JP7188829B1 - 後二輪車両 - Google Patents

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Abstract

【課題】後二輪車両における停車時の転倒を防止し、安定した走りを確保する。【解決手段】フレーム1に回転自在に支持されたハンドルポスト3の回転によって前輪Fが左右へ操舵され、後輪Rに車体幅方向に並列する2つの車輪W,Wを備えた後二輪車両において、前記フレーム1の後方に接続される後輪支持部7,9と、前記後輪支持部7,9に接続されるリンク機構10と、前記リンク機構10に接続され前記後輪Rの前記2つの車輪W,Wを結ぶ車軸Bを回転自在に支持する軸受63,63と、前記ハンドルポスト3の回転を前記リンク機構10へ伝達して前記2つの車輪W,Wに対して前記フレーム1及び前記後輪支持部7,9を左右へスイングさせる伝達機構70を備えた後二輪車両とした。【選択図】図1

Description

この発明は、後輪に車体幅方向に並列する2つの車輪を備えた後二輪車両に関するものである。
後輪に車体幅方向に並列する2つの車輪を備えた後二輪車両がある。例えば、特許文献1,2の後二輪車両は、車体の前後方向へ伸びるフレームと、フレームの前端に設けられた筒状のセンターポストと、センターポストに取り付けられた前輪用の操舵機構を備えている。操舵機構は、前輪を回転自在に支持するフロントフォーク部材と、センターポストに挿通されるハンドルポストと、操舵ハンドル等から構成されている。また、フレームの後端には、左右の後輪間の車軸を支持する後輪保持部が接続されている。運転者の踏力でクランクペダルを回転させると、チェーンを介して後輪が駆動される。
また、電動補助自転車の後二輪車両は、フレームの中央付近に、運転者の踏力をアシストする踏力補助装置が設けられている。運転者の踏力が入力されるクランクペダルが踏力補助装置に接続され、シャフトやチェーンを介して、後輪の左右のタイヤホイールを結ぶ車軸に駆動力が伝達されるようになっている。また、近年は、エンジン等の原動機を備えたバイクにおいても、後二輪車両が実用化されている。
特開平10-264875号公報 特開平10-264872号公報
従来の後二輪車両では、左右の後輪間の車軸を支持する後輪保持部と、車体のフレームとの間にスイング機構が備えられている。スイング機能を備えた後二輪車両では、交差点やカーブを通過する時に車体を傾斜させることで、左右の後輪が接地した状態を維持しつつ、スムーズな走行が可能である。しかし、スイング機能を備えた後二輪車両では、例えば、運転者が片足を地面について停車しているような状態で、運転者がバランスを崩すと車体が大きく傾斜して転倒する恐れがある。また、車体の傾斜が不充分であったり過度であったりすると、安定した走りを確保できない恐れもある。
そこで、この発明の課題は、後輪に車体幅方向に並列する2つの車輪を備えた後二輪車両において、停車時における転倒を防止し、安定した走りを確保することである。
上記の課題を解決するために、この発明は、フレームに回転自在に支持されたハンドルポストの回転によって前輪が左右へ操舵され、後輪に車体幅方向に並列する2つの車輪を備えた後二輪車両において、前記フレームの後方に接続される後輪支持部と、前記後輪支持部に接続されるリンク機構と、前記リンク機構に接続され前記後輪の前記2つの車輪を結ぶ車軸を回転自在に支持する軸受と、前記ハンドルポストの回転を前記リンク機構へ伝達して前記2つの車輪に対して前記フレーム及び前記後輪支持部を左右へスイングさせる伝達機構を備えた後二輪車両を採用した。
