインクリメントさ
れ(j←j+1)、ステップ218では、カウンタ値j
が装置数を越えたか否かが判断される。ここでは、j=
4であるので、その判断は否定され、処理は、ステップ
206に戻る。
【0136】ステップ206では、前述のとおり、カウ
ンタ値kが「1」に初期化される。次に、ステップ20
8において、i番目の装置である投影露光装置110i
のk番目の計測点の像歪みデータとj番目の装置である
投影露光装置110jのk番目の計測点の像歪みデータ
との絶対値が許容範囲以内であるか否かを判断する。こ
こでは、i=1、j=4、k=1であるので、投影露光
装置1101の計測点と投影露光装置1104の1番目の
計測点との絶対値が許容範囲内であるか否かが判断され
る。その判断が肯定されると処理はステップ210に進
み、否定されると処理はステップ224に進む。ここで
は、その絶対値が許容範囲内であったとして話を進め
る。
【0137】次いで、ステップ210において、カウン
タ値kがインクリメントされ、以後、kの値を順次イン
クリメントして、ステップ212→ステップ208→ス
テップ210の処理が繰り返し実行される。その際、ス
テップ208において、投影露光装置1101と投影露
光装置1104とのk番目の計測点の像歪みデータが比
較される。なお、ここで、投影露光装置1101と投影
露光装置1104とのk番目の計測点の像歪みデータの
差の絶対値は、すべて許容範囲内であったとする。する
と、ステップ212において、カウンタ値kが計測点数
を越えると、その判断が肯定され、処理はステップ21
4に進む。ステップ214では、マッチングテーブルの
4行1列のデータとして「1」がセットされる。次い
で、ステップ216では、カウンタ値jがインクリメン
トされ(j←j+1)、ステップ218では、カウンタ
値jが装置数を越えたか否かが判断される。ここで、j
=5で、装置数は4であるので、その判断は肯定され、
処理は、ステップ220に進む。
【0138】以上述べたように、これまで述べた処理で
は、投影露光装置110i(i=1)と投影露光装置1
10j(j=1〜4)との組合せにおいて、同じk番目
の計測点同士の像歪みデータの差の絶対値が許容範囲に
あるか否かがそれぞれ判断される。その判断で、像歪み
データの差の絶対値が全ての計測点で許容範囲内にある
組合せについては、マッチングテーブルのその組合せに
対応する要素(j行(j=1〜4)1列のいずれか)に
「1」がセットされ、像歪みデータの差の絶対値が許容
範囲を越える計測点が1つでもある組み合わせについて
は、マッチングテーブルのその組合せに対応する要素
(j行1列のいずれか)に「0」がセットされる。すな
わち、この時点で、マッチングテーブルには、1列目の
データがセットされたことになる。
【0139】次いで、ステップ220においてiがイン
クリメントされ(i←i+1)、ステップ222におい
て、カウンタ値iが装置数を越えたか否かが判断され
る。ここでは、i=2なので、処理は、ステップ204
に戻る。
【0140】次いで、ステップ204において、カウン
タ値jが「1」に初期化され、ステップ206におい
て、カウンタ値kが「1」に初期化される。
【0141】以降、ステップ218において、カウンタ
値jが装置数(4)を越えるまで、ステップ206〜ス
テップ218、ステップ224の処理が繰り返し実行さ
れ、マッチングテーブルj行(j=1〜4)i列(i=
2)に0又は1がセットされる。すなわち、投影露光装
置110i(i=2)と投影露光装置110j(j=1〜
4)との組合せにおいて、k番目の計測点同士の像歪み
データの差の絶対値が許容範囲にあるか否かがそれぞれ
判断される。その判断で、像歪みデータの差の絶対値が
全ての計測点で許容範囲内にある組合せについては、マ
ッチングテーブルのその組合せに対応する要素(j行
(j=1〜4)i列(i=2)のいずれか)に「1」が
セットされ、像歪みデータの差の絶対値が許容範囲を越
える計測点が1つでもある組み合わせについては、マッ
チングテーブルのその組合せに対応する要素(j行(j
=1〜4)i列(i=2)のいずれか)に「0」がセッ
トされる。すなわち、この時点で、マッチングテーブル
には、2列目のデータがセットされたことになる。
【0142】ステップ218において、カウンタ値jが
装置数(4)を越えると、処理はステップ220に進
む。ステップ220においてiがインクリメントされ
(i←i+1)、ステップ222において、カウンタ値
iが装置数を越えたか否かが判断される。ここでは、i
=3なので、その判断は否定され、処理はステップ20
4に戻る。
【0143】次いで、ステップ204において、カウン
タ値jが「1」に初期化され、ステップ206におい
て、カウンタ値kが「1」に初期化される。以降、ステ
ップ222において、カウンタ値iが装置数(4)を越
えるまで、ステップ204〜ステップ222、ステップ
224の処理が繰り返し実行され、マッチングテーブル
j行(j=1〜4)i列(i=3、4)に0又は1がセ
ットされる。すなわち、投影露光装置110i(i=
3、4)と投影露光装置110j(j=1〜4)との組
合せにおいて、同じk番目の計測点同士の像歪みデータ
の差の絶対値が許容範囲にあるか否かがそれぞれ判断さ
れる。その判断で、像歪みデータの差の絶対値が全ての
計測点で許容範囲内にある組合せについては、マッチン
グテーブルのその組合せに対応する要素(j行(j=1
〜4)i列(i=3、4)のいずれか)に「1」がセッ
トされ、像歪みデータの差の絶対値が許容範囲を越える
計測点が1つでもある組み合わせについては、マッチン
グテーブルのその組合せに対応する要素(j行(j=1
〜4)i列(i=3、4)のいずれか)に「0」がセッ
トされる。すなわち、この時点で、マッチングテーブル
には、3、4列目のデータがセットされたことになる。
【0144】ステップ222において、カウンタ値iが
装置数(4)を越えた場合には、ステップ222におい
て判断が肯定され、マッチングテーブル作成処理が終了
する。
【0145】以上述べたように、図10のステップ10
6のマッチングテーブル作成処理では、各投影露光装置
1101〜1104の中から選択される一対の投影露光装
置のすべての組み合わせについて、各組合せにおける像
歪みデータの差の最大値が許容範囲であるか否かを示す
マッチングテーブルが作成された。なお、作成されたマ
ッチングテーブルは、管理装置130の内部ファイルに
記憶される。図11には、作成されたマッチングテーブ
ルの一例が示されている。このマッチングテーブルにお
いては、各行は基準装置を示し、各列は参照装置を示
す。このマッチングテーブルを参照すれば、j行i列の
データが1である場合、そのj番目の基準装置とi番目
の参照装置との各計測点における像歪みデータの差はす
べて許容範囲内であることがわかり、j行i列のデータ
が0である場合には、そのj番目の基準装置とi番目の
参照装置との像歪みデータの差の最大値は許容範囲外で
あることがわかる。
【0146】言い換えれば、このマッチングテーブル
は、各投影露光装置1101〜1104の中から選択され
る一対の投影露光装置のすべての組み合わせについて、
その組み合わせにおける像歪みデータの差を算出するこ
とによって、互いの像歪みデータの差がすべて許容範囲
内である投影露光装置の組合せを示すものであるといえ
る。なお、このマッチングテーブルの各行でデータが1
となっている列の装置は、その行の投影露光装置との像
歪みデータの差の最大値が許容範囲内となる投影露光装
置の装置群のメンバであるとみなすことができる。すな
わち、1行目では、投影露光装置1101との像歪みデ
ータの差が許容範囲内となる装置として、投影露光装置
1101、投影露光装置1102、投影露光装置1104
が装置群を形成する。
【0147】なお、上述のステップ208で算出された
i番目の装置とj番目の装置との各計測点における像歪
みデータの差のうち、最大値についても、管理装置13
0の内部ファイルに記憶される。これらの値は、後述す
る投影像の歪みの差の最大値の比較表にまとめられて、
入出力装置131のディスプレイに出力される。
【0148】図9に戻り、ステップ106のマッチング
テーブル作成処理のサブルーチン終了後、管理装置13
0は、ステップ108のグループ化処理を実行する。こ
の処理では、ステップ106で作成されたマッチングテ
ーブルを参照しながら、投影露光装置のグループを作成
する。なお、ここでは、前述のマッチングテーブル作成
処理において、図11に示すマッチングテーブルが作成
されたものとして説明する。また、この処理では、n個
の要素を格納可能な1次元配列であるグループメンバ表
G[n](nは自然数で、n≧装置数とする)が用いら
れる。このG[n]を参照するときは、2つのポインタ
i、j(i、jは、1≦i≦n、1≦j≦nの自然数)
が用いられる。すなわち、このグループメンバ表では、
G[i]、G[j]が参照可能となっている。
【0149】この処理では、ポインタiの値(以下、
「ポインタ値i」と呼ぶ)で示される、メンバ表G
