JP2002200616A - 配線基板プリプレグの製造方法 - Google Patents
配線基板プリプレグの製造方法Info
- Publication number
- JP2002200616A JP2002200616A JP2000400467A JP2000400467A JP2002200616A JP 2002200616 A JP2002200616 A JP 2002200616A JP 2000400467 A JP2000400467 A JP 2000400467A JP 2000400467 A JP2000400467 A JP 2000400467A JP 2002200616 A JP2002200616 A JP 2002200616A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- film
- solvent
- porous film
- wiring board
- resin
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Reinforced Plastic Materials (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
- Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 熱硬化性樹脂を含浸させる際に、含有される
溶剤の影響や、応力による変形を小さくして、しわ等の
発生を防止することができる配線基板プリプレグの製造
方法を提供する。 【解決手段】 溶剤を含む熱硬化性樹脂の原料液を基材
の表面に塗布する工程と、塗布した原料液から溶剤を除
去して固形塗膜を得る工程と、その固形塗膜を加熱しつ
つ前記基材と共に多孔質フィルム又はシート状繊維集合
体に積層・加圧して、前記固形塗膜の少なくとも一部を
含浸させる工程とを含む配線基板プリプレグの製造方
法。
溶剤の影響や、応力による変形を小さくして、しわ等の
発生を防止することができる配線基板プリプレグの製造
方法を提供する。 【解決手段】 溶剤を含む熱硬化性樹脂の原料液を基材
の表面に塗布する工程と、塗布した原料液から溶剤を除
去して固形塗膜を得る工程と、その固形塗膜を加熱しつ
つ前記基材と共に多孔質フィルム又はシート状繊維集合
体に積層・加圧して、前記固形塗膜の少なくとも一部を
含浸させる工程とを含む配線基板プリプレグの製造方
法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱硬化性樹脂が多
孔質フィルム又はシート状繊維集合体に含浸された配線
基板プリプレグの製造方法に関する。
孔質フィルム又はシート状繊維集合体に含浸された配線
基板プリプレグの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、電子機器などに使用されるプ
リント配線基板の基材層や絶縁層等の形成工程には、熱
硬化性樹脂をガラス繊維織物や高分子不織布などに含浸
させて半硬化させたプリプレグ等が使用されてきた。通
常、プリプレグは銅箔に積層されて使用され、例えば、
当該積層体を熱プレスすることによって、下層の配線層
等に積層・硬化させる工程と、銅箔に配線パターンを形
成する工程とを繰り返すことにより、配線層と絶縁層が
順次積層された多層構造が形成される。また、プリプレ
グの両面に熱プレスにて銅箔を積層した積層体が、多層
配線基板のコア基板や両面配線基板に使用されている。
リント配線基板の基材層や絶縁層等の形成工程には、熱
硬化性樹脂をガラス繊維織物や高分子不織布などに含浸
させて半硬化させたプリプレグ等が使用されてきた。通
常、プリプレグは銅箔に積層されて使用され、例えば、
当該積層体を熱プレスすることによって、下層の配線層
等に積層・硬化させる工程と、銅箔に配線パターンを形
成する工程とを繰り返すことにより、配線層と絶縁層が
順次積層された多層構造が形成される。また、プリプレ
グの両面に熱プレスにて銅箔を積層した積層体が、多層
配線基板のコア基板や両面配線基板に使用されている。
【0003】近年、上記のような配線基板は、配線の高
集積化のために、配線パターンがより微細化すると共
に、多層構造化や各層の薄層化が行われている。例え
ば、上記のコア基板については、厚みの薄いプリプレグ
をレーザービア加工して貫通孔を形成した後、その内部
に導電性ペーストを充填してその表面を凸状とし、その
凸部に圧接するように両面から銅箔を積層して熱プレス
することで銅箔層間を導電接続したものが知られてい
る。
集積化のために、配線パターンがより微細化すると共
に、多層構造化や各層の薄層化が行われている。例え
ば、上記のコア基板については、厚みの薄いプリプレグ
をレーザービア加工して貫通孔を形成した後、その内部
に導電性ペーストを充填してその表面を凸状とし、その
凸部に圧接するように両面から銅箔を積層して熱プレス
することで銅箔層間を導電接続したものが知られてい
る。
【0004】しかしながら、上記のようなプリプレグと
して、ガラス繊維織物にエポキシ樹脂を含浸したものを
使用すると、レーザービア加工を行う際に、ガラス繊維
により穴あけ加工が困難になるという問題があった。そ
こで、レーザービア加工がより容易に行える高分子不織
布を補強相に使用したプリプレグが各種提案されてい
る。また、高分子不織布の代わりに、芳香族ポリアミド
等からなる多孔質フィルムを用いる技術も知られている
(特開平9−324060号公報等)。
して、ガラス繊維織物にエポキシ樹脂を含浸したものを
使用すると、レーザービア加工を行う際に、ガラス繊維
により穴あけ加工が困難になるという問題があった。そ
こで、レーザービア加工がより容易に行える高分子不織
布を補強相に使用したプリプレグが各種提案されてい
る。また、高分子不織布の代わりに、芳香族ポリアミド
等からなる多孔質フィルムを用いる技術も知られている
(特開平9−324060号公報等)。
【0005】そして、この公報にも記載のように、多孔
質フィルムや高分子不織布に、熱硬化性樹脂を含浸させ
る際、樹脂を溶剤に溶解してワニスを調製し、このワニ
スを多孔質フィルムに塗布して含浸させた後、加熱等に
より溶剤を蒸発させながら半硬化させる方法が一般的で
あった。そして、得られたプリプレグには、配線基板の
製造工程における取扱い性を高めるためや、レーザービ
ア加工の保護層として、ポリエチレンテレフタレート
(PET)等の樹脂フィルムが被覆される場合が多い。
質フィルムや高分子不織布に、熱硬化性樹脂を含浸させ
る際、樹脂を溶剤に溶解してワニスを調製し、このワニ
スを多孔質フィルムに塗布して含浸させた後、加熱等に
より溶剤を蒸発させながら半硬化させる方法が一般的で
あった。そして、得られたプリプレグには、配線基板の
製造工程における取扱い性を高めるためや、レーザービ
ア加工の保護層として、ポリエチレンテレフタレート
(PET)等の樹脂フィルムが被覆される場合が多い。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ようにワニスを多孔質フィルムに直接塗布すると、ワニ
スに含まれる溶剤によって多孔質フィルムが膨潤した
り、塗布時に生じる応力で多孔質フィルムが変形するな
どし、特に樹脂フィルムを積層した場合に、表面にしわ
が生じて樹脂フィルムにも凹凸が生じ易いことが判明し
た。その結果、例えばレーザービア加工後に、スクリー
ン印刷にてビアホール内に導電性ペーストを塗布する際
に、スクリーン印刷が不可能になる等の問題が生じる。
この問題は、多孔質フィルムを用いる場合に限らず、程
度の差はあれ、高分子不織布の場合にも生じ得る問題で
ある。
ようにワニスを多孔質フィルムに直接塗布すると、ワニ
スに含まれる溶剤によって多孔質フィルムが膨潤した
り、塗布時に生じる応力で多孔質フィルムが変形するな
どし、特に樹脂フィルムを積層した場合に、表面にしわ
が生じて樹脂フィルムにも凹凸が生じ易いことが判明し
た。その結果、例えばレーザービア加工後に、スクリー
