JP2002219170A - プレフィルドシリンジおよびプレフィルドシリンジの製造方法 - Google Patents
プレフィルドシリンジおよびプレフィルドシリンジの製造方法Info
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Abstract
態であり、圧力差を起因とする外気の侵入のおそれがな
いプレフィルドシリンジおよびその製造方法を提供す
る。 【解決手段】 プレフィルドシリンジ1は、外筒本体部
21と、ノズル部22と、フランジ23とを備える外筒
2と、ノズル部22に液密に取り付けられたシールキャ
ップ3と、外筒2内に収納され、先端側環状リブ41と
後端側環状リブ42を備えるガスケット4とを備える。
外筒本体部21は、後端部内周面に外筒本体部21の軸
方向に沿って形成された溝9を備え、溝9は、ガスケッ
ト4を先端側環状リブ41が溝9の先端側となりかつ後
端側リブ42が溝9上となるように配置した時、先端側
環状リブ41と後端側環状リブ42とガスケット側面と
外筒本体部内周面との間に形成される空間を外部と連通
可能である。
Description
ンジおよびプレフィルドシリンジの製造方法に関する。
投与に便利なプレフィルドシリンジが使用されている。
そして、プレフィルドシリンジは、一般に先端ノズル部
が密封され後端にフランジを有する外筒と、外筒内を摺
動可能なガスケットと、ガスケットの後端に取り付けら
れたプランジャーと、外筒内に充填された薬剤とからな
る。プレフィルドシリンジに用いられるガスケットは、
外筒内の摺動抵抗を低下させるため、通常、円柱状の本
体部と本体部の周囲に設けられたシリンジ外筒内周面と
接触する複数の環状リブとからなる。そして、先端側
(ノズル部側)に設けられた環状リブは、外筒内の薬剤
収納室を気密に保つ機能を担い、後端側(ガスケット挿
入側)環状リブは、主に前記先端側環状リブが外筒内を
前後に摺動する際にガスケットのシール性を安定に保つ
機能を担っている。
ンジの製造方法としては、一般的に次の通りである。ま
ず、薬液等の薬剤を外筒内に充填し、先端ノズルが密封
された状態で減圧下にてガスケットをシリンジ基端開口
から所定位置まで挿入する。そして、減圧状態を常圧状
態に戻してガスケットをさらに外筒内に押し込み、ガス
ケットの後端にプランジャーを取り付ける。その後、薬
剤の種類に応じて滅菌処理することによりプレフィルド
シリンジが製造される。
側環状リブと後端側環状リブとを備えるガスケットを用
いてプレフィルドシリンジを製造すると、先端側環状リ
ブと後端側環状リブとガスケット側面と外筒内面により
形成される空間が減圧状態となったまま製品化されるた
め、この空間の内圧と大気圧の圧力差により外部の汚染
された空気が滅菌処理された空間内に侵入するおそれが
ある。そこで、上記問題点を解決するため、減圧状態に
て薬剤を充填したシリンジの基端開口から、ガスケット
を先端側環状リブのみが外筒内周面に接触してかつ後端
側環状リブがシリンジ外筒後端から突出している状態と
なる位置まで挿入し、減圧状態を常圧状態に戻して前記
空間の内圧を常圧としたまま、ガスケットをさらに所定
位置まで移動する方法が考えられる。
ットの挿入に細心の注意を払う必要があり、さらに、先
端側環状リブのみしか外筒内周面に接触していないため
シール性が不安定となり、減圧状態から常圧状態に戻し
た際ガスが先端側環状リブを通過して薬剤収納部に入る
ことがあり、ガスケットが所定位置まで嵌入されない不
良品が発生するおそれがある。また、特開平7−124
257号公報には、ガスケットを外筒内に挿入する際、
ガスケットと外筒内周面との間に間隙ピンを挿入しなが
らガスケットを挿入して、前記空間内をほぼ常圧とした
プレフィルドシリンジの製造方法が記載されている。し
かしながら、この製造方法では、通常の製造工程に間隙
ピンの下降上昇工程が加わることとなり作業効率が低下
する。
し、ガスケット側面と先端側環状リブと後端側環状リブ
と外筒内面により形成される空間が常圧となっているプ
レフィルドシリンジおよびその製造方法を提供するもの
である。
は、 (1) 外筒本体部と、該外筒本体部の先端側に設けら
れたノズル部と、前記外筒本体部の後端側に設けられた
フランジとを備える外筒と、前記ノズル部に液密かつ着
脱可能に取り付けられたシールキャップと、外筒内に摺
動可能に収納され周囲に先端側環状リブと後端側環状リ
ブとを備えるガスケットと、前記外筒と前記シールキャ
ップと該ガスケットにより形成される空間内に収納され
た薬剤と、前記ガスケットの後端に取り付けられたもし
くは取り付け可能なプランジャーとを備えるプレフィル
ドシリンジであって、前記外筒本体部は、後端部内面
に、該外筒本体部の軸方向に延びるリブもしくは溝を備
え、かつ、該リブもしくは溝は、前記ガスケットの先端
