JP2002194143A - ゴム組成物および加硫物 - Google Patents

ゴム組成物および加硫物

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JP2002194143A
JP2002194143A JP2000398207A JP2000398207A JP2002194143A JP 2002194143 A JP2002194143 A JP 2002194143A JP 2000398207 A JP2000398207 A JP 2000398207A JP 2000398207 A JP2000398207 A JP 2000398207A JP 2002194143 A JP2002194143 A JP 2002194143A
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rubber
unsaturated nitrile
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copolymer rubber
monomer
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JP2000398207A
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Yoshiyuki Odakawa
義幸 小田川
Shinji Komiyama
進二 小宮山
Fumio Ikeda
文雄 池田
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Nippon Zeon Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 機械的強度、耐熱熱老化性、耐オゾン性、耐
油性に優れ、さらに層状の剥離が起こりにくい加硫物と
その材料となるゴム組成物を提供する。 【解決手段】 α,β−エチレン性不飽和ニトリル系単
量体単位含有量が30〜60重量%の不飽和ニトリル−
共役ジエン系共重合ゴム(A)、α,β−エチレン性不
飽和ニトリル系単量体単位含有量が12〜27重量%か
つ不飽和ニトリル−共役ジエン系共重合ゴム(A)より
も10重量%以上少ない不飽和ニトリル−共役ジエン系
共重合ゴム(B)およびエチレン−α−オレフィン系共
重合ゴム(C)を含有し、この三者のゴムの合計量に対
して、不飽和ニトリル−共役ジエン系共重合ゴム(A)
含有量が50〜79重量%、不飽和ニトリル−共役ジエ
ン系共重合ゴム(B)含有量が1〜30重量%およびエ
チレン−α−オレフィン系共重合ゴム(C)含有量が2
0〜49重量%であるゴム組成物を材料とし、これを加
硫して架橋物を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、加硫することによ
り、機械的強度、耐熱老化性、耐オゾン性、耐油性に優
れ、さらに層状の剥離が起こりにくい加硫物が得られる
ゴム組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】ブタジエン−アクリロニトリル共重合ゴ
ムに代表されるα,β−不飽和ニトリル−共役ジエン系
共重合ゴムは、耐油性に優れたゴムであり、加工性、機
械的強度にも優れるため、自動車部品や工業部品とし
て、さまざまな用途に使用されている。
【0003】しかし、耐オゾン性が十分でないという問
題があり、その解決方法として、エチレン−α−オレフ
ィン系共重合ゴムをα,β−不飽和ニトリル−共役ジエ
ン系共重合ゴムに配合する方法が提案されている(特開
昭62−172043号公報)。このゴム組成物の加硫
物は、耐オゾン性は改良されるが、機械的強度が劣り、
また、層状に剥離しやすいという問題がある。
【0004】耐オゾン性と機械的強度を両立させるため
に、スチレン−ブタジエン共重合ゴム(特開昭62−1
72043号公報)、塩素化ポリエチレン(特開昭59
−199737号公報)などを配合することも提案され
ている。しかし、これらの方法では、機械的強度を損な
うことなく、耐オゾン性が改良されるが、層状に剥離し
