JP2014088076A - 折畳み三輪車 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】メインフレーム1a、前部フレーム1b、後部フレーム1cからなる車体が四辺リンクによって折り畳み可能と成し、メインフレーム1aの前端を前部フレーム1bの連結筒部13に連結する車体幅方向に2分割された第1の折畳み軸9付近に位置するジョイント部43,44で屈曲可能と成してメインフレーム1a内に通される連結ロッド40a,40bによって手押し棒2と操作ハンドル3を連動可能としてなる折畳み三輪車であって、車体幅方向の第2の折畳み軸10を中心にして後部フレーム1cと一体に回動するロック板17に係脱自在に係合して車体の折畳み状態と展開状態をロックするロックレバー18の引上げ操作端側から手押し棒2に沿わせて上方に延設させたロック解除操作部材21を備える。
【選択図】図5
Description
一方、特許文献3〜5に記載の従来技術では、四辺リンクによって車体が折り畳み可能に構成されていることで、三輪車を円滑な折り畳み操作でよりコンパクトに折り畳むことができ、しかも、前輪と左右後輪との三輪接地で安定した折畳み状態での自立維持が可能になる。これにより、三輪車を使用しないときに、玄関などの狭いスペースに三輪車を横転することなく保管して置くことができる。また、子供を公園などの屋外に自動車で連れ出すときには狭いトランクに三輪車を積み込み収容することができる。
すなわち、特許文献1および2に記載の連動機構は、車体のメインフレーム内を通した一対の連結ロッドによって手押し棒による操舵力を操作ハンドル側に伝達するように構成されている。そのために、車体を折り畳むときに、連動機構の連結ロッドも折れ曲がることが必要となるが、連結ロッドを屈曲可能にジョイントした単純な曲げ連結構造では連結ロッドがジョイント部で不用意に下方へ屈曲してしまうなどによって手押し棒から操作ハンドル側に操舵力を正確に伝えることができなくなる。
すなわち、四辺リンクによって車体を折り畳み可能にしてなる折畳み三輪車であって、手押し棒から操作ハンドル側への操舵力の伝達を正確に行うこと、車体を折り畳むとき、保護者は前屈み姿勢などを取ることなく、展開状態におけるロックの解除操作を可能すること、また、車体の展開状態と折畳み状態との切り換えを片手操作で可能にすること、などが本発明の課題である。
着座シートが固定される車体前後方向のメインフレームの前端を前部フレームに、同メインフレームの中間部付近を後部フレームの前端に車体幅方向の第1および第2の折畳み軸によってそれぞれ連結するとともに、前記前部フレームと後部フレームとを連結するフレーム連結用リンクの両端部と前記第1および第2の折畳み軸とで四辺リンクを形成して車体を折り畳み可能に構成し、前記前部フレームは、操作ハンドルのハンドル支軸を保持させる操舵軸保持筒部と、この操舵軸保持筒から前記メインフレームの前端に向けて突設されて当該前端に前記第1の折畳み軸によって連結される連結筒部とを備える一方、前記メインパイプの後端には手押し棒を回動可能に保持させる手押し棒保持筒部を備え、前記操舵軸保持筒部および手押し棒保持筒部内に収容されて前記ハンドル支軸および手押し棒とそれぞれ一体に回動する第1および第2の操舵板と、前記メインフレーム内を通して前後端が前記第1および第2の操舵板にそれぞれ連結されるとともに、前記第1の折畳み軸の付近に位置するジョイント部でそれぞれ屈曲可能と成した一対の連結ロッドとを備えて、前記手押し棒によって前記操作ハンドルを操舵可能に構成してなる折畳み三輪車であって、
前記連結ロッドの前記ジョイント部の付近で当該ジョイント部の下降を防ぐ保持部材と、前記第2の折畳み軸を中心にして前記後部フレームと一体に回動するロック板と、前記メインフレームに軸支されて前記車体の折畳み状態と展開状態とで前記ロック板に係脱自在に係合して、当該車体の折畳み状態と展開状態を選択的にロックするロックレバーと、前記ロック板とのロックを解除するように引き上げられる前記ロックレバーの引上げ操作端側から前記手押し棒に沿わせて上方に延設させるロック解除操作部材とを備えていることを特徴とする。
図1は、本発明の実施形態に係る折畳み三輪車の使用時の展開状態を示す縦断側面図であり、図2および図3は、同展開状態を斜め前方及び斜め後方から見たときの斜視図であり、図4および図5は、車体の拡大断面図である。
