JP2002226775A - 帯電防止用塗料組成物、その被膜および帯電防止方法 - Google Patents

帯電防止用塗料組成物、その被膜および帯電防止方法

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JP2002226775A
JP2002226775A JP2001026831A JP2001026831A JP2002226775A JP 2002226775 A JP2002226775 A JP 2002226775A JP 2001026831 A JP2001026831 A JP 2001026831A JP 2001026831 A JP2001026831 A JP 2001026831A JP 2002226775 A JP2002226775 A JP 2002226775A
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田 和 浩 松
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】温度依存性がなく、帯電防止性能などに優れた
塗膜を形成できる帯電防止用塗料組成物、その被膜およ
び帯電防止方法を提供する。 【解決手段】A)分子内に1個以上のシラノール基を有
するポリウレタン樹脂、強塩基性第三級アミンおよび導
電性無機フィラーを含有する主剤と、B)メラミン系硬
化剤とからなる二液型帯電防止用塗料組成物。樹脂がポ
リイソシアネート成分とポリオール成分との反応物であ
り、ポリオール成分がポリカーボネート系ジオールであ
ることが好ましい。アミンのpKaが11以上で、さら
には1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン
−7(DBU)、1,6−ジアザビシクロ[3.4.
0]ノネン−5が好ましい。導電性無機フィラーが、二
酸化スズ、アンチモンドープ二酸化スズ、酸化インジウ
ム、酸化スズ複合酸化物であることが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、帯電防止用塗料組成物、
その被膜および帯電防止方法に関し、さらに詳しくは、
温度依存性がなく、帯電防止性能などに優れた塗膜を形
成できる帯電防止用塗料組成物、その被膜および帯電防
止方法に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】プラスチックは、一般に、電気絶
縁性に優れているため、絶縁体等の電気絶縁性を必要と
する分野には極めて有用であると共に、その表面に静電
気を生じやすく、粉塵の付着や汚れ等が生じやすく、ま
た電気分野に用いる場合には半導体デバイスの誤動作、
破壊等を生ずる恐れがある。このため、導電性のよいプ
ラスチック材料の開発が求められている。さらに、メー
ター類の窓、テレビのブラウン管、クリーンルームの
窓、半導体包装材料、携帯電話等の液晶表示パネル、電
磁場遮断壁などのように透明性を必要とする分野におい
ても、かかる導電性を向上する必要性が増大している。
【0003】そこで、プラスチック成形品やその表面に
塗装される塗料に、金属粉末やカーボン粉末などの導電
性粉末、界面活性剤、シロキサン系その他の高分子系帯
電防止剤などを配合して、導電性を付与している。しか
しながら界面活性剤は、特開平7−166092号公報
の従来技術の項にも記載されているように、一般に低分
子化合物であり、次第にプラスチックや塗膜などの表面
にブリードアウトする傾向があり、また表面の界面活性
剤は洗剤等で容易に拭きとられて効果が次第に低下する
などの問題がある。また、界面活性剤では、吸着した水
分によりその界面活性剤中の親水基が導電性を発現する
ため、低湿度の雰囲気中では効果を発揮しないという問
題点もある。
【0004】シロキサン系その他の従来の高分子型帯電
防止剤は、界面活性剤のようなブリードアウトは起こら
ず、効果が減少することは少ないが、界面活性剤と同
様、水分で導電性を発現するため、ある程度の高湿度の
雰囲気中でしか効果を発揮せず、帯電防止効果も十分で
ないという問題点がある。これに対して、上記金属粉末
等の導電性無機充填剤を用いると、導電機構が水の吸着
に依らないため、周囲の湿度条件に左右されないという
利点がある。しかしながら、金属粉末等を配合した従来
の導電性塗料では、塗料中に凝集物が発生したり、塗料
の流動性が経時的に低下して固形状になり塗装困難にな
ったり、塗装しても十分な硬度の塗膜が得られないなど
の問題点があった。
【0005】そこで本発明者らは、上記問題点を解決す
べく鋭意研究したところ、特定の水系ウレタン樹脂と導
電性無機フィラーとを含有する主剤と、メラミン系硬化
剤とからなる二液型帯電防止用塗料組成物では、塗料中
に凝集物(ダマ)が発生したり、塗料の流動性が経時的
に低下して固形状(ゲル)になり塗装困難になるという
ことがなく塗料の流動性に優れ、しかも、該塗料を塗布
・硬化すれば、帯電防止性能およびその持続性能、硬度
などが優れた塗膜を形成できることなどを見出して本発
明を完成するに至った。
【0006】なお、:特公平6−69748号公報に
は、結晶配向が完了する前のポリエステルフイルムの少
なくとも片面にアンチモンドープ酸化スズと100%モ
ジュラスが20Kg/cm2以下かつ破断伸びが700
%以上の特性を有する有機高分子バインダーとを含む水
性塗液を塗布し、次いで乾燥,延伸,熱処理を施してフ
イルムの結晶配向を完了させた、塗布側の表面抵抗値が
106〜109Ωである導電性フィルムが記載され、該フ
ィルムは表面抵抗値が湿度依存性を持たない旨記載され
ている。
【0007】上記有機高分子バインダーとしては、ポリ
ウレタン樹脂、アクリル樹脂が挙げられ、水溶液型、水
分散型の何れでもよい旨記載されている。すなわち、該
公報に記載の塗料は、塗布対象となる基材の種類が結晶
配向が完了する前のポリエステルフイルムに限定されて
おり、塗装後には、延伸して用いることが予定されてい
る。
【0008】:特開平3−284757号公報には、
導電性支持体上に光導電体層が積層された電子写真感光
材料において、該導電性支持体はポリエステルフィルム
及び金属蒸着層からなり、該ポリエステルフィルムは溶
剤膨張率が50%以下の水系自己乳化型熱反応性ウレタ
ンを主成分とする改質層と塗布後、少なくとも1方向に延
伸することにより得られたものである電子写真感光材料
が記載され、該感光材料は、金属蒸着膜の密着性、耐水
性、耐湿性があり、高湿度雰囲気下でも十分な耐久性を
有する旨記載されている。
【0009】また、該公報には、上記改質層には、帯電
防止剤などの添加剤を含有させてもよい旨記載され、ま
た、反応性ウレタンが均一分散された水系塗料の塗装な
どを行って改質層を設け、さらにその表面に金属チタン
膜を設けたポリエステルフィルムを得たことが記載され
ている。 :特開平5−173000号公報には、ポリエステル
フィルムの片面に水溶性または水分散性樹脂を含む塗布
層を設け、その上に樹脂層および蛍光体層を順次積層し
てなる放射線増感紙が記載され、該増感紙は、層間接着
性に優れる旨記載されている。
【0010】上記水溶性または水分散性樹脂を含む塗布
液には、架橋剤としてメチロール化あるいはアルキロー
ル化した尿素系、メラミン系などの化合物、帯電防止剤
等を含有していてもよい旨記載され、塗布液として、水
分散性ポリウレタン樹脂、水分散性ポリエステル樹脂、
メチロール化メラミンおよびシリカゾルを配合したもの
が挙げられている。
【0011】:特開平6−23473号公報には、配
向結晶化の完了していないポリエステルフイルムの少な
くとも片面に、(A)ゼラチン及び/またはその誘導体
と(B)ポリエステル、ポリウレタン、アクリルポリマ
ー、ポリエチレンイミン及びそれらの共重合体から選ば
れる少なくとも一種とを含有する水性塗布液を塗布し、
次いで乾燥、延伸、熱固定の処理を行ってポリエステル
フイルムの配向結晶化を完了せしめる易接着性ポリエス
テルフイルムの製造方法が記載されており、該公報に
は、上記水性塗布液に帯電防止剤を含有させてもよい旨
記載されている。
【0012】また、このような製法で得られた易接着性
ポリエステルフィルムは、感光性層に対する接着性に優
れ、さらには帯電防止性に優れた写真用下引きフイルム
として有用である旨記載されている。 :特開平7−166092号公報には、スズ酸アンモ
ニウム水溶液とイソシアネート成分が脂環式イソシアネ
ートである水性ポリウレタン樹脂エマルションから成る
帯電防止剤、および該帯電防止剤をコーティングした熱
可塑性樹脂成形品が記載され、該帯電防止剤は、透明
性、長期耐熱性、密着性に優れ、低湿度下でも導電性に
優れる旨記載されている。
【0013】:特開平9−12864号公報には、分
子内に少なくとも1個のシラノール基を含有するポリウ
レタン樹脂と、硬化触媒として強塩基性第3級アミンと
を含有してなるポリウレタン水性組成物が記載され、該
ポリウレタン水性組成物は室温乾燥下でも塗膜の耐水
性、耐溶剤性などが良好である旨記載されている。ま
た、該公報には、強塩基性第3級アミンのpKaが11
以上であることが好ましい旨記載され、該強塩基性第3
級アミンとして、1,8−ジアザビシクロ[5.4.
