JP2002246786A - 電波吸収体 - Google Patents

電波吸収体

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JP2002246786A
JP2002246786A JP2001041890A JP2001041890A JP2002246786A JP 2002246786 A JP2002246786 A JP 2002246786A JP 2001041890 A JP2001041890 A JP 2001041890A JP 2001041890 A JP2001041890 A JP 2001041890A JP 2002246786 A JP2002246786 A JP 2002246786A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 一定面積(体積)に細密充填で、大小相似の
一定リズムをもったアンテナパターンを配置させ、効果
的に電(磁)波吸収を行わせて、広範囲な周波数減衰特
性や良好な斜入射特性の改善効果を有する電波吸収体を
提供すること。 【解決手段】 電波吸収層からなる電波吸収体の片面
に、フラクタルパターン状のアンテナパターンが形成さ
れている電波吸収体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】電波利用の範囲が、生活環境
に対して広がりを見せている。電波吸収体あるいは電磁
波シールド分野から観た場合、具体的には、電気回路の
ノイズ対策や回路保護で、急速にその利用技術が発達し
ている。その中でも近年は、携帯型電話機の普及は目覚
ましいものがあり、PHS(Personal Han
dy Phone System)を含めると、日本の
デジタル携帯電話は、5500万台を超える普及と言わ
れている。さらには、今後も、後記するITSを応用し
たETC、無線LANシステム、デジタル放送網など複
雑な通信ネットワークが構築され、高速な通信利用が電
波路に対応できるように、飛び地のような周波数を埋め
ていく作業がされるようになってきている。これら、無
線や携帯電話を利用したシステムが種種、実用化に向け
て進行中であり、高周波を利用した使用機数は、さらに
大幅に増えていくことが簡単に予想される状態である。
【0002】日本における高度道路交通システム(In
terigent Transport System
以下、略してITSともいう)は、各省庁を中心に、
具体的には、郵政、建設、運輸、自治、通産の5省庁を
中心に進められている。その狙いは、ドライバー、車、
道路を情報通信システムで結び、安全運転を支援しつ
つ、群れで飛ぶ鳥のごとく、渋滞の無いスムーズな道路
運行の流れを作ることにある。欧米も、日本に先駆け
て、国家プロジェクトとして、ITSに力を入れてい
る。日本はここ数年、急速に研究が進んでいるのが現状
である。
【0003】特に、高度道路交通システムとして、研究
が進んでいるものとして、次の2つがある。 (1)道路や車への課金システムで、「ノンストップ自
動料金収受システム」であるETCもその一つ。 (2)事故防止装置を取り付けるなどの走行支援道路シ
ステム(Advanced Cruise−Assis
t Highway System略してAHSともい
う)。
【0004】これらの中で、計画実行されてきているも
のに、 1)前方障害物衝突防止支援、2)カーブ進入危険防止
支援、3)車線逸脱防止支援、4)出会いがしら衝突防
止支援、5)右折衝突防止支援、6)横断歩道歩行者衝
突防止支援、7)路面情報活用車間保持等支援、の7つ
があがっている。
【0005】前記(1)は、郵政省、通産省が中心とな
って進めている、電波通信運行の整備にも関係する。こ
の中で、ETC(Electronic Toll C
ollection System)は、「ノンストッ
プ自動料金収受システム」とも呼ばれ、東京湾横断道
路、京葉道路、東関東自動車道路など千葉県を中心とし
た54の料金所を使い試験中である。
【0006】ここで使用される電波の周波数は、高周波
帯では、2.0GHz〜7.0GHzと10GHz〜1
5GHzが国際標準として使用される。これからの道路
環境においては、交通制御することを目的に、高周波電
波が頻繁に使用され、かつ相互に通信のやり取りをする
ことで、乱反射等による不要電波が溢れかえる状況とな
りつつある。そのため、ノイズや電波散乱によるシステ
ムの誤動作の問題が出ており、その対策が必要となって
いる。
【0007】本発明は、このような高度道路交通システ
ム(Interigent Transport Sy
stem 略してITSともいう)、レーダ偽像防止、
無線障害防止、および電磁波障害(Electroma
gnetic Interference 略してEM
I)対策分野で、主に有効に使用される、電波吸収体に
関するものである。
【0008】また、ディスプレイ分野、特にその中で
も、プラズマディスプレイパネル(PDP)、FEDな
ど電磁波放射が強いものに対する電波吸収対策、電子回
路ノイズ保護、携帯型電話機筐体、前記した高度道路交
通システム(ITS)を利用したETC、無線LANシ
ステムに適応展開するための電波吸収体に関するもので
もある。特に、本発明は、電波吸収効率に優れた電波吸
収体に関するものである。
【0009】
【従来の技術】従来から、通信アンテナ分野において
は、アンテナの設計、特にロッドアンテナよりも効率の
高いアンテナ設計に鋭意努力がなされている。その中
で、1999年、ペンシルバニア州立大学のワーナら
が、アンテナをフラクタル状に配置した場合、アンテナ
効率が高まることを理論的に説明していることは知られ
ている(日経サイエンス1999年9月号第10頁)。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記した従来
の技術は、あくまでもアンテナを対象としており、本発
明のような電波吸収体を対象とするものではなかった。
つまり、ロッドアンテナに代わり、携帯用の小型アンテ
ナとして示したにすぎない。また、フラクタルパターン
もフラクタル3角形として配置しているのみで、電波吸
収体として最適化されたものとはなっていない。さら
に、その製造方法は、フラクタルにより構成されている
複雑なパターンを、従来のエッチング法を用いて試作・
製造しており、簡便でかつ量産化に対応するものとはな
っていない。
【0011】本発明は、このような現状に鑑みて、なさ
れたものである。即ち、高周波GHz対応(例えば、2
GHz〜6GHz)の電波吸収体において、安価で電波
吸収特性に優れた(例えば、広範囲な周波数において、
減衰特性を有する)ものを実現させることを目的とする
ものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の電波吸収体は、電波吸収層からなる電波吸
収体の片面に、フラクタルパターン状のアンテナパター
ンが形成されている。
【0013】また、本発明の電波吸収体は、表面にフラ
クタルパターン状のアンテナパターンが形成されている
電波吸収層と熱伝達変換層からなる。また、本発明の電
波吸収体は、表面にフラクタルパターン状のアンテナパ
ターンが形成されている電波吸収層と、1層以上の電波
吸収層と、熱伝達変換層からなる。これらの電波吸収体
の各層の間には、易接着層を設けてもよい。
【0014】また、電波吸収体のフラクタルパターン状
のアンテナパターンの材料としては、金属微粒子と、反
応性モノマーと、光重合開始剤と、分散剤と、溶剤から
構成された紫外線硬化型電波吸収体用インキ組成物が用
いられる。そして、前記分散剤は、高分子型湿潤性分散
剤であることを特徴とする。
【0015】本発明では、電波吸収層上にアンテナパタ
ーンを形成すること、さらに、このアンテナパターンが
GHz帯を意識して、最適化されたフラクタルパターン
を採用したのである。
【0016】電波吸収層とアンテナパターン、特にフラ
クタルパターンの組み合わせとする最大の理由は、アン
テナを層状に配置することで、キャパシタンス向上がは
かられる事である。さらには、配置パターンとなるフラ
クタルアンテナパターンは、インダクタンス効果を生み
出し、電気回路構成としてのLCの関係が改善されるこ
とによる。そのなかで、最適なフラクタルパターンを見
出し、これを本発明である電波吸収体に搭載したもので
ある。
【0017】ここで、アンテナパターンとして配置する
フラクタルパターンについて説明する。(フラクタルの
