JP2004075799A - ポリカーボネート樹脂組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】芳香族ジヒドロキシ化合物から誘導される構成単位と、トリシクロ(5.2.1.02.6)デカンジメタノールから誘導される構成単位と、スピログリコールから誘導される構成単位を有する芳香族ー脂肪族共重合ポリカボート樹脂と、芳香族ポリカーボネート樹脂とからなるポリカーボネート樹脂組成物。
【解決手段】
【選択図】 なし
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、高い屈折率および逆分散値、低い光弾性定数を有し、耐衝撃性、耐熱性、色相に優れた透明なポリカーボネート樹脂組成物に関する。このポリカーボネート樹脂組成物は各種プラスチックレンズ、プリズム、光ディスク基板などのプラスチック光学材料に好適に利用できるものである。
【0002】
【従来の技術】
ポリカーボネート樹脂は、耐衝撃性等の機械的特性に優れ、しかも耐熱性、透明性等にも優れていることから、エンジニアリングプラスチックとして多くの分野に広く使用されている。特に、透明性に優れていることから光学材料としての用途も多い。例えば、光学材料として各種プラスチックレンズ、プリズム、光ディスク基板などに利用されている。
【0003】
しかし、芳香族ジヒドロキシ化合物からなるポリカーボネート樹脂は、光弾性定数が大きく、溶融流動性が比較的悪いために成形品の複屈折が大きくなり、また屈折率は1.58と高いもののアッベ数が30と低いため、広く光記録材料や光学レンズ等の用途に用いられるには十分な性能を有していないという欠点がある。
【0004】
これらの欠点を改良する方法として、芳香族−脂肪族共重合ポリカーボネート樹脂(特開昭64−66234号、特開平11−165426号)が提案されている。これらの芳香族−脂肪族共重合ポリカーボネート樹脂は、優れた耐衝撃性、耐熱性を有し、その上、光弾性定数が低く、屈折率と分散特性のバランスが良いことから、広く光学材料として用いることが可能である。
【0005】
しかし、これらの芳香族−脂肪族共重合ポリカーボネート樹脂を成形品として用いる際に、環境応力割れの問題が生じる。すなわち成形品が成形の際の残留歪のため、あるいは長期間にわたる外部からうける歪のためクラックが生じ、場合によっては破断にいたることもある。さらに水やオイル、有機溶媒などが存在する環境ではクラックの発生が著しく加速されることが知られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記のような従来技術に伴う問題点を解決しようとするものであり、良好な機械物性と優れた耐衝撃性を有し、且つ高い耐熱性、屈折率およびアッベ数を有し、さらに優れた耐クラック性を持つポリカーボネート樹脂組成物並びに該ポリカーボネート樹脂組成物を成形して得られる光学材料を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するためのするため手段】
本発明者らは、上記の目的を達成する為に鋭意検討した結果、本発明に到達した。すなわち、本発明は、下記一般式(1)、式(2)および式(3)で表される構成単位からなる芳香族ー脂肪族共重合ポリカーボネート樹脂(A)と、下記式(1)で表される構成単位からなる芳香族ポリカーボネート樹脂(B)とからなるポリカーボネート樹脂組成物に関するものである。
【0008】
【化6】
(上記一般式(1)においてXは、
【0009】
【化7】
であり、ここに、R3およびR4は水素原子または炭素数1〜10のアルキル基またはトリフルオロメチル基もしくはフェニル基であり、R3とR4が結合し環を形成していても良い。R1およびR2は水素原子、炭素数1〜10のアルキル基またはハロゲン原子である。R1、R2、R3およびR4は同じでも異なっていても良い。また、mおよびnは置換基数を表し0〜4の整数である。)
【0010】
【化8】
【0011】
【化9】
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のポリカーボネート樹脂組成物に関して具体的に説明する。
【0013】
本発明で用いる芳香族−脂肪族共重合ポリカーボネート樹脂(A)は、ランダム、ブロック或いは交互共重合体等を含むものであり、上記式(2)で表される脂肪族ジヒドロキシ化合物から誘導される構成単位のモル分率が、30%以上であることが好ましく、さらに好ましくは、40%以上である。30%より低いと、光弾性定数、アッベ数等の光学特性の改善効果が小さくなる。また、脂肪族−芳香族共重合ポリカーボネート樹脂(A)の数平均分子量は、10,000〜100,000であることが好ましく、さらに好ましくは10,000〜40,000である。
