JP2020056601A - グリス劣化診断方法、及びグリス劣化診断装置 - Google Patents

グリス劣化診断方法、及びグリス劣化診断装置 Download PDF

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Abstract

【課題】高精度かつ簡便にグリスを劣化診断する方法、装置を提供する。【解決手段】第1平坦板(2)と第2平坦板(3)との間に参照用グリスを介在させた状態で第2平坦板(3)を回転させて計測した第2平坦板(3)の第1回転数と、第1平坦板(2)と第2平坦板(3)との間に診断用グリスを介在させた状態で第2平坦板(3)を回転させて計測した第2回転数とを比較することにより診断用グリスの劣化状態を診断する。【選択図】図1

Description

本発明は、グリス劣化診断方法、及びグリス劣化診断装置に関する。
特許文献1は以下の構成を開示する。具体的に、グリスを有機溶剤とともに測定容器に入れる。測定容器内のグリス及び有機溶剤を撹拌し、グリス中の増ちょう剤を有機溶剤に分散させる。測定容器を静置又は遠心分離して、分散液中の増ちょう剤を沈降させる。測定容器内の増ちょう剤の沈降高さを測定する。測定した増ちょう剤の沈降高さから増ちょう剤の破壊率を計算する。計算した破壊率からグリスの劣化状態を診断する。
特許文献2は以下の構成を開示する。具体的に、各種機器の可動部、摺動部及び摺動通電部の何れかに使用されている相関関係の強い潤滑剤及び粘稠性物質を微量採取する。採取した潤滑剤及び粘稠性物質の静的特性及び動的特性のデータを測定する。測定したデータと過去に蓄積された潤滑剤及び粘稠性物質の正常群の中心及び劣化群の中心までのマハラノビス汎距離を算出する。算出したマハラノビス汎距離から潤滑剤及び粘稠性物質の劣化状況を評価する。
特開2013−238427号公報(2013年11月28日公開) 特開2010−133788号公報(2010年 6月17日公開)
しかしながら、特許文献1、2の技術には以下のような問題がある。
特許文献1の技術に関して、グリスの劣化状態は、増ちょう剤の破壊率だけではなく、グリス中の油分率、及び油分の酸化度も大きく関与しているため、増ちょう剤の破壊率だけでグリスの劣化状態を診断することは困難である。
特許文献2の技術では、グリスの粘性抵抗に加えて色調、広がり径、及び酸化度を併せて総合評価しているが、4つのパラメータすべてを測定する必要があり煩雑である。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、高精度かつ簡便にグリスを劣化診断する方法、及び装置を実現することにある。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係るグリス劣化診断方法は、(a)第1平坦板と第2平坦板との間に、油分率が既知である参照用グリスを介在させるステップと、(b)上記第1平坦板に荷重を印加するステップと、(c)上記第2平坦板を回転させて、当該第2平坦板の回転が開始してから停止するまでの上記第2平坦板の回転数である第1回転数を計測するステップと、(d)上記第1平坦板と上記第2平坦板との間に、上記参照用グリスと油分率が略同一である、劣化診断に供する診断用グリスを介在させるステップと、(e)上記第1平坦板に荷重を印加するステップと、(f)上記第2平坦板を回転させて、当該第2平坦板の回転が開始してから停止するまでの上記第2平坦板の回転数である第2回転数を計測するステップと、(g)上記第1回転数と上記第2回転数とを比較することにより上記診断用グリスの劣化状態を診断するステップと、をその順序で含む構成である。
上記第1平坦板と上記第2平坦板との間にグリスを介在させ、上記第1平坦板に荷重をかけ、上記第2平坦板を回転させる。このとき、発明者らは、グリスの状態が良好である場合には上記第2平坦板の回転数が多く、グリスが劣化している場合には上記第2平坦板の回転数が少なくなることを見出した。
