JP2002201328A - 水性デイスパージョン樹脂組成物とこの組成物で加工した帆布 - Google Patents

水性デイスパージョン樹脂組成物とこの組成物で加工した帆布

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JP2002201328A
JP2002201328A JP2000404808A JP2000404808A JP2002201328A JP 2002201328 A JP2002201328 A JP 2002201328A JP 2000404808 A JP2000404808 A JP 2000404808A JP 2000404808 A JP2000404808 A JP 2000404808A JP 2002201328 A JP2002201328 A JP 2002201328A
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aqueous dispersion
canvas
resin
meth
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JP2000404808A
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English (en)
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Seiji Nozaki
野▲ザキ▼  齊治
Kuniaki Kamiya
神谷  邦明
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Kyowa Co Ltd
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Kyowa Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 燃焼時ダイオキシンやハロゲンガスを発生せ
ず、使用中に環境ホルモンを流出しない、耐水性、耐揉
み性に優れた帆布を提供する。 【解決手段】 コアが酢酸ビニル含有量10〜75重量
%、エチレン含有量5〜30重量%、(メタ)アクリル
酸エステル20〜85重量%のエチレン−酢酸ビニル−
(メタ)アクリル酸エステル共重合体、シエルが(メ
タ)アクリル酸エステル系重合体でコア部が30〜80
重量%、シエル部が20〜70重量%であるスターポリ
マー水性デイスパージョンで、Tgが0〜−30℃の該
スターポリマー水性デイスパージョンの樹脂固形分20
〜90重量%に対し、Tgが−5〜−35℃、100%
モジュラスが5〜190Kg/cmの水性デイスパー
ジョンポリウレタンを樹脂固形分で10〜80重量%配
合してなる水性デイスパージョン樹脂組成物と、これで
処理した帆布である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、帆布を被覆加工す
るのに用いられる水性ディスパージョン樹脂組成物と、
この樹脂組成物で含浸被覆処理した帆布に関する。
【0002】
【従来の技術】車両用帆布、船舶用シート、野積みシー
ト、簡易倉庫用シート等の帆布は、紡績糸を使用した基
布、ターポリンまたはフィラメント糸を使用した基布を
塩化ビニル樹脂で被覆加工して製造されてきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】塩化ビニル樹脂を用い
て被覆加工した製品は総べて塩素および可塑剤を含有す
るため、燃焼するとダイオキシン類の発生、また使用中
に環境ホルモンがブリードし、流出などの恐れがある。
地球レベルでの環境保全の観点から、燃焼時ダイオキシ
ン類、臭素ダイオキシン類等の有毒ガスを発生するハロ
ゲン元素を含有する樹脂、および環境ホルモンを含有す
る配合剤は世界的にその使用を避けることが要求されて
いる。本発明はこのような実状に鑑みてなされたもので
