JP4094747B2 - レンズ鏡筒の遮光装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【技術分野】
本発明は、レンズ鏡筒の遮光装置に関する。
【0002】
【従来技術及びその問題点】
一対のレンズ群(レンズ枠)の間隔がズーミングに応じて変化するズームレンズ鏡筒においては、この一対のレンズ群間を遮光するために、複数の異径の遮光環からなる多段式の遮光装置を用いて、これらの遮光環の互いに重畳量を変化させている。図5にその一例を示す。このズームレンズ鏡筒100は、対物側の第1レンズ群101が先端の先端鏡筒102と一体に移動され、第2レンズ群103は、鏡筒102の後方の中間繰出筒104に形成したカムの案内を受けて第1レンズ群L1に対して光軸前後に相対移動する。レンズ群101、102の間には、互いに異径の遮光環105〜109が配され、それぞれの遮光環は径方向の内方フランジと外方フランジによって互いの最大離間位置を規制し、かつ接近方向への力をフランジの係合により付与している。このタイプの遮光装置では、前後のレンズ群の相対移動量が大きい場合には、対応するストローク量を得るために、遮光環の段数を増やすのが一般的である。しかし、段数が増えると遮光装置が径方向に大型化し、また各遮光環の隙間から漏光するおそれも多くなる。また、各遮光環相互の移動力伝達が径方向のフランジの係脱によって行われているが、フランジの係脱による移動力伝達は、遮光環同士をがたつきなく係合させるのが難しく、高い遮光性を得るのが困難である。
【0003】
【発明の目的】
本発明は、小型で、レンズ群間の確実な遮光が可能なレンズ鏡筒の遮光装置を得ることを目的とする。
【0004】
【発明の概要】
本発明は、間隔を変化させる第1レンズ群と第2レンズ群の間に位置し、該第1、第2レンズ群の外周部と内周部との間の漏光を防止するレンズ鏡筒の遮光装置に関し、第1レンズ群と一緒に光軸方向に移動する第1レンズ群筒;第2レンズ群を保持する第2レンズ保持体;上記第1レンズ群筒の内周に摺接する遮光部材を有し、第2レンズ保持体からは離反し第1レンズ群に対しては接近する方向に移動付勢された第1レンズ群筒の内周に摺接;上記第2レンズ保持体に固定され、この第1の遮光筒の第2レンズ群に対する最大離反位置を規制するとともに、第1の遮光筒の後方を遮光する第2の遮光筒;及び先端部に、第1の遮光筒の遮光部材より前方に位置する外方遮光フランジを備え、第2レンズ保持体からは離反し第1レンズ群に対しては接近する方向に移動付勢された第3の遮光筒;を備えたことを特徴としている。
【0005】
この遮光装置において、第1の遮光筒の後端部と第2の遮光筒の先端部とにはそれぞれ、互いに係合可能な内方フランジと外方フランジが形成されていることが好ましい。
【0006】
また、第3の遮光筒の後端部には、第2の遮光筒より小径で、該第3の遮光部材を付勢するばね手段を嵌合させるばね保持筒状部が形成されていることが好ましい。
【0007】
さらに、第1レンズ群筒の後端側の一部は、第1、第2レンズ群が接近したときに、光軸と平行な方向において第2レンズ保持体の外周と重なる位置に収納されること望ましい。
【0008】
第2レンズ保持体は、第2レンズ群を光軸方向に駆動するシャッタブロックとすることができる。さらに、第1の遮光筒に配され、第1レンズ群筒の内周に摺接する遮光部材は植毛であることが好ましい。
【0009】
【発明の実施の形態】
ズームレンズカメラ5は、カメラボディ9とズームレンズ鏡筒10を備えていて、第1レンズ群L1、第2レンズ群L2及び第3レンズ群L3のそれぞれに後述する所定の動きを行わせてズーミングを行う。まず、このズームレンズ鏡筒10の全体的な構成及び動作を、図1から図4を参照して説明する。
【0010】
