JP2002198622A - メタライズ組成物及びそれを用いた配線基板並びにその製造方法 - Google Patents

メタライズ組成物及びそれを用いた配線基板並びにその製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】低抵抗で低温焼成により用いられるメタライズ
組成物と、低抵抗でアルミナ基板との界面に空隙のない
電気回路とを具備した配線基板とその製造方法を提供す
る。 【解決手段】Cuを10〜70体積%、W及び/又はM
oを30〜90体積%の割合で含有する組成物100重
量部に対して、Zr、Al、Li、Mg及びZnのうち
少なくとも1種を金属換算で0.05〜3.0重量部含
有することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アルミナ基板に好
適に用いられるメタライズ組成物とそれを用いた配線基
板とその製造方法に関する。
【0002】
【従来技術】近年、半導体素子の高集積化に伴い、半導
体装置から発生する熱も増加している。半導体装置の誤
動作をなくすためには、このような熱を装置外に放出可
能な配線基板が必要とされている。一方、電気的な特性
としては、演算速度の高速化により、信号の遅延が問題
となり、導体損失の小さい、つまり低抵抗の導体を用い
ることが要求されてきた。
【0003】これに対して、従来の半導体素子を搭載し
た配線基板としては、信頼性の点からアルミナセラミッ
クスを絶縁基板とし、その表面又は内部にWやMoなど
の高融点金属からなる配線層を被着形成したセラミック
配線基板が多用されている。ところが、従来から多用さ
れている高融点金属からなる配線層では、抵抗を高々8
mΩ/□程度までしか低くできない。
【0004】そこで、放熱性を維持したまま、配線層の
電気抵抗を低下するため、Cu、またはCuとWまたは
Moを組み合わせた導体層とアルミナとを同時焼成によ
り形成する方法が特開平8−8502号公報で提案され
ている。
【0005】また、絶縁基板を形成するためのセラミッ
ク粉末として、平均粒径が5〜50nmの微細なアルミ
ナ粉末を用いて焼成温度を低下させ、金、銀、銅等など
の低抵抗金属の焼成温度に近づけることにより、絶縁基
板と低抵抗金属との同時焼結性を行うことが、特許第2
666744号公報に提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
8−8502号公報の方法は、アルミナの緻密化のため
に、1600℃以上の高温で焼成するため、溶融したC
u成分が表面に分離し、表面配線層ににじみが生じた
り、Cuの揮散が生じる等、表面配線層形状の保形性が
低下するとともに、組織の不均一性から抵抗も高くなる
という問題があった。
【0007】しかも、配線層中のCu成分が、焼成中に
溶融するため、絶縁基板のセラミックス中に拡散し、配
線層間の絶縁性が劣化するとともに、微細な配線層を高
密度に形成することが難しいという問題があった。
【0008】一方、特許第2666744号公報の方法
では、導体層の体積収縮量が絶縁層と比較して大きくな
るため、内部導体層と絶縁層又は/およびヴィア導体と
絶縁層の界面に空隙が発生し、基板強度の低下や電気的
信頼性の低下等の問題があった。また、原料に用いる微
粉末の取扱いが非常に難しく、高コストで、量産性に欠
けるという問題があった。
【0009】従って、本発明は、低抵抗で低温焼成によ
り用いられるメタライズ組成物と、低抵抗でアルミナ基
板との界面に空隙のない電気回路とを具備した配線基板
とその製造方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、CuとW及び
/又はMoとの組成物に特定の金属を加えることにより
低抵抗を維持したまま、絶縁基板と配線層やヴィア導体
の間隙を減少させることでき、信頼性の高い配線基板を
実現できるという知見に基づくものである。
【0011】即ち、本発明のメタライズ組成物は、Cu
を10〜70体積%、W及び/又はMoを30〜90体
積%の割合で含有する組成物100重量部に対して、Z
r、Al、Li、Mg及びZnのうち少なくとも1種を
金属換算で0.05〜3.0重量部含有することを特徴
とするもので、これを用いてアルミナ基板上にこの組成
