JP2000119392A - 硬化性組成物 - Google Patents

硬化性組成物

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JP2000119392A
JP2000119392A JP2424399A JP2424399A JP2000119392A JP 2000119392 A JP2000119392 A JP 2000119392A JP 2424399 A JP2424399 A JP 2424399A JP 2424399 A JP2424399 A JP 2424399A JP 2000119392 A JP2000119392 A JP 2000119392A
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JP
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meth
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acrylate
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JP2424399A
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English (en)
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Minoru Nakamura
稔 中村
Takero Sunahara
建朗 砂原
Hiroaki Tanaka
洋明 田中
Toru Kurihashi
透 栗橋
Yoshinori Kawashima
美紀 川島
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Toyo Ink Mfg Co Ltd
Original Assignee
Toyo Ink Mfg Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】低粘度で硬化性のビニル基含有多分岐化合物含
む硬化性組成物を提供する。 【解決手段】下記多分岐化合物(A)と重合性不飽和基
含有化合物(B)を有機溶剤(C)中(A):(B)=
5:95〜100:0の重量比に分散または溶解してな
る硬化性組成物。 (A)分子中に一級または二級のアミノ基を有するポリ
アミノ化合物(a)と下記一般式(1)で示される(メ
タ)アクリル系化合物(b)をマイケル付加反応させて
なるコア化合物に、活性水素と反応可能な官能基を有す
るビニル基含有化合物(c)とを反応してなる多分岐化
合物。 (式中、R1は水素原子またはメチル基、R3は水素原
子、フェニル基または炭素数1〜22のアルキル基であ
り、nは2〜22の整数、xは1〜6の整数、mは1〜
25の整数、yは2〜22の整数、zは2〜15の整
数、kは1〜20の整数をそれぞれ表す。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、塗料、インキ等の被膜
形成材料用または封止剤、成形剤、接着剤、粘着剤用の
材料として使用することができ、熱または放射線で硬化
皮膜を得ることのできるビニル基含有多分岐化合物を含
む硬化性組成物に関する。更に、本発明は、熱または放
射線硬化型の組成物として印刷インキ、塗料のビヒク
ル、接着剤等に応用可能である硬化性組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、塗料、接着剤、粘着剤、インキ、
充填剤、成形材料には大量の有機溶剤を含む樹脂溶液が
使われてきたが、地球環境または作業環境への関心の高
まりとともに、大量の有機溶剤を飛散する樹脂溶液の使
用を制限する様になってきている。それらに対処する一
つの方法として、水溶性樹脂、粉体、ホットメルト、放
射線硬化型樹脂等の樹脂素材の開発が進められてきた。
しかし、これら樹脂素材はそれぞれ課題を有しており、
例えば水系の樹脂組成物は分散媒である水を蒸発させる
ために多大な熱量を必要する。粉体またはホットメルト
の塗装、充填の場合には、従来の塗装、充填設備と方法
が大いに異なるため、新規の設備を導入する必要が生ま
れる。放射線硬化型樹脂組成物に代表される無溶剤型樹
脂組成物は有機溶剤の飛散を抑えることができるもの
の、その硬化物は硬度、強靱性、機械特性、耐薬品性等
の硬化物特性に乏しく実用的には溶剤系、水系の樹脂組
成物には遙かに及ばない等、課題が残されている。
【0003】従来の放射線硬化型樹脂組成物は、ウレタ
ンアクリレート、エポキシアクリレート、またはエステ
ルアクリレート等の反応性オリゴマー及び、各種のアク
リレート系モノマー等の低粘度単量体を主成分として構
成されており、硬化物の硬度、耐溶剤性、強靱性、機械
特性は使用する反応性オリゴマー、低粘度単量体の配合
により調整され、通常は揮発性の有機溶剤等は使用され
ない。しかしながら、高品質本位の利用分野では、少量
の有機溶剤を併用してより高品位な特性を発揮させるこ
とも考えられる。例えば、一般に放射線硬化型樹脂組成
物の硬化皮膜の硬度と機械特性等は相反して発現する特
性を有しており両立は困難とされているが、高分子量ポ
リマーを添加することでバランスのとれた硬化物特性を
硬化皮膜に付与することができ、熱硬化型樹脂組成物等
では得難い高品質を有する放射線硬化型樹脂組成物が開
発される例もある。この高分子量ポリマー含有樹脂組成
物は、少量の有機溶剤の添加により一般の装置で塗工可
能な粘度に調整する必要があるが、一般の反応性オリゴ
マーを使用した樹脂組成物は高粘度であり、塗工可能な
程度の粘度まで多量な有機溶剤、反応性希釈剤等の添加
が必要とされ、前述の環境問題、また硬化物の物性の観
点からも好ましくない。このように放射線硬化型樹脂組
成物が広範囲に適用されるにつれ、有機溶剤に溶解、分
散可能で、さらに溶液、分散体の粘度を低く抑えること
が可能で塗工、充填の容易な硬化性組成物の開発が強く
要望されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、十分な塗膜
性能を有し、且つ塗工可能な低粘性を備えた硬化性組成
物を得ることを目的とし、高分子量でありながら低粘度
である多官能性の液状樹脂を使用することにより有機溶
剤に溶解時の粘度を低く抑えることを可能にした、ビニ
ル基含有多分岐化合物を含む硬化性組成物を提供するも
のである。また本発明は、従来より用いられているロー
ルコーター、ナイフコーターなどの塗工方法、オフセッ
ト印刷、グラビア印刷、凸版印刷、スクリーン印刷など
の印刷方式で造膜でき、加熱、紫外線、赤外線、電子
線、γ線照射等の従来からあるトリガーにより硬化する
ことができ、特に電子線、γ線照射等の場合には触媒や
開始剤を使用せずに硬化させることができるビニル基含
有多分岐化合物を含む硬化性組成物を提供するものであ
る。
【0005】本発明者は上記問題を解決するために様々
な樹脂系の構造と粘度との相関性等について鋭意研究を
行なった結果、一般的な線状ポリマーより櫛形ポリマ
ー、更には多分岐ポリマーとポリマーの分子構造を変化
させることにより、高分子量でありながら低粘度であ
り、またビニル基などの官能基を数多く導入できること
を見いだした。
【0006】また、高度に分岐した構造を有するために
相溶性の高い溶剤、反応性希釈剤中にあっても鎖の広が
りが限られるために同分子量の線状ポリマーより低い組
成物粘度を有することを見出した。また、ビニル基含有
多分岐化合物が末端に活性水素含有官能基を有すること
により、各種基材、特にこれまでラジエーション硬化系
では非常に困難とされていたプラスチック素材に良好な
密着性を示すことを見いだした。更に、適度な鎖長を有
する柔軟な長鎖基を導入することにより硬化性を維持し
た状態で、高分子量化と硬化前粘度性の両立が可能とな
り、硬化物の機械特性や基材との接着性が向上すること
を見いだした。更に、高分子量でありながら従来の造膜
方法で造膜できる粘度範囲内にあり、なおかつ従来から
ある硬化方法、特に電子線を硬化トリガーとして使用す
ることにより高速度で硬化させることができる硬化性組
