JP5958907B2 - 既設コンクリート床版の部分的修復工法 - Google Patents

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この発明は、道路橋等の橋梁床版部分が劣化した場合に劣化した部分及びその周囲の修復を、交通規制等の交通に与える影響を短期間で済ませることのできる既設コンクリート床版の部分的修復工法に関するものであり、コンクリート床版を使用する鋼橋およびコンクリート橋の修復作業に適用が可能である。
一般に、通行車両の荷重が直接作用する道路橋等の床版は、橋梁において劣化の生じ易い部分である。これは、車両通過に伴い床版を構成するコンクリート及び鉄筋が繰り返し荷重を受け、疲労による損傷を受けるとともに、雨水などの作用を直接受けるからである。
これらの損傷は経年により進行するが、発生しやすい位置は走行車線を走行する車両のタイヤが頻繁に通る位置の直下や床版の端部や排水枡の周囲、舗装の継ぎ目など、水が浸透しやすい位置である。このように、既設橋梁のコンクリート床版は全体が均等に傷むのではなく、局部的に損傷が進行するケースがほとんどである。
コンクリート床版の損傷が進行すると、最悪の場合には床版コンクリートの抜け落ちを生じるため、橋梁上を走行する車両の事故等を引き起こす虞れがある。
さらに、橋面に塩化ナトリウムや塩化カルシウムなどを主な材料とする凍結防止剤や融雪剤が散布される地域では、これらの薬剤中に含まれる塩化物イオンがコンクリートに浸透して、コンクリート中に配置された鉄筋などの鋼材を腐食させることがある。そのため、橋梁の維持管理にあたっては、適宜、損傷や劣化を生じた床版の補修を行い、橋梁上を走行する車両の安全性を確保している。損傷や劣化した床版の補修工法は各種のものがあるが、その中に床版打換え工法や床版取替え工法と呼ばれる補修工法が存在する。床版打換え工法は、傷んだ橋梁床版を撤去し現場打ちのコンクリートによって床版を再構築する方法であり、床版取替工法は傷んだ橋梁床版を撤去しプレキャストコンクリート床版などの工場製品に置き換え再構築する方法である。
これらの床版補修工法の作業は橋面上から行われるため交通規制が必要となる。通常の床版補修工事では、一部もしくは全面的な交通規制が、損傷が生じた床版上の舗装撤去を開始してから補修後の再舗装を行うまでの間、連続して行われれる。このような交通規制を長期間行うことは、渋滞の発生原因となるばかりでなく、迂回によって交通流が変化するなど、橋梁の利用者や周辺の地域に経済的にも多大な影響を与えることになる。そのため床版の打換えや取替えを行うにあたっては、できるだけ交通規制の期間を短縮できる工法の開発が求められていた。
例えば、特許文献1には、「既設床版の取替え補修作業を短時間で、かつ、低コストで行うことができるように、工場製作されたプレキャストPC床版を主桁上に設置し、橋軸方向に隣接するプレキャストPC床版同士をループ鉄筋によるRC構造のループ継手構造で接合し、目地空間に短繊維混入コンクリートを充填することで、拘束効果を高める工法」が提案されている。
また、特許文献2には、「鉄筋コンクリート床版の平坦部分に鋼板を当てて補強する構造」が提案されている。
また、特許文献3には、「コンクリート床版を補強するために床版コンクリートの表面を数センチメートルの厚さで切削した後に新しいコンクリートを打ち足す工法」が提案されている。
この工法は、損傷の生じたコンクリートを除去することも可能であり、コンクリートを取り替えることになるため床版コンクリートの機能を回復させることも可能である。
特開2009−264040号公報 特開平6−101212号公報 特開2011−149244号公報
しかし、従来の特許文献1に記載されたようなコンクリート床版取替え工法では、既設コンクリート床版を取り外してから、新たに設置するまでの間、長期間交通を遮断しなければならなかった。また、コンクリート床版全体を取替えるために、補修費用が嵩む欠点が存在した。
また、特許文献2には、鉄筋コンクリート床版の平坦部分に鋼板を当てて補強する構造が記載されているが、損傷したコンクリートの機能を回復させる工法ではなく、損傷したコンクリートの劣化が進行し再度の補修が必要となるなど、補修費用が嵩む欠点が存在した。
