JPH11193316A - 硬化性組成物 - Google Patents

硬化性組成物

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JPH11193316A
JPH11193316A JP21875898A JP21875898A JPH11193316A JP H11193316 A JPH11193316 A JP H11193316A JP 21875898 A JP21875898 A JP 21875898A JP 21875898 A JP21875898 A JP 21875898A JP H11193316 A JPH11193316 A JP H11193316A
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meth
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dendrimer
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JP21875898A
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Minoru Nakamura
稔 中村
Kenrou Sunahara
建朗 砂原
Hiroaki Tanaka
洋明 田中
Toru Kurihashi
透 栗橋
Yoshinori Kawashima
美紀 川島
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Toyo Ink Mfg Co Ltd
Original Assignee
Toyo Ink Mfg Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】紫外線、赤外線、電子線、γ線照射等の放射
線、特に、電子線、γ線照射等の場合には触媒や開始剤
を使用せずに硬化させることができる低粘度で硬化性の
ビニル基含有デンドリマー含む硬化性組成物を提供す
る。 【解決手段】コア部位、分岐部位、枝部位、及び少なく
とも5個の末端部位から構成され、末端部位としてビニ
ル基、及び長鎖基を含有するビニル基含有デンドリマー
(A)と硬化性不飽和基含有化合物(B)からなる硬化
性組成物。1分子に少なくとも3個の活性水素含有末端
官能基を有し、且つ5個以上の活性水素を有する多官能
化合物(a)に活性水素と反応可能な官能基を有する長
鎖基含有化合物(b)を反応させてなる長鎖基含有多分
岐化合物(X)に、更に活性水素と反応可能な官能基を
有するビニル基含有化合物(c)を反応させてなるビニ
ル基含有デンドリマー(A)と硬化性不飽和基含有化合
物(B)からなる硬化性組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、塗料、インキ等の被膜
形成材料用または封止剤、成形剤、接着剤、粘着剤用の
材料として使用することができ、熱または放射線で硬化
膜を得ることのできるビニル基含有デンドリマーを含む
硬化性組成物に関する。更に、本発明は、熱または放射
線硬化型の組成物として印刷インキ、塗料のビヒクル、
接着剤等に応用可能である硬化性組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、塗料、接着剤、粘着剤、インキ、
充填剤、成形材料には有機溶剤を含有する樹脂溶液が使
われてきた。これらの樹脂溶液は、塗装、充填工程およ
び硬化乾燥工程で大量の有機溶剤を飛散する。地球環境
また作業環境への関心の高まりとともに、この様な樹脂
溶液の使用に対する制限が加えられる様になってきてい
る。その一つの方法として、水溶性樹脂、粉体、ホット
メルト等樹脂素材の開発が進められてきたが、水系の樹
脂組成物は分散媒である水を蒸発させるために多大な熱
量を必要とし、更に塗装性を向上する意味から若干の有
機溶剤を含むことが多く廃液処理の点からも問題が残っ
ている。また、粉体またはホットメルトの塗装、充填の
場合には、従来の塗装、充填設備と方法が大いに異なる
ために、新規の設備を導入する必要が生まれる。上記の
問題を解決するために、樹脂溶液のハイソリッド化、水
溶化樹脂の改良等を行われており、こうした努力によ
り、今後樹脂溶液の使用量は低下の傾向がさらに顕著と
なると考えられる。しかし、根本的な解決策として、公
害、安全衛生、引火、爆発等の問題がなく、広範囲に適
用でき、且つ塗工、充填の容易な無溶剤型液状樹脂組成
物の開発が強く要望されている。
【0003】無溶剤型液状樹脂組成物の代表的なものと
しては、放射線硬化性樹脂組成物を挙げることができ
る。従来の放射線硬化型樹脂組成物は、各種のアクリレ
ート系モノマー等の低粘度単量体、及びウレタンアクリ
レート、エポキシアクリレート、またはエステルアクリ
レート等の反応性オリゴマー、更に必要に応じてその他
の樹脂成分等から構成されている。低粘度単量体は主に
反応性希釈剤として組成物の粘度を制御する目的で使用
されているが、これを多く含有すると硬化時の体積収縮
が大きく、硬化塗膜が脆弱であり、また塗膜中の残留モ
ノマーによる臭気等が問題とされていた。そのため反応
性希釈剤の使用量軽減や分子量増加等の改良が望まれて
いた。
【0004】また硬化物の機械的性能を向上させるには
多官能の反応性希釈剤、反応性オリゴマー、更には高分
子量樹脂素材等の配合が好ましいが、これらの素材は高
粘度または固体のものであるため硬化前組成物の流動特
性を考慮すると、多量の反応性希釈剤の配合が必要とな
りその配合量には限界があった。従って従来の無溶剤型
液状樹脂組成物を硬化させて得られる硬化物は硬度、強
靱性、機械特性、耐薬品性等の硬化物特性に乏しく、実
用的には溶剤系、水系の樹脂組成物には遙かに及ばない
性質であった。塗膜性能を向上させる目的で、多量の高
分子量反応性オリゴマーや樹脂素材を配合した放射線硬
化型樹脂組成物も開発されているが、塗工可能な粘度ま
で下げるために低分子量の反応性希釈剤や有機溶剤等を
使用しており環境上の改良がなされたとは言い難い現状
がある。また近年、櫛型、星形、デンドリマーなど高次
に分岐された構造を有するポリマーの研究が進むに従
い、末端にメタアクリル基を有するデンドリマーが検討
されている(Ref.Shi W.et.al.,J Appl Polym Sci,59,1
2,1945(1996)., Moszner N.et.al.,Macromol chem phy
s, 197,2,621(1996).特開平8-231864)。しかしながら公
知の化合物ではラジエーション硬化系素材としては十分
な硬化性や基材に対する十分な接着性が得られなかっ
た。また粘度としても同一分子量のリニヤー化合物と比
較すると確かに低粘性であるといえるが多量に配合して
低粘性の樹脂組成物を得るという目的は十分達成されて
いるとはいえない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、十分な塗膜
性能を有し、且つ塗工可能な低粘性を備えた無溶剤型樹
脂組成物を得ることを目的とし、高分子量でありながら
低粘度である多官能性の液状樹脂を使用することにより
安全性や性能面に問題のある低分子量化合物の配合率を
低減せしめることを可能にした、ビニル基含有デンドリ
マーを含む硬化組成物を提供するものである。また本発
明は、従来より用いられているロールコーター、ナイフ
コーターなどの塗工方法、オフセット印刷、グラビア印
刷、凸版印刷、スクリーン印刷などの印刷方式で造膜で
き、加熱、紫外線、赤外線、電子線、γ線照射等の従来
からあるトリガーにより硬化することができ、特に電子
線、γ線照射等の場合には触媒や開始剤を使用せずに硬
化させることができるビニル基含有デンドリマーを含む
硬化性組成物を提供するものである。
【0006】本発明者は上記問題を解決するために様々
な樹脂系の構造と粘度との相関性等について鋭意研究を
行なった結果、一般的な線状ポリマーより櫛形ポリマ
ー、更には多分岐ポリマーとポリマーの分子構造を変化
させることにより、高分子量でありながら低粘度である
こと、又、ビニル基などの官能基を数多く導入できるこ
とを見いだした。
【0007】また、高度に分岐した構造を有するために
相溶性の高い反応性希釈剤中にあっても鎖の広がりが限
られるために同分子量の線状ポリマーより低い組成物粘
度を有することを見出した。また、ビニル基含有デンド
リマーが末端に活性水素含有官能基を有することによ
り、各種基材、特にこれまでラジエーション硬化系では
非常に困難とされていたプラスチック素材に良好な密着
性を示すことを見いだした。更に、適度な鎖長を有する
柔軟な長鎖基を導入することにより硬化性を維持した状
態で、高分子量化と低粘性の両立が可能となり、硬化物
の機械特性や基材との接着性が向上することを見いだし
た。更に、従来からある硬化方法、特に電子線を硬化ト
リガーとして使用することにより高速度で硬化させるこ
とができる硬化性組成物を見いだした。
【課題を解決するための手段】
【0008】即ち本発明は下記ビニル基含有デンドリマ
ー、(A)5〜99重量%、および上記以外の重合性不
飽和基含有化合物(B)1〜95重量%からなる硬化性
組成物に関する。ビニル基含有デンドリマー(A):コ
ア部位、分岐部位、枝部位、および少なくとも4個の末
端部位から構成され、該末端部位としてビニル基および
下記一般式(1−1)、(1−2)または(1−3)で
示される長鎖基を含有するビニル基含有デンドリマー。 −Cn2n1 (1−1) −(Cx2xO)m3 (1−2) −Cy2yO(COCz2zO)k3 (1−3) (式中、R1はフェニル基または水素原子、nは4〜2
5の整数、xは1〜6の整数、R3はフェニル基または
炭素数1〜22のアルキル基、yは2〜22の整数、z
は2〜15の整数、mは1〜25の整数、kは1〜20
の整数をそれぞれ表す。)
