JP2002242032A - 仮撚加工糸の製造方法および仮撚加工の製造装置 - Google Patents

仮撚加工糸の製造方法および仮撚加工の製造装置

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JP2002242032A JP2001038153A JP2001038153A JP2002242032A JP 2002242032 A JP2002242032 A JP 2002242032A JP 2001038153 A JP2001038153 A JP 2001038153A JP 2001038153 A JP2001038153 A JP 2001038153A JP 2002242032 A JP2002242032 A JP 2002242032A
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広志 松岡
Tatsuaki Matsuda
竜明 松田
Sadao Matsuki
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Abstract

(57)【要約】 【課題】合成繊維の仮撚加工糸を毛羽や断糸を発生させ
ることなく安定して製造でき、かつドレープ性が良好で
ふくらみ感、ソフト感に優れ、延伸糸と異なり従来の仮
撚加工糸および新感覚な風合いを有する織編物となる仮
撚加工糸を得る製造方法および製造装置を提供する。 【解決手段】合成繊維の未延伸糸を延伸仮撚する仮撚加
工糸の製造方法において、上記未延伸糸を仮撚加撚前に
加熱体により加熱した後仮撚具により仮撚を施すに際
し、該加熱体から糸条が離れる点とは異なる、加熱体と
仮撚具との間の位置に撚り止め装置を設け、さらに撚り
止め装置と仮撚具との間に設けられた再加熱装置により
再加熱を行いながら、上記撚り止め装置を仮撚加撚開始
点として、延伸仮撚加工を連続して行うことを特徴とす
る仮撚加工糸の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、合成繊維糸条の仮
撚加工方法に関する。さらに詳しくは、従来の嵩高性に
富む仮撚り糸の捲縮特性に近い加工糸から、ドレープ性
が良好でソフト感、ふくらみ感に優れ、従来の延伸糸や
仮撚加工糸とは異なる新感覚な風合いを有する織編物ま
でを提供できる仮撚加工糸の製造方法および仮撚加工糸
の製造装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、合成繊維糸条の延伸仮撚連続加工
または同時延伸仮撚加工においては、仮撚加撚された糸
条を加熱し、延伸と加撚熱固定を施した後、解撚する方
法が主に採用されている。
【0003】この従来の仮撚加工には、一般に供給ロー
ラーと引取りローラー、および両ローラー間に加熱ヒー
ター板と仮撚具を設けた仮撚装置が使用されている。こ
のような仮撚装置を用いて加工速度を増加させた場合、
安定加工のための加工張力増加や加熱ヒーター板上での
加撚により、単繊維の伸長切断や糸条の熱劣化による毛
羽や断糸が発生しやすい。また、熱セット時間の減少を
補うため、加熱ヒーター長が長大化するという問題が生
じる。
【0004】上記の問題に対して、特開平9−2500
34号公報には、供給糸条に予め交絡を付与し、糸条供
給ローラーを加熱ローラーとして非加撚状態で加熱した
後、特開昭49−132353号公報に開示されている
糸押さえローラーにより加撚開始点を加熱ローラー上の
加熱終了点に把持して仮撚を行う方法が提案されてい
る。しかし、この方法では、加撚開始点が加熱体表面に
接しており、糸押さえローラーを用いていることから、
加熱体表面での糸条の熱劣化や擦過、糸押さえローラー
の摩耗や劣化による加熱ローラー上への撚りの遡及によ
り毛羽や断糸が発生しやすいという問題が生じる。
【0005】さらに、従来の仮撚加工法により得られる
仮撚加工糸は高い捲縮性を有しており、布帛とした場
合、リラックスやプリセット、減量および染色等の工程
で捲縮が発現すると同時に収縮が起こり、布帛のドレー
プ性やふくらみ感、ソフト感が低下するという問題があ
