JP2005116849A - 静電吸着装置及び方法、露光装置、デバイスの製造方法 - Google Patents

静電吸着装置及び方法、露光装置、デバイスの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 変形したウエハを平面に矯正し、かつ転写性能の劣化となる静電チャックの熱膨張による変形を低減することで所望の転写性能をもたらす吸着装置及び方法、当該吸着装置を有する露光装置を提供する。
【解決手段】 ウエハを静電吸着する静電吸着装置であって、ウエハ搬送手段からウエハを静電吸着させる手段へウエハを受け渡す時の静電吸着させる手段への印加電圧に対して、吸着動作が完了した後の印加電圧を少なくする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、一般には、冷却装置に係り、特に、半導体ウエハ用の単結晶基板、液晶ディスプレイ(LCD)用のガラス基板などのウエハを露光する露光装置に用いられる光学素子を冷却する冷却装置に関わる。本発明は、特に、露光光減として紫外線や極端紫外線(EUV:extreme ultraviolet)光を利用する露光装置に用いられるウエハを吸着する静電吸着装置に好適である。
フォトリソグラフィー(焼き付け)技術を用いて半導体メモリや論理回路などの微細な半導体素子を製造する際に、マスクに描画された回路パターンを投影光学系によってウエハ等に投影して回路パターンを転写する縮小投影露光装置が従来から使用されている。
縮小投影露光装置で転写できる最小の寸法(解像度)は、露光に用いる光の波長に比例し、投影光学系の開口数(NA)に反比例する。従って、波長を短くすればするほど、解像度はよくなる。このため、近年の半導体素子の微細化への要求に伴い露光光の短波長化が進められ、超高圧水銀ランプ(i線(波長約365nm))、KrFエキシマレーザー(波長約248nm)、ArFエキシマレーザー(波長約193nm)と用いられる紫外線光の波長は短くなってきた。
しかし、半導体素子は急速に微細化しており、紫外線光を用いたリソグラフィーでは限界がある。そこで、0.1μm以下の非常に微細な回路パターンを効率よく転写するために、紫外線光よりも更に波長が短い、波長10nm乃至15nm程度の極端紫外線(EUV)光を用いた縮小投影露光装置(以下、「EUV露光装置」と称する。)や電子線露光装置以下、「EB露光装置」と称する。)が開発されている。
露光光の短波長化が進むと物質による光の吸収が非常に大きくなるので、可視光や紫外光で用いられるような光の屈折を利用した屈折素子、即ち、レンズを用いることは難しく、更に、EUV光の波長領域では使用できる硝材が存在しなくなり、光の反射を利用した反射素子、即ち、ミラー(例えば、多層膜ミラー)のみで光学系を構成する反射型光学系が用いられる。
EUV露光装置においては、露光光路中に含まれる残留ガス(水、高分子有機ガスなど)成分とEUV光との反応によりミラー表面にコンタミが付着し、反射率が低下することを防ぐために、露光光路雰囲気中は、1×10−6[Pa]程度の高真空に維持されている。一方、EB露光装置では、露光光路中に含まれるガス成分によってEB強度の減衰するためやはり、露光光路雰囲気中は、1×10−6[Pa]程度の高真空に維持されている。
また、微細化にともないウエハの平面度も厳密に管理しなければならない。例えば、図7に示すようにウエハの平面度が変化し、反り量がθ変化すると前の位置Lrと反り量がθ変化ために変化した位置Lmとすると、基板の厚さtとすると、
ΔL=Lr−Lm=t×θ/2
だけウエハ表面の位置がずれ、転写精度が悪化する。従ってウエハの平面度の変化が無いようにすることが必要で、そのために一般に剛性の高い平面に吸着し矯正することが行われてきた。
上記のように雰囲気が真空であるために、ウエハを平面に矯正するために、特許文献1のように静電気によってウエハを吸着する静電チャックをもちいる。静電チャックは、表面が誘電体からなり、チャック内の電極に電圧を印可してチャック表面に電荷を発生させ、誘電体とウエハ間にクーロン力を発生させる事でウエハを吸着させるものである。静電気力は、いわゆる平行平板のコンデンサーの電極に働く力Fとして、真空中の誘電率E0、誘電体の比誘電率Er、印加電圧V、誘電体の厚みd、誘電体とウエハとの距離xとして以下の数式で表される。
