JP2002196213A - レンズ駆動装置 - Google Patents

レンズ駆動装置

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JP2002196213A
JP2002196213A JP2000398677A JP2000398677A JP2002196213A JP 2002196213 A JP2002196213 A JP 2002196213A JP 2000398677 A JP2000398677 A JP 2000398677A JP 2000398677 A JP2000398677 A JP 2000398677A JP 2002196213 A JP2002196213 A JP 2002196213A
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雅夫 秋山
Koichi Ono
浩一 大野
Koichi Shimizu
孝一 清水
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Abstract

(57)【要約】 【課題】前後2群のレンズを有し、後群レンズのみを駆
動させて変倍可能であって、低コストでより強度の高
い、レンズ駆動装置を提供する。 【解決手段】第1レンズ群30と、第1レンズ保持枠4
と、第2レンズ群31と、第2レンズ保持枠6と、キー
環5と、カム環3とを有するレンズ駆動装置である。第
1レンズ保持枠4の第1ヘリコイドネジ40とカム環3
の第2ヘリコイドネジ10との噛み合いは、第1レンズ
群30がその収納位置から所定位置まで繰り出されたと
ころで、外れ、第2レンズ保持枠6のコマ20a、20
bとカム環3のカム溝21,22は、第1レンズ群30
が前記所定位置まで達した状態からさらにカム環3の回
転によって第2レンズ保持枠6が前方に繰り出されるよ
うに係合している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レンズの繰り出し
や収納、および変倍を行う、レンズ駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、前後二つのレンズ群を内蔵
し、該レンズ群を前後方向に駆動しながら、変倍や焦点
調節を行うレンズ駆動装置が知られている。このよう
な、レンズ駆動装置では、落下などの衝撃によって破損
することを防ぐために、前群レンズを強度の高いヘリコ
イド構造で、後群レンズをカム構造によって駆動する方
法が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】こういったレンズ駆動
装置では、収納位置からワイド状態、さらにテレ状態ま
でレンズを繰り出す間、前群レンズはヘリコイド構造に
よって、一律に前進するようになっている。従って、こ
のようなレンズ駆動装置では、後群レンズのみを駆動さ
せて変倍を行う構造をとることができず、設計上の制約
があった。
【0004】また、後群レンズのカム構造は、レンズ枠
に設けられたコマを、カム環のカム溝に係合させた構造
が一般的である。しかし、このようなカム構造は、コマ
に荷重が集中し、衝撃に比較的弱かった。さらに、従来
のカム環では、精度を必要としないレンズの繰り出し・
収納に使われる部分も含めて、カム溝全体に、変倍用を
基準とした高精度な加工が施されており、製造コストと
加工時間に無駄が生じていた。
【0005】本発明の課題は、後方のレンズ群のみ駆動
して変倍を行うことが可能であって、従来より低コスト
で強度の高いレンズ駆動装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決するた
め、請求項1記載の発明は、例えば図1〜3に示すよう
に、前後に並ぶ二つのレンズ群(30,31)を有し、
前方に配置された第1レンズ群(30)を保持し、外周