[i]の要素に各装置の固有番号(前述のマッチングテ
ーブル作成処理で用いた各装置の固有の番号と同じ)を
セットしていく。
【0150】そして、ポインタjの値(以下、「ポイン
タ値j」と呼ぶ)をすでに他の装置の固有番号がセット
されているメンバ表の各要素に合わせながら、マッチン
グテーブルのG[i]行、G[j]列の各要素の値(以
下、TG[i],G[j]と呼ぶ)を参照し、その要素が「1」
であるか「0」であるかを判断する。そして、G[i]
行とすべてのG[j]列の要素について、その要素が
「1」であった場合には、その要素のG[i]とG
[j]に対応する各装置は、1つのグループであるとみ
なし、G[i]にセットされている固有番号をグループ
メンバ表G[n]に残していき、その要素が「0」であ
った場合には、G[i]に登録された装置の固有番号を
グループメンバ表G[n]から消去していく。そして、
最終的に、グループメンバ表G[n](nは自然数で、
n≧装置数とする)にセットされている固有番号の装置
の組合せを1つのグループとしてグループリストに登録
していく。
【0151】図12は、ステップ108のグループ化処
理のサブルーチンを示すフローチャートである。図12
に示されるように、まず、ステップ300において、管
理装置130は、ポインタ値iを「1」に初期化する。
次いで、ステップ302において、G[i]に1をセッ
トする。
【0152】次に、ステップ304において、i>1で
あるか否かが判断される。ここでは、i=1なので、判
断は否定され、処理はステップ321に進む。ステップ
321では、G[i]が装置数以上であるか否かが判断
される。ここでは、i=1で、G[1]には1がセット
されているので、判断は否定され、処理はステップ32
2に進む。
【0153】ステップ322では、ポインタ値iがイン
クリメントされる(i←i+1)。ステップ324で
は、G[i]にG[i―1]に1が加算された内容がセ
ットされる。ここでは、i=2で、G[1]には1がセ
ットされているので、G[2]には2がセットされる。
ステップ324実行後、処理はステップ304に戻る。
【0154】ステップ304において、i>1であるか
否かが判断され、ここでは、i=2なので、判断は肯定
され、ステップ306に移行する。ステップ306では
ポインタ値jが「1」に初期化される。次いで、ステッ
プ308では、マッチングテーブルG[i]行G[j]
列のデータTG[i],G[j]が0であるか否かが判断され
る。ここでは、i=2、j=1で、G[2]=2、G
[1]=1であるので、2行1列のデータT2,1
「0」であるかが判断される。図11のマッチングテー
ブルを参照すると、2行1列のデータT2,1は「1」で
あるので、判断は否定され、処理はステップ310に進
む。ステップ310では、ポインタ値jがインクリメン
トされる(j←j+1)。ステップ312では、j>i
―1であるか否かが判断される。i=2、j=2なので
判断は肯定され、処理はステップ314に進む。
【0155】ステップ314では、G[i]が装置数以
上であるか否かが判断される。i=2であり、G[2]
=2なので判断は否定され、処理はステップ322に進
む。ステップ322では、ポインタ値iがインクリメン
トされ(i←i+1)、ステップ324では、G[i]
にG[i−1]に1を加算した値がセットされる。ここ
では、i=3であり、G[i―1]=G[2]=2がセ
ットされているので、G[3]には、3がセットされ
る。ステップ324終了後、処理はステップ304に戻
る。
【0156】ステップ304において、i>1であるか
否かが判断されるが、ここで、i=3なので、判断は肯
定され、ステップ306に進む。ステップ306では、
ポインタ値jは「1」に初期化される。
【0157】ステップ308において、マッチングテー
ブルG[i]行G[j]列のデータTG[i],G[j]
「0」であるか否かが判断される。ここでは、i=3、
j=1で、G[3]=3、G[1]=1であるので、3
行1列のデータT3,1が「0」であるか否かが判断され
る。図11のマッチングテーブルを参照すると、3行1
列のデータT3,1が「0」であるので、判断は肯定さ
れ、処理はステップ326に進む。
【0158】ステップ326においては、G[i]がイ
ンクリメントされる。ここでは、i=3、G[3]=3
なので、G[3]には4がセットされる。すなわち、3
行1列のデータT3,1が「0」であったため、G[3]
にセットされていた固有番号3の装置はグループから除
外され、続く固有番号4の装置がG[3]にセットされ
る。次いで、ステップ328では、G[i]が装置数を
越えたか否かが判断される。G[3]=4なので、判断
は否定され、処理は、ステップ304に戻る。
【0159】ステップ304では、i>1であるか否か
が判断される。i=3なので判断は否定され、処理はス
テップ306に移行する。ステップ306では、ポイン
タ値jが「1」に初期化される。ステップ308におい
て、マッチングテーブルG[i]行G[j]列のデータ
G[i],G[j]=0であるか否かが判断される。ここで
は、i=3、j=1で、G[3]=4、G[1]=1で
あるので、4行1列のデータT4,1が「0」であるかが
判断される。図11のマッチングテーブルを参照する
と、4行1列のデータT4,1は「1」であるので、判断
は否定され、処理はステップ310に進む。
【0160】ステップ310では、ポインタ値jがイン
クリメントされる(j←j+1)。ステップ312で
は、j>i―1であるか否かが判断され、i=3、j=
2なので判断は否定され、処理はステップ308に戻
る。
【0161】ステップ308において、マッチングテー
ブルG[i]行G[j]列のデータTG[i],G[j]=0で
あるか否かが判断される。ここでは、i=3、j=2
で、G[3]=4、G[2]=2であるので、4行2列
のデータT4,2が「0」であるかが判断される。図11
のマッチングテーブルを参照すると、4行2列のデータ
4,2は「0」であるので、判断は肯定され、処理はス
テップ326に進む。ステップ326では、ポインタ値
jがインクリメントされる(j←j+1)。
【0162】ステップ326においては、G[i]の値
がインクリメントされる。ここでは、i=3、G[3]
=4なので、G[3]には5がセットされる。次いで、
ステップ328では、G[i]が装置数を越えたか否か
が判断される。G[3]=5なので、判断は肯定され、
処理はステップ330に進む。ステップ330では、G
[i−1]までの要素を1グループしてグループリスト
に登録する。ここでは、G[1]=1、G[2]=2が
1グループとして登録される。
【0163】続いて、ステップ332では、iがデクリ
メントされ(i←i―1)、ステップ334において、
G[i]がインクリメントされる。ここでは、G[2]
に3がセットされる。ステップ334実行後、処理は、
ステップ304に戻る。ステップ304では、i>1で
あるか否かが判断される。i=2であるので、判断は肯
定され、ステップ306に移行する。ステップ306で
はポインタ値jが「1」に初期化される。ステップ30
8において、マッチングテーブルG[i]行G[j]列
のデータTG[i],G[j]=0であるか否かが判断される。
ここでは、i=2、j=1で、G[2]=3、G[1]
=1であるので、3行1列のデータT3, 1=0であるか
が判断される。図11のマッチングテーブルを参照する
と、3行1列のデータT3,1は「0」であるので、その
判断は肯定され、処理はステップ326に進む。ステッ
プ326ではG[i]がインクリメントされ、ステップ
328では、G[i]>装置数であるか否かが判断され
る。i=2、G[2]=4なので、判断は否定され、処
理はステップ304に戻る。
【0164】ステップ304において、i>1であるか
否かが判断され、ここでは、i=2なので、判断は肯定
され、ステップ306に移行する。ステップ306では
ポインタ値jが「1」に初期化される。次いで、ステッ
プ308では、マッチングテーブルG[i]行G[j]
列のデータTG[i],G[j]が0であるか否かが判断され
る。ここでは、i=2、j=1で、G[2]=4、G
[1]=1であるので、2行1列のデータT4,1
「0」であるかが判断される。図11のマッチングテー
ブルを参照すると、4行1列のデータT4,1は「1」で
あるので、判断は否定され、処理はステップ310に進
む。
【0165】ステップ310では、ポインタ値jがイン
クリメントされる(j←j+1)。ステップ312で
は、j>i―1であるか否かが判断される。i=2、j
=2なので判断は肯定され、処理はステップ314に進
む。
【0166】ステップ314では、G[i]が装置数以
上であるか否かが判断される。i=2であり、G[2]
=4なので判断は肯定され、処理はステップ316に進
む。
【0167】ステップ316では、G[i]までの要素
をグループリストに登録する。ここでは、i=2なの
で、G[1]=1、G[2]=4を1グループとしてグ
ループリストに登録する。ステップ318では、ポイン
