JP2002241363A - スルホニウム塩の製造方法 - Google Patents

スルホニウム塩の製造方法

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JP2002241363A JP2001381430A JP2001381430A JP2002241363A JP 2002241363 A JP2002241363 A JP 2002241363A JP 2001381430 A JP2001381430 A JP 2001381430A JP 2001381430 A JP2001381430 A JP 2001381430A JP 2002241363 A JP2002241363 A JP 2002241363A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 大過剰の酸を使用することなく、また複分解
工程を経ずに、直接目的のスルホニウム塩を製造する。 【解決手段】 アリール基の少なくとも1つの炭素原子
に水素原子が結合しているアリール化合物(A)と、
式:R1SOR2(式中、R1、R2は、置換されていても
よい炭化水素基または複素環基を表し、互いに同一であ
っても異なっていてもよい。)で表されるスルホキシド
化合物(B)とを、式:HMXmn(式中、Mは元素周
期表のIIIa族またはVa族の元素、Xはハロゲン、Y
は水酸基を表し、m、nは、MがIIIa族の場合は、m
+n=4、且つn=0〜3の整数であり、MがVa族の
場合は、m+n=6、且つn=0〜2の整数である。)
で表される強酸(C)の存在下に反応させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光カチオン重合開
始剤や光酸発生剤等として有用なスルホニウム塩、特に
アリール基(芳香環)を有するスルホニウムのポリハロ
金属、半金属または非金属塩の製造方法に関する。さら
に詳しくは、複分解反応の工程を経ることなく、目的の
アニオンを有するスルホニウム塩を製造する方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】スルホニウムのポリハロ金属、半金属ま
たは非金属塩の製造方法については、従来、各種の提案
がなされている。従来の製造方法は、全て、まず、硫
酸、ポリリン酸あるいはメタンスルホン酸等の強酸の存
在下に、スルホキシド化合物とスルフィド化合物を縮合
させて使用した強酸のスルホニウム塩とし、次いで、こ
の反応液をポリハロ金属、半金属または非金属塩、すな
わち、KBF4、KPF6、KSbF6、KAsF6または
これらのナトリウム塩等の水溶液に投入して複分解反応
を起こさせ、その後、所望のスルホニウムのポリハロ金
属、半金属または非金属塩を濾過等により回収する方法
である。
【0003】強酸の存在下に、スルホキシド化合物とス
ルフィド化合物を縮合させて使用した強酸のスルホニウ
ム塩とする方法としては、スルホキシド化合物とアリー
ルスルフィド化合物を硫酸中で脱水縮合して、アリール
スルホニウムの硫酸塩ないし硫酸水素塩とする方法(特
開昭61−212554号公報参照)、ジアリールスル
フィド化合物の部分酸化を行って、その場に実質的に等
モル量のジアリールスルフィド化合物および対応するジ
アリールスルホキシドの混合物を発生させ、次いで、無
水酢酸のような脱水剤の存在下に、硫酸のような強酸を
使用してトリアリルスルホニウム塩に転化する方法(特
開昭61−100557号公報参照)、五酸化リン(特
開平5−4996号公報参照)または無水酢酸の如き無
水酸化合物(特開平7−82244号公報参照)のアル
キルスルホン酸(例:メタンスルホン酸)溶液中でジア
リールスルホキシド化合物とポリアリールスルフィド化
合物とを反応させる方法、ポリリン酸の存在下にジアリ
ールスルホキシド化合物とポリアリールスルフィド化合
物等とを反応させる方法(特開平7−82245号公報
参照)等がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来法
で縮合反応を行うに当り、硫酸中の反応では芳香環のス
ルホン化が起こり、目的物の収率が低下するおそれがあ
る。また、本明細書の比較例に記載しているように、ア
リールスルフィドの種類によっては、モノスルホニウム
塩を得ようとしてもビススルホニウム塩が生成するこ
と、メタンスルホン酸のような高価なアルキルスルホン
酸中で反応を行うことはコスト高であること、ポリリン
酸中の反応では副反応が起こり、目的物の収率が低いこ
となど、収率およびコスト面の問題がある。さらに、従
来法は、何れもスルホニウム強酸塩の反応液をアルカリ
金属のポリハロ金属、半金属または非金属塩の水溶液に
投入して複分解反応を起こさせるものであるが、ポリハ
ロ金属、半金属または非金属の塩は、水に対する溶解度
が低いため、これらの塩の水溶液を作るためには多量の
