JP4375541B2 - オレフィン系樹脂積層不燃膜材 - Google Patents

オレフィン系樹脂積層不燃膜材 Download PDF

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Description

本発明は、オレフィン系樹脂積層不燃膜材に関するものであり、更に詳しく述べるならば、高い難燃性と防水性とを有し、かつ火災、燃焼時においては、ハロゲン化水素ガスなどの有害物質を排出することなく、又は少なく排出しながら燃焼する、オレフィン系樹脂積層不燃膜材に関するものである。本発明は火災等の有事の際に、被災者の避難を阻害する有害な煙の拡散防止し、延焼を遅延させる防火垂れ壁として有用なものであり、かつ、防水性を有し、防水空間を形成する目的を持って展張されるテント膜材料構造物、およびモニュメント、バックライト型看板などの材料として有用なものである。
テント膜材構造物において、それに対して高度な難燃性又は不燃性が要求される場合は、国土交通省の定める膜材料A種又は膜材料B種が使用されている。膜材料A種とは、例えばガラス繊維基布をPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)などの、燃焼限界酸素指数が95以上の不燃性樹脂により被覆したものであって、ドーム球場及びスタジアムなどのスポーツ施設の空間形成材料として使用されている。しかしこの不燃性膜材料(A種)は高価であるため、より安価で汎用性のある膜材料が望まれている。膜材料B種は、ガラス繊維基布をPTFEよりも安価なシリコーン樹脂により被覆した膜材料を包含しているが、このような膜材料は熱融着性が無いことと、汚れやすいこと等の欠点があるために、屋外用途には不適当である。また、汎用難燃性膜材としてはガラス繊維基布をポリ塩化ビニル樹脂により被覆した膜材料が普及しているが、最近ポリ塩化ビニル樹脂製品中に使用されているフタル酸エステル系可塑剤がホルモン攪乱物質としての疑いが持たれ、その調査が進められるが、市場ニーズにおいてはフタル酸エステル類可塑剤を含む材料を忌避する傾向が強くなっている。また、ポリ塩化ビニル樹脂等のハロゲン含有樹脂の大量使用は、火災時にハロゲン化水素やダイオキシン類の発生の原因となることが指摘され、その用途の一部では、避難安全面と環境上の観点において、ハロゲン含有樹脂が使用されなくなっている。
また、近年防災面において、火災時に避難路が確保できること及び延焼を防止することが重要視されており、このため膜材料には、高い遮炎性と燃焼時の発熱量が少なく延焼防止性に優れていることが強く要求されるようになっている。しかし既存のA種膜材料及びB種膜材料では、高度な難燃性を有し、しかも環境上好ましい素材からなる不燃膜材料を提供することができない。一方、ハロゲンを含まない樹脂としてオレフィン系樹脂が注目を浴び産業資材分野でも使われ始めているが、不燃膜材料設計においてガラス繊維基布とオレフィン系樹脂シートとを積層するには、ガラス繊維基布とオレフィン系樹脂シート間の接着が困難であるため、テント膜材に必要な動的耐久性を十分に得ることができないという問題がある。そこでオレフィン系樹脂シートとガラス繊維基布との接着性を向上させる手段として、例えばアイオノマータイプのオレフィン系樹脂をオレフィン系樹脂シートまたはガラス繊維基布にプライマー処理する方法例えば、特開2002−018992号公報、(特許文献1)により提案されている。しかし、このプライマーは加熱金属にも高い粘着性を有するため、テント膜材料の加工手段に用いるラミネーターの熱ロール面に、アイオノマータイプのプライマー塗工面が強く粘着してしまい、オレフィン系樹脂シートとガラス繊維基布との積層が実施不能となるという問題がある。このため上記の方法では、テントなどの膜材料を得ることが困難であった。またアイオノマータイプのオレフィン系樹脂は、加温により接着力が低下して剥がれ易いという性質を有しているため、テント膜材のように、屈曲及びはためきに対して高い動的耐久性を有すること、及び夏の炎天下に曝露されたときに高い耐熱性を必要とすることなどを十分に満足させ得る膜材料の設計に用いるには不適切である。従って現在、オレフィン系樹脂シートとガラス繊維基布とを積層するとき、要求される高い動的耐久性と耐熱性とを満足し得る接着技術が完成していないため、オレフィン系樹脂被覆層を有する不燃膜材は、未だ実用段階には到達していない。
特開2002−018992号公報
本発明はガラス繊維のような無機繊維からなる基布と、難燃性オレフィン系樹脂シート(またはフィルム)とを積層した膜材において、得られた積層膜材が良好な剥離強さを有し、防水性、熱融着接合性、耐屈曲性等の産業資材用膜材に必要な性能を兼ね備え、しかも高い遮炎性と延焼防止性を有し、さらにハロゲン化水素などの有害物質を排出せず、又は排出量の少なく、耐久性に優れ、テント膜材構造物、モニュメント、バックライト型看板などの用途に有用なオレフィン系樹脂積層不燃膜材を提供しようとするものである。
上記課題を検討した結果、ガラス繊維のような無機繊維基布と、難燃性を付与したオレフィン系樹脂シート(またはフィルム)との間に、櫛型共重合体樹脂を含む接着層を設けることによって、得られた膜材が良好な動的耐久性を有し、しかも遮炎性と延焼防止性に優れていることを見出して本発明を完成させるに至った。
本発明のオレフィン形樹脂積層不燃膜材は、
無機繊維布帛からなる基布と、その少なくとも1面上に形成され、かつポリオレフィン系樹脂を含む防水性被覆層と、前記基布と前記防水性被覆層との間に形成された接着層とを含む積層体であって、
前記接着層が、主鎖重合セグメントと側鎖重合セグメントからなる櫛型共重合体樹脂及びスチレン系共重合体樹脂とを含み、
前記スチレン系共重合体樹脂が、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体樹脂(SBS)、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体樹脂(SIS)、スチレン−ビニルイソプレン−スチレンブロック共重合体樹脂(SVIS)、スチレン−エチレン/ブチレン−スチレンブロック共重合体樹脂(SEBS)、スチレン−エチレン/プロピレン−スチレンブロック共重合体樹脂(SEPS)、スチレン−ブタジエンブロック共重合体樹脂(SB)、スチレン−イソプレンブロック共重合体樹脂(SI)、スチレン−エチレン/ブチレンブロック共重合体樹脂(SEB)、スチレン−エチレン/プロピレンブロック共重合体樹脂(SEP)、及びこれらのランダム共重合体樹脂のいずれかであり、かつ
前記防水性被覆層が、難燃性付与剤を含んでいる
ことを特徴とするものである。
本発明のオレフィン系樹脂積層不燃膜材において、前記櫛型共重合体樹脂の主鎖重合セグメントが、アクリル系モノマー及び又はスチレン系モノマーを主成分として含む共重合鎖から形成され、かつ前記側鎖重合セグメントがアクリル系モノマー及び又はスチレン系モノマーを主成分として含む共重合鎖から形成されていることが好ましい。
本発明のオレフィン系樹脂積層不燃膜材において、前記接着層中の前記櫛型共重合体樹脂が、アジリジン系化合物、カルボジイミド系化合物、オキサゾリン系化合物、イソシアネート系化合物及びカップリング剤から選ばれた1種以上からなる架橋剤を含むことが好ましい。
本発明のオレフィン系樹脂積層不燃膜材において、前記防水性被覆層中のポリオレフィン系樹脂が、その主成分としてポリプロピレン系樹脂を含むことが好ましい。
本発明のオレフィン系樹脂積層不燃膜材において、前記防水性被覆層上に防汚層が形成されていることが好ましい。
本発明のオレフィン系樹脂積層不燃膜材において、前記防汚層が、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、及びフッ素系樹脂から選ばれた1種以上を含むことが好ましい。
本発明により得られるオレフィン系樹脂積層不燃膜材は、燃焼してもハロゲン化水素や有害物質などを排出することがなく又は排出量が少なく、従って環境上好ましい膜材料であり、しかも高度な難燃性を有し、従って遮炎性と延焼防止性とに優れており、更に産業資材分野での使用に必要な材料性能を満たしているため、防火地域、準防火地域、屋根不燃地域などの防火膜材、建築材料の不燃性が要求される都市部、市街地等において、人員収容の防水空間を形成する目的で展張する膜体構造物、および日除けテント、モニュメント、バックライト型看板などに用いる膜材料として有用であり、防火性と耐久性において高い信頼性を有するものである。
本発明のオレフィン系樹脂積層不燃膜材には、無機繊維布帛を含む布帛が基布として用いられる。無機繊維としては、アルミナ繊維、ボロン繊維、窒化ホウ素繊維、シリコーンカーバイト繊維、チタニア繊維、シリカ繊維、ガラス繊維及び金属繊維などが使用される。これらのなかでは、優れた強度及び耐熱性を有するガラス糸条、またはシリカ糸条からなる織布を用いることが好ましい。またガラス繊維糸条とシリカ繊維糸条との混織布、またはガラス繊維とシリカ繊維との混紡糸条からなる織布を用いてもよい。難燃性の高い炭素繊維やポリアミド繊維などを、ガラス繊維及びシリカ繊維に混紡していてもかまわない。基布用布帛としてガラス繊維布帛を用いる場合、このガラス繊維布帛を構成するガラス繊維糸条に、サイジング処理が施されていてもよい、またヒートクリーニング処理等でサイジング剤が除かれたものを用いてもよい。サイジング剤としては、デンプン、コーンスターチなどの親水性サイジング剤やプラスチックサイジング剤など疎水性サイジング剤の何れの処理剤であってもよい。また本発明に用いるガラス繊維布帛、及びシリカ繊維布帛としては、撥水処理および/またはシランカップリング剤処理が施されたものを用いることが好ましい。