カメラボディ9内部にはアパーチャ板11が固定され、このアパーチャ板11の光軸O側の縁部が、フィルムへの露光領域を決定するアパーチャ11aを形成している。アパーチャ板11の前部には、固定鏡筒13がカメラボディ9に固定されている。この固定鏡筒13の内周面には、雌ヘリコイド14が形成されており、固定鏡筒13の内周面にはさらに、光軸Oに平行な複数(3本)の直進案内溝15が形成されている。
【0011】
固定鏡筒13には光軸Oと平行な方向へ切欠部13aが形成されていて、この切欠部13aにズームギヤ16が取り付けられる。ズームギヤ16は、光軸Oと平行な回動中心で回動可能に支持され、そのピニオン部の歯面が上記の切欠部13aから固定鏡筒13の内側に突出されている。カメラボディ内にはズームモータMが設置されており、このズームモータMの駆動軸の回転は、ズームギヤ列8を介してズームギヤ16に伝達される。
【0012】
固定鏡筒13の雌ヘリコイド14には、第1外筒17の外周面の後端付近に形成された雄ヘリコイド18が螺合されている。雄ヘリコイド18の光軸方向の幅は、第1外筒17の最大繰出時に外観に露出しない程度に形成されている。この第1外筒17にはさらに、雄ヘリコイド18が形成された同一周面上に、雄ヘリコイド18と平行な複数の外周ギヤ部19が設けられている。それぞれの外周ギヤ部19の歯は光軸Oと平行な方向に形成されており、これに上記ズームギヤ16が噛合している。さらに、第1外筒17の内周面には、光軸Oと平行な方向に3本の回転伝達溝17aが形成されている(図中には一つのみを示す)。
【0013】
第1外筒17の内部には、第1直進案内環20が配設されている。この第1直進案内環20は、後端付近の外周面に、周方向へ平行な一対のフランジ部21a、21bが半径方向外方に突設されており、この一対のフランジ部21a、21bに挟まれる部分が、光軸Oを中心とする環状溝21cとなっている。一方、第1外筒17の内周面の後端部には、周方向に位置を異ならせて、半径方向内方(光軸O側)へ複数の係合爪23(図中には一つのみを示す)が突設されている。それぞれの係合爪23の厚みは、第1直進案内環20に形成した環状溝21cに対して光軸Oと平行な方向にはガタなく嵌まり、かつ周方向に摺動可能な程度となっている。よって、係合爪23を環状溝21cに係合させれば、第1外筒17と第1直進案内環20は、光軸方向には相対移動不能かつ相対回転可能に結合される。
【0014】
また第1直進案内環20の後端には、周方向に位置を異ならせて、半径方向外方に複数(3つ)の直進案内突起24が突設されている。それぞれの直進案内突起24は、固定鏡筒13の内周面に形成した複数(3本)の直進案内溝15にそれぞれ摺動可能に係合している。従って、第1直進案内環20は、光軸方向には第1外筒17と一体に移動されるが、光軸Oを中心とする周方向には、固定鏡筒13に対する相対回転が規制されている。つまり直進案内されている。
【0015】
以上の第1外筒17と第1直進案内環20がズームレンズ鏡筒10の第1繰出段部を構成する。この第1繰出段部は、ズームモータMによってズームギヤ16が所定のレンズ繰出方向に回転されると、外周ギヤ部19を介して第1外筒17が回転され、雌ヘリコイド14と雄ヘリコイド18の関係によって固定鏡筒13から第1外筒17が回転しながら繰り出される。同時に、第1直進案内環20と第1外筒17は相対回転可能に爪係合されているため、第1直進案内環20は、固定鏡筒13に対して直進案内されながら第1外筒17と共に光軸方向に移動する。
【0016】
第1直進案内環20の内周面には、上記雌ヘリコイド14と同傾斜方向の雌ヘリコイド27が形成されている。第1直進案内環20の内周面にはさらに、光軸Oと平行な複数(3本)の直進案内溝28が周方向に位置を異ならせて形成されている。
【0017】
