JP2002242122A - コンクリート構築物の破砕方法 - Google Patents

コンクリート構築物の破砕方法

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JP2002242122A
JP2002242122A JP2001041663A JP2001041663A JP2002242122A JP 2002242122 A JP2002242122 A JP 2002242122A JP 2001041663 A JP2001041663 A JP 2001041663A JP 2001041663 A JP2001041663 A JP 2001041663A JP 2002242122 A JP2002242122 A JP 2002242122A
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concrete
crushing
holes
concrete structure
expansion joint
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Motonosuke Arai
元之助 新井
Yoshimasa Arai
良昌 新井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】コンクリート構築物を破砕する際の振動・騒音
及び粉塵発生両の低減を図る。 【解決手段】コンクリート構築物4にコアビットによっ
て多数の穴28を穿ち、相隣る穴28,28を隔てるコ
ンクリート壁を切り崩す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はコンクリート構築物
の破砕方法に関する。
【0002】
【従来の技術】道路、建物、その他のコンクリート構築
物ではその補修等の必要のために一部を破砕除去する工
事が行なわれる。例えば、道路においては、その補修あ
るいはガス管その他の配管のために舗装さらにはその下
のコンクリート版を一部斫り取ることが行なわれてい
る。建物においても配管その他の必要のためにコンクリ
ート壁や床に穴をあける工事が行なわれる。このような
コンクリート破砕工事は、コンクリートブレーカを用い
て行なわれることが多い。
【0003】しかし、コンクリートブレーカを使用する
と、振動・騒音が大きなものになるとともに、粉塵が発
生するという問題がある。このため、付近住民からの苦
情により、特に夜間や市街地では作業時間が制限される
ことが多いが、ブレーカによるコンクリート破砕には多
くの時間と労力を要し、制限時間内に工事を完了しない
場合がある。その場合は、工事が中断することになり、
例えば道路工事においては交通が規制されている時間ひ
いては日数が長くなる。また、コンクリートブレーカの
長時間の使用は上記振動・騒音・粉塵の発生のために作
業者の健康を害するという問題もある。
【0004】さらに、コンクリートブレーカの場合は、
破砕片が周囲に飛散するため、自動車等が工事付近を通
行することは危険なものとなり、また、自動車等の損傷
を招くなど交通に支障がでるという問題がある。また、
コンクリート構築物の破砕はその一部のみに対して行な
うべき場合が多いが、コンクリートブレーカであれば、
コンクリート構築物を余分に破砕してしまうことがあ
り、さらには破砕する必要のない部位にクラックを生ず
ることもある。
【0005】これに対して、特開平5−187002号
公報には、コンクリートブレーカを使用しないコンクリ
ート道路舗装の補修方法が記載されている。それは、舗
装の補修部にボアホールを削孔し、このボアホールに液
圧破砕装置を挿入し、ボアホール壁に液圧によるクラッ
クを発生せしめて補修部を破砕する、というものであ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記ボアホー
ルに液圧を与える方法では、液圧破砕装置及び液圧発生
ユニットを必要とする。
【0007】そこで、本発明の課題は、そのような液圧
破砕装置及び液圧発生ユニットを用いることなく、コン
クリート構築物を破砕できるようにすることにある。
【0008】本発明の別の課題は、コンクリート構築物
を破砕する際に発生する振動・騒音を小さくすることに
ある。
【0009】本発明の別の課題は、コンクリート構築物
