JP2002214224A - 潤滑油の軸受疲労寿命評価装置及び軸受疲労寿命評価方法 - Google Patents

潤滑油の軸受疲労寿命評価装置及び軸受疲労寿命評価方法

Info

Publication number
JP2002214224A
JP2002214224A JP2001013414A JP2001013414A JP2002214224A JP 2002214224 A JP2002214224 A JP 2002214224A JP 2001013414 A JP2001013414 A JP 2001013414A JP 2001013414 A JP2001013414 A JP 2001013414A JP 2002214224 A JP2002214224 A JP 2002214224A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fatigue life
lubricating oil
ring member
bearing fatigue
bearing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001013414A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2002214224A5 (ja
Inventor
Shigeo Hara
重雄 原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Idemitsu Kosan Co Ltd
Original Assignee
Idemitsu Kosan Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Idemitsu Kosan Co Ltd filed Critical Idemitsu Kosan Co Ltd
Priority to JP2001013414A priority Critical patent/JP2002214224A/ja
Publication of JP2002214224A publication Critical patent/JP2002214224A/ja
Publication of JP2002214224A5 publication Critical patent/JP2002214224A5/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C19/00Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement
    • F16C19/02Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing balls essentially of the same size in one or more circular rows
    • F16C19/14Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing balls essentially of the same size in one or more circular rows for both radial and axial load
    • F16C19/16Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing balls essentially of the same size in one or more circular rows for both radial and axial load with a single row of balls
    • F16C19/163Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing balls essentially of the same size in one or more circular rows for both radial and axial load with a single row of balls with angular contact

