JP2002230852A - 光学記録媒体の製造方法および光学記録媒体の製造装置 - Google Patents

光学記録媒体の製造方法および光学記録媒体の製造装置

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JP2002230852A
JP2002230852A JP2001028385A JP2001028385A JP2002230852A JP 2002230852 A JP2002230852 A JP 2002230852A JP 2001028385 A JP2001028385 A JP 2001028385A JP 2001028385 A JP2001028385 A JP 2001028385A JP 2002230852 A JP2002230852 A JP 2002230852A
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JP
Japan
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sheet
recording medium
disk substrate
optical recording
manufacturing
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Application number
JP2001028385A
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English (en)
Inventor
Yoshio Shirai
良男 白井
Minoru Kikuchi
稔 菊地
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 貼り合わせによりディスク基板上に光透過層
を形成する場合に、貼り合わせの前後において、基板の
反りを防止し、スキューの変化を抑制し、薄型化され、
小複屈折で、透明性良好で厚さも均一な光透過層を有
し、対物レンズの高NA化に十分対応可能な、高信頼性
を有する光学記録媒体を製造する。 【解決手段】 シート4を、固定ステージ11のシート
載置面11a上に第1の保護フィルム4a側を真空吸着
させて平面状に載置するとともに、ディスク基板1の他
主面を金属平板からなる可動ステージ12によって押圧
することにより、ディスク基板1の一主面をシート4の
接着層2b側の面に、互いに高度な平行状態を保ちつつ
貼り合わせる。さらに、この貼り合わせを真空中におい
て行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、光学記録媒体の
製造方法および光学記録媒体の製造装置に関し、特に、
ディスク基板に光透過性シートを貼り合わせて光透過層
が形成された光学記録媒体に適用して好適なものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、情報記録の分野において、光学情
報記録方式に関するさまざまな研究、開発が進められて
いる。この光学情報記録方式は、非接触で記録および/
または再生を行うことができるとともに、磁気記録方式
に比して一桁以上高い記録密度を達成可能であるという
利点を有している。また、この光学情報記録方式は、再
生専用型、追記型、書換可能型などのそれぞれのメモリ
形態に対応可能であるという、さらなる利点をも有す
る。そのため、安価な大容量ファイルの実現を可能とす
る方式として、産業用から民生用まで幅広い用途への適
用が考えられている。
【0003】その中でも特に、再生専用型のメモリ形態
に対応した光ディスクであるディジタルオーディオディ
スク(DAD)や光学式ビデオディスクなどは、現在広
く普及している。
【0004】ディジタルオーディオディスクなどの光デ
ィスクは、情報信号を示すピットやグルーブなどの凹凸
パターンが形成された透明のディスク基板上に、アルミ
ニウム(Al)膜などの金属薄膜からなる反射膜と、さ
らにこの反射膜を大気中の水分(H2O)や酸素(O2
から保護するための保護膜とが設けられた構成を有す
る。そして、この光ディスクにおける情報信号の再生時
には、ディスク基板側から凹凸パターンに向けてレーザ
光などの再生光を照射し、この再生光による入射光と戻
り光との反射率の差によって情報信号を検出する。
【0005】そして、このような光ディスクを製造する
際には、まず、射出成形法により凹凸パターンを有する
ディスク基板を形成する。次に、真空蒸着法により、光
ディスク基板上に金属薄膜からなる反射膜を形成する。
次に、この反射膜の上層に紫外線硬化樹脂を塗布するこ
とにより保護膜を形成する。
【0006】近年、このような光学情報記録方式におい
ては、さらなる高記録密度化が要求されている。そし
て、この高記録密度化の要求に対応するために、光学ピ
ックアップの再生光の照射時に用いられる対物レンズの
開口数(NA)を大きくすることによって、再生光のス
ポット径の小径化を図る技術が提案された。
【0007】すなわち、従来のDADの再生時に用いら
れる対物レンズのNAを0.45としているのに対し、
この従来のDADの6〜8倍の記録容量を有するDVD
(Digital Versatile Disc)といった光学式ビデオディ
スクでは再生時に用いられる対物レンズのNAを0.6
0程度として、スポット径の小径化が図られる。
【0008】このような対物レンズにおける高NA化を
進めていくと、照射される再生光を透過させるために、
光学記録媒体におけるディスク基板を薄くする必要が生
じる。これは、光学ピックアップの光軸に対してディス
ク面の垂直からずれる角度(チルト角)の許容量が小さ
くなるためであり、さらに、このチルト角がディスク基
板の厚さによる収差や複屈折の影響を受け易いためであ
る。したがって、ディスク基板を薄くすることによっ
て、チルト角がなるべく小さくなるようにする。例え
ば、上述したDADにおいては、基板の厚さは1.2m
m程度とされている。これに対し、DADの6〜8倍の
記録容量を有するDVDなどの光学式ビデオディスクに
おいては、基板の厚さは0.6mm程度とされている。
【0009】そして、今後のさらなる高記録密度化の要
求を考慮すると、基板のさらなる薄型化が必要になる。
そこで、基板の一主面に凹凸を形成して情報信号部と
し、この情報信号部上に、反射膜と、光を透過可能な薄
膜からなる光透過層とを順次積層し、光透過層側から再
生光を照射することにより情報信号の再生を行うように
構成された光学記録媒体が提案されている。このよう
な、光透過層側から再生光を照射して情報信号の再生を
行うようにした光学記録媒体においては、光透過層の薄
膜化を図ることによって対物レンズの高NA化に対応す
ることができる。
【0010】ところが、光透過層の薄膜化を行うと、光
ディスクの製造に一般に用いられる、熱可塑性樹脂を用
いた射出成形法により光透過層を形成することが困難に
なる。すなわち、従来の技術を採用して、複屈折を小さ
く保ちつつ、良好な透明性が維持された、0.1mm程
度の光透過層を形成することは、非常に困難である。
【0011】そこで、光透過層を、紫外線硬化樹脂によ
り形成する方法が考案された。ところが、光透過層を紫
外線硬化樹脂により形成する場合、光透過層を基板表面
において均一な膜厚にすることは非常に困難である。そ
のため、情報信号の再生を安定して行うことは困難にな
ってしまう。
【0012】また、熱可塑性樹脂からなる0.1mmの
膜厚のシートを、接着層を介したローラー圧着により基
板表面に貼り付けることにより、光透過層を形成する方
法も考えられた。ところが、この方法では、圧着時のシ
ートの変形や接着層の読み出し面側へのはみ出しが発生
してしまう。これにより、やはり、光透過層を均一な膜
厚に形成することは困難であり、さらに情報信号の再生
を安定して行うことも、より困難になってしまう。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】そこで、弾性体からな
るパッドを用いた貼り合わせ装置を用いて、光透過層を
貼り合わせる方法が提案された。ここで、この弾性体か
らなるパッドを用いた貼り合わせ装置について、図面を
参照しつつ、以下に具体的に説明する。
【0014】すなわち、図13に示すように、従来の貼
り合わせ装置においては、固定ステージ101と円錐パ
ッド102とが、互いに対向した位置に設置されて構成
されている。
【0015】固定ステージ101は、ディスク基板10
3の凹凸が形成された一主面に接着される、平面円環状
のシート104を載置するためのものであり、このシー
ト104を載置可能に構成されている。また、固定ステ
ージ101における円錐パッド102に対向した部分に
は、固定ステージ101に対して突出する方向および埋
没する方向に移動可能な上下動ピン105が設けられて
いる。この上下動ピン105の径は、シート104の貫
通孔104aの径に等しくなるように構成されている。
そして、シート104の貫通孔104aを上下動ピン1
05に嵌め合わせることにより、シート104を固定ス
テージ101上に載置可能に構成されている。また、こ
の上下動ピン105の上部には、円柱状に突出した基板
位置出しピン106が設けられている。この基板位置出
しピン106の径は、ディスク基板103のセンターホ
ール103aの径にほぼ等しくなるように構成されてお
り、このディスク基板103を、その中心(センターホ
ール103a)を合わせつつ、上下動ピン105で支持
可能に構成されている。また、ディスク基板103にお
ける外周部分で、シート104の外側には、固定ステー
ジ101に対して突出する方向および埋没する方向に移
動可能な外周ピン107が設けられている。外周ピン1
07は、固定ステージ101のシート104を載置する
面において、仮想的な正多角形の頂点の位置にそれぞれ
設けられている。この外周ピン107は、ディスク基板
103を、その外周部において支持するためのものであ
る。
【0016】このように構成された固定ステージ101
においては、シート104を、固定ステージ101上で
上下動ピン105に嵌合させつつ載置可能に構成され、
センターホール103aを基板位置出しピン106に嵌
合させて、ディスク基板103を上下動ピン105およ
び外周ピン107により支持可能に構成されている。ま
た、円錐パッド102は、ほぼ円錐形状を有し、固定ス
テージ101の面に対して垂直な方向の軸102aの一
端に接続されている。
【0017】以上のようにして構成された貼り合わせ装
置を用いてディスク基板103とシート104との貼り
合わせを行う場合、まず、シート104を、その貫通孔
104aを上下動ピン105に嵌め合わせるようにし
て、固定ステージ101上に載置する。このとき、シー
ト104は、一方の面の粘着層(図示せず)側が円錐パ
