JP2002192602A - プラスチックボトルの成形法とその金型装置 - Google Patents
プラスチックボトルの成形法とその金型装置Info
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Abstract
成形し、内部液体をチューブで最後まで取り出すことが
でき、しかも安定性が良好なボトルを提供する。 【解決手段】 各金型の成形用凹部の底部突合面に沿っ
て中央から両側外方へ向って逆テーパ形に形成されてボ
トルの脚部を成形する対称形の翼脚用部4を凹設し、各
金型の凹部内底面には金型突合面と直角方向に内底面奥
部へ向かって翼脚用部より幅広で次第に深くなる凹溝5
を形成し、凹溝はその内側左右両側面が全面開口して各
金型底部を左右方向に貫通する貫通孔6が金型内に設け
られており、左右金型でパリソンを挟んでエアブローす
る際に貫通孔の左右両側から挿入された押圧板7前面で
凹溝内の左右開口側面を閉塞しておき、これにより凹溝
の形状にならった凹溝状軟化樹脂層を成形すると共に、
押圧板7で凹溝状軟化樹脂層を圧潰する。
Description
ス、液体化粧品、その他の液体を入れるプラスチックボ
トルであって、特にボトル底までチューブを挿入してボ
トル口に螺合固定した押圧式ミニポンプにより内部液体
を取り出すタイプのプラスチックボトルの成形法とこれ
に使用する金型装置に関するものである。
形(吹込み成形)という方法で製造される。この方法
は、円環状ノズルから押し出されて筒状に形成された加
熱軟化した樹脂(パリソン)を二つ割にりした金型で挟
むと同時にその内側から圧縮空気を吹込み、パイプ状の
樹脂を膨らませて金型に密着させ、これを冷却固化させ
る成形方法である。
平断面で丸ボトル、楕円ボトル、角ボトル等種々のもの
があるが、ボトルの底には金型を合わせたときに残るバ
リ切り部があるため、バリをきれいに取ってもわずかな
バリが残ったり中心部に外側への膨らみが生じてしま
い、このままではボトルを置いても傾いたりグラついた
りして安定しない。
たせるため、ボトル底部は必ず中央部が上げ底のように
周縁部より若干高くなるように金型が製作されている。
状を有していると、ボトル口に取付けたポンプにより内
部液体を取出す場合に、液体の残量がわずかとなったと
きには、ポンプのチューブ先端がボトルの内底中心部に
あるときは周縁部に残る液を吸い出すことができず、ま
たチューブ先端が周縁部の溝部分に臨んでいても、ボト
ル自体は不透明な材質が多いため、チューブ先端位置が
分からずに、結局そのままボトルと一緒に廃棄してしま
うことが多く、甚だ不経済となる。
に、ボトルの内底部形状を液体が中心部に集まるように
椀型等の形状とし、しかも底部外側はボトルの安定のた
めに逆に中心部が周縁部より高くなるようにすればよい
が、このように部分的に肉厚が異なるようにする成形は
ブロー成形法では不可能である。
クボトルをブロー成形法により成形するものであって、
ボトル内底部は中心部が最も低くなるように成形して、
内部液体をポンプによりチューブを介して最後まで取り
出すことができるようにし、しかもボトルを置いたとき
に安定性が極めて良好なボトルを提供することができる
新規な成形方法を提案するものである。
型を突合したときに中心部へ向かって傾斜するように形
成した各金型の成形用凹部の底部突合面に沿って中央か
ら両側外方へ向って逆テーパ形に形成されてボトルの脚
部を成形する対称形の翼脚用部を凹設し、各金型の上記
凹部内底面には金型突合面と直角方向に内底面奥部へ向
かって上記翼脚用部より幅広で次第に深くなる凹溝を形
成し、該凹溝はその内側左右両側面が全面開口して各金
型底部を左右方向に貫通する貫通孔が金型内に露呈する
部分として構成されており、左右金型でパリソンを挟ん
でエアブローする際には上記貫通孔の左右両側から密に
挿入された押圧板前面で上記凹溝内の左右開口側面を閉
塞しておき、これにより該凹溝の形状にならった凹溝状
の軟化樹脂層を成形すると共に、上記各翼脚用部内に軟
化樹脂を充填し、次に直ちに上記へ凹溝内左右両側の押
圧板を互いに接近方向に摺動前進させることにより該凹
溝内の上記凹溝状軟化樹脂層を圧潰して、この溝を消失
せしめ、しかる後にパリソンの加熱軟化樹脂を冷却固化
させることにより、ボトル内底面は中心に向って傾斜し
ており、ボトル外底面には座りの良い脚部を一体に突出
形成させたプラスチックボトルを成形するものである。
以下、本発明の方法を図により説明する。
の一例で、左右同一形の二つ割りの一方の金型を示して
いる。左右金型1の突合面1aに形成されるボトル成型
用凹部2の形状は底部を除いて従来のブロー成形用金型
と何ら変らない。
したときに全体が中心部へ向ってなだらかに傾斜する椀