なお、本実施形態では、折畳み三輪車(以後、単に「三輪車」と称する)Aに乗る子供から見た方向に従い、図2において、Frが車体1の前側、Rrが車体1の後側、Lが車体1の左側、Rが車体1の右側を示す。
三輪車Aは、四辺リンクによって車体(車体フレーム)1が折畳み状態と展開状態(三輪車の使用時状態)に切り換え可能に構成されているとともに、車体1の後部に折り曲げ可能な手押し棒2を備えている。
また、三輪車Aは、車体前後方向のメインフレーム1a内を通して、操作ハンドル3のハンドル支軸3aを回動可能に保持させる車体前部の後記する操舵軸保持筒部12内と、手押し棒2を回動可能に保持させる車体後部の後記する手押し棒保持筒部24内にわたり連動機構が組込み内蔵されている。これにより、三輪車Aは、保護者が握る車体後部の手押し棒2によって走行を後押しつつ走行方向(前進方向)を操舵し得るように構成されている。
前端軸支板7は、後記の図9に示すように、メインフレーム1aの前端外周両側面に固着により左右対を成すように前方突出状に備えられ、前部フレーム1bの後記する連結筒部13に第1の折畳み軸9によって回動可能に連結されるように形成されている。
第1の折畳み軸9は、前部フレーム1bの連結筒部13の外周両側面に添設される左右の前端軸支板7を貫通して当該前端軸支板7を連結筒部13に回動可能に連結するものであるが、後記する図9に示すように、左右に二分割されて、連結筒部13の内部を車体幅方向に横断しない軸着構造にて左右の前端軸支板7(メインフレーム1aの前端)を連結筒部13に回動可能に連結するように形成されている。これにより、連動機構を構成する後記の第1および第2の操舵板38,39に前後端が連結される一対の連結ロッド40a、40bを、メインフレーム1a内を通して第1および第2の操舵板38,39間にわたり組込み内設し得るようにしている。
図6は、ロックレバーの一例並びに車体の一部を示す斜視図である。ここでは、図1、図4および図5を適宜参照しながら説明する。
ロック機構は、後部フレーム1c側に備えられるロック板17と、メインフレーム1a側に備えられるロックレバー18と、メインフレーム1aの外周下面側に備えられてロックレバー18をロック板17の方向に常時付勢する弾発部材19とから構成されている。
そして、ロックレバー18は、メインフレーム1aの外周下面より貫通突出する短尺杆部18aの解放端側を車体幅方向に屈曲させて当該屈曲端部がロック板17のロック溝17aまたは17bに対して選択的に係合するようにしている。
また、ロックレバー18の長尺杆部18bの解放端側は、メインフレーム1aに取り付けられる着座シート4の下部後方(メインフレーム1aの後端に固着される手押し棒保持筒部24側)に向けて延出させて、当該解放端側を車体幅方向に屈曲させてロック板17とのロックを解除するように上方に引き上げられる引上げ操作端としてなる。
これにより、例えば、車体1の展開状態においてロックレバー18の引上げ操作端側を上方に引き上げてロック板17とのロックを解除して車体1の折畳み操作が完了する直前か、完了した時点でロックレバー18の引上げ操作端側の引き上げ状態を放す。すると、弾発部材19によって常時ロック板17方向に付勢されているロックレバー18の短尺杆部18aはロック板17のロック溝17b側に自動的に係合する。つまり、車体1の折畳み状態を維持するロックが、折畳み操作が完了した時点で弾発部材19によって自動的に行われる。
図7は、ロック解除操作部材をロックレバーとともに示す斜視図である。ここでは、図4および図5を適宜参照しながら説明する。
ロック解除操作部材21は、ロック板17とのロックを解除するときのロックレバー18の引上げ操作端側の引き上げ操作を、手押し棒2に沿って起立する着座シート4の背凭れ部4aの上辺部付近か、それよりも上方位置において行うことができるように延設される延長操作部である。
