JP2009182285A - 配線基板およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 伝送遅延の抑制された伝送線路を構成する配線導体を表面に備え、絶縁性の低下、誘電損失の増大および変色が抑制された配線基板およびその製造方法を提供する。
【解決手段】 第1のガラスセラミック絶縁層11a、11eと、第1のガラスセラミック絶縁層11a、11eの内側に接する、第1のガラスセラミック絶縁層11a、11eの焼成収縮開始温度よりも低い温度で焼成収縮を開始した第2のガラスセラミック絶縁層12a、12dとを含む複数のガラスセラミック絶縁層からなる絶縁基体1と、絶縁基体1の表面に設けられたAgを主成分とする表面配線導体2aとを備えてなる配線基板において、絶縁基体1のカーボン含有量が0.01質量%以下であり、第1のガラスセラミック絶縁層11a、11eにおける表面配線導体2aの近傍領域Aには多数のボイドが偏在している。
【選択図】 図1

Description

本発明は、半導体素子収納用パッケージや高周波モジュール基板等に適用される配線基板およびその製造方法に関するものであり、特に、伝送遅延の低減が必要な高周波用途において好適に使用できる配線基板およびその製造方法に関するものである
最近の急速な情報通信技術の発達に伴い、使用される信号の周波数帯域はますます高周波に移行している。このような高周波信号の伝送を行う配線基板においては、高周波信号を高速、低損失で伝送するため、伝送線路を構成する配線導体の抵抗が小さいことと、寄生容量等による遅延時間を低減するために絶縁層を形成する絶縁基板の誘電率が低いことが要求される。
これに対し、従来、アルミナ質焼結体からなる絶縁基板の表面および内部にタングステンやモリブデンなどの高融点金属からなる配線導体が形成されたアルミナ配線基板が普及しているが、このアルミナ配線基板では配線導体の抵抗が大きく、アルミナの比誘電率も9程度と高いため、高周波信号の伝送遅延が大きく、伝送性能が低かった。
そこで、配線導体としては低抵抗金属の銅、銀、金などを使用できるように、それら金属が溶融しない1000℃以下の低温で焼結が可能であるガラスセラミック焼結体も絶縁基板として用いられるようになってきている。
ところが、ガラスまたはガラスセラミック焼結体においても、材料の比誘電率は4程度以下にするのは困難であるため、緻密な絶縁基板ではそれ以上の低誘電率化への要求には対応できなかった。
そこで、絶縁基板にボイドの多い材料を用いることにより低誘電率化した回路基板が開示されている(例えば、特許文献1および特許文献2を参照。)。
また、高周波信号を伝送する伝送線路を構成する配線導体に接する絶縁層のボイドを多くし、それ以外の絶縁層のボイドを少なく緻密にした多層配線基板が開示されている(例えば、特許文献3および特許文献4を参照。)。
さらに、原料のガラス粉末を粉砕する際に、ガラス粉末表面に有機溶媒を強固に吸着させ、前記有機溶媒と配線導体から拡散した金属成分とを反応させることにより発泡させ、配線導体の近傍のみボイドを形成させた配線基板が開示されている(例えば、特許文献5)。
特開平4−76982号公報 特開平8−186409号公報 特開平4−125990号公報 特開平4−139060号公報 特開2007−173625号公報
しかしながら、特許文献1や特許文献2に記載された発明のように、絶縁基板全体をボイドが多いものにすると、絶縁基板表面の開気孔率が増大し、絶縁基板内部にめっき液や大気中の水分が浸入することにより、絶縁性が低下するという問題があった。
また、特許文献3や特許文献4に記載された発明のように、ボイドの多い絶縁層と緻密な絶縁層とを組み合わせた絶縁基板では、めっき液や大気中の水分の浸入による絶縁性の低下を防止するために、上下の最外層を緻密にする必要があった。そのため、伝送線路を構成する配線導体が上下の最外層の表面(絶縁基板の表面)に形成された場合は、高周波信号の伝送遅延を小さくできないという問題があった。
さらに、特許文献5に記載された発明のように、ガラス粉末表面に強固に吸着させた有機溶媒を発泡させてボイドを形成した配線基板では、低誘電率と絶縁性の確保を両立させることは可能であるが、絶縁基板中に強固に吸着した有機溶媒に起因するカーボンが多く残留し、絶縁基板の誘電損失の増大や変色を招く恐れがあった。
