JP2002225105A - 芳香族−脂肪族共重合ポリカーボネート樹脂の加工方法 - Google Patents
芳香族−脂肪族共重合ポリカーボネート樹脂の加工方法Info
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- JP2002225105A JP2002225105A JP2001027224A JP2001027224A JP2002225105A JP 2002225105 A JP2002225105 A JP 2002225105A JP 2001027224 A JP2001027224 A JP 2001027224A JP 2001027224 A JP2001027224 A JP 2001027224A JP 2002225105 A JP2002225105 A JP 2002225105A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 芳香族ー脂肪族共重合ポリカーボネート樹脂
を成形加工時の樹脂の着色を抑える。 【解決手段】 芳香族ー脂肪族共重合ポリカーボネート
樹脂を不活性ガス雰囲気下で、成形加工する。
を成形加工時の樹脂の着色を抑える。 【解決手段】 芳香族ー脂肪族共重合ポリカーボネート
樹脂を不活性ガス雰囲気下で、成形加工する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シート、レンズ等
の光学用途に用いられるポリカーボネート樹脂におい
て、原料ペレットの分解を抑制しつつ、色相に優れた成
形品を得る芳香族−脂肪族共重合ポリカーボネート樹脂
の加工方法に関するものである。
の光学用途に用いられるポリカーボネート樹脂におい
て、原料ペレットの分解を抑制しつつ、色相に優れた成
形品を得る芳香族−脂肪族共重合ポリカーボネート樹脂
の加工方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリカーボネート樹脂は、耐衝撃性等の
機械的特性に優れ、しかも耐熱性、透明性にも優れてい
ることから、光学材料として各種レンズ、プリズム、光
ディスク基板などに利用されている。しかし、ビスフェ
ノール−Aを2価フェノールとする一般市販のポリカー
ボネート樹脂では、光学材料としては固有複屈折が0.
16と大きく、またアッベ数が29と小さく、用途によ
っては使用方法が制限されることがある。かかる欠点を
改良するために、脂肪族ジヒドロキシ化合物を共重合し
た芳香族−脂肪族共重合ポリカーボネート樹脂が各種提
案されている。特開昭64−66234号報では、トリ
シクロ(5.2.1.02.6)デカンジメタノールを脂
肪族ジヒドロキシ化合物とするポリカーボネート樹脂が
提案されている。また、特開平10−120777号報
では、β,β,β',β'−テトラメチル−2,4,8,
10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン−3,
9−ジエタノール(略称スピログリコール)を脂肪族ジ
ヒドロキシ化合物とするポリカーボネート樹脂が提案さ
れている。また、特開平12−302860号報にペン
タシクロペンタデカンジメタノールを脂肪族ジヒドロキ
シ化合物とするポリカーボネート樹脂が提案されてい
る。しかし、これら芳香族−脂肪族共重合ポリカーボネ
ート樹脂は芳香族ポリカーボネート樹脂に比べ耐熱性が
乏しく、成形加工または押出加工の際、加熱溶融時に空
気と接触する為、空気中の酸素により容易に酸化され、
着色してしまうため、色相の悪化のみならず光線透過率
の低下を引き起こし、光学用材料としては欠点があっ
た。
機械的特性に優れ、しかも耐熱性、透明性にも優れてい
ることから、光学材料として各種レンズ、プリズム、光
ディスク基板などに利用されている。しかし、ビスフェ
ノール−Aを2価フェノールとする一般市販のポリカー
ボネート樹脂では、光学材料としては固有複屈折が0.
16と大きく、またアッベ数が29と小さく、用途によ
っては使用方法が制限されることがある。かかる欠点を
改良するために、脂肪族ジヒドロキシ化合物を共重合し
た芳香族−脂肪族共重合ポリカーボネート樹脂が各種提
案されている。特開昭64−66234号報では、トリ
シクロ(5.2.1.02.6)デカンジメタノールを脂
肪族ジヒドロキシ化合物とするポリカーボネート樹脂が
提案されている。また、特開平10−120777号報
では、β,β,β',β'−テトラメチル−2,4,8,
10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン−3,
9−ジエタノール(略称スピログリコール)を脂肪族ジ
ヒドロキシ化合物とするポリカーボネート樹脂が提案さ
れている。また、特開平12−302860号報にペン
タシクロペンタデカンジメタノールを脂肪族ジヒドロキ
シ化合物とするポリカーボネート樹脂が提案されてい
る。しかし、これら芳香族−脂肪族共重合ポリカーボネ
ート樹脂は芳香族ポリカーボネート樹脂に比べ耐熱性が
乏しく、成形加工または押出加工の際、加熱溶融時に空
気と接触する為、空気中の酸素により容易に酸化され、
着色してしまうため、色相の悪化のみならず光線透過率
の低下を引き起こし、光学用材料としては欠点があっ
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、芳香族−脂
肪族共重合ポリカーボネート樹脂を成形加工または押出
加工するに際し、樹脂の着色を抑える加工方法を提供す
ることにある。
肪族共重合ポリカーボネート樹脂を成形加工または押出
加工するに際し、樹脂の着色を抑える加工方法を提供す
ることにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記した
ような欠点を克服する方法について鋭意検討を重ねた結
果、芳香族−脂肪族共重合ポリカーボネート樹脂を成形
加工もしくは押出加工する際、不活性ガス雰囲気下で加
熱溶融せしめることにより、樹脂の着色を抑えることが
可能であることを見出した。以下、本発明について更に
詳細に説明する。