ここで、前記リンク機構は、前記軸受が接続された下部リンクバーと、前記下部リンクバーよりも上方に設けられ前記後輪支持部に対して揺動自在の上部リンクバーとを備え、前記伝達機構は、前記ハンドルポストの回転に伴って回転する終端回転部材を前記下部リンクバーに備え、前記終端回転部材を支持する終端揺動部材は前記上部リンクバー又は前記上部リンクバーに固定された反力部材に係合し、前記終端回転部材が回転することで前記下部リンクバーに対して前記後輪支持部を車体幅方向へ傾斜させる構成を採用できる。
また、前記リンク機構は、前記軸受が接続された下部リンクバーを備え、前記伝達機構は、前記ハンドルポストの回転に伴って回転する終端回転部材を前記下部リンクバーに備え、前記終端回転部材を支持する終端揺動部材は前記下部リンクバー又は前記下部リンクバーに固定された反力部材に係合し、前記終端回転部材が回転することで前記下部リンクバーに対して前記後輪支持部を車体幅方向へ傾斜させる構成を採用できる。
これらの各態様において、前記ハンドルポストの回転の前記伝達機構への伝達を入断する切り替え機構を備えている構成を採用できる。
これらの各態様において、前記伝達機構は、前記ハンドルポストとともに回転する第1回転部材と、前記第1回転部材の回転を前記終端回転部材に伝達する無端状部材を備えている構成を採用できる。
これらの各態様において、前記伝達機構は、前記ハンドルポストとともに回転する第1回転部材と、前記第1回転部材の回転を前記終端回転部材に伝達する回転シャフトを備えている構成を採用できる。
この発明は、後輪に車体幅方向に並列する2つの車輪を備えた後二輪車両において、停車時における転倒を防止でき、また、安定した走りを確保できる。
この発明の第1の実施形態を示す全体図 図1の右側面図(直進状態) 図1の右側面図(左操舵状態) 図2Aの平面図 図1の要部拡大図 この発明の第2の実施形態を示す全体図 図5の右側面図(直進状態) 図5の右側面図(左操舵状態) 図6Aの平面図 図7の左側面図 この発明の第3の実施形態を示す全体図
この発明の実施形態からなる後二輪車両Cを、図面に基づいて説明する。図1~図4は第1の実施形態を、図5~図8は第2の実施形態を、図9は第3の実施形態を示している。第1、第2の実施形態では前輪Fに1つの車輪Wを、後輪RL/RRに車体の幅方向に並列する2つの車輪W,Wを備えた後二輪自転車を例にこの発明を説明し、第3の実施形態では後輪RL/RRに車体の幅方向に並列する2つの車輪W,Wを備えた後二輪バイク(後二輪原動機付自転車又は後二輪自動二輪車)を例にこの発明を説明している。
(第1の実施形態)
第1の実施形態の後二輪車両Cの基本構成は、図1に示すように、車体の前後方向に延びるフレーム1と、フレーム(ダウンチューブ)1の前端に設けられた筒状のセンターポスト(ヘッドチューブ)4と、センターポスト4に取り付けられた前輪用の操舵機構を備えている。操舵機構は、前輪Fを構成する1本のタイヤホイールWを、車軸Aの軸回りに回転自在に支持するフロントフォーク部材5と、フロントフォーク部材5を支持するためにセンターポスト4に挿通されるハンドルポスト3と、ハンドルポスト3の上端には、クランプ部材によって操舵ハンドル2が接続されている。
フレーム1から立ち上がるシートチューブ8の上部にはサドル8aが昇降自在に取り付けられている。サドル8aに座る運転者は、操舵ハンドル2の両端のグリップ部2aを掴んで操作できるようになっている。また、操舵ハンドル2の両端には前輪F及び後輪RR/RLに付与する制動力を調整するブレーキレバーが設けられている。運転者が操舵ハンドル2を左右に回動させることにより、ハンドルポスト3が軸回り回転して前輪Fが左右に操舵される。なお、フロントフォーク部材5は、一般的な前後二輪の自転車と同様に、上方側が1本の軸で構成され、タイヤホイールW側は二股に分かれてその先端でタイヤホイールWの車軸Aの両端を支持する構造となっている。