タ値iがデクリメントされる(i←i―1)。ステップ
320では、G[i]がインクリメントされる。ここで
は、G[1]=2となる。ステップ320実行後、処理
はステップ304に戻る。
【0168】以降、ステップ304→ステップ321→
ステップ322が実行され、ステップ324では、G
[2]に3がセットされる。その後、ステップ304→
ステップ306が実行され、ステップ308において、
マッチングテーブルG[i]行G[j]列のデータT
G[i],G[j]が「0」であるか否かが判断される。ここで
は、i=2、j=1で、G[2]=3、G[1]=2な
ので、3行2列のデータT 3,2が「0」であるか否かが
判断される。図11のマッチングテーブルを参照する
と、3行2列のデータT3,2は「1」なので、その判断
は否定され、処理はステップ310→ステップ312→
ステップ314→ステップ322と進み、ステップ32
4において、G[3]に「4」がセットされる。
【0169】そして、ステップ304→ステップ306
を経て、ステップ308で、マッチングテーブルG
[i]行G[j]列のデータTG[i],G[j]が0であるか
否かが判断される。ここでは、i=3、j=1で、G
[3]=4、G[1]=2であるので、4行2列のデー
タT4,2が「0」であるかが判断される。図11のマッ
チングテーブルを参照すると、4行2列のデータT4,2
は「0」であるので、判断は肯定され、処理はステップ
326→ステップ328と進み、ステップ330におい
て、G[1]=2、G[2]=3が1グループとしてグ
ループリストに登録される。
【0170】そして、ステップ332→ステップ334
が実行され、G[2]に「4」が登録される。
【0171】そして、ステップ304→ステップ306
を経て、ステップ308において、マッチングテーブル
G[i]行G[j]列のデータTG[i],G[j]が「0」で
あるか否かが判断される。ここでは、i=2、j=1
で、G[2]=4、G[1]=2なので、4行2列のデ
ータT4,2が「0」であるか否かが判断される。図11
のマッチングテーブルを参照すると、4行2列のデータ
4,2は「0」なので、その判断は肯定され、処理はス
テップ326→ステップ328→ステップ330に進
む。なお、ステップ330では、i―1=1となってお
り、グループが作成されていないため、グループリスト
には何も登録しない。
【0172】その後、ステップ332→ステップ334
において、G[1]=3が登録され、その後、ステップ
304→ステップ321→ステップ322を経て、ステ
ップ324において、G[2]=4がセットされる。そ
して、ステップ304→ステップ306を経て、ステッ
プ308において、マッチングテーブルG[i]行G
[j]列のデータTG[i],G[j]が「0」であるか否かが
判断される。ここでは、i=2、j=1で、G[2]=
4、G[1]=3なので、4行3列のデータT4, 3
「0」であるか否かが判断される。図11のマッチング
テーブルを参照すると、4行2列のデータT4,3
「1」なので、その判断は否定され、ステップ310→
ステップ312→ステップ314を経て、ステップ31
6において、G[1]=3、G[2]=4が1グループ
としてグループリストに登録される。
【0173】そして、ステップ318→ステップ320
と進み、ステップ304に戻る。ステップ304では、
i>1であるか否かが判断される。ここで、i=1なの
で、判断は否定され、処理はステップ321に移行す
る。ステップ321では、G[i]が装置数以上である
か否かが判断される。ここでG[1]=4となっている
ため、判断は肯定され、サブルーチンが終了する。
【0174】以上述べたグループ化処理によって、管理
装置130の内部ファイルには、互いの投影像の歪みの
差の最大値が所定範囲内である投影露光装置のグループ
が作成され、それらのグループがグループリストに登録
される。作成された全てのグループは、管理装置130
の内部ファイルに保存される。なお、上述したように、
図11のマッチングテーブルの場合には、最終的に、
(装置1101、装置1102)、(装置1101、装置
1104)、(装置1102、装置1103)、(装置1
103、装置1104)の4つのグループが記憶装置に保
存されることになる。
【0175】図9に戻り、ステップ109において、カ
ウンタ値mがインクリメントされ(m←m+1)、ステ
ップ112において、m>許容範囲設定数(4)である
か否かが判断される。ここでは、m=2なので、判断は
否定され、処理はステップ104に戻る。
【0176】ステップ104では、許容範囲の設定が実
行される。ここでは、図7のグルーピング条件設定画面
において2番目に設定されていた10nmが許容範囲と
して設定される。以降、ステップ106、ステップ10
8が実行され、許容範囲を10nmとしたときの各投影
露光装置1101〜1104の中から互いの投影像の歪み
の差の最大値が10nm以内であるグループが作成され
る。
【0177】続いて、ステップ109において、カウン
タ値mがインクリメントされ(m←m+1)、ステップ
112において、m>許容範囲設定数(4)であるか否
かが判断される。ここでは、m=3なので、判断は否定
され、処理はステップ104に戻る。ステップ104で
は、許容範囲の設定が実行される。ここでは、図7のグ
ルーピング条件設定画面において3番目に設定されてい
た15nmが許容範囲として設定される。以降、ステッ
プ106、ステップ108が実行され、各投影露光装置
1101〜1104の中から互いの投影像の歪みの差の最
大値が15nm以内であるグループが作成される。
【0178】続いて、ステップ109において、カウン
タ値mがインクリメントされ(m←m+1)、ステップ
112において、m>許容範囲設定数(4)であるか否
かが判断される。ここでは、m=4なので、判断は否定
され、処理はステップ104に戻る。ステップ104で
は、許容範囲の設定が実行される。ここでは、図7のグ
ルーピング条件設定画面において最後に設定されていた
20nmが許容範囲として設定される。以降、ステップ
106、ステップ108が実行され、各投影露光装置1
101〜1104の中から互いの投影像の歪みの差の最大
値が20nm以内であるグループが作成される。
【0179】続いて、ステップ109において、カウン
タ値mがインクリメントされ(m←=m+1)、ステッ
プ112において、m>許容範囲設定数(4)であるか
否かが判断される。m=5なので、判断は肯定され、処
理はステップ114に移行する。ステップ114では、
ステップ106、ステップ108の処理結果が、記憶装
置140のデータベース内に記憶され、管理装置130
の入出力装置131のディスプレイには、グループ化処
理の処理結果が出力表示される。
【0180】図13、図14には、処理結果として出力
表示される2つの表がそれぞれ示されている。
【0181】図13には、各装置1101〜1104の投
影像の歪みの差の最大値を示す表が示されている。この
表には、グループ化の対象となった装置グループ1の各
装置1101〜1104のいずれか1つを基準装置とし、
各装置1101〜1104のいずれか1つを参照装置とし
たときの投影像の歪みの差の最大値が示されている。各
行の装置は基準装置を示しており、各列の装置は参照装
置を示している。この処理結果は、図9のステップ10
6で導きだされたものである。例えば、装置1101
基準装置とし、装置1102を参照装置としたときの投
影像の歪みの差の最大値は―3.0nmとなっている。
【0182】図14には、許容範囲が5nmのときのグ
ルーピング結果表が示されている。この図14では、図
13に示した投影像の歪みの差の最大値に基づいて、そ
の差が、許容範囲(5nm)内に含まれる装置がグルー
ピングされた結果(グループリスト)が示されている。
図14に示されるように、投影像の歪みの差の最大値が
許容範囲5nmに含まれている装置グループ(GRP)
は、グループ1(装置1101、装置1102)、グルー
プ2(装置1101、装置1104)、グループ3(装置
1102、装置1103)、グループ4(装置1103
装置1104)の4つとなっている。
【0183】以上をもって、管理装置130による装置
のグループ化に関するすべての処理が終了する。上述し
たように、本実施形態では、投影露光装置毎に、その装
置と像歪みデータの差が許容範囲内となる装置群の集合
体であるマッチングテーブルを作成し、互いの像歪みデ
ータの差が許容範囲内にある装置の組合せをマッチング
テーブルの中から求め、その組合せをグループとして登
録する。
【0184】次に、以上のように構成された本実施形態
のリソグラフィシステム100によるウエハWの露光方
法を、図15に基づいて説明する。
【0185】なお、図15に示された露光処理のアルゴ
リズムの実行の前提として、露光対象となるウエハW
は、既に1層以上の露光が装置1101によって実行さ
れたものである。また、ウエハWの露光履歴データ、各
投影露光装置1101〜110Nに関する投影像の歪みデ