ような欠点を克服する方法について鋭意検討を重ねた結
果、芳香族−脂肪族共重合ポリカーボネート樹脂を成形
加工もしくは押出加工する際、不活性ガス雰囲気下で加
熱溶融せしめることにより、樹脂の着色を抑えることが
可能であることを見出した。以下、本発明について更に
詳細に説明する。
【0005】本発明における不活性ガスの導入方法は、
芳香族−脂肪族共重合ポリカーボネート樹脂が可塑化装
置に供給される際に、同伴する空気を不活性ガスに置換
する方法であれば形式にはとらわれない。代表的な例を
図1に示す。材料ホッパー(1)に供給された樹脂はス
クリューの回転に伴い加熱筒内に導入され、加熱され
る。その際、不活性ガス供給口(a)〜(c)の少なく
とも1箇所以上の供給口から、不活性ガスを材料ホッパ
ーに供給することにより、加熱筒(3)に流入するペレ
ットに同伴する空気中の酸素を排除する事が出来る。不
活性ガス供給口(a)は、可塑化直前の材料ホッパー下
部から不活性ガスを導入する方法である。不活性ガス供
給口(b)は、材料ホッパー全体を不活性ガスで充填す
る方法であり、材料供給口を兼用することも出来る。即
ち、材料を不活性ガスと共に材料ホッパーに供給するこ
とも可能である。不活性ガス供給口(c)は、スクリュ
ー後部から不活性ガスを導入する方法であり、不活性ガ
スが材料ホッパーに流入しやすいように、スクリュー後
端部は密閉構造とする必要がある。また、どのような不
活性ガス供給口を用いた場合でも、材料ホッパー内が、
完全密閉構造にならないように材料ホッパー上部にガス
逃げ部を設けることが必要である。場合によっては、不
活性ガスの供給および排出側に、材料ホッパー内の圧力
を微加圧状態にコントロールする設備を設けることも有
利な方法である。
芳香族−脂肪族共重合ポリカーボネート樹脂が可塑化装
置に供給される際に、同伴する空気を不活性ガスに置換
する方法であれば形式にはとらわれない。代表的な例を
図1に示す。材料ホッパー(1)に供給された樹脂はス
クリューの回転に伴い加熱筒内に導入され、加熱され
る。その際、不活性ガス供給口(a)〜(c)の少なく
とも1箇所以上の供給口から、不活性ガスを材料ホッパ
ーに供給することにより、加熱筒(3)に流入するペレ
ットに同伴する空気中の酸素を排除する事が出来る。不
活性ガス供給口(a)は、可塑化直前の材料ホッパー下
部から不活性ガスを導入する方法である。不活性ガス供
給口(b)は、材料ホッパー全体を不活性ガスで充填す
る方法であり、材料供給口を兼用することも出来る。即
ち、材料を不活性ガスと共に材料ホッパーに供給するこ
とも可能である。不活性ガス供給口(c)は、スクリュ
ー後部から不活性ガスを導入する方法であり、不活性ガ
スが材料ホッパーに流入しやすいように、スクリュー後
端部は密閉構造とする必要がある。また、どのような不
活性ガス供給口を用いた場合でも、材料ホッパー内が、
完全密閉構造にならないように材料ホッパー上部にガス
逃げ部を設けることが必要である。場合によっては、不
活性ガスの供給および排出側に、材料ホッパー内の圧力
を微加圧状態にコントロールする設備を設けることも有
利な方法である。
【0006】不活性ガスとしては、窒素ガスを用いるこ
とが経済的に好ましい。もちろん、ヘリウムガス、アル
ゴンガス等の不活性ガスを用いることも出来る。
とが経済的に好ましい。もちろん、ヘリウムガス、アル
ゴンガス等の不活性ガスを用いることも出来る。
【0007】不活性ガスとして用いられる窒素ガス中の
酸素濃度は、100ppm以下であることが好ましく、
より好ましくは10ppm以下、更に好ましくは5pp
m以下である。窒素ガス供給源は、一般市販の窒素ガス
ボンベ、工業的に入手できる工業用窒素、更には分離膜
方式もしくはPSA方式の窒素ガス発生装置等が上げら
れる。場合によっては、材料ホッパーから流出する不活
性ガスから、酸素を除去して再利用することも可能であ
る。
酸素濃度は、100ppm以下であることが好ましく、
より好ましくは10ppm以下、更に好ましくは5pp
m以下である。窒素ガス供給源は、一般市販の窒素ガス
ボンベ、工業的に入手できる工業用窒素、更には分離膜
方式もしくはPSA方式の窒素ガス発生装置等が上げら
れる。場合によっては、材料ホッパーから流出する不活
性ガスから、酸素を除去して再利用することも可能であ
る。
【0008】不活性ガスの流量は、少なすぎると酸素除
去効果が小さく、多すぎると非経済的である。成形機も
しくは押出機のスクリュー径、スクリュー回転数、材料
の供給速度、不活性ガスの供給方式にも拠るが、0.0
01〜1000L/minの範囲で供給することが好ま
しい。より好ましくは、0.01〜100L/minで
ある。さらに好ましくは0.1〜10L/minであ
る。
去効果が小さく、多すぎると非経済的である。成形機も
しくは押出機のスクリュー径、スクリュー回転数、材料
の供給速度、不活性ガスの供給方式にも拠るが、0.0
01〜1000L/minの範囲で供給することが好ま
しい。より好ましくは、0.01〜100L/minで
ある。さらに好ましくは0.1〜10L/minであ
る。
【0009】本発明における芳香族−脂肪族共重合ポリ
カーボネート樹脂は、芳香族ジヒドロキシ化合物と脂肪
族ジヒドロキシ化合物とを、塩基性化合物もしくはエス
テル交換触媒の存在下、炭酸ジエステルをカーボネート
源として芳香族ジヒドロキシ化合物と脂肪族ジヒドロキ
シ化合物とをエステル交換反応により共重合することに
より製造することが出来る。
カーボネート樹脂は、芳香族ジヒドロキシ化合物と脂肪
族ジヒドロキシ化合物とを、塩基性化合物もしくはエス
テル交換触媒の存在下、炭酸ジエステルをカーボネート
源として芳香族ジヒドロキシ化合物と脂肪族ジヒドロキ
シ化合物とをエステル交換反応により共重合することに
より製造することが出来る。
【0010】芳香族ジヒドロキシ化合物としては、例え
ば、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン
(ビスフェノール−A)、2,2−ビス(3,5−ジブ
ロモ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン(テトラブロ