【0014】
芳香族−脂肪族共重合ポリカーボネート樹脂(A)は、一般のポリカーボネート樹脂の製造方法として公知の方法で製造することができ、特にエステル交換法により製造することができる。炭酸ジエステルを使用するエステル交換反応では、公知の溶融重縮合法により重合を行うことができる。すなわち、下記(5)式で表される芳香族ジヒドロキシ化合物、下記(6)式で表されるトリシクロ(5.2.1.02.6)デカンジメタノール、下記(7)式で表されるスピログリコール、炭酸ジエステル及び触媒を用いて、加熱下に常圧または減圧下に副生物を除去しながら溶融重縮合を行うものである。反応は一般には二段階以上の多段工程で実施される。
【0015】
【化10】
(上記式(5)においてXは、
【0016】
【化11】
であり、ここに、R3およびR4は水素原子または炭素数1〜10のアルキル基またはトリフルオロメチル基もしくはフェニル基であり、R3とR4が結合し環を形成していても良い。R1およびR2は水素原子または炭素数1〜10のアルキル基またはハロゲンである。R1、R2、R3およびR4は同じでも異なっていても良い。また、mおよびnは置換基数を表し0〜4の整数である。)
【0017】
【化12】
【0018】
【化13】
【0019】
上記式(5)で表される芳香族ジヒドロキシ化合物として、具体的にはビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)オクタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)フェニルメタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3− メチルフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3− t− ブチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3− ブロモフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロペンタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、4,4’− ジヒドロキシジフェニルエーテル、4,4’− ジヒドロキシ−3,3’−ジメチルフェニルエーテル、4,4’− ジヒドロキシフェニルスルフィド、4,4’− ジヒドロキシ−3,3’−ジメチルジフェニルスルフィド、4,4’− ジヒドロキシジフェニルスルホキシド、4,4’− ジヒドロキシ−3,3’−ジメチルジフェニルスルホキシド、4,4’− ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4’− ジヒドロキシ−3,3’−ジメチルジフェニルスルホン等が挙げられる。これらのうちで、特に1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサンが好ましい。
【0020】
本発明に関わるポリカーボネートの製造方法では、エステル交換反応で用いられる炭酸ジエステルとしては、ジフェニルカーボネート、ジトリールカーボネート、ビス(クロロフェニル)カーボネート、m−クレジルカーボネート、ジナフチルカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジブチルカーボネート、ジシクロヘキシルカーボネート等が上げられる。これらの中でも特にジフェニルカーボネートが好ましい。また、着色原因ともなるジフェニルカーボネート中の塩素含有量は、20ppm以下であることが好ましい。より好ましくは、10ppm以下である。ジフェニルカーボネートは、芳香族ジヒドロキシ化合物と脂肪族ジヒドロキシ化合物の合計1モルに対して0.97〜1.2モルの量で用いられることが好ましく、特に好ましくは0.99〜1.10モルの量である。
【0021】
本発明に関わるポリカーボネートの製造方法において、エステル交換反応で用いられる触媒としては、塩基性化合物が用いられる。このような塩基性化合物としては、特にアルカリ金属および/またはアルカリ土類化合物、含窒素化合物等があげられる。
【0022】
このような化合物としては、アルカリ金属およびアルカリ土類化合物等の有機酸、無機塩類、酸化物、水酸化物、水素化物あるいはアルコキシド、4級アンモニウムヒドロキシドおよびそれらの塩、アミン類等が好ましく用いられ、これらの化合物は単独もしくは組み合わせて用いることができる。
【0023】
