JP2002193180A - 電動自転車 - Google Patents

電動自転車

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JP2002193180A
JP2002193180A JP2001369203A JP2001369203A JP2002193180A JP 2002193180 A JP2002193180 A JP 2002193180A JP 2001369203 A JP2001369203 A JP 2001369203A JP 2001369203 A JP2001369203 A JP 2001369203A JP 2002193180 A JP2002193180 A JP 2002193180A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車体の小型化を図るとともにバッテリケース
の着脱性を向上させながら、バッテリーの容量を増大さ
せる。 【解決手段】 バッテリケース10を車幅方向の寸法が
シートチューブ幅より大きくなるように形成してその長
手方向が車載状態で上下方向を指向するようにシートチ
ューブ2cと後輪8との間に配置する。左右一対のシー
トステー2eの前部間隔を、バッテリケース10の車幅
方向寸法より大きくなるように形成し、かつバッテリケ
ース10より前方で前端を車幅方向内側へ屈曲させてシ
ートチューブ2cに結合させ、バッテリケース10を左
右シートステー2eの間を通して上下方向に着脱自在と
する。バッテリケース10に雌コネクタ10aを設け、
フレーム2側に、バッテリケース10の装着操作により
前記雌コネクタ10aに接続し、かつバッテリケース1
0の取外し操作により雌コネクタ10aから離間する雄
コネクタ72a設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、補助動力としてモ
ータを使用する電動自転車に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、補助動力としてモータを使用する
電動自転車としては、例えば、実開昭56−60698
号公報に開示されたものがある。この公報に示された電
動自転車は、ダウンチューブの下方であってかつクラン
ク軸の後方にモータおよび電動装置が配置され、このモ
ータに給電するバッテリがシートチューブと後輪との間
に配置されていた。なお、シートチューブの上端部から
後方へ延びるシートステーは、バッテリケースの上方を
通されていた。
【0003】前記バッテリはバッテリケースに収容さ
れ、充電するときにはバッテリケース毎に車体から外し
て行うように構成されていた。バッテリケースを車体か
ら外すには、バッテリケースを、その下端部を支点とし
て上部を車幅方向の一方に傾斜させ、その状態でバッテ
リケース上部を引っ張り下端係合部を外すことによって
行う構造になっていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、このように
バッテリケースを車幅方向へ傾斜させた状態で車体に対
して着脱させる構成を採ると着脱操作がし難いばかり
か、バッテリの容量が制約されてしまうという問題があ
った。これは、シートチューブと後輪との間に位置する
バッテリ容量を増やすには、バッテリケースを上方へ延
長してその容量を増やさなければならないからである。
【0005】すなわち、バッテリケースを上方へ延長す
ると、バッテリケースの上方を車体前後方向に横切るシ
ートステーをも上方へずらさなければならず、その分だ
けシートチューブも長くなり、シートチューブ上端に装
着されるサドルを最も低い位置に位置づけたとしてもサ
ドル高さが高くなってしまう。このため、婦人や子供用
の自転車には適用できなくなる。なお、バッテリー容量
を増大させるためには、容量増加により重量が重くなっ
てもバッテリケースを簡単に着脱できるようにしなけれ
ばならない。
【0006】本発明はこのような問題点を解消するため
になされたもので、車体の小型化を図るとともにバッテ
リケースの着脱性を向上させながら、バッテリーの容量
を決める上での自由度を向上させることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、本発明に係る電動自転車は、モータおよびモータに
給電するバッテリケースを備えた電動自転車において、
前記バッテリケースを車幅方向の寸法がシートチューブ
幅より大きくなるように形成してその長手方向が車載状
態で上下方向を指向するようにシートチューブと後輪と
の間に配置し、後端が後輪軸付近に連結された左右一対
のシートステーの前部間隔を、前記バッテリケースの車
幅方向寸法より大きくなるように形成し、かつ前記バッ
テリケースより前方で前端を車幅方向内側へ屈曲させて
前記シートチューブに結合させることにより、前記バッ
テリケースを左右シートステーの間を通して上下方向に
着脱自在とし、前記バッテリケースに放電用コネクタを
設け、車体フレーム側に、前記バッテリケースの装着操
作により前記放電用コネクタに接続し、かつバッテリケ
ースの取外し操作により放電用コネクタから離間する負
荷側コネクタを設けたものである。
【0008】本発明によれば、シートステーとバッテリ
ケースとの干渉を避けながら、バッテリケースをシート
チューブの後方で上下方向に長く形成してバッテリ容量
を増大させることができる。また、バッテリケースの着
脱操作によってコネクタが自動で接離する。
【0009】請求項2に記載した発明に係る電動自転車
は、請求項1に記載した発明に係る電動自転車におい
て、バッテリケースは、車載状態でその上端部が前記シ
ートステーより上方に位置しているものである。この発
明によれば、シートステーより上方の空間を利用してバ
ッテリケースを上下方向に長く形成することができる。