F=E0×Er^2×V^2/(2×(d+Er×x)^2)
従って、静電気力はウエハとチャック表面とに距離が離れると極端に弱くなり、成膜プロセスを経て反ったウエハを吸着するには多くの電圧を印加する。
特開2001−358055号公報
しかし、印加電圧を大きくすると電流と電圧の積で自己発熱によってチャックの温度が上昇する。チャックのこの温度上昇による熱歪が大きければ、チャックに矯正されているウエハも歪み結果として転写性能が悪化するということになる。チャックは一般に軽く剛性の高いセラミクスを用いるが、一般に高剛性セラミクスの線膨張正数は2から9ppm程度の範囲にある。EUVに求められる転写性能を考えれば、チャックの温度上昇は少なくとも0.01℃以下にしなければならない。つまり、自己発熱によるチャックの温度上昇を抑えるために、印加電圧は極力少なくする必要がある。
そこで、本発明は、変形したウエハを平面に矯正し、かつ転写性能の劣化となる静電チャックの熱膨張による変形を低減することで所望の転写性能をもたらす吸着装置及び方法、当該吸着装置を有する露光装置を提供することを例示的目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一側面としての吸着装置は、電圧を印加させることで、真空中でウエハを静電吸着させる手段、該ウエハを静電吸着させる手段を冷却する手段、ウエハ搬送手段、ウエハ搬送手段から静電吸着させる手段へウエハを受け渡す手段、ウエハの静電吸着動作が完了した事を検知する手段、静電吸着させる手段に印加する電圧を可変する手段とを有し、該静電吸着させる手段に印加する電圧を可変する手段は、ウエハ搬送手段から静電吸着させる手段へウエハを受け渡す時の静電吸着させる手段への印加電圧に対して、吸着動作が完了した後の印加電圧を少なくすることを特徴とする。かかる吸着装置によれば、成膜プロセスによって変形したウエハを吸着するために静電チャックに大きな電圧を加え、ウエハを平面に矯正できる、さらに、ウエハを吸着した後は、ウエハを平面に矯正するのに必要な最小限の電圧を印加するために、チャックの自己発熱によるチャックの熱歪を低減できる。
前記ウエハの静電吸着動作が完了した事を検知する手段は、静電吸着させる手段に流れる電流を検知する手段であることを特徴とする。これにより、ウエハの静電吸着動作の完了を簡便にかつ瞬間に検知することができる。前記ウエハの静電吸着動作が完了した事を検知する他の手段は、ウエハの平面度を計測する手段であることを特徴とする。これにより、ウエハの平面度の変化がより少なくすることができるので、転写精度が向上する。
本発明の別の側面としての吸着方法は、真空中でウエハを静電チャックに吸着する吸着方法であって、ウエハを搬送するステップ、ウエハ搬送手段から静電吸着させる手段へウエハを受け渡すステップ、静電吸着させる手段に電圧を印加するステップ、ウエハの静電吸着動作が完了した事を検知するステップ、静電吸着させる手段に印加する電圧を可変するステップとを有することを特徴とする。かかる吸着方法によれば、上述した吸着装置の作用と同様の作用を奏する。
本発明の更に別の側面としての露光装置は、上述の吸着装置と、前記静電吸着装置により吸着されたウエハにマスクに形成されたパターンを露光する光学系とを有する。かかる露光装置によれば、上述した吸着装置を構成要素の一部に有し、変形したウエハを平面に矯正し、かつ転写性能の劣化となる静電チャックの熱膨張による変形を低減することで所望の転写性能を発揮することができる。
本発明の別の側面としてのデバイス製造方法は、上述の露光装置を用いてウエハを投影露光するステップと、投影露光された前記ウエハに所定のプロセスを行うステップとを有する。上述の露光装置の作用と同様の作用を奏するデバイス製造方法の請求項は、中間及び最終結果物であるデバイス自体にもその効力が及ぶ。また、かかるデバイスは、LSIやVLSIなどの半導体チップ、CCD、LCD、磁気センサー、薄膜磁気ヘッドなどを含む。