また、フレーム1の後方にはシートステー7とチェーンステー9が一体に接続されている。シートステー7は、チェーンステー9の後端から上方へ立ち上がる第1部材7aと、上下方向に向く第1部材7aの途中から後方へ向かって突出する第2部材7bと、シートチューブ8の上端と第1部材7aの上端とを結ぶ第3部材7cとを有している。また、シートステー7は、第1部材7aの下端(チェーンステー9の後端)から後方へ突出する第4部材7dを有している。以下、シートステー7及びチェーンステー9を後輪支持部7,9と総称する。なお、図中の符号6は、荷台である。
後輪支持部7,9にはリンク機構10が接続され、そのリンク機構10には後輪Rの2つの車輪W,Wを結ぶ車軸Bを回転自在に支持する軸受63,63が接続されている。車軸Bの両端部には、後輪RR/RLのタイヤホイールWが取り付けられている。運転者の踏力でクランクペダル55を回転させると、前スプロケット51、後スプロケット52及びチェーン53を介して後輪RR/RLが駆動される。前スプロケット51は、クランクペダル55の回転軸54と一体に回転し、後スプロケット52は、後輪RR/RL間の車軸Bと一体に回転する。図2A、図2B及び図3中の符号62は、ブレーキディスクである(ブレーキパッド及びブレーキキャリパ等は図示せず)。ブレーキディスク62は、両方の車輪W,Wにそれぞれ設けられている。
リンク機構10は、軸受63,63が接続される下部リンクバー12と、下部リンクバー12よりも上方に設けられる上部リンクバー11とを備えている。
上部リンクバー11は、車体幅方向に向けて配置される長手状部材である。上部リンクバー11は、後輪支持部7,9に対して揺動軸15を介して、その揺動軸15の軸周りに揺動自在である。揺動軸15は、後輪支持部7の第2部材7bに固定され、車体幅方向に向く上部リンクバー11の長手方向中央に貫通している。上部リンクバー11は、揺動軸15の軸回りに揺動できるので、上部リンクバー11の車体幅方向右端が上昇すれば車体幅方向左端が下降し、上部リンクバー11の車体幅方向右端が下降すれば車体幅方向左端が上昇する。ここで、フレーム(第2部材7b)に不動の揺動軸15と上部リンクバー11との間に軸受を配置してもよいし、揺動軸15と上部リンクバー11とを一体として、フレーム(第2部材7b)と揺動軸15との間に軸受を配置してもよい。
下部リンクバー12は、車体幅方向に向けて配置される長手状部材である。下部リンクバー12の長手方向両端は、車軸Bを支持する軸受63,63にボルト63aを介して固定されている。図中の符号63は、ハウジングの内部に軸受構造を備えた軸受ユニットを示しており、ボルト63aは、軸受ユニットのハウジングと、下部リンクバー12の両端に設けられたブラケット部12aとを接続している。また、下部リンクバー12の長手方向中央は、後輪支持部7に対して支持軸18を介して揺動自在である。支持軸18の支持構造は、揺動軸15と同様である。
リンク機構10には、ハンドルポスト3の回転をリンク機構10へ伝達する伝達機構70が接続されている。
この実施形態では、伝達機構70として、図3及び図4に示すように、ハンドルポスト3の回転に伴って回転する終端回転部材74を下部リンクバー12に備えている。終端回転部材74は円形のプーリであり、下部リンクバー12に対して軸受を介して軸回り回転可能に支持されている。また、伝達機構70は、ハンドルポスト3とともに回転する第1回転部材71を備えている。実施形態では、第1回転部材71は円形のプーリであり、ハンドルポスト3の下端に一体に取り付けられている。なお、第1回転部材71は、ハンドルポスト3の軸方向中ほどや上端に取り付けられていてもよい。また、第1回転部材71は、ハンドルポスト3の軸回り回転が伝達されていればよく、その設置位置は限定されない。