水を使用する必要がある。したがって、所望のスルホニ
ウム塩を濾過等により回収した後には、多量の廃水が発
生する。しかも、この廃水は、反応時において、過剰に
使用された強酸や無水酢酸を含むため強酸性であり、廃
棄するには苛性ソーダ等により中和処理しなければなら
ず、廃液量はさらに増大するという問題がある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、副反応の
発生に伴う収率の低下、高価な酸の使用、さらには複分
解反応・中和による廃液の多量発生という従来法の問題
点を解決すべく鋭意検討した結果、大過剰の酸を使用す
ることなく、また複分解工程を経ずに、直接目的のスル
ホニウム塩を製造できる方法を見出し、本発明に至っ
た。すなわち、本発明は、アリール基の少なくとも1つ
の炭素原子に水素原子が結合しているアリール化合物
(A)と、下式(1) (式中、R1、R2は、置換されていてもよい炭化水素基
または複素環基を表し、互いに同一であっても異なって
いてもよい。)で表されるスルホキシド化合物(B)と
を、下式(2) HMXmn (2) (式中、Mは元素周期表のIIIa族またはVa族の元
素、Xはハロゲン、Yは水酸基を表し、m、nは、Mが
IIIa族の場合は、m+n=4、且つn=0〜3の整数
であり、MがVa族の場合は、m+n=6、且つn=0
〜2の整数である。)で表される強酸(C)の存在下に
反応させることを特徴とする、MXmn -をアニオンと
するスルホニウム塩の製造方法である。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明において、アリール基の少
なくとも1つの炭素原子に水素原子が結合しているアリ
ール化合物(A)としては、単環式または縮合多環式の
無置換のアリール化合物、例えば、ベンゼン、ナフタレ
ン、アントラセン、フェナントレン、ナフタセン,ピレ
ン;アルキル基で置換されたアリール化合物、例えば、
トルエン、クメン、tert−ブチルベンゼン、キシレン、
エチルベンゼン、ドデシルベンゼン、1−メチルナフタ
レン、1H−インデン;アリール基で置換されたアリー
ル化合物、例えば、ビフェニル、ビフェニレン、1,
2′−ビナフチル、2−フェニルナフタレン;ニトロ
基、ニトリル基、ヒドロキシ基、ハロゲン等で置換され
たアリール化合物、例えば、ニトロベンゼン、ベンゾニ
トリル、フェノール、クロロベンゼン、フルオロベンゼ
ン;置換されていてもよいアルコキシ基で置換されたア
リール化合物、例えば、アニソール、エトキシベンゼ
ン、1−メトキシナフタレン、ベンジルフェニルエーテ
ル、ベンゾフラン;置換されていてもよいアリールオキ
シ基で置換されたアリール化合物、例えば、ジフェニル
エーテル、2−エトキシナフタレン、4−フェノキシフ
ェノール、キサンテン;アルキルスルホニル基で置換さ
れたアリール化合物、例えば、メチルフェニルスルホ
ン;アリールスルホニル基で置換されたアリール化合
物、例えば、ジフェニルスルホン;置換されていてもよ
いアシル基で置換されたアリール化合物、例えば、アセ
トフェノン、アセチルアセトフェノン、2−フェニルア
セトフェノン;置換されていてもよいアロイル基で置換
されたアリール化合物、例えば、ベンゾフェノン、4−
メチルベンゾフェノン、キサントン;置換されていても
よいアルキルチオ基で置換されたアリール化合物、例え
ば、チオアニソール、エチルチオベンゼン、ベンゾチオ
フェン、ベンジルフェニルスルフィド、フェナシルフェ
ニルスルフィド;置換されていてもよいアリールチオ基
で置換されたアリール化合物、例えば、ジフェニルスル
フィド、ジベンゾチオフェン、(2−メチルフェニル)
フェニルスルフィド、(4−メチルフェニル)フェニル
スルフィド、2,2′−ジトリルスルフィド、2,3′
−ジトリルスルフィド、2−フェニルチオナフタレン、
9−フェニルチオアントラセン、(3−クロロフェニ
ル)フェニルスルフィド、(4−クロロフェニル)フェ
ニルスルフィド、3,3′−ジクロロジフェニルスルフ
ィド、(3−ブロモフェニル)フェニルスルフィド、
2,2′−ジブロモジフェニルスルフィド、3,3′−
ジブロモジフェニルスルフィド、(2−メトキシフェニ
ル)フェニルスルフィド、フェノキサチイン、チオキサ
ントン、2−イソプロピルチオキサントン、2−メトキ
シチオキサントン、4,4′−ジフェニルチオベンゾフ
ェノン、4,4′−ジフェニルチオジフェニルエーテ
ル、4,4′−ジフェニルチオビフェニル、(4−フェ
ニルチオフェニル)フェニルスルフィド、(4−フェニ
ルチオフェニル)ジフェニルスルホニウム塩(ヘキサフ
ルオロリン酸塩、硫酸水素塩、硫酸塩、メタンスルホン
酸塩等)、(4−ベンゾイルフェニル)フェニルスルフ
ィド、(2−クロロ−4−ベンゾイルフェニル)フェニ
ルスルフィド、(2−メチルチオベンゾイルフェニル)
フェニルスルフィド等が挙げられる。