本発明の更なる目的又はその他の特徴は、以下添付図面を参照して説明される好ましい実施例によって明らかにされるであろう。
本発明の吸着装置及び方法によれば、真空雰囲気下に置かれた成膜プロセスを経て反ったウエハであっても、本発明は、変形したウエハを平面に矯正し、かつ転写性能の劣化となる静電チャックの熱膨張による変形を低減することが可能であるので所望の転写性能を実現することができる。
以下、添付図面を参照して本発明の例示的一態様である吸着装置及び吸着方法について説明する。なお、各図において、同一の部材については、同一の参照番号を付し、重複する説明は省略する。ここで、図1は、本発明の一側面としての吸着装置1を示す概略構成図である。
電極に電圧を印加することで、チャックと基板との間に電位差を与えこれにより発生する静電気力によって基板をチャックに吸着する。
以下の本実施形態のウエハは、液晶基板その他の被処理体を広く含む。
吸着装置は、真空チャンバVC内に置かれたウエハを吸着する吸着装置である。真空チャンバVC内は、図示しない真空ポンプによって1×10−6[Pa]程度の真空に維持されている。吸着装置1は、図1によく示されるように、ウエハチャック100、ウエハチャック冷却手段360、電圧印加手段200、ウエハ受け渡し手段300、吸着検知手段350、ウエハ搬送手段400とを有する。
ウエハチャック100は、表面の誘電体層101、電極102、下部層103からなる。下部層103は、チャックの外力による変形を抑えるため、チャックの剛性を向上させるものである。ケーブル104は、電極102に電圧印加手段200より電圧を供給するものである。チャック内の電極に電圧を印可すると、チャック表面に電荷を発生させ、誘電体とウエハ間にクーロン力を発生させる事でウエハを吸着させる。
ウエハ受け渡し手段400は、前述のウエハチャックと同様に不図示の誘電体層、電極、電極に電圧印加手段、電圧を供給するケーブルによってウエハをクーロン力によって吸着し搬送するものであり、ウエハチャック上面に搬送した後に、ウエハ受け渡し手段300にウエハを受け渡す。従来の半導体露光装置において用いられているように、ウエハ受け渡し手段300はウエハチャック上面に搬送されたウエハをウエハチャック表面から突出し、ウエハを保持したのち、ウエハ表面まで下降する。この後に前述のようにウエハチャック表面に電荷を発生させ、誘電体とウエハ間にクーロン力を発生させる事でウエハを吸着させる。
このクーロン力は、いわゆる平行平板のコンデンサーの電極に働く力Fとして、真空中の誘電率E0、誘電体の比誘電率Er、印加電圧V、誘電体の厚みd、誘電体とウエハとの距離xとして前述の数式2で表される。これより、静電気力はウエハとチャック表面とに距離の2乗に反比例して極端に弱くなり、成膜プロセスを経て反ったウエハを吸着するには多くの電圧を印可することになる。
そこで、成膜プロセスを経て反ったウエハでも充分にチャック表面にこれを引き寄せかつ平面に吸着維持できる平均吸着力900gf/cm2を発生させるために、印加電圧±750Vを電極102に電圧印加手段200よりケーブル104を通して印加する。このときに発生する漏れ電流は、1.8mAでありチャックに発生する熱量は、2.7Wである。
吸着検知手段350は、ケーブル104を流れるいわゆる静電チャックリーク電流値が規定の値以上か否かで判断する。平面矯正が不十分であるとリーク電流値が減少するので、予め実験によって十分な平面度以下にウエハを矯正したときのリーク電流値をもとめておき、この値以上か否かで、成膜プロセスを経て反ったウエハでも十分にチャック表面にこれを引き寄せかつ平面に吸着維持できたかどうかを判断する。できなかった場合は、吸着力を解除しウエハ受け渡し手段でウエハを保持した後に再度、前述のようにウエハチャックへの吸着動作を行い、ウエハをチャックにこれを引き寄せかつ平面に吸着維持できたかどうかを判断する。数回のリトライの後でも吸着できない場合は、エラーとし、このウエハの露光動作を行なわず、次のウエハへの吸着動作に移る。