JP2002234308A - 搬送車のキャスター制御装置 - Google Patents

搬送車のキャスター制御装置

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JP2002234308A
JP2002234308A JP2001030902A JP2001030902A JP2002234308A JP 2002234308 A JP2002234308 A JP 2002234308A JP 2001030902 A JP2001030902 A JP 2001030902A JP 2001030902 A JP2001030902 A JP 2001030902A JP 2002234308 A JP2002234308 A JP 2002234308A
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JP
Japan
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caster
yoke
caster wheel
support shaft
wheelchair
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JP2001030902A
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English (en)
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Hideyuki Hanabusa
秀行 花房
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HAATSU SYSTEMS KK
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HAATSU SYSTEMS KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の車椅子では、キャスター輪が段高部に
傾斜方向から突き当たると、自在キャスターに旋回トル
クが発生し、段高部に突き当たった自在キャスターが姿
勢変更して車椅子をそのまま直進走行させることができ
なくなる。 【解決手段】 自在キャスター3のヨーク33における
キャスター輪進行側近傍位置に、垂下体5をキャスター
輪指向方向と平行面内で揺動し得る状態で取付け、ヨー
ク33を含む旋回体30側とキャスターフレーム13に
固定された非旋回体40側との間に旋回体30の旋回動
作を禁止するロック機構6を設けるとともに、垂下体5
がヨーク33に対してキャスター輪進行方向の後側に所
定角度だけ傾動したときに、その垂下体後側傾動作用で
ロック機構6をロック作動させるように構成し、それに
よって自在キャスター3が段高部Yに突き当たる直前に
キャスター輪31を進行方向に指向する姿勢で旋回不能
にロックするようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、歩行に不自由な
人が使用する車椅子や荷車等の搬送車に関し、さらに詳
しくは搬送車において前輪(自在キャスター)が段高部
上を乗り越えるときのキャスター制御装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】図9及び図10には、従来の一般的な車
椅子を示しているが、この従来の車椅子は、座席部1の
後側に左右一対の駆動輪2,2を設ける一方、座席部1
の前側に左右一対の自在キャスター3,3を設けてい
る。
【0003】各自在キャスター3,3は、それぞれ旋回
軸受4を介してキャスターフレーム13に取付けられて
いる。又、該自在キャスター3は、ヨーク33の下部に
キャスター輪31を支軸32で枢支する一方、該キャス
ター輪支軸位置Qよりキャスター輪指向方向の一方側に
ずらせた位置(ヨーク旋回中心位置P)において水平旋
回し得るようにしている。従って、車椅子の進行時に
は、キャスター輪支軸位置Qがヨーク旋回中心位置Pよ
り遅れた姿勢に自動変位し、且つ該各キャスター輪3
1,31がそれぞれ車椅子の進行方向に指向するように
なる。尚、図9及び図10において矢印方向Aが車椅子
の進行方向であり、自在キャスター3は該各図に示す姿
勢になる。
【0004】ところで、車椅子を走行させる路面には、