やすいという問題は解決されなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、α,
β−不飽和ニトリル−共役ジエン系共重合ゴムの特性を
損なわずに、層状の剥離を起こしにくく耐オゾン性が改
良された加硫物とその材料となるα,β−不飽和ニトリ
ル−共役ジエン系共重合ゴム組成物を提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を達成するために鋭意研究の結果、特定の2種類のα,
β−不飽和ニトリル−共役ジエン系共重合ゴムとエチレ
ン−α−オレフィン系共重合ゴムを配合したゴム組成物
を材料とすることにより、上記目的を達成できることを
見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】かくして、本発明によれば、第一に、α,
β−エチレン性不飽和ニトリル系単量体単位含有量が3
0〜60重量%の不飽和ニトリル−共役ジエン系共重合
ゴム(A)、α,β−エチレン性不飽和ニトリル系単量
体単位含有量が12〜27重量%かつゴム(A)よりも
10重量%以上少ない不飽和ニトリル−共役ジエン系共
重合ゴム(B)およびエチレン−α−オレフィン系共重
合ゴム(C)を含有し、ゴム(A)、ゴム(B)および
ゴム(C)の合計量に対して、ゴム(A)含有量が50
〜79重量%、ゴム(B)含有量が1〜30重量%およ
びゴム(C)含有量が20〜49重量%であるゴム組成
物が提供される。第二に、該ゴム組成物を加硫してなる
加硫物が提供される。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明においてゴム(A)として
用いる不飽和ニトリル−共役ジエン系共重合ゴムは、
α,β−エチレン性不飽和ニトリル系単量体(a)と共
役ジエン系単量体(b)との共重合ゴムであり、α,β
−エチレン性不飽和ニトリル系単量体(a)単位含有量
が30〜60重量%、好ましくは33〜50重量%、よ
り好ましくは35〜45重量%のものである。
【0009】ゴム(A)のα,β−エチレン性不飽和ニ
トリル系単量体(a)としては、アクリロニトリル、メ
タクリロニトリル、α−クロロアクリロニトリルなどが
挙げられ、アクリロニトリルが好ましい。単量体(a)
単位含有量が少なすぎると加硫物の耐油性が劣り、多す
ぎると加硫物のゴム弾性が失われ、高温における機械的
強度が劣る。
【0010】共役ジエン系単量体(b)としては、1,
3−ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチル−1,
3−ブタジエン、1,3−ペンタジエンなどが挙げら
れ、中でも1,3−ブタジエンが好ましい。ゴム(A)
中の単量体(b)単位含有量は、40〜70重量%、好
ましくは50〜67重量%、より好ましくは55〜65
重量%である。
【0011】ゴム(A)は、本発明の効果を実質的に阻
害しない範囲で、これら以外の共重合可能な単量体を共
重合したものでもよい。共重合可能な単量体としては、
非共役ジエン系単量体、α−オレフィン系単量体、エチ
レン性不飽和カルボン酸エステル系単量体、芳香族ビニ
ル系単量体、エチレン性不飽和カルボン酸系単量体、エ
チレン性不飽和多価カルボン酸無水物系単量体などが例
示される。非共役ジエン系単量体としては、好ましくは
炭素数が5〜12のものであり、1,4−ペンタジエ
ン、1,4−ヘキサジエンなどが例示される。α−オレ
フィンは、好ましくは炭素数が2〜12のものであり、
エチレン、プロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−
ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテンなどが例示され
る。エチレン性不飽和カルボン酸エステル系単量体とし
ては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)ア
クリレート、メトキシメチル(メタ)アクリレート、α
−シアノエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ
エチル(メタ)アクリレート、マレイン酸モノエチル、
フマル酸ジメチル、イタコン酸ジメチル、ジメチルアミ