【0009】更に本発明は、1分子に少なくとも3個の
活性水素含有末端官能基を有し、且つ5個以上の活性水
素を有する多官能化合物(a)に、活性水素と反応可能
な官能基を有する長鎖基含有化合物(b)を活性水素が
一部残存するように反応してなる長鎖基含有多分岐化合
物(X)と、活性水素と反応可能な官能基を有するビニ
ル基含有化合物(c)とを反応してなるビニル基含有デ
ンドリマーを用いてなる上記の硬化性組成物に関する。
【0010】更に本発明は、長鎖基含有多分岐化合物
(X)の含有する活性水素の1個以上且つ全活性水素の
95%以下に、活性水素と反応可能な官能基を有するビ
ニル基含有化合物(c)を反応してなるビニル基含有デ
ンドリマーを用いてなる上記の硬化性組成物に関する。
【0011】更に本発明は、多官能化合物(a)として
活性水素含有末端官能基由来の活性水素を6〜128個
有するデンドリマーを使用してなるビニル基含有デンド
リマーを用いてなる上記の硬化性組成物に関する。更に
本発明は、デンドリマーが一級、二級アミノ基を有する
ポリアミノ系デンドリマーであるビニル基含有デンドリ
マーを用いてなる上記の硬化性組成物に関する。
【0012】更に本発明は、ポリアミノ系デンドリマー
に、活性水素含有(メタ)アクリレート系化合物(a−
1)および下記一般式(2)で示される非官能性(メ
タ)アクリレート系化合物(b−1)の混合物をマイケ
ル付加してなる長鎖基含有多分岐化合物(X)と、イソ
シアネート基含有ビニル化合物(c−1)を反応してな
るビニル基含有デンドリマーを用いてなる上記の硬化性
組成物に関する。 CH2=C(R1)COO−R2 (2) (式中、R1は水素原子またはメチル基、R2は−Cn
2n+1、−(Cx2xO)m3、または−Cy2yO(CO
z2zO)k3、R3はフェニル基または炭素数1〜2
2のアルキル基、nは4〜25の整数、xは1〜6の整
数、yは2〜22の整数、zは2〜15の整数、mは1
〜25の整数、kは1〜20の整数をそれぞれ表す。)
【0013】更に本発明は、ポリアミノ系デンドリマー
として下記式(i)または(ii)で示されるポリアミ
ノ系デンドリマーである上記の硬化性組成物に関する。
【0014】
【化2】
【0015】更に本発明は、活性水素含有(メタ)アク
リレート系化合物(a−1)と非官能性(メタ)アクリ
レート系化合物(b−1)の比率が(a−1):(b−
1)=1:99〜99:1(モル比)で反応させてなる
ビニル基含有デンドリマーを用いてなる上記の硬化性組
成物に関する。
【0016】更に本発明は、数平均分子量が200〜1
00000で、粘度100000cps(30℃)以下の
液状であるビニル基含有デンドリマーを用いてなる上記
の硬化性組成物に関する。更に本発明は、重合性不飽和
基含有化合物(B)が(メタ)アクリル系単量体である
上記の硬化性組成物に関する。
【0017】更に本発明は、重合性不飽和基含有化合物
(B)の粘度が10000cps(30℃)以下である
上記の硬化性組成物に関する。更に本発明は、硬化性組
成物の粘度が10〜50000cps(30℃)である
上記の硬化性組成物に関する。
【0018】更に本発明は、放射線硬化型である上記の
硬化性組成物に関する。更に本発明は、上記の硬化性組
成物を用いてなるインキに関する。更に本発明は、上記
の硬化性組成物を用いてなる塗料に関する。更に本発明
は、上記の硬化性組成物に放射線を照射してなる硬化物
に関する。
【0019】
【発明の実施の形態】一般的にデンドリマーという用語
は、高度に分岐した規則性の高い多分岐化合物に対いて
使用されてきた。しかしながら最近のデンドリマーの合
成法に関する研究の進行に伴い、1ステップ法等による
デンドリティック化合物の開発等、合成法の簡素化を目
的とした規則性の低い種々の多分岐化合物が新規デンド
リマーとして開発され、その命名法に関しては未だ結論
の出ていない現状である。そこで、本発明においてデン
ドリマーとは三次元的に分岐した多分岐化合物をいい、
規則性の低いハイパーブランチ(hyper -branched)と規
則性の高いデンドリマーを総称するものとする。上記デ
ンドリマーは、図1に示したように、コア部位、枝部
位、分岐部位、及び末端部位から構成される。図1には
更に本発明における最小単位のデンドリマーおよび標準
的なデンドリマーのモデル図と各デンドリマーが含有す
るコア部位に結合した枝の数、枝部位の数、分岐部位、
および末端部位の数を示す。
【0020】本発明において、コア部位および分岐部位
は少なくとも3つの枝が結合した構造であり、例えば1
原子で構成されるものとしては、下記式(2−a)、
(2−b)を挙げられ、環状化合物で構成されるものと
しては下記式(2−c)、(2−d)、(2−e)で示
されるものが挙げられる。また、(2−f)や(2−
g)で示されるような構造や金属原子もコア部位や分岐
部位として例示できる。尚、下記式(2−h)〜(2−
k)で示された構造はコア部位のみに相当する構造の例
示であり、下記構造のコア部位は4個以上の枝を有する
ことができ好ましい。またコア部位と分岐部位の区別は
デンドリマー合成時の出発原料の構造から定められるも
のとする。下記構造式中Rxは炭素数1〜12,好まし
くは1〜6のアルキレン基である。
【0021】
【化3】
【0022】本発明において枝部位とは、1つのコア部
位または分岐部位と、隣接する分岐部位または末端部位
とを結合する構成部位の総称であり、構造は特に限定さ
れないが、少なくとも4個の原子から構成されているも
のとする。またデンドリマー1分子中に存在する枝部位
の数は少なくとも5個、好ましくは7〜125個、更に
好ましくは9〜100個である。
【0023】また、本発明において、ビニル基含有デン
ドリマーが含有する末端部位は、上記式(1−1)〜
(1−3)で示した長鎖基、および式(8−1)〜(8
−7)で示したビニル基、または必要に応じて式(3−
1)〜(3−6)で示した活性水素含有末端官能基であ
る。
【0024】また、一般に規則性の正しいデンドリマー
場合、その大きさは世代(ジェネレーション)という概
念用語で表される。本発明において、上記定義のコア化
合物から出発した分岐構造体を第1世代デンドリマーと
いい、第1世代の全末端部位から分岐した分岐構造を有
する構造体を第2世代という。図2には、4本の枝が結
合したコア部位と末端部位を有する第3世代デンドリマ
ーを示し、さらに図中に各世代を示した。これを本発明
における世代の定義とする。
【0025】本発明においてビニル基含有デンドリマー
の末端部位として含有する長鎖基は硬化性化合物の硬化
特性を保持した状態で高分子量化と低粘度化の両立に有
効で、また他成分との相溶化を向上させるためにも効果
があり、下記一般式(1−1)、(1−2)または、
(1−3)で示される。 −Cn2n1 (1−1) −(Cx2xO)m3 (1−2) −Cy2yO(COCz2zO)k3 (1−3) 上記の式中で、R1は水素原子またはフェニル基、nは
1〜25、好ましくは、4〜16の整数、xは1〜6、
好ましくは2〜4の整数、R3はフェニル基または炭素
数1〜22、好ましくは1〜16のアルキル基、yは2
〜22、好ましくは2〜16の整数、zは2〜15、好
ましくは3〜5の整数、mは1〜25、好ましくは2〜
16の整数、kは1〜20、好ましくは1〜5の整数を
それぞれ表し、この範囲外では長鎖基が結晶化すること
や分子量が必要以上に大きくなり、粘度が増加してしま
うことから好ましくない。
【0026】また、本発明において、多官能化合物
(a)または長鎖基含有多分岐化合物(X)が有する活
性水素含有末端官能基とは、ビニル基または必要に応じ
て長鎖基を導入するための反応部位であり、また未反応
状態でも塗膜性能を向上させる役割を果たす。本発明に
おいて多官能化合物(a)は1分子中に活性水素含有末
端官能基を少なくとも3個、好ましくは4個〜64個含
有し、且つそれに由来する活性水素を5個以上、好まし
くは6〜128個含有する。上記の活性水素含有末端官
能基としては、例えば下記で示される活性水素を含有す
る有機残基を挙げることができる。 −NH2 : 一級アミノ基 (3−1) −NHR1 : 二級アミノ基(R1は炭素数3以下のアルキル基)(3−2) −COOH: カルボキシル基 (3−3) −OH : 水酸基 (3−4) −Si(OR)3-n(OH)n(n=1〜3の整数) :ヒドロキシシリル基 (3−5) −P=O(OH)2 :リン酸基 (3−6) 活性水素含有末端官能基の種類は特に限定されないが、
結合部の構造により塗膜物性に影響を及ぼすことから基
本的には目的とする物性に応じて選択される。一級、二
級アミノ基、ヒドロキシシリル基、リン酸基を用いると
より多くのビニル基を導入することができる。
【0027】また本発明において多官能化合物(a)と
して、本発明で定義したデンドリマー構造を使用すると
低粘性と硬化性とのバランスが向上することから好まし
い。本発明で使用できるデンドリマー構造を有する多官
能化合物(a)としては例えば、末端部位としてアミノ
基、水酸基、またはカルボキシル基を有するデンドリマ
ーが挙げられる。
【0028】具体的に例示すると、末端にアミノ基を有
するポリアミノ系デンドリマーとしては、上記構造式
(i)、(ii)で示した、ブチレンジアミンとアクリ
ロニトリルを反応させ、末端のニトリル基をアミンに還
元する反応を1ステップとし、この反応を繰り返すこと
により得られるプロピレンイミン系デンドリマー(WO09
3/14147,US5530092,特公平7-330631)、アンモニアやエ
チレンジアミンにメチルアクリレートをマイケル付加
し、更にエステルアミド交換反応により末端に二級アミ
ノ基を導入する反応を1ステップとし、必要に応じて繰
り返し反応させることにより得られる下記構造式(i
v)で示したアミドアミン系デンドリマー(WO84/0270
5,特公平6-70132)またはその中間生成物、また下記構造
式(iii)、(v)で示される構造の化合物などを挙