側環状リブを該リブもしくは溝より外筒本体部の先端側
にかつ後端側環状リブが該リブもしくは溝形成部となる
位置に配置した時に、該ガスケットの先端側環状リブと
後端側環状リブおよび外側面と前記外筒本体部間により
形成される環状空間を外部と連通可能なものであり、さ
らに、前記ガスケットは、該ガスケットの先端側環状リ
ブおよび後端側環状リブが、前記外筒本体部の該リブも
しくは溝より先端側となる位置に収納されており、か
つ、該外筒本体部と前記ガスケットの先端側環状リブと
後端側環状リブおよび外側面により形成される環状空間
が常圧空間となっている。
くはリブの前記外筒本体部の軸方向の長さは、前記ガス
ケットの先端側環状リブと後端側環状リブ間の長さより
短いものであることが好ましい。 (3) 上記(1)または(2)において、前記外筒本
体部は、内周面の後端部に前記ガスケットの摺動を抑制
するガスケット摺動抑制部を備えていることが好まし
い。
を備える外筒本体部と、該外筒本体部の先端側に設けら
れたノズル部と、前記外筒本体部の後端側に設けられた
フランジとを備える外筒と、前記ノズル部に液密かつ着
脱可能に取り付けられたシールキャップと、外筒内に摺
動可能に収納され周囲に先端側環状リブと後端側環状リ
ブを備えるガスケットとを備えるプレフィルドシリンジ
用注射器を準備する工程と、前記外筒内に薬剤を充填す
る薬剤充填工程と、減圧状態において前記ガスケットを
前記先端側環状リブが前記リブもしくは溝より前記外筒
本体部の先端側に位置し、かつ前記後端側環状リブが前
記リブもしくは溝形成部上となり、該ガスケットの先端
側環状リブと後端側環状リブおよび外側面と前記外筒本
体部間により形成される環状空間が外部と連通するよう
に前記外筒内に前記ガスケットを挿入するガスケット挿
入工程と、減圧状態を常圧状態に変更して、前記ガスケ
ットの先端側環状リブと後端側環状リブおよび外側面と
前記外筒本体部間により形成される環状空間を常圧にす
るとともに、前記ガスケットと前記外筒と前記シールキ
ャップにより形成される空間の減圧状態を利用して、前
記ガスケットの後端側環状リブが前記リブもしくは溝形
成部位より先端側となる位置まで前記ガスケットを前記
外筒本体部内を移動させるガスケット移動工程とを備え
るプレフィルドシリンジの製造方法である。
リンジ用注射器およびプレフィルドシリンジを図面に示
す実施例を用いて説明する。図1は、本発明の一実施例
のプレフィルドシリンジ用注射器を用いたプレフィルド
シリンジの外観図であり、図2は、図1に示したプレフ
ィルドシリンジの断面図であり、図3は、図1のプレフ
ィルドシリンジ用注射器の外筒の正面図であり、図4
は、図3に示した外筒の底面図である。そこで、図面を
用いて詳細に説明する。
本体部21と、外筒本体部21の先端側に設けられたノ
ズル部22と、外筒本体部21の後端側に設けられたフ
ランジ23とを備える外筒2と、ノズル部22に液密か
つ着脱可能に取り付けられたシールキャップ3と、外筒
2内に摺動可能に収納され周囲に先端側環状リブ41と
後端側環状リブ42とを備えるガスケット4と、外筒2
とシールキャップ3とガスケット4により形成される空
間内に収納された薬剤8と、ガスケット4の後端に取り
付けられたもしくは取り付け可能なプランジャー5とを
備えるプレフィルドシリンジである。外筒本体部21
は、後端部内面に、外筒本体部21の軸方向に延びる溝
9を備え、かつ、溝9は、ガスケット4の先端側環状リ
ブ41を溝9より外筒本体部21の先端側にかつ後端側
環状リブ42が溝形成部となる位置に配置した時に、ガ
スケットの先端側環状リブ41と後端側環状リブ42お
よび外側面40と外筒本体部21間により形成される環
状空間11を外部と連通可能とするものであり、さら
に、ガスケット4は、ガスケット4の先端側環状リブ4
1および後端側環状リブ42が、外筒本体部21の溝9
より先端側となる位置に収納されており、かつ、外筒本
体部21とガスケット4の先端側環状リブ41と後端側
環状リブ42および外側面40により形成される環状空
間11が常圧空間となっている。
および図2に示すように、外筒2と、外筒2のノズル部
22に取り付けられたシールキャップ3と、外筒2内に
摺動可能に収納されたガスケット4と、ガスケット4に
取り付けられたプランジャー5と、外筒2内に収納され
た薬剤8とにより構成されている。
り、好ましくは、酸素透過性、水蒸気透過性の少ない材
料により形成された筒状体である。外筒2は、外筒本体
部21と、外筒本体部21の先端側に設けられたノズル
部22と、外筒本体部21の後端側に設けられたフラン
ジ23と、外筒本体部21の後端内面に延びる溝9を備
える。外筒本体部21は、ガスケット4を液密かつ摺動
可能に収納するほぼ筒状の部分であり、ノズル部22
は、外筒本体部21より小径の筒状部となっている。ま