このようなアルカリ金属化合物としては、具体的には、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化セシウム、水酸化リチウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、炭酸リチウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、酢酸セシウム、酢酸リチウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム、ステアリン酸セシウム、ステアリン酸リチウム、水素化ホウ素ナトリウム、フェニル化ホウ素ナトリウム、安息香酸ナトリウム、安息香酸カリウム、安息香酸セシウム、安息香酸リチウム、リン酸水素2ナトリウム、リン酸水素2カリウム、リン酸水素2リチウム、フェニルリン酸2ナトリウム、ビスフェノールAの2ナトリウム塩、2カリウム塩、2セシウム塩、2リチウム塩、フェノールのナトリウム塩、カリウム塩、セシウム塩、リチウム塩等が用いられる。
【0024】
また、アルカリ土類金属化合物としては、具体的には、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化ストロンチウム、水酸化バリウム、炭酸水素マグネシウム、炭酸水素カルシウム、炭酸水素ストロンチウム、炭酸水素バリウム、酢酸マグネシウム、酢酸カルシウム、酢酸ストロンチウム、酢酸バリウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、安息香酸カルシウム、フェニルリン酸マグネシウム等が用いられる。
【0025】
また、含窒素化合物としては、具体的には、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、テトラプロピルアンモニウムヒドロキシド、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド、トリメチルベンジルアンモニウムヒドロキシド等のアルキル、アリール、アルアリール基などを有するアンモニウムヒドロキシド類、トリエチルアミン、ジメチルベンジルアミン、トリフェニルアミン等の3級アミン類、ジエチルアミン、ジブチルアミン等の2級アミン類、プロピルアミン、ブチルアミン等の1級アミン類、2−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール等のイミダゾール類、あるいは、アンモニア、テトラメチルアンモニウムボロハイドライド、テトラブチルアンモニウムテトラフェニルボレート、テトラフェニルアンモニウムテトラフェニルボレート等の塩基性塩等が用いられる。
【0026】
これらの触媒は、芳香族ジヒドロキシ化合物と脂肪族ジヒドロキシ化合物との合計1モルに対して、10−9〜10−3モルの量で、好ましくは10−7〜10−5モルの量で用いられる。
【0027】
本発明に関わるエステル交換反応は、公知の溶融重縮合法により行うことができる。すなわち、前記の原料、および触媒を用いて、加熱下に常圧または減圧下にエステル交換反応により副生物を除去しながら溶融重縮合を行うものである。反応は、一般には二段以上の多段工程で実施される。
【0028】
具体的には、第一段目の反応を120〜260℃、好ましくは180〜240℃の温度で0〜5時間、好ましくは0.5〜3時間反応させる。次いで反応系の減圧度を上げながら反応温度を高めて芳香族ジヒドロキシ化合物と脂肪族ジヒドロキシ化合物と炭酸ジエステルとの反応を行い、最終的には1mmHg以下の減圧下、200〜300℃の温度で重縮合反応を行う。このような反応は、連続式で行っても良くまたバッチ式で行っても良い。上記の反応を行うに際して用いられる反応装置は、槽型であっても押出機型であってもパドル翼、格子翼、メガネ翼等、表面更新性の優れた撹拌翼を備えた横型装置であってもよい。
【0029】
本発明で使用する芳香族ポリカーボネート樹脂(B)として、芳香族ポリカーボネート樹脂のいずれも使用できるが、特にビスフェノールAから得られるポリカーボネートが好ましい。芳香族ポリカーボネート樹脂(B)の数平均分子量は、10,000〜35,000であることが好ましく、さらに好ましくは15,000〜30,000である。分子量が10,000以下であれば、耐衝撃性が十分でなく、また35,000以上であれば溶融粘度が高くなりすぎ、射出成形上の問題を生じ好ましくない。また、芳香族ポリカーボネート樹脂(B)の構成単位と、芳香族−脂肪族共重合ポリカーボネート樹脂(A)中の芳香族化合物から誘導される構成単位の構造は同一でも異なっていても良い。製造は、エステル交換法、界面重合法など公知の重合方法で製造できるものであり、方法は問わない。
【0030】