本発明に用いられる基布用無機繊維布帛の編織組織に格別の制限はないが、平織、綾織、朱子織、畝織、魚子織、二重織、その他の多重織などを用いることが好ましい。また本発明に用いられる無機繊維布帛からなる基布の経糸及び緯糸は、下記(式1)により定義される特性値a;
a=K/N-0.7・・・・・(1)
[但し、Kは経糸または緯糸の、下記(式2)により表されるカバーファクターを表し、
K=n/√N・・・・・(2)
(但し、nは、無機繊維布帛からなる基布の25.4mm(1インチ)当たりの経糸または緯糸の密度を表し、Nは経糸または緯糸の繊度(dtex)を表す)]
が60以上であることが好ましい。特性値aが60未満であると、膜材が火災により燃焼した場合、膜材に空隙が発生し、実用上十分な遮煙性及び遮炎性の維持が困難になることがある。
本発明のオレフィン系樹脂積層不燃膜材において、接着層に含まれる櫛型共重合体樹脂において、主鎖重合セグメント及び側鎖重合セグメントの種類が選択される。例えば、主鎖重合セグメント及び側鎖重合セグメント用モノマーとして、メタクリル酸メチル/スチレン、スチレン/メタクリル酸メチル、メタクリル酸メチル/メタクリル酸メチル、スチレン/スチレン、メタクリル酸メチル/ジメチルシリコーンなどの組み合わせによって製造された櫛型共重合体を用いることができる。特に櫛型共重合体樹脂は、主鎖重合セグメント及び側鎖重合セグメント用モノマーの少なくとも一方の主成分モノマーが、アクリル系モノマー及び又はスチレン系モノマーであることが好ましい。主鎖重合セグメント及び側鎖重合セグメントに用いることができるアクリル系モノマーとしては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル等の(メタ)アクリル酸エステル類を用いることができる。同様にスチレン系モノマーとしては、スチレン、並びにo−メチルスチレン、p−メチルスチレン、又はα−メチルスチレン等のスチレン置換体を用いることができる。
本発明において、櫛型共重合体樹脂の主鎖重合セグメント及び/又は側鎖重合セグメントに用いられ、前記アクリル系モノマー及びスチレン系モノマーとは異なるモノマーとしては、マレイン酸等の不飽和カルボン酸及びこれらのエステル類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル類;(メタ)アクリロニトリル等のシアン化ビニル類;メチルビニルエーテル等のビニルエーテル類;(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド等の不飽和アミド類;エチレン、プロピレン等のα−オレフィン類;(メタ)アクリル酸グリシジル、エタクリル酸グリシジル等のグリシジルエステル類;アリルグリシジルエーテル等のグリシジルエーテル類;ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート類、などを用いることができる。とくに、主鎖重合セグメント及び側鎖重合セグメントに用いられ、アクリル系モノマー及びスチレン系モノマーとは異種のモノマーとして、グリシジルエステル類及びグリシジルエーテル類を用いて製造された櫛型共重合体樹脂は、接着層と基布との接着性をさらに向上させるので、これは、本発明の好ましい態様である。
本発明の接着層に用いられる櫛型共重合体樹脂の製造方法としては、連鎖移動法、放射線グラフト法、ポリマー開始剤法、放射線グラフト法、機械的化学反応法などが知られているが、これらのうちグラフト効率及び組成制御に有利なマクロモノマー法が好ましい製造方法である。マクロモノマー法とは、重合体分子の片末端に重合性基を有し、マクロモノマーと呼称される高分子量モノマーと、他の低分子量モノマーを共重合することにより、マクロモノマーに由来する側鎖重合セグメントと、低分子量モノマーに由来する主鎖重合セグメントとを形成する方法である(例えば、特許2551311号公報、特許2718197号公報、特開平11−158393号公報など。)本発明の櫛型共重合体樹脂において、主鎖重合セグメントの分子量は、数平均分子量で1000〜200000であることが好ましく、2000〜100000であることがより好ましい。側鎖重合セグメントの分子量は、数平均分子量で1000〜200000であることが好ましく、2000〜100000であることがより好ましい。
本発明のオレフィン系樹脂積層不燃膜材において、接着層の耐久性向上と、無機繊維布帛基布とポリオレフィン系樹脂からなる防水性被覆層との接着性を更に高めるために、接着層に架橋剤を添加併用することができる。添加併用される架橋剤としては、アジリジン系化合物、カルボジイミド系化合物、オキサゾリン系化合物、イソシアネート系化合物及びカップリング剤などが好ましい。これら架橋剤は単独で用いてもよいし、また2種以上を併用することもできる。架橋剤の添加量は、接着層の樹脂固形分質量に対して0.5〜20質量%であることが好ましく、更に好ましくは1〜15質量%である。添加量が0.5質量%未満では得られる接着層の耐久性と接着力の更なる向上効果に乏しく、また添加量が20質量%を超えると製品の難燃性が低下することがあり、また膜材の風合いを硬くして膜材が裂け易くなる弊害を伴うことがある。
前記アジリジン系化合物としては分子内にアジリジニル基を含有するものであればよく、分子内に2個のアジリジニル基を含有する化合物、例えば、ジフェニルメタン−ビス−4−4’−N−N’−ジエチレンウレアなど、及び分子内に3個のアジリジニル基を含有する化合物、例えば、2,2−ビスハイドロキシメチルブタノール−トリス〔3−(1−アジリジニル)プロピオネート〕などが用いられる。
前記カルボジイミド系化合物としては、有機ジイソシアネートを、ホスホレン化合物、金属カルボニル錯体化合物、及び燐酸エステルなどのように、カルボジイミド化を促進する触媒の存在下に、反応させることにより得られたものが好適に用いられる。具体的に述べるならば、ジプロピルカルボジイミド、ジヘキシルカルボジイミド、ジシクロヘキシルカルボジイミド、ジ−P−トルオイルカルボジイミド、及びトリイソプロピルベンゼンポリカルボジイミドなどを用いることができる。特には、トリイソプロピルベンゼンポリカルボジイミドなどのように多官能カルボジイミドは、耐久性がすぐれているので、本発明に好適に用いられる。
前記オキサゾリン系化合物としては、オキサゾール−4−カルボン酸の脱炭酸反応により得られるオキサゾールから誘導、生成される化合物が好適に用いられる。例えば、2−オキサゾリン、4−メチル−2−オキサゾリン、2,2’−ビス(2−オキサゾリン)、並びにスチレン、又はアクリル系化合物などのポリマーにオキサゾリル基をグラフトして得られる多官能オキサゾリンポリマーが用いられる。特に、2,2’−ビス(2−オキサゾリン)などのような多官能オキサゾリンは、耐久性がすぐれているので、本発明に好適に用いられる。
前記イソシアネート系化合物としては、脂肪族ジイソシアネート類、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート、及びリジンジイソシアネートなど;脂環式ジイソシアネート類、例えば、イソホロンジイソシアネート、及び水添トリレンジイソシアネートなど;芳香族ジイソシアネート、例えば、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、及びキシレンジイソシアネートなど;イソシアヌレート類、例えば、トリス(ヘキサメチレンイソシアネート)イソシアヌレート、及びトリス(3−イソシアネートメチルベンジル)イソシアヌレートなど;前記イソシアネート化合物のイソシアネート基末端をフェノール類、オキシム類、アルコール類、又はラクタム類等のブロック化剤でブロックして得られるブロックイソシアネート化合物類;が用いられ、これらの中でも分散性、耐水性の改良及び基布への接着性向上の観点から、特に、ブロックイソシアネート化合物を用いることが好ましい。
前記カップリング剤としては、シラン系カップリング剤、チタン系カップリング剤、ジルコニウム系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤、及びジルコアルミニウム系カップリング剤から選ばれた少なくとも1種からなるものが好ましく用いられる。
シラン系カップリング剤としては、アミノシラン類、例えば、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、及びN−フェニル−γ−アミノプロピルトリエトキシシランなど;エポキシシラン類、例えば、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、及びγ−グリシドキシプロピルトリエトキシシランなど;ビニルシラン類、例えば、ビニルトリエトキシシラン、及びビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シランなど;メルカプトシラン類、例えば、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシランなど、が挙げられる。
