JP3954013B2 - 建築工事現場に展張する難燃性積層体 - Google Patents
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Description
特開平6−184330にエチレン−酢酸ビニル系共重合体にメラミンシアヌレートと赤リンとを併用して難燃シートを製造することが記載されているが、赤リンを使用すると、シートの色が赤褐色となり色調が乳白色のものが出さない。シートが赤褐色では印刷、塗装、インクジェット等で自由な色調が出来ない問題があり、環境の景観に影響を与える欠点がある。
特開2000−53836にエチレン−酢酸ビニル系共重合体にポリリン酸アンモニウムを配合したシートが記載されているが、ポリリン酸アンモニウムは被覆したポリリン酸アンモニウムであるとは全く記載がなく実施例1〜9に記載されているポリリン酸アンモニウムはホスターフラムAP422(クラリアント社製)と記載されている。ホスタフラムAP422は全く被覆されていないポリリン酸アンモニウムである。被覆されていないポリリン酸アンモニウムは耐水性が悪く建築工事現場で展張後洗濯するとシートから脱落するので、シートの被覆用には不適格である。
また、特開平11−181429号公報には、ホスファゼン化合物を用いた難燃剤が記載されているが、ホスファゼン化合物を配合する樹脂として、ポリエチレンテレフタレート、ABS樹脂、ポリカーボネート樹脂、エポキシ樹脂、ポリスチレン、等が示されており、ポリエチレンやポリプロピレンも1行記載であげられているが、具体的に記載されているのはABS樹脂とポリカーボネート樹脂とエポキシ樹脂であり、エチレン系共重合体を使用することは全く記載されてなく、エチレンと炭素数4〜6のαオレフィンの共重合体やエチレン−酢酸ビニル共重合体については全く記載されてなく、使用する共重合体が特定のメルトフローレートでなければならないことについては、示唆すらない。例示された樹脂では加工性が悪くその上、ホスファゼン等の配合物との親和性が悪く、均一分散できないので均一組成の薄いフイルムとはならず、難燃性積層体を形成できない。
また、メラミンシアヌレートとポリリン酸アンモニウムを添加剤として使用できる旨の1行記載はあるが、ポリリン酸アンモニウムは親水性が大きいので、建築用積層体を使用後水洗すると流失し、再使用できない問題がある。
つまりホスファゼン化合物や、メラミンシアヌレート、被覆したポリリン酸アンモニウムの特定量を配合する樹脂としては、特別のエチレン系共重合体を使用しないとこれ等の難燃剤が均一に分散しないので、均一の難燃性を有するフイルムにならないのである。
また、基布を用いることも記載されていないが、建築工事用シートは建築工事現場に展張するものであるので、樹脂フイルムでは強度が小さく実用できず、基布を用いる必要がある。これ等のことから該公報には建築工事難燃性積層体は記載されていないことが理解される。
本発明はこのような実状に鑑みてなされたもので合繊基布と難燃剤との密着性が良好で、引張強度、防炎性、引裂強度、ウエルダー強度などが良好で、燃焼時有毒なハロゲンガス、ダイオキシン類の発生はせず、さらに可塑剤などの環境ホルモンを含有しない建築工事用積層体を提供するものである。
また、建築工事現場に展張したとき、周囲の景観に悪影響を当てることは許されないが、赤リンを用いると赤色が発現され、インクジェット、印刷等により必要とする調色が出来ず、問題となっている。本発明はこの景観を悪化する問題を解決したものである。
2.難燃性エチレン系共重合体が、酢酸ビニル含有量が8〜25重量%、メルトフロレートが0.5〜30g/10min/190℃であるエチレン−酢酸ビニル系共重合体である、請求項1に記載された建築工事用難燃性積層体。