成物を見いだした。
【0007】
【課題を解決するための手段】
【0008】即ち本発明は下記多分岐化合物(A)と重
合性不飽和基含有化合物(B)を有機溶剤(C)中
(A):(B)=5:95〜100:0の重量比に分散
または溶解してなる硬化性組成物に関する。 (A)分子中に一級または二級のアミノ基を有するポリ
アミノ化合物(a)と下記一般式(1)で示される(メ
タ)アクリル系化合物(b)をマイケル付加反応させて
なるコア化合物に、活性水素と反応可能な官能基を有す
るビニル基含有化合物(c)とを反応してなる多分岐化
合物。 CH2=C(R1)COO−R2 (1) −R2;−R3 −Cn2nOR3 −(Cx2xO)m3 −Cy2yO(COCz2zO)k3 (式中、R1は水素原子またはメチル基、R3は水素原
子、フェニル基または炭素数1〜22のアルキル基であ
り、nは2〜22の整数、xは1〜6の整数、mは1〜
25の整数、yは2〜22の整数、zは2〜15の整
数、kは1〜20の整数をそれぞれ表す、ただしR3
水素原子である化合物を少なくとも一部に含む。) 更に本発明は、活性水素と反応可能な官能基を有するビ
ニル基含有化合物としてイソシアネート基含有ビニル化
合物を(c)を使用し、活性水素が一部残存するように
反応してなる多分岐化合物を用いてるなる上記の硬化性
組成物に関する。
【0009】更に本発明は、ポリアミノ化合物(a)の
平均分子量が30〜1000である多分岐化合物を用い
てなる上記の硬化性組成物に関する。更に本発明は、ポ
リアミノ化合物(a)が下記式(2)で示されるジアミ
ノ化合物である多分岐化合物を用いてなる上記の硬化性
組成物に関する。 H2N−CH2−R−CH2−NH2 (2) (ここで、Rは直接結合、−Cn2n−(nは0〜20
の整数を表す。)、フ ェニレン基またはシクロアルキ
レン基を示す。) 更に本発明は上記のコア化合物の末端に少なくとも1個
にビニル基を導入し、且つ全末端の99%以下にビニル
基を導入させてなる多分岐化合物を用いてなる上記の硬
化性組成物に関する。
【0010】更に本発明は、式(1)中のR3がHであ
る活性水素含有(メタ)アクリル系化合物(b−1)と
その他の(メタ)アクリル系化合物(b−2)の比率が
(b−1):(b−2)=1:99〜99:1(モル
比)である多分岐化合物を用いてなる上記の硬化性組成
物に関する。更に本発明は、多分岐化合物の含有する活
性水素の1個以上且つ全活性水素の95%以下に、活性
水素と反応可能な官能基を有するビニル基含有化合物
(c)を反応してなる多分岐化合物を用いてなる上記の
硬化性組成物に関する。更に本発明は、数平均分子量が
200〜10000で、粘度100000cps(30
℃)以下の液状である多分岐化合物を用いてなる上記の
硬化性組成物に関する。
【0011】更に本発明は、重合性不飽和基含有化合物
(B)が粘度10000cps(30℃)以下である上記
の硬化性組成物に関する。更に本発明は、重合性不飽和
基含有化合物(B)が(メタ)アクリル系単量体である
上記の硬化性組成物に関する。更に本発明は、硬化性組
成物の粘度が1000cps(30℃)以下である上記
の硬化性組成物に関する。更に本発明は、放射線硬化型
である上記の硬化性組成物に関する。更に本発明は、上
記の硬化性組成物を用いてなる印刷インキに関する。更
に本発明は、上記の硬化性組成物を用いてなる塗料に関
する。
【0012】本発明で用いられるポリアミノ化合物
(a)は、化合物を多分岐構造にするための出発物質と
して使用され、分子中に一級、または二級のアミノ基由
来の活性水素を合計3個以上有する化合物であり、直鎖
・分岐脂肪族ポリアミノ化合物、環状脂肪族ポリアミノ
化合物、脂肪族芳香族ポリアミノ化合物、脂肪族芳香族
ポリアミノポリオール化合物等を挙げることができる。
【0013】本発明で用いられる直鎖・分岐脂肪族アミ
ンとしては、ヒドラジン、アジピン酸ジヒドラジドなど
のヒドラジン系化合物、またエチレンジアミン、プロパ
ンジアミン、ブタンジアミン、ペンタンジアミン、ヘキ
サンジアミン、ジアミノオクタン、ジアミノデカン、ジ
アミノドデカンなど下記一般式(2)で示されるジアミ
ノ化合物、また2,5−ジメチル−2,5ヘキサメチレ
ンジアミン、ポリオキシプロピレンジアミン、ジエチレ
ントリアミン、テトラエチレンペンタミンなどをあげる
ことができる。
【0014】また、環状脂肪族ポリアミノ化合物として
は、メンセンジアミン、イソホロンジアミン、ビス(4
−アミノ−3−メチルジシクロヘキシル)メタン、ジア
ミノジシクロヘキシルメタン、3,9−ビス(3−アミ
ノプロピル)2,4,8,10−テトラオキサスピロ
(5,5)ウンデカン、1,4−ビス(2−アミノ−2
−メチルプロピル)ピペラジン、ビス(アミノメチル)
−ビシクロ[2,2,1]ヘプタン、メチレンビス(フ
ランメタンアミン)などをあげることができる。
【0015】また、脂肪族芳香族ポリアミノ化合物とし
てはメタキシレンジアミン、パラキシレンジアミンを挙
げることができる。また、脂肪族芳香族ポリアミノポリ
オール化合物としてはメタキシレンジアミンのエチレン
オキサイド付加物、メタキシレンジアミンのプロピレン
オキサイド付加物、パラキシレンジアミンのエチレンオ
キサイド付加物、パラキシレンジアミンのプロピレンオ
キサイド付加体などをあげることができる。
【0016】これらのうち下記式(2)で一般化される
ジアミノ化合物を用いるとコア化合物の形状を種々変化
せしめることができ硬化後の機械特性向上の点から好ま
しい。 H2N−CH2−R−CH2−NH2
(2) (式中、Rは、直接結合、−Cn2n−(nは1〜2
0、好ましくは1 〜12の整数を表す。)で表される
アルキレン基、フェニレン基またはシクロアルキレン基
を示す。)
【0017】これらのポリアミノ化合物(a)はコア化
合物の出発物質であることから、1分子中により高密度
にアミノ基を含有しているほうが多分枝化合物の低粘度
化や多官能化に有効である。斯かる目的を満足するため
には、エチレンジアミン、テトラメチルアミン、キシリ
レンジアミンなどの低分子量のジアミノ化合物、または
ジエチレントリアミン等の3つ以上の一級または二級の
アミノ基を有するものが好ましい。
【0018】また、本発明において使用されるポリアミ
ノ化合物(a)の数平均分子量は、特に限定しないが、
好ましい分子量範囲としては数平均分子量として30〜
10000、更に好ましくは50〜500の化合物であ
り、数平均分子量が500、特に1000以上のポリア
ミノ化合物は、粘度が高くなったり固体であることから
取扱い上好ましくない場合もある。
【0019】ポリアミノ化合物(a)が一級アミノ基を
含有する場合、アミノ基由来の2個の活性水素と(メ
タ)アクリル系化合物(b)がマイケル付加することに
よりコア化合物の多分岐化を行うことが可能である。ま
た、末端活性水素含有している(メタ)アクリル系化合
物(b)由来の活性水素またはポリアミノ化合物(a)
のアミノ基由来の未反応の活性水素はイソシアネート基
含有ビニル系化合物(c)との付加反応の際の反応部位
として機能し、または未反応状態でも塗膜性能を向上さ
せる役割を果たす。
【0020】本発明の(メタ)アクリル系化合物(b)
としては分子中に活性水素を有する(メタ)アクリル系
化合物(b−1)の他、非官能性(メタ)アクリル系化
合物(b−2)も併用できる。特に長鎖で活性水素を含
有していない非官能性(メタ)アクリル系化合物(b−
2)を使用することで硬化性化合物の硬化特性を保持し
た状態で高分子量化と低粘度化の両立に有効で、また他
成分との相溶性を向上させるためにも効果がある。
【0021】本発明の活性水素含有(メタ)アクリル系
化合物(b−1)としては分子中に水酸基、カルボキシ
ル基などの活性水素含有基を有する(メタ)アクリル系
化合物であり、分子中に1個以上の水酸基を有する(メ
タ)アクリル系化合物としては、例えば下記式(3−
1)で示されるヒドロキシアルキル(メタ)アクリレー
ト系化合物、 CH2=C(R1)COO−R2−OH (3−1) (式中、R1は水素原子またはCH3、R2は炭素数2〜
22、好ましくは2〜16のアルキル基をそれ ぞれ表
す。)
【0022】下記式(3−2)で示されるポリアルキレ