伝達機構70は、第1回転部材71の回転を終端回転部材74の回転として伝達する無端状部材72を備えている。この実施形態では、無端状部材72として第1回転部材71や終端回転部材74を構成するプーリに巻回されるベルトを採用している。ベルトは、ゴム等の可撓性を有する素材で構成された環状の部材である。また、第1回転部材71と終端回転部材74間には、無端状部材72の動きをガイドする案内部材73が設けられている。案内部材73は、無端状部材72の動きを第1回転部材71から終端回転部材74へ円滑に伝達し、且つ、適宜の位置でその向きを変えるように、必要な場所に設置される。図中の符号72a,72bは、環状を成す無端状部材72のうち、車体左側にある部分を符号72a,車体右側にある部分を符号72bで便宜的に示したものである。
この実施形態では、案内部材73として、図1に示すように、フレーム1のダウンチューブの上端付近に設けられる第1案内部材73aと、ダウンチューブの下端付近に設けられる第2案内部材73bと、チェーンステー9の後端付近に設けられる第3案内部材73cと、第3案内部材73cよりも上方で後輪支持部7の第1部材7aに設けられる第4案内部材73dと備えている。第1案内部材73a、第2案内部材73b、第3案内部材73c及び第4案内部材73dは、それぞれベルトが巻回されるロータであるが、無端状部材72の動きをガイドするものであれば、ロータ以外でもよい。
また、伝達機構70として無端状部材72を採用する場合、その無端状部材72は実施形態のようなベルトに限定されず、チェーン等の他の部材を採用してもよい。チェーンを採用する場合、第1回転部材71や終端回転部材74等の回転部材や、途中の案内部材73にはスプロケットを採用することができる。
終端回転部材74は終端揺動部材17に支持されている。終端揺動部材17は終端回転部材74と一体に回転するように固定されており、その先端が終端回転部材74の外縁よりも外方へ突出している。終端揺動部材17の先端には係合部16が設けられている。また、上部リンクバー11には、下方へ突出するように反力部材13が設けられている。上部リンクバー11と反力部材13とは、互いに一体に動くように固定されている。係合部16は、反力部材13に形成された被係合部13aに係合している。この実施形態では、係合部16を円柱状の突起とし、被係合部13aを円柱状の突起が入り込む凹部としているが、係合部16と被係合部13aの態様は種々の変更ができ、例えば、実施形態を逆にして、被係合部13aを円柱状の突起とし、係合部16を円柱状の突起が入り込む凹部としてもよい。また、反力部材13の設置を省略して、被係合部13aを上部リンクバー11に直接設けてもよい。
また、リンク機構10は、車輪W,Wからフレーム1への衝撃を緩和するサスペンションとしてばね機構30を備えている。ばね機構30は、左右一対のコイルバネ31,31で構成されている。各コイルバネ31,31の上下に取り付けられた受部32は、上部リンクバー11の両端及び下部リンクバー12の両端に対してそれぞれピン接合されている。このため、左右のばね機構30は、上部リンクバー11及び下部リンクバー12に対してピンの軸回りに揺動自在である。これにより、左右のばね機構30、上部リンクバー11及び下部リンクバー12で四節クランク機構を構成している。また、このばね機構30は、フレーム1と後輪支持部7,9を、傾斜状態から中立状態(傾斜していない状態)に復帰させる復元機能も発揮する。なお、このようなサスペンション機能及び復元機能を求めない場合は、左右のばね機構30を省略して、その代わりに上部リンクバー11や下部リンクバー12と同様な伸縮機能がない通常のリンクバーによって、上部リンクバー11と下部リンクバー12の左端同士、上部リンクバー11と下部リンクバー12の右端同士をピン接合してもよい。
また、左右のばね機構30を構成するコイルバネ31,31の軸線同士は、互いに平行であるか、あるいは、上方へ向かって徐々に近づくようにややキャンバーを付けた構成であってもよい。また、上部リンクバー11と下部リンクバー12との車体幅方向への相対移動をロックすることでスイング機能を停止するロック機構を、リンク機構10のいずれかの場所に備えさせてもよい。