更に、特許文献3の工法でも補修費用が嵩む欠点が存在した。また、損傷を受けたコンクリートが少なからず残存することになる上に、床版コンクリートに埋設されている鉄筋等の鋼材に錆等が発生している場合はそのまま残存させることになり、鋼材の錆の進行によるコンクリートの剥離や剥落の可能性は残る。
本発明は、既存コンクリート床版の損傷部分のみの補修が可能であると共に、補修工事で交通規制を極力短縮することが可能な既設コンクリート床版の部分的修復工法を提供するものである。
この発明は、以下のような内容である。
(1)本発明の既設コンクリート床版の部分的修復工法は、既存コンクリート床版の劣化部分を次に示す機能を有する覆工板で上面から覆う覆工板設置工程と、前記覆工板設置工程で覆ったコンクリート床版の下方から削ってコンクリートを除去する床版除去工程と、前記床版除去工程でコンクリートを除去した部分にコンクリートを打設する床版再構築工程とを備えたことを特徴とする。
本発明の覆工板が有する主な機能は1)覆工板の下のコンクリートがない状態で覆工板上を安全に車両が通行できる機能、2)覆工板の下で施工する既設床版の撤去の影響が車両が通行する橋面に及ばない機能、3)覆工板の下で施工する床版復旧における型枠としての機能である。
(2)(1)に記載の既設コンクリート床版の部分的修復工法において、前記床版再構築工程において、床版のコンクリートを除去した部分の下面に型枠を構築し、モルタル又は流動性コンクリートを打設することを特徴とする。
(3)(1)に記載の既設コンクリート床版の部分的修復工法において、前記床版再構築工程において、床版のコンクリートを除去した部分にモルタル又はコンクリート吹き付け工法によってコンクリートを打設することを特徴とする。
(4)(1)〜(3)に記載の既設コンクリート床版の部分的修復工法において、前記覆工板設置工程において使用する覆工板は、既存コンクリート床版の劣化部分及びその周囲の健全部分を覆うと共に、健全部分に形成したボルト孔に挿通された固定ボルトで固定されることを特徴とする。
(5)(1)〜(4)に記載の既設コンクリート床版の部分的修復工法において、前記床版再構築工程の終了後、覆工板を撤去する覆工板撤去工程を備えたことを特徴とする。
この発明の既設コンクリート床版の部分的修復工法によれば、既存コンクリート床版の劣化部分を覆工板で上面から覆う覆工板設置工程と、前記覆工板設置工程で覆ったコンクリート床版の下方から削ってコンクリートを除去する床版除去工程と、前記床版除去工程でコンクリートを除去した部分にコンクリートを打設する床版再構築工程とを備えている。覆工板は、対象構造物の維持管理計画に従い、前記床版再構築工程で打設したコンクリートが硬化した後、撤去することも、残存させることも可能である。また、前記覆工板設置工程において使用する覆工板は、既存コンクリート床版の劣化部分及びその周囲の健全部分を覆うと共に、覆工板の直下での既設床版の除去(撤去)において発生するコンクリート片が橋面に飛散することを防止出来る機能を備え、覆工板上に車両を通行させることが可能な耐力とすべり防止機能、ずれ防止機能を持たせたものである。したがって、この発明では、覆工板の設置工程および覆工板の撤去工程を除く工程を床版の下面から行うことができ、かつ、覆工板上の車両の通行を妨げないため、橋梁上の交通規制は覆工板の設置工程および覆工板の撤去工程だけでよく、他の工程では交通規制を必要としない。したがって、工事に要する交通規制期間を短縮することができ、交通規制に要する費用も安価となる。
また、前記床版除去と床版再構築工程において、露出した鉄筋を交換或いは鉄筋を追加することで、修復後のコンクリート床版の強度を復旧もしくは増すことができる。
また、前記床版再構築工程において、覆工板が上面の型枠として機能するため、床版のコンクリートを除去した部分の下面に型枠を構築するだけで、モルタル又はコンクリートを打設できるので、橋面にモルタルやコンクリートが漏れ出すことなく、修復部分のコンクリート床版の強度を確保することができる。