【0007】これらのアリール化合物(A)のうち好ま
しいものは、単環式または縮合多環式の無置換のアリー
ル化合物、ヒドロキシル基、ハロゲン原子で置換された
アリール化合物、いずれも置換されていてもよいアルキ
ル基、アリール基、アルキルオキシ基、アリールオキシ
基、アシル基、アロイル基、アルキルチオ基、アリール
チオ基で置換されたアリール化合物、より好ましくは、
無置換のアリール化合物、ヒドロキシル基、ハロゲン原
子で置換されたアリール化合物、置換されていてもよい
アルキル基、アルキルオキシ基、アロイル基、アリール
チオ基により置換されたアリール化合物である。特に、
ベンゼン、フェノール、クロロベンゼン、フルオロベン
ゼン、トルエン、tert−ブチルベンゼン、アニソール、
ベンゾフェノン、4−メチルベンゾフェノン、ジフェニ
ルスルフィド、(4−クロロフェニル)フェニルスルフ
ィド、2−フェニルチオナフタレン、9−フェニルチオ
アントラセン、(4−フェニルチオフェニル)フェニル
スルフィド、4,4′−ジフェニルチオビフェニル、
(4−ベンゾイルフェニル)フェニルスルフィド、(2
−クロロ−4−ベンゾイルフェニル)フェニルスルフィ
ド、4,4′−ジフェニルチオベンゾフェノン、チオキ
サントン、2−イソプロピルチオキサントンが好まし
い。これらは単独で使用してもよく、また2種以上を併
用してもよい。
【0008】 で表されるスルホキシド化合物(B)において、式中、
1、R2は置換されていてもよい炭化水素基または複素
環基を表し、互いに同一であっても異なっていてもよ
い。R1、R2としては、例えば、メチル基、エチル基、
ブチル基、オクチル基等のアルキル基;シクロペンチル
基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基;フェニル
基、ナフチル基、アントリル基等のアリール基;ピリジ
ル基、フルフリル基等の芳香族複素環基が挙げられる。
さらに、R1、R2は互いに結合してテトラメチレン基の
ような環を形成していてもよい。
【0009】R1、R2は置換されていてもよく、置換基
の例としては、メチル基、エチル基等のアルキル基;フ
ェニル基、ナフチル基、アントリル基等のアリール基;
メトキシ基等のアルキルオキシ基;フェノキシ基等のア
リールオキシ基;メチルチオ基等のアルキルチオ基;フ
ェニルチオ基等のアリールチオ基;アセチル基等のアシ
ル基;ベンゾイル基等のアロイル基;アセトキシ基等の
アシロキシ基;ベンゾイロキシ基等のアロイロキシ基;
さらにはニトリル基、ニトロ基、ヒドロキシ基、ハロゲ
ン原子等が挙げられる。
【0010】スルホキシド化合物(B)の例としては、
ジメチルスルホキシド、メチルエチルスルホキシド、テ
トラメチレンスルホキシド、ジフェニルスルホキシド、
ジベンゾチオフェン−S−オキシド、(4−メチルフェ
ニル)フェニルスルホキシド、4,4′−ジメチルジフ
ェニルスルホキシド、4,4′−ジメトキシジフェニル
スルホキシド、4−メチルチオジフェニルスルホキシ
ド、(4−フェニルチオフェニル)フェニルスルホキシ
ド、4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホキシド、
4,4′−ジフルオロジフェニルスルホキシド、4,
4′−ジクロロジフェニルスルホキシド等が挙げられ
る。これらは単独で使用してもよく、また2種以上を併
用してもよい。これらのスルホキシド化合物(B)のう
ち好ましいものは、R1、R2が置換されていてもよいア
リール基であるスルホキシド化合物、特に、ジフェニル
スルホキシド、4,4′−ジメチルジフェニルスルホキ
シド、4,4′−ジメトキシジフェニルスルホキシド、
4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホキシド、4,
4′−ジフルオロジフェニルスルホキシド、4,4′−
ジクロロジフェニルスルホキシドである。スルホキシド
化合物(B)は、市販のものや別途合成したものを使用
してもよく、また必要により、反応系内で該当するスル
フィド化合物と過酸化水素等の過酸化物との反応により
発生させることもできる。
【0011】本発明において、式:HMXmn(2)で
表される強酸(C)は、Mが元素周期表のIIIa族(ホ
ウ素、アルミニウム等)またはVa族(リン、ヒ素、ア
ンチモン、ビスマス等)から選ばれる元素、Xはフッ
素、塩素、臭素等から選ばれるハロゲン、Yは水酸基で
あり、mおよびnは、MがIIIa族の場合は、m+n=
4、且つn=0〜3の整数であり、MがVa族の場合
は、m+n=6、且つn=0〜2の整数である。このよ
うな強酸(C)の例としては、HBF4、HBF3(O
H)、HBF2(OH)2、BF(OH)3、HAlC
4、HPF6、HPF5(OH)、HPF4(OH)2
HPCl6、HPBr6、HAsF6、HSbCl6、HS
bF6、HSbF5(OH)、HSbF4(OH)2、HB
