JP2002187947A - 分岐化合物 - Google Patents
分岐化合物Info
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- JP2002187947A JP2002187947A JP2001313803A JP2001313803A JP2002187947A JP 2002187947 A JP2002187947 A JP 2002187947A JP 2001313803 A JP2001313803 A JP 2001313803A JP 2001313803 A JP2001313803 A JP 2001313803A JP 2002187947 A JP2002187947 A JP 2002187947A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】溶剤を含まない無溶剤の硬化性樹脂組成物にお
いて高分子量で低粘度の分岐化合物を使用することによ
り、安全性や物性的に問題のある低分子量化合物の配合
率を低減せしめ、作業環境の改善に寄与し、なおかつ従
来より用いられているロールコーター、ナイフコーター
などの塗工方法、オフセット印刷、グラビア印刷、凸版
印刷、スクリーン印刷などの印刷方式で造膜でき、やは
り従来ある紫外線、赤外線、電子線、γ線照射等の放射
線、特に、電子線、γ線照射等の場合には触媒や開始剤
を使用せずに硬化させることができる低粘度で硬化性の
分岐化合物を提供することを目的とする。 【解決手段】下記一般式(1)で示される分岐化合物。 【化1】
いて高分子量で低粘度の分岐化合物を使用することによ
り、安全性や物性的に問題のある低分子量化合物の配合
率を低減せしめ、作業環境の改善に寄与し、なおかつ従
来より用いられているロールコーター、ナイフコーター
などの塗工方法、オフセット印刷、グラビア印刷、凸版
印刷、スクリーン印刷などの印刷方式で造膜でき、やは
り従来ある紫外線、赤外線、電子線、γ線照射等の放射
線、特に、電子線、γ線照射等の場合には触媒や開始剤
を使用せずに硬化させることができる低粘度で硬化性の
分岐化合物を提供することを目的とする。 【解決手段】下記一般式(1)で示される分岐化合物。 【化1】
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、塗料、インキ等の被膜
形成材料用または封止剤、成形剤、接着剤、粘着剤用の
樹脂として使用することができ、また、熱・放射線硬化
型樹脂組成物の硬化剤あるいは反応性希釈剤として使用
することができる分岐化合物に関する。更に、本発明
は、熱、または放射線硬化型の樹脂として印刷インキ、
塗料のビヒクル、または接着剤等として利用することが
できる分岐化合物に関する。
形成材料用または封止剤、成形剤、接着剤、粘着剤用の
樹脂として使用することができ、また、熱・放射線硬化
型樹脂組成物の硬化剤あるいは反応性希釈剤として使用
することができる分岐化合物に関する。更に、本発明
は、熱、または放射線硬化型の樹脂として印刷インキ、
塗料のビヒクル、または接着剤等として利用することが
できる分岐化合物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、塗料、接着剤、粘着剤、インキ、
充填剤、成形材料には有機溶剤を含有する樹脂溶液が使
われてきた。これらの樹脂溶液は、塗装、充填工程およ
び硬化乾燥工程で大量の有機溶剤を飛散する。地球環境
また作業環境への関心の高まりとともに、このような樹
脂溶液の使用に対する制限が加えられるようになってき
ている。その一つの方法として、水溶性樹脂、粉体、ホ
ットメルト等樹脂素材の開発が進められてきた、水系の
樹脂組成物は分散媒である水を蒸発させるために多大な
熱量を必要とし、更に塗装性を向上する意味から若干の
有機溶剤を含むことが多く廃液処理の点からも問題が残
っている。また、粉体またはホットメルトの塗装、充填
の場合には、従来の塗装、充填設備と方法が大いに異な
るために、新規の設備を導入する必要が生まれる。上記
の問題を解決するために、樹脂溶液のハイソリッド化、
水溶化樹脂の改良等を行われており、こうした努力によ
り、今後樹脂溶液の使用量は低下の傾向がさらに顕著と
なると考えられる。しかし、根本的な解決策として、公
害、安全衛生、引火、爆発等の問題がなく、広範囲に適
用でき、且つ塗工、充填の容易な無溶剤型液状樹脂組成
物の開発が強く要望されている。
充填剤、成形材料には有機溶剤を含有する樹脂溶液が使
われてきた。これらの樹脂溶液は、塗装、充填工程およ
び硬化乾燥工程で大量の有機溶剤を飛散する。地球環境
また作業環境への関心の高まりとともに、このような樹
脂溶液の使用に対する制限が加えられるようになってき
ている。その一つの方法として、水溶性樹脂、粉体、ホ
ットメルト等樹脂素材の開発が進められてきた、水系の
樹脂組成物は分散媒である水を蒸発させるために多大な
熱量を必要とし、更に塗装性を向上する意味から若干の
有機溶剤を含むことが多く廃液処理の点からも問題が残
っている。また、粉体またはホットメルトの塗装、充填
の場合には、従来の塗装、充填設備と方法が大いに異な
るために、新規の設備を導入する必要が生まれる。上記
の問題を解決するために、樹脂溶液のハイソリッド化、
水溶化樹脂の改良等を行われており、こうした努力によ
り、今後樹脂溶液の使用量は低下の傾向がさらに顕著と
なると考えられる。しかし、根本的な解決策として、公
害、安全衛生、引火、爆発等の問題がなく、広範囲に適
用でき、且つ塗工、充填の容易な無溶剤型液状樹脂組成
物の開発が強く要望されている。
【0003】無溶剤型液状樹脂組成物の代表的なものと
しては、放射線硬化性樹脂組成物を挙げることができ
る。従来の放射線硬化型樹脂組成物は、各種のアクリレ
ート系モノマー等の低粘度単量体、及びウレタンアクリ
レート、エポキシアクリレート、またはエステルアクリ
レート等の反応性オリゴマー、更に必要に応じてその他
の樹脂成分等から構成されている。低粘度単量体は主に
反応性希釈剤として組成物の粘度を制御する目的で使用
されているが、これを多く含有すると硬化時の体積収縮
が大きく、硬化塗膜が脆弱であり、また塗膜中の残留モ
ノマーによる臭気等が問題とされていた。そのため反応
性希釈剤の使用量軽減や分子量増加等の改良が望まれて
いた。
しては、放射線硬化性樹脂組成物を挙げることができ
る。従来の放射線硬化型樹脂組成物は、各種のアクリレ
ート系モノマー等の低粘度単量体、及びウレタンアクリ