吸着が正常に行なわれた場合は、ウエハをチャック表面から離れないのに必要な平均吸着力400gf/cm2を発生させるために、印加電圧±500Vを電極102に電圧印加手段200よりケーブル104を通して印加する。このときに発生する漏れ電流は、0.2mAであり発生する熱量は、0.2Wである。吸着力が少なくてすむ理由は、当初ウエハを引き寄せる場合には、ウエハとチャック表面の距離が大きく離れた部分でも十分な吸着力を得るために印加電圧を大きくする事が必要で、平均吸着力が大きくなるのに比べ、いったんウエハチャック表面に引き寄せられた後には、ウエハとチャック表面の距離がほとんど無いために、一様に吸着力が働き平均吸着力が少なくてすむ。以上の印加電圧の時刻歴をグラフにしたものを図6に示した。
ウエハチャック冷却手段360は、輻射冷却を用いる。輻射冷却を用いる理由は、非接触でウエハチャックを冷却する事ができるので、接触式の冷却手段とは異なり、振動で転写性能を悪化させる事が無いからである。ウエハチャック冷却手段360は、10cm□の形状の17℃の輻射冷却で、前述のチャックに発生する熱量0.2Wを奪う事ができる。
ここで、前述のようにウエハの受け渡し後、チャックへの吸着を確認した後に電圧印加手段の印加電圧を下げない場合には、前述のチャックに発生する熱量2.7Wを奪うために、10cm□の形状で−140℃の輻射冷却が必要となる。−140℃の輻射冷却は、他の温度安定性が求められる干渉計の参照ミラー、投影光学系のミラーなどの部材を冷やして温度を下げてしまったり、装置が極めて大きくなったり、コストが非常に高くなったりする問題が発生する。
上記の吸着力、印加電圧、漏れ電流値は、静電チャックの形状、誘電体の物性によって変化するものであり、これらの値に限定される物ではない。
ここで、図2を参照して、吸着装置1を用いたウエハの吸着方法について説明する。図2は、真空雰囲気下に置かれたウエハを吸着する吸着方法1000を説明するためのフローチャートである。
まず、ウエハ搬送手段400によってウエハをチャック上面に搬送する。(ステップ1001)。次に、ウエハ受け渡し手段300によってウエハをウエハ搬送手段からウエハチャックの表面へウエハを受け渡す(ステップ1002)。電圧印加手段200によってチャックの電極に電圧Aを加え、クーロン力によってウエハを吸着させる(ステップ1003)。次に吸着検知手段350は、電圧印加手段200によってチャックの電極に電圧をかけている状態で電圧印加手段から電極に流れる電流を検知し、所定の値以上であり、吸着が正常に行なわれたかを判断する(ステップ1004)。NGの場合は、チャックへの印加電圧を解除し(ステップ1010)、ウエハ受け渡し手段によってウエハチャックからウエハを突出させ(ステップ1011)再度ステップ1002へ進む。OKの場合は、電圧印加手段200によってチャックの電極に電圧Bを加え、ステップ1003とは異なるクーロン力によってウエハを吸着させる(ステップ1005)。
従って、吸着装置1及び吸着方法1000によれば、成膜プロセスによって変形したウエハを吸着するために静電チャックに大きな電圧を加え、ウエハを平面に矯正できる、さらに、ウエハを吸着した後は、ウエハを平面に矯正するのに必要な最小限の電圧を印加するために、チャックの自己発熱によるチャックの熱歪を低減させて所望の転写性能を実現することができる。
次に、吸着装置1の変形例である吸着装置1Aについて説明する。吸着装置1は、吸着装置1Aと比べて吸着検知手段350について異なる。吸着装置1Aの吸着検知手段350Aは、ウエハチャックに吸着されたウエハの表面の高さを光学的に計測するものである。半導体露光装置には、ウエハのアライメントを行なうためにグローバルアライメント装置が装着されており、このグローバルアライメント装置の高さ計測機能を使うものである。
吸着装置1Aによれば、吸着検知手段350にウエハチャックに吸着されたウエハの表面の高さを光学的に計測するので、より正確にウエハがチャックに平面度良く吸着されているかを計測し、判断する事が可能である。従って、ウエハの平面度の変化がより少なく管理することができるので、転写精度が向上する。なお、冷却装置1Aを用いたウエハの吸着方法については、図2を参照して説明した冷却方法1000と同様であるので、ここでは詳しい説明は省略する。