ングリコールモノ(メタ)アクリレート系化合物、 CH2=C(R1)COO(Cx2XO)mH (3−2) (式中、R1は水素原子またはCH3、xは1〜6、好ま
しくは2〜4の整数、mは1〜25、好ましくは4〜1
6の整数をそれぞれ表す。)
【0023】下記式(3−3)で示されるポリラクトン
モノ(メタ)アクリレート系化合物、 CH2=C(R1)COOCy2yO(COCz2ZO)kH (3−3) (式中、R1は水素原子またはCH3、yは2〜22、好
ましくは2〜16の整数、zは2〜15、好ましくは3
〜5の整数、kは1〜20、好ましくは1〜5の整数を
それぞれ表す。)
【0024】下記式(3−4)で示されるウレタンモノ
(メタ)アクリレート系化合物、CH2=C(R1)CO
3O[CONHR4NHOR5O]hH (3−4)
(式中、R1は水素原子またはCH3、R3は炭素数2〜
22のアルキル基、R4は下記a〜hで示されるイソシ
アネート残基、R5は−(Cr2rO)q−または-Cp
2p-で示される二価アルコール残基、ここでrは1〜4
の整数、pは2〜22の整数、hは1〜10の整数、q
は1〜100の整数をそれぞれ表す。)
【0025】
【化1】
【0026】本発明において、上記活性水素含有(メ
タ)アクリル系化合物(b−1)の鎖長としては、硬質
な硬化物が必要とされる場合には鎖長の短いものを、ま
た可とう性を向上させる目的では鎖長の長いものが好ま
しい。上記範囲内では鎖長の延長に伴い分子量が増加す
るにも係わらずバルク粘度が低下する傾向を示す。上記
範囲より長い場合には多分岐化合物のバルク粘度が高く
なったり、常温では固体であり、更に硬化性が乏しくな
ることもあるため好ましくない。
【0027】更に具体例を挙げると、一般式(3−1)
に示したヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート系化
合物としては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレ
ート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、
4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒド
ロキシブチル(メタ)アクリレートなどがある。
【0028】一般式(3−2)で示されるアルキレング
リコールモノ(メタ)アクリレート系化合物としては、
例えば、ジエチレングリコールモノ(メタ)アクリレー
ト、トリエチレングチコールモノ(メタ)アクリレー
ト、テトラエチレングリコールモノ(メタ)アクリレー
ト、トリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、
ジプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、テ
トラプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、
ポリテトラメチレングリコールモノ(メタ)アクリレー
トなどがある。
【0029】一般式(3−3)で示されるポリラクトン
モノ(メタ)アクリレート系化合物としては、2-(メ
タ)アクリロイルオキシエチルハイドロジェンカプロ
ラクトネート、2-(メタ)アクリロイルオキシエチル
ハイドロジェンジカプロ ラクトネート、2-(メタ)ア
クリロイルオキシエチルハイドロジェンポリ(重 合度
3〜5)カプロラクトネート、2−(メタ)アクリロイ
ルオキシエチル−2−ヒドロキシ−6ヘキサノラクトネ
ートなどがある。
【0030】更に上記一般式(3−1)〜(3−4)に
示した以外にも、2−(メタ)アクリロイルオキシエチ
ル2−ヒドロキシプロピルフタレート、3−クロロ−2
−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒド
ロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレー
ト、また、グリセロールモノ(メタ)アクリレート、ペ
ンタエリスリトールモノ(メタ)アクリレート、エチレ
ンオキサイド変性ペンタエリスリトールモノ(メタ)ア
クリレート、トリメチロールプロパンモノ(メタ)アク
リレート、エチレンオキサイド変性トリメチロールプロ
パンモノ(メタ)アクリレートなどの2個以上の水酸基
を含有する活性水素含有(メタ)アクリル系化合物(b
−1)も挙げることができる。
【0031】また、分子中にカルボキシル基を有する
(メタ)アクリル系化合物としては、マレイン酸、フマ
ル酸、イタコン酸、シトラコン酸、または、これらのア
ルキルもしくはアルケニルモノエステル、フタル酸β−
(メタ)アクリロキシエチルモノエステル、イソフタル
酸β−(メタ)アクリロキシエチルモノエステル、テレ
フタル酸β−(メタ)アクリロキシエチルモノエステ
ル、コハク酸β−(メタ)アクリロキシエチルモノエス
テル、アクリル酸、メタクリル酸等を挙げることができ
る。
【0032】本発明において、非官能性(メタ)アクリ
ル系化合物(b−2)としては、下記一般式(4)で表
される化合物を用いることができる。 CH2=C(R1)COO−R2 (4) 上記の式中で、R1は水素原子またはメチル基、R2は−
n2n+1 、−(Cx2xO)m3、または−Cy2y
(COCz2zO)k3 3はフェニル基または炭素
数1〜22、好ましくは1〜16のアルキル基、nは1
〜25、好ましくは、4〜16の整数、xは1〜6、好
ましくは2〜4の整数、yは2〜22、好ましくは2〜
16の整数、zは2〜15、好ましくは3〜5の整数、
mは1〜25、好ましくは2〜16の整数、kは1〜2
0、好ましくは1〜5の整数をそれぞれ表し、この範囲
外では長鎖基が結晶化することや分子量が必要以上に大
きくなり、粘度が増加してしまうことから好ましくな
い。またR1は、水素原子である方がより反応効率向上
に有効であることから好ましい。
【0033】更に具体例を挙げると、R2が−Cn2n+1
で示されるアルキル(メタ)アクリレート系化合物とし
ては、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、
ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリ
レート、ヘプチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メ
タ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、2
−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ノニル(メ
タ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ウン
デシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリ
レート、トリデシル(メタ)アクリレート、テトラデシ
ル(メタ)アクリレート、ペンタデシル(メタ)アクリ
レート、ヘキサデシル(メタ)アクリレート、ヘプタデ
シル(メタ)アクリレート、オクタデシル(メタ)アク
リレート、ノナデシル(メタ)アクリレート、イコシル
(メタ)アクリレート、ヘンイコシル(メタ)アクリレ
ート、ドコシル(メタ)アクリレート等がある。
【0034】また、R2が−(Cx2xO)m3で示され
るアルキレングリコール(メタ)アクリレート系化合物
としては、メトキシジエチレングリコール(メタ)アク
リレート、メトシキトリエチレングリコール(メタ)ア
クリレート、フェノキシジエチレングリコール(メタ)
アクリレート、フェノキシエチレングリコール(メタ)
アクリレート、メトキシトリエチレングチコール(メ
タ)アクリレート、メトキシテトラエチレングリコール
(メタ)アクリレート、エトキシテトラエチレングリコ
ール(メタ)アクリレート、プロポキシテトラエチレン
グリコール(メタ)アクリレート、n−ブトキシテトラ
エチレングリコール(メタ)アクリレート、n−ペンタ
キシテトラエチレングリコール(メタ)アクリレート、
トリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、テト