合繊基布と樹脂との密着性が良好で、耐水性、耐摩耗
性、耐揉み性、引張強力がよく、特に低温、柔軟性が良
好で、燃焼時有毒なハロゲンガス、ダイオキシン類の発
生がなく、さらに環境ホルモンを含有しない帆布及びシ
ートを提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、 「1. コアが酢酸ビニル含有量10〜75重量%、エ
チレン含有量5〜30重量%、(メタ)アクリル酸エス
テル20〜85重量%のエチレン−酢酸ビニル−(メ
タ)アクリル酸エステル共重合体、シエルが(メタ)ア
クリル酸エステル系重合体でコア部が30〜80重量
%、シエル部が20〜70重量%であるスターポリマー
水性デイスパージョンで、Tgが0〜−30℃の該スタ
ーポリマー水性デイスパージョンの樹脂固形分20〜9
0重量%に対し、Tgが−5〜−35℃、100%モジ
ュラスが5〜190Kg/cmの水性デイスパージョ
ンポリウレタンを樹脂固形分で10〜80重量%配合し
てなる水性デイスパージョン樹脂組成物。 2. 1項に記載された水性ディスパージョン樹脂組成
物において、スターポリマー水性デイスパージョンのコ
アが酢酸ビニル含有量40〜95重量%と残部がエチレ
ンのエチレン−酢酸ビニル共重合体でシエルが(メタ)
アクリル酸エステル系重合体でコアが30〜80重量
%、シエル部が20〜70重量%で樹脂固形分が35〜
75重量%であるスターポリマー水性デイスパージョン
である、水性ディスパージョン樹脂組成物。 3. コアが酢酸ビニル含有量15〜70重量%、エチ
レン含有量5〜30重量%、バーサチック酸ビニル含有
量25〜75重量%のエチレン−酢酸ビニル−バーサチ
ック酸ビニル共重合体、シエルが(メタ)アクリル酸エ
ステル系重合体でコア部が30〜80重量%、シエル部
が20〜70重量%であるスターポリマー水性デイスパ
ージョンで、Tgが0〜−30℃の該スターポリマー水
性デイスパージョンの樹脂固形分20〜90重量%に対
し、Tgが−5〜−35℃、100%モジュラスが5〜
190Kg/cmの水性デイスパージョンポリウレタ
ンを樹脂固形分10〜80重量%配合してなる水性デイ
スパージョン樹脂組成物。 4. 合繊基布を1項ないし3項のいずれか1項に記載
された水性デイスパージョン樹脂を用いて含浸被覆し熱
処理加工した帆布。 5. 合繊基布は紡績糸を使用した帆布生材で生材号数
は2号〜6号で重量は180〜470g/mである生
材である4項に記載された含浸被覆し熱処理加工した帆
布。 6. 合繊基布はマルチフィラメント糸を使用した生材
でマルチフィラメントの繊度は200〜1,000デニ
ール、引張強度4〜10g/デニール、破断伸度14〜
45%で密度は縦×横 47本×43本〜60本×55
本である生材である4項に記載された含浸被覆し熱処理
加工した帆布。」 に関する。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明で水性デイスパージョン樹
脂としてオレフィン系樹脂でコアがエチレン−酢酸ビニ
ル−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、シエルが
(メタ)アクリル酸エステル系重合体であるスターポリ
マー水性デイスパージョン、またコアがエチレン−酢酸
ビニル−バーサチック酸ビニル共重合体、シエルが(メ
タ)アクリル酸エステル系重合体であるスターポリマー
水性デイスパージョンを使用する。これ等の水性デイス
パージョン樹脂を使用するのは、これ等の樹脂は合繊基
布との密着性が良好で耐水性がよく、高温度でもベタツ
キがなく、低温でも柔軟で風合いが良好であり、基布に
樹脂を十分含浸させ均一に被覆させることができるから
である。本発明で用いるコアがエチレンが5〜30重量
%で、酢酸ビニルが10〜75重量%で、(メタ)アク
リル酸エステルが20〜85重量%の共重合体であっ
て、シエルが(メタ)アクリル酸エステル系重合体であ
るスターポリマー水性デイスパージョンは、コア部が3
0〜80重量%、シエル部が20〜70重量%である