例えば図9及び図10に示すように敷居等の段高部Yが
あって、車椅子に乗ったまま該段高部Yを乗り越える必
要が生じるが、該段高部Yにキャスター輪31が突き当
たると、該キャスター輪31は比較的小径であるのでか
なりの抵抗を受けることになる。
【0005】そして、例えば段高部Yが車椅子進行方向
Aに直交している場合には、キャスター輪31が該段高
部Yに突き当たって抵抗を受けても、自在キャスター3
に旋回トルクが発生することがなく、車椅子を強く押せ
ばキャスター輪31が図9の姿勢のままで段高部Yを乗
り越えるようになる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、図10に示
すように、車椅子が段高部Yの設置方向に対して比較的
浅い角度α(図10では、角度α=45°)で進入する
と、キャスター輪31が段高部Yに突き当たったときに
自在キャスター3に旋回トルクが発生する。すると、該
段高部Yに突き当たった自在キャスター3が図10に鎖
線図示(符号3′)するように段高部Yの設置方向と平
行になるように姿勢変更してしまい、車椅子をそのまま
直進走行(矢印A方向)させることができなくなる。因
に、実験では高さ10mm程度の段高部Yで該段高部Yの
設置方向に対して角度45°の進入角度で車椅子を進行
させたところ、自在キャスター3が簡単に鎖線図示(図
10の符号3′)するように姿勢変更してしまい、車椅
子の直進が不能になった。又、このように自在キャスタ
ー3′が車椅子の進行方向Aに対して大きな角度を持っ
た状態で車椅子をさらに強く押すと、車椅子が前のめり
に転倒する危険があるという問題もある。
【0007】尚、このような自在キャスターを荷車に適
用したものもあるが、該荷車の場合も、段高部の設置方
向に対して比較的浅い角度で進入すると、上記と同じ現
象(自在キャスターが姿勢変更する)が生じて、荷車を
そのまま直進走行させることができなくなる。
【0008】本願発明は、車椅子や荷車等の搬送車を走
行させて段高部を乗り越える際に、キャスター輪が段高
部の設置方向に対して比較的浅い角度で進入しても、自
在キャスターが旋回することなくそのままの姿勢で段高
部を乗り越え得るようにした、搬送車のキャスター制御
装置を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】本願発明は、上記課題を
解決するための手段として次の構成を有している。尚、
本願発明は、歩行に不自由な人が使用する車椅子や荷車
等の搬送車を対象にしている。
【0010】そして、本願発明の搬送車は、台座部の後
側に左右一対の車輪と、台座部の前側に左右一対の自在
キャスターとをそれぞれ設け、さらに各自在キャスター
は、ヨークの下部にキャスター輪を支軸で枢支する一
方、ヨークをキャスターフレーム側の旋回軸受に対して
キャスター輪支軸位置よりキャスター輪指向方向の一方
側にずらせた位置において水平旋回自在とし、搬送車進
行時にキャスター輪支軸位置がヨーク旋回中心位置より
遅れた姿勢に自動変位するように構成している。尚、こ
の搬送車では、前進走行状態から旋回走行させたり後退
走行させると、各自在キャスターに旋回トルクが発生し
て該各自在キャスターが自動で水平旋回し、キャスター
輪支軸位置がヨーク旋回中心位置より遅れた姿勢で追従
するようになる。
【0011】ところで、搬送車(例えば車椅子)の前輪
側に自在キャスターを用いたものでは、上記従来例のよ
うに、キャスター輪が段高部に対して浅い進入角度で突
き当たると、そのときに発生する旋回トルクにより自在
キャスターが旋回しようとするが、本願発明の搬送車で
は、キャスター輪が段高部に対して浅い進入角度で突き
当たっても自在キャスターが旋回しないようにしたキャ
スター制御装置を備えている。
【0012】本願発明のキャスター制御装置は、次のよ
うな構成を有している。まず、自在キャスターのヨーク
におけるキャスター輪進行側近傍位置に、垂下体をヨー
クから垂れ下げている。この垂下体は、地面又は地面近
くに達する長さを有し、且つ垂下体の下部側がキャスタ
ー輪指向方向と平行面内で揺動し得る状態で取付けてい
る。尚、この垂下体の下部には、段高部に接触したとき
に転動するローラを取付けてもよい。そして、この垂下
体の下端部(例えばローラ)は、搬送車の走行時におい
ては常にキャスター輪の進行側近傍位置にあって、該キ
ャスター輪が段高部に突き当たる直前に該垂下体下端部