ラプロピレングリコール(メタ)アクリレート、メトキ
シトリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、メ
トキシテトラプロピレングリコール(メタ)アクリレー
ト、エトキシテトラプロピレングリコール(メタ)アク
リレート、プロポキシテトラプロピレングリコール(メ
タ)アクリレート、n−ブトキシテトラプロピレングリ
コール(メタ)アクリレート、n−ペンタキシテトラプ
ロピレングリコール(メタ)アクリレート、ポリテトラ
メチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポ
リテトラメチレングリコール(メタ)アクリレート、メ
トキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、
エトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート
または、フェノキシトリエチレングリコール(メタ)ア
クリレート、フェノキシテトラエチレングリコール(メ
タ)アクリレート、フェノキシヘキサエチレングリコー
ル(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレングリ
コール(メタ)アクリレート、フェノキシテトラプロピ
レングリコール(メタ)アクリレートなどのアルコキシ
基、フェノキシ基を含むものがある。
【0035】更にR2が−Cy2yO(COCz2zO)k
3で示されるポリラクトン(メタ)アクリレート系化
合物としては、2-(メタ)アクリロイルオキシエチル
ハイドロジェンメトキシカプロラクトネート、2-(メ
タ)アクリロイルオキシエチルハイドロジェンメトキシ
ジカプロラクトネート、2-(メタ)アクリロイルオキ
シエチルハイドロジェンメトキシポリ(重合度3〜5)
カプロラクトネート、2−(メタ)アクリロイルオキシ
エチル−2−メトキシ−6ヘキサノラクトネートなどを
挙げることができる。
【0036】本発明において、コア化合物は、例えば上
記ポリアミノ化合物(a)に活性水素含有(メタ)アク
リル系化合物(b−1)及び非官能性(メタ)アクリル
系化合物(b−2)の混合物をマイケル付加させること
により効率よく得ることができる。ここで、活性水素含
有(メタ)アクリル系化合物(b−1)及び非官能性
(メタ)アクリル系化合物(b−2)の混合物の配合量
としては、活性水素含有(メタ)アクリル系化合物(b
−1)及び非官能性(メタ)アクリル系化合物(b−
2)それぞれが少なくとも1個付加されていれば特に制
限されないが、ポリアミノ化合物由来の全活性水素に対
して、好ましくは10〜95%、更に好ましくは50〜
90%である。これより少ない場合には多分岐構造が得
られにくく、また(b−1)、(b−2)成分の特徴が
十分反映されにくいため好ましくない場合がある。
【0037】また、活性水素含有(メタ)アクリル系化
合物(b−1)と非官能性(メタ)アクリル系化合物
(b−2)との配合比はポリアミノ化合物由来の全活性
水素の数により変化するが、好ましくは(a−1):
(b−1)=1:99〜99:1、さらに好ましくは2
0:80〜95:5であり、(b−1)成分が多すぎる
と十分な硬化性が得られにくくなる事から好ましくな
く、また少なすぎても充分な効果が得られず好ましくな
い。
【0038】上記のコア化合物を得る為の反応は従来法
に準じて行なうことができるが、メタノール、エタノー
ルなどのアルコールを反応溶媒として用いると副反応が
起きにくい。溶媒を用いる際にはポリアミノ化合物の配
合重量に対し、1〜100倍使用することが好ましい。
また、特に加熱は必要としないが、ポリアミノ化合物ま
たは(メタ)アクリル系化合物の分子量が大きい時など
には30℃〜70℃の範囲で加熱することが好ましい。
反応時間は使用するポリアミノ化合物、(メタ)アクリ
ル系化合物の種類と反応温度により様々であるが、30
分〜72時間、一般的には常温で1昼夜程度、50〜1
00℃に加温すると1〜10時間以内には終了する。
【0039】本発明においてビニル基はコア化合物に反
応性を持たせるためにこれに導入し、重合性の二重結合
を有するものであれば特に限定しないが、以下に好まし
い構造を示す。 CH2=CHCOO− ;アクリル基 CH2=CH(CH3)COO−;メタアクリル基 CH2=CH− ;ビニル基 CH2=CH−CH2−O− ;アリル基 −CH=CH− ;ジエニル基 CH2=CH−C64− ;フェニルビニル基 CH2=CH−O− ;ビニルエーテル基 上記のビニル基のうちラジエーション硬化時の反応性の
点からUV硬化ではアクリル基が好ましく、電子線硬化
時にはメタクリル基でも比較的高い硬化性が示され、反
応性、安全性の両面から好ましいと言える。また、アク
リル基とビニル基の併用も反応性向上の点から好まし
い。
【0040】本発明において多分岐化合物は上記のコア
化合物にビニル基を導入することにより得られ、基本的
には、コア化合物が含有する活性水素含有末端官能基
と、活性水素と反応可能な官能基を有するビニル基含有
化合物(c)との反応によって得られる。コア化合物は
水酸基、カルボキシル基、アミノ基等の活性水素末端官
能基を有しており、これら活性水素末端官能基と反応可
能な官能基を持つ化合物であれば、活性水素と反応可能
な官能基を有するビニル基含有化合物(c)は特に限定
されない。
【0041】活性水素と反応可能な官能基を有するビニ
ル基含有化合物(c)としては、例えば、エポキシ基含
有ビニル化合物、アルコキシシリル基含有ビニル化合
物、リン酸基含有ビニル化合物、イソシアネート基含有
ビニル化合物等を挙げることができる。
【0042】エポキシ基含有ビニル化合物としては、グ
リシジル(メタ )アクリレート、アリルグリシジルエ
ーテル、エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリ
レート、エポキシシクロヘキシルメチルポリカプロラク
トン(メタ)クリレート、ビニルシクロヘキシルエポキ
シド、メチルグリシジルメタクリレート等を挙げること
ができる。
【0043】アルコキシシリル基含有ビニル化合物とし
ては、ビニルトリメトキシシ ラン、ビニルトリエトキ
シシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシ
ラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシ
ラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン
等を挙げることができる。
【0044】リン酸基含有ビニル基化合物としては、ア
シッドホスホオキシエチルメ タクリレート、3−クロ
ロ−2−アシッドホスホオキシプロピルメタクリレー
ト、アシッドホスホオキシプロピルメタクリレート、ア
シッドホスホオキシエチルアクリレート、アシッドホス
ホオキシポリオキシエチレングリコールモノメタクリレ
ート、アシッドホスホオキシポリオキシプロピレングリ
コールモノメタクリレート等を挙げることができる。
【0045】本発明で用いられるコア化合物の活性水素
末端官能基が水酸基であるときは、 水酸基と穏和な条
件下で反応が進行するイソシアネート基含有ビニル化合
物を用いてコア化合物にビニル基を導入することがで
き、この方法は末端のビニル基の安定性を考慮すると望
ましいといえる。このイソシアネート基含有ビニル系化
合物としては、例えばメタクリロイルオキシエチルイソ
シアネート(MOI)、ビニルイソシアネート、アリル
イソシアネート、(メタ)アクリロイルイソシアネート
(MAI)、3-イソプロペニル-α,α-ジメチルベンジ
ルイソシアネート(TMI)等がある。また、本発明に
おいて、ジイソシアネート化合物とイソシアネート基と
反応可能な官能基を含有するビニル化合物とを等モルで
反応せしめた化合物もイソシアネート基含有ビニル系化
合物として使用することができる。
【0046】上記ジイソシアネート化合物としては、
1,6ージイソシアナトヘキサン、ジイソシアン酸イソ
ホロン、ジイソシアン酸4,4’−ジフェニルメタン、
ポリメリックジフェニルメタンジイソシアネート、キシ