そこで、上記第1回転数と上記第2回転数とを比較することにより、(i)上記第2回転数が上記第1回転数よりも多い場合には、上記診断用グリスは上記参照用グリスよりも良好な状態にあり、(ii)上記第2回転数が上記第1回転数と同程度である場合には、上記診断用グリスは上記参照用グリスと同程度の状態にあり、(iii)上記第2回転数が上記第1回転数よりも少ない場合には、上記診断用グリスは上記参照用グリスよりも劣化が進んでいる、と診断用グリスの劣化状態を診断することができる。
加えて、上記参照用グリスと上記診断用グリスの油分率を略同一として比較の基準を揃えているため、上記参照用グリスの性状を予め把握しておくことにより、上記診断用グリスの劣化状態をより高い精度で診断することを可能とする。また、上記第1回転数と上記第2回転数とを比較するだけでよいため、より簡便に診断用グリスの劣化状態を診断することができる。
上記の構成によれば、高精度かつ簡便にグリスを劣化診断する方法を実現することができる。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係るグリス劣化診断方法は、(a)第1平坦板と第2平坦板との間に、油分率が既知である参照用グリスを介在させるステップと、(b)上記第1平坦板に荷重を印加するステップと、(c)上記第2平坦板を回転させて、当該第2平坦板の回転が開始してから停止するまでの上記第2平坦板の回転数である第1回転数を計測するステップと、(d)油分率が異なる複数の参照用グリスを準備して、当該複数の参照用グリスごとに上記(a)〜(c)を繰り返し、上記複数の参照用グリスそれぞれに対応する複数の上記第1回転数を計測するステップと、(e)上記第1平坦板と上記第2平坦板との間に、油分率が既知である、劣化診断に供する診断用グリスを介在させるステップと、(f)上記第1平坦板に荷重を印加するステップと、(g)上記第2平坦板を回転させて、当該第2平坦板の回転が開始してから停止するまでの上記第2平坦板の回転数である第2回転数を計測するステップと、(h)複数の上記第1回転数と上記第2回転数とを比較することにより上記診断用グリスの劣化状態を診断するステップと、をその順序で含む構成である。
上記第1平坦板と上記第2平坦板との間にグリスを介在させ、上記第1平坦板に荷重をかけ、上記第2平坦板を回転させる。このとき、発明者らは、グリスの状態が良好である場合には上記第2平坦板の回転数が多く、グリスが劣化している場合には上記第2平坦板の回転数が少なくなることを見出した。
そこで、上記第1回転数と上記第2回転数とを比較することにより、(i)上記第2回転数が上記第1回転数よりも多い場合には、上記診断用グリスは上記参照用グリスよりも良好な状態にあり、(ii)上記第2回転数が上記第1回転数と同程度である場合には、上記診断用グリスは上記参照用グリスと同程度の状態にあり、(iii)上記第2回転数が上記第1回転数よりも少ない場合には、上記診断用グリスは上記参照用グリスよりも劣化が進んでいる、と診断用グリスの劣化状態を診断することができる。
加えて、油分率が異なる複数の参照用グリスを準備して、それぞれに第1回転数を計測する。従って、診断用グリスの油分率が既知である場合には、診断用グリスの油分率と略同一の油分率である参照用グリスの第1回転数と上記第2回転数とを比較することにより、診断用グリスの劣化状態をより高い精度で診断することができる。また、上記第1回転数と上記第2回転数とを比較するだけでよいため、より簡便に診断用グリスの劣化状態を診断することができる。さらに、油分率が異なる複数の参照用グリスを用いることにより、上記診断用グリスの劣化進展プロセスと劣化速度をそれぞれ推定することもできる。
上記の構成によれば、高精度かつ簡便にグリスを劣化診断する方法を実現することができる。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係るグリス劣化診断方法は、(a)油分率が既知である参照用グリスの摩擦係数である第1摩擦係数を測定するステップ、(b)上記参照用グリスと油分率が略同一である、劣化診断に供する診断用グリスの摩擦係数である第2摩擦係数を測定するステップと、(c)上記第1摩擦係数と上記第2摩擦係数とを比較することにより上記診断用グリスの劣化状態を診断するステップと、をその順序で含む構成であってよい。
