JP2002227345A - 屋根瓦 - Google Patents

屋根瓦

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JP2002227345A
JP2002227345A JP2001213789A JP2001213789A JP2002227345A JP 2002227345 A JP2002227345 A JP 2002227345A JP 2001213789 A JP2001213789 A JP 2001213789A JP 2001213789 A JP2001213789 A JP 2001213789A JP 2002227345 A JP2002227345 A JP 2002227345A
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roof tile
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昌久 磯部
Yasuhisa Higashitsutsumi
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 屋根材敷設後における交換時等において、交
換後の屋根材を、新しい屋根の施工時と同様に留め釘で
しっかりと固定できるようにする。 【解決手段】 厚板瓦1において、隣接する厚板瓦1と
の重なり部分に形成される留め付け用釘孔のうちの左右
中央の第2釘孔を、その上端部が軒側に向けて倒れる方
向の傾斜角度が付く状態に設定し、上側の厚板瓦1の若
干の持ち上げにより、ハンマー14による釘打ちが可能
とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、屋根瓦の野地板へ
の固定手段に係り、詳しくは、施工後における損傷屋根
材の新品屋根材への交換作業を簡単化しながらも、交換
後の屋根材をしっかりと野地板に固定できるようにする
技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の屋根材は、上側の屋根材が重ねら
れる部分である上端側(棟側)において野地板や横桟に
釘打ちするのが一般的な固定手段であった。つまり、屋
根材は最も下側(軒側)のものから上側(棟側)へとい
う順番で屋根に施工して行くに好適なものであり、施工
後には留め釘が一切見えないように屋根材どうしが重ね
られ、良好な外観を呈するようにされている。この場合
には、図3(イ)に示すように、瓦面に対して直交する
方向に釘打ちされる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】例えば、台風による被
害や屋根上歩行等によって屋根材が破損したために、正
常な屋根材に交換することを考えた場合、交換後の屋根
材を新設時のようにしっかりとは固定し難い状況があっ
た。即ち、前述したように、通常、留め釘は屋根材の面
に対して直交する方向に打ち込まれているので、その上
に上側の屋根材が重なっている施工済みの状態では、先
ず、打込まれた留め釘を抜き出せないことから、バール
等を用いて留め釘をせん断破断させることにより、損傷
している屋根材を抜き出して除去する。
【0004】それから、新品等の正常な屋根材を損傷屋
根材の嵌まっていた位置に差し入れて、その屋根材上端
部(瓦尻)を横桟に引掛ける正規の位置に挿入しただけ
の状態で良しとするか、或いは、もう少し強固に敷設し
たい場合には、屋根材上端部や合決り部に接着剤を塗っ
て差し込む手段が採られることがあったが、いずれにし
ても上側の屋根材が邪魔になって釘打ちできないもので
あり、屋根を葺くときのように釘打ちしてしっかりと固
定することができない点で改善の余地が残されているも
のであった。
【0005】本発明の目的は、屋根材の構造工夫によ
り、屋根材敷設後における交換時等において、交換後の
屋根材を、新しい屋根の施工時と同様にしっかりと固定
できるようにする点にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】〔構成〕請求項1の構成
は、図1、図3(ロ)に例示する如く、屋根瓦1におい