定義については、例えば、日経サイエンス社(198
5)、広中平祐監訳、「フラクタル幾何学」の記載参
照。)フラクタル図形の重要な性質としては、自己相似
性があげられる。自己相似性とは、ある図形の一部を拡
大するとその図形全体、あるいはより大きな部分と一致
するという性質である。
【0018】ここで、フラクタル図形の1つであるシェ
ルビンスキーの3角形を用いてこの性質を説明する。図
3の図形がシェルビンスキーの3角形である。この図形
の右下の三角形を3倍すると元の図形と一致する。すな
わち、この図形は、相似形の入れ子構造になっているの
である。自己相似性を有する図形を自己相似図形と呼
ぶ。フラクタル図形は必ず自己相似性を持っており、自
己相似性はフラクタル図形の重要な性質の1つである。
【0019】このような性質は、一般の自然界の図形に
おいても見られる。例えば、雲を例にとると、肉眼で見
たときでも望遠鏡を使って見たときでも雲の外形は変わ
らない。これは厳密な意味では相似形ではないが、統計
的に見た場合、自己相似性を持っているといえる。
【0020】一方、本発明におけるフラクタルパターン
の製造に関しては、印刷技術、特に製版技術を応用して
製造する。つまり、フラクタルパターンを構成している
相似の基本単位図形、例えばシェルビンスキーの3角形
であれば、構成単位図形は3角形である。これを製版フ
ィルム(例えばリスフィルム)に1つだけ焼き付ける。
これを製版装置にセットする。アンテナパターンとして
の焼付けは、図形配置位置の座標、拡大・縮小率データ
として、特にデジタルデータを利用する。これを、コン
ピュータ・タイプセッターによって、フォトリソ法で、
複雑なフラクタルアンテナパターンを電波吸収層に形成
させる。製版されていれば、何回でも使用でき、フォト
リソ法で製造されるため、サブミクロンオーダのレベル
で精度良く、かつ安価に大量複製が可能である。
【0021】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態を詳細に
説明する。 (フラクタルアンテナパターンの材料と製造方法)本発
明は、フラクタルパターンをフォトレジスト法によって
得る。さらには、導電性配線パターンとするため、金属
微粒子核をもとに無電解メッキによって製造する。これ
により、処理法が簡便で、無電解で工程数が簡略化され
る。レジスト材料としては、Pd,Ni,Co、ITO
など金属微粒子が分散された透明性の感光性樹脂を使用
する。市販品をそのまま使用してもよいし、以下の材料
を配合して調合後使用しても良い。
【0022】紫外線レジスト組成物を、金属微粒子と、
反応性モノマーと、光重合開始剤と、分散剤と、溶剤か
らなり、必要であれば樹脂と、粘度調整剤などの添加物
とから構成される紫外線硬化型電磁波吸収体用インキ組
成物とすることができる。
【0023】フラクタルパターン状のアンテナパターン
の成分材料(紫外線硬化型電磁波吸収体用インキ組成
物)について、説明する。
【0024】(金属微粒子)本発明のインキ組成物の重
要な構成材料である、金属微粒子としては、Pd,N
i,Co、ITOなど金属微粒子以外にも次のようなも
のがある。すなわち、一般には、フェライトを中心とし
た磁性金属類や金属酸化物、合金、磁性体も用いられ
る。特に、透磁率(μ値)を規定した特殊な磁性体、複
合フェライト、パーマロイとしてNi−Fe系の代表的
な磁性合金、カーボニル鉄粉末を非磁性体中に分散させ
たカーボニル鉄系磁性体、高誘電率材料(例えば500
0の誘電率を有すチタン酸バリウムやチタン酸鉛など)
も用いられる。
【0025】以上の金属微粒子の使用量は、インキ全体
の重量の5重量%〜40重量%の範囲で、最適には10
重量%〜25重量%の範囲である。
【0026】(分散剤)分散剤としては、高分子型湿潤
性分散剤(多点吸着型の分散剤)を用いることが好まし
い。分散剤は、金属微粒子が反応性モノマーまたは樹脂
中で均一に分散するために用いる。この他、インキ化の
均質性を保持したり、改善する役目もある。さらに、形
成される膜質を良好とするもので、電波吸収層との密着
性を阻害しないようなものを注意して厳選しなければな
らない。このような性能をもつ分散剤の材料としては、
例えば、楠本化成(株)製ディスパロンシリーズ、アビ
シア(株)製ソルスパースシリーズなどがある。この中
で、好適には、酸価8〜20、アミン価20〜32の高
分子型湿潤性分散剤を用いる。
【0027】具体的には、ディスパロンの商品番号DA
−703−50,DA−705,DA−725,DA−
234,DA−325,DA−375、ソルスパース2
4000、12000、5000などである。さらに、
これと組み合わせて使用可能な分散剤としては、例え
ば、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル系、
ポリエチレングリコールジエステル系、ソルビタン脂肪
酸エステル系、脂肪酸変性ポリエステル系、3級アミン
変性ポリウレタン系などが用いられる。
【0028】また、インキ組成物として着色する場合に
は、顔料と組み合わせて、有機色素誘導体等を使用でき
る。有機色素誘導体としては、フタロシアニン系、アゾ
系、アントラキノン系、キナクリドン系等の有機色素
(顔料、染料など)の骨格にカルボキシル基、スルホン
酸基、アミノ基、カルボニル基、スルホニル基等を付加
したもの、および、その塩等をあげることができる。
【0029】また従来から公知である他の分散剤を用い
ることもできる。以上の分散剤の使用量は、0.01重
量%〜30重量%の範囲で、最適には0.1重量%〜1
0重量%の範囲である。
【0030】(溶剤)溶剤としては、例えばメタノー
ル、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノー
ル、エチレングリコール、プロピレングリコール等のア
ルコール類、α―もしくはβ−テルピネオール等のテル
ペン類等、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキ
サノン、N−メチル−2−ピロリドン等のケトン類、ト
ルエン、キシレン、テトラメチルベンゼン等の芳香族炭
化水素類、セロソルブ、メチルセロソルブ、エチルセロ
ソルブ、カルビトール、メチルカルビトール、エチルカ
ルビトール、ブチルカルビトール、プロピレングリコー
ルモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチ
ルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテ
ル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリ
エチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレン
グリコールモノエチルエーテル等のグリコールエーテル
類、酢酸エチル、酢酸ブチル、セロソルブアセテート、
エチルセロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテ
ート、カルビトールアセテート、エチルカルビトールア
セテート、ブチルカルビトールアセテート、プロピレン
グリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレン
グリコールモノエチルエーテルアセテート等の酢酸エス
テル類等が挙げられる。ただし、これらに限定されるも
のではないし、モノマーが溶剤の代わりとして使用され
てもよい。
【0031】(反応性モノマー)反応性モノマーとして
は、後述する光重合開始剤が光を吸収することにより発
生するラジカルによって重合が誘発されるモノマーのこ
とをいい、本発明においては、当該性質を有するモノマ
ーであればいかなるモノマーも使用可能であり、少なく
とも1つの重合可能な炭素−炭素不飽和結合を有する化
合物を用いることができる。
【0032】具体的には、アリルアクリレート、ベンジ
ルアクリレート、ブトキシエチルアクリレート、ブトキ
シエチレングリコールアクリレート、シクロヘキシルア
クリレート、ジシクロペンタニルアクリレート、2−エ
チルヘキシルアクリレート、グリセロールアクリレー
ト、グリシジルアクリレート、2−ヒドロキシエチルア
クリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、イ
ソボニルアクリレート、イソデキシルアクリレート、イ
ソオクチルアクリレート、ラウリルアクリレート、2−