また、前記床版再構築工程において、覆工板が上面の型枠として機能するため、床版のコンクリートを除去した部分にモルタル又はコンクリート吹き付け工法によってコンクリートを打設するので、床版再構築工程において型枠を組む必要がなく、迅速な施工が実現できる。
また、前記床版再構築工程の終了後、覆工板を撤去する覆工板撤去工程を備えたので、アスファルト層中に異物が存在せず、アスファルトの管理が容易となる。
図1は、コンクリート床版における劣化の生じやすい部位を示す説明図である。 図2(a)〜(d)は、本発明の一実施の形態である既設コンクリート床版の部分的修復工法を説明する説明図である。 図3(a)は、同既設コンクリート床版の部分的修復工法における、劣化部分と覆工板の設置位置の一例を示す縦断面図、(b)は、その平面図である。 図4は、広範囲に劣化が生じた場合に覆工板を設置する方法の一例を示す縦断面図であり、(a)は複数の主桁間に劣化が生じた場合の一例、(b)は主桁の近傍まで劣化が進行し、覆工板のアンカーを既設床版コンクリートに固定出来ない場合の対応例である。 図5(a)〜(d)は、本願発明の部分的修復工法に使用する覆工板の各種変形例を示す一部を切り欠いた斜視図である。 図6は鋼製部材以外の覆工板の例を示し、(a)は鉄筋もしくはPC鋼材を補強材としたコンクリート製覆工板の説明図、(b)はコンクリートと鋼板の合成構造の覆工板の説明図である。 図7は覆工板厚が厚くなり、既設の舗装面とに段差が生じた場合の擦り付け方法について説明図である。 図8(a)は、同既設コンクリート床版の部分的修復工法における損傷部分のコンクリート除去工程を示す説明図、(b)は、コンクリート除去工程における損傷鉄筋を追加交換する鉄筋増強工程を示す説明図である。 図9は、同床版除去工程において床版変形防止装置を設置した場合を示す説明図である。 図10(a)は、床版再構築工程において、型枠を構築してモルタル又は流動性コンクリートを打設する例を示す説明図 、(b)は、モルタル又はコンクリート吹き付け工法によってコンクリートを打設する例を示す説明図である。 図11は、同既設コンクリート床版の部分的修復工法における覆工板撤去工程を示す説明図である。
以下、本発明の前提となる橋梁のコンクリート床版に損傷が発生し進行する劣化が生じやすい部位を図1に従って説明する。本実施例ではコンクリート橋について説明するが、床版部分の修復工法であることから鋼橋への適用も可能である。2車線以上程度の幅員を有する橋梁の床版舗装は施工機械の関係などから分割施工されることが多く、車両の通行帯1に継ぎ目2が設けてある。舗装の継ぎ目2や舗装端部目地3では雨水が漏れ易く、舗装とコンクリート床版11の間に漏れた雨水が滞留することとなる。コンクリート床版11はコンクリート自体の収縮などにより生じた微細なひび割れが、通行する車両などの影響により徐々に拡大および増加して、最終的にはコンクリートが抜け落ちる劣化が生じることになる。この劣化には水の存在が大きく影響し、水が存在すると劣化が加速度的に進行するとされている。
橋梁の床版において劣化や損傷を生じやすい部位は、(1)走行する車両のタイヤの直下にあたる部位4と、(2)舗装の打継ぎ目2の直下にあたる部位である。車両通行帯中央付近の舗装継ぎ目2の直下近傍は、車両の影響と雨水の影響をうけることとなり劣化が生じやすい部位となる。橋梁の床版の劣化は均一に進行するものではなく、部位により劣化の程度に差異が生じる。
図2(a)〜(d)は、本発明の一実施の形態である既設コンクリート床版の部分的修復工法を説明する説明図である。ここで、本発明の既設コンクリート床版の部分的修復工法10は、既存コンクリート床版11の劣化部分12を覆工板13で上面から覆う覆工板設置工程14と、前記覆工板設置工程14で覆ったコンクリート床版11の下方から削ってコンクリートを除去する床版除去工程15と、前記床版除去工程15でコンクリートを除去した部分にコンクリートを打設する床版再構築工程16を備えている。本実施例では床版再構築後は覆工板を撤去する計画であることから、前記床版再構築工程16で打設したコンクリートの硬化後、覆工板13を撤去する覆工板撤去工程17とを備えている。
