JP3957238B2 - レンズ鏡筒 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する分野】
本発明は、レンズ鏡筒、詳しくは光軸方向および/または回転方向に相対的に移動する鏡筒の間から入射する光線を防止する遮光部を有するレンズ鏡筒に関する。
【0002】
【従来の技術】
レンズのズーム機能や沈胴機能を備えたカメラは、レンズ筒,直進筒,回転筒,固定筒等の複数の鏡筒から構成されたレンズ鏡筒を有している。この種のカメラでは、上記鏡筒同士、及び、カメラ本体の外装カバーに対して鏡筒を、光軸方向および/または回転方向に相対的に移動させることにより上記ズーム機能,沈胴機能を実現する。
【0003】
上記レンズ鏡筒において、鏡筒の相対移動時における駆動負荷を軽減するため、互いに対峙する鏡筒間、及び、カメラ本体の外装カバーと鏡筒との間には僅かな間隙が設けられるが、この間隙に充分な遮光処置がなされていないと、不要な外光が直接あるいは間接(2次反射または散乱)にカメラ本体内に進入し、フィルム面に到達してフィルムを感光させてしまう不具合を生じる。
【0004】
従って、上記間隙からカメラ本体内に外光が進入するのを防止するための提案が従来、種々なされている。例えば、実開平5−61711号公報に開示されているカメラの遮光装置は、図8に示すように、撮影レンズを保持する可動筒101の外径よりも内径が小さい円環状の合成樹脂製シート部材103aを円環状の遮光シート台板103bに貼り合わせて形成した遮光部材103を、カメラ本体の前カバー102に固定し、上記シート部材103aを上記可動筒101に圧接し、面接触させることによって、可動筒101とカメラ本体の前カバー102との間隙から外光が進入するのを防止するようにしている。
【0005】
従来の遮光装置は、殆ど上述の構成のものが採用されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記実開平5−61711号で提案されるカメラの遮光装置は、可動筒の内壁面に一の弾性遮光手段(上記の例ではシート部材103a)のみを面接触させることで遮光を実現した機構である。しかし、このような構成による遮光装置では、該可動筒が光軸に対して偏心した場合に面接触が不安定となり、完全な遮光性能が得られないという問題点があった。
【0007】
一方、近年、カメラの小型化は益々嘱望されるところにあり、その影響は鏡筒にも及んでいる。そして鏡筒を小型化するにあたり、内設される遮光装置もまた小型化する必要性が生じてきている。
【0008】
しかしながら、上述の如き遮光装置を小型化すると以下に示す不具合、特に遮光性能が低下するという不具合が生じる虞がある。
【0009】
まず、上記弾性遮光手段を光軸と垂直な方向(径方向)に小型化する場合に生じる不具合について言及する。
【0010】
第1に、弾性遮光手段(シート部材103a)の支持部材(遮光シート台板103b)の外径をカットして小型化を図ると、該シート部材の取り付け強度が低下する。これにより可動筒101に対する接触が不安定となり、完全な遮光性能が得られなくなるという不具合が生じる。
【0011】
すなわち、該支持部材の外径を小さくすると該支持部材自体の剛性が低下し、鏡筒同士の相対移動によって支持部材が光軸方向の力を受けて円錐状(皿バネ状)の変形を起こしてしまう。これにより、シート部材のラップ量が小さくなり光が進入してしまうという不具合が生じる。
【0012】
第2に、上記支持部材の径方向の肉厚を変えないで内径を小さくし、さらにシート部材のラップ部分をカットして小型化を図ると、カット量によってはラップ量が小さくなる。この場合、鏡筒(可動筒)の偏心等により外光が漏れやすくなる。
【0013】
また、シート部材の曲折部分の曲率が小さくなり、鏡筒の負担が増えてしまう。すなわち、シート部材がある程度薄く形成されていても、かなりの負荷が鏡筒とシート部材との接触部分に発生して各鏡筒間の駆動負荷を増大させてしまう。
【0014】
次に、上記弾性遮光手段を光軸方向に小型化する場合に生じる不具合について述べる。
【0015】
第1に、上記シート部材103aが可動筒101と接する光軸方向のラップ量を小さくすると、上記同様、鏡筒の偏心等により外光が漏れやすくなる。また、シート部材の曲折部分の曲率が小さくなり、上記同様、鏡筒の負担が増えてしまうという不具合が生じる。
【0016】
第2に、シート部材のシート厚を薄くすることで小型化を図ると、該シート部材自体の遮光性が低下してしまう。すなわち、シート部材のシート厚を薄く形成した場合、外光がシート部材に直接当たると透過してしまう。しかも、シート部材を透過する際に光線が散乱されてしまうため、カメラ内に入射した光線はフィルム面を広範囲にわたって感光させてしまうという不具合が発生する。
【0017】
第3に、シート部材の支持部材を薄くすることで小型化を図ると、剛性が低下してしまう。これにより可動筒に対する接触が不安定となり、上記同様、完全な遮光性能が得られなくなるという不具合が生じる。