レート、エポキシアクリレート、またはエステルアクリ
レート等の反応性オリゴマー、更に必要に応じてその他
の樹脂成分等から構成されている。低粘度単量体は主に
反応性希釈剤として組成物の粘度を制御する目的で使用
されているが、これを多く含有すると硬化時の体積収縮
が大きく、硬化塗膜が脆弱であり、また塗膜中の残留モ
ノマーによる臭気等が問題とされていた。そのため反応
性希釈剤の使用量軽減や分子量増加等の改良が望まれて
いた。
【0004】また硬化物の機械的性能を向上させるには
多官能の反応性希釈剤、反応性オリゴマー、更には高分
子量樹脂素材等の配合が好ましいが、これらの素材は高
粘度または固体のものであるため硬化前組成物の流動特
性を考慮すると、多量の反応釈剤の配合が必要となりそ
の配合量には限界があった。従って従来の無溶剤型液状
樹脂組成物を硬化させていられる硬化物は硬度、強靱
性、機械特性、耐薬品性等の硬化物特性に乏しく実用的
には溶剤系、水系の樹脂組成物には遙かに及ばない性質
であった。塗膜性能を向上させる目的で、多量の高分子
量反応性オリゴマーや樹脂素材を配合した放射線硬化型
樹脂組成物も開発されているが、塗工可能な粘度まで下
げるために低分子量の反応性希釈剤や有機溶剤等を使用
しており環境上の改良がなされたとは言い難い現状があ
る。
多官能の反応性希釈剤、反応性オリゴマー、更には高分
子量樹脂素材等の配合が好ましいが、これらの素材は高
粘度または固体のものであるため硬化前組成物の流動特
性を考慮すると、多量の反応釈剤の配合が必要となりそ
の配合量には限界があった。従って従来の無溶剤型液状
樹脂組成物を硬化させていられる硬化物は硬度、強靱
性、機械特性、耐薬品性等の硬化物特性に乏しく実用的
には溶剤系、水系の樹脂組成物には遙かに及ばない性質
であった。塗膜性能を向上させる目的で、多量の高分子
量反応性オリゴマーや樹脂素材を配合した放射線硬化型
樹脂組成物も開発されているが、塗工可能な粘度まで下
げるために低分子量の反応性希釈剤や有機溶剤等を使用
しており環境上の改良がなされたとは言い難い現状があ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、十分な塗膜
性能を有し、且つ塗工可能な低粘性を備えた無溶剤型樹
脂組成物を得ることを目的とし、比較的高分子量であり
ながら低粘度である多官能性の液状樹脂を使用すること
により安全性や性能面に問題のある低分子量化合物の配
合率を低減せしめることを可能にした分岐化合物を提供
するものである。また本発明は、従来より用いられてい
るロールコーター、ナイフコーターなどの塗工方法、オ
フセット印刷、グラビア印刷、凸版印刷、スクリーン印
刷などの印刷方式で造膜でき、加熱、紫外線、赤外線、
電子線、γ線照射等の従来からあるトリガーにより硬化
することができ、特に電子線、γ線照射等の場合には触
媒や開始剤を使用せずに硬化させることができる分岐化
合物を提供するものである。
性能を有し、且つ塗工可能な低粘性を備えた無溶剤型樹
脂組成物を得ることを目的とし、比較的高分子量であり
ながら低粘度である多官能性の液状樹脂を使用すること
により安全性や性能面に問題のある低分子量化合物の配
合率を低減せしめることを可能にした分岐化合物を提供
するものである。また本発明は、従来より用いられてい
るロールコーター、ナイフコーターなどの塗工方法、オ
フセット印刷、グラビア印刷、凸版印刷、スクリーン印
刷などの印刷方式で造膜でき、加熱、紫外線、赤外線、
電子線、γ線照射等の従来からあるトリガーにより硬化
することができ、特に電子線、γ線照射等の場合には触
媒や開始剤を使用せずに硬化させることができる分岐化
合物を提供するものである。
【0006】本発明者は上記問題を解決するために様々
な樹脂系の構造と粘度との相関性等について鋭意研究を
行なった結果、一般的な線状ポリマーより櫛形ポリマ
ー、更には分岐ポリマーとポリマーの分子構造を変化さ
せることにより、高分子量でありながら低粘度であり、
且つビニル基等の官能基を数多く導入できることを見い
だした。また、分岐化合物として分子中にウレタン結合
を有することにより、各種基材、特にこれまでラジエー
ション硬化系では非常に困難とされていたプラスチック
素材に良好な密着性を示すことを見いだした。更に、高
分子量でありながら従来の造膜方法で造膜できる粘度範
囲内にあり、なおかつ従来からある硬化方法、特に電子
線を硬化トリガーとして使用することにより高速度で硬
化させることができる新しい液状樹脂である分岐化合物
を見いだした。
な樹脂系の構造と粘度との相関性等について鋭意研究を
行なった結果、一般的な線状ポリマーより櫛形ポリマ
ー、更には分岐ポリマーとポリマーの分子構造を変化さ
せることにより、高分子量でありながら低粘度であり、
且つビニル基等の官能基を数多く導入できることを見い
だした。また、分岐化合物として分子中にウレタン結合
を有することにより、各種基材、特にこれまでラジエー
ション硬化系では非常に困難とされていたプラスチック
素材に良好な密着性を示すことを見いだした。更に、高
分子量でありながら従来の造膜方法で造膜できる粘度範
囲内にあり、なおかつ従来からある硬化方法、特に電子
線を硬化トリガーとして使用することにより高速度で硬
化させることができる新しい液状樹脂である分岐化合物
を見いだした。
【0007】
【課題を解決するための手段】即ち本発明は、下記一般
式(1)で示される分岐化合物に関する。
式(1)で示される分岐化合物に関する。
【0008】
【化2】
【0009】(式中R1は(1−a)または(1−b)
で示される有機残基、R2は炭素数2〜22のアルキレ
ン基または−(CsH2sO)t−(sは2〜4の整数、t
は1〜25の整数を表す。)で示されるポリアルキレン
グリコール残基をそれぞれ表す。)
で示される有機残基、R2は炭素数2〜22のアルキレ
ン基または−(CsH2sO)t−(sは2〜4の整数、t
は1〜25の整数を表す。)で示されるポリアルキレン
グリコール残基をそれぞれ表す。)
【0010】更に本発明は、数平均分子量が200〜1
0000で、粘度100000cps(30℃)以下の液
状である上記分岐化合物に関する。
0000で、粘度100000cps(30℃)以下の液
状である上記分岐化合物に関する。
【0011】本発明の分岐化合物は、数平均分子量20
0〜100000、好ましくは300〜50000更に
好ましくは400〜5000であり、100000cp
s以下、好ましくは50000〜500cps、更に好
ましくは20000〜1000cpsの粘性(30℃)
