JP2002211265A - 車両の運転技術診断システム及びその構成用品、運転技術診断方法 - Google Patents
車両の運転技術診断システム及びその構成用品、運転技術診断方法Info
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Abstract
テムを提供する。 【解決手段】 センサ部11で検出した車両の挙動の特
徴をメモリ媒体20に記録しておき、これを診断装置3
0で診断する。診断装置30は、メモリ媒体20から所
定の車両挙動、例えば交差点での走行挙動を特定し、こ
の走行挙動での計測データのみを抽出して、運転者の相
対特徴を表す特徴情報を生成する。そして、この特徴情
報と安全基準情報との比較に基づいてその運転者による
運転技術を診断し、診断情報を生成する。
Description
の運転技術を診断することによって、車両運転について
のリスクマネジメントを可能にする運転技術診断システ
ム及びその構成用品、運転技術診断方法に関する。
づいて運転者の運転操作傾向を判定する運行管理システ
ムが知られている。この種の運行管理システムは、角速
度計、加速度計、GPSレシーバ、車速センサから成る
センサ部と、このセンサ部から出力された計測データを
記録するためのレコーダ部とを備えている。センサ部で
計測されるデータは、ロール、ピッチ、ヨーの角速度デ
ータ、二次元または三次元の加速度データ、緯度・経度
・速度・方位を表すGPSデータ、車両計器からの車速
パルスを入力とする車速データ等である。
ち、角速度データからは当該車両の旋回角速度を求める
ことができ、加速度データからは当該車両の発進加速度
及びブレーキ加速度を求めることができる。GPSデー
タからは、当該車両の現在位置、現在時刻、運行速度を
求めることができる。
した車両における上記計測データから、急発進又は急停
止(加速度データの閾値以上の変化)、急ハンドル(角
速度データの閾値以上の変化)、速度超過(閾値以上の
車速パルス数)等を演算によって求め、当該運転者の運
転操作傾向を判定する。あるいは、予め定めた計測デー
タの変化パターンから危険操作の有無を判定する。この
ようにしてその運転者の運転操作傾向を判定することに
より、交通事故時の運転者の操作内容を事後的に把握し
たり、事前に運転者の操作傾向を把握して、交通事故の
未然防止に役立てている。
ムでは、急発進又は急停止、急ハンドル、速度超過のよ
うな、ある閾値を越えた車両の挙動の特徴を特定するこ
とはできるが、ハンドル操作が粗い、ブレーキが遅い、
カーブ走行が急、などといった、運転操作の実感を定量
化することはできない。また、急発進又は急停止、急ハ
ンドル、速度超過の回数のようなデータは把握できるも
のの、急発進は少ないがハンドル操作に一定の悪癖があ
る、というような情報までは把握することができない。
そのため、運転者の運転技術を客観的且つ相対的に診断
することまではできなかった。これは、従来の運行管理
システムには、運転操作の一定時間における変化率やゆ
らぎを考慮する視点がなかったことが、その原因の一つ
になっている。
ることができる。例えば車両のハンドルは2回転半回る
が、初めて車両を運転する者は、ハンドルをどのくらい
回せばどう車両の進路が曲がるのかが判らない。その者
が運転できるようになるのは、ハンドルの推定操作量と
操作結果との整合性の補正を繰り返し、これを経験とし
て体に憶えさせるためである。明確な操作量がわからな
いときは、蛇行を繰り返しながら、その蛇行の振幅を小
さくしていくことになる。また、運転のベテランにとっ
て、運転中に人が突然飛び出すことは、すでに経験的に
学習されたことで、次にどんな運転操作が適切なのかを
知っている。そのため、すぐに安定した走行に戻れる。
しかし、運転の経験が少ない者又は不慣れな者は、突発
的に発生する上記事象に対応する術を学習しておらず、
次に起きる結果を推定することも出来ないため、やはり
蛇行を繰り返す。このような傾向は、運転操作の相対特
徴として把握することができるものである。
定思考にフィードバックする(補正する)クローズルー
プとなっていると考えられる。この推定思考の誤差の大
きさが「ゆらぎ(fluctuation)」となる。小さなゆら
ぎは安定走行のためには必要であるが、安定しない発散
したゆらぎは危険挙動を生み、最悪「事故」につなが
る。運転操作の特徴として、ゆらぎが増加する、あるい
は常に大きなゆらぎが現れる運転者は、危険挙動を起こ
す可能性が高い。運転操作の変化率についても、ゆらぎ
と同様の傾向が見られる。
正しく抽出して、これを運転技術の診断に適用すること
ができる運転技術診断システム及びその構成用品を提供
することをその課題とする。本発明の他の課題は、上記
の運転技術診断システムを利用して運転者の運転操作の
特徴を適切に診断する、運転技術診断方法を提供するこ
とにある。
速)、停止(減速)、旋回の3つの要素の繰り返しにな
る。本発明の運転技術診断システムでは、運転者が運転
操作したことによって発生する、上記の3つの要素を表
すデータ、すなわち、車両の挙動を表すデータを含む計
測データを時系列にデータ記録手段に記録する。また、
このデータ記録手段に記録されている計測データを読み
取り、読み取った計測データに基づいて運転者の運転操
作技術を診断する診断装置を備える。
の要素の特徴を抽出することで、車両挙動を特定するこ
とができる。しかし、あらゆる交通環境における計測デ
ータをすべて収集して解析することは現実的でない。ま
た、診断結果を客観化するためには、交通環境に関わら
ず、また、運転者が異なっても共通の基準で運転技術を
診断する必要がある。本発明は、運転者が誰かに関わら
ない所定の車両挙動、例えばカーブ走行を含む交差点で
の走行挙動等を特定する挙動特定手段と、特定された車
両挙動における計測データを抽出し、抽出した計測デー
タから運転者による運転操作の相対特徴を表す特徴情報
を生成する特徴情報生成手段と、この特徴情報に基づい
て運転者の運転操作技術を定量化した診断情報を生成す
る診断情報生成手段とを備えて診断装置を構成する。
らの地域の交通環境は道路の長さや幅が違うだけで、交
差点の構造はほぼ同じである。従って、交差点走行によ
る挙動は、東京も北海道もほぼ同じになる。右折時に
は、一旦停止後、減速及び徐行しながら右旋回する、と
いうような特徴が現れる。このように運転者が誰かに関
わらず、何らかの運転操作上の相対特徴が現れる車両挙
動での計測データを比較・評価することで、解析処理の
効率化が図れるとともに、共通の条件で複数の運転者の
運転技術を客観的に評価することができるようになる。
性をつかみ易い。交差点での運転操作は、通常、ブレー
キを踏み、ハンドルを操作しながらアクセルを踏むこと
になる。運転者は、これらを複雑に絡めながら車両を運
転することになるため、状況判断能力、反射神経、運動
能力等が運転者によって顕著に異なってくる。本発明の
運転技術診断システムでは、交差点での挙動の特徴を診
断することで、その総合力で運転者別の運転技術を診断
しやすくしている。
車両挙動における前記運転者の運転操作の変化率及び/
又はゆらぎ成分を検出するとともに検出した変化率及び
/又はゆらぎ成分を当該運転者による運転操作の相対特
徴の一部又は全部とする特徴情報を生成する。また、前
記診断情報生成手段は、予め定めた複数の診断項目毎に