【0018】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、鏡筒が光軸に対して偏心しても、また、鏡筒を小型化しても、外光を確実に遮光することのできるカメラのレンズ鏡筒を提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】
本発明の一態様によるレンズ鏡筒は、 遮光部材配置用の第1の切込段部を有する第1の鏡筒と、
内向きフランジを有し、上記第1の切込段部とともに空間を形成し、上記第1の鏡筒に対して回転移動する第2の鏡筒と、
上記第2の鏡筒の回転移動に連動して上記第1の鏡筒に対して光軸方向に移動する第3の鏡筒と、
上記第2の鏡筒における光が入射する側に設けられた第2の切込段部に配置され、上記第3の鏡筒の外周面を圧接するための第1の遮光部材と
上記第1の鏡筒の溝部と係合するための回転止め突起部を有するリング状の支持体と、当該支持体と一体に設けられ弾性変形することにより上記第3の鏡筒の外周面を圧接するリップ部を有する遮光シートと、を含み、上記第2の鏡筒と上記第1の切込段部とにより形成された空間内に配置された第2の遮光部材と、
を具備し、
上記第2の遮光部材を形成する上記支持体は、上記第1の鏡筒に対して所定以上回転しないように当該第1の鏡筒の上記溝部と係合され、さらに、上記第3の鏡筒が上記第1の鏡筒に対して光軸方向に移動した際に、当該第3の鏡筒と光軸方向へ相対移動可能に配置され、
上記遮光シートは、上記第3の鏡筒が光軸に対して偏心することにより上記支持体が光軸方向及びラジアル方向に移動した際に、上記第1の遮光部材と上記第3の鏡筒の外周面との隙間からカメラ本体内に入射する光線を遮光する。
【0020】
上記の目的を達成するために本発明の第2のレンズ鏡筒は、上記第1のレンズ鏡筒において、上記第2の鏡筒において光が入射する側に第2の切込段部が設けられ、当該第2の切込段部には上記第3の鏡筒の外周面を圧接するための第3の遮光部材が設けられていることを特徴とする。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、図示の実施の形態によって本発明を説明する。
図1〜図4は本発明の第1の実施の形態に係り、図1は、本発明によるレンズ鏡筒を有するカメラの中央縦断面図である。
【0023】
この実施の形態は、本発明を沈胴式のズームレンズ鏡筒に適用したものであって、レンズ鏡筒1は、カメラ本体に対して収納位置である沈胴位置と撮影可能な突出位置とを進退移動自在な可動筒及び固定筒を含んで構成されている。
【0024】
このレンズ鏡筒1を有するカメラ本体200は、図示されないカメラボディとこのカメラボディを覆う外装カバー15と裏蓋20とで、その主要部が構成されていて、カメラボディには、フィルム201の光軸方向の位置決めをするためのフィルムレール15bが形成され、裏蓋20にはフィルムを押圧するための圧板21が取り付けられている。そして、カメラ本体200の前面には、撮影位置に位置決めされたフィルム201に対向して上記レンズ鏡筒1が上記外装カバー15の前面に形成された開口部15aから突出,沈胴自在に配設されている。
【0025】
上記レンズ鏡筒1は、沈胴用の固定筒2に嵌合し固定筒2に対して回動自在なズーミング用の外枠としての回転筒3と、該回転筒3の回転動作に伴い固定筒2のカムによって進退駆動されるカム筒4と、このカム筒4に対し相対回転自在に嵌合し、固定筒2にガイドされて該カム筒4と同時に進退駆動される直進筒5と、カム筒4に嵌合し、回動が上記直進筒5に制限され、カム筒4のカムにより進退駆動されるレンズ保持筒6と、該レンズ保持筒6に進退自在に支持され、フォーカス用レンズである第1群レンズ7aを保持する第1レンズ枠7と、該レンズ保持筒6と一体的に進退するシャッター9と、カム筒4のカムにより進退駆動され、ズーム用レンズである第2群レンズ8aを保持する第2レンズ枠8とを有して構成されている。
【0026】
上記固定筒2の基端部には外向フランジが形成されており、このフランジに雌ねじ2cが螺設されている。この雌ねじ2cには雄ねじが切られたねじ軸12が螺合され、このねじ軸12がカメラ本体に設けられた図示しない駆動ユニットからの駆動力により回転すると、上記固定筒2が沈胴位置あるいは突出位置に進退移動するようになっている。
【0027】
上記固定筒2の外周面には、上記回転筒3が回動自在に嵌合されている。この回転筒3の先端部の内周面には周溝3dが設けられており、この周溝3dには上記固定筒2の先端外周に形成されたフランジ2gが嵌合されていて、上記回転筒3の固定筒2に対する光軸方向への相対移動が規制されている。また、上記回転筒3の基端側の外周面には駆動用ギアー3bが形成されており、このギアー3bは、ズーム用駆動軸11の一端側に固定されたピニオンギアー11aに噛合されている。尚、このズーム用駆動軸11の他端側に固定された伝達ギアー11bには、カメラボディに設けられた図示しないズーム駆動ユニットのギアーが噛合されている。
【0028】
さらに、上記固定筒2の内周面に嵌合される上記直進筒5の基端側の外周面には直進ガイド用のピン5aが突出形成されており、このピン5aは、上記固定筒2の内面に光軸方向に形成された直進溝2bに嵌合し、同直進筒5が光軸方向のみに移動可能となるよう規制している。
