JP2002238199A - モータ - Google Patents
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Abstract
場形成とともに有効な巻線数が確保でき小電流、大トル
クのステッピングモータの提供。 【解決手段】 モータケースを兼ねて磁性体で構成され
たステータヨークケース26は、基本的にコイル18
a,18bの外径の接線に沿って対向する平行な平面を
切断面とする開口部31を設ける。このため、コイル1
8a,18bは露出されるが、コイル18a,18b外
周とケース間のエアギャップdおよび壁厚tが削除さ
れ、同一出力のモータに対して、2(d+t)だけモー
タ幅を縮小することができる。
Description
に係わり、より具体的には、さまざまなOA機器、AV
機器をはじめ、ロボットやカメラ等狭隘な閉鎖空間に固
装され、位置決めや合焦などの自動制御機構に適用され
るステッピングモータまたはシンクロナスモータの構造
に関する。
ケース、コイル、コア、軸受部、端子部を含むステータ
部から構成され、ロータ軸に垂直な胴径寸法(以下モー
タ幅)は、ケース外径により画定される。しかしなが
ら、ケース外径をモータ幅とすると、巻線の可能な最大
外径はケース外径からケース板厚および巻線とケースの
絶縁用ギャップを減じた数値となる。従って、モータの
設置環境でモータ幅が制約されると、モータ定格を満足
する有効な巻線数が捲回できない。さらに、軸方向の長
さが制約されると、巻線容量が影響を受け、トルク特性
の低下を生じる。
されたステッピングモータによれば、特定した直径方向
の両側でヨークプレート6,11に磁極片4e,9e,
6c,11cを形成せず、回転子1に平行なヨークケー
ス4,9に欠損部を設けて、特定方向の寸法を短縮させ
ている。この場合、回転子の直径やコイルの巻数を減少
させないことを前提としているから、コイル体25の太
さが縮小されないまま、エアギャップを維持して円弧の
弦に相当する平面部分を欠損させると、回転子の面と交
差することになるから、小形化のためにはヨークケース
4,9のこの部分に相当するコイル内側の磁極片を削除
せざるを得ない。すなわち、特開平11−89207号
の基本思想では、コイルを内側に変化させることによっ
て外形の縮小を図っている。
短縮した方向に磁極片4e,9e,6c,11cが形成
されないことにより、回転子1全周の磁場は不均一とな
り、例えば周波数特性やトルク特性等に関するモータ特
性が影響を受ける。
幅を短縮し、しかも全周均等な磁場形成とともに有効な
巻線数が確保でき少ない電流で大きなトルクが得られる
ステッピングモータまたはシンクロナスモータを提供す
ることである。
めに、本発明に係わるモータは、基本的にはマグネット
を備えたロータと、このロータ外周の周方向に複数の櫛
歯状の極歯を円筒状に全周にわたって軸方向に対向配置
したステータヨークと、このステータヨークに巻線を捲
回されたボビンと、前記ロータ、前記ステータヨークお
よび導電体で円筒状に形成され前記ボビンを囲繞するモ
ータケースとを有するモータであって、前記ロータの中
心軸と平行方向に延設された前記モータケースの側壁部
に前記ボビンの対向部位を切欠いて平坦な開口部を設
け、この開口部から前記ボビンの巻線捲回部外周側を突
出させ、巻線量を増大させた。
けた前記モータケース側壁部の平坦な開口部近傍に、前
記ボビンの巻線捲回部外周側を臨ませるようにしてもよ
い。通常、外形を画定する導電性モータケース内壁から
の絶縁距離確保のため、ステータボビンの巻線捲回部外
周側をそれ以上外部に配設できないが、上記側壁を切除
したことによって、モータそのものにおいては絶縁距離
に関する問題が解消され、従来は導電性モータケース側
壁が存在するはずの開口部近傍までステータボビンの捲
回部を増設することが可能になる。
記切り欠いた平坦な開口部の端部近傍において周方向に
不連続な屈曲部を形成した。この屈曲構造で、欠損部の
端部剛性が向上して精度保持が容易となり、巻線捲回部
をより欠損部に接近させ、あるいは状況によって突設さ
せることが可能となり、巻線量の増加が図れる。さら