第1直進案内環20の内部には、雌ヘリコイド27に螺合する雄ヘリコイド29を外周面に有する駆動カム環30が配設される。雄ヘリコイド29は、この駆動カム環30の外周面全体に形成されている。また、駆動カム環30の内周面全体には、雄ヘリコイド29と逆傾斜方向の雌ヘリコイド31が形成されている。この駆動カム環30の内周面の後端部には、周方向に位置を異ならせて、半径方向内方(光軸O側)へ複数の係合爪32(図中には一つのみを示す)が突設されている。
【0018】
駆動カム環30の内部には、第2直進案内環33が配設されている。この第2直進案内環33は、後端付近の外周面に、周方向へ平行な一対のフランジ部34a、34bが半径方向外方に突設されており、この一対のフランジ部34a、34bに挟まれる部分が、光軸Oを中心とする環状溝34cとなっている。上記駆動カム環30の内周面に突設した複数の係合爪32を、環状溝34cに嵌めることにより、駆動カム環30と第2直進案内環33は、光軸方向には相対移動不能かつ相対回転可能に結合される。
【0019】
また第2直進案内環33の後端には、周方向に位置を異ならせて、半径方向外方に突出する複数(3つ)の直進案内突起36が半径方向外方へ突設されている。それぞれの直進案内突起36は、第1直進案内環20の内周面に形成した複数(3本)の直進案内溝28にそれぞれ摺動可能に係合している。従って、第2直進案内環33は、光軸方向には駆動カム環30と相対移動不能で、第1直進案内環20を介して固定鏡筒13に対して直進案内されている。
【0020】
第2外筒40は、駆動カム環30の外周を覆って第1外筒17と第1直進案内環20の間に位置しており、後端付近の外周面に突設した複数(3つ)の回転伝達突起41を、第1外筒17の内周面に形成した光軸Oと平行な方向の複数(3本)の回転伝達溝17aに摺動可能に係合させている。従って、第2外筒40は、第1外筒17に対しては、相対回転せず、かつ光軸Oと平行な方向には相対移動自在に案内されている。
【0021】
駆動カム環30の前端部には、3箇所の切欠部38を有するリブ37が突設されている。第2外筒40は、内周面の前端側に、この 切欠部38に嵌合可能な3つの係合爪39が、周方向に位置を異ならせて半径方向内方に突設されている。この係合爪39と切欠部38を係合させ、さらに化粧リング42を前端部に取り付けることによって、駆動カム環30と第2外筒40は、光軸方向へ相対移動せずかつ相対回転しないように一体に結合される。従って、第2外筒40は第1外筒17に従って回転し、駆動カム環30に回転力を与える。
【0022】
以上の駆動カム環30、第2直進案内環33及び第2外筒40が、ズームレンズ鏡筒10の第2繰出段部を構成する。第1繰出段部を構成する第1外筒17が回転して固定鏡筒13より繰り出されると、回転伝達溝17aと回転伝達突起41の関係によって、第1外筒17と共に第2外筒40が回転される。第2外筒40の回転を受ける駆動カム環30は、雌ヘリコイド27と雄ヘリコイド29の関係により、固定鏡筒13に対しては第1外筒17の回転方向と同方向に回転しながら、第2外筒40と共に第1直進案内環20から繰り出される。同時に、第2直進案内環33は、駆動カム環30と相対回転可能に結合されているため、直進案内突起36と直進案内溝28の関係によって第1直進案内環20に直進案内されつつ、駆動カム環30と共に光軸方向に移動する。
【0023】
駆動カム環30の内側には、第3外筒45が配設されている。第3外筒45の内側には、前述の第2直進案内環33が位置している。第2直進案内環33の外周面には、光軸Oと平行に複数の直進案内溝33aが形成されている。一方、第3外筒45の内周面には、上記直進案内溝33aに係合する複数のガイドレール45aが形成されている。第3外筒45に設けたガイドレール45aは、それぞれが第2直進案内環33に設けた直進案内溝33aに摺動可能に係合し、これらを係合させることによって、第3外筒45は、第2直進案内環33に対して光軸Oと平行な方向に相対移動可能に直進案内される。