【0010】請求項3に記載した発明に係る電動自転車
は、請求項1または請求項2記載の電動自転車におい
て、上方に向けて開口する支持部材を車体フレーム側に
固定し、この支持部材内にバッテリケースを着脱自在に
嵌合させる構造とし、前記支持部材の底部に前記負荷側
コネクタを配設したものである。この発明によれば、車
載状態においては常にバッテリケースの重量が支持部材
との係合方向に加えられ、バッテリケースと支持部材と
の係合状態が安定する。また、負荷側コネクタにバッテ
リケースの重量を作用させることができる。
【0011】請求項4に記載した発明に係る電動自転車
は、請求項1ないし請求項3のうち何れか一つの電動自
転車において、シートチューブの上端にサドルを装着
し、前記サドルは、シートチューブに対してバッテリケ
ース着脱時にバッテリケースの上方空間が開放される位
置まで傾動自在としたものである。この発明によれば、
サドルを傾動させることによりバッテリケースの上方空
間が解放される。
【0012】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1ないし図9に
よって詳細に説明する。図1は本発明に係る電動自転車
の側面図、図2は電動自転車の一部を拡大して示す平面
図、図3はパワーユニットおよびモータの側面図、図4
は図3におけるパワーユニットのIV−IV線断面図、図5
は図4における一方向クラッチのV−V線断面図、図6は
図4におけるVI−VI線断面図、図7は一方向クラッチの
一部を拡大して示す斜視図、図8はバッテリケース装着
部分を拡大して示す側面図、図9は電動自転車の動力伝
達経路を示す図である。
【0013】これらの図において、1は電動自転車、2
はこの電動自転車1のフレームである。このフレーム2
は、前輪3が回転自在に設けられたフロントフォーク4
を操舵自在に支持するヘッドパイプ2aと、このヘッド
パイプ2aから後下がりに延びるダウンチューブ2b
と、このダウンチューブ2bの後部に中ラグ5を介して
連結されたシートチューブ2cと、前記中ラグ5から後
方へ延びるダウンチューブ2bの後端にハンガーラグ6
を介して連結された左右一対のチェーンステー2dと、
前記シートチューブ2cの上部と前記チェーンステー2
dの後端部とを連結する左右一対のシートステー2e等
とから構成されている。
【0014】そして、前記フロントフォーク4の上端部
には操向ハンドル7が装着されている。また、前記チェ
ーンステー2dの後端部およびシートステー2eの下端
部には、後輪8を回転自在に支持するための後輪ブラケ
ット2fが一体的に設けられている。前記シートステー
2eの前部の間隔は、後述するバッテリケース10の車
幅方向寸法より大きくなるように形成されており、バッ
テリケース10より前方で前端を車幅方向内側へ屈曲さ
せて前記シートチューブ2cに結合されている。
【0015】9はこの電動自転車1の補助動力装置で、
この補助動力装置9は、バッテリケース10に収納され
たバッテリ11から給電されると共に後述する制御ユニ
ットによって制御されるモータ12と、クランク軸13
を有するパワーユニット14と、クランク軸13におけ
る車体右側端部に軸装されたクランクギヤ15(図
4)、クランク16およびペダル17等を備えている。
【0016】そして、この補助動力装置9は、パワーユ
ニット14がクランク軸13を中心として形成され、モ
ータ12をクランク軸13より車体前方であってダウン
チューブ2bの下方にダウンチューブ2bに沿わせて配
置されており、前記中ラグ5およびハンガーラグ6に連
結ブラケット18,19を介して連結されている。実施
例では、この補助動力装置9はモータ12の後述する回
転軸12aがダウンチューブ2bと平行になるようにフ
レーム2に搭載されている。
【0017】なお、この補助動力装置9は、車体右側に
位置するクランクギヤ15がチェーン20を介して後輪
8のフリーホイール(図示せず)に連結されている。こ
のフリーホイールは、チェーン20から後輪8へのみ動
力を伝える公知の一方向クラッチによって構成されてい
る。なお、図1においてチェーン20に沿うように設け
られた符号20aで示すものはチェーンカバーである。
【0018】この補助動力装置9のモータ12には、ダ
ウンチューブ2bに取付けられた制御ユニット21およ
びメインスイッチ22が接続されている。この制御ユニ
ット21は、メインスイッチ22がON状態のときであ
ってペダル17からクランク軸13に乗員の踏力が加え
られたときのみに、モータ12を回転させてクランク軸
13にモータ12からの動力を伝える構成になってい
る。すなわち、ペダル17を踏むと、クランク軸13に
はその踏力に加えてモータ12からの回転トルクが付与
されることになる。このモータ12の出力は、ペダル1
7に加えられた踏力に略比例するように、制御ユニット
21によって制御される。なお、前記踏力は、後述する
パワーユニット14内の踏力検出機構により検出され
る。
【0019】そして、この制御ユニット21およびメイ
ンスイッチ22の取付け位置は、ダウンチューブ2bの
下方であってモータ12の前方とされている。このた
め、メインスイッチ22,制御ユニット21,モータ1
2およびパワーユニット14は、ダウンチューブ2bに
沿って前後に一列に並べられることになる。
【0020】前記メインスイッチ22は、キー(図示せ
ず)を差し込んで例えば図1において中立位置から時計
方向に回したときに前記制御ユニット21とバッテリ1
1とを電気的に接続し、反時計方向に回したときに後述
するバッテリケース用ロック機構を解除する構造になっ
ている。
【0021】ここで、上述した補助動力装置9の構造を
図3〜図6によってさらに詳細に説明する。補助動力装
置9は、クランク軸13をパワーユニット14のケース
23に回転自在に支持させると共に、このケース23の
一端部にモータ12をその軸線方向がクランク軸13と