る。このような問題を解決するため、上述した従来の仮
撚加工を施した後、さらに加熱ヒーター板を使用して加
熱セットを行う二段ヒーター仮撚法が慣用されている。
また、特開昭59−130336号公報あるいは特開昭
60−252738号公報には、ポリエステル未延伸糸
を低温で仮撚加工することが開示されている。しかし、
いずれの方法においても捲縮発現時の収縮による布帛の
ドレープ性やふくらみ感、ソフト感の低下を解消するこ
とは困難であるのが実状である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来技
術の有する問題点を解消し、合成繊維の仮撚加工糸を毛
羽や断糸を発生させることなく安定して製造でき、従来
の嵩高性に富む仮撚り糸の捲縮特性に近い加工糸から、
かつドレープ性が良好でふくらみ感、ソフト感に優れ、
従来の延伸糸や仮撚加工糸とは異なる新感覚な風合いを
有する織編物までを提供できる仮撚加工糸の製造方法お
よび仮撚加工糸の製造装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記した課題を達成する
本発明の仮撚加工糸の製造方法は、合成繊維の未延伸糸
を延伸仮撚する仮撚加工糸の製造方法において、上記未
延伸糸を仮撚加撚前に加熱体により加熱した後仮撚具に
より仮撚を施すに際し、該加熱体から糸条が離れる点と
は異なる、加熱体と仮撚具との間の位置に撚り止め装置
を設け、さらに撚り止め装置と仮撚具との間に設けられ
た再加熱装置により再加熱を行いながら、上記撚り止め
装置を仮撚加撚開始点として、延伸仮撚加工を連続して
行うことを特徴とするものである。
【0008】また、本発明の仮撚加工糸の製造装置は、
合成繊維の未延伸糸を延伸仮撚する仮撚加工装置におい
て、仮撚加撚前に加熱する加熱体を仮撚具の上流側に設
けるとともに、該加熱体から糸条が離れる点とは異な
る、加熱体と仮撚具との間の位置に撚り止め装置を設
け、さらに撚り止め装置と仮撚具との間に再加熱装置を
設け、延伸仮撚を行うようにしたことを特徴とするもの
である。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に基づいてさ
らに詳細に説明する。
【0010】図1は本発明に適用する仮撚装置の一実施
態様を示す正面概略図である。本発明でいう合成繊維糸
条とは、ポリエステル繊維やポリアミド繊維などの熱延
伸が可能な合成繊維糸条をいい、特にポリエステル繊維
が最も汎用的で好ましい。上記合成繊維糸条の未延伸糸
1はフィードロール2を経て加熱ロール3とセパレート
ロール4に数回巻き付けられて予備加熱され、撚り止め
装置6、再加熱装置11、仮撚具7、引き取りロール8
の間で延伸仮撚りが連続的に施されるのであるが(延伸
は撚り止め装置6と仮撚具7との間で行われる)、加熱
ロール3上の糸条が離れる点5とは異なる、加熱ロール
3から離れた加熱ローラ3と仮撚具7との間の位置に設
けられた撚り止め装置6を加撚開始点として、延伸仮撚
りが連続的に施される。次いで加熱していないストレッ
チロール9を経て、パーン10として巻き取られる。
【0011】本発明の延伸仮撚連続加工とは、上記のよ
うなインドロー方式であってもよく、また、アウトドロ
ー方式であってもよい。
【0012】本発明の製造方法では、延伸仮撚連続加工
において、合成繊維の未延伸糸を仮撚加撚前に加熱し、
加熱体と仮撚具との間で加熱体上における糸条が離れる
点とは異なる位置に撚り止め装置を設け、該撚り止め装
置と糸条とが接する点を仮撚加撚開始点として、延伸仮
撚加工を連続して行うものである。
【0013】本発明においては、合成繊維糸条は非加撚
状態で加熱されるので、糸条中の全単糸に均一かつ充分
な熱量を付与することができる。また、加熱体上の糸条
が離れる点と異なる位置に設けた撚り止め装置の糸条が
接する点を仮撚加撚開始点としたため、加熱体への撚り
の遡及を防止でき、毛羽や断糸が発生しない。さらに、
撚固定が糸条が再加熱装置から受ける熱により行われる
ので、その温度の程度により、撚り固定力は広範囲に目
的とするものが得ることができる。そのため、本発明に