ッド102に対向するように載置される。その後、ディ
スク基板103を、基板位置出しピン106に嵌め合わ
せつつ上下動ピン105および外周ピン107に支持さ
れるように載置する。このとき、ディスク基板103
は、ピットやグルーブなどの凹凸および記録層(図示せ
ず)が設けられた一主面が、シート104の粘着層に対
向するように、上下動ピン105および外周ピン107
に支持されて載置される。
【0018】次に、円錐パッド102を固定ステージ1
01に向けて移動させる(図13中、下方)。そして、
円錐パッド102により、ディスク基板103の中央部
から基板位置出しピン106を押圧し、ディスク基板1
03を介して上下動ピン105および外周ピン107を
固定ステージ101中に埋没させる。これにより、ディ
スク基板103の一主面に、センターホール103aか
ら外周に向けて、シート104が圧着される。この圧着
が安定した後、円錐パッド102を固定ステージ101
から離れる方向に開放させる。その後、所定の搬送装置
(図示せず)を用いて、圧着されたディスク基板103
とシート104とを固定ステージ101から搬出する。
【0019】以上により、ディスク基板103の一主面
に、シート104が貼り合わせられ、ディスク基板10
3の記録層が形成された一主面上に光透過層が設けられ
た光ディスクが形成される。
【0020】しかしながら、本発明者が、上述の従来の
貼り合わせ装置を用いて、種々光ディスクを製造した結
果、ディスク基板103の一主面にシート104を接着
させた場合に、その接着前後において光ディスクのスキ
ューが大きく変化してしまうことを知見するに至った。
【0021】また、ディスク基板103をシート104
に押圧する際に、シート104が部分的にディスク基板
103に接着してしまい、光透過層にしわが生じたり、
接着時に接着むらが生じたりしていることも問題であっ
た。さらに、この接着時において、ディスク基板103
とシート104との間に気泡が混入したりすることがあ
った。
【0022】したがって、この発明の目的は、基板とシ
ートとを貼り合わせることにより、基板上に光透過層が
形成される光学記録媒体において、基板とシートとの貼
り合わせの前後において、基板の反りを防止して、スキ
ューの変化を抑制することができ、さらに、光透過層の
形成時に、しわや接着むらが生じたり気泡が混入したり
することを防止することができ、これによって、薄型化
され、小複屈折で、透明性良好で厚さも均一な光透過層
を有し、対物レンズの高NA化に十分対応可能な、高信
頼性を有する光学記録媒体を製造可能な光学記録媒体の
製造方法および光学記録媒体の製造装置を提供すること
にある。
【0023】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明の第1の発明は、ディスク基板の一主面上
に、情報信号を記録可能および/または再生可能に構成
された情報信号部と、情報信号の記録および/または再
生に用いられるレーザ光を透過可能に構成された光透過
層とが順次積層されて設けられ、光透過層が、少なくと
も、レーザ光を透過可能な光透過性シートと、光透過性
シートをディスク基板の一主面に接着させるレーザ光を
透過可能な接着層とからなり、ディスク基板を、少なく
とも、光透過性シートおよび接着層からなるシートに押
圧することにより、シートとディスク基板とを貼り合わ
せる工程を有する光学記録媒体の製造方法であって、デ
ィスク基板と光透過性シートとを互いに平行状態に保ち
つつ、真空中で、ディスク基板の一主面を光透過性シー
トに押圧することにより、ディスク基板の一主面に光透
過性シートを接着するようにしたことを特徴とするもの
である。
【0024】この第1の発明において、シートを平面状
に保ちつつ、ディスク基板との接着が部分的に生じるの
を防止するために、典型的には、シートを載置可能に構
成された載置台に、シート固定手段が設けられ、シート
固定手段を用いて、載置台の上面にシートを固定させる
ようにする。また、好適には、シート固定手段は、ディ
スク基板をシートに押圧する際の真空における圧力より
低い圧力で吸着する真空吸着部からなり、真空吸着部に
よりシートを吸着固定する。そして、この真空吸着部に
おける吸着の圧力は、0kPa以上5kPa以下であ
り、この真空吸着部における圧力は、好適には、0Pa
より大きく5kPa以下である。
【0025】この第1の発明において、典型的には、少
なくとも、シートとディスク基板が存在する領域におけ
る圧力は、5kPa以上20kPa以下である。
【0026】この第1の発明において、典型的には、デ
ィスク基板と光透過性シートとの押圧の時間は、1秒以
上60秒未満であり、好適には、1秒以上40秒以下で
ある。
【0027】この第1の発明において、典型的には、シ
ートを載置可能に構成された載置台上にシートを載置し
た後、ディスク基板の一主面とは反対側の他主面を、金
属平板の面を用いて押圧することにより、ディスク基板
の一主面にシートを接着させるようにする。また、この
第1の発明において、典型的には、この金属平板は、好
適には、ディスク基板の他主面以上の面積を有し、金属
平板の面により、ディスク基板の他主面の全面を押圧す
るようにする。また、金属平板におけるディスク基板を
押圧する面とは反対側の面の部分に、緩衝手段を介し
て、金属平板に力を伝達する力伝達手段が設けられ、力
伝達手段により緩衝手段および金属平板を介して、ディ
スク基板に力を作用させることにより、ディスク基板を
シートに押圧する。また、この第1の発明において、典
型的には、この緩衝手段は、シリコーンゴム、ウレタン
ゴム、スチレンブタジエンゴム、クロロプレンゴム、ア
クリルゴム、フッ素ゴムなどの弾性体からなる。
【0028】この第1の発明において、典型な他の例と
しては、ディスク基板を保持可能に構成された平板と、
シートを載置可能に構成された平面状の載置台とを用
い、ディスク基板を平板に固定するとともに、シートを
載置台に載置する。また、この第1の発明において、平
面状の載置台に平板の貼り合わせ方向をガイドするガイ
ドピンが設けられ、ガイドピンに沿って、平板に固定さ
れたディスク基板を載置台上に載置されたシートの面に
押圧する。
【0029】この発明の第2の発明は、ディスク基板の
一主面上に、情報信号を記録可能および/または再生可
能に構成された情報信号部と、情報信号部が存在する側
に情報信号の記録および/または再生に用いられるレー
ザ光を透過可能に構成された光透過層とが設けられ、光
透過層が、少なくとも、レーザ光を透過可能な光透過性
シートと、光透過性シートをディスク基板の一主面上に
接着させるレーザ光を透過可能な接着層とからなり、デ
ィスク基板の一主面を、少なくとも光透過性シートと接
着層とからなるシートに押圧することにより、シートと
ディスク基板とを貼り合わせる工程を有する光学記録媒
体の製造方法であって、シートを平面状に吸着固定させ
るようにしたことを特徴とするものである。
【0030】この第2の発明において、典型的には、吸
着固定を真空吸着により行うようにする。また、この第
2の発明において、典型的には、真空吸着における圧力
は、0kPa以上5kPa以下であり、好適には、0P
aより大きく5kPa未満である。
【0031】この第2の発明において、好適には、シー
トとディスク基板とを互いに平行状態に保ちつつ、真空
中で、ディスク基板を光透過性シートに押圧するように
する。そして、この第2の発明において、好適には、吸
着固定を真空吸着により行い、真空吸着における圧力
が、ディスク基板と光透過性シートとの周辺の圧力より
低い圧力である。また、この第2の発明において、より
好適には、真空吸着における圧力が、0kPa以上5k
Pa以下であるとともに、ディスク基板と光透過性シー
トとの周辺の圧力が5kPa以上20kPa以下であ
る。さらに、真空吸着における圧力に関しては、より好
ましくは、0Paより大きく5kPa未満である。
【0032】この第2の発明において、典型的には、デ
ィスク基板と光透過性シートとの圧着時間が1秒以上6
0秒未満であり、好適には、1秒以上40秒以下であ
る。
【0033】この第2の発明において、典型的には、シ
ートを平面状の載置台上に載置した後、ディスク基板の
一主面とは反対側の面を、金属平板の面を用いて押圧す
ることにより、ディスク基板の一主面にシートを接着さ
せるようにする。
【0034】この第2の発明において、典型的には、平
板におけるディスク基板を押圧する面とは反対側の面の
部分に、緩衝手段を介して、平板に力を伝達する力伝達
手段が設けられている。また、この第2の発明におい
て、好適には、緩衝手段は、シリコーンゴム、ウレタン
ゴム、スチレンブタジエンゴム、クロロプレンゴム、ア
クリルゴム、またはフッ素ゴムなどの弾性体からなる。
【0035】この第2の発明において、典型的には、デ
ィスク基板を保持可能に構成された平板と、シートを載
置可能に構成された平板状の載置台とを用い、ディスク
基板を平板に固定するとともに、シートを載置台上に載
置する。また、この第2の発明において、好適には、載
置台に平板の貼り合わせ方向をガイドするガイドピンが
設けられ、ガイドピンに沿って、平板に固定されたディ
スク基板を載置台上に載置されたシートの面に押圧す
る。
【0036】この第2の発明において、典型的には、デ
ィスク基板と光透過性シートとにおける押圧の時間が1
秒以上60秒未満であり、好適には、1秒以上40秒以
下である。
【0037】この発明の第3の発明は、ディスク基板の
一主面上に、情報信号を記録可能および/または再生可
能に構成された情報信号部と、情報信号部が存在する側
に情報信号の記録および/または再生に用いられるレー
ザ光を透過可能に構成された光透過層とが設けられ、光
透過層が、少なくとも、レーザ光を透過可能な光透過性
シートと、光透過性シートをディスク基板の一主面上に
接着させるための、レーザ光を透過可能な接着層とから
なり、ディスク基板を、少なくとも光透過性シートおよ
び接着層からなるシートに押圧可能に構成された光学記
録媒体の製造装置であって、少なくともディスク基板と
シートとの周辺を減圧可能に構成され、ディスク基板の
一主面とシートとを互いに平行状態に維持可能に構成さ
れ、ディスク基板を押圧可能に構成されていることを特
徴とするものである。
【0038】この第3の発明において、典型的には、シ
ートを載置する載置台を有し、載置台がシートを吸着固
定可能に構成されている。また、この第3の発明におい
て、好適には、載置台の載置面に対向して設けられた金
属平板を有し、金属平板の主面により、ディスク基板の
一主面とは反対側の面を押圧可能に構成されている。ま
た、この第3の発明において、好適には、載置台が真空
吸着手段を有し、真空吸着手段により、シートを載置台
上に吸着固定可能に構成されており、この金属平板の載
置面に対向する面とは反対側の面の部分に、緩衝手段を
