JP2009210961A - 遮光構造及び遮光構造を有するレンズ鏡筒 - Google Patents

遮光構造及び遮光構造を有するレンズ鏡筒 Download PDF

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Abstract

【課題】軸線方向に相対移動可能な2つの環状部材の相対移動の間に常時摺動抵抗が発生することがなく、摺動による傷も発生するおそれのない環状部材間の遮光構造を提供する。
【解決手段】軸線方向に相対移動する2つの環状部材のうち、内側に位置する環状部材に、小径外周面部とこの小径外周面部よりも大径の大径外周面部を続けて形成する一方、外側に位置する環状部材の内側に、少なくとも内側環状部材の小径外周面部に対して非接触である内径の遮光リングを支持したことを特徴とする遮光構造。
【選択図】図10

Description

本発明は、軸方向に相対移動する2つの環状部材間の遮光構造及び同遮光構造を有するレンズ鏡筒に関する。
レンズ鏡筒、特に沈胴位置と撮影位置(使用位置)を有するレンズ鏡筒は、軸方向に相対移動する多くの環状部材を有している。これらの環状部材のうち、特に外観に表れる2つの環状部材の間には何らかの遮光構造を設ける場合があった。
特開2007-183685号公報
この遮光構造は従来、単に2つの環状部材の間の隙間を遮光部材(遮光紙、植毛、マイラー等)で埋めるという思想に基づいており、該2つの環状部材が相対移動するときには僅かでも摺動抵抗が発生していた。また、常時摺動が生じるため、遮光部材に摺接する環状部材の外観に微細な傷が生じる可能性があった。
本発明は、2つの環状部材の相対移動の間に常時摺動抵抗が発生することはなく、従って摺動による傷が発生するおそれのない環状部材間の遮光構造及び同遮光構造を有するレンズ鏡筒を得ることを目的とする。
本発明は、実際に遮光が必要なのは2つの環状部材が伸張した使用状態であり、2つの環状部材間の隙間を常時埋める必要はないという着眼に基づいてなされたものである。
本発明は、軸線方向に相対移動する2つの環状部材のうち、内側に位置する環状部材に、小径外周面部とこの小径外周面部よりも大径の大径外周面部を続けて形成する一方、外側に位置する環状部材の内側に、少なくとも内側環状部材の小径外周面部に対して非接触である内径の遮光リングを支持したことを特徴としている。
内側環状部材の外周面には、小径外周面部及び大径外周面部と軸方向位置を異ならせて、大径外周面部よりも大径の環状フランジ部が形成され、該環状フランジ部と遮光リングが径方向のオーバーラップ領域を有し、かつ使用状態で、遮光リングと環状フランジ部の径方向のオーバーラップ量が、遮光リングと環状フランジ部の軸方向間隔よりも大きくなるように構成することで、簡単な構造でありながら優れた遮光性能を得ることができる。
小径外周面部と大径外周面部の間には、該小径外周面部側から大径外周面部側に向けて徐々に径を大きくするテーパ外周面部を形成すると、遮光リングとの間の引っかかりがなくスムーズに動作させることができる。
遮光リングは、外側環状部材の内側に形成された環状空間内に保持させると、スペース性や構造簡略化の点で好ましい。具体的には、遮光リングは、2つの環状部材の軸線と直交する平面リング部材であり、この平面リング部材を環状空間内に保持させるばね部材がさらに備えられていることが好ましい。このばね部材は、環状波形ばねであると、構造が簡単で省スペースに配置することができるので好ましい。
外側環状部材は一部材として構成することもできるが、内方フランジを有する第1外側環状部材と、この内方フランジに対向する対向端面を有する第2外側環状部材から構成してもよい。この場合、遮光リングとばね部材を支持する環状空間は、内方フランジと対向端面の間の空間として形成される。
また、第1外側環状部材と第2外側環状部材を、該環状部材の軸線を中心とする周方向溝と、該周方向溝に摺動可能に係合する回動案内突起の関係によって相対回転可能に結合してもよい。この場合、ばね部材は、該回動案内突起を周方向溝の摺接面に押しつけるバックラッシュ除去手段としても機能させることができる。さらに、内側環状部材は、外側環状部材に対して摺動可能に係合する直進案内突起を有し、使用状態では、該直進案内突起がばね部材を押圧して、該ばね部材による押しつけ力が増大するようにすると、より好ましい。
本発明による遮光構造は基本的にレンズ鏡筒を対象としており、外側環状部材と内側環状部材はそれぞれ該レンズ鏡筒を構成する部材であって、上記使用状態が該レンズ鏡筒の撮影状態であり、非使用状態は収納状態である。また、内側環状部材はその内側に位置するレンズ群を直接または間接に支持しており、外側環状部材に対して沈胴した沈胴状態と、外側環状部材に対して突出した撮影状態とに移動可能とされる。
本発明はまた、軸方向に相対移動する2つの環状部材間の遮光構造において、この2つの環状部材のうち外側に位置する外側環状部材の内側に形成された環状空間内に保持され、内径方向に突出する遮光リングと、この2つの環状部材のうち内側に位置する内側環状部材の外周面上に設けた、外径方向に突出し径方向において遮光リングとオーバーラップする環状フランジ部とを備え、2つの環状部材間の遮光を要する使用状態で、遮光リングと環状フランジ部の径方向のオーバーラップ量が、遮光リングと環状フランジ部の軸方向間隔よりも大きいことを特徴としている。