発明者らは、グリスの状態が良好である場合にはグリスの摩擦係数が小さく、グリスが劣化している場合にはグリスの摩擦係数が大きくなることを見出した。
そこで、上記第1摩擦係数と上記第2摩擦係数とを比較することにより、(i)上記第2摩擦係数が上記第1摩擦係数よりも小さい場合には、上記診断用グリスは上記参照用グリスよりも良好な状態にあり、(ii)上記第2摩擦係数が上記第1摩擦係数と同程度である場合には、上記診断用グリスは上記参照用グリスと同程度の状態にあり、(iii)上記第2摩擦係数が上記第1摩擦係数よりも大きい場合には、上記診断用グリスは上記参照用グリスよりも劣化している、と診断用グリスの劣化状態を診断することができる。
さらに、上記参照用グリスの油分率を様々に変化させた状態で上記第1摩耗係数を測定しておくことにより、上記診断用グリスの劣化進展プロセスと劣化速度をそれぞれ推定することもできる。
このように、上記の構成によっても、高精度かつ簡便にグリスを劣化診断する方法を実現することができる。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係るグリス劣化診断方法では、上記参照用グリスは、以下(1)乃至(4)の何れかの状態にあり、上記診断用グリスの劣化状態を診断するステップでは、上記診断用グリスが以下(1)乃至(4)の何れの状態にあるかを診断する構成であってもよい。(1)油分率低下のみ、(2)油分率低下、潤滑剤凝集、増ちょう剤凝集、(3)油分率低下、潤滑剤凝集、増ちょう剤凝集、油分酸化、(4)正常。
発明者らは、グリスが、油分率低下、潤滑剤凝集、増ちょう剤凝集、及び/又は油分酸化、の状態にある場合には、上記第2平坦板の回転数に与える影響が大きいことを見出した。
そこで、上記参照用グリスが上記(1)乃至(4)の状態にあることと上記第摩擦係数とを対応付けておくことにより、上記第2摩擦係数に基づいて、上記診断用グリスが上記(1)乃至(4)の何れの状態にあるかを、さらに高精度かつ簡便にグリスを診断することができる。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係るグリス劣化診断装置は、第1平坦板と、上記第1平坦板との間にグリスを挟む第2平坦板と、上記第1平坦板に荷重を印加する荷重印加部と、上記荷重印加部が上記第1平坦板に荷重を印加したときに上記第2平坦板を回転させる回転部と、上記回転部が上記第2平坦板を回転させたときに、当該第2平坦板の回転が開始してから停止するまでの上記第2平坦板の回転数を計測する計測部と、を備える構成であってよい。
上記各構成を備えた上記グリス劣化診断装置を用いることにより、上記グリス劣化診断方法と同様の効果を得ることができる。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係るグリス劣化診断装置は、油分率が既知である少なくとも1つの参照用グリスを用いたときに上記計測部が計測した少なくとも1つの第1回転数と、油分率が既知である、劣化診断に供する診断用グリスを用いたときに上記計測部が計測した第2回転数とを比較することにより上記診断用グリスの劣化状態を診断する劣化診断部を備える構成であってよい。
上記の構成によれば、上記劣化診断部は、上記少なくとも1つの第1回転数と上記第2回転数とを比較することにより上記診断用グリスの劣化状態を診断する。「少なくとも1つの参照用グリス」は、上記診断用グリスの比較対象であるため、「少なくとも1つの参照用グリス」の数が多いほど、上記診断用グリスの劣化状態をより高精度かつ簡便に診断することができる。
本発明の一態様によれば、高精度かつ簡便にグリスを劣化診断する方法、及びを提供することできる。