直交するように固定し、前記クランク軸13とモータ1
2の回転軸12aとの間に遊星歯車式増速機24および
遊星ローラ式減速機25等を介装して形成されている。
また、この補助動力装置9では、クランク軸13と同軸
上に配置される回転部品は、小型化を図って最低地上高
を確保する目的から全てその外径がクランクギヤ15よ
り小さくなっている。
【0022】前記ケース23は、図4に示すように、ク
ランク軸13が貫通すると共に遊星歯車式増速機24を
収容する筒状部およびこの筒状部からクランク軸とは直
交する方向へ延びかつ遊星ローラ式減速機25を収容す
るモータ取付部が一体成形されたケース本体23aと、
前記筒状部の両端の開口部のうち開口径が大きい方の車
体左側開口部に取付ねじ23bによって固定されかつこ
の開口部を塞ぐと共にクランク軸13の左側端部を軸受
23cによって回転自在に支持する蓋体23dとから形
成されている。本実施例では、蓋体23dの外側に側面
視略円形状のカバー26が固着されている。
【0023】そして、ケース本体23aにこの補助動力
装置9の主要構成部材(モータ12、遊星歯車式増速機
24、遊星ローラ式減速機25等)が全て取付けられて
いる。このように構成することで各主要構成部材を高精
度に連結させることができると共に、組立て強度を確保
することができる。
【0024】前記遊星歯車式増速機24は、遊星歯車2
7がクランク軸13に一方向クラッチ28を介して支持
され、太陽歯車29がクランク軸13に回転自在に支持
され、外周歯車30が車幅方向に延びる略筒状に形成さ
れて筒状出力軸31にリベット止めされている。前記外
周歯車30の外周部は、遊星歯車27が噛合する部分よ
り筒状出力軸31側が細径に形成され、遊星歯車式増速
機24が無用に大型化しない構造になっている。前記一
方向クラッチ28は、クランク軸13が遊星歯車式増速
機24に対して図3において左回りに回転するときのみ
に、クランク軸13から動力が遊星歯車式増速機24に
伝わるように構成されている。
【0025】この一方向クラッチ28は図5および図7
に示すように、クランク軸13にスプライン嵌合によっ
て固定された略円環状の内輪32と、この内輪32を収
容する中空部が形成されかつ内周部に断面略鋸歯状の係
合歯33が全周にわたって形成された外輪34と、内輪
32と外輪34との間に介装された爪片35と、この爪
片35を前記係合歯33に係合するように付勢するばね
36とから形成されている。また、前記外輪34には前
記遊星歯車27を回転自在に支持する支軸27aが立設
されている。
【0026】前記内輪32は、外周部に径方向外側へ突
出しかつ周方向へ延びる摺接突部としての突起37が周
方向に間隔をおいて4箇所に形成されると共に、これら
の突起37の間となる部分に、内輪32の外周面を断面
円弧状に凹ませてなる爪片支承用凹部38が形成されて
いる。また、前記各突起37の突出側端面37aは、内
輪32の軸心を中心とする円弧面になっており、内輪3
2を外輪34の中空部に装填した状態で全ての突起37
の突出側端面37aが係合歯33の頂部に摺接するよう
に構成されている。さらに、この突起37には、ばね3
6を挿入するための凹溝39が周方向に沿って形成され
ている。
【0027】前記爪片35は、前記内輪32の凹部38
に摺動自在に嵌合する断面円弧状の凸曲面が形成された
基部35aと、この基部35aから動力伝達時の内輪3
2の回転方向(図5においては左回り)前側へ延出され
て延出端が係合歯33に係合する係合部35bとから形
成されている。なお、係合歯33は、頂部に対して動力
伝達時の内輪32の回転方向前側が比較的緩やかに傾斜
され、反対側が急峻に傾斜されている。そして、この爪
片35には、ばね36が挿入される切欠き35cが延出
端から基部35aへ向けて形成されている。この切欠き
35cの底面は平坦に形成され、図5に示すように係合
部35bの延出方向に対して傾斜されている。
【0028】この底面の傾斜角度は、基部35aを凹部
38に嵌合させると共に係合部35bを係合歯33に係
合させた図5に示す状態において、底面における動力伝
達時の内輪32の回転方向後側端部が前側端部より径方
向外側へ突出するように設定されている。そして、この
底面の突出端部に前記ばね36が接触している。このば
ね36は、一部が切断された環状に形成され、径を拡げ
るようにして内輪32に弾装されている。すなわち、前
記切欠き35cの底面におけるばね36に接触している
端部が内輪32の径方向中心側へ押され、爪片35は基
部35aを中心にして図5において右回りに付勢され
る。このため、係合部35bが常に係合歯33に押し付
けられることになる。
【0029】このように構成された一方向クラッチ28
では、外輪34はその係合歯33の頂部に内輪32の全
ての突起37が摺接することによって、内輪32と同一
軸線上に配置されると共に、内輪32に鋼球等を使用す
ることなく回転自在に支持されることになる。そして、
クランク軸13および内輪32が外輪34に対して図5
において左回りに回ったときのみに動力(ペダル17を
踏むことによって生じる踏力)が内輪32から爪片35
を介して外輪34に伝えられることになる。また、クラ
ンク16を前進時とは反対方向へ回したり、モータ12
の動力によって外輪34が内輪32より速く左回りに回
転するようなときには、この一方向クラッチ28での動
力伝達は行われなくなる。
【0030】この遊星歯車式増速機24では、前記外輪
34が内輪32と共に回転する場合、太陽歯車29がこ
れらの部材に対して回転しないようにすることによっ
て、外周歯車30が同方向に所定の速比で増速されて回
転する。そして、この外周歯車30がリベット止めされ
た筒状出力軸31およびこの筒状出力軸31の軸端部に
固定されたクランクギヤ15が回転することによって、
クランク軸13の動力がチェーン20およびフリーホイ
ールを介して後輪8に伝えられることになる。なお、筒