より得られる仮撚加工糸は、布帛でのドレープ性やふく
らみ感、ソフト感の低下に起因する従来仮撚加工糸のよ
うな高い捲縮性を有さず、織編物とした際、ドレープ性
が良好で、ふくらみ感、ソフト感に優れ、従来の延伸糸
や仮撚加工糸とは異なる新感覚な風合いを呈するもの
や、再加熱装置で、撚固定が自由に設定できるので従来
の仮撚糸に近い嵩高性を有する加工糸を得ることができ
る。
【0014】上記加熱ロール3の温度は、使用する合成
繊維糸条の種類や所望の捲縮性能、加工速度などに応じ
て適宜設定すれば良いが、使用する合成繊維糸条のガラ
ス転移温度以上であることが好ましい。また、加熱ロー
ル3への巻き回数は、所望の熱量に応じて適宜設定すれ
ば良いが、糸条の滑りを防止するためには4回以上とす
ることが好ましい。また、再加熱装置11の温度は適宜
設定できる。再加熱装置11の温度設定としては、ガラ
ス転移温度以上加熱ロール3の温度設定プラス40℃以
下であることが好ましく、より好ましくはガラス転移温
度以上加熱ロール3の温度設定プラス30℃以下、さら
に好ましくはガラス転移温度以上加熱ロール3の温度設
定プラス20℃以下であり、目的の撚固定の程度で設定
すればよい。再加熱装置は熱板方式でも、非接触ヒータ
ーでも自由に選定可能である。また、引き取りロール8
を加熱ロール3と同様に加熱可能なロールとすれば、仮
撚を施された糸条を熱セットすることができ、二段ヒー
ター仮撚糸を容易に製造することができる。
【0015】仮撚加撚開始点に設ける撚り止め装置6
は、加熱ロール3への撚りの遡及を防止する効果を有す
る装置であれば、従来用いられている棒ガイドなどの非
回転ガイドや、ローラーガイドなどの回転ガイドなどが
任意に選択できる。
【0016】仮撚具7はピン方式や三軸摩擦型ディスク
方式など従来公知の仮撚具が任意に採用できるが、加工
速度を高速化することができる三軸摩擦型ディスク方式
やベルトニップ方式の仮撚装置を使用することが好まし
い。
【0017】加撚および解撚され、引き取りロール8、
ストレッチロール9により引き取られた仮撚加工糸条
は、スピンドル式巻取装置を用いてパーンとして巻き取
られる。引き取りロール8とストレッチロール9との間
では、必要に応じて糸条を緊張もしくは弛緩させること
ができる。
【0018】スピンドル式巻取装置を用いてパーン形状
で巻き取ることは、撚糸工程や織機への供給に際し、解
舒性を向上させることができるので好ましい。また、該
加工糸の解舒性を向上させるため、ストレッチロール9
のセパレートロールとの間に空気交絡ノズルを設けて該
空気交絡ノズルを用いて交絡を付与することがさらに好
ましい。
【0019】
【実施例】以下に本発明の実施例、および比較例によ
り、本発明をさらに具体的に説明する。なお、実施例中
の評価方法、測定方法は以下の方法を用いた。評価結
果、測定結果は、表1および表2の通りである。 A.仮撚加工性 未延伸糸を500個用いて、3.0kg巻きの仮撚加工
糸を得る際に糸切れや毛羽が発生しなかった仮撚加工糸
の割合を仮撚加工性(%)とし、99.5%以上を合格
とした。 B.毛羽発生数 東レエンジニアリング株式会社製MULTI POINT FLAY COU
NTER model MFC-1110により糸速度400m/minで
走行させながら、5分間毛羽数を測定し、5 0本の平
均値を毛羽発生数とした。毛羽発生数は、0.50個/
2000m以下を合 格とした。 C.伸縮復元率(CR(%)と称す。) 検尺機を用いて初張力:(0.088×繊度(dte
x))cNで、カセ長50cm、巻き数10回のかせを
作り、これを90℃の熱水中に20分間浸漬後、吸取紙
または布で水を切り、水平状態で自然乾燥させる。この
かせ巻きを室温の水中に入れ、規定の初荷重と定荷重を
掛けた状態での試料長:aを測定する。次に、定荷重を
取り除き、試料に初荷重のみが負荷した状態で3分間水
中で放置し、3分後の試料長:bを測定し、下式により
伸縮復元率CR(%)を計算する。なお、初荷重と定荷
重は下式により求めたものを使用する。
【0020】CR(%)=((a−b)/a)×100 初荷重(cN)=(繊度(dtex)/1.111)×