iF6等で表される化合物が挙げられる。これらは単独
で使用してもよく、また2種以上を併用してもよい。こ
れらの強酸(C)のうち好ましいものは、HBF4、H
PF6、HAsF6、HSbF6、特に、HBF4、HPF
6、HSbF6である。強酸(C)は、そのままで、ある
いは、水和物やジエチルエーテル錯体等の錯体の形で、
さらには水溶液あるいは酢酸等の有機酸やジエチルエー
テル等の有機溶剤の溶液として使用してもよい。
【0012】強酸(C)は市販のものを使用してもよい
が、アリール化合物(A)とスルホキシド化合物(B)
の反応前あるいは反応中に、反応系内あるいは反応系外
で発生させてもよい。強酸(C)を発生させる方法とし
ては、例えば、BF3、PF5、AsF5、SbF5等のフ
ッ化物とフッ化水素とを反応させる方法、LiBF4
NaBF4、KBF4、Ba(BF42、LiPF6、N
aPF6、KPF6、LiSbF6、NaSbF6、KSb
6等のようなHMXmnのアルカリ金属またはアルカ
リ土類金属塩と、硫酸、リン酸、塩酸等の無機酸とを反
応させる方法、B23、P25、Sb25等の酸化物と
フッ化水素を反応させる方法(例えば、“Supplement t
o MELLORS COMPREHENSIVE TREATISE ON INORGANIC AND
THEORETICAL CHEMISTRYVol .VIII, Supplement III, Ph
osphorus, Section XXXI (LONGMAN,1971)等に記載)が
挙げられる。上記の方法のうち、BF3、PF5、SbF
5等のフッ化物とフッ化水素を反応させる方法およびH
MXmnのアルカリ金属またはアルカリ土類金属塩と、
硫酸、リン酸、塩酸等の無機酸とを反応させる方法、特
に、NaBF4、NaPF6、NaSbF6あるいはこれ
らのK塩と硫酸とを反応させる方法が、簡便で好まし
い。
【0013】BF3、PF5、SbF5等のフッ化物とフ
ッ化水素を反応させる方法としては、例えば、ジエチル
エーテルのような非反応性溶媒に、通常、0〜30℃の温
度で冷却下、BF3、PF5のガスを徐々に吹き込むか、
SbF5のような液体を滴下してフッ化物の溶液を作っ
た後、0〜30℃の温度で、通常、当量のフッ化水素を温
水で加熱してガス状で吹き込む方法、あるいは、0〜10
℃程度に冷却して液状で滴下する方法が挙げられる。上
記の反応において、BF3、PF5、SbF5等のフッ化
物とジエチルエーテルとのモル比は、通常、1:1以
上、好ましくは、1:2以上である。フッ化物に対する
ジエチルエーテルのモル比が1より少ないと、過剰量の
フッ化物がガスとして系外に飛散するおそれがある。ジ
エチルエーテル量に特に上限はないが、通常、フッ化物
1モルに対して10モル以下、好ましくは、6モル以下で
ある。BF3、PF5、SbF5等のフッ化物とフッ化水
素の反応モル比は、通常、1:0.8〜1.2、好ましくは、
1:1である。
【0014】HMXmnのアルカリ金属またはアルカリ
土類金属塩と、硫酸、リン酸、塩酸等の無機酸とを反応
させる方法としては、例えば、水、酢酸等の有機酸、無
水酢酸等の有機酸無水物、アセトニトリル等の極性有機
溶媒等の溶媒中に、これらの塩を加えて溶解または分散
させ、次いで、無機酸を滴下して反応させる方法が挙げ
られる。HMXmnのアルカリ金属またはアルカリ土類
金属塩と硫酸の使用量は、通常、理論量でよいが、理論
の0.5〜4倍の範囲で変化させても良好な結果が得られ
る。例えば、NaPF6と硫酸との反応の場合の理論量
は、1モルのNaPF6に対して硫酸1モルであるが、
硫酸量を0.5〜4.0モルの範囲で変化させてもよい。1モ
ルのNaPF6に対して硫酸量が0.5モル未満の場合、必
要量のHPF6が発生しない場合があり、4.0モルを超え
る場合は、アリール化合物(A)あるいはスルホキシド
化合物(B)のスルホン化が起こり、また廃酸量が増え
るため好ましくない。硫酸の濃度としては、20%以上、
好ましくは50%以上、さらに好ましくは70%以上であ
る。この反応における反応温度は、通常、0〜80℃、好
ましくは、20〜60℃である。
【0015】本発明の反応に際し、アリール化合物
(A)とスルホキシド化合物(B)のモル比は、通常、
1:(0.9〜3.0)、好ましくは、1:(1.0〜2.1)であ
る。1モルのアリール化合物(A)に対してスルホキシ
ド化合物(B)が0.9モル未満では、目的のスルホニウ
ム塩の収率が低くなり、3.0モルを超えると、必要以上
のスルホキシド化合物(B)を使用することとなり、コ
スト高となる。スルホキシド化合物(B)と強酸(C)
のモル比は、通常、1:(0.9〜3.0)、好ましくは、
1:(1.0〜1.5)である。1モルのスルホキシド化合物
(B)に対して強酸(C)が0.9モル未満では、目的の
スルホニウム塩の収率が低くなり、3.0モルを超える
と、廃酸量が増え、コスト高となる。
【0016】本発明の反応は、アリール化合物(A)と