状出力軸31は、図4に示すように、後述する遊星ロー
ラ式減速機25から動力が伝えられるリングギヤ40が
前記外周歯車30と共にリベット止めされ、軸受41を
介してケース本体23aに回転自在に支持されている。
また、この筒状出力軸31の中空部には、軸受42を介
してクランク軸13の車体右側軸端部が回転自在に支持
されている。
【0031】前記太陽歯車29の回転を規制するに当た
っては、本実施例では図3中に符号43で示すストッパ
ーと、44で示す踏力検出機構が用いられている。スト
ッパー43は、ケース本体23aに螺着されてケース内
側の先端が太陽歯車29のアーム29aの下端面に当接
する構造になっている。また、踏力検出機構44は、前
記アーム29aの突出端にリベット止めされた当て板部
材45に上方から当接するポテンショメータ装置46
と、このポテンショメータ装置46を当て板部材45側
へ付勢する加圧装置47とから構成されている。なお、
前記当て板部材45は、面圧を下げるために前記アーム
29aより幅広に形成されている。
【0032】踏力検出機構44のポテンショメータ装置
46は、前記当て板部材45に揺動端部が当接するレバ
ー46aと、このレバー46aに連結されたポテンショ
メータ本体46bとから形成され、ケース本体23aに
支持固定されている。ポテンショメータ本体46bは、
レバー46aに連結される入力軸46cが図3の紙面と
直交する方向を軸線として回動自在に設けられており、
この入力軸46cの回動角度を検出してリード線46d
を介して前記制御ユニット21に出力するように構成さ
れている。なお、前記入力軸46cは軸受46eによっ
てケース本体23aに回転自在に支持されている。
【0033】加圧装置47は、前記レバー46aの揺動
端部に当接する押圧子47aと、この押圧子47aをレ
バー46aに対して進退自在に支持しかつケース本体2
3aに支持固定されたケース47bと、前記押圧子47
aをレバー46a側へ付勢する圧縮コイルばね47cと
から形成されている。
【0034】すなわち、前記外輪34と共に遊星歯車2
7が図3において左回りに回るときには太陽歯車29が
外周歯車30からの回転反力によって左回りに回転付勢
されるが、その力は当て板部材45およびレバー46a
を介して加圧装置47に伝えられて加圧装置47で吸収
される。このため、太陽歯車29は加圧装置47の押圧
子47aの移動量に相当する分だけ回動が許容された状
態で回り止めされることになる。
【0035】このように太陽歯車29が回動すると、ポ
テンショメータ本体46bがその回動量を検出して制御
ユニット21に出力することになる。このとき、制御ユ
ニット21は、ポテンショメータ本体46bからの検出
信号に応じてモータ12を制御する。このモータ12の
制御は、モータ12の回転数が太陽歯車29の回動量に
比例するように行われる。詳述すると、外周歯車30の
回転数を図3中に符号48で示す回転センサで検出し、
この外周歯車30の回転数と、ポテンショメータ本体4
6bによって検出された太陽歯車29の回動量とから図
9に示すように制御ユニット21でモータ駆動力を演算
しモータ12を駆動する。このため、ペダル17を踏む
ことによって生じる踏力に略比例したトルクになるよう
にモータ12が制御されることになる。なお、前記回転
数センサ48は、ケース本体23aに螺着されてケース
内端部が外周歯車30の車体左側端部に微小間隙をおい
て対向しており、外周歯車30に多数形成された歯部3
0aによって磁気抵抗が変化することを利用した公知の
ものが使用されている。このように外周歯車30の端部
に形成された歯部30aを利用して回転数を検出する
と、回転数センサ48を用いて回転数を検出するにあた
って特別な被回転数検出部品が不要になる。
【0036】次に、モータ12に連結された動力伝達系
の構造について説明する。モータ12は、図4に示すよ
うに、その回転軸12aが遊星ローラ式減速機25、モ
ータ側一方向クラッチ51、出力歯車部材52およびこ
の出力歯車部材52に噛合する前記リングギヤ40を介
して前記筒状出力軸31に連結されている。
【0037】遊星ローラ式減速機25は、丸棒からなる
モータ12の回転軸12aより大径な円筒状に形成され
てモータ12の軸端部に回転軸12aと同軸に固定され
た外輪53と、この外輪53と前記回転軸12aとの間
に複数配置されてこれら両者に各々が添接する遊星ロー
ラ54と、これらの遊星ローラ54を回転自在に保持す
るピン55を備えかつモータ側一方向クラッチ51を介
して出力歯車部材52に動力を伝える出力軸部材56と
から形成されている。
【0038】前記外輪53は、遊星ローラ54の軸方向
の移動を規制するためのガイド板57,58が軸方向両
端部に添接され、固定ボルト59によってモータ12に
固定されている。外輪53およびガイド板57,58に
おける固定ボルト59が貫通する穴は固定ボルト59よ
り大径に形成されており、固定ボルト59によって径方
向に対する位置が規制されないようになっている。ま
た、この外輪53の外周部に図6に示すようにケース本
体23aの円形嵌合部60が嵌合している。なお、モー
タ12は、このように外輪53を円形嵌合部60に嵌合
させた状態で図3に示すように連結ボルト61によって
ケース本体23aに連結されている。
【0039】前記遊星ローラ54は、本実施例では図6
に示すように、外輪53の周方向に等間隔おいて4個装
着され、各々が出力軸部材56のピン55に軸受62に
よって回転自在に支持されている。また、この遊星ロー
ラ54を保持する出力軸部材56は、底部に前記ピン5
5が突設された有底円筒状に形成されており、中空部に
モータ側一方向クラッチ51および出力歯車部材52が
装着されている。
【0040】このように構成された遊星ローラ式減速機
25では、モータ12の回転軸12aが図6中に矢印で
示すように右回りに回転することによって、遊星ローラ