本実施形態に係るグリス劣化診断装置の概略図である。 第2平坦板の回転数と回転速度との関係を示すグラフである。 グリスの油分率と摩擦係数との関係を示すグラフである。 グリスの油分率と第2平坦板の回転数との関係を示すグラフである。
以下、本発明の一側面に係る実施の形態(以下、「本実施形態」とも表記する)を、図面に基づいて説明する。
[グリス劣化診断装置1の概要]
図1は、本実施形態に係るグリス劣化診断装置1の概略図である。グリス劣化診断装置1は、グリス10の劣化状態の診断、グリス10の劣化進展プロセスの推定、及びグリス10の劣化速度の推定などに使用される。グリス劣化診断装置1は、第1平坦板2と、第2平坦板3と、荷重印加部4と、回転部5と、計測部6と、劣化診断部7とを備える。
第1平坦板2及び第2平坦板3はそれぞれ、例えば円形の薄板である。第1平坦板2と第2平坦板3とは互いに対向して配される。第1平坦板2及び第2平坦板3の対向面は、それぞれ平坦であり、かつ、清浄に保たれている。第1平坦板2と第2平坦板3とでグリス10を挟む。第1平坦板2と第2平坦板3とに挟むグリスは一定量とすることが好ましい。第1平坦板2及び第2平坦板3はそれぞれ、第1平坦板2及び第2平坦板3の機能を果たすのであれば、形状、厚み、材質など特に限定されない。
荷重印加部4は、第1平坦板2から第2平坦板3の方向に向かって第1平坦板2に対して所定の荷重を印加する。荷重印加部4は、例えばシリンダであるが、シリンダ以外であってもよい。
回転部5は、荷重印加部4が第1平坦板2に荷重を印加した後で第2平坦板3を一方向に回転させる。回転部5は、荷重印加部4が第1平坦板2に荷重を印加すると同時に第2平坦板3を一方向に回転させる。回転部5は、荷重が印加された状態のグリスに回転せん断力を与える。劣化したグリスでは、せん断力が増加してグリスに固着を生じさせる。グリスに固着が生じた場合、回転部5の回転は停止する。回転部5は、例えばモータであるが、モータ以外であってもよい。
計測部6は、回転部5が第2平坦板3を回転させたときに、第2平坦板3の回転が開始してから停止するまでの第2平坦板3の回転数を計測する。計測部6は、例えば、パルスを用いて第2平坦板3の回転数を計測してもよいし、ストロボスコープにより第2平坦板3の回転数を計測してもよい。計測部6による回転数の計測方法は、特定の方法に限定されない。
劣化診断部7については後述する。
[グリスの劣化と第2平坦板3の回転との関係について]
グリスは、すべり軸受、転がり軸受、又は摺動面等に使用される。グリスは、経年変化又は摺動部の開閉回数の増加に伴い、油分の減少、潤滑剤凝集、増ちょう剤凝集、及び/又は油分酸化などにより劣化する。劣化したグリスは、潤滑性が低下し、最終的に摺動部の動作不良を引き起こす。劣化したグリスは、第2平坦板3の回転に影響を与えうる。以下、より具体的に説明する。
劣化の生じていないグリスが第1平坦板2と第2平坦板3との間に介在している場合、回転部5は一定の回転速度で回転を継続する。
一方、油分率の低下、潤滑剤凝集、増ちょう剤凝集、又は油分酸化等の生じているグリスが第1平坦板2と第2平坦板3との間に介在している場合には、荷重印加部4によって荷重が印加されたグリスに第2平坦板3の回転に伴う回転せん断力が与えられ、グリスに固着が生じる。グリスに固着が生じると、時間の経過とともに第2平坦板3の回転速度が低下し、第2平坦板3の回転は最終的に停止する。
発明者らは、油分率低下、潤滑剤凝集、増ちょう剤凝集、及び/又は油分酸化等が進むほど、第2平坦板3の回転数が減少すること、それゆえ、その回転数に基づいてグリスの劣化状態を把握しうることを鋭意検討の末に見出した。
[実施例]
[第2平坦板3の回転数と回転速度との関係(図2)]
図2は、第2平坦板の回転数と回転速度との関係を示すグラフである。横軸は第2平坦板の回転数を示す。縦軸は第2平坦板3の回転速度を示す。図2に記載された4つのグリスは二硫化モリブデン、鉱物油系であり、以下のとおりである。
(i) 油分率低下のみ(油分率:約60%)
(ii) 油分率低下(油分率:約60%)、潤滑剤凝集、増ちょう剤凝集