ータ、及び転写対象となるレチクルRに形成されたパタ
ーンの描画誤差は記憶装置140に記憶されているもの
とする。また、上述のグループ化処理において、各露光
装置1101〜110Nの中から、ステージ成分が除去さ
れ、歪み調整パラメータ値で補正された歪みの差に基づ
いて作成されたグループA(装置1101、1103、1
104)とグループB(装置1102、1103、11
4)が記憶装置140に記憶されているものとする。
【0186】まず、図15のステップ601において、
ホストコンピュータ160が、重ね合わせ露光の対象と
なるウエハWのロットの識別子(例えば、ロット番号)
と、重ね合わせ露光にあたって重ね合わせ精度を確保す
べき1層以上の露光済み層(以後、「基準層」という)
と、使用するレチクルの識別子(例えば、レチクル番
号)とを指定して、該ロット番号のウエハWの露光を行
うのに適切な投影露光装置を、ターミナルサーバ150
及びLAN170を介して管理装置130に問い合わせ
る。
【0187】次に、ステップ603において、管理装置
130は、受信したロット識別子及び基準層に応じて、
記憶装置140に登録されているウエハWのロットの露
光履歴情報の中から、元工程の投影露光装置を含むグル
ープを選択する。ここでは、元工程の投影露光装置が投
影露光装置1101であったとする。
【0188】引き続き、管理装置130は、読み出され
たレチクルRの描画誤差を加味しつつ、投影像の歪み
が、基準層の露光時において発生していた投影像の歪み
との差が最小となる歪み調整パラメータ値をグループ内
の投影露光装置毎に算出する。そして、グループ内の全
ての投影露光装置のそれぞれについて、投影像の歪み調
整能力の範囲内における最良の歪み調整パラメータ値と
残留誤差とを求める。なお、ここでは、図9のステップ
106のマッチングテーブル作成処理において、すでに
グループ内の各装置の歪み調整パラメータ値はすでに求
められているので、その値を用いて、残留誤差を求めて
もよい。
【0189】そして、ステップ605において、管理装
置130は、抽出されたグループをホストコンピュータ
160へLAN170及びターミナルサーバ150を介
して送信する。
【0190】次に、ステップ607において、ホストコ
ンピュータ160は、受信したグループ内の投影露光装
置について現在の稼動状況及び将来の稼動予定を参照
し、リソグラフィシステムとして最も効率良くリソグラ
フィ工程を進行させる観点から、重ね合わせ露光を行う
投影露光装置をグループ内から選択する。例えば、ホス
トコンピュータ160は、グループ内の投影露光装置の
内で、現在稼動していない投影露光装置があれば、その
投影露光装置を現行レイヤの装置として選択する。ま
た、グループ内の投影露光装置が全て稼動中の場合に
は、ホストコンピュータ160は、例えば、最も早く現
在の露光動作が完了する予定の投影露光装置をそのグル
ープから選択する。
【0191】上記のステップ605において、管理装置
130は、抽出されたグループに加えて、グループ内の
各投影露光装置の残留誤差をホストコンピュータ160
に送信するようにすることもできる。この場合には、ス
テップ607において、ホストコンピュータ160は、
リソグラフィシステムにおける処理効率と露光精度とを
総合的に勘案して、受信したグループの投影露光装置の
中から重ね合わせ露光を行う投影露光装置を選択する。
例えば、グループ内の投影露光装置の複数が現在稼動し
ていないときには、その中で残留誤差が最小のものを選
択することにより、処理効率を確保しつつ露光精度を高
めることができる。
【0192】なお、以下では、投影露光装置1103
選択された場合を例にして説明を行う。
【0193】そして、ステップ609において、ホスト
コンピュータ160は、選択した投影露光装置1103
が稼動中でなければ直ちに、また、選択した投影露光装
置1103が稼動中の場合には露光動作の終了を待っ
て、重ね合わせ露光の対象となるウエハWのロットの識
別子を指定して選択した投影露光装置1103の主制御
装置にLAN170を介して露光実行の指示を行う。
【0194】次に、ステップ611において、露光実行
の指示を受信した投影露光装置1103の主制御装置5
0は、重ね合わせ露光の対象となるウエハWのロットの
識別子及び投影露光装置1103の識別子を指定して、
当該ロットのウエハWを露光するにあたっての投影像の
歪みの調整パラメータ値を管理装置130に問い合わせ
る。
【0195】次いで、ステップ613において、管理装
置130は、受信したウエハWのロットの識別子に応じ
て、そのウエハWのロットについてステップ603で算
出された、選択された投影露光装置1101に関する歪
み調整パラメータを主制御装置へLAN170を介して
送信する。なお、この歪み調整パラメータは、管理装置
130において、以下のようにして算出される。
【0196】まず、元工程露光時の像歪みデータから像
の歪みを推定することによって作成された元工程のショ
ット形状データと現工程の像歪みデータによって作成さ
れた現工程のショット形状データとの差であるショット
形状誤差を算出する。そして、線形最小二乗法により、
ショット形状誤差、すなわち各計測マーク像の位置ずれ
量を全体的に最小にする、結像特性補正装置のレンズエ
レメント27の光軸方向駆動量及び傾斜量、すなわち各
駆動素子に対する印加電圧と、ステージの制御量とを歪
み調整パラメータとして算出する。そして、駆動素子に
対する印加電圧と、ステージの制御量とに基づいて、所
定の演算を行い歪み調整パラメータが算出される。ここ
で、ステージの制御量とは、走査露光時のレチクルステ
ージRSTとウエハステージWSTとの速度比の調整量
や、走査方向の相対角度の調整量などを意味する。すな
わち、走査型露光装置の場合、レチクルステージRST
とウエハステージWSTとの速度比を投影光学系PLの
倍率に応じた値から僅かに異ならせることにより、像の
走査方向の倍率調整が可能であり、また、レチクルステ
ージRSTとウエハステージWSTとの走査方向を僅か
に異ならせることにより、像を平行四辺形に変形させる
ことができること等を考慮したものである。
【0197】また、上述の送信と相前後して、重ね合わ
せ露光前に、管理装置130は、当該ロットの当該重ね
合わせ露光における投影像の歪みを特定し、この投影像
の歪みデータを、記憶装置140のデータベース内に格
納し、当該ロットの露光履歴情報を仮に更新する。そし
て、後に主制御装置から露光の正常終了が通知される
と、当該ロットの露光履歴情報の仮更新を本更新に変更
する。
【0198】次に、ステップ615において、投影露光
装置1103は、受信した歪み調整パラメータに基づい
て、自身の結像特性補正装置を制御して、投影像の歪み
を調整する。具体的には、管理装置130から受け取っ
た歪み調整パラメータに対応する各駆動素子に対する印
加電圧を算出し、その印加電圧を、結像特性補正装置を
介して駆動素子にそれぞれ印加してレンズエレメント2
7を駆動し、投影光学系のディストーションなどを調整
する。
【0199】この後、ステップ617において、元工程
の投影露光装置1101と投影像の歪みの差の最大値が
許容範囲内であり、かつ投影像の歪みが調整された投影
露光装置1103によって、レチクルRに形成されたパ
ターンが、重ね合わせ露光により、ウエハWに転写され
る。この場合において、上記の像歪み補正値に基づい
て、零でないステージ制御量が算出される場合には、主
制御装置50では、各ショット領域の露光に際して、そ
の制御量に応じてレチクルステージRSTとウエハステ
ージWSTの速度比及び走査方向の成す角の少なくとも
一方を調整する。なお、このような重ね合わせ露光が行
われる前に、ウエハW上に、元工程の露光時に所定のシ
ョット領域(微細パターン領域)及び各ショット領域に
付随するX方向位置計測用の格子マーク及びY方向位置
計測用の格子マークが既に形成されており、現ウエハW
のグローバルアライメントは完了しているものとし、ベ
ースライン計測やEGA(エンハンスト・グローバル・
アライメント)等によってショット領域への位置決めが
行われる必要があることはいうまでもない。
【0200】また、本実施形態では、元工程のショット
形状データと現工程の像歪みデータによって作成された
現工程のショット形状データとの差であるショット形状
誤差に基づいて、現工程の装置で投影像の歪みを調整し
たり、ステージ成分の制御を行ったりして重ね合わせ露
光を行ったが、本発明はこれに限定されるものではな
く、ステップ611〜615の処理は実行されなくても
よい。この場合には、ステップ603における管理装置
130によって選択されるグループは、ステージ成分除
去前の像歪みに基づいて作成されたグループの中から選
択される必要がある。したがって、この場合、図10の
ステップ208では、ステージ成分が除去されず、投影
光学系の補正量が加味されていない像歪みデータを用
い、それらの差の絶対値が許容範囲内であるか否かで、
処理を実行し、ステージ成分や投影光学系の補正量が加