【0024】
第3外筒45の後部外周面には、駆動カム環30の内周面に設けた雌ヘリコイド31と螺合する、雄ヘリコイド46が形成されている。駆動カム環30が繰出回転を行うと第3外筒45に回転力が加えられるが、第3外筒45は第2直進案内環33によって直進案内されている。そのため第3外筒45は、駆動カム環30の繰出回転時にはこれと一体に回転せず、雄ヘリコイド46と雌ヘリコイド31の関係によって、固定鏡筒13に対して光軸Oと平行な方向に直進しつつ駆動カム環30から繰り出される。つまり、第3外筒45は、レンズ鏡筒の第3繰出段部を構成しており、雄ヘリコイド46の光軸方向の幅は、第3外筒45の最大繰出時に外観に露出しない程度に設定されている。
【0025】
第2直進案内環33には、周面の一部を切除して、3本の2群用スリット50が光軸Oと平行な直線状に形成され、さらに、この2群用スリット50に対して斜行する3本の3群用貫通カム溝51が形成されている。また、駆動カム環30の内周面には、後述の所定形状を有する3本の2群案内カム溝52が形成されている。さらに、第3外筒45の内周面には、3つの3群用外側カム溝53が形成されている。
【0026】
第3外筒45の内部には1群レンズ枠47が固定されており、この1群レンズ枠47に第1レンズ群L1が保持されている。従って、第1レンズ群L1は第3外筒45と共に移動する。
【0027】
2群ユニット48は、第2レンズ群L2を保持する2群レンズ枠48aと、この2群レンズ枠48aが固定されるシャッタブロック(第2レンズ保持体)54とからなっており、シャッタブロック54の後端には3つのスライド板55が後方に延設されている。それぞれのスライド板55は、第2直進案内環33に形成した2群用スリット50にスライド自在に案内されている。さらに3つのスライド板55のそれぞれには半径方向外方に2群カムフォロワ56が突設され、各2群カムフォロワ56が駆動カム環30に形成した2群案内カム溝52に係合している。従って、駆動カム環30が回転すると、2群ユニット48は、2群案内カム溝52の軌跡に応じて光軸方向に所定の移動を行う。
【0028】
本実施形態のズームレンズカメラ5は、フォーカシング用のモータを独立に設けておらず、有限段数で検出される各焦点距離範囲において、鏡筒全体を繰出または収納方向に動作させると、第2レンズ群L2が近接から無限遠までの被写体距離に対応する移動位置に移動されてフォーカシングを行うような形状に2群案内カム溝52が形成されている。しかしながら、本発明において第2レンズ群の駆動機構は、これに限定されるものではない。要は、レンズ群L1、L2に光軸と平行な方向への相対移動が生じればよい。
【0029】
3群ユニット49は、第3レンズ群L3が3群支持環49aに保持された構成となっており、3群支持環49aは、前方へ突出する3つの延出板57を有している。それぞれの延出板57には半径方向外方へ突出する3群カムフォロワ58が設けられていて、この3群カムフォロワ58は前述の3群用貫通カム溝51を貫通して3群用外側カム溝53に係合される。この構造により、ズームレンズ鏡筒10が繰出または収納動作を行ったときには、3群用貫通カム溝51と3群用外側カム溝53の合成軌跡によって3群カムフォロワ58が案内され、3群ユニット49は光軸方向に所定の移動を行う。
【0030】
2群ユニット48と3群ユニット49の間には、バックラッシュ除去用の圧縮ばね59が配されていて、2群ユニット48は光軸方向前方に、3群ユニット49は光軸方向後方にそれぞれ移動付勢されている。
【0031】