【0029】
上記直進筒5の内側には、上記カム筒4が回動自在に嵌合されている。このカム筒4の基端側の外周面には周溝4dが設けられており、この周溝4dに上記直進筒5の基端側に形成された内向突条5cが嵌合されていて、カム筒4の上記直進筒5に対する光軸方向への相対移動が規制されている。また、カム筒4の基端側にはズーム用ピン4aが外向に突出形成されており、このピン4aは、上記固定筒2に部分円弧状に穿設された傾斜カム溝孔2aと、上記回転筒3の内周面に光軸方向に穿設された直進溝3aとに嵌合されている。
【0030】
また、上記カム筒4の内周面には、部分円弧状の傾斜カム溝4bが設けられ、このカム溝4bに、上記第2レンズ枠8に突出形成されたピン8bが嵌入されている。
【0031】
上記カム筒4の外周面側であって上記直進筒5の内周面側には、上記レンズ保持筒6が嵌合されるようになっている。このレンズ保持筒6の基端側には、その内,外面に突出するピン6b,6aが形成されており、内方に突出した上記ピン6bは上記カム筒4の外周面に部分円弧状に設けられた傾斜カム溝4cに嵌合され、外方に突出したピン6aは上記直進筒5の内周面に光軸方向に設けられた直進溝5bに嵌合されている。
【0032】
上記レンズ保持筒6の先端部内側には、上記第1レンズ枠7が配設されている。また、このレンズ保持筒6には、上記第1レンズ枠7を光軸方向に対して直進移動させてフォーカシングするための図示しない駆動機構が設けられている。そして、上記レンズ保持筒6には、上記第1レンズ枠7の後方にシャッター9が設けられている。
【0033】
さらに、上記固定筒2の基端側の内向フランジと上記外装カバー15の後側内壁との間にはベローズ14が設けられ、上記裏蓋20と共に、上記フィルム201に対して光密が保たれている。尚、上記ベローズ14は、レンズ鏡筒1の突出,沈胴動作に伴い伸縮するようになっている。
【0034】
このように構成されたレンズ鏡筒1の動作を簡単に説明する。
まず、ねじ軸12が図示されない駆動ユニットからの駆動力によって回転し、沈胴位置にあるレンズ鏡筒1を撮影位置に繰り出す。そして、レンズ鏡筒1が撮影位置に繰り出された後、図示しないズーム駆動ユニットからの駆動力がピニオンギアー11aを介して回転筒3に伝達されると、回転筒3が回転する。この回転筒3の回転力は直進溝3aに嵌合されたズーム用ピン4aに伝達され、ズーム用ピン4aがカム溝孔2aに沿って回動すると、カム筒4が上記固定筒2に対して光軸Oの周りに回転しながら光軸方向に進退移動する。このとき、上記カム筒4の移動に伴い直進筒5が回動しない状態で上記カム筒4と一体的に光軸方向に進退移動する。また、上記カム筒4が回転すると、この回転力はカム溝4c,4bに嵌合されたピン6b,ピン8bによってレンズ保持筒6,第2レンズ枠8に伝達され、上記レンズ保持筒6を上記直進筒5に対して相対的に光軸方向に直進移動すると共に、上記第2レンズ枠8が上記直進筒5に対して相対的に光軸方向に進退移動する。これらの動作により第1群レンズ7aと第2群レンズ8aとの位置が制御され、上記レンズ鏡筒1は、テレ位置からワイド位置までを光軸方向に対して伸縮自在に動作する。尚、図1は長焦点側にレンズ7a、8aをセットした状態である。
【0035】
このように構成されたレンズ鏡筒1の、上記回転筒3の先端部の内周、および、上記直進筒5の先端部の内周、および上記外装カバー15の開口部15aには、本発明による遮光部A,B,Cが設けられている。
【0036】
次に、上記遮光部A,B,Cの構成について、図2ないし図5によって詳しく説明する。
なお、ここでは上記遮光部A,B,Cのうち、遮光部Aの構成について説明するが、上記遮光部B,Cの構成も、上記遮光部Aと同様な構成となっている。
【0037】
図2は、上記図1のレンズ鏡筒に設けられた遮光部Aの要部拡大断面図、図3は、上記図2のI−I線に沿う断面図、図4は、遮光リングを示す斜視図、図5は、リップ部の断面形状をそれぞれ示す説明図であって、図5(a)は上記図4のII−II線に沿う拡大断面図である。
【0038】
上記遮光部Aの構成を説明するに先立ち、上記固定筒2および上記回転筒3の先端部分の構成について、今少し詳しく説明する。
図2に示すように、上記回転筒3の先端面には、内周側に向けて遮光部材配置用の切込段部3eが形成されており、これによって形成された内向フランジ3cの内面には、上記固定筒2の先端面2hが当接している。この先端面2hの内周側には遮光リング配置用の切込段部2dが形成されており、この切込段部2dによって、上記フランジ3cの内周側の背面とこれに対向する切込段部面との間に所定の間隙が形成される。そして、固定筒2の先端フランジ部2eの外周面側には、後述する遮光リングに形成された回転止め突起部32aが突入する放射方向の溝2fが対称位置に形成されている(図2および図3参照)。
【0039】
上記遮光部Aは、遮光部材30と遮光リング31とで構成されている。
上記遮光リング31は、図2ないし図4および図5(a)に示すように、支持体32と遮光シート33とで構成されている。