リレンジイソシアネート、2,4−ジイソシアン酸トリ
レン、ジイソシアン酸トルエン、2,4−ジイソシアン
酸トルエン、ジイソシアン酸ヘキサメチレン、ジイソシ
アン酸4−メチル−m−フェニレン、ナフチレンジイソ
シアネート、パラフェニレンジイソシアネート、テトラ
メチルキシリレンジイソシアネート、シクロヘキシルメ
タンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネー
ト、シクロヘキシルジイソシアネート、トリジンジイソ
シアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジ
イソシアネート、2,4,4−トリメチルヘキサメチレ
ンジイソシアネート、m−テトラメチルキシリレンジイ
ソシアネート、p−テトラメチルキシリレンジイソシア
ネート、ダイマー酸ジイソシアネート等を挙げることが
できる。
【0047】上記イソシアネート基と反応可能な官能基
を含有するビニル化合物としてはアミノ基、水酸基、カ
ルボキシル基等を有するビニル化合物が挙げられるが、
水酸基、カルボキシル基を有するものがイソシアネート
基との反応性の面から好ましい。水酸基を有する(メ
タ)アクリル系化合物としては上記の化合物のうち、水
酸基を1つだけ含有するものは使用できるが、比較的分
子量が低いものの方がジイソシアネートとの反応性の面
から好ましく、例えば4−ヒドロキシブチル(メタ)ア
クリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレー
ト、2-(メタ)アクリロイルオキシエチルハイドロジ
ェンカプロラクトネート等を挙げることができる。
【0048】本発明におけるビニル基の導入率は、コア
化合物中に存在する全活性水素に対し、少なくとも1個
以上導入されていれば特に制限しないが、好ましくは1
0〜95%、更に好ましくは20〜80%である。これ
より少ないと充分な硬化性が得られないため好ましくな
く、これより多いと得られる多分岐化合物の高粘度化、
他成分との相溶性の低下、密着性等の皮膜物性の低下が
見られることがあり好ましくない。例えば、イソシアネ
ート基含有ビニル化合物(c)の配合量は、コア化合物
中に存在するポリアミノ化合物由来の未反応活性水素、
または活性水素基含有(メタ)アクリル系化合物(b−
1)由来の活性水素基の少なくとも1個に付加していれ
ば特に制限しないが、好ましくは10〜95%更に好ま
し くは20〜80%である。
【0049】上記のイソシアネート基含有ビニル化合物
(c)を添加する際、必要に応じて通常のウレタン合成
時に使用される触媒、例えば、2−エチルヘキサン酸ス
ズ等のスズ系の触媒等を添加してもよい。好ましい触媒
の添加量はイソシアネート基含有ビニル化合物(c)対
して0.01〜1重量%である。
【0050】また、本発明により得られる多分岐化合物
(A)は、数平均分子量200〜10000、好ましく
は300〜5000更に好ましくは400〜4000で
あり、また100000cps以下、好ましくは500
00〜500cps、更に好ましくは2000〜100
cpsの粘性(30℃)を示す液状である。これより分
子量が低いと硬化収縮が激しくなるため好ましくない。
また分子量が高い場合は造膜可能な粘度範囲である場合
には特に問題ではないが、上記の範囲以上に分子量が高
くなると粘度が高くなるため塗工性の点で好ましくな
い。また、粘度としては上記の範囲を越えると多成分と
の溶解性や造膜性の点で好ましくない。
【0051】また先に多分岐化合物は硬化性組成物の粘
度、硬化性を調整する目的で、該多分岐化合物以外の重
合性不飽和基含有化合物(B)と混合して、組成物する
ことができるとしたが、特に該重合性不飽和基含有化合
物(B)としてアクリル系化合物、ビニル系化合物等を
例示することができる。これらの中でも、安全性や入手
の容易さから(メタ)アクリル系化合物の使用が望まし
い。
【0052】(メタ)アクリル系化合物として例えば、
メチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレ
ート、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、フ
ェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシメチ
ル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレー
ト、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペン
チニル(メタ)アクリレート、(ジシクロペンテニル)
オキシ(メタ)クリレートなどの単官能(メタ)アクリ
ル系化合物を挙げることができる。
【0053】また、エチレングリコールジ(メタ)アク
リレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、
ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリ
エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロ
ピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピ
レングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3-ブチ
レングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6-ヘキ
サンジオールジ(メタ)アクリレート、2−メチル−
1,8−オクタンジオールジアクリレート、1,9-ノ
ナンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグ
リコールジ(メタ)アクリレート、2,2-ビス[4−
{(メタ)アクリロキシ・ジエトキシ}フェニル]プロ
パン、2,2-ビス[4−{(メタ)アクリロキシエト
キシ}フェニル]プロパン、2,2-ビス[4−{(メ
タ)アクリロキシ・ポリエトキシ}フェニル]プロパ
ン、2,2-ビス[4−{(メタ)アクリロキシ・ジプ
ロポキシ}フェニル]プロパン、2,2-ビス[4−
{(メタ)アクリロキシプロポキシ}フェニル]プロパ
ン、2,2-ビス[4−{(メタ)アクリロキシ・ポリ
プロポキシ}フェニル]プロパン、トリシクロ[5.
2.1.02,6]デカニルジ(メタ)アクリレートなど
の2官 能の(メタ)アクリル系化合物を挙げることが
できる。
【0054】また、トリメチロールプロパントリ(メ
タ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ(メ
タ)アクリレート、テトラメチロールエタントリ(メ
タ)アクリレート、テトラメチロールメタンテトラ(メ
タ)アクリレート、エチレンオキサイド変性トリメチロ
ールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリ
スリトールヘキサ(メタ)アクリレートなどの3官能以
上の(メタ)アクリル系化合物などを挙げることができ
る。
【0055】また、上記ビニル系化合物として例えば、
メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、プロピ
ルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、オクタ
デシルビニルエーテル、ビニルシクロヘキシルエーテ
ル、ビニル−4−ヒドロキシブチルエーテル、ブタンジ
オール-1,4-ジビニルエーテル、ビニルピロリドン、
ビニルカプロラクラム、ビニルカルバゾール、ビニル−
1−イミダゾール、ジビニルエチレン尿素、N−ビニル
ホルムアミド、N−ビニルホルマリン、アリルグリシジ
ルエーテル、アリルクロライド等を挙げることができ
る。
【0056】また、ジエン系化合物、スチレン系化合
物、不飽和脂肪酸系化合物等を用いても良い。
【0057】上記重合性不飽和基含有化合物のうちビニ
ル基含有多分岐化合物の反応性希釈剤として望ましいの
はSP値として8.5〜12.5、更に好ましくは9.