ン印刷にてビアホール内に導電性ペーストを塗布する際
に、スクリーン印刷が不可能になる等の問題が生じる。
この問題は、多孔質フィルムを用いる場合に限らず、程
度の差はあれ、高分子不織布の場合にも生じ得る問題で
ある。
【0007】そこで、本発明の目的は、熱硬化性樹脂を
含浸させる際に、含有される溶剤の影響や、応力による
変形を小さくして、しわ等の発生を防止することができ
る配線基板プリプレグの製造方法を提供することにあ
る。
含浸させる際に、含有される溶剤の影響や、応力による
変形を小さくして、しわ等の発生を防止することができ
る配線基板プリプレグの製造方法を提供することにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、多孔質フ
ィルム等へのワニスによる各種塗布方法やその代替方法
について鋭意研究したところ、熱硬化性樹脂の原料液を
基材表面に塗布して乾燥させた固形塗膜を、多孔質フィ
ルム等に積層・加圧することにより、上記目的が達成で
きることを見出し、本発明を完成するに至った。
ィルム等へのワニスによる各種塗布方法やその代替方法
について鋭意研究したところ、熱硬化性樹脂の原料液を
基材表面に塗布して乾燥させた固形塗膜を、多孔質フィ
ルム等に積層・加圧することにより、上記目的が達成で
きることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0009】即ち、本発明の配線基板プリプレグの製造
方法は、溶剤を含む熱硬化性樹脂の原料液を基材の表面
に塗布する工程と、塗布した原料液から溶剤を除去して
固形塗膜を得る工程と、その固形塗膜を加熱しつつ前記
基材と共に多孔質フィルム又はシート状繊維集合体に積
層・加圧して、前記固形塗膜の少なくとも一部を含浸さ
せる工程とを含むことを特徴とする。
方法は、溶剤を含む熱硬化性樹脂の原料液を基材の表面
に塗布する工程と、塗布した原料液から溶剤を除去して
固形塗膜を得る工程と、その固形塗膜を加熱しつつ前記
基材と共に多孔質フィルム又はシート状繊維集合体に積
層・加圧して、前記固形塗膜の少なくとも一部を含浸さ
せる工程とを含むことを特徴とする。
【0010】上記において、前記基材が配線基板プリプ
レグの被覆用の樹脂フィルムであり、前記含浸を熱ラミ
ネーター、真空ラミネーター、真空プレス装置、又は熱
プレス装置により行うことが好ましい。ここで、配線基
板プリプレグの被覆用とは、プリプレグの製造後の各種
工程で被覆材として使用するものを指す。
レグの被覆用の樹脂フィルムであり、前記含浸を熱ラミ
ネーター、真空ラミネーター、真空プレス装置、又は熱
プレス装置により行うことが好ましい。ここで、配線基
板プリプレグの被覆用とは、プリプレグの製造後の各種
工程で被覆材として使用するものを指す。
【0011】また、配線基板プリプレグの被覆用の樹脂
フィルムの表面に前記多孔質フィルムが製膜されたもの
を使用して、前記積層・加圧を行うことが好ましい。
フィルムの表面に前記多孔質フィルムが製膜されたもの
を使用して、前記積層・加圧を行うことが好ましい。
【0012】あるいは、銅箔の表面に前記多孔質フィル
ムが製膜されたものを使用して、前記積層・加圧を行う
ことが好ましい。
ムが製膜されたものを使用して、前記積層・加圧を行う
ことが好ましい。
【0013】[作用効果]本発明の製造方法によると、
実施例の結果が示すように、熱硬化性樹脂を含浸させる
際に、含有される溶剤の影響や、応力による変形を小さ
くして、しわ等の発生を防止することができる。
実施例の結果が示すように、熱硬化性樹脂を含浸させる
際に、含有される溶剤の影響や、応力による変形を小さ
くして、しわ等の発生を防止することができる。
【0014】また、前記基材が配線基板プリプレグの被
覆用の樹脂フィルムであり、前記含浸を熱ラミネータ
ー、真空ラミネーター、真空プレス装置、又は熱プレス
装置により行う場合、被覆用の樹脂フィルムを基材とす
るため、含浸後に剥離させずにそのまま使用でき、しか
も樹脂フィルムであるから、熱ラミネーター等によって
加熱加圧を容易に行うことができる。
覆用の樹脂フィルムであり、前記含浸を熱ラミネータ
ー、真空ラミネーター、真空プレス装置、又は熱プレス
装置により行う場合、被覆用の樹脂フィルムを基材とす
るため、含浸後に剥離させずにそのまま使用でき、しか
も樹脂フィルムであるから、熱ラミネーター等によって
加熱加圧を容易に行うことができる。
【0015】配線基板プリプレグの被覆用の樹脂フィル
ムの表面に前記多孔質フィルムが製膜されたものを使用
して、前記積層・加圧を行う場合、製膜時の基材フィル
ムをそのまま剥離せずに使用でき、一連の製造工程を大
幅に簡略化できるようになる。
ムの表面に前記多孔質フィルムが製膜されたものを使用
して、前記積層・加圧を行う場合、製膜時の基材フィル
ムをそのまま剥離せずに使用でき、一連の製造工程を大
幅に簡略化できるようになる。
【0016】銅箔の表面に前記多孔質フィルムが製膜さ
れたものを使用して、前記積層・加圧を行う場合、製膜
時の基材銅箔をそのまま剥離せずに配線基板形成の導電
層として使用でき、一連の製造工程を大幅に簡略化でき
るようになる。
れたものを使用して、前記積層・加圧を行う場合、製膜
時の基材銅箔をそのまま剥離せずに配線基板形成の導電
層として使用でき、一連の製造工程を大幅に簡略化でき
るようになる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。本発明の製造方法は、溶剤を含む熱硬化性
樹脂の原料液を基材の表面に塗布する工程を含むもので
ある。基材の材質としては、各種の樹脂、金属、ガラス
類などが挙げられ、表面が平滑なものが好ましい。基材
の形状としては、シート状、板状、ロール状、ベルト状
など何れでもよい。基材は、前述のように、配線基板プ
リプレグの被覆用の樹脂フィルムであることが好まし
い。被覆の目的としては、取扱い性を高めるための保護
層、レーザービア加工の保護層などが挙げられる。
て説明する。本発明の製造方法は、溶剤を含む熱硬化性
樹脂の原料液を基材の表面に塗布する工程を含むもので
ある。基材の材質としては、各種の樹脂、金属、ガラス
類などが挙げられ、表面が平滑なものが好ましい。基材
の形状としては、シート状、板状、ロール状、ベルト状
など何れでもよい。基材は、前述のように、配線基板プ
リプレグの被覆用の樹脂フィルムであることが好まし
い。被覆の目的としては、取扱い性を高めるための保護
層、レーザービア加工の保護層などが挙げられる。
【0018】このような樹脂フィルムとしては、被覆の
目的により好適なものが異なるが、ポリエチレンテレフ
タレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル
フィルム、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレ
フィンフィルム、ポリアミドフィルム、ポリイミドフィ
ルムなどが挙げられる。また、後の工程で剥離し易いよ
うに、塗布する表面に離型処理等を施したものでもよ
い。
目的により好適なものが異なるが、ポリエチレンテレフ
タレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル
フィルム、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレ
フィンフィルム、ポリアミドフィルム、ポリイミドフィ
ルムなどが挙げられる。また、後の工程で剥離し易いよ
うに、塗布する表面に離型処理等を施したものでもよ
い。
【0019】熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、フ
ェノール樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド酸等が挙げ
られるが、エポキシ樹脂やエポキシ樹脂と他の樹脂の混
合物などが価格や取り扱い易さの点から好ましい。熱硬
化性樹脂の原料液には、溶剤の他に、触媒、硬化剤、難