この遮光構造においては、さらに、遮光リングと環状フランジ部の径方向のオーバーラップ量が、該遮光リングの内周部と内側環状部材の外周面との径方向間隔よりも大きいことが好ましい。
本発明による環状部材間の遮光構造は、遮光を要する使用状態で、外側環状部材の内側に支持した遮光リングが内側環状部材の大径外周面部に対応して位置されて遮光し、非使用状態では、同遮光リングが内側環状部材の小径外周面部に非接触であるので、2つの環状部材の相対移動の間に常時摺動抵抗が発生することはなく、従って摺動による傷が発生するおそれもない。また、遮光を要する使用状態で、遮光リングと環状フランジ部の径方向のオーバーラップ量が、遮光リングと環状フランジ部の軸方向間隔よりも大きくなるように構成したことにより、簡単な構造で優れた遮光性能を得ることができる。
まず、本実施形態のズームレンズ鏡筒71の全体構造を説明する。ズームレンズ鏡筒71の撮影光学系(結像光学系)は、物体側から順に、第1レンズ群LG1、シャッタS及び絞りA、第2レンズ群LG2、第3レンズ群LG3、ローパスフィルタ(フィルタ類)LF及び固体撮像素子センサ(以下、撮像センサ)60からなっている。撮影光学系の光軸Z1は、ズームレンズ鏡筒71の外観を構成する各環状部材の回動中心軸に略一致する。ズーミングは、第1レンズ群LG1と第2レンズ群LG2を撮影光軸Z1方向に所定の軌跡で進退させることによって行い、フォーカシングは同方向への第3レンズ群LG3の移動で行う。なお、以下の説明中で「光軸方向」という記載は、特に断りがなければ撮影光軸Z1と平行な方向を意味している。
ズームレンズ鏡筒71は固定環22を備え、固定環22の後部に撮像センサホルダ21が固定されている。撮像センサホルダ21上には撮像センサ60が支持され、撮像センサ60の前部に、フィルタホルダ62とパッキン61を介してローパスフィルタLFが支持されている。フィルタホルダ62は、撮像センサホルダ21の前部に固定されている。
固定環22内には、第3レンズ群LG3を保持するAFレンズ枠51が光軸方向に直進移動可能に支持されている。AFレンズ枠51は、第3レンズ群LG3を保持するレンズ保持部51aと、レンズ保持部51aから略反対の外径方向に延出された一対の腕部51b、51cを有している。固定環22と撮像センサホルダ21に亘って、撮影光軸Z1と平行なAFガイド軸52が支持されており、このAFガイド軸52に対して、AFレンズ枠51の腕部51bの先端部に形成したガイド孔51dが摺動可能に嵌まっている。また、固定環22の内周面に形成した撮影光軸Z1と平行な直進案内溝22a(図2、図3に一部を示す)に対し、AFレンズ枠51の腕部51cの先端部であるガイド端部51eが摺動可能に係合している。また、AFモータ160のドライブシャフトに形成した送りねじに対し、AFナット54が螺合している。AFナット54は、AFレンズ枠51に対して相対回転が規制された状態でガイド孔51dの近傍位置に前方から当て付いている。AFレンズ枠51は、AF枠付勢ばね55によって前方へ付勢されており、AFナット54に当て付くことによって光軸方向の位置が決定される。そしてAFナット54が光軸方向後方へ移動されると、AFレンズ枠51はAFナット54に押圧されて後方へ移動される。逆に、AFナット54が光軸方向前方へ移動されると、AFレンズ枠51は、AF枠付勢ばね55の付勢力によって、AFナット54に追随して前方へ移動される。以上の構造により、AFモータ160のドライブシャフトを正逆に回転させると、AFレンズ枠51が光軸方向に進退される。
固定環22には、ズームモータ150と減速ギヤボックス74が支持されている。減速ギヤボックス74は内部に減速ギヤ列を有し、ズームモータ150の駆動力をズームギヤ28に伝える。ズームギヤ28は、撮影光軸Z1と平行なズームギヤ軸によって固定環22内に軸支されている。
固定環22の内周面には、撮影光軸Z1と平行な直進案内溝22bと、撮影光軸Z1に対して傾斜する螺旋状の斜行溝22cと、斜行溝22cの前端部に連通する周方向への回転ガイド溝22dが形成されている。直進案内溝22bと斜行溝22cはそれぞれ、周方向に略等間隔で3つずつ設けられている。
第1繰出筒(外側環状部材、第1外側環状部材)18は、斜行溝22c及び回転ガイド溝22dに係合する回転ガイド突起18aと、ズームギヤ28に噛合する外周ギヤ部18bを外周面に有している。ズームギヤ28から外周ギヤ部18bへ回転力が与えられたとき、第1繰出筒18は、回転ガイド突起18aが斜行溝22cに係合している間は、斜行溝22cに案内されて回転しながら光軸方向へ進退し、前方に移動して回転ガイド突起18aが回転ガイド溝22dに係合すると、回転ガイド溝22dに案内されて撮影光軸Z1を中心とする周方向回転(定位置回転)のみを行う。
第1繰出筒18の内周面には撮影光軸Z1を中心とする周方向溝18cと、撮影光軸Z1と平行な回転伝達溝18dが形成されている。この第1繰出筒18の内側には直進案内環(外側環状部材、第2外側環状部材)14が支持される。直進案内環14の外周面には、外径方向へ突出する3つの直進案内突起14aと、周方向に位置を異ならせて複数設けた相対回動案内突起14bが形成されている。直進案内環14は、直進案内突起14aを直進案内溝22bに係合させることで、固定環22に対し光軸方向に直進案内される。第1繰出筒18直進案内環14は、周方向溝18cに対して相対回動案内突起14bを摺動可能に係合させることで、相対回動可能に結合される。第1繰出筒18と直進案内環14は、光軸方向には共に移動する。第1繰出筒18の前端部には化粧リング(外側環状部材、第1外側環状部材)80が取り付けられる。