面に第1ヘリコイドネジ(40)が形成された第1レン
ズ保持枠(4)と、第1レンズ群よりも後方に配置され
た第2レンズ群(31)を保持し、外方に向けて突出す
るコマ(20a、20b)が設けられた第2レンズ保持
枠(6)と、第1レンズ保持枠の外側にあって、内周面
の前方に第1ヘリコイドネジと噛み合う第2ヘリコイド
ネジ(10)が形成され、内周面の後方に第2レンズ保
持枠のコマが係合するカム溝(第1カム21,第2カム
22)が形成されたカム環(3)とを備え、カム環の回
転によって、第1レンズ保持枠および第2レンズ保持枠
を介して、第1レンズ群および第2レンズ群を、それぞ
れの収納位置から前方に繰り出すように駆動するレンズ
駆動装置(1)において、第1ヘリコイドネジと第2ヘ
リコイドネジの噛み合いは、第1レンズ群がその収納位
置から所定位置まで繰り出されたところで、外れ、第2
レンズ保持枠のコマとカム環のカム溝は、第1レンズ群
が前記所定位置まで達した状態からさらにカム環の回転
によって第2レンズ保持枠が前方に繰り出されるように
係合していることを特徴としている。
【0007】請求項1記載の発明によれば、第1ヘリコ
イドネジと第2ヘリコイドネジの噛み合いは、第1レン
ズ群がその収納位置から所定位置まで繰り出されたとこ
ろで外れるので、第1レンズ群を所定位置に繰り出した
状態で前方への移動を停止させることができる。そし
て、第1レンズ群を所定位置に繰り出した後、さらにカ
ム環が回転すると、カム構造によって駆動される第2レ
ンズ群のみが前方に繰り出される。よって、例えば第1
レンズ群と第2レンズ群とを収納位置からワイド(最小
倍率)状態となる位置へ繰り出したところで第1ヘリコ
イドネジと第2ヘリコイドネジとの噛み合いが外れれ
ば、それ以降は第2レンズ群のみを繰り出すことで、倍
率を変えることができる。従って、第1レンズ群をヘリ
コイドネジで駆動しながら、第2レンズ群のみを駆動さ
せて変倍を行う構造をとることが可能となり、設計の自
由度を高めることができる。
【0008】請求項2記載の発明は、請求項1記載のレ
ンズ駆動装置であって、第1レンズ保持枠の内側には、
外周面に前後方向に延びる直進溝(5a)が形成された
キー環(5)が設けられ、第1レンズ保持枠には、キー
環の直進溝と係合する突起(ボス4a)が設けられてい
ることを特徴とする請求項1記載のレンズ駆動装置。
【0009】請求項2記載の発明によれば、キー環の外
周面に形成された前後方向に延びる直進溝と、第1レン
ズ保持枠に設けられた突起とが係合しているので、第1
レンズ保持枠は突起が直進溝に沿うことで前後方向に直
進するように規制される。
【0010】請求項3記載の発明は、請求項1または2
記載のレンズ駆動装置であって、カム環のカム溝は、カ
ム環の回転によって、第2レンズ群を収納位置から撮影
可能となる最小倍率が得られるときの特定位置まで繰り
出すための繰り出し・収納用のカム溝(収納用カム溝2
2a)と、第2レンズ群を前記特定位置からさらに前方
に繰り出して変倍を行うための変倍用のカム溝(変倍用
カム溝21a)とからなることを特徴としている。
【0011】請求項3記載の発明によれば、第2レンズ
群を駆動させるカム構造のうち、変倍用のカム溝は高精
度に加工し、繰り出し・収納用のカム溝は精度を落とし
て加工することで、コストの削減と、加工時間の短縮を
図ることができる。
【0012】請求項4記載の発明は、請求項1〜3のい
ずれかに記載のレンズ駆動装置であって、第2レンズ保
持枠を貫通するように、棒状のガイド軸(6a)が設け
られ、第2レンズ保持枠はガイド軸に沿って移動するこ
とを特徴としている。
【0013】請求項4記載の発明によれば、第2レンズ
保持枠はガイド軸に沿って移動するので、衝撃に強い構
造となる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図を参照して本発明の実施
の形態を説明する。図1は、本発明の一例としてのレン
ズ駆動装置1を示す断面図であり、図2はレンズ駆動装