ノメチル(メタ)アクリレート、トリフルオロエチル
(メタ)アクリレート、フルオロベンジル(メタ)アク
リレートなどが挙げられる。芳香族ビニル系単量体とし
ては、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルピリジ
ン、o−トリフルオロメチルスチレン、ペンタフルオロ
安息香酸ビニル、ジフルオロエチレン、テトラフルオロ
エチレンなどが挙げられる。エチレン性不飽和カルボン
酸系単量体としては、アクリル酸、メタクリル酸、イタ
コン酸、フマル酸、マレイン酸などが挙げられる。エチ
レン性不飽和多価カルボン酸無水物系単量体としては、
無水マレイン酸が挙げられる。
【0012】ゴム(A)のムーニー粘度(ML1+4、1
00℃)は、好ましくは20〜150、より好ましくは
30〜120、特に好ましくは40〜100である。ム
ーニー粘度が小さすぎると加硫物の機械的強度が不足
し、大きすぎると混練しにくく、加工性に劣る。
【0013】本発明においてゴム(B)として用いる不
飽和ニトリル−共役ジエン系共重合ゴムは、ゴム(A)
と同様、α,β−エチレン性不飽和ニトリル系単量体
(a)と共役ジエン系単量体(b)との共重合ゴムであ
るが、α,β−エチレン性不飽和ニトリル系単量体
(a)単位含有量が12〜27重量%かつゴム(A)に
比べてその含有量が10重量%以上小さいものである。
【0014】ゴム(B)のα,β−エチレン性不飽和ニ
トリル系単量体(a)は、ゴム(A)のものと同じ範囲
のものであり、同一でも相違してもよい。ゴム(B)中
の単量体(a)単位含有量は、好ましくは13〜27重
量%、より好ましくは15〜25重量%である。単量体
(a)単位含有量が少なすぎても多すぎてもゴム(A)
およびゴム(C)と相溶しにくくなり機械的強度が劣
り、層状の剥離を生じる場合がある。また、ゴム(B)
中の単量体(a)単位含有量は、ゴム(A)中の単量体
(a)単位含有量に比べて、好ましくは14重量%以
上、より好ましくは18重量%以上小さいものである。
ゴム(A)とゴム(B)の単量体(a)単位含有量の差
が小さすぎると、層状の剥離を生じる場合がある。
【0015】ゴム(B)の共役ジエン系単量体(b)
は、ゴム(A)のものと同じ範囲のものであり、同一で
も相違してもよい。ゴム(B)中の単量体(b)単位
は、70〜88重量%、好ましくは73〜87重量%、
より好ましくは75〜80重量%である。
【0016】ゴム(B)は、本発明の効果を実質的に阻
害しない範囲で、これら以外の共重合可能な単量体を共
重合したものでもよい。共重合可能な単量体も、ゴム
(A)と同じ範囲のものであり、同一でも相違してもよ
い。
【0017】ゴム(B)のムーニー粘度(ML1+4、1
00℃)も、ゴム(A)と同様に、好ましくは5〜15
0、より好ましくは15〜120、特に好ましくは30
〜90である。ムーニー粘度が小さすぎると加硫物の機
械的強度が不足し、大きすぎると混練しにくく、加工性
に劣る。
【0018】本発明においてゴム(C)として用いるエ
チレン−α−オレフィン系共重合ゴムは、エチレンとエ
チレン以外のα−オレフィン系単量体(c)とを共重合
したものであり、必要に応じて、これらの単量体と共重
合可能な単量体を共重合したものでもよく、油展したも
のでもよい。
【0019】ゴム(C)中のエチレン単位含有量は、好
ましくは50〜90mol%、より好ましくは60〜8
0mol%である。エチレン単位含有量が小さすぎると
機械的強度に劣る場合があり、大きすぎると耐寒性に劣
る場合がある。
【0020】ゴム(C)のα−オレフィン系単量体
(c)は、プロピレン、ブテン−1、ヘキセン−1、ペ
ンテン−1、4−メチルペンテン−1、ヘキセン−1、
ヘプテン−1、オクテン−1、ノネン−1、デセン−
1、ウンデセン−1、ドデセン−1、トリデセン−1、
テトラデセン−1などが挙げられ、炭素数が3〜8のも
のが好ましく、プロピレンが特に好ましい。
【0021】本発明の効果を阻害しない範囲で、エチレ
ン、α−オレフィン系単量体(c)と共重合可能な単量
体を共重合してもよく、特に非共役ジエン系単量体を共
重合することが好ましい。非共役ジエン系単量体として
は、1,4−ヘキサジエン、ジシクロペンタジエン、5
−エチリデン−2−ノルボルネンなどが挙げられ、5−