が段高部に接触するようになっている。又、このよう
に、垂下体下端部が段高部に接触した後、さらに搬送車
を前進させると、垂下体が進行方向後側に傾動し、続い
てキャスター輪の外周面が段高部に接触するが、キャス
ター輪外周面が段高部に接触した時点では、垂下体が鉛
直姿勢から所定角度(例えば角度10°程度)だけ後側
に傾動するようになっている。
【0013】又、本願発明のキャスター制御装置には、
ヨークを含む旋回体側とキャスターフレームに固定され
た非旋回体側との間に、旋回体の旋回動作を禁止するロ
ック機構を設けている。そして、このロック機構は、垂
下体がヨークに対してキャスター輪進行方向の後側に所
定角度(例えば角度10°程度)だけ傾動したときに、
その垂下体後側傾動作用でロック作動させるように構成
している。
【0014】従って、本願発明のキャスター制御装置を
採用した車椅子では、車椅子の走行時(前進又は後退
時)において、自在キャスターが段高部の直前に差しか
かると、まず垂下体の下端部が段高部に接触した後、該
垂下体が進行方向後側に傾動し、その傾動作用によって
ロック機構をロック作動させる。この状態では、ヨーク
を含む旋回体がキャスターフレームに固定された非旋回
体に対して旋回不能にロックされている。続いて搬送車
を進行させると、キャスター輪が段高部に接触するが、
自在キャスターは旋回動作が禁止されたままであるの
で、キャスター輪が安定姿勢のまま(進行方向に指向し
たまま)で段高部を乗り越え得る。又、段高部の設置方
向に対してキャスター輪が比較的浅い角度で進入(例え
ば角度45°の進入角度)した場合でも、まず垂下体の
下端部が段高部に接触して傾動せしめられた後(ロック
機構がロック作動した後)にキャスター輪が段高部に突
き当たるので、自在キャスターに旋回トルクが発生して
もキャスター輪が搬送車進行方向に指向したままであ
り、該キャスター輪が段高部上を比較的スムーズに乗り
越えるようになる。尚、自在キャスターが段高部を乗り
越えると、垂下体は自重で鉛直姿勢に戻り、ロック機構
がロック解除されて自在キャスターの旋回動作が自由に
なる。
【0015】
【発明の実施の形態】図1〜図8を参照して本願実施形
態の搬送車のキャスター制御装置を説明すると、図1〜
図6には第1実施形態、図7及び図8には第2実施形態
のキャスター制御装置が示されている。尚、この実施形
態では、搬送車として車椅子を採用しているが、本願の
キャスター制御装置は荷車にも適用可能である。第1実施形態 図1〜図6に示す第1実施形態の車椅子は、図1及び図
2に示すように、座席部1の後側に左右一対の駆動輪
(後輪となる)2,2を設ける一方、座席部1の前側に
左右一対の自在キャスター(前輪となる)3,3を設け
ている。尚、この実施形態において、座席部1が特許請
求範囲中の台座部に該当し、駆動輪2が特許請求範囲中
の車輪に該当する。
【0016】座席部1を構成する座席フレーム11に
は、駆動輪フレーム12とキャスターフレーム13(そ
れぞれ左右に2つある)を有しており、該各フレーム1
2,13を介して駆動輪2,2及び自在キャスター3,
3を取付けている。
【0017】各駆動輪2,2は、直径が500〜600
mm態度のかなり大径のものが使用されている。尚、駆動
輪2の外側には、必要に応じてハンドリムを取付けるこ
とができる。
【0018】各自在キャスター3,3は、ヨーク33に
キャスター輪31を取付けて構成している。ヨーク33
は、上板34と左右両側板35,35で門型に形成され
ている。キャスター輪31は、この実施形態では直径が
200mm程度のものを使用している。このキャスター輪
31は、ヨーク33の両側板35,35間の下端部に支
軸32で枢支している。
【0019】ヨーク33の上板34部分は、旋回軸受4
を介してキャスターフレーム13に連結している。旋回
軸受4は、図3又は図5に示すように、ケーシング41
と、該ケーシング41に固定された支軸42と、該支軸
42に外装された軸受43とを有している。ケーシング
41はキャスターフレーム13に固定されている。支軸
42はケーシング41の中央部にナット締めで一体化さ
せている。軸受43はヨーク上板34に固定されてい
る。そして、この実施形態の旋回軸受4では、ケーシン
グ41と支軸42とがキャスターフレーム13側に固定
された非旋回体40となる。尚、軸受43と支軸42と
の間にはベアリングが介装されており、ヨーク33を含