本発明は上記の事情に鑑みてなされたもので、伝送遅延の抑制された伝送線路を構成する配線導体を表面に備え、絶縁性の低下、誘電損失の増大および変色が抑制された配線基板およびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、少なくとも上下の最外層を構成する第1のガラスセラミック絶縁層と、少なくとも前記最外層の内側に接する層を構成する、前記第1のガラスセラミック絶縁層の焼成収縮開始温度よりも低い温度で焼成収縮を開始した第2のガラスセラミック絶縁層と含む複数のガラスセラミック絶縁層からなる絶縁基体と、該絶縁基体の表面に設けられたAgを主成分とする表面配線導体とを備えてなる配線基板において、前記絶縁基体のカーボン含有量が0.01質量%以下であり、前記第1のガラスセラミック絶縁層における前記表面配線導体の近傍領域には多数のボイドが偏在していることを特徴とするものである。
ここで、前記第1のガラスセラミック絶縁層における前記表面配線導体の近傍領域のボイド率が10〜50%であるのが好ましい。
また本発明は、グリーンシート積層体の少なくとも上下の最外層を構成する、ガラス粉末を含む第1のグリーンシートを作製する工程と、少なくとも前記最外層の内側に接する層を構成する、ガラス粉末を含み前記第1のグリーンシートの焼成収縮開始温度よりも低い温度で焼成収縮を開始する第2のグリーンシートを作製する工程と、前記第1のグリーンシートの表面にAgを主成分とする表面配線導体用の導体パターンを形成する工程と、前記第1のグリーンシートが前記グリーンシート積層体の少なくとも上下の最外層を構成し、前記第2のグリーンシートが少なくとも前記最外層の内側に接する層を構成するように積層された前記グリーンシート積層体を作製する工程と、前記グリーンシート積層体を大気雰囲気中に配置し、前記表面配線導体用の導体パターンに大気または酸素を吹き付けながら、前記グリーンシート積層体を焼成する工程とを有することを特徴とする配線基板の製造方法である。
本発明の配線基板によれば、表面配線導体近傍の絶縁層の誘電率が低くなることから、ほとんど絶縁性が低下することなく、高周波信号の伝送遅延を抑制することができる。また、絶縁基体のカーボン含有量が0.01質量%以下とされていることから、誘電損失の増大および変色も抑制されている。
また本発明の配線基板の製造方法によれば、表面配線導体用の導体パターンが形成された第1のグリーンシートを上下の最外層とし、最外層の内側に接するように第1のグリーンシートの焼成収縮開始温度よりも低い温度で焼成収縮を開始する第2のグリーンシートを積層してグリーンシート積層体を作製し、このグリーンシート積層体を大気雰囲気中に配置し、少なくとも表面配線導体用の導体パターンに大気または酸素を吹き付けながら焼成することにより、表面配線導体中のAgが酸化されてAgイオンとして第1のグリーンシートの収縮開始後に拡散する際に、大気中の酸素に電子を供与して生成した酸素イオンもまた第1のグリーンシート中に拡散させることができる。このとき、第1のグリーンシートの内側に接して配置した第2のグリーンシートはすでに焼成収縮(焼結)を開始しており、第1のグリーンシートよりも低温で焼成収縮(焼結)が終了することとなるため、第2のグリーンシート中のAgイオンの拡散係数は第1のグリーンシートに比較して大幅に小さくなる。従って、Agイオンは表面配線導体の近傍領域の第1のグリーンシートに蓄積され、固溶限界を超えると酸素イオンから電子を奪い再還元されて金属Agとして析出するとともに、酸素イオンは気体の酸素として発泡しボイドを形成することとなり、表層配線導体の近傍領域に多数のボイドが偏在した配線基板が得られる。
また本発明の配線基板の製造方法によれば、表面配線導体の近傍領域にボイドを形成するのに有機成分を使用する必要がないので、絶縁基板中のカーボン含有量を0.01質量%以下とすることができる。
本発明を添付図面に基づいて説明する。
図1は本発明の配線基板の一実施形態を示す概略縦断面図であり、図2は図1に示す表面配線導体の近傍領域Aの一部を示す拡大図である。
本発明の配線基板10は、第1のガラスセラミック絶縁層11a〜11eと第2のガラスセラミック絶縁層12a〜12dを積層してなる絶縁基体1と、絶縁基体1の表面(一方主面および/または他方主面)に設けられた表面配線導体2aと、第1のガラスセラミック絶縁層11a〜11dの一方主面に形成された内部配線導体2bと、第1のガラスセラミック絶縁層11a〜11eまたは第2のガラスセラミック絶縁層12a〜12dを貫通し、表面配線導体2aと内部配線導体2bまたは内部配線導体2b同士を接続するビアホール導体3とを備えている。なお、表面配線導体2aおよび内部配線導体2bを総称して配線導体ということとする。
