JP2002193517A - 紙葉類処理装置 - Google Patents
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Abstract
先端部が羽根の先端部に衝突しにくいように、羽根車の
回転位相を最適位相に制御できる紙葉類処理装置を提供
する。 【解決手段】回転方向に所定間隔おいて配列される複数
枚の羽根を有し、回転することにより、上記羽根と羽根
との間に、連続的に送られる紙幣を進入させて所定方向
に案内する羽根車を有し、この羽根車により案内される
紙幣を集積部に積層集積させるようにした羽根車方式の
集積装置を用いた紙幣分類整理装置において、紙幣供給
部による紙幣の供給タイミングと上記羽根車の回転位相
との同期を取ることを特徴とする。
Description
小切手、商品券、あるいは、他の有価証券などの紙葉類
を種類別に分類して整理する羽根車方式の集積手段を用
いた紙葉類分類整理装置などの紙葉類処理装置に関す
る。
いは、他の有価証券などは、社会経済活動のキー媒体と
して機能しており、その流通の過程で、特定の個所に大
量に集まり、これを額面別、種類別に整理する業務が発
生する。この種の業務の自動化、省力化のために、以前
から紙幣分類整理装置と呼ばれる、たとえば、ばらの紙
幣を投入し、それぞれの種類(金額)を判別して、種類
ごとに分類集積したり、また100枚づつの束を作る装
置が提供されてきた。
に、連続して搬送されてきた紙幣を搬送路からその先端
を放出して、これを積層状に集積することが困難である
という問題を有していた。すなわち、紙幣同士の先端と
後端が衝突したり、紙幣同士の接触によって、先端が座
屈するなどの問題である。
置は、連続して進入する紙幣の約1枚に対して、羽根を
1枚分あるいは2枚分程度回転させることによって、紙
幣を1枚ずつ羽根の隙間に形成される空間に導入するの
で、紙幣同士の衝突が発生せず、また、紙幣同士の接触
による座屈が発生しない方式として広く活用されてい
る。
い一対のベルトで水平に挟持搬送される紙幣Pは、図示
しないゲート装置によって区分され、羽根車101に導
かれる。通常、紙幣Pは、図12(a)のように水平状
態に集積されていく。この羽根車方式においても、図1
2(b)のように、羽根車101の羽根102の先端部
102aに紙幣Pの先端部が衝突する場合がわずかな確
率であり、この場合には、紙幣PはJのように先端部が
折れ曲り、羽根車101から飛び出して、券ずまりにな
るという不安定な挙動を示すという問題があった。
根車101の羽根102の中で座屈したり、さらに通常
は2組の羽根車を使うが、その2つの羽根車の位相が異
なる羽根に紙幣が進入するというような問題もあった。
しても、一旦発生すると、紙幣Pを汚毀損したり、規定
外の部位に残留して計数が不一致になったりという、業
務上、重大な問題となる。
が紙幣の先端部と衝突しないように、常に図12(a)
の状態になるようにすればよい訳であるが、従来の羽根
車方式の集積装置でも、紙幣の取出装置と羽根車の回転
とをタイミングベルトなどで機械的に同期をとることに
よって、紙幣の先端部が羽根の先端部に衝突しない工夫
をしている例はある。
るために、その機構が高価で複雑になるという問題があ
るだけでなく、実際に発生する取出し、および、その後
の搬送による紙幣間ピッチのばらつきに対応できないと
いう問題があった。
間の微妙な摩擦力のばらつきによって、取出しピッチが
変動するし、搬送ベルトによる紙幣の搬送では、温度に
よるベルト特性の変化による搬送速度の変化や、ガイド
板に対するイレギュラな接触によって、ピッチやスキュ
ーが変動するからである。
6号公報には、羽根車の回転数を可変にするとともに、
羽根車の近傍の搬送路で紙幣の通過タイミングを測定す
ることにより、紙幣1枚ごとの搬送ずれをフィードバッ
クし、羽根車と同期をとる技術が開示されている。
ごとに羽根の位相を制御しなくてはならず、高速の応答
性が求められ、システムが高価になるばかりでなく、制
御の安定性も乏しいという問題がある。すなわち、簡便
な制御によって羽根車と紙幣の進入との同期をとれる安
価なシステムが望まれている。
を用いた場合、紙葉類の先端部が羽根の先端部に衝突し