物からなる配線層やヴィア導体を設けても絶縁基板との
界面に空隙の発生を制御できる。
【0012】また、本発明の配線基板は、相対密度95
%以上のアルミナを主とする積層焼結体からなる絶縁基
板の少なくとも内部に、前記メタライズ組成物からなる
配線層やヴィア導体を設けてなるものである。
【0013】これにより、アルミナを主成分とする絶縁
基板と上記メタライズ組成物とを同時に焼成しても、収
縮差が小さいため、絶縁基板と配線層やヴィア導体との
界面に発生する空隙を抑制でき、その結果、基板強度の
低下並びに電気的信頼性の向上を実現することができ
る。
【0014】また、本発明の配線基板の製造方法は、C
u粉末を10〜70体積%、W粉末及び/又はMo粉末
を30〜90体積%の割合で含む混合粉末100重量部
に対して、Zr、Al、Li、Mg及びZnのうち少な
くとも1種を含む粉末を金属元素換算で全量中0.05
〜3.0重量部を含有する導体ペーストを、アルミナを
主とするグリーンシート表面に塗布して配線層を形成す
る工程と、前記グリーンシートにヴィアホールを形成
し、該ヴィアホールの内部にヴィア導体を形成する工程
と、該グリーンシートを複数積層して積層体を形成する
工程と、該積層体を非酸化性雰囲気中で1200〜15
00℃の最高温度で焼成することを特徴とする。
【0015】これにより、配線導体と絶縁基板との同時
焼成を行っても、優れた保形性とともに、絶縁基板と配
線層やヴィア導体の界面の空隙を抑制し、基板強度の低
下並びに電気的信頼性の高い配線基板を製造することが
できる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の配線基板の一実
施態様を示す概略断面図を基に説明する。図1に示す配
線基板は、アルミナ質積層焼結体からなる絶縁層1上に
表面配線層2a及び内部配線層2bが設けられ、また、
ヴィア導体3が配設されている。
【0017】本発明によれば、この表面配線層2a、内
部配線層2b及びヴィア導体3はCuとW及び/又はM
oとを含み、さらに、Zr、Al、Li、Mg及びZn
のうち少なくとも1種を金属元素換算で0.05〜3.
0重量%の割合で含有するメタライズ組成物からなるこ
とが重要である。
【0018】このメタライズ組成物は、配線導体の電気
抵抗を低減し、上記の絶縁層1との低温での同時焼結を
容易にし、配線導体の同時焼成後の保形性を維持するた
めに重要である。即ち、Cuが10体積%よりも少な
く、W及び/又はMoが90体積%よりも多いと、抵抗
が高くなり、また、Cuが70体積%よりも多く、W及
び/又はMoが30体積%よりも少ないと、ヴィア導体
3の同時焼成後の保形性が低下し、ヴィア導体3ににじ
みが発生したり、溶融したCuによってヴィア導体3が
凝集して断線が生じるとともに、絶縁層1との熱膨張係
数差により配線層2の剥離が発生したり、ヴィア導体3
の凹凸が大きくなり、更には焼成時にヴィア導体3が欠
落する不具合が生じる。そして、好適な組成範囲は、C
uが30〜60体積%、W及び/又はMoが40〜70
体積%である。
【0019】また、W及び/又はMoは、平均粒径1〜
10μmの球状あるいは数個の粒子の凝集した焼結粒子
としてCuからなるマトリックス中に分散含有している
ことが好ましい。そして、配線層2やヴィア導体3の電
気抵抗、Cu成分の分離、にじみなどの観点からW及び
/又はMoは平均粒径1.3〜5μm、特に1.3〜3
μmの大きさで分散されていることが望ましい。
【0020】さらに、本発明の配線基板においては、焼
成温度がCuの融点を越え、Cuが溶融するため、配線
層やヴィア導体の気孔が消滅し、電気抵抗は低下する。
しかし、表面配線層2aや内部配線層2b等の配線導体
中のCu成分が絶縁層1中に拡散する場合があり、本発
明によれば、配線導体からその周囲の絶縁層1へのCu
の拡散距離が20μm以下、特に10μm以下であるこ
とが望ましい。これは、Cuのセラミックス中への拡散
距離が20μmを超えると、配線層2間の絶縁性が低下
し、配線基板としての信頼性が低下するためである。
【0021】さらにまた、上記CuとW及び/又はMo
からなる組成物100重量部に対して、Zr、Al、L
i、Mg及びZnのうち少なくとも1種を0.05〜