3.難燃性エチレン系共重合体が、エチレンとαオレフィン共重合体であってメルトフロレートが2〜25g/10min/190℃である、1項に記載された建築工事用難燃性積層体。
4.難燃性エチレン系共重合体が、酢酸ビニル含有量が8〜25重量%、メルトフロレートが0.5〜30g/10min/190℃であるエチレン−酢酸ビニル系共重合体100〜60重量部と、エチレンと炭素数4〜6のαオレフィンの共重合体であってメルトフロレートが2〜25g/10min/190℃であるエチレン−αオレフィン共重合体0〜40重量部とからなる共重合体である、1項に記載された建築工事用難燃性積層体。
5.被覆ポリリン酸アンモニウムがメラミン樹脂または尿素樹脂で被覆されたポリリン酸アンモニウムである、1項ないし4項のいずれか1項に記載された建築工事用難燃性積層体。
6.繊維基布は織布、編布、不織布である、1項ないし5項のいずれか1項に記載された建築工事用難燃性積層体。
7.難燃性積層体はJIS L 1091のA−1法区分3、A−2法区分3、D法区分2の難燃性を有する、1項ないし6項のいずれか1項に記載された建築工事用難燃性積層体。」
に関する。
本発明で使用するエチレン−酢酸ビニル系共重合体は酢酸ビニル含有量8〜25重量%、メルトフローレート0.5〜30g/10min/190℃である。
ここで言う酢酸ビニル含有量とは、共重合体の酢酸ビニルにより形成された構造部分の含有量を言う。フリーの酢酸ビニルは液体であり、酢酸ビニル自体が存在するわけではない。酢酸ビニル含有量8〜25重量%の共重合体は被覆ポリリン酸アンモニウム、メラミンシアヌレート、ホスファゼン化合物との混合性がよく樹脂と難燃剤との均一分散が容易に出来、組成物は柔軟性があり、繊維基布との密着性がよい。更に積層体のウエルダー接着ができる。酢酸ビニルが8重量%以下では押出成形、インフレシヨン成形、カレンダーロール成形した積層に使用するシートが柔軟性を欠き、繊維基布との密着性が悪く、難燃性積体を作り難くなり、更に付着させても繊維基布との間に層間剥離を生じる恐れがある。又ウエルダー接着強度が低下するので好ましくない。25重量%以上では積層体を作る場合シートを加熱すると柔軟過ぎて、加熱した金属ロールにシートが粘着して加工性が著しく低下するので好ましくない。
エチレン−酢酸ビニル系共重合体の酢酸ビニルの好ましい含有量は10〜20重量%である。より好ましくは14〜20重量%である。
その他の樹脂として品質に影響を及ぼさない範囲の配合量でLLDPE、MMA、タフマー樹脂を配合してもよい。
メルトフローレートが、2g/10min/190℃以下ではエチレン−酢酸ビニル共重合体後混合して使用した場合の加工性が少ない。25g/10min/190℃以上では、成形したシートの引張強度の向上がなく好ましくない。
エチレン−αオレフィン共重合体の例として、タフマ−A−20090、(三井・デュボンポリケミカル株式会社登録商標:メルトフローレート 18g/10min/190℃)、タフマ−A−4090、(三井・デュボンポリケミカル株式会社登録商標:メルトフローレート 3.6g/10min/190℃)が挙げられる。
メラミンシアヌレートの例としてMC−610(日産化学株式会社登録商標:平均粒径:5μm)が挙げられる。メラミンシアヌレートは難燃剤として耐水性がよいので好ましい。建築工事現場で3〜6ヶ月使用後、汚れを落とすためにシートを洗濯温水に浸漬して洗濯する。洗濯は数回繰返して行われる。このように洗濯を繰返し行っても防炎性が保持される。
又は、次式で示される。
ホスファゼン化合物の例としてSPB−100(大塚化学株式会社登録商標:リン含有率13%)、SPS−100(大塚化学株式会社登録商標:リン含有率13%)、SPE−1000(大塚化学株式会社登録商標:リン含有率13%)が挙げられる。ホスファゼン化合物は耐水性がよいので好ましい。