後輪支持部7,9に取り付けられるこれらの装置、すなわち、リンク機構10、車軸B、後輪RR/RLは、ばね機構30等によって、後輪ユニットUを構成している。
運転者が行う操舵ハンドル2の操作により、ハンドルポスト3が軸回り回転すると、伝達機構70を通じて終端回転部材74が回転する。これにより、後輪Rの2つの車輪W,Wに対して、フレーム1及び後輪支持部7,9を左右へスイングさせることができる。すなわち、接地した後輪RR/RLの車輪W,W、及び、その車輪W,Wを結ぶ車軸Bに対して、フレーム1及び後輪支持部7,9を左右方向へ傾斜させることができる。
図2Aは後二輪車両Cが直進する中立状態、図2Bは左旋回状態を示している。例えば、運転者が操舵ハンドル2を右へ操作した場合(右旋回しようとした場合)、ハンドルポスト3の軸回り右方向への回転に伴って、下部リンクバー12が左方向へ押し出され、逆に上部リンクバー11が右方向に押し出される方向にリンク機構10が変形する。これにより、フレーム1及び後輪支持部7,9を右方向へ傾斜させ、運転者の重心移動を促進して車両の右旋回をスムーズにする。また、例えば、運転者が操舵ハンドル2を左へ操作した場合(左旋回しようとした場合)、ハンドルポスト3の軸回り左方向への回転に伴って、下部リンクバー12が右方向へ押し出され、逆に上部リンクバー11が左方向に押し出される方向にリンク機構10が変形する(図2Bの状態)。これにより、フレーム1及び後輪支持部7,9を左方向へ傾斜させ、運転者の重心移動を促進して車両の左旋回をスムーズにする。運転者のハンドル操作に伴って車体が傾斜するので、停車時における意に反する車体傾斜による転倒を防止でき、また、適切な車体の傾斜によって安定した走りを確保できるようになる。
なお、この実施形態では、上部リンクバー11を、全長に亘って連続する一つの部材で構成しているが、これを左右に分割して、車体幅方向一方側(運転者から見て右側)に配置される第1上部リンクバーと、他方側(運転者から見て左側)に配置される第2上部リンクバーとに分割して構成してもよい。また、下部リンクバー12も、実施形態では全長に亘って連続する一つの部材で構成しているが、これを左右に分割して、車体幅方向一方側に配置される第1下部リンクバーと、他方側に配置される第2下部リンクバーとに分割して構成してもよい。これは、後述の各実施形態においても同様である。
また、この実施形態では、ハンドルポスト3の回転の伝達機構70への伝達を入断する切り替え機構80を備えている。切り替え機構80は、車両の仕様に応じて選択的に取り付けることができる。これは、後述の他の実施形態においても同様である。
切り替え機構80、図1に示すように、第1回転部材71とハンドルポスト3との間の回転伝達状態を切り替えできる位置に設けられている。切り替え機構80は、ハンドルポスト3の軸回り回転を第1回転部材71に伝達する状態(係合状態)と、ハンドルポスト3の軸回り回転を第1回転部材71に伝達しない状態(空転状態)とに切り替えることができる。
切り替え機構80として、例えば、第1回転部材71の外縁から中心に向かって径方向溝を形成しておき、その径方向溝に進退自在の係合ピンを挿入した構成を採用できる。ハンドルポスト3には、周方向1箇所に又は周方向に沿って複数箇所に係合ピンの先端が入り込む係合凹部が設けられている。係合ピンはバネ等の弾性力によって、その先端がハンドルポスト3の係合凹部に入り込む方向へ付勢されている。また、係合ピンにはワイヤが接続され、そのワイヤは操舵ハンドル2のグリップ部2a近くに設けられる操作部に導かれている。