げることができる。
【0029】また、末端にカルボキシル基を有するデン
ドリマーとしては、(vi)〜(x)を例示する事がで
きる。更に末端に水酸基を有するデンドリマーとしては
下記式(xi)〜(xv)を例示することができる。こ
の他ポリエステル系デンドリマー(DEP44437021,特開平8
-231864、WO093/17060),ポリフェニレンアミドデンドリ
マー(S.C.E.Backson,et.al.,Macromol. Symp.77.1(199
4))ポリフェニレンエステルデンドリマー(K.L.Wooley,e
t,al.,PolymerJournal,26,187(1994))などを例示でき
る。また数種のデンドリマーを混合して用いてもよい。
【0030】
【化4】
【0031】
【化5】
【0032】
【化6】
【0033】
【化7】
【0034】
【化8】
【0035】
【化9】
【0036】
【化10】
【0037】
【化11】
【0038】
【化12】
【0039】
【化13】
【0040】
【化14】
【0041】
【化15】
【0042】
【化16】
【0043】本発明において使用される規則性の高いデ
ンドリマーの好ましい大きさは、特に限定しないが、好
ましくは1〜5世代、更に好ましくは1〜3世代、特に
1または2世代のデンドリマーを用いると好ましい硬化
前粘性と硬化後物性を併せ持ったものが得られる。上記
の1世代または2世代のデンドリマーとしては、DSM
社より製品化されている(i),(ii)で示されるポ
リアミノ系デンドリマーが入手しやすさの点から好まし
い。
【0044】また本発明において、使用される多官能化
合物(a)の数平均分子量は、特に限定しないが、好ま
しい分子量範囲としては数平均分子量として30〜50
000、更に好ましくは50〜5000の化合物であ
り、数平均分子量が5000、特に50000以上の場
合、粘度が高くなったり固体であることから取扱い上好
ましくない場合もある。
【0045】また本発明において、使用される多官能化
合物(a)としては、上記デンドリマーをそのまま使用
することも可能であるが、デンドリマーが有する活性水
素含有末端官能基に適度の鎖長を有する枝部位と末端官
能基を導入する事により、好ましい硬化前粘度と硬化物
特性を有するビニル基含有デンドリマーを得ることがで
きる。また、多官能化合物に含有する活性水素含有末端
官能基がアミノ基、ヒドロキシシリル基等の場合にはこ
れを分岐部位とすることにより活性水素含有末端官能基
の数を更に増加することができる。多官能化合物(a)
の変性方法は、官能基の種類と目的とする活性水素含有
末端官能基の種類によって選択することができ、特に限
定はされないが、例えば活性水素含有末端官能基として
一級または二級のアミノ基を有する上記ポリアミノ系デ
ンドリマーに、活性水素含有(メタ)アクリレート系化
合物(a−1)をマイケル付加させることにより、簡便
に変性することができる。
【0046】本発明における活性水素含有(メタ)アク
リル系化合物(a−1)は、分子中に1個以上の水酸
基、カルボキシル基などを有する(メタ)アクリル系化
合物であり、例えば下記式(4)で示されるヒドロキシ
アルキル(メタ)アクリレート系化合物、 CH2=C(R1)COO−R2−OH (4) (式中、R1は水素原子またはCH3、R2は炭素数2〜
22、好ましくは2〜16のアルキル基をそれぞれ表
す。)
【0047】下記式(5)で示されるポリアルキレング
リコールモノ(メタ)アクリレート系化合物、 CH2=C(R1)COO(Cx2xO)mH (5) (式中、R1は水素原子またはCH3、xは1〜6、好ま
しくは2〜4の整数、mは1〜25、好ましくは4〜1
6の整数をそれぞれ表す。)
【0048】下記式(6)で示されるポリラクトンモノ
(メタ)アクリレート系化合物、 CH2=C(R1)COOCy2yO(COCz2zO)kH (6) (式中、R1は水素原子またはCH3、yは2〜22、好
ましくは2〜16の整数、zは2〜15、好ましくは3
〜5の整数、kは1〜20、好ましくは1〜5の整数を
それぞれ表す。)
【0049】または、下記式(7)で示されるウレタン
モノ(メタ)アクリレート系化合物である。 CH2=C(R1)COR3O[CONHR4NHOR5O]hH (7) (式中、R1は水素原子またはCH3、R3は炭素数2〜
22のアルキル基、R4は下記式(3−a)〜(3−
h)で示されるイソシアネート残基、R5は−(Cp2p
O)q−または-Cp2p-で示される二価アルコール残
基、式中、pは1〜4の整数、qは1〜100の整数、
hは1〜10の整数をそれぞれ表す。)
【0050】
【化17】
【0051】本発明において、上記活性水素含有(メ
タ)アクリル系化合物(a−1)の鎖長としては、硬質
な硬化物が必要とされる場合には鎖長の短いものを、ま
た可撓性を向上させる目的では鎖長の長いものが好まし
い。上記範囲内では鎖長の延長に伴い分子量が増加する
にも係わらずバルク粘度が低下する傾向を示す。上記範
囲より長い場合にはビニル基含有デンドリマーのバルク
粘度が高くなったり、常温では固体であり、更に硬化性
が乏しくなりこともあるため好ましくない。
【0052】更に具体例を挙げると、一般式(4)に示
したヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート系化合物
としては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレー
ト、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4
−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロ
キシブチル(メタ)アクリレートなどがある。
【0053】一般式(5)で示されるアルキレングリコ
ールモノ(メタ)アクリレート系化合物としては、例え
ば、ジエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、
トリエチレングチコールモノ(メタ)アクリレート、テ
トラエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ジ
プロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、トリ
プロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、テト
ラプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポ
リテトラメチレングリコールモノ(メタ)アクリレート
などがある。
【0054】一般式(6)で示されるポリカプロラクト
ンモノ(メタ)アクリレート系化合物としては、2-
(メタ)アクリロイルオキシエチルハイドロジェンカプ
ロラクトネート、2-(メタ)アクリロイルオキシエチ
ルハイドロジェンジカプロラクトネート、2-(メタ)
アクリロイルオキシエチルハイドロジェンポリ(重合度
3〜5)カプロラクトネート、2−(メタ)アクリロイ
ルオキシエチル−2−ヒドロキシ−6ヘキサノラクトネ
ートなどがある。
【0055】更に上記一般式(4)〜(7)に示した以
外にも、2−(メタ)アクリロイルオキシエチル2−ヒ
ドロキシプロピルフタレート、3−クロロ−2−ヒドロ
キシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−
3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレートがあり、
またグリセロールモノ(メタ)アクリレート、ペンタエ
リスリトールモノ(メタ)アクリレート、エチレンオキ
サイド変性ペンタエリスリトールモノ(メタ)アクリレ
ート、トリメチロールプロパンモノ(メタ)アクリレー
ト、エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパンモ
ノ(メタ)アクリレートなども使用することができる。
【0056】また、分子中にカルボキシル基を有する
(メタ)アクリル系化合物としては、マレイン酸、フマ
ル酸、イタコン酸、シトラコン酸、または、これらのア
ルキルもしくはアルケニルモノエステル、フタル酸β−
(メタ)アクリロキシエチルモノエステル、イソフタル
酸β−(メタ)アクリロキシエチルモノエステル、テレ
フタル酸β−(メタ)アクリロキシエチルモノエステ
ル、コハク酸β−(メタ)アクリロキシエチルモノエス
テル、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、けい皮
酸等を使用することができる。
【0057】本発明において長鎖基含有多分岐化合物
(X)は、活性水素と反応可能な官能基を有する長鎖基
含有化合物(b)と上記多官能化合物(a)との反応に
より得られる。長鎖基含有多分岐化合物(X)が有する
活性水素含有末端官能基は少なくとも2個、好ましくは
3〜60個、且つ活性水素は1個以上、好ましくは2〜
127個、更に好ましくは4〜100個である。
【0058】上記の長鎖基含有化合物(b)としては、
例えば多官能化合物(a)の末端官能基が一級アミノ基
または二級アミノ基の場合には、下記一般式(2)で示
される非官能性(メタ)アクリレート系化合物(b−
1)を用いるとマイケル付加反応により穏和な条件下で
効率よく長鎖基含有多分岐化合物(X)が得られること
から好ましい。 CH2=C(R1)COO−R2 (2) 上記の式中で、R1は水素原子またはメチル基、R2は−
n2n+1 、−(Cx2xO)m3、または−Cy2y
(COCz2zO)k3 3はフェニル基または炭素
数1〜22、好ましくは1〜16のアルキル基、nは4
〜25、好ましくは、4〜16の整数、xは1〜6、好
ましくは2〜4の整数、yは2〜22、好ましくは2〜