0〜10.0である。この範囲の化合物はビニル基含有
多分岐化合物、または一般的な反応性オリゴマーとの相
溶性が優れているものであり、鎖の広がりにくい多分岐
化合物の特徴を生かせる領域でもある。
【0058】また、本発明において多分岐化合物(A)
と重合性不飽和基含有化合物(B)との配合比として
は、好ましくは(A):(B)=5:95〜99:1、
更に好ましくは20:80〜80:20である。これよ
り重合性不飽和基含有化合物(B)が多くなると硬化収
縮が激しくなる、硬化物が脆くなるなど硬化特性が低下
するため好ましくない。
【0059】更に本発明において多分岐化合物(A)、
および重合性不飽和基含有化合物(B)からなる硬化性
樹脂組成物の硬化前粘度は使用する塗工機の性能、また
は用途に応じて限定されるが、10〜50000cps
(30℃)が望ましく、さらに、好ましい範囲は20〜
20000cpsである。
【0060】本発明において目的とする粘度に調整する
ために有機溶剤を使用することできる。斯かる有機溶剤
としてはシクロヘキサン、トルエン、キシレン等の炭化
水素系溶剤、塩化メチレン、クロロホルム、1,1,1
−トリクロロエタン等のハロゲン化炭化水素系溶剤、イ
ソプロパノール、n−ブタノール、n−アミルアルコー
ル等のアルコール系溶剤、1,4−ジオキサン、テトラ
ヒドロフラン等のエーテル系溶剤、アセトン、メチルエ
チルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶
剤、酢酸エチル、酢酸−n−ブチル、酢酸−n−アミル
等のエステル系溶剤等を挙げることができる。有機溶剤
の配合量としては0〜80重量%、好ましくは40重量
%以下である。
【0061】本発明における多分岐化合物(A)と重合
性不飽和基含有化合物(B)の合計量(A)+(B)と
有機溶剤(C)は(A)+(B):(C)が重量比で
5:95〜95:5の範囲であり、好ましくは20:8
0〜90:10の範囲にある。この範囲外であると硬化
速度が低下したり、高粘度のため塗工性に劣り好ましく
ない。
【0062】更に本発明において多分岐化合物(A)、
および重合性不飽和基含有化合物(B)と有機溶剤から
なる溶剤系樹脂組成物の硬化前粘度は使用する塗工機の
性能、または用途に応じて限定されるが、1〜5000
cps(30℃)が望ましく、さらに、好ましい範囲は
5〜1000cpsである。
【0063】本発明において得られる多分岐化合物は、
そのままでも硬化性の無溶剤液状樹脂として塗料、イン
キ、等の皮膜形成材料、成形材料、接着剤などとして使
用できるが、単官能または多官能の(メタ)アクリルモ
ノマー、ポリイソシアネート、メラミンなどの架橋剤を
添加を混合することにより、粘性を調節したり、造膜
性、被膜性能を調節することができる。また、同様の理
由からアミノ樹脂、フェノール樹脂等の硬化剤樹脂を配
合しても差し支えない。また、被膜性能を向上させるた
め、公知のポリアミド樹脂、セルロース誘導体、ビニル
系樹脂、ポリオレフィン、天然ゴム誘導体、アクリル樹
脂、エポキシ樹脂、ポリエステル、ポリスチレンなどの
汎用ポリマー、ウレタンアクリル樹脂、エポキシアクリ
ル樹脂、アルキド樹脂、ロジン変性アルキド樹脂、アマ
ニ油変性アルキド樹脂などのビニル基を有する反応性樹
脂、アマニ油、桐油、大豆油などの乾性油等を配合して
もよい。ただし、これらの配合量は何れも好ましくは4
0重量%さらに好ましくは20重量%以下である。さら
に、必要に応じて溶剤、相溶化剤、界面活性剤または、
滑剤等を添加してもよい。これらの配合量は、20重量
%、好ましくは10重量%以下である。
【0064】本発明により得られる硬化性組成物に染料
やカーボンブラック、チタンホワイト、フタロシアニ
ン、アゾ色素、キナクリドン等の顔料からなる着色剤や
Si系微粒子、雲母、炭酸カルシウムなど無機充填剤等
を適当量添加することにより各種印刷インキや着色塗料
等として使用することができる。また、放射線照射によ
り硬化せしめる場合には、公知の光重合増感剤や開始剤
を添加することができる。
【0065】本発明の硬化性組成物は、各種金属、プラ
スチック、紙などの板、フィルム、シート上に、ロール
コータ、バーコータ、ナイフコータなどで塗工あるいは
充填でき、−5〜300℃の温度条件下で硬化せしめる
ことができる。 本発明の液状樹脂を用いた被膜形成
材料用組成物は、各種鋼板、アルミニウム板等の金属
板、プラスチックフィルム、紙、プラスチックフィルム
ラミネート紙等の基材にロールコーター、ナイフコータ
ーなどの塗工方法、またはオフセット印刷、グラビア印
刷、凸版印刷、シルクスクリーン印刷などの印刷方式な
ど従来からある方法で、0.1〜500μmの膜厚で造
膜でき、加熱または電子線、紫外線、可視光線、赤外線
等の放射線を照射することにより硬化せしめることがで
きる。
【0066】電子線照射により硬化せしめる場合には、
好ましくは10〜1000keV、さらに好ましくは3
0〜300kVの範囲の加速電圧を持つ電子線照射装置
が用いられる。低加速電圧の電子線照射装置を用いた方
がと膜表面にエネルギーが集中するため薄膜の硬化には
効果的である。照射線量(DOSE)は、好ましくは1
〜1000kGy、更に好ましくは5〜200kGyの
範囲である。これより少ないと充分な硬化物が得られに
くく、またこれより大きいと塗膜や基材に対するダメー
ジが大きいため好ましくない。
【0067】なお、本発明における造膜とは、印刷およ
び塗装などの方法により、紙、金属、プラスチック、セ
ラミックス等よりなる基材上に、硬化性組成物を厚さ
0.1〜500μmの膜を形成せしめることをいう。
【0068】
【実施例】次に本発明を実施例により更に詳細に説明す
るが、本発明はこれに限定されるものではない。 ◎構造解析、数平均分子量、および粘度の測定方法 1)構造解析:ここで合成した多分岐化合物の構造は1
H−NMRにより確認した。 2)数平均分子量:ゲル透過クロマトグラフィー(東ソ
ー SC−8020)1 H−NMRで解析した数種類の構造既知の多分岐化合
物からゲルパーメーションクロマトグラフ(GPC)の
検量線を独自に作成し、これを基にGPCで測定した結
果を採用した。 3)粘度:レオメータ(レオメトリクス社製:RDS−
II、RFS−II) サンプルの粘度にあわせてレオメトリクス社製レオメー
タRDS−II(高粘度タイプ)または、RFS−II
(低粘度タイプ)で測定した定常粘度(ズリ速度=1〜
10/secの値)をそれぞれ採用した。
【0069】◎電子線照射装置と照射条件 1)エリアビーム型電子線照射装置 Curetron EBC-200
-20-30(日新ハイホ゛ルテーシ゛) 電子線加速度:150kV DOSEは5〜80kGyの範囲で電流量により調節し
た。 2)MIN−EB(AIT社製) 電子線加速度: 50kV DOSEは5〜80kGy範囲でベルトコンベア速度で
調節した。
【0070】◎実施例、比較例で使用した以下の化合物
の略号を記す。 1)ポリアミノ化合物(a) ED:エチレンジアミン MXDA:メタキシレンジアミン MXDA−EO2:エチレンオキサイド変性メタキシレ
ンジアミン(アミン/エチレンオキサイド=1/2(m
ol/mol)) MXDA−PO2:プロピレンオキサイド変性メタキシ
レンジアミン(アミン/プロピレンオキサイド=1/2
(mol/mol)) DETA:ジエチレントリアミン IPDA:イソホロンジアミン 2)活性水素含有(メタ)アクリル系化合物(b−1) HEA:2−ヒドロキシエチルアクリレート 4HBA:4−ヒドロキシブチルアクリレート PPG6A:ポリプロピレングリコール(PPG鎖の重
合度=6)アクリレート SA:2−アクリロイルオキシエチルエチルハイドロジ
ェンサクシネート 3)非官能性(メタ)アクリル系化合物(b−2) BA:ブチルアクリレート EHA:2−エチルヘキシルアクリレート LA:ラウリルアクリレート 4)イソシアネート基含有ビニル化合物 MOI:メタクリロイルオキシエチルイソシアネートお