前記特徴情報を生成し、この特徴情報に基づいて、ある
いは、この特徴情報と診断項目毎に定められた基準情報
との比較結果に基づいて各診断項目についての診断結果
を含んで前記診断情報を生成する。前記複数の診断項目
における診断結果を総合的に評価した総合診断結果、前
記複数の診断項目における診断結果の各々に応じて予め
用意されたコメントデータ、前記複数の診断項目におけ
るすべての診断結果を表現したグラフを掲載して前記診
断情報を生成するようにしても良い。また、前記複数の
診断項目における診断結果の基となった車両挙動を図化
する手段を有し、この車両挙動の図を各診断結果と共に
掲載して前記診断情報を生成するようにしても良い。な
お、基準情報は、当該診断項目について予め計測して得
られた模範運転者による特徴情報とすることで、模範運
転からのずれ量を客観的に把握できるようになる。
である場合、前記診断情報生成手段は、個々の運転者の
診断情報を含む帳票と、すべての運転者の診断情報を含
んだ事業体管理者用の帳票とを選択的に生成するように
構成する。
診断用のデータレコーダを貸与するとともに、貸与した
データレコーダの返却に関する事務処理を行う手段と、
前記事務処理に際して前記貸与したデータレコーダのI
Dを当該運転者のIDと共に保持する手段と、データレ
コーダの返却を契機に当該データレコーダ及びそれを貸
与した運転者を各々のIDの少なくとも一方から特定す
る手段と、当該データレコーダに記録されたデータを読
み取り、読み取ったデータに基づいて当該運転者の運転
操作技術を診断する診断装置とを備えた運転技術診断シ
ステムを提供する。前記データレコーダは、前記運転者
が車両を運転操作したことによって発生する、当該車両
の挙動を表すデータを含む計測データが時系列に記録さ
れるものであり、前記診断装置は、上述した挙動特定手
段、特徴情報生成手段、及び診断情報生成手段を有する
ものである。
術診断用のデータレコーダへ離脱自在に装着される記録
媒体を貸与するとともに、貸与した記録媒体の返却に関
する事務処理を行う手段と、前記事務処理に際して前記
貸与した記録媒体のIDを当該運転者のIDと共に保持
する手段と、運転者からの記録媒体の返却を契機に当該
運転者及び記録媒体を各々のIDの少なくとも一方から
特定する手段と、当該記録媒体に記録されたデータを読
み取り、読み取ったデータに基づいて当該運転者の運転
操作技術を診断する診断装置とを備えた運転技術診断シ
ステムを提供する。前記記録媒体は、前記運転者が車両
を運転操作したことによって発生する、当該車両の挙動
を表すデータを含む計測データが前記データレコーダに
よって時系列に記録されるものであり、前記診断装置
は、上述した挙動特定手段、特徴情報生成手段、及び診
断情報生成手段を有するものである。
構成用品として、運転技術の診断装置及び運転技術診断
用プログラムを提供する。本発明の診断装置は、運転者
が運転操作したことによって発生する、車両の挙動を表
すデータを含む計測データが時系列に記録されたデータ
記録手段から前記計測データを読み取る手段と、読み取
った計測データから所定の車両挙動を特定する挙動特定
手段と、特定された車両挙動における計測データを抽出
し、抽出した計測データから前記運転者による運転操作
の変化率及び/又はゆらぎ成分を含む相対特徴を表す特
徴情報を生成する特徴情報生成手段と、この特徴情報に
基づいて前記運転者の運転操作技術を定量化した診断情
報を生成する診断情報生成手段と、を有するものであ
る。
転者が運転操作したことによって発生する、車両の挙動
を表すデータを含む計測データが時系列に記録されたデ
ータ記録手段から前記計測データを読み取る処理、読み
取った計測データから所定の車両挙動を特定する処理、
特定された車両挙動における計測データを抽出し、抽出
した計測データから前記運転者による運転操作の変化率
及び/又はゆらぎ成分を含む相対特徴を表す特徴情報を
生成する処理、この特徴情報に基づいて前記運転者の運
転操作技術を定量化した診断情報を生成する処理、をコ
ンピュータに実行させるための、コンピュータ読み取り
可能なプログラムである。
する。第1の運転技術診断方法は、レンタカー又はリー
スカーのような第三者所有の車両に、それを借りた運転
者が運転操作したことによって発生する、当該車両の挙
動を表すデータを含む計測データを所定の記録媒体に時
系列に記録するデータレコーダを取り付けておき、前記
運転者が運転操作を終えたときに、前記データレコーダ
から取り外した前記記録媒体を、その記録データを読み
取ることができる診断装置へ装着するとともに、該診断
装置で、前記記録媒体に記録されている計測データから
所定の車両挙動を特定する処理と、特定された車両挙動
における計測データを抽出し、抽出した計測データから
前記運転者による運転操作の変化率及び/又はゆらぎ成
分を含む相対特徴を表す特徴情報を生成する処理と、こ
の特徴情報に基づいて前記運転者の運転操作技術を定量
化した診断情報を生成する処理と、を実行することを特
徴とする方法である。
の各車両に、その車両の運転者が運転操作したことによ
って発生する、当該車両の挙動を表すデータを含む計測
データを所定の記録媒体に時系列に記録するデータレコ
ーダを取り付けておき、前記運転者が運転操作を終えた
ときに、前記データレコーダから取り外した前記記録媒
体を、その記録データを読み取ることができる診断装置
へ装着するとともに、該診断装置で、前記記録媒体に記
録されている計測データから所定の車両挙動を特定する
処理と、特定された車両挙動における計測データを抽出
し、抽出した計測データから前記運転者による運転操作
の変化率及び/又はゆらぎ成分を含む相対特徴を表す特
徴情報を生成する処理と、この特徴情報に基づいて前記
運転者の運転操作技術を定量化した診断情報を生成する
処理と、生成した診断情報を当該運転者のIDと対応付
けて蓄積する処理と、を実行することを特徴とする方法
である。
る。 <運転技術診断システムの構成>本発明の運転技術診断
システムの構成例を図1に示す。この運転技術診断シス
テム1は、車両に搭載されるデータレコーダ10と、こ
のデータレコーダ10に離脱自在に装着される携行性の
メモリ媒体20と、このメモリ媒体20と協働で運転技
術の診断処理を行う診断装置30とを備えて構成され
る。診断装置30は、インターネットLに接続され、運
転者又はその管理者が、自己のパーソナルコンピュータ
で診断結果の情報を閲覧ないし印刷できるようになって
いる。データレコーダ10は、運転者が運転操作したこ
とによって発生する、車両の挙動を表すデータを含む計
測データをメモリ媒体20に時系列に記録する機能を有
するものである。診断装置30は、主として、メモリ媒
体20に記録されているデータを読み取り、読み取った
データに基づいて運転者の運転操作技術を診断するとと
もに、各種診断情報を生成し、これを運転者及びその管
理者に提供する機能を有するものである。
る。 <データレコーダ>図1に示されるように、データレコ
ーダ10は、センサ部11、媒体収容機構12、レコー
ダ部13を含んで構成される。センサ部11は、ジャイ
ロセンサのような角速度計111,横加速度計112
x,前後加速度計112y、GPS(Global Position
ing Systems)レシーバ113、パルス取得機構114
を備えて構成されたものである。
搭載する車両の姿勢を計測する。計測されたデータを角