と、基布と樹脂の密着性能が良好であるので好ましい。
水性ディスパージョン中の固形分35〜75重量%、粒
径0.1〜1μ、粒度0.1〜1μ、粘度300〜60
00cp、pH4〜7、Tg0〜−30℃のものが特に
粘度安定性がよいので好ましい。例えば、リカポンドF
K−715、FK−F9641、FK−F9836(中
央理化工業株式会社製)等が好適に使用される。
【0006】本発明で用いるコアがエチレンが5〜30
重量%で、酢酸ビニルが15〜70重量%で、バーサチ
ック酸ビニルが25〜75重量%の共重合体であって、
シエルが(メタ)アクリル酸エステル系重合体であるス
ターポリマー水性デイスパージョンはコア部が30〜8
0重量%、シエル部が20〜70重量%であると耐水性
が良好であるの好ましい。水性ディスパージョン中の固
形分30〜75重量%、粒径0.1〜1μ、粘度300
〜6000cp、pH4〜7、Tg0〜−30℃のもの
が粘度安定性がよいので好ましい。例えば、リカポンド
FK−F9837−4、FK−F9837−5、FK−
F9837−6(中央理化工業株式会社製)等が好適に
使用される。
【0007】本発明で用いるポリウレタンとしてはポリ
エステル、ポリエーテル、ポリカーボネートの主構造を
有するポリウレタンが用いられるが、可撓性、耐水性、
密着性等からみてポリエステル主構造のポリウレタンが
好ましい。本発明で使用するポリウレタン水性デイスパ
ージョンは、スターポリマー水性デイスパージョンの樹
脂固形分20〜90重量%に対し、10〜80重量%用
いると、耐摩耗性が良好となるので好ましい。ポリウレ
タンの配合割合が20重量%以下では、高温粘着性、耐
擦過性の改善が小さく、80重量%以上では、引裂強力
に問題が起きるので好ましくない。水性ディスパージョ
ン中の固形分20〜90重量%、粒径0.01〜5μ、
粘度10〜3000cp、pH4〜9のものが好まし
く、Tg−5〜−35℃、100%モジュラスは5〜1
90Kg/cmのものが風合いがソフトで好ましい。
例えば、旭電化工業株式会社製 アデカボンタインHU
X−380、HUX−290、HUX−293、HUX
−260、HUX−386、関西ペイント株式会社製
レタンWB等がある。ポリウレタン水性デイスパージョ
ンはポリオレフィン系スターポリマー水性デイスパージ
ョンの樹脂固形分20〜90重量%に対して樹脂固形分
10〜80重量%の割合が好ましい。ポリオレフィンス
ターポリマー水性デイスパージョンは、高温粘着(70
℃)、耐擦過性が小さい問題がある。一方ポリウレタン
は引裂強力が小さい問題がある。
【0008】本発明に使用する紡績糸はポリエステル、
ナイロン、ポリプロピレン、ポリエチレン、ビニロンか
ら選んだ1または2以上の紡績糸である。強度、熱収縮
の点からポリエステル紡績糸が好ましい。帆布生機の号
数は2号〜6号であり、使用番手(S)は、経糸×緯
糸、10/1×10/1、20/2×10/1、15/
2×15/2、20/2×20/2(S)〜20/6×
20/6(S)等である。密度は経糸×緯糸 41×3
5(本)〜60×56(本)である。重量は、180〜
400g/mである。抗張力は経×緯 80×70K
g/3cm〜250×220Kg/3cm、である。伸
度は、経×緯 20×17%〜45〜35%である。本
発明に使用するマルチフィラメント繊維はポリエステ
ル、ナイロン、ポリプロピレン、ポリエチレン、ビニロ
ンから選んだ1または2以上のマルチフィラメント繊維
である。強度、熱収縮の点からポリエステル繊維が好ま
しい。マルチフィラメント繊維の引張強度は4〜10g
/デニールとすることにより、帆布の高強力、高引裂強
力、軽量化を可能とし、破断伸度を14〜45%にする
ことにより帆布の耐久性を良好になし得る。マルチフィ
ラメントの繊度は200〜1000デニールである。帆
布生機の密度は経糸×緯糸 47×43本〜60×55
本である。帆布生機の抗張力は経×緯が80×70Kg
/3cm〜270×250Kg/3cm、である。伸度
は、経×緯が17×17%〜45〜50%である。