このロック解除操作部材21は、適度の可撓性を有する材料を用いて、例えば、図7に示すように、帯状に形成されている。ロック解除操作部材21は、図4および図5に示すように、その一端側をロックレバー18の長尺杆部18bの引上げ操作端(車体幅方向屈曲端)側に連結具22によって連結するとともに、他端側を手押し棒2に沿わせた着座シート4の背凭れ部4aの上辺部付近に位置させて当該他端側に指掛け操作環23を備えた形態に形成されている。これにより、指掛け操作環23に指を掛けて上方に引き上げることによってロックレバー18のロック板17とのロックが解除されるようになっている。
つまり、車体1を展開状態からロック板17とのロックを解除して折り畳むときに、指を掛けて引き上げられた指掛け操作環23が手押し棒2のヒンジ部の高さ位置まで移動するようにすることが好ましい。これにより、指掛け操作環23に指を掛けて引き上げる片手でヒンジ部35を掴み手押し棒2を引き上げて車体1を折り畳むことができる。
なお、ロック解除操作部材21の他端側は、図1および図4に示すように、着座シート4の背凭れ部4aの背面上部側に位置して手押し棒2に取り付けられるガイド部材24によって上下に移動(摺動)し得るように支持されている。これにより、ロック解除操作部材21の他端側は、背凭れ部4aと手押し棒2との間において手押し棒2に沿って背凭れ部4aの上辺部付近の上方に位置して支持されて指掛け操作環23を備える。
つぎに、操作ハンドル3のハンドル支軸3aおよび前輪フォーク11のフォーク支軸11aを回動可能に保持する操舵軸保持筒部12と手押し棒2を回動可能に保持する手押し棒保持筒部24について説明する。ここでは、図4を適宜参照しながら説明する。
まず、操舵軸保持筒部12について説明する。
操舵軸保持筒部12は、図4に示すように、回動筒体25を同軸上に内設している。この回動筒体25は、前輪フォーク11のフォーク支軸11aが同軸上に挿入される内径を有し、操舵軸保持筒部12の上下開口部に被嵌状に取り付けられて一部が筒内に挿設される上下のキャップ26,27によって回動可能に保持される。
また、上側のキャップ26から突出するフォーク支軸11aに対し、操作ハンドル3のハンドル支軸3aを被嵌状に取り付けるとともに、径方向に貫通するピンやボルトなどによってハンドル支軸3aをフォーク支軸11aに連結することで、同両支軸3a、11aは一体に回動する。つまり、ハンドル支軸3aとフォーク支軸11aは同軸一体に連結されて回動筒体25によって操舵軸保持筒部12に回動可能に保持される。
手押し棒保持筒部24は、図4に示すように、車体1のメインフレーム1aの後端に溶接などによって一体に取り付けられて着座シート4の下部後方に位置する車体幅方向の略中央部位に配設されて、着座シート4の下部後方から車体後部の斜め上方に向けた状態で手押し棒2を保持する。
この手押し棒保持筒部24は、前記の操舵軸保持筒部12と同様に、上下のキャップ30,31によって回動可能に保持される回動筒体32を同軸上に内設している。回動筒体32は、手押し棒2の後記する下側杆部2bの細杆部2b−1を抜き差し自在に挿入保持し得る内径を有する。
図8は、手押し棒の一例を示す斜視図である。ここでは、図1〜図5を適宜参照しながら説明する。
手押し棒2は、金属やその他の材料からなるパイプを用いて、図1〜図3に示すように、着座シート4の背凭れ部4aの上辺部付近の上方に位置するヒンジ部35から折り曲げ可能に形成されている。この手押し棒2は、図8に示すように、ヒンジ部35を介して折り曲げ可能に連結される上側杆部2aおよび下側杆部2bと、上側杆部2aの上端側に取り付けられる掴持部(操舵部)2cとを備えている。
また、手押し棒2は、図4および図5に示すように、下側杆部2bの下端側に車体後部の手押し棒保持筒部24内の回動筒体32に抜き差し自在に挿入保持させる細杆部2b−1を備えている。この細杆部2b−1には、回動筒体32に係合させて回動筒体32との回動一体化を図る連結ピン36を備えている。
連結ピン36は、図4および図5に示すように、回動筒体32の上端開口から筒方向に上部開口状に形成されている係合部33に係脱自在に係合することで、細杆部2b−1と回動筒体32の回動(操舵)方向の一体化を図る。
また、手押し棒2の細杆部2b−1の下端外周には、抜け止めロック機構のロック板が係脱自在に係止するロック溝37がリング状に形成されている。
つぎに、メインフレーム1a内を通して、操作ハンドル3を回動可能に保持させる車体前部の操舵軸保持筒部12内と、手押し棒2を回動可能に保持させる車体後部の手押し棒保持筒部24内にわたり組み込み装着される連動機構について説明する。
