JP2002230854A - 光学記録媒体の製造方法および光学記録媒体の製造装置 - Google Patents

光学記録媒体の製造方法および光学記録媒体の製造装置

Info

Publication number
JP2002230854A
JP2002230854A JP2001028389A JP2001028389A JP2002230854A JP 2002230854 A JP2002230854 A JP 2002230854A JP 2001028389 A JP2001028389 A JP 2001028389A JP 2001028389 A JP2001028389 A JP 2001028389A JP 2002230854 A JP2002230854 A JP 2002230854A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sheet
disk substrate
recording medium
optical recording
manufacturing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001028389A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshio Shirai
良男 白井
Minoru Kikuchi
稔 菊地
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP2001028389A priority Critical patent/JP2002230854A/ja
Publication of JP2002230854A publication Critical patent/JP2002230854A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Lining Or Joining Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)
  • Manufacturing Optical Record Carriers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 基板とシートとの貼り合わせ前後で、反りを
防止して偏った歪みを抑え、スキューの変化を抑制し、
光透過層の形成時にしわや接着むら、気泡の混入を防止
する。 【解決手段】 ディスク基板1の一主面を、光透過性シ
ートと接着層とを有するシート4に押圧して光ディスク
を製造する装置において、金属平板11aおよび弾性体
ステージ11bからなる固定ステージ11と、ディスク
基板1を押圧する可動ステージ12とを対向して設け
る。弾性体ステージ11bを可動ステージ12に向けて
盛り上がる形状にする。シート4を吸引孔14a,14
bによってこの形状に反らせ、吸着固定する。基板位置
出しピン13aにディスク基板1のセンターホール1b
を嵌合させた後、可動軸16を下方に押し、ディスク基
板1の一主面を貫通孔2cの周辺から外周部に向けて徐
々にシート4に接着する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、光学記録媒体の
製造方法および光学記録媒体の製造装置に関し、特に、
ディスク基板に光透過性シートを貼り合わせて光透過層
が形成された光学記録媒体に適用して好適なものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、情報記録の分野において、光学情
報記録方式に関するさまざまな研究、開発が進められて
いる。この光学情報記録方式は、非接触で記録および/
または再生を行うことができるとともに、磁気記録方式
に比して一桁以上高い記録密度を達成可能であるという
利点を有している。また、この光学情報記録方式は、再
生専用型、追記型、書換え可能型などのそれぞれのメモ
リ形態に対応可能であるという、さらなる利点をも有す
る。そのため、安価な大容量ファイルの実現を可能とす
る方式として、産業用から民生用まで幅広い用途への適
用が考えられている。
【0003】その中でも特に、再生専用型のメモリ形態
に対応した光ディスクであるディジタルオーディオディ
スク(DAD)や光学式ビデオディスクなどは、現在広
く普及している。
【0004】ディジタルオーディオディスクなどの光デ
ィスクは、情報信号を示すピットやグルーブなどの凹凸
パターンが形成された透明のディスク基板上に、アルミ
ニウム(Al)膜などの金属薄膜からなる反射膜と、さ
らにこの反射膜を大気中の水分(H2O)や酸素(O2
から保護するための保護膜とが設けられた構成を有す
る。そして、この光ディスクにおける情報信号の再生時
には、ディスク基板側から凹凸パターンに向けてレーザ
光などの再生光を照射し、この再生光による入射光と戻
り光との反射率の差によって情報信号を検出する。
【0005】そして、このような光ディスクを製造する
際には、まず、射出成形法により凹凸パターンを有する
ディスク基板を形成する。次に、真空蒸着法により、光
ディスク基板上に金属薄膜からなる反射膜を形成する。
次に、この反射膜の上層に紫外線硬化樹脂を塗布するこ
とにより保護膜を形成する。
【0006】近年、このような光学情報記録方式におい
ては、さらなる高記録密度化が要求されている。そし
て、この高記録密度化の要求に対応するために、光学ピ
ックアップの再生光の照射時に用いられる対物レンズの
開口数(NA)を大きくすることによって、再生光のス
ポット径の小径化を図る技術が提案された。
【0007】すなわち、従来のDADの再生時に用いら
れる対物レンズのNAを0.45としているのに対し、
この従来のDADの6〜8倍の記録容量を有するDVD
(Digital Versatile Disc)といった光学式ビデオディ
スクでは再生時に用いられる対物レンズのNAを0.6
0程度として、スポット径の小径化が図られる。
【0008】このような対物レンズにおける高NA化を
進めていくと、照射される再生光を透過させるために、
光学記録媒体におけるディスク基板を薄くする必要が生
じる。これは、光学ピックアップの光軸に対してディス
ク面の垂直からずれる角度(チルト角)の許容量が小さ
くなるためであり、さらに、このチルト角がディスク基
板の厚さによる収差や複屈折の影響を受け易いためであ
る。したがって、ディスク基板を薄くすることによっ
て、チルト角がなるべく小さくなるようにする。例え
ば、上述したDADにおいては、基板の厚さは1.2m
m程度とされている。これに対し、DADの6〜8倍の
記録容量を有するDVDなどの光学式ビデオディスクに
おいては、基板の厚さは0.6mm程度とされている。
【0009】そして、今後のさらなる高記録密度化の要
求を考慮すると、基板のさらなる薄型化が必要になる。
そこで、基板の一主面に凹凸を形成して情報信号部と
し、この情報信号部上に、反射膜と、光を透過可能な薄
膜からなる光透過層とを順次積層し、光透過層側から再
生光を照射することにより情報信号の再生を行うように
構成された光学記録媒体が提案されている。このよう
な、光透過層側から再生光を照射して情報信号の再生を
行うようにした光学記録媒体においては、光透過層の薄
膜化を図ることによって対物レンズの高NA化に対応す
ることができる。
【0010】ところが、光透過層の薄膜化を行うと、光
ディスクの製造に一般に用いられる、熱可塑性樹脂を用
いた射出成形法により光透過層を形成することが困難に
なる。すなわち、従来の技術を採用して、複屈折を小さ
く保ちつつ、良好な透明性が維持された、0.1mm程
度の光透過層を形成することは、非常に困難である。
【0011】そこで、光透過層を、紫外線硬化樹脂によ
り形成する方法が考案された。ところが、光透過層を紫
外線硬化樹脂により形成する場合、光透過層を基板表面
において均一な膜厚にすることは非常に困難である。そ
のため、情報信号の再生を安定して行うことは困難にな
ってしまう。
【0012】また、熱可塑性樹脂からなる0.1mmの
膜厚のシートを、接着層を介したローラー圧着により基
板表面に貼り付けることにより、光透過層を形成する方
法も考えられた。ところが、この方法では、圧着時のシ
ートの変形や接着層の読み出し面側へのはみ出しが発生
してしまう。これにより、やはり、光透過層を均一な膜
厚に形成することは困難であり、さらに情報信号の再生
を安定して行うことも、より困難になってしまう。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】そこで、弾性体からな
るパッドが設けられた貼り合わせ装置を用いて、光透過
層を貼り合わせる方法が提案された。ここで、この弾性
体からなるパッドが設けられた貼り合わせ装置につい
て、図面を参照しつつ、以下に具体的に説明する。
【0014】すなわち、図15に示すように、従来の貼
り合わせ装置においては、固定ステージ101と円錐パ
ッド102とが、互いに対向した位置に設置されて構成
されている。
【0015】固定ステージ101は、ディスク基板10
3の凹凸が形成された一主面に接着される、平面円環状
のシート104を載置するためのものであり、このシー
ト104を載置可能に構成されている。また、固定ステ
ージ101における円錐パッド102に対向した部分に
は、固定ステージ101に対して突出する方向および埋
没する方向に移動可能な上下動ピン105が設けられて
いる。この上下動ピン105の径は、シート104の貫
通孔104aの径に等しくなるように構成されている。
そして、シート104の貫通孔104aを上下動ピン1
05に嵌め合わせることにより、シート104を固定ス
テージ101上に載置可能に構成されている。また、こ
の上下動ピン105の上部には、円柱状に突出した基板
位置出しピン106が設けられている。この基板位置出
しピン106の径は、ディスク基板103のセンターホ
ール103aの径にほぼ等しくなるように構成されてい
る。そして、ディスク基板103を、その中心(センタ
ーホール103a)を合わせつつ基板位置出しピン10
6に嵌め合わせることによって、上下動ピン105の外
周部で支持可能に構成されている。また、ディスク基板
103における外周部、かつ、シート104の外側に位
置する部分には、固定ステージ101に対して突出する
方向および埋没する方向に移動可能な外周ピン107が
設けられている。外周ピン107は、固定ステージ10
1のシート104を載置する面において、仮想的な正多
角形の頂点の位置にそれぞれ設けられている。この外周
ピン107は、ディスク基板103を、その外周部にお
いて支持するためのものである。
【0016】以上のように構成された固定ステージ10
1においては、シート104を、固定ステージ101上
で上下動ピン105に嵌合させつつ載置可能に構成さ
れ、センターホール103aを基板位置出しピン106
に嵌合させて、ディスク基板103を上下動ピン105
および外周ピン107により支持可能に構成されてい
る。また、円錐パッド102は、ほぼ円錐形状を有し、
固定ステージ101に対向した側を円錐形状の面とし
て、固定ステージ101の面に対して垂直な方向の軸1
02aの一端に接続されている。
【0017】以上のようにして構成された貼り合わせ装
置を用いてディスク基板103とシート104との貼り
合わせを行う場合、まず、シート104を、その貫通孔
104aを上下動ピン105に嵌め合わせるようにし
て、固定ステージ101上に載置する。このとき、シー
ト104は、一方の面の粘着層(図示せず)側が円錐パ
ッド102に対向するように載置される。その後、ディ