モビスフェノール−A)、ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)
エタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタ
ン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)オクタ
ン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニ
ル)プロパン、1,1−ビス(3−t−ブチル−4−ヒ
ドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒド
ロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロパン、2,2
−ビス(3−ブロモ−4−ヒドロキシフェニル)プロパ
ン、2,2−ビス(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシ
フェニル)プロパン、2,2−ビス(3−フェニル−4
−ヒドロキシフェニル)プロパン,2,2−ビス(3−
シクロヘキシル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン,
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニ
ルエタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ジフェニル
メタン等で例示されるビス(ヒドロキシアリール)アル
カン類;1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シク
ロペンタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)
シクロヘキサン(ビスフェノール−Z)、1,1,−ビ
ス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチ
ルシクロヘキサン等で例示される、ビス(ヒドロキシア
リール)シクロアルカン類;4,4'−ジヒドロキシジ
フェニルエーテル、4,4'−ジヒドロキシ−3,3'−
ジメチルジフェニルエーテル等で例示されるジヒドロキ
シジアリールエーテル類;4,4'−ジヒドロキシジフ
ェニルスルフィド、4,4'−ジヒドロキシ−3,3'−
ジメチルジフェニルスルフィド等で例示されるジヒドロ
キシジアリールスルフィド類;4,4'−ジヒドロキシ
ジフェニルスルホキシド、4,4'−ジヒドロキシ−
3,3'−ジメチルジフェニルスルホキシド等で例示さ
れるジヒドロキシジアリールスルホキシド類;4,4'
−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4'−ジヒド
ロキシ−3,3'−ジメチルジフェニルスルホン等で例
示されるジヒドロキシジアリールスルホン類;ハイドロ
キノン、レゾルシン、4,4'−ジヒドロキシジフェニ
ル等が挙げられ、特に好ましくは2,2−ビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)プロパンおよび1,1−ビス(4−
ヒドロキシフェニル)シクロヘキサンが挙げられる。芳
香族ジヒドロキシ化合物は単独であるいは2種以上混合
して使用してもよい。
ば、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン
(ビスフェノール−A)、2,2−ビス(3,5−ジブ
ロモ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン(テトラブロ
モビスフェノール−A)、ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)
エタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタ
ン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)オクタ
ン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニ
ル)プロパン、1,1−ビス(3−t−ブチル−4−ヒ
ドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒド
ロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロパン、2,2
−ビス(3−ブロモ−4−ヒドロキシフェニル)プロパ
ン、2,2−ビス(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシ
フェニル)プロパン、2,2−ビス(3−フェニル−4
−ヒドロキシフェニル)プロパン,2,2−ビス(3−
シクロヘキシル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン,
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニ
ルエタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ジフェニル
メタン等で例示されるビス(ヒドロキシアリール)アル
カン類;1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シク
ロペンタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)
シクロヘキサン(ビスフェノール−Z)、1,1,−ビ
ス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチ
ルシクロヘキサン等で例示される、ビス(ヒドロキシア
リール)シクロアルカン類;4,4'−ジヒドロキシジ
フェニルエーテル、4,4'−ジヒドロキシ−3,3'−
ジメチルジフェニルエーテル等で例示されるジヒドロキ
シジアリールエーテル類;4,4'−ジヒドロキシジフ