ホスファゼン化合物はリン含有率が大きく、窒素も含有するので難燃効果が大きい。添加量が少なくても防炎性がある。特に被覆ポリリン酸アンモニウム、メラミンシアヌレートとの相乗効果が大きい。又耐水性も向上させる効果がある
ポリテトラフルオロエチレンをメラミンシアヌレート、被覆ポリリン酸アンモニウム、ホスファゼン化合物と併用して使用すると、よりすぐれた難燃性を発揮する。
ダイオキシンの発生については、ダイオキシンは塩素や臭素により発生することがわかっているが、ポリテトラフルオロエチレンは弗素を含むが、塩素や臭素を含まないので、ダイオキシンの心配は少ない。
本発明において難燃性積層体の製造は難燃性シートを繊維基布の片面に積層してもよく、両面に積層してもよい。
積層する方法としてシートと繊維基布の間に接着剤層を設けてもよく、また接着剤層なしで積層してもよい。更に難燃性積層体の製造は、シートを形成するとき同時に繊維基布を積層するカレンダートッピン法やT−ダイラミネート法、又はカレンダー法、T−ダイ法、インフレーション法によりシートを一度成形した後に熱圧着により、繊維基布に積層する熱ラミネート法がある。
本発明で難燃剤に適宜に種類及び量を選び顔料、染料、金属水酸化物、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤、安定剤、滑剤、発泡剤、防黴剤、防藻剤等を併用することができる。
(実施例1)
エチレン−酢酸ビニル共重合体 NUC−3461(日本ユニカ株式会社登録商標:酢酸ビニル含有量20%、メルトフローレート15g/10min/190℃)100重量部
に対し、難燃剤としてメラミンシアヌレート MC−610(日産化学株式会社登録商標:平均粒径5μm)50重量部とホスファゼン系難燃剤 SPS−100(大塚化学株式会社登録商標:融点110℃)3重量部、ドロップ防止剤 PTFE(ダイキン工業株式会社商標登録)0.5重量部を配合し、さらに滑剤 エチレン系ワックス AC−400(ハネウエル株式会社登録商標)1.5重量部、ヒンダードアミン系光安定剤 アデカスタッブ LA−63P(旭電化工業株式会社登録商標)0.8重量部、酸化チタン TiO2、3重量部を配合したものをヘンシェルミキサー100リットルで混合後、この混合物を14″2本ロールで温度120℃、混練時間5分間混練し、4本ロールカレンダー装置を用い、加熱温度140〜150℃で成形加工し、厚さ120μm、巾1200mmのシートを作成した。このシートをポリエステル繊維基布平織で、繊度250デニール、密度 経糸25本/インチ、緯糸24本/インチ、重量55g/m2 の両面に120℃、加熱ロールで貼り合わせ、厚さ0.32mmの難燃性積層体(重量295g/m2 )を得た。
用いた織物、樹脂、難燃剤の組成は表1に示す。積層体の性能を測定した結果は表3に示す。
実施例1において、難燃剤としてメラミンシアヌレート MC−610(日産化学株式会社登録商標:平均粒径5μm)50重量部の代わりに、被覆ポリリン酸アンモニウム ホスターフラム AP462(クラリアントジャパン株式会社登録商標:平均粒径20μm)25重量部を使用した。ホスファゼン系難燃剤 SPS−100(大塚化学株式会社登録商標:融点110℃)1重量部使用した。その他は実施例1と同様にして、厚さ200μm、巾1200mmのシートを作成した。このシートを実施例1と同様にして、厚さ0.44mmの難燃性積層体(重量445g/m2 )を得た。
用いた織物、樹脂、難燃剤の組成は表1に示す。積層体の性能を測定した結果は表3に示す。