(iii)油分率低下(油分率:約60%)、潤滑剤凝集、増ちょう剤凝集、油分酸化
(iv) 正常(劣化が認められない)
また、図2、及び図3に示す試験では、第1平坦板2及び第2平坦板3は、クロムモリブデン鋼製の円盤ディスクである。第1平坦板2と第2平坦板3との間に約400μmの厚さでグリスを塗布し、第1平坦板2に対して3.3kgの荷重を印加した。第2平坦板3を500rpmの一定の回転速度で一方向に回転させた。
図2に示すように、(iv)のグリスでは、第2平坦板は一定速度(約450rpm)で回転を継続した。
一方、(i)のグリスでは、約11、000回の回転数まで一定の回転速度(約400rpm)で回転した後、急激に回転速度が減少し、最終的にグリスの固着によって第2平坦板3の回転が停止した。
(ii)のグリスでは、約8、000回の回転数まで一定の回転速度(約400rpm)で回転した後、急激に回転速度が減少し、最終的にグリスの固着によって第2平坦板3の回転が停止した。
(iii)のグリスでは、僅か500回程度の回転数でグリス固着が生じ、最終的にグリスの固着によって第2平坦板3の回転が停止した。
このように、グリスが上記(i)〜(iv)の何れの状態であるかによって、第2平坦板3の回転数と回転速度との関係が大きく変化することが図2から分かる。
[グリスの油分率と摩擦係数との関係(図3)]
油分率低下、潤滑剤凝集、増ちょう剤凝集、及び/又は油分酸化によるグリスの潤滑性低下を検討するために、摩擦摩耗試験(ピンオンディスク型)を用いて摩擦係数を評価した。
図3は、グリスの油分率と摩擦係数との関係を示すグラフである。横軸はグリスの油分率を示す。縦軸は摩擦係数を示す。図3に記載された3つのグリスは以下のとおりである。
(i) 油分率低下のみ(油分率:約60%)
(ii) 油分率低下(油分率:約60%)、潤滑剤凝集、増ちょう剤凝集
(iii)油分率低下(油分率:約60%)、潤滑剤凝集、増ちょう剤凝集、油分酸化
図示するように、油分率が60%以下の領域では、(i)〜(iii)のすべてにおいて、油分率の低下とともに摩擦係数が顕著に増加する傾向が見られた。
例えば、(i)と(ii)とを比較した場合、(ii)は(i)よりも摩擦係数の立ち上がりが顕著であった。また、(iii)は、(ii)よりも摩擦係数の立ち上がりがさらに顕著であった。
このように、(i)から(iii)へとグリスの劣化要因が加わることにより、グリスの潤滑性の低下が加速することが分かる。このことは、油分率が60%よりも大きい領域においても同様である。
[グリスの油分率と第2平坦板の回転数との関係(図4)]
図2、図3から以下の結果が示された。つまり、上記(i)から(iii)へとグリスの劣化要因が加わることにより、第2平坦板3の回転数と回転速度が低下する、加えて、グリスの潤滑性が低下する。そして、発明者らは、これらの結果とその技術的背景に基づいて、上記(i)〜(iii)それぞれについて、グリスの油分率と第2平坦板の回転数との関係を導出した。
図4は、グリスの油分率と第2平坦板の回転数との関係を示すグラフである。横軸はグリスの油分率を示す。縦軸は第2平坦板の回転数を示す。
図4に示すとおり、油分率が同じ場合、上記(i)から(iii)へとグリスの劣化要因が加わるほど、第2平坦板の回転数は減少する。また、油分率が大きい領域においては、上記(i)から(iii)へとグリスの劣化要因が加わるほど、第2平坦板の回転数の差が大きくなる。
本実施形態に係るグリス劣化診断装置1、及びグリス劣化診断方法では、図4のデータ(以下、「バックグラウンドデータ」と称する場合もある。)を用いてグリス10の劣化状態を高精度かつ簡便に診断する。以下、具体的に説明する。
最初に、油分率が既知である、劣化診断に供するグリスを用いて第2平坦板3の回転数を計測する。次に、計測された第2平坦板3の回転数と上記バックグラウンドデータとを比較する。例えば、劣化診断に供したグリスの油分率が約60%であり、かつ、第2平坦板3の回転数が約11、000回である場合には、劣化診断に供したグリスは劣化状態が上記(i)「油分率低下のみ」に該当するグリスである、と診断する。また、劣化診断に供したグリスの油分率が約70%であり、かつ、第2平坦板3の回転数が約20、000回である場合には、劣化診断に供したグリスは劣化状態が上記(ii)「油分率低下(油分率:約60%)、潤滑剤凝集、増ちょう剤凝集」に該当するグリスである、と診断する。