第1のガラスセラミック絶縁層11a〜11eおよび第2のガラスセラミック絶縁層12a〜12dは、ガラス粉末を含む原料粉末を焼成してなるものであり、セラミック相およびガラス相を有している。第1のガラスセラミック絶縁層11a〜11eと第2のガラスセラミック絶縁層12a〜12dとは、焼成収縮開始温度および焼成収縮終了温度の異なるグリーンシートがそれぞれ焼結されたものである。具体的には、第2のガラスセラミック絶縁層12a〜12dの焼成収縮開始温度が第1のガラスセラミック絶縁層11a〜11eの焼成収縮開始温度よりも低く、第2のガラスセラミック絶縁層12a〜12dの焼成収縮終了温度が第1のガラスセラミック絶縁層11a〜11eの焼成収縮終了温度よりも低いものである。なお、本発明においては、上下の最外層を構成する第1のガラスセラミック絶縁層11a、11eの内側に接する第2のガラスセラミック絶縁層12a、12dが第1のガラスセラミック絶縁層11a、11eよりも先に焼成収縮を開始し、先に焼成収縮を終了していることが重要であって、これらの層よりもさらに内側のガラスセラミック絶縁層はどのような層構成になっていてもよいが、本実施形態のように第1のガラスセラミック絶縁層11b、11c、11dと第2のガラスセラミック絶縁層12b、12cとが交互に配置されていることで、平面方向(X−Y方向)に関して高い寸法精度が得られた配線基板となる。
特に、第1のガラスセラミック絶縁層11a〜11eとなる第1のグリーンシートの焼成収縮開始温度が第2のガラスセラミック絶縁層12a〜12dとなる第2のグリーンシートの焼成収縮開始温度より、10℃以上、さらには50℃以上、好適には100℃以上高いことが2種のグリーンシートの焼成収縮している状態の重なる温度域が少なくなるので好ましい。理想的には、第2のグリーンシートの焼成収縮開始温度が第1のグリーンシートの焼成収縮終了温度よりも高いことが、互いの平面方向(X−Y方向)の焼成収縮を抑制しあう効果が最大となり、最も高い寸法精度が得られることから望ましい。
なぜなら、焼成後に第2のガラスセラミック絶縁層12a〜12dとなる第2のグリーンシートは、焼成後に第1のガラスセラミック絶縁層11a〜11eとなる第1のグリーンシートの焼成収縮開始温度よりも低い温度で焼成収縮を終了する。
そのため、第1のグリーンシートが焼成収縮している際には、第2のグリーンシートがまだ焼成収縮を開始せず平面方向(X−Y方向)に焼成収縮しないことにより、第1のグリーンシートの平面方向(X−Y方向)の焼成収縮が抑制され、第1のグリーンシートの焼成収縮は主に積層方向(Z方向)に生じる。一方、第2のグリーンシートが焼成収縮している際には、第1のグリーンシートがすでに焼成収縮を終了し平面方向(X−Y方向)に焼成収縮しないことにより、平面方向(X−Y方向)の焼成収縮が抑制され、第2のグリーンシートの焼成収縮は主に積層方向(Z方向)に生じる。
このように、第1のグリーンシートと第2のグリーンシートとが異なる焼成収縮開始温度および異なる焼成収縮終了温度を有することにより、互いにもう一方のグリーンシートの平面方向(X−Y方向)の焼成収縮を抑制しあう結果、平面方向(X−Y方向)の焼成収縮量が減少し、通常では15〜20%程度の収縮率を5%以下とすることができる。
したがって、焼成収縮量のバラツキに起因する焼成後の寸法バラツキが小さくなることから、平面方向(X−Y方向)に関して高い寸法精度が得られる。
発泡によりボイドを形成する際には、発泡には必然的に変形が伴うため、寸法精度の悪化を招きやすいという恐れが存在するが、上記のような構成とすることにより、平面方向(X−Y方向)の収縮率を小さくすることができる結果、高い寸法精度を有する配線基板を得ることができる。
第1のガラスセラミック絶縁層11a〜11eに含まれる第1のガラス、第2のガラスセラミック絶縁層12a〜12dに含まれる第2のガラスとしては、少なくともSiOを含有し、ZrO、TiO、SnOといった4価金属酸化物や、Al、B、Y、Laといった3価金属酸化物や、アルカリ土類酸化物(以下MO)、ZnO、PbOなどの2価金属酸化物、遷移金属酸化物のうち少なくとも1種を含むことが好ましい。
これらの成分の組み合わせを調整したガラス粉末と、後述する任意のセラミック粉末とを適宜組み合わせ、秤量、調合、成形、焼成することにより、第1および第2のガラスセラミック絶縁層を得ることができる。
ここで、第1のガラスセラミック絶縁層11a〜11eと、第2のガラスセラミック絶縁層12a〜12dの収縮挙動を本発明の範囲内とせしめるため、即ち、第2のガラスセラミック絶縁層12a〜12dが第1のガラスセラミック絶縁層11a〜11eよりも低温で収縮せしめるためには、第2のガラス粉末の軟化点を第1のガラス粉末の軟化点よりも低くせしめることが重要である。