【0009】本発明で可塑剤、顔料、紫外線吸収剤、光
安定剤、酸化防止剤、カップリング剤、分散剤、消泡
剤、増粘剤、発泡剤、安定剤、防黴剤、防藻剤等を併用
することができる。本発明は、水性デイスパージョン樹
脂を用いて生機を被覆するので水性デイスパージョン樹
脂の水分を蒸発、揮散させる必要がある。水分を蒸発、
揮散させる場合加熱炉の温度条件が高温度では被覆層に
気泡が発生するので加熱炉の温度を低くし、かつ温度勾
配をつける必要がある。加熱炉の入口の温度は100℃
以下が好ましい。また水性デイスパージョン樹脂の水分
含有率を下げると、被覆層に気泡が発生する比率が小さ
くなる傾向にある。水分含有比率を下げるために水性デ
イスパージョン樹脂に充填剤を添加することが有効であ
る。充填剤としては炭酸カルシウム、ケイ酸塩、アスベ
スト、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、ドー
ソナイト等が挙げられる。更に水分を充分揮散させるに
は、充填剤として繊維状物が好ましく例えば、アスベス
ト、ドーソナイト、繊維状水酸化マグネシウム等が挙げ
られる。
【0010】次に本発明の帆布の製造方法について説明
する。本発明の帆布は紡績糸に使用した帆布生機を用い
る場合もフィラメント糸を使用した生機を用いる場合も
ガイドロールを通し該生機原反を送り出し水性デイスパ
ージョン樹脂をホースで該生機上に注入し、ドクターナ
イフコートにより該樹脂で該生機の片面をコート後加熱
炉に導入し、熱処理を行って片面の被覆原反を得る。次
に該被覆原反のコートされていないもう一方の片面を同
様にしてコート、加熱処理を行って両面をコートした被
覆原反を得る。被覆原反の樹脂のコート量が不足の場合
は更に該樹脂を被覆原反上に注入しドクターナイフコー
トにより片面をコート、加熱処理し片面を2回コートし
た帆布を得る。更に場合によりもう一方の片面を同様に
して2回目のコートを行った後、加熱処理して両面を2
回コートした帆布を得る。樹脂のコート厚みが不足の場
合は更にコートする。他の帆布の製造方法として紡績糸
使用の帆布生機、フィラメント糸使用生機を用いるいず
れの場合も該生機をガイドロールを通して水性デイスパ
ージョン樹脂が入ったバスを通過させ、両面を含浸コー
ト後ニップロールで樹脂液を絞り、加熱熱処理後、2回
目のコートを連続して行う、すなわち連結された水性デ
イスパージョン樹脂液の入ったバスを通過させ、両面を
更にコートしニップロールで樹脂液を絞り熱処理後被覆
帆布をワインダーで巻き取る。樹脂のコート量が不足の
場合は該被覆帆布を同様にして3回コート、4回コート
を繰り返し帆布を得る。更に別の連続コート法としては
樹脂液を回転スクリーンから吐出してコートするプリン
ティング法等がある。製法はいずれであれ、帆布の基布
と樹脂との密着をよくするために帆布をエンボス加工す
る場合がある。帆布の合繊基布と水性デイスパージョン
樹脂固形分との重量割合は、合繊基布100重量部に対
して樹脂50〜500重量部である。樹脂が50重量部
以下では、耐水性、ウエルダー剥離強度が低下する。5
00重量部以上では、帆布が重くなり、取扱性が悪くな
り好ましくない。本願で用いた帆布生機を例示する。ポ
リエステル帆布生機としては、表1に示すものが用いら
れる。
【0011】
【表1】
【0012】ポリエステルフィラメント帆布生機として
は、表2に示すものが用いられる。
【0013】
【表2】
【0014】
【実施例】次に実施例を示して具体的に説明する。 実施例1 プラネタリヤミキサー(容量50リットル)の中へコア
がエチレン−酢酸ビニル−アクリル酸エステル共重合
体、シエルがメタアクリル酸エステル重合体であるスタ
ーポリマー水性デイスパージョン リカポンドFK−7
15(中央理化工業株式会社製、固形分 55重量%)
91重量部、ポリウレタン水性デイスパージョン アデ
カボンタインHUX−380(旭電化工業株式会社製)
132重量部を投入し、次にプラネタリヤミキサーを撹
拌しながら徐々に白亜華 CC−R(白石工業株式会社