54が回転軸12aとは反対側へ自転すると共に、外輪
53の内周面上を転動して右回りに公転するようにな
る。これによって出力軸部材56が図6において右回り
に所定の減速比をもって回転するようになる。
【0041】この出力軸部材56の中空部に装着された
モータ側一方向クラッチ51は、出力軸部材56が出力
歯車部材52に対して図6において右回りに回転すると
きのみにその回転を出力歯車部材52に伝えるように構
成されている。また、出力歯車部材52は、軸受63に
よってケース本体23aに軸方向への移動を規制された
状態で回転自在に支持されており、モータ側軸端部がモ
ータ側一方向クラッチ51に連結され、これとは反対側
の軸端部に傘歯車が形成されてリングギヤ40に噛合し
ている。
【0042】すなわち、出力軸部材56が上述したよう
に回転するときには、モータ12の動力が出力軸部材5
6から出力歯車部材52およびリングギヤ40を介して
前記筒状出力軸31に伝えられることになる。
【0043】このようにモータ12の動力伝達経路中に
モータ側一方向クラッチ51を介装させたのは、バッテ
リ11の電力が不足してモータ12の回転が遅くなった
り、モータ12の動力を故意に断って人力のみによって
走行するときに、クランク軸13からの動力がリングギ
ヤ40から出力歯車部材52および遊星ローラ式減速機
25を介してモータ12に伝わり、駆動抵抗が大きくな
るのを防ぐためである。
【0044】なお、前記回転軸12aと出力軸部材56
の底面との間および出力軸部材56の内側底面と出力歯
車部材52の軸端との間に設けられた符号64,65で
示すものは、出力軸部材56に軸方向の推力が加わった
ときに出力軸部材56が回転軸12aや出力歯車部材5
2に当接するのを防ぐためのボールである。これらのボ
ール64,65は、回転軸12aあるいは出力歯車部材
52の軸端に凹設された円形穴に係入されている。
【0045】ここで、モータ12および遊星ローラ式減
速機25をケース本体23aに組込む手順について説明
する。組込みにあたっては、先ず、外輪53に出力軸部
材56を装着させる。このときには、出力軸部材56と
外輪53との間にガイド板58を介在させると共に、ピ
ン55に軸受62および遊星ローラ54を装着させて外
輪53の内周側に収容させる。そして、このように出力
軸部材56の取付けられた外輪53を、ガイド板57を
モータ12との間に介在させてモータ12に固定する。
このときには、各遊星ローラ54の間にモータ12の回
転軸12aを係入させ、回転軸12aに対して遊星ロー
ラ54および出力軸部材56が回転できるようにする。
これと共に、ボール64を回転軸12aと出力軸部材5
6との間に介装させておく。このようにすることによっ
て、回転軸12aに対して外輪53および出力軸部材5
6が同一軸線上に位置づけられる。
【0046】次に、外輪53およびガイド板57,58
を固定ボルト59によってモータ12に固定する。これ
によって遊星ローラ式減速機25がモータ12に装着さ
れることになる。すなわち、遊星ローラ式減速機25を
モータ12に連結するに当たっては、特別な嵌合構造を
用いることなく行うことができる。
【0047】しかる後、外輪53の外周部をケース本体
23aの円形嵌合部60に嵌合させる。なお、このとき
には、出力軸部材56の中空部あるいは出力歯車部材5
2にモータ側一方向クラッチ51を予め装着させてお
き、モータ12の取付と同時にモータ側一方向クラッチ
51の装着を行う。また、ボール65も出力歯車部材5
2に予め装着させておく。
【0048】そして、モータ12を連結ボルト61によ
ってケース本体23aに固定することによって、モータ
12および遊星ローラ式減速機25の組込みが終了す
る。また、この補助動力装置9をフレーム2に搭載する
には、図3に示すようにケース本体23aに穿設された
ボルト穴66,67を前記連結ブラケット18,19の
ボルト穴に合わせ、ケース本体23aを連結ブラケット
18,19にボルト止めして行う。
【0049】次に、前記モータ12に給電するバッテリ
11を収容するバッテリケース10の構造について説明
する。バッテリケース10は上下方向に細長い箱状に形
成され、図1および図8に示すように内部にバッテリ1
1を2つ収納する構造になっており、シートチューブ2
cと後輪8との間に配置されている。また、このバッテ
リケース10は、図1に示す車載状態において、上端部
がシートステー2eより上方に位置するように形成され
ている。すなわち、このバッテリケース10は、図2に
示すようにその車幅方向の寸法がシートチューブ幅より
大きく左右のシートステー2eどうしの間を通される寸
法に設定されると共に、前後方向の寸法がシートチュー
ブ2cと左右一対の補助シートチューブ71との間を通
される寸法に設定されている。なお、この補助シートチ
ューブ71は、左右のシートステー2e間に架け渡され
たクロス部材とダウンチューブ2bの後端部との間にシ
ートチューブ2cと略平行に架け渡されている。
【0050】また、図2に示すように、このバッテリケ
ース10や上述した補助動力装置9、制御ユニット21
は、左右のクランク16,16の間に全て収容されてい
る。
【0051】このバッテリケース10を車体に取付ける
構造は、ダウンチューブ2bの後端部に上方へ向けて開
口する有底角筒状の支持箱72を設け、この支持箱72
内にバッテリケース10の下端部を上方から嵌合させる
構造になっている。前記支持箱72が請求項3に記載し
た発明に係る支持部材を構成している。この支持箱72
は、その下部前側部分が前記中ラグ5のブラケット73
に連結されてこのブラケット73および中ラグ5を介し
てフレーム2に支持されている。このため、バッテリケ
ース10は車体に対して上下方向に着脱自在に取付けら
れることになる。また、支持箱72の底部には、バッテ
リケース10の下端部に設けられた雌コネクタ10aに
電気的に接続される雄コネクタ72aが取付けられると