運転者が操作部を操作してワイヤを引くことにより、係合ピンはバネ等の付勢力に抗して引き込まる。これにより、第1回転部材71とハンドルポスト3とが切り離されて空転状態となる。ワイヤはその位置でロックすることができる。また、運転者が操作部を操作してワイヤの引っ張りを解除すれば、係合ピンは付勢力によってハンドルポスト3側へ突出して係合凹部に入り込む。これにより、第1回転部材71とハンドルポスト3とが一体に回転する係合状態となる。切り替え機構80としては、この例に限定されず、第1回転部材71とハンドルポスト3との間に設けられる各種のクラッチ機構等、種々の態様を採用できる。
この発明の第2の実施形態を図5~図8に基づいて説明する。後二輪車両Cの基本構成は第1の実施形態と同様であるので、以下、第1の実施形態との差異点であるリンク機構10等を中心に説明する。
第2の実施形態のリンク機構10は、軸受63,63が接続される下部リンクバー12を備え、上部リンクバーの設置は省略されている。下部リンクバー12は、第1の実施形態と同じく、車体幅方向に向けて配置される長手状部材である。下部リンクバー12の長手方向両端は、車軸Bを支持する軸受63,63にボルト63aを介して固定されている。
伝達機構70は、図7及び図8に示すように、ハンドルポスト3の回転に伴って回転する終端回転部材74を、後輪支持部7の第1部材7aに対して回転自在としている。また、終端回転部材74は終端揺動部材17に支持されている。終端揺動部材17は終端回転部材74と一体に回転するように固定されており、その先端が終端回転部材74の外縁よりも外方へ突出している。終端揺動部材17の先端には係合部16が設けられている。また、下部リンクバー12には、上方へ突出するように反力部材13が設けられている。下部リンクバー12と反力部材13とは、互いに一体に動くように固定されている。係合部16は、反力部材13に形成された被係合部13aに係合している。前述の実施形態と同様に、係合部16を円柱状の突起とし、被係合部13aを円柱状の突起が入り込む凹部としているが、係合部16と被係合部13aの態様は種々の変更ができ、例えば、実施形態を逆にして、被係合部13aを円柱状の突起とし、係合部16を円柱状の突起が入り込む凹部としてもよい。また、反力部材13の設置を省略して、被係合部13aを下部リンクバー12に直接設けてもよい。
図6Aは後二輪車両Cが直進する中立状態、図6Bは左旋回状態を示している。例えば、運転者が操舵ハンドル2を右へ操作した場合(右旋回しようとした場合)、ハンドルポスト3の軸回り右方向への回転に伴って、下部リンクバー12が左方向へ押し出され、逆にフレーム1及び後輪支持部7,9は右方向へ傾斜する。また、例えば、運転者が操舵ハンドル2を左へ操作した場合(左旋回しようとした場合)、ハンドルポスト3の軸回り左方向への回転に伴って、下部リンクバー12が右方向へ押し出され、フレーム1及び後輪支持部7,9は左方向へ傾斜する(図6Bの状態)。これにより、運転者の重心移動を促進して車両の旋回をスムーズにし、且つ、停車時等における意に反する車体傾斜による転倒を防止できるようになる。
この発明の第3の実施形態を図9に基づいて説明する。第3の実施形態の後二輪車両Cは、エンジン等の原動機を備えた後二輪バイク(原動機付自転車又は自動二輪車)である。原動機はエンジンであってもモータであってもよい。
リンク機構10の構成は、第1の実施形態と基本的に同様である。ただし、伝達機構70による回転の伝達ルートは、第1及び第2の実施形態とは逆に、リンク機構10の下側から終端回転部材74に至るルートとなっている。図9では主要な部材のみを図示し、第1の実施形態と共通な部材は、その図示を省略している。