を破砕する際に発生する粉塵を少なくすることにある。
【0010】本発明の別の課題は、コンクリート構築物
を破砕する際の破砕片の飛散を少なくすることにある。
【0011】本発明の別の課題は、コンクリート構築物
を必要箇所のみを破砕することができるようにするこ
と、さらにはその周辺のコンクリートにクラックを生じ
ないようにすることにある。
【0012】本発明の別の課題は、コンクリート構築物
を比較的短時間で破砕することができるようにすること
にある。
【0013】本発明の別の課題は、作業者の安全性、作
業環境を改善することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、コンクリート
構築物の破砕方法であって、コンクリート構築物にコア
ビットによって多数の穴を穿ち、しかる後、相隣る穴を
隔てるコンクリート壁を切り崩すことを特徴とする。
【0015】この発明によれば、穴の穿設にはコアビッ
トが用いられるから、コンクリートブレーカを使用した
場合のような大きな振動・騒音を発生することがなく、
粉塵の発生も少ない。また、多数の穴を穿設することに
よって、相隣る穴を隔てるコンクリート壁は薄いものに
なるから、これを切り崩す際に発生する振動・騒音は小
さなものになり、破砕片の飛散や粉塵の発生も少なくな
り、さらには破砕箇所周辺を余分に破砕してしまうこと
や周辺コンクリートにクラックを生ずることを避け易く
なる。しかも、そのコンクリート壁は薄いから、これを
短時間で切り崩すことができる。従って、穴の穿設に時
間が多少かかっても、全体としてはコンクリート構築物
の破砕に必要な作業時間を短縮することが容易になる。
【0016】本発明において、コンクリート構築物に
は、切土や盛土に舗装を施して形成された道路、道路
橋、建物、その他の建造物を含む。また、コンクリート
には、セメントを利用して固まらせたコンクリート、ア
スファルトを利用して固まらせたコンクリート、合成樹
脂を利用して固まらせたコンクリートを含む。すなわ
ち、粗骨材ないしは砂等の細骨材を接合するバインダの
種類は問わない。また、細骨材をバインダで固めたモル
タルも含む。このコンクリート構築物及びコンクリート
の定義はこの出願の他の発明も同様である。
【0017】また、本発明は、コンクリート構築物をそ
の表面から所定厚さだけ破砕する方法であって、上記コ
ンクリート構築物にコアビットによってその表面から上
記厚さに匹敵する深さの穴を多数穿ち、しかる後、相隣
る穴を隔てるコンクリート壁を切り崩すことを特徴とす
る。
【0018】すなわち、コンクリートブレーカは打撃に
よってコンクリート構築物を破砕するものであるから、
破砕深さをコントロールすることが一般には難しい。
【0019】これに対して、本発明によれば、コアビッ
トを用いて穴を穿つから、その深さをコントロールする
ことが容易である。そうして、この所定の深さに形成さ
れた穴の底面を基準としてこれよりも深くならないよう
に、相隣る穴を隔てるコンクリート壁を切り崩していけ
ばよいから、コンクリート構造物を予定の厚さだけ破砕
することが容易になる。しかも、相隣る穴を隔てるコン
クリート壁は薄いから、コンクリートブレーカを用いる
場合でも、このコンクリート壁を過不足なく比較的簡単
に切り崩すことができる。
【0020】また、本発明は、鉄筋が埋設されたコンク
リート構築物の破砕方法であって、上記コンクリート構
築物に上記鉄筋が分断されるようにコアビットによって
多数の穴を穿ち、しかる後、相隣る穴を隔てるコンクリ
ート壁を切り崩すことを特徴とする。
【0021】すなわち、鉄筋コンクリート構造物の場
合、コンクリートブレーカによる方法では、鉄筋が邪魔
になって作業が円滑に進まず、鉄筋周囲のコンクリート
を崩してから、鉄筋を別に切断除去していく必要があ
る。
【0022】これに対して、本発明によれば、コアビッ
トによってコンクリート構築物に穴を穿つ際に同時に鉄
筋を切断するから、多数の穴を穿っていくとコンクリー
ト内部の鉄筋が短く分断された状態になる。従って、相
隣る穴を隔てるコンクリート壁を切り崩す際に鉄筋が抵
抗になることがなくなり、その切り崩しが容易になる。
【0023】また、本発明は、道路橋の継目に設置され
た伸縮継手を取り外すためのコンクリート構築物の破砕
方法であって、上記道路橋の上記伸縮継手まわりのコン
クリートにコアビットによって路面から多数の穴を所定
の深さに穿ち、しかる後、相隣る穴を隔てるコンクリー