図9は、連動機構が組み込み内設されている車体の一部を拡大して示す横断平面図である。ここでは、図4および図5を適宜参照しながら説明する。
連動機構は、車体前部の操舵軸保持筒部12および車体後部の手押し棒保持筒部24内に収容されてハンドル支軸3a(フォーク支軸11a)および手押し棒2の細杆部2b−1とそれぞれ一体に回動する第1および第2の操舵板38,39と、車体1のメインフレーム1a内を通して前後端が第1および第2の操舵板38,39にそれぞれ連結される一対の連結ロッド40a,40bとを備えて構成されている。
これにより、車体1の直進走行の状態と変わらぬ一対の連結ロッド40a、40bの平行間隔にて手押し棒2による前輪5の左右操舵角度を大きく設定することができる。換言すれば、一対の連結ロッド40a、40bを通すメインフレーム1aを必要以上に太くすることなく、車体1を構成することができる。
このガイド溝孔46は、メインフレーム1a内における一対の連結ロッド40a、40bの間隔にて平行に開口されて車体1の展開状態において、ジョイント部43,44付近における一対の連結ロッド40a、40b部分を摺動可能に保持するように形成されている。これにより、車体1の展開状態において、一対の連結ロッド40a、40bのジョイント部43,44が下方へ折れ曲がるのを防いで、手押し棒2から操作ハンドル3に操舵力が確実に伝えられるようにしている。
このとき、一対の連結ロッド40a、40bは、ジョイント部43,44が保持部材45によって下から摺動可能に受け支えられていることで、ジョイント部43,44から不用意に下方へ折れ曲がることなく、手押し棒2の操舵方向に連動して車体1の前後方向に移動し、手押し棒2の操舵力を操作ハンドル3に確実に伝える。
図10は、補助ステップとステップロック機構並びに車体の一部を示す斜視図であり、図11は、補助ステップを分解して示す斜視図であり、図12は、同補助ステップの縦断側面図であり、図13は、同補助ステップを不使用格納位置に回動格納させた状態を示す拡大側面図である。
左右の補助ステップ47は、後部フレーム1cのメインフレーム1aへの第2の折畳み軸10による軸着部P4付近に、回動腕杆48および車体幅方向のステップ保持杆49を介して回動可能に取り付けられて、着座シート4に座った子供が両足を載せる着座シート4の下方位置両側の使用位置と、車体後方の不使用格納位置に回動格納されるようになっている。
この補助ステップ47は、図11および12図に示すように、足載せ部47aと、この足載せ部47aの前側(載せた足のつま先側)に前後スライド可能に取り付けられる保護部材47bとの2部材から構成されている。
また、足載せ部47aは、足載せ面47a−1の前側短辺の両側から両側長辺に至る両側にスリット53を備えて、足載せ面47a−1の裏側に保護部材47bの後記するスライド連結片部54を前後スライド可能に取り付けるように形成されている。
これにより、前輪5の左右のペダル72を踏み込まずに、両足で地面を交互に蹴りながら子供が三輪車に乗る場合などに、車体1の後方に蹴り上げた足のかかとなどが補助ステップ47に当たることを防ぐことができる。
図14は、補助ステップのステップロック機構を概略的に示す拡大側面図であり、図15は、同側面図の一部をさらに拡大して示す縦断側面図ある。
ステップロック機構は、図10および図14に示すように、後部フレーム1c側に備えられるステップ保持板60と、回動腕杆48側に備えられるロックピン61およびロック解除操作部62とから構成されている。
具体的に説明すると、図10に示すように、扁平なパイプ材から成る回動腕杆48は、杆軸方向の上端側にロックピン61のピン突出長孔63を備え、下端側にロック解除操作部62の取付け長孔64を備えている。そして、上端側にロックピン61を側方突出状に備え、下端面側軸芯にバネ材65を同軸上に備えるピン保持部材66を回動腕杆48内に摺動可能に装填させるとともに、ロックピン61をピン突出長孔63から突出させることで、図14に示すように、ロックピン61をバネ材65によってステップ保持板60の円弧外周方向に常時付勢させて当該外周のロック溝60a,60bに係脱可能に係合するようにしている。