3.0重量部含有することが重要である。0.05重量
部未満では、配線層2中に存在する微細な空隙を十分に
埋めることができず、また、3.0重量部を越えると導
体抵抗が上昇すると共に、Cuの分離が発生し、配線形
状を保持できないばかりか、配線の断線が発生するため
である。
【0022】本発明に用いられる絶縁層1は、アルミナ
を主体し、絶縁層1の熱伝導性及び高強度化を達成する
ために、相対密度が95%以上、特に97%以上、さら
には98%以上の高緻密体から構成され、さらに熱伝導
率は10W/m・K以上、特に15W/m・K以上、さ
らには17W/m・K以上であることが望ましい。
【0023】また、表面配線層2a及び内部配線層2b
の形成には、保形性及び絶縁性を達成する上で、Cuを
含む配線導体との同時焼成が必要である。そして、その
焼成温度は1200〜1500℃の範囲であることが重
要となるため、このような低温での焼成においても相対
密度が95%以上に緻密化するように組成を決定する必
要がある。
【0024】かかる観点から、本発明における絶縁層1
は、アルミナを主成分とするもの、焼結助剤を加えて上
記の温度範囲で焼成し、緻密体を得ることが好ましい。
例えば、アルミナを85重量%以上の割合で含有し、焼
結助剤としてMn化合物をMn23換算で2.0〜1
5.0重量%、特に3〜10重量%の割合で含有するこ
とが好ましく、この組成に設定すると、高い絶縁性を維
持したまま、1200〜1500℃で緻密化が達成でき
る。
【0025】また、この絶縁層1には、Cuを含有する
メタライズ組成物との同時焼結性を高める目的でさらに
焼結助剤を添加することが好ましい。その一例として、
MgO、CaO、SrO等のアルカリ土類元素酸化物及
びSiO2のうち少なくとも1種を0.4〜8重量%の
割合で含有せしめることができる。さらに、W、Moな
どの金属を着色成分として2重量%以下の割合で含んで
も差し支えない。
【0026】これらのアルミナ以外の成分は、アルミナ
主結晶相の粒界に非晶質相あるいは結晶相として存在す
るが、熱伝導性を高める上で粒界中に助剤成分を含有す
る結晶相が形成されていることが望ましい。
【0027】また、絶縁層1を形成するアルミナ主結晶
相は、粒状、板状又は柱状結晶として存在するが、これ
ら主結晶相の平均結晶粒径は、1.5〜5.0μmであ
ることが望ましい。なお、主結晶相が柱状結晶からなる
場合、上記平均結晶粒径は、短軸径に基づくものであ
る。この主結晶相の平均結晶粒径が1.5μmよりも小
さいと、高熱伝導化が難しく、平均粒径が5.0μmよ
りも大きいと基板材料として用いる場合に要求される十
分な強度が得られにくくなるためである。
【0028】本発明の配線基板によれば、積層焼結体か
らなる絶縁層1の少なくとも内部に、上述のメタライズ
組成からなる配線層2やヴィア導体3が配設されている
ことが重要である。この材料の組合せにより、配線抵抗
の上昇、配線層2の断線、Cuの分離などを抑制でき、
かつ配線層2やヴィア導体3と絶縁層1の収縮量を同一
に近づけることにより、配線層2やヴィア導体3と絶縁
層1間に隙間のない、気密で電気的信頼性の高い配線基
板を得ることができる。
【0029】さらに、この配線層2は、ヴィア導体3と
電気的に接続され、所望の電気回路を構成でき、また、
内部配線層2bを多層構造に形成できるため、配線基板
の小型化に有効であり、さらにはアルミナ等の絶縁層1
や他の誘電体層を、配線層2からなる一対の電極によっ
て挟むことで、容量成分を配線基板内部に形成すること
もできる。
【0030】このような配線層2は、所望によりヴィア
導体3を介して別の内部配線層2bや基板表面の電極ま
たは/及び表面配線層2aと電気的に接続され、さらに
絶縁基板1の表面に設けられ、外部と電気的に接続する
外部電極との電気的な接続が図られる。
【0031】次に、本発明の配線基板の製造方法につい
て具体的に説明する。
【0032】まず、絶縁基板を構成する絶縁層1を形成
するために、酸化物セラミックスの主成分となるアルミ
ナ原料粉末として、平均粒径が0.5〜2.5μm、特
に0.5〜2.0μmの粉末を用いる。これは、平均粒
径は0.5μmよりも小さいと、粉末の取扱いが難し
く、また粉末のコストが高くなり、2.5μmよりも大
きいと、1500℃以下の温度で焼成することが難しく