燃剤、充填剤、可塑剤、促進剤等を含有してもよい。
ェノール樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド酸等が挙げ
られるが、エポキシ樹脂やエポキシ樹脂と他の樹脂の混
合物などが価格や取り扱い易さの点から好ましい。熱硬
化性樹脂の原料液には、溶剤の他に、触媒、硬化剤、難
燃剤、充填剤、可塑剤、促進剤等を含有してもよい。
【0020】熱硬化性樹脂の原料液に含まれる溶剤とし
ては、熱硬化性樹脂の種類によるが、ケトン類、酢酸エ
ステル類、エーテル類、芳香族炭化水素類、アルコール
類等が挙げられる。溶剤の含有量としては、乾燥等にか
かる時間や塗布のし易さから、原料液中に1〜60重量
%が好ましい。
ては、熱硬化性樹脂の種類によるが、ケトン類、酢酸エ
ステル類、エーテル類、芳香族炭化水素類、アルコール
類等が挙げられる。溶剤の含有量としては、乾燥等にか
かる時間や塗布のし易さから、原料液中に1〜60重量
%が好ましい。
【0021】塗布方法としては、ブレードコーター、コ
ンマコーター、ロールコーター、カレンダコーター、バ
ーコーターによる塗布方法が挙げられる。塗布厚みは、
後述の固形塗膜の厚みに応じて、含有される溶剤量との
関係で適宜決定され、厚みが均一なほど固形塗膜の厚み
も均一となり、含浸量もより均一化できる。
ンマコーター、ロールコーター、カレンダコーター、バ
ーコーターによる塗布方法が挙げられる。塗布厚みは、
後述の固形塗膜の厚みに応じて、含有される溶剤量との
関係で適宜決定され、厚みが均一なほど固形塗膜の厚み
も均一となり、含浸量もより均一化できる。
【0022】本発明の製造方法は、塗布した原料液から
溶剤を除去して固形塗膜を得る工程を含むものである。
溶剤の除去は、溶剤残量が少ないほど含浸時の影響が小
さくなるため好ましいが、完全に溶剤を除去する必要は
なく、非流動化する程度でもよい。溶剤残量は、原料液
に含有される溶剤量の0.1〜10重量%が好ましい。
溶剤を除去して固形塗膜を得る工程を含むものである。
溶剤の除去は、溶剤残量が少ないほど含浸時の影響が小
さくなるため好ましいが、完全に溶剤を除去する必要は
なく、非流動化する程度でもよい。溶剤残量は、原料液
に含有される溶剤量の0.1〜10重量%が好ましい。
【0023】溶剤の除去方法としては、加熱を伴わない
方法でもよいが、効率の点から加熱乾燥や熱風乾燥が好
ましい。加熱温度としては、熱硬化性樹脂の硬化反応が
進行し過ぎない温度が選択される。例えば、エポキシ樹
脂の場合には、50〜160℃が好ましい。
方法でもよいが、効率の点から加熱乾燥や熱風乾燥が好
ましい。加熱温度としては、熱硬化性樹脂の硬化反応が
進行し過ぎない温度が選択される。例えば、エポキシ樹
脂の場合には、50〜160℃が好ましい。
【0024】得られる固形塗膜としては、被含浸物の空
孔率等にもよるが、1〜100μmが好ましい。
孔率等にもよるが、1〜100μmが好ましい。
【0025】本発明の製造方法は、上記の固形塗膜を加
熱しつつ前記基材と共に多孔質フィルム又はシート状繊
維集合体に積層・加圧して、前記固形塗膜の少なくとも
一部を含浸させる工程を含むものである。なお、固形塗
膜の全体を含浸してもよいが、プリプレグを積層プレス
等する際に、未含浸の部分が含浸されるため、少なくと
も一部を含浸させるだけでもよい。
熱しつつ前記基材と共に多孔質フィルム又はシート状繊
維集合体に積層・加圧して、前記固形塗膜の少なくとも
一部を含浸させる工程を含むものである。なお、固形塗
膜の全体を含浸してもよいが、プリプレグを積層プレス
等する際に、未含浸の部分が含浸されるため、少なくと
も一部を含浸させるだけでもよい。
【0026】固形塗膜の加熱は、各種のヒータで行うこ
とができ、加熱温度は固形塗膜が含浸する程度に軟化
し、かつ熱硬化性樹脂の硬化反応が進行し過ぎない温度
が選択される。例えば、エポキシ樹脂の場合には、50
〜120℃が好ましい。
とができ、加熱温度は固形塗膜が含浸する程度に軟化
し、かつ熱硬化性樹脂の硬化反応が進行し過ぎない温度
が選択される。例えば、エポキシ樹脂の場合には、50
〜120℃が好ましい。
【0027】加熱しながら積層・加圧を行う方法として
は、各種の熱プレス装置や熱ラミネーター、それらに真
空排気装置を付加した装置、又は、上記の塗布基材に加
熱や加圧の機能を付与した装置などを用いる方法が挙げ
られる。本発明では、前述のように熱ラミネーターを用
いるのが好ましく、両面の基材を剥離せずに熱ラミネー
トするのが好ましい。
は、各種の熱プレス装置や熱ラミネーター、それらに真
空排気装置を付加した装置、又は、上記の塗布基材に加
熱や加圧の機能を付与した装置などを用いる方法が挙げ
られる。本発明では、前述のように熱ラミネーターを用
いるのが好ましく、両面の基材を剥離せずに熱ラミネー
トするのが好ましい。
【0028】本発明では、多孔質フィルム等の細孔内
に、軟化した固形塗膜を好適に含浸させる上で、圧力
0.05〜5MPaで加圧するのが好ましい。圧力が低
過ぎると、含浸に長時間かかる傾向があり、圧力が高過
ぎると、多孔質フィルム等圧密化が生じて所望の含浸が
行い難い傾向がある。
に、軟化した固形塗膜を好適に含浸させる上で、圧力
0.05〜5MPaで加圧するのが好ましい。圧力が低
過ぎると、含浸に長時間かかる傾向があり、圧力が高過
ぎると、多孔質フィルム等圧密化が生じて所望の含浸が
行い難い傾向がある。
【0029】シート状繊維集合体を構成する繊維として
は、レーザーによる加工性から有機繊維が好ましく、良
好な耐熱性と機械的強度を有するものがより好ましい。
例えば芳香族ポリアミド繊維、ポリベンズイミダゾール
繊維、芳香族ポリエステル繊維などが挙げられるが、熱
線膨張率が低い芳香族ポリアミド繊維を含むものが特に
好ましい。
は、レーザーによる加工性から有機繊維が好ましく、良
好な耐熱性と機械的強度を有するものがより好ましい。
例えば芳香族ポリアミド繊維、ポリベンズイミダゾール
繊維、芳香族ポリエステル繊維などが挙げられるが、熱
線膨張率が低い芳香族ポリアミド繊維を含むものが特に
好ましい。
【0030】シート状繊維集合体としては、不織布又は
織布の何れでもよく、各種の製法により得られた市販品
を何れも使用することができる。また、市販の芳香族ポ
リアミド繊維を使用して、混合抄造、ニードルパンチ、
水流絡合法、接着剤による接着法、バインダー成分によ
る融着法、融着成分を用いたメルトブロー法などにより
製造することができる。本発明に用いるシート状繊維集
合体は、毛羽立ちが少ない方が好ましいため、各種製法
により得られた不織布をバインダー成分により加圧下で
結着させたものが好ましい。また、耐熱性を高める観点
より、低融点材料の使用量が少ないのが好ましいため、
熱硬化性樹脂をバインダー成分として使用するのが好ま
しい。なお、バインダー成分は、繊維、粉体、液体等の
状態で含有させることができる。
織布の何れでもよく、各種の製法により得られた市販品
を何れも使用することができる。また、市販の芳香族ポ
リアミド繊維を使用して、混合抄造、ニードルパンチ、
水流絡合法、接着剤による接着法、バインダー成分によ
る融着法、融着成分を用いたメルトブロー法などにより
製造することができる。本発明に用いるシート状繊維集
合体は、毛羽立ちが少ない方が好ましいため、各種製法
により得られた不織布をバインダー成分により加圧下で
結着させたものが好ましい。また、耐熱性を高める観点
より、低融点材料の使用量が少ないのが好ましいため、
熱硬化性樹脂をバインダー成分として使用するのが好ま
しい。なお、バインダー成分は、繊維、粉体、液体等の
状態で含有させることができる。
【0031】芳香族ポリアミド繊維としては、いわゆる
パラ型アラミド繊維やメタ型アラミド繊維の他、骨格の
一部をジフェニルエーテル、2,2−ジフェニルプロパ
ン、ジフェニルメタン、ジフェニルケトン、ジフェニル
スルフィド、ジフェニルスルホキシド、ビフェニル等で
置換したものや、芳香環の水素基をメチル基、ハロゲン
原子等で置換したものなどが挙げられる。なお本発明で