置1の分解斜視図である。また図3は、図1および図2
におけるカム環3の内周面を示す展開図である。
【0015】まず、レンズ駆動装置1の構成を説明す
る。図1および図2に示すように、レンズ駆動装置1
は、主に第1レンズ群30と、第1レンズ保持枠4と、
第2レンズ群31と、第2レンズ保持枠6と、キー環5
と、カム環3と、カバー部材2と、押え部材7とから構
成されている。ここで、第1レンズ群30側を前方、第
2レンズ群31側を後方とする。
【0016】第2レンズ保持枠6は、内側に第2レンズ
群31を保持するものである。第2レンズ保持枠6の外
周面には、前後方向に貫通する貫通孔6cが形成された
孔部材6bが設けられている。この貫通孔6cには、前
後方向に長く形成されたガイド軸6aが挿通している。
孔部材6bには、外方に向けて突出する二つのコマ20
a,20bが、前後方向に並ぶよう設けられている。な
お、符号9は、シャッターを駆動するシャッター駆動部
である。
【0017】押え部材7は、第2レンズ保持枠6の後方
に設けられているリング状の平板で、前面には、ガイド
軸6aの後端部が嵌合し固定される第1固定部7aが設
けられている。
【0018】キー環5は、第2レンズ保持枠6の外側に
取り付けられており、前後方向に長孔5bが形成され、
第2レンズ保持枠6のコマ20a、20bは、この長孔
5bを貫通して外側に突出するようになっている。そし
て、キー環5の内側前部には、環状に張り出し、ガイド
軸6aの前端部が嵌合する第2固定部5cが設けられて
いる。また、キー環5の後端部には、外側方向に張り出
す張り出し面5dが設けられており、この張り出し面5
dの後面と押え部材7が接した状態で組み付けられてい
る。キー環5の外周面には、前後方向に延びる直進溝5
aが設けられている。
【0019】第1レンズ保持枠4は、キー環5の外側に
設けられており、内側の前部に第1レンズ群30を保持
している。また、第1レンズ保持枠4の内周面の後端部
には、キー環5の直進溝5aと係合するボス(突起)4
aが設けられており、このボス4aにより第1レンズ保
持枠4は前後方向に直進するよう規制されている。ま
た、第1レンズ保持枠4の外周面の後部には、第1ヘリ
コイドネジ40が施されている。この第1ヘリコイドネ
ジ40については後述する。
【0020】第1レンズ保持枠4と、第2レンズ保持枠
6との間には、バネ50,50が設けられている。第1
レンズ保持枠4と第2レンズ保持枠6は、バネ50,5
0によって、互いに離れる方向に付勢されている。
【0021】カム環3は、第1レンズ保持枠4の外側に
取り付けられ、内周面の前部には、第1レンズ保持枠4
の外周面の第1ヘリコイドネジ40と噛み合う、第2ヘ
リコイドネジ10が設けられている。また、カム環3の
前端部13は、内側に周方向に沿って突出し、第1レン
ズ保持枠4が外れないよう規制している。
【0022】また、カム環3の内周面後部には、第2レ
ンズ保持枠6の前方のコマ20aと係合する第1カム2
1と、第2レンズ保持枠6の後方のコマ20bと係合す
る第2カム22とが施されている。第1カム21は、変
倍用に高精度に加工された前方側の変倍用カム溝21a
と、コマ20aの動きを妨げない程度に幅を持たせ、比
較的ラフに形成された後方側の逃し21bとからなる。
第2カム22は、コマ20bの動きを妨げない程度に幅
を持たせ、比較的ラフに形成された前方側の逃し22b
と、繰り出し・収納用に、変倍用カム溝21bよりは精
度を落として加工された、後方側の収納用カム溝22a
とからなる。さらに、カム環3の外周面の後端部付近に
は、レンズ駆動装置1が取付けられるカメラ等の駆動ギ
アと噛み合う、ギア部3aが設けられている。
【0023】カバー部材2は、カム環3の外側に取り付
けられ、後端面は押え部材7の前面に接するように固定
されている。カバー部材2の前端部2aは、内側方向に
張り出すように形成されており、カム環3の前端部と当