ェニルスルフィド、4,4'−ジヒドロキシ−3,3'−
ジメチルジフェニルスルフィド等で例示されるジヒドロ
キシジアリールスルフィド類;4,4'−ジヒドロキシ
ジフェニルスルホキシド、4,4'−ジヒドロキシ−
3,3'−ジメチルジフェニルスルホキシド等で例示さ
れるジヒドロキシジアリールスルホキシド類;4,4'
−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4'−ジヒド
ロキシ−3,3'−ジメチルジフェニルスルホン等で例
示されるジヒドロキシジアリールスルホン類;ハイドロ
キノン、レゾルシン、4,4'−ジヒドロキシジフェニ
ル等が挙げられ、特に好ましくは2,2−ビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)プロパンおよび1,1−ビス(4−
ヒドロキシフェニル)シクロヘキサンが挙げられる。芳
香族ジヒドロキシ化合物は単独であるいは2種以上混合
して使用してもよい。
【0011】芳香族−脂肪族共重合ポリカーボネート樹
脂に用いられる、脂肪族ジヒドロキシ化合物は、脂環構
造を含む脂肪族ジヒドロキシ化合物が好ましく用いられ
る。具体的には、トリシクロ(5.2.1.02.6)デ
カンジメタノール、ペンタシクロペンタデカンジメタノ
ール、β,β,β',β'−テトラメチル−2,4,8,
10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン−3,
9−ジエタノール、1,4−シクロヘキサンジメタノー
ル、2,6−デカリンジメタノール等が上げられる。こ
れらの脂肪族ジヒドロキシ化合物は、単独であるいは2
種以上混合して使用しても良い。
脂に用いられる、脂肪族ジヒドロキシ化合物は、脂環構
造を含む脂肪族ジヒドロキシ化合物が好ましく用いられ
る。具体的には、トリシクロ(5.2.1.02.6)デ
カンジメタノール、ペンタシクロペンタデカンジメタノ
ール、β,β,β',β'−テトラメチル−2,4,8,
10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン−3,
9−ジエタノール、1,4−シクロヘキサンジメタノー
ル、2,6−デカリンジメタノール等が上げられる。こ
れらの脂肪族ジヒドロキシ化合物は、単独であるいは2
種以上混合して使用しても良い。
【0012】芳香族ジヒドロキシ化合物と脂肪族ジヒド
ロキシ化合物の比率は、光学特性、耐熱性等のバランス
から、95/5〜5/95(モル比)であることが好ま
しい。より好ましくは90/10〜10/90(モル
比)である。
ロキシ化合物の比率は、光学特性、耐熱性等のバランス
から、95/5〜5/95(モル比)であることが好ま
しい。より好ましくは90/10〜10/90(モル
比)である。
【0013】分岐化剤により分岐したポリカーボネート
樹脂も使用することが出来る。分岐化剤としては、例え
ばフロログリシン、2,6−ジメチル−2,4,6−ト
リ(4−ヒドロキシフェニル)−3−ヘプテン、4,6
−ジメチル−2,4,6−トリ(4−ヒドロキシフェニ
ル)−2−ヘプテン、1,3,5−トリ(2−ヒドロキ
シフェニル)ベンゾール、1,1,1−トリ(4−ヒド
ロキシフェニル)エタン、2,6−ビス(2−ヒドロキ
シ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェノール、
α,α',α"−トリ(4−ヒドロキシフェニル)−1,
3,5−トリイソプロピルベンゼン等で例示されるポリ
ヒドロキシ化合物、あるいは3,3−ビス(4−ヒドロ
キシアリール)オキシインドール(イサチンビスフェノ
ール)、5−クロルイサチンビスフェノール、5,7−
ジクロルイサチンビスフェノール、5−ブロムイサチン
ビスフェノールなどが好適に用いられる。これら分岐化
剤の存在下で、エステル交換法で分岐ポリカーボネート
樹脂を製造することが出来る。
樹脂も使用することが出来る。分岐化剤としては、例え
ばフロログリシン、2,6−ジメチル−2,4,6−ト
リ(4−ヒドロキシフェニル)−3−ヘプテン、4,6
−ジメチル−2,4,6−トリ(4−ヒドロキシフェニ
ル)−2−ヘプテン、1,3,5−トリ(2−ヒドロキ
シフェニル)ベンゾール、1,1,1−トリ(4−ヒド
ロキシフェニル)エタン、2,6−ビス(2−ヒドロキ
シ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェノール、
α,α',α"−トリ(4−ヒドロキシフェニル)−1,
3,5−トリイソプロピルベンゼン等で例示されるポリ
ヒドロキシ化合物、あるいは3,3−ビス(4−ヒドロ
キシアリール)オキシインドール(イサチンビスフェノ
ール)、5−クロルイサチンビスフェノール、5,7−
ジクロルイサチンビスフェノール、5−ブロムイサチン
ビスフェノールなどが好適に用いられる。これら分岐化
剤の存在下で、エステル交換法で分岐ポリカーボネート
樹脂を製造することが出来る。
【0014】エステル交換法においては、カーボネート
源として炭酸ジエステルが用いられる。炭酸ジエステル
の例としては、ジフェニルカーボネート、ジトリールカ
ーボネート、ビス(クロロフェニル)カーボネート、m
−クレジルカーボネート、ジナフチルカーボネート、ジ
メチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジブチル
カーボネート、ジシクロヘキシルカーボネート等が用い
られる。これらの中でも特にジフェニルカーボネートが
好ましい。また、着色原因ともなるジフェニルカーボネ
ート中の塩素含有量は、20ppm以下であることが好ま
しい。より好ましくは、10ppm以下である。ジフェニ
ルカーボネートは、芳香族ジヒドロキシ化合物と脂肪族
ジヒドロキシ化合物の合計1モルに対して0.97〜
1.2モルの量で用いられることが好ましく、特に好ま
しくは0.99〜1.10モルの量である。
源として炭酸ジエステルが用いられる。炭酸ジエステル
の例としては、ジフェニルカーボネート、ジトリールカ
ーボネート、ビス(クロロフェニル)カーボネート、m
−クレジルカーボネート、ジナフチルカーボネート、ジ
メチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジブチル
カーボネート、ジシクロヘキシルカーボネート等が用い
られる。これらの中でも特にジフェニルカーボネートが
好ましい。また、着色原因ともなるジフェニルカーボネ
ート中の塩素含有量は、20ppm以下であることが好ま
しい。より好ましくは、10ppm以下である。ジフェニ
ルカーボネートは、芳香族ジヒドロキシ化合物と脂肪族
ジヒドロキシ化合物の合計1モルに対して0.97〜
1.2モルの量で用いられることが好ましく、特に好ま
しくは0.99〜1.10モルの量である。
【0015】エステル交換法の触媒としては、公知の触
媒が適宜使用される。例えば塩基性化合物およびエステ
ル交換触媒等が上げられるが、特にアルカリ金属および
/またはアルカリ土類化合物、含窒素化合物、スズ等の
金属化合物等が好適に使用される。
媒が適宜使用される。例えば塩基性化合物およびエステ
ル交換触媒等が上げられるが、特にアルカリ金属および
/またはアルカリ土類化合物、含窒素化合物、スズ等の
金属化合物等が好適に使用される。
【0016】エステル交換法によるポリカーボネート樹
脂の製造では、重合終了時の生成物であるポリカーボネ
ートに、熱安定性および加水分解安定性を保持するため
に、触媒を除去もしくは失活させることが好ましく、公
知の酸性物質の添加によるアルカリ金属あるいはアルカ
リ土類金属等のエステル交換触媒の失活を行う方法が好
適に実施される。
脂の製造では、重合終了時の生成物であるポリカーボネ
ートに、熱安定性および加水分解安定性を保持するため
に、触媒を除去もしくは失活させることが好ましく、公
知の酸性物質の添加によるアルカリ金属あるいはアルカ
リ土類金属等のエステル交換触媒の失活を行う方法が好
適に実施される。
【0017】本発明に用いられるポリカーボネート樹脂
の重量平均分子量は30,000〜200,000であ
ることが好ましく、さらに好ましくは40,000〜1
20,000である。
の重量平均分子量は30,000〜200,000であ
ることが好ましく、さらに好ましくは40,000〜1
20,000である。
【0018】さらに、上記熱安定化剤、加水分解安定化
剤の他に、硫黄含有酸性化合物あるいは該酸性化合物か
ら形成される誘導体、フェノール系安定剤、リン系酸化
防止剤、チオエーテル系安定剤、ヒンダードアミン系安
定剤、エポキシ系安定剤等の酸化防止剤、ベンゾトリア
ゾール系もしくはトリアジン系等の紫外線吸収剤、顔
料、染料、強化剤や充填剤、滑剤、離型剤、結晶核剤、
可塑剤、流動性改良材、帯電防止剤などを適宜添加する
ことができる。
剤の他に、硫黄含有酸性化合物あるいは該酸性化合物か
ら形成される誘導体、フェノール系安定剤、リン系酸化
防止剤、チオエーテル系安定剤、ヒンダードアミン系安
定剤、エポキシ系安定剤等の酸化防止剤、ベンゾトリア
ゾール系もしくはトリアジン系等の紫外線吸収剤、顔
料、染料、強化剤や充填剤、滑剤、離型剤、結晶核剤、
可塑剤、流動性改良材、帯電防止剤などを適宜添加する
ことができる。
【0019】上記各種添加剤は、従来から公知の方法で
各成分をポリカーボネート樹脂に混合することができ
る。エステル交換法の場合には重合終了後の溶融樹脂に
直接これらの添加剤を混合し、冷却後ペレット化する方
法が好適に用いられる。また、重合終了後の溶融樹脂
を、一度フレークもしくはペレットとして単離した後、
各成分をターンブルミキサーやヘンシェルミキサー、リ
ボンブレンダー、スーパーミキサーで代表される高速ミ
キサーで分散混合後、押出機、バンバリーミキサー、ロ
ールなどで溶融混練する方法が適宜選択される。
各成分をポリカーボネート樹脂に混合することができ
る。エステル交換法の場合には重合終了後の溶融樹脂に
直接これらの添加剤を混合し、冷却後ペレット化する方
法が好適に用いられる。また、重合終了後の溶融樹脂
を、一度フレークもしくはペレットとして単離した後、
各成分をターンブルミキサーやヘンシェルミキサー、リ
ボンブレンダー、スーパーミキサーで代表される高速ミ
キサーで分散混合後、押出機、バンバリーミキサー、ロ
ールなどで溶融混練する方法が適宜選択される。
【0020】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明は、以下の実施例に何らの制限を受けるも
のではない。なお、実施例中で示された評価試験は、以
下の方法で行った。
るが、本発明は、以下の実施例に何らの制限を受けるも
のではない。なお、実施例中で示された評価試験は、以
下の方法で行った。
【0021】分子量測定:GPC(Shodex GP
C system 11)を用い、ポリスチレン換算分子
量(重量平均分子量:Mw)として測定した。展開溶媒
にはクロロホルムを用いた。 試験片成形:(株)山城精機製作所製 SAV−40−
50−CPを用いて成形品を得た。 色相(YI):50mm□、3mm厚のディスク試験片
を作成し、色差計(東京電色 TC−1800MK2)
によりYI(黄色度)値を測定した。 光学特性:アタゴ製作所製アッベ屈折計NAR−2Tで
測定した。 Tg:島津製作所製 示差操作熱量計DSC−60Aで
測定した。
C system 11)を用い、ポリスチレン換算分子
量(重量平均分子量:Mw)として測定した。展開溶媒
にはクロロホルムを用いた。 試験片成形:(株)山城精機製作所製 SAV−40−
50−CPを用いて成形品を得た。 色相(YI):50mm□、3mm厚のディスク試験片
を作成し、色差計(東京電色 TC−1800MK2)
によりYI(黄色度)値を測定した。 光学特性:アタゴ製作所製アッベ屈折計NAR−2Tで
測定した。 Tg:島津製作所製 示差操作熱量計DSC−60Aで
測定した。
【0022】実施例1 ビスフェノール−Z6,038g(22.5モル)、ト
リシクロ(5.2.1.02.6)デカンジメタノール
(TCDDM)4,416g(22.5モル)、ジフェ
ニルカーボネート10,122g(47.25モル)、
炭酸水素ナトリウム0.0113g(1.35×10-4
モル)を、撹拌機および留出装置付きの50リットル反