第1のガラス粉末と第2のガラス粉末の関係を上述のようにせしめるためには、第2のガラス粉末中のガラスの軟化点を低下させる成分であるBやアルカリ金属酸化物、BaOやZnO等の含有量を第1のガラス粉末よりも多くすればよく、逆に、第2のガラス粉末中のガラスの軟化点を上昇させる成分であるSiOやZrO、Al、Y、MgO等の含有量を第1のガラス粉末よりも少なくすればよい。
これらのガラス粉末としては、例えば、SiO−B系ガラス、SiO−B−MO系ガラス、SiO−B−Al−MO系ガラス等のほう珪酸系ガラスやBi系ガラス等、P系ガラス等を例示できる。
これらのガラス粉末のなかでも、低温で焼成するために好適な軟化特性を制御することが容易であるという点でSiO−B−MO系ガラスを採用するのが好ましく、また、より優れた耐薬品性を有する点において、さらにAlやY、ZrO等を含有せしめることが望ましく、特にAlを含有せしめることが望ましい。
なお、環境調和性を考慮すると、上記ガラスにはPbO、As、CdO、Hg等の有害物質を実質的に含有しないことが望ましい。なお、実質的に含有しないとは、意図的に含有せしめないことを指し、微量の不可避不純物はこの限りではない。
これらの成分の組合せや比率に関しては、本発明の要件を逸脱しない範囲であれば、特に制限されるものではない。
第1のガラスセラミック絶縁層11a〜11eに含まれる第1の結晶相、第2のガラスセラミック絶縁層12a〜12dに含まれる第2の結晶相としては、アルミナ、ジルコニア、クオーツ、クリストバライト、コーディエライト、ムライト、スピネル、ガーナイト、エンスタタイト、フォルステライト、アノーサイト、スラウソナイト、セルジアン、ディオプサイド、モンティセライト、アケルマナイト、ウイレマイトやその固溶体、置換誘導体などを例示でき、複数のセラミック相が共存していても差し支えなく、また、これらの結晶相は、前述のガラス粉末から焼成中に析出したものでも、原料粉末として添加したもの、さらには、これらの反応生成物であっても差し支えない。
これらの結晶相のうち、抗折強度向上させるという点で、アルミナやジルコニア、フォルステライト、エンスタタイト、スピネル、アノーサイト、スラウソナイト、セルジアンを採用するのが好ましく、特に、アルミナ、ジルコニア、フォルステライト、セルジアンが好ましい。
さらには、誘電率を低下させ高周波信号の伝送損失を低減させるためには、フォルステライト、エンスタタイト、クオーツ、クリストバライト、コーディエライト、ムライト、が好ましく、特に、フォルステライト、クオーツ、コーディエライトが好ましい。
上述したガラス粉末と結晶性セラミック粉末を適宜組み合わせることにより、ガラスセラミック焼結体の機械的特性や熱特性、誘電特性等の磁器特性を用途に応じて制御することが可能となる。
また、ガラスセラミック焼結体が、アルカリ金属酸化物、特に酸化リチウムを実質的に含有しないことが、高い絶縁性を確保するために望ましい。これは、アルカリ金属酸化物が、導電性キャリアとしてガラス相の絶縁性を低下させる恐れのある成分であり、特に酸化リチウムを排除することにより、絶縁層の絶縁性を維持することが容易となる。
なお、実質的に含有しないとは、意図的に含有せしめないことを指し、微量の不可避不純物はこの限りではない。
なお、焼成収縮開始温度はグリーンシートが熱膨張により最も膨張した点から高温側で3%焼成収縮した温度、焼成収縮終了温度はグリーンシートが焼結により最も焼成収縮した点から低温側で3%焼成収縮していない温度とした。
絶縁基体1(第1のガラスセラミック絶縁層11a、11e)の上下の表面に設けられた表面配線導体2aは、Agを主成分としている。低抵抗導体であるとともに、後述のように表面配線導体2aの近傍領域Aに多数のボイドを形成するのに寄与するからである。
そして、第1のガラスセラミック絶縁層11a、11eにおける表面配線導体2aの近傍領域Aには多数のボイドが偏在していることが重要である。この構成により、表面線導体2aの近傍領域Aは第1のガラスセラミック絶縁層11a、11eの近傍領域A以外の領域と比較して誘電率が低くなる。そして、絶縁基体1の表面に伝送線路(マイクロストリップ線路)を構成する表面配線導体2aが存在する場合の高周波信号の伝送遅延を低減することができる。
ここで、第1のガラスセラミック絶縁層11a、11eにおける表面配線導体2aの近傍領域Aに多数のボイドを偏在させるためには、第1のガラスセラミック絶縁層11a、11eの内側に接して第1のガラスセラミック絶縁層11a、11eの焼成収縮開始温度よりも低い温度で焼成収縮を開始した第2のガラスセラミック絶縁層12a、12dが配置され、表面配線導体2aがAgを主成分とし、表面配線導体用の導体パターンに大気または酸素を吹き付けながら焼成するという製造方法が組み合わされることが重要である。