む旋回体30が該ベアリングを介してスムーズに水平旋
回し得るようになっている。
【0020】自在キャスター3は、図1及び図2に示す
ように、キャスター輪支軸位置Q(キャスター輪31の
支軸32部分)よりキャスター輪指向方向の一方側にず
らせた位置(旋回軸受4の支軸42部分でヨーク旋回中
心位置Pとなる)において水平旋回自在となっている。
従って、この自在キャスター3は、車椅子進行時におい
てキャスター輪支軸位置Qがヨーク旋回中心位置Pより
遅れた姿勢に自動変位するようになっている。
【0021】この第1実施形態の車椅子には、自在キャ
スター3の旋回を制御するキャスター制御装置を備えて
いる。このキャスター制御装置は、自在キャスター3の
ヨーク33におけるキャスター輪進行側近傍位置に、垂
下体5をヨーク33の上部位置から垂れ下げている。こ
の垂下体5は、この実施形態では、適宜長さを有する揺
腕51と、該揺腕51の下端部に取付けたローラ52と
で構成されている。そして、この垂下体5は、揺腕51
の上端部をヨーク33の上部寄り位置において左右各側
板35,35間に支軸53で枢支して、該垂下体5の下
部側がキャスター輪31の指向方向と平行面内で揺動し
得るようにしている。又、この垂下体5は、自然状態で
鉛直姿勢(図3、図5の符号Mの姿勢)に垂れ下げら
れ、その鉛直姿勢ではローラ52の下面がキャスター輪
31の下面とほぼ同高さになるように設定している。
尚、この垂下体5は、図3に示すように、自在キャスタ
ー進行方向の後側へは後述のロック機構6がロック機能
を発生するまでの傾動角度範囲θ(例えばθ=約10
°)までしか傾動できないが、自在キャスター進行方向
の前側へは符号5″で示すように自由に大きく傾動し得
るようになっている。
【0022】この垂下体5のローラ52は、車椅子の走
行時においては常にキャスター輪31の進行側(矢印A
側)の近傍位置にあって、該キャスター輪31が段高部
Y(図5、図6)に突き当たる直前に該ローラ52が段
高部Yに接触するようになっている。そして、図5に示
すように、該ローラ52が段高部Yに接触した後、車椅
子がさらに矢印A側に進行すると、図6に示すように垂
下体5が、鉛直姿勢位置Mから、ローラ外周面52aに
おける段高部Yに対する接触高さ位置とキャスター輪外
周面31aにおける段高部Yに対する接触高さ位置とが
揃う位置(符号Nの位置)まで進行方向後側に揺動する
ようになっている。尚、段高部Yに対する接触高さ位置
のローラ外周面52aが同じく段高部Yに対する接触高
さ位置のキャスター輪外周面31aに揃うまで垂下体5
が後側に傾動すると、後述するようにロック機構6で垂
下体5の後側傾動動作が規制されて、垂下体5がそれ以
上、進行方向後側に傾動することはない。又、この実施
形態では、ローラ外周面52aがキャスター輪外周面3
1aに揃う位置まで垂下体5が後側揺動すると、該垂下
体5が図6に符号Nで示す傾動位置にあり、このとき鉛
直姿勢位置Mからの揺動角度範囲θが約10°となる。
【0023】又、この第1実施形態のキャスター制御装
置には、ヨーク33を含む旋回体30側とキャスターフ
レーム13に固定された非旋回体40側との間に、旋回
体30の旋回動作を禁止するロック機構6を設けてい
る。このロック機構6は、図3〜図6に示すように、旋
回軸受4の支軸42の下端に設けた円盤61と、該円盤
61の下面に圧接する接触板62と、垂下体5の傾動作
用に基いて接触板62を上動させるカム64とを有して
構成されている。旋回軸受4の支軸42の下部はヨーク
33の上板34を下方に貫通しており、該支軸42の下
端の円盤61はヨーク上板34の下面側で水平方向に設
置されている。接触板62は、円盤61の下面に近接し
た位置で、その一端部をヨーク両側板35,35間に支
軸63で枢支している。従って、接触板62はその支軸
63を中心にして上下に揺動し得るようになっている。
尚、この接触板62はヨーク33とともに水平旋回す
る。カム64は、垂下体5の揺腕51の上端部に一体的
に固定されている。又、接触板62の上面又は円盤61
の下面には、摩擦力の大きいゴム板を取付けると大きな
ブレーキ力が得られる。
【0024】そして、図5に示すように、垂下体5が鉛
直姿勢位置Mにあるときには、接触板62に対するカム
64の押上力はなく、接触板62と円盤61間には微小
な隙間が形成される。この状態では、支軸42の円盤6
1に対して接触板62が離間していて、ヨーク33及び