メトキシエチルアクリレート、メトキシエチレングリコ
ールアクリレート、フェノキシエチルアクリレート、ス
テアリルアクリレート、エチレングリコールジアクリレ
ート、ジエチレングリコールジアクリレート、1,4−
ブタンジオールジアクリレート、1,5−ペンタンジオ
ールアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリ
レート、1,3−プロパンジオールアクリレート、1,
4−シクロヘキサンジオールジアクリレート、2,2−
ジメチロールプロパンアクリレート、グリセロールジア
クリレート、トリプロプレングリコールジアクリレー
ト、グリセロールトリアクリレート、トリメチロールプ
ロパントリアクリレート、ポリオキシエチル化トリメチ
ロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトー
ルトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアク
リレート、トリエチレングリコールジアクリレート、ポ
リオキシプロピルトリメチロールプロパントリアクリレ
ート、ブチレングリコールジアクリレート、1,2,4
−ブタントリオールトリアクリレート、2,2,4−ト
リメチル−1,3−ペンタンジオールジアクリレート、
ジアリルフマレート、1,10−デカンジオールジメチ
ルアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリ
レート、および、上記のアクリレート基をメタアクリレ
ート基に置換したもの、γ−メタクリロキシプロピルト
リメトキシシラン、1−ビニル−2−ピロリドン、2−
ヒドロキシエチルアクリロイルホスフェート、テトラヒ
ドロフルフリルアクリレート、ジシクロペンテニルアク
リレート、ジシクロペンテニルオキシアクリレート、3
−ブタンジオールアクリレート、ネオペンチルグリコー
ルジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレ
ート、ヒドロキシピバリン酸エステルネオペンチルグリ
コールジアクリレート、フェノール−エチレンオキサイ
ド変性アクリレート、フェノール−プロピレンオキサイ
ド変性アクリレート、N−ビニル−2−ピロリドン、ビ
スフェノールA−エチレンオキサイド変性ジアクリレー
ト、などの、アクリレートモノマー、および、これらの
アクリレート基をメタアクリレート基に置換したもの、
ポリウレタン構造を有するオリゴマーにアクリレート基
を結合したポリウレタンアクリレートオリゴマー、ポリ
エステル構造を有するオリゴマーにアクリレート基を結
合したポリエステルアクリレートオリゴマー、エポキシ
基を有するオリゴマーにアクリレート基を結合したエポ
キシアクリレートオリゴマー、あるいは、メタクリレー
ト基を有するエポキシメタクリレート樹脂等が挙げられ
る。
【0033】これらは、使用できるモノマーの一例であ
り、これらに限定されるものではない。また、このよう
なモノマーの含有量は、インキ中の樹脂組成物の不揮発
成分の10〜90重量%、好ましくは20〜80重量%
の範囲が望ましい。上記、プレポリマーおよびモノマー
は単独で用いてもよいし、2種以上を混合してもよい。
中でも、3官能以上の多官能アクリレートモノマーは、
特に好適に用いることが可能である。
【0034】(光重合開始剤)本発明の、紫外線硬化型
インキ組成物に含有される光重合開始剤とは、光を吸収
することによりラジカルを発生し、前記の反応性モノマ
ーの重合を開始させるためのものである。
【0035】例えば、インキ組成物に含有せしめる光重
合開始剤としては、芳香族ケトン類、ベンゾインエーテ
ル類、ベンゾイン類、イミダゾール2量体類、ハロメチ
ルチアゾール化合物、ハロメチル−S−トリアジン系化
合物、ベンゾフェノン、[4−(メチルフェニルチオ)
フェニル]フェニルメタノン、エチルアントラキノン、
p−ジメチルアミノ安息香酸イソアミルエステル、p−
ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル、2,2−ジメ
トキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、1−ヒ
ドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、2−ヒ
ドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−
オン、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケ
トン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニ
ル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1
−オン、2−メチル−1[4−(メチルチオ)フェニ
ル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、メチルベ
ンゾインホルメート、ベンゾインイソブチルエーテル、
ベンジルジメチルケタール、2,4,6−トリメチルベ
ンゾフェノン、4−メチルベンゾフェノン、(2−ヒド
ロキシ−2−メチル−1−(4−(1−メチルビニル)
フェニル))プロパノン、2−[(2−ジメチルアミノ
エチル)アミノ]−4,6−ビス(トリクロロメチル)
−S−トリアジン−ジメチル硫酸塩、2−(4−メトキ
シフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−S
−トリアジン、2−メチル−4,6−ビス(トリクロロ
メチル)−S−トリアジン、2,4,6−トリス(トリ
クロロメチル)−S−トリアジン、Octel Che
micals製 QUANTACURE ITX,AB
Q,CPTX,BMS,EPD,DMB,MCA,EH
A、みどり化学製TAZ−100,101,102,1
04,106,107,108、などを用いることが可
能である。
【0036】また、2,4−ジエチルチオキサントン、
2−クロロチオキサントン、2−ベンジル−2−ジメチ
ルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノ
ン−1、2−[2−(フラン−2−イル)エテニル]−
4,6−ビス(トリクロロメチル)−S−トリアジン、
2−[2−(5−メチルフラン−2−イル)エテニル]
−4,6−ビス(トリクロロメチル)−S−トリアジ
ン、2−[2−(3,4−ジメトキシフェニル)エテニ
ル]−4,6−ビス(トリクロロメチル)−S−トリア
ジン、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,
4,4−トリメチル−ペンチルフォスフィンオキサイド
やビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニ
ルフォスフィンオキサイド等のアシルフォスフィンオキ
サイド、Octel Chemicals製QUANT
ACURE QTX、みどり化学製TAZ−110,1
13,118,120,121,122,123、La
mberti製ESACURE KTO46などを用い
ることが可能である。
【0037】さらには、ビス(η5−2,4−シクロペ
ンタジエン−1−イル)−ビス(2,6−ジフルオロ−
3−(1H−ピロール−1−イル)−フェニル)チタニ
ウムやη5−シクロペンタジエニル−η6−クメニル−ア
イアン(1+)−ヘキサフルオロフォスフェイト(1
−)等のメタロセン、2−[2−(4−ジエチルアミノ
−2−メチルフェニル)エテニル]−4,6−ビス(ト
リクロロメチル)−S−トリアジン、みどり化学製TA
Z−114などを用いることが可能である。
【0038】本発明において用いることができる光重合
開始剤については、以下に述べる光吸収領域を有し、前
記の反応性モノマーが重合できるために必要なラジカル
を発生するものであれば、特に限定する物ではない。ま
た、本発明では、これらの光重合開始剤を単独で、また
は、2種以上を混合して使用できる。
【0039】このような光重合開始剤の添加量は、紫外
線硬化型インキ中の樹脂組成物の不揮発成分100重量
部に対して5〜40重量部、好ましくは10〜20重量
部の範囲で設定することができる。
【0040】(その他の添加剤)アンテナパターンを形
成するための上記のインキ組成物には、必要に応じて、
下記の各種の樹脂を添加することもできる。また、0.