は、耐熱性樹脂よりなる他の繊維や、バインダー繊維等
を、本発明の目的を損なわない範囲で含有してもよい。
パラ型アラミド繊維やメタ型アラミド繊維の他、骨格の
一部をジフェニルエーテル、2,2−ジフェニルプロパ
ン、ジフェニルメタン、ジフェニルケトン、ジフェニル
スルフィド、ジフェニルスルホキシド、ビフェニル等で
置換したものや、芳香環の水素基をメチル基、ハロゲン
原子等で置換したものなどが挙げられる。なお本発明で
は、耐熱性樹脂よりなる他の繊維や、バインダー繊維等
を、本発明の目的を損なわない範囲で含有してもよい。
【0032】芳香族ポリアミド繊維の直径は、最近の薄
層化した絶縁層を得るうえで、1〜50μmが好まし
く、5〜20μmがより好ましい。また、シート状繊維
集合体の空隙率は20〜80%が好ましい。
層化した絶縁層を得るうえで、1〜50μmが好まし
く、5〜20μmがより好ましい。また、シート状繊維
集合体の空隙率は20〜80%が好ましい。
【0033】本発明に用いられる多孔質フィルムの材質
としては、良好な耐熱性と機械的強度を有する樹脂が好
ましく、ポリイミド、ポリエステル、ポリアミド、特に
芳香族ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイ
ミド、ポリエーテルサルホン等の各種樹脂を採用するこ
とができる。これら樹脂のなかでもポリイミド系樹脂が
絶縁性、耐熱性が良好であり、また金属層との密着性も
良好であり好ましい。また、芳香族ポリアミドも絶縁
性、耐熱性が良好であり、低熱線膨張率であるため好ま
しい。
としては、良好な耐熱性と機械的強度を有する樹脂が好
ましく、ポリイミド、ポリエステル、ポリアミド、特に
芳香族ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイ
ミド、ポリエーテルサルホン等の各種樹脂を採用するこ
とができる。これら樹脂のなかでもポリイミド系樹脂が
絶縁性、耐熱性が良好であり、また金属層との密着性も
良好であり好ましい。また、芳香族ポリアミドも絶縁
性、耐熱性が良好であり、低熱線膨張率であるため好ま
しい。
【0034】これらの多孔質フィルムとしては、多孔質
フィルム単体で使用してもよいが、前述の理由より、配
線基板プリプレグの被覆用の樹脂フィルムあるいは銅箔
等の金属の表面に製膜されたものを使用するのが好まし
い。特に、芳香族ポリイミドの多孔質フィルムを用いる
場合、イミド転化の際に高温に加熱する場合が多いた
め、製膜時の基材は耐熱性の高い金属等を使用するのが
好ましい。
フィルム単体で使用してもよいが、前述の理由より、配
線基板プリプレグの被覆用の樹脂フィルムあるいは銅箔
等の金属の表面に製膜されたものを使用するのが好まし
い。特に、芳香族ポリイミドの多孔質フィルムを用いる
場合、イミド転化の際に高温に加熱する場合が多いた
め、製膜時の基材は耐熱性の高い金属等を使用するのが
好ましい。
【0035】製膜基材となる金属としては、銅、白銅、
青銅、黄銅、アルミニウム、ニッケル、鉄、ステンレ
ス、金、銀、白金等の各種のものを使用できる。これら
は、金属箔、金属板のいずれでもよく、その厚さは好ま
しくは1〜50μmである。本発明では配線基板の配線
パターンとして好適な銅箔を用いるのが特に好ましい。
金属箔の表面には、多孔質フィルムとの密着性を高める
ために、粗面化処理、黒色処理などの物理的又は化学的
な各種表面処理を行ってもよい。
青銅、黄銅、アルミニウム、ニッケル、鉄、ステンレ
ス、金、銀、白金等の各種のものを使用できる。これら
は、金属箔、金属板のいずれでもよく、その厚さは好ま
しくは1〜50μmである。本発明では配線基板の配線
パターンとして好適な銅箔を用いるのが特に好ましい。
金属箔の表面には、多孔質フィルムとの密着性を高める
ために、粗面化処理、黒色処理などの物理的又は化学的
な各種表面処理を行ってもよい。
【0036】製膜基材となる樹脂フィルムとしては、前
記の塗布基材用の樹脂フィルムと同様のものが使用でき
るが、製膜後に剥離するなどの場合には、他の製膜基材
も使用できる。
記の塗布基材用の樹脂フィルムと同様のものが使用でき
るが、製膜後に剥離するなどの場合には、他の製膜基材
も使用できる。
【0037】多孔質フィルムの形成は、湿式凝固法、乾
式凝固法、延伸法など種々の製膜法が挙げられるが、湿
式凝固法によれば連続気泡の多孔質フィルムが得られ易
く好ましい。湿式凝固法では、一般的に、溶剤に樹脂と
添加剤等を溶解した製膜原液(ドープ)を調製し、これ
を製膜基材に塗布(キャスト)したものを凝固液に浸漬
して溶剤置換させることで、樹脂を凝固(ゲル化)さ
せ、その後、凝固液等を乾燥除去するなどして多孔質フ
ィルムを得る。
式凝固法、延伸法など種々の製膜法が挙げられるが、湿
式凝固法によれば連続気泡の多孔質フィルムが得られ易
く好ましい。湿式凝固法では、一般的に、溶剤に樹脂と
添加剤等を溶解した製膜原液(ドープ)を調製し、これ
を製膜基材に塗布(キャスト)したものを凝固液に浸漬
して溶剤置換させることで、樹脂を凝固(ゲル化)さ
せ、その後、凝固液等を乾燥除去するなどして多孔質フ
ィルムを得る。
【0038】ポリイミド系樹脂としては、酸残基とアミ
ン残基とがイミド結合した繰り返し単位を主体とするす
るものであれば、他の共重合成分やブレンド成分を含む
ものでもよい。好ましくは、耐熱性、吸湿性、機械的強
度の点から、主鎖に芳香族基を有するポリイミドであ
り、テトラカルボン酸成分と芳香族ジアミン成分の重合
物からなるポリイミドを挙げることができる。特に、
0.55〜3.00、好ましくは0. 60〜0.85の
極限粘度(30℃での測定値)有している高分子である
ことが望ましい。上記範囲の極限粘度を有するものは、
多孔質フィルムの形成を湿式凝固法で行う場合に、溶剤
への溶解性が良好で、機械的強度が大きく自立性の多孔
質フィルムとなる。
ン残基とがイミド結合した繰り返し単位を主体とするす
るものであれば、他の共重合成分やブレンド成分を含む
ものでもよい。好ましくは、耐熱性、吸湿性、機械的強
度の点から、主鎖に芳香族基を有するポリイミドであ
り、テトラカルボン酸成分と芳香族ジアミン成分の重合
物からなるポリイミドを挙げることができる。特に、
0.55〜3.00、好ましくは0. 60〜0.85の
極限粘度(30℃での測定値)有している高分子である
ことが望ましい。上記範囲の極限粘度を有するものは、
多孔質フィルムの形成を湿式凝固法で行う場合に、溶剤
への溶解性が良好で、機械的強度が大きく自立性の多孔
質フィルムとなる。
【0039】ポリイミド系樹脂は、当該重合体またはそ
の前駆体(ポリアミド酸)を用いることができるが、ポ
リアミド酸はポリイミドと比較して溶解性が高いため
に、分子構造上の制約が少ないという利点がある。な
お、重合体としては、完全にイミド化しているものがよ
いが、イミド化率が70%以上のものでも良い。イミド
化率が比較的高いものをドープに用いる場合、ブタンテ
トラカルボン酸二無水物等の屈曲性の高い成分を繰り返
し単位に含む重合体を使用するのが好ましい。
の前駆体(ポリアミド酸)を用いることができるが、ポ
リアミド酸はポリイミドと比較して溶解性が高いため
に、分子構造上の制約が少ないという利点がある。な
お、重合体としては、完全にイミド化しているものがよ
いが、イミド化率が70%以上のものでも良い。イミド
化率が比較的高いものをドープに用いる場合、ブタンテ
トラカルボン酸二無水物等の屈曲性の高い成分を繰り返
し単位に含む重合体を使用するのが好ましい。
【0040】ポリイミド系樹脂又はその前駆体を溶解さ
せる溶剤は、これらを溶解する物であれば特に限定され
ないが、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチ
ルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメ
チルスルホキシド等の非プロトン性極性溶剤が溶解性の
面や、多孔質フィルムの形成を湿式凝固法で行う場合の
凝固溶剤との溶剤置換スピードの点で好ましく使用でき