0]ウンデセン−7(DBU)、又は1,6−ジアザビ
シクロ[3.4.0]ノネン−5が挙げられている。
【0014】しかしながら、該公報に記載のポリウレ
タン水性組成物では、得られた塗膜の帯電防止能、硬化
速度、各種ポリエチレンテレフタレート樹脂との付着性
の点で十分でない。このように上記〜に記載の水性
塗布液、塗料、帯電防止剤などでは、その流動性が経時
的に低下して固形状(ゲル)になり塗装困難になった
り、これら塗料などを塗布してなる塗膜では、硬化不十
分でベタツキが生じたり、帯電防止性能の湿度依存性が
大きかったり、あるいは帯電防止性能が十分でなく、帯
電防止効果の持続性の点で十分でないなど、何れか点で
改良の余地があった。
【0015】
【発明の目的】本発明は、上記のような従来技術に伴う
問題点を解決しようとするものであって、塗料中に凝集
物が発生せず、流動性に優れ、得られる塗膜は、温度依
存性がなく、かつ帯電防止性能およびその持続性に優
れ、硬度に優れ、しかもこれら特性バランスの良好な塗
膜を形成できる、二液型の帯電防止用塗料組成物、その
被膜および帯電防止方法を提供することを目的としてい
る。
【0016】
【発明の概要】本発明に係る二液型の帯電防止用塗料組
成物は、(A)分子内に少なくとも1個のシラノール基
を有するポリウレタン樹脂(a1)、強塩基性第三級アミン
(a2)および導電性無機フィラー(b)を含有する主剤と、
(B)メラミン系硬化剤と、からなることを特徴として
いる。
【0017】本発明においては、上記ポリウレタン樹脂
(a1)が、ポリイソシアネート成分とポリオール成分と加
水分解性ケイ素基含有化合物との反応物であり、該ポリ
イソシアネート成分がジイソシアネートであり、該ポリ
オール成分がジオールであることが好ましい。本発明に
おいては、上記ポリイソシアネート成分が、脂肪族ジイ
ソシアネート、脂環族ジイソシアネート、芳香族ジイソ
シアネートまたは芳香脂肪族ジイソシアネートであり、
上記ポリオール成分が、ポリカーボネート系ジオールで
あることが好ましい。
【0018】本発明においては、上記強塩基性第三級ア
ミン(a2)のpKaが11以上であることが好ましく、さ
らには、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデ
セン−7(DBU)、または1,6−ジアザビシクロ
[3.4.0]ノネン−5であることが望ましい。本発
明においては、上記導電性無機フィラー(b)が、二酸化
スズ、アンチモンドープ二酸化スズ、酸化インジウムお
よび酸化スズ複合酸化物のうちの何れか1種以上である
ことが好ましい。
【0019】本発明においては、上記メラミン系硬化剤
(B)が、メラミン系硬化剤であることが好ましく、さ
らには、上記メラミン系硬化剤(B)が、アルキル型、
メチロール型、イミノ基型、メチロール/イミノ基型の
うちの何れか1種以上であり、かつ、これらはメチル化
タイプ、ブチル化タイプ、またはそれらの混合タイプの
うちの何れかの水系メラミン樹脂であることが望まし
い。
【0020】本発明に係る帯電防止性塗膜は、上記の二
液型帯電防止用塗料組成物から形成されたことを特徴と
している。本発明に係る塗膜付き基材は、上記の二液型
帯電防止用塗料組成物から形成された帯電防止性塗膜に
よって被覆されたことを特徴としている。本発明に係る
プラスチックフィルムは、上記二液型帯電防止用塗料組
成物から形成された帯電防止性塗膜によって被覆された
ことを特徴としている。
【0021】本発明に係る帯電防止方法は、基材表面上
に、上記二液型帯電防止用塗料組成物からなる帯電防止
性塗膜を形成させることを特徴としている。本発明にお
いては、上記基材は、好ましくはコロナ放電処理、光洗
浄処理、プライマー塗装の何れかが行われたポリエチレ
ンテレフタレート樹脂(PET)であることが好まし
い。
【0022】本発明によれば、塗料中に凝集物が発生せ
ず、流動性に優れ、得られる塗膜は、温度依存性がな
く、かつ帯電防止性能およびその持続性に優れ、硬度に
優れ、しかもこれら特性バランスの良好な塗膜を形成で
きる、二液型の帯電防止用塗料組成物、その被膜および
帯電防止方法が提供される。
【0023】
【発明の具体的説明】以下、本発明に係る二液型の帯電
防止用塗料組成物、その被膜および帯電防止方法につい
て具体的に説明する。<二液型帯電防止用塗料組成物> [主剤(A)] 本発明に係る二液型帯電防止用塗料組成
物(単に「塗料」とも言う。)は、分子内に少なくとも
1個のシラノール基を有するポリウレタン樹脂(a1)、強
塩基性第三級アミン(a2)および導電性無機フィラー(b)
を含有する主剤(A)と、メラミン系硬化剤(B)とか
らなっている。(ポリウレタン樹脂(a1)) この主剤(A)に含まれるウ
レタン樹脂には、一般に、水系(水中への乳化・分散
系)と溶剤系(溶剤への溶解・分散性)との2種がある
が、本発明では、公害や環境汚染の恐れのない水系のも
のが用いられる。
【0024】このポリウレタン樹脂(a1)は、ウレタン樹
脂あるいはウレタンエラストマーを水等の水性媒体中に
乳化・分散させたものであり、その乳化方法から自己乳
化型と強制乳化型とに分類できる。自己乳化型ウレタン
樹脂すなわち、ウレタン樹脂の親水性基またはウレタン
樹脂に導入された親水性セグメントにより、実質上界面
活性剤を不使用または殆ど使用せずに乳化・分散させて
なるウレタン樹脂(含有液)としては、ウレタン樹脂中
に含まれる親水性基の種類により、アニオン型[親水性
の例:−COO-+(H)−R、(R:アルキル基
等)]、 ノニオン型[親水性の例:−(C24O)n
−R、(R:アルキル基等、n:繰り返し単位数)]、
あるいはカチオン型に分類され、これらのうちでは、親
水性が高く、水中への分散性に優れる点では、イオン型
(アニオン型、カチオン型)が好ましく、さらにアニオ
ン型が望ましい。
【0025】本発明では、上記ポリウレタン樹脂(a1)
は、分子内に少なくとも1個のシラノール基を有してい
る。すなわち、上記水酸基を有するポリウレタン樹脂(a
1)としては、分子中に少なくとも1個のシラノール基
「−Si(OH)p(R33-p、p:1〜3の整数、R3
は、C1〜10程度のアルコキシ基等のような、後述す
る加水分解性基。」を有するポリウレタン樹脂(a1)であ
ることが望ましい。
【0026】このシラノール基含有ポリウレタン樹脂中
に含まれるシラノール基の存在(結合)部位は特に限定
されず、該ポリウレタン樹脂の両端、何れか一方端ある
いは中間部分の何れの部位に結合(存在)していてもよ
い。また、シラノール基含有ポリウレタン樹脂中には、
親水性基、例えば、カルボキシル基、スルホン酸基、ス
ルホネート基、エポキシ基、ポリオキシエチレン基、中
でもカルボキシル基、スルホン酸基が導入されているこ
とが該樹脂の主剤中(水相)での安定性の点から好まし
い。
【0027】本発明では、このようなポリウレタン樹脂
(a1)の中でも、後述するようにヘキサハイドロキシレン
ジイソシアネートを原料に用いた水性樹脂(水性ウレタ
ン樹脂)であることが望ましい。本発明では、このよう
なポリウレタン樹脂(a1)の重量平均分子量(Mw)は、
通常、4万〜20万、好ましくは8万〜12万であるこ
とが望ましい。
【0028】このようなポリウレタン樹脂(a1)は、好ま
しくはポリイソシアネート成分(ポリイソシアネート化
合物(ロ))と活性水素基含有化合物(イ)(好ましく