製造過程において、焼成後に第1のガラスセラミック絶縁層11a、11eとなる第1のグリーンシートの焼成収縮開始後に、表面配線導体2a用の導体パターン(導体ペースト)中のAgが酸化され、Agイオンとして第1のグリーンシート中に拡散し、このとき大気中の酸素に電子を供与して酸素イオンが生成され、この酸素イオンもまた第1のグリーンシート中に拡散する。即ち、Agが第1のガラスセラミック絶縁層11a、11e中に拡散する際に、大気中の酸素を伴って拡散すると考えることができる。
ここで、焼成後に第1のガラスセラミック絶縁層11a、11eとなる第1のグリーンシートの内側に配置された、焼成後に第2のガラスセラミック絶縁層12a、12dとなる第2のグリーンシートは、第1のグリーンシートよりも低温で焼成収縮(焼結)を終了するため、第2のグリーンシート中のAgイオンの拡散係数は第1のグリーンシートに比較して大幅に小さくなり、Agイオンは表面配線導体2aの近傍領域Aの第1のグリーンシートに蓄積される。そして、Agイオンが固溶限界を超えると、酸素イオンから電子を奪い再還元され、金属Agとして析出する。さらに、酸素イオンは気体の酸素として発泡し、ボイドを形成する。このとき、表層配線導体2aの近傍領域Aに多数のボイドを偏在させるためには、焼成中の酸素イオンの拡散を促進すればよく、そのために大気雰囲気中にて焼成し、かつ表面配線導体用の導体パターンに大気または酸素を吹き付けながら焼成することが重要である。なお、吹き付ける大気または酸素の量および濃度を適切に調整することにより、近傍領域Aの大きさやボイド率を制御することが可能である。
ここで、近傍領域Aのボイド率は10〜50%であり、かつその他の領域のボイド率よりも5%以上高いことが好ましい。なお、近傍領域Aとは、表面配線導体2aの直下であって、表面配線導体2aと第1のガラスセラミック絶縁層11a、11eとの界面から深さ方向に20μmまでの領域をいう。
このように、表面配線導体2aの近傍領域Aのボイド率を評価するのは、伝送線路(例えば、マイクロストリップ線路)を構成する表面配線導体2aからの距離が20μmよりも近い部分の誘電率が、1GHz程度の高周波信号の伝送遅延に影響を与えるからで、さらに周波数が高い高周波信号では、伝送遅延に影響する範囲はさらに表面配線導体2aに近い領域となるためである。
ここで、近傍領域Aのほぼ全域が表面配線導体2aに覆われているため、表面からのめっき液や大気中の水分の浸入を防ぐことができ、近傍領域Aのボイド率が10%以上50%以下であることにより、多数のボイドが連続することは少なく、表面配線導体2aに覆われていない領域からの水分等の浸入を抑制して絶縁性を維持しつつ、低い誘電率を実現できる。ボイド率のより好ましい範囲は、12%〜45%、最適には15%〜40%である。
一方、近傍領域A以外の領域(表面配線導体2aに覆われていない領域)の第1のガラスセラミック絶縁層11a、11eは緻密であるため、表面からのめっき液や大気中の水分の浸入を抑制できる。なお、緻密であるとは、ボイド率が8%以下であることを意味し、水分等の浸入をさらに抑制するには6%以下、最適には4%以下であることが好ましい。
そして、近傍領域Aのボイド率は、それ以外の領域のボイド率よりも5%以上高いのが好ましく、また2倍以上高いのが好ましい。さらに好ましくは5倍以上、特に10倍以上である。
このように、表面配線導体2aの近傍領域Aのボイドを増加させて誘電率を低下させることにより高周波信号の信号遅延を小さくすると同時に、絶縁基体1の内部への水分等の浸入を抑制することができることから、水分、マイグレーション等による絶縁低下を防止し、高い絶縁信頼性を有する配線基板を実現することができる。
ここで、ボイド率とは絶縁基体1中のボイドの面積率を示し、絶縁基体1を任意の断面で鏡面研磨し、その断面積中に占めるボイドの面積を測定し、その面積比率を表したものである。このとき、配線導体については面積を算出する範囲に含めない。ボイド率の算出には、SEM(走査型顕微鏡)を用いて1000倍程度の写真を撮り、撮影した写真を画像解析装置、具体的にはルーゼックス解析装置を用いてボイドとそれ以外の部分を2値化する手法等を用いることが好ましい。
