JP2002210562A - 薄クロムめっき鋼板のシーム溶接方法 - Google Patents

薄クロムめっき鋼板のシーム溶接方法

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JP2002210562A JP2001011228A JP2001011228A JP2002210562A JP 2002210562 A JP2002210562 A JP 2002210562A JP 2001011228 A JP2001011228 A JP 2001011228A JP 2001011228 A JP2001011228 A JP 2001011228A JP 2002210562 A JP2002210562 A JP 2002210562A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 薄クロムめっき鋼板を無研削で安定してシー
ム溶接することが可能な薄クロムめっき鋼板のシーム溶
接方法の提供。 【解決手段】 ロールの円周面に金属錫を付着させ、該
ロールの回転条件下、該ロールで薄クロムめっき鋼板の
溶接部となる部分を圧下し、該溶接部に金属錫を付着
量:0.010 〜0.7g/m2 で転写付着させ、その後、シーム
溶接を行う薄クロムめっき鋼板のシーム溶接方法、およ
び、ロール円周面に算術平均粗さRa: 0.5〜2.5μm の
表面粗さを有するロールの円周面に金属錫を摺動、付着
させ、該ロールで薄クロムめっき鋼板の溶接部となる部
分を圧下し、該溶接部に金属錫を付着量:0.010 〜0.7g
/m2 で転写付着させ、その後、シーム溶接を行う薄クロ
ムめっき鋼板のシーム溶接方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、薄クロムめっき鋼
板の電気抵抗シーム溶接方法に関し、特に、溶接に際し
て生じる研削粉による環境汚染がなく、かつ、安定して
優れた溶接性を得ることが可能な薄クロムめっき鋼板の
電気抵抗シーム溶接方法に関する。本発明は、特に、溶
接缶胴の電気抵抗シーム溶接方法として好適に用いられ
る。
【0002】
【従来の技術】通常、ティンフリースチールと呼ばれ
る、鋼板に金属クロムおよびクロム酸化物をめっきした
薄クロムめっき鋼板が、飲料缶、食缶、18L缶やペール
缶用に広く用いられている。この薄クロムめっき鋼板を
缶胴として用いる場合、缶胴に成形する方法として、絞
り加工による一体成形法や丸めた後接着するか溶接する
接合法が一般的に用いられている。
【0003】缶胴成形法の内、溶接による方法の場合、
表面の酸化クロムなどクロム酸化物が高電気抵抗物質で
あるため、薄クロムめっき鋼板をそのまま溶接すること
が困難であり、溶接する部分のみを研削してクロムめっ
き層の大部分を除去することが一般的に行われている。
しかし、この方法の場合、Crの研削粉が飛散するため環
境上および衛生上問題があり、また飛散する研削粉を吸
引除去しようとしても缶内に残存してしまう可能性があ
るため、環境上および衛生上問題があり、研削を行わず
に薄クロムめっき鋼板を溶接することが要求されてい
る。
【0004】また、研削法の場合、溶接性を安定させる
ために溶接部分の面積以上の面積を研削することが多
く、このため溶接部周辺に研削部すなわちクロムめっき
が削り取られて地鉄がむき出しになる部分ができてしま
い、この部分が腐食し易く、錆が発生する問題がある。
薄クロムめっき鋼板の溶接性を改善し、研削を不要とす
る技術として、薄クロムめっき鋼板のめっき量を減らす
方法が特開昭61−213398号公報に開示されているが、こ
の方法では溶接性が安定せず、また溶接機によるバラツ
キも大きく実用上十分満足できるものではない。
【0005】また、薄クロムめっき鋼板の金属クロムに
微細な突起や粒状の形態を与えて接触抵抗を減らし溶接
性を改善する方法が特公昭63− 26200号公報に開示さ
れ、この方法の場合、突起や粒状の形態を巧く制御する
ことでかなり溶接性は改善されるが、この突起や粒状の
形態のため鋼板の色調が暗くまた指紋がつき易いことか