味されていない状態でのグループを図10のステップ2
08で作成しておく必要がある。
【0201】また、ステップ615において、上述のシ
ョット形状誤差についてステージ成分だけ調整する場合
には、ステップ603における管理装置130によって
選択されるグループは、ステージ成分除去後の像歪みに
基づいて作成されたグループの中から選択される必要が
ある。したがって、この場合、図10のステップ208
では、ステージ成分が除去され、投影光学系の補正量が
加味されていない像歪みデータを用い、それらの差の絶
対値が許容範囲内であるか否かで、処理を実行し、ステ
ージ成分が除去され投影光学系の補正量が加味されてい
ない状態でのグループを図10のステップ208で作成
しておく必要がある。
【0202】以上説明したように、本実施形態の装置管
理方法によると、上述のグループ作成工程において、互
いの投影像の歪みの差の最大値が許容範囲内である投影
露光装置のグループが作成されるので、重ね合わせ露光
を行う際に、投影像の歪みの差が少ないグループ内の装
置だけを用いた重ね合わせ露光を実行することができ
る。このため、複数の投影露光装置を用いて、高い重ね
合わせ精度で効率よく重ね合わせ露光を行うことができ
る。
【0203】また、本実施形態の露光方法、リソグラフ
ィシステムによると、各ウエハWのロットに関する重ね
合わせ露光の都度、レイヤ毎のショット領域の形状が異
なるにもかかわらず、元工程のパターン像の歪みに対し
て、現工程のパターン像の歪みを精度良く合わせること
ができる。従って、高い重ね合わせ精度を確保すること
が可能となる。
【0204】なお、本実施形態では、投影露光装置毎
に、その装置との投影像の歪みの差の最大値が許容範囲
内となる投影露光装置の装置リストを作成し、各投影露
光装置の装置リストを図11のマッチングテーブルとし
てまとめ、互いの像歪みの差の最大値が許容範囲内であ
る装置の組合せを、装置リストの集合体であるマッチン
グテーブルから求め、その組合せをグループとしたが、
互いの前記歪みの差の最大値が許容範囲内である投影露
光装置のグループを作成する方法は他にも考えられる。
【0205】例えば、投影露光装置毎に、その装置との
投影像の歪みの差の最大値が許容範囲の1/2の範囲内
である投影露光装置の装置リストを作成し、その装置リ
ストに含まれる装置の組合せをグループとして簡易的に
作成してもよい。この場合、その装置リストに含まれる
各装置は、基準となる装置から投影像の歪みの差の最大
値が許容範囲の1/2しか離れていない。したがって、
その装置リストに含まれる各装置は、お互いに差の最大
値が許容範囲以上とはならないため、1つのグループと
みなすことができる。このようにすれば、上記実施形態
のように、すべての投影露光装置の組合せにおける投影
像の歪みの差の最大値を算出することなく、互いの歪み
の差の最大値が所定範囲内である投影露光装置のグルー
プを作成することができる。そのため、グループを作成
するのに要する時間を短縮することができるようにな
り、結果的に、露光工程の時間短縮を図ることができる
ようになる。
【0206】しかしながら、この方法では、投影像の歪
みの差の最大値が、許容範囲の1/2以上離れている場
合には、それらの装置が同じグループに含まれることは
ない。したがって、この方法は、上記実施形態のよう
に、互いの差の最大値が所定範囲内である投影露光装置
のすべての組合せをグループ化することはできない。
【0207】なお、この方法を用いた場合には、グルー
プ化作成処理では、グループを作成する毎に、そのグル
ープに含まれるすべての装置が、すでに作成されたいず
れか1つのグループに含まれる場合には、そのグループ
を削除するようにすることもできる。このようにすれ
ば、作成された複数のグループのうち、組合せが重複す
るグループをスケジューリングの対象から除外すること
ができるようになるため、装置のスケジューリングの効
率化を図ることができるようになる。
【0208】なお、この場合、投影露光装置のグループ
を作成する方法として、上記実施形態で述べたグループ
作成処理を実行する方法を用いるか、上記簡易的な方法
を用いるかを図1の管理装置130で選択できるように
しておいてもよい。例えば、図7に示すグルーピング条
件設定画面において、グループを作成する方法が上記実
施形態のグループ作成処理を実行する方法を用いるの
か、簡易的な方法を用いるのかが選択可能としておき、
管理装置130が、その画面を介して選択された方法に
よって投影露光装置のグループを作成するようにするこ
ともできる。なお、ここで選択されるグループを作成す
る方法は、上記実施形態で述べたグループ作成処理を実
行する方法や、上記簡易的な方法には限られず、例えば
後述する方法などの他の方法であってもよいことはいう
までもない。
【0209】また、上記実施形態では、複数の計測点に
おける投影露光装置間の位置ずれ量の差の最大値を用い
てグループ化を行ったが、本発明はこれに限定されるも
のではない。例えば、複数の計測点の中から、いずれか
1つの計測点を選択し、計測点における互いの歪みの差
が許容範囲内である投影露光装置のグループを作成し、
いずれか1つの計測点以外の他の計測点毎に、他の計測
点においてそのグループ内の他の装置との投影像の歪み
の差が許容範囲外にあるときには、その装置をそのグル
ープから除外することによって、互いに投影像の歪みの
差が許容範囲内にある装置のグループを作成するように
してもよい。
【0210】この方法について、管理装置130の制御
アルゴリズムを示す図16のフローチャートを参照しつ
つ説明する。なお、前提として、装置グループとしての
投影露光装置1101〜1106から構成される装置グル
ープが、グループ化する装置グループとして選択されて
いるものとする。また、グループ化にあたり、各投影露
光装置1101〜1106には、1から6までの固有の番
号が対応づけられており、その固有の番号に基づいて、
記憶装置140のデータベースに格納された各投影露光
装置の像歪みデータ等が参照されるものとする。また、
本処理では、ビットマップがセット可能な1次元配列で
あるグループビットマップG[M]あるいはG’
[M’](M、M’は自然数)が用いられる。G
[M]、G’[M’]には、投影露光装置1101〜1
106がそのグループに含まれているか否かが順番に1
ビットずつ示されている。その装置がそのグループに含
まれる場合には1が設定され、含まれない場合には0が
設定される。例えばG[1]={011011}である
とすると、このグループには、投影露光装置1102
1103、1105、1106が含まれることになる。
【0211】まず、ステップ702において、選択され
ていない計測点があるか否かが判断される。ここでは、
まだ計測点が1つも選択されていないので、処理はステ
ップ704に進む。ステップ704では、選択されてい
ない計測点の中から、1つの計測点を選択する。ここ
で、計測点M1を選択したとする。
【0212】次いで、ステップ706において、選択さ
れた計測点M1における各投影露光装置1101〜110
6の像歪みデータを配列DATA[N]にそれぞれ代入
する。ここで、投影露光装置1101〜1106の像歪み
データは、DATA[1]〜DATA[6]にそれぞれ
代入される。
【0213】次に、ステップ708では、DATA
[N]を昇順に並べ替える。それぞれの像歪みデータ
が、投影露光装置1105、1103、1102、11
1、1106、1104の順に小さかったとすると、配
列DATAは、DATA[5]、DATA[3]、DA
TA[2]、DATA[1]、DATA[6]、DAT
A[4]の順に並べ替えられる。
【0214】次いで、ステップ710では、選択された
計測点M1におけるグループビットマップG[M]を作
成する。例えば、まず、像歪みデータが最小である投影
露光装置1105の像歪みデータの値DATA[5]を
基準(最小値)として、許容範囲内に含まれる他のDA
TA[N]を求める。この許容範囲にDATA[3]、
DATA[2]が含まれているとすると、グループマッ
プG[1]に{011010}をセットする。そして、
今度は、投影露光装置1103の像歪みデータの値DA
TA[3]を基準として、許容範囲内に含まれる他のD
ATA[N]を求める。このように、各DATAを値の
小さい順に基準として、その基準から許容範囲内にある
他のDATAをグループ化してグループマップG[M]
に登録していく。すべてのDATAがグループマップG
[M]に登録された時点で、ステップ710の処理は終
了する。
【0215】次に、ステップ712において、今回選択
された計測点が最初の計測点であるか否かが判断され
る。ここで、今回選択された計測点は最初の計測点であ
るので、判断は肯定され、処理はステップ718に進
む。ステップ718では、グループビットマップG
[M]をG’[M’]として保存する。なお、ここで、
グループビットマップG’[M’]として、G’[1]
={011010}、G’[2]={111000}、
G’[3]={110001}、G’[4]={100