ト壁を切り崩して、上記伸縮継手を道路橋から取り外す
ことを特徴とする。
【0024】従って、本発明によれば、振動・騒音及び
粉塵の発生、並びに破砕片の飛散を抑え、さらに破砕箇
所周辺の余分な破砕、クラック発生を避けながら、短時
間にコンクリートを破砕して伸縮継手を取り外すことが
できる。また、多数の穴を所定深さに穿つから、道路橋
の伸縮継手設置部に所望深さの段部を形成することが容
易になり、新たな伸縮継手の設置が容易になる。
【0025】また、本発明は、上記各発明に係るコンク
リート構築物の破砕方法において、上記コンクリート壁
の切り崩しは、コンクリート壁を打ち砕くことによって
行なうことを特徴とする。
【0026】すなわち、相隣る穴を隔てるコンクリート
壁は薄いものになるから、これを打ち砕く場合でも、大
きな振動や騒音は発生せず、粉塵の発生も少なくなり、
かえって、コンクリートブレーカ等による打ち砕きによ
って当該コンクリート壁を速やかに切り崩していくこと
ができる。
【0027】
【発明の効果】本発明によれば、コンクリート構築物に
コアビットによって多数の穴を穿ち、しかる後、相隣る
穴を隔てるコンクリート壁を切り崩すようにしたから、
振動・騒音及び粉塵の発生、並びに破砕片の飛散を抑
え、さらに破砕箇所周辺の余分な破砕、クラック発生を
避けながら、作業時間の短縮を図ることができる。
【0028】また、本発明によれば、コンクリート構築
物をその表面から所定厚さだけ破砕するにあたり、コン
クリート構築物にコアビットによってその表面から上記
厚さに匹敵する深さの穴を多数穿ち、しかる後、相隣る
穴を隔てるコンクリート壁を切り崩すようにしたから、
振動・騒音及び粉塵の発生、並びに破砕片の飛散を抑
え、さらに破砕箇所周辺の余分な破砕、クラック発生を
避けながら、コンクリート構造物を予定の厚さだけしか
も短時間に破砕することが容易になる。
【0029】また、本発明によれば、コンクリート構築
物に内部鉄筋が分断されるようにコアビットによって多
数の穴を穿ち、しかる後、相隣る穴を隔てるコンクリー
ト壁を切り崩すようにしたから、コンクリート壁を切り
崩す際に鉄筋が抵抗になることがなくなってその切り崩
しが容易になり、振動・騒音及び粉塵の発生を抑え、並
びに破砕片の飛散を抑え、さらに破砕箇所周辺の余分な
破砕、クラック発生を避けながら、作業時間の短縮を図
ることができる。
【0030】また、本発明によれば、道路橋の伸縮継手
まわりのコンクリートにコアビットによって路面から多
数の穴を所定の深さに穿ち、しかる後、相隣る穴を隔て
るコンクリート壁を切り崩して、上記伸縮継手を道路橋
から取り外すようにしたから、振動・騒音及び粉塵の発
生、並びに破砕片の飛散を抑え、さらに破砕箇所周辺の
余分な破砕、クラック発生を避けながら、伸縮継手を短
時間で取り外すことができ、しかも、道路橋の伸縮継手
設置部に所望深さの段部を形成することが容易になり、
新たな伸縮継手の設置に有利になる。
【0031】また、本発明によれば、上記各発明に係る
コンクリート構築物の破砕方法において、上記コンクリ
ート壁を打ち砕きによって切り崩していくようにしたか
ら、作業時間の短縮を図ることができる。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。
【0033】<実施形態1>この実施形態は、道路橋の
傷んだ現伸縮継手を別の新伸縮継手に交換する工事に本
発明を適用したものである。
【0034】−現伸縮継手の設置状態− 図1は現伸縮継手1を示す。同図において、符号2は道
路橋本体(コンクリート床版)、符号3はアスファルト
舗装、符号4は道路橋本体2の端部の段部5に打設され
た後打ちコンクリートである。現伸縮継手1は道路橋本
体2,2の遊間6を跨ぐように設けられ、アンカーボル
ト7によって後打ちコンクリート4に固定されている。
後打ちコンクリート4はその上面が路面を形成してい
る。符号8は道路橋本体2と後打ちコンクリート4との
結合を強化するために、上部が後打ちコンクリート4
に、下部が道路橋本体2に埋設された縦鉄筋、符号9は
後打ちコンクリート4を道路橋幅方向に延びる横鉄筋で
あり、アンカーボルト7及び鉄筋8に結合されている。
【0035】−現伸縮継手の取外し− 現伸縮継手1の取外しにあたっては、図2に示すよう
に、まず、舗装3と後打ちコンクリート4との境界にコ
ンクリートカッターによって舗装厚さに匹敵する深さの