Landscapes

  • Testing Of Devices, Machine Parts, Or Other Structures Thereof (AREA)
  • Rolling Contact Bearings (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 押圧機構の構造を小型化できるとともに評価
精度を向上させることができる潤滑油の軸受疲労寿命評
価装置及び軸受疲労寿命評価方法の提供。 【解決手段】 潤滑油に浸されるとともに互いに対向す
る外輪部材21と内輪部材22とが球体23を介して相
対回転可能とされたアンギュラー玉軸受機構2と、これ
らの外輪部材21と内輪部材22とを互いに近接する方
向に押圧する押圧機構4と、外輪部材21に対して内輪
部材22を回転させる回転機構3とを備える。球体23
は、その凸状の球面が内輪部材22の転がり部22Aと
凸状(点状)で接触することになり、押圧機構4からの
押圧力は転がり部22Aと球体23との1カ所に集中す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エンジン油、自動
車用変速機油、その他の潤滑油の疲労寿命を評価する軸
受疲労寿命評価装置及び軸受疲労寿命評価方法に関する
ものである。
【0002】
【背景技術】潤滑油では、その疲労寿命を種々の試験装
置で評価することが行われており、この評価結果に基づ
いて潤滑油の開発が行われている。このうち、自動車の
変速機等で使用される変速機油の疲労試験においても、
種々の装置を用いて疲労評価試験が行なわれる。例え
ば、従来の疲労寿命評価装置として、互いに対向する一
対の円盤が複数の球を介して相対回転される玉軸受機構
を潤滑油に浸し、これらの円盤を互いに近接する方向に
押圧機構で押圧した装置を5台並べて配置したもの(従
来例1)がある。
【0003】従来例1では、円盤の互いに対向する面に
は、球が転がるための円周状の溝が形成されており、円
周状の溝又は球に発生する剥離により異常振動が発生す
るまでの時間から潤滑油の軸受疲労寿命が評価される。
また、従来例1の基本原理を採用し、自動的に潤滑油の
軸受疲労評価が行える装置もある(従来例2)。さら
に、球に代えて、ころを一対の円盤の間に挟持した装置
がある(従来例3)。これらの従来例2,3において
も、円盤の互いに対向する面の溝、球又はころに剥離が
発生するまでの時間から潤滑油の軸受疲労寿命が評価さ
れる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前述の各従来例とも円
盤の溝又は転動体(球やころ)に剥離が発生するまでの
時間から潤滑油の疲労評価が行われるため、剥離が確実
に発生するには、円盤と球やころとの間の面圧を上げな
ければならない。しかしながら、各従来例では、互いに
平行に配置された一対の円盤に球やころが挟持されてお
り、互いに対向する円盤には球やころが1カ所ずつ、合
計2カ所において凹状態で面接触された構造であるた
め、面圧を上げるには、押圧機構の構造を大型化しなけ
ればならないという問題点がある。
【0005】その上、球やころは一対の円盤に合計2カ
所点で面接触されるため、互いに対向する円盤の双方に
剥離が発生することになる。このうち、いずれの溝に形
成された剥離を評価のために採用するかによって、潤滑
油の軸受疲労寿命の評価結果に差が生じることになり、
評価精度の向上が十分に図れないという問題点がある。
【0006】本発明の目的は、押圧機構の構造を小型化
できるとともに評価精度を向上させることができる潤滑
油の軸受疲労寿命評価装置及び軸受疲労寿命評価方法を
提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】そのため、本発明は、軸
受疲労寿命評価装置で用いられる玉軸受機構をアンギュ
ラー玉軸受機構として前記目的を達成しようとするもの
である。具体的には、本発明の潤滑油の軸受疲労寿命評
価装置は、潤滑油に浸されるとともに互いに対向する一
対の部材が球体を介して相対回転可能とされた玉軸受機
構と、前記一対の部材と前記球体とを押圧する押圧機構
と、前記一対の部材を相対的に回転させる回転機構とを
備えた潤滑油の軸受疲労寿命評価装置であって、前記玉
軸受機構は、アンギュラー玉軸受機構であることを特徴
とする。
【0008】この構成の本発明では、潤滑油にアンギュ
ラー玉軸受機構が浸される状態にしておき、この状態
で、一対の部材を押圧機構で互いに対向する近接方向に
押圧しながら回転機構で相対的に回転させる。所定時間
経過すると、前記一対の部材のうち一方に剥離が形成さ
れ、この剥離の状態と剥離が形成されるまでの時間とか
ら潤滑油の疲労寿命が評価される。本発明では、玉軸受
機構がアンギュラー玉軸受機構であるため、球体は一方
の部材の凹状部で面状に接触しているものの、他方の部
材とは凸状(点状)で接触することになる。
【0009】従って、押圧機構からの押圧力は、当該他
方の部材の凸状部と球体との1カ所に集中するため、押
圧機構で付与される押圧力が大きくなくても、所定時間
経過後、当該他方の部材の凸状部にはっきり認識できる
剥離が発生することになる。そのため、押圧力を大きく
するための機構、例えば、大きなシリンダ等が不要とさ
れるため、押圧機構を小型化することができる。その
上、剥離が発生するのは点接触される前記他方の部材の
みであるため、潤滑油の疲労寿命の評価結果に差がでる
ことがなく、評価精度の向上が図れる。
【0010】前述の構成の本発明では、前記アンギュラ
ー玉軸受機構は、前記一対の部材である外輪部材及び内
輪部材と、これらの外輪部材と内輪部材との間に設けら
れた複数の球体とを備え、前記外輪部材に前記押圧機構
から軸方向にかかる押圧力を、前記球体を介して前記内
輪部材に軸方向と径方向との双方に交差する方向に伝達
し、かつ、前記内輪部材は前記球体との転がり部が凸状
に形成されている構成が好ましい。
【0011】この構成の発明では、アンギュラー玉軸受
機構を簡単な構造から構成したので、装置全体の構造を
簡素化することができる。しかも、一対の部材の一方を
外輪部材とし、その他方を内輪部材とすれば、外輪部材
を潤滑油が収納されたケーシングと押圧機構とにそれぞ
れ連結し、内輪部材を回転機構と連結することで、アン
ギュラー玉軸受機構と回転機構や押圧機構との連結作業
が容易に行えることになり、組み立てが容易な疲労寿命
評価装置を提供することができる。