スク基板103を、基板位置出しピン106に嵌め合わ
せつつ上下動ピン105および外周ピン107に支持さ
れるように載置する。このとき、ディスク基板103
は、ピットやグルーブなどの凹凸および記録層(図示せ
ず)が設けられた一主面が、シート104の粘着層に対
向するように、上下動ピン105および外周ピン107
に支持されて載置される。
【0018】次に、円錐パッド102を固定ステージ1
01に向けて移動させる(図15中、下方)。そして、
円錐パッド102により、ディスク基板103の中央部
から基板位置出しピン106を押圧し、ディスク基板1
03を介して上下動ピン105および外周ピン107を
固定ステージ101中に埋没させる。これにより、ディ
スク基板103の一主面にシート104が圧着される。
この圧着が安定した後、円錐パッド102を固定ステー
ジ101から離れる方向に開放させる。その後、所定の
搬送装置(図示せず)を用いて、圧着されたディスク基
板103とシート104とを固定ステージ101から搬
出する。
【0019】以上により、ディスク基板103の一主面
に、シート104が貼り合わせられ、ディスク基板10
3の記録層が形成された一主面上に光透過層が設けられ
た光ディスクが形成される。
【0020】しかしながら、上述した従来のディスク基
板103とシート104との貼り合わせ装置において
は、ディスク基板103における外周部、かつ、シート
104の外側に位置する部分で、仮想的な正多角形の頂
点の位置に外周ピン107が設けられている。この外周
ピン107は、ディスク基板103をその外周部におい
て支持することによって、シート104とディスク基板
103とを、それらの圧着前に、外周部において互いに
接着してしまうことを防止するためのものである。その
ため、この外周ピン107が設置される位置は、ディス
ク基板103の外径より小さく、かつシート104の外
径より大きくなる位置にしなければならない。換言する
と、シート104の外径は、ディスク基板103の外径
より、少なくとも外周ピン107がディスク基板103
を支持する幅の分だけ小さくしなければならない。この
小さくなる領域は、ディスク基板103の一主面のシー
ト104に覆われない領域となり、この領域は記録領域
として使用できない領域になってしまう。
【0021】近年の光ディスクにおける大容量化、高記
録密度化、ランド/グルーブの狭小化を考慮すると、記
録領域として使用できない領域は、外周ピン107がデ
ィスク基板103を支持する幅の分だけであっても、記
録容量に大きな影響を及ぼしてしまう。そのため、ディ
スク基板103の外径とシート104の外径とを等しい
大きさとし、ディスク基板103の一主面にシート10
4を貼り合わせることができ、さらにディスク基板10
3とシート104とを貼り合わせる際においても、圧着
前に、それらの外周部が接着してしまうのを防止するこ
とができる技術の開発が求められていた。
【0022】また、本発明者が、上述の従来の貼り合わ
せ装置を用いて、種々光ディスクを製造した結果、ディ
スク基板103の一主面にシート104を接着させた場
合に、その接着前後において、製造される光ディスクに
偏った歪みが生じ、光ディスクのスキューが大きく変化
してしまうことを知見するに至った。
【0023】また、ディスク基板103をシート104
に押圧する際に、シート104が部分的、特に外周部に
おいてディスク基板103に接着してしまい、光透過層
にしわが生じたり、接着時に接着むらが生じたりしてい
ることも問題であった。さらに、この外周部における接
着により、ディスク基板103とシート104との間に
気泡が混入したりすることがあった。
【0024】したがって、この発明の目的は、基板とシ
ートとを貼り合わせることにより、基板上に光透過層が
形成される光学記録媒体において、基板とシートとの貼
り合わせの前後において、基板の反りを防止するととも
に偏った歪みの発生を抑えて、スキューの変化を抑制す
ることができ、さらに、光透過層の形成時に、しわや接
着むらが生じたり気泡が混入したりすることを防止する
ことができ、これによって、薄型化され、小複屈折で、
透明性良好で厚さも均一な光透過層を有し、対物レンズ
の高NA化に十分対応可能な、高信頼性を有する光学記
録媒体を製造することができる、光学記録媒体の製造方
法およびその製造装置を提供することにある。
【0025】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明の第1の発明は、ディスク基板の一主面上
に、情報信号を記録可能および/または再生可能に構成
された情報信号部と、情報信号の記録および/または再
生に用いられるレーザ光を透過可能に構成された光透過
層とが順次積層されて設けられ、光透過層が、少なくと
も、レーザ光を透過可能な光透過性シートと、光透過性
シートをディスク基板の一主面に接着させるレーザ光を
透過可能な接着層とからなり、ディスク基板を、少なく
とも光透過性シートと接着層とからなるシートに押圧す
ることにより、シートとディスク基板とを貼り合わせる
工程を有する光学記録媒体の製造方法であって、シート
を、シートの接着層の側の面がディスク基板に向かって
盛り上がるように反らせた後、シートとディスク基板と
の貼り合わせを行うようにしたことを特徴とするもので
ある。
【0026】この第1の発明において、平面円環状のシ
ートとディスク基板との貼り合わせ前に、シートとディ
スク基板とにおける平面円環状の外周部において、部分
的な接着を防止するために、典型的には、ディスク基板
が平面円環形状を有するとともに、シートが平面円環形
状を有し、シートを、シートの中心部より外周部に向か
って円錐形状に反らせるようにする。また、外周部にお
いて所望としない接着を防ぐために、貼り合わせを開始
する際に、ディスク基板の外周とシートの外周部との間
隔を2mm以上にする。
【0027】この第1の発明において、典型的には、シ
ートの吸着固定を真空吸着により行うようにする。そし
て、この真空吸着における圧力は、0Pa以上5kPa
以下である。なお、シートを吸着固定する際の、シート
周辺の圧力が、大気圧程度である場合、真空吸着の圧力
は、少なくとも大気圧よりも低い圧力でよく、このとき
には、シートが変形しないような吸着圧力範囲として、
4.0×104Pa以上7.0×104Pa以下とする。
また、吸着固定を真空吸着により行う場合に、吸着固定
できるようにするために、好適には、真空吸着における
圧力は、シート周辺の圧力より低く、より具体的には、
真空吸着における圧力が0Pa以上5.0×103Pa
以下であるとともに、ディスク基板とシートとの周辺の
圧力が5.0×103Pa以上2.0×104Pa以下で
ある。また、このとき、より好ましくは、真空吸着にお
ける圧力は、0Paより大きく5×103Pa未満であ
る。
【0028】この第1の発明において、典型的には、デ
ィスク基板にシートに向けて力を加え、シートをディス
ク基板の一主面における全面に貼り合わせた圧着状態の
際に、シートとディスク基板とが互いに平行になるよう
にする。そして、この圧着状態を維持する時間を、典型
的には、1秒以上60秒未満にし、好適には、1秒以上
40秒以下にする。
【0029】この第1の発明において、典型的には、デ
ィスク基板に向かって盛り上がった形状を有する載置面
上にシートを吸着固定した後、ディスク基板の一主面と
は反対側の他主面を、第1の平板の一面を用いて押圧す
ることにより、ディスク基板の一主面にシートを貼り合
わせるようにする。このとき、この第1の発明において
は、ディスク基板に向かって盛り上がった形状の載置面
を有する載置台が弾性体からなり、載置台が第2の平板
上に設けられ、ディスク基板と第2の平板とを互いに平
行に維持しつつ、貼り合わせを行うようにする。また、
第1の平板がディスク基板の他主面以上の面積を有し、
第1の平板の面により、ディスク基板の他主面の全面を
押圧するようにする。この第1の平板が金属からなり、
金属平板におけるディスク基板を押圧する面とは反対側
の面の部分に、緩衝手段を介して、平板に力を伝達する
力伝達手段が接続されて設けられている。また、この緩
衝手段は、弾性体からなり、弾性体としては、具体的
に、ゴム、シリコーンゴム、ウレタンゴム、スチレンブ
タジエンゴム(SBR)、クロロプレンゴム、アクリル
ゴム、フッ素ゴムなどからなるものを用いることが可能
であり、その他の弾性材料からなるものを用いることも
可能である。
【0030】この第1の発明において、典型的には、デ
ィスク基板を保持可能に構成された平板と、ディスク基
板に向けて盛り上がった形状を有するとともにシートを
吸着固定可能に構成された載置面を有する載置台とを用
い、ディスク基板を平板に保持するとともに、シートを
載置面上に吸着固定する。また、この第1の発明におい
ては、この平板をシートに向けて貼り合わせる方向にガ
イドするガイドピンを用い、ガイドピンに沿って、平板
に固定されたディスク基板を載置台に吸着固定されたシ
ートの面に押圧する。
【0031】この第1の発明において、典型的には、少
なくとも、シートとディスク基板が存在する領域におけ
る圧力を、5.0×103Pa以上2.0×104Pa以
下とし、好適には、シートとディスク基板との貼り合わ
せを、真空中で行うようにする。
【0032】この発明の第2の発明は、ディスク基板に
おける、情報信号を記録可能および/または再生可能に
構成された情報信号部が設けられた一主面を、少なくと
も、情報信号の記録および/または再生に用いられるレ
ーザ光を透過可能に構成された光透過性シートと、光透
過性シートをディスク基板の一主面に接着可能に構成さ
れているとともにレーザ光を透過可能に構成された接着
層とからなるシートに、押圧可能に構成された光学記録
媒体の製造装置であって、第1の平板および第1の平板
に固定された弾性体を有するステージと、ディスク基板
を押圧可能に構成された第2の平板とが互いに対向して
設けられ、弾性体が、第2の平板に対向した面に向けて
盛り上がった形状を有し、ステージが、シートを、第2
の平板に向けて盛り上がった形状で保持可能に構成され
ていることを特徴とするものである。
【0033】この第2の発明において、典型的には、載
置台は真空吸着手段を有し、真空吸着手段により、シー
トを載置台上に吸着固定可能に構成されている。そし
て、この第2の発明において、シートを吸着固定し、載
置台上から離れないようにするために、好適には、真空
吸着手段における圧力を、ディスク基板とシートとの周
辺を減圧した際の圧力より低い圧力に制御可能に構成さ
れている。また、少なくともシートの周辺を減圧する際
の圧力を、5.0×103Pa以上2.0×104Pa以
下に制御可能に構成されているとともに、真空吸着手段
における圧力を、0Pa以上5.0×103Pa以下、
好ましくは、0Paより大きく5.0×103Pa未満
に制御可能に構成されている。
【0034】この第2の発明において、ディスク基板と
シートとを完全に貼り合わせるために、好適には、第1
の平板と第2の平板が互いに平行を維持するように構成
されている。
【0035】この第2の発明において、典型的には、弾
性体および第1の平板からなるステージが、弾性体の第
2の平板に対向した面を載置面とした載置台であり、載
置台がシートを吸着固定可能に構成されている。また、
この第2の発明において、載置台の載置面に対向して設
けられた第2の平板が金属からなり、第2の平板の一面
によりディスク基板の一主面とは反対側の他主面を押圧
可能に構成されている。そして、好適には、この第2の
平板の一面がディスク基板の他主面以上の面積を有し、
第1の平板の一面により、ディスク基板の他主面の全面
を押圧可能に構成されている。また、この第2の発明に