なることがあるためである。
【0033】そして、上記アルミナ粉末に対して、第2
の成分として、Mn23を2.0〜15.0重量%、特
に3.0〜10.0重量%第3の成分として、SiO2
を2.0〜15.0重量%、特に3.0〜10.0重量
%の割合で添加する。また、適宜、第4成分としてMg
O、CaO、SrO粉末等のアルカリ土類元素化合物を
0.2〜8重量%、第5の成分として、W、Mo、Cr
などの遷移金属の金属粉末や酸化物粉末を着色成分とし
て金属換算で2重量%以下の割合で添加する。
【0034】なお、上記酸化物の添加に当たっては、酸
化物粉末以外に、焼成によって酸化物を形成し得る炭酸
塩、硝酸塩、酢酸塩などとして添加してもよい。
【0035】そして、この混合粉末を用いて絶縁層1を
形成するためのシート状成形体を作製する。シート状成
形体は、周知の成形方法によって作製することができ
る。例えば、上記混合粉末に有機バインダーや溶媒を添
加してスラリーを調製した後、ドクターブレード法によ
って形成したり、混合粉末に有機バインダーを加え、プ
レス成形、圧延成形等により所定の厚みのグリーンシー
トを作製できる。そしてこのグリーンシートに対して、
マイクロドリル、レーザー等によりヴィアホールを形成
する。
【0036】一方、導体成分として、平均粒径が1〜1
0μmのCu含有粉末を10〜70体積%、特に30〜
60体積%、平均粒径が1〜10μmのW及び/または
Moを30〜90体積%、特に40〜70体積%の割合
で含有し、かつZr,Al,Li,Mg,Znのうち一つ
以上を金属元素換算で0.05〜3.0重量%、特には
0.2〜2.0重量%含有してなる導体ペーストを調製
する。
【0037】このペーストをグリーンシートのヴィアホ
ール内に上記Cu含有導体ペーストを充填してヴィア導
体を形成する。なお、Zr,Al,Li,Mg,Znは金
属、酸化物、ホウ化物、窒化物或いは炭酸塩等の粉末と
して添加してもよく、このときの平均粒径は0.6〜4
μm、特には1.5〜3.0μmが望ましい。
【0038】これらの導体ペースト中には、絶縁層1と
の密着性を高めるために、アルミナ粉末や、絶縁層1を
形成する酸化物セラミックス成分と同一の組成物粉末を
0.05〜2体積%の割合で添加することも可能であ
る。
【0039】なお、配線層2の形成は、上記ヴィアホー
ルへのペーストを充填してヴィア導体3を形成するの前
後或いは同時に、上記導体ペーストをグリーンシートに
対しスクリーン印刷、グラヴィア印刷等の方法で印刷塗
布して形成する。
【0040】その後、導体ペーストを充填したシート状
成形体を位置合わせして積層圧着した後、この積層体
を、この焼成を、非酸化性雰囲気中、焼成最高温度が1
200〜1500℃の温度で焼成する。
【0041】この時の焼成温度が1200℃より低い
と、通常の原料を用いた場合において、アルミナ絶縁基
板が相対密度95%以上まで緻密化できず、熱伝導性や
強度が低下し、1500℃よりも高いと、WあるいはM
o自体の焼結が進み、Cuの流動により均一組織を維持
できなく、強いては低抵抗を維持することが困難とな
る。また、酸化物セラミックスの主結晶相の粒径が大き
くなり異常粒成長が発生したり、Cuがセラミックス中
へ拡散するときのパスである粒界の長さが短くなるとと
もに拡散速度も速くなる結果、拡散距離を20μm以下
に抑制することが困難となるためである。焼成温度は、
特に1250〜1400℃が好ましい。
【0042】また、この焼成時の非酸化性雰囲気として
は、窒素、あるいは窒素と水素との混合雰囲気であるこ
とが望ましいが、特に、配線層中のCuの拡散を抑制す
る上では、水素及び窒素を含み露点+30℃以下、特に
0〜25℃の非酸化性雰囲気であることが望ましい。な
お、この雰囲気には所望により、アルゴンガス等の不活
性ガスを混入してもよい。焼成時の露点が+30℃より
高いと、焼成中に酸化物セラミックスと雰囲気中の水分
とが反応し酸化膜を形成し、この酸化膜とCu含有導体
のCuが反応してしまい、導体の低抵抗化の妨げとなる
のみでなく、Cuの拡散を助長してしまうためである。
【0043】
【実施例】平均粒径1.8μmのアルミナ粉末に対し
て、焼結助剤として平均粒径3.5μmのMn23
末、平均粒径1.0μmのSiO2粉末、平均粒径0.