さらに、本発明のポリカーボネート樹脂には、熱安定性、および加水分解安定性を保持するために、触媒を除去または失活させることが好ましい。一般的には、公知の酸性物質の添加によるアルカリ金属あるいはアルカリ土類金属等のエステル交換触媒の失活を行う方法が好適に実施される。これらの物質としては、具体的には、p−トルエンスルホン酸のごとき芳香族スルホン酸、パラトルエンスルホン酸ブチル等の芳香族スルホン酸エステル類、ステアリン酸クロライド、酪酸クロライド、塩化ベンゾイル、トルエンスルホン酸クロライドのような有機ハロゲン化物、ジメチル硫酸のごときアルキル硫酸塩、塩化ベンジルのごとき有機ハロゲン化物、ホウ酸、リン酸等の無機酸等が好適に用いられる。この触媒失活剤の添加は、芳香族ポリカーボネート樹脂(B)を溶融混合する時点で添加しても良いし、その前に添加しても良いし、その後に添加しても良い。
【0031】
触媒失活後、ポリマー中の低沸点化合物を0.1〜1mmHgの圧力、200〜300℃の温度で脱揮除去する工程を設けても良く、このためにはパドル翼、格子翼、メガネ翼等を備えた横型あるいは薄膜蒸発器が好適に用いられる。
【0032】
なお、本発明に於いて、上記熱安定化剤、加水分解安定化剤の他に、酸化防止剤、顔料、染料、強化剤や充填剤、紫外線吸収剤、滑剤、離型剤、結晶核剤、可塑剤、流動性改良材、帯電防止剤等を添加することができる。また、さらに樹脂の特性を改良する目的で他のポリカーボネート樹脂、あるいは熱可塑性樹脂をブレンドして用いることもできる。
【0033】
本発明のポリカーボネート樹脂組成物では、芳香族−脂肪族共重合ポリカーボネート樹脂(A)と芳香族ポリカーボネート樹脂(B)の混合割合を重量比で5:95〜95:5とするのが好ましい。ポリカーボネート樹脂組成物中の芳香族ポリカーボネート樹脂(B)の混合割合が5重量%以下であると、芳香族ポリカーボネート樹脂の耐衝撃性、耐熱性等の特徴が十分組成物に反映されず添加の意味が薄れる。一方、芳香族ポリカーボネート樹脂(B)の混合割合が95重量%以上であると、本来の目的である光弾性定数、アッベ数等の改善効果を十分得られない。この範囲であれば、芳香族−脂肪族共重合ポリカーボネート樹脂(A)の物性を鑑みて適宜芳香族ポリカーボネート樹脂(B)の添加量を決定して、所望の物性を持つポリカーボネート樹脂組成物を得ることができる。さらに、本発明のポリカーボネート樹脂組成物中の芳香族化合物から誘導される構成単位と脂肪族化合物から誘導される構成単位のモル比(芳香族構成単位/脂肪族構成単位)は、10/90〜90/10が好ましく、さらに好ましくは20/80〜80/20である。芳香族化合物から誘導される構成単位と脂肪族化合物から誘導される構成単位のモル比(芳香族構成単位/脂肪族構成単位)が10/90より低いと、耐熱性が劣るものとなる。また、90/10より高いと光弾性定数、吸水率などが高くなり、さらに屈折率と分散値のバランスが悪くなる。 また、本発明における式(10)成分は1モル%以上4モル%以下であることが望ましい。4モル%以上添加するとアッベ数及び耐衝撃性が著しく低下し好ましくない。1モル%以下では添加の効果があまりない。
【0034】
芳香族−脂肪族共重合ポリカーボネート樹脂(A)と芳香族ポリカーボネート樹脂(B)との混合法としては、ポリマーアロイあるいはポリマーブレンドを製造する方法として公知の、機械的混合、共通溶媒に溶解してからの凍結乾燥あるいはスプレー乾燥、微粒子混合等を用いることができる。経済的な観点からは機械的混合法が最も優れており、代表的な機械的混合法を挙げれば、二軸スクリュー押出し機、単軸スクリュー押出し機、ロール混練、インターナルミキサー等を用いた溶融混合法を挙げることができる。
【0035】
【実施例】
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明は、以下の実施例に何らの制限を受けるものではない。
【0036】
また、実施例において物性値は以下の方法で測定した。
MI:240℃、5.00kgの荷重で測定した。
Tg:示差走査熱量分析計にて測定した。
屈折率:JIS K 7105に従いアッベ屈折計にて測定した。
アッベ数:アッベ屈折計にて測定し、計算して求めた。
落錘衝撃強度:100mmφ×3mmの円板を、射出成形機により成形し、恒温槽を備えた計装化落錘衝撃試験機(CHAST社製、FRACTVIS)で、先端20Rの計装化落錘を7m/secで衝突させ、破壊エネルギーを計測した。
耐クラック性:50mm×3mmの円板を溶融プレス成形により成形し、万能引っ張り試験機島津製作書製オートグラフにより三点曲げ試験を行なった。試験の手順を以下に示す手順で行なった。下部支点間距離24mm、上部支店R5mmである。
円板の両面にサラダオイル(豊年キャノーラ油)を塗布する。