【0012】さらに、本発明では、接触条件と弾性流体
潤滑理論から計算される最小油膜厚さ(hmin)の合成
表面粗さRに対するΛ値(Λ値=hmin/R)が0より
大きく5未満である構成(0<Λ<5)としてもよい。
ここで、前記球体の平均表面粗さをRa1、とし、前記内
輪部材の平均表面粗さをRa2とすると、合成表面粗さR
は数2で求められる、
【数2】
【0013】この構成の発明では、前記Λ値が実際に使
用される軸受やギヤのΛ値と略同じ範囲であるため、評
価結果を実状に合ったものにできる。
【0014】また、本発明では、前記球体と前記一対の
部材との間の最大接触面圧Pmaxを5GPa以下とした構
成が好ましい。この構成の発明では、最大接触面圧Pma
xが実際に使用される軸受やギヤの最大接触面圧Pmaxと
略同じ範囲であるため、評価結果を実状に合ったものに
できる。
【0015】本発明の潤滑油の軸受疲労寿命評価方法
は、前述の構成の軸受疲労寿命評価装置を用いて潤滑油
の軸受疲労寿命を評価する方法であって、前記一対の部
材を前記押圧機構で互いに対向する近接方向に押圧しな
がら回転機構で相対的に回転させ、前記一対の部材のう
ち一方に剥離が発生するまでの時間から潤滑油の軸受疲
労寿命を評価することを特徴とする。
【0016】この構成の本発明では、前述の潤滑油の軸
受疲労寿命装置の発明と同様に、剥離が発生するのは点
接触される前記他方の部材のみであるため、潤滑油の疲
労寿命の評価結果に差がでることがなく、評価精度の向
上が図れる軸受疲労寿命方法を提供することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を添付
図面に基づいて説明する。図1は本実施形態にかかる軸
受疲労寿命評価装置の概略構成を示す断面図である。図
1において、軸受疲労寿命評価装置は、潤滑油が収納さ
れたケーシング1と、このケーシング1の内部に設けら
れるアンギュラー玉軸受機構2と、このアンギュラー玉
軸受機構2を回転駆動する回転機構3と、この回転機構
3に向けてケーシング1を押圧する押圧機構4と、アン
ギュラー玉軸受機構2の異常振動を検知するセンサ5と
を備えて構成されている。本実施形態で寿命が評価され
る潤滑油は、トロイダルCVT油、軸受油、ギヤ油、A
TF、グリース、タービン油等に使用される潤滑油であ
る。
【0018】ケーシング1は、有底円筒状の本体11
と、この本体11の上面に取り付けられた有底円筒状の
蓋体12と、本体11の回り止め機構13とから構成さ
れており、本体11の内周部は、アンギュラー玉軸受機
構2を係止する係止部11Aを備えている。アンギュラ
ー玉軸受機構2は、潤滑油に浸されており、一対の部材
である外輪部材21及び内輪部材22と、これらの外輪
部材21と内輪部材22との間に設けられた球体23と
を備え、押圧機構4から外輪部材21に軸方向にかかる
押圧力を、球体23を介して内輪部材22に軸方向と径
方向との双方に交差する方向Pに伝達するように構成さ
れている。
【0019】外輪部材21は、その外周部が係止部11
Aと係止可能とされており、その内周部に球体23と当
接するための凹状溝21Aが形成されている。内輪部材
22は、その内周部に凸状に形成された球体23との転
がり部22Aが形成されている。球体23は、複数、例
えば、9個配置されており、これらの球体23の間隔を
一定に保つためのリテーナ24が外輪部材21と内輪部
材22との間に設けられている。
【0020】ここで、本実施形態では、球体23の平均
表面粗さをRa1とし、内輪部材22の転がり部22Aの
平均表面粗さをRa2とすると、合成表面粗さRは数3で
求められる。
【0021】
【数3】
【0022】球体23と内輪部材22の転がり部22A
との間において、接触条件から弾性流体潤滑理論から計
算される最小油膜厚さをhminとすると、合成表面粗さ
Rに対するΛ値は数4で求められる。本実施形態では、
Λ値は0より大きく5未満である(0<Λ<5)。
【0023】
【数4】
【0024】回転機構3は、内輪部材22の内周部に係
合される回転軸31と、この回転軸31を回転駆動する
駆動機構(図示せず)とを備え、外輪部材21に対して
内輪部材22を回転させる構成である。なお、回転機構
3の作動によってケーシング1が回転しないようにする
ために、回り止め機構13は、本体11の側面に当接す
るロッド13Aを備えている。押圧機構4は、ケーシン
グ1を介して外輪部材21及び内輪部材22と球体23
とを押圧するもので、本体11の底面に固定される固定
プレート41と、この固定プレート41に連結されると
ともに回転軸31と同軸上に配置されたロッド42と、
このロッド42を進退駆動する駆動機構43とから構成
される。
【0025】ここで、押圧機構4により外輪部材21と
内輪部材22とを近接させる所定の押圧力が加えられ
る。球体23と外輪部材21及び内輪部材22との間の
最大接触面圧Pmaxは5GPa以下(0<Pmax≦5GPa)
である。
【0026】センサ5は、ケーシング1の本体11の側
面に取り付けられた取付用治具51と、この取付用治具
51を介してケーシング1の振動を検知する検知部52
とから構成される。アンギュラー玉軸受機構2の転がり
部22Aに球体23により剥離が形成されてケーシング
1が異常な振動をすると、この振動をセンサ5で検知す
る。なお、本実施形態では、ケーシング1の異常振動を
検出する構造であれば、センサの具体的な構造は問わな
い。例えば、超音波、光を利用して非接触状態でケーシ
ング1の異常振動を検知するものでもよい。疲労寿命評
価装置は、図1では、1台のみ示されているが、本実施
形態では、5台並列配置されている。
【0027】次に、本実施形態の軸受疲労寿命評価装置
を用いて潤滑油の軸受疲労寿命を評価する方法について
説明する。まず、ケーシング1の内部に潤滑油を収納し
ておき、アンギュラー玉軸受機構2が十分に潤滑油で浸
された状態とする。この状態において、回転機構3で内
輪部材22と外輪部材21とを相対的に回転させるとと
もに、押圧機構4で外輪部材21及び内輪部材22と球
体23とを押圧する。この試験を5台の装置全て同時に
行う。
【0028】各疲労寿命評価装置において、内輪部材2
2は、回転軸31の周方向に回転するが、この際、外輪
部材21から球体23を介して内輪部材22に斜めの方
向Pに力が伝達され、その力が内輪部材22の凸状に形
成された転がり部22Aに集中する。この状態で内輪部
材22が回転し続けると、内輪部材22の転がり部22
Aに剥離が発生(形成)することになり、この剥離によ