5〜10重量%程度の紫外線吸収剤や、同じく0.5〜
10重量%程度の光安定剤を添加することにより、耐候
性を更に高めることができる。
【0041】(樹脂)樹脂(インキ組成物の材料となる
バインダー)としては、ポリビニルブチラール樹脂、ポ
リアニリン樹脂、ポリフッ化ビニリデンなどの導電性樹
脂、特にポリアニリン樹脂、ポリフェニルエーテル樹
脂、ポリフェニレンビニレン樹脂などが好適である。ま
た、アルキッド樹脂、弗素系樹脂とアクリル系樹脂との
混合樹脂、エポキシ変性ウレタンゴム等の各種ゴム類、
シリコーン、各種の合成樹脂が用いられる。例えばポリ
エチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリメチルペンテ
ン樹脂、ポリブテン樹脂、エチレン−プロピレン共重合
樹脂、オレフィン系熱可塑性エラストマー等のオレフィ
ン系樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹
脂、ポリビニルアルコール樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニ
ル共重合樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂、エチ
レン−ビニルアルコール共重合樹脂等のビニル系樹脂、
ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフ
タレート樹脂、ポリエチレンナフタレート、エチレン−
テレフタレート−イソフタレート共重合樹脂、ポリエス
テル系熱可塑性エラストマー等のポリエステル系樹脂、
ポリ(メタ)アクリル酸メチル樹脂、ポリ(メタ)アク
リル酸エチル樹脂、ポリ(メタ)アクリル酸ブチル樹
脂、(メタ)アクリル酸メチル−(メタ)アクリル酸ブ
チル共重合樹脂等のアクリル樹脂、ナイロン6又はナイ
ロン66等で代表されるポリアミド樹脂、三酢酸セルロ
ース樹脂、セロファン、ポリスチレン樹脂、ポリカーボ
ネート樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリイミド樹脂、エ
ポキシフェノール樹脂、エポキシ樹脂、エポキシウレタ
ン変性樹脂、又はフェノール樹脂あるいはこれらの共重
合体や混合物等である。これらは誘電率も考慮して選択
するのが望ましい。
【0042】上記の内、ポリビニルブチラール樹脂、ポ
リアニリン樹脂、アルキッド樹脂、弗素系樹脂とアクリ
ル系樹脂との混合樹脂、エポキシ変性ウレタンゴム、シ
リコーン、エポキシフェノール樹脂、エポキシウレタン
変性樹脂、フェノール樹脂、アクリル樹脂、あるいはこ
れらの共重合体や混合物などを用いるのが特に好まし
い。この他にも上述の樹脂のコポリマー(共重合体)に
グリシジル基または水酸基を有するエチレン性不飽和化
合物を付加させたポリマーなども用いられるが、これら
に限定されるものではない。
【0043】また、上記の(バインダー)樹脂の中で、
合わせて使用するモノマーとの相溶性などの観点から、
特に好ましいエポキシ樹脂としては、三菱油化シェル
(株)製エピコートシリーズ、ダイセル(株)製セロキ
サイドシリーズ、エポリードシリーズ、ビスフェノール
A型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、ビスフ
ェノール−S型エポキシ樹脂、ビスフェノール−F型エ
ポキシ樹脂、ポリカルボン酸グリシジルエステル、ポリ
オールグリシジルエステル、脂肪酸または脂環式エポキ
シ樹脂、アミノエポキシ樹脂、トリフェノールメタン型
エポキシ樹脂、ジヒドロキシベンゼン型エポキシ樹脂、
グリシジル(メタ)アクリレートとラジカル重合可能な
モノマーとの共重合エポキシ化合物を挙げることができ
る。
【0044】前記の樹脂以外にも、次のものが好ましく
使用される。一例としてアルキッド樹脂をベース成分と
する樹脂成分と可塑剤とから成っており、この樹脂成分
は、単油性アルキッド樹脂2〜15重量%にセルロース
アセトブチレート3〜20重量%を添加して構成され、
可塑剤は、0.01〜4重量%の含有量を有するものを
好ましく用いる。
【0045】また別の例としては、弗素系樹脂とアクリ
ル系樹脂との混合樹脂をビヒクルとするもので、弗素系
樹脂とアクリル系樹脂との混合樹脂が、これらの両者の
合計を100重量部にしたときに、弗素系樹脂45〜8
5重量部、アクリル系樹脂55〜15重量部からなるも
のを好ましく用いる。
【0046】上記の紫外線吸収剤としては、例えばベン
ゾトリアゾール、ベンゾフェノン、サリチル酸エステル
等の有機系化合物や、粒径0.2μm以下の微粒子状の
酸化亜鉛、酸化セリウム等の無機質系化合物を使用する
ことができる。又、光安定剤としては、例えばビス−
(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)
セバケート等のヒンダードアミン系ラジカル捕捉剤、ピ
ペリジン系ラジカル捕捉剤等のラジカル捕捉剤を使用す
ることができる。
【0047】さらに、インキ組成物には、粘度調整剤、
粘度改質剤、流動性改質剤、レオロジーコントロール剤
などを添加して印刷適性を向上させてもよい。具体的な
例として、タルク、酸化チタンなどの金属酸化物微粒
子、シリカ、シリカゾル(あるいはゲル)、多糖類例え
ば信越化学製セルロースシリーズ(MC系、アルカリ可
溶性セルロース)、シリコーンオイルなどを数%程度添
加すればよい。
【0048】(着色剤)本発明のインキ組成物には、着
色剤または染料、顔料の配合を必ずしも必要としない。
しかし、着色による意匠性の高い層を得る目的で、イン
キ中に着色剤等を配合する場合もある。そのときには、
耐候性に優れた着色剤、例えばイソインドリノン(40
黄)、キナクリドン(15赤)、ペリレン(100
赤)、フタロシアニンブルー(青)、アニリンブラック
(黒)、縮合アゾ/キナクリドン(耐候赤)等からなる
有機顔料、黄鉛(黄)、チタンイエロー(黄)、弁柄
(赤)、カドミウムレッド(赤)、コバルトブルー
(青)、群青(青)、カーボン(黒)、チタン白(白)
等からなる無機顔料を使用することにより、電波吸収体
の耐候性をより一層高めることができる。
【0049】(染料、顔料)さらには、公知の染料およ
び/または顔料を用いることも可能である。すなわち、
化学構造としてはアントラキノン系、イソインドリン
系、イソインドリノン系、アゾ系、ピロロピロール系、
キノフタロン系、フタロシアニン系、スレン系、トリフ