はポリオール成分)と加水分解性ケイ素基含有化合物
(ハ)との反応物であり、より好ましくは、特開平9−
12864号公報[0031]〜[0064]段に記載の方
法により得られる。
【0029】すなわち、ポリイソシアネート化合物
(ロ)中のイソシアネート基と反応可能な活性水素基
(例:ヒドロキシ基)の個数が1分子当たり少なくとも
2個の従来より公知の活性水素基含有化合物(イ)
(例:ポリオール化合物)、1分子当たり少なくとも2
個のイソシアネート基を含有する従来より公知のポリイ
ソシアネート化合物(ロ)及び「分子内に親水性基を有
し、少なくとも1個の活性水素基を有する化合物(親水
性基含有化合物)」(ニ)を反応させて、ポリウレタン
プレポリマー(D)を製造する。
【0030】次に、該ポリウレタンプレポリマー(D)
中の親水性基をトリエチルアミン等の中和剤(f)により
中和し、硬化触媒として強塩基性第三級アミン(a2)を添
加し、この中和剤(f)や強塩基性第三級アミン(a2)の加
えられたポリウレタンプレポリマー(D)(溶液あるい
は分散液)を加水分解性ケイ素基含有化合物(ハ)(す
なわち、1分子中にイソシアネート基と反応可能な少な
くとも1個の活性水素基と加水分解性ケイ素基との両方
の基を含有する加水分解性ケイ素基含有化合物(ハ))
及び他の鎖伸長剤(g)を溶解した水中に溶解、又は分散
させることにより、生成したシラノール基含有ポリウレ
タン樹脂(a1)(プレポリマーでもよい。)を含む反応液
が得られる。
【0031】このようにして得られたシラノール基含有
ポリウレタン樹脂(a1)を含む反応液(ポリウレタン水性
組成物)には、シラノール基含有ポリウレタン樹脂(a1)
と強塩基性第三級アミン(a2)とが含有されている。本発
明では、このようなポリウレタン水性組成物を、上記主
剤(A)中のシラノール基含有ポリウレタン樹脂(a1)と
強塩基性第三級アミン(a2)とに代えてそのまま用いるこ
とができる。
【0032】上記ウレタン化反応の際には、通常、ウレ
タン化触媒の他、必要により溶剤などが用いられる。ま
た必要により、分子量が62〜200程度の下記低分子
量ポリオール、分子量が300以下程度の低分子量モノ
アルコール(例:メタノール)、鎖延長剤、造膜助剤等
を配合してもよい。上記活性水素基含有化合物(イ)と
ポリイソシアネート化合物(ロ)との反応は、有機溶剤
(例:アセトン、メチルエチルケトン、アセトニトリ
ル、N−メチルピロリドン)の存在下又は非存在下に行
われ、溶剤の存在下では、例えば、30〜100℃程度
の温度で行うことができる。
【0033】上記活性水素基含有化合物(イ)として
は、それぞれ活性水素基を有する基であるアミノ基、水
酸基、メルカプト基を有する化合物等が挙げられ、イソ
シアネート基との反応速度、得られる塗膜の機械的物性
等の点から、水酸基を有する化合物、特にポリオールが
好ましい。また、前記水酸基を有する化合物の分子量
は、塗膜性能、製造時の作業性の点から200〜10,
000が好ましく、300〜5,000が特に好まし
い。
【0034】上記活性水素基含有化合物(イ)のうち
で、水酸基を有する化合物としては、例えばポリエステ
ルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリエーテル
エステルポリオール、ポリエステルアミドポリオール、
アクリルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポ
リヒドロキシアルカン、ひまし油、ポリウレタンポリオ
ール又はそれらの混合物が挙げられる。
【0035】前記ポリエステルポリオールとしては、テ
レフタル酸、イソフタル酸、アジピン酸、アゼライン
酸、セバチン酸等の二塩基酸もしくはそれらのジアルキ
ルエステル又はそれらの混合物と、エチレングリコー
ル、プロピレングリコール等のグリコール類もしくはそ
れらの混合物とを反応させて得られるポリエステルポリ
オール等が挙げられる。
【0036】ポリエーテルポリオールとしては、例えば
水、エチレングリコール、プロピレングリコール、トリ
メチロールプロパン、グリセリン等の低分子量ポリオー
ルを開始剤として用いて、例えばエチレンオキシド、プ
ロピレンオキシド、ブチレンオキシド、テトラヒドロフ
ラン等のオキシラン化合物を重合させることにより得ら
れるポリエーテルポリオール等が挙げられる。
【0037】ポリエーテルエステルポリオールとして
は、例えば上記二塩基酸もしくはそれらのジアルキルエ
ステル又はそれらの混合物と、上記ポリエーテルポリオ
ールとを反応させて得られるポリエーテルエステルポリ
オール等が挙げられる。ポリエステルアミドポリオール
としては、上記ポリエステル化反応に際し、例えばエチ
レンジアミン、プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジ
アミン等のアミノ基を有する脂肪族ジアミンを原料とし
て前記ポリエステル化反応物の原料に追加して反応させ
ることによって得られるもの等が挙げられる。
【0038】アクリルポリオールとしては、1分子中に
1個以上のヒドロキシル基を有する重合性モノマー、例
えば(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)ア
クリル酸ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸ヒド
ロキシブチル等と、例えば(メタ)アクリル酸又はその
エステルとを共重合させることによって得られるもの等
が挙げられる。
【0039】ポリカーボネートポリオールとしては、上
記したような例えばエチレングリコール、プロピレング
リコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタン
ジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサ
ンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、
1,9−ノナンジオール、1,8−ノナンジオール、ネ
オペンチルグリコール、ジエチレングリコール、ジプロ
ピレングリコール、1,4−シクロヘキサンジオール、
1,4−シクロヘキサンジメタノール、ビスフェノール
−A及び水添ビスフェノール−Aからなる群から選ばれ
た1種又は2種以上のグリコールとジメチルカーボネー
ト、ジフェニルカーボネート、エチレンカーボネート、
ホスゲン等とを反応させることにより得られるもの等が
挙げられる。
【0040】ポリヒドロキシアルカンとしては、イソプ
レン、ブタジエン、又はブタジエンとアクリルアミド等
とを共重合させて得られる液状ゴム等が挙げられる。ポ
リウレタンポリオールとしては、例えば1分子中にウレ
タン結合を有するポリオールが挙げられ、該ポリオール
は、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオー
ル、ポリエーテルエステルポリオール等と後述する1分
子当たり少なくとも2個のイソシアネート基を有するイ
ソシアネート基含有化合物とを(NCO基/OH基)の
モル数が1未満で反応させることにより得られるものが
挙げられる。
【0041】ポリイソシアネート化合物(ロ)として
は、脂肪族、脂環族、芳香族、芳香脂肪族の何れでもよ