おいて、金属平板の載置面に対向する面とは反対側の面
の部分に、緩衝手段を介して、金属平板に力を伝達する
力伝達手段が接続されて設けられている。そして、この
緩衝手段は弾性体からなる。また、この第2の発明にお
ける弾性体としては、シリコーンゴム、ウレタンゴム、
スチレンブタジエンゴム(SBR)、クロロプレンゴ
ム、アクリルゴム、フッ素ゴムなどを挙げることができ
るが、これら以外の材料を用いることも可能である。
【0036】この第2の発明において、典型的には、第
2の平板がディスク基板を保持可能に構成され、ステー
ジにディスク基板の貼り合わせ方向をガイドするガイド
ピンが設けられ、第2の平板がガイドピンに沿った方向
に移動可能に構成されている。
【0037】この第2の発明において、典型的には、少
なくともディスク基板とシートとの周辺の圧力を5.0
×103Pa以上2.0×104Pa以下に制御可能に構
成されている。
【0038】この第2の発明において、典型的には、デ
ィスク基板にシートに向けて力を加えつつ、シートをデ
ィスク基板の一主面のほぼ全面に貼り合わせた圧着状態
において、シートとディスク基板とを互いに平行にする
ことができるように構成されている。また、このとき、
好適には、圧着状態を維持する時間を、1秒以上60秒
未満に制御可能に構成され、より好適には、1秒以上4
0秒以下に制御可能に構成されている。
【0039】この第2の発明において、ディスク基板や
シートに対する負荷が小さく、これらの歪みや変形を生
じにくくするために、典型的には、弾性体のゴム硬度
は、5度以上50度以下であり、好適には、10度以上
40度以下である。
【0040】この発明において、典型的には、接着層は
感圧性粘着剤(PSA)からなるが、紫外線硬化樹脂な
どを用いることも可能である。
【0041】この発明において、典型的には、光透過性
シートは、例えばポリカーボネート樹脂からなるが、そ
の他の樹脂材料から構成することも可能である。
【0042】この発明において、載置台の載置面上に異
物が存在した場合であっても、その異物による光透過性
シートへの影響を抑制するために、シートは、光透過性
シートと、接着層と、光透過性シートの接着層が設けら
れた側とは反対側の面に設けられた光透過性シートを保
護する保護層とから構成されている。
【0043】この発明において、製造される光学記録媒
体における反りや歪みを最小限にするために、好適に
は、光透過性シートは、基板に用いられる材料と同種の
材料から構成される。また、光透過性シートの厚さは、
典型的には、基板の厚さより小さくなるように構成さ
れ、具体的には、30μm以上150μm以下から選ば
れる。また、この発明において、ディスク基板は、具体
的には、ポリカーボネート(PC)やシクロオレフィン
ポリマーなどの低吸水性の樹脂が用いられ、好ましく
は、光透過性シートは、ディスク基板と同じ材料から構
成される。なお、基板に用いられる材料としては、例え
ばアルミニウム(Al)などの金属からなる基板や、ガ
ラス基板、あるいは、ポリオレフィン、ポリイミド、ポ
リアミド、ポリフェニレンサルファイド、ポリエチレン
テレフタレート(PET)などの樹脂からなる基板を用
いることも可能である。
【0044】この発明において、典型的には、光透過性
シートは、少なくとも情報信号の記録/再生に用いられ
る、GaN系半導体レーザ(発光波長400nm帯、青
色発光)、ZnSe系半導体レーザ(発光波長500n
m帯、緑色)、またはAlGaInP系半導体レーザ
(発光波長635〜680nm程度、赤色)などから照
射されるレーザ光を、透過可能な非磁性材料からなり、
具体的には、ポリカーボネートなどの光透過性を有する
熱可塑性樹脂からなる。また、この発明において、好適
には、保護シートは、ポリエチレンテレフタレート(P
ET)やポリエチレンナフタレート(PEN)などから
なり、具体的には、このPETやPENの少なくとも一
面に第2の粘着剤が被着されている。そして、この第2
の粘着剤が被着された面を光透過性シートの一面に接着
させることにより、基板に貼り合わせられるシートが構
成される。
【0045】この発明は、好適には、DVR(Digital V
ideo Recording system)などの薄い光透過層を有する光
学記録媒体に適用することができ、発光波長が650n
m程度の半導体レーザを用いて情報信号の記録や再生を
行うように構成された、いわゆるDVR−redや、発
光波長が400nm程度の半導体レーザを用いて情報信
号の記録や再生を行うように構成された、いわゆるDV
R−blueなどの光学記録媒体に適用することが可能
である。このDVRは、好ましくは、2個のレンズを直
列に組み合わせることによりNAを0.85程度にまで
高めた対物レンズを用いて、情報信号を記録可能に構成
されており、具体的には、片面で22GB程度の記憶容
量を有する。また、このDVRなど、この発明の適用が
好ましい光学記録媒体は、好適にはカートリッジに納め
られているが、この発明の適用は、必ずしもカートリッ
ジに納められているものに限定されるものではない。
【0046】上述のように構成されたこの発明による光
学記録媒体の製造方法およびその製造装置によれば、シ
ートをディスク基板に向けて反るようにして、これらの
貼り合わせを行うようにしていることにより、ディスク
基板の一主面をシートに押圧する際に、シートの所望と
する部分を接着させた後、このシートを徐々にディスク
基板の一主面に圧着させていくことができるので、シー
トとディスク基板との間の気体を押し出すようにするこ
とができるとともに、シートのうちの所望としない部分
がディスク基板に接着してしまうのを防止することがで
き、それらの間に気体が入り込むのを防止することがで
き、さらに接着しわの発生を防止することができ、ディ
スク基板の一主面にシートを均一に貼り合わせることが
可能となる。
【0047】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施形態につい
て図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施形態
の全図においては、同一または対応する部分には同一の
符号を付す。
【0048】まず、この発明の第1の実施形態による光
ディスクについて説明する。図1に、この第1の実施形
態による光ディスクを示す。
【0049】図1に示すように、この第1の実施形態に
よる光ディスクにおいては、ディスク基板1が、レプリ
カ基板1aの中心部にセンターホール1bが形成され、
凹凸が形成された一主面に情報信号部1cが設けられて
いる。また、このディスク基板1上に光透過層2が設け
られている。この光透過層2は、光透過性シート2aが
接着層2bを介して接着されて構成されており、その中
央部に貫通孔2cが設けられている。
【0050】また、光透過層2の光透過性シート2a側
の主面における貫通孔2cの周辺には、円環状にクラン
プ領域3が設定されている。このクランプ領域3におけ
る光透過層2の光透過性シート2a側の主面には、記録
再生装置のスピンドル(いずれも図示せず)に光ディス
クを載置する際のクランプ基準面3aが設定されてい
る。ここで、光透過性シート2aが接着層2bを介して
ディスク基板1上に接着されて構成されているととも
に、光透過層2の一主面上の部分にクランプ基準面3a
が設定されることを考慮すると、貫通孔2cの径は、デ
ィスク基板1のセンターホール1bの径以上に選ばれ、
例えば15mm以上に選ばれる。ここで、この円環状の
クランプ領域3の最内周径は、例えば23mmであり、
最外周径は、例えば33mmである。なお、このクラン
プ基準面3aを光透過層2の光透過性シート2a側の主
面から構成することを考慮すると、貫通孔2cの径は、
クランプ領域3の最内周以下、具体的には例えば22m
m以下である。また、クランプし回転させる際に生じる
摩擦力を増加させる必要がある場合には、クランプ基準
面3aを粗面化することも可能である。この粗面化はク
ランプ基準面3aに対して選択的に行われ、具体的に
は、表面粗さRaが例えば30nm以上、好ましくは1
20nm以上になるように粗面化される。
【0051】次に、以上のように構成されたこの第1の
実施形態による光ディスクの製造方法について説明す
る。図2に、この第1の実施形態による光ディスクの製
造プロセスのフローチャートを示す。また、図3にディ
スク基板を示し、図4にシートを示す。
【0052】まず、図2に示すステップST1におい
て、図3に示すディスク基板1を製造する。
【0053】すなわち、まず、レプリカ基板1aを、所
定のスタンパを用いた射出成形法により作製する。この
レプリカ基板1aの厚さは、例えば0.6〜1.2mm
である。また、レプリカ基板1aの材料としては、例え
ばポリカーボネートやシクロオレフィンポリマー(例え
ば、ゼオネックス(登録商標))などの低吸水性の樹脂
が用いられる。なお、この第1の実施形態による光ディ
スクは、ディスク基板1に対して光透過層2が設けられ
た側からレーザ光を照射することにより、情報信号の記
録/再生を行うように構成されている。そのため、レプ
リカ基板1aとしては、透過性を有するか否かを考慮す
る必要がないので、例えばAlなどの金属からなる基板
を用いることも可能である。また、レプリカ基板1aと
して、ガラス基板、または、ポリオレフィン、ポリイミ
ド、ポリアミド、ポリフェニレンサルファイド、ポリエ
チレンテレフタレートなどの樹脂からなる基板を用いる
ことも可能である。このようにレプリカ基板1aを製造
した後、図1に示すステップST2に移行する。
【0054】図2に示すステップST2においては、図
3に示すレプリカ基板1aの一主面に形成された凹凸部
上に、記録膜や反射膜などを形成することによって、情
報信号部1cを形成する。この情報信号部1cは、反射
膜、光磁気材料からなる膜、相変化材料からなる膜、ま
たは有機色素膜などから構成される。これらのうち、反
射膜の材料としては、例えばAlやAl合金などが用い
られる。具体的には、最終製品としての光ディスクが再
生専用(ROM(Read Only Memory))の光ディスクであ
る場合、情報信号部1cは、例えばAlやAl合金など
からなる反射層を少なくとも有する単層膜または積層膜
から構成される。他方、最終製品としての光ディスクが
書換可能型光ディスクである場合には、情報信号部1c
は、光磁気材料からなる膜や相変化材料からなる膜を少
なくとも有する、単層膜または積層膜から構成される。
また、最終製品としての光ディスクが、追記型光ディス
クの場合には、有機色素材料からなる膜や相変化材料か
らなる膜を少なくとも有する、単層膜または積層膜から
構成される。
【0055】ここで、この第1の実施形態によるディス
ク基板1は、具体的には、レプリカ基板1aとして、例
えば、厚さが1.1mmで平面円環状のPC基板を用
い、このPC基板の直径(外径)を例えば120mm、
センターホール1bの開口径(内口径)を例えば15m
mとする。また、情報信号部1cとして、レプリカ基板
1aの凹凸が形成された領域上に、膜厚が例えば100
nmのAl合金からなる反射層、膜厚が例えば18nm
の、硫化亜鉛(ZnS)と酸化シリコン(SiO 2)と
の混合物(ZnS−SiO2)からなる第1の誘電体
層、膜厚が例えば24nmのGeSbTe合金からなる
相変化記録層、および膜厚が例えば100nmのZnS
−SiO2からなる第2の誘電体層が順次積層された積
層膜が用いられる。以上のようにして、レプリカ基板1
aの一主面に情報信号部1cを形成することにより、デ
ィスク基板1を製造した後、図2に示すステップST3
に移行する。
【0056】図2に示すステップST3においては、図