にくいように、羽根車の回転位相を最適位相に制御でき
る紙葉類処理装置を提供することを目的とする。
は、紙葉類を1枚ずつ所定間隔で供給する供給手段と、
この供給手段により供給される紙葉類をその面方向に搬
送する搬送手段と、この搬送手段により搬送される紙葉
類から当該紙葉類の持つ情報を検出する検出手段と、こ
の検出手段の検出結果にしたがって前記搬送手段により
搬送される紙葉類を区分する区分手段と、回転方向に所
定間隔おいて配列される複数枚の羽根を有し、回転する
ことにより前記羽根と羽根との間に前記区分手段により
区分された紙葉類を進入させて所定方向に案内する羽根
車と、この羽根車により案内される紙葉類を集積させる
集積部と、前記供給手段による紙葉類の供給タイミング
と前記羽根車の回転位相との同期を取る同期制御手段と
を具備している。
を1枚ずつ所定間隔で供給する供給手段と、この供給手
段により供給される紙葉類をその面方向に搬送する搬送
手段と、この搬送手段により搬送される紙葉類から当該
紙葉類の持つ情報を検出する検出手段と、この検出手段
の検出結果にしたがって前記搬送手段により搬送される
紙葉類を区分する区分手段と、回転方向に所定間隔おい
て配列される複数枚の羽根を有し、回転することにより
前記羽根と羽根との間に前記区分手段により区分された
紙葉類を進入させて所定方向に案内する羽根車と、この
羽根車により案内される紙葉類を集積させる集積部と、
前記搬送手段の中途部に所定間隔おいて設けられ、前記
搬送手段により搬送される紙葉類を検知する少なくとも
2つの検知手段と、この各検知手段の検知結果に基づ
き、その各検知手段における前記搬送手段により搬送さ
れる紙葉類の先端通過時間を計測する計測手段と、この
計測手段の計測結果から前記羽根車の回転位相の制御量
を求める演算手段と、この演算手段により求められた制
御量にしたがって前記羽根車の回転位相を制御する制御
手段とを具備している。
類を1枚ずつ所定間隔で供給する供給手段と、この供給
手段により供給される紙葉類をその面方向に搬送する搬
送手段と、この搬送手段により搬送される紙葉類から当
該紙葉類の持つ情報を検出する検出手段と、この検出手
段の検出結果にしたがって前記搬送手段により搬送され
る紙葉類を区分する区分手段と、回転方向に所定間隔お
いて配列される複数枚の羽根を有し、回転することによ
り前記羽根と羽根との間に前記区分手段により区分され
た紙葉類を進入させて所定方向に案内する少なくとも2
つの羽根車と、この各羽根車により案内される紙葉類を
集積させる集積部と、前記搬送手段の中途部に所定間隔
おいて設けられ、前記搬送手段により搬送される紙葉類
を検知する少なくとも2つの検知手段と、この各検知手
段の検知結果に基づき、前記搬送手段により搬送される
紙葉類の搬送方向に対する傾きを計測する計測手段と、
この計測手段の計測結果に基づき前記2つの羽根車の各
回転位相を別々に制御する制御手段とを具備している。
て図面を参照して説明する。
る。
処理装置としての紙幣分類整理装置の内部構成を模式的
に示すものである。図1において、1は筐体で、この筐
体1の一側中央部にはテーブル部1Aが設けられてい
て、このテーブル部1Aには供給手段としての紙幣供給
部2が設けられている。この紙幣供給部2には、紙葉類
としての紙幣Pが立位状態で複数枚収容されている。こ
の紙幣Pは、ばね3で付勢されるバックアップ板4によ
って繰出ローラ5に押し付けられている。
出ローラ5の回転により1枚づつ分離して取出され、搬
送手段としてのベルト6とローラ7とから構成されるク
ランプ式の搬送路31により挟持搬送される。この搬送
路31には、取出された紙幣Pのシフトとスキューを自
動補正する姿勢補正装置8が設けられている。この姿勢
補正装置8は、本発明の要旨には直接的に関係しないの
で説明は省略するが、詳しくは、たとえば、特願200
0−82593に記載されている。
出手段としての判別部9が設けられている。この判別部
9は、搬送手段としてのローラ対10で搬送される紙幣
Pの面から各種情報を光学的、磁気的に読取り、それを
論理演算し、基準になる情報と比較することによって、
汚れや、破損の有無、金額(種類)、天地および表裏の
4方向などを判別するものである。
手段としての第1の分岐装置11が設けられている。第