介して、金属平板に力を伝達する力伝達手段が接続され
て設けられている。また、この緩衝手段は例えばシリコ
ーンゴム、ウレタンゴム、スチレンブタジエンゴム、ク
ロロプレンゴム、アクリルゴム、フッ素ゴムなどの弾性
体からなる。また、この真空吸着手段における圧力を、
ディスク基板とシートとの周辺を減圧した際の圧力より
低い圧力に制御可能に構成されている。また、この第3
の発明において、典型的には、ディスク基板とシートと
の周辺を減圧する際の圧力を、5kPa以上20kPa
以下に制御可能に構成されているとともに、真空吸着手
段における圧力を、0Pa以上5kPa以下、好適に
は、0Paより大きく5kPa未満に制御可能に構成さ
れている。
【0039】この第3の発明において、典型的には、デ
ィスク基板を保持可能に構成された基板保持平板と、シ
ートを載置可能に構成された平面状の載置面が設けられ
た載置台とを有して構成されている。また、この載置台
にディスク基板の貼り合わせ方向をガイドするガイドピ
ンが設けられ、平板がガイドピンに沿った方向に移動可
能に構成されている。
【0040】この第3の発明において、典型的には、少
なくともディスク基板とシートとの周辺の圧力を5kP
a以上20kPa以下に制御可能に構成されている。
【0041】この第3の発明において、典型的には、デ
ィスク基板と光透過性シートとの圧着時間を、1秒以上
60秒未満、好適には、1秒以上40秒以下に制御可能
に構成されている。
【0042】この発明の第4の発明は、ディスク基板の
一主面上に、情報信号を記録可能および/または再生可
能に構成された情報信号部と、情報信号部が存在する側
に情報信号の記録および/または再生に用いられるレー
ザ光を透過可能に構成された光透過層とが設けられ、光
透過層が、少なくとも、レーザ光を透過可能な光透過性
シートと、光透過性シートをディスク基板の一主面上に
接着させるレーザ光を透過可能な接着層とからなる光学
記録媒体の製造装置であって、少なくとも光透過性シー
トおよび接着層からなるシートを載置可能に構成された
載置台を有し、載置台に、シートを吸着固定可能に構成
されたシート吸着手段が設けられていることを特徴とす
るものである。
【0043】この第4の発明において、典型的には、載
置台が真空吸着手段を有し、真空吸着手段により、シー
トを載置台上に吸着固定可能に構成されている。
【0044】この第4の発明において、典型的には、少
なくともディスク基板とシートとの周辺を減圧可能に構
成されているとともに、ディスク基板の一主面とシート
とを互いに平行状態に維持しつつ、ディスク基板を押圧
可能に構成されている。また、この第4の発明におい
て、好適には、載置台はシートを吸着固定可能に構成さ
れた真空吸着手段を有し、真空吸着手段における圧力
を、ディスク基板とシートとの周辺を減圧した際の圧力
より低い圧力に制御可能に構成されている。また、この
第4の発明において、好適には、載置台の載置面に対向
して設けられた金属平板を有し、金属平板の主面によ
り、ディスク基板の一主面とは反対側の面を押圧可能に
構成されている。この第4の発明において、典型的に
は、金属平板の載置面に対向する面とは反対側の面の部
分に、緩衝手段を介して、金属平板に力を伝達する力伝
達手段が接続されて設けられている。そして、この緩衝
手段は、シリコーンゴム、ウレタンゴム、スチレンブタ
ジエンゴム、クロロプレンゴム、アクリルゴム、フッ素
ゴムなどの弾性体からなる。
【0045】この第4の発明において、典型的には、デ
ィスク基板とシートとの周辺を減圧する際の圧力を5k
Pa以上20kPa以下に制御可能に構成されていると
ともに、真空吸着手段における圧力を、0kPa以上5
kPa以下、好適には0Paより大きく5kPa未満
に、制御可能に構成されている。
【0046】この第4の発明において、典型的には、デ
ィスク基板を保持可能に構成された基板保持平板と、シ
ートを載置可能に構成された平面状の載置台とを有して
構成され、基板保持平板にディスク基板を保持しつつ、
ディスク基板とシートとを、互いに平行状態を保ちつつ
貼り合わせ可能に構成されている。また、この第4の発
明において、好適には、載置台にディスク基板の貼り合
わせ方向をガイドするガイドピンが設けられ、平板がガ
イドピンに沿った方向に移動可能に構成されている。
【0047】この第4の発明において、好適には、少な
くともディスク基板とシートとの周辺の圧力を5kPa
以上20kPa以下に制御可能に構成されている。
【0048】この第4の発明において、典型的には、デ
ィスク基板と光透過性シートとの圧着時間を、1秒以上
60秒未満、好適には、1秒以上40秒以下に制御可能
に構成されている。
【0049】この発明において、典型的には、接着層は
感圧性粘着剤(PSA)からなるが、紫外線硬化樹脂な
どを用いることも可能である。
【0050】この発明において、典型的には、光透過性
シートは、例えばポリカーボネート樹脂からなるが、そ
の他の樹脂材料から構成することも可能である。
【0051】この発明において、載置台の載置面上に異
物が存在した場合であっても、その異物による光透過性
シートへの影響を抑制するために、シートは、光透過性
シートと、接着層と、光透過性シートの接着層が設けら
れた側とは反対側の面に設けられた光透過性シートを保
護する保護層とから構成されている。
【0052】この発明において、製造される光学記録媒
体における反りや歪みを最小限にするために、好適に
は、光透過性シートは、基板に用いられる材料と同種の
材料から構成される。また、光透過性シートの厚さは、
典型的には、基板の厚さより小さくなるように構成さ
れ、具体的には、30μm以上150μm以下から選ば
れる。また、この発明において、ディスク基板は、具体
的には、ポリカーボネート(PC)やシクロオレフィン
ポリマーなどの低吸水性の樹脂が用いられ、好ましく
は、光透過性シートは、ディスク基板と同じ材料から構
成される。なお、基板に用いられる材料としては、例え
ばアルミニウム(Al)などの金属からなる基板や、ガ
ラス基板、あるいは、ポリオレフィン、ポリイミド、ポ
リアミド、ポリフェニレンサルファイド、PETなどの
樹脂からなる基板を用いることも可能である。
【0053】この発明において、典型的には、光透過性
シートは、少なくとも情報信号の記録/再生に用いられ
る、GaN系半導体レーザ(発光波長400nm帯、青
色発光)、ZnSe系半導体レーザ(発光波長500n
m帯、緑色)、またはAlGaInP系半導体レーザ
(発光波長635〜680nm程度、赤色)などから照
射されるレーザ光を、透過可能な非磁性材料からなり、
具体的には、ポリカーボネートなどの光透過性を有する
熱可塑性樹脂からなる。また、この発明において、好適
には、保護フィルムは、ポリエチレンテレフタレート
(PET)やポリエチレンナフタレート(PEN)など
からなり、具体的には、このPETやPENの少なくと
も一面に第2の粘着剤が被着されている。そして、この
第2の粘着剤が被着された面を光透過性シートの一面に
接着させることにより、基板に貼り合わせられるシート
が構成される。
【0054】この発明は、好適には、2個のレンズを直
列に組み合わせることによりNAを0.85程度にまで
高めた対物レンズを用いて、情報信号の記録/再生が可
能に構成された、DVR(Digital Video Recording sys
tem)などの光透過層を有する光学記録媒体に適用するこ
とができ、発光波長が650nm程度の半導体レーザを
用いた、いわゆるDVR−redや、発光波長が400
nm程度の半導体レーザを用いた、いわゆるDVR−b
lueなどの光学記録媒体に適用することが可能であ
る。
【0055】上述のように構成されたこの発明の第1お
よび第3の発明による光学記録媒体の製造方法およびそ
の製造装置によれば、真空中において、ディスク基板と
シートとを平行状態に保ちつつ、ディスク基板の情報信
号部が設けられた側をシートに接着するようにしている
ことにより、ディスク基板をシートに押圧する際に、こ
れらの間に気体が入り込むのを防止することができると
ともに、ディスク基板とシートとを平行な状態で接着さ
せることができるので、シートの一部分が先にディスク
基板に接着してしまうのを防止することができ、シート
を均一に貼り合わせることができる。
【0056】また、この発明の第2および第4の発明に
よる光学記録媒体の製造方法およびその製造装置によれ
ば、載置台にシートを載置して、ディスク基板をシート
に貼り合わせる際に、シートを吸着固定するようにして
いることにより、シートを平面状態に保つことができる
ので、ディスク基板をシートに押圧するときに、シート
の一部分が先にディスク基板に接着してしまうのを防止
することができ、接着しわの発生を防止することができ
る。
【0057】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施形態につい
て図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施形態
の全図においては、同一または対応する部分には同一の
符号を付す。
【0058】まず、この発明の第1の実施形態による光
ディスクについて説明する。図1に、この第1の実施形
態による光ディスクを示す。
【0059】図1に示すように、この第1の実施形態に
よる光ディスクにおいては、ディスク基板1が、レプリ
カ基板1aの中心部にセンターホール1bが形成され、
凹凸が形成された一主面に情報信号部1cが設けられて
いる。また、このディスク基板1上に光透過層2が設け
られている。この光透過層2は、光透過性シート2aが
接着層2bを介して接着されて構成されており、その中
央部に貫通孔2cが設けられている。
【0060】また、光透過層2の光透過性シート2a側
の主面における貫通孔2cの周辺には、円環状にクラン
プ領域3が設定されている。このクランプ領域3におけ
る光透過層2の光透過性シート2a側の主面には、記録
再生装置のスピンドル(いずれも図示せず)に光ディス
クを載置する際のクランプ基準面3aが設定されてい
る。ここで、光透過性シート2aが接着層2bを介して
ディスク基板1上に接着されて構成されているととも
に、光透過層2の一主面上の部分にクランプ基準面3a
が設定されることを考慮すると、貫通孔2cの径は、デ
ィスク基板1のセンターホール1bの径以上に選ばれ、
例えば15mm以上に選ばれる。ここで、この円環状の
クランプ領域3の最内周径は、例えば23mmであり、
最外周径は、例えば33mmである。なお、このクラン
プ基準面3aを光透過層2の光透過性シート2a側の主
面から構成することを考慮すると、貫通孔2cの径は、
クランプ領域3の最内周以下、具体的には例えば22m
m以下である。また、クランプし回転させる際に生じる
摩擦力を増加させる必要がある場合には、クランプ基準