4に示すシート4を、接着層2bを介してディスク基板
1の一主面に貼り合わせ可能な状態とするシート準備工
程を行う。ここで、この第1の実施形態による光透過層
2を形成する際に用いられるシートについて説明する。
【0057】図4に示すように、この第1の実施形態に
よる光透過層2の形成に用いられるシート4は、光透過
性シート2aと、この光透過性シート2aの一面に被着
された感圧性粘着剤(PSA)からなる接着層2bと、
接着層2bの側にラミネートされた第1の保護シート4
aと、光透過性シート2aにおける接着層2bの被着さ
れた面とは反対側の面にラミネートされた第2の保護シ
ート4bとから構成される。このシート4は、ディスク
基板1におけると同様に、平面円環状に打ち抜かれた構
造を有し、中央部に貫通孔2cが形成されている。ここ
で、このシート4の寸法の一例を挙げると、シート4の
直径(外径)は、ディスク基板1の外径以下に選ばれ、
例えば119mmとし、貫通孔2cの径(内孔径)は、
センターホール1bの開口径以上、かつ、クランプ領域
3の最内周(例えば23mm径)以下の範囲から選ば
れ、例えば22mmとする。
【0058】このようなシート4における光透過性シー
ト2aは、例えば、少なくとも記録/再生に用いられる
レーザ光を透過可能な光学特性を満足した、光透過性を
有する熱可塑性樹脂からなる。この熱可塑性樹脂は、耐
熱寸法安定性、熱膨張率、または吸湿膨張率などがレプ
リカ基板1aにおけると近い材料が選ばれ、具体的に
は、例えばポリカーボネート(PC)や、ポリメチルメ
タクリレート(ポリメタクリル酸メチル)などのメタク
リル樹脂である。また、光透過性シート2aの厚さは、
好適には60〜100μmの範囲から選ばれ、より好適
には70〜100μmの範囲から選ばれる。この第1の
実施形態においては、ディスク基板1の一主面に、感圧
性粘着剤(PSA)からなる接着層2bを介して、光透
過性シート2aを貼り合わせることを考慮すると、光透
過性シート2aの厚さは、例えば70μmに選ばれる。
なお、この光透過性シート2aの厚さは、情報信号の記
録/再生に用いられるレーザ光の波長や、光透過層2の
所望とする膜厚を考慮して決定される。
【0059】また、接着層2bは、例えばメタクリル樹
脂などから構成される感圧性粘着剤(PSA)から構成
される。また、この接着層2bの厚さは、例えば30μ
mである。なお、この接着層2bの厚さや用いられる材
料は、光透過層2の所望とする膜厚や、情報信号の記録
/再生に用いられるレーザ光の波長を考慮して決定され
る。
【0060】また、シート4における第1の保護シート
4aおよび第2の保護シート4bは、例えば、ポリエチ
レンテレフタレート(PET)やポリエチレンナフタレ
ート(PEN)などからなる。また、第1の保護シート
4aは、ロール上に巻かれた状態のときに、シート4に
おける接着層2bを保護するためのものである。他方、
第2の保護シート4bは、光透過性シート2aに直接異
物などが接触することを防止し、光透過性シート2aに
傷などが発生することを抑制するためのものである。こ
の第2の保護シート4bの光透過性シート2a側の面に
は、微粘着性の接着剤(図示せず)が塗布、被着されて
いる。そして、この微粘着性の接着剤からなる層を介し
て、光透過性シート2aと第2の保護シート4bとが互
いに接着されている。ここで、微粘着性の接着剤は、光
透過性シート2aとの接着力に比して、第2の保護シー
ト4bとの接着力が大きい接着材料からなる。したがっ
て、光透過性シート2aと第2の保護シート4bとの剥
離は、微粘着性の接着剤からなる層と光透過性シート2
aとの界面における剥離となる。また、第1の保護シー
ト4aおよび第2の保護シート4bの厚さは、それぞれ
例えば40μm程度であるが、この数値に限定されない
ことは言うまでもない。
【0061】そして、ステップST3において、上述の
ように構成されたシート4を、ディスク基板1との貼り
合わせに用いることができる状態にする。
【0062】すなわち、まず、別のプロセスのステップ
S1において、第1の保護シート4aを剥離することに
より、接着層2bを露出させる。そして、この第1の保
護シート4aが剥離された状態のシート4(以下、この
第1の実施形態における製造方法において、「シート
4」と称する)を、後述する、ディスク基板1とシート
4との貼り合わせ装置にまで搬送し、所定の位置に載置
する。その後、この貼り合わせ装置にディスク基板1を
搬送し、所定の位置に載置する。このとき、それぞれの
シート4およびディスク基板1は、ディスク基板1の情
報信号部1cが設けられた一主面と、シート4の接着層
2bとが互いに対向するように載置される。これにより
シート準備工程が終了した後、ステップST4に移行す
る。
【0063】ステップST4においては、この第1の実
施形態による貼り合わせ装置を用いて、上述のように構
成されたディスク基板1とシート4との貼り合わせを行
う。ここで、まず、この第1の実施形態による貼り合わ
せ装置について説明する。図5に、この貼り合わせ装置
を示す。
【0064】図5に示すように、この第1の実施形態に
よる貼り合わせ装置においては、固定ステージ11と可
動ステージ12とが、互いに対向した位置に設置されて
構成されている。
【0065】固定ステージ11は、例えばステンレス鋼
(SUS)などの金属からなる金属平板11aと、例え
ば円錐形状を有する例えばシリコーンゴムなどの弾性材
料からなる弾性体ステージ11bとから構成されてい
る。ここで、この弾性材料としては、そのゴム硬度が5
〜50度程度のものが用いられ、より好ましくは、10
〜40度のものが用いられる。このように、ゴム硬度を
50度以下にすることによって、後述するディスク基板
1とシート4との貼り合わせなどにおいて、これらのデ
ィスク基板1やシート4に対する負荷を小さくすること
ができ、歪みや変形を生じにくくすることができる。他
方、貼り合わせの際に十分に押圧するためには、ゴム硬
度を5度以上とするのが望ましい。また、この弾性体ス
テージ11bを構成する弾性材料としては、例えば、シ
リコーンゴム、ウレタンゴム、スチレンブタジエンゴム
(SBR)、クロロプレンゴム、アクリルゴム、フッ素
ゴムなどを挙げることができる。
【0066】固定ステージ11における可動ステージ1
2に対向した部分の中央部には、固定ステージ11の、
金属平板11aおよび弾性体ステージ11bに対して突
出および埋没する方向に移動可能なセンターピン13が
設けられている。このセンターピン13の径は、上述し
たシート4の貫通孔2cの径に等しくなるように構成さ
れている。そして、シート4の貫通孔2cをセンターピ
ン13に嵌め合わせることにより、光透過性シート2a
を固定ステージ11の弾性体ステージ11b上に載置可
能に構成されている。
【0067】また、このセンターピン13の上部には、
円柱状に突出した基板位置出しピン13aが設けられて
いる。この基板位置出しピン13aの径は、センターピ
ン13の径以下に構成され、ディスク基板1のセンター
ホール1bの径にほぼ等しくなるように構成されてい
る。そして、この基板位置出しピン13aにディスク基
板1のセンターホール1bを嵌め合わせることにより、
センターピン13の上部と基板位置出しピン13aとの
境におけるセンターピン13の外周部分の上端で、ディ
スク基板1を支持可能に構成されている。また、これら
のセンターピン13にシート4の貫通孔2cを嵌め合わ
せるとともに、基板位置出しピン13aにディスク基板
1のセンターホール1bを嵌め合わせることによって、
シート4の中心とディスク基板1の中心とを一致させ
て、互いに位置合わせ可能に構成されている。
【0068】弾性体ステージ11bは、その円錐形状の
載置面上に、その形状に沿った状態でシート4を載置可
能に構成されている。
【0069】すなわち、弾性体ステージ11bには、セ
ンターピン13の近傍と、外周部とにそれぞれ吸引孔1
4a,14bが設けられている。これらの吸引孔14
a,14bは、弾性体ステージ11bにおいて、それぞ
れセンターピン13を中心とした同心円周上の部分に設
けられ、この同心円周に内接する正四角形、正六角形あ
るいは正八角形などの、仮想の正n角形(nは自然数)
の各頂点の位置に配置されている。ここで、この第1の
実施形態においては、図6に示すように、4つの吸引孔
14aが、弾性体ステージ11bにおいて、センターピ
ン13の周辺近傍における同心円に内接する仮想の正四
角形(図6中、吸引孔14aをつなぐ点線)の頂点の位
置にそれぞれ設けられているとともに、8つの吸引孔1
4bが、弾性体ステージ11bにおいて、その外周部に
おける同心円に内接する仮想の正八角形(図6中、吸引
孔14bをつなぐ点線)の頂点の位置に、それぞれ設け
られている。
【0070】また、図5に示すように、これらの吸引孔
14a,14bは、弾性体ステージ11bの円錐形状の
載置面上にシート4を載置した際に、このシート4を吸
着固定するためのものであり、それぞれ真空ポンプ(図
示せず)に連結されている。そして、弾性体ステージ1
1bの載置面上に載置されたシート4を真空吸着するこ
とにより、シート4を載置面上に吸着固定させることが
できる。また、この吸着固定により、シート4を、載置
面に沿った形状、すなわちディスク基板1に向けて盛り
上がるように反った形状とすることができる。ここで、
この第1の実施形態においては、シート4は、その貫通
孔2cの周辺が盛り上がり、外周部が盛り下がるように
吸着固定される。また、それぞれの固定ステージ11お
よびセンターピン13は、それぞれシート4およびディ
スク基板1を載置した際に、それらの外周部において、
所定の間隔d以上、互いに離れるように構成されてい
る。この第1の実施形態においては、所定の間隔dは、
例えば2mmである。また、吸引孔14a,14bにお
ける圧力は、この貼り合わせ装置10の雰囲気圧力より
低い圧力に制御され、具体的には、貼り合わせ装置10
の雰囲気圧力が大気圧である場合に、それよりも低い圧
力の例えば4.0×104〜7.0×104Paの範囲か
ら選ばれ、貼り合わせ装置10の雰囲気圧力が5.0×
103〜2.0×104Paのいわゆる減圧下にある場合
には、例えば0〜5.0×103Paの範囲から選ば
れ、この第1の実施形態においては、例えば5.0×1
3Paに選ばれる。
【0071】また、可動ステージ12は、ディスク基板
1の情報信号部1cが設けられていない他主面に、平行
に接触させることができるように構成されている。この
可動ステージ12は、例えばSUSなどの金属平板から
構成されている。また、可動ステージ12における、デ
ィスク基板1の他主面に接触する一面の面積が、ディス
ク基板1の他主面の面積以上に形成され、これにより、
可動ステージ12の全面で、ディスク基板1の他主面を
押圧することができるように構成されている。
【0072】また、金属平板からなる可動ステージ12
のディスク基板1に対向する面とは反対側の面に、緩衝
体15が固定されて設けられている。この緩衝体15
は、例えば、球体形状や円錐形状を有し、例えばシリコ
ーンゴムなどの弾性体から構成される。この緩衝体15
は、ディスク基板1の押圧される面に対して、可動ステ
ージ12を平行に接触させるためのものである。ここ
で、緩衝体15を構成する弾性体としては、シリコーン
ゴムのほかに、ウレタンゴム、SBR、クロロプレンゴ
ム、アクリルゴム、フッ素ゴムなどを挙げることができ
る。
【0073】また、緩衝体15の可動ステージ12に固
定された部分とは反対側の部分には、可動軸16が接続
されて設けられている。この可動軸16は、固定ステー
ジ11の金属平板11aの面に対して、ほぼ垂直な方向
に移動可能に構成されている。この可動軸16は、緩衝