直進案内環14には、内周面と外周面を貫通する貫通案内溝14cが形成されている。貫通案内溝14cは、周方向へ向け形成された周方向溝部14c-1と、撮影光軸Z1に対して傾斜する螺旋状のリード溝部14c-2とを有する。貫通案内溝14cは周方向に位置を異ならせて3つ設けられており、それぞれの貫通案内溝14cに対して、カム環(内側環状部材)11の外周面に設けたカム環ガイド突起11aが嵌まっている。カム環ガイド突起11aからさらに外径方向に回転伝達突起11bが突出され、回転伝達突起11bは、第1繰出筒18の回転伝達溝18dに係合している。回転伝達溝18dに対して回転伝達突起11bは、撮影光軸Z1と平行な方向へは摺動可能で、周方向へは相対移動が規制されており、カム環11は第1繰出筒18と共に回転する。
以上の構造から、固定環22からカム環11までの繰り出しの態様が理解される。すなわち、ズームモータ150によってズームギヤ28を鏡筒繰出方向に回転駆動すると、斜行溝22cと回転ガイド突起18aの関係によって第1繰出筒18が回転しながら前方に繰り出される。第1繰出筒18は、周方向溝18cと相対回動案内突起14bの係合関係によって、直進案内環14に対して相対回動可能かつ光軸方向へは共に移動するように結合されているため、第1繰出筒18が回転繰出されると、直進案内環14は第1繰出筒18と共に前方へ直進移動する。また、第1繰出筒18の回転力は回転伝達溝18dと回転伝達突起11bを介してカム環11に伝達される。するとカム環11は、カム環ガイド突起11aが貫通案内溝14cのリード溝部14c-2に案内されて、直進案内環14に対して回転しながら前方に繰り出される。前述の通り、直進案内環14自体も第1繰出筒18と共に前方に直進移動しているため、結果としてカム環11には、リード溝部14c-2に従う回転繰出分と、直進案内環14の前方への直進移動分とを合わせた光軸方向移動量が与えられる。
以上のカム環11の繰出動作は斜行溝22cと回転ガイド突起18aが係合している間行われる。第1繰出筒18が所定量繰り出されると、回転ガイド突起18aが斜行溝22cから回転ガイド溝22d内へ入る。すると、回転繰出力が作用しなくなるため、第1繰出筒18は、回転ガイド突起18aと回転ガイド溝22dとの係合関係によって光軸方向の一定位置で回動のみを行うようになる。また、回転ガイド突起18aが斜行溝22cから回転ガイド溝22d内へ入るのとほぼ同時に、カム環ガイド突起11aは貫通案内溝14cの周方向溝部14c-1に入る。するとカム環11に対しても前方への移動力が与えられなくなり、カム環11は第1繰出筒18の回転に応じて光軸方向の一定位置で回動のみ行うようになる。
続いて、カム環11より先の構造を説明する。直進案内環14の内周面には、撮影光軸Z1と平行な複数の直進案内溝14dが形成されている。直進案内溝14dに対し、2群直進案内環10に設けた直進案内突起10aが摺動可能に係合している。直進案内溝14dにはまた、第2繰出筒(内側環状部材)13の後端部外周面に突設した直進案内突起13aが光軸方向に摺動可能に係合している。したがって、第2繰出筒13と2群直進案内環10はいずれも、直進案内環14を介して光軸方向に直進案内されている。直進案内溝14dは、直進案内環14の前端部に貫通して開口されている。
2群直進案内環10は、第2レンズ群LG2を支持する2群レンズ移動枠8を直進案内する部材であり、第2繰出筒13は、第1レンズ群LG1を支持する第3繰出筒12を直進案内する部材である。
まず第2レンズ群LG2の支持構造を説明する。2群直進案内環10は、外縁部に直進案内突起10aを有する環状フランジ部10bと、その前部にこれより小径の前方環状フランジ部10cを有し、前方環状フランジ部10cが、カム環11の後端部内周面に形成した周方向溝部11cに対して摺動可能に係合している。これにより2群直進案内環10は、相対回転は可能で光軸方向の相対移動が規制された状態でカム環11と結合される。2群直進案内環10には、前方環状フランジ部10cよりも前方に向けて、第1直進案内キー突起10dと、第2直進案内キー突起10eが突出されている。各直進案内キー突起10d、10eはカム環11の内側に延出されており、それぞれの周方向の両側部に、撮影光軸Z1と平行な一対の直進ガイド面G1、G2を有している。
カム環11の内側に支持された2群レンズ移動枠8は、第1直進案内キー突起10dが嵌合する第1直進ガイド溝部8aと、第2直進案内キー突起10eが嵌合する第2直進ガイド溝部8bを有している。それぞれの直進ガイド溝部8a、8bは、2群レンズ移動枠8の外周面に有底溝として形成されているが、第1直進ガイド溝部8aは、後述する露出制御FPC基板77を挿通させるために一部が径方向に貫通されており、また第2直進ガイド溝部8bにも、後述する径方向への貫通切欠部8gが形成されている。第1直進ガイド溝部8aの両側部には、第1直進案内キー突起10dの一対の直進ガイド面G1に対して摺動可能に接する一対の直進ガイド面G3を有し、第2直進ガイド溝部8bの両側部には、第2直進案内キー突起10eの一対の直進ガイド面G2に対して摺動可能に接する一対の直進ガイド面G4を有し、これら直進ガイド面の関係によって、2群レンズ移動枠8が光軸方向に直進案内される。