面3aを粗面化することも可能である。この粗面化はク
ランプ基準面3aに選択的に行われ、具体的には、表面
粗さRaが例えば30nm以上、好ましくは120nm
以上になるように粗面化される。
【0061】次に、以上のように構成されたこの第1の
実施形態による光ディスクの製造方法について説明す
る。図2に、この光ディスクにおける製造プロセスのフ
ローチャートを示し、図3に、ディスク基板を示す。
【0062】すなわち、図2に示すステップST1にお
いて、図3に示すディスク基板1を製造する。まず、レ
プリカ基板1aを、所定のスタンパを用いた射出成形法
により作製する。このレプリカ基板1aの厚さは、例え
ば0.6〜1.2mmである。また、レプリカ基板1a
の材料としては、例えばポリカーボネートやシクロオレ
フィンポリマー(例えば、ゼオネックス(登録商標))
などの低吸水性の樹脂が用いられる。なお、この第1の
実施形態による光ディスクにおいては、ディスク基板1
に対して光透過層2が設けられた側からレーザ光を照射
することによって、情報信号の記録/再生を行うように
するものである。そのため、レプリカ基板1aとして
は、透過性を有するか否かを考慮する必要がないので、
例えばAlなどの金属からなる基板を用いることも可能
であり、ガラス基板、または、ポリオレフィン、ポリイ
ミド、ポリアミド、ポリフェニレンサルファイド、ポリ
エチレンテレフタレートなどの樹脂からなる基板を用い
ることも可能である。レプリカ基板1aを製造した後、
ステップST2に移行する。
【0063】図2に示すステップST2においては、図
3に示すレプリカ基板1aの一主面に形成された凹凸部
上に、記録膜や反射膜などを形成することによって、情
報信号部1cを形成する。この情報信号部1cは、反射
膜、光磁気材料からなる膜、相変化材料からなる膜、ま
たは有機色素膜などから構成される。これらのうち、反
射膜の材料としては、例えばAlやAl合金などが用い
られる。具体的には、最終製品としての光ディスクが再
生専用(ROM(Read Only Memory))の光ディスクであ
る場合、情報信号部1cは、例えばAlやAl合金など
からなる反射層を少なくとも有する単層膜または積層膜
から構成される。他方、最終製品としての光ディスクが
書換可能型光ディスクである場合には、情報信号部1c
は、光磁気材料からなる膜や相変化材料からなる膜を少
なくとも有する、単層膜または積層膜から構成される。
また、最終製品としての光ディスクが、追記型光ディス
クの場合には、有機色素材料からなる膜や相変化材料か
らなる膜を少なくとも有する、単層膜または積層膜から
構成される。
【0064】ここで、この第1の実施形態によるディス
ク基板1は、具体的には、レプリカ基板1aとして、例
えば、厚さが1.1mmで円盤状のPC基板を用い、こ
のPC基板の直径(外径)を例えば120mm、センタ
ーホール1bの開口径(内口径)を例えば15mmとす
る。また、情報信号部1cとして、レプリカ基板1aの
凹凸が形成された領域上に、膜厚が100nmのAl合
金からなる反射層、膜厚が18nmの、硫化亜鉛(Zn
S)と酸化シリコン(SiO2)との混合物(ZnS−
SiO2)からなる第1の誘電体層、膜厚が24nmの
GeSbTe合金層からなる相変化記録層、および膜厚
が100nmのZnS−SiO2からなる第2の誘電体
層が順次積層された積層膜が用いられる。
【0065】次に、図2に示すステップST3におい
て、シート準備工程に移行する。ここで、まず、この第
1の実施形態による光透過層2を形成する際に用いられ
るシートについて説明する。図4に、このシートを示
す。
【0066】図4に示すように、この第1の実施形態に
よる光透過層2の形成に用いられるシート4は、光透過
性シート2aと、この光透過性シート2aの一面に被着
された感圧性粘着剤(PSA)からなる接着層2bと、
光透過性シート2aにおける接着層2bの被着された面
とは反対側の面にラミネートされた第1の保護フィルム
4aと、接着層2bの側にラミネートされた第2の保護
フィルム4bとから構成される。このシート4は、ディ
スク基板1と同様に、平面円環状に打ち抜かれて形成さ
れた構造を有し、中央部に貫通孔2cが形成されてい
る。ここで、このシート4の寸法の一例を挙げると、シ
ート4の直径(外径)は、ディスク基板1の外径以下に
され、例えば119mmとし、貫通孔2cの径(内孔
径)は、センターホール1bの開口径以上、かつ、クラ
ンプ領域3の最内周(例えば23mm径)以下になるよ
うにして、例えば22mmとする。
【0067】このようなシート4における光透過性シー
ト2aは、例えば、少なくとも記録/再生に用いられる
レーザ光を透過可能な光学特性を満足した、光透過性を
有する熱可塑性樹脂からなる。この熱可塑性樹脂は、耐
熱寸法安定性、熱膨張率、または吸湿膨張率などがレプ
リカ基板1aにおけると近い材料が選ばれ、具体的に
は、例えばポリカーボネート(PC)や、ポリメチルメ
タクリレート(ポリメタクリル酸メチル)などのメタク
リル樹脂である。また、光透過性シート2aの厚さは、
好適には60〜100μmの範囲から選ばれ、より好適
には70〜100μmの範囲に選ばれる。この第1の実
施形態においては、ディスク基板1の主面に、感圧性粘
着剤からなる接着層2bを介して光透過性シート2aを
貼り合わせることを考慮すると、光透過性シート2aの
厚さは、例えば70μmに選ばれる。なお、この光透過
性シート2aの厚さは、情報信号の記録/再生に用いら
れるレーザ光の波長や、光透過層2の所望とする膜厚を
考慮して決定される。
【0068】また、シート4における接着層2bは、例
えばメタクリル樹脂などからなる感圧性粘着剤(PS
A)から構成される。また、この接着層2bの厚さは、
例えば30μmである。なお、この接着層2bの厚さ
は、後述する光透過層の膜厚を考慮して決定される。
【0069】また、シート4における第1の保護フィル
ム4aおよび第2の保護フィルム4bは、例えば、ポリ
エチレンテレフタレート(PET)やポリエチレンナフ
タレート(PEN)などからなる。これらのうち、第1
の保護フィルム4aの光透過性シート2a側の面には、
微粘着性の接着剤(図示せず)が塗布、被着されてい
る。そして、この微粘着性の接着剤からなる層を介し
て、光透過性シート2aと第1の保護フィルム4aとが
互いに接着されている。ここで、微粘着性の接着剤は、
光透過性シート2aとの接着力に比して、第1の保護フ
ィルム4aとの接着力が大きい接着材料からなる。した
がって、光透過性シート2aと第1の保護フィルム4a
との剥離は、微粘着性の接着剤からなる層と光透過性シ
ート2aとの界面における剥離となる。また、第1の保
護フィルム4aの厚さは、例えば40μmである。
【0070】上述のように構成されたシート4をディス
ク基板1との貼り合わせに用いる場合には、まず、別の
プロセスのステップS1において、第2の保護フィルム
4bを剥離する。そして、ステップST3において、第
2の保護フィルム4bが剥離された状態のシート4(以
下、この第1の実施形態における製造方法において、
「シート4」と称する)を、固定ステージ11のシート
載置面11a上に、第1の保護フィルム4a側が接する
ように載置する。その後、ステップST4に移行する。
【0071】ステップST4においては、上述のように
構成されたディスク基板1とシート4との貼り合わせを
行う。ここで、この第1の実施形態によるディスク基板
1とシート4との貼り合わせに用いられる貼り合わせ装
置について説明する。図5に、この第1の実施形態によ
る貼り合わせ装置を示す。
【0072】図5に示すように、この第1の実施形態に
よる貼り合わせ装置においては、固定ステージ11と可
動ステージ12とが、互いに対向した位置に設置されて
構成されている。
【0073】固定ステージ11は、光透過性シート2a
を載置するためのものであり、光透過性シート2aを載
置可能に構成されている。すなわち、固定ステージ11
における可動ステージ12に対向した部分の中央部に
は、固定ステージ11に対して突出および埋没する方向
に移動可能な上下動ピン13が設けられている。この上
下動ピン13の径は、上述した光透過性シート2aの貫
通孔2cの径に等しくなるように構成されている。そし
て、光透過性シート2aの貫通孔2cを上下動ピン13
に嵌め合わせることにより、光透過性シート2aを固定
ステージ11上に載置可能に構成されている。また、こ
の上下動ピン13の上部には、円柱状に突出した基板位
置出しピン14が設けられている。この基板位置出しピ
ン14の径は、上述したディスク基板1のセンターホー
ル1bの径にほぼ等しくなるように構成されている。そ
して、この基板位置出しピン14は、ディスク基板1の
中心を合わせつつ、このディスク基板1を上下動ピン1
3で支持可能に構成されている。また、この固定ステー
ジ11における光透過性シート2aを載置するシート載
置面11aの外周に、複数の外周ピン15が設けられて
いる。これらの外周ピン15は、例えばバネなどによ
り、固定ステージ11に対して突出および埋没する方向
に移動可能に構成されている。また、外周ピン15は、
固定ステージ11のシート載置面11aにおいて、上下
動ピン13を中心とした同心円状で、正四角形、正五角
形、あるいは正六角形などの仮想的な正多角形の各頂点
の部分に配置されている。これらの外周ピン15は金属
平板からなる可動ステージ12のディスク基板1の接触
面と、固定ステージ11のシート載置面との平行を保つ
ためのものである。
【0074】また、上下動ピン13の上端と外周ピン1
5の上端とにおいて、固定ステージ11面からの高さ
は、互いにほぼ等しくなるように構成されている。そし
て、ディスク基板1を、そのセンターホール1bを基板
位置出しピン14に嵌合させることによって、これらの
上下動ピン13の上端および外周ピン15の上端によ
り、ディスク基板1を、センターホール1bの近傍およ
びディスク基板1の外周部で支持可能に構成されてい
る。
【0075】また、固定ステージ11には、図示省略し
た真空吸着部が設けられている。この真空吸着部の吸着
口は、少なくともシート4を載置するシート載置面11
aに設けられている。ここで、この真空吸着部における
圧力は、この貼り合わせ装置の真空時における圧力より
低い圧力に制御可能に構成され、周辺の圧力が真空に近
い場合には、具体的には、例えば0〜5×103Paの
範囲から選ばれ、この第1の実施形態においては、5×
103Paに選ばれる。また、貼り合わせを行う前のシ
ート4を載置した時点で、固定ステージ11周辺が大気
圧程度である段階においては、大気圧に比して十分に吸
着固定可能となる圧力であればよい。そのため、周辺が
大気圧程度である場合には、真空吸着部における圧力
は、4.0×104〜7.0×104Paの範囲から選ば
れる圧力に制御可能に構成される。
【0076】また、可動ステージ12は、例えばステン