て、隣接する屋根瓦1との重なり部分に形成される留付
け用釘孔又は留付け用ビス孔4a,5a,6aのうちの
少なくとも一つ5aを、その孔軸心Pが瓦上面1aに対
して軒側に向けて倒れる状態に傾斜させてあることを特
徴とする。
【0007】請求項1の構成によれば、隣接する屋根瓦
との重なり部分に形成される留め付け用釘孔のうちの少
なくとも一つを、その孔軸心が瓦上面に対して軒側に向
けて倒れる状態に傾斜させてあるので、例えば、棟側に
て重なる上側の瓦を少し持ち上げるだけで、この上側の
瓦の存在しない範囲に釘又はビスの打込み方向を設定す
ることが可能になる。従って、損傷した瓦を正常な瓦に
取り換える際に、その交換後の瓦を釘又はビスを用いて
しっかりと固定することが可能になるとともに、その補
修等に用いた留め釘やビスを外観上で見えないようにで
きる。
【0008】請求項2の構成は、図4、図5に例示する
如く、屋根瓦15において、隣接する屋根瓦15との合
決り部kにおける下側合決り部分17に留付け用釘孔又
は留付け用ビス孔18aを形成し、該留付け用釘孔又は
留付け用ビス孔18aを、その孔軸心Pが瓦上面15a
に対して軒側に向けて倒れる状態に傾斜させてあること
を特徴とする。
【0009】請求項2の構成によれば、厚板瓦等におい
ては左右方向で重なり合う部分に合決り部を設けるよう
になり、左右一方の端部には下側合決り部分を、かつ、
他方の端部には上側合決り部分を夫々形成することによ
り、左右に隣合う瓦どうしの間に良好に合決り部を構成
することができるようになっている。しかして、下側合
決り部分に形成される釘孔又はビス孔を、その孔軸心が
瓦上面に対して軒側に向けて倒れる状態に傾斜させてあ
るので、上側合決り部分を有する瓦を少し持ち上げるだ
けで、この上側の瓦の存在しない範囲に釘打込み方向を
設定することが可能になる。
【0010】故に、損傷した瓦を正常な瓦に取り換える
際に、その交換後の瓦を釘打ちできるので、しっかりと
固定することが可能になる。合決り部は瓦の棟と軒とを
結ぶ方向(上下方向)に亘って存在することが多いか
ら、瓦をその下半分又は下端部において釘打ち固定する
ことで、上端部のみ留める場合に比べて、よりしっかり
と固定することが可能になる。又、その留め釘や留めビ
スを外観上で見えないようにできる点も好ましい。
【0011】請求項3の構成は、図1〜図3に例示する
如く、請求項1又は2の構成において、留付け用釘孔5
aを通して打ち付けられる釘頭部10a、又は留付け用
ビス孔を通して螺着されるビス頭部に対する座面5z
を、孔軸心Pに対して直交又はほぼ直交する状態に形成
してあることを特徴とする。
【0012】請求項3の構成によれば、釘孔やビス孔の
軸心に対して直交又はほぼ直交する座面を形成してある
から、打ち付けた釘の頭部や螺着されたビスの頭部が瓦
に対して極力面接触する状態になり、安定良く瓦を押さ
え付けて固定できるようになる。例えば、座面が孔軸心
に対して傾斜していたり、明確な座面が存在しない場合
には、瓦を安定して押し付け固定でき難いとともに、釘
頭部やビス頭部の一部分で瓦を押し付けて欠損させるお
それや、釘やビスに余計な曲げモーメントが作用すると
いった不都合が生じるが、本請求項3によれば、そのよ
うな不都合が回避されるようになる。
【0013】請求項4の構成は、図7〜図9に例示する
如く、屋根瓦において、隣接する屋根瓦22との重なり
部分に、その孔軸心Pが瓦上面22aに対して軒側に向
けて倒れる状態に傾斜する留付け用釘孔24又は留付け
用ビス孔を穿孔するための位置決め用凹部25が形成さ
れていることを特徴とする。
【0014】請求項4の構成によれば、次のような作用
がある。前述したように、孔軸心が瓦上面に対して軒側
に向けて倒れる状態に傾斜する釘孔又はビス孔を、隣接
する屋根瓦との重なり部分に形成すれば、損傷した瓦を
正常な瓦に取り換える際に、その交換後の瓦を釘又はビ
スを用いてしっかりと固定することができるが、実際に
屋根瓦の交換が必要となる確率はそう高くないので、予
め形成された傾斜孔は、殆どの場合は無駄になることが
予測される。加えて、台風や豪雨といった厳しい条件下
では、瓦頭よりも瓦尻に寄った箇所にある釘孔やビス孔
から水が下方に滲入するという新たな不都合のおそれが
生じる。