ェニルメタン系、トリアリルメタン系、キナクリドン
系、ジオキサジン系、ペリレン系、ペリノン系およびこ
れらの金属錯体などをあげることができる。これら、有
機色素の場合は耐熱性、耐光性の観点から顔料形態のも
のの方が特に好ましい。
【0050】(紫外線硬化型電波吸収体用インキ組成物
の製造方法) (分散機)本発明で使用するインキ組成物を製造する為
に、必要な成分材料を混合、分散するための装置として
の分散機は、ペイントロール、スタティックミキサー、
回転式ラインミキサー、ホモミキサー、マイクロフルダ
イザー、アルティマイザー、ナノマイザー、さらには、
前記したペイントロール以外にもペイントシェーカ、ビ
ーズミル、アトライターなどを用いても良い。
【0051】ビーズミルを用いる場合、回転式の混合ピ
ン等を持ち、ボール状充填物を入れて、連続的に被混練
分散液を通過させる。後記する各実施例と比較例におい
ては、全て次のような条件で行った。 本体:ビーズミル式分散機 1)ボール(材質:ジルコニア)2mm径で30分分散
(初期分散) 2)周速 13.5m/s 3)ベッセル容量22リットル(仕込み比10.5リッ
トル) 4)ジルコニアビーズ0.6〜0.8mm径 2.1K
g(85%充填) 5)吐出量 100kg/h (本分散) 初期分散粒子径(d50)で40μmが、本分散(5パス
後、d50)で5.2μmであった。粒子径および粒度分
布の測定は、日機装株式会社製レーザ粒度分析計によっ
て行った。
【0052】インキ化は、例えば、反応性モノマー、光
重合開始剤、溶剤、分散剤または前記の樹脂などの材料
に対する金属微粒子の混合比を変化させ混入し、反応性
モノマー、光重合開始剤、溶剤、分散剤または樹脂を最
適な組み合わせで選択して、これをビーズミルまたはペ
イントロール等で混合した後、インキを製造する。
【0053】金属微粒子などの種類や混合比を変えるこ
とにより、電波吸収特性の異なる各種インキ組成物とな
る。
【0054】(電波吸収体およびその製造方法)本発明
の「電波吸収体」は、電波吸収層単層或いは、1層以上
の電波吸収層と熱伝達変換層との積層体の電波吸収層上
に、前記インキ組成物をフラクタルパターン状のアンテ
ナパターンとして形成することにより製造される。
【0055】(電波吸収層)電波及び/または電磁波を
吸収するための電波吸収層は、軽量化を意識した材料を
用いるのが好ましい。すなわち、一般にはフェライトを
中心とした磁性金属類が用いられるが、ここではさらな
る軽量化を実現するために、例えば希土類イオン含有ス
メクタイト等の前記した各種希土類イオン含有包接物あ
るいは希土類粉体または磁性スピンを有するCo、Fe
などを中心金属とした有機金属錯体類などを用いる。こ
れらを固定させ電波吸収層を作製する方法には、主に圧
延ロール法とホットプレス法がある。ここでは、実験室
レベルで簡便で、異方性の生じにくいホットプレス法に
よった。
【0056】ホットプレス法は、ゴムや樹脂などの固定
媒体となる結着用材料に対する希土類イオン含有スメク
タイト等の前記した各種希土類イオン含有包接物の混合
比を変化させ混入し、これをペイントロールで混合した
後、スペーサで厚みを各種調整してホットプレスするこ
とにより製作する。もちろん希土類イオン含有スメクタ
イトの代わりに希土類粉体または磁性スピンを有するC
o、Feなどを中心金属とした有機金属錯体類などを結
着用材料に分散、練り込んでも良い。また分散、混合す
る代わりに希土類イオン含有スメクタイト等の前記した
各種希土類イオン含有包接物あるいは希土類粉体または
磁性スピンを有するCo、Feなどを中心金属とした有
機金属錯体類を固定媒体となる結着用材料で含浸させ硬
化結着させる方法や含浸させ硬化結着させながら、スペ
ーサで厚みを各種調整してホットプレスや圧延ロールに
より製作することもある。
【0057】固定媒体となる結着用材料としては、エポ
キシ変性ウレタンゴム等の各種ゴム類、シリコーン、各
種の合成樹脂が用いられる。例えばポリエチレン樹脂、
ポリプロピレン樹脂、ポリメチルペンテン樹脂、ポリブ
テン樹脂、エチレン−プロピレン共重合樹脂、オレフィ
ン系熱可塑性エラストマー等のオレフィン系樹脂、ポリ
塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリビニル
アルコール樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂、
エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂、エチレン−ビニルア
ルコール共重合樹脂等のビニル系樹脂、ポリエチレンテ
レフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、
ポリエチレンナフタレート、エチレン−テレフタレート
−イソフタレート共重合樹脂、ポリエステル系熱可塑性
エラストマー等のポリエステル系樹脂、ポリ(メタ)ア
クリル酸メチル樹脂、ポリ(メタ)アクリル酸エチル樹
脂、ポリ(メタ)アクリル酸ブチル樹脂、(メタ)アク
リル酸メチル−(メタ)アクリル酸ブチル共重合樹脂等
のアクリル樹脂、ナイロン6又はナイロン66等で代表
されるポリアミド樹脂、三酢酸セルロース樹脂、セロフ
ァン、ポリスチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリ
アリレート樹脂、ポリイミド樹脂、エポキシフェノール
樹脂、エポキシ樹脂、エポキシウレタン変性樹脂、又は
フェノール樹脂あるいはこれらの共重合体や混合物等で
ある。これらは誘電率も考慮して選択するのが望まし
い。上記の内、エポキシ変性ウレタンゴム、シリコー
ン、エポキシフェノール樹脂、エポキシウレタン変性樹
脂、フェノール樹脂、アクリル樹脂、あるいはこれらの
共重合体や混合物などを用いるのが好ましい。
【0058】混合、分散するための分散機は、前記した
ペイントロール以外にもペイントシェーカ、ビーズミ
ル、アトライターなどを用いても良い。スペーサで設計
厚みに調整してホットプレスによって作製する際、例え
ば、設計数値等に関しては橋本修等の論文を参考に分散
調合を決定していった。(橋本修等:電子情報通信学会
論文誌 B Vol.J82−B No.3 pp.4
69−475 1999年3月)
【0059】希土類イオン含有スメクタイト等の前記し
た各種希土類イオン含有包接物あるいは希土類粉体また
は磁性スピンを有するCo、Feなどを中心金属とした