このロック解除操作部62は、外表面に滑り止めを有し、保護者が親指と人差し指または親指と人差し指、中指で摘まむことができる程度の大きさを有する略筒状に形成されて回動腕杆48の外側に杆軸方向に移動可能に装着される。
具体的に説明すると、ロック解除操作部62は、ピン保持部材66の下端側を車体幅方向に貫通して回動腕杆48の両取付け長孔64から突出する止めネジ67によって回動腕杆48の外側に取り付けられて、取付け長孔64内で回動腕杆48の杆軸方向に移動可能に装着される。これにより、例えば、図13に実線および図15の(b)に二点鎖線で示すように、補助ステップ47を不使用格納位置に移動変位させるとき、ロック解除操作部62を摘まみバネ材65に抗して引き下げる操作によって、ロックピン61をステップ保持板60のロック溝60aから離脱させてステップ保持板60とのロックを解除することができる。
そして、ステップ保持板60とのロックを解除して回動腕杆48を回動させた後にロック解除操作部62を放すことで、ロックピン61はバネ材65によってステップ保持板60の方向に付勢される。これにより、補助ステップ47を不使用格納位置に移動変位させる位置まで回動腕杆48を回動させることで、図15の(b)に二点鎖線で示すように、ロックピン61はロック溝60bに自動的に係合する。つまり、不使用格納位置に補助ステップ47を保持するロックが、格納操作が完了した時点で自動的に行われる。
すなわち、図14および図15に示すように、ステップロック機構は、回動腕杆48の上端側をステップ保持板60に軸着する車体幅方向の支軸(止めネジ)68に回動可能に取り付けられるロック解除板69を備えている。
このロック解除板69は、図10および図15に示すように、外周の一部にピン離脱爪部69aを有するカム形状に形成されて、ステップ保持板60に隣接して支軸68に回動可能に取り付けられる。そして、ロック解除板69は、図10、図14および図15に示すように、外周から円周方向に延出させた連結腕片部69bをフレーム連結用リンク16の後端側(軸着部P2)に固着されて一体に回動するアーム70にロック解除用リンク71を介して連結させている。
これにより、車体1を折り畳むとき、補助ステップ47が着座シート4の下方位置両側の使用位置にあったとしても、補助ステップ47が前輪5の左右のペダル72に接触するなどの折り畳み操作に邪魔になることが無く、前記詳述のように、四辺リンクによって車体1を円滑に折り畳むことができる。
サイドガード部80は、前輪5の左右のペダル72を交互に踏みながら自力で走行する子供の上半身や保護者が手押し棒2により走行を補助しているときの子供の上半身が、左右に振られて着座シート4からずり落ちることを防ぐ役目を成すものである。
このサイドガード部80は、背凭れ部4aの上辺部の高さと略同じ高さにて車体1の前方に張り出すように形成されている。詳しくは、図2に示すように、背凭れ部4aの上辺部との連設平面視形状が略半月形状を成すように、背凭れ部4aの両側から車体1の前方に向けて張り出すように形成されている。
図16は、補助ガードを備えた本実施形態に係る折畳み三輪車の展開状態において手押し棒を折り曲げ畳んだ状態の平面図である。
補助ガード81は、着座シート4に座った子供の上半身を背凭れ部4aおよび両側のサイドガード部80によって囲繞状に包囲保護するためのである。この補助ガード81は、可撓性を有する材料からなる芯材の外側をウレタンやその他の軟質材料からなる被覆体にて被覆してなるベルト状に形成されている。そして、補助ガード81は、図16に示すように、平面視で略半円形状(略C型形状)を呈する形態にて両端側が、両側のサイドガード部80の外側に位置して取付け部材82を介して着脱自在に取り付けられるようになっている。
雄側部材82aおよび雌側部材82bの具体的な構造について図示を省略しているが、雄側部材82aは、雌側部材82bに対してスライド自在に挿入連結されるように本体部の両側に凸条の係止部を備えている形態に形成されている。そして、雄側部材82aは、雌側部材82bに対してスライド挿入させて連結させたときに抜け止めを図る係止爪部を備えている。
この係止爪部は、雄側部材82aが雌側部材82bに対してスライド挿入されたとき、バネ材によって雌側部材82bに係脱自在に係止される。そして、雄側部材82aに備えられている係止解除部によって雌側部材82bとの係止が解除されるようになっている。
