JP2002221258A - トレッドミル用ベルトの接合構造 - Google Patents
トレッドミル用ベルトの接合構造Info
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Abstract
得られると共に屈曲性の良好なトレッドミル用ベルトを
提供する。 【解決手段】 トレッドミル用ベルト1の接合部構造に
おいて、表帆布2aおよびカバー層3は、突き合わせて
接合することによって第1接合部6を形成し、裏帆布2
bは両端部を重ね合わせて接合することによって第2接
合部9を形成しており、第1接合部6と第2接合部9の
位置がベルト周方向で異なる位置に配置する。また、接
合部Sはベルト周方向に対して45〜80°の角度をも
って傾斜している。
Description
る一対のプーリ間に数十cm幅を有するベルトを掛け
て、プーリ間にエンドレスの走行面を形成し、その上を
人間や動物が走行したり歩行したりできるようにしたト
レッドミルに用いられるベルトの接合部構造に関するも
のであり、詳しくは接合部におけるベルトの割れの発生
や屈曲性の不良や走行中のベルト回転の乱れなどを防止
することができるベルトの接合部構造に関する。
に人間1人が走れるぐらいの数十cmていどの幅を有す
るベルトを巻きかけて、プーリ間にエンドレスの走行面
を形成したトレッドミルがある。
よって擬似的なランニング運動を行うことができたり、
その他にも特開2000−126329号公報に開示さ
れているように骨折などの傷害からの回復の際にリハビ
リテーションとして歩行するのに使用するなどの鍛錬を
することができる。
ることで走行者に負荷をかけたり、走行面を傾斜させる
ことで上り坂を走るといったような事をすることもでき
る。
ムや樹脂等のエラストマー製のベルトを用いることで人
間の足に対する衝撃を吸収したり、滑らかな走行面をエ
ンドレスで供給することができるというメリットがあっ
た。しかし、ゴムや樹脂等のエラストマーでできている
といっても元々有端のベルトの端部を接合することによ
ってエンドレスベルトとしているのであって、必ず接合
部が存在する。
比べて強度など色々な面で劣り、長期に渡って使用して
いると接合部からベルトのひび割れや裂けが発生して故
障するといったことがある。従来、前記のようなトレッ
ドミルに用いるベルトは接合部の強度を上げるためにベ
ルトを構成する帆布層を重ね合わせて接合していた。
合部において、両端部を互いに対向的にジグザク状に切
って突き合わせ接合する方法、また、重ね合わせ接合と
ジグザク状に切った端部を突き合わせる接合とを組み合
わせた構造(特開昭57−9343号公報)などが提案
されている。
のベルトとして用いられてきたベルトでは、複数積層し
た帆布をそれぞれ重ね合わせ接合しているために、接合
部において屈曲性が悪くなるといった問題があった。す
ると、接合部において割れが発生したり、接合部がプー
リに進入したりプーリから出る際にベルトの走行速度が
変わったり不安定になってしまう。
れるようなジグザグ状に切った端部を突き合せ接合する
方法では、接合部が厚くなることがなく屈曲性について
も接合部以外のところとさほど変わらないものが得ら
れ、ベルトの走行はスムーズになるという利点はあり、
ジグザク状の端部を嵌合させて突き合わせているので単
なる突き合わせ接合よりも接合強度は得られるものの、
重ね合わせ接合よりは接合強度の面で不足して耐屈曲性
に劣り、接合部のところから早期に割れが発生し、ベル
トの故障に至ってしまうといった問題があった。
した部分の裏側に補強のための薄い樹脂シートを貼り合
わせるといった方法も採られている。トレッドミルの人
間が走行する箇所はベルトの下に支板を設けてその支板
上でベルトを滑らせて動作させている。接合部の補強の
ために樹脂シートを貼り合わせると、その部分が他の部
分と比べて摩擦係数が高くなり、支板とベルトとのあい
だの滑りが悪くなるので、たまたま走行している人間が
接合部を踏んだときにベルトの回転速度が低下し、つん
のめってしまうといった問題を引き起こすことがある。
点を解消し、接合部において搬送面に段差を作らず、屈
曲性を阻害することもなく、それでいて十分な接合強度
を有するとともに安定な走行が可能なトレッドミル用ベ
ルトの接合構造の提供を目的とする。
するために、本発明の請求項1では、少なくとも2プラ
イの帆布層を有し、搬送面の表面にエラストマーからな
るカバー層を積層してなるトレッドミル用ベルトの接合
部構造において、カバー層および帆布層の中で最も搬送
面側に位置する表帆布は、ジグザグ状に切断した両端部
を互いに嵌合するよう突き合わせて接合することによっ
て第1接合部を形成し、表帆布以外の裏帆布の少なくと
も1層は両端部を重ね合わせて接合することによって第