る。好ましい例として、N−メチル−2−ピロリドンを
例示することができる。また、ジエチレングリコールジ
メチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテ
ル等の溶剤を混合して、前記湿式凝固法における溶剤置
換の速度を調整してもよい。
せる溶剤は、これらを溶解する物であれば特に限定され
ないが、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチ
ルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメ
チルスルホキシド等の非プロトン性極性溶剤が溶解性の
面や、多孔質フィルムの形成を湿式凝固法で行う場合の
凝固溶剤との溶剤置換スピードの点で好ましく使用でき
る。好ましい例として、N−メチル−2−ピロリドンを
例示することができる。また、ジエチレングリコールジ
メチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテ
ル等の溶剤を混合して、前記湿式凝固法における溶剤置
換の速度を調整してもよい。
【0041】芳香族ポリアミドとしては、いわゆるパラ
型アラミドやメタ型アラミドの他、骨格の一部をジフェ
ニルエーテル、ジフェニルプロパン、ジフェニルメタ
ン、ジフェニルケトン、ジフェニルスルホキシド、ビフ
ェニル等で置換したものや、芳香環の水素基をメチル
基、ハロゲン原子等で置換したものなどが挙げられる。
型アラミドやメタ型アラミドの他、骨格の一部をジフェ
ニルエーテル、ジフェニルプロパン、ジフェニルメタ
ン、ジフェニルケトン、ジフェニルスルホキシド、ビフ
ェニル等で置換したものや、芳香環の水素基をメチル
基、ハロゲン原子等で置換したものなどが挙げられる。
【0042】パラ型アラミドとしては、ポリp−フェニ
レンテレフタラミド等が挙げられるが、このポリマーの
ように剛直な成分のみで構成されたアラミドは、特殊な
薬剤で溶解させる必要がある。従って、多孔質フィルム
に用いる芳香族ポリアミドとしては、屈曲性を付与する
成分で骨格の一部を置換したアラミドやメタ型アラミド
を少なくとも一部に使用することが好ましい。屈曲性を
付与する成分としては、m−フェニレン、2,7−ナフ
タレン、ジフェニルエーテル、2,2−ジフェニルプロ
パン、ジフェニルメタンなどが挙げられる。このような
成分は、ジカルボン酸モノマー又はジアミンモノマーと
して、共重合に使用されて骨格に導入されるが、当該成
分の共重合比が大きいものほど、一般に溶剤に対する溶
解性が高くなる。
レンテレフタラミド等が挙げられるが、このポリマーの
ように剛直な成分のみで構成されたアラミドは、特殊な
薬剤で溶解させる必要がある。従って、多孔質フィルム
に用いる芳香族ポリアミドとしては、屈曲性を付与する
成分で骨格の一部を置換したアラミドやメタ型アラミド
を少なくとも一部に使用することが好ましい。屈曲性を
付与する成分としては、m−フェニレン、2,7−ナフ
タレン、ジフェニルエーテル、2,2−ジフェニルプロ
パン、ジフェニルメタンなどが挙げられる。このような
成分は、ジカルボン酸モノマー又はジアミンモノマーと
して、共重合に使用されて骨格に導入されるが、当該成
分の共重合比が大きいものほど、一般に溶剤に対する溶
解性が高くなる。
【0043】芳香族ポリアミドを溶解する溶剤は、溶解
性の観点から、例えば、テトラメチル尿素、ヘキサメチ
ルホスホルアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N
−メチル−2−ピロリドン,N−メチルピペリドン−
2、N,N−ジメチルエチレン尿素、N,N,N’,
N’−テトラメチルアロン酸アミド、N−メチルカプロ
ラクタム、N−アセチルピロリジン、N,N−ジエチル
アセトアミド、N−エチルピロリドン−2、N,N−ジ
メチルプロピオン酸アミド、N,N−ジメチルイソブチ
ルアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチル
プロピレン尿素及びそれらの混合系が挙げられる。更
に、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルア
セトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド等の非プロ
トン性極性溶剤が溶解性の面や、凝固溶剤との溶剤置換
スピードの点で好ましく使用できる。特に好ましい例と
して、N−メチル−2−ピロリドンを例示することがで
きる。
性の観点から、例えば、テトラメチル尿素、ヘキサメチ
ルホスホルアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N
−メチル−2−ピロリドン,N−メチルピペリドン−
2、N,N−ジメチルエチレン尿素、N,N,N’,
N’−テトラメチルアロン酸アミド、N−メチルカプロ
ラクタム、N−アセチルピロリジン、N,N−ジエチル
アセトアミド、N−エチルピロリドン−2、N,N−ジ
メチルプロピオン酸アミド、N,N−ジメチルイソブチ
ルアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチル
プロピレン尿素及びそれらの混合系が挙げられる。更
に、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルア
セトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド等の非プロ
トン性極性溶剤が溶解性の面や、凝固溶剤との溶剤置換
スピードの点で好ましく使用できる。特に好ましい例と
して、N−メチル−2−ピロリドンを例示することがで
きる。
【0044】また、ジエチレングリコールジメチルエー
テル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチ
レングリコールジブチルエーテル、等の溶剤を混合し
て、溶剤置換の速度を調整してもよい。
テル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチ
レングリコールジブチルエーテル、等の溶剤を混合し
て、溶剤置換の速度を調整してもよい。
【0045】なお、ポリイミド系樹脂を用いた場合に、
湿式凝固法におけるドープは、好ましくは−20〜40
℃の温度範囲で塗布される。また、凝固液としては用い
る樹脂を溶解せずに、上記溶剤と相溶性を有するもので
あれば、限定されないが、水やメタノール、エタノー
ル、イソプロピルアルコール等のアルコール類及びこれ
らの混合液が用いられ、特に水が好適に用いられる。浸
漬時の凝固液の温度は特に限定されないが、好ましくは
0〜90℃の温度である。
湿式凝固法におけるドープは、好ましくは−20〜40
℃の温度範囲で塗布される。また、凝固液としては用い
る樹脂を溶解せずに、上記溶剤と相溶性を有するもので
あれば、限定されないが、水やメタノール、エタノー
ル、イソプロピルアルコール等のアルコール類及びこれ
らの混合液が用いられ、特に水が好適に用いられる。浸
漬時の凝固液の温度は特に限定されないが、好ましくは
0〜90℃の温度である。
【0046】製膜原液のポリマー濃度は、5重量%から
25重量%の範囲が好ましく、7重量%から20重量%
がより好ましい。濃度が高すぎると、粘度が高くなりす
ぎて取り扱いが困難になるし、濃度が低すぎると多孔質
フィルムが形成しにくくなる傾向がある。
25重量%の範囲が好ましく、7重量%から20重量%
がより好ましい。濃度が高すぎると、粘度が高くなりす
ぎて取り扱いが困難になるし、濃度が低すぎると多孔質
フィルムが形成しにくくなる傾向がある。
【0047】孔径形状や孔径コントロールのために硝酸
リチウムのような無機物やポリビニルピロリドンのよう
な有機物を添加することもできる。添加物の濃度は溶液
中に1重量%から10重量%まで添加するのが好まし
い。硝酸リチウムを添加すると溶剤と凝固液との置換速