た、外筒本体部21の先端部はノズル部22に向かって
縮径するテーパー部となっている。
うに外筒本体部21の後端全周より垂直方向に突出する
ように形成された楕円ドーナツ状の円盤部である。フラ
ンジ23は、図1、図4に示すように向かい合う幅広と
なった2つの把持部23a、23bを備え、さらに、把
持部23a、23bの先端面側には、複数のリブが形成
されている。また、図2に示すようにフランジ23の後
端面は、周縁および外筒後端部がリブ部分以外となる部
分は凹部となっている。
製造方法のガスケット移動工程にて、減圧状態を常圧状
態に変更して、ガスケット4の先端側環状リブ41と後
端側環状リブ42および外側面40と外筒本体部21間
により形成される環状空間11を常圧にするためのもの
である。図1、図2、図3、図4に示す実施例では、溝
9は、外筒本体部21の後端部内面に外筒本体部21基
端開口からノズル部22側に向かって形成され軸方向に
平行に延びる溝である。溝9は、全体に渡って断面が半
円形状に形成されており、先端部は先端方向にテーパー
状に縮径している。また、溝9は、外筒本体部内面にほ
ぼ対向して2つ設けられ、それぞれの溝は、外筒本体部
の中心軸と平行となるように形成されている。
ことにより、先端側環状リブと後端側環状リブとが外筒
内面に接触した状態、言い換えると、先端側環状リブが
溝より先端側に位置し、かつ後端側環状リブが溝形成部
となる位置に配置した時に、環状空間11と外部とが溝
9を介して連通可能となるため、後述する移動工程にて
先端側環状リブのシール性を確保したまま環状空間11
内を常圧とすることができる。また、溝の数は実施例の
ように2つに限られないが、複数設ける場合には外筒本
体部内面にほぼ等間隔に設けることが好ましい。また、
溝は、基端開口まで形成されなくてもよい。また、外筒
本体部内に十分な薬剤収納容積を確保するため、溝の外
筒本体部の軸方向の長さは、ガスケットの先端側環状リ
ブと後端側環状リブ間の長さより短いものであることが
好ましい。また、溝の長さは、外筒の長さおよび内径に
より異なるが、概ね5〜20mmが好ましい。
にガスケット4の摺動を抑制するガスケット摺動抑制部
25を備えていてもよい。ガスケット摺動抑制部25
は、ガスケットの摺動を抑制してガスケット4を後述す
る挿入工程にて外筒の基端開口付近に配置するととも
に、ガスケット4の抜け止めの役割も果たす。実施例で
は、図2に示すように、ガスケット摺動抑制部25は溝
形成部を除き、外筒の軸方向と直交する方向に外筒本体
部内周面に沿って円周状に形成された環状リブである。
また、環状リブ(ガスケット摺動抑制部)25は、図2
に示すように先端側(ノズル部側)が急角度に後端側が
なだらかな角度に形成されている。ガスケット摺動抑制
部を形成することにより、ガスケット挿入工程において
ガスケットを外筒本体部の基端開口から挿入して所定の
位置に配置することができる。
入して先端側環状リブ41がガスケット摺動抑制部25
を乗り越え、後端側環状リブ42がガスケット摺動抑制
部の基端と接触して係合することにより、ガスケット4
を先端側環状リブ41が溝の先端側かつ後端側環状リブ
42が溝形成部上となるように配置することができる。
ガスケット摺動抑制部25の外筒本体部基端開口からの
位置は、ガスケット4の後端側環状リブ42がガスケッ
ト摺動抑制部25の基端側と係合した時、先端側環状リ
ブ41が溝9より先端側となるように形成されている。
ガスケット摺動抑制部の基端開口からの距離は、2〜5
mmが好ましく、特に、3〜4mmが好適である。
うに、ノズル本体部24と、ノズル本体部24より基端
側に設けられた外筒側螺合部26とを備える。ノズル本
体部24は、外筒2の先端に位置し、先端に外筒内の薬
液等を排出するための開口を備えるとともに先端に向か
ってテーパー状に縮径するように形成されている。ま
た、注射針を取り付け可能な形状となっている。ノズル
本体部の軸方向の長さとしては、7〜9mm程度が好適
である。
干大径に形成された短い筒状部であり、外面に螺合部を
構成するねじ山26aを備えている。外筒側螺合部の軸
方向の長さとしては、3〜5mm程度が好適である。ま
た、この実施例では、ねじ山26aは、2本の螺旋状の
ものとなっている。
プロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリアミ
ド、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、ポリ−(4−
メチルペンテン−1)、アクリル樹脂、アクリロニトリ
ル−ブタジエン−スチレン共重合体、ポリエチレンテレ
フタレート等のポリエステル、環状ポリオレフィンのよ
うな各種樹脂が挙げられるが、その中でも成形が容易で
耐熱性があることから、ポリプロピレン、環状ポリオレ
フィンのような樹脂が好ましい。