16の整数、zは2〜15、好ましくは3〜5の整数、
mは1〜25、好ましくは2〜16の整数、kは1〜2
0、好ましくは1〜5の整数をそれぞれ表し、この範囲
外では長鎖基が結晶化することや分子量が必要以上に大
きくなり、粘度が増加してしまうことから好ましくな
い。またR1は、水素原子である方がより反応効率向上
に有効であることから好ましい。
【0059】更に具体例を挙げると、R2が−Cn2n+1
で示されるアルキル(メタ)アクリレート系化合物とし
ては、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、
ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリ
レート、ヘプチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メ
タ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、2
−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ノニル(メ
タ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ウン
デシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリ
レート、トリデシル(メタ)アクリレート、テトラデシ
ル(メタ)アクリレート、ペンタデシル(メタ)アクリ
レート、ヘキサデシル(メタ)アクリレート、ヘプタデ
シル(メタ)アクリレート、オクタデシル(メタ)アク
リレート、ノナデシル(メタ)アクリレート、イコシル
(メタ)アクリレート、ヘンイコシル(メタ)アクリレ
ート、ドコシル(メタ)アクリレート等がある。
【0060】また、R2が−(Cx2xO)m3で示され
るアルキレングリコール(メタ)アクリレート系化合物
としては、メトキシジエチレングリコール(メタ)アク
リレート、メトシキトリエチレングリコール(メタ)ア
クリレート、フェノキシジエチレングリコール(メタ)
アクリレート、フェノキシエチレングリコール(メタ)
アクリレート、メトキシテトラエチレングリコール(メ
タ)アクリレート、エトキシテトラエチレングリコール
(メタ)アクリレート、プロポキシテトラエチレングリ
コール(メタ)アクリレート、n−ブトキシテトラエチ
レングリコール(メタ)アクリレート、n−ペンタキシ
テトラエチレングリコール(メタ)アクリレート、トリ
プロピレングリコール(メタ)アクリレート、テトラプ
ロピレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシト
リプロピレングリコール(メタ)アクリレート、メトキ
シテトラプロピレングリコール(メタ)アクリレート、
エトキシテトラプロピレングリコール(メタ)アクリレ
ート、プロポキシテトラプロピレングリコール(メタ)
アクリレート、n−ブトキシテトラプロピレングリコー
ル(メタ)アクリレート、n−ペンタキシテトラプロピ
レングリコール(メタ)アクリレート、ポリテトラメチ
レングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリテ
トラメチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキ
シポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、エト
キシポリエチレングリコール(メタ)アクリレートまた
は、フェノキシトリエチレングリコール(メタ)アクリ
レート、フェノキシテトラエチレングリコール(メタ)
アクリレート、フェノキシヘキサエチレングリコール
(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレングリコ
ール(メタ)アクリレート、フェノキシテトラプロピレ
ングリコール(メタ)アクリレートなどのアルコキシ
基、フェノキシ基を含むものがある。
【0061】更にR2が−Cy2yO(COCz2zO)k
3で示されるポリラクトン(メタ)アクリレート系化
合物としては、2-(メタ)アクリロイルオキシエチル
ハイドロジェンメトキシカプロラクトネート、2-(メ
タ)アクリロイルオキシエチルハイドロジェンメトキシ
ジカプロラクトネート、2-(メタ)アクリロイルオキ
シエチルハイドロジェンメトキシポリ(重合度3〜5)
カプロラクトネート、2−(メタ)アクリロイルオキシ
エチル−2−メトキシ−6ヘキサノラクトネートなどを
挙げることができる。
【0062】本発明において、長鎖基含有多分岐化合物
(X)は、例えば上記ポリアミノ系デンドリマーに活性
水素含有(メタ)アクリル系化合物(a−1)及び非官
能性(メタ)アクリル系化合物(b−1)の混合物をマ
イケル付加させることにより効率よく得ることができ
る。ここで、活性水素含有(メタ)アクリル系化合物
(a−1)及び非官能性(メタ)アクリル系化合物(b
−1)の混合物の配合量としては、活性水素含有(メ
タ)アクリル系化合物(a−1)及び非官能性(メタ)
アクリル系化合物(b−1)それぞれが少なくとも1個
付加されていれば特に制限されないが、ポリアミノ系デ
ンドリマー由来の全活性水素に対して、好ましくは10
〜95%、更に好ましくは50〜90%である。これより
少ない場合には多分岐構造が得られにくく、また(a−
1)、(b−1)成分の特徴が十分反映されにくいため
好ましくない場合がある。
【0063】また、活性水素含有(メタ)アクリル系化
合物(a−1)と非官能性(メタ)アクリル系化合物
(b−1)との配合比はポリアミノ化合物由来の全活性
水素の数により変化するが、好ましくは(a−1):
(b−1)=1:99〜99:1、さらに好ましくは2
0:80〜95:5であり、(b−1)成分が多すぎる
と十分な硬化性が得られにくくなる事から好ましくな
く、また少なすぎても充分な効果が得られず好ましくな
い。
【0064】上記の長鎖基含有多官能化合物を得る為の
反応は従来法に準じて行なうことができるが、メタノー
ル、エタノールなどのアルコールを反応溶媒として用い
ると副反応が起きにくい。溶媒を用いる際にはポリアミ
ノ系デンドリマーの配合重量に対し、1〜100倍使用
することが好ましい。また、特に加熱は必要としない
が、ポリアミノ系デンドリマーまたは(メタ)アクリル
系化合物の分子量が大きい時などには30℃〜70℃の
範囲で加熱することが好ましい。反応時間は使用するア
ミノ化合物の種類と反応温度により様々であるが、30
分〜72時間、一般的には常温で1昼夜程度、50〜1
00℃に加温すると1〜10時間以内には終了する。
【0065】本発明においてビニル基は長鎖基含有多分
岐化合物(X)に反応性を持たせるためにこれに導入
し、重合性の二重結合を有するものであれば特に限定し
ないが、以下に好ましい構造を示す。 CH2=CHCOO− ;アクリル基 (8−1) CH2=CH(CH3)COO−;メタアクリル基 (8−2) CH2=CH− ;ビニル基 (8−3) CH2=CH−CH2−O− ;アリル基 (8−4) −CH=CH− ;ジエニル基 (8−5) CH2=CH−C64− ;フェニルビニル基 (8−7) CH2=CH−O− ;ビニルエーテル基 (8−6) 上記のビニル基のうちラジエーション硬化時の反応性の
点からUV硬化ではアクリル基が好ましく、電子線硬化
時にはメタクリル基でも比較的高い硬化性が示され、反
応性、安全性の両面から好ましいと言える。また、(メ
タ)アクリル基とビニルエーテル基との組合せも反応促
進の面から好ましい。
【0066】また本発明においてビニル基を導入した枝
部位の鎖長とは末端ビニル基が結合した分岐部位の結合
原子の次から数えて最初のZ−CH=CH−(Zは水素
原子または有機残基)構造までのリニヤーに結合した原
子数とする。途中に芳香環、シクロ環、ヘテロ環などの
環構造を含有する場合は、環構造との結合数を原子数に
代えて数えることにする。本発明においビニル基を導入
した枝部位の好ましい鎖長は2〜100、更に好ましく
は9〜70である。
【0067】本発明においてビニル基含有デンドリマー
は上記の長鎖基含有多分岐化合物(X)にビニル基を導
入することにより得られ、基本的には、長鎖基含有多分
岐化合物(X)が含有する活性水素含有末端官能基と、
活性水素と反応可能な官能基を有するビニル基含有化合
物(c)との反応によって得られる。
【0068】本発明において、活性水素と反応可能な官
能基は、長鎖基含有多分岐化合物(X)が含有する活性
水素含有末端官能基の種類によって選択されるが、例え
ば長鎖基含有多分岐化合物(X)が有する活性水素含有
末端官能基が一級または二級アミノ基の場合には、アク
リル基、カルボキシル基、水酸基、エポキシ基が好まし
く、また、活性水素含有末端官能基が水酸基の場合には
イソシアネート基、グリシジル基、またはカルボキシル
基が好ましい。
【0069】長鎖基含有多分岐化合物(X)の末端がア
ミノ基の場合に使用できるビニル基含有化合物(c)と
しては、2−ヒドロキシ−3−アクリロキシプロピルメ
タクリレート等、アクリロイル基とその他のビニル基を
有する化合物を例示できるが、この場合は末端にアクリ
ル基を導入できないため特にUV硬化性化合物としては
十分な硬化性は得られにくい場合もある。
【0070】上記末端が水酸基の場合に使用できるビニ
ル基含有化合物(c)としては、グリシジル(メタ)ア
クリレート、3,4−エポキシシクロヘキシル(メタ)
アクリレート、1−ビニル−3,4−エポキシシクロヘ
キサン、(3,4−エポキシシクロヘキシル−5−ヒド
ロキシヘキサノイックカルボキシレート)(メタ)アク
リレートなどのエポキシ基含有ビニル化合物が挙げられ
る。また、イソシアネート基を有するイソシアネート基
含有ビニル化合物(c−1)を使用すると、長鎖基含有
多分岐化合物(a)が有する活性水素含有化合物が、水