1分後に50℃に保った恒温槽中の試験治具にのせる。
10分後に2mm/minでクロスヘッドの移動を開始する。
変位が0.8mmに達した後2分間その位置に静止した。
クロスヘッド静止後2分間で応力が減少する割合を応力緩和とし、耐クラック性の指標とした。応力の減少は、目視で確認すると降伏によるものではなく、クラックの発生に対応している。値が小さいほどクラックの発生が少なく耐クラック性が高いことになる。
【0037】
実施例1
実質的に酸素の存在しない窒素ガス雰囲気下、130℃に保温された混合槽にジフェニルカーボネートと2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(以下BPZと略す)とスピログリコール(以下SPGと略す)とを一定比率(ジフェニルカーボネート/BPZ/SPG(モル比)=4.291/1.00/0.166)になるように、130℃に保温されたジフェニルカーボネートの液体を混合槽に送液し、撹拌開始後BPZ(粉末)を混合槽に投入した。BPZ投入時に炭酸水素ナトリウム(触媒、BPZ100重量部に対し0.000054重量部)をBPZと混合しながら添加した。混合槽の内部温度が155℃に維持されるように加熱を開始し、内温が155℃に達してから1時間後、内部温度を15分で130℃まで低下させ、130℃に保温されたバッファー槽に送液した。第1竪型攪拌重合槽(反応条件:13.3kPa、205℃、攪拌速度160rpm)での原料モル比(ジフェニルカーボネート/(BPZ+TCDDM))が1.01となるように、バッファー槽のジフェニルカーボネートとBPZの溶融混合物を12.14kg/hの流量で、第1重合槽に連続的に供給し、また、同時にTCDDM(トリシクロ(5.2.1.02.6)デカンジメタノール)を、26.62kg/hの流量で連続的に供給した。また2液を供給する際、各々0.6μmの金属フィルターを通過させた後、第1槽に供給した。第1重合槽での平均滞留時間が60分となるように槽底部のポリマー排出ラインに設けられたバルブ開度を制御しつつ液面レベルを一定に保った。槽底より排出された重合液(プレポリマー)は、引き続き第2、第3、第4の竪型重合槽並びに第5の横型重合槽(日立製作所製 メガネ翼重合機(商品名))に逐次連続供給された。平均滞留時間は第2〜第4の竪型重合槽が各60分、第5横型重合槽は90分となるように液面レベルを制御し、また同時に副生するフェノールの留去も行った。
第2〜第5重合槽各槽の重合条件はそれぞれ、第2重合槽(220℃、2000Pa、攪拌速度160rpm)、第3重合槽(230℃、40Pa、攪拌速度60rpm)、第4重合槽(240℃、40Pa、攪拌速度20rpm)、第5横型重合槽(245℃、40Pa、攪拌速度5rpm)とした。
第5横型重合槽より排出されたポリマーは溶融状態のまま連続的に3ベント式2軸押出機(46mm2軸押出機 神戸製鋼所製)に導入され、樹脂供給口の最も近いベント口の手前で後述する添加剤をマスターバッチの形態で樹脂に対し0.5kg/hの供給速度でサイドフィードコンパクターにより供給し、その後混錬およびベントでの脱気後、さらに40mmφ単軸押出機(L/D=28)で加熱溶融した芳香族ポリカーボネート樹脂(ビスフェノールAタイプのポリカーボネート;数平均分子量Mn=30,000 )[ 三菱ガス化学(株)製ユーピロンE−2000]を2軸押出機に7.6kg/hで供給し、混練脱気した後、10μmの樹脂フィルターを通し、その後水冷ペレット化した。
マスターバッチの組成は、ユーピロンS−3000(三菱ガス化学製ポリカーボネート)の粉末状のものをベースとし、p−トルエンスルホン酸ブチル(東京化成工業製;以下pTSB)の添加量が炭酸水素ナトリウムの中和当量の9倍量[27μmol/mol(BPZとTCDDMの合計モルに対して)]、及び樹脂の合計量100重量部に対して、5,7−ジ−t−ブチル−3−(3,4−ジメチルフェニル)−3H−ベンゾフラン−2−オン(HP−136;チバスペシャリティケミカルズ製)が300ppm、2,2−メチレンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)オクチルホスファイト(旭電化工業製 HP−10)が500ppmとなるように調製した。評価結果を表1に示す。
【0038】
実施例2