チタン系カップリング剤としては、アルコキシ類、例えば、テトライソプロポキシチタン、テトラ−n−ブトキシチタン、及びテトラキス(2−エチルヘキソキシ)チタンなど;アシレート類、例えば、トリーn−ブトキシチタンステアレート、及びイソプロポキシチタントリステアレートなどが挙げられる。
ジルコニウム系カップリング剤としては、例えば、テトラブチルジルコネート、テトラ(トリエタノールアミン)ジルコネート、及びテトライソプロピルジルコネートなどが挙げられる。
アルミニウム系カップリング剤としては、例えば、アセトアルコキシアルミニウムジイソプロピレートが挙げられる。
また、ジルコアルミニウム系カップリング剤としては、テトラプロピルジルコアルミネートが挙げられる。
これらの中で、耐水性、耐候性の観点から、特にγ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、及びγ−グリシドキシプロピルトリエトキシシランなどのエポキシシランを用いることが好ましい。
本発明のオレフィン系樹脂積層不燃膜材において、接着層の耐久性向上と、無機繊維布帛基布とポリオレフィン系樹脂からなる防水性被覆層との接着性を更に高めるために、接着層にスチレン系共重合体樹脂を添加併用される。接着層に櫛型共重合体樹脂と合わせて用いられるスチレン系共重合体樹脂は、接着層とポリオレフィン系樹脂からなる防水性被覆層の接着性をさらに向上させる。スチレン系共重合体樹脂としては、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体樹脂(SBS)、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体樹脂(SIS)、スチレン−ビニルイソプレン−スチレンブロック共重合体樹脂(SVIS)、スチレン−エチレン/ブチレン−スチレンブロック共重合体樹脂(SEBS)、スチレン−エチレン/プロピレン−スチレンブロック共重合体樹脂(SEPS)、スチレン−ブタジエンブロック共重合体樹脂(SB)、スチレン−イソプレンブロック共重合体樹脂(SI)、スチレン−エチレン/ブチレンブロック共重合体樹脂(SEB)、スチレン−エチレン/プロピレンブロック共重合体樹脂(SEP)など、及びこれらのランダム共重合体樹脂を用いることができる。これらのスチレン系共重合体樹脂は、水素添加されたものが耐候性に優れ好ましく、また防水性被覆層との密着性の観点においては無水マレイン酸基等を含有する変性スチレン系ブロック共重合体であってもよい。またこの櫛型共重合体樹脂とスチレン系共重合体樹脂との併用による接着層には更に上述の架橋剤を含むことが、より接着力を向上させるために好ましい。
本発明において、接着層は櫛型共重合体樹脂及びスチレン系共重合体を含むものである。接着層は、櫛型共重合体樹脂とスチレン系共重合体樹脂とが併用される。この場合、接着層の総質量に対して、櫛型共重合体樹脂の含有量が1〜90質量%、特に10〜70質量%であることが好ましい。接着層に併用されるスチレン系共重合体樹脂の含有量は、接着層の総質量に対して10〜99質量%であることが好ましく、特に30〜90質量%であることがより好ましい。接着層に含まれる櫛型共重合体樹脂の含有量が1質量%未満では、接着層と基布との接着力が不十分となることがある。接着層の総質量に占めるスチレン系共重合体樹脂量が10質量%未満では、接着力の向上効果が不十分であることがあり、本発明において接着層は、櫛型共重合体樹脂とスチレン系共重合体樹脂の配合量が上記適正範囲において、その他の合成樹脂や、酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、充填剤、顔料、難燃剤、架橋剤、抗菌剤、防かび剤等の各種添加剤を含むことができる。
本発明において接着層の形成は無機繊維布帛基布に対して行うことが好ましいが、ポリオレフィン系樹脂シート(フィルム)面に対して行ってもよく、或はその両方に対して実施してもよい。接着層の形成は公知の加工方法、例えば、ディッピング法、ディップコート法、ドクターナイフコート法、グラビアコート法、ロータリースクリーンコート法、スプレーコート法などにて含浸及び/または塗布することにより得られる。また接着層の付着量に格別な制限はないが、乾燥質量が3〜80g/m2になることが好ましく、更に好ましくは5〜60g/m2である。接着層の付着量が3g/m2未満では、膜材に必要な剥離強さが得られないことがあり、またそれが80g/m2を超えると火災時の発熱量を大きくして遮炎性が劣るものとなることがある。
本発明において防水性被覆層を形成するために用いるポリオレフィン系樹脂としては、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン系樹脂、エチレン−αオレフィン共重合体樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、エチレン−(メタ)アクリル酸(エステル)共重合体樹脂、オレフィン系エラストマー、及びこれらの2種以上の混合物などが挙げられるが、本発明においては、特にポリプロピレン系樹脂を用いると、得られる膜材の耐熱性が向上するので好ましい。ポリプロピレン系樹脂としては、プロピレンモノマーの単独重合によって得られるプロピレン単独重合体樹脂、プロピレンモノマーとエチレンモノマーとを共重合して得られるエチレン−プロピレン共重合体樹脂、プロピレンモノマーとα−オレフィンモノマーとを共重合して得られるプロピレン−α−オレフィン共重合体樹脂、予備重合で得られたエチレン−プロピレン共重合体に連続してプロピレンモノマーを共重合させる多段階重合によって得られるプロピレン−エチレン・プロピレン系共重合体樹脂(リアクターPPアロイ)、予備重合で得られたエチレン−プロピレン−非共役ジエン共重合体に連続してプロピレンモノマーを共重合させる多段階重合によって得られるプロピレン−エチレン・プロピレン・非共役ジエン共重合体樹脂(リアクターPPアロイ)などが挙げられるが、本発明に用いるポリプロピレン系樹脂として、得られる膜材の風合いの良好なリアクターPPアロイを用いることが好ましい。
また防水性被覆層を構成するポリオレフィン系樹脂成分には、ポリオレフィン系樹脂成分の含有量が60質量%を下回らない範囲内で、スチレン系共重合体樹脂をブレンドしてもよく、このようにすると、加工性が向上し、かつ得られる膜材の柔軟性、及び接着層との密着性が向上する。スチレン系共重合体樹脂としては、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体樹脂(SBS)、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体樹脂(SIS)、スチレン−ビニルイソプレン−スチレンブロック共重合体樹脂(SVIS)、スチレン−エチレン/ブチレン−スチレンブロック共重合体樹脂(SEBS)、スチレン−エチレン/プロピレン−スチレンブロック共重合体樹脂(SEPS)、スチレン−ブタジエンブロック共重合体樹脂(SB)、スチレン−イソプレンブロック共重合体樹脂(SI)、スチレン−エチレン/ブチレンブロック共重合体樹脂(SEB)、スチレン−エチレン/ブチレンブロック共重合体樹脂(SEP)など、及びこれらのランダム共重合体樹脂を用いることができる。これらのスチレン系共重合体樹脂は、水素添加されたものが耐候性に優れ好ましく、また接着層との密着性の観点においては無水マレイン酸基等を含有する変性スチレン系ブロック共重合体が好ましい。本発明において防水性被覆層は、リアクターPPアロイとスチレン系共重合体樹脂のブレンドを含むことが好ましく、このようにすると、得られる膜材の柔軟性、及び接着層との密着性を向上させることができる。
本発明において防水性被覆層には難燃性付与剤が含まれる。難燃性付与剤としては、赤リン、金属リン酸塩、金属有機リン酸塩、リン酸誘導体、ポリリン酸アンモニウム及びポリリン酸アンモニウム誘導体化合物などのリン原子含有化合物;(イソ)シアヌレート系化合物、(イソ)シアヌル酸系化合物、グアニジン系化合物、尿素系化合物及びこれらの誘導体化合物などの窒素原子含有化合物;ケイ素化合物、金属水酸化物、金属酸化物、金属炭酸塩化合物、金属硫酸塩化合物、ホウ酸化合物及び無機系化合物複合体などの無機系化合物;などが挙げられる。これらの中でも、ポリリン酸アンモニウム、特にメラミン被覆されたポリリン酸アンモニウム、ポリリン酸メラミン、及びポリリン酸アンモニウムとトリアジン系化合物との混合物を用いることが好ましい。難燃性付与剤の添加量は、防水性被覆層、樹脂固形分質量に対して5〜150質量%であることが好ましく、10〜100質量%であることがより好ましい。その添加量が5質量%未満では、十分な難燃性を得ることができないことがあり、その添加量が150質量%を超えると防水性被覆層の耐久性と摩耗強度が不十分となることがある。難燃性付与剤の配合量は防水性被覆層の厚が薄い程、その配合量を少ない設定とすることができる。本発明において防水性被覆層は、ポリオレフィン系樹脂及び難燃性付与剤の配合量が上記適正範囲にある限り、その他の合成樹脂や、酸化防止剤、光安定剤(HALS)、紫外線吸収剤、充填剤、顔料、架橋剤、抗菌剤、防かび剤等の各種添加剤を含むことができる。