酸基、カルボキシル基、アミノ基等の場合に使用でき、
特に水酸基とイソシアネート基との組み合わせは穏和な
条件下で進行するため末端のビニル基の安定性を考慮す
ると好ましいと言える。
【0071】上記のイソシアネート基含有ビニル化合物
(c−1)に関する好ましい使用方法としては、例えば
ポリアミノ系デンドリマーに、活性水素含有(メタ)ア
クリレート系化合物(a−1)および非官能性(メタ)
アクリレート系化合物(b−1)の混合物をマイケル付
加させることにより得た上記長鎖基含有多分岐化合物
(X)にイソシアネート基含有ビニル化合物(c−1)
を付加反応させることにより、ビニル基を導入する事が
できる。
【0072】上記イソシアネート基含有ビニル化合物
(c−1)としては、例えばメタクリロイルオキシエチ
ルイソシアネート(MOI)、ビニルイソシアネート、
アリルイソシアネート、(メタ)アクリロイルイソシア
ネート(MAI)、イソプロペニル−α,α−ジメチル
ベンジルイソシアネート(TMI)等がある。また、本
発明において、ジイソシアネート化合物とイソシアネー
ト基と反応可能な官能基を含有するビニル化合物とを等
モルで反応せしめた化合物もイソシアネート基含有ビニ
ル化合物(c−1)として使用することができる。
【0073】上記のジイソシアネート化合物としては、
1,6−ジイソシアナトヘキサン、ジイソシアン酸イソ
ホロン、ジイソシアン酸4,4’−ジフェニルメタン、
ポリメリックジフェニルメタンジイソシアネート、キシ
リレンジイソシアネート、ジイソシアン酸トルトルイレ
ン、ジイソシアン酸ヘキサメチレン、ジイソシアン酸4
−メチル−m−フェニレン、ナフチレンジイソシアネー
ト、パラフェニレンジイソシアネート、テトラメチルキ
シリレンジイソシアネート、シクロヘキシルメタンジイ
ソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、シク
ロヘキシルジイソシアネート、2,2,4−トリメチル
ヘキサメチレンジイソシアネート、2,4,4−トリメ
チルヘキサメチレンジイソシアネート、m−テトラメチ
ルキシリレンジイソシアネート、p−テトラメチルキシ
リレンジイソシアネート、ダイマー酸ジイソシアネート
等を挙げることができる。また、本発明において使用さ
れるイソシアネート基と反応可能な官能基を含有するビ
ニル化合物としてはアミノ基、水酸基、カルボキシル基
等を有するビニル化合物が挙げられるが、水酸基、カル
ボキシル基を有するものがイソシアネート基との反応性
の面から好ましい。本発明の水酸基を有する(メタ)ア
クリル系化合物としては上記の化合物のうち、水酸基を
1つだけ含有するものは使用できるが、比較的分子量が
低いものの方がジイソシアネートとの反応性の面から好
ましく、例えば4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレ
ート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2
-(メタ)アクリロイルオキシエチルハイドロジェンカ
プロラクトネート等を挙げることができる。
【0074】本発明におけるビニル基の導入率として
は、ビニル基含有デンドリマー中に1個以上のビニル基
が導入されていれば特に制限しないが,長鎖基含有多分
岐化合物(X)中に存在する全活性水素に対し、好まし
くは10〜95%、更に好ましくは20〜80%であ
る。これより少ないと充分な硬化性が得られないため好
ましくなく、これより多いと得られるビニル基含有デン
ドリマーの高粘度化、他成分との相溶性の低下、密着性
等の皮膜物性の低下が見られることがあり好ましくな
い。例えば、イソシアネート基含有ビニル化合物(c−
1)の配合量は、長鎖基含有多分岐化合物(X)中に存
在するポリアミノ系デンドリマーの活性水素含有末端官
能基由来の未反応活性水素、または活性水素基含有(メ
タ)アクリル系化合物(a−1)末端由来の全活性水素
基に対し少なくとも1個付加していれば特に制限しない
が、好ましくは 10〜95%更に好ましくは20〜8
0%である。
【0075】上記のイソシアネート基含有ビニル化合物
(c−1)を添加する際、必要に応じて通常のウレタン
合成時に使用される触媒、例えば、オクチル酸スズ、2
−エチルヘキサン酸スズ等のスズ系の触媒等を添加して
もよい。好ましい触媒の添加量はイソシアネート基含有
ビニル化合物(c−1)対して1〜0.01重量%であ
る。
【0076】また、本発明により得られるビニル基含有
デンドリマーは、数平均分子量200〜100000、
好ましくは300〜50000更に好ましくは400〜
40000であり、また100000cps以下、好ま
しくは50000〜500cps、更に好ましくは20
000〜1000cpsの粘性(30℃)を示す液状で
ある。これより分子量が低いと硬化収縮が激しくなるた
め好ましくない。また分子量が高い場合は造膜可能な粘
度範囲である場合には特に問題ではないが、上記の範囲
以上に分子量が高くなると粘度が高くなるため塗工性の
点で好ましくない。また、粘度としては上記の範囲を越
えると他成分との溶解性や造膜性の点で好ましくない。
【0077】また、本発明のビニル基含有デンドリマー
(A)は単独で用いても十分な塗膜性能を有するが、硬
化組成物の硬化前の粘度や硬化後の耐水性、硬度、耐摩
耗性等の塗膜物性を向上のため該ビニル基含有デンドリ
マー以外の重合性不飽和結合基含有化合物(B)と混合
しる。本発明において、多分岐化合物以外の重合性不飽
和基含有化合物(B)としては、分子中に1個以上の不
飽和2重結合を有する化合物等を挙げることができる。
特に該重合性不飽和基含有化合物(B)としてアクリル
系化合物、ビニル系化合物等を例示することができる。
これらの中でも、安全性や入手の容易さから(メタ)ア
クリル系化合物の使用が望ましい。
【0078】(メタ)アクリル系化合物として例えば、
メチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレ
ート、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、フ
ェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシメチ
ル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレー
ト、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペン
チニル(メタ)アクリレート、(ジシクロペンテニル)
オキシ(メタ)クリレートなどの単官能(メタ)アクリ
ル系単量体を挙げることができる。
【0079】また、エチレングリコールジ(メタ)アク
リレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、
ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリ
プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプ
ロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3-
ブチレングリコールジ(メ タ)アクリレート、1,6-
ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、2−メ チ
ル−1,8−オクタンジオールジアクリレート、1,9
-ノナンジオールジ( メタ)アクリレート、ネオペンチ
ルグリコールジ(メタ)アクリレート、2,2-ビス
[4−{(メタ)アクリロキシ・ジエトキシ}フェニ
ル]プロパン、2, 2-ビス[4−{(メタ)アクリロ
キシエトキシ}フェニル]プロパン、2,2-ビス[4
−{(メタ)アクリロキシ・ポリエトキシ}フェニル]
プロパン、2,2-ビス[4−{(メタ)アクリロキシ
・ジプロポキシ}フェニル]プロパン、 2,2-ビス
[4−{(メタ)アクリロキシプロポキシ}フェニル]
プロパン、 2,2-ビス[4−{(メタ)アクリロキシ
・ポリプロポキシ}フェニル]プロ パン、トリシクロ
[5.2.1.02,6]デカニルジ(メタ)アクリレー
トなどの2官能の(メタ)アクリル系化合物を挙げるこ
とができる。
【0080】また、トリメチロールプロパントリ(メ
タ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ(メ
タ)アクリレート、テトラメチロールエタントリ(メ
タ)アクリレート、テトラメチロールメタンテトラ(メ
タ)アクリレート、エチレンオキサイド変性トリメチロ
ールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリ
スリトールヘキサ(メタ)アクリレートなどの3官能以
上の(メタ)アクリル系化合物などを挙げることができ
る。
【0081】また、上記ビニル系化合物として例えば、
メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、プロピ
ルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、オクタ
デシルビニルエーテル、ビニルシクロヘキシルエーテ
ル、ビニル−4−ヒドロキシブチルエーテル、ブタンジ
オール-1,4-ジビニルエーテル、ビニルピロリドン、
ビニルカプロラクラム、ビニルカルバゾール、ビニル−
1−イミダゾール、ジビニルエチレン尿素、N−ビニル
ホルムアミド、N−ビニルホルマリン、アリルグリシジ
ルエーテル、アリルクロライド等を挙げることができ
る。また、ジエン系化合物、スチレン系化合物、不飽和
脂肪酸系化合物等を用いても良い。
【0082】上記重合性不飽和基含有化合物のうちビニ
ル基含有デンドリマーの反応性希釈剤として望ましいの
はSP値として8.5〜12.5、更に好ましくは9.