共に、バッテリケース10が第3者によって車体から外
されるのを防ぐロック機構74が取付けられている。前
記雌コネクタ10aが本発明に係る放電用コネクタを構
成し、前記雄コネクタ72aが本発明に係る負荷側コネ
クタを構成している。
【0052】前記雄コネクタ72aは、メインスイッチ
22を介して制御ユニット21やモータ12に電気的に
接続され、接触子が支持箱72内に突出する構造になっ
ている。すなわち、バッテリケース10を支持箱72に
上方から嵌合させることによって、雄コネクタ72aに
バッテリケース10側の雌コネクタ10aが電気的に接
続され、メインスイッチ22や他の電気機器にバッテリ
11から給電されるようになる。
【0053】前記ロック機構74は、支持箱72に回動
自在に設けられてバッテリケース10に係脱自在に構成
された係止爪74aを備え、バッテリケース10を支持
箱72に嵌合させることによってロックされる構造にな
っている。また、係止爪74aは操作ワイヤ74bを介
して前記メインスイッチ22に連結され、メインスイッ
チ22のキーをロック解除側(図1において反時計方
向)に回したときにロックが解除される構造になってい
る。
【0054】なお、図1に示した状態では、バッテリケ
ース10を上方へ引き上げるとシートチューブ2cの上
端部に位置するサドル75が邪魔になるが、このサドル
75は、後述するサドル傾動機構76によってバッテリ
ケースの着脱経路上から離間される。
【0055】前記サドル75はシートピラーチューブ7
7の上端部に取付けられ、このシートピラーチューブ7
7をシートチューブ2cに嵌挿させることによってフレ
ーム2に装着されている。このサドル75は、本実施例
ではクッション付きのものが使用されている。前記シー
トピラーチューブ77は乗員の体格に合わせてサドル7
5の高さを変えることができるようにある程度長さをも
って形成され、下端部にサドル傾動機構76が設けられ
ている。なお、サドル75の高さを変えるには、先ず、
シートチューブ2cの上端に設けられてシートチューブ
2cの上端開口径を変えるシートピン78を緩め、サド
ル75を引っ張ってシートピラーチューブ77をシート
チューブ2cから上側へ引き出す。そして、サドル75
を所望の高さに位置づけた後、前記シートピン78を締
めてシートピラーチューブ77をシートチューブ2cの
上側開口部で緊縛させる。
【0056】前記サドル傾動機構76は、シートピラー
チューブ77の下端に挿入固着された上側部材76a
と、この上側部材76aに枢支ピン76bを介して揺動
自在に連結され、かつシートチューブ2cに嵌挿される
下側部材76cとから構成されている。また、前記枢支
ピン76bは、その軸線を車幅方向に向けて取付けられ
ている。このため、下側部材76cに対して上側部材7
6aが前後方向に揺動するが、本実施例では、上側部材
76aが下側部材76cに対して前側のみに傾斜するよ
うに構成されている。
【0057】すなわち、このサドル傾動機構76は、シ
ートピラーチューブ77をシートチューブ2cに固定し
た走行時には図1に示すようにシートチューブ2c内に
挿入される。また、シートピラーチューブ77の全てを
シートチューブ2c上に引き出して下側部材76cの上
部をシートチューブ2cの上側開口部から突出させた状
態では、枢支ピン76bを中心にしてシートピラーチュ
ーブ77およびサドル75を図8中に二点鎖線で示す上
方引き出し位置から実線で示すように前側へ傾斜させる
ことができるようになる。
【0058】図1において符号79は車体カバーであ
る。この車体カバー79は、上下に分割形成されたカバ
ー本体80,81からなり、これらのカバー本体80,
81によってダウンチューブ2bおよびこのダウンチュ
ーブ2bに取付けられた電装品(メインスイッチ22,
制御ユニット21,補助動力装置9等)を挾むようにし
て覆う構造になっている。また、下カバー本体81は制
御ユニット21の下部前面と対応する部分(この部分を
図1中符号Aで示す)が開口されており、この開口に制
御ユニット21の下部が臨んでいる。このようにする
と、走行風を前記開口から制御ユニット21に当てるこ
とができるから、発熱し易い制御ユニット21を効率よ
く冷却することができる。
【0059】次に上述したように構成された電動自転車
1の動作を図9によって説明する。メインスイッチ22
がOFF状態のときは、モータ12からの補助動力は加
わらず、クランク軸13の回転がクランク軸側一方向ク
ラッチ28、遊星歯車増速機24、筒状出力軸31、チ
ェーン20および後輪側のフリーホイールに伝えられ、
ペダル17を踏むことにより生じる踏力のみによって後
輪8が駆動される。
【0060】メインスイッチ22がON状態のときは、
踏力に比例する補助動力がモータ12から筒状出力軸3
1に加えられ、踏力と補助動力との合力によって後輪8
が駆動されることになる。このときには、踏力検出機構
44によって検出された踏力と、回転センサ48によっ
て検出された外周歯車30(筒状出力軸31)の回転数
とが制御ユニット21に入力され、踏力に比例したトル
クとなるように制御ユニット21がモータ12を制御す
る。すなわち、モータ12の動力は、回転軸12に連結
された遊星ローラ式減速機25からモータ側一方向クラ
ッチ51、出力歯車部材52、リングギヤ40を介して
筒状出力軸31に伝えられ、この筒状出力軸31でクラ
ンク軸13からの踏力と合成され、チェーン20、フリ
ーホイールを介して後輪に伝達されることになる。
【0061】したがって、この電動自転車1は、バッテ
リケース10を車幅方向の寸法がシートチューブ幅より
大きくなるように形成してその長手方向が車載状態で上
下方向を指向するようにシートチューブ2cと後輪8と
の間に配置し、後端が後輪軸付近に連結された左右一対
のシートステー2eの前部間隔を、前記バッテリケース
10の車幅方向寸法より大きくなるように形成し、かつ