上記の構成によると、第2平坦板3の回転数を計測することにより、劣化診断に供したグリスが上記(i)から(iii)の何れに該当するかを、上記バックグラウンドデータを用いて診断することができる。また、上記(i)よりも回転数が大きい場合には、劣化診断に供したグリスが正常であると診断することもできる。
図4のデータは、グリス劣化診断装置1ごとに作成することができる。例えば、使用されるグリスの種類、第1平坦板2及び第2平坦板3の材質、又は回転部5の種類などによっては第2平坦板3の回転数は図4と異なる数値を示す可能性がある。その場合にも、使用したグリス劣化診断装置1の条件に基づく、グリスの油分率と第2平坦板の回転数との関係を示すグラフを作成すればよい。
[劣化診断部7]
グリス劣化診断装置1は、劣化診断に供したグリスの劣化状態を判断する劣化診断部7と、上記バックグラウンドデータを保存するメモリ(不図示)とを備えてもよい。以下、具体的に説明する。
劣化診断に供されるグリスが第1平坦板2と第2平坦板3とに挟まれた状態で回転部5が第2平坦板3を回転させたときに、計測部6は、第2平坦板3の回転が開始してから停止するまでの第2平坦板3の回転数を計測する。計測部6は、計測した第2平坦板3の回転数に関する情報を劣化診断部7に出力する。劣化診断部7は、第2平坦板3の回転数に関する情報を計測部6から取得し、さらに、上記バックグラウンドデータをメモリから取得する。劣化診断部7は、第2平坦板3の回転数に関する情報と上記バックグラウンドデータとを比較して、劣化診断に供されたグリスの劣化状態を診断する。診断されたグリスの劣化状態は、モニタ(不図示)に表示されてもよいし、あるいは、音声で外部に出力されてもよい。
このように、グリス劣化診断装置1は、劣化診断部7を備えることにより、劣化診断に供されたグリスの劣化状態を自動的に診断する。バックグラウンドデータを用いたグリスの劣化状態の診断は人手でも可能である。しかしながら、グリス劣化診断装置1が劣化診断部7を備えることにより、人手を介さずに、グリスの劣化状態が診断される。
以上の構成によれば、劣化診断に供したグリスの劣化状態を、より高い精度で、簡易かつ迅速に診断することができる。
[油分率が高い範囲におけるグリスの劣化診断]
図4では、上記(i)から(iii)に対応する3つの曲線が示される。図4に示すように、例えば油分率が55%〜70%の範囲では、上記(i)から(iii)に対応する3つの曲線は互いに大きな開きが認められる。そこで、例えば油分率が55%以上の範囲では、上記(ii)に対応する1つの曲線だけをバックグラウンドデータとして準備していてもよい。
例えば、油分率が約60%であるグリスをグリス劣化診断装置1に供し、第2平坦板3の回転数が約10、000rpmであったとする。このとき、上記(ii)に対応する1つの曲線しかバックグラウンドデータとして準備されていないが、油分率60%、回転数10、000rpmが示す点は、上記(ii)に対応する曲線から大きく乖離している。それゆえ、グリス劣化診断装置1に供されたグリスは「(i)油分率低下のみ」に該当する、と診断することができる。
以上の構成によれば、油分率が高い範囲においては、上記(ii)に対応する1つの曲線だけをバックグラウンドデータとして準備していても、簡易かつ迅速にグリスの劣化状態を診断することができる。
また、以下の構成も実現しうる。最初に、油分率が既知であるグリス(参照用グリス)に係る第1回転数を計測する。次に、参照用グリスと油分率が略同一である、劣化診断に供するグリス(診断用グリス)に係る第2回転数を計測する。そして、第1回転数と第2回転数とを比較する。