0〜10.0である。この範囲の化合物はビニル基含有
デンドリマー、または一般的な反応性オリゴマーとの相
溶性が優れているものであり、鎖の広がりにくいデンド
リマーの特徴を生かせる領域でもある。
【0083】また、本発明においてビニル基含有デンド
リマー(A)と重合性不飽和基含有化合物(B)との配
合比としては、好ましくは(A):(B)=5:95〜
99:1、更に好ましくは20:80〜80:20であ
る。これより(A)が少ないと硬化収縮が激しくなるな
ど硬化特性が著しく低下するため好ましくない。
【0084】更に本発明において得られる硬化性組成物
の硬化前粘度は10〜50000cps(30℃)が望
ましく、さらに、好ましい範囲は20〜20000cp
sであり、これより粘度が低い硬化性組成物を得ようと
すると、多くの重合性不飽和基含有化合物(B)を必要
とし好ましくなく、これより粘度が高いものは塗工性に
劣り望ましくない。
【0085】本発明において得られる硬化性組成物は、
そのままでも塗料、インキ、等の皮膜形成材料、成形材
料、接着剤などとして使用できるが、ポリイソシアネー
ト、メラミンなどの架橋剤を添加を混合することによ
り、粘性を調節したり、造膜性、被膜性能を調節するこ
とができる。また、同様の理由からアミノ樹脂、フェノ
ール樹脂等の硬化剤樹脂を配合しても差し支えない。ま
た、被膜性能を向上させるため、公知のポリアミド樹
脂、セルロース誘導体、ビニル系樹脂、ポリオレフィ
ン、天然ゴム誘導体、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポ
リエステル、ポリスチレンなどの汎用ポリマー、ウレタ
ンアクリル樹脂、エポキシアクリル樹脂、アルキド樹
脂、ロジン変性アルキド樹脂、アマニ油変性アルキド樹
脂などのビニル基を有する反応性樹脂、アマニ油、桐
油、大豆油などの乾性油等を配合してもよい。ただし、
これらの配合量は何れも好ましくは40重量%さらに好
ましくは20重量%以下である。さらに、必要に応じて
溶剤、相溶化剤、界面活性剤または、滑剤等を添加して
もよい。これらの配合量は、20重量%、好ましくは1
0重量%以下である。
【0086】本発明により得られる硬化性組成物に染料
やカーボンブラック、チタンホワイト、フタロシアニ
ン、アゾ色素、キナクリドン等の顔料からなる着色剤や
Si系微粒子、雲母、炭酸カルシウムなど無機充填剤等
を適当量添加することにより各種印刷インキや着色塗料
等として使用することができる。また、放射線照射によ
り硬化せしめる場合には、公知の光重合増感剤や開始剤
を添加することができる。さらに硬化性樹脂組成物の流
動性などを改良するために、水または有機溶剤などを配
合してもよい。
【0087】本発明の硬化性組成物は、各種金属、プラ
スチック、紙などの板、フィルム、シート上に、ロール
コータ、バーコータ、ナイフコータなどで塗工あるいは
充填でき、−5〜300℃の温度条件下で硬化せしめる
ことができる。本発明のビニル基含有デンドリマーを用
いた硬化性組成物は、各種鋼板、アルミニウム板等の金
属板、プラスチックフィルム、紙、プラスチックフィル
ムラミネート紙等の基材にロールコーター、ナイフコー
ターなどの塗工方法、またはオフセット印刷、グラビア
印刷、凸版印刷、シルクスクリーン印刷などの印刷方式
など従来からある方法で、0.1〜500μmの膜厚で
造膜でき、加熱または電子線、紫外線、可視光線、赤外
線等の放射線を照射することにより硬化せしめることが
できる。電子線照射により硬化せしめる場合には、好ま
しくは10〜1000kV、さらに好ましくは30〜3
00kVの範囲のエネルギーを持つ電子線照射装置が用
いられる。低加速電圧の電子線硬化システムの方が表面
層にエネルギーが集中するため薄膜の硬化には効果的で
ある。照射線量(DOSE)は、好ましくは1〜100
0kGy、更に好ましくは5〜200kGyの範囲であ
る。これより少ないと充分な硬化物が得られにくく、ま
たこれより大きいと塗膜や基材に対するダメージが大き
いため好ましくない。
【0088】なお、本発明における造膜とは、印刷およ
び塗装などの方法により、紙、金属、プラスチック、セ
ラミックス等よりなる基材上に、硬化性組成物を厚さ
0.1〜500μmの膜を形成せしめることをいう。
【0089】
【実施例】次に本発明を実施例により更に詳細に説明す
るが、本発明はこれに限定されるものではない。 ◎構造解析、数平均分子量、および粘度の測定方法 1)構造解析:ここで合成したビニル基含有デンドリマ
ーの構造は1H−NMRにより確認した。 2)数平均分子量:ゲル透過クロマトグラフィー(東ソ
ー SC−8020)1 H−NMRで解析した数種類の構造既知のビニル基含
有デンドリマーからゲルパーメーションクロマトグラフ
(GPC)の検量線を独自に作成し、これを基にGPC
で測定した結果を採用した。また、分子量分布(Mw/
Mn)は、同測定機器において得られる値を採用した。 3)粘度:レオメータ(レオメトリクス社製:RDS−
II、RFS−II) サンプルの粘度にあわせてレオメトリクス社製レオメー
タRDS−II(高粘度タイプ)または、RFS−II
(低粘度タイプ)で測定した定常粘度(ズリ速度=1〜
10/secの値)をそれぞれ採用した。 ◎電子線照射装置と照射条件 1)エリアビーム型電子線照射装置 Curetron EBC-200
-20-30(日新ハイホ゛ルテーシ゛) 電子線加速度:200keV DOSEは0.5〜8Mradの範囲で電流量により調
節した。 2)MIN−EB(AIT社製) 電子線加速度: 60keV DOSEは0.5〜8Mradの範囲でベルトコンベア
速度で調節した。
【0090】◎実施例、比較例で使用した以下の化合物
の略号を記す。 1)多官能化合物(a) DAB4:構造式(i)に記載 4−Cascade:1,4−Diaminobuta
ne[4]:propylamine DAB8:構造式(ii)に記載 8−Cascade:1,4−Diaminobuta
ne[4]:(1−azabutylidene)4
ropylamine 2)活性水素含有(メタ)アクリル系化合物(a−1) HEA:2−ヒドロキシエチルアクリレート 4HBA:4−ヒドロキシブチルアクリレート PPG6A:ポリプロピレングリコール(PPG鎖の重
合度=6)アクリレート 3)非官能性(メタ)アクリル系化合物(b−1) BA:ブチルアクリレート EHA:2−エチルヘキシルアクリレート LA:ラウリルアクリレート MPEG9A:メトキシポリエチレングリコール(PE
G鎖の重合度=9)アクリレート
【0091】4)活性水素と反応可能な官能基を有する
ビニル基含有化合物(c) G201P:2−ヒドロキシ−3−アクリロキシプロピ
ルメタクリレート 5)イソシアネート基含有ビニル化合物(c−1) MOI:メタクリロイルオキシエチルイソシアネート および下記合成例1〜3に示す合成品 6)重合性不飽和基含有化合物(B) PEG9DA:ポリエチレングリコールジアクリレート
(Mn=508、η=36.2cps)NODA:1,9ノナンジオー
ルジアクリレート(Mn=268、η=7.3cps) BP4EA:2,2ビス[4−{アクロキシ・ポリエト
キシ}フェニル]プロパン(Mn=560、η=1700cps) TPGDA:トリプロピレングリコールジアクリレート
(Mn=300、η=12cps) TMPT3EO:エチレンオキサイド変性トリメチロー
ルプロパントリアクリレート 新中村化学社製NKエステルA−TMPT−3EO(Mn
=428、η=50cps) DPHA:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート
(Mn=578、η=5000cps) その他、比較例で直鎖状ウレタンアクリレートオリゴマ
ーとしてUV−1700B(日本合成化学工業社製、紫
光UV−1700B(Mn=2000、η=22500cps)を使用し
た。
【0092】(合成例1)IPDIとHEAとの等モル
付加体 撹拌装置、窒素導入管、温度センサー、コンデンサー、
及びHEA:116g、酢酸エチル120gの混合溶液
を充填した滴下ロートを備えた1000ミリリットル四