スルホキシド化合物(B)との脱水縮合であり、反応系
内に過剰の水分があると反応が遅くなり、収率が低下す
る。このため、本発明の反応は、必要により脱水剤
(D)の存在下で行うことができる。脱水剤(D)とし
ては、五酸化リン、オキシ塩化リン等の無機酸化物、ポ
リリン酸等の無機酸、無水酢酸、無水プロピオン酸、無
水フタル酸等の有機酸無水物等が挙げられる。これらの
脱水剤(D)は、単独で使用してもよく、また2種以上
を併用してもよい。これらの脱水剤(D)のうち好まし
いものは、無水酢酸等の有機酸無水物、特に無水酢酸で
ある。脱水剤(D)の量は、アリール化合物(A)とス
ルホキシド化合物(B)の反応時の系内水分が7%以
下、好ましくは、5%以下、さらに好ましくは、3%以
下になるように使用する。系内水分とは、強酸(C)と
して水溶液や水和物を使用する場合の水、強酸(C)を
発生させるために使用する硫酸中の水、溶媒中の水、お
よびアリール化合物(A)とスルホキシド化合物(B)
の反応により生成する水等の合計をいう。
【0017】本発明の反応は、溶媒の存在下に行っても
よい。この溶媒としては、例えば、ジエチルエーテル等
のエーテル類、ジクロロメタン等の塩素系有機溶剤、メ
タノール、エタノール等のアルコール類、アセトン等の
ケトン類、酢酸等の有機酸、無水酢酸、無水プロピオン
酸等の有機酸無水物、アセトニトリル等の極性有機溶媒
等が挙げられる。これらの溶媒は、単独で使用してもよ
く、また2種以上を併用してもよい。これらの溶媒のう
ち好ましいものは、ジエチルエーテル等のエーテル類、
ジクロロメタン等の塩素系有機溶剤、酢酸等の有機酸お
よび無水酢酸、プロピオン酸無水物等の有機酸無水物、
アセトニトリル等の極性有機溶媒、特に、ジエチルエー
テル、ジクロロメタン、酢酸、無水酢酸、アセトニトリ
ルである。溶媒の使用量は、アリール化合物(A)、ス
ルホキシド化合物(B)、強酸(C)、脱水剤(D)お
よび溶媒の合計質量に基づき、通常、0〜80質量%であ
る。
【0018】本発明において、各原料の仕込み順序には
特に制限はないが、通常、まず脱水剤(D)および/ま
たは溶媒を仕込み、スルホキシド化合物(B)を投入し
て、混合・溶解した後に、強酸(C)を徐々に投入し、
次いでアリール化合物(A)を投入する。強酸(C)を
反応系内で発生させる場合は、例えば、水や酢酸、無水
酢酸、アセトニトリル等の溶媒を仕込んだ後に、まず強
酸(C)を発生させる反応を行い、次いでこの溶液に、
スルホキシド化合物(B)を投入して、混合・溶解し、
アリール化合物(A)、溶媒および必要により脱水剤
(D)を仕込んでもよく、あるいは、アリール化合物
(A)、スルホキシド化合物(B)、溶媒および必要に
より脱水剤(D)を仕込んだ後に、強酸(C)を発生さ
せる原料を仕込んでもよい。本発明における反応温度
は、通常、−30℃〜120℃、好ましくは、0℃〜100℃、
特に、10〜80℃である。反応時間は、反応温度、反応濃
度、撹拌の程度によるが、通常、0.5〜24時間、好まし
くは、1〜10時間である。
【0019】本発明においては、脱水剤や使用した有機
酸無水物、酢酸、ジエチルエーテル等の溶媒は、反応後
に、常圧または減圧下で留去することにより容易に回収
することができる。これらを回収する際の温度は、通
常、40〜120℃、好ましくは50〜80℃である。温度が120
℃を超えると、目的のスルホニウム塩が分解する恐れが
ある。回収した脱水剤や溶媒は再使用することができ
る。
【0020】本発明において反応液から所望のスルホニ
ウム塩を回収する方法は、得られたスルホニウム塩の性
質により異なるが、例えば、反応液に水を投入するか、
反応液を水に投入して目的物を析出させ、析出物が固体
の場合は、濾過、水洗、次いで乾燥する方法、析出物が
液状の場合は、ジクロロメタン、酢酸エチル等の有機溶
剤を用いて目的物を抽出し、水洗後、分液した有機層を
濃縮、乾燥する方法等が挙げられる。得られたスルホニ
ウム塩は、必要により、メタノール、エタノール等のア
ルコール類、アセトン等のケトン類、ジクロロメタン等
の塩素系溶剤で洗浄するか、これらの溶剤で再結晶させ
て純度を向上させることができる。本発明の製造方法に
より得られるスルホニウム塩は、光カチオン重合開始
剤、レジスト用の光酸発生剤、エポキシ樹脂用熱潜在性
硬化触媒等として使用することができる。
【0021】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに説明する
が、本発明はこれに限定されるものではない。
【0022】実施例1 100mlの反応容器にジフェニルスルホキシド4.05g(20.0
mmol)、酢酸4.05g、ヘキサフルオロリン酸75%水溶液
5.67g(29.1mmol)を仕込み、冷却下、無水酢酸13.99g
(137mmol)を徐々に滴下し、30分間混合した。次いで、
この溶液を室温に温調した後、ジフェニルスルフィド3.