1の分岐装置11は、判別部9による判別によって2枚
取りや、一定以上の大スキューの紙幣など、正券と判別
されなかった紙幣をリジェクト箱12に導き、あるい
は、正券と判別された紙幣を切換手段としての第2の分
岐装置13に導くものである。
を第1および第2の方向に分けるものである。第1の方
向には左右反転パス14が設けられ、この左右反転パス
14は紙幣Pを左右180度反転する捻りベルト15を
有している。第2の方向には単なるベルト搬送部16が
設けられ、紙幣Pをそのままの状態で挟持搬送する。第
1および第2の方向に分岐されて搬送された紙幣Pは、
合流部17で合流する。この合流部17までの2つの経
路長は等しくされ、紙幣合流後の間隔がずれないように
なっている。
換手段としての第3の分岐装置18が設けられ、この第
3の分岐装置18により紙幣Pの搬送方向が第3および
第4の方向に分岐される。第3の方向には、スイッチバ
ックパス部19が設けられている。スイッチバックパス
部19には、紙幣Pを導入させる反転箱20、この反転
箱20に導かれた紙幣Pの後端を反転ローラ21aに押
し付ける叩き車21が設けられている。紙幣Pは、反転
箱20から送り出されることにより、その天地が反転さ
れて搬送される。
が設けられ、紙幣Pはそのままの姿勢を維持して搬送さ
れる。第3および第4の方向に分岐されて搬送された紙
幣Pは、合流部23で合流する。この合流部23までの
分岐パスの経路長は等しくされ、合流後の間隔がずれな
いようになっている。
送手段としての水平搬送路24が設けられ、この水平搬
送路24には、区分すべき部分の数よりも1つ少ない数
の区分手段としての分岐装置25a〜25dが配設され
ている。これら分岐装置25b〜25dの下方部には、
集積部として第1〜第4の種類別ポケット部26a〜2
6dが配設されていて、これら種類別ポケット部26a
〜26d内に紙幣Pが水平状態に積み重ねて集積される
ようになっている。
封装置27が設けられている。100枚施封装置27
は、紙幣Pを100枚づつ集積して区分する集積部2
8、この集積部28から紙幣Pを搬送する搬送部28
a、および、この搬送部28aによって搬送されてくる
紙幣Pを紙帯30で結束する帯巻部29などから構成さ
れている。
は、搬送路31を通過して姿勢補正装置8へ向かう紙幣
Pを検知する検知手段としての光学的なセンサS1が設
けられ、また、第1の分岐装置11と第2の分岐装置1
3との間には、そこを通過して第2の分岐装置13へ向
かう紙幣Pを検知する検知手段としての光学的なセンサ
S2が設けられ、さらに、分岐装置25a(集積部)の
手前には、搬送路24を通過して集積部へ向かう紙幣P
を検知する検知手段としての光学的なセンサS3が設け
られている。
Pの姿勢を示している。すなわち、紙幣Pや金券など
は、その額面によってサイズが異なるので、それらが一
括して紙幣供給部2にセットされると、それを手で揃え
たとしても、小形の紙幣は最大サイズの中に埋もれてし
まって、左右の位置ずれや、斜めになっている可能性が
高くなる。
形の紙幣FR(以下、FR券という)は、左右の位置ず
れは少ないが、右にスキューしている。このFR券に続
く裏向きで天地の向きが正常である紙幣BF(以下、B
F券という)は、左側に位置ずれし、かつ、左にスキュ
ーしている。また、このBF券に続く裏向きで天地の向
きを逆向きとする紙幣BR(以下、BR券という)は、
スキューも位置ずれもない。なお、BR券に続いて供給
される紙幣は、表向きで天地の向きが正常のもので、F
F券という。
種類別ポケット部26a〜26dおよび集積部28の上
部にそれぞれ設けられ、たとえば、図3および図4に示
すように構成されている。
ルト110a,110b,110cは搬送面に対して平
行に配設されていて、それぞれが一対のベルト111,
112からなり、ローラ113によって回転され、これ
ら一対のベルト111,112の挟持力で紙幣Pを挟持
搬送する。
cの間には、搬送されてくる紙幣Pを受け入れて所定方
向に案内する羽根車114a,114bが同軸上に設け
られている。羽根車114a,114bは、円筒体11
5の円周を等分割した位置に複数の羽根116,…を取
付けたものであり、隣り合った2枚の羽根116,11