カム環11の内周面には2群案内カム溝11dが形成されており、2群案内カム溝11dに対して、2群レンズ移動枠8の外周面に設けた2群用カムフォロア8cが係合している。2群レンズ移動枠8は2群直進案内環10を介して光軸方向に直進案内されているため、カム環11が回転すると、2群案内カム溝11dに従って、2群レンズ移動枠8が光軸方向へ所定の軌跡で移動する。
2群レンズ移動枠8は、撮影光軸Z1が通る中央部に貫通開口を有する環状フランジ部8dを有し、この環状フランジ部8dに形成した軸支持部8e(図4に一部を示す)と軸支持部材36によって2群揺動軸33が支持されている。軸支持部材36は固定ねじ37によって環状フランジ部8dの後面側の取り付け座(不図示)に固定されている。2群レンズ移動枠8の内側には、2群揺動軸33を介して、第2レンズ群LG2を保持する2群レンズ枠6が支持されている。2群レンズ枠6は、第2レンズ群LG2を支持するレンズ筒部6aと、該レンズ筒6aの径方向に延びる揺動アーム部6bと、この揺動アーム部6bの先端に設けた揺動中心筒部6cを有している。揺動中心筒6cには、第2レンズ群LG2の光軸と平行な方向に貫通する揺動軸孔6dが形成されており、揺動軸孔6dに対して2群揺動軸33が挿入されている。2群揺動軸33は撮影光軸Z1と平行でかつ撮影光軸Z1に対して偏心しており、2群レンズ枠6は、2群揺動軸33を回動中心として、第2レンズ群LG2の光軸Z2を撮影光軸Z1と一致させる軸上位置(図2、図3)と、第2レンズ群LG2の光軸Z2を撮影光軸Z1から偏心させる軸外退避位置(図1)とに回動(揺動)することができる。2群レンズ枠6は、2群レンズ枠戻しばね39によって軸上位置に向けて付勢されており、2群レンズ枠6と2群レンズ移動枠8には、当接によって該2群レンズ枠6の軸上位置を決める規制突起6eと回動規制ピン(不図示)が設けられている。また、2群レンズ枠6は、軸方向押圧ばね38によって前方(環状フランジ部8dに当て付く方向)に付勢されており、2群レンズ移動枠8に対する光軸方向のバックラッシュが除去されている。
2群レンズ枠6は、光軸方向には2群レンズ移動枠8と一体に移動する。撮像センサホルダ21には2群レンズ枠6に係合可能な位置にカム突起21aが前方に向けて突設されており、2群レンズ移動枠8が収納方向に移動して撮像センサホルダ21に接近すると、該カム突起21aの先端部に形成したカム面が、2群レンズ枠6に係合して、2群レンズ枠戻しばね39の付勢力に抗して上記の軸外退避位置に回動させる。
2群レンズ移動枠8内には、撮影開口76aを開閉するシャッタSと絞りAを有するシャッタユニット76が支持されている。シャッタユニット76は環状フランジ部8dの前部に固定されており、シャッタSと絞りAは第2レンズ群LG2との光軸方向距離が一定となっている。シャッタユニット76は、シャッタSと絞りAを駆動するアクチュエータ(不図示)が内蔵されており、これらアクチュエータをカメラの制御回路と接続するための露出制御FPC基板77が延出されている。
続いて第1レンズ群LG1の支持構造を説明する。直進案内環14を介して光軸方向に直進案内された第2繰出筒13の内周面には、周方向に位置を異ならせて複数の直進案内溝13bが光軸方向へ形成されており、各直進案内溝13bに対し、第3繰出筒12の後端部付近の外周面に形成した係合突起12aが摺動可能に嵌合している。すなわち、第3繰出筒12は、直進案内環14と第2繰出筒13を介して光軸方向に直進案内されている。また、第2繰出筒13は後端部付近の内周面に、周方向へ向かう内径フランジ13cを有し、この内径フランジ13cがカム環11の外周面に設けた周方向溝11eに摺動可能に係合することで、第2繰出筒13は、カム環11に対して相対回転可能かつ光軸方向の相対移動は規制された関係で結合されている。一方、第3繰出筒12は、内径方向に突出する3つの1群用ローラ31を有し、それぞれの1群用ローラ31が、カム環11の外周面に形成した1群案内カム溝11fに摺動可能に嵌合している。第3繰出筒12内には、第1レンズ群LG1を保持する1群レンズ枠1が支持されている。第2繰出筒13の前端部には化粧リング(内側環状部材)81が取り付けられ、第3繰出筒12の前端部にも化粧リング82が取り付けられている。
以上のズームレンズ鏡筒71の全体的な繰出及び収納動作を説明する。カム環11が収納位置から定位置回転状態に繰り出される段階までは既に説明しているので簡潔に述べる。図1の鏡筒収納状態からズームモータ150によりズームギヤ28を繰出方向に回転駆動させると、第1繰出筒18が回転しながら前方に繰り出しされる。直進案内環14は第1繰出筒18と共に前方に直進移動する。このとき、第1繰出筒18により回転力が付与されるカム環11は、直進案内環14の前方への直進移動分と、該直進案内環14との間に設けたリード構造(カム環ガイド突起11a、リード溝部14c-2)による繰出分との合成移動を行う。第1繰出筒18とカム環11が前方の所定位置まで繰り出されると、それぞれの回転繰出構造の機能が解除されて、撮影光軸Z1を中心とした周方向回転のみを行うようになる。
カム環11が回転すると、その内側では、2群直進案内環10を介して直進案内された2群レンズ移動枠8が、2群用カムフォロア8cと2群案内カム溝11dの関係によって光軸方向に所定の軌跡で移動される。図1の鏡筒収納状態では、2群レンズ移動枠8内の2群レンズ枠6は、撮像センサホルダ21に突設したカム突起21aの作用によって、第2レンズ群LG2を撮影光軸Z1から下方へ偏心させた軸外退避位置に保持されている。そして、2群レンズ枠6は、2群レンズ移動枠8が収納位置からズーム領域まで繰り出される途中でカム突起21aから離れて、2群レンズ枠戻しばね39の付勢力によって第2レンズ群LG2の光軸を撮影光軸Z1と一致させる軸上位置に回動する。以後、ズームレンズ鏡筒71を再び収納位置に移動させるまでは、2群レンズ枠6は軸上位置に保持される。