を示す液状である。これより分子量が低いと硬化収縮が
激しくなるため好ましくない。また分子量が高い場合は
造膜可能な粘度範囲である場合には特に問題ではない
が、上記の範囲以上に分子量が高くなると粘度が高くな
るため塗工性の点で好ましくない。また、粘度としては
上記の範囲を越えると他成分との溶解性や造膜性の点で
好ましくない。
0〜100000、好ましくは300〜50000更に
好ましくは400〜5000であり、100000cp
s以下、好ましくは50000〜500cps、更に好
ましくは20000〜1000cpsの粘性(30℃)
を示す液状である。これより分子量が低いと硬化収縮が
激しくなるため好ましくない。また分子量が高い場合は
造膜可能な粘度範囲である場合には特に問題ではない
が、上記の範囲以上に分子量が高くなると粘度が高くな
るため塗工性の点で好ましくない。また、粘度としては
上記の範囲を越えると他成分との溶解性や造膜性の点で
好ましくない。
【0012】本発明の分岐化合物は、エチレンジアミン
と活性水素含有(メタ)アクリル化合物とをマイケル付
加してなるコア化合物に対し、該コア化合物が含有する
活性水素と化学量論的に等量のメタクリロイルオキシエ
チルイソシアネートを反応させることによって得られ
る。
と活性水素含有(メタ)アクリル化合物とをマイケル付
加してなるコア化合物に対し、該コア化合物が含有する
活性水素と化学量論的に等量のメタクリロイルオキシエ
チルイソシアネートを反応させることによって得られ
る。
【0013】活性水素含有(メタ)アクリル系化合物
は、その(メタ)アクリロイル基にエチレンジアミンの
アミノ基由来の活性水素がマイケル付加反応し、コア化
合物が分岐化される。また、得られたコア化合物末端の
活性水素含有(メタ)アクリル系化合物由来の活性水素
はメタクリロイルオキシエチルイソシアネートとの付加
反応の際の反応部位として機能する。
は、その(メタ)アクリロイル基にエチレンジアミンの
アミノ基由来の活性水素がマイケル付加反応し、コア化
合物が分岐化される。また、得られたコア化合物末端の
活性水素含有(メタ)アクリル系化合物由来の活性水素
はメタクリロイルオキシエチルイソシアネートとの付加
反応の際の反応部位として機能する。
【0014】活性水素含有(メタ)アクリル系化合物は
分子中に水酸基、カルボキシル基などに由来する活性水
素を有する(メタ)アクリル系化合物である。分子中に
水酸基を有する(メタ)アクリル系化合物としては、例
えば下記式(2)で示されるヒドロキシアクリル(メ
タ)アクリレート化合物、 CH2=C(R1)COO−R2−OH (2) (式中、R1は水素原子またはCH3、R2は炭素数2〜2
2、好ましくは2〜16のアルキル基をそれぞれ表
す。)
分子中に水酸基、カルボキシル基などに由来する活性水
素を有する(メタ)アクリル系化合物である。分子中に
水酸基を有する(メタ)アクリル系化合物としては、例
えば下記式(2)で示されるヒドロキシアクリル(メ
タ)アクリレート化合物、 CH2=C(R1)COO−R2−OH (2) (式中、R1は水素原子またはCH3、R2は炭素数2〜2
2、好ましくは2〜16のアルキル基をそれぞれ表
す。)
【0015】下記式(3)で示されるポリアルキレング
リコールモノ(メタ)アクリレート系化合物が挙げられ
る。 CH2=C(R1)COO−(CXH2XO)mH (3) (式中、R1は水素原子またはCH3、xは1〜6、好まし
くは2〜4の整数、mは1〜25、好ましくは4〜16
の整数をそれぞれ表す。)
リコールモノ(メタ)アクリレート系化合物が挙げられ
る。 CH2=C(R1)COO−(CXH2XO)mH (3) (式中、R1は水素原子またはCH3、xは1〜6、好まし
くは2〜4の整数、mは1〜25、好ましくは4〜16
の整数をそれぞれ表す。)
【0016】更に具体例を挙げると、一般式(2)に示
したヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート系化合物
としては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレー
ト、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4
−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロ
キシブチル(メタ)アクリレートなどがあり、
したヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート系化合物
としては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレー
ト、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4
−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロ
キシブチル(メタ)アクリレートなどがあり、
【0017】一般式(3)で示されるアルキレングリコ
ールモノ(メタ)アクリレート系化合物としては、例え
ば、ジエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、
トリエチレングチコールモノ(メタ)アクリレート、テ
トラエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ト
リプロピレングリコール(メタ)アクリレート、テトラ
プロピレングリコール(メタ)アクリレート、ジプロピ
レングリコールモノ(メタ)アクリレート、トリプロピ
レングリコールモノ(メタ)アクリレート、テトラプロ
ピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリテト
ラメチレングリコールモノ(メタ)アクリレートなどが
ある。
ールモノ(メタ)アクリレート系化合物としては、例え
ば、ジエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、
トリエチレングチコールモノ(メタ)アクリレート、テ
トラエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ト
リプロピレングリコール(メタ)アクリレート、テトラ
プロピレングリコール(メタ)アクリレート、ジプロピ
レングリコールモノ(メタ)アクリレート、トリプロピ
レングリコールモノ(メタ)アクリレート、テトラプロ
ピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリテト
ラメチレングリコールモノ(メタ)アクリレートなどが
ある。
【0018】コア化合物を得るための反応は基本的には
従来法に準じて行うことができるが、メタノール、エタ
ノールなどのアルコールを反応溶媒として用いると副反
応が起きにくい。溶媒を用いる際には、エチレンジアミ
ンの配合重量に対し、1〜100倍使用することが好ま
しい。また、特に加熱は必要としないが、エチレンジア
ミンまたは上記活性水素含有(メタ)アクリル系化合物
の分子量が大きい時などは30℃〜70℃の範囲で加熱
することが好ましい。反応時間は反応温度により様々で
あるが、30〜72時間、一般的には常温で1昼夜程
度、50〜100℃に加温すると1〜10時間後には終
了する。
従来法に準じて行うことができるが、メタノール、エタ
ノールなどのアルコールを反応溶媒として用いると副反
応が起きにくい。溶媒を用いる際には、エチレンジアミ
ンの配合重量に対し、1〜100倍使用することが好ま
しい。また、特に加熱は必要としないが、エチレンジア
ミンまたは上記活性水素含有(メタ)アクリル系化合物
の分子量が大きい時などは30℃〜70℃の範囲で加熱
することが好ましい。反応時間は反応温度により様々で
あるが、30〜72時間、一般的には常温で1昼夜程
度、50〜100℃に加温すると1〜10時間後には終
了する。
【0019】メタクリロイルオキシエチルイソシアネー
トは、エチレンジアミンの未反応アミノ基由来の活性水
素または上記活性水素含有(メタ)アクリル系化合物が
有する活性水素とイソシアネート基との反応により、コ
ア化合物の末端に重合性ビニル基を導入するために使用
される。
トは、エチレンジアミンの未反応アミノ基由来の活性水
素または上記活性水素含有(メタ)アクリル系化合物が
有する活性水素とイソシアネート基との反応により、コ
ア化合物の末端に重合性ビニル基を導入するために使用
される。
【0020】本発明の分岐化合物は、上記コア化合物中
の活性水素と等量のメタクリロイルオキシエチルイソシ
アネートを添加し、反応させることにより得られる。こ
こで、コア化合物中の活性水素とは、コア化合物中に存
在する未反応アミノ基由来の活性水素、およびエチレン
ジアミンに付加した活性水素基含有(メタ)アクリル系
化合物末端由来の活性水素の両方を示す。
の活性水素と等量のメタクリロイルオキシエチルイソシ
アネートを添加し、反応させることにより得られる。こ
こで、コア化合物中の活性水素とは、コア化合物中に存
在する未反応アミノ基由来の活性水素、およびエチレン
ジアミンに付加した活性水素基含有(メタ)アクリル系
化合物末端由来の活性水素の両方を示す。
【0021】さらに、本発明の分岐化合物は、コア化合
物の合成溶液中にメタクリロイルオキシエチルイソシア
ネートを添加することにより得られる。その際、必要に
応じて通常のウレタン合成時に使用される触媒、例え
ば、オクチル酸スズ、2−エチルヘキサン酸スズ等のス
ズ系の触媒等を添加してもよい。好ましい触媒の添加量
はメタクリロイルオキシエチルイソシアネートに対して
1〜0.01重量%である。
物の合成溶液中にメタクリロイルオキシエチルイソシア
ネートを添加することにより得られる。その際、必要に
応じて通常のウレタン合成時に使用される触媒、例え
ば、オクチル酸スズ、2−エチルヘキサン酸スズ等のス
ズ系の触媒等を添加してもよい。好ましい触媒の添加量
はメタクリロイルオキシエチルイソシアネートに対して
1〜0.01重量%である。
【0022】本発明の分岐化合物は、そのままでも硬化
性の無溶剤液状樹脂として塗料、インキ、等の皮膜形成
材料、成形材料、接着剤などとして使用できるが、単官
能または多官能の(メタ)アクリルモノマー、ポリイソ
シアネート、メラミンなどの架橋剤を添加混合すること
により、粘性を調節したり、造膜性、被膜性能を調節す
ることができる。また、同様の理由からアミノ樹脂、フ
ェノール樹脂等の硬化剤樹脂を配合しても差し支えな
い。また、被膜性能を向上させるため、公知のポリアミ
ド樹脂、セルロース誘導体、ビニル系樹脂、ポリオレフ
ィン、天然ゴム誘導体、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、
ポリエステル、ポリスチレンなどの汎用ポリマー、ウレ
タンアクリル樹脂、エポキシアクリル樹脂、アルキド樹
脂、ロジン変性アルキド樹脂、アマニ油変性アルキド樹
脂などのビニル基を有する反応性樹脂、アマニ油、桐
油、大豆油などの乾性油等を配合してもよい。ただし、
これらの配合量は何れも好ましくは40重量%さらに好
ましくは20重量%以下である。さらに、必要に応じて
溶剤、相溶化剤、界面活性剤、滑剤等を添加してもよ
い。これらの配合量は、20重量%、好ましくは10重
量%以下である。
性の無溶剤液状樹脂として塗料、インキ、等の皮膜形成
材料、成形材料、接着剤などとして使用できるが、単官
能または多官能の(メタ)アクリルモノマー、ポリイソ
シアネート、メラミンなどの架橋剤を添加混合すること
により、粘性を調節したり、造膜性、被膜性能を調節す
ることができる。また、同様の理由からアミノ樹脂、フ
ェノール樹脂等の硬化剤樹脂を配合しても差し支えな
い。また、被膜性能を向上させるため、公知のポリアミ
ド樹脂、セルロース誘導体、ビニル系樹脂、ポリオレフ
ィン、天然ゴム誘導体、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、
ポリエステル、ポリスチレンなどの汎用ポリマー、ウレ
タンアクリル樹脂、エポキシアクリル樹脂、アルキド樹
脂、ロジン変性アルキド樹脂、アマニ油変性アルキド樹
脂などのビニル基を有する反応性樹脂、アマニ油、桐
油、大豆油などの乾性油等を配合してもよい。ただし、
これらの配合量は何れも好ましくは40重量%さらに好
ましくは20重量%以下である。さらに、必要に応じて
溶剤、相溶化剤、界面活性剤、滑剤等を添加してもよ
い。これらの配合量は、20重量%、好ましくは10重
量%以下である。
【0023】本発明の分岐化合物に染料やカーボンブラ
ック、チタンホワイト、フタロシアニン、アゾ色素、キ
ナクリドン等の顔料からなる着色剤やSi系微粒子、雲
母、炭酸カルシウムなど無機充填剤等を適当量添加する
ことにより各種印刷インキや着色塗料等として使用する
ことができる。また、放射線照射により硬化せしめる場
合には、公知の光重合増感剤や開始剤を添加することが
できる。さらに、本発明の分岐化合物を含む組成物の流
動性などを改良するために、水または有機溶剤などを配