つ口丸底フラスコにIPDI:222g、酢酸エチル:
220g、2ーエチルヘキサン酸錫:0.1gを配合
し、50℃に設定した湯浴にて加熱撹拌しながら滴下ロ
ート中に充填した上記溶液を1時間で滴下した。滴定法
によりNCO価が理論値以下になったところで反応を終
了した。
【0093】(合成例2)HMDIと4HBAとの等モ
ル付加体 撹拌装置、窒素導 入管、温度センサー、コンデンサー、及び4HBA:1
44g、酢酸エチル140gの混合溶液を充填した滴下
ロートを備えた1000ミリリットル四つ口丸底フラス
コにHMDI:168g、酢酸エチル:170g、2ー
エチルヘキサン酸錫:0.1gを配合し、50℃に設定
した湯浴にて加熱撹拌しながら滴下ロート中に充填した
上記溶液を1時間で滴下した。滴定法によりNCO価が
理論値以下になったところで反応を終了した。
【0094】(合成例3)IPDIとPPG6Aとの等
モル付加体 撹拌装置、窒素導入管、温度センサー、コンデンサー、
及びPPG6A:204g、酢酸エチル204gの混合
溶液を充填した滴下ロートを備えた1000ミリリット
ル四つ口丸底フラスコにIPDI:88g、酢酸エチ
ル:88g、2ーエチルヘキサン酸錫:0.1gを配合
し、50℃に設定した湯浴にて加熱撹拌しながら滴下ロ
ート中に充填した上記溶液を1時間で滴下した。滴定法
によりNCO価が理論値以下になったところで反応を終
了した。
【0095】(実施例1)DAB4/HEA/LA/M
OI(1/10モルスケール)の合成 撹拌装置、窒素導入管、温度センサー、及びコンデンサ
ーを備えた1000ミリリットル四つ口丸底フラスコに
DAB4:32g、HEA:23g、LA:144g、
酢酸エチル:199gを配合し、75℃に設定した湯浴
にて3時間還流させた後、一部サンプリングし、1H−
NMRを測定したところ、アクリル基由来のプロトンピ
ークがほぼ消失していた。そこで、湯浴温度を60℃に
下げ、MOI:31gと酢酸エチル:31gの混合溶液
を添加し、更に10〜30分後、2ーエチルヘキサン酸
錫:0.02gを添加した。3〜4時間加熱撹拌を続
け、IRチャートのNCO基特性吸収(2270c
-1)が消失した時点を反応終点とした。更に、反応溶
媒として用いた酢酸エチルをエバポレータで脱溶剤する
ことにより目的とするビニル基含有デンドリマーを得
た。
【0096】(実施例2)DAB4/HEA/LA/M
OI(1/10モルスケール)の合成 撹拌装置、窒素導入管、温度センサー、及びコンデンサ
ーを備えた1000ミリリットル四つ口丸底フラスコに
DAB4:32g、HEA:46g、LA:96g、酢
酸エチル:174gを配合し、75℃に設定した湯浴に
て3時間還流させた後、一部サンプリングし、1H−N
MRを測定したところ、アクリル基由来のプロトンピー
クがほぼ消失していた。そこで、湯浴温度を60℃に下
げ、MOI:62gと酢酸エチル:62gの混合溶液を
添加し、更に10〜30分後、2ーエチルヘキサン酸
錫:0.03gを添加した。3〜4時間加熱撹拌を続
け、IRチャートのNCO基特性吸収(2270c
-1)が消失した時点を反応終点とした。更に、反応溶
媒として用いた酢酸エチルをエバポレータで脱溶剤する
ことにより目的とするビニル基含有デンドリマーを得
た。
【0097】(実施例3〜23)撹拌装置、窒素導入
管、温度センサー、及びコンデンサーを備えた四つ口丸
底フラスコに表1中に示した多官能化合物(a)、当量
の酢酸エチルを配合し、ここに、活性水素含有(メタ)
アクリル系化合物(a−1)、非官能性(メタ)アクリ
ル系化合物(b−1)を酢酸エチルにて50重量%にな
るように希釈した溶液を撹拌しながら添加した。活性水
素含有化合物としてHEAを用いた場合以外は、更に多
官能化合物(a)と同モル数のメタノールを配合する。
以上の反応溶液を75℃に設定した湯浴にて4時間還流
させた後、一部サンプリングし、1H−NMRを測定
し、アクリル基由来のプロトンピークにより反応終点を
確認をした後、反応器とコンデンサーの間に分流管をセ
ットし、80℃の湯浴にて常圧で加温・撹拌を続けなが
ら溶媒を留去した。さらにコンデンサー上部から真空ラ
インを接続し、70℃に下げた湯浴で40mmHg以下
まで減圧することにより酢酸エチルおよびメタノールを
完全に留去したところ、粘稠な液状樹脂を得た。そこ
で、湯浴温度70℃のまま、新たに酢酸エチルをNV5
0%になるように添加し、イソシアネート基含有ビニル
化合物(c−1)を(メタ)アクリル系化合物(a−
1)および非官能性(メタ)アクリル系化合物(b−
1)の合計モル数だけ添加し、更に反応系全体の濃度が
50%になるように酢酸エチルにて希釈した。更に10
分後、2ーエチルヘキサン酸錫をイソシア ネート基含有
ビニル化合物(c−1)の0.5重量%添加した。その
まま3時間以上加熱撹拌を続け、IRチャートのNCO
基特性吸収(2270cm-1)が消失した時点を反応終
点とした。更に、反応溶媒として用いた酢酸エチルをエ
バポレータで脱溶剤することにより目的とするビニル基
含有デンドリマーを得た。得られたビニル基含有デンド
リマーの合成時の原料組成と得られたビニル基含有デン
ドリマーの特性を併せて表1に示す。また、比較例とし
て同様の方法により測定した比較例1(ED/HEA/
MOI=1/4/4)、比較例2(直鎖鎖状ウレタンア
クリレート UV−1700B)測定結果も併せて示
す。
【0098】
【表1】
【0099】(実施例24〜53)実施例1〜23で得
られたビニル基含有デンドリマー(A)と各種重合性不
飽和基含有化合物(B)を任意の割合で混合し、実施例
24〜49の組成物を作成した。表2にそれら硬化性組
成物の組成、粘度を示す。比較例として末端に極性基を
持たず、腕が短長であるビニル基含有デンドリマー(D
AB/HEA/MOI=1/8/8)及び、市販の直鎖
状ウレタンアクリレート紫光UV−1700Bを用いた
硬化性組成物の結果も併せて示す。(比較例3〜6) またこれら硬化性組成物を#6のバーコーターで4種類
のフィルム(評価用の基材のサイズ→厚さ;20μm、
幅;5cm、長さ;20cm)上に塗布し種々のDOS
E(5、20kGy)で電子線を照射した。表3に、使
用した硬化性組成物の種類と電子線照射により得られた
塗膜の硬化特性(指触試験→×:タック有、△:タック
無だが爪で傷付き有、○:タック無爪による傷つき
無)、基材接着性(セロテープ剥離試験による塗膜未剥
離率)および、耐溶剤性(MEKラビング試験50回前後
の重量変化より求めた残存率)、耐摩耗性の評価結果を
示す。参照データとして比較例3、4(DAB4/HE
A/MOI=1/8/8を用いた組成物)、比較例5、
6(直鎖鎖状ウレタンアクリレート 紫光UV−170
0Bを用いた組成物)の評価結果も併せて示す。
【0100】
【表2】
【0101】
【表3】
【0102】
【発明の効果】本発明により無溶剤型の硬化性組成物と
して高分子量でありながら低粘度であり、および末端に
活性水素基含有部位を有し、且つ非官能性基含有部位を
有する多官能性の液状樹脂を使用することで各種基材、
特にこれまでラジエーション硬化系では非常に困難だっ
たとされていたプラスチック基材に良好な密着性を示す
硬化性組成物を提供することが可能となった。このこと
により、通常の無溶剤型の硬化性樹脂組成物に使用され
ている安全性や物性的に問題のある低分子量化合物の配
合率を低減もしくは不含とせしめることにより作業環境
の改善に寄与し、かつ従来より用いられているロールコ
ーター、ナイフコーターなどの塗工方法、オフセット印
刷、グラビア印刷、凸版印刷、スクリーン印刷などの印
刷方式で造膜でき、加熱、紫外線、赤外線、電子線、γ
線照射等の従来からあるトリガーにより硬化することが
でき、特に電子線、γ線照射等の場合には触媒や開始剤
を使用せずに硬化させることができるビニル基含有デン
ドリマーと重合性不飽和基含有化合物とからなる硬化性
組成物を提供するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】デンドリマーのモデル図
【図2】デンドリマーのモデル図