上部リンクバー11は、フレーム1の後端からサドル8aに向かって立ち上がる後輪支持部7に対して揺動軸15を介して、その揺動軸15の軸周りに揺動自在である。揺動軸15は後輪支持部7に固定され、上部リンクバー11の長手方向中央に貫通している。上部リンクバー11は、揺動軸15の軸回りに揺動自在である。下部リンクバー12の長手方向両端は、第1の実施形態と同様に、車軸Bを支持する軸受63,63にボルト63aを介して固定されている(図9には図示せず)。また、ばね機構30は図示省略しているが、ばね機構30の設置は任意である。
伝達機構70は、ハンドルポスト3の回転に伴って回転する終端回転部材74を下部リンクバー12に備えている。終端回転部材74は円形のプーリであり、下部リンクバー12に対して軸受を介して軸回り回転可能に支持されている。また、伝達機構70は、ハンドルポスト3とともに回転する第1回転部材71を備えている。実施形態では、第1回転部材71は円形の笠歯車であり、ハンドルポスト3の下端に一体に取り付けられている。笠歯車からなる第1回転部材71の設置位置は、ハンドルポスト3の軸方向中ほどや上端であってもよく、その設置位置は限定されない。
また、伝達機構70は、笠歯車からなる第1回転部材71に噛み合う笠歯車からなる第2回転部材75a、第2回転部材75aに接続された第1回転シャフト76a、第1回転シャフト76aの回転が伝達されるようにその第1回転シャフト76aの後端に接続された第2回転シャフト76b、第2回転シャフト76bの後端に取り付けられた第3回転部材75cを備えている。第1回転シャフト76aの軸方向と第2回転シャフト76bの軸方向は交差しているが、その交差した接続箇所75bは、笠歯車同士の噛み合い、又は、自在継手等によって、回転が伝達されるようになっている。また、第3回転部材75cはプーリである。第3回転部材75cと終端回転部材74との間には無端状部材76cが巻回されている。無端状部材76cはベルトであるが、これをチェーンとして第3回転部材75cと終端回転部材74をスプロケットとしてもよい。
第1の実施形態と同様に、終端回転部材74は終端揺動部材17に支持されている。終端揺動部材17は終端回転部材74と一体に回転するように固定されており、その先端が終端回転部材74の外縁よりも外方へ突出している。終端揺動部材17の先端には係合部16が設けられている。また、上部リンクバー11には、下方へ突出するように反力部材13が設けられている。上部リンクバー11と反力部材13とは、互いに一体に動くように固定されている。係合部16は、反力部材13に形成された被係合部13aに係合している。係合部16と被係合部13aの態様は種々の変更ができる点は、前述の実施形態と同様である。
例えば、運転者が操舵ハンドル2を右へ操作した場合(右旋回しようとした場合)、ハンドルポスト3の軸回り右方向への回転に伴って、下部リンクバー12が左方向へ押し出され、逆に上部リンクバー11が右方向に押し出される方向にリンク機構10が変形する。これにより、フレーム1及び後輪支持部7,9を右方向へ傾斜させ、運転者の重心移動を促進して車両の右旋回をスムーズにできる。また、例えば、運転者が操舵ハンドル2を左へ操作した場合(左旋回しようとした場合)、ハンドルポスト3の軸回り左方向への回転に伴って、下部リンクバー12が右方向へ押し出され、逆に上部リンクバー11が左方向に押し出される方向にリンク機構10が変形する(第1の実施形態の図2Bと同様)。これにより、フレーム1及び後輪支持部7,9を左方向へ傾斜させ、運転者の重心移動を促進して車両の左旋回をスムーズにできる。
上記の実施形態では、後二輪自転車、後二輪バイクを例にこの発明の内容を説明したが、これ以外にも、例えば、運転者の踏力をモータの駆動力によって補助する踏力補助装置を備えた電動補助自転車においても、この発明を適用できる。
1 フレーム
2 操舵ハンドル
3 ハンドルポスト
4 センターポスト
7,9 後輪支持部
10 リンク機構(スイング機構)
11 上部リンクバー
12 下部リンクバー
13 反力部材
15,16 揺動軸
17 終端揺動部材