り、外輪部材21が異常な回転をする。すると、ケーシ
ング1が異常に振動し、この振動がセンサ5で検知され
る。センサ5で異常振動を検知したなら、回転機構3の
回転駆動を停止し、転がり部22Aに形成された剥離の
状態を検査する。
【0029】この検査を5台の疲労寿命評価装置におい
て行い、これらの装置毎に、剥離の状態を従来と同様の
方法により累積破損確率として求め、さらに、回転機構
3を駆動開始から停止までの時間を求め、これらの関係
をグラフ化する。このグラフから潤滑油の疲労評価を従
来と同様に求める。
【0030】従って、本実施形態によれば、次の作用効
果がある。潤滑油に浸されるとともに互いに対向する外
輪部材21と内輪部材22とが球体23を介して相対回
転可能とされた玉軸受機構と、これらの外輪部材21と
内輪部材22とを互いに近接する方向に押圧する押圧機
構4と、外輪部材21に対して内輪部材22を回転させ
る回転機構3とを備えて潤滑油の疲労寿命評価装置を構
成したから、内輪部材21に発生する剥離の状態と剥離
が形成されるまでの時間とを基に、潤滑油の疲労評価を
行うことができる。
【0031】しかも、玉軸受機構は、アンギュラー玉軸
受機構2であるため、球体23は、その凸状の球面が内
輪部材22の転がり部22Aと凸状(点状)で接触する
ことになる。そのため、押圧機構4からの押圧力は転が
り部22Aと球体23との1カ所に集中するため、押圧
機構4で付与される押圧力が大きくなくても、所定時間
経過後、内輪部材22の凸状の転がり部22Aにはっき
り認識できる剥離が形成されることになり、押圧機構4
を小型化することができる。
【0032】つまり、NSK社の軸受の規格一覧表によ
れば、内径10mm外径26mmのスラスト玉軸受の動定格
荷重が17100Nであるの対して、同寸法のアンギュラー
玉軸受では、2600Nと小さい。このことからも、従来使
用している押圧機構に比べて押圧力が小さくて済み、そ
の結果、押圧機構を小型化することが可能となる。その
上、剥離が形成されるのは点接触される内輪部材22の
みであるため、潤滑油の疲労寿命の評価結果に差がでる
ことがなく、評価精度の向上が図れる。
【0033】外輪部材21に押圧機構4から軸方向にか
かる押圧力を、球体23を介して内輪部材22に軸方向
と径方向との双方に交差する方向Pに伝達し、かつ、内
輪部材22は球体23との転がり部22Aを凸状に形成
したから、アンギュラー玉軸受機構2の構造を簡易なも
のにできる。そのため、装置全体の構造を簡略化するこ
とができる。しかも、外輪部材21を潤滑油が収納され
たケーシング1と押圧機構4とにそれぞれ連結し、内輪
部材22を回転機構3と連結する構成としたから、装置
の組み立て作業を簡単に行うことができる。
【0034】ケーシング1の本体11にアンギュラー玉
軸受機構2を係止する係止部11Aが形成されているの
で、アンギュラー玉軸受機構2の位置決め固定が容易に
行えることになり、測定作業が容易となる。接触条件か
ら弾性流体潤滑理論から計算される最小油膜厚さ(hmi
n)の合成表面粗さRに対するΛ値(Λ値=hmin/R)
が0より大きく5未満である構成(0<Λ<5)とした
から、このΛ値が実際に使用される軸受やギヤのΛ値と
略同じ範囲であるため、評価結果を実状に合ったものに
できる。
【0035】外輪部材21及び内輪部材22と球体23
との間の最大接触面圧Pmaxを5GPa以下としたから、
最大接触面圧Pmaxが実際に使用される軸受やギヤの最
大接触面圧Pmaxと略同じ範囲であるため、評価結果を
実状に合ったものにできる。
【0036】次に、本実施形態の効果を確認するための
実験例を、図2に基づいて説明する。本実験例で使用さ
れるアンギュラー玉軸受機構2は、NSK社の7000Aの
アンギュラー玉軸受である。外輪部材21及び内輪部材
22と球体23との間の最大接触面圧Pmaxを3.78GPa
とし、外輪部材21及び内輪部材22の相対回転数を18
00rpmとした。潤滑油として自動車用変速機油を用い、
その温度を100℃とした。この条件下の装置を5台用意
して、前述の方法で実験を行った。
【0037】この実験を第1及び第2の自動車用変速機
油の2種類についてそれぞれ行い、その結果を図2のグ
ラフで示す。グラフでは、第1の自動車用変速機油の実
験結果をQ1〜Q5で示し、第2の自動車用変速機油の
実験結果をR1〜R5で示す。この実験から、自動車用
変速機油の種類によって、グラフ上の立ち上がり状態が
異なることがわかる。グラフ上、直線の立ち上がり状態
が大きければ、各装置でのばらつきがないこととなる。
また、時間が長ければ、疲労するまでの時間が長いとい
うことなので、優れた自動車用変速機油であることがわ
かる。
【0038】なお、本発明では、前記実施形態の構成に
限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範
囲であれば次に示す変形例を含むものである。例えば、
前記実施形態では、外輪部材21を潤滑油が収納された
ケーシング1と押圧機構4とにそれぞれ連結し、内輪部
材22を回転機構3と連結する構成としたが、本発明で
は、ケーシング1自体を外輪部材とし、回転軸31を内
輪部材としてもよい。
【0039】さらに、外輪部材21を回転させ、内輪部
材21を固定、あるいは、外輪部材21との間で相対回
転するように回転させる構造でもよい。また、Λ値並び
に最大接触面圧Pmaxは前記実施形態のものに限定され
るものではなく、適宜設定することができる。
【0040】
【発明の効果】本発明によれば、潤滑油の軸受疲労寿命
評価装置に用いられるとともに押圧機構で押圧される玉
軸受機構をアンギュラー玉軸受機構としたから、押圧機
構からの押圧力は、当該他方の部材の凸状部と球体との
1カ所に集中する。そのため、押圧力を大きくするため
の機構、例えば、大きなシリンダ等が不要とされ、押圧
機構を小型化することができる。その上、剥離が形成さ
れるのは点接触される前記他方の部材のみであるため、
潤滑油の疲労寿命の評価結果に差がでることがなく、評
価精度の向上が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかる潤滑油の軸受疲労
寿命評価装置の概略構成を示す断面図である。
【図2】前記実施形態の効果の確認を行った実験例の結
果を示すグラフである。
【符号の説明】
1 ケーシング 2 アンギュラー玉軸受機構 3 回転機構 4 押圧機構 21 外輪部材 22 内輪部材 22A 転がり部 23 球体