接して、カム環3の前方向への動きを阻止している。ま
た、カバー部材2の後端部付近には、矩形状の開口2b
が施されており、カメラ等の前記駆動ギアと、カバー部
材2の内側にあるカム環3のギア部3aとが、この開口
2bを介して噛み合うようになっている。
【0024】第1レンズ保持枠4の第1ヘリコイドネジ
40と、カム環3の第2ヘリコイドネジ10との係合状
態を、図3(a)および図3(b)に示す。これらの図
中において、第1ヘリコイドネジ40を点線で示す。第
1ヘリコイドネジ40には、一部ヘリコイドの形成され
ていない、非ヘリコイド部40cが設けられている。第
2ヘリコイドネジ10の大部分は、図3に示すように、
カム環3の前端部13まで達していない。しかし、第2
ヘリコイドネジ10の一箇所のみ、カム環3の前端部1
3まで達し、第1レンズ保持枠4がワイド状態の位置か
ら収納されるときに、第1ヘリコイドネジ40が係合す
る係合部12となっている。
【0025】係合部12と、第2ヘリコイドネジ10を
構成するヘリコイド11a、11bをつなぐように、凸
部14が形成されている。レンズが収納状態にあると
き、第1ヘリコイドネジ40は、図3(a)に示すよう
に、第2ヘリコイドネジ10の後端部付近で螺合してい
る。この時、第1ヘリコイドネジ40の非ヘリコイド部
40cは、ヘリコイド11a、11b、係合部12に対
応している。
【0026】図3(a)で示す収納状態から第1レンズ
保持枠4が繰り出されると、第1ヘリコイドネジ40は
第2ヘリコイドネジ10に対して、図3(b)のAの位
置にくる。第1レンズ保持枠4がワイド(最小倍率)状
態まで繰り出されると、第1ヘリコイドネジ40は図3
(b)のBの位置に達し、第2ヘリコイドネジ10との
噛み合いが外れる。このとき、非ヘリコイド部40c
は、斜線で示す位置にある。このワイド状態からさらに
カム環3が回転すると、第2レンズ保持枠6のみがカム
構造を介して前進し、変倍を行う。この間、第1ヘリコ
イドネジ40と第2ヘリコイドネジ10とは噛み合って
いないことから、第1レンズ保持枠4はカム環3に対し
て空転する。第1レンズ群30と第2レンズ群31とが
テレ(最大倍率)状態になった時、非ヘリコイド部40
cは、図3(b)において網目で示す位置にくるように
なっている。
【0027】次に、レンズ駆動装置1の動作を説明す
る。
【0028】収納状態にあるレンズ駆動装置1に、図示
しないモーターからの駆動力がカム環3のギア部3aに
伝達されると、カム環3が、図3(a)において右方向
に回転する。これに伴い、カム環3に対して第1ヘリコ
イドネジ40を介して螺合している第1レンズ保持枠4
は、キー環5の直進溝5aに係合するボス4aによって
規制されながら、前方に直進する。同時に、カム環3の
収納用カム溝22aにコマ20bが係合する第2レンズ
保持枠6は、ガイド軸6aにガイドされて前方に直進す
る。
【0029】第1レンズ群30と第2レンズ群31とが
ワイド状態まで繰り出されると、第1レンズ保持枠4の
第1ヘリコイドネジ40とカム環3の第2ヘリコイドネ
ジ10との噛み合いは外れる。また、このワイド状態に
おいて、第2レンズ保持枠6の後方のコマ20bは、係
合していた第2カム22の収納用カム溝22aから逃し
22bに移行する。一方、それまで第1カム21の逃し
21b内で移動していた前方のコマ20aは、変倍用カ
ム溝21aに係合する。
【0030】ワイド状態に達した後、さらにカム環3が
回転すると、第1レンズ保持枠4は空転して、第1レン
ズ群30の繰り出しは停止する。第2レンズ群31は、
前方のコマ20aと係合する変倍用カム溝21aの案内
によって、前方に繰り出される。この時、前述のように
第1レンズ群30の繰り出しは停止しているので、第2
レンズ群31のみが前方に繰り出され、最終的には前述
のテレ状態(図3(b))となる。
【0031】テレ状態からワイド状態に戻り、さらにレ
ンズ群が収納される動作においては、カム環3は、繰り
出し時とは逆方向(図3(b)において左方向)に回転