合してもよい。
ック、チタンホワイト、フタロシアニン、アゾ色素、キ
ナクリドン等の顔料からなる着色剤やSi系微粒子、雲
母、炭酸カルシウムなど無機充填剤等を適当量添加する
ことにより各種印刷インキや着色塗料等として使用する
ことができる。また、放射線照射により硬化せしめる場
合には、公知の光重合増感剤や開始剤を添加することが
できる。さらに、本発明の分岐化合物を含む組成物の流
動性などを改良するために、水または有機溶剤などを配
合してもよい。
【0024】本発明の分岐化合物は、各種金属、プラス
チック、紙などの板、フィルム、シート上に、ロールコ
ータ、バーコータ、ナイフコータなどで塗工あるいは充
填でき、−5〜300℃の温度条件下で硬化せしめるこ
とができる。本発明の分岐化合物を用いた被膜形成材料
用組成物は、各種鋼板、アルミニウム板等の金属板、プ
ラスチックフィルム、紙、プラスチックフィルムラミネ
ート紙等の基材にロールコーター、ナイフコーターなど
の塗工方法、またはオフセット印刷、グラビア印刷、凸
版印刷、シルクスクリーン印刷などの印刷方式など従来
からある方法で、0.1〜500μmの膜厚で造膜で
き、加熱または電子線、紫外線、可視光線、赤外線等の
放射線を照射することにより硬化せしめることができ
る。
チック、紙などの板、フィルム、シート上に、ロールコ
ータ、バーコータ、ナイフコータなどで塗工あるいは充
填でき、−5〜300℃の温度条件下で硬化せしめるこ
とができる。本発明の分岐化合物を用いた被膜形成材料
用組成物は、各種鋼板、アルミニウム板等の金属板、プ
ラスチックフィルム、紙、プラスチックフィルムラミネ
ート紙等の基材にロールコーター、ナイフコーターなど
の塗工方法、またはオフセット印刷、グラビア印刷、凸
版印刷、シルクスクリーン印刷などの印刷方式など従来
からある方法で、0.1〜500μmの膜厚で造膜で
き、加熱または電子線、紫外線、可視光線、赤外線等の
放射線を照射することにより硬化せしめることができ
る。
【0025】電子線照射により硬化せしめる場合には、
好ましくは10〜1000kV、さらに好ましくは30
〜300kVの範囲の加速電圧を持つ電子線照射装置が
用いられる。照射線量(DOSE)は、好ましくは0.
1〜100Mrad、更に好ましくは0.5〜20Mr
adの範囲である。これより少ないと充分な硬化物が得
られにくく、またこれより大きいと塗膜や基材に対する
ダメージが大きいため好ましくない。
好ましくは10〜1000kV、さらに好ましくは30
〜300kVの範囲の加速電圧を持つ電子線照射装置が
用いられる。照射線量(DOSE)は、好ましくは0.
1〜100Mrad、更に好ましくは0.5〜20Mr
adの範囲である。これより少ないと充分な硬化物が得
られにくく、またこれより大きいと塗膜や基材に対する
ダメージが大きいため好ましくない。
【0026】
【実施例】次に本発明を実施例により更に詳細に説明す
るが、本発明はこれに限定されるものではない。 ◎構造解析、数平均分子量、および粘度の測定方法 1)構造解析 ここで合成した分岐化合物の構造は1H−NMRにより
確認した。 2)数平均分子量:ゲル透過クロマトグラフィー(東ソ
ー SC−8020)1 H−NMRで解析した数種類の構造既知の分岐化合物
からゲルパーメーションクロマトグラフ(GPC)の検
量線を独自に作成し、これを基にGPCで測定した結果
を採用した。また、分子量分布(Mw/Mn)は、同測
定機器において得られる値を採用した。 3)粘度:レオメータ(レオメトリクス社製:RDS−
II、RFS−II) サンプルの粘度にあわせてレオメトリクス社製レオメー
タRDS−II(高粘度タイプ)または、RFS−II
(低粘度タイプ)で測定した定常粘度(ズリ速度=1〜
10/secの値)をそれぞれ採用した。
るが、本発明はこれに限定されるものではない。 ◎構造解析、数平均分子量、および粘度の測定方法 1)構造解析 ここで合成した分岐化合物の構造は1H−NMRにより
確認した。 2)数平均分子量:ゲル透過クロマトグラフィー(東ソ
ー SC−8020)1 H−NMRで解析した数種類の構造既知の分岐化合物
からゲルパーメーションクロマトグラフ(GPC)の検
量線を独自に作成し、これを基にGPCで測定した結果
を採用した。また、分子量分布(Mw/Mn)は、同測
定機器において得られる値を採用した。 3)粘度:レオメータ(レオメトリクス社製:RDS−
II、RFS−II) サンプルの粘度にあわせてレオメトリクス社製レオメー
タRDS−II(高粘度タイプ)または、RFS−II
(低粘度タイプ)で測定した定常粘度(ズリ速度=1〜
10/secの値)をそれぞれ採用した。
【0027】◎電子線照射装置と照射条件 1)エリアビーム型電子線照射装置 Curetron EBC-200-
20-30(日新ハイボルテージ゛) 電子線加速電圧:200kV DOSEは0.5〜8Mradの範囲で電流量により調
節した。 2)MIN−EB(AIT社製) 電子線加速電圧: 60kV DOSEは0.5〜8Mradの範囲でベルトコンベア
速度で調節した。
20-30(日新ハイボルテージ゛) 電子線加速電圧:200kV DOSEは0.5〜8Mradの範囲で電流量により調
節した。 2)MIN−EB(AIT社製) 電子線加速電圧: 60kV DOSEは0.5〜8Mradの範囲でベルトコンベア
速度で調節した。
【0028】◎実施例、比較例で使用した以下の化合物
の略号を記す。 1)ポリアミノ化合物 ED:エチレンジアミン 2)活性水素含有(メタ)アクリル系化合物 4HBA:4−ヒドロキシブチルアクリレート PPG6A:ポリプロピレングリコール(PPG鎖の重
合度=6)アクリレート PEG7A:ポリエチレングリコール(PPG鎖の重合
度=7)アクリレート 3)イソシアネート基含有ビニル単量体 MOI:メタクリロイルオキシエチルイソシアネート
の略号を記す。 1)ポリアミノ化合物 ED:エチレンジアミン 2)活性水素含有(メタ)アクリル系化合物 4HBA:4−ヒドロキシブチルアクリレート PPG6A:ポリプロピレングリコール(PPG鎖の重
合度=6)アクリレート PEG7A:ポリエチレングリコール(PPG鎖の重合
度=7)アクリレート 3)イソシアネート基含有ビニル単量体 MOI:メタクリロイルオキシエチルイソシアネート
【0029】(実施例1)撹拌装置、窒素導入管、温度
センサー、及びコンデンサーを備えた500ミリリット
ル四つ口丸底フラスコにED:20g、4HBA:19
2g、酢酸エチル:70g、メタノール:20gを配合