い。ポリイソシアネート化合物(ロ)のうちで、脂肪族
ジイソシアネート化合物としては、例えばトリメチレン
ジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、
ヘキサメチレンジイソシアネート、ペンタメチレンジイ
ソシアネート、1,2−プロピレンジイソシアネート、
1,2−ブチレンジイソシアネート、2,3−ブチレン
ジイソシアネート、1,3−ブチレンジイソシアネー
ト、2,4,4−又は2,2,4−トリメチルヘキサメ
チレンジイソシアネート、2,6−ジイソシアネートメ
チルカプロエート等;脂環族ジイソシアネート化合物と
しては、例えば1,3−シクロペンタンジイソシアネー
ト、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、1,3
−シクロヘキサンジイソシアネート、3−イソシアネー
トメチル−3、5,5−トリメチルシクロヘキシルイソ
シアネート、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシル
イソシアネート)、メチル−2,4−シクロヘキサンジ
イソシアネート、メチル−2,6−シクロヘキサンジイ
ソシアネート、1,4−ビス(イソシアネートメチル)
シクロヘキサン、1,3−ビス(イソシアネートメチ
ル)シクロヘキサン等;芳香族ジイソシアネート化合物
としては、例えばm−フェニレンジイソシアネート、p
−フェニレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニル
ジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネー
ト、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、
2,4−又は2,6−トリレンジイソシアネートもしく
はその混合物、4,4’−トルイジンジイソシアネー
ト、ジアニシジンジイソシアネート、4,4’−ジフェ
ニルエーテルジイソシアネート等;芳香脂肪族ジイソシ
アネート化合物としては、例えば1,3−又は1,4−
キシリレンジイソシアネートもしくはその混合物、ω、
ω’−ジイソシアネート−1、4−ジエチルベンゼン、
1,3−又は1,4−ビス(1−イソシアネート−1−
メチルエチル)ベンゼンもしくはその混合物等;イソシ
アネート基が3個の芳香脂肪族ポリイソシアネート化合
物としては、例えばトリフェニルメタン−4,4’,
4”−トリイソシアネート、1,3,5−トリイソシア
ネートベンゼン、2,4,6−トリイソシアネートトル
エン、1,3,5−トリイソシアネートヘキサン等;イ
ソシアネート基が4個の芳香脂肪族ポリイソシアネート
化合物としては、例えば4,4’−ジフェニルジメチル
メタン−2,2’−5,5’−テトライソシアネート等
のポリイソシアネート単量体;等が挙げられる。
【0042】加水分解性ケイ素基含有化合物(ハ)は、
上述したように1分子中にイソシアネート基と反応可能
な少なくとも1個の活性水素基と加水分解性ケイ素基と
の両方の基を含有するが、加水分解性ケイ素基含有化合
物(ハ)における加水分解性ケイ素基は、シラノール縮
合触媒の存在下又は非存在下で水分により加水分解を受
ける加水分解性基がケイ素原子に結合している基をい
い、該加水分解性基としては、例えば、水素原子、ハロ
ゲン原子、アルコキシ基、アシルオキシ基、ケトキシメ
ート基、アミノ基、アミド基、アミノオキシ基、メルカ
プト基、アルケニルオキシ基等が挙げられ、アルコキシ
基が好ましい。前記加水分解性基は、通常、前記したよ
うに1個のケイ素原子に1〜3個の範囲で結合している
が、塗布後の加水分解性シリル基の反応性、耐水性、耐
溶剤性などの点から2〜3個結合しているものが好まし
い。
【0043】イソシアネート基と反応可能な活性水素基
としては、例えばメルカプト基、水酸基、アミノ基等が
挙げられる。活性水素基としてメルカプト基を有し、加
水分解性基としてアルコキシ基を有する加水分解性ケイ
素基含有化合物(ハ)としては、例えばγ−メルカプト
プロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピル
メチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリ
エトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジエト
キシシラン等が挙げられ、活性水素基としてアミノ基を
有し、加水分解性基としてアルコキシ基を有する加水分
解性ケイ素基含有化合物(ハ)としては、例えばγ−
(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラ
ン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリエト
キシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピル
ジメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプ
ロピルジエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメト
キシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、
γ−アミノプロピルジメトキシシラン、γ−アミノプロ
ピルジエトキシシラン等が挙げられ、2個以上の活性水
素基を有するものが好ましい。
【0044】活性水素基含有化合物(イ)に対するポリ
イソシアネート化合物(イソシアネート基含有化合物)
(ロ)の割合は、活性水素基含有化合物(イ)中の活性
水素基に対するポリイソシアネート化合物(ロ)中のイ
ソシアネート基の比が1.0を超えた値が好ましい。ま
た、加水分解性ケイ素基含有化合物(ハ)の使用量は、
二液型帯電防止用塗料組成物に十分な硬化性を発現させ
るため、例えば活性水素基含有化合物(イ)とポリイソ
シアネート化合物(ロ)とを反応させ、イソシアネート
基を末端に有するポリウレタンプレポリマー(D)を合
成し、その後加水分解性ケイ素基含有化合物(ハ)を反
応させる場合には、ポリウレタンプレポリマー(D)中
のイソシアネート基に対する加水分解性ケイ素基含有化
合物(ハ)中の活性水素基の割合が0.05〜1.0に
なる量が好ましい。
【0045】上記親水性基含有化合物(ニ)としては、
例えば分子内に少なくとも1個以上の活性水素基を有
し、かつカルボキシル基、スルホン酸基、スルホネート
基、エポキシ基、ポリオキシアルキレン基等の親水性基
を有する化合物が挙げられる。親水性基含有化合物を反
応させる時期は特に限定されない。(強塩基性第三級アミン(a2)) ウレタン化触媒として
は、本発明では第3級アミン化合物が好ましく、さらに
は強塩基性第三級アミン(a2)が望ましく、特に、上記強
塩基性第三級アミン(a2)のpKaが11以上のものが常
温程度の温度でも効率よく架橋が促進でき、耐水性、耐
溶剤性に優れた塗膜が形成できるなどの観点からより望
ましい。
【0046】このような強塩基性第三級アミン(a2)とし
ては、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセ
ン−7(DBU)、1,6−ジアザビシクロ[3.4.