実施例1において、エチレン−酢酸ビニル共重合体 NUC−3461(日本ユニカ株式会社登録商標)100重量部の代わりに、EV−460(三井・デュポンポリケミカル株式会社登録商標:酢酸ビニル含有量19%、メルトフローレート2.5g/10min/190℃)100重量部を使用した。メラミンシアヌレート MC−610(日産化学株式会社登録商標:平均粒径5μm)15重量部使用し、被覆ポリリン酸アンモニウム TERRAJU C−60(チッソ株式会社登録商標:平均粒径7.5μm)15重量部を使用した。その他は実施例1と同様にして、厚さ120μm、巾1200mmのシートを作成した。このシートを実施例1と同様にして、厚さ0.32mmの難燃性積層体(重量290g/m2 )を得た。
用いた織物、樹脂、難燃剤の組成は表1に示す。積層体の性能を測定した結果は表3に示す。
実施例1において、エチレン−酢酸ビニル共重合体 NUC−3461(日本ユニカ株式会社登録商標:酢酸ビニル含有量20%、メルトフローレート15g/10min/190℃)100重量部の代わりに、NUC−3830(日本ユニカ株式会社登録商標:酢酸ビニル含有量15%、メルトフローレート12g/10min/190℃)100重量部使用した。難燃剤メラミンシアヌレート MC−610は20重量部にし、被覆ポリリン酸アンモニウム ホスターフラム AP462(クラリアントジャパン株式会社性:平均粒径20μm)20重量部使用した。ホスファゼン系難燃剤 SPS−100(大塚化学株式会社登録商標:融点110℃)5重量部使用した。その他は実施例1と同様にして、厚さ150μm、巾1200mmのシートを作成した。このシートを実施例1と同様にして、厚さ0.38mmの難燃性積層体(重量326g/m2 )を得た。
用いた織物、樹脂、難燃剤の組成は表1に示す。積層体の性能を測定した結果は表3に示す。
実施例1において、エチレン−酢酸ビニル共重合体 NUC−3461、100重量部の代わりに、EV−550(三井・デュポンポリケミカル株式会社登録商標:酢酸ビニル含有量14%、メルトフローレート15g/10min/190℃)100重量部を使用した。その他は実施例1と同様にして、厚さ120μm、巾1200mmのシートを作成した。このシートを実施例1と同様にして、厚さ0.34mmの難燃性積層体(重量303g/m2 )を得た。
用いた織物、樹脂、難燃剤の組成は表1に示す。積層体の性能を測定した結果は表3に示す。
実施例1において、エチレン−酢酸ビニル共重合体 NUC−3461(日本ユニカ株式会社登録商標)90重量部、エチレン−αオレフィン共重合体 タフマ−A−20090(三井・デュポンポリケミカル株式会社登録商標:メルトフローレート18g/10min/190℃)10重量部を使用した。その他は実施例1と同様にして、厚さ100μm、巾1200mmのシートを作成した。このシートを実施例1と同様にして、厚さ0.29mmの難燃性積層体(重量270g/m2 )を得た。
用いた織物、樹脂、難燃剤の組成は表1に示す。積層体の性能を測定した結果は表3に示す。
実施例1において、エチレン−酢酸ビニル共重合体 NUC−3461(日本ユニカ株式会社登録商標)、100重量部の代わりに、EV−460(三井・デュポンポリケミカル株式会社登録商標:酢酸ビニル含有量19%、メルトフローレート2.5g/10min/190℃)95重量部、タフマ−A−20090(三井・デュポンポリケミカル株式会社登録商標:メルトフローレート18g/10min/190℃)5重量部を使用した。難燃剤としてメラミンシアヌレート MC−610(日産化学株式会社登録商標:平均粒径5μm)50重量の代わりに、TERRAJU C−60(チッソ株式会社登録商標:平均粒径7.5μm)40重量部を使用した。その他は実施例1と同様にして、厚さ90μm、巾1200mmのシートを作成した。このシートを実施例1と同様にして、厚さ0.29mmの難燃性積層体(重量256g/m2 )を得た。