レス鋼(SUS)などの金属平板から構成されている。
この金属平板からなる可動ステージ12のディスク基板
1に対向する面とは反対側の面に、緩衝体16が固定さ
れて設けられている。この緩衝体16は、例えば、球体
形状や円錐形状を有し、例えばシリコーンゴムなどの弾
性体から構成される。そして、この緩衝体16は、可動
ステージ12をディスク基板1の押圧される面に平行に
接触させるためのものである。また、緩衝体16の可動
ステージ12に固定された部分とは反対側の部分に、可
動軸17が接続されて設けられている。この可動軸17
は、固定ステージ11のシート載置面11aに対して、
ほぼ垂直な方向に移動可能に構成されている。この可動
軸17は、緩衝体16を介して可動ステージ12に力を
加えるためのものである。そして、可動軸17を、シー
ト載置面11aに対して垂直な方向で、固定ステージ1
1に近づける方向に移動させることにより、ディスク基
板1と接触させ、緩衝体16および可動ステージ12を
介してディスク基板1に力を加えることができるように
構成されている。
【0077】以上のようにして構成された貼り合わせ装
置は、図示省略した真空チャンバー内に設けられてお
り、少なくともシート4とディスク基板1との周辺の領
域において接着時に、真空状態、具体的には5×103
〜2×104Paの圧力に維持可能に構成されている。
【0078】以上のようにして、この第1の実施形態に
よるディスク基板とシートとの貼り合わせ装置が構成さ
れている。
【0079】次に、上述のように構成されたこの第1の
実施形態による貼り合わせ装置を用いた、ディスク基板
1とシート4との貼り合わせ方法について説明する。
【0080】すなわち、まず、シート4を、その貫通孔
2cを上下動ピン13に嵌め合わせるようにして、固定
ステージ11のシート載置面11a上に載置する。この
とき、シート4は、接着層2b側が可動ステージ12に
対向し、第1の保護フィルム4a側がシート載置面11
aに接するようにして載置される。その後、固定ステー
ジ11に設けられた真空吸着部(図示せず)により、そ
の吸着口において、シート4を吸着固定する。一方で、
ディスク基板1を、センターホール1bを基板位置出し
ピン14に嵌め合わる。このとき、ディスク基板1は、
そのセンターホール1bの近傍が上下動ピン13の上端
に支持されるとともに、ディスク基板1の外周部が外周
ピン15の上端に支持されるように載置される。このよ
うに、シート載置面11a上に第1の保護フィルム4a
が接するようにしていることにより、シート載置面11
a上に、異物が存在した場合であっても、それらの異物
は第1の保護フィルム4aに埋没され、光透過性シート
2aにまでそれらの異物による影響が及ぼされることが
ない。
【0081】次に、真空チャンバーの内部を、例えば5
×103〜2×104Paの範囲にまで真空引きすること
により、貼り合わせ装置を真空雰囲気として、少なくと
もディスク基板1とシート4との間を低圧状態とする。
【0082】次に、可動軸17を、シート載置面11a
に対してほぼ垂直な方向で、かつ、固定ステージ11に
近づける方向に移動させる(図5中、下方)。そして、
可動ステージ12の押圧面(下面)がディスク基板1の
情報信号部1cが設けられた側とは反対側の面(他主
面)に接触する。このとき、可動ステージ12が部分的
にディスク基板1の他主面に接触した場合であっても、
緩衝体16を介していることにより、可動ステージ12
の押圧面はディスク基板1に対して平行な状態で全面に
接触する。このように可動ステージ12の押圧面がディ
スク基板1に対して平行で均一に接触した状態で、可動
軸17により緩衝体16を介して可動ステージ12が押
圧される。そして、可動ステージ12により基板位置出
しピン14が押圧されるとともに、ディスク基板1を介
して上下動ピン13および外周ピン15が押圧される。
このとき、可動軸17が緩衝体16を介して可動ステー
ジ12に力を伝達するとともに、外周ピン15がディス
ク基板1の外周部を均一に支持することにより、ディス
ク基板1とシート4とは互いに高度な平行状態が保たれ
る。
【0083】そして、ディスク基板1とシート4とが互
いに高度に平行に保たれた状態で、可動軸17によって
可動ステージ12を押圧することによって、上下動ピン
13、基板位置出しピン14および外周ピン15が固定
ステージ11内に進入され、埋没される。これにより、
ディスク基板1の一主面とシート4とが接着層2bを介
して圧着される。ここで、この圧着状態を1s以上60
s未満の間、好ましくは1s以上40s以下の間保持す
ることにより、ディスク基板1と光透過性シート2aと
の圧着を安定させる。なお、この圧着時間の設定に関す
る詳細は後述する。
【0084】圧着が安定した後、可動軸17を固定ステ
ージ11から離れる方向に開放させる。その後、貼り合
わせ装置における真空チャンバーを大気開放する。
【0085】次に、所定の搬送装置(図示せず)を用い
て、接着層2bを介して圧着されたディスク基板1およ
びシート4を固定ステージ11から搬出する。
【0086】その後、所定の方法により、第2の保護フ
ィルム4bを剥離し、ディスク基板1上に、接着層2b
を介した光透過性シート2aを残す。
【0087】以上の貼り合わせにより、ディスク基板1
の一主面上に光透過層2が形成され、図1に示す所望と
する光ディスクが製造される。その後、図2に示すステ
ップST5に移行する。
【0088】ステップST5において、以上のようにし
て製造された光ディスクの検査を行い、良品の光ディス
クを抽出する。
【0089】ここで、本発明者は、この第1の実施形態
による金属平板を用いた貼り合わせ装置により製造され
た光ディスクと、従来の可動ステージに弾性体からなる
円錐パッドが設けられた貼り合わせ装置により製造され
た光ディスクとを製造し、そのスキューに関する第1の
実験を行った。すなわち、本発明者は、上述の第1の実
施形態による、押圧を金属平板により行うようにした貼
り合わせ装置を用いて、ディスク基板1上に光透過層2
を形成した光ディスクを3枚(実施例1〜実施例3)製
造するとともに、従来の、押圧を円錐パッドにより行う
ようにした貼り合わせ装置を用いて、ディスク基板1上
に光透過層2を形成した光ディスクを3枚(比較例1〜
比較例3)製造した。そして、これらの6枚の光ディス
クに関して、それぞれスキューを測定した。この結果を
以下の表1および図6に示す。なお、この実験に用いら
れたシート4は、光ディスクの製造に用いられる前の、
平面円環状に打ち抜かれる前段階でのロール状に巻かれ
た状態において、第2の保護フィルム4b(接着層2b
側)が内周側に巻かれているものである。
【0090】
【表1】
【0091】表1および図6から、従来の、押圧を円錐
パッドにより行うようにした貼り合わせ装置を用いて光
透過層2を形成するようにした光ディスクに比して、こ
の第1の実施形態の、押圧を金属平板で行うようにした
貼り合わせ装置を用いて光透過層2を形成するようにし
た光ディスクにおいて、そのスキューが、内周(半径r
=34mm)において50%程度、中周(半径r=45
mm)において70%以上、および外周(半径r=58
mm)において80%以上低減していることが分かる。
したがって、この第1の実施形態による貼り合わせ装置
を用いて、ディスク基板1とシート4とを貼り合わせ、
ディスク基板1上に光透過層を形成することにより、従
来の貼り合わせ装置を用いた場合に比して、貼り合わせ
の前後においてスキューの変化量を大幅に低減可能とな
ることが分かる。
【0092】また、本発明者は、第1の実験に用いられ
たシート4の巻き方とは反対に巻かれたシート4、すな
わち、光ディスクの製造に用いられる前の、平面円環状
に打ち抜かれる前段階のロール状に巻かれた状態におい
て、第1の保護フィルム4a(光透過性シート2a側)
が内周側に巻かれているシート4を用いて、上述におけ
る実験と同様の実験を行った。そして、この第1の実施
形態による貼り合わせ装置を用いて光ディスクを3枚
(実施例4〜実施例6)製造するとともに、従来の貼り
合わせ装置を用いて光ディスクを3枚(比較例4〜比較
例6)製造し、これらの6枚の光ディスクに関して、そ
れぞれスキューを測定した。この結果を以下の表2およ
び図7に示す。
【0093】
【表2】
【0094】表2および図7から、この第1の実施形態
による貼り合わせ装置を用いた場合において、製造され
る光ディスクのスキューが、内周(半径r=34mm)
においてほとんど変化がなく、また、従来の貼り合わせ
装置を用いた場合に比して、中周(半径r=45mm)
において90%以上、および外周(半径r=58mm)
において65〜80%程度低減していることが分かる。
したがって、この第1の実施形態による貼り合わせ装置
を用いてディスク基板1とシート4とを貼り合わせるこ
とにより、従来の貼り合わせ装置を用いた場合に比し
て、貼り合わせの前後において、光ディスクのスキュー
の変化を大幅に低減可能であることが分かる。
【0095】また、本発明者が、従来の、吸着を行わず
にシート4を載置するようにした貼り合わせ装置を用い
て、ディスク基板1とシート4とを貼り合わせて光ディ
スクを製造したところ、光ディスク1枚当たり2カ所に
接着むら生じていることが、目視で確認されたが、この
第1の実施形態による貼り合わせ装置を用いた場合に
は、接着むらは確認されなかった。
【0096】さらに、本発明者は、この第1の実施形態
によるディスク基板1と光透過性シート2aとの貼り合
わせにおいて、それらの圧着を維持する時間(プレス時
間)の影響に関する実験を行った。すなわち、本発明者
は、まず、プレス時間を10s、20s、40s、60
s、さらに60s以上の時間に設定して、種々の光ディ
スクを製造した。そして、それらの光ディスクにおける
光透過層2の表面変化量を、製造されたそれぞれの光デ
ィスクの内周、中周および外周においてそれぞれ測定し
た。その結果を以下の表3および図8に示す。
【0097】
【表3】
【0098】表3および図8から、プレス時間を増加さ
せるのに伴って、内周および中周において、表面性変化
量がほとんど変化しないことが分かるとともに、外周に
おいて、表面変化量が大幅に増加することが分かる。ま
た、プレス時間を60s以上とした場合においては、外
周の表面性変化量が大幅に増加してしまうことが確認さ
れた。したがって、特に光ディスクの外周部において、
表面性変化量の増加を抑制するためには、プレス時間は
60sを超えないようにする必要があり、そのため、プ
レス時間としては、光ディスクの外周部における表面性
変化量が80nm以下となる、60s未満に設定するこ
とが望ましく、より好ましくは、外周部における表面性
変化量が60nm以下となる、40s以下に設定するこ
とが望ましいことが分かる。
【0099】以上説明したように、この第1の実施形態