有機金属錯体類などの種類や混合比や電波吸収層の厚み
によって、電波吸収特性の異なる各種電波吸収層を作製
できる。例えば、希土類イオンの異なる各種電波吸収層
は、電波吸収特性も異なる。
【0060】さらに、このようにして製造した電波吸収
特性の異なる各種電波吸収層は、単層で用い、電波吸収
体としても良い。或いは、易接着層2を介して、電波吸
収特性の異なる各種電波吸収層を、複数積層させて用い
る場合とがある。吸収効率と電磁波周波数に応じて、各
層に機能分離するほうがより有利であり、これにより一
層帯域も広がり、高周波全域を無駄無く吸収することが
可能となる。
【0061】(熱伝達変換層)熱伝達変換層5は、一般
にはアルミニウムや銅などの金属板、金属ネット、を複
合加工して製品としている。その他、軽量かつ放熱性お
よび熱伝導率の点から「アルミホイル」、「有機繊維ま
たは無機繊維を用いた高熱伝導性樹脂シート」を用いる
と良い。
【0062】有機繊維または無機繊維を用いた高熱伝導
性樹脂シートは、炭素繊維、アラミド繊維、ガラス繊維
等の特殊な繊維の繊維方向を制御して高濃度で整列させ
エポキシ樹脂やポリイミド樹脂等の熱硬化性樹脂で硬化
させることによって得られる。例えば、日機装株式会社
の商品名 MATELIGHT(炭素繊維強化プラスチ
ック、アラミド繊維強化プラスチック、ガラス繊維強化
プラスチック)やポリマテック株式会社の繊維配向複合
材などを使用するのがよい。この炭素繊維は、レーヨン
系、ポリアクリロニトリル(PAN)系、フェノール樹
脂系、石炭ピッチ系、石油ピッチ系など、各種の炭素繊
維が使用でき、そして、通常、繊維直径が2〜30μm
程度、平均繊維長さが0.1〜10mm程度のものを使
用するのが好ましい。
【0063】ここで炭素繊維、アラミド繊維(芳香族ポ
リアミド繊維)、ガラス繊維等の特殊な繊維の繊維方向
を制御しないでエポキシ樹脂やポリイミド樹脂等の熱硬
化性樹脂で硬化させても良い。熱硬化性樹脂は、例え
ば、エポキシ樹脂、BMI系樹脂(フェノール樹脂、不
飽和ポリエステル樹脂、フラン樹脂など)、ポリイミド
樹脂等の一般の熱硬化性樹脂であり、特に限定されるも
のではない。なお、熱硬化性樹脂には、必要に応じて、
硬化剤等の配合剤を配合することができる。また、エポ
キシ樹脂やポリイミド樹脂等の熱硬化性樹脂の代わり
に、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフェニレンサル
ファイド等の熱可塑性樹脂を使用しても良い。
【0064】特殊な繊維としては綿、麻、竹、木等の植
物原料から得た繊維(セルロースパルプを含む)等の天
然有機繊維、または炭化珪素繊維、金属繊維、セピオラ
イト、石綿等の天然乃至は人造無機繊維や、ポリエステ
ル、ポリアクリロニトリル、ポリビニールアルコール、
ポリプロピレン、ポリアミド繊維等の人造有機繊維も使
用できる。
【0065】また、本発明の「電波吸収体」は、図1と
図2におけるように、電波吸収層1、3、4と熱伝達変
換層5の各層間に、易接着層2をもたせて積層したもの
でも良い。これにより、施工場所における電磁波の到達
度合いに応じて、最適な電磁波吸収面を、剥離用切り込
み6を指標に、剥離することで、容易に作り出すことが
可能となる。
【0066】易接着層2の形成法としては、各電波吸収
層及び、または熱伝達変換層に対して、メイヤーバーや
グラビアなど各種コーティング法によって、1〜25μ
mの厚さに塗布して形成する。易接着層2の組成の一例
としては、信越化学株式会社製のアクリルシリコーンエ
マルジョン溶液を、溶媒(トルエンとアセトンの1:1
混合溶媒)で5%に希釈したものがある。また、易接着
層2の材料としての樹脂(バインダー)には、ポリビニ
ルアルコール単独あるいはその部分ケン化品(商品名
ポバール)、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体を使用でき、接着力の強弱を調
整するためシリコーン油等のシリコーン類を数%含有す
ればよい。さらには、シリコーン油のみならず、シラン
カップリング剤単独あるいはその加水分解物を数%含有
させても良い。(東芝シリコン株式会社製)さらに易接
着層2は、樹脂(バインダー)分として、天然ゴム,エ
ステルガム,ポリビニルアルコール(PVA)等を、顔
料分として、マイクロシリカ,スターチ,有機高分子粉
末等を、揮発分として、水等を適宜配合したものを用
い、それぞれの配合比を変えて、接着力を調整したもの
でも良い。また、易接着層2の上端及び下端には、再剥
離時に、剥離をさらに容易にするために接着力を弱める
易剥離層を形成しておいても良い。
【0067】この他、易接着層2には、各種ヒートシー
ル剤層、各種感圧接着層も使用できる。例えば、再剥離
可能な感圧接着層の粘着主剤として、ソープフリー乳化
重合で得た、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)やア
クリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)のゴムラテ
ックス、或いはポリアクリル酸エステル等のアクリル系
樹脂ラテックス等を用いる。これらは優れた感圧接着性
を示し接着力が強い。
【0068】ソープフリー乳化重合法によるラテックス
は、低分子量乳化剤を含まない為、ドライタック(べた
つき感)が少ない点で好ましい。また、これらラテック
スのエマルションは、イソプロピルアルコールを消泡剤
として使用でき塗工液の固型分調整も任意の割合に出
来、グラビア塗工適性にも優れる等の性能を有してい
る。なお、粘着主剤に、通常の乳化重合によるラテック
スとして、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、カル
ボキシ変性SBR(XSBR)、アクリロニトリル−ブ
タジエンゴム(NBR)、或いは、アクリル変性天然ゴ
ム(PMMA−NR)、ポリアクリル酸エステル等のア
クリル樹脂系ラテックスの粘着剤等も、種々の特性向上
の為に併用しても良い。
【0069】感圧接着層は、ソープフリー乳化重合のラ
テックスのみでも、ある程度の性能は得られ且つ所望の
平滑度を得やすいが、従来同様に接着力抑制に充填剤を
加えると、接着力の調整がし易く経時的に接着力が強く
なり過ぎるのが抑えられる。平滑度を所望の範囲にした
ままで、接着力を調整するに適した充填剤としては、例
えば平均粒子径が3〜10μm程度のポリスチレン樹脂