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 潤滑油に浸されるとともに互いに対向す
    る一対の部材が球体を介して相対回転可能とされた玉軸
    受機構と、前記一対の部材と前記球体とを押圧する押圧
    機構と、前記一対の部材を相対的に回転させる回転機構
    とを備えた潤滑油の軸受疲労寿命評価装置であって、前
    記玉軸受機構は、アンギュラー玉軸受機構であることを
    特徴とする潤滑油の軸受疲労寿命評価装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の潤滑油の軸受疲労寿命
    評価装置において、前記アンギュラー玉軸受機構は、前
    記一対の部材である外輪部材及び内輪部材と、これらの
    外輪部材と内輪部材との間に設けられた複数の球体とを
    備え、前記外輪部材に前記押圧機構から軸方向にかかる
    押圧力を前記球体を介して前記内輪部材に軸方向と径方
    向との双方に交差する方向に伝達し、かつ、前記内輪部
    材は前記球体との転がり部が凸状に形成されていること
    を特徴とする潤滑油の軸受疲労寿命評価装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の潤滑油の軸受疲労寿命
    評価装置において、接触条件と弾性流体潤滑理論から計
    算される最小油膜厚さ(hmin)の合成表面粗さRに対
    するΛ値(Λ値=hmin/R)が0より大きく5未満で
    あり(0<Λ<5)、 ここで、前記球体の平均表面粗さをRa1、とし、前記内
    輪部材の平均表面粗さをRa2とすると、合成表面粗さR
    は数1で求められる、 【数1】 ことを特徴とする潤滑油の軸受疲労寿命評価装置。
  4. 【請求項4】 請求項1から3のいずれかに記載の潤滑
    油の軸受疲労寿命評価装置において、前記球体と前記一
    対の部材との間の最大接触面圧Pmaxを5GPa以下とし
    たことを特徴とする潤滑油の軸受疲労寿命評価装置。
  5. 【請求項5】 請求項1から4のいずれかに記載された
    潤滑油の軸受疲労寿命評価装置を用いて潤滑油の軸受疲
    労寿命を評価する方法であって、前記一対の部材を前記
    押圧機構で互いに対向する近接方向に押圧しながら回転
    機構で相対的に回転させ、前記一対の部材のうち一方に
    剥離が発生するまでの時間から潤滑油の軸受疲労寿命を
    評価することを特徴とする潤滑油の軸受疲労寿命評価方
    法。
JP2001013414A 2001-01-22 2001-01-22 潤滑油の軸受疲労寿命評価装置及び軸受疲労寿命評価方法 Pending JP2002214224A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001013414A JP2002214224A (ja) 2001-01-22 2001-01-22 潤滑油の軸受疲労寿命評価装置及び軸受疲労寿命評価方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001013414A JP2002214224A (ja) 2001-01-22 2001-01-22 潤滑油の軸受疲労寿命評価装置及び軸受疲労寿命評価方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002214224A true JP2002214224A (ja) 2002-07-31
JP2002214224A5 JP2002214224A5 (ja) 2008-01-31