応釜に入れ、窒素雰囲気下200℃に加熱し、30分間
撹拌した。その後、減圧度を20kPaに調整すると同
時に、240℃まで昇温し副生するフェノールを留去し
ながらエステル交換反応を行った。ほぼフェノールの留
出が終了した時点で真空度をさらに上げ、0.13kP
a以下の条件でさらに2時間撹拌を行い、反応終了後、
反応器内に窒素を吹き込み常圧に戻し、樹脂ペレットを
得た。このペレット100重量部に対して、触媒失活剤
として、p−トルエンスルホン酸n−ブチル0.000
7重量部を、酸化防止剤としてトリス(2、4−ジ−t
−ブチルフェニル)ホスファイト(旭電化工業株式会社
製、商品名A−2112)0.05重量部を配合し、タ
ンブラー型ブレンダーで混合した後、30mmφ二軸押
出機でペレット化し、ポリカーボネートAを得た。この
共重合体のビスフェノール−Zから誘導される構成単位
とTCDDMから誘導される構成単位のモル比は、5
0:50であり、Mw=57,100、屈折率nD=
1.58、アッベ数νD=39、Tg=123℃であっ
た。次に、不活性ガス供給口を材料ホッパー下部(第1
図不活性ガス供給口(a)に相当)に有する成形機(山
城精機製作所製)で、樹脂温度240℃で成形する際、
工業用窒素を不活性ガス供給口より、2L/minの流量
で連続的に供給しながら、成形をおこなった。得られた
3mm厚のディスクのYIは、1.6であった。
リシクロ(5.2.1.02.6)デカンジメタノール
(TCDDM)4,416g(22.5モル)、ジフェ
ニルカーボネート10,122g(47.25モル)、
炭酸水素ナトリウム0.0113g(1.35×10-4
モル)を、撹拌機および留出装置付きの50リットル反
応釜に入れ、窒素雰囲気下200℃に加熱し、30分間
撹拌した。その後、減圧度を20kPaに調整すると同
時に、240℃まで昇温し副生するフェノールを留去し
ながらエステル交換反応を行った。ほぼフェノールの留
出が終了した時点で真空度をさらに上げ、0.13kP
a以下の条件でさらに2時間撹拌を行い、反応終了後、
反応器内に窒素を吹き込み常圧に戻し、樹脂ペレットを
得た。このペレット100重量部に対して、触媒失活剤
として、p−トルエンスルホン酸n−ブチル0.000
7重量部を、酸化防止剤としてトリス(2、4−ジ−t
−ブチルフェニル)ホスファイト(旭電化工業株式会社
製、商品名A−2112)0.05重量部を配合し、タ
ンブラー型ブレンダーで混合した後、30mmφ二軸押
出機でペレット化し、ポリカーボネートAを得た。この
共重合体のビスフェノール−Zから誘導される構成単位
とTCDDMから誘導される構成単位のモル比は、5
0:50であり、Mw=57,100、屈折率nD=
1.58、アッベ数νD=39、Tg=123℃であっ
た。次に、不活性ガス供給口を材料ホッパー下部(第1
図不活性ガス供給口(a)に相当)に有する成形機(山
城精機製作所製)で、樹脂温度240℃で成形する際、
工業用窒素を不活性ガス供給口より、2L/minの流量
で連続的に供給しながら、成形をおこなった。得られた
3mm厚のディスクのYIは、1.6であった。
【0023】実施例2 ポリカーボネートAを成形する際、不活性ガス供給口を
材料ホッパー上部(第1図不活性ガス供給口(b)に相
当)に設け、工業用窒素を5L/minの流量で流した以
外は、実施例1と同様におこなった。得られた3mm厚
のディスクのYIは、1.7であった。
材料ホッパー上部(第1図不活性ガス供給口(b)に相
当)に設け、工業用窒素を5L/minの流量で流した以
外は、実施例1と同様におこなった。得られた3mm厚
のディスクのYIは、1.7であった。
【0024】比較例1 ポリカーボネートAを成形する際、不活性ガス供給口よ
り工業用窒素を流さなかった以外は実施例1と同様に操
作をおこない、成形品を得た。得られた3mm厚のディ
スクのYIは、2.5であった。
り工業用窒素を流さなかった以外は実施例1と同様に操
作をおこない、成形品を得た。得られた3mm厚のディ
スクのYIは、2.5であった。
【0025】実施例3 ビスフェノール−A5137g(22.5モル)、β,
β,β',β'−テトラメチル−2,4,8,10−テト
ラオキサスピロ[5,5]ウンデカン−3,9−ジエタ
ノール(スピログリコール)6849g(22.5モ
ル)、ジフェニルカーボネート10,122g(47.
25モル)、炭酸水素ナトリウム1.35×10-4モル
を撹拌機および留出装置つきの50リットル反応釜に入
れ、窒素雰囲気下180℃に加熱し、30分間撹拌し
た。その後、減圧度を20kPaに調整すると同時に、
60℃/hrの速度で200℃まで昇温を行いエステル
交換反応を行った。さらに、フェノールを留去しながら
260℃まで昇温し、10分間その温度で保持した後、
1時間かけて減圧度を1mmHg以下とした。合計6時
間撹拌下で反応を行い、反応終了後、反応器内に窒素を
吹き込み常圧に戻し、樹脂ペレットを得た。このペレッ
ト100重量部に対して、触媒失活剤として、p−トル
エンスルホン酸n−ブチル0.0007重量部を、酸化
防止剤としてトリス(2、4−ジ−t−ブチルフェニ
ル)ホスファイト(旭電化工業株式会社製、商品名A−
2112)0.05重量部を配合し、タンブラー型ブレ
ンダーで混合した後、30mmφ二軸押出機でペレット
化し、ポリカーボネートBを得た。この共重合体のビス
フェノール−Aから誘導される構成単位とスピログリコ
ールから誘導される構成単位のモル比は、50:50で
あり、Mw=60,500、屈折率nD=1.53、ア
ッベ数νD=38、Tg=122℃であった。次に、不
活性ガス供給口を材料ホッパー下部(第1図不活性ガス
供給口(a)に相当)に有する成形機(山城精機製作所
製)で、樹脂温度250℃で成形する際、工業用窒素を
不活性ガス供給口より2L/minの流量で連続的に供給
しながら、成形をおこなった。得られた3mm厚のディ
スクのYIは、1.4であった。
β,β',β'−テトラメチル−2,4,8,10−テト
ラオキサスピロ[5,5]ウンデカン−3,9−ジエタ
ノール(スピログリコール)6849g(22.5モ
ル)、ジフェニルカーボネート10,122g(47.