用いた織物、樹脂、難燃剤の組成は表2に示す。積層体の性能を測定した結果は表4に示す。
実施例1において、エチレン−酢酸ビニル共重合体 NUC−3461(日本ユニカ株式会社登録商標)100重量部の代わりに、EV−460(三井・デュポンポリケミカル株式会社登録商標:酢酸ビニル含有量19%、メルトフローレート2.5g/10min/190℃)70重量部、エチレン−αオレフィン共重合体 タフマ−A−20090(三井・デュポンポリケミカル株式会社登録商標:メルトフローレート18g/10min/190℃)30重量部を使用した。難燃剤としては、メラミンシアヌレート MC−610(日産化学株式会社登録商標:平均粒径5μm)の代わりに、TERRAJU C−60(チッソ株式会社登録商標:平均粒径7.5μm)50重量部を使用した。その他は実施例1と同様にして、厚さ80μm、巾1200mmのシートを作成した。このシートを実施例1と同様にして、厚さ0.27mmの難燃性積層体(重量242g/m2 )を得た。
用いた織物、樹脂、難燃剤の組成は表2に示す。積層体の性能を測定した結果は表4に示す。
実施例1において、エチレン−酢酸ビニル共重合体 NUC−3461(日本ユニカ株式会社登録商標)100重量部の代わりに、EV−460(三井・デュポンポリケミカル株式会社登録商標:酢酸ビニル含有量19%、メルトフローレート2.5g/10min/190℃)85重量部、エチレン−αオレフィン共重合体 タフマ−A−20090(三井・デュポンポリケミカル株式会社登録商標:メルトフローレート18g/10min/190℃)15重量部を使用した。難燃剤としては、メラミンシアヌレート MC−610(日産化学株式会社登録商標:平均粒径5μm)の代わりに、ホスターフラム AP−462(クラリアントジャパン株式会社登録商標:平均粒径20μm)30重量部使用した。その他は実施例1と同様にして、厚さ80μm、巾1200mmのシートを作成した。このシートを実施例1と同様にして、厚さ0.28mmの難燃性積層体(重量244g/m2 )を得た。
用いた織物、樹脂、難燃剤の組成は表2に示す。積層体の性能を測定した結果は表4に示す。
実施例1において、配合剤はすべて実施例1と同様のものを使用し、ヘンシェルミキサー100リットルで混合後、この混合物を14″2本ロールで温度120℃、5分間混練後、ペレットを成形加工した。該ペレットを90φmm、T−ダイ押出機、ダイ温度170℃で成形し、厚さ80μm、巾1500mmのシートを作成した。このシートを実施例1と同様にして、厚さ0.26mmの難燃性積層体(重量235g/m2 )を得た。
用いた織物、樹脂、難燃剤の組成は表2に示す。積層体の性能を測定した結果は表4に示す。
実施例1において、ポリエステル繊維基布、繊度250デニール、密度 経糸25本/インチ、緯糸24本/インチ、重量55g/m2 の代わりに、繊度500デニール、密度 経糸22本/インチ、緯糸23本/インチ、重量98g/m2を使用し、その他は実施例1と同様のエチレン−酢酸ビニル共重合体、配合剤を使用し、実施例1と同様にして、厚さ150μm、巾1200mmのシートを作成した。このシートを実施例1と同様にして、厚さ0.41mmの難燃性積層体(重量366g/m2 )を得た。
用いた織物、樹脂、難燃剤の組成は表2に示す。積層体の性能を測定した結果は表4に示す。
実施例1において難燃剤としてメラミンシアヌレート MC−610(日産化学株式会社登録商標:平均粒径5μm)5重量部配合した。その他は実施例1と同様にして、厚さ120μm、巾1200mmのシートを作成した。このシートを実施例1と同様にして、厚さ0.32mmの難燃性積層体(重量291g/m2 )を得た。