【0015】そこで、隣接する屋根瓦との重なり部分
に、その孔軸心が瓦上面に対して軒側に向けて倒れる状
態に傾斜する留付け用釘孔又は留付け用ビス孔を穿孔す
るための位置決め用凹部を形成しておくようにすれば、
実際に交換された屋根瓦にだけ、位置決め用凹部を用い
ることで現場にて釘孔又はビス孔を、正確に設定箇所に
傾斜した孔を形成することができる。従って、請求項1
の構成による前記作用を得ることを可能としながら、釘
孔やビス孔が不必要な屋根瓦にまで形成することによる
前述の不都合を回避できるようになる。
【0016】請求項5の構成は、図7〜図9に例示する
如く、請求項4の構成において、留付け用釘孔24を通
して打ち付けられる釘頭部10a、又は留付け用ビス孔
を通して螺着されるビス頭部に対する座面22zが形成
されていることを特徴とする。
【0017】請求項5の構成によれば、現場にて開ける
孔に釘やビスを通した場合の座面が予め屋根瓦に形成さ
れているから、打ち付けた釘の頭部や螺着されるビスの
頭部が瓦に対して極力面接触する状態になり、安定良く
瓦を押さえ付けて固定できるようになる。そして、座面
は、瓦表面に凹部や凸部を設けることで形成でき、貫通
させるような処理は行われないから、座面を形成したこ
とによる新たな不都合は生じない。
【0018】尚、上述のように、図面との対照を便利に
するために符号を記したが、該記入により本発明は添付
図面の構成に限定されるものではない。
【0019】
【発明の効果】請求項1に記載の屋根瓦では、隣合う屋
根材との重なり部に釘孔を斜めに向けて形成する工夫に
より、上側に重なる瓦を無理の無い程度に持ち上げるこ
とで、その下側に敷かれる屋根瓦を外観上で見えない位
置において釘打ち固定することが可能になり、コストア
ップや部品点数の増加を招くこと無く、屋根の新設時や
補修時を問わずにしっかりと固定することができた。
【0020】請求項2に記載の屋根瓦では、隣合う屋根
材との合決り部に釘孔を斜めに向けて形成する工夫によ
り、左右方向で重なる瓦を無理の無い程度に持ち上げる
ことで、外から見えない部分である下側合決り部分にお
いて釘打ち固定することが可能になり、コストアップや
部品点数の増加を招くこと無く、屋根の新設時や補修時
を問わずにしっかりと固定することができた。
【0021】請求項3に記載の屋根瓦では、孔軸心に直
交又はほぼ直交する座面を設けたので、打ち込まれた釘
や螺着されたビスの頭部が座面に面接触するようにな
り、釘やビスが曲がるとか、瓦面に傷付ける等の不都合
無く、安定的に交換後の屋根瓦を固定できるようになっ
た。
【0022】請求項4に記載の屋根瓦では、請求項1の
構成による前記効果が得られる釘孔又はビス孔を形成す
るための位置決め用凹部を形成したので、現場にてのド
リリングによる孔形成が行い易い便利さがあるととも
に、交換された屋根瓦以外の屋根瓦には釘孔又はビス孔
が存在しないから、水が下方に滲入するといった不要な
孔が存在することによる不都合が回避される利点があ
り、合理的なものとして提供することができた。
【0023】請求項5に記載の屋根瓦では、請求項4の
構成による前記効果を奏するとともに、位置決め用凹部
だけでなく座面も形成したので、釘頭部やビス頭部と瓦
とが面接触してより安定的に屋根瓦を固定できる利点が
ある。
【0024】
【発明の実施の形態】−第1実施形態− 図1に屋根瓦である厚板瓦1を敷設して成る屋根Yが示
されている。この屋根Yは、厚板瓦1を左右方向には隙
間無く敷き詰め、かつ、棟と軒とを結ぶ上下方向には重
ね合せて葺いて行く一般的な敷設工法によって作成され
ている。つまり、下側の厚板瓦1の瓦尻1Aに、上側の
厚板瓦1の瓦頭1Bが重なる状態に、軒側から棟側に向
けて順番に葺いて行くのである。
【0025】図1、図2に示すように、厚板瓦1の瓦尻
1Aには、野地板12上に固定された横桟7に引掛ける
ための下方突起部2、上側に重なる厚板瓦1を載置する
べく瓦上面1aから一段上方に厚く形成された受止め部
3、及びこの受止め部3に続いてその軒側に連続形成さ
れた左右3箇所の引掛け部4,5,6が形成されてい
る。
【0026】図3(イ)に示すように、左右2箇所の第
1及び第3引掛け部4,6には、横桟7に向けて留め釘
10を打込むための第1及び第3釘孔4a,6aを、瓦