接触板62を含む旋回体30が旋回軸受4の支軸42
(円盤61を含む非旋回体40)に対して水平旋回可能
となっている。
【0025】他方、図6に示すように、垂下体5が段高
部Yに押されて符号Nで示す傾動位置まで傾動すると、
カム64がその傾動角度範囲θだけ上側に回動して、該
カム64の上面で接触板62を押し上げ、該接触板62
の上面を円盤61の下面に圧接させる(旋回体30がロ
ックされる)ようになっている。
【0026】このように、第1実施形態のキャスター制
御装置を採用した車椅子では、車椅子の走行時(前進又
は後退時)において、自在キャスター3が段高部Yの直
前に差しかかると、まず垂下体5のローラ52が段高部
Yに接触した後、該垂下体5が進行方向後側(矢印Aと
は反対側)に傾動し、その傾動作用によってロック機構
6をロック作動させる(図示例では、カム64により接
触板62の上面が円盤61の下面に圧接される)。この
状態では、ヨーク33を含む旋回体30がキャスターフ
レーム13に固定された非旋回体40(円盤61)に対
して旋回不能にロックされている。続いて、図6の状態
からさらに車椅子を進行させると、キャスター輪31が
段高部Yに接触するが、自在キャスター3は旋回動作が
禁止されたままであるので、キャスター輪31が安定姿
勢のままで段高部Yを乗り越え得る。又、例えば図2に
示すように、段高部Yの設置方向に対してキャスター輪
31が比較的浅い角度α(角度α=45°)で進入した
場合でも、まず垂下体5のローラ52が段高部Yに接触
・押圧されて該垂下体5がロック機能位置Nまで傾動せ
しめられた後(あるいはそれとほぼ同時)にキャスター
輪31が段高部Yに突き当たるので、キャスター輪31
が段高部Yに突き当たることによって自在キャスター3
1に旋回トルクが発生してもキャスター輪31が車椅子
進行方向Aに指向したままであり、該キャスター輪31
が段高部Y上を比較的スムーズに乗り越え得る。尚、自
在キャスター3(キャスター輪31)が段高部Yを乗り
越えると、垂下体5は自重で鉛直姿勢に戻り、ロック機
構6がロック解除されて自在キャスター3の旋回動作が
自由になる。第2実施形態 図7及び図8に示す第2実施形態のキャスター制御装置
では、垂下体5は、比較的短い「く」形状の揺腕51の
下端部にローラ52を取付けて構成している。そして、
この垂下体5は、揺腕51の屈曲部分をヨーク33の下
部寄り位置(支軸32と同高さ位置)に溶接しているサ
ポート36に支軸53で枢着して、該揺腕51の下部側
が前後に揺動し得る状態で取付けている。尚、他の実施
形態では、サポート36の代わりに、ヨーク33の側板
35の一部を前方に張り出させて、そのヨーク張り出し
部に揺腕51を枢着するようにしてもよい。
【0027】他方、ロック機構6は、旋回軸受4の支軸
42の下端に設けた円盤61と、該円盤61の下面に圧
接する接触板62と、該接触板62と垂下体5の揺腕5
1とを連結するリンク65とを有して構成されている。
円盤61は第1実施形態のものとほぼ同じである。接触
板62は、円盤61の下面に近接した位置で、その一端
部をヨーク両側板35,35間に支軸63で枢支してい
る。接触板62の基端部(支軸63側)には、接触板指
向方向とは反対側に向けてブラケット66が取付けられ
ている。リンク65は、ブラケット66の先端部と揺腕
51の反ローラ側の端部寄り位置とを連結している。こ
の垂下体5の取付状態では、揺腕支軸53とローラ52
の中心とを結ぶ軸線が鉛直線に対して後側に角度20°
程度傾斜している。
【0028】そして、この第2実施形態のキャスター制
御装置では、通常走行時には、図7に示すように、接触
板62とリンク65と垂下体5とがフリー状態(ロック
機構6が非作動状態)となっていて、ヨーク33及び接
触板62を含む旋回体30が旋回軸受4の支軸42(円
盤61を含む非旋回体40)に対して水平旋回可能とな
っている。他方、車椅子を前進させて、垂下体5(ロー
ラ52)が段高部Yに衝突すると、図8に示すようにロ
ーラ52が押されて垂下体5(揺腕51の下方部)が後
方に揺動し、続いて、リンク65が引き下げられ、接触
板62が上動し、該接触板62の上面が円盤61の下面
に圧接して、旋回体30がロックされるようになる。
【0029】この第2実施形態のキャスター制御装置で
は、垂下体5の揺腕51がヨーク33の比較的低位置に
取付けられ且つリンク65で連結されているので、通常