ら缶使用者には受け入れられていない。
【0006】薄クロムめっき鋼板の溶接性を改善する他
の方法として、金属クロムと酸化クロムの間に金属Snめ
っき層を設ける方法が特公昭63− 35718号公報に開示さ
れている。この方法によれば、金属Snは融点が232 ℃と
低いため、溶接時に速やかに溶融し、接合面を濡らして
接触抵抗を安定して低くでき、良い溶接性が得られる。
【0007】しかし、溶接部を含む全面にSnをめっきす
るため、コストが高く、またSnにより色調が白くなるた
め缶使用者には受け入れられにくい問題がある。また、
特公平6− 96790号公報には、予め金属Snを粒状散在め
っきし、その上に薄クロムめっきする方法が開示され、
この方法でも金属Snによって溶接性は改善されるが、前
記した技術と同様に、溶接部を含む全面に金属Snをめっ
きするためコストが高く、かつ色調も白っぽくなる問題
がある。
【0008】さらに、金属Snを溶接部分にのみストライ
プ状にめっきし、該めっき層の上および鋼帯全面に金属
クロム層およびクロム酸化物層を生成せしめた缶用めっ
き鋼板が、特開昭61−213395号公報に開示されている。
この鋼板は、広幅の鋼板において缶胴にするときに溶接
部となる部位毎に数本のストライプ状にめっきするもの
である。
【0009】この鋼板の場合、めっき後に缶胴サイズに
切り出すが、通常溶接部の幅が1mm程度であるため、め
っき位置精度の制御が難しく、きちんとめっき位置と溶
接部位置を合わせるのが非常に困難である。また、この
ストライプ状Snめっき鋼板は、決まった部分にSnが存在
するため溶接缶胴用にしか使えず、缶蓋などに転用する
ことができない。
【0010】以上のように、従来の技術では、薄クロム
めっき鋼板を無研削で溶接缶胴とするためには種々の問
題があり、薄クロムめっき鋼板を用いて近年要求されて
いるクリーンな溶接缶を製造することが困難である。こ
れらの問題点を解決し、無研削で薄クロムめっき鋼板を
シーム溶接する方法として、本発明者らは既に特開平11
− 33735号公報において、シーム溶接前に薄クロムめっ
き鋼板の溶接箇所の表面に金属錫を機械的に摺動させ、
金属錫を付着させるシーム溶接方法および薄クロムめっ
き鋼板を開示した。
【0011】上記方法によれば、薄クロムめっき鋼板の
無研削での溶接が可能となるばかりでなく、金属錫を付
着せしめる際に工業薬品などを使用しないので廃液の発
生などの問題が無く、環境に優しく、さらに、金属錫を
溶接部にのみ付着させるため省資源が達成できた。一
方、上記方法によれば、平坦でかつ形状の安定した鋼板
に対しては問題なく金属錫の付着が行えるが、通常の鋼
板で見られる「耳伸び」と称する端部の形状のうねり
や、「返り」と称する端部のバリなどがあると金属錫の
付着が不安定になり安定した無研削溶接ができなくな
り、鋼板によっては生産性が低下する問題が生じた。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記した従
来技術の問題点を解決し、薄クロムめっき鋼板を無研削
で安定して電気抵抗シーム溶接(以下、シーム溶接とも
記す)することが可能な薄クロムめっき鋼板のシーム溶
接方法を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、鋼板表面
に金属クロム層と、該金属クロム層の上に形成されたク
ロム酸化物層を有する薄クロムめっき鋼板のシーム溶接
方法であって、ロールの円周面に金属錫を付着させ、該
ロールで前記鋼板の溶接部となる部分を圧下し、該溶接
部に金属錫を付着量:0.010 〜0.7g/m2 で転写付着さ
せ、その後、シーム溶接を行うことを特徴とする薄クロ
ムめっき鋼板のシーム溶接方法である。
【0014】第2の発明は、鋼板表面に金属クロム層
と、該金属クロム層の上に形成されたクロム酸化物層を
有する薄クロムめっき鋼板のシーム溶接方法であって、
ロール円周面に算術平均粗さRa: 0.5〜 2.5μm の表面
粗さを有するロールの円周面に金属錫を摺動、付着さ
せ、該ロールで前記鋼板の溶接部となる部分を圧下し、