以下、図3を参照して、本発明の吸着装置1を適用した例示的な露光装置500について説明する。ここで、図3は、本発明の例示的な露光装置500の概略構成図である。
本発明の露光装置500は、露光用の照明光としてEUV光(例えば、波長13.4nm)を用いて、例えば、ステップ・アンド・スキャン方式やステップ・アンド・リピート方式でマスク520に形成された回路パターンをウエハ540に露光する投影露光装置である。かかる露光装置は、サブミクロンやクオーターミクロン以下のリソグラフィー工程に好適であり、以下、本実施形態ではステップ・アンド・スキャン方式の露光装置(「スキャナー」とも呼ばれる。)を例に説明する。ここで、「ステップ・アンド・スキャン方式」とは、マスクに対してウエハを連続的にスキャン(走査)してマスクパターンをウエハに露光すると共に、1ショットの露光終了後ウエハをステップ移動して、次の露光領域に移動する露光方法である。「ステップ・アンド・リピート方式」は、ウエハの一括露光ごとにウエハをステップ移動して次のショットの露光領域に移動する露光方法である。
図3を参照するに、露光装置500は、照明装置510と、マスク520と、マスク520を載置するマスクステージ525と、投影光学系530と、ウエハ540と、ウエハ540を載置するウエハステージ545と、アライメント検出機構550と、フォーカス位置検出機構560とを有する。
また、図3に示すように、EUV光は、大気に対する透過率が低く、残留ガス(水分、高分子有機ガスなど)成分との反応によりコンタミを生成してしまうため、少なくとも、EUV光が通る光路中(即ち、光学系全体)は真空雰囲気VCとなっている。
照明装置510は、投影光学系530の円弧状の視野に対する円弧状のEUV光(例えば、波長13.4nm)によりマスク520を照明する照明装置であって、EUV光源512と、照明光学系514とを有する。
EUV光源512は、例えば、レーザープラズマ光源が用いられる。これは、真空容器中のターゲット材に高強度のパルスレーザー光を照射し、高温のプラズマを発生させ、これから放射される、例えば、波長13nm程度のEUV光を利用するものである。ターゲット材としては、金属膜、ガスジェット、液滴などが用いられる。放射されるEUV光の平均強度を高くするためにはパルスレーザーの繰り返し周波数は高い方がよく、通常数kHzの繰り返し周波数で運転される。
照明光学系512は、集光ミラー512a、オプティカルインテグレーター512bから構成される。集光ミラー512aは、レーザープラズマからほぼ等方的に放射されるEUV光集める役割を果たす。オプティカルインテグレーター512bは、マスク520を均一に所定の開口数で照明する役割を持っている。また、照明光学系512は、マスク520と共役な位置に、マスク520の照明領域を円弧状に限定するためのアパーチャ512cが設けられている。
マスク520は、反射型マスクで、その上には転写されるべき回路パターン(又は像)が形成され、マスクステージに支持及び駆動されている。マスク520から発せられた回折光は、投影光学系530で反射されてウエハ540上に投影される。マスク520とウエハ540とは、光学的に共役の関係に配置される。露光装置500は、ステップ・アンド・スキャン方式の露光装置であるため、マスク520とウエハ540を走査することによりマスク520のパターンをウエハ540上に縮小投影する。
マスクステージ525は、マスク520を支持して図示しない移動機構に接続されている。マスクステージ525は、当業界周知のいかなる構造をも適用することができる。図示しない移動機構は、リニアモーターなどで構成され、少なくともX方向にマスクステージ525を駆動することでマスク520を移動することができる。露光装置500は、マスク520とウエハ540を同期した状態で走査する。ここで、マスク520又はウエハ540面内で走査方向をX、それに垂直な方向をY、マスク520又はウエハ540面内に垂直な方向をZとする。