走行時に該垂下体5が安定姿勢に維持される(ブラブラ
しない)。又、ローラ52を取付けている揺腕51の下
部側が後方に傾斜しているので、ローラ52が段高部Y
に突き当たったときに垂下体5がスムーズに後方傾動す
る。
【0030】尚、第2実施形態のキャスター制御装置に
おけるその他の機能は、第1実施形態のものとほぼ同様
であるので、説明を省略する。
【0031】
【発明の効果】本願発明の搬送車(例えば車椅子)のキ
ャスター制御装置では、上記のように自在キャスター3
が段高部Yの直前位置まで差しかかったときに、垂下体
5の下端部がキャスター輪31より先に段高部Yに接触
して垂下体5が進行方向後側に傾動し、それによってロ
ック機構6がロック作動してヨーク33を含む旋回体3
0を旋回不能にロックするようになっている。
【0032】従って、キャスター輪31が段高部Yの設
置方向に対して浅い角度で進入して、自在キャスター3
に旋回トルクが発生しても自在キャスター3の旋回体3
0が旋回不能にロックされているので、キャスター輪3
1が進行方向に指向したまま段高部Yを容易に乗り越え
ることができるという効果がある。又、このロック機構
6は、自在キャスター3が段高部Yに差しかかったとき
に、垂下体5により自動でロック作動するので、自在キ
ャスター3を旋回不能にする特別な操作は不要であると
いう効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願第1実施形態のキャスター制御装置を備え
た車椅子の側面図である。
【図2】図1の車椅子の平面図である。
【図3】図1の車椅子の自在キャスター部分の拡大図で
ある。
【図4】図3の左側面図である。
【図5】図4のV−V矢視図である。
【図6】図5からの状態変化図である。
【図7】本願第2実施形態のキャスター制御装置の側面
図である。
【図8】図7からの状態変化図である。
【図9】従来の車椅子の側面図である。
【図10】図9の車椅子の平面図である。
【符号の説明】 1は台座部(座席部)、2は車輪(駆動輪)、3は自在
キャスター、4は旋回軸受、5は垂下体、6はロック機
構、13はキャスターフレーム、30は旋回体、31は
キャスター輪、32はキャスター輪支軸、33はヨー
ク、40は非旋回体、51は揺腕、52はローラ、53
は支軸、61は円盤、62は接触板、64はカム、Pは
ヨーク旋回中心位置、Qはキャスター輪支軸位置であ
る。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 台座部(1)の後側に左右一対の車輪
    (2,2)と、台座部(1)の前側に左右一対の自在キ
    ャスター(3,3)とをそれぞれ設け、該各自在キャス
    ター(3,3)は、ヨーク(33)の下部にキャスター
    輪(31)を支軸(32)で枢支する一方、ヨーク(3
    3)をキャスターフレーム(13)側の旋回軸受(4)
    に対してキャスター輪支軸位置(Q)よりキャスター輪
    指向方向の一方側にずらせた位置において水平旋回自在
    とし、搬送車進行時にキャスター輪支軸位置(Q)がヨ
    ーク旋回中心位置(P)より遅れた姿勢に自動変位する
    ように構成した搬送車において、 ヨーク(33)におけるキャスター輪進行側近傍位置
    に、ヨークから垂れ下げて地面又は地面近くに達する長
    さを有する垂下体(5)を、該垂下体(5)の下部側が
    キャスター輪指向方向と平行面内で揺動し得る状態で取
    付け、 ヨーク(33)を含む旋回体(30)側とキャスターフ
    レーム(13)に固定された非旋回体(40)側との間
    に旋回体(30)の旋回動作を禁止するロック機構
    (6)を設けるとともに、 垂下体(5)がヨーク(33)に対してキャスター輪進
    行方向の後側に所定角度(θ)だけ傾動したときに、そ
    の垂下体後側傾動作用でロック機構(6)をロック作動
    させるように構成した、 ことを特徴とする搬送車のキャスター制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008254588A (ja) * 2007-04-05 2008-10-23 Matsushita Electric Ind Co Ltd 走行装置および自走式ロボット
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