30 ばね機構
63 軸受
70 伝達機構
71 第1回転部材
72,76c 無端状部材
74 終端回転部材
76a,76b 回転シャフト
80 切り替え機構

Claims (5)

  1. フレーム(1)に回転自在に支持されたハンドルポスト(3)の回転によって前輪(F)が左右へ操舵され、後輪(R)に車体幅方向に並列する2つの車輪(W,W)を備えた後二輪車両において、
    前記フレーム(1)の後方に接続される後輪支持部(7,9)と、前記後輪支持部(7,9)に接続されるリンク機構(10)と、前記リンク機構(10)に接続され前記後輪(R)の前記2つの車輪(W,W)を結ぶ車軸(B)を回転自在に支持する軸受(63,63)と、前記ハンドルポスト(3)の回転を前記リンク機構(10)へ伝達して前記2つの車輪(W,W)に対して前記フレーム(1)及び前記後輪支持部(7,9)を左右へスイングさせる伝達機構(70)を備え、
    前記リンク機構(10)は、前記軸受(63,63)が接続された下部リンクバー(12)と、前記下部リンクバー(12)よりも上方に設けられ前記後輪支持部(7,9)に対して揺動自在の上部リンクバー(11)とを備え、
    前記伝達機構(70)は、前記ハンドルポスト(3)の回転に伴って回転する終端回転部材(74)を前記下部リンクバー(12)に備え、前記終端回転部材(74)を支持する終端揺動部材(17)は前記上部リンクバー(11)又は前記上部リンクバー(11)に固定された反力部材(13)に係合し、前記終端回転部材(74)が回転することで前記下部リンクバー(12)に対して前記後輪支持部(7,9)を車体幅方向へ傾斜させる後二輪車両。
  2. フレーム(1)に回転自在に支持されたハンドルポスト(3)の回転によって前輪(F)が左右へ操舵され、後輪(R)に車体幅方向に並列する2つの車輪(W,W)を備えた後二輪車両において、
    前記フレーム(1)の後方に接続される後輪支持部(7,9)と、前記後輪支持部(7,9)に接続されるリンク機構(10)と、前記リンク機構(10)に接続され前記後輪(R)の前記2つの車輪(W,W)を結ぶ車軸(B)を回転自在に支持する軸受(63,63)と、前記ハンドルポスト(3)の回転を前記リンク機構(10)へ伝達して前記2つの車輪(W,W)に対して前記フレーム(1)及び前記後輪支持部(7,9)を左右へスイングさせる伝達機構(70)を備え、
    前記リンク機構(10)は、前記軸受(63,63)が接続された下部リンクバー(12)を備え、
    前記伝達機構(70)は、前記ハンドルポスト(3)の回転に伴って回転する終端回転部材(74)を前記下部リンクバー(12)に備え、前記終端回転部材(74)を支持する終端揺動部材(17)は前記下部リンクバー(12)又は前記下部リンクバー(12)に固定された反力部材(13)に係合し、前記終端回転部材(74)が回転することで前記下部リンクバー(12)に対して前記後輪支持部(7,9)を車体幅方向へ傾斜させる後二輪車両。
  3. 前記ハンドルポスト(3)の回転の前記伝達機構(70)への伝達を入断する切り替え機構(80)を備えている請求項1又は2に記載の後二輪車両。
  4. 前記伝達機構(70)は、前記ハンドルポスト(3)とともに回転する第1回転部材(71)と、前記第1回転部材(71)の回転を前記終端回転部材(74)に伝達する無端状部材(72,76c)を備えている請求項1又は2に記載の後二輪車両。
  5. 前記伝達機構(70)は、前記ハンドルポスト(3)とともに回転する第1回転部材(71)と、前記第1回転部材(71)の回転を前記終端回転部材(74)に伝達する回転シャフト(76a,76b)を備えている請求項1又は2に記載の後二輪車両。
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