6が形成する空間内に紙幣Pが導かれる。羽根車114
a,114bで案内される紙幣Pは、その下方近傍に位
置する集積部28、種類別ポケット部26a〜26dに
導かれて、積層集積される。
回転軸120a,120bの各先端部に固定されている
とともに、この回転軸120a,120bの各他端はそ
れぞれステッピングモータ117a,117bに連結さ
れている。これにより、この2組の羽根車114a,1
14bは、それぞれ独立したステッピングモータ117
a,117bで、その単位時間当たりの回転ステップ数
を変化できるように駆動される。
7bの各回転軸には、円板の外周部の1個所に穴のあい
た回転円板118a,118bが固定されているととも
に、この回転円板118a,118bの穴位置を検知す
る光センサ119a,119bが設けられている。光セ
ンサ119a,119bで、回転円板118a,118
bの穴の位置を検知することで、羽根車114a,11
4bが1回転するごとに1パルスの信号を出力するよう
にして、この信号を羽根車114a,114bの回転の
基準信号SG1a,SG1bとしている。
示すものである。判別部9の判別結果に応じて分岐装置
11,13,18が駆動制御されることにより、搬送経
路a〜dが選択的に設定される。
ると判別された場合には、図5に示す搬送経路aが設定
され、紙幣PがFR券であると判別された場合には、図
6に示す搬送経路bが設定され、紙幣Pの向きがBF券
であると判別された場合には、図7に示す搬送経路cが
設定され、紙幣PがBR券であると判別された場合に
は、図8に示す搬送経路dが設定されるようになってい
る。
ックパス19を通過し、図6の搬送経路bでは紙幣Pが
左右反転パス14を通過し、図7の搬送経路cでは紙幣
Pが左右反転パス14およびスイッチバックパス19を
通過し、図8の搬送経路dでは紙幣Pが左右反転パス1
4およびスイッチバックパス19のいずれをも通過しな
いようになっている。
かを通過することにより、水平搬送路24に入るときに
は、全て表裏、天地が揃った状態になっている。したが
って、種類別ポケット26a〜26dには、紙幣Pが種
類別に全て表裏、天地が揃って水平状態で積層され、1
00枚施封装置27でも表裏、天地が揃った状態で紙幣
Pに紙帯30を巻くことができるものである。
同期制御を行なう制御部の構成を概略的に示すものであ
る。図9において、前記センサS1,S2,S3の各出
力信号は、それぞれ制御手段としてのCPU(セントラ
ル・プロセッシング・ユニット)120に送られる。C
PU120は、全体的な動作制御および各種処理を行な
うもので、これには発振器121が接続されている。発
振器121は、制御の基準となる一定周期の基準信号
(パルス)SGOを発生する。
されていて、この駆動回路122により前記ステッピン
グモータ117a,117bが駆動制御される。前記光
センサ119a,119bの各出力信号SG1a,SG
1bは、それぞれCPU120に送られる。
114a,114bの同期制御について、図10に示す
タイミングチャート、図11に示すフローチャートおよ
び図9を参照して説明する。
繰出ローラ5による紙幣Pの1秒当りの取出し枚数nは
20枚(n=20)とする。また、制御の基準は、発振
器121が出力する、たとえば、1/n=50msの周
期を持った基準信号(パルス)SGOである。すなわ
ち、基準信号SGOは、紙幣供給部2から1枚ずつ供給
される紙幣Pの供給タイミングに対応するようになって
いる。
ルトは、交流モータにより、基準速度S0=2.0m/
秒で回転駆動される(ST2)。
ら次の紙幣Pの先端までが等距離になるように繰出ロー
ラ5が制御され、紙幣間ピッチはS0/n=100mm
となっている。
は、CPU120は、発振器121からの基準信号SG
Oの立上がりタイミングで紙幣繰出し信号を発生し、繰
出ローラ5の駆動回路(図示しない)に送って、紙幣P
が繰り出される。繰り出された紙幣PがセンサS1を通
過するタイミングは、紙幣Pの繰り出しが正しく行なわ
れる限り、基準信号SGOとのずれ量Δts1 は一定値
であり、あらかじめ知ることができる。
サS1をずれ量Δts1 で通過した紙幣Pの先端部が羽
根車114a,114bの入口に到達するときの基準信