6に示すようにキャップ状に作製され、ノズル本体部収
納部31と、キャップ側螺合部32とを備える。シール
キャップ3は、この実施例では、シールキャップ本体と
シール部材とからなる。シールキャップ本体は、一端お
よび他端が開口した筒状部材であり、先端側に通液針
(図示せず)装着用のテーパー状に拡径する開口部35
を備えている。そして、この開口部35とシール部材保
持部36間にシール部材34が収納されている。シール
部材によりシールキャップの一端は閉塞している。シー
ル部材34は、ノズル部先端開口を液密に密封するため
のものである。ノズル部先端開口がシール部材3に当接
することによりノズル部22は液密に密封される。ま
た、シール部材34は、通液針により刺通可能な弾性材
料により形成されている。
天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、フッ素ゴ
ム、シリコーンゴム等の合成ゴム、SBSエラストマ
ー、SEBSエラストマーなどのスチレン系エラストマ
ー、エチレン−αオレフィン共重合体等のポリオレフィ
ン系エラストマー等の熱可塑性エラストマー等を使用す
ることが好ましい。そして、この実施例では、シール部
材保持部36は、複数の爪状突起により構成されてい
る。なお、シールキャップとしては、このような通液針
による刺通が可能なものに限定されるものではなく、開
口部35を持たない閉塞端となっているものであっても
よい。
成された部分であり、先端部に上述した開口部35およ
びシール部材保持部36を備えている。また、ノズル本
体部収納部31の外面形状は、図1に示すように多角形
状に形成されており、キャップの回転を容易なものとし
ている。ノズル本体部収納部の軸方向の長さとしては、
14〜18mm程度が好適である。キャップ側螺合部3
2は、ノズル本体部収納部31より他端側に形成された
内径が若干拡径した部分であり、かつ、内面に外筒側螺
合部26のねじ山26aと螺合可能なねじ溝32aを備
えている。この実施例では、ねじ溝となる部分はノズル
本体部収納部31より小径となっている。キャップ側螺
合部の軸方向の長さとしては、3〜5mm程度が好適で
ある。また、この実施例では、ねじ溝32aは、外筒側
螺合部のねじ山形態に対応して、2本の螺旋状のものと
なっている。
ば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン、ポ
リアミド、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、ポリ−
(4−メチルペンテン−1)、アクリル樹脂、アクリロ
ニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、ポリエチレ
ンテレフタレート等のポリエステル、環状ポリオレフィ
ンのような各種樹脂が挙げられるが、その中でも成形が
容易で耐熱性があることから、ポリプロピレン、環状ポ
リオレフィンのような樹脂が好ましい。
ほぼ同一外径にて延びる本体部と、この本体部に設けら
れた複数の環状リブを備え、これらリブが、外筒2の内
面に液密に接触する。また、ガスケット4の先端面は、
外筒2の先端内面に当接した時に、両者間に極力隙間を
形成しないように、外筒2の先端内面形状に対応した形
状となっている。また、ガスケットは、液密性と摺動性
を満足すれば3つ以上であってもよい。例えば、先端側
に1つ、後端側に2つの計3つの環状リブを備えるガス
ケットの場合、後述する挿入工程において、減圧状態に
てガスケットを先端側環状リブが溝より外筒本体部の先
端側に位置し、かつ後端側の2つの環状リブが溝形成部
上となることにより、環状空間が外部と連通することが
好ましい。また、ガスケットは、図2に示すように、ガ
スケットの先端側環状リブ41および後端側環状リブ4
2が、外筒本体部21の溝9より先端側となる位置に収
納されている。
有するゴム(例えば、ブチルゴム、ラテックスゴム、シ
リコーンゴムなど)、合成樹脂(例えば、SBSエラス
トマー、SEBSエラストマー等のスチレン系エラスト
マー、エチレン−αオレフィン共重合体エラストマー等
のオレフィン系エラストマーなど)等を使用することが
好ましい。そして、ガスケット4には、その後端部より
内部に延びる凹部が設けられ、この凹部は、雌ねじ状と
なっており、プランジャー5の先端部に形成された突出
部の外面に形成された雄ねじ部と螺合可能となってい
る。両者が螺合することにより、プランジャー5は、ガ
スケット4より離脱しない。なお、プランジャー5は、
取り外しておき、使用時に取り付けるようにしてもよ
い。プランジャー5は、上述したように、先端部に筒状
に突出する突出部を備え、突出部の外面には雄ねじが形
成されている。また、プランジャー5は、断面十字状の
軸方向に延びる本体部と、後端部に設けられた押圧用の