61g(19.4mmol)を滴下し、室温で1時間撹拌した(反応
濃度:24%)。この反応液を70℃まで昇温し、減圧下、
酢酸を主成分とする溶媒4.5gを回収した。内容物を室
温まで冷却した後に、20mlのジクロロメタンを加えて溶
解し、水20mlで1回、さらに水10mlで3回洗浄した。有
機層からジクロロメタンを留去して、やや黄みをおびた
タール状物9.73g(収率97%)を得た。洗浄廃水を中和し
たところ、40%水酸化ナトリウム水溶液23gを要した。
13C−NMRおよびIRによる分析から、このタール状物は、
ヘキサフルオロリン酸(4−フェニルチオフェニル)ジフ
ェニルスルホニウムからなり、不純物として原料である
ジフェニルスルフィドおよびジフェニルスルホキシドを
含有していることが確認された。HPLCで分析したとこ
ろ、純度は94%であった。このタール状物に、10mlのエ
タノールを加えて撹拌したところ結晶が析出した。この
結晶を濾過で分離、乾燥して、8.96gの白色粉末(精製
物)を得た。純度は99%以上であった。
【0023】実施例2 100mlの反応容器に、ヘキサフルオロリン酸カリウム5.3
6g(29.1mmol)、酢酸5.36gを仕込み、撹拌混合した後
に、濃硫酸2.91g(29.1 mmol)を仕込み、30分間撹拌し
た。この溶液に、ジフェニルスルホキシド4.05g(20.0m
mol)、無水酢酸5.94g(58.2mmol)を予め均一に溶解して
おいた溶液を室温で投入し、次いでジフェニルスルフィ
ド3.61g(19.4mmol)を滴下し(反応濃度:28%)、45℃で
1時間熟成した後、65℃で減圧下、酢酸を主成分とする
溶媒5.1gを回収した。この反応液を室温まで冷却した
後に、20mlのジクロロメタンと20mlの水を加えて溶解、
洗浄し分液した。有機層をさらに水10mlで3回洗浄した
後、ジクロロメタンを留去して、やや黄みをおびた固形
物9.83g(収率:98%)を得た。洗浄水は、11gの40%苛
性ソーダ水溶液で中和した。得られた固形物は、13C−N
MR分析とIR分析から、目的のヘキサフルオロリン酸(4
−フェニルチオフェニル)ジフェニルスルホニウム、お
よび微量の原料を含んでいた。HPLCの分析結果から、純
度は96%であった。この固形物を、10mlのエタノールで
処理し、乾燥して9.15gの白色粉末を得た。純度は99%
以上であった。
【0024】実施例3 ヘキサフルオロリン酸カリウムをヘキサフルオロリン酸
ナトリウム4.24g(25.2mmol)に、酢酸をアセトニトリル
4.24gに代えた以外は、実施例2と同様にして、やや黄
みをおびた固形物9.80g(収率:98%)を得た。アセトニ
トリルを主とする溶媒4.1gを回収し、洗浄水は、10g
の40%苛性ソーダ水溶液で中和した。得られた固形物
は、13C−NMR分析とIR分析から、目的のヘキサフルオロ
リン酸(4−フェニルチオフェニル)ジフェニルスルホニ
ウム、および微量の原料を含んでいた。HPLCの分析結果
から、純度は95%であった。この固形物を、10mlのエタ
ノールで処理し、乾燥して9.05gの白色粉末を得た。純
度は99%以上であった。
【0025】実施例4 100mlの反応容器にジエチルエーテル10ml、五フッ化ア
ンチモン4.33g(20.0mmol)を仕込み、均一混合した後、
5℃で、フッ化水素0.40g(20.0mmol)を滴下した。この
溶液に、予め、ジエチルエーテル10mlにジフェニルスル
ホキシド4.07g(20.0mmol)、ジフェニルスルフィド3.73
g(20.0mmol)、無水酢酸2.04g(20.0mmol)を溶解した溶
液を、10℃で滴下し(反応濃度:27%)、30分間撹拌した
後、35℃で1時間反応させた。この反応液に水20mlを加
え、常圧でジエチルエーテルを留去し、2gの40%苛性
ソーダを徐々に投入して中和した後に、得られた固体を
濾過で分離した。10mlの水で2回洗浄し、減圧乾燥し
て、11.5g(収率:95%、純度:96%)の白色固形物を得
た。得られた固形物は、13C−NMR分析とIR分析から、目
的のヘキサフルオロアンチモン酸(4−フェニルチオフ
ェニル)ジフェニルスルホニウムであることが確認され
た。
【0026】実施例5 ヘキサフルオロリン酸カリウムをヘキサフルオロアンチ
モン酸カリウム5.86g(21.3mmol)に、酢酸をアセトニト
リル5.86gに代えた以外は、実施例2と同様にして、や
や黄みをおびた固形物11.56g(収率:98%、純度:94
%)を得た。このとき、アセトニトリルを主とする溶媒
5.7gを回収し、洗浄水は、10gの40%苛性ソーダ水溶
液で中和した。13C−NMR分析とIR分析から、得られた固
形物は微量の原料を含んでいた。このタール状物を、10
mlのエタノールで処理し、乾燥して10.4gの白色粉末を
得た。純度は99%以上であった。
【0027】実施例6 ジフェニルスルフィドを(4−ベンゾイル)ジフェニルス