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年2月8日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0020
【補正方法】変更
【補正内容】
【0020】本発明において、コア部位および分岐部位
は少なくとも3つの枝が結合した構造であり、例えば1
原子で構成されるものとしては、下記式(2−a)、
(2−b)が挙げられ、環状化合物で構成されるものと
しては下記式(2−c)、(2−d)、(2−e)で示
されるものが挙げられる。また、式(2−f)や式(2
−g)で示されるような構造や金属原子もコア部位や分
岐部位として例示できる。またコア部位と分岐部位の区
別はデンドリマー合成時の出発原料の構造から定められ
るものとする。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0021
【補正方法】変更
【補正内容】
【0021】
【化1】
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0057
【補正方法】変更
【補正内容】
【0057】本発明において長鎖基含有多分岐化合物
(X)は、活性水素と反応可能な官能基を有する長鎖基
含有化合物(b)と上記多官能化合物(a)との反応に
より得られる。長鎖基含有多分岐化合物(X)が有する
活性水素含有末端官能基は少なくとも2個、好ましくは
3〜60個、且つ活性水素は個以上、好ましくは2〜
127個、更に好ましくは4〜100個である。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0070
【補正方法】変更
【補正内容】
【0070】上記末端が水酸基の場合に使用できるビニ
ル基含有化合物(c)としては、グリシジル(メタ)ア
クリレート、3,4−エポキシシクロヘキシル(メタ)
アクリレート、1−ビニル−3,4−エポキシシクロヘ
キサン、(3,4−エポキシシクロヘキシル−5−ヒド
ロキシヘキサノイックカルボキシレート)(メタ)アク
リレートなどのエポキシ基含有ビニル化合物が挙げられ
る。また、イソシアネート基を有するイソシアネート基
含有ビニル化合物(c −1)を使用すると、長鎖基含有
多分岐化合物()が有する活性水素含有化合物が、水
酸基、カルボキシル基、アミノ基等の場合に使用でき、
特に水酸基とイソシアネート基との組み合わせは穏和な
条件下で進行するため末端のビニル基の安定性を考慮す
ると好ましいと言える。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C09D 155/00 C09D 155/00 C09J 155/00 C09J 155/00 (72)発明者 栗橋 透 東京都中央区京橋二丁目3番13号 東洋イ ンキ製造株式会社内 (72)発明者 川島 美紀 東京都中央区京橋二丁目3番13号 東洋イ ンキ製造株式会社内

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記ビニル基含有デンドリマー(A)5〜
    99重量%、および上記以外の重合性不飽和基含有化合
    物(B)1〜95重量%からなる硬化性組成物。ビニル
    基含有デンドリマー(A):コア部位、分岐部位、枝部
    位、および少なくとも4個の末端部位から構成され、該
    末端部位としてビニル基および下記一般式(1−1)、
    (1−2)または(1−3)で示される長鎖基を含有す
    るビニル基含有デンドリマー。 −Cn2n1 (1−1) −(Cx2xO)m3 (1−2) −Cy2yO(COCz2zO)k3 (1−3) (式中、R1はフェニル基または水素原子、nは4〜2
    5の整数、xは1〜6の整数、R3はフェニル基または
    炭素数1〜22のアルキル基、yは2〜22の整数、z
    は2〜15の整数、mは1〜25の整数、kは1〜20
    の整数をそれぞれ表す。)
  2. 【請求項2】1分子に少なくとも3個の活性水素含有末
    端官能基を有し、且つ5個以上の活性水素を有する多官
    能化合物(a)に、活性水素と反応可能な官能基を有す
    る長鎖基含有化合物(b)を活性水素が一部残存するよ
    うに反応してなる長鎖基含有多分岐化合物(X)と、活
    性水素と反応可能な官能基を有するビニル基含有化合物
    (c)とを反応してなるビニル基含有デンドリマー
    (A)を用いてなる請求項1記載の硬化性組成物。
  3. 【請求項3】長鎖基含有多分岐化合物(X)の含有する
    活性水素の1個以上且つ全活性水素の95%以下に、活
    性水素と反応可能な官能基を有するビニル基含有化合物
    (c)を反応してなるビニル基含有デンドリマー(A)
    を用いてなる請求項2記載の硬化性組成物。
  4. 【請求項4】多官能化合物(a)として活性水素含有末
    端官能基由来の活性水素を6〜128個有するデンドリ
    マーを使用してなるビニル基含有デンドリマー(A)を
    用いてなる請求項2または3記載の硬化性組成物。
  5. 【請求項5】デンドリマーが一級または二級アミノ基を
    有するポリアミノ系デンドリマーであるビニル基含有デ
    ンドリマーを用いてなる請求項4記載の硬化性組成物。
  6. 【請求項6】ポリアミノ系デンドリマーに、活性水素含
    有(メタ)アクリレート系化合物(a−1)および下記
    一般式(2)で示される非官能性(メタ)アクリレート
    系化合物(b−1)の混合物をマイケル付加してなる長
    鎖基含有多分岐化合物(X)と、イソシアネート基含有
    ビニル化合物(c−1)とを反応してなるビニル基含有
    デンドリマー(A)を用いてなる請求項5記載の硬化性
    組成物。 CH2=C(R1)COO−R2 (2) (式中、R1は水素原子またはメチル基、R2は−Cn
    2n+1、−(Cx2xO)m3、または−Cy2yO(CO
    z2zO)k3、R3はフェニル基または炭素数1〜2
    2のアルキル基、nは4〜25の整数、xは1〜6の整
    数、yは2〜22の整数、zは2〜15の整数、mは1
    〜25の整数、kは1〜20の整数をそれぞれ表す。)
  7. 【請求項7】ポリアミノ系デンドリマーが、下記式
    (i)または(ii)で示されるポリアミノ系デンドリ
    マーである請求項5または6記載の硬化性組成物。 【化1】
  8. 【請求項8】活性水素含有(メタ)アクリレート系化合
    物(a−1)と非官能性(メタ)アクリレート系化合物
    (b−1)の比率が(a−1):(b−1)=1:99
    〜99:1(モル比)で反応させてなるビニル基含有デ
    ンドリマー(A)を用いてなる請求項6または7記載の
    硬化性組成物。
  9. 【請求項9】数平均分子量が200〜100000で、
    粘度100000cps(30℃)以下の液状であるビニ
    ル基含有デンドリマーを用いてなる請求項1ないし8い
    ずれか記載の硬化性組成物。
  10. 【請求項10】重合性不飽和基含有化合物(B)が(メ
    タ)アクリル系単量体である請求項1ないし9いずれか
    記載の硬化性組成物。
  11. 【請求項11】重合性不飽和基含有化合物(B)の粘度
    が10000cps(30℃)以下で、数平均分子量が
    2000以下である請求項1ないし10いずれか記載の
    硬化性組成物。
  12. 【請求項12】硬化性組成物の粘度が10〜50000
    cps(30℃)である請求項1ないし11いずれか記
    載の硬化性組成物。
  13. 【請求項13】放射線硬化型である請求項1ないし12
    いずれか記載の硬化性組成物。
  14. 【請求項14】請求項13記載の硬化性組成物を用いて
    なるインキ
  15. 【請求項15】請求項13記載の硬化性組成物を用いて
    なる塗料。
  16. 【請求項16】請求項13記載の硬化性組成物に放射線
    を照射してなる硬化物。
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