8μmのMgCO3粉末を表1に示すような割合で添加
し、混合した後、結合材としてアクリル系バインダー
と、トルエンを溶媒として混合してスラリーを調製し
た。
【0044】このスラリーを用いて、ドクターブレード
法にて厚さ250μmのシート状に成形してグリーンシ
ートを作成した。そして、図1のように所望の部位にマ
イクロドリルを用いて穴を形成し、直径100〜200
μmのヴィアホールとした。
【0045】また、充填率及び収縮率を測定するための
測定用試料は、縦30mm、横35mmのグリーンシー
トを打ち抜きにより作製した。なお、充填率は、グリー
ンシートの重量と寸法から密度を算出し、その密度を理
論密度で割り、相対密度として表した。また、収縮率
は、焼成前後の寸法変化から算出した。
【0046】さらに、絶縁層とヴィア導体との剥離観察
のため、図2に示すような2層の絶縁層に、上面から下
面に貫通した800個のヴィア導体を形成した評価基板
を作製した。
【0047】次に、平均粒径が5μmのCu粉末と、平
均粒径が0.8〜12μmのW粉末及び/又はMo粉末
とともに、所望によりZrO2、ZnO、LiCO3、M
gCO3、Alを表1に示す比率で混合し、アクリル系
バインダーとをアセトンを溶媒として導体ペーストを作
製した。
【0048】そして、グリーンシート上に上記導体ペー
ストを印刷塗布するとともに、ヴィアホールに上記配線
層用導体ペーストを充填した。そして、配線導体が形成
されたグリーンシートを積層圧着して積層体を作製し
た。
【0049】次いで、この積層体を実質的に水分を含ま
ない酸素含有雰囲気中(H2+O2)で脱脂を行った後、
表1に示した焼成温度にて、露点20℃の窒素水素混合
雰囲気中にて焼成した。
【0050】また、作製した配線基板における配線導体
の電気抵抗を4端子法にて測定し、得られた測定値を1
5μm厚みの配線層のシート抵抗に換算した。その際に
は、以下の換算式を用いた。 シート抵抗={(測定値)×(線幅)×15}/{(線
長)×(線厚み)} さらに、メタライズ(導体層)の収縮量の測定は表1に
示す組成で調整したペーストをシート状に成形し、15
0℃のN2中で乾燥し、30mm×35mmの寸法に打
ち抜き、上述の方法により生密度を測定して粉末の充填
率を計算した。その後、焼成して体積収縮率を測定し、
メタライズと基板の収縮率の差を算出した。
【0051】また、不良率は、評価基板の800個のヴ
ィア導体に対して、絶縁層とヴィア導体との界面の空隙
の有無を、蛍光探傷液に浸して界面に浸透するかどうか
を観察し、空隙の観察された割合を百分率で表した。
【0052】さらに、外観観察は、上記ヴィア導体の上
部に銅溜りや50μm以上の膨れが存在した場合、及び
配線導体において10μm以上のしみ出しがある場合を
「×」とした。
【0053】
【表1】
【0054】本発明の試料No.1〜5、7〜12、1
4〜17、19〜23及び25〜36は、絶縁基板が相
対密度95%以上、シート抵抗が8mΩ/□以下、不良
率が0で、ヴィアを含め導体層のにじみや剥離の発生も
なかった。なお、X線マイクロアナライザー分析(EP
MA)を用いて測定したCuの平均拡散距離は20μm
以下であった。
【0055】一方、導体層組成において、Cu含有量が
10体積%よりも少なく、本発明の範囲外の試料No.6
は、シート抵抗が高く、空隙を埋めるCu量が少ないた
めに絶縁層とヴィア導体との界面に蛍光探傷液の浸入が
見られた。
【0056】また、Cu含有量が70体積%よりも多
く、本発明の範囲外の試料No.13は、導体の保形性が
悪くなるとともに、組織が不均一となるばかりでなくヴ
ィア導体の欠落も発生するとともに、ヴィア導体ににじ