【0040】
上記支持体32は、外径が上記切込段部2dの外径よりも小径に形成され、内径が上記直進筒5の外径よりも小径に形成された金属材料からなるドーナッツ円盤状の部材で形成されていて、この支持体32の外周面の対称位置には上述した一対の回転止め突起部32a,32a(図4参照)が一体に形成されている。
【0041】
上記遮光シート33は、上記ドーナッツ状支持体32に黒色シリコンゴムの環状体を成型したものである。このシート33は、外径が上記支持体32の外径よりも小径に形成され、内径が上記直進筒5の外径よりも小径に形成されたドーナッツ円盤状の部材であって、その内周縁部が直進筒5の外周面に圧接するリップ部33aとなっている。この遮光シート33の内側面上には上記支持体32の内周面に当接するリング状の突出部33bが形成されている。尚、上記突出部33bの突出高さは上記支持体32の板厚と同じに形成されている。
【0042】
上記遮光シート33は、その内面側の上半分と突出部33bの上面側とが上記支持体32に成型により固着されて、支持体32と共に上記遮光リング31を構成しており、この状態で支持体32から内方に突出した部分、つまり上記遮光シート33の上記突出部33bよりも内方に延び出した部分がリップ部33aとなる。このリップ部33aの内径は自然状態で直進筒5の外径よりも小さくなっている。
【0043】
このように構成された上記遮光リング31は、上記支持体32の回転止め突起部32a、32aを上記固定筒2の溝2f、2f(片方のみ図2及び図3に図示)に係合した状態で、上記遮光リング配置用の切込段部2d内に配置されている。この状態で、上記リップ部33aは、弾性変形されて屈曲した状態で上記直進筒5の外周面に圧接される。上記切込段部2dの光軸方向の間隙は、上記遮光リング31の厚さと略同じか、あるいは上記遮光リング31の厚さよりも少し大きい程度に形成されており、上記直進筒5が固定筒2に対して、光軸方向に移動すると、遮光リング31と直進筒5は光軸方向に相対移動するようになっている。また、上記支持体32は、上記直進筒5に対してラジアル方向に所定量だけ移動可能になっており、ガタ等によって上記直進筒5が光軸に対して偏心した場合に、上記遮光リング31は、上記リップ部33aが上記直進筒5の外周面に圧接した状態で、ラジアル方向に、上記直進筒5と一体的に移動するようになっている。さらに、上記固定筒2の先端部に形成された溝2fは、上記回転止め突起部32aに対して回転方向に所定の幅を有して形成されており、上記遮光リング31は上記固定筒2の回転方向に対して所定の自由度を持っている。また、上記突起部32aは、遮光リング31が回転筒3から摩擦回転力を受けても同リング31が所定量以上回転しないように上記溝2fに係合されているもので、突起部32aに対して溝2fが幅広くなっているのは、遮光リング31が直進筒5の偏心によって突起部32aが溝2fの壁に押圧されリップ部33aが変形し、そこから光線がカメラ内に進入するのを防止するためである。
【0044】
上記支持体32を形成する材料は、錆びにくく、また、剛性の高い金属材料であるリン青銅やステンレス等が採用されている。その他にも、鉄、銅、アルミ等を所定の割合で混合した合金を用いてもよい。
【0045】
尚、上記支持体32の回転止め突起部32aは、本実施の形態では外周の2カ所に形成されているが、この回転止め突起部32aの数はこれに限らず、1カ所あるいは3カ所以上であってもよい。また、上記回転止め突起部32aは、上記支持体32をプレスあるいはエッチングで製作するとき、大量生産する際の、各支持体間のつなぎ部として利用できる。また、該突起部32aが無くても本発明の遮光効果は充分に得られることは勿論である。
【0046】
一方、上記遮光部材30は上記リップ部33aの直前に配設される。つまり、回転筒3の前端面に形成された切込段部3eに基部を接着固定されて配設される。この遮光部材30は、外径が上記回転筒3の内径と略同径に形成され、内径が上記直進筒5の外径よりも小径に形成されたリング状の部材である。この遮光部材30の断面形状は、図2に示すように、外周側に接着面を有する長方形の基部30aと、該基部30aの内周側から延出された屈曲部30bと、該屈曲部30bから前方に延び出した前側リップ部30dと後方に延び出した後側リップ部30cとを有した形状になっている。
【0047】
そして、この遮光部材30は、上記基部30aの接着面が上記切込段部3eの内周面に接着固定されており、上記前側リップ部30dと後側リップ部30cが直進筒5の外周面に圧接されている。
【0048】
上記遮光部材30および上記遮光シート33を形成する材料は、そのリップ部が大きな弾性変形を求められるのでエラストマー材料が好ましく、具体的にはゴムが最適である。本実施の形態では、耐温湿度,耐薬品,耐候性に優れたシリコンゴムあるいはフッ素ゴムが採用されている。
【0049】