よび下記合成例1〜4に示す合成品 5)重合性不飽和基含有化合物(B) PEG9DA:ポリエチレングリコールジアクリレート
(Mn=508、η=36.2cps) NODA:1,9ノナンジオールジアクリレート(Mn=2
68、η=7.3cps) TPGDA:トリプロピレングリコールジアクリレート
(Mn=300、η=12cps) TMPT3EO:EO変性トリメチロールプロパントリ
アクリレート(Mn=428、η=50cps) 6)有機溶剤 MEK:メチルエチルケトン トルエン: n−ブタノール: 酢酸エチル: その他比較例で直鎖状ウレタンアクリレートオリゴマー
としてUV−1700B(日本合成化学工業社製、紫光
UV−1700B(Mn=2000、η=22500cps)を使用し
た。
【0071】(合成例1)トリレンジイソシアネート
(TDI)と4HBAとの等モル付加体 撹拌装置、窒素導入管、温度センサー、コンデンサー、
及び4HBA:144g、酢酸エチル144gの混合溶
液を充填した滴下ロートを備えた1000ミリリットル
四つ口丸底フラスコにTDI:174g、酢酸エチル:
174g、2ーエチルヘキサン酸錫:0.2gを配合
し、50℃に設定した湯浴にて加熱撹拌しながら滴下ロ
ート中に充填した上記溶液を1時間で滴下した。滴定法
によりNCO価が理論値以下になったところで反応を終
了した。
【0072】(合成例2)TDIとHEAとの等モル付
加体 撹拌装置、窒素導入管、温度センサー、コンデンサー、
及びHEA:116g、酢酸エチル120gの混合溶液
を充填した滴下ロートを備えた1000ミリリットル四
つ口丸底フラスコにTDI:174g、酢酸エチル:1
74g、2ーエチルヘキサン酸錫:0.2gを配合し、
50℃に設定した湯浴にて加熱撹拌しながら滴下ロート
中に充填した上記溶液を1時間で滴下した。滴定法によ
りNCO価が理論値以下になったところで反応を終了し
た。
【0073】(合成例3)IPDIとHEAとの等モル
付加体 撹拌装置、窒素導入管、温度センサー、コンデンサー、
及びHEA:116g、酢酸エチル120gの混合溶液
を充填した滴下ロートを備えた1000ミリリットル四
つ口丸底フラスコにIPDI:222g、酢酸エチル:
220g、2ーエチルヘキサン酸錫:0.2gを配合
し、50℃に設定した湯浴にて加熱撹拌しながら滴下ロ
ート中に充填した上記溶液を1時間で滴下した。滴定法
によりNCO価が理論値以下になったところで反応を終
了した。
【0074】(合成例4)ヘキサメチレンジイソシアネ
ート(HMID)とHEAとの等モル付加体 撹拌装置、窒素導入管、温度センサー、コンデンサー、
及びHEA:116g、酢酸エチル120gの混合溶液
を充填した滴下ロートを備えた1000ミリリットル四
つ口丸底フラスコにHMDI:168g、酢酸エチル:
170g、2ーエチルヘキサン酸錫:0.2gを配合
し、50℃に設定した湯浴にて加熱撹拌しながら滴下ロ
ート中に充填した上記溶液を1時間で滴下した。滴定法
によりNCO価が理論値以下になったところで反応を終
了した。
【0075】(実施例1)ED/4−HBA/LA/M
OI(1/10モルスケール)の合成 撹拌装置、窒素導入管、温度センサー、及びコンデンサ
ーを備えた1000ミリリットル四つ口丸底フラスコに
ED:6.0g、4−HBA:34.8g、LA:2
4.0g、酢酸エチル:64.8gを配合し、75℃に
設定した湯浴にて3時間還流させた後、一部サンプリン
グし、1H−NMRを測定したところ、アクリル基由来
のプロトンピークがほぼ消失していた。そこで、湯浴温
度を60℃に下げ、MOI:46.5gと酢酸エチル:
46.5gの混合溶液を添加し、更に10〜30分後、
2ーエチルヘキサン酸錫:0.24gを添加した。3〜
4時間加熱撹拌を続け、IRチャートのNCO基特性吸
収(2270cm-1)が消失した時点を反応終点とし
た。更に、反応溶媒として用いた酢酸エチルをエバポレ
ータで脱溶剤することにより目的とする多分岐化合物を
得た。
【0076】(実施例2〜17)撹拌装置、窒素導入
管、温度センサー、及びコンデンサーを備えた四つ口丸
底フラスコに表1中に示したポリアミン化合物(a)、
当量の酢酸エチルを配合し、ここに、活性水素含有(メ
タ)アクリル系化合物(b)、その他の(メタ)アクリ
ル系化合物(b’)を酢酸エチルにて50重量%になる
ように希釈した溶液を撹拌しながら添加した。活性水素
含有化合物としてHEAを用いた場合以外は、更にポリ
アミン化合物(a)と同モル数のメタノールを配合す
る。以上の反応溶液を75℃に設定した湯浴にて4時間
還流させた後、一部サンプリングし、1H−NMRを測
定し、アクリル基由来のプロトンピークにより反応終点
を確認をした後、反応器とコンデンサーの間に分流管を
セットし、80℃の湯浴にて常圧で加温・撹拌を続けな
がら溶媒を留去した。さらにコンデンサー上部から真空
ラインを接続し、70℃に下げた湯浴で40mmHg以
下まで減圧することにより酢酸エチルおよびメタノール
を完全に留去したところ、粘稠な液状樹脂を得た。そこ
で、湯浴温度70℃のまま、新たに酢酸エチルをNV5
0%になるように添加し、イソシアネート基含有ビニル
化合物(c)を活性水素含有(メタ)アクリル系化合物
(b)およびその他の(メタ)アクリル系化合物
(b’)の合計モル数だけ添加し、更に反応系全体の濃
度が50%になるように酢酸エチルにて希釈した。更に
10分後、2ーエチルヘキサン酸錫をイソ シアネート基
含有ビニル化合物(c)の0.5重量%添加した。その
まま3時間以上加熱撹拌を続け、IRチャートのNCO
基特性吸収(2270cm-1)が消失した時点を反応終
点とした。更に、反応溶媒として用いた酢酸エチルをエ
バポレータで脱溶剤することにより目的とする多分岐化
合物を得た。得られた多分岐化合物の合成時の原料組成
と得られた多分岐化合物の特性を併せて表1に示す。ま
た、比較例として同様の方法により測定した比較例1
(直鎖鎖状ウレタンアクリレート UV−1700B)
測定結果も併せて示す。
【0077】
【表1】
【0078】実施例1〜17で得られた多分岐化合物
(A)と各種重合性不飽和基含有化合物(B)を任意の
割合で混合し、実施例18〜41の硬化性組成物を作成
した。表2にそれら硬化性組成物の組成、粘度を示す。
比較例として市販の直鎖状ウレタンアクリレート紫光U
V−1700Bを用いた硬化性組成物の結果も併せて示
す。(比較例2) またこれら硬化性組成物を#6のバーコーターでPEフ
ィルム(評価用の基材のサイズ→厚さ;20μm、幅;
5cm、長さ;20cm)上に塗布し、20kGyのD
OSEの電子線を照射した。表2に使用した硬化性組成
物の種類と電子線照射により得られた塗膜の硬化特性
(指触試験→×:タック有、△:タック無だが爪で傷付
き有、○:タック無爪による傷つき無)、密着性(セロ
テープ剥離試験による塗膜未剥離率)の評価結果を示
す。参照データとして比較例2(直鎖鎖状ウレタンアク
リレート 紫光UV−1700Bを用いた硬化性組成
物)の評価結果も併せて示す。
【0079】更に実施例18〜41で得られた硬化性組
成物(A)+(B)と各種有機溶剤を任意の割合で混合
し、実施例42〜63の硬化性組成物を作成した。表3
にそれら硬化性組成物の組成、粘度を示す。比較例とし
て市販の直鎖状ウレタンアクリレート紫光UV−170
0Bを用いた硬化性組成物の結果も併せて示す。(比較
例3,4) またこれら硬化性組成物を#6のバーコーターでPEフ
ィルム(評価用の基材のサイズ→厚さ;20μm、幅;
5cm、長さ;20cm)上に塗布し、20kGyのD
OSEの電子線を照射した。表3に使用した硬化性組成
物の種類と電子線照射により得られた塗膜の硬化特性
(指触試験→×:タック有、△:タック無だが爪で傷付