Family

ID=18880269

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001013414A Pending JP2002214224A (ja) 2001-01-22 2001-01-22 潤滑油の軸受疲労寿命評価装置及び軸受疲労寿命評価方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002214224A (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018004334A (ja) * 2016-06-28 2018-01-11 国立研究開発法人物質・材料研究機構 ベアリング試験用治具
JP2018040769A (ja) * 2016-09-09 2018-03-15 Ntn株式会社 軸受部品の寿命診断方法、軸受部品の寿命診断装置、および軸受部品の寿命診断プログラム
JP2018040771A (ja) * 2016-09-09 2018-03-15 Ntn株式会社 軸受部品の寿命診断方法、軸受部品の寿命診断装置、および軸受部品の寿命診断プログラム
WO2018047774A1 (ja) * 2016-09-09 2018-03-15 Ntn株式会社 軸受部品の寿命診断方法、軸受部品の寿命診断装置、および軸受部品の寿命診断プログラム
JP2018040770A (ja) * 2016-09-09 2018-03-15 Ntn株式会社 軸受部品の寿命診断方法、軸受部品の寿命診断装置、および軸受部品の寿命診断プログラム
JP2019020329A (ja) * 2017-07-20 2019-02-07 株式会社ジェイテクト 転がり軸受中グリースの状態評価方法及び状態評価装置
JP2020056601A (ja) * 2018-09-28 2020-04-09 日新電機株式会社 グリス劣化診断方法、及びグリス劣化診断装置
EP4043855A4 (en) * 2019-10-03 2023-09-20 NTN Corporation METHOD FOR EVALUATING AND TESTING SEPARATION DUE TO HYDROGEN EMBRIGILIZATION OF A ROLLING BEARING