覆工板設置工程14は、図2(a)、図3(a)、(b)に示すように本発明の施工中でも通行車両が通行可能となるように、既存コンクリート床版11の補修を行う箇所の舗装18を撤去して覆工板13を設置する。覆工板13は厚さが舗装厚さ程度で車両の荷重に耐えうる構造とし、表面は滑り止めのための加工等を施す。覆工板13は床版除去工程15や床版再構築工程16の期間、車両の安全な通行を確保するものであり、既設床版と密着させるためにその間に凹凸調整部41を設け通行車両によるガタつきを防止する、覆工板固定装置23で既存コンクリート床版11と固定する。凹凸調整部41には数十分〜数時間の短時間で既設の床版程度の圧縮強度を発現するモルタルを打設する。凹凸調整部41に使用する材料は、必ずしもモルタルである必要はなく、例えば、感圧硬化ゴムなど、短時間で覆工板のガタつき防止と支持が可能なものであれば良い。
覆工板固定装置23の配置本数は通行を許容する車両の大きさや覆工板13の形状により異なる。覆工板13は劣化部分12の周囲の健全なコンクリートである健全部11aで支持されることを基本とする。図3(a)は断面、(b)は平面を示す。図3では覆工板13の幅方向、長さ方向とも劣化部分12より大きなものを配置しているが、必ずしも両方向が大きなものである必要はなく、幅方向もしくは長さ方向が劣化部分12より大きければ覆工板13は配置可能である。覆工板13を支持する条件の違いは覆工板13の構造設計で考慮する。
覆工板13は車両の通行を阻害しないようにアンカーボルト(固定ボルト)19などの固定装置を備え、既存コンクリート床版11に固定する。既存コンクリート床版11に設ける固定装置用孔(ボルト孔)20は、床版中の鉄筋などの鋼材を切断しないように事前に検査器具等を用いて削孔位置を特定しておく。既存コンクリート床版11の削孔は、覆工板設置当日もしくは事前に、全体工程や交通規制等を考慮して実施する。覆工板設置工程14は夜間もしくは昼間の一時的な交通規制で施工が可能である。
劣化した部分が複数の主桁の間に生じた場合は、図4に示すように覆工板を設置する。覆工板で覆う範囲が広くなると、覆工板の重量も増し施工性が低下したり、施工が困難になることもある。このような場合は、覆工板を分割しボルト等で現場接合が容易となる構造として対応する。図4に示すように、床版の横断方向に劣化範囲が広がる他に、車両の進行方向に劣化範囲が広がる場合にも同様に対応できる。図4(b)は、主桁の近傍まで劣化が進行しアンカーを既設床版コンクリートに固定出来ない場合の対処方法を示す。アンカー固定部のコンクリート劣化によりアンカー固定の効果が期待出来ない時は、床版下側にアンカー固定材を設置する。アンカー固定材と主桁の間には、通行する車両により覆工板に生じる衝撃を緩和するために緩衝材等を設置する。
図5に覆工板設置工程14で使用する覆工板13の他の形状例を示す(覆工板固定装置、床版との接触部の詳細構造等は除く)。覆工板13は車両の荷重に抵抗する構造である。覆工板13の上を構造部材の詳細寸法は、床版の補修を行う対象構造物の条件により異なる。図5(a)は鋼板25と鋼リブ26を組み合わせたもので鋼リブ26を舗装材27側とに配置したもので、覆工板13の下側に引張が生じるときに有利となる。図5(b)は、(a)と同じく鋼板25と鋼リブ26を組み合わせたもので鋼板25を舗装材27側と鋼リブ26の下側に配置したもので、覆工板13の上側に大きな圧縮力が生じるときに有利となる。図5(c)は、鋼の縦リブ28と横リブ29を組みあわせたグレーチングに床版除去工程15や床版再構築工程17時の安全確保を目的として鋼板25を上下に張り付けたものである。劣化部分が小さく車両により発生する断面力も小さい場合に使用すると、他の構造と比べ軽量となるため施工性が向上する。また、使用状況によっては、縦リブ28と横リブ29にモルタル等を充填して耐荷性能を向上させることも可能となる。図5(d)は鋼板25を直接設置するものである。矩形断面のため、他の形状に比べ同じ抵抗力を確保するためには重くなる欠点がある。市場に流通している板厚の鋼材が適用可能な場合は加工が少ないため覆工板製作の期間を短縮できる。覆工板13は図5に示すいずれの構造でも、施工する部分を覆う構造となっている。