に、前記モータケースは磁性体で形成し、前記ステータ
ヨークを兼ねさせた。このため部品が共通化され、部品
点数を削減することができる。
実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明に
係わる第一実施例としてPM形ステッピングモータ10
を軸方向から一部を断面で示した正面図で、図2は図1
の2−2線に沿って上半分を断面で示す側面図、図3は
図1および図2で示した第一実施例のモータ10につい
て理解を容易にするために概略の構成を図示した分解斜
視図である。また、図4は第二実施例で、半分を軸断面
で示した正面図である。さらに、図5は第三実施例で、
半分を軸断面で示した正面図である。第二実施例および
第三次実施例の図示の中で、第一実施例と共通する部材
には、同一の符号に添字-2または-3を付記して表示す
る。
用数のN−S極が分布する多極着磁された円柱形のマグ
ネットである。また、ステータ12a,12bは、構成
を同じくするA相およびB相の二ブロックである。本実
施例のステッピングモータ10におけるB相ブロック1
2bは、スラスト軸受板13の中心に鋼球14を配し
て、回転軸11aを支持する。スラスト軸受板13はま
た、軸方向に所定範囲内で自由度が許容されるように、
両端にS字形屈曲部16を設けた板バネ17をキャップ
15にスナップ結合させて、中央部を切起こした押圧部
17aによって、鋼球14取付面の反対側から軸方向に
摺動可能に弾性支持されている。
8aが捲回されたボビン19aと、B相コイル18bが
捲回されたボビン19b、および各ヨーク板20a,2
1a,20b,21bの円形内周に直角に切り起こされ
た、同形状の櫛状のクローポール(極歯)22a,23
a,22b,23bをもつ。A相の二つのクローポール
22a,23aおよびB相のクローポール22b,23
bはそれぞれ逆方向に延在して交互に配置し、ヨーク板
21a,21bを内側ステータヨーク25a,25bと
し、外側ステータヨークとなるヨーク板20a,20b
と共にステータヨークケース26a,26bを構成す
る。
は、対向する二つのステータヨークケース26a,26
bにそれぞれ収容されており、A相コイル18aは外側
ヨーク板20aと内側ヨーク板21aの内縁に環状配置
されたクローポール22a,23aに沿ってロータ11
を囲むように捲回され、B相コイル18bは外側ヨーク
板20bと内側ヨーク板21bの内縁に環状配置された
クローポール22b,23bに沿ってロータ11を囲む
ように捲回される。そして、A相ボビン19aとB相ボ
ビン19bは、それぞれボビン鍔部24a,24bを介
してステータヨーク26a,25a;25b,26bに
よって挟持される。モータケースを兼ねて磁性体で構成
され、ロータ11と共に各コイル18a,18bを収容
し、内側ステータヨーク25a,25bを含む二つのス
テータヨークケース26a,26bは、適当な結合手段
で相互に連結される。このうち、A相側ヨーク板20a
は、回転軸11aの一方の軸受(図示しない)を備える
取付板27と一体に固設される。
れA相およびB相各コイル18a,18bに対する外部
端子である。端子28a,端子27aで電流を逆方向に
切り替えてA相励磁状態を反転させ(−A)相励磁状態
とする。一方、端子28b,端子27bで電流を逆方向
に切り替えてB相励磁状態を反転させ(−B)相励磁状
態とする。各端子28a,27a;28b,27bそれ
ぞれに端子台30a,30bが設けられている。設置環
境によっては端子台30a,30bを設けずに、各端子
28a,27a;28b,27bを直接リード線として
引出すことも可能である。
たステータヨークケース26a,26bは、基本的にコ
イル18a,18bの外径の接線に沿った相対する平行
な平面で截断して開口部31を設ける。このため、コイ
ル18a,18bは露出されるが、コイル18a,18
b外周とステータヨークケース26a,26b内面間の
エアギャップdおよび壁厚tが削除され、同一出力特性
のモータに関しては、2(d+t)だけ径方向にモータ
幅を縮小することができ、あるいはコイル巻線を増量す
ることができる(図1参照)。