度が速く、スポンジ構造の中にフィンガーボイド構造
(指状にボイドを有する構造)を形成できる。ポリビニ
ルピロリドンのような凝固スピードを遅くする添加剤を
加えると、スポンジ構造が均一に広がった多孔質フィル
ムを得ることができる。
リチウムのような無機物やポリビニルピロリドンのよう
な有機物を添加することもできる。添加物の濃度は溶液
中に1重量%から10重量%まで添加するのが好まし
い。硝酸リチウムを添加すると溶剤と凝固液との置換速
度が速く、スポンジ構造の中にフィンガーボイド構造
(指状にボイドを有する構造)を形成できる。ポリビニ
ルピロリドンのような凝固スピードを遅くする添加剤を
加えると、スポンジ構造が均一に広がった多孔質フィル
ムを得ることができる。
【0048】また、凝固液に浸漬する前に、例えば30
℃以上、相対湿度90%以上の雰囲気に所定時間(例え
ば1秒〜10分間)放置することにより水分等をドープ
に吸収させることで、表面付近の多孔質フィルムの孔径
コントロールを行ってもよい。例えばこの操作により、
表面にスキン層が形成されるようなドープ組成でも、孔
径をある程度大きくすることができる場合がある。
℃以上、相対湿度90%以上の雰囲気に所定時間(例え
ば1秒〜10分間)放置することにより水分等をドープ
に吸収させることで、表面付近の多孔質フィルムの孔径
コントロールを行ってもよい。例えばこの操作により、
表面にスキン層が形成されるようなドープ組成でも、孔
径をある程度大きくすることができる場合がある。
【0049】ドープは一定の厚みに塗布し、水等の凝固
液中に浸積して凝固させたり、水蒸気雰囲気下に放置し
て凝固した後、水中に浸積するなどして、脱溶剤され多
孔質フィルムとなる。多孔質フィルムの形成後、凝固液
から取り出した後、乾燥する。乾燥温度は特に制限され
ないが、200℃以下での乾燥が望ましい。
液中に浸積して凝固させたり、水蒸気雰囲気下に放置し
て凝固した後、水中に浸積するなどして、脱溶剤され多
孔質フィルムとなる。多孔質フィルムの形成後、凝固液
から取り出した後、乾燥する。乾燥温度は特に制限され
ないが、200℃以下での乾燥が望ましい。
【0050】ポリイミド系樹脂の多孔質フィルムを形成
する際、その前駆体(ポリアミド酸)を用いる場合に
は、最終的に200〜500℃で熱処理して、前駆体
(ポリアミド酸)を加熱閉環させてポリイミドとする。
する際、その前駆体(ポリアミド酸)を用いる場合に
は、最終的に200〜500℃で熱処理して、前駆体
(ポリアミド酸)を加熱閉環させてポリイミドとする。
【0051】多孔質フィルムの裏表面は何れも平均孔径
0.05μm以上が好ましい。より好ましくは0.1〜
5μmである。また、スポンジ構造部分(内部)の細孔
のサイズは0.05μmから10μmであればよいが、
好ましくは1μmから7μmである。フィンガーボイド
構造では、平均孔径0. 05μmから10μmが好まし
い。多孔質フィルムの空孔率については、30〜98%
が好ましく、40〜70%がより好ましい。
0.05μm以上が好ましい。より好ましくは0.1〜
5μmである。また、スポンジ構造部分(内部)の細孔
のサイズは0.05μmから10μmであればよいが、
好ましくは1μmから7μmである。フィンガーボイド
構造では、平均孔径0. 05μmから10μmが好まし
い。多孔質フィルムの空孔率については、30〜98%
が好ましく、40〜70%がより好ましい。
【0052】
【実施例】以下、本発明の構成と効果を具体的に示す実
施例等について説明する。なお、多孔質フィルムの平均
孔径及び空孔率は、次のようにして測定した。
施例等について説明する。なお、多孔質フィルムの平均
孔径及び空孔率は、次のようにして測定した。
【0053】(1)多孔質フィルムの平均孔径 走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて、表面および断面
の写真撮影を行い、その写真のコンピュターによる画像
解析から平均孔径を求めた。
の写真撮影を行い、その写真のコンピュターによる画像
解析から平均孔径を求めた。
【0054】(2)多孔質フィルムの空孔率 空孔率(%)={(重量/密度)/容積}×100 多孔質フィルムの容積と重量を測定し、素材の密度を用
いて上式により、空孔率を求めた。
いて上式により、空孔率を求めた。
【0055】〔アラミド多孔質フィルムの調製例〕芳香
族ポリアミド(帝人(株)製,コーネックス)を、N−
メチル−2−ピロリドン(NMP)中に溶解し、さらに
ポリビニルピロリドン(PVP)(アイエスピージャパ
ン(株)製、K−90)と水を加えて、芳香族ポリアミ
ド(100重量部)、NMP(900重量部)、PVP
(40重量部)、水(40重量部)のポリマー溶液を得
た。これを厚み30μmの厚さでポリプロピレンフィル
ム(厚み30μm)上に塗布し、その後直ちに60℃の
水槽に浸漬して多孔質フィルムを形成した。その後、1
昼夜水中保存して脱溶剤を行った。
族ポリアミド(帝人(株)製,コーネックス)を、N−
メチル−2−ピロリドン(NMP)中に溶解し、さらに
ポリビニルピロリドン(PVP)(アイエスピージャパ
ン(株)製、K−90)と水を加えて、芳香族ポリアミ
ド(100重量部)、NMP(900重量部)、PVP
(40重量部)、水(40重量部)のポリマー溶液を得
た。これを厚み30μmの厚さでポリプロピレンフィル
ム(厚み30μm)上に塗布し、その後直ちに60℃の
水槽に浸漬して多孔質フィルムを形成した。その後、1
昼夜水中保存して脱溶剤を行った。
【0056】得られた多孔質フィルムは、厚み30μm
の連続孔が形成されたスポンジ構造となっていた。平均
孔径は0.1μm、空孔率は68%であった。
の連続孔が形成されたスポンジ構造となっていた。平均
孔径は0.1μm、空孔率は68%であった。
【0057】〔ポリイミド多孔質フィルムの調製例〕B
PDA(ビフェニルテトラカルボン酸二無水和物)−D
DE(ジアミノジフェニルエーテル)−PPD(パラフ
ェニレンジアミン)系のポリイミド前駆体のN−メチル
−2−ピロリドン(NMP)20重量%溶液を製膜原液
として、35μm圧延銅箔(ジャパンエナジー社製)の
粗化面上に、フィルムアプリケーターを用いて、ギャッ
プ100μmで均一の厚さに塗布した。塗布後直ちに2
5℃の純水中に浸着し、ポリイミド前駆体を凝固させ
た。凝固後90℃で1時間以上乾燥させた。乾燥後、窒
素雰囲気中にて400℃で3時間熱処理し、ポリイミド
前駆体を加熱閉環させ、銅箔上に形成されたポリイミド
多孔質フィルムを得た。このものは、厚み30μmの連
続孔が形成されたスポンジ構造となっていた。平均孔径
は0.1μm、空孔率は50%であった。
PDA(ビフェニルテトラカルボン酸二無水和物)−D
DE(ジアミノジフェニルエーテル)−PPD(パラフ
ェニレンジアミン)系のポリイミド前駆体のN−メチル
−2−ピロリドン(NMP)20重量%溶液を製膜原液
として、35μm圧延銅箔(ジャパンエナジー社製)の
粗化面上に、フィルムアプリケーターを用いて、ギャッ
プ100μmで均一の厚さに塗布した。塗布後直ちに2
5℃の純水中に浸着し、ポリイミド前駆体を凝固させ
た。凝固後90℃で1時間以上乾燥させた。乾燥後、窒
素雰囲気中にて400℃で3時間熱処理し、ポリイミド
前駆体を加熱閉環させ、銅箔上に形成されたポリイミド
多孔質フィルムを得た。このものは、厚み30μmの連
続孔が形成されたスポンジ構造となっていた。平均孔径
は0.1μm、空孔率は50%であった。
【0058】〔接着剤の調製例1〕下記の組成を有する
熱硬化性エポキシ接着剤1(樹脂固形分20重量%)を
調製した。 エポキシ樹脂 169重量部 (E1032H60、油化シェルエポキシ株式会社製) フェノール樹脂(タマノルP−180、荒川化学株式会社製)111重量部 メチルエチルケトン(MEK) 1120重量部 〔接着剤の調製例2〕 下記の組成を有する熱硬化性エポキシ接着剤2(樹脂固形分40重量%)を調 製した。 エポキシ樹脂 338重量部 (E1032H60、油化シェルエポキシ株式会社製) フェノール樹脂(タマノルP−180、荒川化学株式会社製)222重量部 メチルエチルケトン(MEK) 840重量部 〔実施例1〕基材となる23μm厚みのPETフィルム