ここでは、鋼製部材の例を説明したが、所定の耐荷性能を満足すればコンクリート構造等の覆工板も適用できる。既設床版と同様のコンクリート部材を用いることにより、覆工板のたわみや振動、騒音などの低減などが期待できる。図6(a)にコンクリート構造の覆工板の例を示す。コンクリート構造の覆工板には、鉄筋やPC鋼材の補強鋼材を配置する。補強鋼材の種類は、作用する力により選定する。施工条件を満足すれば、図6(b)に示すような鋼板を補強鋼材とした合成構造の覆工板の使用も可能である。この鋼板には、鋼板とコンクリートの合成効果を保つためにアンカー筋等が必要となる。
覆工板に使用する材料によっては覆工する範囲が大きくなると、覆工板が厚くなることもある。覆工板が厚くなり既設床版の舗装面と段差が生じた場合は、舗装材などで段差調整を行う。舗装と覆工板の段差は、図7のように段差調整区間を設け調整する。調整区間の大きさは、車両の通行性能に影響を与えないように設定する。
床版除去工程15は、図2(b)に示すように施工の対象となった床版コンクリート(劣化部分)を除去するものである。本工法では、床版下側から施工することを特徴とする。床版コンクリート11は、コンクリートチッパーや超高圧水を使用するウオータージェットなどのはつり装置21を使用して除去する。これらの方法では、コンクリートの破片や高圧水の飛散が生じるが、覆工板13は施工する部分を覆うことにより飛散防止機能を有しているため、これらの飛散を防止できる。床版下側から施工が可能で床版上側に影響を与えないことから、床版除去時の交通規制は不要である。従来の方法では、既設床版コンクリート11の除去は床版上側から施工していたため施工期間中は交通規制が必要となる。
図8(a)、(b)は、床版除去工程15における損傷が生じた床版のコンクリートを除去する要領を説明する図である。床版のコンクリート除去は車両の通行を許容した状態で施工する。(a)はウオータージェットはつり装置で床版コンクリートを除去する途中の状況を示す。コンクリートの除去はウオータージェットはつり装置以外にも、コンクリートチッパーや小型ブレーカ、タガネなど、小規模なコンクリートを除去する方法が適用できる。ただし、除去境界近傍のコンクリートはひび割れ等が残存しないように入念に処理を行う。床版コンクリート除去作業は床版下面から施工し、覆工板13には鋼板で覆われているため、コンクリート除去時に発生する粉塵やコンクリート片は橋面側に飛散することなく、車両の通行に影響を与えずに作業が可能となる。(b)は床版コンクリート除去後の鉄筋等の修復を説明する図である。劣化部分では、コンクリートの他に鉄筋30も損傷を受けている可能性もある。また、古い基準で建設された構造物では、配置する鉄筋量が基準値を満足しないこともある。劣化部分12のコンクリートを除去したあと、損傷を受けた鉄筋30の取替や追加を行う。車両は覆工板13上を通行するため、この作業も床版下面より可能であり、車両の交通規制は不要である。
図9は床版除去工程15における床版コンクリート除去し復旧するまでの期間に床版の変形が発生する可能性がある場合に、その変形をを防止する一方法を説明する図である。既存コンクリート床版11を除去する範囲が広い場合や床版部に何らかの外力が作用する場合などで、コンクリートの除去に伴い床版部が変形する可能性がある時は、図9に示すような床版変形防止装置31を設置する。設置する間隔、設置するタイミングは対象とする構造物の状況に応じて設定する。この装置は必ず設置するものではなく、施工範囲が狭く床版の変形が懸念されない場合は不要である。床版変形防止装置31はネジ式もしくは油圧式のジャッキ機能を有した構造を有するものとする。
床版再構築工程16は、除去した既存コンクリート床版11の一部を床版下側より再構築するものである。再構築する方法には、図2(c)に示すようにコンクリート除去部に型枠22を設置し修復コンクリートやモルタルを充填する方法の他に、コンクリートやモルタルを吹き付ける方法が適用できる。覆工板13は飛散防止版による飛散防止機能を有しているため、床版を再構築する際にコンクリートやモルタルが床版上側に漏れ出すことや飛散することがなく、床版再構築でも交通規制は不要である。