以上のズームレンズ鏡筒10は、次のように動作する。図1の収納状態あるいは図2のワイド端からズームモータMが繰出方向に駆動されると、固定鏡筒13から第1外筒17が回転して繰り出され、第1直進案内環20は、固定鏡筒13に直進案内されながら第1外筒17と共に前方へ移動する。すると、第2外筒40と共に駆動カム環30が第1外筒17の回転方向と同方向に回転しながら、第1直進案内環20から繰り出される。同時に、第2直進案内環33が駆動カム環30と共に光軸方向に直進移動し、第2直進案内環33に直進案内された第3外筒45が、駆動カム環30の回転を受けて光軸前方に移動し、該第3外筒45に固定された第1レンズ群L1が光軸前方へ移動される。このとき、前述したカムの案内構造によって、第2レンズ群L2及び第3レンズ群L3は光軸方向に所定の相対移動を行いつつ、全体として光軸前方に移動される。図3のテレ端からズームモータMを収納方向に駆動させると、ズームレンズ鏡筒10は以上とは逆の動作を行う。このように、3段の繰出部からなるズームレンズ鏡筒10は、第1レンズ群L1、第2レンズ群L2及び第3レンズ群L3のフィルム面に対する距離変化と、各レンズ群の相対的接離移動との複合動作によりズーミングを行う。
【0032】
次に、第1レンズ群L1と第2レンズ群L2の間の遮光装置について説明する。第3外筒45には、その前端付近の内周に半径方向内方へ内方固定フランジ45bが延設され、この内方固定フランジ45bに第1レンズ群筒71の前端部が固定されている。よって、第1レンズ群筒71は、第1レンズ群L1と共に光軸と平行な方向へ移動する。光軸と平行な方向への第1レンズ群筒71の筒状部の長さは、第1レンズ群L1と第2レンズ群が最も離間した状態(図3)での該レンズ群L1、L2の間隔より若干短く、レンズ群L1、L2の相対距離が近づいた状態(図1、図2)でのレンズ群間隔より長い。第1レンズ群筒71は、レンズ群L1、L2が接近した状態で、その後端側の一部がシャッタブロック54と直進案内環33の間、すなわちシャッタブロック54の外周と重なる位置に収納されるように径方向位置が定められている。
【0033】
この第1レンズ群筒71の内側には、第1遮光筒72が配されている。第1遮光筒72は、外周面に突出する一対の保持リブ73を有し、該一対の保持リブ73の間に、保持リブ73よりも外方に突出して第1レンズ群筒71の内周面に摺接する植毛摺接部(遮光部材)74が設けられている。後方側の保持リブ73とシャッタブロック54の間には、圧縮ばね75が配されており、第1遮光筒72を、シャッタブロック54から離反する方向、すなわち前方に移動付勢している。また、第1遮光筒72の後端には、半径方向内方への内方フランジ76が形成されている。
【0034】
シャッタブロック54には、この第1遮光筒72よりも内径側に、第2遮光筒77が固定されている。第2遮光筒77は、前端側に半径方向外方への外方フランジ78を有しており、この外方フランジ78を内方フランジ76に係合することにより、第1遮光筒72のシャッタブロック54からの最大離反位置を規制する。
【0035】
この遮光装置はさらに、第2遮光筒77の前部に第3遮光筒80を有している。第3遮光筒80は、上記第1遮光筒72よりも前方に位置するように半径方向外方へ突出された外方遮光フランジ81を前端に有し、この外方遮光フランジ81からは第1遮光筒72の内周に沿って光軸後方に、撮影光軸Oを中心とする外側筒状部82が延設され、外側筒状部82の後端から半径方向内方に向けて、内方遮光フランジ83が形成されている。外方遮光フランジ81は、第1遮光筒72よりも前方に位置することで、第1レンズ群L1から出射して植毛摺接部74に至る直接光を遮ることができる。また内方遮光フランジ83は、第1レンズ群L1の外周よりも半径方向内方、すなわち光軸Oに近く突出しており、第2レンズ群L2に入る光路周縁光(有害な内面反射光を含む)を遮断することができる。さらに内方遮光フランジ83から光軸後方には、第2遮光筒77より小径な内側筒状部(ばね保持筒状部)84が延設されており、この内側筒状部84に嵌合してシャッタブロック54との間に位置する圧縮ばね85によって、第3遮光筒80はシャッタブロック54から離反する方向、すなわち前方へ移動付勢されている。