また、シリコンゴムおよびフッ素ゴム中に含まれる低分子量のシリコン樹脂,フッ素樹脂のしみ出しを防ぐと共に摺動負荷を小さくするために、上記リップ部には、テトラフルオロエチレン(以下、テフロンと称す)入りの樹脂コーティングが施してある。この樹脂コーティングは、塗装によって行われるものであるが、シリコンゴムやフッ素ゴムは樹脂の濡れ性が悪いため、予めプライマーを塗布して樹脂塗料の付着性を向上させた後に行われる。その他のコーティング方法としてはキシレン等をCVD(Chemical Vapor Deposition)法によって行ってもよい。なお、このCVD法によるキシレンのコーティングは摩擦係数がテフロン入り樹脂の塗装よりも大きいものの、均一な膜を形成することができるので安定した遮光リングの動作が得られる。
【0050】
以上のように構成された上記遮光部Aの作用及び効果を以下に説明する。
上記遮光部Aにおいて、通常の状態、即ち、固定筒2、回転筒3、および、直進筒5が光軸に対して偏心していない状態では、カメラ本体内に入射される外光は遮光部材30によって十分に遮光されるので、直接光がカメラ内に入り込むことはない。
【0051】
ところが、上記各筒が光軸に対して移動し、固定筒2に対して回転筒3が偏心したり、直進筒5が固定筒2に対して偏心したりして、遮光部材30の前側及び後側のリップ部30d,30cが偏心量分だけ変形させられて、上記直進筒5との間に隙間が生じたとする(つまり、上記前側,後側リップ部30d,30cが、図2に点線で示すような状態となったとする)と、この隙間から外光が入射し、遮光部材30の後方へ外光の直射光が入り込む。しかし、この直接入射光は遮光リング31のリップ部33aによって遮光される。即ち、上記固定筒が光軸に対して偏心した場合でも、上記遮光リング31は上記直進筒5と共に移動するので、上記リップ部33aは上記直進筒5の外周面に圧接保持された状態にあり、このリップ部33aによって入射された外光が遮光される。
【0052】
ここで、上記遮光部材30で遮光されずに上記遮光リング31まで直接到達する入射光は、上記直進筒5に平行であって該直進筒5の外周面すれすれのところを通過して入射される光である。このため、この直接入射光は、上記遮光リング31のリップ部33aの先端面に当たる(図2参照)。この場合、上記リップ部33aの直進筒5に圧接された部分の長さが入射光に対するリップ部33aの厚みとなるので、たとえ、遮光シート33の肉厚を薄く形成したとしても入射光に対して充分な厚みを有することとなる。換言すれば、上記遮光シート33の肉厚を薄く形成することができ、本実施の形態では、遮光シート33のリップ部33aの最小肉厚を0.1mmまで縮小することができる。尚、カーボンあるいは酸化鉄からなる黒色顔料を5重量%程度混入したシリコンゴム(顔料を5重量%以上混入するとシリコンゴムの特性が低下する)からなる遮光シート33のリップ部33aを0.1mmの肉厚に形成した場合、このリップ部33aは、直接光に対しては多少の光を透過するが、反射光等の間接光に対しては充分な遮光性能を有するものである。しかし、上述したように、上記リップ部33aの直進筒5の外周面に圧接された長さ分が直接光に対する厚みとなるので、直接光に対するシート厚を稼ぐことができ、外光が上記リップ部33aを透過してカメラ本体内に入射することがない。
【0053】
上記遮光部材30及び上記遮光シート33の表面には、摺動抵抗を少なくするために、テフロン粒子を樹脂に混合した潤滑剤がコーティングされており、これによりリップ部33aは直進筒5等の筒体の外周面に対して大きな負荷とならずに摺動することができる。
【0054】
また、上記遮光リング31は、スラスト方向、及び、回転方向に対して、所定量だけスライド可能に構成されており、さらに、上記遮光シート33の表面にはテフロン樹脂等がコーティングされているので、上記レンズ鏡筒1の駆動時にフランジ3cと遮光シート33との摩擦を軽減でき、上記支持体32にかかる応力を軽減することができる。このため、支持体32の板厚及びリング幅を小さく形成しても、支持体32の剛性を維持することができる。本実施の形態では、上記支持体32は、板厚を0.2mm,リング幅0.7mm,リップ部を含めた遮光リングのリング部の幅は1mm,リップ部を含めた光軸方向の板厚は0.3mmと非常に小型なものとなっている。なお、上記支持体32の板厚は、設計上の剛性が得られるならば可視光に対する不透光性が得られる、例えば、0.01mmレベルまで縮小してもよい。
【0055】
従って、上記遮光リング31は、従来の同様な遮光リングに比べて、板厚で1/2,リング幅で1/3程度に小型化されたものとなる。
【0056】
本実施の形態では、遮光部として上記遮光リング31の他に上記遮光部材30を有するが、この遮光部材30は、上記各筒同士が偏心したとき等も充分外光を遮光するような高性能なものでなくてもよいので、構造を簡素化でき、しかも小型化が容易である。
【0057】
このように、本発明の上記第1の実施の形態によると、遮光部材と鏡筒との摩擦が小さく、且つ、レンズの光軸方向及び鏡筒の径方向に対し小型で簡単な構造で、互いに対峙する鏡筒同士および鏡筒とカメラ本体の外装カバーとの間を遮光するカメラのレンズ鏡筒を提供することができる。
【0058】
図5(b),(c)は、上記遮光リング31における遮光シート33の他の例をそれぞれ示したものである。