25モル)、炭酸水素ナトリウム1.35×10-4モル
を撹拌機および留出装置つきの50リットル反応釜に入
れ、窒素雰囲気下180℃に加熱し、30分間撹拌し
た。その後、減圧度を20kPaに調整すると同時に、
60℃/hrの速度で200℃まで昇温を行いエステル
交換反応を行った。さらに、フェノールを留去しながら
260℃まで昇温し、10分間その温度で保持した後、
1時間かけて減圧度を1mmHg以下とした。合計6時
間撹拌下で反応を行い、反応終了後、反応器内に窒素を
吹き込み常圧に戻し、樹脂ペレットを得た。このペレッ
ト100重量部に対して、触媒失活剤として、p−トル
エンスルホン酸n−ブチル0.0007重量部を、酸化
防止剤としてトリス(2、4−ジ−t−ブチルフェニ
ル)ホスファイト(旭電化工業株式会社製、商品名A−
2112)0.05重量部を配合し、タンブラー型ブレ
ンダーで混合した後、30mmφ二軸押出機でペレット
化し、ポリカーボネートBを得た。この共重合体のビス
フェノール−Aから誘導される構成単位とスピログリコ
ールから誘導される構成単位のモル比は、50:50で
あり、Mw=60,500、屈折率nD=1.53、ア
ッベ数νD=38、Tg=122℃であった。次に、不
活性ガス供給口を材料ホッパー下部(第1図不活性ガス
供給口(a)に相当)に有する成形機(山城精機製作所
製)で、樹脂温度250℃で成形する際、工業用窒素を
不活性ガス供給口より2L/minの流量で連続的に供給
しながら、成形をおこなった。得られた3mm厚のディ
スクのYIは、1.4であった。
【0026】比較例2 ポリカーボネートBを成形する際、不活性ガス供給口よ
り工業用窒素を流さなかった以外は実施例3と同様に操
作をおこない、成形品を得た。得られた3mm厚のディ
スクのYIは、2.7であった。
り工業用窒素を流さなかった以外は実施例3と同様に操
作をおこない、成形品を得た。得られた3mm厚のディ
スクのYIは、2.7であった。
【0027】比較例3 2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンを芳
香族ジヒドロキシ化合物とし、界面重合法で合成したポ
リカーボネート樹脂粉末(三菱ガス化学株式会社製 ユ
ーピロンS−3000)100重量部に、酸化防止剤と
してトリス(2、4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスフ
ァイト(旭電化工業株式会社製、商品名A−2112)
0.05重量部を配合し、タンブラー型ブレンダーで混
合した後、40mmφ単軸押出機でペレット化し、ポリ
カーボネートCを得た。次に、実施例1と同様に工業用
窒素を不活性ガス供給口より2L/minの流量で連続的
に供給しながら、樹脂温度280℃で成形をおこなっ
た。得られた3mm厚のディスクのYIは、1.2であ
った。
香族ジヒドロキシ化合物とし、界面重合法で合成したポ
リカーボネート樹脂粉末(三菱ガス化学株式会社製 ユ
ーピロンS−3000)100重量部に、酸化防止剤と
してトリス(2、4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスフ
ァイト(旭電化工業株式会社製、商品名A−2112)
0.05重量部を配合し、タンブラー型ブレンダーで混
合した後、40mmφ単軸押出機でペレット化し、ポリ
カーボネートCを得た。次に、実施例1と同様に工業用
窒素を不活性ガス供給口より2L/minの流量で連続的
に供給しながら、樹脂温度280℃で成形をおこなっ
た。得られた3mm厚のディスクのYIは、1.2であ
った。
【0028】比較例4 ポリカーボネートCを成形する際、不活性ガス供給口よ
り工業用窒素を流さなかった以外は比較例3と同様に操
作をおこない、成形品を得た。得られた3mm厚のディ
スクのYIは、窒素を2L/min流したときと同じ
1.2であった。
り工業用窒素を流さなかった以外は比較例3と同様に操
作をおこない、成形品を得た。得られた3mm厚のディ
スクのYIは、窒素を2L/min流したときと同じ
1.2であった。
【0029】
【表1】 P−1:ビスフェノール−Z/TCDDM共重合ポリカ
ーボネート樹脂 P−2:ビスフェノール−A/スピログリコール共重合
ポリカーボネート樹脂 P−3:三菱ガス化学株式会社製 ユーピロンS−30
00
ーボネート樹脂 P−2:ビスフェノール−A/スピログリコール共重合
ポリカーボネート樹脂 P−3:三菱ガス化学株式会社製 ユーピロンS−30
00
【0030】
【発明の効果】光学的に優れた特徴を持つ芳香族−脂肪
族共重合ポリカーボネート樹脂を加熱溶融加工する際
に、不活性ガス雰囲気下で加熱溶融することにより、樹
脂の酸化着色を低減せしめ、色相悪化の少ない良好な色
相の成形品を製造することを可能にする方法を提供する
ものである。本発明による加工方法は、眼鏡レンズ、工
業用レンズ、プリズム、光ディスク基板、などのプラス
チック光学材料の製造方法として好適に利用できる。
族共重合ポリカーボネート樹脂を加熱溶融加工する際
に、不活性ガス雰囲気下で加熱溶融することにより、樹
脂の酸化着色を低減せしめ、色相悪化の少ない良好な色
相の成形品を製造することを可能にする方法を提供する
ものである。本発明による加工方法は、眼鏡レンズ、工
業用レンズ、プリズム、光ディスク基板、などのプラス
チック光学材料の製造方法として好適に利用できる。
【図1】本発明に使用する成形機の代表的な構成図であ
る。
る。
【符号の説明】 1材料ホッパー 2スクリュー 3加熱筒 4スクリュ
ー後部と加熱筒後部 5スクリュー駆動装置 6芳香族
ー脂肪族ポリカーボネート樹脂供給部 7不活性ガス供
給口 8不活性ガス供給口 9不活性ガス供給口
ー後部と加熱筒後部 5スクリュー駆動装置 6芳香族
ー脂肪族ポリカーボネート樹脂供給部 7不活性ガス供