各端子28a,27a;28b,27bの取出し方向を
設定して設けた端子台30a,30bの軸線と平行な面
である(図1〜図3参照)が、開口部31は、装着場所
の形状に応じた変更が可能であるが、この変更でモータ
特性が影響を受けることはない。図4および図5に示す
第二実施例および第三実施例のモータ10-2,10-3
は、第一実施例の開口部31に加えて、この開口面に垂
直な平面でモータケースを截断した開口部31-2,31
-3により、端子台30a,30bの軸線方向にモータ幅
を縮減したものである。
されたステータヨークケース26a,26bは、開口部
31近傍において周方向に不連続な屈曲部32を第一実
施例のモータ10のステータヨークケース26に設けた
ことにより構造的強度を発生させることができる。図5
に第三実施例として示すモータ10-3では、ステータヨ
ークケース26-3の残された四か所にコーナとして屈曲
部32-3を形成したものである。以上、本発明に係わる
モータの実施の形態として、PM形ステッピングモータ
10を実施例として説明したが、このモータの作動およ
び駆動回路は公知であるので説明を省略する。
実施例は本発明を限定するものではく、本発明の特許請
求の範囲内で、HB形やVR形にも適用可能であり、例
えば、端子台を設けずにリード線を引出す構成で、ヨー
クケース外形に形成する開口部面で正三角柱状や正四角
柱状あるいは変則的な形状に形成する等、多様な変更例
や再構成が可能であることは当然予期されるところであ
る。
係わるモータによれば、モータ外郭側面を開口させてモ
ータ幅を縮減し、モータ外形として許される位置まで巻
線することにしたので、巻線容量が増加し、トルク、送
り精度等の性能が向上し、巻線抵抗が従来より高く設定
できるため省電力化を図ることができる。また巻径が稼
げるので、長手方向の寸法が短縮できる。すなわち同一
トルクで比較すると、径方向で16%、長さ方向では3
6〜47%の縮小が可能になる。
けて構造体を形成したので、強度を向上させることがで
きる。その上、モータケースを磁性体で形成し、ヨーク
を兼ねさせたことによって部品が共通化され、部品点数
が削減できることで、コストダウンが可能になる。
ら一部断面で示した正面図である。
側面図である。
略の構成を示す分解斜視図である。
ら半分を断面で示した正面図である。
ら半分を断面で示した正面図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 マグネットを備えたロータと、このロー
タ外周の周方向に複数の櫛歯状の極歯を円筒状に全周に
わたって軸方向に対向配置したステータヨークと、この
ステータヨークに巻線を捲回したボビンと、前記ロー
タ、前記ステータヨークおよび導電体で円筒状に形成さ
れ前記ボビンを囲繞するモータケースとを有するモータ
において、前記ロータの中心軸と平行方向に延設された
前記モータケースの側壁部に前記ボビンの対向部位を切
欠いて平坦な開口部を設け、この開口部の近傍に前記ボ
ビンの巻線捲回部外周側を臨ませたことを特徴とするモ
ータ。 - 【請求項2】 マグネットを備えたロータと、このロー
タ外周の周方向に複数の櫛歯状の極歯を円筒状に全周に
わたって軸方向に対向配置したステータヨークと、この
ステータヨークに巻線を捲回したボビンと、前記ロー
タ、前記ステータヨークおよび導電体で円筒状に形成さ
れ前記ボビンを囲繞するモータケースとを有するモータ
において、前記ロータの中心軸と平行方向に延設された
前記モータケースの側壁部に前記ボビンの対向部位を切
欠いて平坦な開口部を設け、この開口部から前記ボビン
の巻線捲回部外周側を突出させたことを特徴とするモー
タ。 - 【請求項3】 前記モータケースの側壁には、前記切り
欠いた開口部の端部近傍において周方向に不連続な屈曲
部を形成したことを特徴とする請求項1または2に記載
のモータ。 - 【請求項4】 前記モータケースを磁性体で形成し、前
記ステータヨークを兼ねさせたことを特徴とする請求項
1から3のいずれかに記載のモータ。
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