体15を介して可動ステージ12に力を加えるためのも
のである。そして、可動軸16を、金属平板11aに対
して垂直な方向で、固定ステージ11に近づける方向に
移動させることにより、可動ステージ12の一面をディ
スク基板1の他主面に接触させ、緩衝体15および可動
ステージ12を介してディスク基板1に力を加えること
ができるように構成されている。
【0074】以上のようにして、この第1の実施形態に
よるディスク基板1とシート4との貼り合わせ装置10
が構成されている。
【0075】次に、上述のように構成されたこの第1の
実施形態による貼り合わせ装置10を用いた、ステップ
ST4におけるディスク基板1とシート4との貼り合わ
せ工程について説明する。
【0076】すなわち、まず、シート4を、その貫通孔
2cをセンターピン13に嵌め合わせるようにして、固
定ステージ11の弾性体ステージ11bの載置面上に載
置する。このとき、シート4は、接着層2b側が可動ス
テージ12に対向し、第2の保護シート4b側が弾性体
ステージ11bの載置面に接するようにして載置され
る。そして、弾性体ステージ11bに設けられた吸引孔
14a,14b内を減圧または真空引きすることによ
り、シート4を吸着固定する。これにより、シート4
は、その接着層2b側が可動ステージ12に向けて盛り
上がるように、貫通孔2c周辺から外周部に向けて反っ
た形状で載置される。また、一般に、シート4は、少な
くともディスク基板1との貼り合わせ以前の段階におけ
る、平面円環状に打ち抜かれる前段階において、シート
4の積層構造状態でロール状に巻き取られている。その
ため、シート4を固定ステージ11上に載置する場合、
そのロール状に巻かれている状態が現出してしまい、い
わゆる巻きぐせなどのくせが出てしまう。そのため、弾
性体ステージ11b上においてシート4を真空吸着する
ことによって、弾性体ステージ11bの載置面上にシー
ト4を載置するときに、このシート4を貫通孔2c周辺
から外周部に向けて反った形状に固定することができる
ように構成されている。また、弾性体ステージ11bの
載置面上に第2の保護シート4bが接するようにしてい
ることにより、弾性体ステージ11bの載置面上に異物
が存在した場合であっても、それらの異物は第1の保護
シート4aに埋没される。これにより、光透過性シート
2aにまで、それらの異物による影響が及ぶのを防止す
ることができる。
【0077】次に、ディスク基板1を、センターホール
1bを基板位置出しピン13aに嵌め合わせる。このと
き、ディスク基板1は、そのセンターホール1bの近傍
において、基板位置出しピン13aの外周におけるセン
ターピン13の上端によって支持される。また、ディス
ク基板1の外周部とシート4の外周部とは、例えば間隔
dだけ隔てられている。この第1の実施形態において
は、間隔dは2mm以上である。
【0078】次に、可動軸16を、弾性体ステージ11
bの載置面に対してほぼ垂直な方向で、かつ、固定ステ
ージ11に近づける方向に移動させる(図5中、下
方)。そして、可動ステージ12の押圧面(下面)をデ
ィスク基板1の情報信号部1cが設けられた側とは反対
側の面(他主面)に接触させる。このとき、可動ステー
ジ12が部分的にディスク基板1の他主面に接触した場
合であっても、緩衝体15を介していることにより、可
動ステージ12の押圧面はディスク基板1に対して平行
な状態で全面に接触する。このように可動ステージ12
の押圧面がディスク基板1に対して平行で均一に接触し
た状態で、可動軸16により緩衝体15を介して可動ス
テージ12が押圧される。そして、可動ステージ12に
より基板位置出しピン13aが押圧されるとともに、デ
ィスク基板1を介してセンターピン13が押圧される。
【0079】このようにディスク基板1を押圧すること
により、センターピン13が弾性体ステージ11b内に
進入し埋没し、これによって、シート4の貫通孔2c周
辺とディスク基板1のセンターホール1b周辺とが接触
する。その後、シート4の貫通孔2cを中心とした外周
方向に向かって、ディスク基板1の一主面とシート4の
接着層2bとが順次接着していく。このとき、シート4
には、弾性体ステージ11bの弾性力によって、ディス
ク基板1に向かう方向に力が作用するとともに、ディス
ク基板1の外周方向の向きに力が作用する。これによっ
て、ディスク基板1とシート4との間の空気が外周方向
に抜けていくとともに、ディスク基板1の外周部とシー
ト4の外周部とが圧着前に接触することがないため、シ
ート4に接着しわが生じたり、ディスク基板1とシート
4との間に気泡が混入したりすることがない。
【0080】この押圧を続けていくことにより、弾性体
ステージ11bがほぼ平板形状に変形して、センターピ
ン13が固定ステージ11内に進入され、埋没していく
とともに、ディスク基板1の一主面とシート4の接着層
2bとが順次接着される。この状態を図7に示す。
【0081】図7に示すように、弾性体ステージ11b
がほぼ平板形状になると、ディスク基板1とシート4と
には力が作用しているとともに、ディスク基板1のほぼ
全面にシート4が接着される。これにより、ディスク基
板1の一主面とシート4とが接着層2bを介して圧着さ
れ、圧着状態となる。ここで、この圧着状態を1s以上
60s未満の間、好ましくは1s以上40s以下の間保
持することにより、ディスク基板1とシート4との圧着
を安定させる。
【0082】圧着が安定した後、吸引孔14a,14b
の減圧状態または真空状態を開放することにより、シー
ト4の吸着固定を解除する。そして、可動軸16を固定
ステージ11から離れる方向に、徐々に開放させる。こ
のとき、弾性体ステージ11bの復元力により貼り合わ
せが終わった光ディスクが飛び出さないようにすること
は、言うまでもない。
【0083】その後、所定の搬送装置(図示せず)を用
いて、接着層2bを介して圧着されたディスク基板1お
よびシート4を固定ステージ11から搬出する。
【0084】以上により、図8に示すように、レプリカ
基板1aの一主面に情報信号部1cが設けられ、この情
報信号部1cを覆う領域に、接着層2b、光透過性シー
ト2aおよび第2の保護シート4bが順次積層されたシ
ート4が貼り合わせられる。これにより、表面に第2の
保護シート4bが残された光ディスクが製造される。そ
の後、図2に示すステップST5に移行する。
【0085】ステップST5においては、第2の保護シ
ート4bの剥離を行う。すなわち、まず、第2の保護シ
ート4bが表面に残された状態の光ディスクにおいて、
第2の保護シート4bの露出面に、第2の保護シート4
bと光透過性シート2aとの間の接着剤の粘着力より大
きい粘着力を有する粘着剤が被着された粘着シート(図
示せず)を接着させる。ここで、この粘着シートにおけ
る第2の保護シート4bとの間の粘着力は、例えば9.
8×10-1N/20mm(100gf/20mm)(1
80°剥離強度)である。そして、この粘着シートを光
ディスクの面に対して、継続的に90°〜180°の方
向に引き、静止することなく第1の保護シート4aを剥
離させる。これにより、第1の保護シート4aが光ディ
スクから剥離される。このとき、第2の保護シート4b
は、図示省略した微粘着の接着剤が付着した状態で、剥
離開始から剥離終了まで継続して剥離される。すなわ
ち、剥離面が、光透過性シート2aと微粘着の接着剤か
らなる層との界面としたままで、静止することなく剥離
が行われる。
【0086】以上により、図1に示す、レプリカ基板1
aの凹凸が形成された一主面上に、情報信号部1cと、
接着層2bおよび光透過性シート2aからなる光透過層
2とが設けられた光ディスクが製造される。なお、この
光ディスクをクランプし、回転させる場合において、ク
ランプ基準面3aを滑りにくくするために、グロー放電
やサンドブラスト処理により、クランプ基準面3aを粗
面化するようにしても良い。
【0087】以上説明したように、この第1の実施形態
によれば、ディスク基板1をシート4に圧着させること
により、ディスク基板1上にシート4を貼り合わせるよ
うにした光ディスクの製造において、シート4を、ディ
スク基板1の側に向かって盛り上がるように、その貫通
孔2cの周辺から外周に向けて反るように弾性体ステー
ジ11b上に吸着固定し、ディスク基板1の一主面をシ
ート4に接着層2bを介して貼り合わせるようにしてい
ることにより、ディスク基板1の一主面上に、中央部か
ら外周部に向かってシート4を順次接着させるようにす
ることができるので、シート4とディスク基板1との間
に、気泡などが混入するのを防止することができるとと
もに、シート4の接着むらを防止することができる。ま
た、ディスク基板1を押圧する際に、ディスク基板1の
他主面を、金属からなる平板を用いて押圧していること
により、貼り合わせの際にディスク基板1に均一に力を
加えることができるので、製造後の光ディスクのスキュ
ー特性をも良好に維持することができる。したがって、
ディスク基板1とシート4との貼り合わせの前後におい
て、基板の反りを防止して、スキューの変化を抑制する
ことができるとともに、さらに接着むらを防止すること
ができ、薄型化され、小複屈折で、透明性良好で厚さも
均一な光透過層2を有し、対物レンズの高NA化に十分
対応可能な、高信頼性を有する光ディスクを製造するこ
とができる。
【0088】次に、この発明の第2の実施形態による光
ディスクにおけるシートの貼り合わせ装置について説明
する。なお、この第2の実施形態による光ディスクにつ
いては、第1の実施形態におけると同様であるので、説
明を省略する。図9に、この第2の実施形態による貼り
合わせ装置の略線図を示す。
【0089】すなわち、図9に示すように、この第2の
実施形態による貼り合わせ装置20においては、第1の
実施形態におけると同様の貼り合わせ装置が、真空チャ
ンバ21内に設けられている。この真空チャンバ21に
は、バルブ22aが設けられた排気管22が連通されて
いる。真空チャンバ21の内部は、この排気管22を通
じて真空排気可能に構成されている。その他の貼り合わ
せ装置20の構成については、第1の実施形態における
と同様であるので、説明を省略する。なお、第1の実施
形態による貼り合わせ装置の緩衝体および可動軸につい
ては、その図示を省略する。
【0090】次に、上述のように構成されたこの第2の
実施形態による貼り合わせ装置20を用いたディスク基
板1とシート4との貼り合わせ工程について説明する。
【0091】すなわち、まず、シート4を、その貫通孔
2cをセンターピン13に嵌め合わせるようにして、固
定ステージ11の弾性体ステージ11bの載置面上に載
置する。このとき、シート4は、接着層2b側が可動ス
テージ12に対向し、第2の保護シート4b側が弾性体
ステージ11bの載置面に接するようにして載置され
る。そして、弾性体ステージ11bに設けられた吸引孔
14a,14b内を減圧または真空引きすることによ
り、シート4を吸着固定する。これにより、シート4
は、その接着層2b側が可動ステージ12に向けて盛り
上がるように、貫通孔2c周辺から外周部に向けて反っ
た形状で載置される。また、弾性体ステージ11bの載
置面上に第2の保護シート4bが接するようにしている
ことにより、弾性体ステージ11bの載置面上に異物が
存在した場合であっても、それらの異物は第1の保護シ
ート4aに埋没される。これにより、光透過性シート2
aにまで、それらの異物による影響が及ぼされるのを防
止することができる。
【0092】次に、ディスク基板1を、センターホール
1bを基板位置出しピン13aに嵌め合わせる。このと
き、ディスク基板1は、そのセンターホール1bの近傍
において、基板位置出しピン13aの外周のセンターピ
ン13の上端によって支持される。また、ディスク基板