投影光学系530は、複数の反射ミラー(即ち、多層膜ミラー)530aを用いて、マスク520面上のパターンを像面であるウエハ540上に縮小投影する。複数のミラー530aの枚数は、4枚乃至6枚程度である。少ない枚数のミラーで広い露光領域を実現するには、光軸から一定の距離だけ離れた細い円弧状の領域(リングフィールド)だけを用いて、マスク520とウエハ540を同時に走査して広い面積を転写する。投影光学系530の開口数(NA)は、0.2乃至0.3程である。
本実施形態のウエハは、液晶基板その他の被処理体を広く含む。ウエハ540には、フォトレジストが塗布されている。フォトレジスト塗布工程は、前処理と、密着性向上剤塗布処理と、フォトレジスト塗布処理と、プリベーク処理とを含む。前処理は、洗浄、乾燥などを含む。密着性向上剤塗布処理は、フォトレジストと下地との密着性を高めるための表面改質(即ち、界面活性剤塗布による疎水性化)処理であり、HMDS(Hexamethyl−disilazane)などの有機膜をコート又は蒸気処理する。プリベークは、ベーキング(焼成)工程であるが現像後のそれよりもソフトであり、溶剤を除去する。
ウエハステージ545は、ウエハチャック545aによってウエハ540を支持する。ウエハステージ545は、例えば、リニアモーターを利用してXYZ方向にウエハ540を移動する。マスク520とウエハ540は、同期して走査される。また、マスクステージ525の位置とウエハステージ545との位置は、例えば、レーザー干渉計などにより監視され、両者は一定の速度比率で駆動される。ウエハチャック545aに本発明の吸着装置1及び吸着方法1000を適用することができ、吸着装置100によりウエハ540を吸着することで熱膨張による変形の防止及び平面度の向上により、優れた結像性能を発揮することができる。
アライメント検出機構550は、マスク520の位置と投影光学系530の光軸との位置関係、及び、ウエハ540の位置と投影光学系530の光軸との位置関係を計測し、マスク520の投影像がウエハ540の所定の位置に一致するようにマスクステージ525及びウエハステージ545の位置と角度を設定する。
フォーカス位置検出機構560は、ウエハ540面でZ方向のフォーカス位置を計測し、ウエハステージ545の位置及び角度を制御することによって、露光中、常時ウエハ540面を投影光学系530による結像位置に保つ。
露光において、照明装置510から射出されたEUV光はマスク520を照明し、マスク520面上のパターンをウエハ540面上に結像する。本実施形態において、像面は円弧状(リング状)の像面となり、マスク520とウエハ540を縮小倍率比の速度比で走査することにより、マスク520の全面を露光する。
次に、図4及び図5を参照して、上述の露光装置500を利用したデバイス製造方法の実施例を説明する。図4は、デバイス(ICやLSIなどの半導体チップ、LCD、CCD等)の製造を説明するためのフローチャートである。本実施形態においては、半導体チップの製造を例に説明する。ステップ1(回路設計)では、デバイスの回路設計を行う。ステップ2(マスク製作)では、設計した回路パターンを形成したマスクを製作する。ステップ3(ウエハ製造)では、シリコンなどの材料を用いてウエハを製造する。ステップ4(ウエハプロセス)は、前工程と呼ばれ、マスクとウエハを用いてリソグラフィー技術によってウエハ上に実際の回路を形成する。ステップ5(組み立て)は、後工程と呼ばれ、ステップ4によって作成されたウエハを用いて半導体チップ化する工程であり、アッセンブリ工程(ダイシング、ボンディング)、パッケージング工程(チップ封入)等の工程を含む。ステップ6(検査)では、ステップ5で作成された半導体デバイスの動作確認テスト、耐久性テストなどの検査を行う。こうした工程を経て半導体デバイスが完成し、それが出荷(ステップ7)される。