面(瓦上面1a又は瓦裏面1b)に対して直交する方向
に形成してある。これに対して左右中間に配置された第
2引掛け部5は、釘頭10aの接当する座面5zが瓦上
面1aに対して角度αで後上り(棟側上り)する傾斜面
となるように隆起させてあり、その傾斜した座面5zに
直交する方向の釘孔5aをその座面5zに形成してあ
る。つまり、図3(ロ)に示すように、第2釘孔5a
は、その孔軸心Pが瓦上面1aに対して軒側に向けて傾
斜角度αでもって倒れる状態に設定されている。
【0027】ところで、厚板瓦1の瓦頭1Bは、下側で
隣合う厚板瓦1の瓦尻1Aに載置される載置部8として
機能するとともに、厚板瓦1の大部分は載置部8よりも
上方に引っ込んだ凹部11に形成してある。この凹部1
1は、下側に重ねられる厚板瓦1の第2引掛け部5との
干渉が生じないよう、十分な深さが取られている。
【0028】次に、既設の屋根Yにおける厚板瓦1の交
換作業について説明する。他物が当たる等によって割れ
たり欠けたりして厚板瓦1が損傷した場合には、その損
傷瓦1のみを、正規(新品でも正常な状態の中古品でも
良い)の厚板瓦1に交換することが行われる。その交換
作業は次の通りである。
【0029】先ず、損傷瓦1を、その瓦頭1Bを少し持
ち上げ、バール等を横桟7と瓦裏面1bとの間に差し込
み、両側2本の留め釘10を強制的に切断(せん断破
壊)してから軒方向に引張ることにより、損傷瓦1を抜
き出す。次に、正規の厚板瓦1を損傷瓦の抜き出された
後の瓦欠損箇所に挿入し、瓦尻1Aの下方突起部2を横
桟7に引掛けた正規の配置状態にセットする。このセッ
ト状態では、3箇所の釘孔4a,5a,6aは上側の厚
板瓦1の瓦頭1Bの下にあり、新たに釘打ちすることが
できない。
【0030】そこで、図2に仮想線で示すように、上側
の厚板瓦1を、その瓦頭1Bを持って無理の無い範囲で
上方に持ち上げると、傾斜した座面5zを有した第2釘
孔5aは、持ち上げられた上側の厚板瓦1に干渉しない
方向に向いている状態が得られるので、ハンマー14で
釘打ちを行うことが可能である。つまり、交換後の厚板
瓦1は、第2引掛け部5部分の1箇所において横桟7
(又は野地板12)に釘打ち固定されるのである。尚、
屋根材1の敷設当初に3箇所の釘孔4a,5a,6aに
釘打ちさせておいても良い。
【0031】−第2実施形態− 図4〜図6に、左右に隣合う瓦どうしによって合決り部
kが形成されるように設定された厚板瓦15、およびそ
れによる屋根Yが示されている。この厚板瓦15の左右
一端に上側合決り部分16が、他端に下側合決り部分1
7が夫々形成してあり、隣合う厚板瓦15,15の一方
の下側合決り部分17に他方の上側合決り部分16が被
さることで合決り部kが構成される。
【0032】側方に突出する状態の下側合決り部分17
は、先端に一段上方に厚くした流れ止め部18が形成し
てある。その流れ止め部18における軒側端に近い箇所
に、瓦上面15aに対して角度βで後上り(棟側上り)
する傾斜面となるように隆起させた座面18zを形成
し、かつ、座面18zと直交する方向の釘孔18aを座
面18zに形成してある。つまり、下側合決り部分17
に留め付け用釘孔18aを形成するとともに、この釘孔
18aを、その孔軸心Pが屋根瓦15の上面15aに対
して軒側に向けて傾斜角度βでもって倒れる状態に設定
してある。
【0033】図6に示すように、側方に突出する状態の
上側合決り部分16の先端には、一段下方に厚くした引
掛け部19が形成してあり、合決り部kにおいては、引
掛け部19と流れ止め部18との間における下側合決り
部分17上が水の流れ道として機能するように構成され
ている。尚、瓦尻15Aにおける引掛け部21に形成さ
れている2箇所の釘孔20,20は、瓦上面15aに対
して直交する方向に空けられている。又、上側合決り部
分16には、流れ止め部18との干渉を回避するための
肉ぬすみ部13を形成してある。
【0034】しかして、上側の厚板瓦15を、図2の仮
想線で示す状態と同様に、その瓦頭15Bを持って無理
の無い範囲で上方に持ち上げると、傾斜した座面18z
を有した釘孔18aは、持ち上げられた上側の厚板瓦1
に干渉しない方向に向いている状態が得られるので、ハ
ンマー14で野地板12目掛けて留め釘10を打込める