101}が保存されるものとする。ステップ718が実
行された後、処理は、ステップ702に戻る。
【0216】ステップ702では、選択されていない計
測点があるか否かが判断され、まだ選択されていない計
測点が残っているので、判断は肯定され、処理はステッ
プ704に進む。選択されていない計測点の中から1つ
の計測点を選択する。ここで、計測点M2が選択された
とする。
【0217】その後、前回の計測点M1と同様に、ステ
ップ706〜ステップ710の処理を実行して計測点M
2におけるグループマップG[M]を作成する。ここ
で、G[M]として、G[1]={011111}、G
[2]={111110}が作成されたとする。
【0218】ステップ712では、計測点M2が最初に
選択された計測点ではないため、判断が否定され、処理
はステップ714に進む。ステップ712では、前回の
ステップ718において保存されたグループビットマッ
プG’[M’]と、計測点M 2のグループマップG
[M]との全ての組合せにおける論理積演算を行う。
【0219】すなわち、前述の計測点M1のグループビ
ットマップG’[1]={011010}、G’[2]
={111000}、G’[3]={110001}、
G’[4]={100101}と、G[1]={011
111}、G[2]={111110}とがそれぞれ論
理積演算が実行される。具体的には、G’[1]&G
[1]、G’[1]&G[2]、G’[2]&G
[1]、G’[2]&G[2]、G’[3]&G
[1]、G’[3]&G[2]、G’[4]&G
[1]、G’[4]&G[2]が実行され、それぞれの
演算結果が、G[1]〜G[8]にセットされる。な
お、ここで、G[1]={011010}、G[2]=
{011000}、G[3]={010001}、G
[4]={000101}、G[5]={01101
0}、G[6]={111000}、G[7]={11
0000}、G[8]={100100}となる。
【0220】次いで、ステップ716では、G[M]の
中から、重複するものを除外する。例えば、G[1]と
G[2]とでは、互いに2番目のビットと3番目のビッ
トが1となっており、それらのグループがともに投影露
光装置1102、1103を含んでいる。すなわち、G
[2]のメンバは、すべてG[1]に含まれているた
め。G[2]を作成されたグループから除外する。同様
に、G[5]のメンバは、G[1]のメンバと同じであ
り、G[7]のメンバは、G[6]に含まれているた
め、G[5]、G[7]も作成されたグループから除外
する。すなわち、残ったグループビットマップG[M]
は、G[1]、G[3]、G[4]、G[6]、G
[8]の5つとなる。
【0221】ステップ718において、このG[1]、
G[3]、G[4]、G[6]、G[8]をグループビ
ットマップG’[1]、G’[2]、G’[3]、G’
[4]、G’[5]として保存する。
【0222】このように、ステップ704〜ステップ7
10の処理を繰り返すことによって、各計測点における
グループビットマップG[M]を作成し、ステップ71
4において、今まで選択されたすべての計測点における
グループビットマップG’[M’]と論理積演算を行
い、その演算結果をその時点で選択されたすべての計測
点におけるグループビットマップG’[M]として保存
する。すなわち、ステップ702〜ステップ718の処
理では、選択される計測点毎に、前回までに保存された
グループ内の中で互いの投影像の歪みの差が許容範囲外
にある装置があった場合には、その装置がそのグループ
から除外されていく。
【0223】ステップ702において、すべての計測点
がすでに選択されていた場合には、判断は否定され、処
理は終了する。この時点で保存されていたグループビッ
トマップG’[M’]が、互いに投影像の歪みの差が許
容範囲内にある装置のグループとなる。
【0224】なお、上記実施形態では、管理装置30を
計算機システムとして構成しており、主制御装置30を
構成する上述の機能は、主に管理装置130に内蔵され
たプログラム(ソフトウエア)が実行されることによっ
て実現される。
【0225】このようなプログラムは、記憶装置140
から管理装置130にインストールされてもよいし、イ
ンターネット等を利用し、通信ネットワーク、例えばL
AN170を介して管理装置130にインストールされ
るようにしてもよい。
【0226】以上のように、上述の機能を実現するため
のプログラムをインストール可能とすることによって、
後におけるプログラム内容の修正や、性能向上のための
バージョンアップ等を容易に実行することができるよう
になる。
【0227】なお、記憶装置140としては、磁気的に
記憶するもの(磁気ディスク、磁気テープ等)、電気的
に記憶するもの(バッテリ・バックアップ付RAMなど
の半導体メモリ等)、光磁気的に記憶するもの(光磁気
ディスク等)、電気磁気的に記憶するもの(デジタルオ
ーディオテープ(DAT)など)等、種々の記憶形態で
記憶するものを採用することができることはいうまでも
ない。
【0228】なお、上記実施形態では、通常のショット
領域の重ね合わせ露光をする場合について説明したが、
本発明はこれに限定されるものではなく、2in1の重
ね合わせ露光にも適用することができる。
【0229】なお、上記実施形態では、リソグラフィシ
ステム100を構成する複数の投影露光装置1101
110Nに、走査型露光装置と静止型露光装置とが混在
する場合について説明したが、全ての投影露光装置が走
査型露光装置又は静止型露光装置であっても構わない。
【0230】また、上記実施形態の如く、走査型露光装
置と静止型露光装置とが混在する場合、元工程を走査型
露光装置と静止型露光装置の内の一方のタイプの投影露
光装置で露光し、現工程を他方のタイプの投影露光装置
で露光する場合に、両者間でパターン像の歪みの測定に
あたっての測定点が異なる場合がある。この場合には、
前述した実施形態のように、単純な比較を行うのみで
は、像歪みの誤差、ひいては像歪み補正値を求めること
ができない。このような場合、一方の投影露光装置の像
歪みデータをそのままとし、他方の像歪みデータを求め
る際に、一方の投影露光装置の各測定点に近い点のデー
タに基づき何らかの補完計算を行って各測定点のデータ
を求めるようにしても良い。
【0231】なお、走査型露光装置の場合には、前述の
ようにステージ成分が含まれている場合がある。この場
合には、計測される像歪みデータからステージ成分を除
去しておくのが望ましい。
【0232】また、レチクルステージやウエハステージ
に設けられる干渉計用の反射面(上記実施形態では移動
鏡の反射面)の凹凸、傾き、及び湾曲などを含めた曲が
りがあると、この成分が像歪みデータに含まれるので、
同様に曲がり成分を除去しておくことが好ましい。
【0233】また、上記実施形態では、投影露光装置の
グループ化を行う指標値として、計測用マークM1〜MN
で計測された投影像の位置ずれ量を用いたが、本発明は
これに限定されるものではなく、各装置の投影像の歪み
を示す指標値であれば何でもよい。例えば、計測用マー
クM1〜MNで計測された投影像の位置ずれ量の平均値な
どを用いても良い。
【0234】また、上記実施形態では、複数の投影露光
装置の全てが投影像の歪みの調整能力を有するものとし
たが、本発明はこれに限定されるものではない。前述の
ように、投影像の歪みが近い装置がグループ化され、そ
のグループ内の装置での重ね合わせ露光を実現すること
ができるため、投影像の歪みの調整能力がない投影露光
装置であっても、高精度な重ね合わせ露光を実現するこ
とができる。
【0235】また、上記実施形態では、投影光学系の結
像特性の調整で、投影光学系のレンズ要素を駆動した
が、投影光学系内の露光光の光路上の一部の密閉室内の
ガス圧を制御してその部分の屈折や照明光の波長シフト
量を調整することにより、投影光学系の結像特性を調整
してもよい。
【0236】また、上記実施形態では、各投影露光装置
におけるパターン像の歪みの測定を、定期的に行うこと
にしたが、ウエハの各ロットの各層の露光ごとに、歪み
補正値の算出の直前に行っても良い。
【0237】また、上記実施形態では、各投影露光装置
におけるパターン像の歪みの測定を、測定用レチクルに
形成された測定用パターンを測定用のウエハに実際に転
写し、ウエハ上に転写されたパターンを計測することに
より行ったが、これに代えて、空間像計測器を使用した
空間像検出によって投影光学系の結像特性を計測するこ
ととしても良い。
【0238】また、上記実施形態では走査型露光装置の
像歪みデータを取得するために、走査露光方式にて測定
用パターンをウエハ上に転写することで、走査露光範囲
全域での像歪みデータ(ダイナミックなディストーショ
ン・データ)を得るものとしたが、静止露光方式にて測
定用パターンをウエハ上に転写し、その転写像の検出結
果から投影光学系の長方形状の露光領域(即ち、ウエハ
上での照明光の照射領域)内での像歪みデータ(スタテ
ィックなディストーション・データ)を得るだけでもよ