円盤部とを備えている。
いるため、この空間11の内圧と大気圧の圧力差により
外部の汚染された空気が滅菌処理された空間内に侵入す
るおそれがない。外筒とガスケットとシールキャップに
より形成される空間内(薬剤収納部)に収納された薬剤
としては、生理食塩水、高濃度塩化ナトリウム注射液、
ビタミン剤、ミネラル類、抗生物質などの薬液、さらに
は、粉末状もしくは凍結乾燥薬剤が使用される。
シリンジ15について説明する。このプレフィルドシリ
ンジ15は、外筒本体部21の後端部内面に溝9でなく
リブ52を設けた点以外はプレフィルドシリンジ1と同
一である。以下、相違点を中心に説明する。図8は、他
の実施例のプレフィルドシリンジ15の外筒の後端部付
近の拡大断面図であり、図9は、他の実施例のプレフィ
ルドシリンジに用いられる外筒の断面図であり、図10
は、図9に示す外筒の底面図である。
21と、外筒本体部21の先端側に設けられたノズル部
22と、外筒本体部21の後端側に設けられたフランジ
23とを備える外筒20と、ノズル部22に液密かつ着
脱可能に取り付けられたシールキャップ3と、外筒20
内に摺動可能に収納され周囲に先端側環状リブ41と後
端側環状リブ42を備えるガスケット4と、外筒20と
シールキャップ3とガスケット4により形成される空間
内に収納された薬剤8と、ガスケット4の後端に取り付
けられたもしくは取り付け可能なプランジャー5とを備
えるプレフィルドシリンジである。外筒本体部21は、
後端部内面に、外筒本体部21の軸方向に延びるリブ5
2を備え、かつ、リブ52は、ガスケット4の先端側環
状リブ41をリブ52より外筒本体部21の先端側にか
つ後端側環状リブ42がリブ52上となるように配置し
た時に、ガスケットの先端側環状リブ41と後端側環状
リブ42および外側面40と外筒本体部21間により形
成される環状空間11を外部と連通可能なものであり、
さらに、ガスケット4は、ガスケット4の先端側環状リ
ブ41および後端側環状リブ42が、外筒本体部21の
リブ52より先端側となる位置に収納されており、か
つ、外筒本体部21とガスケット4の先端側環状リブ4
1と後端側環状リブ42および外側面40により形成さ
れる環状空間11が常圧空間となっている。
ジの製造方法のガスケット移動工程にて、減圧状態を常
圧状態に変更して、ガスケット4の先端側環状リブ41
と後端側環状リブ42および外側面40と外筒本体部2
1間により形成される環状空間11を常圧にするための
ものである。図8、図9、図10に示す実施例では、リ
ブ52は、外筒本体部の後端部内面に外筒本体部21の
基端開口からノズル部22側に向かって形成され軸方向
に平行に延びるリブである。リブ52は、横断面形状が
半円形状に形成され、先端部はなだらかな丸みを帯びる
ように形成されている。また、リブ52は、外筒本体部
内面にほぼ等間隔に4つ設けられ、それぞれのリブ52
は、外筒本体部21の中心軸と平行となるように形成さ
れている。
ことにより、先端側環状リブ41がリブ52より先端側
に位置し、かつ後端側環状リブ42がリブ52上となる
位置にガスケット4を配置した時、環状空間11と外部
とが後端側環状リブ42とリブ52との間に形成された
間隙を介して連通可能となるため、後述する移動工程に
て先端側環状リブのシール性を確保したまま環状空間1
1内を常圧とすることができる。このとき、先端側環状
リブ41の先端側に形成された薬剤収納部は外部と連通
していない。具体的には、後端側環状リブ42がリブ5
2により内方向に潰されリブ52と後端側環状リブ42
との間に形成された間隙を介して環状空間11と外部と
が連通することにより、環状空間11の内圧を常圧とす
ることができる。
られないが、複数設ける場合には外筒内面にほぼ等間隔
に設けることが好ましい。また、リブは、基端開口まで
形成されなくてもよい。また、外筒本体部内に十分な薬
剤収納容積を確保するため、リブの外筒本体部の軸方向
の長さは、ガスケットの先端側環状リブと後端側環状リ
ブ間の長さより短いものであることが好ましい。また、
リブの長さは、外筒の長さおよび径により異なるが、概
ね5〜20mmが好ましい。また、リブの後端部の内径
は、後端開口からガスケットを挿入し易いように、後端
に向かってテーパー状に拡径していることが好ましい。
なお、リブ52を除く外筒本体部21、ノズル部22、
フランジ23、シールキャップ3、ガスケット4、プラ
ンジャー5は上述した通りである。
造方法について説明する。図5は、本発明のプレフィル
ドシリンジの製造方法を説明するための説明図であり、
図6は、本発明のプレフィルドシリンジの製造方法を説
明するための説明図であり、図7は、本発明のプレフィ
ルドシリンジの製造方法を説明するための説明図であ
る。
製造方法は、後端部内周面に軸方向に延びるリブ52も