エチリデン−2−ノルボルネンが好ましい。非共役ジエ
ン系単量体を共重合した場合、ゴム(C)のヨウ素価
は、好ましくは8〜50、より好ましくは10〜40、
特に好ましくは15〜30である。非共役ジエン系単量
体を用いない場合やヨウ素価が低すぎると加硫速度が遅
くなったり、加硫物の機械的強度に劣ったりする場合が
あり、大きすぎると耐オゾン性に劣る場合がある。
【0022】ゴム(C)のムーニー粘度(ML1+4、1
00℃)は、好ましくは5〜150、より好ましくは2
0〜120、特に好ましくは40〜100である。ムー
ニー粘度が小さすぎると加硫物の機械的強度が不足し、
大きすぎると混練しにくく、加工性に劣る。ゴム(C)
が油展したものである場合は、油展後のムーニー粘度が
上記範囲のものであることが好ましい。
【0023】本発明のゴム組成物は、ゴム(A)、ゴム
(B)およびゴム(C)の合計量に対して、ゴム(A)
50〜79重量%、ゴム(B)1〜30重量%およびゴ
ム(C)20〜49重量%、好ましくはゴム(A)55
〜75重量%、ゴム(B)3〜23重量%およびゴム
(C)22〜42重量%、特に好ましくは、ゴム(A)
60〜70重量%、ゴム(B)5〜15重量%およびゴ
ム(C)25〜35重量%を含有するものである。ゴム
(A)が少なすぎると耐油性に劣り、多すぎると耐オゾ
ン性が劣る。ゴム(B)が少なすぎると層状の剥離が起
きる場合があり、多すぎると機械的強度に劣る。ゴム
(C)が少なすぎると耐オゾン性に劣り、多すぎると耐
油性、機械的強度に劣る。
【0024】本発明のゴム組成物は、本発明の効果を実
質的に阻害しない範囲で、ゴム(A)、ゴム(B)およ
びゴム(C)以外のゴム、エラストマー、樹脂などを含
有してもよい。例えば、ゴムとしては、天然ゴム、アク
リルゴム、ポリブタジエンゴム、ポリイソプレンゴム、
スチレン−ブタジエンゴム、アクリロニトリル−ブタジ
エンゴムなどが、エラストマーとしては、オレフィン系
エラストマー、スチレン系エラストマー、塩化ビニル系
エラストマー、ポリエステル系エラストマー、ポリアミ
ド系エラストマー、ポリウレタン系エラストマー、ポリ
シロキサン系エラストマーなどが、樹脂としては、ポリ
オレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリアクリル
系樹脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂、ポリエステル
系樹脂、ポリカーボネート系樹脂などを含有していても
よい。
【0025】本発明のゴム組成物は、加硫剤を配合する
ことにより、加熱すると加硫物となる。加硫剤は、特に
限定されず、硫黄または硫黄供与体、有機過酸化物、メ
ルカプトトリアジン類、チオウレア類などを挙げること
ができ、必要に応じて含有されるゴムも、ゴム成分
(A)、ゴム成分(B)およびゴム成分(C)と共加硫
させるものが好ましい。硫黄供与体としては、例えば、
モルホリンジスルフィド、テトラメチルチウラムジスル
フィドなどのチウラム類を挙げられる。有機過酸化物と
してはケトンパーオキシド類、パーオキシエステル類、
ジアシルパーオキシド類、アルキルパーオキシド類が挙
げられる。チオウレア類としては、チオウレア、ジブチ
ルチオウレア、トリエチルチオウレアなどを挙げること
ができる。これらの加硫剤の種類や配合量は、組成物中
のゴムの量によって決まり、組成物中の全ゴム量100
重量部あたり加硫剤は好ましくは0.1〜10重量部、
より好ましくは0.2〜7重量部、特に好ましくは0.
3〜5重量部配合する。
【0026】本発明においては必要により、加硫剤と共
に加硫助剤、加硫促進剤などを使用することができる。
加硫助剤や加硫促進剤も特に限定されず、使用するゴム
の組成、加硫剤などに応じて、種類、配合量を決めれば
よい。
【0027】本発明のゴム組成物には、本発明の効果を
実質的に阻害しない範囲で、必要に応じて、老化防止
剤、酸化防止剤、光安定剤、加硫遅延剤、スコーチ防止
剤、充填剤、補強剤、加工助剤、滑剤、粘着剤、潤滑
剤、難燃剤、防黴剤、帯電防止剤、着色剤などをさらに
配合することができる。
【0028】本発明のゴム組成物は、ロール混合、バン
バリー混合、スクリュー混合、溶液混合などの適宜の混
合方法により調製することができる。配合順序は、特に