き有、○:タック無爪による傷つき無)、密着性(セロ
テープ剥離試験による塗膜未剥離率)の評価結果を示
す。参照データとして比較例3,4(直鎖鎖状ウレタン
アクリレート 紫光UV−1700Bを用いた硬化性組
成物)の評価結果も併せて示す。
【0080】
【表2】
【0081】
【表3】
【0082】
【発明の効果】本発明により溶剤型の硬化性組成物とし
て高分子量でありながら低粘度であり、および末端に活
性水素基含有部位を有し、且つ非官能性基含有部位を有
する多官能性の液状樹脂を使用することで各種基材、特
にこれまでラジエーション硬化系では非常に困難だった
とされていたプラスチック基材に良好な密着性を示す硬
化性組成物を提供することが可能となった。このことに
より、従来から用いられているロールコーター、ナイフ
コーターなどの塗工方法、オフセット印刷、グラビア印
刷、凸版印刷、スクリーン印刷などの印刷方式で造膜で
き、加熱、紫外線、赤外線、電子線、γ線照射等の従来
からあるトリガーにより硬化することができ、特に電子
線、γ線照射等の場合には触媒や開始剤を使用せずに硬
化させることができるビニル基含有多分岐化合物と重合
性不飽和基含有化合物とからなる硬化性組成物を提供す
るものである。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08G 18/81 C08G 18/81 C09D 4/02 C09D 4/02 11/10 11/10 155/00 155/00 175/14 175/14 (72)発明者 栗橋 透 東京都中央区京橋二丁目3番13号 東洋イ ンキ製造株式会社内 (72)発明者 川島 美紀 東京都中央区京橋二丁目3番13号 東洋イ ンキ製造株式会社内 Fターム(参考) 4J011 QA03 QA08 QA09 QA11 QA12 QA13 QA17 QA22 QA23 QA24 QB11 UA01 UA03 UA04 UA06 WA02 WA05 4J027 AA04 AB03 AC02 AC06 AG01 AG12 AG27 AG28 AG32 AG36 AJ01 AJ02 AJ03 BA04 BA07 BA09 BA13 CC02 CC03 CC04 CD06 CD08 CD09 4J034 BA01 CA03 CA12 CB02 CB08 CC01 CC03 CD01 CD06 DA01 DA03 DB03 DB08 DC50 DF01 DF12 DF27 DG01 DG23 HA01 HA11 HC01 HC12 HC22 HC71 JA01 JA02 QA07 QC04 QC05 RA07 SD08 4J038 FA011 FA021 FA041 FA061 FA121 FA131 FA141 FA161 FA211 FA281 GA03 KA03 KA08 MA07 MA09 PA17 PC02 PC08 PC10 4J039 AD21 AE09 AF03 AF04 BE12 CA04 CA07 EA03 EA04 EA06 EA07 EA08 EA48 GA01 GA02 GA03 GA10

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記多分岐化合物(A)と重合性不飽和基
    含有化合物(B)を有機溶剤(C)中(A):(B)=
    5:95〜100:0の重量比に分散または溶解してな
    る硬化性組成物。 (A)分子中に一級または二級のアミノ基を有するポリ
    アミノ化合物(a)と下記一般式(1)で示される(メ
    タ)アクリル系化合物(b)をマイケル付加反応させて
    なるコア化合物に、活性水素と反応可能な官能基を有す
    るビニル基含有化合物(c)とを反応してなる多分岐化
    合物。 CH2=C(R1)COO−R2 (1) −R2;−R3 −Cn2nOR3 −(Cx2xO)m3 −Cy2yO(COCz2zO)k3 (式中、R1は水素原子またはメチル基、R3は水素原
    子、フェニル基または炭素数1〜22のアルキル基であ
    り、nは2〜22の整数、xは1〜6の整数、mは1〜
    25の整数、yは2〜22の整数、zは2〜15の整
    数、kは1〜20の整数をそれぞれ表す、ただしR3
    水素原子である化合物を少なくとも一部に含む。)
  2. 【請求項2】活性水素と反応可能な官能基を有するビニ
    ル基含有化合物としてイソシアネート基含有ビニル化合
    物を(c)を使用し、活性水素が一部残存するように反
    応してなる多分岐化合物を用いてなる請求項1記載の硬
    化性組成物。
  3. 【請求項3】ポリアミノ化合物(a)の平均分子量が3
    0〜1000である多分岐化合物を用いてなる請求項1
    または2記載の硬化性組成物。
  4. 【請求項4】ポリアミノ化合物(a)が下記式(2)で
    示されるジアミノ化合物である多分岐化合物を用いてな
    る請求項1ないし3記載の硬化性組成物。 H2N−CH2−R−CH2−NH2 (2) (ここで、Rは直接結合、−Cn2n−(nは0〜20
    の整数を表す。)、フ ェニレン基またはシクロアルキ
    レン基を示す。)
  5. 【請求項5】請求項1記載のコア化合物の末端に少なく
    とも1個にビニル基を導入し、且つ全末端の99%以下
    にビニル基を導入させてなる多分岐化合物を用いてなる
    請求項1ないし4いずれか記載の硬化性組成物。
  6. 【請求項6】式(1)中のR3がHである活性水素含有
    (メタ)アクリル系化合物(b−1)とその他の(メ
    タ)アクリル系化合物(b−2)の比率が(b−1):
    (b−2)=1:99〜99:1(モル比)である多分
    岐化合物を用いてなる請求項1ないし5いずれか記載の
    硬化性組成物。
  7. 【請求項7】多分岐化合物の含有する活性水素の1個以
    上且つ全活性水素の95%以下に、活性水素と反応可能
    な官能基を有するビニル基含有化合物(c)を反応して
    なる多分岐化合物を用いてなる請求項1ないし6いずれ
    か記載の硬化性組成物。
  8. 【請求項8】数平均分子量が200〜10000で、粘
    度100000cps(30℃)以下の液状である多分
    岐化合物を用いてなる請求項1ないし6いずれか記載の
    硬化性組成物。
  9. 【請求項9】重合性不飽和基含有化合物(B)が粘度1
    0000cps(30℃)以下である請求項7記載の硬化
    性組成物。
  10. 【請求項10】重合性不飽和基含有化合物(B)が(メ
    タ)アクリル系単量体である請求項7または8記載の硬
    化性組成物。
  11. 【請求項11】溶剤系樹脂組成物の粘度が1000cp
    s(30℃)以下である請求項7ないし9いずれか記載
    の硬化性組成物。
  12. 【請求項12】放射線硬化型である請求項7ないし10
    いずれか記載の硬化性組成物。
  13. 【請求項13】請求項11記載の硬化性組成物を用いて
    なる印刷インキ。
  14. 【請求項14】請求項11記載の硬化性組成物を用いて
    なる塗料。
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JP2006199780A (ja) * 2005-01-19 2006-08-03 Dainippon Ink & Chem Inc 消臭性トップコート用塗料組成物
JP2018035332A (ja) * 2015-12-28 2018-03-08 荒川化学工業株式会社 変性フェノール樹脂、活性エネルギー線硬化型樹脂組成物、ゲルワニス、硬化物、活性エネルギー線硬化型印刷インキ及び印刷物

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