によれば、ディスク基板1をシート4に圧着させて、デ
ィスク基板1上にシート4を貼り合わせることによっ
て、光透過層2を形成するようにした光ディスクの製造
において、ディスク基板1と光透過性シート2aとを互
いに平行状態に保ちつつ、真空中で、ディスク基板1の
一主面に接着層2bを介して光透過性シート2aを押圧
することによって、ディスク基板1の一主面に光透過性
シート2aを接着するようにしていることにより、光透
過性シート2aとディスク基板1との間に、気泡などが
混入するのを防止することができるとともに、さらに、
スキュー特性をも良好に維持することができる。また、
シート4を固定ステージ11のシート載置面11a上に
吸着するようにしていることにより、接着むらを防止す
ることができる。したがって、基板とシートとの貼り合
わせの前後において、基板の反りを防止して、スキュー
の変化を抑制することができるとともに、さらに接着む
らを防止することができ、薄型化され、小複屈折で、透
明性良好で厚さも均一な光透過層を有し、対物レンズの
高NA化に十分対応可能な、高信頼性を有する光ディス
クを製造することができる。
【0100】次に、この発明の第2の実施形態による光
ディスクにおけるシートの貼り合わせ装置について説明
する。なお、この第2の実施形態による光ディスクにつ
いては、第1の実施形態におけると同様であるので、説
明を省略する。図9に、この第2の実施形態による貼り
合わせ装置の略線図を示し、図10に、斜視略線図を示
す。
【0101】すなわち、図9に示すように、この第2の
実施形態による貼り合わせ装置においては、固定ステー
ジ21と可動ステージ22とが対向して設けられてい
る。これらの固定ステージ21と可動ステージ22と
は、ガイドピン23によって、それらの対向面が互いに
平行になるように構成されている。
【0102】固定ステージ21は、第1の実施形態にお
けると同様に、接着層2bが被着された光透過性シート
2aを、その接着層2bが設けられた側とは反対側の面
において載置可能に構成されている。さらに、固定ステ
ージ21は、光透過性シート2aを真空吸着可能に構成
された、真空吸着手段(図示せず)が設けられている。
そして、この真空吸着手段により、光透過性シート2a
を固定ステージ21上に吸着可能に構成されている。
【0103】一般に、光透過性シート2aは、少なくと
もディスク基板1との貼り合わせ以前の段階における、
平面円環状に打ち抜かれる前段階において、シート4の
積層構造状態でロール状に巻き取られている。そのた
め、光透過性シート2aを固定ステージ21上に載置す
る場合、そのロール状に巻かれている状態が表出してし
まい、いわゆるくせが出てしまう。そのため、固定ステ
ージ21において光透過性シート2aを真空吸着するこ
とによって、固定ステージ21上に光透過性シート2a
を載置するときに、この光透過性シート2aを平面状に
固定することができ、可動ステージ22およびこれに保
持されたディスク基板1の一主面に対して、互いに平行
な状態を保つことができるように構成されている。
【0104】また、可動ステージ22は、ディスク基板
1を、その情報信号部1cが設けられた側とは反対側の
他主面において、保持可能に構成されている。このディ
スク基板1の保持は、例えば真空吸着により行われる。
また、ディスク基板1を保持するために、可動ステージ
22の外周部に、ディスク基板1の外周側面を押圧する
ことにより保持可能に構成された保持用ピン(図示せ
ず)などを設けることも可能である。また、可動ステー
ジ22におけるディスク基板1のセンターホール1bの
近傍にディスク基板1を支持可能に構成された支持用爪
部(図示せず)などを設けるようにすることも可能であ
る。また、これらの保持用ピンと支持用爪部とを併用す
ることも可能である。
【0105】また、ガイドピン23は、図10に示すよ
うに、固定ステージ21の光透過性シート2aを載置す
る載置面に対して垂直な方向に、複数本設けられてい
る。これらのガイドピン23は、固定ステージ21の中
心(光透過性シート2aの貫通孔2cの中心の位置)の
周りの円周状の位置に設けられ、具体的には、固定ステ
ージ21の外周部に、シート4の貫通孔2cの中心を、
その中心とした仮想的な正多角形の各頂点の位置に設け
られている。ここで、図11に可動ステージの平面図を
示す。図11に示すように、この第2の実施形態におい
ては、4本のガイドピン23が、固定ステージ21の中
心に対して正4角形の頂点の位置に設けられている。ま
た、可動ステージ22には、その外周部のガイドピン2
3が設置された位置に、ガイドピン貫通孔22bが形成
されている。また、図9および図10に示すように、可
動ステージ22は、そのディスク基板1の基板保持面2
2aが、これらのガイドピン23の長手方向に対して垂
直になるように構成されている。これにより、可動ステ
ージ22は、これらのガイドピン貫通孔22bにガイド
ピン23を貫通させて、このガイドピン23に沿った方
向、すなわち、ディスク基板1と光透過性シート2aと
の貼り合わせ方向に、移動可能に構成されている。ま
た、この可動ステージ22は、ガイドピン23に対し
て、脱着可能に構成され、光透過性シート2aを固定ス
テージ21上に載置する際などに、ガイドピン23から
取り外すことができるように構成されている。また、ガ
イドピン貫通孔22bにおいては、その内周部に、ベア
リングなどのガイドピン23とガイドピン貫通孔22b
との間を互いに円滑にするものが設けられ、可動ステー
ジ22の移動をスムーズに行うことができるように構成
されている。
【0106】以上のようにして、この第2の実施形態に
よる貼り合わせ装置が構成されている。また、この第2
の実施形態によるディスク基板1と光透過性シート2a
の貼り合わせに関しては、第1の実施形態におけると同
様であるので、説明を省略する。
【0107】この第2の実施形態によれば、固定ステー
ジ21と可動ステージ22とを互いに対向させて設け、
固定ステージ21のシート載置面21aに真空吸着させ
て載置した光透過性シート2aと、可動ステージ22の
基板保持面22aに保持されたディスク基板1とを、互
いに高度な平行状態に保ちつつ、貼り合わせることがで
きるので、第1の実施形態におけると同様の効果を得る
ことができる。
【0108】また、第2の実施形態の他の例を図12に
示す。図12は第2の実施形態による貼り合わせ装置の
可動ステージの他の例の平面図を示す。この図12にお
いては、ガイドピン貫通孔22bが仮想的な正16角形
の頂点の位置に設けられている。そして、これらのガイ
ドピン貫通孔22bの内部にガイドピン23を貫通させ
ることができるように構成されている。
【0109】以上、この発明の実施形態について具体的
に説明したが、この発明は、上述の実施形態に限定され
るものではなく、この発明の技術的思想に基づく各種の
変形が可能である。
【0110】例えば、上述の実施形態において挙げた数
値、材料はあくまでも例に過ぎず、必要に応じてこれと
異なる数値、材料を用いてもよい。
【0111】また、例えば上述の第1の実施形態におい
ては、シート載置面11a上に第1の保護フィルム4a
が設けられた状態でシート4を載置するようにしている
が、第2の保護フィルム4bを剥離させた後、第1の保
護フィルム4aを剥離して、シート4として、光透過性
シート2aと接着層2bとの2層構造のものを用いるこ
とも可能である。
【0112】
【発明の効果】以上説明したように、この発明の第1お
よび第3の発明によれば、ディスク基板を、少なくとも
光透過性シートおよび接着層からなるシートに押圧する
ことにより、シートとディスク基板とを貼り合わせる際
に、ディスク基板と光透過性シートとを互いに平行状態
に保ちつつ、真空中で、ディスク基板の一主面に接着層
を介して光透過性シートを押圧することにより、ディス
ク基板の一主面に光透過性シートを接着するようにして
いることにより、基板とシートとの貼り合わせの前後に
おいて、基板の反りを防止して、スキューの変化を抑制
することができるとともに、光透過層の形成時に、しわ
や接着むらが生じたり、ディスク基板との間に気泡が混
入したりすることを防止することができる。したがっ
て、薄型化され、小複屈折で、透明性良好で厚さも均一
な光透過層を有し、対物レンズの高NA化に十分対応可
能な、高信頼性を有する光学記録媒体を製造することが
できる。
【0113】また、この発明の第2および第4の発明に
よれば、少なくとも光透過性シートおよび接着層からな
るシートに、ディスク基板の一主面を圧着することによ
り、シートとディスク基板とを貼り合わせる際に、少な
くともシートを平面状に吸着固定させるようにしている
ことにより、シートの平面状態を維持することができ、
ディスク基板とシートとを高度な平行を保ちつつ貼り合
わせることができるので、基板とシートとの貼り合わせ
の前後において、基板の反りを防止して、スキューの変
化を抑制することができるとともに、光透過層の形成時
に、しわや接着むらが生じたり、ディスク基板との間に
気泡が混入したりすることを防止することができる。し
たがって、薄型化され、小複屈折で、透明性良好で厚さ
も均一な光透過層を有し、対物レンズの高NA化に十分
対応可能な、高信頼性を有する光学記録媒体を得ること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施形態による光ディスクを
示す断面図である。
【図2】この発明の第1の実施形態による光ディスクの
製造方法を説明するためのフローチャートである。
【図3】この発明の第1の実施形態によるディスク基板
を示す断面図である。
【図4】この発明の第1の実施形態によるシートを示す
断面図である。
【図5】この発明の第1の実施形態によるシートの貼り
合わせ装置を示す略線図である。
【図6】この発明の第1の実施形態による貼り合わせ装
置を用いて製造された光ディスクの半径方向におけるス
キュー変化量と、従来技術による貼り合わせ装置を用い
て製造された光ディスクの半径方向におけるスキュー変
化量を示すグラフである。
【図7】この発明の第1の実施形態による貼り合わせ装
置を用いて製造された光ディスクの半径方向におけるス
キュー変化量と、従来技術による貼り合わせ装置を用い
て製造された光ディスクの半径方向におけるスキュー変
化量を示すグラフである。
【図8】この発明の第1の実施形態による表面性変化量
のプレス時間依存性を示すグラフである。
【図9】この発明の第2の実施形態による貼り合わせ装
置を示す略線図である。
【図10】この発明の第2の実施形態による貼り合わせ
装置を示す略線図である。
【図11】この発明の第2の実施形態による貼り合わせ
装置のステージを示す平面図である。
【図12】この発明の第2の実施形態による貼り合わせ
装置の他の例を示す平面図である。
【図13】従来の弾性体パッドを用いた貼り合わせ装置
を示す略線図である。
【符号の説明】