【0059】
図5(b)に示す遮光シート331は、断面形状に示すように、リップ部331aが支持体32に対して所定の角度を有して形成されている点と、該リップ部331aの先端部分が半円状に形成されている点が、前述の図5(a)に示す遮光シート33と異なる。
【0060】
このように、遮光シートのリップ部を所定の角度をつけて全体として円錐面を有するように形成することでリップ部331aの屈曲方向が決まり、遮光リング311を直進筒5に装着したとき、安定した遮光リングの作動が得られる。また、リップ部331aの先端を半円状に形成することによって角部がなくなり、上記遮光リング331のより滑らかな作動を得られる。
【0061】
また、図5(c)に示す遮光リング312は、その遮光シート332が指示体32に対して断面「コ」の字状の接着固定部332bを有するように形成され、この接着固定部332bの座部から垂直下方にリップ部332aが延出されている。
【0062】
このように形成することで、上記遮光シート332の上記支持体32に対する、より強力な固着力を実現することができる。
【0063】
尚、指示体32へのリップ部の固着成型は、支持体の内周面だけでも勿論可能であり、その場合には、遮光リングの光軸方向の厚みは最小にすることができる。
【0064】
また、前述の図5(a)、および、図5(b),(c)において、上記支持体32の内周面に接着される、リップ部と同一の部材で形成された突出部33b,331b、接着固定部332bは、遮光リングに異常な状態で圧力がかかり、金属製の支持体32が直進筒5に押しつけられた場合でも、上記支持体32が上記直進筒5に接触して該直進筒5の外周面を傷つけることを防止することができる。
【0065】
本実施の形態では、上記遮光シートの形状は上記図5(a),(b),(C)に示すように、支持体32の内周全周に亘って当接する突出部33b,331b、接着固定部332bを設けているが、支持体32の内周面の3カ所以上に当接する部分を設ければ同様の効果を得ることができる。
【0066】
次に、図6に本発明の第2の実施の形態のレンズ鏡筒を示す。
本実施の形態では、前記第1の実施の形態で採用した遮光部材30に代えて、上記回転筒3の先端部内周面に、直進筒5の外径よりもやや大きい内径を有するリング状の内向フランジを遮光部材3fとして突出形成した点が上記第1の実施の形態と異なる。その他の構成は、上記第1の実施の形態と略同様であるので、同じ役目をする部材には同符号を付して説明を省略する。
【0067】
図6に示す状態は、直進筒5が固定筒2に対して偏心し、且つ、回転筒3が上記固定筒2に対して偏心して、上記回転筒3と上記直進筒5とが最も偏心した状態である。
【0068】
この状態で、外光が入射すると回転筒3の前端に設けられた遮光部材3fにより入射光は制限される。このとき、光軸に対して最も角度を有するもので図中に矢印で示す外光は、上記リップ部33aの厚さtに対して充分厚いlの厚さを通過しなければカメラ本体内に入射することができない。このため、前述の第1の実施の形態と同様に、リップ部33aの厚さを直接光を完全に遮光することのできる厚さに形成することなく充分な遮光効果を得ることができる。
【0069】
このように、この第2の実施の形態では、前述の本発明の第1の実施の形態で採用した遮光部材30をリップ部33aの前方に設けられたフランジで形成することができる。
【0070】
図7は、本発明の第3の実施の形態のレンズ鏡筒を示す。
この第3の実施の形態では、採用される遮光シートの形状が前述の第1,2の実施の形態と異なり、遮光シート33の、自然状態で下方に垂下したリップ部33aの先端部に前方に向けて突出するリング状の突出片33cを形成したものである。その他の構成は上記第2の実施の形態と同様であるので、同じ部材には同符号を付して説明を省略する。
【0071】
尚、図7に示す状態は、前述の第2の実施の形態と同様、直進筒5が固定筒2に対して偏心し、且つ、回転筒3が上記固定筒2に対して偏心して、上記回転筒3と上記直進筒5とが最も偏心した状態である。
【0072】
上記遮光リング31は、上記直進筒5に組み込まれたとき、遮光シート33の上記突出片33cが光軸に対して垂直に配置される。そして遮光部材3fで遮光されずに直接入射する外光は、まず、上記突出片33cに入射するが、ここを透過する光は散乱光となるので、この散乱光に対しては、この突出片33cに連設されたリップ部33aで完全に遮光される。よって、この場合もリップ部33aの厚さを、直接光を完全に遮光することのできる厚さに形成することなく充分な遮光効果を得ることができる。
【0073】
このように、本実施の形態では、前述の本発明の第2の実施の形態と同様に、より簡単な構造で遮光部を形成することができる。
【0074】
以上説明したように上記実施形態によれば、レンズ鏡筒の遮光部を従来の遮光部に比べ、光軸方向のスペースで1/2程度、径方向のスペースで1/3程度の空間に納めることができ、きわめて小型なものとすることができる。また、遮光リングは、構成が簡単であるため、リング状板材に成型を行って製造することができ、製造コストを低く抑えることができる。また、従来問題になっていた作動力量についても、リップ部の肉厚を0.1mm程度ときわめて薄く形成することができるので、レンズ鏡筒の作動時の駆動負荷を軽減することができる。