2接合部を形成しており、前記第1接合部と第2接合部
の位置がベルト周方向で異なる位置に配置したことを特
徴とする。
するカバー層と表帆布については、端部をジグザグ状に
切断したものを突き合せ接合しているので、人間が走行
する走行面は接合部も平坦な段差のない面とすることが
でき、且つ裏帆布を重ね合わせ接合しているので接合強
度を十分大きなものにすることができる。
して40〜80°の角度を持っているトレッドミル用ベ
ルトの接合部構造としている。
と、接合部がプーリを越える際に騒音を発生する問題が
あったが、接合部をベルトに対して斜めに設けることに
よって、ベルトが回転して接合部がプーリに巻きつく際
に、ベルト幅方向で一度に接合部がプーリに進入するの
ではなく、片方の端から徐々にプーリに進入することに
なる。よって、発生する騒音が小さくすることができ
る。また、接合部は元々屈曲性の劣る部分であること
が、前記のように接合部を徐々にプーリに進入させるよ
う構成することによって屈曲性の問題を小さくすること
ができる。
ベルト1の接合部構造について添付図面にしたがって説
明する。図1はトレッドミル用ベルト1の接合部を横か
ら見たところの側面図であり、図2は同平面図である。
トレッドミル用ベルト1は少なくとも2プライの帆布を
積層した帆布層2と人間や動物などが走行する走行面に
配置したエラストマー製のカバー層3からなるベルトで
ある。
ト1の接合部構造に関するものであり、本発明によると
まず帆布層2は複数の帆布を積層したものであり、その
うち一番走行面側にある表帆布2aとカバー層3の接合
と、表帆布以外の裏帆布2bの、少なくとも1層の接合
を異なる方法にて接合している。表帆布2aとカバー層
2bの接合は次の通りである。
のV形ジグザグ状に切断して両方の端部4、5が対抗的
に嵌り合うように形成し、両方のジグザグの端部4、5
を入れ子状に突きあわせている。その状態で加熱・加圧
することによって突き合わせ接合を行って第1接合部6
としている。
は、端部7、8を重ね合わせた状態でプレスなどで加熱
・加圧することによって接着し接合し第2接合部9とし
ている。
わせ接合とすることによって、搬送面の表面に段差が現
れることなく、走行者が接合部Sを踏んだ際につまずい
たり大きな段差で違和感を覚えることがない。また、裏
帆布2bの少なくとも1層においては重ね合わせ接合を
行っているが、突き合わせ接合と比べると広い接合面を
確保することができるので、強力な接着強度を得ること
ができる。
部9の位置をベルト1の周方向で異なる位置に配置して
いる。第1接合部6および第2接合部9は異なる接合構
造であり、特に第1接合部6の方は屈曲性の阻害の少な
い接合であるものの、やはり接合部以外の箇所と比較す
ると屈曲性が悪いといえる。第1接合部6と第2接合部
9を同じ位置に配置していると両方の接合部の影響によ
り接合部におけるベルト1の屈曲性が大きく阻害される
ことになる。そこで、本発明では第1接合部6と第2接
合部9の位置をベルトの周方向で異なる位置にすること
で極端に屈曲性の悪い箇所ができるのを防止することが
できる。
するベルトの下に配置する支板(図示しない)との間で
滑らせて用いるタイプのベルトとなっており、接合部に
おいても、同様の屈曲性を有するとともに他の部分と変
わらない摩擦抵抗であることが好ましい。よって、裏帆
布2bが2層以上ある場合には最も裏面側にある帆布を
突き合せ接合してベルト裏面側を滑らかにし、走行をス
ムーズにすることも可能である。
積層したものであり、帆布としては綿、ポリアミド繊
維、ポリエステル繊維などのからなる織布を用いること
ができ、表面に施す接着剤としては、ポリエステル、ポ
リ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリアミド、熱可塑性ポ
リウレタンなどの熱可塑性樹脂を積層もしくは含浸させ
たものである。またその厚みは0.3mm〜0.8mm
の範囲であることが好ましい。厚みが0.3mm未満で
あると、ベルトとして用いるのに必要な強度が不足し
て、寿命が短くなるの好ましくない。また、厚みが0.
8mmを超えるようなものになると屈曲性に劣ることに
なるので、特に小径のプーリを使用した場合にプーリに
沿うことができず走行状態が不均一になったり、接合部
での屈曲疲労でベルトが早期に故障するといったことが
起こりやすくなるので好ましくない。
は、エラストマーからなるものであり、具体的な素材と
してはクロロプレンゴム、エチレンプロピレンゴム、ス
チレンブタジエンゴム、水素化ニトリルゴムなどのゴム
もしくはポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポリエチレ
ン、ポリアミド、熱可塑性ポリウレタンなどの樹脂を挙
げることができる。また、その厚みは通常0.2〜1.