用いた織物、樹脂、難燃剤の組成は表5に示す。積層体の性能を測定した結果は表7に示す。
実施例1において難燃剤としてメラミンシアヌレート MC−610(日産化学株式会社登録商標:平均粒径5μm)90重量部配合した。その他は実施例1と同様にして、厚さ120μm、巾1200mmのシートを作成した。このシートを実施例1と同様にして、厚さ0.33mmの難燃性積層体(重量306g/m2 )を得た。
用いた織物、樹脂、難燃剤の組成は表5に示す。積層体の性能を測定した結果は表7に示す。
実施例1において難燃剤としてホスファゼン系難燃剤 SPS−100(大塚化学株式会社登録商標:融点110℃)を添加しなかった。その他は実施例1と同様にして、混合物を14″2本ロール、温度120℃で混練を行ったが、混練がスムーズに行かず、混練時間を10分間混練後、4本カレンダー装置に送り込んだ。その他は、実施例1と同様にして成形加工し、厚さ120μm、巾1200mmのシートを作成した。このシートを実施例1と同様にして、厚さ0.32mmの難燃性積層体(重量296g/m2 )を得た。
用いた織物、樹脂、難燃剤の組成は表5に示す。積層体の性能を測定した結果は表7に示す。
実施例1において、難燃剤としてホスファゼン系難燃剤 SPS−100、15重量部を配合した。その他の配合剤実施例1と同様のものを使用した。その他は、実施例1と同様にして厚さ120μm、巾1200mmのシートを作成した。該シートにベタツキがあり、巻反から開反するのが困難であった。このため該シートを使用した難燃性積層体を成形加工することができなかった。
用いた織物、樹脂、難燃剤の組成は表5に示す。積層体の性能を測定した結果は表7に示す。
実施例1において、エチレン−酢酸ビニル共重合体 NUC−3461(日本ユニカ株式会社登録商標)50重量部、エチレン−αオレフィン共重合体 タフマ−A−20090(三井・デュポンポリケミカル株式会社登録商標:メルトフローレート18g/10min/190℃)50重量部を使用した。その他は実施例1と同様にして、厚さ120μm、巾1200mmのシートを作成した。このシートを実施例1と同様にして、厚さ0.32mmの難燃性積層体(重量290g/m2 )を得た。
用いた織物、樹脂、難燃剤の組成は表5に示す。積層体の性能を測定した結果は表7に示す。
実施例1において、エチレン−酢酸ビニル共重合体 NUC−3461、100重量部の代わりに、EV−150(三井・デュポンポリケミカル株式会社登録商標:酢酸ビニル含有量33%、メルトフローレート30g/10min/190℃)100重量部配合した。その他は実施例1と同様のものを配合した。その他は実施例1と同様にして、4本カレンダーロールでシートを成形しようとしたが、ロール上でシートにベタツキがあり、シートとして巻き取ることが困難であった。
用いた織物、樹脂、難燃剤の組成は表6に示す。積層体の性能を測定した結果は表8に示す。
実施例1において、エチレン−酢酸ビニル共重合体 NUC−3461、100重量部の代わりに、NUC−8420(日本ユニカ株式会社登録商標:酢酸ビニル含有量5%、メルトフローレート2.3g/10min/190℃)100重量部配合した。その他は実施例1と同様にして、厚さ120μm、巾1200mmのシートを作成した。該シートを用いて実施例1と同様に繊維織物にラミネートし、難燃性積層体を作成しようとしたが、硬く、織物と密着が悪く、積層体を得ることができなかった。
用いた織物、樹脂、難燃剤の組成は表6に示す。積層体の性能を測定した結果は表8に示す。
実施例1において、難燃剤としてメラミンシアヌレート MC−610、50重量部の代わりに、被覆されていないポリリン酸アンモニウム ホスターフラム AP422(クラリアントジャパン株式会社性:平均粒径20μm)50重量部を使用した。その他は実施例1と同様にして、厚さ120μm、巾1200mmのシートを作成した。このシートを実施例1と同様にして、厚さ0.32mmの難燃性積層体(重量298g/m2 )を得た。