【0075】
[付記]
上記発明の実施の形態により以下のような構成の発明を得ることができる。
【0076】
(1)カメラ本体に対して固定あるいは移動可能に設けられた第1鏡筒と、
この第1鏡筒に嵌入し、該第1鏡筒に対して軸方向に相対移動可能に設けられた第2鏡筒と、
上記第1鏡筒と第2鏡筒との嵌合部分近傍に設けられ、上記第2鏡筒の外径よりも小さな外径を有し、弾性変形することにより上記第2鏡筒の外周面と圧接するリップ部と、該リップ部と一体で剛性を有するリング状の支持体とからなり、上記第1鏡筒に対しスラスト方向に位置決めされ、ラジアル方向には変位可能に保持され、上記第1鏡筒と第2鏡筒との隙間からカメラ本体内に入射する光線を遮光する遮光リングと、
上記リップ部の前方に設けられ、該リップ部の薄肉部分を透過して上記カメラ本体内に入射する入射光を遮光する遮光部材と、
を具備することを特徴とするレンズ鏡筒。
【0077】
(2)上記遮光部材は、上記リップ部の前方に設けられた第1鏡筒のフランジである、付記(1)に記載のレンズ鏡筒。
【0078】
(3)上記遮光部材は、上記リップ部の前方に設けられたフランジである、付記(1)に記載のレンズ鏡筒。
【0079】
(4)上記遮光部材は、上記リップ部の前方に配置され、上記第1鏡筒に固着され、上記第2鏡筒の外周に圧接されている、付記(1)に記載のレンズ鏡筒。
【0080】
(5)上記リップ部は、ゴムにより形成された、付記(1)に記載のレンズ鏡筒。
【0081】
(6)上記リップ部は、シリコンゴムである、付記(5)に記載のレンズ鏡筒。
【0082】
(7)上記リップ部は、フッ素ゴムである、付記(5)に記載のレンズ鏡筒。
【0083】
(8)上記支持体の外周部には、上記リップ部を形成するゴムが存在せず、全周に亘って支持体の外周部が露呈されている、付記(5)に記載のレンズ鏡筒。
【0084】
(9)上記リップ部と第2鏡筒との摺動面には、潤滑表面処理が施されている、付記(1)に記載のレンズ鏡筒。
【0085】
(10)上記潤滑表面処理は、テトラフルオロエチレンを含有する樹脂材を塗装もしくはコーティングすることにより施される、付記(9)に記載のレンズ鏡筒。
【0086】
(11)上記潤滑表面処理は、キシレンをCVDコーティングすることにより施される、付記(9)に記載のレンズ鏡筒。
【0087】
(12)上記遮光リングの支持体は、不透明な金属である、付記(1)に記載のレンズ鏡筒。
【0088】
(13)上記支持体は、リン青銅である、付記(12)に記載のレンズ鏡筒。
【0089】
(14)上記支持体は、ステンレスである、付記(12)に記載のレンズ鏡筒。
【0090】
(15)上記支持体は、第1鏡筒の凹部に係合する凸部を有する、付記(1)に記載のレンズ鏡筒。
【0091】
(16)上記リップ部は、上記支持体と成型により固着されている、付記(1)に記載のレンズ鏡筒。
【0092】
(17)上記支持体における上記第2鏡筒側周面に、該支持体の周面が第2鏡筒の周面に接触しないように弾性を有する部材を設けた、付記(1)に記載のレンズ鏡筒。
【0093】
(18)上記弾性を有する部材は、リップ部と一体的に形成されている、付記(17)に記載のレンズ鏡筒。
【0094】
(19)上記第1鏡筒は、少なくとも撮影時にカメラ本体に対して不動にされる固定筒である、付記(1)に記載のレンズ鏡筒。
【0095】
(20)レンズ鏡筒は以下を含む。
【0096】
互いに相対移動可能で、使用状態において一方の内周部分と他方の外周部分とが重畳した状態となる第1及び第2の鏡筒、
上記第1の鏡筒の一端部側に設けられ、上記使用状態時において該一端部側から入光する光を遮光する遮光部分、
上記第1の鏡筒に設けられた遮光部分よりも該第1の鏡筒の他端部側に設けられ、上記第2の鏡筒の外周部分に圧接されて弾性変形することにより上記第1の遮光部分を通過してしまった光を最終的に遮光する圧接遮光部材、
(21) 上記(20)において、
上記圧接遮光部材は剛性を有するリング状の支持体と、該支持体に固定され、弾性変形することにより上記第2鏡筒の外周面と圧接する薄肉のリップ部を有する弾性部材とを有している。
【0097】
(22) 上記(21)において、
上記リップ部は、上記第2の鏡筒に対してスラスト方向には位置決めされ、ラジアル方向には変位可能に保持されている。
【0098】
(23) 上記(20)において、
上記圧接遮光部材と上記第1の鏡筒は、該第1の鏡筒の光軸方向には移動可能で、回転方向は互いに回転不可能に構成されている。
【0099】
(24) 上記(20)において、
上記圧接遮光部材は、凸状の突起部を有した剛性のあるリング状支持体と該リング状支持体と一体に設けられていて弾性変形することにより上記第2鏡筒の外周面と圧接するリップ部を有する弾性部材とによって構成され、上記第1の鏡筒の内径部には該圧接遮光部材が該第1の鏡筒の光軸方向には移動可能で、回転方向は互いに回転不可能となるように上記突起部が係合する凹状溝部が形成されている。