切れ目11を入れる。
【0036】次に、図3に示すコア抜き装置12を用い
て、後打ちコンクリート4に現伸縮継手1の下を貫いて
遊間6に達する斜めに延びた円形の貫通穴13を形成す
る。この貫通穴13は現伸縮継手1に沿って例えば20
〜30mm間隔で1列に多数形成していく。この間隔は
上記寸法よりさらに狭くしても広くしてもよいが、あま
り広くしない方が後に相隣る貫通穴13を隔てるコンク
リート壁を切り崩し易くなる。例えば、相隣る貫通穴1
3の間隔は貫通孔13の直径よりも小さい寸法とするこ
とが好ましい。
【0037】コア抜き装置12は、基板15にヒンジ1
6によって傾倒自在に支持されたポール17と、このポ
ール17にハンドル20によって移動自在に支持された
ドリル本体18とを備え、ドリル本体18のシャンク1
9にレジューサ21を用いてコアビット22を取付ける
ようになっている。ドリル本体18にはコアビット22
を回転駆動するモータ23が取付けられている。
【0038】基板15とポール17の上部とはダンパー
24で連結されている。ダンパー24にはそのロッド2
5の突出量を調節するクランプレバー26が設けられ、
この突出量の調節により、ポール17を垂直状態にし又
は所望角度に傾倒できるようになっている。
【0039】貫通穴13の形成にあたっては、ドリル本
体18に外径が例えば30〜60mmのコアビット22
を取り付ける。クランプレバー26を操作してポール1
7を図3に示す傾斜状態にし、モータ23を作動させハ
ンドル20を操作して後打ちコンクリート4の路面側か
らコアビット22を斜めに前進させ、遊間6側に達する
貫通穴13を形成する。しかる後、コアビット22を後
退させ、このコアビット22の内部に残るコア(後打ち
コンクリート4から刳り貫かれた円柱状のコンクリー
ト)を抜く。従って、コアは遊間6から道路橋下に落下
することはない。なお、コアビット22の外径は30m
mより小さくても、あるいは60mmより大きくてもよ
い。
【0040】次に、コアビット22を図4に示す大径コ
アビット27に交換し、ポール17を垂直にして、図2
に示すように後打ちコンクリート4に大径の円形垂直穴
28を路面側から多数穿っていく。図2に示す例は垂直
穴28を現伸縮継手1に沿って3列穿つケースである。
相隣る穴28の間隔は例えば20〜50mm程度とすれ
ばよい。もちろん、その間隔を上記寸法よりさらに狭く
或いは広くしてもよいが、あまり広くしない方が後に相
隣る穴28を隔てるコンクリート壁を切り崩し易くな
る。例えば、相隣る穴28の間隔は穴28の直径よりも
小さい寸法とすることが好ましい。
【0041】上記垂直穴28の形成にあたっては、同時
に現伸縮継手1のアンカーボルト7及び横鉄筋9をコア
ビット27によって分断していく。但し、道路橋本体2
から後打ちコンクリート4側へ突出する鉄筋8は切断さ
れないようにする。
【0042】伸縮継手1に近い列及び中間の列では、そ
の穴28の深さは後打ちコンクリート4の厚さに匹敵す
る深さとする。伸縮継手1に近い列の穴28は先に形成
した貫通穴13に、言うならば部分的に重なり合うこと
になる。つまり、穴28と貫通穴13とが連通したもの
になり、あるいは合体したものになる。伸縮継手1から
遠い列の穴28は先に形成した切れ目11に当該穴28
の中心がくるように形成し、且つ舗装3の厚さに匹敵す
る深さとする。
【0043】なお、穴28を形成した後に貫通穴13を
形成するようにしてもよい。また、貫通穴13を形成す
る作業と穴28を形成する作業とは、同時並行的に行な
うようにしてもよい。
【0044】次に上記後打ちコンクリート4の残るコン
クリート、すなわち、相隣る穴28,28を隔てるコン
クリート壁、相隣る貫通穴13,13を隔てるコンクリ
ート壁、貫通穴13と穴28とを隔てるコンクリート
壁、並びに切れ目11よりも現伸縮継手1側に存する舗
装をコンクリートブレーカ、チッパー、ピック等のコン
クリート破砕機によって打ち砕くことにより切り崩して
いく。そうして、現伸縮継手1を除去する。
【0045】図5は後打ちコンクリート4の一部のコン
クリート壁及び舗装が切り崩された状態を示し、図6は
全てのコンクリート壁及び切れ目11より現伸縮継手1
側の舗装が切り崩されて現伸縮継手1が除去された状態
を示す。後打ちコンクリート4、上記舗装及び現伸縮継
手1の除去によって露出した道路橋本体2のコンクリー
ト面は必要に応じてチッパーやスクレーパーによって凹