BPZ3030kg(11.3モル)、TCDDM6648g(33.9モル)、スピログリコール572.7g(1.35モル)、ジフェニルカーボネート10379g(48.45モル)、炭酸水素ナトリウム0.0113g(1.35×10−4モル)を、撹拌機および留出装置付きの50リットル反応釜に入れ、窒素雰囲気下200℃に加熱し、30分間撹拌した。その後、減圧度を13.3kPaに調整すると同時に、240℃まで昇温し副生するフェノールを留去しながらエステル交換反応を行った。ほぼフェノールの留出が終了した時点で真空度をさらに上げ、1mmHg以下の条件でさらに2時間撹拌を行い、反応終了後、反応器内に窒素を吹き込み常圧に戻し、芳香族−脂肪族ポリカーボネートを取り出した。この芳香族−脂肪族ポリカーボネート樹脂100重量部に対して、芳香族ポリカーボネート樹脂(ビスフェノールAタイプのポリカーボネート;数平均分子量Mn=30,000 )[ 三菱ガス化学(株)製ユーピロンE−2000] を50.5重量部の割合で混合し、触媒失活剤として、p−トルエンスルホン酸ブチル0.08g、酸化防止剤としてn−オクタデシル−3−(3, 5 −ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート0.66gおよびトリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト0.66gを配合して二軸押出し機を用いて溶融混練し、樹脂ペレットを得た。このペレットを評価し、得られた結果を表1に示す。
【0039】
実施例3
BPZ2174kg(8.1モル)、TCDDM4770g(24.3モル)、スピログリコール410.7g(1.35モル)、ビスフェノールA3061g(13.41モル)、ジフェニルカーボネート10506g(49.04モル)、炭酸水素ナトリウム0.0113g(1.35×10−4モル)を、撹拌機および留出装置付きの50リットル反応釜に入れ、実施例2同様重合反応を行なった。この芳香族−脂肪族ポリカーボネート樹脂100重量部に対して、芳香族ポリカーボネート樹脂(ビスフェノールAタイプのポリカーボネート;数平均分子量Mn=30,100 )[ 三菱ガス化学(株)製ユーピロンE−2000] を30.0重量部の割合で混合し、触媒失活剤として、p−トルエンスルホン酸ブチル0.08g、酸化防止剤としてn−オクタデシル−3−(3, ,5, −ジ−t−ブチル−4, −ヒドロキシフェニル)プロピオネート0.66gおよびトリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト0.66gを配合して二軸押出し機を用いて溶融混練し、樹脂ペレットを得た。このペレットを評価し、得られた結果を表1に示す。
【0040】
比較例1
芳香族ポリカーボネート樹脂(ビスフェノールAタイプのポリカーボネート;数平均分子量Mn=22,000 )[ 三菱ガス化学(株)製ユーピロンS−3000]のペレットを評価し、得られた結果を表1に示す。
【0041】
比較例2
BPZ4859.1kg(18.1モル)、TCDDM5331.1g(27.2モル)、ジフェニルカーボネート10124g(47.25モル)、炭酸水素ナトリウム0.0113g(1.35×10−4モル)を、撹拌機および留出装置付きの50リットル反応釜に入れ、実施例2同様重合反応を行なった。この芳香族−脂肪族ポリカーボネート樹脂100重量部に対して、芳香族ポリカーボネート樹脂(ビスフェノールAタイプのポリカーボネート;数平均分子量Mn=30,100 )[ 三菱ガス化学(株)製ユーピロンE−2000] を30.0重量部の割合で混合し、触媒失活剤として、p−トルエンスルホン酸ブチル0.08g、酸化防止剤としてn−オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4, −ヒドロキシフェニル)プロピオネート0.66gおよびトリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト0.66gを配合して二軸押出し機を用いて溶融混練し、樹脂ペレットを得た。このペレットを評価し、得られた結果を表1に示す。
【0042】
【発明の効果】
本発明ポリカーボネート樹脂は、ポリカーボネートの優れた耐衝撃性、耐熱性等の特性を維持しながら、屈折率、分散のバランスおよび光弾性定数などが改善されたものであり、各種レンズ、プリズム、光ディスク基板などのプラスチック光学材料用として好適に利用できる。
【0043】
【表1】
Claims (4)
- 下記一般式(1)、式(2)および式(3)で表される構成単位からなる芳香族ー脂肪族共重合ポリカーボネート樹脂(A)と、下記式(1)で表される構成単位からなる芳香族ポリカーボネート樹脂(B)とからなるポリカーボネート樹脂組成物。
- 請求項1記載のポリカーボネート樹脂組成物より形成された光学材料。
- 請求項1記載のポリカーボネート樹脂組成物より形成された、屈折率1.54〜1.60、アッベ数35〜50であるプラスチックレンズ。
【0001】
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