【0036】
ズームレンズ鏡筒10が図1の収納位置にあるとき、前端部を第3外筒45に固定された第1レンズ群筒71は、1群レンズ枠47と2群ユニット48の間の空間を覆いつつ、その後端部がシャッタブロック54の外周と重なる位置に延出される。第3外筒45の内方固定フランジ45bは、第3遮光筒80の外方遮光フランジ81に当接してこの第3遮光筒80をシャッタブロック54に近づく方向に押し込んでいる。外方遮光フランジ81は第1遮光筒72の前端に係合しており、第1遮光筒72にもシャッタブロック54に接近する方向への力が作用する。その結果、第3遮光筒80は、圧縮ばね85の付勢力に抗して、内方遮光フランジ83が第2遮光筒77の外方フランジ78に隣接する付近までシャッタブロック54に接近され、外側筒状部82は、圧縮ばね75の付勢力に抗して、後端の内方フランジ76がシャッタブロック54に隣接する付近まで該シャッタブロック54に接近されている。このとき、第1レンズ群筒71と第1遮光筒72の間は植毛摺接部74が遮光し、第1遮光筒72の後方は第2遮光筒77が遮光している。
【0037】
ズームレンズ鏡筒10が図2のワイド端まで繰り出されると、第1レンズ群L1と第2レンズ群L2は、図1のレンズ収納状態よりもわずかに離間される。すると、外方遮光フランジ81を押圧する内方固定フランジ45bが前方に変位するため、第3遮光筒80は、シャッタブロック54に対して若干前方へ移動可能になる。第3遮光筒80が前方に移動されると、第1遮光筒72も前方へ移動可能となる。よって、第3遮光筒80と第1遮光筒72は、圧縮ばね85、75の付勢力で、それぞれシャッタブロック54に対して光軸前方に移動される。但し、収納位置からワイド端までのレンズ群L1、L2のレンズ間隔の変化は小さいため、外方遮光フランジ81は内方固定フランジ45bに当て付いたまま前方へ移動規制されており、第1レンズ群筒71、第1遮光筒72及び第3遮光筒80の互いの光軸方向の重畳量は変化せずに維持される。
【0038】
本ズームレンズカメラ5ではこのワイド端の焦点距離から撮影が可能となるが、第1レンズ群筒71と第1遮光筒72の間は植毛摺接部74が遮光し、第1遮光筒72の後方は第2遮光筒77が遮光しているので、第1、第2レンズ群L1、L2の間に有害な外部光が入ることがなく、また反対に、第1レンズ群L1の出射光が第2レンズ群L2を通らずに、2群ユニット48及び3群ユニット49の外周側に漏光してフィルム面に到達してしまうことを防止できる。本遮光装置ではさらに、第3遮光筒80の外方遮光フランジ81が、第1レンズ群筒71と第1遮光筒72の摺接部分への直接光の到達を防ぎ、また外側筒状部82や内方遮光フランジ83によっても、第1遮光筒72と第2遮光筒77の間への直接光の到達を防いでいるので、より良好な遮光性を得ることができる。また、前述の通り、第3遮光筒80の内方遮光フランジ83が不要な光路周縁光を遮光している。
【0039】
図2のワイド端から図3のテレ端側へ鏡筒が繰り出されると、第1レンズ群L1と第2レンズ群L2が次第に離間する。この離間動作の初期において、第1遮光筒72と第3遮光筒80はそれぞれ、内方固定フランジ45bに係合して前方への移動規制を受けているので、第3外筒45の前方への移動に応じた分だけ、圧縮ばね75、85の付勢力によってシャッタブロック54に対して光軸前方に移動される。そして両レンズ群の離間距離が一定以上になると、第2遮光筒77の外方フランジ78が内方フランジ76に係合して、第1遮光筒72がそれ以上シャッタブロック54から離反しないように最大離反位置が規制される。第3遮光筒80に関しては、圧縮ばね85が自由状態になった時点でシャッタブロック54からの離間動作が停止される。その後は、シャッタブロック54に対して第1レンズ群L1(第3外筒45)が前方に移動するにつれ、第1レンズ群筒71と第1遮光筒72は、植毛摺接部74で互いの隙間を遮光しつつ、互いの重畳量を小さくするように相対移動される。