【0100】
(25) 上記(21)において、
上記リップ部は、上記第1の鏡筒側に突出し、内径がリング状でその断面がL字状をしていて、使用状態時に上記第2鏡筒によって位置決めされた際に該L字状部位と該L字状部位を支持する基部とによって2重に遮光する。
【0101】
(26) 上記(20)において、
上記遮光部分は、上記第1の鏡筒と上記第2の鏡筒との間隙から入る外光の一部または全てを遮光する。
【0102】
(27) 上記(20)において、
上記遮光部分は、上記第1の鏡筒に形成されたフランジ部である。
【0103】
(28) 上記(27)において、
上記フランジ部には上記第2鏡筒の外周面と圧接して最初に遮光する弾性部材が設けられている。
【0104】
(29)レンズ鏡筒は以下を含む。
【0105】
カメラ本体に対して固定あるいは移動可能に設けられた第1の鏡筒、
上記第1の鏡筒内で該第1の鏡筒に対して軸方向に相対移動可能に設けられた第2鏡筒、
上記第1の鏡筒の一端部側に設けられ、上記使用状態時において該一端部側から入光を遮光する遮光部分、
上記第1の鏡筒に設けられた遮光部分よりも該第1の鏡筒の他端部側に設けられ、上記第2の鏡筒の外周部分に圧接されて弾性変形することにより上記第1の遮光部分を通過してしまった光を最終的に遮光する圧接遮光部材、
(30) 上記(29)において、
上記圧接遮光部材は剛性を有するリング状の支持体と、該支持体に固定され、弾性変形することにより上記第2鏡筒の外周面と圧接する薄肉のリップ部を有する弾性部材とを有している。
【0106】
(31) 上記(30)において、
上記第1の鏡筒に設けられた遮光部分は、上記第1の鏡筒と上記第2の鏡筒との間隙から入る外光の量を低減し、上記薄肉のリップ部近傍に到達する外光の量を減光する。
【0107】
(32) 上記(30)において、
上記弾性部材は支持体の外周部には存在せず、上記支持体の外周部は露呈されている。
【0108】
(33) 上記(29)において、
上記圧接遮光部材は、凸状の突起部を有した剛性のリング状支持体と該リング状支持体と一体に設けられていて弾性変形することにより上記第2鏡筒の外周面と圧接するリップ部を有する弾性部材とによって構成され、上記第1の鏡筒の内径部には該圧接遮光部材が該第1の鏡筒の光軸方向には移動可能で、回転方向は互いに回転不可能となるように上記突起部が係合する凹状溝部が形成されている。
【0109】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、鏡筒が光軸に対して偏心しても、外光を確実に遮光することができるカメラのレンズ鏡筒を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係り、本発明によるレンズ鏡筒を有するカメラの中央縦断面図、
【図2】上記図1のレンズ鏡筒に設けられた遮光部の要部拡大断面図、
【図3】上記図2中のI−I線に沿う断面図、
【図4】遮光リングの斜視図、
【図5】リップ部の断面形状をそれぞれ示す要部断面図、
【図6】本発明の第2の実施の形態を示すレンズ鏡筒における遮光部の要部拡大断面図、
【図7】本発明の第3の実施の形態を示すレンズ鏡筒における遮光部の要部拡大断面図、
【図8】従来のレンズ鏡筒における遮光部材の一例を示す要部拡大断面図、
【符号の説明】
1 … レンズ鏡筒
2 … 固定筒(第1鏡筒)
3 … 回転筒(第1鏡筒)
5 … 直進筒(第2鏡筒)
30 … 遮光部材
31 … 遮光リング
32 … 支持体
33a … リップ部

Claims (1)

  1. 遮光部材配置用の第1の切込段部を有する第1の鏡筒と、
    内向きフランジを有し、上記第1の切込段部とともに空間を形成し、上記第1の鏡筒に対して回転移動する第2の鏡筒と、
    上記第2の鏡筒の回転移動に連動して上記第1の鏡筒に対して光軸方向に移動する第3の鏡筒と、
    上記第2の鏡筒における光が入射する側に設けられた第2の切込段部に配置され、上記第3の鏡筒の外周面を圧接するための第1の遮光部材と
    上記第1の鏡筒の溝部と係合するための回転止め突起部を有するリング状の支持体と、当該支持体と一体に設けられ弾性変形することにより上記第3の鏡筒の外周面を圧接するリップ部を有する遮光シートと、を含み、上記第2の鏡筒と上記第1の切込段部とにより形成された空間内に配置された第2の遮光部材と、
    を具備し、
    上記第2の遮光部材を形成する上記支持体は、上記第1の鏡筒に対して所定以上回転しないように当該第1の鏡筒の上記溝部と係合され、さらに、上記第3の鏡筒が上記第1の鏡筒に対して光軸方向に移動した際に、当該第3の鏡筒と光軸方向へ相対移動可能に配置され、
    上記遮光シートは、上記第3の鏡筒が光軸に対して偏心することにより上記支持体が光軸方向及びラジアル方向に移動した際に、上記第1の遮光部材と上記第3の鏡筒の外周面との隙間からカメラ本体内に入射する光線を遮光することを特徴とするレンズ鏡筒。
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