製)30重量部、酸化チタン TIPAQUE C−9
7(石原産業株式会社製)30重量部、紫外線吸収剤チ
ヌピン327(チバガイギ株式会社製)0.7重量部、
光安定剤 HALS(チバガイギ株式会社製)0.5重
量部、増粘剤 HUX−TA(旭電化工業株式会社製)
2.0重量部、分散剤アロンT−4D(東亜合成株式会
社製)0.2重量部、消泡剤 ノプコ8034(サンノ
プコ 株式会社製)0.2重量部、約5分かけて添加し
た。さらに15分間撹拌した。次に徐々に減圧度合を大
きくして、5mmHgで約30分間真空脱泡を行い、粘
度3,030Pa・sの水性デイスパージョン難燃樹脂
液を得た。該樹脂液を3基連続したディップコーティン
グ設備のディップ槽それぞれ3槽に注入した。ポリエス
テル製 帆布生機5号、使用番手(s):経糸×緯糸・
20/2×20/2、密度(本/インチ):経糸×緯糸
・49×46、組織:平織、抗張力(Kg/3cm)経
×緯・156×143、引張伸度(%)経×緯・28×
24、(重量246g/m)をガイドロールを通して
第1ディップ槽で該水性デイスパージョン樹脂液をホー
スから該生機表面に徐々に注入しながらドクターナイフ
コートにより生機の片面を含浸コート後、温度90℃、
110℃、140℃、160℃の加熱炉で加熱処理して
生機の片面を被覆し、該被覆原反をワインダーで巻き取
った。次に全く同様にして、もう一方の片面を樹脂液で
被覆加工を行った。該両面ディップ被覆加工した被覆原
反の重量は368g/mであった。さらに該被覆シー
ト原反を同様の樹脂液を使用して、まず片面のコートを
行い加熱炉で熱処理を行い、被覆原反をワインダーで巻
き取った。さらにもう一方の片面を同様にしてコート後
加熱処理して帆布原反をワインダーで巻き取った。該帆
布原反の厚さは0.52mm重量は492g/mであ
った。処理液の組成を表3に、該シートの性能は表5に
示す。
【0015】実施例2 実施例1においてスターポリマー水性デイスパージョン
を、FK−715 127重量部、ポリウレタン水性デ
ィスパージョンを、HUX−380 79重量部にする
以外は実施例1と同様にして、水性ディスパージョン樹
脂液を調合した。該樹脂液の粘度は3,240Pa・s
であった。また、ポリエステル帆布を生機6号、使用番
手(s):経糸×緯糸・10/1×10/1、密度(本
/インチ):経糸×緯糸・43×40、組織:平織、重
量212g/m、抗張力(Kg/3cm)経×緯・1
35×122、引張伸度(%)経×緯・30×41、を
使用した。それ以外は、実施例1と同様にして調合した
該樹脂液を用いてドクターナイフコート、加熱処理を4
回行って、厚さ0.48mm、重量430g/mの帆
布原反を得た。処理液の組成を表3に、該帆布原反の性
能は表5に示す。
【0016】実施例3 実施例1においてスターポリマー水性デイスパージョン
を、FK−715 55重量部、ポリウレタン水性ディ
スパージョンを、HUX−380 184重量部にする
以外は実施例1と同様にして、粘度2,910Pa・s
の水性ディスパージョン樹脂液を調合した。また帆布生
機は、フィラメント糸は経糸×緯糸 250De/24
f×250De/24f、密度:経糸×緯糸 51本×
51本、組織:平織、重量115g/m、抗張力(K
g/3cm)経×緯・116×114、引張伸度(%)
経×緯・29×25、を使用した。それ以外は、実施例
1と同様にして調合した該水性ディスパージョン樹脂液
を用いてドクターナイフコートにより被覆後、加熱処理
を4回繰り返し行って、厚さ0.40mm、重量375
g/mの原反を得た。処理液の組成を表1に、該帆布
原反の性能は表5に示す。
【0017】実施例4 実施例1においてスターポリマー水性デイスパージョン
FK−715を用いる代わりに、コアがエチレン−酢酸
ビニル−バーサチック酸ビニル系共重合体、シエルがメ
タアクリル酸エステル重合体であるスターポリマー水性
デイスパージョン FK−F9837−6(中央理化工
業株式会社製)91重量部を使用した。それ以外は実施