しくは溝9を備える外筒本体部21と、外筒本体部21
の先端側に設けられたノズル部22と、外筒本体部21
の後端側に設けられたフランジ23とを備える外筒2,
20と、ノズル部22に液密かつ着脱可能に取り付けら
れたシールキャップ3と、外筒2,20内に摺動可能に
収納され周囲に先端側環状リブ41と後端側環状リブ4
2を備えるガスケット4とを備えるプレフィルドシリン
ジ用注射器を準備する工程と、外筒2,20内に薬剤8
を充填する薬剤充填工程と、減圧状態においてガスケッ
ト4を先端側環状リブ41が外筒本体部21のリブ52
もしくは溝9より外筒本体部21の先端側に位置し、か
つ後端側環状リブ42が外筒本体部21のリブもしくは
溝形成部上となり、ガスケット4の先端側環状リブ41
と後端側環状リブ42および外側面40と外筒本体部2
1間により形成される環状空間11が外部と連通するよ
うに外筒2,20内にガスケット4を挿入するガスケッ
ト挿入工程と、減圧状態を常圧状態に変更して、ガスケ
ット4の先端側環状リブ41と後端側環状リブ42およ
び外側面40と外筒本体部21間により形成される環状
空間11を常圧にするとともに、ガスケット4と外筒
2,20とシールキャップ3により形成される空間の減
圧状態を利用して、ガスケット4の後端側環状リブ42
が外筒本体部21のリブもしくは溝形成部位より先端側
となる位置までガスケット4を外筒本体部21内を移動
させるガスケット移動工程とを備える。
は、後端部内周面に軸方向に延びる溝9を有する外筒2
を備えるプレフィルドシリンジ用注射器を用いた実施例
を例に取り説明する。なお、後端部内周面に軸方向に延
びるリブを有する外筒20を備えるプレフィルドシリン
ジ用注射器を用いても説明する各工程は同じである。
9を備える外筒本体部21と、外筒本体部21の先端側
に設けられたノズル部22と、外筒本体部21の後端側
に設けられたフランジ23とを備える外筒2と、ノズル
部22に液密かつ着脱可能に取り付けられたシールキャ
ップ3と、外筒2内に摺動可能に収納され周囲に先端側
環状リブ41と後端側環状リブ42を備えるガスケット
4とを備えるプレフィルドシリンジ用注射器を準備する
工程を行う。ここで、準備するプレフィルドシリンジ用
注射器は、プレフィルドシリンジに用いられる注射器で
あり上述した通りである。また、この実施例のプレフィ
ルドシリンジの製造方法では、従来より用いられている
真空打栓装置を使用する。真空打栓装置としては、例え
ば、シリンジを内部に収納可能かつ内部を減圧可能な真
空チャンバと、外筒本体部内にガスケットを挿入・嵌入
するガスケット打栓機構と、シリンジ内に薬剤を充填す
る薬剤充填機構を備えているものを使用することができ
る。なお、真空打栓装置については図示しない。
填工程が行われる。外筒2内に薬剤8を充填する充填工
程を図5を用いて説明する。まず、ノズル部22に上述
したシールキャップ3を取り付けた外筒2を、真空チャ
ンバ(図示せず)内のシリンジ保持手段にノズル部22
が下側となるように取り付ける。真空チャンバ内は無菌
空間となっている。その後、薬剤充填機構を用いて外筒
2の基端開口から上述した液体状の薬剤8を充填する。
薬剤としては凍結乾燥剤と溶解液を充填してもよい。ま
た、薬剤充填工程は、無菌的に行われることが好まし
い。薬剤工程中においては、真空チャンバ内は、常圧状
態もしくは減圧状態のいずれであってもよい。
た後、減圧状態においてガスケット4を先端側環状リブ
41が外筒本体部21のリブ52もしくは溝9より外筒
本体部21の先端側に位置し、かつ後端側環状リブ42
が外筒本体部21のリブ52もしくは溝9の形成部上と
なり、ガスケット4の先端側環状リブ41と後端側環状
リブ42および外側面40と外筒本体部21間により形
成される環状空間11が外部と連通するように外筒2内
にガスケット4を挿入するガスケット挿入工程を行う。
この工程を図6を用いて説明する。
減圧度としては、薬剤8の充填量によるが、最終的にガ
スケット4を薬剤付近、具体的には、薬剤8が薬液の場
合は液面付近まで挿入できる程度に行うことが好まし
い。そして、打栓機構を用いてガスケット4を外筒2の
基端開口から挿入してガスケット4の先端側環状リブ4
1が溝(言い換えれば、溝形成部位)9より先端側とな
り、かつ後端側環状リブ41が溝形成部位上となる位置
まで押し込む。ガスケット4の押し込み位置としては、
外筒2がガスケット摺動規制部25を備える場合には、
ガスケット4の先端側環状リブ41がこのガスケット摺
動規制部25を越えないように押し込むことが好まし
い。
環状リブ41のみならず後端側環状リブ42も外筒内周
面に接触している。ガスケット4の後端側環状リブ42
を外筒2の外方に配置する場合に比べて、ガスケット4
は外筒2内により正確に同軸上に配置されるので、ガス
ケット4の先端側環状リブ41によるシール性が高いも