第1のガラスセラミック絶縁層11a、11eにおける表面配線導体2aの近傍領域A以外の領域の比誘電率は測定周波数1MHzにおいて9以下、特に8以下、最適には6以下であり、誘電損失は0.001以下、特に0.0005以下、最適には0.0003以下である。また、第1のガラスセラミック絶縁層11a、11eにおける表面配線導体2aの近傍領域Aの比誘電率は測定周波数1MHzにおいて7以下、特に6以下、最適には4以下であり、誘電損失は0.001以下、特に0.0005以下、最適には0.0003以下であることが、高周波信号を低損失で伝送するうえで好ましい。
なお、絶縁基体1の開気孔率としては、JIS−R1634により求めた値が1.0%以下、特に0.5%以下、最適には0.2%以下とするのが好ましく、絶縁基体1中への水分等の浸入をより抑制し、長期の絶縁信頼性をより高めることができる。なお、開気孔率を測定するサンプルとしては、例えば25mm×25mm×0.8mm厚の絶縁基体1の上下面に0.5mm×0.5mmの表面配線導体が1mmピッチでマトリックス状に形成された配線基板を用いればよい。
さらに、本発明においては、絶縁基体1のカーボン含有量が0.01質量%以下であることが重要である。絶縁基体1のカーボン含有量が0.01質量%以下であることで、カーボンに起因する誘電損失の増大および変色を抑制することができる。このカーボン含有量は、溶融したSnを助燃剤として用い、得られた配線基板を1500℃にて溶融、分解させ、赤外線検出器を用いた赤外吸収法により測定した値である。
本発明の配線基板の製造方法を説明する。
まず、少なくともガラス粉末を含む第1のグリーンシートおよび第2のグリーンシートを作製する。第1のグリーンシートは焼成後に第1のガラスセラミック絶縁層となり、第2のグリーンシートは焼成後に第2のガラスセラミック絶縁層となるものである。
第2のグリーンシートは第1のグリーンシートの焼成収縮開始温度よりも低い温度で焼成収縮を開始するように、それぞれのグリーンシートの原料粉末の選定がなされる。そして、第1のグリーンシートと第2のグリーンシートとでそれぞれ異なる原料粉末(ガラス粉末と必要に応じて所望の特性を得るために適宜選択したセラミック粉末)に、適当な有機樹脂バインダー、溶媒等を添加した後、混合してスラリーを得る。得られたスラリーから、所望の成形手段、例えばドクターブレード法、カレンダーロール法、圧延法等により第1のグリーンシートおよび第2のグリーンシートを作製する。
ここで、第1のグリーンシートはグリーンシート積層体の最外層を構成し、第2のグリーンシートは最外層(第1のグリーンシート)の内側に接してグリーンシート積層体の一層を構成するものである。ただし、本例のようにグリーンシート積層体を構成するさらに内側の層にも第1のグリーンシートおよび第2のグリーンシートは用いられてよい。
次に、複数の第1のグリーンシートおよび第2のグリーンシートのうち、所望のグリーンシートにパンチングやレーザー加工法などにより貫通孔を形成して、この貫通孔にAgを主成分とする導体ペーストを充填する。
また、所望のグリーンシート上に、Agを主成分とする導体ペーストを用いて配線導体用の導体パターンをスクリーン印刷法やグラビア印刷法にて形成する。この配線導体用の導体パターンは、金属箔転写法やめっき法により形成してもよい。なお、所望のグリーンシートとしては、最外層を構成する第1のグリーンシートが含まれる。
次に、表面配線導体の導体パターンが形成された第1のグリーンシートをグリーンシート積層体の最外層とするとともに、第2のグリーンシートを最外層の内側に接する層として構成したうえで、必要に応じて複数のグリーンシートを位置合わせして、熱圧着法や積層助剤を用いて加圧し積層することによりグリーンシート積層体を得る。
最後に、グリーンシート積層体中から、成形のために配合した有機樹脂バインダー成分を除去するため、大気中で500℃前後まで積層体の積層界面の剥離がない様に昇温し、必要に応じて500℃前後にて保持する。続いて、大気中で700〜950℃まで再度昇温し、焼成の最高温度にて0.2〜10時間、特に0.5〜5時間焼成する。このとき、少なくとも表面配線導体用の導体パターンに大気または酸素を吹き付け、酸素を供給しながらグリーンシート積層体を焼成する。これにより、第1のグリーンシート中に表面配線導体用の導体パターンよりAgが拡散する際に、大気中の酸素を取り込み、Agの再還元に伴い酸素イオンが酸素に再酸化され気化、発泡することにより、焼成後の第1のガラスセラミック絶縁層における表面配線導体の近傍領域に誘電率を低下させるのに十分な量の多数のボイドを形成することができる。なお、大気や酸素の濃度や供給量を調整することにより、ボイド率を調整することができる。