く、特に上記実施形態における複数の投影露光装置が走
査型露光装置のみから構成される場合には、その像歪み
データを用いて前述のグルーピングを行ってもよい。さ
らにこのとき、静止露光にて求めた像歪みデータから計
算にて走査露光範囲全域での像歪みデータを算出しても
よい。
【0239】なお、上記実施形態では、ウエハ上に形成
された転写像を基に元工程のディストーションを計算す
ることとしたが、これに限らず、レイヤ上にディストー
ションを知ることができるような複数のマークを予め配
置しておき、それらのマークを計測することによって、
元工程のディストーションを求めることとしても良い。
【0240】また、投影露光装置の露光対象は、上記の
実施形態のように半導体製造用のウエハに限定されるこ
となく、例えば、液晶表示素子、プラズマディスプレイ
や有機ELなどのディスプレイ装置の製造用の角型のガ
ラスプレートや、薄膜磁気へッドを製造するための基板
にも広く適用できる。
【0241】また、上記実施形態の投影露光装置におけ
る投影光学系の倍率は縮小系のみならず等倍および拡大
系のいずれでも良いし、投影光学系PLは屈折系のみな
らず、反射系及び反射屈折系のいずれでも良い。
【0242】また、投影光学系としては、KrF、Ar
Fエキシマレーザ光などの遠紫外線を用いる場合は硝材
として石英やホタル石などの遠紫外線を透過する材料を
用い、F2レーザ光などを用いる場合はホタル石その他
のフッ化物結晶を用いる必要がある。
【0243】また、上記実施形態で、管理されている投
影露光装置の露光用照明光としては波長100nm以上
の光に限らず、波長100nm未満の光を用いても良い
ことはいうまでもない。例えば、近年、70nm以下の
パターンを露光するために、SORやプラズマレーザを
光源として、軟X線領域(例えば5〜15nmの波長
域)のEUV(Extreme Ultraviolet)光を発生させる
とともに。その露光波長(例えば13.5nm)の基で
設計されたオール反射縮小光学系、及び反射型マスクを
用いたEUV露光装置の開発が行われている。この装置
においては、円弧照明を用いてマスクとウエハを同期走
査してスキャン露光する構成が考えられるので、かかる
装置も本発明の管理対象に含まれるものである。
【0244】また、電子線又はイオンビームなどの荷電
粒子線を用いる露光装置も本発明の管理対象に含めるこ
とができる。電子線露光装置では電子銃として、例えば
熱電子放射型のランタンヘキサボライト(LaB6)、
タンタル(Ta)を用いることができる。なお、電子線
露光装置は、ペンシルビーム方式、可変成形ビーム方
式、セルプロジェクション方式、ブランキング・アパー
チャ・アレイ方式、及びマスク投影方式のいずれであっ
てもよい。マスク投影方式は、マスク上で互いに分離し
た250nm角程度の多数のサブフィールドに回路パタ
ーンを分離して形成し、マスク上で電子線を第1方向に
順次シフトさせるとともに、第1方向と直交する第2方
向にマスクを移動するのに同期して、分解パターンを縮
小投影する電子光学系に対してウエハを相対移動し、ウ
エハ上で分解パターンの縮小像を繋ぎ合せて合成パター
ンを形成するものである。
【0245】また、ウエハステージやレチクルステージ
にリニアモータ(米国特許番号第5,623,853号
公報または米国特許番号第5,528,118号公報参
照)を用いる場合は、エアベアリングを用いたエア浮上
型およびローレンツ力又はリアクタンス力を用いた磁気
浮上型のどちらを用いてもよい。また、ウエハステージ
やレチクルステージは、ガイドに沿って移動するタイブ
でもいいし、ガイドを設けないガイドレスタイプでもい
い。
【0246】また、ウエハステージの移動により発生す
る反力は、(米国特許番号第5,528,118号公報
に記載されているように、)フレーム部材を用いて機械
的に床(大地)に逃がしてもいい。また、レチクルステ
ージの移動により発生する反力は、特開平8−1664
75号公報(米国特許出願シリアル番号第08/41
6,558号)に記載されているように、フレーム部材
を用いて機械的に床(大地)に逃がしても良い。
【0247】なお、複数のレンズから構成される照明
系、投影光学系を投影露光装置本体に組み込み光学調整
をするとともに、多数の機械部品からなるレチクルステ
ージやウエハステージを投影露光装置本体に取り付けて
配線や配管を接続し、更に総合調整(電気調整、動作確
認等)をすることにより、上記実施形態の投影露光装
置、ひいては上記実施形態のリソグラフィシステムを製
造することができる。なお、投影露光装置の製造は温度
およびクリーン度等が管理されたクリーンルームで行う
ことが望ましい。
【0248】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る装置
管理方法によれば、複数の投影露光装置を用いて、高い
重ね合わせ精度で効率よく重ね合わせ露光を行うことが
できるという効果がある。
【0249】また、本発明に係る露光方法によれば、高
精度な重ね合わせ露光を効率よく実現することができる
という効果がある。
【0250】また、本発明に係るリソグラフィシステム
によれば、高精度な露光を効率よく実現することができ
るという効果がある。
【0251】また、本発明に係るプログラムによれば、
複数の投影露光装置を用いて、高い重ね合わせ精度で効
率よく重ね合わせ露光を行うことができるという効果が
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るリソグラフィシステ
ムの構成を概略的に示す図である。
【図2】走査型露光装置である投影露光装置1101
概略的な構成を示す図である。
【図3】走査型露光装置で像歪みの計測のための露光の
際に用いられるテスト用レチクルの一例を示す平面図で
ある。
【図4】静止型露光装置像歪みの計測のための露光の際
に用いられるテスト用レチクルの一例を示す平面図であ
る。
【図5】装置グループ選択画面を示す図である。
【図6】最新の像歪みデータの表示画面を示す図であ
る。
【図7】グルーピング設定画面を示す図である。
【図8】像歪みデータエリア定義画面を示す図である。
【図9】投影露光装置のグループ作成の際の管理装置1
30の制御アルゴリズムを示すフローチャートである。
【図10】図9のステップ106におけるマッチングテ
ーブル作成処理のサブルーチンの流れを示すフローチャ
ートである。
【図11】マッチングテーブルの一例を示す図である。
【図12】ステップ108のグループ化処理のサブルー
チンを示すフローチャートである。
【図13】投影像の歪みの差の最大値の比較表が表示さ
れた画面を示す図である。
【図14】グルーピング結果表が表示された画面を示す
図である。
【図15】本発明の一実施形態のリソグラフィシステム
100によるウエハWの露光方法を示すフローチャート
である。
【図16】投影露光装置のグループ作成の際の管理装置
130の制御アルゴリズムを示すフローチャートであ
る。
【符号の説明】
W…ウエハ(基板)、R…レチクル(マスク)、100
…リソグラフィシステム、110…投影露光装置、13
0…管理装置、131…入出力装置、140…記憶装
置、150…ターミナルサーバ、160…ホストコンピ
ュータ(選択装置)、170…LAN、180…通信
路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 秋月 正彦 東京都千代田区丸の内3丁目2番3号 株 式会社ニコン内 Fターム(参考) 5F046 AA11 AA28 BA03 CB17 DA13 DB05 DD02 DD06 FA10 FC04 FC06

Claims (26)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の投影露光装置を管理する装置管理
    方法であって、 前記各投影露光装置から送信された、前記各投影露光装
    置における複数の計測点の位置ずれに基づく投影像の歪
    みを記憶装置に記憶する記憶工程と;互いの前記歪みの
    指標値の差が所定範囲内である投影露光装置のグループ
    を前記各投影露光装置の中から作成する作成工程と;を
    含む装置管理方法。
  2. 【請求項2】 前記指標値の差は、前記複数の計測点の
    少なくとも一部における前記投影露光装置間の位置ずれ
    量の差のうちの最大値であることを特徴とする請求項1
    に記載の装置管理方法。
  3. 【請求項3】 前記作成工程では、 前記各投影露光装置の中から選択される一対の投影露光
    装置のすべての組み合わせについて、その組み合わせに
    おける前記指標値の差を算出することによって、互いの
    前記指標値の差が所定範囲内である投影露光装置の組合
    せを抽出することを特徴とする請求項1又は2に記載の
    装置管理方法。
  4. 【請求項4】 前記作成工程は、 前記投影露光装置毎に、その装置との前記指標値の差が
    前記所定範囲内となる投影露光装置の装置群を作成する