【0040】
図3に示すズームレンズ鏡筒10のテレ端位置では、第1レンズ群L1と第2レンズ群L2の離間距離が最大となり、第2遮光筒77の外方フランジ78が内方フランジ76に係合して、第1遮光筒72がそれ以上シャッタブロック54から離反しないように最大離反位置を規制している。このテレ端位置では、第1レンズ群筒71と第1遮光筒72の重畳量が最小となり、植毛摺接部74は第1レンズ群筒71後端付近の内周に接して該第1レンズ群筒71と第1遮光筒72の間を遮光している。また、第1遮光筒72と第2遮光筒77の重畳量も最小となり、シャッタブロック54に対して前方に移動された第1遮光筒72の後方は第2遮光筒77が遮光している。よって、レンズ群L1、L2間の遮光性が確保されている。なお、第3遮光筒80は、圧縮ばね85が自由状態になるまで前方に移動されたとき、第1遮光筒72の前方移動規制位置(シャッタブロック54からの最大離反位置)よりも若干前方に位置される。この第3遮光筒80の移動位置は、圧縮ばね85の伸張量を変化させることで調整できるので、内方遮光フランジ83などに関して最適の遮光性を発揮できる場所に位置させることは容易である。あるいは、第3遮光筒80の移動位置は、何らかの機械的係止によって行ってもよい。
【0041】
ズームレンズ鏡筒10をテレ端から収納方向へ動作させると、まず第3外筒45及びこれと一体の第1レンズ群筒71が後方へ一定量移動した後、内方固定フランジ45bが外方遮光フランジ81に当接して、圧縮ばね85を縮めながらシャッタブロック54に接近する方向へ第3遮光筒80を押し込む。第3遮光筒80が押し込まれると、外方遮光フランジ81が第1遮光筒72の先端に係合して、第3遮光筒80と共に、圧縮ばね75を縮めながら第1遮光筒72が後方に押し込まれる。第1レンズ群L1と第2レンズ群L2の間隔が最小となる鏡筒収納位置では、前述したように、遮光装置を構成する各遮光筒は、互いの重畳量を最大にし、遮光装置の光軸方向長が短くなる。
【0042】
以上のようにレンズ群間の遮光装置を構成することにより、レンズ群の離間距離が大きい場合でも、第1レンズ群筒71、第1遮光筒72、第2遮光筒77及び第3遮光筒80に相当する部材があれば確実な遮光が可能であるから、徒に遮光環の段数を増やす必要がない。よって、遮光装置の径方向の大型化や、多段化による遮光性能の低下を防ぐことができる。特に、本遮光装置では、前後のレンズ群が離間したときに第1遮光筒72と第3遮光筒80に作用する移動力が、径方向のフランジの係合ではなく、ばね付勢によって付与されているため、前後レンズ群の相対移動時の各遮光筒72、80の追従性が良く、これらをガタなく移動させることができる。第1レンズ群筒71と第1遮光筒72の間は、植毛摺接部74により高い遮光性が与えられるが、第1遮光筒72はばね付勢されているため、この植毛摺接部74に若干の摺動抵抗があっても、確実にシャッタブロック54からの離間位置に移動できる。さらに、第1遮光筒72と第2遮光筒77より前部に位置する第3遮光筒80が、各遮光部分の遮光性を高めると共に、光路周縁光を遮断している。これらの構造により、従来の遮光部材よりも良好な遮光性能を得ることができる。
【0043】