第1回転数と第2回転数とを比較することにより、(i)第2回転数が第1回転数よりも多い場合には、診断用グリスは参照用グリスよりも良好な状態にあり、(ii)第2回転数が第1回転数と同程度である場合には、診断用グリスは参照用グリスと同程度の状態にあり、(iii)第2回転数が第1回転数よりも少ない場合には、診断用グリスは参照用グリスよりも劣化が進んでいる、と診断用グリスの劣化状態を診断することができる。
このとき、参照用グリスと診断用グリスの油分率を略同一として、比較の基準を揃えている。このため、診断用グリスの劣化状態をより高い精度で診断することができる。また、第1回転数と第2回転数とを比較するだけでよいため、より簡便に診断用グリスの劣化状態を診断することができる。
このような方法によっても、高精度かつ簡便にグリスを劣化診断することができる。
ここで、油分率が「略同一」とは、油分率が±1%程度の範囲内であればよいことを意味する。図4からも分かるように、グリスの劣化状況((1)油分率低下のみ、(2)油分率低下、潤滑剤凝集、増ちょう剤凝集、(3)油分率低下、潤滑剤凝集、増ちょう剤凝集、油分酸化)によって第2平坦板3の回転数は大きく異なる傾向を示す。この傾向に沿って診断用グリスが(1)〜(3)の何れの状態に該当するかを把握するには、油分率が±1%程度であれば十分である。
[グリス劣化診断方法、及びグリス劣化診断装置1による効果]
本実施の形態に係るグリス劣化診断方法、及びグリス劣化診断装置1は、第2平坦板3の回転数を計測することにより、劣化診断に供したグリスの劣化状態を簡易かつ迅速に診断することができる。
本実施の形態に係るグリス劣化診断方法、及びグリス劣化診断装置1は、回転摺動試験によってグリスを劣化診断する。従って、本実施の形態に係るグリス劣化診断方法、及びグリス劣化診断装置1は、有機溶剤へのグリスの分散、遠心分離等の煩雑な方法などを用いる必要がなく、グリスを使用する現場でグリスを劣化診断することができる。
本実施の形態に係るグリス劣化診断方法、及びグリス劣化診断装置1は、油分率が既知である場合に、回転摺動試験のみによってグリスを簡便に劣化診断できる。
本実施の形態に係るグリス劣化診断方法、及びグリス劣化診断装置1では、油分率低下、潤滑剤凝集、増ちょう剤凝集、油分酸化を考慮し、さらに、グリスの油分率と摩擦係数との関係をも考慮したバックグラウンドデータを用いてグリスを劣化診断する。従って、本実施の形態に係るグリス劣化診断方法、及びグリス劣化診断装置1は、従来のグリスの劣化診断、例えば、増ちょう剤の破壊のみに基づくグリスの劣化診断よりもさらに精度を高めることができる。
本実施の形態に係るグリス劣化診断方法、及びグリス劣化診断装置1では、図4に示すバックグラウンドデータを用いることにより、診断用グリスの劣化進展プロセスと劣化速度をそれぞれ容易に推定することもできる。
[摩耗係数に基づくグリスの劣化診断]
図3に示すように、(i)から(iii)へとグリスの劣化要因が加わることにより、グリスの潤滑性低下が加速する。この傾向をグリスの劣化診断に利用することも可能である。以下、具体的に説明する。
最初に、油分率が既知であるグリス(参照用グリス)の摩擦係数である第1摩擦係数を測定する。油分率が異なる複数の参照用グリスの第1摩擦係数を計測してもよい(例えば、図3)。次に、油分率が既知である、劣化診断に供するグリス(診断用グリス)の摩擦係数である第2摩擦係数を測定する。そして、第1摩擦係数と第2摩擦係数とを比較することにより、診断用グリスの劣化状態を診断する。
このように、摩擦係数を比較対象とすることによっても、高精度かつ簡便にグリスを劣化診断することもできる。また、参照用グリスの油分率を様々に変化させた状態で測定した第1摩耗係数をバックグラウンドデータとして使用することにより、診断用グリスの劣化進展プロセスと劣化速度をそれぞれ容易に推定することもできる。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
1 グリス劣化診断装置
2 第1平坦板
3 第2平坦板
4 荷重印加部
5 回転部
6 計測部