上に直接熱硬化性エポキシ接着剤1を100μmの厚み
で塗布し、乾燥機で80℃、15分間乾燥処理し、エポ
キシ接着剤をPETフィルム上に固定させた(溶剤残量
1重量%)。エポキシ接着層の厚みは約20μmであっ
た。このエポキシ接着剤付PETフィルムのエポキシ接
着剤面と上記アラミド多孔質フィルムのアラミド面とを
密着させ、熱ラミネーターにて90℃×0.3m/mi
n、圧力1MPaの条件でラミネートし、接着剤を含浸
させたプリプレグを製作した。
熱硬化性エポキシ接着剤1(樹脂固形分20重量%)を
調製した。 エポキシ樹脂 169重量部 (E1032H60、油化シェルエポキシ株式会社製) フェノール樹脂(タマノルP−180、荒川化学株式会社製)111重量部 メチルエチルケトン(MEK) 1120重量部 〔接着剤の調製例2〕 下記の組成を有する熱硬化性エポキシ接着剤2(樹脂固形分40重量%)を調 製した。 エポキシ樹脂 338重量部 (E1032H60、油化シェルエポキシ株式会社製) フェノール樹脂(タマノルP−180、荒川化学株式会社製)222重量部 メチルエチルケトン(MEK) 840重量部 〔実施例1〕基材となる23μm厚みのPETフィルム
上に直接熱硬化性エポキシ接着剤1を100μmの厚み
で塗布し、乾燥機で80℃、15分間乾燥処理し、エポ
キシ接着剤をPETフィルム上に固定させた(溶剤残量
1重量%)。エポキシ接着層の厚みは約20μmであっ
た。このエポキシ接着剤付PETフィルムのエポキシ接
着剤面と上記アラミド多孔質フィルムのアラミド面とを
密着させ、熱ラミネーターにて90℃×0.3m/mi
n、圧力1MPaの条件でラミネートし、接着剤を含浸
させたプリプレグを製作した。
【0059】製作したプリプレグの全体厚み(上下P
P,PETのフィルム層を含む)は103±5μmであ
った。また、ラミネートしたPETフィルム表面は平滑
性は良好で、スクリーン印刷に支障のない状態であっ
た。
P,PETのフィルム層を含む)は103±5μmであ
った。また、ラミネートしたPETフィルム表面は平滑
性は良好で、スクリーン印刷に支障のない状態であっ
た。
【0060】〔実施例2〕基材となる23μm厚みのP
ETフィルム上に直接熱硬化性エポキシ接着剤2を50
μmの厚みで塗布し、乾燥機で80℃、15分間乾燥処
理し、エポキシ接着剤をPETフィルム上に固定させた
(溶剤残量1重量%)。エポキシ接着層の厚みは約20
μmであった。このエポキシ接着剤付PETフィルムの
エポキシ接着剤面と上記アラミド多孔質フィルムのアラ
ミド面とを密着させ、熱ラミネーターにて90℃×0.
3m/min、圧力1MPaの条件でラミネートし、プ
リプレグを製作した。製作したプリプレグの全体厚み
(上下PP,PETのフィルム層を含む)は103±5
μmであった。また、ラミネートしたPETフィルム表
面の平滑性は良好で、スクリーン印刷に支障のない状態
であった。
ETフィルム上に直接熱硬化性エポキシ接着剤2を50
μmの厚みで塗布し、乾燥機で80℃、15分間乾燥処
理し、エポキシ接着剤をPETフィルム上に固定させた
(溶剤残量1重量%)。エポキシ接着層の厚みは約20
μmであった。このエポキシ接着剤付PETフィルムの
エポキシ接着剤面と上記アラミド多孔質フィルムのアラ
ミド面とを密着させ、熱ラミネーターにて90℃×0.
3m/min、圧力1MPaの条件でラミネートし、プ
リプレグを製作した。製作したプリプレグの全体厚み
(上下PP,PETのフィルム層を含む)は103±5
μmであった。また、ラミネートしたPETフィルム表
面の平滑性は良好で、スクリーン印刷に支障のない状態
であった。
【0061】〔実施例3〕基材となる23μm厚みのP
ETフィルム上に直接熱硬化性エポキシ接着剤1を10
0μmの厚みで塗布し、乾燥機で80℃、15分間乾燥
処理し、エポキシ接着剤をPETフィルム上に固定させ
た。エポキシ接着層の厚みは約20μmであった。この
エポキシ接着剤付PETフィルムのエポキシ接着剤面と
上記ポリイミド多孔質フィルムの面とを密着させ、熱ラ
ミネーターにて90℃×0.3m/min、圧力1MP
aの条件でラミネートし、接着剤を含浸させたプリプレ
グを製作した。
ETフィルム上に直接熱硬化性エポキシ接着剤1を10
0μmの厚みで塗布し、乾燥機で80℃、15分間乾燥
処理し、エポキシ接着剤をPETフィルム上に固定させ
た。エポキシ接着層の厚みは約20μmであった。この
エポキシ接着剤付PETフィルムのエポキシ接着剤面と
上記ポリイミド多孔質フィルムの面とを密着させ、熱ラ
ミネーターにて90℃×0.3m/min、圧力1MP
aの条件でラミネートし、接着剤を含浸させたプリプレ
グを製作した。
【0062】製作したプリプレグの全体厚み(上下銅
箔,PETのフィルム層を含む)は108±5μmであ
った。また、ラミネートしたPETフィルム表面は平滑
性は良好で、スクリーン印刷に支障のない状態であっ
た。
箔,PETのフィルム層を含む)は108±5μmであ
った。また、ラミネートしたPETフィルム表面は平滑
性は良好で、スクリーン印刷に支障のない状態であっ
た。
【0063】〔比較例1〕上記アラミド多孔質フィルム
に直接熱硬化性エポキシ接着剤1を100μmの厚みで
塗布し、乾燥機で80℃、15分間乾燥処理した。エポ
キシ接着剤を塗布した瞬間からアラミド表面上に膨潤に
よる多数のしわが発生していた。このエポキシ接着剤塗
布面に23μm厚みのPETフィルムを密着させ、熱ラ
ミネーターにて90℃×0.3m/min、圧力1MP
aの条件でラミネートし、プリプレグを製作した。製作
したプリプレグの全体厚み(上下PP,PETのフィル
ム層を含む)は100〜150μmであった。ラミネー
トしたPETフィルムは下層のエポキシが含浸されたア
ラミド多孔質フィルムの表面しわが転写され、表面にし
わが多数残った状態で、スクリーン印刷にかけられない
状態であった。
に直接熱硬化性エポキシ接着剤1を100μmの厚みで
塗布し、乾燥機で80℃、15分間乾燥処理した。エポ
キシ接着剤を塗布した瞬間からアラミド表面上に膨潤に
よる多数のしわが発生していた。このエポキシ接着剤塗
布面に23μm厚みのPETフィルムを密着させ、熱ラ
ミネーターにて90℃×0.3m/min、圧力1MP
aの条件でラミネートし、プリプレグを製作した。製作
したプリプレグの全体厚み(上下PP,PETのフィル
ム層を含む)は100〜150μmであった。ラミネー
トしたPETフィルムは下層のエポキシが含浸されたア
ラミド多孔質フィルムの表面しわが転写され、表面にし
わが多数残った状態で、スクリーン印刷にかけられない
状態であった。
【0064】〔比較例2〕上記アラミド多孔質フィルム
に直接熱硬化性エポキシ接着剤2を50μmの厚みで塗
布し、乾燥機で80℃、15分間乾燥処理した。エポキ
シ接着剤を塗布した瞬間からアラミド表面上に膨潤によ
る多数のしわが発生していた。このエポキシ接着剤塗布
面に23μm厚みのPETフィルムを密着させ、熱ラミ
ネーターにて90℃×0.3m/min、圧力1MPa
の条件でラミネートし、プリプレグを製作した。製作し
たプリプレグの全体厚み(上下PP,PETのフィルム
層を含む)は100〜140μmであった。ラミネート
したPETフィルムは下層のエポキシが含浸されたアラ
ミド多孔質フィルムの表面しわが転写され、表面にしわ
が多数残った状態で、スクリーン印刷にかけられない状
態であった。
に直接熱硬化性エポキシ接着剤2を50μmの厚みで塗
布し、乾燥機で80℃、15分間乾燥処理した。エポキ
シ接着剤を塗布した瞬間からアラミド表面上に膨潤によ
る多数のしわが発生していた。このエポキシ接着剤塗布
面に23μm厚みのPETフィルムを密着させ、熱ラミ
ネーターにて90℃×0.3m/min、圧力1MPa
の条件でラミネートし、プリプレグを製作した。製作し
たプリプレグの全体厚み(上下PP,PETのフィルム
層を含む)は100〜140μmであった。ラミネート