なお、本実施形態では、第2、第3レンズ群L2、L3間に配されたバックラッシュ除去用の圧縮ばね59は、圧縮ばね75、85よりも十分に大きい付勢力を有しており、この圧縮ばね75、85の付勢力や、第1レンズ群筒71と第1遮光筒72が相対移動したときの植毛摺接部74における摺動抵抗によっては2群ユニット48が移動されないように構成されている。
【0044】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、小型で、レンズ群間の確実な遮光が可能なレンズ鏡筒の遮光装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の遮光装置を適用したズームレンズ鏡筒の収納状態における側断面図である。
【図2】図1のズームレンズ鏡筒のワイド端における側断面図である。
【図3】図1のズームレンズ鏡筒のテレ端における側断面図である。
【図4】本発明の遮光装置を適用したズームレンズ鏡筒の分解斜視図である。
【図5】従来の遮光装置を備えたズームレンズ鏡筒の一例を示す側断面図である。
【符号の説明】
10 ズームレンズ鏡筒
13 固定鏡筒
16 ズームギヤ
17 第1外筒
20 第1直進案内環
30 駆動カム環
33 第2直進案内環
40 第2外筒
45 第3外筒
45b 内方固定フランジ
47 1群レンズ枠
48 2群ユニット
48a 2群レンズ枠
49 3群ユニット
49a 3群支持環
54 シャッタブロック(第2レンズ保持体)
59 圧縮ばね
71 第1レンズ群筒
72 第1遮光筒
74 植毛摺接部(遮光部材)
75 85 圧縮ばね
76 内方フランジ
77 第2遮光筒
78 外方フランジ
80 第3遮光筒
81 外方遮光フランジ
82 外側筒状部
83 内方遮光フランジ
84 内側筒状部(ばね保持筒状部)

Claims (6)

  1. 間隔を変化させる第1レンズ群と第2レンズ群の間に位置し、該第1、第2レンズ群の外周部と内周部との間の漏光を防止するレンズ鏡筒の遮光装置であって、
    第1レンズ群と一緒に光軸方向に移動する第1レンズ群筒;
    第2レンズ群を保持する第2レンズ保持体;
    上記第1レンズ群筒の内周に摺接する遮光部材を有し、第2レンズ保持体からは離反し第1レンズ群に対しては接近する方向に移動付勢された第1の遮光筒;
    上記第2レンズ保持体に固定され、この第1の遮光筒の第2レンズ群に対する最大離反位置を規制するとともに、第1の遮光筒の後方を遮光する第2の遮光筒;及び
    先端部に、第1の遮光筒の遮光部材より前方に位置する外方遮光フランジを備え、第2レンズ保持体からは離反し第1レンズ群に対しては接近する方向に移動付勢された第3の遮光筒;
    を備えたことを特徴とするレンズ鏡筒の遮光装置。
  2. 請求項1記載の遮光装置において、第1の遮光筒の後端部と第2の遮光筒の先端部とにはそれぞれ、互いに係合可能な内方フランジと外方フランジが形成されているレンズ鏡筒の遮光装置。
  3. 請求項1または2記載の遮光装置において、第3の遮光筒の後端部には、第2の遮光筒より小径で、該第3の遮光部材を付勢するばね手段を嵌合させるばね保持筒状部が形成されているレンズ鏡筒の遮光装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1項記載の遮光装置において、第1レンズ群筒の後端側の一部は、第1、第2レンズ群が接近したときに、光軸と平行な方向において第2レンズ保持体の外周と重なる位置に収納されるレンズ鏡筒の遮光装置。
  5. 請求項1ないし4のいずれか1項記載の遮光装置において、第2レンズ保持体は、第2レンズ群を光軸方向に駆動するシャッタブロックであるレンズ鏡筒の遮光装置。
  6. 請求項1ないし5のいずれか1項記載の遮光装置において、遮光部材は、植毛であるレンズ鏡筒の遮光装置。
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