する。この回転により、第2レンズ保持枠6は、変倍用
カム溝21aの案内で繰り込まれ、ワイド状態に達する
と、コマ20aが変倍用カム溝21aから逃し21bに
移行し、コマ20bが逃し22bから収納用カム溝22
aに移行して係合する。また、ワイド状態になると、そ
れまで空転していた第1ヘリコイドネジ40のヘリコイ
ド40aは、第2ヘリコイドネジ10の係合部12に当
接して、第1ヘリコイドネジ40と第2ヘリコイドネジ
10とが噛み合う。その後、さらにカム環3が回転する
と、第1レンズ保持枠4と、第2レンズ保持枠6とは、
収納位置まで繰り込まれる。
【0032】以上のレンズ駆動装置1によれば、第1ヘ
リコイドネジ40と第2ヘリコイドネジ10との噛み合
いは、第1レンズ群30と第2レンズ群31とがワイド
状態に繰り出したところで外れるので、第1レンズ群3
0の繰り出しをワイド状態の位置で停止させることがで
きる。そして、ワイド状態からテレ状態までは、カム構
造によって第2レンズ群31のみを前方に繰り出すこと
ができるため、第2レンズ群31のみを駆動させて変倍
を行うことができる。従って、第1レンズ群30をヘリ
コイドネジで駆動しながら、第2レンズ群31のみを駆
動させて変倍を行う構造をとることが可能となり、設計
の自由度を高めることができる。また、設計の自由度の
向上により、カム環を短くするなどの効果も期待でき
る。
【0033】さらに、カム構造で駆動させる第2レンズ
保持枠6にはガイド軸6aが設けられ、第2レンズ保持
枠6はこのガイド軸6aに沿って移動するため、衝撃に
より強い構造となる。また、カム構造において、高精度
の加工が必要な変倍用カム溝21aと、高精度の加工を
必要としない収納用カム溝22aとを別に設けること
で、高精度の加工を施す部分を短くでき、コスト削減と
加工時間の短縮を図ることができる。
【0034】なお、本発明は、上記実施の形態に限定さ
れることはない。例えば焦点調節に関しては、レンズ駆
動装置そのものに駆動源を設けても、ま収納・変倍用と
同一モーターで駆動してもよく、種々の変形が可能であ
る。
【0035】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、第1ヘリ
コイドネジと第2ヘリコイドネジの噛み合いは、第1レ
ンズ群がその収納位置から所定位置まで繰り出されたと
ころで外れるので、第1レンズ群を所定位置に繰り出さ
せた状態で停止させることができる。そして、第1レン
ズ群を所定位置に繰り出した後、さらにカム環が回転す
ると、カム構造によって駆動される第2レンズ群のみが
前方に繰り出される。よって、例えば第1レンズ群と第
2レンズ群とを収納位置からワイド(最小倍率)状態と
なる位置へ繰り出したところで第1ヘリコイドと第2ヘ
リコイドとの噛み合いが外れれば、それ以降は第2レン
ズ群のみを繰り出すことで、倍率を変えることができ
る。従って、第1レンズ群をヘリコイドネジで駆動しな
がら、第2レンズ群のみを駆動させて変倍を行う構造を
とることが可能となり、設計の自由度を高めることがで
きる。
【0036】請求項2記載の発明によれば、キー環の外
周面に形成された前後方向に延びる直進溝と、第1レン
ズ保持枠に設けられた突起とが係合しているので、第1
レンズ保持枠は突起が直進溝に沿うことで前後方向に直
進するように規制される。
【0037】請求項3記載の発明によれば、第2レンズ
群を駆動させるカム構造のうち、変倍用のカム溝は高精
度に加工し、繰り出し・収納用のカム溝は精度を落とし
て加工することで、コストの削減と、加工時間の短縮を
図ることができる。
【0038】請求項4記載の発明によれば、第2レンズ
保持枠はガイド軸に沿って移動するので、衝撃に強い構
造となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したレンズ駆動装置の断面図であ
り、第1レンズ群および第2レンズ群を通る中心より上