速度データとする。この角速度データは、それを積分す
ることによって、角度情報、例えば運転者が操作したハ
ンドル角(ハンドル操作の挙動)等を表すことができ
る。横加速度計112x及び前後加速度計112yで
は、車両の左右及び前後方向の加速度(アクセル操作、
ブレーキ操作、旋回操作等)を計測することができる。
計測されたデータを横加速度データ、前後加速度データ
とする。GPSレシーバ113は、車両の現在の緯度・
経度・速度・方位・現在時刻等を表すGPSデータを受
信する。パルス取得機構114は、車両計器等から車速
パルスを取得する。センサ部11において計測されるデ
ータのうち、角速度データ、各加速度データ、及び車速
を表すデータは、運転者の運転操作の相対特徴を診断す
る上で重要な、車両の挙動の特徴を表す計測データとな
る。
スとを適宜切り換えて出力できるようになっている。す
なわち、速度及び走行距離については、車速パルスを取
得している場合にはこれが用いられ、取得していない場
合にはGPSデータが用いられる。例えば、GPSデー
タを受信できる通常の路上ではGPSデータを用い、G
PSデータの届かないトンネル内では車速パルスを用い
て速度等を表したり、それまで受信したGPSデータに
基づく現在位置の補正等を行うようにする。なお、セン
サ部11には、ウインカ、ブレーキ、バックギア操作に
応じた情報が入力されるようになっている。
脱自在に収容してレコーダ部13との間のデータ読み出
しやデータ書き込みを支援する。レコーダ部13は、セ
ンサ部11から送られたアナログの計測データをデジタ
ル形式の計測データに変換して内部バッファにエンドレ
スに展開する。また、内部バッファに展開されている計
測データのうち、角速度データのオフセット成分及びド
リフト成分の除去処理を行い、更に、角速度データ及び
各加速度データから成る自律データ(慣性データと呼ば
れる場合もある)とGPSデータとのマッチング処理を
行う。そして、オフセット成分及びドリフト成分が除去
されたデータから、所定の条件を満たす(例えば閾値を
越える所定の挙動が発生又は終了した)計測データのみ
を抽出して、これをそのときの位置データ及び時刻デー
タと共にメモリ媒体20へ記録する。各種データを記録
するための条件は、通常は、後述する診断装置30で設
定され、メモリ媒体20に記録されている。
メモリをカード媒体又はスティック媒体に搭載したもの
である。この半導体メモリには、運転者のID(IDは
識別情報の略、以下同じ)その他の管理データを記録す
るための管理データ領域と、センサ部11で計測された
データを記録するための計測データ領域とが形成されて
いる。メモリ媒体20の形状及び機構は、データレコー
ダ10の媒体収容機構12に離脱自在に装着される形状
及び機構であるが、好ましくは、診断装置30を汎用の
コンピュータシステムで構成することを考慮して、PC
MCIA規格に準じた形状及び機構(タイプII又はタイ
プIII)を有するカード状のメモリ媒体とする。半導体
メモリは不揮発性メモリであるが、EEPROM(Elec
trically Erasable and Programmable Read Only
Memory)のようなフラッシュメモリであっても良い。
AM、ROM、ディスクドライブ装置、外部記憶装置、
及びプリンタを有し、BIOS(Basic Input/Output
System)やOS(Operating System)等の制御プロ
グラムと、外部記憶装置又はディスクドライブ装置に装
着されたディスク内の運転技術診断用プログラムによっ
て動作するコンピュータシステムによって実現される。
2のように、メモリ媒体20を離脱自在に収容する媒体
収容機構31、媒体収容機構31に収容されたメモリ媒
体20からのデータ読み出し及びメモリ媒体20へのデ
ータ書き込み(初期化を含む)を行うメモリ制御機構3
2、各種条件情報の入力画面や診断結果を確認するため
のLCD(Liquid Crystal Display)等からなる表示
装置33、データやコマンド等を入力するためのデータ
入力装置34、インターネットLとの間の双方向通信を
制御する通信制御機構35及び主制御部36を有する。
主制御部36は、上記CPUが運転技術診断用プログラ
ムを読み込んで制御プログラムと協働実行することによ
り形成される、条件設定部361、車両挙動特定部36
2、特徴抽出部363、診断情報管理部364の機能及
びユーザ管理データベース(データベースを「DB」と
略称する)365、診断情報DB366を備えている。
(メモリ媒体20)を使い始める際の初期条件設定と、
運転操作を終えた後に運転技術を診断する際の条件設定
とをデータ入力装置34から入力されたデータをもとに
行う(条件クリアを含む)。前者の条件設定は、診断対
象となる運転者のID、その運転者による運転操作の特
徴を表すデータを記録するメモリ媒体20のID、及
び、データレコーダ10を搭載させる車両に関する情報
等をメモリ媒体20の管理データ領域に設定することを
いう。上記のようにセンサ部11で計測したデータをメ
モリ媒体20に記録させるための条件設定を併せて行
う。後者の条件設定は、メモリ媒体20に記録された計
測データから所定の車両挙動を特定するための条件の設
定を行うことをいう。条件設定部361では、管理者の
便宜を図るため、所定の埋め込み式ダイヤログウインド
ウを有する設定用インタフェース画面を表示装置33に
案内表示させ、管理者が、これらのダイヤログウインド
ウの埋め込み領域に該当データを入力することによって
条件を設定できるようになっている。
に記録されている計測データを読み取り、その計測デー
タのうち、予め設定した条件に適合するものを検出する
ことで、車両の種々の挙動を特定する。特定される車両
の挙動としては、カーブ走行(交差点でのカーブ走行を
含む)、車線変更走行、カーブ中の徐行・再加速、徐行
路での一時停止、急ブレーキ、急ハンドル、急アクセ
ル、急旋回、バック走行等が挙げられる。例えば、右折
又は左折のための旋回時に発生する横加速度が特定の大
きさ以上のときの挙動(ハンドル操作によって旋回が発
生した状態)をカーブ走行又は交差点走行と特定する。
横加速度は、車両がまっすぐ走り、止まる状態では発生
しない。スピードを伴うカーブ走行又は交差点走行での
み発生する。横加速度が発生しているときの車両のブレ
ーキ操作、ハンドル操作は、一般的には無理な操作とな
る。車両はまっすぐ走り・止まるように設計されてお
り、カーブ走行は本来の特性からずれた挙動ということ
ができるので、このような横加速度の程度を数値化し、
この値が一定値を越える場合(条件設定部361で設定
された条件に適合する場合)は、無理な運転操作による
車両挙動であることを検出することができる。
減速、ハンドル操作による右旋回又は左旋回、アクセル
操作による加速等)が複合的に発生する場合も、特殊な
運転操作となる。そこで、条件設定部361で、同時期
に発生したこれらの挙動を表すデータ(旋回は角速度デ
ータ、徐行又は加速は前後加速度データ、旋回の速度は
横加速度データ、速度は車速パルス数、変化率は時刻デ
ータ)の組み合わせの条件を設定しておき、この条件に
適合する車両挙動を特定する。例えば、交差点走行での
計測データは、前後加速度をGx、旋回角速度をωとす
ると、それらの積Mxy(=Gx×ω)によって表すこ