前記バッテリケース10より前方で前端を車幅方向内側
へ屈曲させて前記シートチューブ2cに結合させること
により、前記バッテリケース10を左右シートステー2
eの間を通して上下方向に着脱自在としたから、シート
ステー2eとバッテリケース10との干渉を避けなが
ら、バッテリケース10をシートチューブ2cの後方で
上下方向に長く形成してバッテリ容量を増大させること
ができる。
【0062】また、バッテリケース10に雌コネクタ1
0aを設け、フレーム2側に、前記バッテリケース10
の装着操作により前記雌コネクタ10aに接続し、かつ
バッテリケース10の取外し操作により雌コネクタ10
aから離間する雄コネクタ72aを設けているから、バ
ッテリケースの着脱操作によってコネクタが自動で接離
し、着脱操作を容易に行うことができる。
【0063】さらに、バッテリケース10の前方にシー
トチューブ2cが位置するとともに、平面視において、
バッテリケース10の左右両側方にシートステー2eが
位置し、さらに、バッテリケース10の後方には後輪8
が位置しているから、車体が倒れたときにバッテリケー
ス10を前記フレーム部材と後輪8とによって保護する
ことができる。さらにまた、この電動自転車1は、重量
物であるバッテリケース10が車体中心の近傍に配置さ
れてマスの集中化を図ることができる。
【0064】加えて、この電動自転車1のバッテリケー
ス10は、車載状態でその上端部が前記シートステー2
eより上方に位置しているから、シートステー2eより
上方の空間を利用してバッテリケース10を上下方向に
長く形成することができ、より一層バッテリ容量を増大
させることができる。
【0065】また、この電動自転車1は、上方に向けて
開口する支持箱72をフレーム2側に固定し、この支持
箱72内にバッテリケース10を着脱自在に嵌合させる
構造とし、前記支持箱72の底部に前記雄コネクタ72
aを配設しているから、車載状態においては常にバッテ
リケース10の重量が支持箱72との係合方向に加えら
れ、バッテリケース10と支持箱72との係合状態が安
定する。また、雄コネクタ72aにバッテリケース10
の重量を作用させることができる。
【0066】さらに、この電動自転車1は、シートチュ
ーブ2cの上端にサドル75を装着し、前記サドル75
は、シートチューブ2cに対してバッテリケース着脱時
にバッテリケース10の上方空間が開放される位置まで
傾動自在とされているから、サドルを傾動させることに
よりバッテリケース10の上方空間が解放され、バッテ
リケース10を簡単に着脱することができる。
【0067】さらにまた、前記クランク軸側一方向クラ
ッチ28は、内輪32に突設された突起37が実質的な
軸受となって外輪34が内輪32に回転自在に支持され
ることになる。このため、内輪32と外輪34とを相互
に回転自在に設けるに当たって鋼球が不要になる。しか
も、突起37によって外輪34が内輪32に対して同一
軸線上に配置されるようになるから、複数配置された爪
片35を全て同様に係合歯33に係合させることができ
る。
【0068】また、このクランク軸側一方向クラッチ2
8は鋼球を使用しない関係から、組込みに当たっては予
め組立てておく必要がなくなり、補助動力装置9を組立
てるときに内輪32と外輪34を個別に組込むことがで
きる。すなわち、組込み工数を削減できる。
【0069】さらに、本実施例で示したようにモータ1
2をダウンチューブ2bの下方に配置すると、モータ1
2およびパワーユニット14をダウンチューブ2bの下
方の広い空間に連続して配置できる。このため、モータ
12の動力伝達経路が単純かつ短くなる。
【0070】さらにまた、バッテリ11をダウンチュー
ブ2bの上方に配置すると、バッテリ11の重量をダウ
ンチューブ2bで受け易くなる。しかも、バッテリ11
をシートチューブ2cの後方に配置すると、シートチュ
ーブ2cの前方の足通し空間を広くとることができ、乗
り降りに際しバッテリ11が邪魔になることがない。
【0071】加えて、本実施例で示したようにパワーユ
ニット14の外周歯車30、リングギヤ40および筒状
出力軸31を別体に形成し、リベットによって結合させ
る構成を採ると、各々の部材をその機能に最も適した材
料によって形成することができ、過剰品質になることが
ないから、コストを低く抑えることができる。
【0072】なお、本実施例では内輪32に爪片35を
装着させると共に突起37を形成し、外輪34に係合歯
33を形成した例を示したが、爪片35および突起37
を外輪34に設けて内輪32に係合歯を設けてもよい。
このようにしても前記実施例と同等の効果が得られる。
【0073】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、シ
ートステーとバッテリケースとの干渉を避けながら、バ
ッテリケースをシートチューブの後方で上下方向に長く
形成することができるから、シートチューブを婦人や子
供に適したサドル高さが得られる長さに形成しつつ、バ
ッテリケースを上下方向に延ばして容量を増やすことが
できる。また、バッテリケースの着脱方向が重力と略同
方向であり、かつ着脱操作によってコネクタが自動で接
離するから、バッテリ容量が増大して重量が重くなった
としても、バッテリケースの着脱操作を容易に行うこと
ができる。
【0074】加えて、本発明によれば、バッテリケース
の前方にシートチューブが位置するとともに、平面視で
バッテリケースの左右両側方にシートステーが位置し、
さらに、バッテリケースの後方には後輪が位置している
から、車体が倒れたときにバッテリケースを前記フレー
ム部材と後輪とによって保護することができる。さらに
また、この発明に係る電動自転車は、重量物であるバッ
テリケースが車体中心の近傍に配置されてマスの集中化
を図ることができる。
【0075】請求項2記載の発明によれば、シートステ
ーより上方の空間を利用してバッテリケースを上下方向