のとなる。また、この状態では、先端側環状リブ41と
後端側環状リブ42とガスケット4の側面と外筒内周面
との間に形成された空間と外部(真空チャンバ内)は、
溝9を介して連通しており、空間の内圧と外圧(真空チ
ャンバ内の内圧)は等しくなっており、ともに減圧状態
にある。また、ガスケット4と外筒内周面とシールキャ
ップ3とにより形成された薬剤収納部は、先端側環状リ
ブ41により外部(真空チャンバ内)から隔離されてお
り、減圧状態となっている。
スケット4の先端側環状リブ41と後端側環状リブ42
および外側面40と外筒本体部21間により形成される
環状空間11を常圧にするとともに、ガスケット4と外
筒2とシールキャップ3により形成される空間の減圧状
態を利用して、ガスケット4の後端側環状リブ42が外
筒本体部21のリブもしくは溝形成部位より先端側とな
る位置までガスケット4を外筒本体部21内を移動させ
るガスケット移動工程とを行う。この工程を図7を用い
て説明する。
空チャンバ内の減圧状態を常圧状態に戻すことにより行
われる。この圧力変更時に、ガスケット4の先端側環状
リブ41と後端側環状リブ42および外側面40と外筒
本体部21間により形成される環状空間11は溝9を介
して外部(真空チャンバ内)と連通しているため空間の
内圧はほぼ瞬時に常圧状態となる。さらに、この圧力変
更により、先端側環状リブ41とシールキャップ3によ
りシールされ減圧状態のままである薬剤収納部分の減圧
度に応じて、ガスケット4は、外筒2の先端側に移動す
る。また、必要により、打栓機構を用いてガスケット4
の後端を先端側に押圧してもよい。このようにして、プ
レフィルドシリンジが製造される。そして、必要によ
り、ガスケット後端部の凹部にプランジャー5を取り付
ける。なお、プランジャー5の取り付けは、使用時に行
うものであってもよい。
レフィルドシリンジを、必要によりオートクレーブ等に
より滅菌処理してブリスター包装等により包装してもよ
い。また、プレフィルドシリンジをブリスター包装等に
より包装してから滅菌処理してもよい。また、上記のガ
スケット移動工程までの全工程を無菌的工程で行っても
よく、この場合には、上述のような滅菌処理は不要とな
る。また、本発明の製造方法において、真空チャンバ内
の空気を窒素等の不活性ガスで置換して上記工程を行っ
てもよい。
本体部と、該外筒本体部の先端側に設けられたノズル部
と、前記外筒本体部の後端側に設けられたフランジとを
備える外筒と、前記ノズル部に液密かつ着脱可能に取り
付けられたシールキャップと、外筒内に摺動可能に収納
され周囲に先端側環状リブと後端側環状リブを備えるガ
スケットと、前記外筒と前記シールキャップと該ガスケ
ットにより形成される空間内に収納された薬剤と、前記
ガスケットの後端に取り付けられたもしくは取り付け可
能なプランジャーとを備えるプレフィルドシリンジであ
って、前記外筒本体部は、後端部内面に、該外筒本体部
の軸方向に延びるリブもしくは溝を備え、かつ、該リブ
もしくは溝は、前記ガスケットの先端側環状リブを該リ
ブもしくは溝より外筒本体部の先端側にかつ後端側環状
リブが該リブもしくは溝形成部となる位置に配置した時
に、該ガスケットの先端側環状リブと後端側環状リブお
よび外側面と前記外筒本体部間により形成される環状空
間を外部と連通可能なものであり、さらに、前記ガスケ
ットは、該ガスケットの先端側環状リブおよび後端側環
状リブが、前記外筒本体部の該リブもしくは溝より先端
側となる位置に収納されており、かつ、該外筒本体部と
前記ガスケットの先端側環状リブと後端側環状リブおよ
び外側面により形成される環状空間が常圧空間となって
いる。
本体部と前記ガスケットの先端側環状リブと後端側環状
リブおよび外側面により形成される環状空間が常圧空間
となっているため、外部の汚染された空気が圧力差を要
因にこの空間内に侵入することがない。また、外筒本体
部のリブもしくは溝は、ガスケットを先端側環状リブを
該リブもしくは溝より外筒本体部の先端側にかつ後端側
環状リブがリブもしくは溝形成部となる位置に配置した
時に、ガスケットの先端側環状リブと後端側環状リブお
よび外側面と前記外筒本体部間により形成される環状空
間を外部と連通可能なものであるので、これを利用する
ことにより、上記空間を容易に常圧空間とすることがで
きる。
造方法は、後端部内周面に軸方向に延びるリブもしくは
溝を備える外筒本体部と、該外筒本体部の先端側に設け
られたノズル部と、前記外筒本体部の後端側に設けられ
たフランジとを備える外筒と、前記ノズル部に液密かつ
着脱可能に取り付けられたシールキャップと、外筒内に
摺動可能に収納され周囲に先端側環状リブと後端側環状
リブを備えるガスケットとを備えるプレフィルドシリン
ジ用注射器を準備する工程と、前記外筒内に薬剤を充填
する薬剤充填工程と、減圧状態において前記ガスケット