粒子が使用できる。ポリスチレン樹脂粒子は、前記ソー
プフリー乳化重合のラテックスとの組み合わせで、良好
に調整された接着力と平滑度を与え、その結果優れた光
沢感が得られる。
【0070】また、充填剤は、ポリスチレン樹脂粒子以
外にも、アクリル樹脂粒子、架橋ポリスチレン樹脂粒
子、架橋アクリル樹脂粒子等の樹脂粒子でも良い。耐熱
性が要求される用途では、架橋樹脂粒子が適している。
充填剤の配合量は、例えばポリスチレン等の樹脂粒子で
は、粘着主剤100重量部当たり5〜20重量部であ
る。充填剤としてシリカや澱粉等は、透明性ならびに平
滑性に支障を来さない範囲で用いる。なお、配合量は粘
着主剤のドライタック及び目的とする物性により適宜調
整する。
【0071】そして、本発明で紫外線硬化型電波吸収体
用インキ組成物を形成してから、光を照射する際に、使
用するランプについては、各インキ材料に含有される光
重合開始剤が、最も吸収する光を発する紫外線照射光源
(紫外線ランプ)を使用することにより、生産効率を向
上せしめることが好ましい。
【0072】この場合、電波吸収層に紫外線硬化型電波
吸収体用インキ組成物をスピンコーティング後、紫外線
硬化型電波吸収体用インキ組成物に対して、紫外線光を
露光し硬化させることで皮膜を得る。紫外線露光は、ア
ライナー、ステッパー、プロキシ等の装置によって行
う。さらに、露光線源は、メタルハライド、ショートア
ークXe等、照射波長が230nm〜480nm,最適
には320nm〜420nmを使用するのがよい。ま
た、酸素遮断条件下で、紫外線露光、硬化を行うと、発
生するラジカル失活が抑制され、かつ硬化感度は高ま
り、深部にまで均一に硬化可能である。
【0073】さらには、例えば、上述の光重合開始剤の
1つであるイルガキュアー369(チバスペシャリティ
ーケミカルズ製)は、約290nm〜365nmの波長
の光を最も吸収するため、当該範囲の光を発光するラン
プ(例えば水銀ランプ)を用いることが好ましく、ま
た、光重合開始剤の1つであるイルガキュアー907
(チバスペシャリティーケミカルズ製)は、約260n
m〜330nmの波長の光を最も吸収するため、光学系
も石英レンズを使用した当該範囲の光を発光するランプ
を用いることが好ましい。
【0074】
【実施例】次に実施例をあげて、本発明をさらに説明す
る。
【0075】(実施例1)希土類イオン含有スメクタイ
トの具体的な作製方法について以下に述べる。希土類イ
オン含有包接物は次の様にして得た。包接体はスメクタ
イトを用いた。陽イオン交換能を利用して水溶液中にス
メクタイト(商品名 スメクタイトSクニミネ工業株式
会社製)と希土類塩(LnCl3)をほぼ1:1で混合
攪拌した。
【0076】反応溶液の温度は、40℃程度に暖め、イ
オン交換能を高めた状態で行なった。溶液中の残イオン
に関しては、キレート材(錯化剤)によりキレート化
し、回収することでリサイクル利用する。フィルター等
を利用し分離した希土類イオン含有スメクタイトは、室
温乾燥させた。
【0077】エポキシフェノール樹脂100g当たり
に、前記希土類イオン含有スメクタイト2.68g添加
して、ペイントロールで混合した後、スペーサで厚みを
2.01mmに調整して、ホットプレスによって作製し
たものを電波吸収層とした 。
【0078】さらに、この電波吸収層表面に、フラクタ
ルアンテナパターンを以下のようにして形成した。フラ
クタルアンテナパターンは、製版技術を応用して製造し
た。フラクタルパターンを構成している相似の基本単位
図形、6角星矢印形(図4の12に相当)を1つ抽出し
た。これを製版用リスフィルム(Agfa製)の中央
に、1つだけ焼き付け、現像工程を経て製版マスクフィ
ルムとした。これを製版装置(Agfaイメージセッタ
やアライナー、写真製版機など)にセットする。アンテ
ナパターンとしての焼付けは、図形配置位置の座標、拡
大・縮小率データとして特にデジタルデータを利用す
る。これを、コンピュータ・タイプセッターによってフ
ォトリソ法で、複雑なフラクタルアンテナパターンを電
波吸収体(層)に形成させる。
【0079】紫外線硬化型電波吸収体用インキ組成物と
なる光パターン用材料として、住友大阪セメント社製の
光解像性化学メッキ触媒SOC−PAを使用した。SO
C−PAをスピンコーティング1000rpm、20秒
の条件で塗布した。プリベーク50℃、15分行った
後、アライナー(大日本スクリーン製)にて紫外線露光
した。露光波長は、365nm(ウシオ製紫外線ラン
プ)で、500mJ/cm2で行った。水現像後、アフ
ターベーク130℃、20分間行った。その後、無電解
Cuメッキ液に23℃、5分間浸漬させた。その後、水
洗・室温乾燥させた。これにより、電波吸収層の表面
に、フラクタルパターンを複数配置できた。尚、細線パ
ターン精度は、仕上がりとして、L&Sが5μm/5μ
mで、できたことを光学顕微鏡の反射像で確認した。サ
ブミクロンオーダのレベルで精度良く、かつ大量複製で
きた。
【0080】このようにして、電波吸収層の表面に、6
角星矢印形のアンテナパターンを配置した構成の本発明
の電波吸収体の場合には、17GHz〜20GHz(測
定限界のため)において、鋭い吸収ピークが見られ、−
23dBの吸収損失を確認した。この場合には、電波吸
収層単独からなる電波吸収体よりも広い帯域での吸収が
見られた。
【0081】(実施例2)図1は、本発明の電波吸収体
の一実施例の断面図である。図2は、本発明の電波吸収
体の一実施例の構成を示す斜視図である。そして、図1
及び図2の如き構成の電波吸収体7を次の様にして作製
した。エポキシフェノール樹脂100g当たりに、前記
室温で乾燥させた希土類イオン含有スメクタイト3.0
9g添加してペイントロールで混合した後、スペーサで
厚みを1.91mmに調整してホットプレスによって作
製したものを電波吸収層1とした 。この電波吸収層1
の表面に、実施例1と同様にして、6角星矢印形による
フラクタルアンテナパターンを形成した。
【0082】エポキシフェノール樹脂100g当たりに
前記希土類イオン含有スメクタイト2.08g添加して
ペイントロールで混合した後、スペーサで厚みを3.3
1mmに調整してホットプレスによって作製したものを
電波吸収層3とした 。エポキシフェノール樹脂100
g当たりに前記希土類イオン含有スメクタイト2.68
g添加してペイントロールで混合した後、スペーサで厚
みを2.01mmに調整してホットプレスによって作製