凸が小さくなるように仕上げる。
【0046】次に図7に示すように新伸縮継手31をそ
の中心が遊間6の幅中心に略一致するように、且つその
上端が路面に一致するように配置する。この新伸縮継手
31は、波形遊隙が形成されるように板面を垂直にして
組み合わせた一対の波板32,32を備えている。さら
に、この新伸縮継手31は、波板32,32に両側部が
接着され波形遊隙をシールする断面略U字状のゴムシー
ル板33,相対する波板32,32の相手側へ突出した
凸部の下面を塞ぐ底板34、並びに波板32より背部に
突出したアンカー35を備えている。
【0047】新伸縮継手31を上述の如く配置して、後
に打設するコンクリートが遊間6に漏れることを阻止す
る堰板36を設ける。さらに下側のアンカー35及び上
側のアンカー35の各々の上に横鉄筋9を配置し、この
横鉄筋9をアンカー35に溶接するとともに、縦鉄筋8
にも溶接する。しかる後、図8に示すように、新伸縮継
手31の両側にコンクリート37を路面高さまで打設す
る。
【0048】なお、現伸縮継手1を除去した段階で、残
存する縦鉄筋8の本数が少ないとき、あるいは縦鉄筋8
が残っていないときは、段部5にコンクリートドリル等
によって穴を開け、その穴を利用して縦鉄筋8を新たに
植設するようにする。
【0049】従って、貫通穴13及び穴28の穿設にコ
アビット22,27を用いるから、コンクリートブレー
カを使用した場合のような大きな振動・騒音を発生する
ことがなく、粉塵の発生も少ない。また、多数の穴1
3,28を穿設することによって、残るコンクリート壁
は薄いものになるから、これをコンクリートブレーカ等
で打ち砕いて切り崩す際に発生する振動・騒音は小さな
ものになり、粉塵の発生も少なくなる。さらに、コンク
リート破砕片の飛散が少なくなるとともに、破砕箇所以
外のコンクリートを余分に破砕したり、そのコンクリー
トにクラックを生ずることを避けることができる。しか
も、そのコンクリート壁は薄いから、これを短時間で切
り崩すことができる。また、現伸縮継手1の下に貫通穴
13を形成するから、この現伸縮継手1の下のコンクリ
ートの破砕も容易になる。
【0050】また、コアビット27を用いて穴28を穿
つから、全ての穴28を後打ちコンクリート4の厚さに
匹敵するその深さにすることが容易であり、相隣る穴を
隔てるコンクリート壁を切り崩していけば、後打ちコン
クリート4のみを過不足なく破砕除去することができ
る。すなわち、道路橋の伸縮継手設置部に所望深さの段
部を形成することが容易になり、新たな伸縮継手31の
設置が容易になる。
【0051】また、コアビット27によってコンクリー
ト構築物に穴を穿つ際に同時にアンカーボルト7及び鉄
筋9を分断するから、コンクリート壁を切り崩す際にア
ンカーボルト7や鉄筋9が抵抗になることがなくなり、
その切り崩しが容易になる。
【0052】さらに、上記実施形態では、後打ちコンク
リート4際の舗装3に切れ目11及び穴28を形成して
舗装3の一部を後打ちコンクリート4に沿って半円状に
切り取っていくため、後にコンクリート37を打設する
と、舗装3とコンクリート37との境界が図8に示すよ
うに凹凸になる。従って、自動車の通行に伴い舗装3及
びコンクリート37のうちの一方が大きく摩耗してその
境界に段差を生じても、自動車のタイヤはその段差を斜
めに横切っていくような形になり、自動車の受ける衝撃
が小さくなるとともに、その際に発生する振動・騒音も
小さくなる。
【0053】また、本実施形態では、上述の如く後打ち
コンクリート4際の舗装3に切れ目11及び穴28を形
成して、その内側のコンクリートを破砕していくから、
周辺コンクリートないしは舗装を余分に破砕することが
避けられる。
【0054】なお、上記実施形態では穴28を垂直にあ
けたが、穴28を必要に応じて斜めにあけてもよい。
【0055】<実施形態2>この実施形態は図9に示す
ように、路盤41の上に形成された舗装42を部分的に
除去して舗装し直す例である。同図において、符号43
は縁石、44は歩道である。
【0056】舗装42の部分的除去にあたっては、ま
ず、舗装42にコアビットによって多数の穴45を間隔
をおいて形成する。次に、相隣る穴45,45を隔てる
残ったコンクリート壁をコンクリートブレーカ等の破砕
機で打ち砕くことにより切り崩していく。そうして、補
修箇所の舗装を全て除去した後、そこに新たな舗装材を
充填する。
【0057】従って、この実施形態の場合も、先の実施