ようになっている。よって、図5に示すように、野地板
12部分に対して釘止めすることが可能になる。
【0035】−第3実施形態− 図7〜図9に、隣接する屋根瓦22との重なり部分に、
その孔軸心Pが瓦上面22aに対して軒側に向けて倒れ
る状態に傾斜する留付け用釘孔(又は留付け用ビス孔)
24を穿孔するための位置決め用凹部25が形成された
屋根瓦22が示されている。この屋根瓦22は、第2釘
孔5aに代えて凹部25が形成されている以外は、図1
に示す第1実施形態のものと基本的には同じものであ
り、以下、相違点について説明する。
【0036】屋根瓦22の左右中間に配置された第2引
掛け部23は、瓦上面22aに対して棟側(瓦尻側)に
(90+α)度でもって倒れる状態に傾斜した座面22
zを有しており、その座面22zの左右中央で上角部
に、留付け用釘孔24を形成するためのポンチ穴的機能
を発揮する位置決め用凹部25が予め形成されている。
そして、後に形成された釘穴24に留め釘10が打たれ
たときに大径の釘頭10aを座面22zに確実に面接触
させるため、瓦上面22aを下方に抉った凹まし部26
を形成して、座面22zを屋根瓦22の厚さ方向に延長
させてある。
【0037】しかして、屋根瓦22の交換が必要になる
と、先ず、現場にて位置決め用凹部25にドリル刃先端
を当ててのドリリングによって釘孔24を穿孔(穿設)
し、それから傷んだ屋根瓦に代えて釘孔24の形成され
た屋根瓦22を敷設し、上側の屋根瓦22の瓦頭22B
を少し待ち上げた状態で、釘孔24を通して留め釘10
を打ち込むのである。
【0038】この手段によれば、屋根Yとして葺かれる
屋根瓦22の第2引掛け部23には上下に貫通する孔が
存在しないので、豪雨や台風といった激しい雨天時に、
図1に示す屋根瓦1において、重なり部に滲入した水が
釘孔5aから瓦裏面側に及ぶおそれが解消されるように
なる。
【0039】−第4実施形態− 図10、図11に示すように、左右に隣合う瓦どうしに
よる合決り部kに、孔軸心Pが瓦上面27aに対して軒
側に向けて倒れる状態に傾斜する留付け用釘孔(又は留
付け用ビス孔)28を穿孔するための位置決め用凹部2
9が形成された屋根瓦27が示されている。この屋根瓦
27は、下側合決り部分17の釘孔18aに代えて凹部
29が形成されている以外は、図4に示す第2実施形態
のものと基本的には同じものであり、相違点についての
み説明する。
【0040】この位置決め用凹部29回りの形状・構造
は、先に説明した第3実施形態のものと基本的に同じで
ある。即ち、流れ止め部18における軒側端に近い箇所
に、瓦上面27aに対して角度β(図5参照)で後上り
(棟側上り)する傾斜面となるように隆起させた座面1
8zを形成し、かつ、座面18zの左右中央で上角部
に、該座面18zと直交する方向の釘孔28を穿孔する
ための位置決め用凹部29を座面18zに形成してあ
る。そして、後に形成された釘孔28に留め釘10が打
たれたときに大径の釘頭10aを座面18zに確実に面
接触させるため、瓦上面27aを下方に抉った凹まし部
31を形成して、座面18zを屋根瓦27の厚さ方向に
延長させてある。
【0041】−第5実施形態− 図12、図13に示すように、第2引掛け部23が存在
する位置に、第2引掛け部23を形成しない代わりに、
瓦上面34aに位置決め用凹部32と凹まし部33とを
形成した屋根瓦34でも良い。凹まし部33の棟側に
は、軒側に向かって倒れるように傾斜した平面部33a
が形成してあり、位置決め用凹部32からドリリングに
よって形成される釘孔24を通して釘10を打ち込んだ
場合において、平面部33aが、釘10の頭部10aが
面接触する座面となるように設定されている。
【0042】−第6実施形態− 又、図14、図15に示すように、瓦上面1aと受止め
部3との隅部に位置決め用凹部35を、かつ、そのその
直ぐ軒側に座面用の凹まし部36を夫々形成した構造の
屋根瓦37でも良い。凹まし部36の棟側には、軒側に
向かって倒れるように傾斜した平面部36aが形成して
あり、位置決め用凹部35からドリリングによって形成
される釘孔24を通して釘10を打ち込んだ場合におい
て、平面部36aが、釘10の頭部10aが面接触する
座面となるように設定されている。