防水性被覆層の形成方法に格別の制限はなく、公知の加工方法、例えばカレンダー圧延成型法、Tダイ押出成型法、またはインフレーション成型法のいずれかによりシートまたはフィルムを製造し、これを接着層上に熱圧着により積層する方法などを用いることができる。防水性被覆層の厚さは0.04〜1.0mmであることが好ましく、0.08〜0.5mmであることがより好ましい。厚さが0.04mm未満では、繊維基布に積層貼着した時に基布の織交点部で防水性被覆層フィルムの頭切れを起こし漏水の原因となることがあるだけではなく、膜材としての縫製接合部の強さも不十分なものになることがある。また前記厚さが1.0mmを超えると、火災時の発熱量が大きくなり、遮炎性が不十分になることがあり、かつ膜材が重くなり取り扱いが困難になることがある。
本発明の防水性被覆層上に形成される防汚層はオレフィン系樹脂積層不燃膜材に防汚性を付与するもので、防汚層と防水性被覆層の間に防汚層と防水性被覆層の接着性を高めるためにプライマー層を設けてもよい。プライマー層としては格別な制限はないが、オレフィン系樹脂と接着がよい主鎖重合セグメントと側鎖重合セグメントからなる櫛型共重合体樹脂を含むものが好ましい。櫛型共重合体樹脂としては、主鎖重合セグメント及び側鎖重合セグメントの種類が選択される。例えば、主鎖重合セグメント及び側鎖重合セグメント用モノマーとして、メタクリル酸メチル/スチレン、スチレン/メタクリル酸メチル、メタクリル酸メチル/メタクリル酸メチル、スチレン/スチレン、メタクリル酸メチル/ジメチルシリコーン、などの組み合わせによって製造された櫛型共重合体を用いることができる。
プライマー層の耐久性向上とポリオレフィン系樹脂からなる防水性被覆層との接着性を更に高めるために、プライマー層にスチレン系共重合体樹脂を添加併用してもよい。スチレン系共重合体樹脂としては、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体樹脂(SBS)、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体樹脂(SIS)、スチレン−ビニルイソプレン−スチレンブロック共重合体樹脂(SVIS)、スチレン−エチレン/ブチレン−スチレンブロック共重合体樹脂(SEBS)、スチレン−エチレン/プロピレン−スチレンブロック共重合体樹脂(SEPS)、スチレン−ブタジエンブロック共重合体樹脂(SB)、スチレン−イソプレンブロック共重合体樹脂(SI)、スチレン−エチレン/ブチレンブロック共重合体樹脂(SEB)、スチレン−エチレン/ブチレンブロック共重合体樹脂(SEP)などを用いることができる。これらのスチレン系共重合体樹脂は、無水マレイン酸基等を含有する変性スチレン系ブロック共重合体であってもよい。またこの櫛型共重合体樹脂とスチレン系共重合体樹脂との併用によるプライマー層には更に上述の架橋剤を含むことが、より接着性を向上させるために好ましい。
プライマー層を形成する方法としては、格別な制限はなく公知の加工方法、例えば、ディッピング法、ディップコート法、ドクターナイフコート法、グラビアコート法、ロータリースクリーンコート法、スプレーコート法などにて含浸及び/または塗布することにより得られる。プライマー層の厚みには特に制限はないが、例えば、0.5〜100μmとすることが好ましい。プライマー層には、酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、充填剤、顔料、難燃剤、架橋剤、抗菌剤、防かび剤等の各種添加剤を含んでいてもよい。
防汚層としては、防汚性を有する被膜を形成するものであれば特に制限はないが、例えば、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、フッ素系樹脂から選ばれた少なくとも1種の合成樹脂を用いることが好ましいが、ポリエステル系樹脂、オレフィン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアミド系樹脂などを用いることもできる。本発明の防汚層に用いられるアクリル系樹脂は、アクリル樹脂、アクリル共重合樹脂、アクリル−シリコーン系共重合樹脂、スチレン−アクリル系共重合樹脂などである。これらのアクリル系樹脂を構成するモノマー成分としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル等の(メタ)アクリル酸エステル類を主構成モノマーとして製造されたものを用いることができる。防汚層用アクリル樹脂の製造に用いることができる(メタ)アクリル酸エステル以外のモノマーとしては、(メタ)アクリル酸、マレイン酸等の不飽和カルボン酸及びこれらのエステル類、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル類(メタ)アクリロニトリル等のシアン化ビニル類、メチルビニルエーテル等のビニルエーテル類、(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミドの等の不飽和アミド類、エチレン、プロピレン等のα−オレフィン類、(メタ)アクリル酸グリシジル、エタクリル酸グリシジル等のグリシジルエステル類、アリルグリシジルエーテル等のグリシジルエーテル類、パーフルオロアルキルメタクリレート類、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート類、ポリシロキサン基含有(メタ)アクリレート類、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メタクリロキシエチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−[ヒドロキシ−4−(メタクリロイルオキシエトキシ)ベンゾフェノン]などの紫外線吸収性モノマーなどを用いることができる。
また防汚層に用いられるウレタン系樹脂は、高分子ポリオールとポリイソシアネート、及び必要により鎖延長剤などを反応させて製造されたものを用いることができる。このようなウレタン系樹脂に用いられる高分子ポリオールとしては、分子鎖の両末端に水酸基を有するポリエステル系ポリオール、ポリエーテル系ポリオール、ポリカーボネート系ポリオール、ポリエステルアミドポリオール、あるいはアクリル系ポリオールなどを用いることができる。ポリイソシアネートとしては、2,4−トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、水素添加キシリレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、及びイソホロンジイソシアネートなどの芳香族ポリイソシアネート、及び脂肪族ポリイソシアネート、脂環式ポリイソシアネートを用いることができる。鎖延長剤としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ジエチレングリコールなどの低分子ポリオール、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ブチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンなどの脂肪族ポリアミン、ピペラジン、1,4−ジアミノピペラジン、1,3−シクロヘキシレンジアミンなどの脂環式ポリアミン、ジフェニルメタンジアミン、トリレンジアミン、フェニレンジアミンなどの芳香族ポリアミン、エタノールアミン、プロパノールアミンなどのアルカノールアミンなどを用いることができる。特にポリイソシアネート成分として脂肪族ポリイソシアネート、脂環式ポリイソシアネートを用いたウレタン系樹脂は、紫外線曝露によって黄変することがなく耐候性が良好なので好適である。またこれらのウレタン系樹脂には更に架橋剤成分として官能基を2以上有するアジリジン系化合物、カルボジイミド系化合物、オキサゾリン系化合物、及びイソシアネート系化合物を併用することもでき、架橋剤の添加により防汚層の硬度が向上し、より高度の防汚性効果を得ることができる。
また防汚層に用いられるフッ素系樹脂としては、フッ素含有モノマーを主構成モノマーとして製造されたものを用いることができる。フッ素含有モノマーとしては、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、クロロトリフルオロエチレン、パーフルオロアルキルビニルエーテル、フッ化ビニリデン、フッ化ビニルなどを用いることができる。フッ素含有モノマーと共重合可能なモノマーとしては、エチレン及びプロピレン等のα−オレフィン類、(メタ)アクリル酸等の不飽和カルボン酸及びこれらのエステル類、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、ビニルエステル類、ビニルエーテル類、ヒドロキシアルキルビニルエーテルなどを用いることができる。具体的には、ポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体、ポリクロロトリフルオロエチレン、エチレン−クロロトリフルオロエチレン共重合体、ポリフッ化ビニリデン、テトラフルオロエチレン−フッ化ビニリデン共重合体、ヘキサフルオロプロピレン−フッ化ビニリデン共重合体、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン−フッ化ビニリデン共重合体などから選ばれた少なくとも1種であり、特に水酸基を含有するものに対してはイソシアネート系化合物による架橋を行い、より高度の防汚性効果を得ることができる。