該溶接部に金属錫を付着量:0.010 〜0.7g/m2 で転写付
着させ、その後、シーム溶接を行うことを特徴とする薄
クロムめっき鋼板のシーム溶接方法である。
【0015】前記した第1の発明、第2の発明において
は、前記したロールの円周面に金属錫を付着させる方法
もしくは摺動、付着させる方法が、金属錫円盤を回転
数:10〜3000回転/分で回転させながら該金属錫円盤の
円周面をロールの円周面に摺動せしめる方法であること
が好ましい。また、前記した第1の発明、第2の発明に
おいては、前記したロールの円周面に金属錫を付着させ
る方法もしくは摺動、付着させる方法が、金属錫を、振
動数:10〜400Hz で振動させながらロールの円周面に摺
動せしめる方法であることが好ましい。
【0016】なお、前記したクロム酸化物とは、酸化ク
ロムとクロム水和酸化物の両者を示し、後記するクロム
酸化物の付着量とは、酸化クロムとクロム水和酸化物そ
れぞれの金属クロム換算の合計付着量を示す。また、前
記した算術平均粗さRaはJIS B 0601-1994 で規定される
算術平均粗さを示す。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明をさらに詳細に説明
する。前記したように、薄クロムめっき鋼板の溶接部に
金属錫を付着させる方法としては、金属錫を、直接、薄
クロムめっき鋼板の溶接部に押圧、摺動せしめ、金属錫
と薄クロムめっき鋼板表面との間で機械的エネルギーに
より摩擦を起こさせ、この摩擦によって金属錫を鋼板に
付着させる方法を用いることもできる。
【0018】しかし、この方法の場合、薄クロムめっき
鋼板の溶接部が平坦で、形状が安定していることが必要
である。一方、通常、薄クロムめっき鋼板は0.1 〜0.6
mm程度に薄く圧延された鋼板にクロムめっき処理を施
し、3〜25t程度のコイルに巻き取られるのが通常であ
る。
【0019】巻き取られた薄クロムめっき鋼板には、圧
延時の加工歪みの不均一性やコイルに巻き取る張力の不
安定性に起因する残留応力が残存することが多い。ま
た、薄クロムめっき鋼板を用いて缶胴を製造する場合、
コイルに巻かれた薄クロムめっき鋼板は一旦大板に切り
出され、この大板から缶胴サイズに切り出される。
【0020】この結果、缶胴サイズに切り出された鋼板
は、残留応力によって、図3(a) に示すように「耳伸
び」Aと称せられるエッジが波打つような形状を呈した
り、図3(b) に示すように「反り」Bを生じることがあ
る。また、図3(c) に示すように、鋼板を切り出す際
に、切断部に「返り」あるいは「刃返り」Cと称せられ
るバリを生じることがある。
【0021】溶接部に「耳伸び」、「反り」、「刃返
り」があると、前記した金属錫を、直接、薄クロムめっ
き鋼板に摺動、付着させる方法の場合、金属錫と薄クロ
ムめっき鋼板表面との接触が不安定となり、金属錫の付
着が不均一となり、無研削で十分な溶接性を得ることが
困難となる。本発明者らは、上記した従来技術の問題点
を解決するために鋭意検討した結果、金属錫をロールを
介して薄クロムめっき鋼板の溶接部となる部分に付着せ
しめることによって、薄クロムめっき鋼板を安定して電
気抵抗シーム溶接(:シーム溶接)することが可能であ
ることを見出し本発明に至った。
【0022】すなわち、第1の発明は、鋼板表面に金属
クロム層と、該金属クロム層の上に形成されたクロム酸
化物層を有する薄クロムめっき鋼板のシーム溶接方法で
あって、ロールの円周面に金属錫を付着させ、該ロール
(:該ロールの円周面)で前記鋼板の溶接部となる部分
を圧下し、該溶接部に金属錫を付着量:0.010 〜0.7g/m
2 で転写付着させ、その後、シーム溶接を行う薄クロム
めっき鋼板のシーム溶接方法である。
【0023】第2の発明は、鋼板表面に金属クロム層
と、該金属クロム層の上に形成されたクロム酸化物層を
有する薄クロムめっき鋼板のシーム溶接方法であって、
ロール円周面に算術平均粗さRa: 0.5〜 2.5μm の表面
粗さを有するロールの円周面に金属錫を摺動、付着さ
せ、該ロール(:該ロールの円周面)で前記鋼板の溶接
部となる部分を圧下し、該溶接部に金属錫を付着量:0.