1の外周部とシート4の外周部とは、例えば間隔dだけ
隔てられている。この間隔dは、d≧2mmである。
【0093】その後、バルブ22aを開け、排気管22
に接続された真空ポンプ(図9中、図示せず)を用い
て、真空チャンバ21内を減圧する。このとき、真空チ
ャンバ21内の圧力は、例えば5.0×103〜2.0
×104Paの範囲から選ばれ、具体的に、この第2の
実施形態においては、例えば1.0×104Paとす
る。このとき、シート4の吸着固定を維持するために、
真空チャンバ21内の圧力は、シート4を吸着固定する
吸引孔14a,14bにおける吸着の圧力より高い圧力
とする。
【0094】次に、可動軸(図9中、図示せず)を、弾
性体ステージ11bの載置面に対してほぼ垂直な方向
で、かつ、固定ステージ11に近づける方向に移動させ
る(図9中、下方)。そして、可動ステージ12の押圧
面(下面)をディスク基板1の情報信号部1cが設けら
れた側とは反対側の面(他主面)に接触させる。このと
き、可動ステージ12が部分的にディスク基板1の他主
面に接触した場合であっても、第1の実施形態と同様の
緩衝体(図9中、図示せず)を介していることにより、
可動ステージ12の押圧面はディスク基板1に対して平
行な状態で、全面に接触する。このように可動ステージ
12の押圧面がディスク基板1に対して平行で均一に接
触した状態で、可動軸により緩衝体を介して可動ステー
ジ12が押圧される。そして、可動ステージ12により
基板位置出しピン13aが押圧されるとともに、ディス
ク基板1を介してセンターピン13が押圧される。
【0095】このようにディスク基板1を押圧すること
により、センターピン13が弾性体ステージ11b内に
進入し、埋没する。これによって、まず、シート4の貫
通孔2c周辺とディスク基板1のセンターホール1b周
辺とが接触する。その後、シート4の貫通孔2cを中心
とした外周方向に向かって、ディスク基板1の一主面と
シート4の接着層2bとが順次接着していく。このと
き、シート4には、弾性体ステージ11bの弾性力によ
って、ディスク基板1に向かう方向に力が作用するとと
もに、ディスク基板1の外周方向の向きに力が作用す
る。これによって、ディスク基板1とシート4との間の
空気が外周方向に抜けていくとともに、ディスク基板1
の外周部とシート4の外周部とが圧着前に接触すること
がない。そのため、シート4に接着しわが生じたり、デ
ィスク基板1とシート4との間に気泡が混入したりする
ことがない。
【0096】この押圧を続けていくことにより、弾性体
ステージ11bがほぼ平板形状に変形する。そして、セ
ンターピン13が固定ステージ11内に進入され、埋没
していくとともに、ディスク基板1の一主面とシート4
の接着層2bとが順次接着される。この状態を図10に
示す。
【0097】図10に示すように、弾性体ステージ11
bがほぼ平板形状になると、ディスク基板1とシート4
とには力が作用しているとともに、ディスク基板1のほ
ぼ全面にシート4が接着される。これにより、ディスク
基板1の一主面とシート4とが接着層2bを介して圧着
され、圧着状態となる。ここで、この圧着状態を1s以
上60s未満の間、好ましくは1s以上40s以下の間
保持することにより、ディスク基板1と光透過性シート
2aとの圧着を安定させる。
【0098】圧着が安定した後、吸引孔14a,14b
の減圧状態または真空状態を開放することにより、シー
ト4の吸着固定を解除する。そして、可動軸16を固定
ステージ11から離れる方向に、徐々に開放させる。そ
の後、所定の搬送装置(図示せず)を用いて、接着層2
bを介して圧着されたディスク基板1およびシート4を
固定ステージ11から搬出する。このとき、弾性体ステ
ージ11bの復元力により貼り合わせが終わった光ディ
スクが飛び出さないようにすることは、言うまでもな
い。
【0099】その後、所定の搬送装置(図示せず)を用
いて、接着層2bを介して圧着されたディスク基板1お
よびシート4を固定ステージ11から搬出する。
【0100】以上により、レプリカ基板1aの一主面に
情報信号部1cが設けられ、この情報信号部1cを覆う
領域に、接着層2b、光透過性シート2aおよび第2の
保護シート4bが順次積層されたシート4が貼り合わせ
られる。その後、第1の実施形態におけると同様にし
て、第2の保護シート4bを剥離する。
【0101】以上により、図1に示す第1の実施形態と
同様の光ディスクが製造される。なお、クランプ基準面
3aを滑りにくくするために、クランプ基準面3aを、
グロー放電やサンドブラスト処理により粗面化するよう
にしても良い。
【0102】以上説明したように、この第2の実施形態
によれば、第1の実施形態における貼り合わせを真空中
または減圧下で行うようにしていることにより、ディス
ク基板1とシート4との貼り合わせにおいて、気泡の混
入をより低減することができ、第1の実施形態と同様の
効果を得ることができる。
【0103】次に、この発明の第3の実施形態による光
ディスクにおけるシートの貼り合わせ装置について説明
する。なお、この第3の実施形態による光ディスクにつ
いては、第1の実施形態におけると同様であるので、説
明を省略する。図11に、この第3の実施形態による貼
り合わせ装置の略線図を示す。
【0104】すなわち、図11に示すように、この第3
の実施形態による貼り合わせ装置30においては、固定
ステージ11と可動ステージ31とが対向して設けられ
ている。固定ステージ11は、第1の実施形態と同様に
金属平板11aと、この金属平板11aの可動ステージ
31との対向する面に設けられた、円錐形状を有する弾
性体ステージ11bとから構成される。これらの固定ス
テージ11と可動ステージ31とは、ガイドピン32に
よって、可動ステージ31の基板保持面31aと、金属
平板11aにおける弾性体ステージ11bが設けられた
面とが互いに平行になるように構成されている。また、
ガイドピン32は、固定ステージ11の金属平板11a
の面に対して垂直な方向に、複数本設けられている。
【0105】固定ステージ11は、第1の実施形態にお
けると同様であるので、説明を省略する。
【0106】可動ステージ31は、ディスク基板1を、
その情報信号部1cが設けられた側とは反対側の他主面
において、保持可能に構成されている。このディスク基
板1の保持は、例えば真空吸着などの方法により行われ
る。また、ディスク基板1を保持するために、可動ステ
ージ31の外周部に、ディスク基板1の外周側面を押圧
することにより保持可能に構成された保持用ピン(図示
せず)などを設けることも可能である。また、可動ステ
ージ31におけるディスク基板1のセンターホール1b
の近傍にディスク基板1を支持可能に構成された支持用
爪部(図示せず)などを設けるようにすることも可能で
ある。また、これらの保持用ピンと支持用爪部とを併用
することも可能である。
【0107】図12に、可動ステージ31の平面図およ
び貼り合わせ装置の斜視図を示す。なお、図12Bにお
いて、シート4に関しての図示を省略している。図12
Aに示すように、ガイドピン32は、固定ステージ11
の中心(シート4の貫通孔2cの中心の位置)をその中
心とした円周上の位置に設けられ、具体的には、固定ス
テージ11の外周部に、シート4の貫通孔2cの中心を
その中心とした仮想的な正多角形の各頂点の位置に設け
られている。そして、図12Aおよび図12Bに示すよ
うに、この第3の実施形態においては、4本のガイドピ
ン32は、固定ステージ11の中心に対して正4角形の
頂点の位置に設けられている。また、可動ステージ31
には、その外周部のガイドピン32が設置された位置
に、ガイドピン貫通孔31bが形成されている。また、
図12Aおよび図12Bに示すように、可動ステージ3
1は、そのディスク基板1の基板保持面31aが、これ
らのガイドピン32の長手方向に対して垂直になるよう
に構成されている。これにより、可動ステージ31は、
これらのガイドピン貫通孔31bにガイドピン32を貫
通させて、このガイドピン32に沿った方向、すなわ
ち、ディスク基板1とシート4との貼り合わせ方向に、
移動可能に構成されている。また、この可動ステージ3
1は、ガイドピン32に対して、脱着可能に構成され、
光透過性シート2aを固定ステージ11上に載置する際
などに、ガイドピン32から取り外すことができるよう
に構成されている。また、ガイドピン貫通孔31bにお
いては、その内周部に、ベアリングなどのガイドピン3
2とガイドピン貫通孔31bとの間を互いに円滑にする
ものが設けられ、可動ステージ31の移動をスムーズに
行うことができるように構成されている。
【0108】この第3の実施形態において、その他の貼
り合わせ装置の構成、およびディスク基板1とシート4
との貼り合わせ方法に関しては、第1の実施形態におけ
ると同様であるので、説明を省略する。
【0109】この第3の実施形態によれば、固定ステー
ジ11と可動ステージ31とを互いに対向させて設け、
固定ステージ11における円錐形状を有する弾性体ステ
ージ11b上に、ディスク基板1に対して盛り上がった
方向に反るように真空吸着固定したシート4と、可動ス
テージ31の基板保持面31aに保持されたディスク基
板1とを貼り合わせる際に、金属平板11aと可動ステ
ージ31とを互いに高度な平行状態とすることができ
る。また、固定ステージ11を第1の実施形態と同様の
構成にしていることにより、第1の実施形態と同様の効
果を得ることができる。
【0110】また、第3の実施形態による貼り合わせ装
置30の可動ステージ31についての他の例を図13に
示す。この図13においては、ガイドピン貫通孔31b
が仮想的な正16角形の頂点の位置に設けられている。
そして、これらのガイドピン貫通孔31bの内部にガイ
ドピン32を貫通させることができるように構成されて
いる。このようにすることにより、金属平板11aと可
動ステージ31との平行をより高度な平行にすることが
可能となる。
【0111】以上、この発明の実施形態について具体的
に説明したが、この発明は、上述の実施形態に限定され
るものではなく、この発明の技術的思想に基づく各種の
変形が可能である。
【0112】例えば、上述の実施形態において挙げた数
値、材料、情報信号部1cの積層構造、光ディスクの種
類はあくまでも例に過ぎず、必要に応じてこれと異なる
数値、材料、情報信号部1cの積層構造、光ディスクの
種類を用いてもよい。
【0113】また、例えば上述の第1の実施形態におい
ては、弾性体ステージ11bの載置面上に第2の保護シ
ート4bが設けられた状態でシート4を載置するように
しているが、第1の保護シート4aを剥離させた後第2
の保護シート4bを剥離して、シート4として光透過性
シート2aと接着層2bとの2層構造のものを用いるこ
とも可能である。また、準備するシート4として、第1
の保護シート4aのみがラミネートされ、第2の保護シ
ート4bがラミネートされていないものを用いることも
可能である。
【0114】また、上述の第1から第3の実施形態にお
いては、弾性体ステージ11bに設けられた吸引孔14
a,14bの配置位置として、図6に示したような位置
に配置するようなものを用いたが、図14Aに示すよう
に、弾性体ステージ11bの外周部の吸引孔14bを、
正四角形の頂点の位置に配置するようにしても良く、図
14Bに示すように、弾性体ステージ11bの内周部の
吸引孔14aを、正八角形の頂点の位置に配置するよう
にしても良く、図14Cに示すように、吸引孔14bを
正16角形の頂点の位置に配置するようにしても良い。
【0115】また、上述の第1の実施形態においては、
情報信号部1cの部分を構成する反射膜の材料としてA
lを用いたが、反射層の材料としては、Al以外にも、
Al合金、銀(Ag)、Ag合金、銅(Cu)、Cu合