型又は漏斗型となるよう形成され、金型凹部2の突合底
面中心部には左右金型1を突合したときに小径の円形凹
窪3となる半円形の窪み3aが形成されている。
って上記窪み3aの両側から外方へ向ってわずかな深
さ、例えば成型されるボトル12の設計肉厚とほぼ同程
度の深さで凹設された対称形の翼脚用部であり、該翼脚
用部4a、4bは外側へ向って次第に低くなる逆テーパ
形に形成され、その外側端は上記窪み3a内底面より低
くかつ金型凹部2の左右の底部外縁より若干内側にあ
る。
角方向に凹部2内底奥部へ向って連接形成された凹溝
で、該凹溝5は窪み3aから先方へ向って次第に深くな
って行く逆テーパ形に形成され、その側面形状は上記翼
脚用部4a、4bの形状に合致する。また、該凹溝5の
幅は該溝6の最も深い先端部の深さとほぼ同程度であ
り、例えばボトル12の設計肉厚の4倍程度である。
開口している。即ち、金型1の底部には左右に貫通する
貫通孔6が開設されており、該貫通孔6の断面形状は上
記凹溝5の側面形状に合致し、該貫通孔6の中間位置に
上記凹溝5が存在し、これにより該凹溝5の左右両側が
開口側面5a、5bとなっていて、該凹溝5は貫通孔6
が金型1内に露呈する部分として構成されている。
側から密に挿入される押圧板で、それぞれシリンダ8に
より駆動され、該押圧板7の少なくともその先端面は貫
通孔6の断面形状(従って凹溝5の開口側面形状5a、
5b)と合致し、ブロー成形の際には該押圧板7先端面
が上記凹溝5の左右開口側面5a、5b全体を閉塞して
軟化樹脂が凹溝5外へ流出しないようになっている。
ルの成形は次のようにして行なわれる。まず、左右の金
型1,1が離間したときに、その両金型間に上方の供給
器16から加熱軟化してパイプ状に形成されたポリエチ
レン、ポリプロピレン、PVC等の樹脂10が垂下する
ように供給される(図2)。この軟化したパイプ状樹脂
(パリソン)10を左右金型1,1で挟むと同時に上方
からパリソン10内側に圧縮空気を吹込み(図3)、パ
リソン10を膨らませて金型1,1内面に密着させる
(図4)。
1aにある両金型1底部の互いに対面する翼脚用部4a
どうし及び4bどうしによって形成される間隙内にはパ
リソン10下方が入り込み、更にエア吹込みによって完
全に充填され(図7参照)、翼脚9が形成される(図1
0〜11参照)。
記凹溝5では、両金型1,1が閉じたときには、その左
右両側開口面5a、5bはそれぞれ前記押圧板7前端面
によって閉塞されているが、該凹溝5が金型突合面1a
にないので、パリソン10下方が該凹溝5内に入り込む
ようなことはなく、また該凹溝5の幅が比較的あるの
で、パリソン10はエア吹込みによって該溝5にならっ
た形状の内側に空間のある溝状の脚部11aにいったん
形成される(図5及び8参照)。そこで、直ちに各シリ
ンダ8が作動して互いに対向する押圧板7,7が両者接
近方向に前進し、上記脚部11aの内側空隙を押し潰し
(図9参照)、上記翼脚9、9と同形で該翼脚9、9と
直角方向の直交脚11が形成される。
せず)が設けられており、常に冷却水が循環して金型1
を冷却しており、パリソン10が上記のようにして成形
されると、冷却固化し、固化後に左右金型1,1を再び
離間させると、ボトル11が得られる(図6参照)。
に該金型より下方に突出して該金型下端によって切断さ
れたパリソン10下端部のバリであり、また14は金型
1,1より上方に突出したパリソン10上端部で、カッ
ター(図示せず)により切除される。
の成形法によれば、金型1,1の突合面1aにない底面
凹溝5内にはエアブローにより該溝5にならった形状の
軟化樹脂による溝がいったん形成されても、直ちに両側
の押圧板7,7先端で両側から圧潰されてこの溝が消失
し、ボトル12外底面には無垢の上記直交脚11が形成
されるのである。
が中心部に向って傾斜していて、該中心部には凹窪3が
形成されるので、ボトル口15に螺着したポンプ(図示
せず)のチューブ先端を該凹窪3内に挿入しておけば、
チューブは該凹窪3から簡単に離脱するようなことはな
く、ボトル12内の液体を最後の一滴まで吸い出すこと
が可能となるのである。
リソン10が充填されて形成された翼脚9とこれと直交
するほぼ同形状の圧潰成形により形成された直交脚11
が放射状に設けられるので、ボトル12を置いたときに
グラついたりすることがなく、極めて座りが良くて安定
するのである。
はボトル12側面や底面のほぼ2倍の肉厚で両者ほぼ同
一の肉厚を有するようにしているが、圧潰成形される直
交脚11をこれよりも厚肉にすることも可能である。ま
た、該直交脚11は中心の凹窪3から必ずしも連設する
必要はなく、金型1の凹溝5を外周部に寄せて設けるこ
とにより翼脚9とは異なった側面形状の例えば角ブロッ
ク状の脚部を圧潰成形するようにしてもよい。ただし、