側は、キー環の直進溝を通る断面であり、下側は、第2
レンズ保持枠のコマおよびガイド軸を通る断面である。
【図2】レンズ駆動装置の分解斜視図である。
【図3】カム環の内周面を示す展開図であって、(a)
は収納時の第1ヘリコイドネジと第2ヘリコイドネジと
の噛み合いを示し、(b)はワイド状態からテレ状態に
おいて噛み合いが外れる様子を示す。
【符号の説明】
1 レンズ駆動装置 2 カバー部材 3 カム環 3a ギア部 4 第1レンズ保持枠 4a ボス(突起) 5 キー環 5a 直進溝 5b 長孔 5c 第2固定部 6 第2レンズ保持枠 6a ガイド軸 6b 孔部材 7 押え部材 7a 第1固定部 10 第2ヘリコイドネジ 12 係合部 20a、20b コマ 21 第1カム(カム溝) 21a 変倍用カム溝(変倍用のカム溝) 22 第2カム(カム溝) 22a 収納用カム溝(繰り出し・収納用のカム溝) 21b、22b 逃し 30 第1レンズ群 31 第2レンズ群 40 第1ヘリコイドネジ 40c 非ヘリコイド部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 秋山 雅夫 長野県諏訪市上川1丁目1538番地 日東光 学株式会社上諏訪工場内 (72)発明者 大野 浩一 長野県諏訪市上川1丁目1538番地 日東光 学株式会社上諏訪工場内 (72)発明者 清水 孝一 長野県諏訪市上川1丁目1538番地 日東光 学株式会社上諏訪工場内 Fターム(参考) 2H044 BD02 BD08 BD09 BD10 BD11

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】前後に並ぶ二つのレンズ群を有し、 前方に配置された第1レンズ群を保持し、外周面に第1
    ヘリコイドネジが形成された第1レンズ保持枠と、 第1レンズ群よりも後方に配置された第2レンズ群を保
    持し、外方に向けて突出するコマが設けられた第2レン
    ズ保持枠と、 第1レンズ保持枠の外側にあって、内周面に、第1ヘリ
    コイドネジと噛み合う第2ヘリコイドネジと、第2レン
    ズ保持枠のコマが係合するカム溝が形成されたカム環と
    を備え、 カム環の回転によって、第1レンズ保持枠および第2レ
    ンズ保持枠を介して、第1レンズ群および第2レンズ群
    を、それぞれの収納位置から前方に繰り出すように駆動
    するレンズ駆動装置において、 第1ヘリコイドネジと第2ヘリコイドネジの噛み合い
    は、第1レンズ群がその収納位置から所定位置まで繰り
    出されたところで、外れ、 第2レンズ保持枠のコマとカム環のカム溝は、第1レン
    ズ群が前記所定位置まで達した状態からさらにカム環の
    回転によって第2レンズ保持枠が前方に繰り出されるよ
    うに係合していることを特徴とするレンズ駆動装置。
  2. 【請求項2】第1レンズ保持枠の内側には、外周面に前
    後方向に延びる直進溝が形成されたキー環が設けられ、 第1レンズ保持枠には、キー環の直進溝と係合する突起
    が設けられていることを特徴とする請求項1記載のレン
    ズ駆動装置。
  3. 【請求項3】カム環のカム溝は、カム環の回転によっ
    て、第2レンズ群を収納位置から撮影可能となる最小倍
    率が得られるときの特定位置まで繰り出すための繰り出
    し・収納用のカム溝と、第2レンズ群を前記特定位置か
    らさらに前方に繰り出して変倍を行うための変倍用のカ
    ム溝とからなることを特徴とする請求項1または2記載
    のレンズ駆動装置。
  4. 【請求項4】第2レンズ保持枠を貫通するように、棒状
    のガイド軸が設けられ、第2レンズ保持枠はガイド軸に
    沿って移動することを特徴とする請求項1〜3のいずれ
    かに記載のレンズ駆動装置。
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