とができる。図3は、このときの前後加速度計112y
及び角速度計111の出力を示している。前後加速度が
0.1Gを越え、且つ角速度も10度/secを越えると
きの挙動が同位相で発生する場合を交差点走行の条件と
した場合、このときのMxy(G度/sec)は、0.1
G×10度/sec=1.0G度/secとなる。つまり前後
加速度と角速度の積が0.1を越えた状態を交差点走行
状態として特定することができる。交差点走行は、前後
加速度Gxと横加速度Gyとの積Mgxy(=Gx×G
y)によっても特定することができる。例えば、前後加
速度がGx>0.1Gであり、横加速度がGy>0.1
Gで発生する場合を交差点走行とした場合、これらの積
Mgxy>0.1G×0.1G=0.01G・Gが成立
した状態を交差点走行状態と特定することができる。
2で特定した車両挙動における計測データを抽出し、抽
出した計測データから運転者による運転操作の相対特徴
を表す特徴情報を生成する。例えば、特定した車両挙動
が交差点でのカーブ走行である場合、運転者は、旋回操
作の際に、歩行者や対向車への注意を行うのが一般的で
あるが、この注意の程度によって車両の動き、すなわち
運転操作の仕方に運転者に固有となる種々の特徴が現れ
る。この特徴を定量化して、その運転者の運転技術の診
断に用いる。右折の際にアクセルを過度に吹かしながら
旋回を行った場合、これが運転操作(右旋回:右折)の
急激な変化率として現れるし、逆に、過度に徐行しなが
ら右折する場合は、変化率が少ない慎重な操作として現
れる。一般に、挙動の発生及び終了の時間が短い場合
は、変化率が急な運転操作が行われたと判断することが
できる。ゆらぎ成分については、前述のとおりである。
なお、運転操作の変化率のみ、ゆらぎ成分のみ、あるい
は、両者を含んで特徴検出を行うようにしても良い。
目が設定されており、この診断項目毎に特徴情報を生成
する。図4は、診断項目毎の特徴情報の生成の仕方の一
例を示したグラフである。ここでは、ブレーキ診断、交
差点診断、車線変更診断、バック診断、ゆらぎ診断の場
合の例が挙げられている。図中、「定量化の目的」とは
どのような状態を表す計測データを抽出するのかを示
し、「定量化の方法」は、相対特徴を定量化する手法の
例を示す。
いて、右欄の「B-time」は、図5に示されるように、
ある速度から徐行・停止判定で、停止・徐行が検出され
たときまでの時間間隔である。つまり、ブレーキタイミ
ングである。このデータによって、ブレーキによって停
止・徐行した運転操作の相対特徴を定量化することがで
きる。「α」はこのときの加速度データである。追突事
故回避のためのブレーキ操作の場合、ブレーキ操作その
ものが急激になるため、前後加速度が急激に変化する。
この前後加速度の変化率(G/sec)の最大値と瞬間的
な前後加速度(G)との積を評価し、所定の閾値以上で
あれば、追突事故回避のためのブレーキ操作があったと
判定し、このときのデータを特徴情報として定量化す
る。このようにして、運転者の実感を定量化する。図6
は、実際に発生した事故の際に収集した追突事故回避の
ブレーキ操作のデータ例である。図示の場合は、200
msecで、−0.6Gまで、ブレーキ操作による減速が発
生している。このときの上記積は、0.6(G)×4
(G/sec)の演算から2.4(G・G/sec)となる。
閾値を1.0(G・G/sec)に設定し、これ以上の車
両挙動を追突事故回避の挙動として特定した場合、上記
の2.4(G・G/sec)が特徴情報となる。
定の様子を図7に示す。例えば30km/h)以下での走
行を徐行路と判定し、その環境で発生する計測データを
徐行路での停止状態における特徴情報とする。高速時で
のブレーキ操作の特徴は、前後加速度の瞬間最大値
((Δα)max)と車速Vとの積により定量化すること
ができる。なお、ブレーキ診断に際しては、閾値によら
ず、0.1G以上の減速操作があったすべての挙動を表
すデータを抽出して統計し、この統計結果に基づいて、
事後的に、運転者によるブレーキ操作があったと診断す
ることもできる。
定値(例えば30度)を越えたときが旋回開始であり、
その値以下に戻った時点を旋回終了として、交差点での
挙動発生を検出し、旋回前の速度判定(徐行・停止判
定)、右左折時の徐行・停止判定、右左折後の加速タイ
ミング判定を行う。旋回前の速度判定では、図8
(a)、(b)に示されるように、交差点挙動が開始さ
れたときの速度、つまり交差点進入速度を判定する。右
左折時の徐行・停止判定では、旋回の角速度ω×旋回中
の速度Vの平均値と最大値を求める。このとき、右左折
中の速度と旋回速度とを同時に判定する。右左折後の加
速タイミング判定では、図9に示されるように、角速度
(度)と加速度(G)とを同時に判定する。Gmax/tm
axは、右左折後の加速度の大きさ(アクセル操作の変化
率)を表す。この値は、旋回終了してすぐに加速するほ
ど大きくなる。旋回時は定速度で旋回し、旋回終了後加
速するのが正しい運転操作であり、それが同時に発生す
ることは、運転操作に無理がある、そのような相対特徴
があるということを示している。このような運転操作で
は、例えば旋回中のブレーキ操作で、車両の重心が前方
に移動し、スピンが発生したりする。従って、旋回中の
ブレーキ操作、アクセル操作の大きさを定量化すること
により、これをそのときの特徴情報とすることができ
る。
ハンドル操作のムラ(あるいは「ゆらぎ」)をも定量化
することができる。ハンドルの操舵角δ、角速度ω、速
度Vとの間には、ω=δ×Vの関係がある。従って、ω
/Vの周波数解析結果及びその統計値を評価すること
で、ハンドル操作のムラを定量化することができる。
は追い越しのための車線変更、同(c)はそのときの横
加速度Gyの変化、(b)は追い越し後の車線変更、同
(d)はそのときの横加速度Gyの変化を示している。
このときに複合的に発生するGの大きさによって、車線
変更の状態を検出するとともに、そのときの横加速度
(G)、速度V、複合G等を特徴情報とする。
動中のバック速度、加速度及びその変化率の最大値を検
出し、それが閾値を越えた場合、あるいは、これらの加
速度の統計値が所定の基準に達している場合に、それを
特徴情報として定量化する。また、ハンドル切り返しに
要した時間、切り返し回数、切り返し時の最大角速度を
検出し、運転のスムーズさ、つまり運転技術の完熟度を
定量化する。また、バック挙動前の停止時間を演算する
ことで、予めバックミラー等で安全を確かめてからバッ
クするといった、周囲の注意度をも定量化することがで
きる。
ぎ成分の大きさがどれだけあったかを定量化して、それ
を特徴情報とする。ここでは、例えば、ブレーキ操作、
ハンドル操作の際のゆらぎ成分を定量化して特徴情報と
する。また、カーブ走行(交差点走行を含む)のような
旋回時の「複合ゆらぎ」を定量化して特徴情報とする。
ゆらぎ成分を定量化する手法としては、例えば、減速加
速度(前後加速度の負の値)の0.1〜0.2Hzの周
波数解析を行うことが挙げられる。すなわち、角速度デ
ータ、各加速度データを、上記の周波数のバンド・パス
・フィルタを通過させることで、ゆらぎ成分を抽出し、
その大きさ(振幅値)を定量化して、それを特徴情報と
する。
センサ部11からの出力(角速度データ又は加速度デー
タ)と周波数との関係を示した図である。図中で特定し
た領域のデータにフーリエ変換を施すことで、ゆらぎ成