し、75℃に設定した湯浴にて3時間還流させた後、一
部サンプリングし、1H−NMRを測定したところ、ア
クリル基由来のプロトンピークがほぼ消失していた。そ
こで、反応器とコンデンサーの間に分流管をセットし、
80℃の湯浴にて常圧で加温・撹拌を続けながら溶媒を
留去した、さらにコンデンサー上部から真空ラインを接
続し、70℃に下げた湯浴で40mmHg以下まで減圧
することにより酢酸エチルおよびメタノールを完全に留
去したところ、粘稠な液状樹脂を得た(収率99%)。
そこで、湯浴温度を60℃に下げ、酢酸エチル:400
g、MOI:195gを添加し、更に10分後、2ーエ
チルヘキサン酸錫:1gを添加した。3時間加熱撹拌を
続け、IRチャートで終点を確認した。更に、反応溶媒
として用いた酢酸エチルをエバポレータで脱溶剤するこ
とにより目的とする分岐化合物を得た。得られた分岐化
合物の1H−NMRチャートを図1にその帰属を下記に
示した。また得られた分岐化合物の諸物性値を表1に示
した。
センサー、及びコンデンサーを備えた500ミリリット
ル四つ口丸底フラスコにED:20g、4HBA:19
2g、酢酸エチル:70g、メタノール:20gを配合
し、75℃に設定した湯浴にて3時間還流させた後、一
部サンプリングし、1H−NMRを測定したところ、ア
クリル基由来のプロトンピークがほぼ消失していた。そ
こで、反応器とコンデンサーの間に分流管をセットし、
80℃の湯浴にて常圧で加温・撹拌を続けながら溶媒を
留去した、さらにコンデンサー上部から真空ラインを接
続し、70℃に下げた湯浴で40mmHg以下まで減圧
することにより酢酸エチルおよびメタノールを完全に留
去したところ、粘稠な液状樹脂を得た(収率99%)。
そこで、湯浴温度を60℃に下げ、酢酸エチル:400
g、MOI:195gを添加し、更に10分後、2ーエ
チルヘキサン酸錫:1gを添加した。3時間加熱撹拌を
続け、IRチャートで終点を確認した。更に、反応溶媒
として用いた酢酸エチルをエバポレータで脱溶剤するこ
とにより目的とする分岐化合物を得た。得られた分岐化
合物の1H−NMRチャートを図1にその帰属を下記に
示した。また得られた分岐化合物の諸物性値を表1に示
した。
【0030】
【化3】
【0031】(実施例2)撹拌装置、窒素導入管、温度
センサー、及びコンデンサーを備えた2000ミリリッ
トル四つ口丸底フラスコにED:20g、PPG6A:
649g、酢酸エチル:290g、メタノール:20g
を配合し、75℃に設定した湯浴にて5時間還流させた
後、一部サンプリングし、1H−NMRを測定したとこ
ろ、アクリル基由来のプロトンピークがほぼ消失してい
た。そこで、反応器とコンデンサーの間に分流管をセッ
トし、80℃の湯浴にて常圧で加温・撹拌を続けながら
溶媒を留去した、さらにコンデンサー上部から真空ライ
ンを接続し、70℃に下げた湯浴で40mmHg以下ま
で減圧することにより酢酸エチルおよびメタノールを完
全に留去したところ、粘稠な液状樹脂を得た(収率98
%)。そこで、湯浴温度70℃のまま、酢酸エチル:8
60g、MOI:190gを順に添加し、更に10分
後、2ーエチルヘキサン酸錫:1gを添加した。3時間
加熱撹拌を続け、IRチャートで終点を確認した。更
に、反応溶媒として用いた酢酸エチルをエバポレータで
脱溶剤することにより目的とする多分岐化合物を得た。
得られた分岐化合物の1H−NMRチャートを図2に、
その帰属を下記に示した。また得られた分岐化合物の諸
物性値を表1に示した。
センサー、及びコンデンサーを備えた2000ミリリッ
トル四つ口丸底フラスコにED:20g、PPG6A:
649g、酢酸エチル:290g、メタノール:20g
を配合し、75℃に設定した湯浴にて5時間還流させた
後、一部サンプリングし、1H−NMRを測定したとこ
ろ、アクリル基由来のプロトンピークがほぼ消失してい
た。そこで、反応器とコンデンサーの間に分流管をセッ
トし、80℃の湯浴にて常圧で加温・撹拌を続けながら
溶媒を留去した、さらにコンデンサー上部から真空ライ
ンを接続し、70℃に下げた湯浴で40mmHg以下ま
で減圧することにより酢酸エチルおよびメタノールを完
全に留去したところ、粘稠な液状樹脂を得た(収率98
%)。そこで、湯浴温度70℃のまま、酢酸エチル:8
60g、MOI:190gを順に添加し、更に10分
後、2ーエチルヘキサン酸錫:1gを添加した。3時間
加熱撹拌を続け、IRチャートで終点を確認した。更
に、反応溶媒として用いた酢酸エチルをエバポレータで
脱溶剤することにより目的とする多分岐化合物を得た。
得られた分岐化合物の1H−NMRチャートを図2に、
その帰属を下記に示した。また得られた分岐化合物の諸
物性値を表1に示した。
【0032】
【化4】
【0033】(実施例3)撹拌装置、窒素導入管、温度
センサー、及びコンデンサーを備えた2000ミリリッ
トル四つ口丸底フラスコにED:20g、PPG6A:
325g、4HBA:96g、酢酸エチル:189g、
メタノール:20gを配合し、75℃に設定した湯浴に
て5時間還流させた後、一部サンプリングし、1H−N
MRを測定したところ、アクリル基由来のプロトンピー
クがほぼ消失していた。そこで、反応器とコンデンサー
の間に分流管をセットし、80℃の湯浴にて常圧で加温
・撹拌を続けながら溶媒を留去した、さらにコンデンサ
ー上部から真空ラインを接続し、70℃に下げた湯浴で
40mmHg以下まで減圧することにより酢酸エチルお
よびメタノールを完全に留去したところ、粘稠な液状樹
脂を得た(収率98%)。そこで、湯浴温度70℃のま
ま、酢酸エチル:630g、MOI:190gを順に添
加し、更に10分後、2ーエチルヘキサン酸錫:1gを
添加した。3時間加熱撹拌を続け、IRチャートで終点
を確認した。更に、反応溶媒として用いた酢酸エチルを
エバポレータで脱溶剤することにより目的とする多分岐
化合物を得た。得られた分岐化合物の1H−NMRチャ
ートを図3に、その帰属を下記に示した。また得られた
分岐化合物の諸物性値を表1に示した。
センサー、及びコンデンサーを備えた2000ミリリッ
トル四つ口丸底フラスコにED:20g、PPG6A:
325g、4HBA:96g、酢酸エチル:189g、
メタノール:20gを配合し、75℃に設定した湯浴に
て5時間還流させた後、一部サンプリングし、1H−N
MRを測定したところ、アクリル基由来のプロトンピー
クがほぼ消失していた。そこで、反応器とコンデンサー
の間に分流管をセットし、80℃の湯浴にて常圧で加温
・撹拌を続けながら溶媒を留去した、さらにコンデンサ
ー上部から真空ラインを接続し、70℃に下げた湯浴で