【0043】このように、隅部に位置決め用凹部35を
形成すれば、釘孔24を形成するときに、もし、ドリル
刃が位置決め用凹部35から逸れたとしても、そこは隅
部であるから左右方向にドリル刃がずれることはあって
も、人為操作力が作用する前後方向(ドリル刃の長手方
向)には先ず移動しない。従って、ドリル刃が前後方向
に滑ってから他物に衝突して、ドリル工具を押え付ける
力が一気に掛かることでドリル刃が折損するという不都
合が回避され、施工し易いという利点がある。
【0044】〔別実施形態〕上側厚板瓦1の若干の持ち
上げによって釘打ち可能な傾斜釘孔5a,18aを、瓦
尻1Aと下側合決り部分17との双方に形成するように
しても良い。又、それら傾斜釘孔5a,18aを複数箇
所に形成するとか、全釘孔に適用する構造でも良い。留
め釘10に代えて、スクリュー、ビス等の螺子を用いて
も良い。
【0045】傾斜釘孔5a,18aの角度α,βは、上
側瓦を許容持ち上げ範囲にて釘打ち可能となる値であれ
ば良く、屋根瓦の寸法、厚み、重ね合せ構造、留め釘長
さ等の要因に合わせて適宜に設定することが可能であ
る。又、留め釘10を長くすれば、傾斜釘孔5a,18
aの下側孔出口を瓦尻1Aの棟側側面に開口されるもの
に形成することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】上側の厚板瓦が若干持ち上げられた状態の屋根
を示す斜視図
【図2】第1実施形態による屋根瓦の敷設状態、及び釘
打ち作用を示す断面図
【図3】瓦尻の釘打ち部を示し、(イ)は両側の釘打ち
部、(ロ)は中央の釘打ち部
【図4】合決り部を用いる第2実施形態による厚板瓦の
屋根構造を示す斜視図
【図5】図4の厚板瓦の重なり部の構造を示す拡大断面
【図6】図4の厚板瓦における合決り部を示す断面図
【図7】第3実施形態による屋根瓦を示す斜視図
【図8】図7の屋根瓦における位置決め用凹部を示す斜
視図
【図9】図8の位置決め用凹部に釘打ちした状態を示す
要部の側面図
【図10】第4実施形態による屋根瓦を示す斜視図
【図11】図10の位置決め用凹部に釘打ちした状態を
示す要部斜視図
【図12】第5実施形態による屋根瓦の棟側部分を示す
斜視図
【図13】図12の位置決め用凹部に釘打ちした状態を
示す要部の側面図
【図14】第6実施形態による屋根瓦の棟側部分を示す
斜視図
【図15】図14の位置決め用凹部に釘打ちした状態を
示す要部の側面図
【符号の説明】
1,15,22 屋根瓦 1a,15a,22a 瓦上面 4a,5a,6a,24 釘孔 5z,22z 座面 10a 釘頭部 17 下側合決り部分 18a,24 釘孔 25 位置決め用凹部 k 合決り部 P 孔軸心

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 隣接する屋根瓦との重なり部分に形成さ
    れる留付け用釘孔又は留付け用ビス孔のうちの少なくと
    も一つを、その孔軸心が瓦上面に対して軒側に向けて倒
    れる状態に傾斜させてある屋根瓦。
  2. 【請求項2】 隣接する屋根瓦との合決り部における下
    側合決り部分に留付け用釘孔又は留付け用ビス孔を形成
    し、該留付け用釘孔又は留付け用ビス孔を、その孔軸心
    が瓦上面に対して軒側に向けて倒れる状態に傾斜させて
    ある屋根瓦。
  3. 【請求項3】 前記留付け用釘孔を通して打ち付けられ
    る釘頭部、又は前記留付け用ビス孔を通して螺着される
    ビス頭部に対する座面を、前記孔軸心に対して直交又は
    ほぼ直交する状態に形成してある請求項1又は2に記載
    の屋根瓦。
  4. 【請求項4】 隣接する屋根瓦との重なり部分に、その
    孔軸心が瓦上面に対して軒側に向けて倒れる状態に傾斜
    する留付け用釘孔又は留付け用ビス孔を穿孔するための
    位置決め用凹部が形成されている屋根瓦。
  5. 【請求項5】 前記留付け用釘孔を通して打ち付けられ
    る釘頭部、又は前記留付け用ビス孔を通して螺着される
    ビス頭部に対する座面が形成されている請求項4に記載
    の屋根瓦。
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