ルフィド5.63g(19.4mmol)、ジフェニルスルホキシドを
4,4′−ジフルオロジフェニルスルホキシド4.77g(2
0.0mmol)とした以外は実施例3と同様にして11.71gを
得た。収率は92%、純度は95%であった。
【0028】実施例7 100mlの反応容器に、ヘキサフルオロアンチモン酸カリ
ウム5.86g(21.3mmol)、無水酢酸9.90g(97.0mmol)、濃
硫酸6.40g(64.0mmol)を仕込み、撹拌、混合し、次いで
4,4′−ジメチルジフェニルスルホキシド4.61g(20.0
mmol)を仕込み、30分間撹拌した。この溶液に、2−イ
ソプロピルチオキサントン4.92g(19.4mmol)、酢酸4.92
gを予め加熱溶解した溶液を仕込み、45℃で2時間反応
した後に、65℃、減圧下で酢酸を主とする溶媒4.9gを
回収した。この反応液を室温まで冷却し、20mlのジクロ
ロメタンと30mlの水を加えて、冷却下、19gの40%水酸
化ナトリウム水溶液で中和後、廃水した。有機層をさら
に水10mlで3回洗浄した後、ジクロロメタンを留去し
て、黄色の固形物9.83g(収率:94%、純度:95%)を得
た。得られた固形物は、目的の2−イソプロピルチオキ
サントンの4,4′−ジメチルジフェニルスルホニウム
ヘキサフルオロアンチモン酸塩であった。
【0029】実施例8 ジフェニルスルフィドをアニソール2.10g(19.4mmol)、
ヘキサフルオロアンチモン酸カリウムをヘキサフルオロ
アンチモン酸ナトリウム5.52g(21.3mmol)とした以外
は実施例5と同様にして、やや茶色の固形物9.45g(収
率:92%、純度:95%)を得た。得られた固形物は、ヘ
キサフルオロアンチモン酸(4−メトキシフェニル)ジフ
ェニルスルホニウムであった。
【0030】実施例9 ヘキサフルオロリン酸カリウムをテトラフルオロホウ酸
ナトリウム3.20g(29.1mmol)とした以外は実施例2と同
様にして、目的物であるテトラフルオロホウ酸(4−フ
ェニルチオフェニル)ジフェニルスルホニウムの固形物
8.28g(収率:93%、純度:94%)を得た。
【0031】比較例1 100mlの反応容器に濃硫酸20ml(36.8g、368mmol)とジフ
ェニルスルホキシド2.05g(10.1mmol)を加えて溶解
し、この溶液に、室温で、ジフェニルスルフィド1.80g
(9.7mmol)を2分間かけて滴下し、1時間撹拌を継続し
た(反応濃度:9.5%)。次いで、予め調製しておいたヘ
キサフルオロリン酸カリウム1.87g(10.2mmol)を水60ml
に溶解した溶液中に氷60gを加え、氷水冷却下、徐々に
投入したところ、白色の固体が析出した。白色の固体を
濾過で分離し、10mlの水で4回洗浄後、減圧乾燥して、
白色粉末3.3gを得た。濾過廃水と洗浄水を中和したと
ころ、71gの40%水酸化ナトリウム水溶液を要した。得
られた白色粉末を、13C−NMRおよびIRで分析したとこ
ろ、予想したスルホニオ基を1個有するヘキサフルオロ
リン酸(4−フェニルチオフェニル)ジフェニルスルホニ
ウムではなく、スルホニオ基を2個有するビスヘキサフ
ルオロリン酸(4−フェニルチオフェニル)ビスジフェニ
ルスルホニウム、および構造不明の不純物を含有してい
た。得られたジスルホニウム塩の収率は80%、純度は90
%であった。また、上記の濾過で分離した際の濾液を分
析したところ、ジフェニルスルフィドのスルホン化物が
含まれていることが確認された。
【0032】比較例2 100mlの反応容器に無水酢酸7.9g(77mmol)、メタンスル
ホン酸43.0g(447mmol)、ジフェニルスルホキシド12.12
g(60mmol)とジフェニルスルフィド9.3g(50mmol)を仕
込み均一に溶解させた(反応濃度:30%)後、80℃で6時
間反応させた。室温に冷却後、氷水冷却下、反応液を30
0mlの水に滴下し、ヘキサフルオロリン酸カリウム9.5g
(52mmol)を加え1時間撹拌した。析出した茶色の結晶を
濾過、水50mlの水で3回洗浄した後、減圧乾燥し、茶色
の固体25.3g(収率:98%、純度:63%)を得た。濾過廃
水と洗浄水を中和したところ、52gの40%水酸化ナトリ
ウム水溶液を要した。得られた茶色の固体を、13C−NMR
およびIRにより分析したところ、主成分は、ヘキサフル
オロリン酸(4−フェニルチオフェニル)ジフェニルスル
ホニウムであり、不純物は、ビスヘキサフルオロリン酸
(4−フェニルチオフェニル)ビスジフェニルスルホニウ
ム、少量の原料、および構造不明の化合物を含有してい
た。
【0033】比較例3 無水酢酸19.5g(191mmol)とエタンスルホン酸106.2g
(965mmol)を混合、溶解し、これに(4−ベンゾイル)ジ
フェニルスルフィド29.0g(100mmol)、4,4′−ジフル
オロジフェニルスルフィド23.9g(100mmol)を仕込み、8
0℃に昇温し7時間反応を行い、次に反応混合物を300ml