そして、子供の成長などによって補助ガード81を必要としなくなった場合には、両側のサイドガード部80から補助ガード81の両側を取り外して保管して置くことができる。
つまり、子供がペダル72を交互にこぎながら自力で走行するときには前輪5に対してペダル駆動軸を固定状態に、一方、保護者が手押し棒2で走行を後押しするときや補助ステップ47を車体後方の不使用格納位置に格納させた状態で子供が両足で地面を蹴りながら自力走行するときなどには前輪5に対してペダル駆動軸を空転状態に選択的に切り換えることができるようにしている。この空転状態(路面に接地している前輪5のみが回転してペダル駆動軸は回転しない)への切り換えによって、子供の足に前輪5と一体に回転するペダル72が当たるなどによって思わぬ事態を引き起こさないようにしている。
つぎに、以上のように構成されている本実施形態に係る三輪車Aの使用について説明する。
図17は、車体の折畳みを段階的に示した動作説明である。ここでは、図4および図5、図9を適宜参照しながら説明する。
まず、四辺リンクによって折り畳み・展開可能に構成された車体1の折畳み・展開を行う際の操作について、図4および図17の(a)に示す展開状態から同図の(d)に示す折畳み状態に車体1を折り畳む場合には、手押し棒2の上側杆部2aをヒンジ部35より下側杆部2bの後側に折り曲げ畳んだ後に、ヒンジ部35の下方で着座シート4の背凭れ部4aの上辺部付近にある指掛け操作環23に指を掛けてロック解除操作部材21を上方に引き上げる。すると着座シート4の下部後方に位置するロックレバー18の引上げ操作端が引き上げられ、ロックレバー18のロック板17とのロックが解除される。
また、このとき、補助ステップ47を車体1の使用位置にロックするステップ保持板60のロック溝60aに対するロックピン61の係合が、車体1を折り畳むときのフレーム連結用リンク16と一体に回動するアーム70によって同じ方向に回動するロック解除板69によって解除される。つまり、車体1を折り畳むときのフレーム連結用リンク16の回動が、アーム70、ロック解除用リンク71を介してロック解除板69に伝えられる。ロック解除板69が回動すると、ロック解除板69外周のピン離脱爪部69aが、ステップ保持板60のロック溝60aからロックピン61を押して離脱させる。これにより、補助ステップ47の回動腕杆48は回動可能となって補助ステップ47を不使用格納位置に移動変位させる方向に回動する。
また、補助ステップ47の使用位置と不使用格納位置におけるロックの解除を、回動腕杆48に備えたロック解除操作部62による手動操作によって行うことができる。これにより、補助ステップ47を使用する子供と使用しない子供が三輪車Aに乗るそれぞれの使用に応じて補助ステップ47を使用位置と不使用格納位置に選択的にロック、例えば、補助ステップ47を使用しない子供が三輪車Aに乗る場合には邪魔にならないように不使用格納位置に補助ステップ47を格納させておくことができる。
例えば、車体を折り畳むときのロック解除操作部材によるロックレバーのロック板とのロックの解除を、手押し棒の上側杆部をヒンジ部から折り曲げ畳むときの操作に連動させることができる。つまり、ロック解除操作部材の他端側を手押し棒の上側杆部や把持部などに掛脱可能に掛止させて置く。この場合、ロック解除操作部材が手押し棒から離脱することなく手押し棒に沿わせるためのガイド部材などを上側杆部の要所に備えることが望ましい。これにより、上側杆部を下側杆部の後方側に折り曲げ畳むときのヒンジ部の回動軸部を中心とする上側杆部の根元の回動(移動)によって、ロック解除操作部材が上方に引き上げてロックレバーのロック板とのロックを解除することができる。
1 車体
1a メインフレーム
1b 前部フレーム
1c 後部フレーム
2 手押し棒
2a 上側杆部
2b 下側杆部
3 操作ハンドル
4 着座シート
4a 背凭れ部
5 前輪
6 後輪
9 第1の折畳み軸
10 第2の折畳み軸
11 前輪フォーク
12 操舵軸保持筒部
13 連結筒部
16 フレーム連結用リンク
17 ロック板(車体のロック機構)
17a,17b ロック溝
18 ロックレバー(車体のロック機構)
21 ロック解除操作部材
23 指掛け操作環
24 手押し棒保持筒部
25,32 回動筒体