0.002×0.9807×巻取回数×2 定荷重(cN)=(繊度(dtex)/1.111)×
0.1×0.9807×巻取回数×2 D.捲縮伸長率(TR(%)と称す。)検尺機を用いて
初張力:(0.088×繊度(dtex))cNでカセ
長50cm、巻き数20回のかせを作り、初荷重をか
け、150±2℃で5分間乾熱処理する。乾熱処理後、
初荷重を掛けた状態での試料長:aを測定する。次に、
初荷重を外し、定荷重を掛けた状態での試料長:bを測
定し、下式により捲縮伸長率TR(%)を計算する。な
お、初荷重と定荷重は下式により求めたものを使用す
る。
【0021】TR(%)=((b−a)/b)×100 初荷重(cN)=(繊度(dtex)/1.111)×
0.00166×0.9807×巻取回数×2 定荷重(cN)=(繊度(dtex)/1.111)×
0.1×0.9807×巻取回数×2 E.トルク撚り数 試料の一端に初荷重を掛けた状態で試料長:100cm
の試料を採取し、試料の中央部に定荷重を掛ける。定荷
重を掛けた状態で、試料の両端を持ち、中央部で二つ折
りにしてフリー状態で吊し、トルク撚りが安定するまで
放置する。その後、検撚機で解撚し、二つ折りの糸条間
が平行になった時の回転数を読みとる。初荷重、定荷重
は繊度により、下式の通りとする。
【0022】初荷重(cN)=(繊度(dtex)/
1.111)×0.1×0.9807 定荷重(cN)=(繊度(dtex)/1.111)×
0.02×0.9807 F.布帛評価 実施例、比較例で得られた仮撚加工糸を小池機械製作所
社製一口型筒編み機(ゲージ数:20)により長さ35
cmの筒編みを作成し、プロコンパドル自動染色機を用
いて常法により染色、水洗、乾燥を行った。以上の方法
で得た布帛について、ふくらみ感、ソフト感を1〜5級
で官能評価し、3級以上を合格とした。
【0023】また、33dtex12フィラメントのポ
リエステルフラットヤーンを経糸として、緯糸に実施
例、比較例で得られた仮撚加工糸を用いて平織りを行っ
た。この方法で得た布帛について、ドレープ性を1〜5
級で官能評価し、3級以上を合格とした。
【0024】実施例1 三酸化アンチモンを重合触媒として用い、テレフタル酸
とエチレングリコールから常法に従い、極限粘度(オル
ソクロルフェノール溶媒中で25℃で測定)0.65の
ポリエチレンテレフタレート(PET)を得た。この
時、艶消し剤として平均一次粒径0.5μmの酸化チタ
ンを0.4wt%添加した。得られた重合体を紡糸温度
284℃、紡糸速度3000m/minで溶融紡糸を行
い、150.0dtex、36フィラメントの未延伸糸
(POY)を巻き取った。
【0025】上記POYを図1の延伸仮撚連続加工装置
を用い、加熱ロール3の温度を110℃、再加熱装置1
1は熱板を用い、再加熱装置の温度を150℃、引き取
りロール8の温度を常温、延伸倍率を1.69倍、延伸
速度を820m/分として、撚り止め装置6に回転ロー
ラーガイド、仮撚具7に三軸摩擦型ディスク式仮撚装置
を使用し、ディスク回転数を7000rpmとして、ス
ピンドル式巻取装置にて3.0kg巻きのパーンを巻き
取り、93.5dtex、36フィラメントの仮撚加工
糸を得た。上記条件下での延伸仮撚連続加工において、
加熱ロールへの撚りの遡及は発生せず、仮撚加工性も9
9.8%と非常に良好で、得られたパーンに毛羽は認め
られず、毛羽発生数も0個/2000mであった。得ら
れた仮撚加工糸のCRは38%、TRは12.0%、ト
ルク撚り数は7.0t/50cmであり、布帛評価にお
いてもふくらみ感に優れた布帛が得られた。
【0026】実施例2 加熱装置11の温度を120℃にした以外は、実施例1
の条件と同一の方法で実施した。加熱ロールへの撚りの
遡及は発生せず、仮撚加工性も99.6%と非常に良好
で、得られたパーンに毛羽は認められず、毛羽発生数も
0個/2000mであった。得られた仮撚加工糸のCR
は30%、TRは2.7%、トルク撚り数は2.5t/
50cmであり、布帛評価においてもふくらみ感、ソフ
ト感、ドレープ性に非常に優れた布帛が得られた。
【0027】実施例3 引き取りロール8の温度を130℃とした以外は、実施
例2と同様な条件で製糸し、CRが20%、TRが1.