010 〜0.7g/m2 で転写付着させ、その後、シーム溶接を
行う薄クロムめっき鋼板のシーム溶接方法である。
【0024】前記した第1の発明、第2の発明において
は、前記したロールの円周面に金属錫を付着させる方法
もしくはロールの円周面に金属錫を摺動、付着させる方
法が、金属錫円盤を回転数:10〜3000回転/分で回転さ
せながら該金属錫円盤の円周面をロールの円周面に摺動
せしめる方法であることが好ましい。また、前記した第
1の発明、第2の発明においては、前記したロールの円
周面に金属錫を付着させる方法もしくはロールの円周面
に金属錫を摺動、付着させる方法が、金属錫を、振動
数:10〜400Hz で振動させながらロールの円周面に摺動
せしめる方法であることが好ましい。
【0025】ここで、シーム溶接における鋼板表面の溶
接部となる部分とは、重ねシーム溶接部の鋼板同士が
直接接合する部分である2面の内の両面または片面、も
しくは重ねシーム溶接部の内、上下電極に接する部分
である2面の内の両面または片面、もしくは重ねシー
ム溶接部の鋼板同士が直接接合する部分である2面およ
び上下電極に接する部分である2面の4面である。
【0026】以下、本発明におけるI.ロール円周面への
金属錫の付着、II. 薄クロムめっき鋼板、III.薄クロム
めっき鋼板溶接部への金属錫の付着の順に説明する。 〔I.ロール円周面への金属錫の付着:〕本発明において
は、ロールの円周面(以下、ロール円周面とも記す)に
金属錫を付着させ、該ロールで薄クロムめっき鋼板の溶
接部となる部分を圧下し、該溶接部に金属錫を転写付着
する。
【0027】本発明によれば、ロール円周面に金属錫を
付着したロールで溶接部を圧下するため、鋼板の「耳伸
び」、「反り」といった形状不良を矯正でき、また「刃
返り」も潰して平坦化でき、この結果、ロール円周面上
に付着した金属錫を薄クロムめっき鋼板の溶接部に均一
かつ安定して転写付着することができる。本発明におけ
るロール円周面への金属錫の付着方法としては、ロール
としてロール円周面に表面粗さである粗度を有するロー
ルを用い、金属錫とロール円周面との間で機械的エネル
ギーにより摩擦を起こさせる方法、さらに具体的には金
属錫とロール円周面とを擦り合わせる方法、すなわちロ
ール円周面に金属錫を摺動せしめ金属錫を付着させる方
法を用いることが好ましい。
【0028】なお、ロールの円周面は機械加工で精度良
く仕上げられるので、ロール円周面と金属錫の接触は常
に一定に保ことができ、ロール円周面上への金属錫の摺
動による付着は極めて安定かつ均一となる。本発明にお
いては、ロール円周面の表面粗さを、算術平均粗さRaで
0.5〜 2.5μm とすることが好ましい。
【0029】ロール円周面の表面粗さである算術平均粗
さRaが 0.5μm 未満の場合は、摺動させる金属錫がロー
ル円周面上で滑ってしまい、必要量の金属錫が付着でき
ず、逆に算術平均粗さRaが 2.5μm を超える場合は、金
属錫が必要付着量を超えて過剰に削り取られ金属錫の過
剰消費を招き好ましくない。なお、ロール円周面に粗度
すなわち凹凸を付与する方法としては特に制限を受ける
ものではなく、例えばヤスリでの研磨、放電ダル加工、
レーザーダル加工、ショットダル加工などの方法を用い
ることができる。
【0030】前記したロール円周面と金属錫との相互摺
動方法としては特に制限を受けるものではないが、下記
(1) 、(2) の方法を用いることが特に好ましい。 (1) 回転金属錫円盤の押圧・摺動法:本発明において
は、ロール円周面と金属錫との相互摺動方法として、金
属錫の円盤(以下、金属錫円盤と記す)を回転させなが
ら好ましくは回転するロール円周面に押圧、摺動せしめ
る方法を用いることが好ましい。
【0031】この場合、金属錫円盤を、好ましくはロー
ル円周面の回転方向とは逆向きに、回転数:10〜3000回
転/分で回転させながらロール円周面に押圧、摺動せし
めることが好ましい。摺動せしめる際の押し付け圧力
は、0.98〜98MPa (:0.1 〜10kgf/mm2 )が好ましい。