図10は、床版再構築工程における床版コンクリート再構築の方法を説明する図を示す。(a)は流動性コンクリートもしくはモルタルを注入して床版コンクリートを再構築する方法を示す。注入する前に注入口32と排気口33を設けた型枠22を組み立て、流動性コンクリートもしくはモルタルを注入する。(b)は床版コンクリートを再構築する断面修復材を圧縮空気と供に再構築する箇所に吹き付けることにより断面を形成する方法を示す。この方法は、流動性コンクリートを注入する工法の型枠は不要となる。
ただし、(a)の方法(b)の方法ともに、床版コンクリート再構築に使用する材料は硬化後の性能が設計で要求される性能を有する材料を使用する。(a)の方法(b)の方法ともに床版下面からの施工が可能であり、交通規制は不要である。
覆工板撤去工程17は、覆工板を撤去する必要がある場合に、再構築したコンクリートが所定の機能を有することを確認したあと、覆工板13を除去するものである。覆工板除去後に、固定装置用孔20の修復と舗装の復旧を行う。
図11は覆工板撤去工程17における、覆工板を撤去し舗装を復旧した後の状態を示す。本施工工程は覆工板13の撤去および覆工板13を設置していた箇所の舗装の復旧となる。これらの作業は、橋面での作業となり交通規制が必要となる。本工法は床版の部分的な補修工法であるため、施工箇所は限定された範囲にあり、それぞれ独立していることから数日間の連続した交通規制は避けることができる。
更に、本発明は上述の実施例に限定されることなく、特許請求の範囲の記載に基づいて種々の設計変更が可能である。
1 通行帯
1a 路側帯
2 継ぎ目
3 舗装端部目地
4 タイヤの直下にあたる部位
5 通行車両と漏水の影響を受ける箇所
6 PC桁
10 既設コンクリート床版の部分的修復工法
11 既存コンクリート床版
11a 健全部
12 劣化部分
13 覆工板
14 覆工板設置工程
15 床版除去工程
16 床版再構築工程
17 覆工板撤去工程
18 舗装
19 アンカーボルト(固定ボルト)
20 固定装置用孔(ボルト孔)
21 はつり装置
22 型枠
23 覆工板固定装置
25 鋼板
26 鋼リブ
27 舗装材
28 縦リブ
29 横リブ
30 鉄筋
31 床版変形防止装置
32 注入口
33 排気口
34 ノズル
40 修復コンクリート
41 凹凸調整部
42 劣化部の幅
43 劣化部の長さ
44 覆工板の幅
45 覆工板の長さ
46 段差調整区間
47 コンクリート板
48 補強鋼材(鉄筋やPC鋼材など)
49 合成用アンカー筋等
50 床版内部鉄筋
51 損傷した鉄筋の取替
52 流動性コンクリート(モルタル)
53 断面修復材
54 断面修復材+圧縮空気
55 舗装復旧
56 再構築コンクリート
57 固定装置用孔の復旧
58 撤去
60 緩衝材等
61 アンカーボルト固定材

Claims (5)

  1. 既存コンクリート床版の劣化部分を覆工板で上面から覆う覆工板設置工程と、
    前記覆工板設置工程で覆ったコンクリート床版の下方から削ってコンクリートを除去する床版除去工程と、
    前記床版除去工程でコンクリートを除去した部分にコンクリートを打設する床版再構築工程と、
    を備えたことを特徴とする既設コンクリート床版の部分的修復工法。
  2. 前記床版再構築工程において、床版のコンクリートを除去した部分の下面に型枠を構築し、モルタル又は流動性コンクリートを打設することを特徴とする請求項1に記載の既設コンクリート床版の部分的修復工法。
  3. 前記床版再構築工程において、床版のコンクリートを除去した部分にモルタル又はコンクリート吹き付け工法によってコンクリートを打設することを特徴とする請求項1に記載の既設コンクリート床版の部分的修復工法。
  4. 前記覆工板設置工程において使用する覆工板は、
    既存コンクリート床版の劣化部分及びその周囲の健全部分を覆うと共に、
    健全部分に形成したボルト孔に挿通された固定ボルトで固定されることを特徴とする請求項1〜3の何れか1に記載の既設コンクリート床版の部分的修復工法。
  5. 前記床版再構築工程の終了後、覆工板を撤去する覆工板撤去工程を備えたことを特徴とする請求項1〜4の何れか1に記載の既設コンクリート床版の部分的修復工法。
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