また、カム環11が回転すると、該カム環11の外側では、第2繰出筒13を介して直進案内された第3繰出筒12が、1群用ローラ31と1群案内カム溝11fの関係によって光軸方向に所定の軌跡で移動される。
すなわち、撮像面(撮像センサ60の受光面)に対する第1レンズ群LG1と第2レンズ群LG2の繰出位置はそれぞれ、前者が、固定環22に対するカム環11の前方移動量と、該カム環11に対する第3繰出筒12のカム繰出量との合算値として決まり、後者が、固定環22に対するカム環11の前方移動量と、該カム環11に対する2群レンズ移動枠8のカム繰出量との合算値として決まる。ズーミングは、この第1レンズ群LG1と第2レンズ群LG2が互いの空気間隔を変化させながら撮影光軸Z1上を移動することにより行われる。図1の収納位置から鏡筒繰出を行うと、まず図2に示すワイド端の撮影状態になり、さらにズームモータ150を鏡筒繰出方向に駆動させると、図3に示すテレ端の撮影状態となる。図2と図3から分かるように、本実施形態のズームレンズ鏡筒71は、ワイド端では第1レンズ群LG1と第2レンズ群LG2の間隔が大きく、テレ端では、第1レンズ群LG1と第2レンズ群LG2が互いの接近方向に移動して間隔が小さくなる。このような第1レンズ群LG1と第2レンズ群LG2の空気間隔の変化は、2群案内カム溝11dと1群案内カム溝11fの軌跡によって与えられるものである。このテレ端とワイド端の間のズーム領域(ズーミング使用領域)では、カム環11と第1繰出筒18は、前述の定位置回転のみを行い、光軸方向へは進退しない。
ズーム領域では、被写体距離に応じてAFモータ160を駆動することにより、第3レンズ群LG3(AFレンズ枠51)が撮影光軸Z1に沿って移動してフォーカシングがなされる。
ズームモータ150を鏡筒収納方向に駆動させると、ズームレンズ鏡筒71は、前述の繰り出し時とは逆の収納動作を行い、図1の収納位置まで移動される。この収納位置への移動の途中で、2群レンズ枠6がカム突起21aによって軸外退避位置に回動され、2群レンズ移動枠8と共に後退する。ズームレンズ鏡筒71が収納位置まで移動されると、第2レンズ群LG2は、第3レンズ群LG3やローパスフィルタLFと重なる光軸方向位置に格納される。この収納時の第2レンズ群LG2の退避構造によってズームレンズ鏡筒71の収納長が短くなり、薄型化が達成されている。
以上のように、ズームレンズ鏡筒71は3段繰出式の鏡筒であって、最も大径の1段目の繰出段部を構成する第1繰出筒18と直進案内環14は、相対回転可能に結合されている。そして、2段目の繰出段部を構成する環状部材である第2繰出筒13やカム環11が、直進案内環14の内側に位置している。第1繰出筒18と直進案内環14は光軸方向には一体に移動するものであって、以下の説明では、この化粧リング80を加えた結合体を外側環状部材K1と呼ぶ。また、第2繰出筒13とカム環11も同様に、相対回転は行うが光軸方向には一体に移動するものであって、この第2繰出筒13とカム環11に化粧リング81を加えた結合体を内側環状部材K2と呼ぶ。
鏡筒収納状態では、図7に示すように、第2繰出筒13の全体が直進案内環14の内側に沈胴されて、外側環状部材K1と内側環状部材K2の互いの重畳量が最大となっている。そして、収納状態から撮影状態に移行すると、図9に示すように、外側環状部材K1に対して内側環状部材K2(第2繰出筒13)が光軸方向前方へ相対的に移動して、互いの重畳量が小さくなる。撮影状態では、ズーム動作時にズームモータ150によって第1繰出筒18やカム環11などが回転動作を行うが、外側環状部材K1と内側環状部材K2の位置関係としては、光軸方向位置が変化しない定位置状態が維持される。このように収納状態と撮影状態の間の移行に際してのみ光軸方向に相対移動する外側環状部材K1と内側環状部材K2の間には、次のような遮光構造が備えられている。
図7ないし図9に示すように、第1繰出筒18の前端面18eは、直進案内環14の前端面14eよりも前方に突出している。化粧リング80は、第1繰出筒18の外周面に沿う外周部80aと、前端面18eに沿う内方フランジ部80bとを有するL字状の断面形状を有しており、外周部80aが第1繰出筒18に対して固定されており、該第1繰出筒18と共に回転する。内方フランジ部80bは、直進案内環14の前端面(対向端面)14eに対して光軸方向に所定の間隔を空けて対向している。すなわち、外側環状部材K1の内側には、第1繰出筒18の内周面と、化粧リング80の内方フランジ部80bと、直進案内環14の前端面14eとによって囲まれ、第2繰出筒13の外周面側に向けて開放された環状空間が形成されており、この環状空間内に遮光リング85とリングばね(ばね部材)86が支持されている。遮光リング85は、外側環状部材K1や内側環状部材K2の軸線(撮影光軸Z1)と直交する平面リング部材であり、図7に示すように、該軸線直交方向の幅D1が、直進案内環14の肉厚D2よりも大きくなっている。これにより、遮光リング85の内周部(内径部)は、直進案内環14の内周面よりも鏡筒内径方向に突出されている。リングばね86は、外側環状部材K1や内側環状部材K2の軸線と直交する平面に対して波形に形成された金属製の環状波形ばねであり、光軸方向に圧縮された状態で、内方フランジ80bと遮光リング85との間に挿入されている。このリングばね86によって、遮光リング85が直進案内環14の前端面14eに押しつけられている。