限定されないが、熱で分解しにくい成分(例えば、充填
剤、老化防止剤など)を充分に混合した後、熱で反応し
たり分解したりしやすい成分(例えば、加硫剤、加硫助
剤など)を加硫開始温度より低温で短時間に混合するの
が好ましい。
【0029】本発明のゴム組成物を加硫する場合は、加
硫剤を配合して、加熱すればよい。この加硫剤を含有す
るゴム組成物の成形方法および加硫方法は、特に限定さ
れず、加硫物の形状や作業効率などの必要に応じて、成
形と加硫を同時に行うか、成形後に加硫すればよい。本
発明のゴム組成物を加硫する場合は、加硫温度は、好ま
しくは130〜200℃、より好ましくは140〜19
0℃であり、加硫時間は、一般に1分〜15時間の範囲
である。加熱方法としては、プレス加熱、蒸気加熱、オ
ーブン加熱、熱風加熱、赤外線あるいはマイクロウエー
ブによる加熱などのゴムの加硫に用いられる方法を適宜
選択すればよい。
【0030】本発明の加硫物は、耐オゾン性、耐油性の
要求されるロール、ホース、ベルト、シール材などの工
業部品として用いられ、また、パッキン、燃料ホース、
エアインテークホース、自動車内装部材などの自動車用
ゴム部品として好適である。
【0031】
【実施例】以下に実施例および比較例を挙げて、本発明
を具体的に説明する。なお、組成に関わる部または%
は、特記したもの以外は重量基準である。機械的強度に
ついては、 JIS K6251の引張試験方法に従っ
て引張強さ、伸び100%引張応力およびJIS K6
253の硬さ試験方法(デュロメータ硬さ試験)に従っ
て硬さを測定した。耐オゾン性はJIS K6259の
オゾン劣化試験方法に従って、40℃、オゾン濃度80
pphm、引張ひずみ40%で行った。耐油性はJIS
K6258の浸せき試験方法に従って、試験油No.
3(ISO/DISに規定されたIRM903)を用い
て、油温100℃、浸漬時間70時間で体積変化率を測
定した。ムーニー粘度(ML1+4,100℃)はJIS
K6300の物理試験方法に従って測定した。熱老化
試験は、100℃に70時間放置して、機械的強度を測
定した。層状の剥離に関しては、以下のようにして評価
した。
【0032】加硫性ゴム組成物をプレス圧12MPa、
160℃で20分間加熱して、厚さ4mmの25mm×
150mmのシート状加硫物を作成した。この加硫物を
23℃または100℃に放置し、角の部分の厚さ方向の
中央に上下の面と平行に切り込みを入れて引張試験器用
つかみ具に取り付け、引張試験機を用いて毎分50mm
で上下に引っ張り、破壊の状態を観察し、2枚の加硫物
シートに分離しやすいものを層状に剥離しやすいと判断
した。
【0033】実施例1〜8、比較例1〜5 加硫剤と加硫促進剤を除く表1または表2記載の成分を
それぞれの表に示す配合量、ステアリン酸1部、酸化亜
鉛5部、カーボンブラック(HAF、平均粒径28n
m、比表面積79m2/g、東海カーボン製、シースト
3)40部、可塑剤(ジブチルジグリコールアジペー
ト)5部およびプロセスオイル(ナフテン系オイル、日
本サン石油製、サーコライト)5部をバンバリーを用い
て50℃で5分間混練し、加硫剤および加硫促進剤を加
えてロールを用いて50℃、5分間混練し、ゴム組成物
を調製した。必要な試験片をプレス圧12MPa、16
0℃、20分間の条件で加硫して作製し、加硫物の物性
を測定した。結果を表1または表2に示す。
【0034】なお、ゴム(A)としては、ゴムA1(ア
クリロニトリル単位含有量50%のアクリロニトリル−
ブタジエン共重合ゴム、ムーニー粘度77.5、日本ゼ
オン社製、Nipol DN003)、ゴムA2(アク
リロニトリル単位含有量40.5%のアクリロニトリル
−ブタジエン共重合ゴム、ムーニー粘度63、日本ゼオ
ン社製、Nipol 1031)、ゴムA3(アクリロ
ニトリル単位含有量33.5%のアクリロニトリル−ブ
タジエン共重合ゴム、ムーニー粘度51、日本ゼオン社
製、Nipol 1032)、ゴム(B)としてゴムB
1(アクリロニトリル単位含有量22%のアクリロニト
リル−ブタジエン共重合ゴム、ムーニー粘度55、日本
ゼオン社製、Nipol DN407)、ゴムB2(ア
クリロニトリル単位含有量18%のアクリロニトリル−
ブタジエン共重合ゴム、ムーニー粘度65、日本ゼオン