【0032】これは、押し付け圧力を上記範囲内で調整
することによって、ロール円周面の金属錫の付着量が好
適範囲内となるように制御できるためである。上記した
回転金属錫円盤の押圧・摺動法によるロール円周面への
金属錫の付着方法によれば、ロール円周面へ安定して必
要量の金属錫を付着でき、該ロールで薄クロムめっき鋼
板の溶接部に金属錫を確実に転写付着できる。
【0033】この結果、後記する実施例に示すように、
安定して優れた溶接性を得ることができる。 (2) 振動金属錫の押圧・摺動法:本発明においては、ロ
ール円周面と金属錫との他の相互摺動方法として、金属
錫を振動させながらロール円周面に押圧、摺動せしめる
方法を用いることが好ましい。
【0034】この場合、金属錫を、振動数:10〜400Hz
で振動させながらロール円周面に押圧、摺動せしめるこ
とが好ましい。摺動せしめる際の押し付け圧力は、0.98
〜98MPa (:0.1 〜10kgf/mm2 )が好ましい。これは、
押し付け圧力を上記範囲内で調整することによって、ロ
ール円周面の金属錫の付着量が好適範囲内となるように
制御できるためである。
【0035】上記した振動金属錫の押圧・摺動法による
ロール円周面への金属錫の付着方法によれば、ロール円
周面へ安定して必要量の金属錫を付着でき、該ロールで
薄クロムめっき鋼板の溶接部に金属錫を確実に転写付着
できる。この結果、後記する実施例に示すように、安定
して優れた溶接性を得ることができる。
【0036】なお、本発明においては、前記したロール
として、ビッカース硬さ(Hv)が錫(:金属錫)より硬
い材質から成るロールを用いることが好ましい。これ
は、ロール円周部(:ロール円周面)が錫の硬さ以下の
硬さ(Hv)の材質から成るロールを用いた場合、ロール
円周面が薄クロムめっき鋼板の切板の刃返り部などによ
って傷つき、ロール円周面の表面形状が不均一となり、
薄クロムめっき鋼板溶接部における金属錫の付着が不均
一となり、安定して優れた溶接性を得ることが困難とな
るためである。
【0037】〔II. 薄クロムめっき鋼板:〕本発明にお
ける薄クロムめっき鋼板としては、鋼板の両面に、金属
クロムの付着量が30〜150mg/m2の金属クロム層を有し、
その上に、クロム酸化物の付着量が金属クロム換算で3
〜30mg/m2 のクロム酸化物層を有する鋼板が好ましい。
金属クロムの付着量が30mg/m2 未満の場合、耐食性が不
十分で錆を発生し易く、逆に150mg/m2を超える場合、耐
食性は十分であるが、必要量以上の金属クロムの付着は
経済性の面から問題であるばかりでなく、薄クロムめっ
き鋼板の生産性が低下するため好ましくない。
【0038】また、クロム酸化物の付着量が金属クロム
換算で3mg/m2 未満の場合、耐食性、塗料密着性が不十
分となり、逆に30mg/m2 を超える場合、鋼板表面に干渉
色が生じ外観が悪くなるだけでなく、酸化クロムなどの
クロム酸化物が高電気抵抗物質であるため金属錫を付着
させても溶接性が向上しなくなる。より好ましくは、金
属クロムの付着量は50〜120mg/m2、クロム酸化物の付着
量は金属クロム換算で5〜20mg/m2 、さらに好ましく
は、金属クロムの付着量は70〜110mg/m2、クロム酸化物
の付着量は金属クロム換算で8〜18mg/m2 である。
【0039】なお、前記した金属クロムの付着量および
クロム酸化物の付着量とは、それぞれ、金属クロム付着
単位面積当たりの金属クロムの付着量およびクロム酸化
物付着単位面積当たりのクロム酸化物の付着量(金属ク
ロム換算値)を示す。 〔III.薄クロムめっき鋼板溶接部への金属錫の付着:〕
本発明における薄クロムめっき鋼板への金属錫の付着
は、例えば溶接缶胴サイズに切り出した薄クロムめっき
鋼板の溶接部にのみ行えば良く、前記したように、重
ねシーム溶接部の鋼板同士が直接接合する部分である2
面の内の両面または片面、もしくは重ねシーム溶接部
の内、上下電極に接する部分である2面の内の両面また
は片面、もしくは重ねシーム溶接部の鋼板同士が直接
接合する部分である2面および上下電極に接する部分で