に長く形成することができるから、より一層バッテリ容
量を増大させることができる。
【0076】請求項3記載の発明によれば、車載状態に
おいては常にバッテリケースの重量が支持部材との係合
方向に加えられ、バッテリケースと支持部材との係合状
態が安定する。また、負荷側コネクタにバッテリケース
の重量を作用させることができる。このため、悪路を走
行したり、急なカーブを曲がったりしてバッテリケース
に前後方向または横方向に力が加えられたときに、バッ
テリケースを支持部材によって強固に保持することがで
きるとともに、電気的接続の安定化を図ることができ
る。
【0077】請求項4記載の発明によれば、サドルを傾
動させることによりバッテリケースの上方空間が解放さ
れるから、サドルをバッテリケースの直上に位置づけた
としても、バッテリケースを上下方向に着脱させること
ができる。このため、シートチューブを婦人や子供に適
したサドル高さが得られる長さに形成しつつ、バッテリ
ケースを上下方向に延ばして容量を増やすことができ
る。しかも、バッテリケースを着脱させるに当たって
は、シートを車体から取外してしまう必要がない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る電動自転車の側面図である。
【図2】 電動自転車の一部を拡大して示す平面図であ
る。
【図3】 パワーユニットおよびモータの側面図であ
る。
【図4】 図3におけるパワーユニットのIV−IV線断面
図である。
【図5】 図4における一方向クラッチのV−V線断面図
である。
【図6】 図4におけるVI−VI線断面図である。
【図7】 一方向クラッチの一部を拡大して示す斜視図
である。
【図8】 バッテリケース装着部分を拡大して示す側面
図である。
【図9】 電動自転車の動力伝達経路を示す図である。
図である。
【符号の説明】
1…電動自転車、2…フレーム、2c…シートチュー
ブ、2e…シートステー、10…バッテリケース、10
a…雌コネクタ、72…支持箱、72a…雄コネクタ、
75…サドル、76…サドル傾動機構。
【手続補正書】
【提出日】平成13年12月28日(2001.12.
28)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正内容】
【0010】請求項3に記載した発明に係る電動自転車
は、請求項1または請求項2記載の電動自転車におい
て、上方に向けて開放される支持部材を車体フレーム側
に固定し、この支持部材内にバッテリケースを着脱自在
に嵌合させる構造とし、前記支持部材の底部に前記負荷
側コネクタを配設したものである。この発明によれば、
車載状態においては常にバッテリケースの重量が支持部
材との係合方向に加えられ、バッテリケースと支持部材
との係合状態が安定する。また、負荷側コネクタにバッ
テリケースの重量を作用させることができる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0065
【補正方法】変更
【補正内容】
【0065】また、この電動自転車1は、上方に向けて
開放される支持箱72をフレーム2側に固定し、この支
持箱72内にバッテリケース10を着脱自在に嵌合させ
る構造とし、前記支持箱72の底部に前記雄コネクタ7
2aを配設しているから、車載状態においては常にバッ
テリケース10の重量が支持箱72との係合方向に加え
られ、バッテリケース10と支持箱72との係合状態が
安定する。また、雄コネクタ72aにバッテリケース1
0の重量を作用させることができる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 モータおよびモータに給電するバッテリ
    ケースを備えた電動自転車において、前記バッテリケー
    スを車幅方向の寸法がシートチューブ幅より大きくなる
    ように形成してその長手方向が車載状態で上下方向を指
    向するようにシートチューブと後輪との間に配置し、後
    端が後輪軸付近に連結された左右一対のシートステーの
    前部間隔を、前記バッテリケースの車幅方向寸法より大
    きくなるように形成し、かつ前記バッテリケースより前
    方で前端を車幅方向内側へ屈曲させて前記シートチュー
    ブに結合させることにより、前記バッテリケースを左右
    シートステーの間を通して上下方向に着脱自在とし、前
    記バッテリケースに放電用コネクタを設け、車体フレー
    ム側に、前記バッテリケースの装着操作により前記放電
    用コネクタに接続し、かつバッテリケースの取外し操作
    により放電用コネクタから離間する負荷側コネクタを設
    けてなる電動自転車。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の電動自転車において、バ
    ッテリケースは、車載状態でその上端部が前記シートス
    テーより上方に位置している電動自転車。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2記載の電動自転
    車において、上方に向けて開口する支持部材を車体フレ
    ーム側に固定し、この支持部材内にバッテリケースを着
    脱自在に嵌合させる構造とし、前記支持部材の底部に前
    記負荷側コネクタを配設してなる電動自転車。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし請求項3のうち何れか一
    つの電動自転車において、シートチューブの上端にサド
    ルを装着し、前記サドルは、シートチューブに対してバ
    ッテリケース着脱時にバッテリケースの上方空間が開放
    される位置まで傾動自在としてなる電動自転車。
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