0]ノネン−5などが挙げられる。この強塩基性第3級
アミン(a2)の含有量は、ポリウレタン樹脂(a1)(固形
分)100重量部に対して例えば、0.001〜10
部、好ましくは0.001〜7重量部、さらに好ましく
は0.001〜5重量部の量で用いられる。このような
量で強塩基性第3級アミンが含有されていると、硬化速
度が良好であり、形成された塗膜の耐溶剤性、耐水性な
ども良好となる傾向がある。
【0047】このようにして得られる自己乳化型ウレタ
ン樹脂、すなわちシラノール基含有ポリウレタン樹脂(a
1)と強塩基性第三級アミン(a2)とを含有する水性ウレタ
ン樹脂(組成物)として上市されているものとしては、
例えば、側鎖にシラノール基を含有するアニオン型の
「タケラックWSシリーズ」(武田薬品工業(株)製)が
挙げられ、水分が蒸発することなどによって、常温下ま
たは加熱下に架橋構造のシロキサン結合を形成して乾燥
硬化可能であり、加熱すればより短時間に強靱な塗膜形
成が可能である。その他の自己乳化型ウレタン樹脂とし
ては、「タケラックWシリーズ」(武田薬品工業(株)
製)が挙げられ、この「タケラックWシリーズ」には、
下記の強制乳化型も上市されており、何れも室温下また
は加熱下に硬化可能であり、本発明ではこれらの何れも
使用できる。
【0048】強制乳化型ウレタン樹脂は、疎水性のウレ
タン樹脂を界面活性剤の存在下に強力な剪断力をもっ
て、媒体に乳化・分散させたものである。このような強
制乳化型ウレタン樹脂には、上記「タケラックWシリー
ズ」(武田薬品工業(株)製)が挙げられる。このように
主剤(A)は、いわゆる一液自己架橋型ポリウレタンデ
ィスパージョンであり、水分が蒸発すれば、仮に架橋剤
が存在せず、また加熱しなくともそれ自体で架橋硬化で
きるが、本発明では、この主剤(A)とメラミン系硬化
剤(B)とを配合し、かつ好ましくは加熱(焼き付け)
硬化しているので、短時間で強靱で割れが生じにくく、
表面の粘着がないという優れた特性を有する乾燥塗膜を
形成できる。(導電性無機フィラー(b)) 導電性無機フィラー(b)とし
ては、従来より公知のものを広く使用でき、例えば、炭
素系粉体、金属酸化物、金属粉体等が挙げられる。
【0049】炭素系粉体としては、例えば、導電性カー
ボンブラック(商品名「ケッチェンブラックFC」(ラ
イオン(株)製)、グラファイトが用いられる。金属酸
化物としては、例えば、導電性スズ・アンチモン複合酸
化物[商品名「HYTEC SN2001」(東邦化学
(株)製)、商品名「デットールWK200B」(大塚化
学(株))製]、アンチモン・インジウム・スズ複合酸
化物、インジウム・スズ複合酸化物、酸化インジウムに
Sn、F、Cl等をドープした導電性酸化インジウム;
酸化スズ、酸化インジウム、酸化チタン等の金属酸化物
に、他の金属酸化物である酸化アンチモン、酸化スズ等
を1種以上ドープした導電性酸化スズ、導電性酸化イン
ジウム、導電性酸化チタン;酸化亜鉛、酸化インジウ
ム、酸化アンチモン、酸化チタンが用いられる。
【0050】金属粉末としては、例えば、銅、ニッケ
ル、銀、金、アルミニウム等の各種金属粒子(粉体)ま
たは繊維が用いられる。本発明では、これらの導電性無
機フィラー(b)を1種または1種または2種以上組み合
わせて用いることができる。本発明では、このような導
電性無機フィラー(帯電防止剤)(b)のうちでは、アン
チモンドープ酸化スズが好ましい。アンチモンドープ酸
化スズは、アンチモン/スズ(モル比)が、0.005
〜0.3であると電気伝導性に優れる点で望ましい。
【0051】このようなアンチモンドープ酸化スズは、
例えば、特開平7−166092号公報の[0008]
欄に記載されているようなスズ酸アンモニウム水溶液と
して用いられる。すなわち、このスズ酸アンモニウム水
溶液は、アンチモンを含有し、スズ及びアンチモンが共
にイオンとして均一に分散した水溶液であって、この水
溶液を加熱処理することによって、アンチモンが固溶化
した均一かつ微細な酸化スズ微粒子が得られ、帯電防止
に効果を示す。スズ酸アンモニウム水溶液の製造方法に
ついては特開平2−261886号公報及び特公平5−
43647号公報に開示されており、一般には炭酸水素
アンモニウム水溶液に塩化第二スズ水溶液を、撹拌を行
いながら徐々に添加して生成したゲルに三酸化二アンチ
モン、アンモニア水及び水を添加し、これを加熱処理を
して製造する方法がある。スズ酸アンモニウム水溶液と
しては、その固形分が5〜30重量%のものが市販され
ている。
【0052】このようなスズ酸アンモニウム水溶液とし
て上市されているものとしては、例えば、「HYTEC
SN2001」(東邦化学(株)製)等が挙げられる。
またこのような導電性無機フィラー(b)の平均粒径は、
好ましくは10ミリミクロン(mμ)〜500ミリミク
ロン(mμ)の範囲にあると、得られた塗膜から導電性
無機フィラー(b)の脱落がなく、接触抵抗も少なく、電
気伝導性、透明性等に優れた塗膜が得られるため好まし
い。
【0053】また、このような導電性無機フィラー(b)
は、長軸/短軸の長さの比が、5〜30の範囲にある
と、塗料中の導電性無機フィラーの絡み合いが減少し、
塗料調製時の粘度上昇もなく塗装性に優れ、また導電性
に優れた塗膜(層)が得られる傾向がある。本発明にお
いては、主剤(A)(全固形分)中には、前記シラノー
ル基含有ポリウレタン樹脂(a1)は、固形分として、通
常、20〜80重量%、好ましくは、30〜60重量%
の量で、強塩基性第三級アミン(a2)は、通常、0.00
5〜5重量%、好ましくは0.005〜2.5重量%の
量で、また、上記導電性無機フィラー(b)は、固形分と
して、通常、20〜80重量%、好ましくは、30〜6
0重量%の量で含まれていることが望ましい。
【0054】また、ポリウレタン樹脂(a1)(固形分)
と、導電性無機フィラー(b)(固形分)との合計100
重量部中に、ポリウレタン樹脂(a1)は、通常、20〜8
0重量部、好ましくは、30〜60重量部の量で、導電
性無機フィラー(b)(固形分)は残部量で含まれている
ことが望ましい。このような量でポリウレタン樹脂(a1)
(a)と導電性無機フィラー(b)とが主剤(A)中に含まれ
ていると、導電性に優れ、塗膜中にクラックの発生がな
く、塗装性に優れる傾向がある。[メラミン系硬化剤(B)] メラミン系硬化剤(B)と
しては、アルキル基型、メチロール基型、イミノ基型、
メチロール/イミノ基型などの何れでもよい。
【0055】一例を挙げれば、メラミン系硬化剤(B)
としては、例えば、特開2000−191982号公報
[0046]〜[0054]段、特開2000−19198
0号公報[0039]〜[0045]段、特開平10−19
5343号公報[0023]段などに記載されているよう
な、従来より公知のメラミン系硬化剤を広く使用でき
る。
【0056】このようなメラミン系硬化剤としては、例
えば、アミノ樹脂及び/又はブロックポリイソシアネー
ト化合物が挙げられる。上記アミノ樹脂としては特に限
定されず、例えば、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹
脂、グリコールウリル樹脂、尿素樹脂等が挙げられる。
これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよ
い。
【0057】上記メラミン樹脂は、アルキルエーテル化
(アルコキシ化)してアルキルエーテル化メラミン樹脂
(アルコキシメラミン樹脂)とすることができ、このう
ちメトキシ基及び/又はブトキシ基で置換されたメラミ
ン樹脂が好ましい。上記メトキシ基及び/又はブトキシ
基で置換されたメラミン樹脂としては、メトキシ基を単
独で有するもの(例:ヘキサメトキシメチルメラミンな
ど)としては、例えば、三井サイテック社製の「サイメ
ル325、327、370」、住友化学工業社製の「ス
ミマールM−100C」など、メトキシ基とブトキシ基
との混合タイプとしては、三井サイテック社製の「サイ
メル202、204、232、235、236、23
8、254」など、ブトキシ基を単独で有するもの(ヘ