用いた織物、樹脂、難燃剤の組成は表6に示す。積層体の性能を測定した結果は表8に示す。
実施例1において、難燃剤 メラミンシアヌレート MC−610(日産化学株式会社登録商標:平均粒径5μm)を使用しなかった。ホスファゼン系難燃剤 SPS−100(大塚化学株式会社登録商標:融点110℃)5重量部使用した。その他は実施例1と同様にして、厚さ150μm、巾1200mmのシートを作成した。このシートを実施例1と同様にして、厚さ0.36mmの難燃性積層体(重量322g/m2 )を得た。
用いた織物、樹脂、難燃剤の組成は表6に示す。積層体の性能を測定した結果は表8に示す。
1.燃焼試験
「JIS L 1091」に準じて測定
A−1法(45度ミクロバーナー法)
A−2法(45度メッケルバーナー法)
区分 3 合格
区分 2.1 不合格
D法(接炎法)
区分 2 合格
区分 1 不合格
2.引張試験:「JIS L 1096」に準じて測定
3.スコット磨耗法(B法):「JIS L 1096」に準じて測定
1(kgf)×1000(回)
剥離なし ◎
剥離がわずかあり ○
剥離がある △
剥離が大きい ×
4. 吸水試験後の重量減少
吸水試験:25℃×24時間
乾燥 :100℃×4時間
吸水試験後の重量減少率の評価
1% 以下 ○
1〜5% △
5%以上 ×
5.ウェルダー加工性
難燃性積層体の接着強力
実用性がある ○
実用性がない ×
Claims (7)
- 繊維性基布とその少なくとも1面に形成された難燃性エチレン系共重合体層からなる積層体であって、該難燃性エチレン系共重合体層はエチレン系共重合体100重量部に対し、難燃剤として、メラミンシアヌレート、被覆ポリリン酸アンモニウムから選ばれた少なくとも1種類以上を10〜60重量部とホスファゼン化合物0.5〜7重量部とポリテトラフルオロエチレン0.3〜2重量部とを配合してなる組成物で形成した難燃性エチレン系共重合体の薄いフイルムで形成された層であることを特徴とする建築工事現場に展張する難燃性積層体。
- 難燃性エチレン系共重合体が、酢酸ビニル含有量が8〜25重量%、メルトフロレートが0.5〜30g/10min/190℃であるエチレン−酢酸ビニル系共重合体である、請求項1に記載された建築工事用難燃性積層体。
- 難燃性エチレン系共重合体が、エチレンとαオレフィン共重合体であってメルトフロレートが2〜25g/10min/190℃である、請求項1に記載された建築工事用難燃性積層体。
- 難燃性エチレン系共重合体が、酢酸ビニル含有量が8〜25重量%、メルトフロレートが0.5〜30g/10min/190℃であるエチレン−酢酸ビニル系共重合体100〜60重量部と、エチレンと炭素数4〜6のαオレフィンの共重合体であってメルトフロレートが2〜25g/10min/190℃であるエチレン−αオレフィン共重合体0〜40重量部とからなる共重合体である、請求項1に記載された建築工事用難燃性積層体。
- 被覆ポリリン酸アンモニウムがメラミン樹脂または尿素樹脂で被覆されたポリリン酸アンモニウムである、請求項1ないし4のいずれか1項に記載された建築工事用難燃性積層体。
- 繊維基布は織布、編布、不織布である、請求項1ないし5のいずれか1項に記載された建
築工事用難燃性積層体。 - 難燃性積層体はJIS L 1091のA−1法区分3、A−2法区分3、D法区分2の難燃性を有する、請求項1ないし6のいずれか1項に記載された建築工事用難燃性積層体。
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