内側環状部材K2を構成する第2繰出筒13は、化粧リング81が取り付けられた前端部付近から光軸方向の大部分の領域を占める、外径サイズが一定の定径部(小径外周面部)13dと、該定径部13dよりも外径が大きく直進案内突起13aの直前に位置する拡径部(大径外周面部)13eと、定径部13dから拡径部13eに向けて外径を徐々に拡大する径徐変部(テーパ外周面部)13fとを有している。第2繰出筒13の外周面と直進案内環14の内周面の間には径方向に隙間が設けられており、この隙間は、定径部13dの箇所では大きく、拡径部13eの箇所では狭くなる。さらに、拡径部13eの後部には、該拡径部13eよりも外径サイズの大きい環状フランジ部13gが設けられている。第2繰出筒13を光軸方向に直進案内させる直進案内突起13aは、この環状フランジ部13gの外周面上に突設されている。また、第2繰出筒13の前端部に設けた化粧リング81の外径サイズは、定径部13dの外径サイズよりもわずかに小さく、化粧リング81の外周面と直進案内環14の内周面の間にも、径方向に隙間がある。一方、遮光リング85の内周部は、第2繰出筒13における拡径部13eには接触するが、化粧リング81や定径部13dには接触しない大きさの内径サイズとなっている。
鏡筒収納状態では、図7に示すように、外側環状部材K1と内側環状部材K2の光軸方向の相対位置は、遮光リング85及びリングばね86が、第2繰出筒13の前端部に設けた化粧リング81の外側に位置する関係にある。前述の通り、遮光リング85の内径サイズは化粧リング81の外径サイズよりも大きく、該遮光リング85の内周部と化粧リング81の外周部との間には径方向に隙間があって非接触となっている。鏡筒収納状態と撮影状態の間を移行する状態では、図8に示すように、外側環状部材K1と内側環状部材K2の光軸方向の相対位置は、遮光リング85とリングばね86が第2繰出筒13の定径部13dの外側に位置する関係となる。前述の通り、遮光リング85の内径は定径部13dの外径よりも大きく、この撮影状態への移行途中においても、遮光リング85の内周部と定径部13dの外周部との間には径方向に隙間があって非接触となっている。すなわち、鏡筒収納状態から撮影状態に達する直前までは、第2繰出筒13の外周面に対して遮光リング85が接触せず、外側環状部材K1と内側環状部材K2の光軸方向の相対移動に際して、遮光リング85による抵抗が生じない。よって、ズームモータ150に対する負荷を軽減することができる。また、遮光リング85が摺接しないため、第2繰出筒13の外周面に微細な傷が生じるおそれもなく、高い外観品質を維持することができる。なお、収納状態から撮影状態に達するまでの間は、遮光リング85の内径部と定径部13dの間に比較的大きい隙間があっても、撮影を行わないので光学性能に関して実用上の問題はない。
撮影状態になると、図9及び図10に示すように、外側環状部材K1に対して内側環状部材K2が最も前方まで繰り出され、遮光リング85が第2繰出筒13の拡径部13eに対応する光軸方向位置となる。このとき、遮光リング85の内周部が拡径部13eに接触し、第2繰出筒13と直進案内環14の間の径方向スペースを塞ぎ、該径方向スペースを通ってズームレンズ鏡筒71内に入ろうとする光線が遮光リング85によって遮断される。より詳細には、遮光リング85の内径部付近と環状フランジ部13gが鏡筒の径方向にオーバーラップし、かつ遮光リング85と環状フランジ部13gの光軸方向間隔が詰まる。このとき、遮光リング85と環状フランジ部13gにおける径方向のオーバーラップ量(A)と光軸方向間隔(B)が、A>Bの関係となることによって、第2繰出筒13と直進案内環14の間が有効に遮光される。すなわち、撮影状態になって初めて遮光リング85が遮光手段として機能するようになる。定径部13dに対する非接触状態から拡径部13eへの接触状態へと遮光リング85が移行する際には、径徐変部13fによって、引っかかりを生じずにスムーズに動作させることができる。
撮影状態では、ズームモータ150による焦点距離変更動作に応じて、外側環状部材K1を構成する第1繰出筒18と内側環状部材K2を構成するカム環11が共に回転されるが、外側環状部材K1と内側環状部材K2の光軸方向位置は変化しないため、遮光リング85が第2繰出筒13の拡径部13eに接触し、かつ環状フランジ部13gとの光軸方向間隔を詰めた遮光状態が維持される。
以上のように、遮光を要する撮影状態(使用状態)でのみ、外側環状部材K1の内側に支持した遮光リング85が内側環状部材K2の拡径部13e(大径外周面部)と接触して遮光し、撮影を行わない非使用状態では、該遮光リング85が内側環状部材K2の定径部13dに対して非接触となるように遮光構造を構成したので、外側環状部材K1と内側環状部材K2の相対移動の間に常時摺動抵抗が発生することはなく、摺動による傷の発生も防ぐことができる。