キサブトキシメチルメラミン)としては、三井サイテッ
ク社製の「マイコート506」など、三井化学社製の
「ユーバン20N60、20SE」等が挙げられる。こ
れらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよ
い。また、上記ベンゾグアナミン樹脂についても同様に
置換されたものが使用できる。
【0058】上記ブロックポリイソシアネート化合物
は、ポリイソシアネート化合物をブロック剤でブロック
したものである。上記ポリイソシアネート化合物は、1
分子中に少なくと2個のイソシアネート基をもつ化合物
であれば特に限定されず、前述したシラノール基含有ポ
リウレタン樹脂(a1)合成時に用いたようなイソシアネー
ト化合物が挙げられる。
【0059】すなわち、前記脂肪族、脂環式、芳香族脂
肪族、芳香族ジイソシアネート類の他に、ダイマー酸ジ
イソシアネート(DDI)、水素化されたTDI(HT
DI)、水素化されたXDI(H6XDI)、水素化さ
れたMDI(H12MDI)等の水添ジイソシアネート
類;これらのジイソシアネート化合物の2量体、3量
体、更に高分子量のポリイソシアネート類;トリメチロ
ールプロパン等の多価アルコール若しくは水、又は、低
分子量ポリエステル樹脂との付加物等が挙げられる。こ
れらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよ
い。
【0060】上記ブロック剤としては特に限定されず、
例えば、メチルエチルケトオキシム、アセトキシム、シ
クロヘキサノンオキシム、アセトフェノンオキシム、ベ
ンゾフェノンオキシム等のオキシム類;m−クレゾー
ル、キシレノール等のフェノール類;メタノール、エタ
ノール、ブタノール、2−エチルヘキサノール、シクロ
ヘキサノール、エチレングリコールモノエチルエーテル
等のアルコール類;ε−カプロラクタム等のラクタム
類、マロン酸ジエチル、アセト酢酸エステル等のジケト
ン類;チオフェノール等のメルカプタン類;チオ尿素等
の尿素類;イミダゾール類;カルバミン酸類等が挙げら
れる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用し
てもよい。
【0061】上記ブロックポリイソシアネート化合物と
しては、市販品を用いることができ、例えば、デスモジ
ュールシリーズ(商品名、住友バイエルウレタン社
製)、バーノックDシリーズ(商品名、大日本インキ化
学工業社製)、タケネートBシリーズ(商品名、武田薬
品工業社製)、コロネート2500シリーズ(商品名、
日本ポリウレタン工業社製)等が挙げられる。
【0062】さらに本発明で使用可能なメラミン系硬化
剤(B)としては、エポキシ変成メラミン、メチロール
化メラミン(メチロール基数が1〜6,好ましくは1〜
3のもの。)、トリ(アルコキシメチル)メラミン[該
アルコキシ基としては、炭素数が1〜10,好ましく
は、1〜5のもの、例えば、メトキシ基、エトキシ基、
プロポキシ基、ブトキシ基など。]などが挙げられ、変
成物では、用途に応じて各種変成度のものが適宜用いら
れ、また自己縮合度も適宜選ぶことができる。
【0063】本発明では、これらメラミン系硬化剤のう
ちで、アルキル基型、メチロール基型、イミノ基型、メ
チロール/イミノ基型などが好ましく、さらにそれらの
ブチル化タイプ、メチル化タイプ、またはその混合物が
望ましい。また、本発明では、メラミン系硬化剤(B)
としては、得られる二液型帯電防止用塗料組成物の硬化
反応温度が、例えば、140〜180℃程度となるよう
なものが用いられる。
【0064】本発明に係る二液型帯電防止用水系塗料組
成物には、このようにシラノール基含有ポリウレタン樹
脂(a1)と、強塩基性第三級アミン(a2)と導電性無機フィ
ラー(b)とを含有する主剤(A)と、メラミン系硬化剤
(B)例えば、トリメチロールメラミン[2,4,6−
トリ(ヒドロキシメチル)アミノ−1,3,5−トリア
ジン]とが含有されているので、メラミン樹脂中のアミ
ノ基同士の架橋、メラミン樹脂中のアミノ基とポリウレ
タン樹脂(a1)中の水酸基(好ましくは、モノ、ジ、トリ
−ヒドロキシシリル基)との架橋などが生じて、含まれ
る成分の硬化・一体化が行われ、得られる塗膜は塗膜強
度、耐割れ性、非粘着性、耐溶剤性等に優れるのであろ
うと考えられる。
【0065】このようなメラミン系硬化剤(B)は、上
記ポリウレタン樹脂(a1)(固形分)100重量部に対し
て、通常、10〜100重量部、好ましくは20〜80
重量部の量で、さらに好ましくは、20〜50重量部の
量で用いられる。このメラミン系硬化剤(B)量が上記
範囲にあると、十分に硬化し、素材(基材)への付着性
に優れ、帯電防止効果に優れた塗膜が得られる傾向があ
る。[(その他の成分)] このような本発明に係る二液型帯
電防止用水系塗料組成物には、通常の塗料に配合される
ような各種添加剤が配合されていてもよい。
【0066】このような任意成分(添加剤)としては、
例えば、分散剤(例:イオン交換水、アルコール)、消
泡剤(例:疎水性粒子破泡性ポリシロキサンとポリグリ
コールとの混合物)、レベリング剤(例:ポリエーテル
変性ポリジメチルシロキサン)、着色顔料(例:二酸化
チタン、カーボンブラック、酸化鉄、各種焼成顔料、シ
アニンブルー、シアニングレーなど)、体質顔料(例:
炭酸カルシウム、クレー、硫酸バリウムなど)、アルミ
ニウム粉などの金属粉、シリカ、アルミナなどの艶消し
剤、たれ止剤、表面調整剤、粘性調整剤、分散剤、紫外
線吸収剤、ワックス、シラノール基含有ポリウレタン樹
脂(a1)の水相中での安定化に寄与する特開平9−128
64号公報[0024]段に記載の界面活性剤(例:ノニ
オン系界面活性剤のポリオキシエチレンノニルフェニル
エーテル、ポリオキシエチレン−オキシプロピレンブロ
ック共重合物等;アニオン系界面活性剤のラウリル硫酸
ソーダ、ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ等。)、シ
ラノール基含有ポリウレタン樹脂(a1)などとメラミン系
硬化剤(B)との硬化反応促進用の下記酸触媒等が含ま
れていてもよい。
【0067】本発明においては、メラミン樹脂(B)に
よってシラノール基含有ポリウレタン樹脂(a1)を架橋し
て硬化する際には、ポリエステル樹脂やヒドロキシル基
含有アクリル樹脂をメラミン樹脂によって架橋して硬化
する際に使用される公知の酸触媒を、必要により使用し
得る。このような酸触媒としては、有機酸でも無機酸で
もよく、有機酸としては、例えば、スルホン酸、ホスホ
ン酸、クエン酸、マレイン酸、フタル酸等が挙げられ
る。また、無機酸としては、例えば、塩酸、燐酸、酢酸
等が挙げられる。上記スルホン酸としてさらに具体的に
は、ドデシルベンゼンスルホン酸、ジノニルナフタレン
スルホン酸、p−トルエンスルホン酸などの芳香族スル
ホン酸類が用いられる。上記ホスホン酸としてさらに具
体的には、アミノトリ(メチレンホスホン酸)、1−ヒ
ドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸、エチレン
ジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)、ジエチレント
リアミンペンタ(メチレンホスホン酸)などの有機ホス
ホン酸が挙げられる。これらは一般にアミンで中和して
用いられる。
【0068】<塗料の調製方法およびその使用方法>
のような本発明に係る二液型帯電防止用水系塗料組成物
(塗料)は、その保存、運搬時には、常法に従い、主剤
(A)とメラミン系硬化剤(B)とに分けて取り扱い、
使用時には主剤(A)とメラミン系硬化剤(B)との両
者を混合し、必要により、水等の分散・希釈剤や、消泡
剤、レベリング剤その他の添加剤を本発明の目的に反し
ない範囲で添加して用いられる。また、本発明では、主
剤(A)用の配合成分であるシラノール基含有ポリウレ
タン樹脂(a1)、強塩基性第三級アミン(a2)および導電性
無機フィラー(b)をも別々に保存、運搬等行い、これら
配合成分(a1)、(a2)、(b)と、メラミン系硬化剤(B)
とを塗装現場などで、混合して用いてもよい。