分を抽出することができる。旋回時の「複合ゆらぎ」
は、例えば、角速度10度/sec以上のときの横加速度
Gy(=ω・V)と、前後加速度Gxとの合成値(√
(Gx・Gx+Gy・Gy))を演算し、これをバンド
・パス・フィルタを通過させることで、抽出することが
できる。アクセル操作のゆらぎ成分もまた、旋回中に発
生する横加速度Gy、前後加速度Gxとして、その合成
加速度(=√(Gx・Gx+Gy・Gy))の演算によ
って定量化することができる。
は、一定時間の統計をとり、最大値、最小値、平均値か
らゆらぎ成分の大きさを定量化することができる。例え
ば、図12は、走行距離に対するゆらぎを伴う速度変化
の様子を示したグラフである。(a)は運転者Aによる
速度グラフ、(b)は運転者Bによる速度グラフであ
る。運転者Bは50km/h付近で安定的に走行してい
るのに対し、運転者Aは、運転速度が激しく変動してい
る。速度のゆらぎは、車両の消費エネルギーの変化を伴
うので、燃費に大きく影響する。従って、速度のゆらぎ
成分を定量化することで、燃費計算及びその評価も可能
になる。ゆらぎ成分は、それをそのまま特徴情報として
も良いが、それを一部に含む形で特徴情報を生成するよ
うにしても良い。要は、ゆらぎ成分が、感覚としてでは
なく、数値ないしそれに準ずるデータとして抽出できれ
ば良い。
に記録されている管理データから、運転者のID、その
メモリ媒体20のID、データのスケールファクタ等を
認識する。そして、複数の診断項目の各々について、そ
の運転者の運転操作の上記の特徴情報に基づいてその運
転者の運転操作の相対特徴をより詳細に解析し、その結
果を多面的に評価する。そして、その評価結果である診
断情報を生成し、運転者IDについてはそれをユーザ管
理DB365に蓄積し、診断情報については、運転者I
D等とリンクさせて診断情報DB366に蓄積する。診
断情報を蓄積するのは、時系列的な情報の変化を把握す
るのに役立つ。蓄積された情報は、適宜読み出して表示
装置33に出力したり、通信制御機構35及びインター
ネットLを介して運転者及びその管理者に提示される。
なお、診断情報管理部364には、予め評価結果に応じ
て用意したコメントデータが用意されている。また、評
価(診断)結果を統計化するためのツール、グラフない
し図化するためのツールが用意されている。このような
ツールを診断情報を生成する際に起動することで、診断
結果のみならず、診断の根拠を客観的に把握できるよう
になる。
手法の一例を説明する。図13は、定常走行での特徴解
析手法を纏めたグラフである。解析項目としては、速度
「むら」、ブレーキ「ゆらぎ」、ハンドル「ゆらぎ」と
する。上記の特徴情報のうち速度に関する情報を抽出
し、その中の最高速度及び平均速度を1次解析データと
して用いる。そして、これらの変動成分から「むら」を
評価する。評価値としては、それぞれの速度の平均値と
偏差(例えば平均値分布の中心線からの半値幅)とを乗
算して評価基準データとし、このデータと安全基準デー
タ(例えば模範運転者によるデータ)との相対値を用い
る。ブレーキ「ゆらぎ」及びハンドル「ゆらぎ」につい
ても、上記と同様、それぞれの平均値と偏差との乗算結
果を安全基準データ(模範運転者による実データ、ある
いは、理想的な値、以下、安全基準データという場合は
同様のデータを用いる)をもとに相対化する。
タイミングと停止ブレーキ(停止のためのブレーキ)の
大きさを解析項目とした場合の解析手法例を纏めたグラ
フである。ブレーキタイミングの1次解析データとして
は、ブレーキ開始時の速度と停止までに要した時間を用
い、前者のデータを後者のデータで除算する。速度が速
く、停止までの時間が短いほど、ブレーキタイミングが
遅いと評価する。停止ブレーキの大きさの1次解析デー
タは、平均の停止ブレーキの大きさ(前後加速度G)と
し、これを例えば安全基準データをもとに相対化する。
加速度を解析項目とした場合の解析手法例を纏めたグラ
フである。1次解析データとしては、急ハンドル操作時
の前後加速度(G)とハンドル変化率(度/sec)を用
い、両データの平均値とその偏差とを乗算した平均を求
めてそれを相対化する。なお、ここでは、急なハンドル
操作時の加速度変化とハンドルのブレや「ゆらぎ」を同
時に評価することができる。ブレが大きいほど、計算さ
れた結果は大きくなる。急ハンドル加速度の解析には、
旋回中に発生する横加速度Gyと前後加速度Gxとの複
合加速度(=√(Gx・Gx+Gy・Gy)及び最大速
度を1次解析データとして用い、両データの積を求めて
その平均値及び偏差を算出し、さらにその平均を求め、
これを例えば安全基準データをもとに相対化する。
のブレーキ・アクセルと速度との関係を評価する場合の
解析手法例を纏めた図である。ここでは、カーブ速度及
び加速度と、ハンドル「ゆらぎ」とを解析項目とした場
合の解析手法例を纏めたグラフである。カーブ速度・加
速度の解析に際しては、旋回中の平均速度と上述の複合
加速度とを1次解析データとして用い、両データの積の
平均値及び偏差を計算し、さらに、その平均を求めて相
対化する。旋回中、高速であったり、アクセル操作及び
ブレーキ操作が大きくなるほど、危険な運転操作の特徴
を表すことになる。ハンドル「ゆらぎ」については、特
徴抽出部363で抽出した特徴情報のうちハンドル操作
の「ゆらぎ」(度/sec)を1次解析データとして用
い、その平均値及び偏差を求め、両データの積の平均を
計算して、これを例えば安全基準データをもとに相対化
する。スムーズなハンドルの動作ほど「ゆらぎ」が小さ
くなる。交差点を旋回するときの角速度データは、例え
ば図17(a)のようになる。その成分を分解すると、
同(b)のデータ成分と同(c)のデータ成分との合算
となっている。同(b)のデータがスムーズなハンドル
操作を行った場合のデータであり、同(c)に相当する
データがゆらぎ成分である。この大小を見積もること
で、ハンドル「ゆらぎ」を定量化することができる。
係を評価する場合の解析手法の例を纏めたグラフであ
る。1次解析データとしては、ブレーキの大きさを示す
前後加速度(G)とブレーキ変化率(G/sec)を用
い、両データの積の平均値及び偏差を計算し、さらにそ
の平均を求めて相対化する。これにより、ブレーキング
の大きさとスムーズさとを同時に定量化することができ
る。ブレーキの速度・加速度については、ブレーキの開
始速度とブレーキの大きさ(前後加速度(G))を1次
解析データとして、両データの平均値及び偏差を求め、
さらにその平均を算出して、これを例えば安全基準デー
タ(模範運転者によるデータ)をもとに評価する。この
ように、ブレーキの開始速度とブレーキの大きさをかけ
ることで、どの速度で、どの程度ブレーキをかけたかを
客観的に評価すること(定量化すること)ができる。
計され、種々の条件をパラメータとして、運転技術を客
観化した評価データとして、図示しないメモリ領域に蓄
積される。そして、用途に応じてそれが逐次読み出さ
れ、統計診断、個々の運転者への運転診断表として表現
される。例えば、図19は、統計診断の一例となる、あ
る運転者による全般的な運転操作の「ゆらぎ」の時刻依
存の結果をその運転者の求めに応じて生成したグラフで
ある。このグラフは、ある運転者の1ケ月の解析結果を
時刻順に並び替えて統計診断した結果を示している。1
日を通して、どの時刻で「ゆらぎ」が大きくなるか、あ