号SGOとのずれ量Δts3 も計算できる。
サS1が紙幣Pの取出し直後、センサS2が正券と排除
券とに振り分ける分岐装置11の後方、センサS3が羽
根車114a,114bの直前にそれぞれ設けられてい
て、それぞれの距離が、たとえば、 S1〜S2をL1(mm)=2400mm S2〜S3をL2(mm)=1300mm S3〜羽根車先端をL3(mm)=300mm とすると、センサS1から羽根車114a,114bま
での距離は、(L1+L2+L3)(mm)=4000
mmである。このとき、単位系を(mm)と(mse
c)とすると、 X=((L1+L2+L3)/S0+Δts1 )/(1/n)……(1) =((4000/2)ms+Δts1 )/50ms となり、上記(1)式の計算結果Xの整数の余りがずれ
量Δts3 となる。ずれ量Δts3 は正数であり、紙幣
Pの先端部が羽根車114a,114bに到達したとき
の基準信号SGOからの遅れ時間となる。
に一度信号を出力する光センサ119a,119bの出
力信号をSG1a,SG1bとする。なお、これらの信
号SG1a,SG1bは、図12(a)の位置に羽根が
くる位置で出力される。すなわち、紙幣Pの先端部が羽
根と羽根とのほぼ中央で、たとえば、16枚の羽根で
は、羽根ピッチ22.5度を2.5度ごとに9分割した
10度目の位置であるとする。
rは、1周16枚の羽根のうち、1枚分の回転(1/1
6回転)で、紙幣Pが1枚進入するものとして、基準信
号SG0が16個で1回転する回転数を基準速度として
初期設定する。このようにして、羽根車114a,11
4bを回転させると(ST3)、それぞれの駆動モータ
117a,117bは非同期なので、1回転ごとに出力
する信号SG1a,SG1bは、基準信号SG0に対し
てタイミングのずれ量Δta,Δtbが生じるが、それ
をCPU120にて計測する(ST4)。
a,114bの先端部に到達したとき、羽根車114
a,114bの羽根が図12(a)の10度目にくるよ
うにするためには、 Ya=(Δta−Δts3 )/(1/n)……(2) Yb=(Δtb−Δts3 )/(1/n)……(3) となり、上記(2)式および(3)式の計算結果Ya,
Ybの整数の余りΔtaa,Δtbaを求める(ST
5)。この値Δtaa,Δtbaが正数である場合、羽
根車114a,114bは紙幣Pの到達時間に対して遅
れており、負数の場合、羽根車114a,114bは紙
幣Pの到達時間に対して進んでいる。進んでいる場合
は、羽根車114a,114bを所定時間の間減速し、
遅れている場合は所定時間加速を行なう(ST6)。こ
れによって、基準搬送速度であることを前提として、羽
根車114a,114bと紙幣Pの進入タイミングとが
同期を取ることができる。
前の、通常は電源オンで搬送路を回転させるタイプでの
初期設定として行なわれる。
について説明する。
搬送路に設けられたセンサS1およびS2で紙幣Pの通
過が検知され、その各検知信号はCPU120へ送られ
る。CPU120は、センサS1,S2の各検知信号に
基づき、各紙幣PがセンサS1からS2まで搬送される
通過時間ΔtL1を演算し、これを連続する複数枚(たと
えば、20枚)分求めて、その平均値を算出し、この平
均値で搬送距離L1を割り算することで、平均速度Sv
v(=L1/ΔtL1)を得る(ST8)。この平均速度
Svvで、紙幣PがセンサS1から羽根車114a,1
14bの先端に到達する時間ΔTは以下のようになる。
次のようになる。
経年変化で変動した結果としての、基準速度からの差に
よって出る誤差(時間差)であり、プラスの値を取った
場合は、遅れが生じたこと、マイナスの値を取った場合
は、進みが生じたことを示す(ST9)。
整数割算の[あまり]とする。前述した初期設定におい
て、羽根車114a,114bは基準信号SG0に同期
しているので、この紙幣Pの搬送速度の変動に伴うずれ
の制御量ΔCは以下のようになる(ST10)。
幣Pの先端位置が羽根車114a,114bの先端位置
に対して遅れている。負の場合は進んでいることにな
る。この演算結果Zの整数の余り(ΔC)が「0」にな
るように、ステッピングモータ117a,117bの駆
動パルスレイトを変化させる(ST11)。この制御に
よって、紙幣Pの搬送ピッチばらつきの平均値におい