【0069】このような塗料はより具体的には下記のよ
うな方法で調製される。すなわち、より具体的には、シ
ラノール基含有ポリウレタン樹脂(a1)と強塩基性第三級
アミン(a2)とを含有する前述したような水性ウレタン樹
脂分散液(ポリウレタン水性組成物)と、導電性無機フ
ィラー(b)と、表面調整剤(例:シリコーン系消泡剤、
シリコーン系レベリング剤)と、イオン水、水酸基含有
ジメチルポリシロキサンなどとを配合して主剤(A)を
調製する。一方、メラミン系硬化剤(B)を準備する。
次いで、この主剤(A)とメラミン系硬化剤(B)など
とを一定の比率で配合して、現場攪拌ディスパーにて適
宜時間分散処理を行い、所定固形分濃度になるように水
にて希釈すればよい。このようにして得られた塗料は、
基材に塗布するなどの方法で使用される。
【0070】また例えば、本発明の塗料は、特に現場施
行用としては、顔料と顔料分散用樹脂とで分散ペースト
を作り、これにシラノール基含有ポリウレタン樹脂(a1)
および強塩基性第三級アミン(a2)を含有する上記水性ウ
レタン樹脂(分散液)、強塩基性第三級アミン(a2)、各
種添加剤、溶剤、メラミン系硬化剤(B)、触媒等を加
えて調製してもよい。
【0071】また、本発明の塗料は、上記水性ポリウレ
タン樹脂分散液や専用の顔料分散樹脂で顔料、導電性無
機フィラー(b)などのペーストを作っておき、これに各
種添加剤を添加混合し、最後に硬化剤(B)および必要
により触媒を添加して調製してもよい。顔料分散には、
ローラーミル、ペイントシェーカー、ポットミル、ディ
スパー、ビーズミルなどの通常の機械が用いられる。
【0072】このような本発明に係る二液型帯電防止用
水系塗料組成物は、使用時に主剤(A)とメラミン系硬
化剤(B)とを混合しても、塗料中に凝集物が発生せず
流動性が良好で塗装性に優れ、得られる塗膜は、温度依
存性がなく、かつ帯電防止性能およびその持続性に優
れ、硬度に優れ、しかもこれら特性バランスも良好であ
る。
【0073】<塗装方法、塗料の用途など>本発明にお
いては、基材表面に上記帯電防止用塗料組成物を塗布
(塗装)、硬化して帯電防止塗膜を形成している。この
ようにして得られる塗膜は、温度依存性がなく、かつ帯
電防止性能およびその持続性に優れ、硬度に優れ、しか
もこれら特性バランスが良好である。
【0074】該塗料の塗装では、ロールコーター、エア
ースプレー、エアレススプレー、カーテンフローコータ
ーなど一般の塗装方法が可能である。また塗装後、該塗
料を硬化させるには、常温下の自然乾燥も可能である
が、塗装品の生産効率の点などから好ましくは、加熱硬
化(焼き付け)させる。加熱硬化条件は、メラミン系硬
化剤(B)の反応温度などに応じて適宜変更すればよい
が、通常、温度140〜240℃の温度で30秒〜20
分間の範囲で、高温ほど短時間の加熱硬化を行えばよ
い。
【0075】このようにして得られた乾燥(硬化)塗膜
の膜厚は、特に限定されないが、通常、0.3〜3.0
μm厚、好ましくは、0.5〜1.5μm厚程度であ
る。本発明の塗料は、1コートで基材に直接塗装できる
が、密着性や、耐食性確保、再汚染防止などのため、コ
ロナ放電処理あるいは光洗浄処理を行い、あるいはプラ
イマー塗装を行ってから塗装するのが好ましい。プライ
マーは通常のものでよく、エポキシ樹脂系プライマー、
ポリウレタン変性エポキシ樹脂系プライマー、ポリエス
テル樹脂系プライマー、アクリル樹脂系プライマー、塩
素化ポリプロピレン変性プライマーなどが挙げられる。
【0076】光洗浄処理は、特開平11−221536
号公報、特開2000−302182号公報等に記載の
方法に準じて行うことができ、例えば、まず、被塗装物
基材を処理室内にセットし、該処理室内を排気しつつ、
処理ガス源から処理室内にドライエアーを送り込むと共
に、水銀ランプを点灯して、被塗装物基材表面に所定時
間、光照射する。次いで、処理室内のドライエアーを排
気ポンプによって迅速に排気しつつ、同時に窒素ボンベ
から処理室内に窒素ガスを導入して、所定時間経過後、
排気ポンプを止めると共に、窒素ガス供給を停止し、低
圧水銀灯ランプの発光を停止し、上記被処理物を窒素雰
囲気中に所定時間放置した後、処理室より取出せばよ
い。
【0077】焼き付け方法は一般に実施される2コート
/2ベークでもよいし、2コート/1ベークでもよい。
基材としては、プラスチックフィルム(転写フィルムを
含む。)などの有機素材、FRPなど複合プラスチック
材、人造大理石、スレート、金属板その他の成形体など
の無機素材が挙げられる。
【0078】これらの基材には直接塗装してもよいが、
表面処理を施してもよい。一般には、プラスチック素材
には、上記したようにコロナ放電処理、プライマー塗装
が好ましく、金属基材には、りん酸亜鉛処理、反応型ク
ロメート処理、塗布型クロメート処理などが施される。
またクロメートの上の薄膜型有機複合被覆を施してもよ
い。
【0079】上記金属板その他の成形体としては、亜鉛
めっき鋼板、合金化亜鉛めっき鋼板、亜鉛/アルミニウ
ムめっき鋼板、アルミニウムめっき鋼板、アルミニウム
またはアルミニウム合金、ステンレス鋼板、銅又はその
合金、チタン又はその合金、冷延鋼板、金属蒸着物など
の板状物、シート状物、該金属素材製の各種成形体など
が挙げられる。
【0080】本発明の塗料は、PCM、ポストコートに
も使用可能であり、建築物の屋根材、壁材、道路資材
(フェンス、ポール、ガードレール、高速道路の桁カバ
ー、トンネル内装材など)、その他エクステリア材(フ
ェンス、ポール、ベンチなど)自動車などの車輛、航空
機など屋外金属製品にも使用できる。本発明において
は、このように基材(転写フィルムを含む。)の表面
が、上記の帯電防止用塗料組成物(塗料)から形成され
た帯電防止性塗膜によって被覆されているので、効率よ
く帯電防止でき、しかも塗膜表面の洗浄、汚れ拭き取り
などを繰り返し行っても優れた帯電防止効果が長期間持
続する。
【0081】
【発明の効果】本発明によれば、温度依存性が極めて小
さく、かつ帯電防止性能に優れ、その効果を長期間持続
できる塗膜を形成可能な帯電防止用塗料組成物、その被
膜および帯電防止方法が提供される。
【0082】
【実施例】以下、本発明について実施例に基づいてさら
に具体的に説明するが、本発明は、かかる実施例により
何等限定されるものではない。以下の実施例、比較例で
用いた配合成分、試験方法等は以下の通り。 <主剤(A)>(a)水酸基含有水系樹脂 (a-1)水溶性エポキシ樹脂:商品名「エポキーXDE20
16」、三井化学(株)製、水酸基含有水系樹脂、固形分
27重量%。 (a-2)強塩基性第三級アミンを含有した、シラノール基
含有ポリウレタン樹脂ベースディスパージョン:商品名
「タケラックWS−4000」、武田薬品工業(株)製、
強塩基性第三級アミンと、シラノール基含有水系自己架
橋型ウレタン樹脂とを含有、固形分30重量%。 (a-3)強塩基性第三級アミンを含有した、シラノール基
含有ポリウレタン樹脂ベースディスパージョン:商品名
「タケラックWS−5000」、武田薬品工業(株)製、
強塩基性第三級アミンと、シラノール基含有水系自己架
橋型ウレタン樹脂を含有、固形分30重量%。 (a-4)水系アクリルディスパージョン:商品名「ウオータ
ーゾールADC−2000」、大日本インキ社製、水酸
基含有水系樹脂、固形分40重量%。
【0083】(b)導電性充填剤含有樹脂など (b-1)水系変性スチレンアクリル樹脂:商品名「ELポ
リマーWS−52U」、新中村化学(株)製、水酸基含有
アニオン系帯電防止有機ポリマー、固形分10重量%。 (b-2)水系アクリル樹脂:商品名「ELポリマーWS−5
0」、新中村化学(株)製、水酸基含有カチオン系帯電防
止有機ポリマー、固形分35重量%。 (b-3)水分散特殊カチオン樹脂:商品名「レオックスAQ
−110」、第一工業製薬(株)製、カチオン系帯電防止
有機ポリマー、固形分10重量%。 (b-4)アンチモンドープ二酸化スズ混合ポリオレフィン
樹脂:商品名「HYTEC SN−2001」、該二酸
化スズの平均粒径φ:0.1〜0.5μmと、その含量
(アンチモンドープ二酸化スズとポリオレフィン樹脂の