リングばね86は、外側環状部材K1に対して遮光リング85を保持させる機能に加えて、該外側環状部材K1を構成する直進案内環14の相対回動案内突起14bと第1繰出筒18の周方向溝18cの光軸方向のバックラッシュを取る機能も備えている。図7ないし図9に示すように、相対回動案内突起14bは周方向溝18cに対して、光軸方向に余裕を持たせて遊嵌されている。リングばね86は、遮光リング85を直進案内環14の前端面14e側に押しつける反力で、化粧リング80の内方フランジ部80bを前方に押圧し、該化粧リング80を経由して第1繰出筒18を前方に押圧している。これにより、周方向溝18cを構成する前後一対の対向環状面(摺接面)のうち、光軸方向後方の環状面が相対回動案内突起14bに押し付けられ、相対回動案内突起14bと周方向溝18cの間のガタつきが抑えられる。
なお、鏡筒収納状態や、該収納状態から撮影状態への移行時よりも、撮影状態での方がリングばね86の力が大きくなるように構成されている。図7及び図8に示すように、撮影状態に達するまでは、遮光リング85が直進案内環14の前端面14eに当て付いているが、図9及び図10に示すように、撮影状態になると、第2繰出筒13の直進案内突起13aと環状フランジ部13gが、直進案内溝14dの前端開口からわずかに前方へ突出して遮光リング85を押圧し、リングばね86を光軸方向に圧縮させる。これにより、周方向溝18cの後方環状面と相対回動案内突起14bを押しつける力が強まる。撮影状態では、直進案内環14と第1繰出筒18に高い位置精度が要求されるので、このように押しつけ力を強くして、リングばね86によるバックラッシュ除去効果を高くすることが効果的である。一方、鏡筒収納状態から撮影状態への移行途中までは、撮影時ほどの精度は要求されないので、リングばね86による付勢力を弱くしても問題ない。むしろ、リングばね86の力が弱ければ、ズームモータ150の負荷を軽減することができるので好ましい。
なお、以上の実施形態では、遮光リング85と環状フランジ部13gの光軸方向間隔をB、遮光リング85の内周部と第2繰出筒13の外周面の径方向間隔をCとした場合、撮影状態においては、環状フランジ部13gが遮光リング85に当接して前方へ押圧するためB=0、かつ拡径部13eに対して遮光リング85の内周部が接触するためC=0、という関係になっている。但し、図11に示すように、これらの間隔B、Cが若干開いていても、遮光構造としては成立する。その条件として、撮影状態において、遮光リング85と環状フランジ部13gの径方向のオーバーラップ量Aが、該遮光リング85と環状フランジ部13gの光軸方向間隔Bよりも大きく(A>B)なっていればよい。また、この径方向のオーバーラップ量Aが、遮光リング85の内周部と第2繰出筒13の外周面との径方向間隔Cよりも大きい(A>C)と、より好ましい遮光性が得られる。
以上の図示実施形態における具体的構造は本発明を実施可能な一例であり、本発明の技術思想は以上の実施形態に限定されるものではない。例えば、実施形態では、相対回転可能な第1繰出筒18と直進案内環14を組み合わせて外側環状部材K1を構成し、これに化粧リング80の内方フランジ部80bも加えて、遮光リング85とリングばね86を収納する環状空間を形成しているが、第1繰出筒18と化粧リング80を予め一体に成形された一部材とすることも可能である。さらに、直進案内環14に相当する単独部材の内周面に環状溝を形成し、この環状溝を、遮光リング85とリングばね86を収納する環状空間としてもよい。但し、組立性の観点からは、図示実施形態のように化粧リング80を後付け可能な別部材としておく方が、遮光リング85とリングばね86の組み付け作業を行いやすいという利点がある。
また、実施形態では、内側環状部材K2が、第2繰出筒13やカム環11などの複合的な部位から構成されているが、外側環状部材K1の場合と同様に、単独の部材によって内側環状部材を構成することもできる。
また、以上の実施形態では、遮光リング85を保持するばね部材は環状波形のリングばね86であり、該リングばね86は構造が簡単で省スペース性にも優れているが、理論的には圧縮ばねなどを用いることも可能である。
また、以上では、3段繰出タイプのズームレンズ鏡筒71における最も大径の第1繰出段部と、第2繰出段部との間の遮光構造に本発明を適用したが、これ以外の箇所の遮光構造としても、本発明は適用が可能である。
また、実施形態はズームレンズ鏡筒であるが、本発明は、使用状態(撮影状態)と非使用状態(収納状態)を有するものであれば、単焦点式のレンズ鏡筒に適用することも可能である。
本発明を適用したズームレンズ鏡筒の収納状態を示す断面図である。 ズームレンズ鏡筒のワイド端撮影状態を示す断面図である。 ズームレンズ鏡筒のテレ端端撮影状態を示す断面図である。 ズームレンズ鏡筒の一部の分解斜視図である。 ズームレンズ鏡筒の別の一部の分解斜視図である。 ズームレンズ鏡筒の第1段目の繰出段部と第2段目の繰出段部の間に設けられる遮光構造を説明するための分解斜視図である。 同遮光構造の、鏡筒収納状態における状態を示す断面図である。 同遮光構造の、鏡筒収納状態から撮影状態への移行途中における状態を示す断面図である。 同遮光構造が、撮影状態において機能している状態を示す断面図である。 図9の遮光構造における遮光リング付近を拡大した断面図である。 撮影状態において遮光リングが第2繰出筒の外周面と環状フランジ部とに接触しないタイプの実施形態を示す断面図である。
符号の説明
1 1群レンズ枠
6 2群レンズ枠
8 2群レンズ移動枠
10 2群直進案内環
11 カム環(内側環状部材)
12 第3繰出筒
13 第2繰出筒(内側環状部材)
13a 直進案内突起
13b 直進案内溝
13c 内径フランジ