3%、トルク撚り数が0.5t/50cmの93.5d
tex36フィラメントの仮撚加工糸を得た。実施例1
と同様、加熱ロールへの撚りの遡及は発生せず、仮撚加
工性が99.6%、毛羽発生数が0.06個/2000
mと良好であった。得られた仮撚加工糸により得られる
布帛は、ふくらみ感、ソフト感、ドレープ性が良好であ
った。また、加工中の加熱ロールへの撚りの遡及や断糸
は発生せず、得られたパーンに毛羽は認められなかっ
た。
【0028】比較例1 加熱ロール3から糸条が離れる点5に撚り止め装置6を
設けること以外は実施例1と同様な条件で製糸し、9
3.5dtex、36フィラメントの仮撚加工糸を得
た。
【0029】上記方法にて、実施例1と同等の仮撚加工
糸を得ようとしたところ、加熱ロール3への撚りの遡及
による加熱ロール3への単糸巻付きや加熱ロール3や仮
撚具7への糸条巻付きによる断糸が発生し、仮撚加工性
が82.6%と不良であった。また、毛羽発生数も1
9.0個/2000mと不良であった。
【0030】比較例2 加熱ロール3と仮撚具7との間に撚り止め装置6を設け
ないこと以外は実施例1と同様な条件で製糸し、実施例
1と同量の仮撚加工糸を得ようとしたところ、仮撚具7
に糸条を挿入する時点で断糸が発生し、仮撚加工糸を得
ることができなかった。
【0031】比較例3 実施例1と同じポリエチレンテレフタレート未延伸糸2
0を図2に示す従来の仮撚装置を使用し、仮撚ヒーター
23の温度210℃、延伸倍率1.80倍、加工速度6
00m/min、仮撚具24のディスク回転数7000
rpmで延伸同時仮撚加工を行い、85.0dtex3
6フィラメントの仮撚加工糸を得た。得られた仮撚加工
糸のCRは48%、TRは34%、トルク撚り数は86
t/50cmであり、高度な捲縮性を有していた。その
ため、布帛評価において、ふくらみ感、ソフト感に欠
け、ドレープ性も不良であった。
【0032】
【表1】
【0033】
【表2】
【0034】
【発明の効果】本発明の仮撚加工糸の製造方法および仮
撚加工装置によれば、合成繊維の仮撚加工糸を毛羽や断
糸が発生しない安定した生産性で、かつドレープ性が良
好でふくらみ感、ソフト感に優れ、延伸糸と異なり従来
の仮撚加工糸及び異なる新感覚な風合いを有する織編物
となる仮撚加工糸を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施態様を示す延伸仮撚連続加工工程
の一例を示す概略図である。
【図2】従来の仮撚工程の一例を示す概略図である。
【符号の説明】
1:未延伸糸 2:フィードロール 3:加熱ロール 4:セパレートロール 5:加熱ロールと糸条が離れる点 6:撚り止め装置 7:仮撚具 8:引き取りロール 9:ストレッチロール 10:パーン 11:再加熱装置 20:未延伸糸 21:糸条解舒ガイド 22:供給ロール 23:仮撚ヒーター 24:仮撚具 25:引取ローラー 26:第2引取ローラー 27:仮撚糸チーズ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】合成繊維の未延伸糸を延伸仮撚する仮撚加
    工糸の製造方法において、上記未延伸糸を仮撚加撚前に
    加熱体により加熱した後仮撚具により仮撚を施すに際
    し、該加熱体から糸条が離れる点とは異なる、加熱体と
    仮撚具との間の位置に撚り止め装置を設け、さらに撚り
    止め装置と仮撚具との間に設けられた再加熱装置により
    再加熱を行いながら、上記撚り止め装置を仮撚加撚開始
    点として、延伸仮撚加工を連続して行うことを特徴とす
    る仮撚加工糸の製造方法。
  2. 【請求項2】合成繊維の未延伸糸を延伸仮撚する仮撚加
    工装置において、仮撚加撚前に加熱する加熱体を仮撚具
    の上流側に設けるとともに、該加熱体から糸条が離れる
    点とは異なる、加熱体と仮撚具との間の位置に撚り止め
    装置を設け、さらに撚り止め装置と仮撚具との間に再加
    熱装置を設けたことを特徴とする仮撚加工糸の製造装
    置。
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