また、防汚層はこれらのアクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、フッ素系樹脂に、微粒子シリカ、光触媒、有機シリケートから選ばれた1種以上を添加したもの、あるいは光触媒を含む金属酸化物ゲル及び金属水酸化物ゲルなどの縮合物によって形成された防汚層、または有機シリケートの縮合物によって形成された防汚層であってもよい。この防汚層は、上述のアクリル系樹脂防汚層、ウレタン系樹脂防汚層、及びフッ素系樹脂防汚層に設けたものであってもよい。防汚層を形成する方法としては、格別な制限はなく公知の加工方法、例えば、ディッピング法、ディップコート法、ドクターナイフコート法、グラビアコート法、ロータリースクリーンコート法、スプレーコート法などにて含浸及び/または塗布することにより得られる。防汚層の厚みには特に制限はないが、例えば、0.5〜100μmとすることが好ましい。防汚層には、酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、顔料、難燃剤、架橋剤、抗菌剤、防かび剤等の各種添加剤を含んでいてもよい。
実施例
本発明を下記の実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明の範囲はこれらの例により限定されるものではない。下記に示す試験方法により本発明のオレフィン系樹脂積層不燃膜材の性能評価を行った。
(1).防水性評価
JIS−L−1092 静水圧法にて耐水圧の測定を行った。
(2).耐屈曲性評価
JIS−P−8115 紙及び板紙のMIT型試験機による耐折り強さ試験方法に従って、試験片に9.8Nの荷重を掛け、500回折り曲げた。折り曲げ部分を目視観察し異常の有無を判断した。
(3).剥離強力評価
熱コテ溶着機(パフニッポンピーエム(株)製PFAFF#8362型)により、2枚のシートの防水層面同士を熱コテ温度400℃、自走速度4m/分の条件により4cmラップで溶着接合し、幅3cmで切り出した試験片をJIS−K−6404−5に準拠して剥離強力を評価した。
(4).燃焼性評価
ISO 5660 part1に準拠するコーンカロリーメーター試験を加熱強度50kw/m2、試験時間20分の条件下で総発熱量と発熱速度を測定し、目視で燃焼後のサンプルを評価した。
評価基準は、
総発熱量 8MJ/m2以下:○、
8MJ/m2超えるもの:×
発熱速度 発熱量が200kw/m2を超えるに要する時間が10秒未満:○
発熱量200kw/m2を超える時間が10秒以上:×
総発熱量が8MJ/m2超えるもの及び発熱速度において発熱量200kw/m2を超える時間が10秒以上のものは、延焼防止性に乏しく、また燃焼後にピンホールが発生するものは遮炎性や遮煙性に乏しく、いずれも延焼防止性が不十分となる。
参考例1〕
基布として、下記の織り組織を有するガラス繊維織物を使用した。このガラス繊維織物の特性値aは経:103.8、緯:77.9であった。
67.5tex×67.5tex
─────────────────────────────
44.7(本/25.4mm)×33.5(本/25.4mm)
この基布の片面に、下記接着層形成用櫛型共重合体樹脂分散液をコンマコーターによりコーティング加工し、160℃で2分間乾燥することにより乾燥質量20g/m2の接着層を形成した。この時の架橋剤含有量は、接着層の樹脂固形分質量に対して3質量%であった。
接着層用樹脂分散液の組成
成分 質量部
櫛型共重合体樹脂(スチレン/メタクリル酸メチル型) 100
(東亜合成(株)製、商標;RESEDA GP−305)
γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン 3
紫外線吸収剤(共同薬品(株)製、商標;Viosorb 04) 0.5
トルエン 300
下記組成を有する防水性被覆層用フィルムを、カレンダー成型機により、厚さ0.15mmに成形し接着層上に熱圧着ラミネートし、本発明のオレフィン系樹脂積層不燃膜材を作製した。この時の難燃性付与剤含有量は、防水性被覆層の樹脂固形分質量に対して30質量%であった。
防水性被覆層組成
成分 質量部
ポリプロピレン単独重合樹脂 100
(日本ポリプロ(株)製、ノバテックPPEG7F)
ポリリン酸アンモニウム 30
(燐化学工業(株)製、ノーバホワイトPA−2)
二酸化チタン 3
紫外線吸収剤(共同薬品(株)製、商標;Viosorb 04) 0.5
熱劣化防止剤(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製、商標;
イルガノックス1010) 0.5
滑剤(勝田化工(株)製、商標;P−421) 1.5
得られた膜材料の評価結果を表1に示す。
〔実施例2〕
基布として、参考例1と同一のガラス繊維織物(特性値aは経:103.8、緯:77.9)を使用した。この基布の片面に、下記組成接着層用櫛型共重合体樹脂分散液をコンマコーターによりコーティング加工し、160℃で2分間乾燥することにより乾燥質量で20g/m2の接着層を形成した。この時の架橋剤含有量は、接着層の樹脂固形分質量に対して3質量%であった。
接着層用樹脂分散液の組成
成分 質量部
櫛型共重合体樹脂(スチレン/メタクリル酸メチル型) 70
(東亜合成(株)製、商標;RESEDA GP−305)
スチレン系共重合体樹脂((株)クラレ製、商標;ハイブラー7125) 30
γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン 3
紫外線吸収剤(共同薬品(株)製、商標;Viosorb 04) 0.5
トルエン 300
下記組成を有する防水性被覆層用フィルムをカレンダー成型機により厚さ0.15mmに成形し、これを接着層上に熱圧着ラミネートして本発明のオレフィン系樹脂積層不燃膜材を作製した。この時の難燃性付与剤含有量は、防水性被覆層の樹脂固形分質量に対して30質量%であり、ポリオレフィン系樹脂成分は防水性被覆層を構成する樹脂固形分に対して70質量%であった。
防水性被覆層の組成
成分 質量部
ポリプロピレン単独重合樹脂 70
(日本ポリプロ(株)製、商標;ノバテックPPEG7F)
スチレン系共重合体樹脂((株)クラレ製、商標;ハイブラー7125) 30
ポリリン酸アンモニウム(燐化学工業(株)製、ノーバホワイトPA−2)30
二酸化チタン 3
紫外線吸収剤(共同薬品(株)製、商標;Viosorb 04) 0.5
熱劣化防止剤(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製、商標;
イルガノックス1010) 0.5
滑剤(勝田化工(株)製、商標;P−421) 1.5
得られた膜材料の評価結果を表1に示す。
〔実施例3〕
基布として、参考例1と同一のガラス繊維織物(特性値aは経:103.8、緯:77.9)を使用した。この基布の片面に、下記組成接着層用櫛型共重合体樹脂分散液をコンマコーターによりコーティング加工し、160℃で2分間乾燥することにより乾燥質量で20g/m2の接着層を形成した。この時の架橋剤含有量は、接着層の樹脂固形分質量に対して3質量%であり、櫛型共重合体樹脂成分は接着層を構成する樹脂固形分質量に対して70質量%であった。
接着層用樹脂分散液の組成
成分 質量部
櫛型共重合体樹脂(スチレン/メタクリル酸メチル型) 70
(東亜合成(株)製、商標;RESEDA GP−305)
スチレン系共重合体樹脂((株)クラレ製、商標;ハイブラー7125) 30
ジフェニルメタン−ビス−4−4’−N−N’−ジエチレンウレア 1.5
トリイソプロピルベンゼンポリカルボジイミド 1.5
紫外線吸収剤(共同薬品(株)製、商標;Viosorb 04) 0.5
トルエン 300
次いで、下記組成を有する防水性被覆層用フィルムをカレンダー成型機により厚さ0.15mmに成形し、これを接着層上に熱圧着ラミネートし、本発明のオレフィン系樹脂積層不燃膜材を作製した。この時の難燃性付与剤含有量は、防水性被覆層の樹脂固形分質量に対して35質量%であり、ポリオレフィン系樹脂成分は防水性被覆層を構成する樹脂固形分に対して70質量%であった。
防水性被覆層の組成
成分 質量部
ポリプロピレン単独重合樹脂(日本ポリプロ(株)製、商標;
ノバテックPPEG7F) 70
スチレン系共重合体樹脂((株)クラレ製、商標;ハイブラー7125) 30
ポリリン酸アンモニウム(燐化学工業(株)製、ノーバホワイトPA−2)30
リン酸エステル(味の素(株)製、商標;レオフォスRDP) 5
二酸化チタン 3
紫外線吸収剤(共同薬品(株)製、商標;Viosorb 04) 0.5
熱劣化防止剤(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製、商標;
イルガノックス1010) 0.5
滑剤(勝田化工(株)製、商標;P−421) 1.5
得られた膜材料の評価結果を表1に示す。
〔実施例4〕