13d 定径部(小径外周面部)
13e 拡径部(大径外周面部)
13f 径徐変部(テーパ外周面部)
13g 環状フランジ部
14 直進案内環(外側環状部材、第2外側環状部材)
14a 直進案内突起
14b 相対回動案内突起
14c 貫通案内溝
14d 直進案内溝
14e 前端面(対向端面)
18 第1繰出筒(外側環状部材、第1外側環状部材)
18a 回転ガイド突起
18b 外周ギヤ部
18c 周方向溝
18d 回転伝達溝
18e 前端面
21 撮像センサホルダ
21a カム突起
22 固定環
51 AFレンズ枠
60 撮像センサ
71 ズームレンズ鏡筒
76 シャッタユニット
80 化粧リング(外側環状部材、第1外側環状部材)
80a 外周部
80b 内方フランジ部
81 化粧リング(内側環状部材)
82 化粧リング
85 遮光リング(平面リング部材)
86 リングばね(ばね部材、環状波形ばね)
150 ズームモータ
160 AFモータ
A 絞り
K1 外側環状部材
K2 内側環状部材
LF ローパスフィルタ
LG1 第1レンズ群
LG2 第2レンズ群
LG3 第3レンズ群
S シャッタ
Z1 撮影光学系の光軸
Z2 第2レンズ群の光軸

Claims (13)

  1. 軸方向に相対移動する2つの環状部材;
    該2つの環状部材のうち、内側に位置する環状部材に形成した、小径外周面部とこの小径外周面部よりも大径の大径外周面部;及び
    外側に位置する環状部材の内側に支持した、少なくとも上記内側環状部材の小径外周面部に対して非接触である内径の遮光リング;
    を有し、
    上記外側環状部材の遮光リングは、2つの環状部材間の遮光を要する使用状態で内側環状部材の大径外周面部と位置が一致し、遮光を要しない非使用状態で内側環状部材の小径外周面部と位置が一致することを特徴とする遮光構造。
  2. 請求項1記載の遮光構造において、上記内側環状部材の外周面には、上記小径外周面部及び大径外周面部と軸方向位置を異ならせて、上記大径外周面部よりも大径の環状フランジ部が形成され、該環状フランジ部と上記遮光リングが径方向のオーバーラップ領域を有し、かつ上記使用状態で、遮光リングと環状フランジ部の径方向のオーバーラップ量が、遮光リングと環状フランジ部の軸方向間隔よりも大きい遮光構造。
  3. 請求項1または2記載の遮光構造において、上記小径外周面部と大径外周面部の間に、小径外周面部側から大径外周面部側に向けて徐々に径を大きくするテーパ外周面部が形成されている遮光構造。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1項記載の遮光構造において、上記遮光リングは、上記外側環状部材の内側に形成された環状空間内に保持されている遮光構造。
  5. 請求項4記載の遮光構造において、上記遮光リングは、上記2つの環状部材の軸線と直交する平面リング部材であり、この平面リング部材を上記環状空間内に保持させるばね部材がさらに備えられている遮光構造。
  6. 請求項5記載の遮光構造において、上記ばね部材は環状波形ばねである遮光構造。
  7. 請求項6記載の遮光構造において、上記外側環状部材は、内方フランジを有する第1外側環状部材と、この内方フランジに対向する対向端面を有する第2外側環状部材とを有し、この内方フランジと対向端面との間に、上記遮光リングとばね部材が支持されている遮光構造。
  8. 請求項7記載の遮光構造において、上記第1外側環状部材と第2外側環状部材は、該環状部材の軸線を中心とする周方向溝と、該周方向溝に摺動可能に係合する回動案内突起によって相対回転可能に結合されており、上記ばね部材は、該回動案内突起を周方向溝の摺接面に押しつけている遮光構造。
  9. 請求項8項記載の遮光構造において、上記内側環状部材は、上記外側環状部材に対して軸線方向に摺動可能に係合する直進案内突起を有し、上記使用状態では、該直進案内突起が上記ばね部材を押圧し、該ばね部材による押しつけ力が増大する遮光構造。
  10. 請求項1ないし9のいずれか1項記載の2つの環状部材はレンズ鏡筒を構成する部材であり、上記使用状態は撮影状態、非使用状態は収納状態である、遮光構造を有するレンズ鏡筒。
  11. 請求項10記載のレンズ鏡筒において、上記内側環状部材は該内側環状部材の内側に位置するレンズ群を直接または間接に支持しており、外側環状部材に対して沈胴した沈胴状態と、外側環状部材に対して突出した撮影状態とに移動可能である、遮光構造を有するレンズ鏡筒。
  12. 軸方向に相対移動する2つの環状部材;
    この2つの環状部材のうち外側に位置する外側環状部材の内側に形成された環状空間内に保持され、内径方向に突出する遮光リング;及び
    この2つの環状部材のうち内側に位置する内側環状部材の外周面上に設けた、外径方向に突出し径方向において上記遮光リングとオーバーラップする環状フランジ部;
    を備え、上記2つの環状部材間の遮光を要する使用状態で、遮光リングと環状フランジ部の径方向のオーバーラップ量が、遮光リングと環状フランジ部の軸方向間隔よりも大きいことを特徴とする遮光構造。
  13. 請求項12記載の遮光構造において、遮光リングと環状フランジ部の径方向のオーバーラップ量が、該遮光リングの内周部と内側環状部材の外周面との径方向間隔よりも大きい遮光構造。
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