ある2面の4面に対して行う。
【0040】また、薄クロムめっき鋼板溶接部への金属
錫の付着は、溶接前であればいつでもよく、特に制限さ
れるものではないが、溶接機直前か、あるいは必要に応
じて塗装・印刷した後、溶接機までコンベアなどで搬送
している時でもよく、今まで研削機を用いていた製造ラ
インであれば研削機を取り外した場所で付着せしめるの
が好都合である。
【0041】本発明においては、ロール円周面に金属錫
が付着したロールを回転させながらロール(:ロール円
周面)で薄クロムめっき鋼板溶接部を圧下することが好
ましい。この場合、下記(1) 〜(3) のいずれかの方法で
薄クロムめっき鋼板溶接部へ金属錫を付着することが好
ましい。
【0042】(1) 後記する図1に示すように、薄クロム
めっき鋼板を移動させながら回転ロールを圧下し、ロー
ル円周面に付着した錫を薄クロムめっき鋼板溶接部に転
写付着させる。 (2) 回転ロールを移動させながら回転ロールを圧下し、
ロール円周面に付着した錫を薄クロムめっき鋼板溶接部
に転写付着させる。
【0043】(3) 薄クロムめっき鋼板を移動させながら
かつ回転ロールも移動させながら回転ロールを圧下し、
ロール円周面に付着した錫を薄クロムめっき鋼板溶接部
に転写付着させる。なお、上記(3) の場合は、薄クロム
めっき鋼板の移動方向と回転ロールの移動方向は相互に
逆向きとすることが好ましい。
【0044】本発明においては、薄クロムめっき鋼板溶
接部への金属錫の付着量を、溶接部の金属錫付着面にお
ける金属錫付着単位面積当たり 0.010〜 0.7g/m2と規定
する。上記した金属錫の付着量が 0.010g/m2未満の場合
は、溶接性の向上効果が不十分であり、逆に 0.7g/m2
超える場合は、溶接性向上効果は十分であるが、必要量
以上の金属錫の付着は経済性の面から問題となる。
【0045】さらに、上記した薄クロムめっき鋼板溶接
部への金属錫の付着量は、0.05〜0.55g/m2であることが
より好ましい。以上、本発明について述べたが、本発明
の電気抵抗シーム溶接方法によれば、下記(1) 、(2) の
優れた効果が得られる共に、安定して優れた溶接性が得
られる電気抵抗シーム溶接方法を提供することが可能と
なった。
【0046】(1) 薄クロムめっき鋼板を無研削で溶接で
きるため、環境・衛生上の問題および耐食性低下の問題
を解決できる。 (2) 薄クロムめっき鋼板自体に特殊処理を施すことが不
要となり、薄クロムめっき鋼板を缶胴に使うか、缶蓋に
使うか、自由な使い方ができ、また従来の色調差による
問題を生じることがない。
【0047】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいてさらに具体
的に説明する。冷延鋼板(板幅:1500mm)を、Cr6+およ
び硫酸を含有する水溶液中で陰極処理し、鋼板の両面に
金属クロム層とその上層としてのクロム酸化物層を有す
る表1に示す3種類(A,B,C)の薄クロムめっき鋼
板(鋼帯)を製造した。
【0048】次に、コイルに巻き取った薄クロムめっき
鋼板(鋼帯)から大板を切り出し、大板から缶胴サイズ
の試験片を切り出した。次に、得られた薄クロムめっき
鋼板の各試験片について、図1に示す錫付着方法および
表2に示す錫付着条件で金属錫を付着した(実施例1〜
9、比較例1〜3)。
【0049】なお、図1において、f1はロールの回転方
向、f2は金属錫円盤の回転方向、f3は薄クロムめっき鋼
板(試験片)の移動方向、f4は錫板の振動方向を示す。
金属錫の付着箇所は、図2に示す重ねシーム溶接部の電
極面(2面)もしくは接合面(2面)もしくは電極面お
よび接合面(4面)とした。次に、溶接部に金属錫を付
着した薄クロムめっき鋼板の試験片(実施例1〜9、比
較例1〜3)および溶接部に金属錫を付着しない薄クロ
ムめっき鋼板の試験片(比較例4)を、表3に示す溶接
条件で重ね電気抵抗シーム溶接し、十分な溶接強度を有
しかつ溶接チリがない溶接一次電流範囲(適正溶接電流
範囲)を求め、溶接性を評価した。