1・・・ディスク基板、1a・・・レプリカ基板、1b
・・・センターホール、1c・・・情報信号部、2・・
・光透過層、2a・・・光透過性シート、2b・・・接
着層、2c・・・貫通孔、3a・・・クランプ基準面、
3・・・クランプ領域、4・・・シート、4a・・・第
1の保護フィルム、4b・・・第2の保護フィルム、1
1・・・固定ステージ、11a・・・シート載置面、1
2・・・可動ステージ、13・・・上下動ピン、14・
・・基板位置出しピン、15・・・外周ピン、16・・
・緩衝体、17・・・可動軸、21・・・固定ステー
ジ、21a・・・シート載置面、22・・・可動ステー
ジ、22a・・・基板保持面、22b・・・ガイドピン
貫通孔、23・・・ガイドピン

Claims (66)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ディスク基板の一主面上に、 情報信号を記録可能および/または再生可能に構成され
    た情報信号部と、 上記情報信号の記録および/または再生に用いられるレ
    ーザ光を透過可能に構成された光透過層とが順次積層さ
    れて設けられ、 上記光透過層が、少なくとも、上記レーザ光を透過可能
    な光透過性シートと、上記光透過性シートを上記ディス
    ク基板の上記一主面に接着させる上記レーザ光を透過可
    能な接着層とからなり、 上記ディスク基板を、少なくとも、上記光透過性シート
    および上記接着層からなるシートに押圧することによ
    り、上記シートと上記ディスク基板とを貼り合わせる工
    程を有する光学記録媒体の製造方法であって、 上記ディスク基板と上記光透過性シートとを互いに平行
    状態に保ちつつ、真空中で、上記ディスク基板の一主面
    を上記光透過性シートに押圧することにより、上記ディ
    スク基板の一主面に上記光透過性シートを接着するよう
    にしたことを特徴とする光学記録媒体の製造方法。
  2. 【請求項2】 上記シートを載置可能に構成された載置
    台に、シート固定手段が設けられ、上記シート固定手段
    を用いて、上記載置台の上面に上記シートを固定させる
    ようにしたことを特徴とする請求項1記載の光学記録媒
    体の製造方法。
  3. 【請求項3】 上記シート固定手段が、上記ディスク基
    板を上記シートに押圧する際の真空における圧力より低
    い圧力で吸着する真空吸着部からなり、上記真空吸着部
    により上記シートを吸着固定するようにしたことを特徴
    とする請求項2記載の光学記録媒体の製造方法。
  4. 【請求項4】 上記真空吸着部における吸着の圧力が0
    kPa以上5kPa以下であることを特徴とする請求項
    3記載の光学記録媒体の製造方法。
  5. 【請求項5】 少なくとも、上記シートと上記ディスク
    基板が存在する領域における圧力が5kPa以上20k
    Pa以下であることを特徴とする請求項1記載の光学記
    録媒体の製造方法。
  6. 【請求項6】 上記ディスク基板を上記シートに押圧す
    る際の圧着時間が1秒以上60秒未満であることを特徴
    とする請求項1記載の光学記録媒体の製造方法。
  7. 【請求項7】 上記ディスク基板を上記シートに押圧す
    る際の圧着時間が1秒以上40秒以下であることを特徴
    とする請求項1記載の光学記録媒体の製造方法。
  8. 【請求項8】 上記シートを載置可能に構成された載置
    台上に、上記シートを載置した後、上記ディスク基板の
    一主面とは反対側の他主面を、金属平板の面を用いて押
    圧することにより、上記ディスク基板の一主面に上記シ
    ートを接着させるようにしたことを特徴とする請求項1
    記載の光学記録媒体の製造方法。
  9. 【請求項9】 上記金属平板が上記ディスク基板の他主
    面以上の面積を有し、上記金属平板の面により、上記デ
    ィスク基板の他主面の全面を押圧するようにしたことを
    特徴とする請求項8記載の光学記録媒体の製造方法。
  10. 【請求項10】 上記金属平板における上記ディスク基
    板を押圧する面とは反対側の面の部分に、緩衝手段を介
    して、上記金属平板に力を伝達する力伝達手段が設けら
    れ、上記力伝達手段により上記緩衝手段および上記金属
    平板を介して、上記ディスク基板に力を作用させること
    により、上記ディスク基板を上記シートに押圧するよう
    にしたことを特徴とする請求項8記載の光学記録媒体の
    製造方法。
  11. 【請求項11】 上記緩衝手段が弾性体からなることを
    特徴とする請求項10記載の光学記録媒体の製造方法。
  12. 【請求項12】 上記ディスク基板を保持可能に構成さ
    れた平板と、上記シートを載置可能に構成された平面状
    の載置台とを用い、上記ディスク基板を平板に固定する
    とともに、上記シートを上記載置台に載置するようにし
    たことを特徴とする請求項1記載の光学記録媒体の製造
    方法。
  13. 【請求項13】 上記平面状の載置台に上記平板の貼り
    合わせ方向をガイドするガイドピンが設けられ、上記ガ
    イドピンに沿って、上記平板に固定された上記ディスク
    基板を上記載置台上に載置された上記シートの面に押圧
    するようにしたことを特徴とする請求項12記載の光学
    記録媒体の製造方法。
  14. 【請求項14】 上記接着層が感圧性粘着剤からなるこ
    とを特徴とする請求項1記載の光学記録媒体の製造方
    法。
  15. 【請求項15】 上記光透過性シートが、ポリカーボネ
    ート樹脂からなることを特徴とする請求項1記載の光学
    記録媒体の製造方法。
  16. 【請求項16】 上記シートが、上記光透過性シート
    と、上記接着層と、上記光透過性シートの上記接着層が
    設けられた側とは反対側の面に設けられた上記光透過性
    シートを保護する保護層とから構成されていることを特
    徴とする請求項1記載の光学記録媒体の製造方法。
  17. 【請求項17】 ディスク基板の一主面上に、情報信号
    を記録可能および/または再生可能に構成された情報信
    号部と、上記情報信号部が存在する側に上記情報信号の
    記録および/または再生に用いられるレーザ光を透過可
    能に構成された光透過層とが設けられ、上記光透過層
    が、少なくとも、上記レーザ光を透過可能な光透過性シ
    ートと、上記光透過性シートを上記ディスク基板の上記
    一主面上に接着させる上記レーザ光を透過可能な接着層
    とからなり、上記ディスク基板の一主面を、少なくとも
    上記光透過性シートと上記接着層とからなるシートに押
    圧することにより、上記シートと上記ディスク基板とを
    貼り合わせる工程を有する光学記録媒体の製造方法であ
    って、上記シートを平面状に吸着固定させるようにした
    ことを特徴とする光学記録媒体の製造方法。
  18. 【請求項18】 上記シートの吸着固定を真空吸着によ
    り行うようにしたことを特徴とする請求項17記載の光
    学記録媒体の製造方法。
  19. 【請求項19】 上記真空吸着における圧力が0kPa
    以上5kPa以下であることを特徴とする請求項18記
    載の光学記録媒体の製造方法。
  20. 【請求項20】 上記シートと上記ディスク基板とを互
    いに平行状態に保ちつつ、真空中で、上記ディスク基板
    を上記光透過性シートに押圧するようにしたことを特徴
    とする請求項17記載の光学記録媒体の製造方法。
  21. 【請求項21】 上記吸着固定を真空吸着により行い、
    上記真空吸着における圧力が、上記ディスク基板と上記
    光透過性シートとの周辺の圧力より低い圧力であること
    を特徴とする請求項20記載の光学記録媒体の製造方
    法。
  22. 【請求項22】 上記真空吸着における圧力が0kPa
    以上5kPa以下であるとともに、上記ディスク基板と
    上記光透過性シートとの周辺の圧力が5kPa以上20
    kPa以下であることを特徴とする請求項21記載の光
    学記録媒体の製造方法。
  23. 【請求項23】 上記ディスク基板と上記光透過性シー
    トとの圧着時間が1秒以上60秒未満であることを特徴
    とする請求項17記載の光学記録媒体の製造方法。
  24. 【請求項24】 上記ディスク基板と上記光透過性シー
    トとの圧着時間が1秒以上40秒以下であることを特徴
    とする請求項17記載の光学記録媒体の製造方法。
  25. 【請求項25】 上記シートを平板状の載置台上に載置
    した後、上記ディスク基板の上記一主面とは反対側の面
    を、金属平板の面を用いて押圧することにより、上記デ
    ィスク基板の上記一主面に上記シートを接着させるよう
    にしたことを特徴とする請求項17記載の光学記録媒体
    の製造方法。
  26. 【請求項26】 上記金属平板が上記ディスク基板の他
    主面以上の面積を有し、上記金属平板の面により、上記
    ディスク基板の他主面の全面を押圧するようにしたこと
    を特徴とする請求項25記載の光学記録媒体の製造方
    法。
  27. 【請求項27】 上記平板における上記ディスク基板を
    押圧する面とは反対側の面の部分に、緩衝手段を介し
    て、上記平板に力を伝達する力伝達手段が接続されて設
    けられていることを特徴とする請求項25記載の光学記
    録媒体の製造方法。
  28. 【請求項28】 上記緩衝手段が弾性体からなることを
    特徴とする請求項27記載の光学記録媒体の製造方法。
  29. 【請求項29】 上記ディスク基板を保持可能に構成さ
    れた平板と、上記シートを載置可能に構成された平板状
    の載置台とを用い、上記ディスク基板を平板に固定する
    とともに、上記シートを上記載置台に載置するようにし
    たことを特徴とする請求項17記載の光学記録媒体の製
    造方法。
  30. 【請求項30】 上記平面状の載置台に上記平板の貼り
    合わせ方向をガイドするガイドピンが設けられ、上記ガ
    イドピンに沿って、上記平板に固定された上記ディスク
    基板を上記載置台上に載置された上記シートの面に押圧
    するようにしたことを特徴とする請求項29記載の光学
    記録媒体の製造方法。
  31. 【請求項31】 上記接着層が感圧性粘着剤からなるこ
    とを特徴とする請求項17記載の光学記録媒体の製造方
    法。
  32. 【請求項32】 上記光透過性シートが、ポリカーボネ
    ート樹脂からなることを特徴とする請求項17記載の光