るいはその逆をこのようなグラフによって把握すること
ができる。
計をとった、全般的な運転操作の「ゆらぎ」の曜日依存
の結果をその運転者の求めに応じて生成したグラフであ
る。この運転者の場合は、その週の2日目に「ゆらぎ」
のピークがあることがわかる。
とも可能である。図21は、運転者の求めに応じてその
運転者のハンドル操作についての相対特徴を月別に抽出
した結果を纏めたグラフである。この運転者の場合は、
7月、8月に「ゆらぎ」のピークが出現する。このこと
は、夏の時期の運転に注意を要することを示している。
価結果を月別に集計した結果を示した図である。この例
では、3名の運転者の多面的な「ゆらぎ」の月毎の評価
例を示している。
運転診断表の例を示した図である。この例では、診断に
先立って入力された運転者の個人情報(管理データ)と
共に、診断項目と診断結果とが5段階評価で表現されて
いる。この評価値は、上述の安全基準データとの相対化
によって求められたものである。この運転診断表には、
診断項目の診断結果の各々に応じて予め用意されたコメ
ントデータが掲載されるようになっている。図19〜図
23のような診断情報は、必要に応じて、インターネッ
トLを通じて運転者又はその管理者が閲覧できるように
なっている。
例を説明する。本実施形態の運転技術診断システム1
は、一般の車両の運転者にデータレコーダ10又はメモ
リ媒体20を貸与するとともに貸与したデータレコーダ
10又はメモリ媒体20に記録されたデータを解析して
運転技術の診断サービスを行うツールとして使用するこ
とができる。
診断サービスに関する事務処理を行う事務処理システム
と上記の診断装置30とを用意しておく。事務処理シス
テムは、プリンタが接続されたパーソナルコンピュータ
に汎用のソフトウエアを搭載した公知のデータベースシ
ステムであり、運転技術診断用のデータレコーダ10、
そのデータレコーダ10と組で使用されるメモリ媒体2
0、及び診断の対象となる運転者をそれぞれのIDでリ
ンクさせて管理するように構成される。同一のパーソナ
ルコンピュータに上記の運転技術診断用プログラムを搭
載して診断装置30の機能を形成できるようにし、事務
処理システムと診断装置30とが連携するようにしても
良い。
媒体20を離脱自在に装着できるものであるが、メモリ
媒体20を内蔵した一体型のものであっても良い。後者
の場合は、データレコーダ10が貸与の対象となる。以
後の説明では、便宜上、メモリ媒体20がデータレコー
ダ10から離脱自在であるものとする。本例では、デー
タレコーダ10を予めサービスの事業所で保有している
車両に取り付けておき、メモリ媒体20と車両とを運転
者に貸与するようにする形態(レンタカー/リースカ
ー)と、データレコーダ10とメモリ媒体20のみを運
転者に貸与する形態(自家用車使用)とを用意してお
く。
順で行われる。すなわち、運転者から診断申込があった
場合(ステップS101:Yes)、自家用車を用いて診
断するかどうかを判断させる。自家用車による診断でな
い場合は、レンタカーによる診断であるとして、予めデ
ータレコーダ10が取り付けられている車両(レンタカ
ー)を貸与するとともに(ステップS102:No、S1
03)、メモリ媒体20を貸与する(ステップS10
4)。自家用車による診断申込の場合はデータレコーダ
10とメモリ媒体20とを貸与する(ステップS10
2:Yes、S105)。いずれの場合も、診断装置30
(条件設定部361)でメモリ媒体20に運転者のID
を記録した後、そのメモリ媒体20のIDを運転者のI
Dと共に事務処理システムに記録する(ステップ10
6)。なお、メモリ媒体20への運転者のIDの記録を
省略して事務処理システムに直接記録するようにしても
良い。
10に装着し、車両を運転すると、運転操作したことに
よって発生する、当該車両の挙動を表すデータを含む上
記の計測データがデータレコーダ10によって時系列に
メモリ媒体20に記録される。運転操作を終え、運転者
がデータレコーダ10及び/又はメモリ媒体20を事業
所に返却すると(ステップS107:Yes)、事業所の
担当者は、事務処理システムにおいて、これらの返却に
関する事務処理を実行するとともに、メモリ媒体20を
診断装置30にセットする。
する場合、診断装置30は、メモリ媒体20の返却を契
機に当該運転者及びメモリ媒体20を各々のIDの少な
くとも一方から特定する。そして、そのメモリ媒体20
に記録されている計測データから上記の車両挙動を特定
する処理(ステップS108)、特定された車両挙動に
おける計測データを抽出し、抽出した計測データから診
断対象となる運転者による運転操作の変化率及び/又は
ゆらぎ成分を含む相対特徴を表す上記の特徴情報を生成
する処理(ステップS109)、この特徴情報(あるい
は特徴情報と基準情報との比較結果)に基づいて運転者
の運転操作技術を定量化した診断情報を生成する処理
(ステップS110)を、この順に実行する。そして、
この診断情報をプリンタで所定フォーマットの帳票に印
刷し、あるいは、インターネットLを通じて、これを運
転者又はその管理者に提示する(ステップS111)。
企業に属しない個人運転者の場合はその運転者個人用の
運転診断表とし、予めユーザ登録した企業に属する運転
者の場合は、その運転者個人用の運転診断表のほかに、
管理者用の運転診断表を生成する。
6は一人の運転者の診断結果を表す管理者用の運転診断
表、図27は複数の運転者の診断結果を表す管理者の運
転診断表である。ここでは、ブレーキ、ハンドル、停
止、右左折、スムーズを診断項目としている。もとよ
り、診断項目をどのようにするかは、上記の条件設定部
361で任意に設定することができる。[ブレーキ]
は、ブレーキの操作技術を診断したもので、ブレーキ操
作時の加速度の変化率(G/sec)とブレーキ操作開始
時の速度(km/h)が一定値以上の車両挙動を特定す
るとともにその車両挙動での変化率(G/sec)と速度
(km/h)から、ブレーキ操作がどの程度急であった
かどうかを診断の基準としている。安全基準データから
のずれの量が大きいほど、評価が低くなるようにする。
[ハンドル]は、ハンドル操作の「ゆらぎ成分」がどれ
位あったかを診断したものである。ハンドル操作時の加
速度とハンドル変化率とを運転者毎の1次解析データと
し、ハンドル操作時の(加速度×ハンドル変化率)の積
を求め、その運転者による上記積の平均値と偏差との積
を算出し、相対化した結果である。ハンドル操作時の加
速度変化の頻度、ハンドルのブレの大きさ、ゆらぎ成分
の大きさを同時に評価し、頻度が高く、ブレやゆらぎ成
分が大きいほど、評価は低くなるようになっている。
[停止]はブレーキタイミングと停止ブレーキの大きさ
の診断結果である。この場合の診断(評価)の基準は前
述のとおりである。[右左折(カーブ走行)]は、交差
点走行時の複合操作の熟練度の診断結果である。[スム
ーズ]は、アクセル操作、ブレーキ操作、バック操作そ
の他の運転操作がどれだけスムーズに行われたかどう
か、例えば個々の操作の際のゆらぎ成分の大きさがどれ
だけあったかを診断したものである。ゆらぎ成分が安全
基準データとどれだけずれているかが評価の対象とな
る。ずれ量が大きいほど、評価が低くなるようになって
いる。これらの診断結果は、A(最高)〜E(最低)の
5段階で表されている。また、全体のバランスをグラフ
化するとともに、診断結果についてのコメントデータが