社製、Nipol DN401L)、ゴム(C)とし
て、ゴムC(エチレン単位含有量68モル%、ヨウ素価
22のエチレン−プロピレン−共役ジエン三元共重合ゴ
ム、ムーニー粘度69、三井化学社製、EPT407
0)、これら以外のゴムとしてゴムD(アクリロニトリ
ル単位含有量27.5%のアクリロニトリル−ブタジエ
ン共重合ゴム、ムーニー粘度63、日本ゼオン社製、N
ipol DN302)を用いた。
【0035】老化防止剤1はジフェニルアミン誘導体
(川口化学社製、アンテージOD)を、老化防止剤2も
ジフェニルアミン誘導体(ユニロイヤル社製、ナウガー
ド445)を、加硫剤1は硫黄(325メッシュ通過
品)を、架橋剤2はジクミルパーオキシドを、加硫剤3
はトリメチロールプロパントリメタクリレートを、加硫
促進剤1はN−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾイル
スフェンアミドを、加硫促進剤2はテトラエチルチウラ
ムジスルフィドを用いた。
【0036】
【表1】
【0037】
【表2】
【0038】なお、表1および表2中の耐オゾン性評価
のNC、A−1〜A−4は、発生した亀裂の状態をJI
S K6259に従って評価したものであって、NCは
異常が認められなかったものであり、A−1からA−4
に進むに従って亀裂の発生状態が進む。Cutとなって
いるものは、評価中に切断されたものである。また、層
状剥離の発生の評価は、目視にて破壊状態から見て層状
に剥離破壊していないものを○、層状に剥離破壊された
ものを×とし、判断に迷うものを△とした。
【0039】本発明のゴム架橋物は、機械的強度、耐熱
熱老化性、耐オゾン性、耐油性に優れ、さらに層状の剥
離が起こりにくい(実施例1〜8)。
【0040】それに対し、不飽和ニトリル−共役ジエン
系共重合ゴム(B)を含有しないゴム架橋物は、機械的
強度、耐熱老化性、耐オゾン性に劣り、耐油性に優れる
が、層状の剥離が起こりやすい(比較例1〜3)。不飽
和ニトリル−共役ジエン系共重合ゴム(A)含量が少な
く、不飽和ニトリル−共役ジエン系共重合ゴム(B)が
多いゴム架橋物は、機械的強度、耐熱老化性、耐油性に
劣り、層状の剥離が起こりやすい(比較例4)。エチレ
ン−α−オレフィン系共重合ゴム(C)が少ないゴム架
橋物は、機械的強度、耐熱老化性、耐油性は優れるが、
耐オゾン性に劣り、層状の剥離が起こりやすい(比較例
5)。
【0041】
【発明の効果】本発明のゴム組成物の架橋物は、耐オゾ
ン性に優れ、層状の剥離が起こりにくい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3J040 FA06 4H017 AA03 AB01 AB07 AB17 4J002 AC071 AC072 BB053 BG102 FD140 GJ02 GM00 GN00

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 α,β−エチレン性不飽和ニトリル系単
    量体単位含有量が30〜60重量%の不飽和ニトリル−
    共役ジエン系共重合ゴム(A)、α,β−エチレン性不
    飽和ニトリル系単量体単位含有量が12〜27重量%か
    つゴム(A)よりも10重量%以上少ない不飽和ニトリ
    ル−共役ジエン系共重合ゴム(B)およびエチレン−α
    −オレフィン系共重合ゴム(C)を含有し、ゴム
    (A)、ゴム(B)およびゴム(C)の合計量に対し
    て、ゴム(A)含有量が50〜79重量%、ゴム(B)
    含有量が1〜30重量%およびゴム(C)含有量が20
    〜49重量%であるゴム組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のゴム組成物を加硫してな
    る加硫物。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の加硫物からなるエアイン
    テークホース。
  4. 【請求項4】 請求項2記載の加硫物からなる自動車内
    装部材。
  5. 【請求項5】 請求項2記載の加硫物からなるシール
    材。
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