水を溶媒として使用し、ボールミル粉砕にて粉砕した表1に示す組成を有する平均粒径2μmのガラス粉末と、同様に水を溶媒として使用し、ボールミル粉砕にて粉砕した表1に示す平均粒径2μmセラミック粉末とを準備した。
Figure 2009182285
得られたガラス粉末とセラミック粉末とを表2に従い秤量し、有機バインダー、可塑剤および溶媒と混合し、得られたスラリーをドクターブレード法によって、焼成後の第1のガラスセラミック絶縁層の厚みが20μm、焼成後の第2のガラスセラミック絶縁層の厚みが80μmとなるように成形して、第1および第2のグリーンシートを得た。
なお、表1に示す組成A〜Fの原料粉末にそれぞれパラフィンワックスを添加して、100MPaでプレスすることにより圧粉体を別途形成した。それぞれの圧粉体に対して、TMA(熱機械分析装置)を用いて空気中40℃〜1000℃の範囲で温度変化させ、焼成収縮開始温度および焼成収縮終了温度を求めた。ここで、焼成収縮開始温度は圧粉体が熱膨張により最も膨張した点から高温側で3%焼成収縮した温度、焼成収縮終了温度は圧粉体が焼結により最も焼成収縮した点から低温側で3%焼成収縮していない温度とした。
得られたグリーンシートに、パンチングで貫通孔を形成してこの貫通孔にAgを主成分とする導体ペーストを充填し、さらにスクリーン印刷法を用いてAg主成分とする導体ペーストの配線パターンを形成した。
こうして作製した複数のグリーンシートを所定枚数、位置あわせして熱圧着にて積層し、500℃にて2時間保持を行うことにより脱バインダー処理を行った後、900℃にて1時間の条件で大気あるいは酸素を積層体表面に吹き付けながら焼成を行うことにより、図1に示す配線基板を得た。
なお、配線基板の大きさは、縦10mm、横10mm、厚み0.32mmであった。次に、焼成前に測定しておいた積層体の所定のポイント間の長さと、焼成後の同一ポイント間の長さから、配線基板の平面方向(X−Y方向)の焼成収縮率を測定した。その結果を表2に示す。
この配線基板について、任意の断面を鏡面研磨し、走査型顕微鏡(SEM)を用いて×1000のSEM写真を撮影し、画像解析装置を用いて近傍領域およびそれ以外の領域のボイド率を算出した。なお、近傍領域のボイド率は、表面配線導体と第1のガラスセラミック絶縁層との界面から20μm以内の範囲の第1のガラスセラミック絶縁層を測定し、それ以外の領域のボイド率は、表面配線導体と第1のガラスセラミック絶縁層との界面から100μm以上離れた箇所の第1のガラスセラミック絶縁層を測定した。その結果を表2に示す。
また、溶融したSnを助燃剤として用い、得られた配線基板を1500℃にて溶融、分解させ、赤外線検出器を用いた赤外吸収法により、カーボン含有量を測定した。その結果を表2に示す。
さらに、近傍領域Aとそれ以外の領域の比誘電率および誘電損失を求めるために、上記の配線基板とは別に、近傍領域Aとそれ以外の領域に相当するサンプルをそれぞれ作製した。
具体的には、近傍領域Aに相当するサンプルの誘電率と誘電損失を測定するために、焼成後の厚みが20μmの第1のガラスセラミック絶縁層となる第1のグリーンシートを上下の最外層として配置し、その内側に接して焼成後の厚みが80μmの第2のガラスセラミック絶縁層となる第2のグリーンシートを配置し、かつ第1のグリーンシートの上下面の対向する位置にAgペーストを用いて50mmφのパターンを印刷にて形成してなるグリーンシート積層体を作製し、上述の焼成方法と同様に焼成することによりコンデンサを形成し、そのコンデンサの測定周波数1MHzにおける静電容量と誘電損失をLCRメーターで測定した。
続いて、測定したコンデンサを形成している銀電極の面積を測定し、測定したコンデンサを含む縦断面を鏡面研磨し、走査型顕微鏡(SEM)を用いて×1000のSEM写真を撮影し、電極間の距離を測定し、コンデンサの大きさと静電容量の値から誘電率を算出することにより、近傍領域Aに相当する部分の比誘電率を算出した。その結果を「近傍領域A」として表2に示す。
一方、近傍領域A以外の領域に相当するサンプルの誘電率と誘電損失を測定するために、
焼成後の厚みが1mmの第1のガラスセラミック絶縁層となる第1のグリーンシートのみを作製し、大気あるいは酸素を表面に吹き付けずに焼成することにより、第1のガラスセラミック絶縁層のみからなる絶縁基体を作製し、その後、絶縁基体の上下面の対向する位置にAgペーストを塗布し、150℃の熱処理にて焼き付けることによりコンデンサを形成し、そのコンデンサの測定周波数1MHzにおける静電容量と誘電損失をLCRメーターで測定した。