形態と同様に穴45の穿設にコアビットを用いるから、
コンクリートブレーカを使用した場合のような大きな振
動・騒音を発生することがなく、粉塵の発生も少ない。
また、多数の穴45を穿設することによって、残るコン
クリート壁は薄いものになるから、これをコンクリート
ブレーカ等で打ち砕いて切り崩す際に発生する振動・騒
音は小さなものになり、粉塵の発生も少なくなる。しか
も、そのコンクリート壁は薄いから、これを短時間で切
り崩すことができる。さらに、各孔45を一定の深さに
することが容易であるから、舗装を必要な厚さ過不足な
く破砕して取り除くことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1を説明するための、旧伸縮
継手が設置された道路橋継目部の一部断面にした斜視
図。
【図2】同実施形態における穴穿設作業の途中段階を示
す道路橋継目部の一部断面にした斜視図。
【図3】同実施形態におけるコア抜き装置による貫通穴
形成の態様を示す道路橋継目部の断面図。
【図4】同実施形態の大径コアビットを取り付けたコア
抜き装置の斜視図。
【図5】同実施形態における後打ちコンクリート及び舗
装の一部が除去された状態を示す道路橋継目部の一部断
面にした斜視図。
【図6】同実施形態における後打ちコンクリート及び舗
装の必要部分が除去された状態を示す道路橋継目部の一
部断面にした斜視図。
【図7】同実施形態における新伸縮継手が配置された状
態を示す道路橋継目部の一部断面にした斜視図。
【図8】同実施形態における新伸縮継手の両側に新たに
コンクリートを打設した状態を示す道路橋継目部の一部
断面にした斜視図。
【図9】本発明の実施形態2に係る道路工事の態様を示
す一部断面にした斜視図。
【符号の説明】
1 旧伸縮継手 2 道路橋本体 3 舗装 4 後打ちコンクリート 5 段部 6 遊間 7 アンカーボルト 8,9 鉄筋 11 切れ目 12 コア抜き装置 13 貫通穴 22 コアビット 28 穴 41 路盤 42 舗装 44 歩道 45 穴
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // B02C 1/00 B02C 1/00 A Fターム(参考) 2D051 AC04 AF03 AH01 2D053 AA04 AA05 AA43 AD01 2E176 AA01 DD26 DD61 4D063 AA03 GA10

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コンクリート構築物にコアビットによっ
    て多数の穴を穿ち、しかる後、相隣る穴を隔てるコンク
    リート壁を切り崩すことを特徴とするコンクリート構築
    物の破砕方法。
  2. 【請求項2】 コンクリート構築物をその表面から所定
    厚さだけ破砕する方法であって、 上記コンクリート構築物にコアビットによってその表面
    から上記厚さに匹敵する深さの穴を多数穿ち、しかる
    後、相隣る穴を隔てるコンクリート壁を切り崩すことを
    特徴とするコンクリート構築物の破砕方法。
  3. 【請求項3】 鉄筋が埋設されたコンクリート構築物の
    破砕方法であって、 上記コンクリート構築物に上記鉄筋が分断されるように
    コアビットによって多数の穴を穿ち、しかる後、相隣る
    穴を隔てるコンクリート壁を切り崩すことを特徴とする
    コンクリート構築物の破砕方法。
  4. 【請求項4】 道路橋の継目に設置された伸縮継手を取
    り外すためのコンクリート構築物の破砕方法であって、 上記道路橋の上記伸縮継手まわりのコンクリートにコア
    ビットによって路面から多数の穴を所定の深さに穿ち、
    しかる後、相隣る穴を隔てるコンクリート壁を切り崩し
    て、上記伸縮継手を道路橋から取り外すことを特徴とす
    るコンクリート構築物の破砕方法。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至請求項4のいずれか一に記
    載のコンクリート構築物の破砕方法において、 上記コンクリート壁の切り崩しは、コンクリート壁を打
    ち砕くことによって行なうことを特徴とするコンクリー
    ト構築物の破砕方法。
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