金などを用いることも可能である。また、上述の第1の
実施形態においては、相変化記録層として、GeSbT
e合金からなるものを用いたが、相変化記録層としては
GeInSbTe合金などのその他の材料を用いること
も可能である。
【0116】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、ディスク基板を、少なくとも光透過性シートおよび
接着層からなるシートに押圧することにより、シートと
ディスク基板とを貼り合わせる際に、シートを、シート
の接着層の側の面がディスク基板に向かって盛り上がる
ように反らせた後、シートとディスク基板との圧着を行
って、ディスク基板の一主面にシートを貼り合わせるよ
うにしていることにより、基板とシートとの貼り合わせ
の前後において、基板の反りを防止するとともに偏った
歪みの発生を抑えて、スキューの変化を抑制することが
でき、さらに、光透過層の形成時に、しわや接着むらが
生じたり気泡が混入したりすることを防止することがで
き。したがって、薄型化され、小複屈折で、透明性良好
で厚さも均一な光透過層を有し、対物レンズの高NA化
に十分対応可能な、高信頼性を有する光学記録媒体を製
造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施形態による光ディスクを
示す断面図である。
【図2】この発明の第1の実施形態による光ディスクの
製造方法を説明するためのフローチャートである。
【図3】この発明の第1の実施形態によるディスク基板
を示す断面図である。
【図4】この発明の第1の実施形態によるシートを示す
断面図である。
【図5】この発明の第1の実施形態による貼り合わせ装
置におけるディスク基板とシートとの貼り合わせの最初
の状態を示す略線図である。
【図6】この発明の第1の実施形態による貼り合わせ装
置のシート載置面を示す平面図である。
【図7】この発明の第1の実施形態による貼り合わせ装
置におけるディスク基板とシートとを貼り合わせた状態
を示す略線図である。
【図8】この発明の第1の実施形態による貼り合わせ直
後のディスク基板とシートとを示す断面図である。
【図9】この発明の第2の実施形態による貼り合わせ装
置におけるディスク基板とシートとの貼り合わせの最初
の状態を示す略線図である。
【図10】この発明の第2の実施形態による貼り合わせ
装置におけるディスク基板とシートとを貼り合わせた状
態を示す略線図である。
【図11】この発明の第3の実施形態による貼り合わせ
装置を示す略線図である。
【図12】この発明の第3の実施形態による貼り合わせ
装置を示す平面図および斜視図である。
【図13】この発明の第3の実施形態による可動ステー
ジの他の例を示す平面図である。
【図14】この発明による貼り合わせ装置における弾性
体ステージにおける吸引孔の配置位置の他の例を示す平
面図である。
【図15】従来の弾性体パッドを用いた貼り合わせ装置
を示す略線図である。
【符号の説明】
1・・・ディスク基板、1a・・・レプリカ基板、1b
・・・センターホール、1c・・・情報信号部、2・・
・光透過層、2a・・・光透過性シート、2b・・・接
着層、2c・・・貫通孔、3・・・クランプ領域、3a
・・・クランプ基準面、4・・・シート、4a・・・第
1の保護シート、4b・・・第2の保護シート、10,
20,30・・・貼り合わせ装置、11・・・固定ステ
ージ、11a・・・金属平板、11b・・・弾性体ステ
ージ、12,31・・・可動ステージ、13・・・セン
ターピン、13a・・・基板位置出しピン、14a,1
4b・・・吸引孔、15・・・緩衝体、16・・・可動
軸、21・・・真空チャンバ、22・・・排気管、22
a・・・バルブ、31a・・・基板保持面、31b・・
・ガイドピン貫通孔、32・・・ガイドピン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F211 AA44 AH79 TA03 TC02 TD11 TJ23 TN45 TQ08 TQ13 TW34 5D029 KB02 LA02 LB03 LB07 LB17 LC04 RA18 RA38 5D121 AA04 AA07 FF02 FF09 FF11 FF18

Claims (42)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ディスク基板の一主面上に、 情報信号を記録可能および/または再生可能に構成され
    た情報信号部と、 上記情報信号の記録および/または再生に用いられるレ
    ーザ光を透過可能に構成された光透過層とが順次積層さ
    れて設けられ、 上記光透過層が、少なくとも、上記レーザ光を透過可能
    な光透過性シートと、上記光透過性シートを上記ディス
    ク基板の上記一主面に接着させる上記レーザ光を透過可
    能な接着層とからなり、 上記ディスク基板を、少なくとも上記光透過性シートと
    上記接着層とからなるシートに押圧することにより、上
    記シートと上記ディスク基板とを貼り合わせる工程を有
    する光学記録媒体の製造方法であって、 上記シートを、上記シートの上記接着層の側の面が上記
    ディスク基板に向かって盛り上がるように反らせた後、
    上記シートと上記ディスク基板との上記貼り合わせを行
    うようにしたことを特徴とする光学記録媒体の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 上記ディスク基板が平面円環形状を有す
    るとともに、上記シートが平面円環形状を有し、上記シ
    ートを、上記シートの中心部より外周部に向かって円錐
    形状に反らせるようにしたことを特徴とする請求項1記
    載の光学記録媒体の製造方法。
  3. 【請求項3】 上記貼り合わせを開始する際に、上記デ
    ィスク基板の外周と上記シートの外周部との間隔を2m
    m以上にすることを特徴とする請求項2記載の光学記録
    媒体の製造方法。
  4. 【請求項4】 上記シートの吸着固定を真空吸着により
    行うようにしたことを特徴とする請求項1記載の光学記
    録媒体の製造方法。
  5. 【請求項5】 上記真空吸着における圧力が、0kPa
    以上5kPa以下であることを特徴とする請求項4記載
    の光学記録媒体の製造方法。
  6. 【請求項6】 上記吸着固定を真空吸着により行い、上
    記真空吸着における圧力が、上記シートの周辺の圧力よ
    り低いことを特徴とする請求項4記載の光学記録媒体の
    製造方法。
  7. 【請求項7】 上記真空吸着における圧力が0kPa以
    上5kPa以下であるとともに、上記ディスク基板と上
    記シートとの周辺の圧力が5kPa以上20kPa以下
    であることを特徴とする請求項6記載の光学記録媒体の
    製造方法。
  8. 【請求項8】 上記ディスク基板に上記シートに向けて
    力を加え、上記シートを上記ディスク基板の一主面にお
    ける全面に貼り合わせた圧着状態の際に、上記シートと
    上記ディスク基板とが互いに平行になるようにすること
    を特徴とする請求項1記載の光学記録媒体の製造方法。
  9. 【請求項9】 上記圧着状態を維持する時間を、1秒以
    上60秒未満にすることを特徴とする請求項8記載の光
    学記録媒体の製造方法。
  10. 【請求項10】 上記圧着状態を維持する時間を、1秒
    以上40秒以下にすることを特徴とする請求項8記載の
    光学記録媒体の製造方法。
  11. 【請求項11】 上記ディスク基板に向かって盛り上が
    った形状を有する載置面上に上記シートを吸着固定した
    後、上記ディスク基板の上記一主面とは反対側の他主面
    を、第1の平板の一面を用いて押圧することにより、上
    記ディスク基板の一主面に上記シートを貼り合わせるよ
    うにしたことを特徴とする請求項1記載の光学記録媒体
    の製造方法。
  12. 【請求項12】 上記ディスク基板に向かって盛り上が
    った形状の載置面を有する載置台が弾性体からなり、上
    記載置台が第2の平板上に設けられ、上記ディスク基板
    と上記第2の平板とを互いに平行に維持しつつ、上記貼
    り合わせを行うようにしたことを特徴とする請求項11
    記載の光学記録媒体の製造方法。
  13. 【請求項13】 上記第1の平板が上記ディスク基板の
    他主面以上の面積を有し、上記第1の平板の面により、
    上記ディスク基板の他主面の全面を押圧するようにした
    ことを特徴とする請求項11記載の光学記録媒体の製造
    方法。
  14. 【請求項14】 上記金属平板における上記ディスク基
    板を押圧する面とは反対側の面の部分に、緩衝手段を介
    して、上記平板に力を伝達する力伝達手段が接続されて
    設けられていることを特徴とする請求項11記載の光学
    記録媒体の製造方法。
  15. 【請求項15】 上記緩衝手段が弾性体からなることを
    特徴とする請求項14記載の光学記録媒体の製造方法。
  16. 【請求項16】 上記ディスク基板を保持可能に構成さ
    れた平板と、上記ディスク基板に向けて盛り上がった形
    状を有するとともに上記シートを吸着固定可能に構成さ
    れた載置面を有する載置台とを用い、上記ディスク基板
    を上記平板に保持するとともに、上記シートを上記載置
    面上に吸着固定するようにしたことを特徴とする請求項
    1記載の光学記録媒体の製造方法。
  17. 【請求項17】 上記平板を上記シートに向けて貼り合
    わせる方向にガイドするガイドピンを用い、上記ガイド
    ピンに沿って、上記平板に固定された上記ディスク基板
    を上記載置台に吸着固定された上記シートの面に押圧す
    るようにしたことを特徴とする請求項16記載の光学記
    録媒体の製造方法。
  18. 【請求項18】 上記接着層が感圧性粘着剤からなるこ
    とを特徴とする請求項1記載の光学記録媒体の製造方
    法。
  19. 【請求項19】 上記光透過性シートが、ポリカーボネ
    ート樹脂からなることを特徴とする請求項1記載の光学
    記録媒体の製造方法。
  20. 【請求項20】 上記シートが、上記光透過性シート
    と、上記接着層と、上記光透過性シートの上記接着層が
    設けられた側とは反対側の面に設けられた上記光透過性
    シートを保護する保護層とから構成されていることを特
    徴とする請求項1記載の光学記録媒体の製造方法。
  21. 【請求項21】 少なくとも、上記シートと上記ディス
    ク基板が存在する領域における圧力が、5kPa以上2
    0kPa以下であることを特徴とする請求項1記載の光
    学記録媒体の製造方法。
  22. 【請求項22】 上記シートと上記ディスク基板との貼
    り合わせを、真空中で行うようにしたことを特徴とする
    請求項1記載の光学記録媒体の製造方法。
  23. 【請求項23】 ディスク基板における、情報信号を記
    録可能および/または再生可能に構成された情報信号部
    が設けられた一主面を、少なくとも、上記情報信号の記
    録および/または再生に用いられるレーザ光を透過可能
    に構成された光透過性シートと、上記光透過性シートを
    上記ディスク基板の一主面に接着可能に構成されている
    とともに上記レーザ光を透過可能に構成された接着層と
    からなるシートに、押圧可能に構成された光学記録媒体