図5は、ステップ4のウエハプロセスの詳細なフローチャートである。ステップ11(酸化)では、ウエハの表面を酸化させる。ステップ12(CVD)では、ウエハの表面に絶縁膜を形成する。ステップ14(イオン打ち込み)では、ウエハにイオンを打ち込む。ステップ15(レジスト処理)では、ウエハに感光剤を塗布する。ステップ16(露光)では、露光装置500によってマスクの回路パターンをウエハに露光する。ステップ17(現像)では、露光したウエハを現像する。ステップ18(エッチング)では、現像したレジスト像以外の部分を削り取る。ステップ19(レジスト剥離)では、エッチングが済んで不要となったレジストを取り除く。これらのステップを繰り返し行うことによってウエハ上に多重に回路パターンが形成される。本実施形態のデバイス製造方法によれば、従来よりも高品位のデバイスを製造することができる。このように、露光装置500を使用するデバイス製造方法、並びに結果物としてのデバイスも本発明の一側面を構成する。
以上、本発明の好ましい実施例について説明したが、本発明はこれらの実施例に限定されないことはいうまでもなく、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。例えば、本発明の吸着装置及び方法は、電子ビームなどのEUV光以外が照射される露光装置にも適用可能である。
本発明の一側面としての吸着装置を示す概略構成図である。 真空雰囲気下に置かれたウエハを吸着する吸着方法を説明するためのフローチャートである。 本発明の例示的な露光装置の概略構成図である。 デバイス(ICやLSIなどの半導体チップ、LCD、CCD等)の製造を説明するためのフローチャートである。 図4に示すステップ4のウエハプロセスの詳細なフローチャートである。 図1に示す吸着装置の印加電圧の時刻歴のグラフ。 ウエハの平面度が変化による転写性能劣化を説明する概略図である。
符号の説明
1 吸着装置
100 ウエハチャック
101 誘電体層
102 電極
103 下部層
104 ケーブル
200 電圧印加手段
300 ウエハ受け渡し手段
1A 吸着装置
350A 吸着検知手段
350 吸着検知手段
360 ウエハチャック冷却手段
400 ウエハ搬送手段
500 露光装置
512 照明光学系
512a 集光ミラー
512a オプティカルインテグレーター
530 投影光学系
530a 反射ミラー

Claims (6)

  1. 電圧を印加させることで、真空中でウエハを静電吸着させる手段、
    該ウエハを静電吸着させる手段を冷却する手段、
    ウエハ搬送手段、
    ウエハ搬送手段から静電吸着させる手段へウエハを受け渡す手段、
    ウエハの静電吸着動作が完了した事を検知する手段、
    静電吸着させる手段に印加する電圧を可変する手段とを有し、
    該静電吸着させる手段に印加する電圧を可変する手段は、
    ウエハ搬送手段から静電吸着させる手段へウエハを受け渡す時の静電吸着させる手段への印加電圧に対して吸着動作が完了した後の印加電圧を少なくすることを特徴とする静電吸着装置。
  2. ウエハの静電吸着動作が完了した事を検知する手段は、静電吸着させる手段に流れる電流を検知する手段であることを特徴とする請求項1記載の静電吸着装置。
  3. ウエハの静電吸着動作が完了した事を検知する手段は、ウエハの平面度を計測する手段であることを特徴とする請求項1記載の静電吸着装置。
  4. 真空中でウエハを静電チャックに吸着する吸着方法であって、
    ウエハを搬送するステップ、
    ウエハ搬送手段から静電吸着させる手段へウエハを受け渡すステップ、
    静電吸着させる手段に電圧を印加するステップ、
    ウエハの静電吸着動作が完了した事を検知するステップ、
    静電吸着させる手段に印加する電圧を電圧を少なくするステップとを有することを特徴とする吸着方法。
  5. 請求項1乃至3のうちいずれか一項記載の静電吸着装置と、
    前記静電吸着装置により吸着されたウエハにマスクに形成されたパターンを露光する光学系とを有する露光装置。
  6. 請求項5記載の露光装置を用いてウエハを露光するステップと、
    投影露光された前記ウエハに所定のプロセスを行うステップとを有することを特徴とするデバイス製造方法。
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