付されている。
内容が表現されている。図27の管理者の運転診断表
は、受診した運転者が大勢の場合に対応できるように、
診断結果のみを掲載するフォーマットとなっている。い
ずれにしても、このような診断サービスを行える環境を
運転技術診断システム1を用いて構築することで、通常
は自分の運転技術を客観的に把握する機会がない運転者
であっても、気軽に運転技術の診断を行うことができる
ようになる。大勢の運転者を抱える企業では、図26又
は図27のような運転診断表を定期的に受け取ること
で、安全運転のための対策を適切に講じることができる
ようになる。車両を貸与するサービスを行っている事業
所にとっては、このような診断サービスを併せて行うこ
とで、より高度の付加価値サービスを提供でき、当該車
両の貸与サービスの利用率を向上させることができると
いう利点がある。運転診断表を渡す際に、診断点数に応
じて車両の貸与割引券を当該運転者に渡すことで、貸与
サービス及び運転技術診断サービスの利用を促進させる
ことも期待できる。また、運転診断用のデータレコーダ
10及びメモリ媒体20を搭載しているということで、
当該車両の運転者に心理的な緊張感を与え、事故率を低
減するという副次的な効果も期待できる。なお、レンタ
カーのほかに、リースカーという形態で車両をユーザに
貸与することは、一般になされていることであり、この
場合にも、上記の自家用車と同様の手順、あるいはレン
タカーと同様の手順で、運転技術診断サービスをそのユ
ーザに提供することができる。
教習所における使用にも適している。すなわち、教習用
の各車両にデータレコーダ10を取り付けておき、図2
8の手順で、教習者(運転者)の運転技術を客観的に把
握できるようにする。教習開始の際に、各教習生にメモ
リ媒体20を貸与し(ステップS201)、メモリ媒体
20及び教習者のIDを事務処理システム等に記録して
おく(ステップS202)。教習者は、車両を運転する
度に、自分のメモリ媒体20をデータレコーダ10に装
着して運転操作を行う。これにより、上記の計測データ
がデータレコーダ10によって時系列にメモリ媒体20
に記録される。教習者が運転操作を終えたときは、デー
タレコーダ10から取り外したメモリ媒体20を診断装
置30へ装着する(ステップS203:Yes)。診断装
置30は図24のステップS108〜S110と同様の
処理を実行することで、診断情報を視覚化した診断表を
生成する(ステップS204〜S206)。生成した診
断表は、その教習者に提示するとともに(ステップS2
07)、それをその教習者のIDと対応付けて、時系列
的に蓄積しておく(ステップS208)。
固定的であり、しかも、運転に際して留意すべきコース
箇所が定まっている。従って、図29のように、運転診
断表の左側にコースの概要図(コース図)を描き、右側
にそのコースの該当個所での診断結果を記述することに
より、運転に際しての改善点等を客観的に把握できるよ
うになる。また、診断表を時系列的に蓄積しておくこと
で、入所から卒業までの間の運転技術の向上の様子を客
観的に把握できるようになる。なお、自動車教習所の場
合の運転診断表としては、図30のように、安全基準デ
ータとなり得る教官の診断結果と事故多発者(ないしそ
の可能性がある教習者)の診断結果を併せてグラフ化し
たものを生成するようにすることもできる。
によれば、所定の車両挙動、例えば交差点での走行挙動
における計測データから生成した運転者による運転操作
の相対特徴を表す特徴情報に基づいて運転者の運転操作
技術を定量化した診断情報が生成されるので、運転者の
特徴を少ない計測データから抽出することができ、すべ
ての計測データを用いた場合に比べてデータ処理に要す
る時間が著しく短縮される効果がある。従って、車両の
運転技術を効率的に診断できるようになる。また、運転
者の運転操作の変化率、ゆらぎ成分、あるいは両者を検
出するとともに、検出した変化率等を当該運転者による
運転操作の相対特徴の一部又は全部とする特徴情報を生
成するようにしたので、例えば、従来は不可能であっ
た、ハンドル操作が粗い、ブレーキが遅い、カーブ走行
が急、などといった運転操作の実感を定量化することが
できるようになる。また、複数の診断項目を設定し、各
々の診断項目について、所定の基準情報、例えば模範運
転者による診断結果との比較を行うようにしたので、ど
の部分に悪癖がある、というような情報が正確に把握で
きるようになる。
構成図。
診断装置の構成図。
計測データ。
を纏めた図。
計測データ。
計測データ。
操舵角の変化を示す計測データ、(b)は速度の変化を
示す計測データ。
グを特定するための計測データ。
(b)は追い越し後の車線変更、(c)は(a)の場合の
横加速度の変化、(d)は(b)の場合の横加速度の変
化の様子を示した図。
フ。
が発生している様子を示したグラフ。
ぎの詳細解析の手法を纏めたグラフ。
めたグラフ。
ラフ。
行うときの詳細解析手法を纏めたグラフ。
(b)は安全基準となる計測データ、(c)はゆらぎ成
分を示した図。
を纏めたグラフ。
ぎ」の時刻依存の様子を示した統計データ。
示した統計データ。
を示した統計データ。
月依存の様子を示した統計データ。
説明図。
明図。
図。
図。
用する場合の手順説明図。
表の例を示した図。
計データの例を示した図。
Claims (18)
- 【請求項1】 運転者が運転操作したことによって発生
する、車両の挙動を表すデータを含む計測データを時系
列に記録するデータ記録手段と、 前記データ記録手段に記録されている計測データを読み
取り、読み取った計測データに基づいて前記運転者の運
転操作技術を診断する診断装置とを備え、 前記診断装置が、 前記データ記録手段に記録されている計測データから所
定の車両挙動を特定する挙動特定手段と、 特定された車両挙動における計測データを抽出し、抽出
した計測データから前記運転者による運転操作の相対特
徴を表す特徴情報を生成する特徴情報生成手段と、 この特徴情報に基づいて前記運転者の運転操作技術を定
量化した診断情報を生成する診断情報生成手段とを有す
ることを特徴とする、 運転技術診断システム。 - 【請求項2】 前記挙動特定手段が、同時期に複合的に
発生した複数の特定挙動を表すデータの組み合わせを検
出することで前記車両挙動を特定するように構成されて
いることを特徴とする、 請求項1記載の運転技術診断システム。 - 【請求項3】 前記特定される車両挙動が、交差点での
走行挙動であることを特徴とする、 請求項2記載の運転技術診断システム。 - 【請求項4】 前記特徴情報生成手段は、前記特定され
た車両挙動における前記運転者の運転操作の変化率及び
/又はゆらぎ成分を検出するとともに検出した変化率及
び/又はゆらぎ成分を当該運転者による運転操作の相対
特徴の一部又は全部とする特徴情報を生成することを特
徴とする、 請求項1記載の運転技術診断システム。 - 【請求項5】 前記診断情報生成手段は、予め定めた複
数の診断項目毎に前記特徴情報を生成し、この特徴情報
に基づいて各診断項目についての診断結果を含んで前記
診断情報を生成することを特徴とする、 請求項1記載の運転技術診断システム。 - 【請求項6】 前記診断情報生成手段は、前記複数の診
断項目における診断結果を総合的に評価した総合診断結
果を含んで前記診断情報を生成することを特徴とする、 請求項5記載の運転技術診断システム。 - 【請求項7】 前記診断情報生成手段は、前記複数の診