て、紙幣Pの先端部が羽根車114a,114bの中間
位置に進入できるものとなる。
る。
Pの先端部の羽根車114a,114bの羽根への衝突
は大幅に防止できるが、図3に示すように、紙幣Pがス
キューして搬送されてきた場合は、左右の羽根車114
a,114bは、同じ位相で回転しているので、いずれ
かの側の羽根車に対して紙幣Pの先端部が衝突する可能
性がでてくる。これに対して、センサS3を2つのセン
サS3a,S3bとし、これらを紙幣Pの搬送方向と直
交方向に配列することで、紙幣Pのスキュー量ΔKを計
測することができる。
第1の実施の形態と同様に、取出し開始後の数10枚の
搬送状況から平均の予想到達時間を演算して、羽根車1
14a,114bを所定位相に制御した上で、次に毎回
紙幣PがセンサS3a,S3bを通過するごとに、スキ
ュー量ΔKを計測して、初期の予想到達時間からのずれ
量Δksを演算し、そのずれ量Δksがあらかじめ定め
た量よりも多いときだけ、羽根車114a,114bの
位相を別々に制御するようにする。
きの紙幣Pやスキューのある紙幣Pでも羽根車114
a,114bに衝突しないようにできるものである。
であったが、複数の集積部の制御に同様に適用し得る。
また、CPUはマルチタスク構造をしており、紙幣の繰
出し搬送制御を行なうと同時に、搬送ばらつきと平均到
達時間との演算から羽根車の制御量を決定し、搬送制御
に対して割込み信号を与えるものである。
る。
も、処理を開始してからの最初の数10枚に対しては、
羽根車114a,114bは無制御状態となって、この
ときに紙幣Pと羽根車114a,114bの先端部とが
衝突する恐れがある。これに対しては、紙幣Pの供給開
始に当たって、それ以前の直近(たとえば、前回の終業
時)の補正量(制御量)を記憶しておき、この補正量を
用いて、紙幣Pの供給開始前に羽根車114a,114
bの位相を同期させておくことができる。その上で、第
1の実施の形態の制御を行なえばよい。
れば、従来のように紙幣の取出し装置と羽根車の回転と
を、たとえば、タイミングベルトなどで機械的に同期を
とることなく、紙幣の先端部が羽根の先端に衝突しにく
いように羽根車の回転位相が制御できる。また、機械的
に同期をとるために機構が高価で複雑になるという問題
がなく、実際に発生する取出し、および、その後の搬送
による紙幣間ピッチのばらつきに対応できるものであ
る。
妙な摩擦力ばらつきによって取出しピッチが変動する
し、ベルトによる搬送では、温度によるベルト特性の変
化による搬送速度の変化や、ガイド板に対するイレギュ
ラな接触によって、ピッチやスキューが変動するが、実
際の繰出し搬送状態を計測し、これをフィードバックし
て羽根車の回転位相を制御するからである。
羽根車が別々のモータで駆動されているので、別々の位
相角度に設定できる。これによって、スキューした紙幣
が別位相の位置に進入するという問題も解決できるもの
である。
に分類して整理する紙幣分類整理装置に適用した場合に
ついて説明したが、本発明はこれに限定されるものでな
く、たとえば、小切手や商品券、他の有価証券などの紙
葉類を種類別に分類して整理する羽根車方式の集積手段
を用いた紙葉類分類整理装置などの紙葉類処理装置にも
同様に適用できる。
根車方式の集積手段を用いた場合、紙葉類の先端部が羽
根の先端部に衝突しにくいように、羽根車の回転位相を
最適位相に制御できる紙葉類処理装置を提供できる。
内部構成を模式的に示す側面図。
る図。
図。
れに関連する部分を概略的に示す構成図。
グチャート。
ャート。
の図。
…繰出しローラ、31…搬送路(搬送手段)、9…判別
部(検出手段)、10…ローラ(搬送手段)、24…水
平搬送路(搬送手段)、25a〜25d…分岐装置(区
分手段)、26a〜26e…種類別ポケット(集積
部)、110a,110b,110c…搬送ベルト(搬
送手段)、114a,114b…羽根車、115…円筒
体、116…羽根、117a,117b…ステッピング
モータ、118a,118b…回転円板、119a,1
19b…光センサ、120…CPU(制御手段、計測手
段)、121…発振器、122…駆動回路、S1,S
2,S3,S3a,S3b…センサ(検知手段)、SG
O…基準信号。
Claims (6)