の水に注ぎ入れた後、ヘキサフルオロリン酸ナトリウム
を16.8g(100mmol)加え、1時間撹拌した。析出した固
体を濾過、水50mlの水で5回洗浄した後、減圧乾燥し、
茶色の固体を得た(収量:55.8g、収率:85%、純度:80
%)。濾過廃水と洗浄水を中和したところ、119gの40%
水酸化ナトリウム水溶液を要した。得られた茶色の固体
を、13C−NMRおよびIRにより分析したところ、主成分
は、ヘキサフルオロリン酸(4−ベンゾイルフェニル)チ
オフェニル4,4′−ジフルオロジフェニルスルホニウ
ムであり、不純物として、4,4′−ジフルオロジフェ
ニルスルホキシド、(4−ベンゾイル)ジフェニルスルフ
ィド、および構造不明の不純物を含有していた。
【0034】比較例4 無水酢酸750g(7.35mmol)と硫酸250g(2.50mmol)を混
合、溶解し、これに2−イソプロピルチオキサントン12
7g(0.50mmol)を仕込み、液温を40℃にして4,4′−ジ
メチルジフェニルスルホキシド115g(0.50mmol)を約2.5
時間で分割して仕込んだ。次いで40℃で2.5時間反応
後、45℃で2.5時間反応を行い、次に2Lの水に注ぎ入
れ、40%水酸化ナトリウム水溶液1700gで中和、静置し
た。水層を廃水後に、水2.5Lを入れ、活性炭25gを入
れ50℃で1時間撹拌し、次いで濾過し、濾液にトルエン
1200gを加え、さらにヘキサンフルオロアンチモン酸カ
リウム124g(0.45mol)を少しずつ加え、20分間撹拌後、
静置し、水層を排水した。トルエン層に15%食塩水を10
00g加え洗浄排水した後、トルエンを減圧下約60℃で留
去して、黄色の固体275gを得た(収率:78%、純度:88
%)。得られた黄色の固体を、13C−NMRおよびIRにより
分析したところ、主成分は、2−イソプロピルチオキサ
ントンの4,4′−ジメチルジフェニルスルホニウムヘ
キサフルオロアンチモン酸塩であり、不純物として、
4,4′−ジフルオロジフェニルスルホキシド、2−イ
ソプロピルチオキサントンに基づくピークが検出され
た。
【0035】実施例1〜9および比較例1〜4の結果を
表1に示す。この表から、本発明の製造方法は、従来法
に比べて目的のスルホニウム塩の収率、純度が高く、ま
た廃液発生量が少ないことが分かる。
【0036】
【表1】
【0037】
【発明の効果】本発明のスルホニウム塩の製造方法は、
下記の効果を有する。 1.目的のスルホニウム塩を、高純度、高収率で製造す
ることができる。 2.強酸を多量に使用せず、また、使用した無水酢酸や
酢酸のような脱水剤、溶媒を回収することができるた
め、廃水中和に要するアルカリ量を低減することができ
る。 3.複分解工程が無いため、廃液発生量を大幅に低減す
ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山元 二郎 京都府京都市東山区一橋野本町11番地 サ ンアプロ株式会社内 Fターム(参考) 4H006 AA02 AC60 AC90 BE90

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アリール基の少なくとも1つの炭素原子
    に水素原子が結合しているアリール化合物(A)と、下
    式(1) (式中、R1、R2は、置換されていてもよい炭化水素基
    または複素環基を表し、互いに同一であっても異なって
    いてもよい。)で表されるスルホキシド化合物(B)と
    を、下式(2) HMXmn (2) (式中、Mは元素周期表のIIIa族またはVa族の元
    素、Xはハロゲン、Yは水酸基を表し、m、nは、Mが
    IIIa族の場合は、m+n=4、且つn=0〜3の整数
    であり、MがVa族の場合は、m+n=6、且つn=0
    〜2の整数である。)で表される強酸(C)の存在下に
    反応させることを特徴とする、MXmn -をアニオンと
    するスルホニウム塩の製造方法。
  2. 【請求項2】 脱水剤(D)の存在下に反応させる請求
    項1記載の製造方法。
  3. 【請求項3】 アリール化合物(A)が、置換されてい
    てもよいアリールチオ基および/またはアロイル基を有
    する請求項1または2記載の製造方法。
  4. 【請求項4】 スルホキシド化合物(B)のR1および
    2が、置換されていてもよいアリール基である請求項
    1〜3の何れか記載の製造方法。
  5. 【請求項5】 強酸(C)が、HBF4、HPF6および
    HSbF6から選ばれる少なくとも1種である請求項1
    〜4の何れか記載の製造方法。
  6. 【請求項6】 強酸(C)が、アルカリ金属またはアル
    カリ土類金属のBF4塩、PF6塩またはSbF6塩と硫
    酸との反応により得られる請求項5記載の製造方法。
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