0mmの範囲で用いられる。0.2mm未満であると薄
すぎて短期間にて亀裂や割れが発生したり、摩耗により
表帆布が露出してしまうといった問題があり、1.0m
mを超えるとプーリに巻きついた際に、カバー層3が割
れやすくなるとなるので好ましくない。
部構造を示す平面図である。この例では、接合部は通常
ベルト1周方向に対して直角に設けるところを、40〜
80°、更に好ましくは50〜65°の範囲の角度をつ
けて斜め方向に配置している。このようにすることによ
って、ベルトがプーリに巻きつくときに接合部が幅方向
で徐々にプーリに進入することになり、騒音の発生が小
さくなるとともに屈曲性もよくなり、ベルトの走行の乱
れを少なくし安定化することができる。
のデータから本発明の効果を確かめた例を説明する。
構成する帆布としてはポリエステルからなる平織り帆布
にポリウレタン系の接着剤を接着処理した長さ1600
mm×幅100mm×厚み0.5mmの素材を用い、カ
バー層としては塩化ビニル樹脂からなる長さ1600m
m×幅100mm×厚み0.5mmの素材を用いた。そ
してカバー層と表帆布についてはジグザク状(フィンガ
ー状)の端部同士を突き合わせて接合し第1接合部を形
成した。次いで1プライの裏帆布を重ね合わせて接合し
第2接合部を形成した。なお、第1接合部と第2接合部
の位置はベルト周方向に25mmの間隔をおいて配置
し、接合部のベルト周方向に対する角度は60°とし
た。接合は加熱プレスすることにより行いベルトを得
た。
ーリレイアウトで、10kN/m(ベルト伸び1.5
%)の張力をかけて160m/minのベルト速度で走
行させ、故障が発生したときの屈曲回数を記録した。そ
の結果を表1に示す。
る角度を85°とした以外は実施例1と全く同じベルト
を作成し、実施例1と同様の条件でベルトを走行させて
故障が発生したときの屈曲回数を記録した。その結果を
表1に示す。
よび表帆布をジグザグ状に突き合わせ接合したものの中
でも、接合部の角度を請求項2に示した範囲内としても
のではベルトの寿命を極めて長くすることができること
がわかる。
なくとも2プライの帆布層を有し、搬送面の表面にエラ
ストマーからなるカバー層を積層してなるトレッドミル
用ベルトの接合部構造において、カバー層および帆布層
の中で最も搬送面側に位置する表帆布は、ジグザグ状に
切断した両端部を互いに嵌合するよう突き合わせて接合
することによって第1接合部を形成し、表帆布以外の裏
帆布の少なくとも1層は両端部を重ね合わせて接合する
ことによって第2接合部を形成しており、前記第1接合
部と第2接合部の位置がベルト周方向で異なる位置に配
置したことを特徴とする。
するカバー層と表帆布については、端部をジグザグ状に
切断したものを突き合せ接合しているので、人間が走行
する走行面は接合部も平坦な段差のない面とすることが
でき、且つ裏帆布を重ね合わせ接合しているので接合強
度を十分大きなものにすることができる。
して40〜80°の角度を持っているトレッドミル用ベ
ルトの接合部構造としている。
と、接合部がプーリを越える際に騒音を発生する問題が
あったが、接合部をベルトに対して斜めに設けることに
よって、ベルトが回転して接合部がプーリに巻きつく際
に、ベルト幅方向で一度に接合部がプーリに進入するの
ではなく、片方の端から徐々にプーリに進入することに
なる。よって、発生する騒音が小さくすることができ
る。また、接合部は元々屈曲性の劣る部分であること
が、前記のように接合部を徐々にプーリに進入させるよ
う構成することによって屈曲性の問題を小さくすること
ができる。
る。
Claims (2)
- 【請求項1】 少なくとも2プライの帆布層を有し、搬
送面の表面にエラストマーからなるカバー層を積層して
なるトレッドミル用ベルトの接合部構造において、カバ
ー層および帆布層の中で最も搬送面側に位置する表帆布
は、ジグザグ状に切断した両端部を互いに嵌合するよう
突き合わせて接合することによって第1接合部を形成
し、表帆布以外の裏帆布の少なくとも1層は両端部を重
ね合わせて接合することによって第2接合部を形成して
おり、前記第1接合部と第2接合部の位置がベルト周方
向で異なる位置に配置したことを特徴とするトレッドミ
ル用ベルトの接合部構造。 - 【請求項2】 接合部がベルトの周方向に対して40〜
80°の角度を持っている請求項1記載のトレッドミル
用ベルトの接合部構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001018032A JP4685247B2 (ja) | 2001-01-26 | 2001-01-26 | トレッドミル用ベルトの接合構造 |
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---|---|---|---|
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Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002221258A true JP2002221258A (ja) | 2002-08-09 |
JP4685247B2 JP4685247B2 (ja) | 2011-05-18 |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
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Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS579343A (en) * | 1980-06-19 | 1982-01-18 | Mitsuboshi Belting Ltd | Joining of conveyor belt |
JPS59153747U (ja) * | 1983-03-22 | 1984-10-15 | バンドー化学株式会社 | 軽搬送用コンベヤベルトの接合構造 |
JPS6241442A (ja) * | 1985-08-17 | 1987-02-23 | Bridgestone Corp | 樹脂製コンベアベルトのエンドレス接合方法 |
JP2000126329A (ja) * | 1998-10-22 | 2000-05-09 | Woodway Ag | 傾斜調整可能なエンドレスベルトを有するトレッドミル |
-
2001
- 2001-01-26 JP JP2001018032A patent/JP4685247B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP4685247B2 (ja) | 2011-05-18 |
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