【0050】表4に、得られた溶接性評価結果を試験条
件と併せて示す。表4に示されるように、本発明の溶接
方法(実施例1〜9)は優れた溶接性を有すると共に、
安定した溶接性を有することが分かった。以上、実施例
について述べたが、本発明によれば、薄クロムめっき鋼
板の切板に対して安定して優れた溶接性を得ることが可
能となった。
【0051】
【表1】
【0052】
【表2】
【0053】
【表3】
【0054】
【表4】
【0055】
【発明の効果】本発明のシーム溶接(電気抵抗シーム溶
接)方法によれば、下記(1) 、(2) の優れた効果が得ら
れる共に、安定して優れた溶接性が得られる電気抵抗シ
ーム溶接方法を提供することが可能となった。 (1) 薄クロムめっき鋼板を無研削で溶接できるため、環
境・衛生上の問題および耐食性低下の問題を解決でき
る。
【0056】(2) 薄クロムめっき鋼板自体に特殊処理を
施すことが不要となり、薄クロムめっき鋼板を缶胴に使
うか、缶蓋に使うか、自由な使い方ができ、また従来の
色調差による問題を生じることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる薄クロムめっき鋼板溶接部への
金属錫の付着方法を示す説明図である。
【図2】薄クロムめっき鋼板溶接部の金属錫の付着位置
を示す説明図である。
【図3】切り出された鋼板の形状を示す説明図であり、
耳伸び(a) 、反り(b) 、刃返り(c) を示す。
【符号の説明】
A 耳伸び B 反り C 刃返り f1 ロールの回転方向 f2 金属錫円盤の回転方向 f3 薄クロムめっき鋼板(試験片)の移動方向 f4 錫板の振動方向
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B23K 101:34 B23K 101:34 (72)発明者 加藤 千昭 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社技術研究所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋼板表面に金属クロム層と、該金属クロ
    ム層の上に形成されたクロム酸化物層を有する薄クロム
    めっき鋼板のシーム溶接方法であって、ロールの円周面
    に金属錫を付着させ、該ロールで前記鋼板の溶接部とな
    る部分を圧下し、該溶接部に金属錫を付着量:0.010 〜
    0.7g/m2 で転写付着させ、その後、シーム溶接を行うこ
    とを特徴とする薄クロムめっき鋼板のシーム溶接方法。
  2. 【請求項2】 鋼板表面に金属クロム層と、該金属クロ
    ム層の上に形成されたクロム酸化物層を有する薄クロム
    めっき鋼板のシーム溶接方法であって、ロール円周面に
    算術平均粗さRa: 0.5〜 2.5μm の表面粗さを有するロ
    ールの円周面に金属錫を摺動、付着させ、該ロールで前
    記鋼板の溶接部となる部分を圧下し、該溶接部に金属錫
    を付着量:0.010 〜0.7g/m2 で転写付着させ、その後、
    シーム溶接を行うことを特徴とする薄クロムめっき鋼板
    のシーム溶接方法。
  3. 【請求項3】 前記したロールの円周面に金属錫を付着
    もしくは摺動、付着させる方法が、金属錫円盤を回転
    数:10〜3000回転/分で回転させながら該金属錫円盤の
    円周面をロールの円周面に摺動せしめる方法であること
    を特徴とする請求項1または2記載の薄クロムめっき鋼
    板のシーム溶接方法。
  4. 【請求項4】 前記したロールの円周面に金属錫を付着
    もしくは摺動、付着させる方法が、金属錫を、振動数:
    10〜400Hz で振動させながらロールの円周面に摺動せし
    める方法であることを特徴とする請求項1または2記載
    の薄クロムめっき鋼板のシーム溶接方法。
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