    第1工程と;互いの前記指標値の差が前記所定範囲内で
    ある装置の組合せを前記各装置群の中から求め、その組
    合せを前記グループとする第2工程と;を含むことを特
    徴とする請求項3に記載の装置管理方法。
  5. 【請求項5】 前記作成工程では、 前記投影露光装置毎に、その装置との前記指標値の差が
    前記所定範囲の1/2の範囲内となる投影露光装置の装
    置群を作成し、前記各装置群を前記グループとすること
    を特徴とする請求項1又は2に記載の装置管理方法。
  6. 【請求項6】 前記作成工程では、 前記グループを作成する毎に、そのグループに含まれる
    すべての装置が、すでに作成されたいずれか1つのグル
    ープに含まれる場合には、そのグループを削除すること
    を特徴とする請求項5に記載の装置管理方法。
  7. 【請求項7】 前記作成工程は、前記各計測点のうち、
    対応する1つの計測点における互いの歪みの差が前記所
    定範囲内である投影露光装置のグループを作成する工程
    と;前記グループに含まれる投影露光装置の中で、他の
    計測点における前記グループ内の他の装置との前記歪み
    の差が前記所定範囲外にある投影露光装置がある場合に
    は、その装置を前記グループから除外する工程と;を含
    むことを特徴とする請求項1又は2に記載の装置管理方
    法。
  8. 【請求項8】 前記作成工程において、互いの前記指標
    値の差が所定範囲内である投影露光装置のグループを作
    成する方法として、請求項3に記載の装置管理方法を少
    なくとも含む複数の方法の中から1つの方法を選択可能
    であることを特徴とする請求項1又は2に記載の装置管
    理方法。
  9. 【請求項9】 前記複数の方法には、請求項4〜7のい
    ずれか一項に記載の装置管理方法が含まれることを特徴
    とする請求項8に記載の装置管理方法。
  10. 【請求項10】 前記作成工程では、前記各投影露光装
    置を構成するステージ系の制御誤差に起因する線形の歪
    み成分が除去された前記各投影露光装置の投影像の歪み
    に基づいて前記グループを作成することを特徴とする請
    求項1〜9のいずれか一項に記載の装置管理方法。
  11. 【請求項11】 前記作成工程では、前記各投影露光装
    置を構成するステージ系の制御誤差に起因する線形の歪
    み成分が除去され前記各投影露光装置の投影光学系の結
    像特性が調整された後の投影像の歪みに基づいて前記グ
    ループを作成することを特徴とする請求項1〜9のいず
    れか一項に記載の装置管理方法。
  12. 【請求項12】 複数の投影露光装置を利用して物体を
    多層的に露光する露光方法であって、 請求項1〜9のいずれか一項に記載の装置管理方法を用
    い前記各投影露光装置のグループを作成する管理工程
    と;前記グループの中から投影露光装置を選択して前記
    物体を重ね合わせ露光する露光工程と;を含む露光方
    法。
  13. 【請求項13】 複数の投影露光装置を利用して物体を
    多層的に露光する露光方法であって、 請求項10に記載の装置管理方法を用い前記各投影露光
    装置のグループを作成する管理工程と;前記グループの
    中から投影露光装置を選択し、選択された投影露光装置
    を構成するステージ系の制御誤差に起因する線形の歪み
    成分を除去したうえで前記物体を重ね合わせ露光する露
    光工程と;を含む露光方法。
  14. 【請求項14】 複数の投影露光装置を利用して物体を
    多層的に露光する露光方法であって、 請求項11に記載の装置管理方法を用い前記各投影露光
    装置のグループを作成する管理工程と;前記グループの
    中から投影露光装置を選択し、選択された投影露光装置
    を構成するステージ系の制御誤差に起因する線形の歪み
    成分を除去するとともに投影光学系の結像特性を調整し
    たうえで前記物体を重ね合わせ露光する露光工程と;を
    含む露光方法。
  15. 【請求項15】 複数の投影露光装置と;前記各投影露
    光装置から送信された、前記各投影露光装置における複
    数の計測点の位置ずれに基づく投影像の歪みが記憶され
    る記憶装置と;前記各投影露光装置の中から、互いの投
    影像の歪みの指標値の差が所定範囲内である装置のグル
    ープを作成する管理装置と;前記グループの中から、前
    記物体を重ね合わせ露光する投影露光装置を選択する選
    択装置と;を備えるリソグラフィシステム。
  16. 【請求項16】 前記所定範囲を外部から設定可能な入
    力装置をさらに備えることを特徴とする請求項15に記
    載のリソグラフィシステム。
  17. 【請求項17】 前記入力装置では、複数の所定範囲を
    設定可能であり、 前記管理装置は、前記所定範囲毎に、グループの作成処
    理を実行することを特徴とする請求項16に記載のリソ
    グラフィシステム。
  18. 【請求項18】 複数の投影露光装置から送信された、
    前記各投影露光装置における複数の計測点の位置ずれに
    基づく投影像の歪みを記憶装置に記憶する記憶手順と;
    互いの前記歪みの指標値の差が所定範囲内である投影露
    光装置のグループを前記各投影露光装置の中から作成す
    る作成手順と;をコンピュータに実行させるプログラ
    ム。
  19. 【請求項19】 前記指標値の差が、前記複数の計測点
    の少なくとも一部における前記投影露光装置間の位置ず
    れ量の差のうちの最大値であることを特徴とする請求項
    18に記載のプログラム。
  20. 【請求項20】 前記作成手順として、 前記各投影露光装置の中から選択される一対の投影露光
    装置のすべての組み合わせについて、その組み合わせに
    おける前記指標値の差を算出することによって、互いの
    前記指標値の差が所定範囲内である投影露光装置の組合
    せを抽出する手順を前記コンピュータに実行させること
    を特徴とする請求項18又は19に記載のプログラム。
  21. 【請求項21】 前記作成手順として、 前記投影露光装置毎に、その装置との前記指標値の差が
    前記所定範囲内となる投影露光装置の装置群を作成する
    第1手順と;互いの前記指標値の差が前記所定範囲内で
    ある装置の組合せを前記各装置群の中から求め、その組
    合せを前記グループとする第2手順と;を前記コンピュ
    ータに実行させることを特徴とする請求項20に記載の
    プログラム。
  22. 【請求項22】 前記作成手順として、 前記投影露光装置毎に、その装置との前記指標値の差が
    前記所定範囲の1/2の範囲内である投影露光装置の装
    置群を作成し、その装置と前記各装置群に含まれる装置
    との組合せを前記グループとする手順を前記コンピュー
    タに実行させることを特徴とする請求項18又は19に
    記載のプログラム。
  23. 【請求項23】 前記作成手順として、 前記グループを作成する毎に、そのグループに含まれる
    すべての装置が、すでに作成されたいずれか1つのグル
    ープに含まれる場合には、そのグループを削除する手順
    を前記コンピュータに実行させることを特徴とする請求
    項22に記載のプログラム。
  24. 【請求項24】 前記作成手順として、 前記各計測点のうち、対応する1つの計測点における互
    いの歪みの差が前記所定範囲内である投影露光装置のグ
    ループを作成する手順と;前記グループに含まれる投影
    露光装置の中で、他の計測点において前記グループ内の
    他の装置との前記歪みの差が前記所定範囲外にある投影
    露光装置がある場合には、その装置を前記グループから
    除外する手順と;を前記コンピュータに実行させること
    を特徴とする請求項18又は19に記載のプログラム。
  25. 【請求項25】 前記作成手順として、前記各投影露光
    装置を構成するステージ系の制御誤差に起因する線形の
    歪み成分が除去された前記各投影露光装置の投影像の歪
    みに基づいて前記グループを作成する手順を前記コンピ
    ュータに実行させることを特徴とする請求項18〜24
    のいずれか一項に記載のプログラム。
  26. 【請求項26】 前記作成手順として、前記各投影露光
    装置を構成するステージ系の制御誤差に起因する線形の
    歪み成分が除去され、前記各投影露光装置の投影光学系
    の結像特性が補正された後の投影像の歪みに基づいて前
    記グループを作成する手順を前記コンピュータに実行さ
    せることを特徴とする請求項18〜24のいずれか一項
    に記載のプログラム。
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