40mmHg以下まで減圧することにより酢酸エチルお
よびメタノールを完全に留去したところ、粘稠な液状樹
脂を得た(収率98%)。そこで、湯浴温度70℃のま
ま、酢酸エチル:630g、MOI:190gを順に添
加し、更に10分後、2ーエチルヘキサン酸錫:1gを
添加した。3時間加熱撹拌を続け、IRチャートで終点
を確認した。更に、反応溶媒として用いた酢酸エチルを
エバポレータで脱溶剤することにより目的とする多分岐
化合物を得た。得られた分岐化合物の1H−NMRチャ
ートを図3に、その帰属を下記に示した。また得られた
分岐化合物の諸物性値を表1に示した。
【0034】
【化5】
【0035】(実施例4〜5)撹拌装置、窒素導入管、
温度センサー、及びコンデンサーを備えた四つ口丸底フ
ラスコにエチレンジアミン、当量の酢酸エチルを配合
し、ここに、活性水素含有(メタ)アクリル系化合物を
酢酸エチルにて75重量%になるように希釈した溶液を
撹拌しながら添加した。活性水素含有化合物としてHE
Aを用いた場合以外は、更にエチレンジアミンと同モル
数のメタノールを配合する。以上の反応溶液を75℃に
設定した湯浴にて4時間還流させた後、一部サンプリン
グし、1H−NMRを測定し、アクリル基由来のプロト
ンピークにより反応終点を確認をした後、反応器とコン
デンサーの間に分流管をセットし、80℃の湯浴にて常
圧で加温・撹拌を続けながら溶媒を留去した。さらにコ
ンデンサー上部から真空ラインを接続し、70℃に下げ
た湯浴で40mmHg以下まで減圧することにより酢酸
エチルおよびメタノールを完全に留去したところ、粘稠
な液状樹脂(コア化合物)を得た。そこで、湯浴温度6
0℃に下げ、新たに酢酸エチル活性をNV50%になる
ように添加し、コア化合物中の活性水素と当量になるよ
うにメタクリロイルオキシエチルイソシアネートを添加
し、更に反応系全体の濃度が50%になるように酢酸エ
チルにて希釈した。更に10分後、2ーエチルヘキサン
酸錫をメタクリロイルオキシエチルイソシアネートの
0.5重量%添加した。そのまま3時間以上加熱撹拌を
続け、IRチャートのNCO基特性吸収(2270cm
-1)が消失した時点を反応終点とした。更に、反応溶媒
として用いた酢酸エチルをエバポレータで脱溶剤するこ
とにより目的とする多分岐化合物を得た。得られた多分
岐化合物の合成時の原料組成と得られた多分岐化合物の
特性を併せて表1に示す。また、比較例1〜3として同
様の方法により測定した市販のジペンタエリスリトール
ヘキサアクリレート(DHPA)、エチレンオキサイド変性ペ
ンタエリスリトールトリアクリレート(TMPT3EO,TMPT6E
O)の評価結果も併せて示す。
温度センサー、及びコンデンサーを備えた四つ口丸底フ
ラスコにエチレンジアミン、当量の酢酸エチルを配合
し、ここに、活性水素含有(メタ)アクリル系化合物を
酢酸エチルにて75重量%になるように希釈した溶液を
撹拌しながら添加した。活性水素含有化合物としてHE
Aを用いた場合以外は、更にエチレンジアミンと同モル
数のメタノールを配合する。以上の反応溶液を75℃に
設定した湯浴にて4時間還流させた後、一部サンプリン
グし、1H−NMRを測定し、アクリル基由来のプロト
ンピークにより反応終点を確認をした後、反応器とコン
デンサーの間に分流管をセットし、80℃の湯浴にて常
圧で加温・撹拌を続けながら溶媒を留去した。さらにコ
ンデンサー上部から真空ラインを接続し、70℃に下げ
た湯浴で40mmHg以下まで減圧することにより酢酸
エチルおよびメタノールを完全に留去したところ、粘稠
な液状樹脂(コア化合物)を得た。そこで、湯浴温度6
0℃に下げ、新たに酢酸エチル活性をNV50%になる
ように添加し、コア化合物中の活性水素と当量になるよ
うにメタクリロイルオキシエチルイソシアネートを添加
し、更に反応系全体の濃度が50%になるように酢酸エ
チルにて希釈した。更に10分後、2ーエチルヘキサン
酸錫をメタクリロイルオキシエチルイソシアネートの
0.5重量%添加した。そのまま3時間以上加熱撹拌を
続け、IRチャートのNCO基特性吸収(2270cm
-1)が消失した時点を反応終点とした。更に、反応溶媒
として用いた酢酸エチルをエバポレータで脱溶剤するこ
とにより目的とする多分岐化合物を得た。得られた多分
岐化合物の合成時の原料組成と得られた多分岐化合物の
特性を併せて表1に示す。また、比較例1〜3として同
様の方法により測定した市販のジペンタエリスリトール
ヘキサアクリレート(DHPA)、エチレンオキサイド変性ペ
ンタエリスリトールトリアクリレート(TMPT3EO,TMPT6E
O)の評価結果も併せて示す。
【0036】
【表1】
【0037】(実施例6〜10)実施例1〜5で得られ
た分岐化合物を#6のバーコーターで4種類のフィルム
(評価用の基材のサイズ→厚さ;20μm、幅;5c
m、長さ;20cm)上に塗布し種々のDOSE(5、
20、40kGy)で電子線を照射した。表2に、使用
した分岐化合物の種類と電子線照射により得られた塗膜
の硬化特性(指触試験→×:タック有、△:タック無だ
が爪で傷付き有、○:タック無爪による傷つき無)、基
材接着性(セロテープ(登録商標)剥離試験による塗膜
未剥離率)および、耐溶剤性(MEKラビング試験50回
前後の重量変化より求めた残存率)、カール性(基材フ
ィルム変型性の官能試験により評価→○:カール無、△:
端が反る程度、×:フィルムが巻いてしまう)、耐摩耗
性の評価結果を示す。また表2中に比較例4〜6として
市販のジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、エ
チレンオキサイド変性ペンタエリスリトールトリアクリ
レート(TMPT3EO,TMPT6EO)の評価結果も併せて示す。
た分岐化合物を#6のバーコーターで4種類のフィルム
(評価用の基材のサイズ→厚さ;20μm、幅;5c
m、長さ;20cm)上に塗布し種々のDOSE(5、
20、40kGy)で電子線を照射した。表2に、使用
した分岐化合物の種類と電子線照射により得られた塗膜
の硬化特性(指触試験→×:タック有、△:タック無だ
が爪で傷付き有、○:タック無爪による傷つき無)、基
材接着性(セロテープ(登録商標)剥離試験による塗膜
未剥離率)および、耐溶剤性(MEKラビング試験50回
前後の重量変化より求めた残存率)、カール性(基材フ
ィルム変型性の官能試験により評価→○:カール無、△:
端が反る程度、×:フィルムが巻いてしまう)、耐摩耗
性の評価結果を示す。また表2中に比較例4〜6として