したものを電波吸収層4とした 。電波吸収層1、3、
4の角部を斜めに切断して剥離用切り込み6を設けた。
【0083】熱伝達変換層5は、MATELIGHT COMPOSITE
0.3mm厚さをそのまま用いた。6角星矢印形によ
るフラクタルアンテナパターンが形成された電波吸収層
1と、電波吸収層3、4と熱伝達変換層5の各層間に
は、易接着層2を設けた。易接着層2は、信越化学株式
会社製のアクリルシリコーンエマルジョン溶液を溶媒
(トルエンとアセトンの1:1混合溶媒)で5%に希釈
したものをメイヤーバーによって、5μmの厚さに塗布
して形成した。フラクタルアンテナパターンが最表面と
なるように、各層を積層して貼り合わせ電波吸収体7を
構成させた。電波吸収特性はアドバンテスト法によって
行なった。この場合には、1GHz〜10GHzにおい
てほぼフラットに−32dBの吸収損失を確認した。
【0084】(実施例3)実施例2の電波吸収体7にお
いて、電波吸収層1を剥離用切り込み6に従って剥離し
たところ、容易に剥離でき、電波吸収層3を最表面に持
ってくることができた。この電波吸収層3の表面に、実
施例1と同様にして、6角星矢印形によるフラクタルア
ンテナパターンを形成した。電波吸収特性はアドバンテ
スト法によって行なった。この場合には、3GHz〜8
GHzにおいてほぼフラットに、−27dBの吸収損失
を確認した。
【0085】(実施例4)6角星矢印形のアンテナパタ
ーンの代わりに、斜4核矢印(図5の14に相当)のア
ンテナパターンを配置した。それ以外は、実施例1と同
様に行った。
【0086】この場合には、17GHz〜20GHz
(測定限界のため)において鋭い吸収ピークが見られ、
−20dBの吸収損失を確認した。
【0087】(実施例5)6角星矢印形のアンテナパタ
ーンの代わりに、斜4核矢印(図5の14に相当)のア
ンテナパターンを配置した。それ以外は実施例2と同様
に行った。
【0088】この場合には、1GHz〜10GHzにお
いてほぼフラットに−28dBの吸収損失を確認した。
【0089】(実施例6)6角星矢印形のアンテナパタ
ーンの代わりに、斜4核矢印(図5の14に相当)のア
ンテナパターンを配置した。それ以外は実施例3と同様
に行った。
【0090】この場合には、3GHz〜8GHzにおい
て、ほぼフラットに、−24dBの吸収損失を確認し
た。
【0091】(実施例7)6角星矢印形のアンテナパタ
ーンの代わりに、シェルビンスキーの3角形(図3の1
0に相当)のアンテナパターンを配置した。それ以外
は、実施例1と同様に行った。
【0092】この場合には、17GHz〜20GHz
(測定限界のため)において鋭い吸収ピークが見られ、
−20dBの吸収損失を確認した。
【0093】(実施例8)6角星矢印形のアンテナパタ
ーンの代わりに、シェルビンスキーの3角形(図3の1
0に相当)のアンテナパターンを配置した。それ以外は
実施例2と同様に行った。
【0094】この場合には、1GHz〜10GHzにお
いてほぼフラットに−25dBの吸収損失を確認した。
【0095】(実施例9)6角星矢印形のアンテナパタ
ーンの代わりに、シェルビンスキーの3角形(図3の1
0に相当)のアンテナパターンを配置した。それ以外は
実施例3と同様に行った。
【0096】この場合には、3GHz〜8GHzにおい
て、ほぼフラットに−23dBの吸収損失を確認した。
【0097】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、フラクタル図形を応用した新規なアンテナパターン
構成となる電波吸収体を提供できる。この発明をするこ
とで、一定面積(体積)に細密充填で、大小相似の一定
リズムをもったアンテナパターンを配置でき、効果的に
電(磁)波吸収が行われる結果、広範囲な周波数減衰特
性や良好な斜入射特性の改善効果を与える。
【0098】また、電波吸収層が2層以上ある電波吸収
体の場合には、施工場所における電波到達度合いに応じ
て、最適な電波吸収面を容易に作り出すことが可能とな
る。例えば、屋内壁面への施工の場合には、窓面からの
入射と天井面では、電(磁)波の散乱・反射度合いが異
なるが、その様な状況に対しても同一ロット製品で施工
可能となる。さらには、大小相似の一定リズムをもった
パターンの配置は、印刷技術、特に製版技術を適応すれ
ば、容易に精度良く加工できる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電波吸収体の一実施例の断面図であ
る。
【図2】本発明の電波吸収体の一実施例の構成を示す斜
視図である。
【図3】シェルビンスキーの3角形によるフラクタルパ
ターンを示す概略図である。
【図4】6角星矢印形によるフラクタルパターンを示す
概略図である。
【図5】斜4核矢印によるフラクタルパターンを示す概
略図である。
【符号の説明】
1 電波吸収層 2 易接着層 3 電波吸収層 4 電波吸収層 5 熱伝達変換層 6 剥離用切り込み 7 電波吸収体 8 フラクタルアンテナパターン 10 シェルビンスキーの3角形 12 6角星矢印形 14 斜4核矢印

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電波吸収層からなる電波吸収体の片面
    に、フラクタルパターン状のアンテナパターンが形成さ
    れている電波吸収体。
  2. 【請求項2】 表面にフラクタルパターン状のアンテナ
    パターンが形成されている電波吸収層と熱伝達変換層か
    らなる電波吸収体。
  3. 【請求項3】 表面にフラクタルパターン状のアンテナ
    パターンが形成されている電波吸収層と、1層以上の電
    波吸収層と、熱伝達変換層からなる電波吸収体。
  4. 【請求項4】 請求項2又は請求項3の電波吸収体の各
    層の間に易接着層を設けたことを特徴とする電波吸収
    体。
  5. 【請求項5】 請求項1、請求項2、請求項3又は請求
    項4の電波吸収体のフラクタルパターン状のアンテナパ
    ターンの材料が、金属微粒子と、反応性モノマーと、光
    重合開始剤と、分散剤と、溶剤から構成された紫外線硬
    化型電波吸収体用インキ組成物であることを特徴とする
    電波吸収体。
  6. 【請求項6】 分散剤が、高分子型湿潤性分散剤である
    ことを特徴とする請求項5に記載された電波吸収体。
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