例1と同様にして、粘度2,540Pa・sの水性デイ
スパージョン樹脂液を調合した。該樹脂液を用いて、実
施例2で使用したポリエステル帆布を生機6号を用いて
実施例2と同様にドクターナイフコート後、熱処理して
厚さ厚さ0.46mm、重量410g/mの帆布原反
を得た。処理液の組成を表3に、該帆布原反の性能は表
5に示す。
【0018】比較例1 実施例1において、スターポリマー水性デイスパージョ
ンFK−715 182重量部にし、ポリウレタン水性
ディスパージョンHUX−380を添加しなかった。そ
れ以外は実施例1と同様にして粘度4,180Pa・s
の水性ディスパージョン樹脂液を得た。該樹脂液を用
い、実施例1で使用したのと同様の5号帆布生機を実施
例1と同様にドクターナイフコート後、加熱処理して厚
さ0.51mm、重量476g/mの帆布原反を得
た。処理液の組成を表4に、該帆布原反の性能は表6に
示す。該帆布は、ウェルダー剥離強力、70℃における
不粘着性に問題がある。
【0019】比較例2 実施例1において、スターポリマー水性デイスパージョ
ンFK−715を添加せず、ポリウレタン水性ディスパ
ージョンHUX−380を380重量部添加した。その
他は実施例1と同様にして粘度2,410Pa・sの水
性ディスパージョン樹脂液を得た。該樹脂液を用い、実
施例1で使用したのと同様の5号帆布生機を実施例1と
同様にドクターナイフコート後、加熱処理して厚さ0.
50mm、重量480g/mの帆布原反を得た。処理
液の組成を表4に、該帆布原反の性能は表6に示す。該
帆布は、引裂強度に問題がある。
【0020】比較例3 実施例1において、ポリウレタン水性ディスパージョン
HUX−380の代わりに、アデカボンタイターHUX
−350(旭電化工業株式会社製、主構造ポリエステ
ル、Tg−20℃、100%モジュラス200Kg/c
)167重量部使用した。それ以外は実施例1と同
様にして粘度3,740Pa・sの水性ディスパージョ
ン樹脂液を得た。該樹脂液を用い、実施例1で使用した
のと同様の5号帆布生機を実施例1と同様にドクターナ
イフコート後、加熱処理して厚さ0.52mm、重量4
90g/mの帆布原反を得た。処理液の組成を表4
に、該帆布原反の性能は表6に示す。該帆布は、ウェル
ダー剥離強力、柔軟性、引裂強力に問題がある。
【0021】
【表3】
【0022】
【表4】
【0023】
【表5】
【0024】
【表6】
【0025】試験方法 厚さ (mm) : JIS L 1096 重量 (g/m):JIS L 1096 抗張力(Kg/3cm):JIS L 1096 引張伸度(%):JIS L 1096 引裂強度(Kg):JIS L 1096 ウエルダー剥離強度(Kg/2cm):JISK−63
28 耐揉み性(スコット型法)1Kg×1,000回:JI
S L 1096 耐水性(mm):JIS L 1096 不粘着性(70℃):JIS K 6328 柔軟性(Kg/2cm):* 粘度:BM型粘度 ローターNo.630rPm、25
℃ (註)* 柔軟性 横5cm、立て12cmの試験片を3枚採取し、ル
ープにする。 測定温度でループの上に荷重を載せ、高さが1cm
まで圧縮された時点での荷重を測定する。 評価 (1) 耐揉み性(スコット型法) 剥離がなく表面の変化がないもの 5 剥離はないが表面がやや膨らんでいるもの 4 剥離が僅かにあるもの 3 剥離が大きいもの 2 剥離が非常に大きいもの 1 (2) 不粘着性 粘着 なし 4 粘着 少しあり 3 粘着 あり 2 粘着 非常に大きい 1
【0026】
【発明の効果】本発明の帆布は耐水性、耐摩耗性、耐揉
み性に優れ、低温、柔軟性が良好で、ハロゲンガスやダ
イオキシンを発生せず、環境ホルモンを含有しない優れ
た効果を奏する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J002 BN07W CK02X GK02 HA07 4L033 AA07 AB05 AC03 AC15 CA12 CA18 CA28 CA29 CA50