    学記録媒体の製造方法。
  33. 【請求項33】 上記シートが、上記光透過性シート
    と、上記接着層と、上記光透過性シートの上記接着層が
    設けられた側とは反対側の面に設けられた上記光透過性
    シートを保護する保護層とから構成されていることを特
    徴とする請求項17記載の光学記録媒体の製造方法。
  34. 【請求項34】 ディスク基板の一主面上に、情報信号
    を記録可能および/または再生可能に構成された情報信
    号部と、上記情報信号部が存在する側に上記情報信号の
    記録および/または再生に用いられるレーザ光を透過可
    能に構成された光透過層とが設けられ、上記光透過層
    が、少なくとも、上記レーザ光を透過可能な光透過性シ
    ートと、上記光透過性シートを上記ディスク基板の一主
    面上に接着させるための、上記レーザ光を透過可能な接
    着層とからなり、 上記ディスク基板を、少なくとも上記光透過性シートお
    よび上記接着層からなるシートに押圧可能に構成された
    光学記録媒体の製造装置であって、 少なくとも上記ディスク基板と上記シートとの周辺を減
    圧可能に構成され、 上記ディスク基板の上記一主面と上記シートとを互いに
    平行状態に維持可能に構成され、 上記ディスク基板を押圧可能に構成されていることを特
    徴とする光学記録媒体の製造装置。
  35. 【請求項35】 上記シートを載置する載置台を有し、
    上記載置台が上記シートを吸着固定可能に構成されてい
    ることを特徴とする請求項34記載の光学記録媒体の製
    造装置。
  36. 【請求項36】 上記載置台の載置面に対向して設けら
    れた金属平板を有し、上記金属平板の主面により、上記
    ディスク基板の上記一主面とは反対側の面を押圧可能に
    構成されていることを特徴とする請求項35記載の光学
    記録媒体の製造装置。
  37. 【請求項37】 上記金属平板が上記ディスク基板の他
    主面以上の面積を有し、上記金属平板の面により、上記
    ディスク基板の他主面の全面を押圧可能に構成されてい
    ることを特徴とする請求項36記載の光学記録媒体の製
    造装置。
  38. 【請求項38】 上記金属平板の上記載置面に対向する
    面とは反対側の面の部分に、緩衝手段を介して、上記金
    属平板に力を伝達する力伝達手段が接続されて設けられ
    ていることを特徴とする請求項36記載の光学記録媒体
    の製造装置。
  39. 【請求項39】 上記緩衝手段が弾性体からなることを
    特徴とする請求項38記載の光学記録媒体の製造装置。
  40. 【請求項40】 上記載置台が真空吸着手段を有し、上
    記真空吸着手段により、上記シートを上記載置台上に吸
    着固定可能に構成されていることを特徴とする請求項3
    4記載の光学記録媒体の製造装置。
  41. 【請求項41】 上記真空吸着手段における圧力を、上
    記ディスク基板と上記シートとの周辺を減圧した際の圧
    力より低い圧力に制御可能に構成されていることを特徴
    とする請求項40記載の光学記録媒体の製造装置。
  42. 【請求項42】 上記ディスク基板と上記シートとの周
    辺を減圧する際の圧力を5kPa以上20kPa以下に
    制御可能に構成されているとともに、上記真空吸着手段
    における圧力を、0kPa以上5kPa以下に制御可能
    に構成されていることを特徴とする請求項41記載の光
    学記録媒体の製造装置。
  43. 【請求項43】 上記ディスク基板を保持可能に構成さ
    れた基板保持平板と、上記シートを載置可能に構成され
    た平面状の載置台とを有して構成されていることを特徴
    とする請求項34記載の光学記録媒体の製造装置。
  44. 【請求項44】 上記載置台に上記ディスク基板の貼り
    合わせ方向をガイドするガイドピンが設けられ、上記平
    板が上記ガイドピンに沿った方向に移動可能に構成され
    ていることを特徴とする請求項43記載の光学記録媒体
    の製造装置。
  45. 【請求項45】 少なくとも上記ディスク基板と上記シ
    ートとの周辺の圧力を5kPa以上20kPa以下に制
    御可能に構成されていることを特徴とする請求項34記
    載の光学記録媒体の製造装置。
  46. 【請求項46】 上記ディスク基板と上記光透過性シー
    トとの圧着時間を、1秒以上60秒未満に制御可能に構
    成されていることを特徴とする請求項34記載の光学記
    録媒体の製造装置。
  47. 【請求項47】 上記ディスク基板と上記光透過性シー
    トとの圧着時間を、1秒以上40秒以下に制御可能に構
    成されていることを特徴とする請求項34記載の光学記
    録媒体の製造装置。
  48. 【請求項48】 上記接着層が感圧性粘着剤からなるこ
    とを特徴とする請求項34記載の光学記録媒体の製造装
    置。
  49. 【請求項49】 上記光透過性シートが、ポリカーボネ
    ート樹脂からなることを特徴とする請求項34記載の光
    学記録媒体の製造装置。
  50. 【請求項50】 上記シートが、上記光透過性シート
    と、上記接着層と、上記光透過性シートの上記接着層が
    設けられた側とは反対側の面に設けられた上記光透過性
    シートを保護する保護層とから構成されていることを特
    徴とする請求項34記載の光学記録媒体の製造装置。
  51. 【請求項51】 ディスク基板の一主面上に、情報信号
    を記録可能および/または再生可能に構成された情報信
    号部と、上記情報信号部が存在する側に上記情報信号の
    記録および/または再生に用いられるレーザ光を透過可
    能に構成された光透過層とが設けられ、上記光透過層
    が、少なくとも、上記レーザ光を透過可能な光透過性シ
    ートと、上記光透過性シートを上記ディスク基板の一主
    面上に接着させる上記レーザ光を透過可能な接着層とか
    らなる光学記録媒体の製造装置であって、 少なくとも上記光透過性シートおよび上記接着層からな
    るシートを載置可能に構成された載置台を有し、 上記載置台に、上記シートを吸着固定可能に構成された
    シート吸着手段が設けられていることを特徴とする光学
    記録媒体の製造装置。
  52. 【請求項52】 上記載置台が真空吸着手段を有し、上
    記真空吸着手段により、上記シートを上記載置台上に吸
    着固定可能に構成されていることを特徴とする請求項5
    1記載の光学記録媒体の製造装置。
  53. 【請求項53】 少なくとも上記ディスク基板と上記シ
    ートとの周辺を減圧可能に構成されているとともに、上
    記ディスク基板の上記一主面と上記シートとを互いに平
    行状態に維持しつつ、上記ディスク基板を押圧可能に構
    成されていることを特徴とする請求項51記載の光学記
    録媒体の製造装置。
  54. 【請求項54】 上記載置台が上記シートを吸着固定可
    能に構成された真空吸着手段を有し、上記真空吸着手段
    における圧力を、上記ディスク基板と上記シートとの周
    辺を減圧した際の圧力より低い圧力に制御可能に構成さ
    れていることを特徴とする請求項53記載の光学記録媒
    体の製造装置。
  55. 【請求項55】 上記ディスク基板と上記シートとの周
    辺を減圧する際の圧力を5kPa以上20kPa以下に
    制御可能に構成されているとともに、上記真空吸着手段
    における圧力を、0kPa以上5kPa以下に制御可能
    に構成されていることを特徴とする請求項54記載の光
    学記録媒体の製造装置。
  56. 【請求項56】 上記載置台の載置面に対向して設けら
    れた金属平板を有し、上記金属平板の主面により、上記
    ディスク基板の上記一主面とは反対側の面を押圧可能に
    構成されていることを特徴とする請求項53記載の光学
    記録媒体の製造装置。
  57. 【請求項57】 上記金属平板の上記載置面に対向する
    面とは反対側の面の部分に、緩衝手段を介して、上記金
    属平板に力を伝達する力伝達手段が接続されて設けられ
    ていることを特徴とする請求項56記載の光学記録媒体
    の製造装置。
  58. 【請求項58】 上記緩衝手段が弾性体からなることを
    特徴とする請求項57記載の光学記録媒体の製造装置。
  59. 【請求項59】 上記ディスク基板を保持可能に構成さ
    れた基板保持平板と、上記シートを載置可能に構成され
    た平面状の載置台とを有して構成され、上記基板保持平
    板に上記ディスク基板を保持しつつ、上記ディスク基板
    と上記シートとを、互いに平行状態を保ちつつ貼り合わ
    せ可能に構成されていることを特徴とする請求項51記
    載の光学記録媒体の製造装置。
  60. 【請求項60】 上記載置台に上記ディスク基板の貼り
    合わせ方向をガイドするガイドピンが設けられ、上記平
    板が上記ガイドピンに沿った方向に移動可能に構成され
    ていることを特徴とする請求項59記載の光学記録媒体
    の製造装置。
  61. 【請求項61】 少なくとも上記ディスク基板と上記シ
    ートとの周辺の圧力を5kPa以上20kPa以下に制
    御可能に構成されていることを特徴とする請求項51記
    載の光学記録媒体の製造装置。
  62. 【請求項62】 上記ディスク基板と上記光透過性シー
    トとの圧着時間を、1秒以上60秒未満に制御可能に構
    成されていることを特徴とする請求項51記載の光学記
    録媒体の製造装置。
  63. 【請求項63】 上記ディスク基板と上記光透過性シー
    トとの圧着時間を、1秒以上40秒以下に制御可能に構
    成されていることを特徴とする請求項51記載の光学記
    録媒体の製造装置。
  64. 【請求項64】 上記接着層が感圧性粘着剤からなるこ
    とを特徴とする請求項51記載の光学記録媒体の製造装
    置。
  65. 【請求項65】 上記光透過性シートが、ポリカーボネ
    ート樹脂からなることを特徴とする請求項51記載の光
    学記録媒体の製造装置。
  66. 【請求項66】 上記シートが、上記光透過性シート
    と、上記接着層と、上記光透過性シートの上記接着層が
    設けられた側とは反対側の面に設けられた上記光透過性
    シートを保護する保護層とから構成されていることを特
    徴とする請求項51記載の光学記録媒体の製造装置。
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