市販のジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、エ
チレンオキサイド変性ペンタエリスリトールトリアクリ
レート(TMPT3EO,TMPT6EO)の評価結果も併せて示す。
【0038】
【表2】
【0039】
【発明の効果】本発明により無溶剤型の硬化性樹脂とし
て高分子量でありながら低粘度である多官能性の液状樹
脂を使用することにより、通常の無溶剤型の硬化性樹脂
組成物に使用されている安全性や物性的に問題のある低
分子量化合物の配合率を低減もしくは不含とせしめるこ
とにより作業環境の改善に寄与し、かつ従来より用いら
れているロールコーター、ナイフコーターなどの塗工方
法、オフセット印刷、グラビア印刷、凸版印刷、スクリ
ーン印刷などの印刷方式で造膜でき、加熱、紫外線、赤
外線、電子線、γ線照射等の従来からあるトリガーによ
り硬化することができ、特に電子線、γ線照射等の場合
には触媒や開始剤を使用せずに硬化させることができる
分岐化合物を提供するものである。
て高分子量でありながら低粘度である多官能性の液状樹
脂を使用することにより、通常の無溶剤型の硬化性樹脂
組成物に使用されている安全性や物性的に問題のある低
分子量化合物の配合率を低減もしくは不含とせしめるこ
とにより作業環境の改善に寄与し、かつ従来より用いら
れているロールコーター、ナイフコーターなどの塗工方
法、オフセット印刷、グラビア印刷、凸版印刷、スクリ
ーン印刷などの印刷方式で造膜でき、加熱、紫外線、赤
外線、電子線、γ線照射等の従来からあるトリガーによ
り硬化することができ、特に電子線、γ線照射等の場合
には触媒や開始剤を使用せずに硬化させることができる
分岐化合物を提供するものである。
【図1】実施例1で得られた分岐化合物の1H−NMRチャ
ート
ート
【図2】実施例2で得られた分岐化合物の1H−NMRチャ
ート
ート
【図3】実施例3で得られた分岐化合物の1H−NMRチャ
ート
ート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09J 133/14 C09J 133/14 175/16 175/16 (72)発明者 砂原 建朗 東京都中央区京橋二丁目3番13号 東洋イ ンキ製造株式会社内 (72)発明者 栗橋 透 東京都中央区京橋二丁目3番13号 東洋イ ンキ製造株式会社内 Fターム(参考) 4H006 AA01 AB76 AB93 RA10 4J005 AA02 BA00 BD05 4J038 CG141 CH111 CH141 CH191 FA231 NA27 4J039 AD09 BE01 EA48 GA01 GA02 GA03 GA10 4J040 DF061 FA231 LA11
Claims (2)
- 【請求項1】 下記一般式(1)で示される分岐化合
物。 【化1】 (式中R1は(1−a)または(1−b)で示される有
機残基、R2は炭素数2〜22のアルキレン基または−
(CsH2sO)t−(sは2〜4の整数、tは1〜25の
整数を表す。)で示されるポリアルキレングリコール残
基をそれぞれ表す。) - 【請求項2】数平均分子量が200〜10000で、粘
度100000cps(30℃)以下の液状である請求項
1記載の分岐化合物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001313803A JP2002187947A (ja) | 1997-09-01 | 2001-10-11 | 分岐化合物 |
Applications Claiming Priority (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9-235743 | 1997-09-01 | ||
JP23574397 | 1997-09-01 | ||
JP9-242261 | 1997-09-08 | ||
JP24226197 | 1997-09-08 | ||
JP2001313803A JP2002187947A (ja) | 1997-09-01 | 2001-10-11 | 分岐化合物 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32252797A Division JP3353677B2 (ja) | 1997-09-01 | 1997-11-25 | 多分岐化合物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002187947A true JP2002187947A (ja) | 2002-07-05 |
Family
ID=27332302
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001313803A Pending JP2002187947A (ja) | 1997-09-01 | 2001-10-11 | 分岐化合物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002187947A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014210741A (ja) * | 2013-04-19 | 2014-11-13 | 昭和電工株式会社 | 不飽和ウレタン化合物、不飽和ウレア化合物、または不飽和アミド化合物、及びこれらの製造方法 |
JP2015086205A (ja) * | 2013-11-01 | 2015-05-07 | 昭和電工株式会社 | 不飽和ウレタン化合物、不飽和チオウレタン化合物、不飽和ウレア化合物または不飽和アミド化合物、およびその製造方法 |
-
2001
- 2001-10-11 JP JP2001313803A patent/JP2002187947A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2014210741A (ja) * | 2013-04-19 | 2014-11-13 | 昭和電工株式会社 | 不飽和ウレタン化合物、不飽和ウレア化合物、または不飽和アミド化合物、及びこれらの製造方法 |
JP2015086205A (ja) * | 2013-11-01 | 2015-05-07 | 昭和電工株式会社 | 不飽和ウレタン化合物、不飽和チオウレタン化合物、不飽和ウレア化合物または不飽和アミド化合物、およびその製造方法 |
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