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コアが酢酸ビニル含有量10〜75重量
    %、エチレン含有量5〜30重量%、(メタ)アクリル
    酸エステル20〜85重量%のエチレン−酢酸ビニル−
    (メタ)アクリル酸エステル共重合体、シエルが(メ
    タ)アクリル酸エステル系重合体でコア部が30〜80
    重量%、シエル部が20〜70重量%であるスターポリ
    マー水性デイスパージョンで、Tgが0〜−30℃の該
    スターポリマー水性デイスパージョンの樹脂固形分20
    〜90重量%に対し、Tgが−5〜−35℃、100%
    モジュラスが5〜190Kg/cmの水性デイスパー
    ジョンポリウレタンを樹脂固形分で10〜80重量%配
    合してなる水性デイスパージョン樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載された水性ディスパージ
    ョン樹脂組成物において、スターポリマー水性デイスパ
    ージョンはコアが酢酸ビニル含有量40〜95重量%と
    残部がエチレンのエチレン−酢酸ビニル共重合体でシエ
    ルが(メタ)アクリル酸エステル系重合体でコアが30
    〜80重量%、シエル部が20〜70重量%で樹脂固形
    分が35〜75重量%であるスターポリマー水性デイス
    パージョンである、水性ディスパージョン樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 コアが酢酸ビニル含有量15〜70重量
    %、エチレン含有量5〜30重量%、バーサチック酸ビ
    ニル含有量25〜75重量%のエチレン−酢酸ビニル−
    バーサチック酸ビニル共重合体、シエルが(メタ)アク
    リル酸エステル系重合体でコア部が30〜80重量%、
    シエル部が20〜70重量%であるスターポリマー水性
    デイスパージョンで、Tgが0〜−30℃の該スターポ
    リマー水性デイスパージョンの樹脂固形分20〜90重
    量%に対し、Tgが−5〜−35℃、100%モジュラ
    スが5〜190Kg/cmの水性デイスパージョンポ
    リウレタンを樹脂固形分10〜80重量%配合してなる
    水性デイスパージョン樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 合繊基布を請求項1ないし3のいずれか
    1項に記載された水性デイスパージョン樹脂を用いて含
    浸被覆し熱処理加工した帆布。
  5. 【請求項5】 合繊基布は紡績糸を使用した帆布生材で
    生材号数は2号〜6号で重量は180〜470g/m
    である生材である請求項4に記載された含浸被覆し熱処
    理加工した帆布。
  6. 【請求項6】 合繊基布はマルチフィラメント糸を使用
    した生材でマルチフィラメントの繊度は200〜1,0
    00デニール、引張強度4〜10g/デニール、破断伸
    度14〜45%で密度は縦×横 47本×43本〜60
    本×55本である生材である請求項4に記載された含浸
    被覆し熱処理加工した帆布。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005162923A (ja) * 2003-12-04 2005-06-23 Hokuetsu Paper Mills Ltd 感圧接着剤組成物及びそれを用いた再剥離性圧着記録用紙
CN105150753A (zh) * 2015-09-04 2015-12-16 嘉兴市科富喷绘材料有限公司 水性弱溶剂钻石画布及其制备工艺
JP2021017668A (ja) * 2019-07-19 2021-02-15 平岡織染株式会社 引裂強度に優れた産業資材用帆布

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