したPETフィルムは下層のエポキシが含浸されたアラ
ミド多孔質フィルムの表面しわが転写され、表面にしわ
が多数残った状態で、スクリーン印刷にかけられない状
態であった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田原 伸治 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日東 電工株式会社内 Fターム(参考) 4D075 BB24Z BB33Z CA12 CA47 DA04 DA06 DB01 DB13 DB36 DB48 DB53 DC19 EA35 EB32 EB33 EB39 4F072 AA07 AB06 AB28 AB29 AD13 AD23 AG03 AG18 AG19 AG20 AH25 AJ04 AK02 AK14 AL13 4F100 AB17D AJ00A AK42 AK47 AK53G BA03 BA04 BA07 BA10A BA10C BA10D DG06C DJ10C EH46 EH462 EJ17 EJ172 EJ42 EJ422 EJ82 EJ822 EJ861 GB43 JL04 JM02B
Claims (4)
- 【請求項1】 溶剤を含む熱硬化性樹脂の原料液を基材
の表面に塗布する工程と、塗布した原料液から溶剤を除
去して固形塗膜を得る工程と、その固形塗膜を加熱しつ
つ前記基材と共に多孔質フィルム又はシート状繊維集合
体に積層・加圧して、前記固形塗膜の少なくとも一部を
含浸させる工程とを含む配線基板プリプレグの製造方
法。 - 【請求項2】 前記基材が配線基板プリプレグの被覆用
の樹脂フィルムであり、前記含浸を熱ラミネーター、真
空ラミネーター、真空プレス装置、又は熱プレス装置に
より行う請求項1記載の配線基板プリプレグの製造方
法。 - 【請求項3】 配線基板プリプレグの被覆用の樹脂フィ
ルムの表面に前記多孔質フィルムが製膜されたものを使
用して、前記積層・加圧を行う請求項1又は2に記載の
両面配線基板用積層体。 - 【請求項4】 銅箔の表面に前記多孔質フィルムが製膜
されたものを使用して、前記積層・加圧を行う請求項1
又は2に記載の両面配線基板用積層体。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000400467A JP2002200616A (ja) | 2000-12-28 | 2000-12-28 | 配線基板プリプレグの製造方法 |
US10/029,637 US6596406B2 (en) | 2000-12-28 | 2001-12-20 | Wiring board prepreg and manufacturing method thereof |
EP20010130464 EP1220586A3 (en) | 2000-12-28 | 2001-12-20 | Wiring board prepreg and manufacturing method thereof |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000400467A JP2002200616A (ja) | 2000-12-28 | 2000-12-28 | 配線基板プリプレグの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002200616A true JP2002200616A (ja) | 2002-07-16 |
Family
ID=18865057
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000400467A Pending JP2002200616A (ja) | 2000-12-28 | 2000-12-28 | 配線基板プリプレグの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002200616A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN111490618A (zh) * | 2019-01-28 | 2020-08-04 | 丰田自动车株式会社 | 绕组用覆盖电线 |
JP2021001245A (ja) * | 2019-06-20 | 2021-01-07 | 三菱ケミカル株式会社 | 繊維強化エポキシ樹脂複合材及び繊維強化プラスチック |
-
2000
- 2000-12-28 JP JP2000400467A patent/JP2002200616A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN111490618A (zh) * | 2019-01-28 | 2020-08-04 | 丰田自动车株式会社 | 绕组用覆盖电线 |
JP2021001245A (ja) * | 2019-06-20 | 2021-01-07 | 三菱ケミカル株式会社 | 繊維強化エポキシ樹脂複合材及び繊維強化プラスチック |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US6596406B2 (en) | Wiring board prepreg and manufacturing method thereof | |
JP2003008201A (ja) | 金属箔積層体の製造方法及び配線基板の製造方法 | |
KR101210800B1 (ko) | 섬유-수지 복합체, 적층체 및 프린트 배선판, 및 프린트배선판의 제조 방법 | |
US6761790B2 (en) | Wiring board and method of manufacturing the same | |
JP2003017862A (ja) | 多層配線基板の製造方法 | |
US7237332B2 (en) | Method of manufacturing wiring board | |
JP4132825B2 (ja) | 金属箔積層体及びその製造方法 | |
JP2002337268A (ja) | 金属箔積層板及びその製造方法 | |
JP2002200616A (ja) | 配線基板プリプレグの製造方法 | |
JP2002037905A (ja) | プリプレグ用多孔質フィルム及び配線基板プリプレグ | |
JP2002185093A (ja) | 両面配線基板用積層体および両面配線基板 | |
JP2003201596A (ja) | 金属層の形成方法および金属箔積層体 | |
JPH09307203A (ja) | プリント配線基板およびその製造方法 | |
JP2002204069A (ja) | 金属層間の導電接続方法 | |
JP2002208781A (ja) | 配線基板プリプレグ及びその製造方法 | |
JP2004066763A (ja) | 金属箔積層板及びその製造方法 | |
JP2003208820A (ja) | 異方導電性フィルム及びその製造方法 | |
JP2002179818A (ja) | プリプレグ用多孔質複合シート及び配線基板プリプレグ | |
JP2002201304A (ja) | 多孔質フィルム及び配線基板プリプレグ | |
JP2004260038A (ja) | 複合絶縁層の形成方法及び配線基板の製造方法 | |
JP2003201364A (ja) | 配線基板用多孔質フィルム、及び配線基板プリプレグ | |
JP2003200541A (ja) | フィルム付き多孔質膜、及びその巻回体 | |
JP2004228435A (ja) | 配線基板用多孔質膜の製造方法及び配線基板用プリプレグの製造方法 | |
JP2002043743A (ja) | 印刷配線基板用積層体およびその製造方法 | |
JP2004103979A (ja) | メッキスルーホールの形成方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20061225 |