いずれにしても、ボトル12外底部に形成される各脚部
はボトル12の座りを良くするために、外側端が最も高
く(金型において最も深く)かつ同じ高さにしなければ
ならないことは勿論である。
型の内底部の突合面に凹設する翼脚用部とは別にこれと
直角方向の凹溝を内底面に形成し、該凹溝は金型底部を
左右方向に貫通する貫通孔が金型内に露呈する部分とし
て構成されており、左右金型でパリソンを挟んでエアブ
ローしたときに、上記翼脚用部には軟化樹脂が充填され
て翼状脚部が形成されるが、上記凹溝内には該溝の形状
にならった凹溝状の軟化樹脂層が成形されるものの、該
凹溝の左右開口側面を閉塞するために待機している上記
貫通孔の両側から挿入されている押圧板が直ちに互いに
接近方向に前進して凹溝状に成形された上記樹脂層を圧
潰して上記翼状脚部と直交する脚部を成形するので、得
られるプラスチックボトルの外底面には座りの良い脚部
が形成されることになる。
内底部は中心に向って傾斜するように成形されながら、
置いたときに安定したプラスチックボトルをブロー成形
法により簡単に成形することができ、得られるボトルは
内部液体の残量がわずかとなっても、ボトル口に取付け
たポンプに備えるチューブの先端をボトル内底面中心部
に挿入しておけば、最後まで内部液体を吸い出すことが
可能となり、経済面でも非常に有利である。
二つ割りのブロー成形用金型の一方を示す斜視図であ
る。
図で、左右金型が離間してその左右金型間にパリソンを
通した状態を示している。
図で、左右金型を閉じてパリソンを挟み、エアブローを
開始する状態を示している。
図で、パリソンをエアブローにより膨らませて金型内面
に密着させた状態を示している。
図で、ボトル口より上方部分のパリソンを切り離した状
態を示している。
図で、ボトルが成形されて左右金型が再び離れた状態を
示している。
している。
している。
している。
を圧潰する機構を、成形されるボトルの底部外側から見
た状態の斜視図である。
クボトルの一例を示す底部外側から見た状態の斜視図で
ある。
Claims (4)
- 【請求項1】 左右金型を突合したときに中心部へ向か
って傾斜するように形成した各金型の成形用凹部の底部
突合面に沿って中央から両側外方へ向って逆テーパ形に
形成されてボトルの脚部を成形する対称形の翼脚用部を
凹設し、各金型の上記凹部内底面には金型突合面と直角
方向に内底面奥部へ向かって上記翼脚用部より幅広で次
第に深くなる凹溝を形成し、該凹溝はその内側左右両側
面が全面開口して各金型底部を左右方向に貫通する貫通
孔が金型内に露呈する部分として構成されており、左右
金型でパリソンを挟んでエアブローする際には上記貫通
孔の左右両側から密に挿入された押圧板前面で上記凹溝
内の左右開口側面を閉塞しておき、これにより該凹溝の
形状にならった凹溝状の軟化樹脂層を成形すると共に、
上記各翼脚用部内に軟化樹脂を充填し、次に直ちに上記
へ凹溝内左右両側の押圧板を互いに接近方向に摺動前進
させることにより該凹溝内の上記凹溝状軟化樹脂層を圧
潰することを特徴とするプラスチックボトルの成形法。 - 【請求項2】 左右金型を突合したときに中心部へ向か
って傾斜するように形成した各金型の成形用凹部の底部
突合面に沿って中央から両側外方へ向って逆テーパ形に
形成されてボトルの脚部を成形する対称形の翼脚用部を
凹設し、各金型の上記凹部内底面には金型突合面と直角
方向に内底面奥部へ向かって上記翼脚用部より幅広で次
第に深くなる凹溝を形成し、該凹溝はその内側左右両側
面が全面開口して各金型底部を左右方向に貫通する貫通
孔が金型内に露呈する部分として構成され、該貫通孔内
にはその左右両側からシリンダにより駆動される押圧板
が密に挿入されて該押圧板前面が上記凹溝内の左右開口
側面位置から互いに接近方向に前進可能に構成されてな
ることを特徴とするプラスチックボトルの成形用金型装
置。 - 【請求項3】 前記左右金型の成形用凹部の突合底面中
心部には両金型を突合したときに小径の円形凹窪となる
半円形の窪みが形成されてなる請求項2記載のプラスチ
ックボトルの成形用金型装置。 - 【請求項4】 前記左右各金型の凹溝の側面形状は前記
各翼脚用部の形状と合致し、該翼脚用部の深さは成形さ
れるボトルの設計肉厚とほぼ同等であり、上記凹溝の幅
はボトル設計肉厚のほぼ4倍であるプラスチックボトル
の成形用金型装置。
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JP2000394685A JP3700123B2 (ja) | 2000-12-26 | 2000-12-26 | プラスチックボトルの成形法とその金型装置 |
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