給口 8不活性ガス供給口 9不活性ガス供給口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 工藤 広光 茨城県鹿島郡神栖町東和田35番地 三菱瓦 斯化学株式会社鹿島工場内 (72)発明者 高橋 誠司 茨城県鹿島郡神栖町東和田35番地 三菱瓦 斯化学株式会社鹿島工場内 Fターム(参考) 4F207 AA28E AH73 AM30 KA01 KF01 KF02 KK90
Claims (3)
- 【請求項1】 芳香族−脂肪族共重合ポリカーボネート
樹脂を不活性ガス雰囲気下で加熱溶融し、成形加工また
は押出加工することを特徴とする芳香族−脂肪族共重合
ポリカーボネート樹脂の加工方法。 - 【請求項2】 芳香族−脂肪族共重合ポリカーボネート
樹脂が、芳香族ジヒドロキシ化合物および脂環構造を含
む脂肪族ジヒドロキシ化合物をエステル交換法により共
重合して得られるものである請求項1記載の芳香族−脂
肪族共重合ポリカーボネート樹脂の成形方法。 - 【請求項3】 脂肪族ジヒドロキシ化合物が、トリシク
ロ(5.2.1.02.6)デカンジメタノール、ペンタ
シクロペンタデカンジメタノール、β,β,β',β'−
テトラメチル−2,4,8,10−テトラオキサスピロ
[5,5]ウンデカン−3,9−ジエタノール、1,4
−シクロヘキサンジメタノールおよび2,6−デカリン
ジメタノールの群から選ばれた1種以上の化合物である
請求項1記載の芳香族−脂肪族共重合ポリカーボネート
樹脂の成形方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001027224A JP2002225105A (ja) | 2001-02-02 | 2001-02-02 | 芳香族−脂肪族共重合ポリカーボネート樹脂の加工方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001027224A JP2002225105A (ja) | 2001-02-02 | 2001-02-02 | 芳香族−脂肪族共重合ポリカーボネート樹脂の加工方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002225105A true JP2002225105A (ja) | 2002-08-14 |
Family
ID=18891920
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001027224A Pending JP2002225105A (ja) | 2001-02-02 | 2001-02-02 | 芳香族−脂肪族共重合ポリカーボネート樹脂の加工方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002225105A (ja) |
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2007032052A1 (ja) * | 2005-09-12 | 2007-03-22 | Tadahiro Ohmi | 樹脂成形機および樹脂成形方法 |
JP2009144020A (ja) * | 2007-12-12 | 2009-07-02 | Mitsubishi Chemicals Corp | ポリカーボネート樹脂組成物及びその製造方法 |
JP2009185205A (ja) * | 2008-02-07 | 2009-08-20 | Mitsubishi Engineering Plastics Corp | 透光性ポリカーボネート樹脂成形体及びその製造方法 |
JP2010099833A (ja) * | 2008-10-21 | 2010-05-06 | Mitsubishi Engineering Plastics Corp | 帯電防止性ポリカーボネート樹脂成形体の製造方法およびその成形体 |
JP2011037164A (ja) * | 2009-08-12 | 2011-02-24 | Mitsubishi Engineering Plastics Corp | ポリカーボネート樹脂成形材料の製造方法 |
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JP2014028980A (ja) * | 2013-11-14 | 2014-02-13 | Mitsubishi Chemicals Corp | ポリカーボネート樹脂組成物及びその製造方法 |
JP2014079999A (ja) * | 2012-10-18 | 2014-05-08 | Asahi Kasei Chemicals Corp | 原料供給装置及びそれを用いた樹脂組成物の製造装置、並びに樹脂組成物の製造方法 |
WO2015190162A1 (ja) * | 2014-06-11 | 2015-12-17 | 三菱瓦斯化学株式会社 | ポリカーボネート樹脂組成物、その成形品および製造方法 |
-
2001
- 2001-02-02 JP JP2001027224A patent/JP2002225105A/ja active Pending
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JPWO2015190162A1 (ja) * | 2014-06-11 | 2017-04-20 | 三菱瓦斯化学株式会社 | ポリカーボネート樹脂組成物、その成形品および製造方法 |
US10035899B2 (en) | 2014-06-11 | 2018-07-31 | Mitsubishi Gas Chemical Company, Inc. | Polycarbonate resin composition, and molded article and method for manufacturing same |
JP7128608B2 (ja) | 2014-06-11 | 2022-08-31 | 三菱瓦斯化学株式会社 | ポリカーボネート樹脂組成物、その成形品および製造方法 |
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