合計固形分100重量%中の含量)50重量%、東邦化
学(株)製、導電性無機充填剤配合。 <硬化剤(B)>(c)架橋剤 (c-1)水分散低温解離型ブロックイソシアネート:商品
名「エラストロンBN−69」、第一工業製薬(株)製、
架橋剤。 (c-2)アルキル型メチル化メラミン:商品名「サイメル3
03」、三井サイテック(株)製、架橋剤。 (c-3)メチロール・イミノ基含有メチル化メラミン:商品
名「サイメル701」、三井サイテック(株)製、架橋
剤。 (d)分散媒あるいは溶剤:イオン交換水、ブチルセルソ
ルブ、ブタノールなど。 <塗料状態の評価>塗料調製後、その塗料を25℃の温
度で1時間静置して、凝集物の発生の有無を目視にて観
察した。
【0084】 評価3:凝集物等の発生がなく、良好。 評価2:流動性は維持しているが、凝集物の発生あり。 評価1:流動性が低下し、固形状になる。 <硬化性の評価>指触にて判定した。
【0085】 評価3:爪で傷がつかず、ベタツキ感もなく、十分に硬
化。 評価2:ベタツキ感はないが容易に傷がつく。 評価1:硬化不十分でベタツキ感が著しい。 <帯電防止性>低湿度雰囲気(湿度30%)下で、表面
抵抗計(三菱油化(株)製、型番:MCP−TESTE
R、MODEL HT−210)にて測定した。
【0086】 評価3:表面抵抗値1010Ω以下で良好。 評価2:表面抵抗値1010Ωを超え、1011Ω以下。 評価1:表面抵抗値1011Ωを超え、1012Ω以下。
【0087】
【実施例1】シラノール基含有ポリウレタン樹脂(a1)お
よび強塩基性第三級アミン(a2)を含有するシラノール基
含有ポリウレタン樹脂ベースディスパージョン(商品名
「タケラックWS−4000」、武田薬品工業(株)製、
水酸基含有水系樹脂)30重量部と、アンチモンドープ
二酸化スズ混合ポリオレフィン樹脂[商品名「HYTE
CSN−2001」、二酸化スズの平均粒径φ:0.1
〜0.5μmとその含量12.5重量%、東邦化学(株)
製、導電性無機充填剤]20重量部とからなる主剤と、
メチロール・イミノ基含有メチル化メラミン(商品名
「サイメル701」、三井サイテック(株)製、架橋剤)
5重量部と、イオン交換水45重量部とを、常温(温
度:25℃)下に混合機(特殊機化工業(株)製、型番:
MODEL−SL)にて5分間攪拌・混合して、帯電防
止用塗料組成物を調製した。
【0088】得られた帯電防止用塗料組成物を25℃の
温度で1時間静置して、凝集物の発生の有無を目視にて
観察したところ、配合成分が良好に分散しており、導電
性無機充填剤の二酸化スズなどの凝集もなく、塗料性状
は良好(評価:3、合格)となった。また、該帯電防止
用塗料組成物を、38μm厚のコロナ放電処理されたポ
リエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム、
融点:256℃)の表面に、その乾燥膜厚が約1μm厚
となるようにバーコーターにて塗布し、170℃の温度
で熱風乾燥機にて1分間加熱して硬化させてその性能評
価試験を行った。
【0089】硬化性は、指触にて判定した。その結果は
ベタツキなく硬化十分であり良好(評価:3、合格)と
なった。また、帯電防止性は、低湿度雰囲気(湿度:3
0%)下でその塗膜の表面抵抗値を、表面抵抗計[三菱
油化(株)製、型番:MCP−TESTER、MODEL
HT−210]にて測定した。その結果、表面抵抗値
は、1010Ω以下(評価:3,合格)となった。
【0090】結果を併せて表1に示す。
【0091】
【実施例2〜4、比較例1〜8】実施例1において、配
合成分を表1に示すように変えた以外は、実施例1と同
様にして帯電防止用塗料組成物を調製し、その性能を評
価した。結果を表1に示す。
【0092】
【表1】
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // C08L 67:02 C08L 67:02 (72)発明者 落 合 洋 之 滋賀県野洲郡野洲町字三上2306番地の7 中国塗料株式会社内 Fターム(参考) 4F006 AA35 AB37 AB54 AB55 AB74 BA07 4F100 AA01A AA28A AH03A AK01B AK42B AK51A BA02 BA07 CA02A CA21A CC00A EJ55B EJ65B GB90 JG01A JG03 4J038 DA162 DG051 DG091 DG121 DG271 DG281 GA15 HA026 HA036 HA066 HA216 JB31 KA03 KA12 KA19 KA20 NA20

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)分子内に少なくとも1個のシラノー
    ル基を有するポリウレタン樹脂(a1)、 強塩基性第三級アミン(a2)および導電性無機フィラー
    (b)を含有する主剤と、(B)メラミン系硬化剤と、か
    らなることを特徴とする二液型帯電防止用塗料組成物。
  2. 【請求項2】上記ポリウレタン樹脂(a1)が、ポリイソシ
    アネート成分とポリオール成分と加水分解性ケイ素基含
    有化合物との反応物であり、該ポリイソシアネート成分
    がジイソシアネートであり、該ポリオール成分がジオー
    ルである請求項1に記載の二液型帯電防止用塗料組成
    物。
  3. 【請求項3】上記ポリイソシアネート成分が、脂肪族ジ
    イソシアネート、脂環族ジイソシアネート、芳香族ジイ
    ソシアネートまたは芳香脂肪族ジイソシアネートであ
    り、 上記ポリオール成分が、ポリカーボネート系ジオールで
    ある請求項2に記載の二液型帯電防止用塗料組成物。
  4. 【請求項4】上記強塩基性第三級アミン(a2)のpKaが
    11以上である請求項1〜3の何れかに記載の二液型帯
    電防止用塗料組成物。
  5. 【請求項5】上記強塩基性第三級アミン(a2)が、1,8
    −ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7(DB
    U)、または1,6−ジアザビシクロ[3.4.0]ノ
    ネン−5である請求項1〜4の何れかに記載の二液型帯
    電防止用塗料組成物。
  6. 【請求項6】上記導電性無機フィラー(b)が、二酸化ス
    ズ、アンチモンドープ二酸化スズ、酸化インジウムおよ
    び酸化スズ複合酸化物のうちの何れか1種以上である請
    求項1〜5の何れかに記載の二液型帯電防止用塗料組成
    物。
  7. 【請求項7】上記メラミン系硬化剤(B)が、アルキル
    型、メチロール型、イミノ基型、メチロール/イミノ基
    型のうちの何れか1種以上であり、かつ、これらはメチ
    ル化タイプ、ブチル化タイプ、またはそれらの混合タイ
    プのうちの何れかのメラミン樹脂である請求項1〜6の
    何れかに記載の二液型帯電防止用塗料組成物。
  8. 【請求項8】請求項1〜7の何れかに記載の二液型帯電
    防止用塗料組成物から形成されたことを特徴とする帯電
    防止性塗膜。
  9. 【請求項9】請求項1〜7の何れかに記載の二液型帯電
    防止用塗料組成物から形成された帯電防止性塗膜によっ
    て被覆されたことを特徴とする基材。
  10. 【請求項10】請求項1〜7の何れかに記載された二液
    型帯電防止用塗料組成物から形成された帯電防止性塗膜
    によって被覆されたことを特徴とするプラスチックフィ
    ルム。
  11. 【請求項11】基材表面上に、請求項1〜7の何れかに
    記載された二液型帯電防止用塗料組成物からなる帯電防
    止性塗膜を形成させることを特徴とする帯電防止方法。
  12. 【請求項12】上記基材は、コロナ放電処理、光洗浄処
    理、プライマー塗装の何れかが行われたポリエチレンテ
    レフタレート樹脂(PET)である請求項11に記載の
    帯電防止方法。
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