35 ヒンジ部
38 第1の操舵板
39 第2の操舵板
40a,40b 連結ロッド
43,44 ジョイント部
45 保持部材
47 補助ステップ
47a 足載せ部
47b 保護部材
48 回動腕杆
60 ステップ保持板
61 ロックピン
62 ロック解除操作部
68 支軸
69 ロック解除板
70 アーム
71 ロック解除用リンク
P1〜P4 四辺リンク
Claims (6)
- 着座シートが固定されるメインフレームの前端を前部フレームに、同メインフレームの中間部付近を後部フレームの前端に車体幅方向の第1および第2の折畳み軸によってそれぞれ連結するとともに、前記前部フレームと後部フレームとを連結するフレーム連結用リンクの両端部と前記第1および第2の折畳み軸とで四辺リンクを形成して車体を折り畳み可能に構成し、
前記前部フレームは、操作ハンドルのハンドル支軸を保持させる操舵軸保持部と、この操舵軸保持部から前記メインフレームの前端に向けて突設されて当該前端に前記第1の折畳み軸によって連結される連結部と、を備える一方、前記メインパイプの後端には手押し棒を回動可能に保持させる手押し棒保持部を備え、
前記操舵軸保持筒部および手押し棒保持筒部内に収容されて前記ハンドル支軸および手押し棒とそれぞれ一体に回動する第1および第2の操舵板と、
前記メインフレーム内を通して前後端が前記第1および第2の操舵板にそれぞれ連結されるとともに、前記第1の折畳み軸の付近に位置するジョイント部でそれぞれ屈曲可能と成した一対の連結ロッドと、を備えて、前記手押し棒によって前記操作ハンドルを操舵可能に構成してなる折畳み三輪車であって、
前記連結ロッドの前記ジョイント部の付近で当該ジョイント部の下降を防ぐ保持部材と、
前記第2の折畳み軸を中心にして前記後部フレームと一体に回動するロック板と、
前記メインフレームに軸支されて前記車体の折畳み状態と展開状態とで前記ロック板に係脱自在に係合して、当該車体の折畳み状態と展開状態を選択的にロックするロックレバーと、
前記ロック板とのロックを解除するように引き上げられる前記ロックレバーの引上げ操作端側から前記手押し棒に沿わせて上方に延設させるロック解除操作部材と、を備えていることを特徴とする折畳み三輪車。 - 前記ロック解除操作部材は、帯状または紐状に形成され、その一端側を前記着座シートの後部下方に位置する前記ロックレバーの引上げ操作端側に連結するとともに、他端側を前記手押し棒に沿って起立する前記着座シートの背凭れ部の上辺部付近に位置させて当該他端側に備えた指掛け操作環を引き上げることによって、前記ロックレバーの前記ロック板とのロックを解除するとともに背凭れ部または手押し棒を掴み引き上げて車体を折り畳めるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載された折畳み三輪車。
- 前記手押し棒は、前記着座シートの背凭れ部の上辺部付近の上方に位置するヒンジ部から折り曲げ可能に形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載された折畳み三輪車。
- 車体幅方向の支軸により後部フレームに回動腕杆を介して回動可能に軸着されて、前記着座シートの下方位置両側の使用位置と、車体後方の不使用格納位置にロック可能な補助ステップと、
前記回動腕杆の支軸に回動可能に取り付けられて前記補助ステップのロックを解除するロック解除板と、
車体を折り畳むときのフレーム連結用リンクの回動に連動して前記ロック解除板を回動させて前記補助ステップのロックを解除するロック解除用リンクと、を備えていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載された折畳み三輪車。 - 前記回動腕杆に、前記補助ステップの使用位置と不使用格納位置におけるロックを解除するためのロック解除操作部を備えられていることを特徴とする請求項4に記載された折畳み三輪車。
- 前記補助ステップは、足載せ部に足を保護する保護部材を備えているとともに、該保護部材を含めて前記足載せ部に確保される足載せスペースの長さが可変可能に形成されていることを特徴とする請求項4または5に記載された折畳み三輪車。
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