基布として、参考例1と同一のガラス繊維織物(特性値aは経:103.8、緯:77.9)を使用した。この基布の片面に、下記組成の接着層用櫛型共重合体樹脂分散液をコンマコーターによりコーティング加工し、160℃で2分間乾燥することにより乾燥質量で20g/m2の接着層を形成した。この時の架橋剤含有量は、接着層の樹脂固形分質量に対して3質量%であり、櫛型共重合体樹脂成分は接着層を構成する樹脂固形分質量に対して60質量%であった。
接着層用樹脂分散液の組成
成分 質量部
櫛型共重合体樹脂(メタクリル酸メチル/メタクリル酸メチル型) 60
(東亜合成(株)製、商標;RESEDA GP−301)
スチレン系共重合体樹脂((株)クラレ製、商標;ハイブラー7125) 30
ウレタン系樹脂(日本ポリウレタン工業(株)製、ニッポラン5115、
下記組成を有する防水性被覆層用フィルムを、カレンダー成型機により厚さ0.15mmに成形し、これを接着層上に熱圧着ラミネートし、本発明のオレフィン系樹脂積層不燃膜材を作製した。この時の難燃性付与剤含有量は、防水性被覆層の樹脂固形分質量に対して60質量%であり、ポリオレフィン系樹脂成分は防水性被覆層を構成する樹脂固形分に対して70質量%であった。
防水性被覆層の組成
成分 質量部
ポリプロピレン−α−オレフィン共重合体樹脂 70
(三井化学(株)製、商標;タフマーS−4030)
スチレン系共重合体樹脂((株)クラレ製、商標;ハイブラー7125) 30
ポリリン酸アンモニウム(燐化学工業(株)製、ノーバホワイトPA−2)30
水酸化アルミニウム 30
二酸化チタン 3
紫外線吸収剤(共同薬品(株)製、商標;Viosorb 04) 0.5
熱劣化防止剤(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製、商標;
イルガノックス1010) 0.5
滑剤(勝田化工(株)製、商標;P−421) 1.5
得られた膜材料の評価結果を表1に示す。
〔実施例5〕
基布として、参考例1と同一のガラス繊維織物(特性値aは経:103.8、緯:77.9)を使用した。この基布の片面に、下記組成の接着層用櫛型共重合体樹脂分散液をコンマコーターによりコーティング加工し、160℃で2分間乾燥することにより乾燥質量で20g/m2の接着層を形成した。この時の架橋剤含有量は、接着層の樹脂固形分質量に対して3質量%であり、櫛型共重合体樹脂成分は接着層を構成する樹脂固形分質量に対して70質量%であった。
接着層用樹脂分散液の組成
成分 質量部
櫛型共重合体樹脂(スチレン/スチレン型) 70
(東亜合成(株)製、商標;RESEDA GP−505)
スチレン系共重合体樹脂((株)クラレ製、商標;ハイブラー7125) 30
リン酸エステル(味の素(登録商標)(株)製、商標;レオフォスRDP)15
γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン 3
紫外線吸収剤(共同薬品(株)製、商標;Viosorb 04) 0.5
トルエン 300
下記組成を有する防水性被覆層用フィルムをカレンダー成型機により厚さ0.15mmに成形し、これを接着層上に熱圧着ラミネートし、本発明のオレフィン系樹脂積層不燃膜材を作製した。この時の難燃性付与剤含有量は、防水性被覆層の樹脂固形分質量に対して60質量%であり、ポリオレフィン系樹脂成分は防水性被覆層を構成する樹脂固形分に対して70質量%であった。
防水性被覆層の組成
成分 質量部
ポリプロピレン単独重合樹脂(日本ポリプロ(株)製、商標;
ノバテックPPEG7F) 70
エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂(大日本インキ化学工業(株)製、
商標;エバスレン610) 30
ポリリン酸アンモニウム(燐化学工業(株)製、ノーバホワイトPA−2)10
水酸化アルミニウム 50
二酸化チタン 3
紫外線吸収剤(共同薬品(株)製、商標;Viosorb 04) 0.5
熱劣化防止剤(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製、商標;
イルガノックス1010) 0.5
滑剤(勝田化工(株)製、商標;P−421) 1.5
得られた膜材料の評価結果を表1に示す。
〔実施例6〕
基布として、参考例1と同一のガラス繊維織物(特性値aは経:103.8、緯:77.9)を使用した。この基布の片面に、下記組成の接着層用櫛型共重合体樹脂分散液をコンマコーターによりコーティング加工し、160℃で2分間乾燥することにより乾燥質量で20g/m2の接着層を形成した。この時の架橋剤含有量は、接着層の樹脂固形分質量に対して3質量%であり、櫛型共重合体樹脂成分は接着層を構成する樹脂固形分質量に対して70質量%であった。
接着層用樹脂分散液の組成
成分 質量部
櫛型共重合体樹脂(スチレン/メタクリル酸メチル型) 70
(東亜合成(株)製、商標;RESEDA GP−305)
スチレン系共重合体樹脂((株)クラレ製、商標;ハイブラー7125) 30
γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン 3
紫外線吸収剤(共同薬品(株)製、商標;Viosorb 04) 0.5
トルエン 300
次いで、下記組成を有する防水性被覆層用フィルムをカレンダー成型機により厚さ0.15mmに成形し、これを接着層上に熱圧着ラミネートし、本発明のオレフィン系樹脂積層不燃膜材を作製した。この時の難燃性付与剤含有量は、防水性被覆層の樹脂固形分質量に対して50質量%であり、ポリオレフィン系樹脂成分は防水性被覆層を構成する樹脂固形分に対して70質量%であった。
防水性被覆層の組成
成分 質量部
エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂
(大日本インキ化学工業(株)製、商標;エバスレン610) 70
スチレン系共重合体樹脂((株)クラレ製、商標;ハイブラー7125) 30
ポリリン酸アンモニウム(燐化学工業(株)製、ノーバホワイトPA−2)50
二酸化チタン 3
紫外線吸収剤(共同薬品(株)製、商標;Viosorb 04) 0.5
熱劣化防止剤(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製、商標;
イルガノックス1010) 0.5
滑剤(勝田化工(株)製、商標;P−421) 1.5
得られた膜材料の評価結果を表1に示す。
〔実施例7〕
基布として、参考例1と同一のガラス繊維織物(特性値aは経:103.8、緯:77.9)を使用した。この基布の表裏両面に、下記組成の接着層用櫛型共重合体樹脂分散液をコンマコーターによりコーティング加工し、160℃で2分間乾燥することにより乾燥質量で40g/m2の接着層を形成した。この時の架橋剤含有量は、接着層の樹脂固形分質量に対して3質量%であり、櫛型共重合体樹脂成分は接着層を構成する樹脂固形分質量に対して70質量%であった。
接着層用樹脂分散液の組成
成分 質量部
櫛型共重合体樹脂(スチレン/メタクリル酸メチル型) 70
(東亜合成(株)製、商標;RESEDA GP−305)
スチレン系共重合体樹脂((株)クラレ製、商標;ハイブラー7125) 30
γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン 3
紫外線吸収剤(共同薬品(株)製、商標;Viosorb 04) 0.5
トルエン 300
下記組成を有する防水性被覆層用フィルムをカレンダー成型機により厚さ0.13mmに成形し、これを表裏接着層上に熱圧着ラミネートし、本発明のオレフィン系樹脂積層不燃膜材を作製した。この時の難燃性付与剤含有量は、防水性被覆層の樹脂固形分質量に対して50質量%であり、ポリオレフィン系樹脂成分は防水性被覆層を構成する樹脂固形分に対して70質量%であった。
防水性被覆層の組成
成分 質量部
ポリプロピレン単独重合樹脂 70
(日本ポリプロ(株)製、商標;ノバテックPPEG7F)
スチレン系共重合体樹脂((株)クラレ製、商標;ハイブラー7125) 30
ポリリン酸アンモニウム(燐化学工業(株)製、ノーバホワイトPA−2)50
二酸化チタン 3
紫外線吸収剤(共同薬品(株)製、商標;Viosorb 04) 0.5
熱劣化防止剤(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製、商標;
イルガノックス1010) 0.5
滑剤(勝田化工(株)製、商標;P−421) 1.5
得られた膜材料の評価結果を表1に示す。
〔実施例8〕
基布として、参考例1と同一のガラス繊維織物(特性値aは経:103.8、緯:77.9)を使用した。この基布の両面に、下記組成の接着層用櫛型共重合体樹脂分散液をコンマコーターによりコーティング加工し、160℃で2分間乾燥することにより乾燥質量で40g/m2の接着層を形成した。この時の架橋剤含有量は、接着層の樹脂固形分質量に対して3質量%であり、櫛型共重合体樹脂成分は接着層を構成する樹脂固形分質量に対して70質量%であった。
接着層用樹脂分散液の組成
成分 質量部
櫛型共重合体樹脂(スチレン/スチレン型) 70
(東亜合成(株)製、商標;RESEDA GP−505)
スチレン系共重合体樹脂((株)クラレ製、商標;ハイブラー7125) 30
リン酸エステル(味の素(登録商標)(株)製、商標;レオフォスRDP)15
γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン 3
紫外線吸収剤(共同薬品(株)製、商標;Viosorb 04) 0.5
トルエン 300
次いで、下記組成の防水性被覆層用フィルムをカレンダー成型機により厚さ0.13mmに成形し、これを接着層上に熱圧着ラミネートし、本発明のオレフィン系樹脂積層不燃膜材を作製した。この時の難燃性付与剤含有量は、防水性被覆層の樹脂固形分質量に対して35質量%であった。
防水性被覆層の組成
成分 質量部
ポリプロピレン単独重合樹脂(日本ポリプロ(株)製、商標;
ノバテックPPEG7F) 70
エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂(大日本インキ化学工業(株)製、
商標;エバスレン610) 30
ポリリン酸アンモニウム(燐化学工業(株)製、ノーバホワイトPA−2)30
リン酸エステル(味の素(株)製、商標;レオフォスRDP) 5
二酸化チタン 3
紫外線吸収剤(共同薬品(株)製、商標;Viosorb 04) 0.5
熱劣化防止剤(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製、商標;
イルガノックス1010) 0.5
滑剤(勝田化工(株)製、商標;P−421) 1.5
得られた膜材料の評価結果を表1に示す。
〔実施例9〕
参考例1と同様に本発明のオレフィン系樹脂積層不燃膜材を作製し、防水性被覆層上に下記組成のプライマー用樹脂分散液を80メッシュのグラビアコーターによりコーティング加工し、120℃で2分間乾燥することによりプライマー層を設けた。更にプライマー層上に下記組成の防汚層用樹脂分散液を60メッシュのグラビアコーターによりコーティング加工し、120℃で2分間乾燥することにより防汚層を設けた。得られた膜材料の評価結果を表1に示す。
プライマー層用樹脂分散液の組成
櫛型共重合体樹脂(スチレン/メタクリル酸メチル型) 70質量部
(東亜合成(株)製、商標;RESEDA GP−305)
スチレン系共重合体樹脂 30質量部
((株)クラレ製、商標;ハイブラー7125)
γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン 3質量部
紫外線吸収剤(共同薬品(株)製、商標;Viosorb 04) 0.5質量部
トルエン 400質量部
防汚層用樹脂分散液の組成
アクリル系樹脂 100質量部
(セイコー化成(株)製、商標;ラックスキンZ−594−2 固形分25%)
トルエン 100質量部
〔実施例10〕
参考例1と同様に本発明のオレフィン系樹脂積層不燃膜材を作製し、防水性被覆層上に下記組成のプライマー用樹脂分散液を80メッシュのグラビアコーターによりコーティング加工し、120℃で2分間乾燥することによりプライマー層を設けた。更にプライマー層上に下記組成の防汚層用樹脂分散液を60メッシュのグラビアコーターによりコーティング加工し、120℃で2分間乾燥することにより防汚層を設けた。得られた膜材料の評価結果を表1に示す。
プライマー層用樹脂分散液の組成
櫛型共重合体樹脂(メタクリル酸メチル/メタクリル酸メチル型) 70質量部
(東亜合成(株)製、商標;RESEDA GP−301)
スチレン系共重合体樹脂 30質量部
((株)クラレ製、商標;ハイブラー7125)
γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン 3質量部
紫外線吸収剤(共同薬品(株)製、商標;Viosorb 04) 0.5質量部
トルエン 400質量部
防汚層用樹脂分散液の組成
ウレタン系樹脂 100質量部
(セイコー化成(株)製、商標;ラックスキンU−1475 固形分25%)
トルエン 100質量部
〔実施例11〕
参考例1と同様に本発明のオレフィン系樹脂積層不燃膜材を作製し、防水性被覆層上に下記組成のプライマー用樹脂分散液を80メッシュのグラビアコーターによりコーティング加工し、120℃で2分間乾燥することによりプライマー層を設けた。更にプライマー層上に下記組成の防汚層用樹脂分散液を60メッシュのグラビアコーターによりコーティング加工し、120℃で2分間乾燥することにより防汚層を設けた。得られた膜材料の評価結果を表1に示す。
プライマー層用樹脂分散液の組成
櫛型共重合体樹脂(スチレン/メタクリル酸メチル型) 70質量部
(東亜合成(株)製、商標;RESEDA GP−305)
スチレン系共重合体樹脂 30質量部
((株)クラレ製、商標;ハイブラー7125)
γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン 3質量部
紫外線吸収剤(共同薬品(株)製、商標;Viosorb 04) 0.5質量部
トルエン 400質量部
防汚層用樹脂分散液の組成
スチレン−アクリル系樹脂 100質量部
(東亜合成(株)製、商標;アロンS−1001 固形分30%)
トルエン 100質量部
〔実施例12〕
参考例1と同様に本発明のオレフィン系樹脂積層不燃膜材を作製し、防水性被覆層上に下記組成のプライマー用樹脂分散液を80メッシュのグラビアコーターによりコーティング加工し、120℃で2分間乾燥することによりプライマー層を設けた。更にプライマー層上に下記組成の防汚層用樹脂分散液を60メッシュのグラビアコーターによりコーティング加工し、120℃で2分間乾燥することにより防汚層を設けた。得られた膜材料の評価結果を表1に示す。
プライマー層用樹脂分散液の組成
櫛型共重合体樹脂(メタクリル酸メチル/メタクリル酸メチル型) 70質量部
(東亜合成(株)製、商標;RESEDA GP−301)
スチレン系共重合体樹脂 30質量部
((株)クラレ製、商標;ハイブラー7125)
γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン 3質量部
紫外線吸収剤(共同薬品(株)製、商標;Viosorb 04) 0.5質量部
トルエン 400質量部
防汚層用樹脂分散液の組成
アクリル−シリコーン系樹脂 100質量部
(東亜合成(株)製、商標;サイマックUS−270 固形分30%)
トルエン 100質量部
〔実施例13〕
参考例1と同様に本発明のオレフィン系樹脂積層不燃膜材を作製し、防水性被覆層上に下記組成のプライマー用樹脂分散液を80メッシュのグラビアコーターによりコーティング加工し、120℃で2分間乾燥することによりプライマー層を設けた。更にプライマー層上に下記組成の防汚層用樹脂分散液を60メッシュのグラビアコーターによりコーティング加工し、120℃で2分間乾燥することにより防汚層を設けた。得られた膜材料の評価結果を表1に示す。
プライマー層用樹脂分散液の組成
櫛型共重合体樹脂(メタクリル酸メチル/メタクリル酸メチル型) 70質量部
(東亜合成(株)製、商標;RESEDA GP−301)
スチレン系共重合体樹脂 30質量部
((株)クラレ製、商標;ハイブラー7125)
γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン 3質量部
紫外線吸収剤(共同薬品(株)製、商標;Viosorb 04) 0.5質量部
トルエン 400質量部
防汚層用樹脂分散液の組成
ポリエステル系樹脂 100質量部
(高松油脂(株)製、商標;ペスレジンS−110G 固形分30%)
トルエン 100質量部
〔実施例14〕
参考例1と同様に本発明のオレフィン系樹脂積層不燃膜材を作製し、防水性被覆層上に下記組成のプライマー用樹脂分散液を80メッシュのグラビアコーターによりコーティング加工し、120℃で2分間乾燥することによりプライマー層を設けた。更にプライマー層上に下記組成の防汚層用樹脂分散液を60メッシュのグラビアコーターによりコーティング加工し、120℃で2分間乾燥することにより防汚層を設けた。得られた膜材料の評価結果を表1に示す。
プライマー層用樹脂分散液の組成
櫛型共重合体樹脂(メタクリル酸メチル/メタクリル酸メチル型) 70質量部
(東亜合成(株)製、商標;RESEDA GP−301)
スチレン系共重合体樹脂 30質量部
((株)クラレ製、商標;ハイブラー7125)
γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン 3質量部
紫外線吸収剤(共同薬品(株)製、商標;Viosorb 04) 0.5質量部
トルエン 400質量部
防汚層用樹脂分散液の組成
フッ素系樹脂(1)(大日本インキ化学工業(株)製、 100質量部
商標;ディフェンサーTR−230K 固形分16%)
フッ素系樹脂(2)(アトフィナ・ジャパン(株)製、 3質量部
商標;カイナー7201)
トルエン 100質量部
〔比較例1〕
参考例1と同様にしてオレフィン系樹脂積層不燃膜材を作製し、試験を行った。但し、接着層を設けなかった。得られた膜材料の評価結果を表1に示す。
〔比較例2〕
基布として、参考例1と同一のガラス繊維織物(特性値aは経:103.8、緯:77.9)を使用した。この基布の片面に、下記組成の接着層用樹脂分散液をコンマコーターによりコーティング加工し、160℃で2分間乾燥することにより乾燥質量で20g/m2の接着層を形成した。
接着層用樹脂分散液の組成
成分 質量部
オレフィン系アイオノマー樹脂 100
(固形分濃度:35質量%)
紫外線吸収剤(共同薬品(株)製、商標;Viosorb 04) 0.5