- 【請求項1】 紙葉類を1枚ずつ所定間隔で供給する供
給手段と、 この供給手段により供給される紙葉類を搬送する搬送手
段と、 この搬送手段により搬送される紙葉類から当該紙葉類の
持つ情報を検出する検出手段と、 この検出手段の検出結果にしたがって前記搬送手段によ
り搬送される紙葉類を区分する区分手段と、 回転方向に所定間隔おいて配列される複数枚の羽根を有
し、回転することにより前記羽根と羽根との間に前記区
分手段により区分された紙葉類を進入させて所定方向に
案内する羽根車と、 この羽根車により案内される紙葉類を集積させる集積部
と、 前記供給手段による紙葉類の供給タイミングと前記羽根
車の回転位相との同期を取る同期制御手段と、 を具備したことを特徴とする紙葉類処理装置。 - 【請求項2】 前記同期制御手段は、制御の時間的な基
準となる基準信号を有し、前記供給手段により供給され
る紙葉類が前記搬送手段により搬送されて前記羽根車に
到達するときの前記基準信号とのずれ量を求めるととも
に、前記基準信号に対する前記羽根車の回転のずれ量を
求め、これら求めた両ずれ量の差に基づき前記羽根車の
回転を制御することにより、前記供給手段による紙葉類
の供給タイミングと前記羽根車の回転位相との同期を取
ることを特徴とする請求項1記載の紙葉類処理装置。 - 【請求項3】 紙葉類を1枚ずつ所定間隔で供給する供
給手段と、 この供給手段により供給される紙葉類を搬送する搬送手
段と、 この搬送手段により搬送される紙葉類から当該紙葉類の
持つ情報を検出する検出手段と、 この検出手段の検出結果にしたがって前記搬送手段によ
り搬送される紙葉類を区分する区分手段と、 回転方向に所定間隔おいて配列される複数枚の羽根を有
し、回転することにより前記羽根と羽根との間に前記区
分手段により区分された紙葉類を進入させて所定方向に
案内する羽根車と、 この羽根車により案内される紙葉類を集積させる集積部
と、 前記搬送手段の中途部に所定間隔おいて設けられ、前記
搬送手段により搬送される紙葉類を検知する少なくとも
2つの検知手段と、 これら各検知手段の検知結果に基づき、その各検知手段
における前記搬送手段により搬送される紙葉類の先端通
過時間を計測する計測手段と、 この計測手段の計測結果から前記羽根車の回転位相の制
御量を求める演算手段と、 この演算手段により求められた制御量にしたがって前記
羽根車の回転位相を制御する制御手段と、 を具備したことを特徴とする紙葉類処理装置。 - 【請求項4】 前記演算手段は、前記計測手段の計測結
果から複数枚の紙葉類に対する先端通過時間を取得し、
この取得した複数枚の紙葉類の先端通過時間に対して所
定の演算を施すことにより、前記羽根車の回転位相の制
御量を求めることを特徴とする請求項3記載の紙葉類処
理装置。 - 【請求項5】 前記制御量の初期値として、前記供給手
段による当該紙葉類の供給動作以前に得られた制御量を
与えることを特徴とする請求項3記載の紙葉類処理装
置。 - 【請求項6】 紙葉類を1枚ずつ所定間隔で供給する供
給手段と、 この供給手段により供給される紙葉類を搬送する搬送手
段と、 この搬送手段により搬送される紙葉類から当該紙葉類の
持つ情報を検出する検出手段と、 この検出手段の検出結果にしたがって前記搬送手段によ
り搬送される紙葉類を区分する区分手段と、 回転方向に所定間隔おいて配列される複数枚の羽根を有
し、回転することにより前記羽根と羽根との間に前記区
分手段により区分された紙葉類を進入させて所定方向に
案内する搬送方向と直交する方向に配置された少なくと
も2つの羽根車と、 これら各羽根車により案内される紙葉類を集積させる集
積部と、 前記搬送手段の中途部に搬送方向と直交する方向に所定
間隔おいて設けられ、前記搬送手段により搬送される紙
葉類の先端または後端を検知する少なくとも2つの検知
手段と、 これら各検知手段の検知結果に基づき、前記搬送手段に
より搬送される紙葉類の搬送方向に対する傾きを計測す
る計測手段と、 この計測手段の計測結果に基づき前記2つの羽根車の各
回転位相を別々に制御する制御手段と、 を具備したことを特徴とする紙葉類処理装置。
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