    の製造装置であって、 第1の平板および上記第1の平板に固定された弾性体を
    有するステージと、上記ディスク基板を押圧可能に構成
    された第2の平板とが互いに対向して設けられ、 上記弾性体が、上記第2の平板に対向した面に向けて盛
    り上がった形状を有し、 上記ステージが、上記シートを、上記第2の平板に向け
    て盛り上がった形状で保持可能に構成されていることを
    特徴とする光学記録媒体の製造装置。
  24. 【請求項24】 上記載置台が真空吸着手段を有し、上
    記真空吸着手段により、上記シートを上記載置台上に吸
    着固定可能に構成されていることを特徴とする請求項2
    3記載の光学記録媒体の製造装置。
  25. 【請求項25】 上記真空吸着手段における圧力を、上
    記ディスク基板と上記シートとの周辺を減圧した際の圧
    力より低い圧力に制御可能に構成されていることを特徴
    とする請求項24記載の光学記録媒体の製造装置。
  26. 【請求項26】 少なくとも上記シートの周辺を減圧す
    る際の圧力を、5kPa以上20kPa以下に制御可能
    に構成されているとともに、上記真空吸着手段における
    圧力を、0kPa以上5kPa以下に制御可能に構成さ
    れていることを特徴とする請求項25記載の光学記録媒
    体の製造装置。
  27. 【請求項27】 上記第1の平板と上記第2の平板とが
    互いに平行を維持するように構成されていることを特徴
    とする請求項23記載の光学記録媒体の製造装置。
  28. 【請求項28】 上記弾性体および上記第1の平板から
    なる上記ステージが、上記弾性体の上記第2の平板に対
    向した面を載置面とした載置台であり、上記載置台が上
    記シートを吸着固定可能に構成されていることを特徴と
    する請求項23記載の光学記録媒体の製造装置。
  29. 【請求項29】 上記載置台の載置面に対向して設けら
    れた第2の平板が金属からなり、上記第2の平板の一面
    により上記ディスク基板の一主面とは反対側の他主面を
    押圧可能に構成されていることを特徴とする請求項28
    記載の光学記録媒体の製造装置。
  30. 【請求項30】 上記第2の平板の上記一面が上記ディ
    スク基板の他主面以上の面積を有し、上記第1の平板の
    一面により、上記ディスク基板の他主面の全面を押圧可
    能に構成されていることを特徴とする請求項29記載の
    光学記録媒体の製造装置。
  31. 【請求項31】 上記金属平板の上記載置面に対向する
    面とは反対側の面の部分に、緩衝手段を介して、上記金
    属平板に力を伝達する力伝達手段が接続されて設けられ
    ていることを特徴とする請求項29記載の光学記録媒体
    の製造装置。
  32. 【請求項32】 上記緩衝手段が弾性体からなることを
    特徴とする請求項31記載の光学記録媒体の製造装置。
  33. 【請求項33】 上記第2の平板が上記ディスク基板を
    保持可能に構成され、上記ステージに上記ディスク基板
    の貼り合わせ方向をガイドするガイドピンが設けられ、
    上記第2の平板が上記ガイドピンに沿った方向に移動可
    能に構成されていることを特徴とする請求項23記載の
    光学記録媒体の製造装置。
  34. 【請求項34】 少なくとも上記ディスク基板と上記シ
    ートとの周辺の圧力を5kPa以上20kPa以下に制
    御可能に構成されていることを特徴とする請求項23記
    載の光学記録媒体の製造装置。
  35. 【請求項35】 上記ディスク基板に上記シートに向け
    て力を加えつつ、上記シートを上記ディスク基板の一主
    面のほぼ全面に貼り合わせた圧着状態において、上記シ
    ートと上記ディスク基板とを互いに平行にすることがで
    きるように構成されていることを特徴とする請求項23
    記載の光学記録媒体の製造方法。
  36. 【請求項36】 上記圧着状態を維持する時間を、1秒
    以上60秒未満に制御可能に構成されていることを特徴
    とする請求項35記載の光学記録媒体の製造装置。
  37. 【請求項37】 上記圧着状態を維持する時間を、1秒
    以上40秒以下に制御可能に構成されていることを特徴
    とする請求項35記載の光学記録媒体の製造装置。
  38. 【請求項38】 上記接着層が感圧性粘着剤からなるこ
    とを特徴とする請求項23記載の光学記録媒体の製造装
    置。
  39. 【請求項39】 上記光透過性シートが、ポリカーボネ
    ート樹脂からなることを特徴とする請求項23記載の光
    学記録媒体の製造装置。
  40. 【請求項40】 上記シートが、上記光透過性シート
    と、上記接着層と、上記光透過性シートの上記接着層が
    設けられた側とは反対側の面に設けられた上記光透過性
    シートを保護する保護層とから構成されていることを特
    徴とする請求項23記載の光学記録媒体の製造装置。
  41. 【請求項41】 上記弾性体のゴム硬度が、5度以上5
    0度以下であることを特徴とする請求項23記載の光学
    記録媒体の製造装置。
  42. 【請求項42】 上記弾性体のゴム硬度が、10度以上
    40度以下であることを特徴とする請求項23記載の光
    学記録媒体の製造装置。
JP2001028389A 2001-02-05 2001-02-05 光学記録媒体の製造方法および光学記録媒体の製造装置 Pending JP2002230854A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001028389A JP2002230854A (ja) 2001-02-05 2001-02-05 光学記録媒体の製造方法および光学記録媒体の製造装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001028389A JP2002230854A (ja) 2001-02-05 2001-02-05 光学記録媒体の製造方法および光学記録媒体の製造装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002230854A true JP2002230854A (ja) 2002-08-16

Family

ID=18892899

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001028389A Pending JP2002230854A (ja) 2001-02-05 2001-02-05 光学記録媒体の製造方法および光学記録媒体の製造装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002230854A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004050749A1 (ja) * 2002-12-05 2004-06-17 Hitachi Chemical Co., Ltd. 光学部品用フィルム、これを用いたフィルム巻層体、光学部品、及び光ディスク
WO2005091284A1 (ja) * 2004-03-19 2005-09-29 Sony Disc & Digital Solutions Inc. 記録媒体の製造装置および製造方法
WO2006129689A1 (ja) * 2005-05-31 2006-12-07 Kitano Co., Ltd 貼合わせ方法及び貼合わせ装置
JP2010225254A (ja) * 2009-03-25 2010-10-07 Victor Co Of Japan Ltd 光ディスク製造方法及び光ディスク製造装置
CN103221211A (zh) * 2010-11-22 2013-07-24 电气化学工业株式会社 平板的贴合夹具及平板层叠体的制造方法
KR101337550B1 (ko) * 2011-11-23 2013-12-06 엘아이지에이디피 주식회사 합착장치

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004050749A1 (ja) * 2002-12-05 2004-06-17 Hitachi Chemical Co., Ltd. 光学部品用フィルム、これを用いたフィルム巻層体、光学部品、及び光ディスク
WO2005091284A1 (ja) * 2004-03-19 2005-09-29 Sony Disc & Digital Solutions Inc. 記録媒体の製造装置および製造方法
WO2006129689A1 (ja) * 2005-05-31 2006-12-07 Kitano Co., Ltd 貼合わせ方法及び貼合わせ装置
JP2010225254A (ja) * 2009-03-25 2010-10-07 Victor Co Of Japan Ltd 光ディスク製造方法及び光ディスク製造装置
CN103221211A (zh) * 2010-11-22 2013-07-24 电气化学工业株式会社 平板的贴合夹具及平板层叠体的制造方法
KR101337550B1 (ko) * 2011-11-23 2013-12-06 엘아이지에이디피 주식회사 합착장치

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100952067B1 (ko) 광학 기록매체
JP2002042379A (ja) 多層光学記録媒体およびその製造方法
JP2002230854A (ja) 光学記録媒体の製造方法および光学記録媒体の製造装置
WO2000072318A1 (fr) Disque optique et son procede de production
JP2002269853A (ja) 光ディスクの製造方法および光ディスクの製造装置
JP2002304783A (ja) 光ディスクの製造装置および光ディスクの製造方法
JP2003157588A (ja) 光ディスクの製造装置および光ディスクの製造方法
JP4403351B2 (ja) 光透過層形成用シート部材および光学記録媒体の製造方法
JP2003036564A (ja) 光ディスクの製造装置および光ディスクの製造方法
JP2002260306A (ja) 光ディスクの製造方法および光ディスクの製造装置
JP2002230852A (ja) 光学記録媒体の製造方法および光学記録媒体の製造装置
JPH09219041A (ja) 光学記録媒体の製造方法とこれに用いる製造装置
JP4648081B2 (ja) 貼合装置及び貼合方法
JP4432300B2 (ja) 光学記録媒体の製造方法
JP2000222786A (ja) 光ディスクの製造方法及び光ディスクの製造装置
JPH10134427A (ja) 保持台から記憶ディスクを取り上げる方法、及びそのために使用する保持台
JP2003173574A (ja) 光記録媒体およびその製造方法
JP2003217195A (ja) 光記録媒体の製造方法およびその製造装置
JP2001014738A (ja) 光記録媒体の製造方法
JP2002197737A (ja) 光学記録媒体の製造方法
JP2504117B2 (ja) 光ディスクの貼り合せ方法
JP2003077181A (ja) 光ディスク
JP2007310994A (ja) フレキシブル光ディスク及びホルダー
JPH10241216A (ja) 光ディスクの貼り合わせ方法
JP2001357568A (ja) 光学記録媒体の製造方法