次いで、下記組成を有する防水性被覆層用フィルムをカレンダー成型機により厚さ0.15mmに成形し、これを接着層上に熱圧着ラミネートし、オレフィン系樹脂積層不燃膜材を作製した。
防水性被覆層の組成
成分 質量部
ポリプロピレン単独重合樹脂 70
(日本ポリプロ(株)製、商標;ノバテックPPEG7F)
スチレン系共重合体樹脂((株)クラレ製、商標;ハイブラー7125) 30
ポリリン酸アンモニウム(燐化学工業(株)製、ノーバホワイトPA−2)30
二酸化チタン 3
紫外線吸収剤(共同薬品(株)製、商標;Viosorb 04) 0.5
熱劣化防止剤(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製、商標;
イルガノックス1010) 0.5
滑剤(勝田化工(株)製、商標;P−421) 1.5
得られた膜材料の評価結果を表1に示す。
〔比較例3〕
基布として、参考例1と同一のガラス繊維織物(特性値aは経:103.8、緯:77.9)を使用した。この基布の片面に、下記組成の接着層用樹脂分散液をコンマコーターによりコーティング加工し、160℃で2分間乾燥することにより乾燥質量で20g/m2の接着層を形成した。
接着層用樹脂分散液の組成
成分 質量部
ウレタン系樹脂(日本ポリウレタン工業社製、商標;ニッポラン5115、
固形分濃度:30質量%) 100
フェノールブロック化ヘキサメチレンジイソシアネート 3
紫外線吸収剤(共同薬品(株)製、商標;Viosorb 04) 0.5
下記組成の防水性被覆層用フィルムをカレンダー成型機により厚さ0.15mmに成形し、これを接着層上に熱圧着ラミネートし、オレフィン系樹脂積層不燃膜材を作製した。
防水性被覆層の組成
成分 質量部
ポリプロピレン単独重合樹脂(日本ポリプロ(株)製、商標;
ノバテックPPEG7F) 70
スチレン系共重合体樹脂((株)クラレ製、商標;ハイブラー7125) 30
ポリリン酸アンモニウム(燐化学工業(株)製、ノーバホワイトPA−2)30
二酸化チタン 3
紫外線吸収剤(共同薬品(株)製、商標;Viosorb 04) 0.5
熱劣化防止剤(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製、商標;
イルガノックス1010) 0.5
滑剤(勝田化工(株)製、商標;P−421) 1.5
得られた膜材料の評価結果を表1に示す。
〔比較例4〕
実施例2と同様にしてオレフィン系樹脂積層不燃膜材を作製し、試験を行った。但し、防水性被覆層に難燃性付与剤(ポリリン酸アンモニウム)を添加しなかった。得られた膜材料の評価結果を表1に示す。
〔比較例5〕
基布として、下記の織り組織を有するポリエステルフィラメント織物を使用した。このポリエステルフィラメント織物の特性値aは経:99.2、緯:134.5であった。
555dtex×555dtex
───────────────────────────
28(本/25.4mm)×35(本/25.4mm)
この基布の両面に、下記組成の接着層用櫛型共重合体樹脂分散液をコンマコーターによりコーティング加工し、160℃で2分間乾燥することにより乾燥質量で60g/m2の接着層を形成した。
接着層用樹脂分散液の組成
成分 質量部
櫛型共重合体樹脂(メタクリル酸メチル/メタクリル酸メチル型) 60
(東亜合成(株)製、商標;RESEDA GP−301)
スチレン系共重合体樹脂((株)クラレ製、商標;ハイブラー7125) 30
ウレタン系樹脂(日本ポリウレタン工業社製、ニッポラン5115、
固形分濃度:30質量%) 33
2,2’−ビス(2−オキサゾリン) 1.5
フェノールブロック化ヘキサメチレンジイソシアネート 1.5
紫外線吸収剤(共同薬品(株)製、商標;Viosorb 04) 0.5
トルエン 300
下記組成防水性被覆層用フィルムを、カレンダー成型機により厚さ0.13mmに成形し、これを接着層上に熱圧着ラミネートし、オレフィン系樹脂積層不燃膜材を作製した。
防水性被覆層の組成
成分 質量部
ポリプロピレン−α−オレフィン共重合体樹脂 70
(三井化学(株)製、商標;タフマーS−4030)
スチレン系共重合体樹脂((株)クラレ製、商標;ハイブラー7125) 30
ポリリン酸アンモニウム(燐化学工業(株)製、ノーバホワイトPA−2)30
水酸化アルミニウム 30
二酸化チタン 3
紫外線吸収剤(共同薬品(株)製、商標;Viosorb 04) 0.5
熱劣化防止剤(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製、商標;
イルガノックス1010) 0.5
滑剤(勝田化工(株)製、商標;P−421) 1.5
得られた膜材料の評価結果を表1に示す。
Figure 0004375541
表1から明らかなように、本発明によってガラス繊維基布などの無機系繊維布帛と防水性被覆層との間に、主鎖重合セグメントと側鎖重合セグメントからなる櫛型共重合体樹脂及び特定のスチレン系共重合体樹脂とを含む接着層を形成することにより、ポリオレフィン系樹脂からなる防水性被覆層と無機繊維布帛基布とは強い接着力により接着していることが確認された。また櫛型共重合体樹脂及び特定スチレン系共重合体を含む接着層に架橋剤を併用すること、及び/又は、櫛型共重合体樹脂及び特定スチレン系共重合体を含む接着層に架橋剤を併用することによって、得られる膜材の動的耐久性がより向上することが確認された。また櫛型共重合体及び特定スチレン系共重合体を含む接着層を設けることにより燃焼後の膜材料炭化層にピンホール発生が無くなり、更に総発熱量、発熱速度とも低下することも確認された。
本発明のオレフィン系樹脂積層不燃膜材は、従来困難とされていたガラス繊維布帛などの無機系繊維布帛とオレフィン系樹脂と難燃化付与剤を含む防水性被覆層との接着力向上という課題に対して、主鎖重合セグメントと側鎖重合セグメントからなる櫛型共重合体樹脂及び特定スチレン共重合体樹脂を含む接着層を用いることにより解決したもので、得られた膜材は燃焼してもハロゲン化水素や有害物質などを極力排出することがなく、環境上好ましいという特徴と、高度な難燃性を有し、従って、遮炎性及び延焼防止性に優れているため、防火地域、準防火地域、屋根不燃地域などの防火旋設、建築材料に高い不燃性が要求される用途、例えばテント構造物など、並びに、日除けテント、モニュメント、バックライト型看板などに用いる難燃防水性膜材料として、特に塩化ビニル系樹脂膜材の代替膜材料として実用上有用である。

Claims (6)

  1. 無機繊維布帛からなる基布と、その少なくとも1面上に形成され、かつポリオレフィン系樹脂を含む防水性被覆層と、前記基布と前記防水性被覆層との間に形成された接着層とを含む積層体であって、
    前記接着層が、主鎖重合セグメントと側鎖重合セグメントからなる櫛型共重合体樹脂及びスチレン系共重合体樹脂とを含み、
    前記スチレン系共重合体樹脂が、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体樹脂(SBS)、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体樹脂(SIS)、スチレン−ビニルイソプレン−スチレンブロック共重合体樹脂(SVIS)、スチレン−エチレン/ブチレン−スチレンブロック共重合体樹脂(SEBS)、スチレン−エチレン/プロピレン−スチレンブロック共重合体樹脂(SEPS)、スチレン−ブタジエンブロック共重合体樹脂(SB)、スチレン−イソプレンブロック共重合体樹脂(SI)、スチレン−エチレン/ブチレンブロック共重合体樹脂(SEB)、スチレン−エチレン/プロピレンブロック共重合体樹脂(SEP)、及びこれらのランダム共重合体樹脂のいずれかであり、かつ
    前記防水性被覆層が、難燃性付与剤を含んでいる
    ことを特徴とするオレフィン形樹脂積層不燃膜材。
  2. 前記櫛型共重合体樹脂の主鎖重合セグメントが、アクリル系モノマー、及び又は、スチ
    レン系モノマーを主成分として含む共重合鎖から形成され、かつ、前記側鎖重合セグメン
    トがアクリル系モノマー及び又はスチレン系モノマーを主成分として含む共重合鎖から形
    成されている、請求項1に記載のオレフィン系樹脂積層不燃膜材。
  3. 前記接着層中の前記櫛型共重合体樹脂が、アジリジン系化合物、カルボジイミド系化合物、オキサゾリン系化合物、イソシアネート系化合物及びカップリング剤から選ばれた1種以上からなる架橋剤を含む、請求項1に記載のオレフィン系樹脂積層不燃膜材。
  4. 前記防水性被覆層中のポリオレフィン系樹脂が、その主成分としてポリプロピレン系樹
    脂を含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載のオレフィン系樹脂積層不燃膜材。
  5. 前記防水性被覆層上に防汚層が形成されている、請求項1〜4のいずれか1項に記載の
    オレフィン系樹脂積層不燃膜材。
  6. 前記防汚層が、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、及びフッ素系樹脂から選ばれた1種
    以上を含む、請求項5に記載のオレフィン系樹脂積層不燃膜材。
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