続いて、測定したコンデンサを形成している銀電極の面積を測定し、測定したコンデンサを含む縦断面を鏡面研磨し、走査型顕微鏡(SEM)を用いて×1000のSEM写真を撮影し、電極間の距離を測定し、コンデンサの大きさと静電容量の値から誘電率を算出することにより、近傍領域A以外の領域に相当する部分の比誘電率を算出した。その結果を「それ以外の領域」として表2に示す。
また、比較試料として、粉砕助剤としてイソプロパノールをガラス粉末に対して0.005質量%使用し乾式粉砕を行ったガラス粉末を準備し、同様の評価を行った(試料No.9)。さらに、比較試料として、焼成の際に大気あるいは酸素を吹き付けないで焼成したサンプルを準備し、同様の評価を行った(試料No.1)。これらの結果を表2に示す。
Figure 2009182285
表2から明らかなように、本発明の配線基板である試料No.2〜8については、表面配線導体2aの近傍領域Aを発泡させて多数のボイドが形成されることにより、この近傍領域Aの誘電率を低下させることができていることがわかる。さらに、配線基板10のカーボンの含有量が0.01質量%以下、X−Y方向の収縮率を5%以下とすることができることから、低い誘電損失と高い寸法精度を得ることができる。
これに対し、焼成中に大気または酸素を吹き付けないで焼成した試料No.1は、酸素による発泡が不十分なため、近傍領域Aのボイド率の増加が不十分であった。また、粉砕助剤にイソプロパノールを用いた試料No.9では絶縁基体中のカーボンの含有量が多く、誘電損失が増大した。また、第1、第2のガラスセラミック絶縁層の収縮開始温度が本発明の範囲外である試料No.10では、X−Y方向の収縮率が大きくなってしまうとともに、酸素による発泡が不十分なため、近傍領域Aのボイド率の増加が不十分であった。
なお、近傍領域Aとそれ以外の領域の比誘電率および誘電損失を求めるために作製したサンプルの電極にNi−Auめっき処理を施し、リード線を半田で接続し、85℃、湿度85%、電圧5.5Vの高温高湿負荷試験(HHBT)を行い、絶縁性の長期信頼性を評価した。上記サンプルを30個について、250時間毎に絶縁抵抗を測定しながら、2000時間まで高温高湿負荷試験(HHBT)を行い、1000時間経過しても絶縁抵抗値が1×10Ω以上であり高い絶縁信頼性を示すことを確認した。
本発明の配線基板の一実施形態を示す概略縦断面図である。 図1に示す表面配線導体の近傍領域Aの一部を示す拡大図である。
符号の説明
1・・・絶縁基体
11a、11b、11c、11d、11e・・・第1のガラスセラミック絶縁層
12a、12b、12c、12d・・・第2のガラスセラミック絶縁層
2a・・・表面配線導体
2b・・・内部配線導体
3・・・ビアホール導体
A・・・近傍領域

Claims (3)

  1. 少なくとも上下の最外層を構成する第1のガラスセラミック絶縁層と、少なくとも前記最外層の内側に接する層を構成する、前記第1のガラスセラミック絶縁層の焼成収縮開始温度よりも低い温度で焼成収縮を開始した第2のガラスセラミック絶縁層と含む複数のガラスセラミック絶縁層からなる絶縁基体と、該絶縁基体の表面に設けられたAgを主成分とする表面配線導体とを備えてなる配線基板において、前記絶縁基体のカーボン含有量が0.01質量%以下であり、前記第1のガラスセラミック絶縁層における前記表面配線導体の近傍領域には多数のボイドが偏在していることを特徴とする配線基板。
  2. 前記第1のガラスセラミック絶縁層における前記表面配線導体の近傍領域のボイド率が10〜50%であることを特徴とする請求項1に記載の配線基板。
  3. グリーンシート積層体の少なくとも上下の最外層を構成する、ガラス粉末を含む第1のグリーンシートを作製する工程と、
    少なくとも前記最外層の内側に接する層を構成する、ガラス粉末を含み前記第1のグリーンシートの焼成収縮開始温度よりも低い温度で焼成収縮を開始する第2のグリーンシートを作製する工程と、
    前記第1のグリーンシートの表面にAgを主成分とする表面配線導体用の導体パターンを形成する工程と、
    前記第1のグリーンシートが前記グリーンシート積層体の少なくとも上下の最外層を構成し、前記第2のグリーンシートが少なくとも前記最外層の内側に接する層を構成するように積層された前記グリーンシート積層体を作製する工程と、
    前記グリーンシート積層体を大気雰囲気中に配置し、前記表面配線導体用の導体パターンに大気または酸素を吹き付けながら、前記グリーンシート積層体を焼成する工程とを有することを特徴とする配線基板の製造方法。
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