みおよび一部剥離も観察された。
【0057】さらに、導体組成において、Zr未添加で
本発明の範囲外の試料No.18は、絶縁層とメタライ
ズの体積収縮率差が−8%と大きく界面に空隙が出来て
いることが蛍光探傷液浸入不良率からわかった。
【0058】また、Zr添加量が3重量%を超え、本発
明の範囲外の試料No.24は、添加量が多いためにC
uの分離が起こり、ヴィア導体の緻密化が達成されず蛍
光探傷液の浸入が見られた。
【0059】
【発明の効果】本発明によれば、高熱伝導性のアルミナ
セラミックスからなる絶縁基板と表面及び/又は内部導
体界面に連続した空隙の無い低抵抗導体を低温で同時焼
成によって形成することができ、高信頼性の配線基板を
得ることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の配線基板の一実施態様を示す概略断面
図である。
【図2】絶縁層とヴィア導体との界面の空隙の有無を観
察するための評価基板の一部を示す概略断面図である。
【符号の説明】
1、11・・・絶縁層 2・・・配線層 2a・・・表面配線層 2b・・・内部配線層 3、13・・・ヴィア導体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H05K 1/09 H05K 1/09 B 3/46 3/46 H S // C04B 41/88 C04B 41/88 C (72)発明者 有川 秀洋 鹿児島県国分市山下町1番4号 京セラ株 式会社総合研究所内 Fターム(参考) 4E351 AA07 BB01 BB26 BB31 BB49 CC22 DD03 DD04 DD08 DD10 DD11 DD17 DD52 EE02 GG06 5E346 AA12 AA15 AA38 AA43 BB01 CC17 CC31 CC32 CC35 CC36 DD02 DD34 EE24 EE27 GG02 GG06 GG09 HH01 HH07 5G301 DA04 DA06 DA09 DA14 DA15 DA36 DA40 DA42 DD01 DE01

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】Cuを10〜70体積%、W及び/又はM
    oを30〜90体積%の割合で含有する組成物100重
    量部に対して、Zr、Al、Li、Mg及びZnのうち
    少なくとも1種を金属換算で0.05〜3.0重量部含
    有することを特徴とするメタライズ組成物。
  2. 【請求項2】相対密度95%以上のアルミナを主とする
    積層焼結体からなる絶縁基板の少なくとも内部に、請求
    項1記載のメタライズ組成物からなる配線層及びヴィア
    導体が設けられてなることを特徴とする配線基板。
  3. 【請求項3】Cu粉末を10〜70体積%、W粉末及び
    /又はMo粉末を30〜90体積%の割合で含む混合粉
    末100重量部に対して、Zr、Al、Li、Mg及び
    Znのうち少なくとも1種を含む粉末を金属元素換算で
    全量中0.05〜3.0重量部を含有する導体ペースト
    を、アルミナを主とするグリーンシート表面に塗布して
    配線層を形成する工程と、前記グリーンシートにヴィア
    ホールを形成し、該ヴィアホールの内部にヴィア導体を
    形成する工程と、該グリーンシートを複数積層して積層
    体を形成する工程と、該積層体を非酸化性雰囲気中で1
    200〜1500℃の最高温度で焼成することを特徴と
    する配線基板の製造方法。
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