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06297254A (ja) * 1993-02-19 1994-10-25 Sumitomo Electric Ind Ltd 摺動部材及びその製造方法
JPH1151836A (ja) * 1997-06-05 1999-02-26 Ntn Corp 試験片固定型転がり接触疲労試験機
JPH11280419A (ja) * 1998-03-31 1999-10-12 Sumitomo Electric Ind Ltd シムとカムの組合せ体

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06297254A (ja) * 1993-02-19 1994-10-25 Sumitomo Electric Ind Ltd 摺動部材及びその製造方法
JPH1151836A (ja) * 1997-06-05 1999-02-26 Ntn Corp 試験片固定型転がり接触疲労試験機
JPH11280419A (ja) * 1998-03-31 1999-10-12 Sumitomo Electric Ind Ltd シムとカムの組合せ体

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018004334A (ja) * 2016-06-28 2018-01-11 国立研究開発法人物質・材料研究機構 ベアリング試験用治具
JP2018040769A (ja) * 2016-09-09 2018-03-15 Ntn株式会社 軸受部品の寿命診断方法、軸受部品の寿命診断装置、および軸受部品の寿命診断プログラム
JP2018040771A (ja) * 2016-09-09 2018-03-15 Ntn株式会社 軸受部品の寿命診断方法、軸受部品の寿命診断装置、および軸受部品の寿命診断プログラム
WO2018047774A1 (ja) * 2016-09-09 2018-03-15 Ntn株式会社 軸受部品の寿命診断方法、軸受部品の寿命診断装置、および軸受部品の寿命診断プログラム
JP2018040770A (ja) * 2016-09-09 2018-03-15 Ntn株式会社 軸受部品の寿命診断方法、軸受部品の寿命診断装置、および軸受部品の寿命診断プログラム
JP2019020329A (ja) * 2017-07-20 2019-02-07 株式会社ジェイテクト 転がり軸受中グリースの状態評価方法及び状態評価装置
JP2020056601A (ja) * 2018-09-28 2020-04-09 日新電機株式会社 グリス劣化診断方法、及びグリス劣化診断装置
EP4043855A4 (en) * 2019-10-03 2023-09-20 NTN Corporation METHOD FOR EVALUATING AND TESTING SEPARATION DUE TO HYDROGEN EMBRIGILIZATION OF A ROLLING BEARING

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9353835B2 (en) Continuously variable transmission device
JP5071150B2 (ja) ターボチャージャ用軸受装置
EP2662223A1 (en) Method of inspecting wheel hub unit
CN102985710B (zh) 圆锥滚子轴承装置
JP2002214224A (ja) 潤滑油の軸受疲労寿命評価装置及び軸受疲労寿命評価方法
JPH10196660A (ja) ころ軸受
US6293151B1 (en) Ball bearing inspection apparatus
Ueura et al. Tribological aspects of a strain wave gearing system with specific reference to its space application
JP2007263792A (ja) ラジアル転がり軸受の試験方法
JP2002039191A (ja) ターボチャージャ用回転支持装置
JPWO2019039575A1 (ja) 両回転スクロール型圧縮機
JP2018017277A (ja) プーリユニット
US20080219605A1 (en) Bearing Arrangement for Heavy Duty Marine Transmission
JP5009232B2 (ja) 偏心揺動型歯車装置
JP2005326000A (ja) 一方向クラッチおよびクラッチ内蔵型プーリ装置
JP6867281B2 (ja) 転がり軸受
CN116292644B (zh) 雷达传动装置
KR20040053385A (ko) 베벨 기어 변속장치
JP2021167647A (ja) 転がり軸受
JP4841212B2 (ja) プランジャ駆動構造
JP2000205362A (ja) トロイダル型無段変速機
JP2009203845A (ja) ターボチャージャ用軸受装置
JPH10252853A (ja) 摩擦ローラ式変速機
CN209838949U (zh) 轴承装置
JP2570655B2 (ja) スラスト軸受の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20070703

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20070810

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20071207

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20071207

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100706

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20101109