断項目における診断結果の各々に応じて予め用意された
コメントデータを各診断結果と共に掲載して前記診断情
報を生成することを特徴とする、 請求項5又は6記載の運転技術診断システム。 - 【請求項8】 前記診断情報生成手段は、前記複数の診
断項目におけるすべての診断結果を表現したグラフを掲
載して前記診断情報を生成することを特徴とする、 請求項5又は6記載の運転技術診断システム。 - 【請求項9】 前記診断情報生成手段は、前記複数の診
断項目における診断結果の基となった車両挙動を図化す
る手段を有し、この車両挙動の図を各診断結果と共に掲
載して前記診断情報を生成することを特徴とする、 請求項5又は6記載の運転技術診断システム。 - 【請求項10】 前記診断情報生成手段は、前記特徴情
報と所定の基準情報との比較結果を定量化して前記診断
情報を生成するものであり、当該基準情報が、予め計測
して得られた模範運転者による特徴情報であることを特
徴とする、 請求項1記載の運転技術診断システム。 - 【請求項11】 前記運転者が同一事業体に属する複数
の運転者であり、 前記診断情報生成手段は、個々の運転者の診断情報を含
む帳票と、すべての運転者の診断情報を含んだ事業体管
理者用の帳票とを選択的に生成することを特徴とする、
請求項1記載の運転技術診断システム。 - 【請求項12】 車両の運転者に運転技術診断用のデー
タレコーダを貸与するとともに、貸与したデータレコー
ダの返却に関する事務処理を行う手段と、 前記事務処理に際して前記貸与したデータレコーダのI
Dを当該運転者のIDと共に保持する手段と、 データレコーダの返却を契機に当該データレコーダ及び
それを貸与した運転者を各々のIDの少なくとも一方か
ら特定する手段と、 当該データレコーダに記録されたデータを読み取り、読
み取ったデータに基づいて当該運転者の運転操作技術を
診断する診断装置とを備え、 前記データレコーダは、前記運転者が車両を運転操作し
たことによって発生する、当該車両の挙動を表すデータ
を含む計測データが時系列に記録されるものであり、 前記診断装置は、 前記データレコーダに記録されている計測データから所
定の車両挙動を特定する挙動特定手段と、 特定された車両挙動における計測データを抽出し、抽出
した計測データから前記運転者による運転操作の相対特
徴を表す特徴情報を生成する特徴情報生成手段と、 この特徴情報に基づいて前記運転者の運転操作技術を定
量化した診断情報を生成する診断情報生成手段とを有す
ることを特徴とする、 運転技術診断システム。 - 【請求項13】 車両の運転者に運転技術診断用のデー
タレコーダへ離脱自在に装着される記録媒体を貸与する
とともに、貸与した記録媒体の返却に関する事務処理を
行う手段と、 前記事務処理に際して前記貸与した記録媒体のIDを当
該運転者のIDと共に保持する手段と、 運転者からの記録媒体の返却を契機に当該運転者及び記
録媒体を各々のIDの少なくとも一方から特定する手段
と、 当該記録媒体に記録されたデータを読み取り、読み取っ
たデータに基づいて当該運転者の運転操作技術を診断す
る診断装置とを備え、 前記記録媒体は、前記運転者が車両を運転操作したこと
によって発生する、当該車両の挙動を表すデータを含む
計測データが前記データレコーダによって時系列に記録
されるものであり、 前記診断装置は、 前記記録媒体に記録されている計測データから所定の車
両挙動を特定する挙動特定手段と、 特定された車両挙動における計測データを抽出し、抽出
した計測データから前記運転者による運転操作の相対特
徴を表す特徴情報を生成する特徴情報生成手段と、 この特徴情報に基づいて前記運転者の運転操作技術を定
量化した診断情報を生成する診断情報生成手段とを有す
ることを特徴とする、 運転技術診断システム。 - 【請求項14】 運転者が運転操作したことによって発
生する、車両の挙動を表すデータを含む計測データが時
系列に記録されたデータ記録手段から前記計測データを
読み取る手段と、 読み取った計測データから所定の車両挙動を特定する挙
動特定手段と、 特定された車両挙動における計測データを抽出し、抽出
した計測データから前記運転者による運転操作の変化率
及び/又はゆらぎ成分を含む相対特徴を表す特徴情報を
生成する特徴情報生成手段と、 この特徴情報に基づいて前記運転者の運転操作技術を定
量化した診断情報を生成する診断情報生成手段と、を有
することを特徴とする、 運転技術の診断装置。 - 【請求項15】 運転者が運転操作したことによって発
生する、車両の挙動を表すデータを含む計測データが時
系列に記録されたデータ記録手段から前記計測データを
読み取る処理、 読み取った計測データから所定の車両挙動を特定する処
理、 特定された車両挙動における計測データを抽出し、抽出
した計測データから前記運転者による運転操作の変化率
及び/又はゆらぎ成分を含む相対特徴を表す特徴情報を
生成する処理、 この特徴情報に基づいて前記運転者の運転操作技術を定
量化した診断情報を生成する処理、 をコンピュータに実行させるための、コンピュータ読み
取り可能な運転技術診断用プログラム。 - 【請求項16】 レンタカー又はリースカーのような第
三者所有の車両に、それを借りた運転者が運転操作した
ことによって発生する、当該車両の挙動を表すデータを
含む計測データを所定の記録媒体に時系列に記録するデ
ータレコーダを取り付けておき、 前記運転者が運転操作を終えたときに、前記データレコ
ーダから取り外した前記記録媒体を、その記録データを
読み取ることができる診断装置へ装着するとともに、 該診断装置で、 前記記録媒体に記録されている計測データから所定の車
両挙動を特定する処理と、 特定された車両挙動における計測データを抽出し、抽出
した計測データから前記運転者による運転操作の変化率
及び/又はゆらぎ成分を含む相対特徴を表す特徴情報を
生成する処理と、 この特徴情報に基づいて前記運転者の運転操作技術を定
量化した診断情報を生成する処理と、を実行することを
特徴とする、 運転技術診断方法。 - 【請求項17】 自動車教習所の各車両に、その車両の
運転者が運転操作したことによって発生する、当該車両
の挙動を表すデータを含む計測データを所定の記録媒体
に時系列に記録するデータレコーダを取り付けておき、 前記運転者が運転操作を終えたときに、前記データレコ
ーダから取り外した前記記録媒体を、その記録データを
読み取ることができる診断装置へ装着するとともに、 該診断装置で、 前記記録媒体に記録されている計測データから所定の車
両挙動を特定する処理と、 特定された車両挙動における計測データを抽出し、抽出
した計測データから前記運転者による運転操作の変化率
及び/又はゆらぎ成分を含む相対特徴を表す特徴情報を
生成する処理と、 この特徴情報に基づいて前記運転者の運転操作技術を定
量化した診断情報を生成する処理と、 生成した診断情報を当該運転者のIDと対応付けて蓄積
する処理と、を実行することを特徴とする、運転技術診
断方法。 - 【請求項18】 前記診断装置で、前記診断情報をイン
ターネットを通じて前記運転者又はその管理者宛に提供
する処理を実行することを特徴とする、 請求項16又は17記載の運転技術診断方法。
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