を前記先端側環状リブが前記リブもしくは溝より前記外
筒本体部の先端側に位置し、かつ前記後端側環状リブが
前記リブもしくは溝形成部上となり、該ガスケットの先
端側環状リブと後端側環状リブおよび外側面と前記外筒
本体部間により形成される環状空間が外部と連通するよ
うに前記外筒内に前記ガスケットを挿入するガスケット
挿入工程と、減圧状態を常圧状態に変更して、前記ガス
ケットの先端側環状リブと後端側環状リブおよび外側面
と前記外筒本体部間により形成される環状空間を常圧に
するとともに、前記ガスケットと前記外筒と前記シール
キャップにより形成される空間の減圧状態を利用して、
前記ガスケットの後端側環状リブが前記リブもしくは溝
形成部位より先端側となる位置まで前記ガスケットを前
記外筒本体部内を移動させるガスケット移動工程とを備
えている。
トの先端側環状リブと後端側環状リブおよび外側面によ
り形成される環状空間が常圧空間であり、外部の汚染さ
れた空気が圧力差を起因として上記空間内に侵入するこ
とがないプレフィルドシリンジを容易かつ確実に製造す
ることができる。
ンジ用注射器を用いたプレフィルドシリンジの外観図で
ある。
断面図である。
の外筒の正面図である。
方法を説明するための説明図である。
方法を説明するための説明図である。
方法を説明するための説明図である。
外筒の後端部付近の拡大断面図である。
用いられる外筒の断面図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 外筒本体部と、該外筒本体部の先端側に
設けられたノズル部と、前記外筒本体部の後端側に設け
られたフランジとを備える外筒と、前記ノズル部に液密
かつ着脱可能に取り付けられたシールキャップと、外筒
内に摺動可能に収納され周囲に先端側環状リブと後端側
環状リブとを備えるガスケットと、前記外筒と前記シー
ルキャップと該ガスケットにより形成される空間内に収
納された薬剤と、前記ガスケットの後端に取り付けられ
たもしくは取り付け可能なプランジャーとを備えるプレ
フィルドシリンジであって、前記外筒本体部は、後端部
内面に、該外筒本体部の軸方向に延びるリブもしくは溝
を備え、かつ、該リブもしくは溝は、前記ガスケットの
先端側環状リブを該リブもしくは溝より外筒本体部の先
端側にかつ後端側環状リブが該リブもしくは溝形成部と
なる位置に配置した時に、該ガスケットの先端側環状リ
ブと後端側環状リブおよび外側面と前記外筒本体部間に
より形成される環状空間を外部と連通可能なものであ
り、さらに、前記ガスケットは、該ガスケットの先端側
環状リブおよび後端側環状リブが、前記外筒本体部の該
リブもしくは溝より先端側となる位置に収納されてお
り、かつ、該外筒本体部と前記ガスケットの先端側環状
リブと後端側環状リブおよび外側面により形成される環
状空間が常圧空間となっていることを特徴とするプレフ
ィルドシリンジ。 - 【請求項2】 前記溝もしくはリブの前記外筒本体部の
軸方向の長さは、前記ガスケットの先端側環状リブと後
端側環状リブ間の長さより短いものである請求項1に記
載のプレフィルドシリンジ。 - 【請求項3】 前記外筒本体部は、内周面の後端部に前
記ガスケットの摺動を抑制するガスケット摺動抑制部を
備えている請求項1または2に記載のプレフィルドシリ
ンジ用注射器。 - 【請求項4】 後端部内周面に軸方向に延びるリブもし
くは溝を備える外筒本体部と、該外筒本体部の先端側に
設けられたノズル部と、前記外筒本体部の後端側に設け
られたフランジとを備える外筒と、前記ノズル部に液密
かつ着脱可能に取り付けられたシールキャップと、外筒
内に摺動可能に収納され周囲に先端側環状リブと後端側
環状リブを備えるガスケットとを備えるプレフィルドシ
リンジ用注射器を準備する工程と、前記外筒内に薬剤を
充填する薬剤充填工程と、減圧状態において前記ガスケ
ットを前記先端側環状リブが前記リブもしくは溝より前
記外筒本体部の先端側に位置し、かつ前記後端側環状リ
ブが前記リブもしくは溝形成部上となり、該ガスケット
の先端側環状リブと後端側環状リブおよび外側面と前記
外筒本体部間により形成される環状空間が外部と連通す
るように前記外筒内に前記ガスケットを挿入するガスケ
ット挿入工程と、減圧状態を常圧状態に変更して、前記
ガスケットの先端側環状リブと後端側環状リブおよび外
側面と前記外筒本体部間により形成される環状空間を常
圧にするとともに、前記ガスケットと前記外筒と前記シ
ールキャップにより形成される空間の減圧状態を利用し
て、前記ガスケットの後端側環状リブが前記リブもしく
は溝形成部位より先端側となる位置まで前記ガスケット
を前記外筒本体部内を移動させるガスケット移動工程と
を備えることを特徴とするプレフィルドシリンジの製造
方法。
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