7 劣化診断部
10 グリス

Claims (6)

  1. (a)第1平坦板と第2平坦板との間に、油分率が既知である参照用グリスを介在させるステップと、
    (b)上記第1平坦板に荷重を印加するステップと、
    (c)上記第2平坦板を回転させて、当該第2平坦板の回転が開始してから停止するまでの上記第2平坦板の回転数である第1回転数を計測するステップと、
    (d)上記第1平坦板と上記第2平坦板との間に、上記参照用グリスと油分率が略同一である、劣化診断に供する診断用グリスを介在させるステップと、
    (e)上記第1平坦板に荷重を印加するステップと、
    (f)上記第2平坦板を回転させて、当該第2平坦板の回転が開始してから停止するまでの上記第2平坦板の回転数である第2回転数を計測するステップと、
    (g)上記第1回転数と上記第2回転数とを比較することにより上記診断用グリスの劣化状態を診断するステップと、をその順序で含むグリス劣化診断方法。
  2. (a)第1平坦板と第2平坦板との間に、油分率が既知である参照用グリスを介在させるステップと、
    (b)上記第1平坦板に荷重を印加するステップと、
    (c)上記第2平坦板を回転させて、当該第2平坦板の回転が開始してから停止するまでの上記第2平坦板の回転数である第1回転数を計測するステップと、
    (d)油分率が異なる複数の参照用グリスを準備して、当該複数の参照用グリスごとに上記(a)〜(c)を繰り返し、上記複数の参照用グリスそれぞれに対応する複数の上記第1回転数を計測するステップと、
    (e)上記第1平坦板と上記第2平坦板との間に、油分率が既知である、劣化診断に供する診断用グリスを介在させるステップと、
    (f)上記第1平坦板に荷重を印加するステップと、
    (g)上記第2平坦板を回転させて、当該第2平坦板の回転が開始してから停止するまでの上記第2平坦板の回転数である第2回転数を計測するステップと、
    (h)複数の上記第1回転数と上記第2回転数とを比較することにより上記診断用グリスの劣化状態を診断するステップと、をその順序で含むグリス劣化診断方法。
  3. (a)油分率が既知である参照用グリスの摩擦係数である第1摩擦係数を測定するステップ、
    (b)上記参照用グリスと油分率が略同一である、劣化診断に供する診断用グリスの摩擦係数である第2摩擦係数を測定するステップと、
    (c)上記第1摩擦係数と上記第2摩擦係数とを比較することにより上記診断用グリスの劣化状態を診断するステップと、をその順序で含むグリス劣化診断方法。
  4. 上記参照用グリスは、以下(1)乃至(4)の何れかの状態にあり、
    上記診断用グリスの劣化状態を診断するステップでは、上記診断用グリスが以下(1)乃至(4)の何れの状態にあるかを診断する請求項1〜3の何れか1項に記載のグリス劣化診断方法。
    (1)油分率低下のみ
    (2)油分率低下、潤滑剤凝集、増ちょう剤凝集
    (3)油分率低下、潤滑剤凝集、増ちょう剤凝集、油分酸化
    (4)正常
  5. 第1平坦板と、
    上記第1平坦板との間にグリスを挟む第2平坦板と、
    上記第1平坦板に荷重を印加する荷重印加部と、
    上記荷重印加部が上記第1平坦板に荷重を印加したときに上記第2平坦板を回転させる回転部と、
    上記回転部が上記第2平坦板を回転させたときに、当該第2平坦板の回転が開始してから停止するまでの上記第2平坦板の回転数を計測する計測部と、を備えるグリス劣化診断装置。
  6. 油分率が既知である少なくとも1つの参照用グリスを用いたときに上記計測部が計測した少なくとも1つの第1回転数と、油分率が既知である、劣化診断に供する診断用グリスを用いたときに上記計測部が計測した第2回転数とを比較することにより上記診断用グリスの劣化状態を診断する劣化診断部を備える請求項5に記載のグリス劣化診断装置。
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